説明

位置確認装置

【課題】 ブローを停止してからワークの着座状況を検出するまでに要する時間を短くし、しかも誤信号を出力しない位置確認装置を提供する。
【解決手段】 圧縮検出エアを導く検出流路22と、圧縮ブローエアを導くブロー流路23と、テーブルに形成した噴出口に接続する共通流路28と、検出流路22およびブロー流路23のいずれか一方を共通流路28に連通させ、いずれか他方を共通流路28から遮断する切換弁29と、検出流路22の圧力を検出する圧力検出部Sと、検出流路22、ブロー流路23および共通流路28のいずれか1または複数を大気に連通するとともに、当該流路内に滞留する圧縮ブローエアを大気に排出する排気手段30とを備えた位置確認装置において、上記切換弁29を、制御機器からの信号に応じて切り換え動作する電磁切換弁で構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、テーブルとワークの間の隙間量を特定する位置確認装置に関する。
【背景技術】
【0002】
図6に示す従来の位置確認装置は、エア供給源Pに供給流路1を接続するとともに、この供給流路1から検出流路2およびブロー流路3を分岐させている。上記検出流路2には、レギュレータRを接続するとともに、エア供給源Pから吐出される圧縮エアを圧力調整した圧縮検出エアを検出流路2に導くようにしている。また、上記検出流路2は、レギュレータRよりも下流側を分岐させて検出流路2a〜2cを構成しており、この検出流路2a〜2cを、シャトル弁からなる切換弁4を介して共通流路5に接続している。そして、この共通流路5を、ワークを載置するテーブルに形成した噴出口6に接続している。
したがって、エア供給源Pから供給される圧縮エアは、供給流路1→検出流路2→レギュレータR→検出流路2a〜2c→切換弁4→共通流路5を介して各噴出口6から噴出することとなる。
【0003】
そして、上記検出流路2a〜2cには圧力検出部Sを設けている。この圧力検出部Sは、オリフィスを介して検出流路2を大気に連通させる比較流路7と、この比較流路7と検出流路2a〜2cの圧力差を検出する差圧検出手段8とを備えている。なお、差圧検出手段8としては、例えばダイアフラムや半導体センサが用いられる。
上記差圧検出手段8の検出値は、テーブル上に載置したワークとテーブルとの隙間量に応じて変化する。すなわち、ワークとテーブルとの間に隙間がない場合には、噴出口6から圧縮検出エアが噴出できないため、検出流路2a〜2c内の圧力が高くなる。これに対してワークとテーブルとの間に大きな隙間がある場合には、その隙間から圧縮検出エアが噴出するので、検出流路2a〜2c内の圧力が低くなる。つまり、検出流路2a〜2c内の圧力は、ワークとテーブルとの間の隙間量が大きくなるにつれて、徐々に低くなる関係にある。
【0004】
これに対して、比較流路7は絞りを介して大気に連通しており、当該比較流路7内の圧力はほぼ一定に保たれている。したがって、比較流路7と検出流路2a〜2cとの圧力差は、ワークとテーブルとの隙間量に応じて変化することになる。
なお、絞りの開度を調整することにより、比較流路7内の設定圧力を変えることができるが、この絞りの開度は次のようにして決定される。例えば、ワークとテーブルとの間の許容隙間量を0.1mmとした場合、ワークとテーブルとの間の隙間量が0.1mmのときの、検出流路2a〜2c内の圧力を検出する。そして、比較流路7内の圧力が、隙間量0.1mmのときに検出される検出流路2a〜2c内の圧力となるように、絞りの開度を調整する。
このようにすれば、隙間量が0.1mmよりも大きいときには、検出流路2a〜2c内の圧力が、比較流路7内の圧力よりも低くなる。逆に、隙間量が0.1mm以下のときには、検出流路2a〜2c内の圧力が、比較流路7内の圧力よりも高くなる。
したがって、差圧検出手段8が検出する比較流路7と検出流路2a〜2cとの圧力差が、検出流路2a〜2c≧比較流路7となったときには、ワークとテーブルとの間の隙間量が許容範囲内にあることとなる。このように、差圧検出手段8の検出値を見れば、ワークとテーブルとの隙間量を特定することができる。
【0005】
一方、上記ブロー流路3も切換弁4を介して共通流路5に接続している。このブロー流路3には、上記検出流路2に設けたレギュレータRよりも設定圧力を高くしたレギュレータRを接続している。そして、エア供給源Pから供給された圧縮エアを、レギュレータRで圧力調整した高圧の圧縮ブローエアとして、ブロー流路3内に導くようにしている。したがって、切換弁4を切り換えてブロー流路3と共通流路5とを連通させると、高圧の圧縮ブローエアが噴出口6から噴出する。このように、高圧の圧縮ブローエアを噴出させることで、ワークに付着した油や切削屑等を吹き飛ばしたり、あるいは噴出口6に油や切削屑等が浸入してノズル詰まりを生じたりしないようにしている。
【0006】
そして、上記ブロー流路3には、制御機器によって切り換え制御されるオンオフバルブ9を接続しているが、このオンオフバルブ9は、ブロー流路3を大気に連通させる排気手段を備えている。つまり、オンオフバルブ9が図中上側位置に切り換わると、ブロー流路3はエア供給源Pに接続し、オンオフバルブ9が図中下側位置に切り換わると、ブロー流路3は排気流路10を介して大気に開放されることとなる。なお、排気流路10にはサイレンサーsを接続しており、圧縮ブローエアが大気に排出される際に騒音が生じないようにしている。
【0007】
以上の構成からなる位置確認装置は、ワークがテーブル上に載置される際、つまり、ワークがテーブルに向かって近づく過程で、オンオフバルブ9を図中上側位置に切り換える。すると、エア供給源Pから供給される高圧の圧縮エアが、圧縮ブローエアとしてブロー流路3に導かれる。ブロー流路3に圧縮ブローエアが導かれると、その圧力がシャトル弁からなる切換弁4のパイロット圧として作用する。このとき、切換弁4には、検出流路2に導かれる圧縮検出エアもパイロット圧として作用しており、圧縮検出エアと圧縮ブローエアとが対向して、いずれか高圧のエアが選択されるようにしている。
そして、検出流路2に導かれる圧縮検出エアは、ブロー流路3に導かれる圧縮ブローエアよりも圧力が低く設定されているので、ブロー流路3側の圧力が検出流路2側の圧力に打ち勝つ。したがって、切換弁4は、ブロー流路3を共通流路5に連通させ、検出流路2(検出流路2a〜2c)を共通流路5から遮断する。
【0008】
このように、ブロー流路3と共通流路5とが連通すれば、噴出口6から高圧の圧縮ブローエアが噴出し、ワークに付着した油や切削屑等を吹き飛ばすことができる。
そして、制御機器は、ワークがテーブルに載置されると同時にオンオフバルブ9を図中下側位置に切り換える。すると、ブロー流路3は、エア供給源Pから遮断されるとともに、排気流路10を介して大気に連通する。したがって、ブロー流路3内に滞留する高圧の圧縮ブローエアが、オンオフバルブ9および排気流路10を介して大気に開放されて、ブロー流路3内の圧力が低下する。
このとき、上記したように、切換弁4には、検出流路2側から圧縮検出エアが作用している。したがって、ブロー流路3内の圧力低下によって、検出流路2側の圧力がブロー流路3側の圧力よりも高くなったところで、切換弁4が切り換わり、検出流路2を共通流路5に連通させ、ブロー流路3を共通流路5から遮断する。
【0009】
検出流路2が共通流路5に連通すれば、圧縮検出エアが噴出口6まで導かれるので、差圧検出手段8によって隙間量の特定が可能となる。
そして、差圧検出手段8は、図示しない制御機器に接続されており、差圧検出手段8が検出する圧力差が所定値に達したところで、オン信号を出力するとともに、ワークに対する作業を開始するようにしている。一方、差圧検出手段8が検出する圧力差が所定値に達しない場合には、隙間量が大きいと判断して、NG信号を出力するとともに作業を中断する。
以上のように、上記の位置確認装置によれば、オンオフバルブ9を切り換えることにより、噴出口6から圧縮ブローエアを噴出させたり、あるいは圧縮検出エアを噴出させたりすることができるので、いわゆるブローと検出を簡単に切り換えて行うことができる。
なお、先行文献の調査は特にしていない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
上記の位置確認装置においては、オンオフバルブ9の切り換えや、差圧検出手段8に基づくオン信号またはNG信号の出力を制御機器が制御している。そして、制御機器は、オンオフバルブ9を排気位置(図中下側位置)に切り換えてから所定時間経過後に、差圧検出手段8の検出値に基づいて信号を出力している。
例えば、制御機器は、オンオフバルブ9を図中上側位置に切り換えてから2秒後に、オンオフバルブ9を図中下側位置に切り換える。つまり、2秒間ブローを行った後、ワークの着座状況を検出する態勢に入る。このとき、制御機器は、オンオフバルブ9を図中下側位置に切り換えてからさらに2秒後に、差圧検出手段8の検出値に基づいて信号を出力する。このように、オンオフバルブ9の切り換え後すぐに信号を出力せずに、オンオフバルブ9を図中下側位置に切り換えてから所定時間経過後に信号を出力するのは次の理由からである。
【0011】
すなわち、ブローが行われている間、検出流路2は切換弁4によって共通流路5から遮断される。そのため、検出流路2a〜2cに導かれた圧縮検出エアはいずれにも逃げることができず、検出流路2a〜2c内の圧力が高くなる。このときの検出流路2a〜2c内の圧力は、テーブル上にワークがぴったりと載置されているときの圧力と等しい。したがって、仮に制御機器が、ブロー中に信号を出力すると、必ずオン信号が出力されるのである。
そして、オンオフバルブ9を切り換えてブロー流路3を大気に連通させても、ブロー流路3側の圧力が、検出流路2a〜2c側の圧力よりも低くなるまで、切換弁4は切り換わらない。つまり、オンオフバルブ9を切り換えても、すぐには切換弁4が切り換わらず、検出流路2a〜2cは共通流路5から遮断された状態となる。
【0012】
そのため、オンオフバルブ9を切り換えて間もない時点では、ワークの実際の着座状況とは無関係にオン信号が出力されてしまう。特に、ブロー流路3の配管径が小さかったり、あるいは配管長が長かったりする場合には、圧縮ブローエアが速やかに排出されないため、ブロー流路3内の圧力が低下するまでに時間がかかってしまい、オンオフバルブ9を切り換えてから切換弁4が切り換わるまでのタイムラグが一層大きくなる。
そこで、オンオフバルブ9を切り換えてから切換弁4が切り換わるまでのタイムラグを考慮したうえで、信号を出力するまでのインターバルを設定しているのである。
つまり、制御機器は、オンオフバルブ9を切り換えて何秒後の差圧検出手段8の検出値に基づいて信号を出力するかを記憶しており、その設定時間経過後の差圧検出手段8の検出値に基づいて信号の出力を行うこととなる。
【0013】
ところが、作業現場においては、油が飛散する環境が多々あり、こうした環境下で使用を続けると、噴出口6から共通流路5内にどうしても油分が浸入してしまうという実態がある。そして、共通流路5内に浸入した油分が切換弁4に付着すると、油分の粘性によって切換弁4の応答速度が低下してしまう。なぜなら、上記の位置確認装置においては、切換弁4をシャトル弁で構成しているため、油分の粘性によってボールがシート部に密着して、イニシャルセット荷重が高くなってしまい、所定圧に達してもシャトル弁が切り換わらなくなってしまうからである。
【0014】
このようにして切換弁4の応答速度が低下すると、オンオフバルブ9が切り換わってから切換弁4が切り換わるまでのタイムラグが当初の予想よりも大きくなる。
しかし、制御機器は、オンオフバルブ9を切り換えてから差圧検出手段8の検出値に基づいて信号を出力するまでの時間を予め記憶している。そのため、切換弁4の切り換えが当初の予想よりも遅くなると、切換弁4が切り換わらないうちに信号を出力してしまうおそれがある。このように、切換弁4が切り換わらないうちに、差圧検出手段8の検出値に基づいて制御機器が信号を出力してしまうと、ワークの実際の着座状況とは無関係にオン信号が出力されてしまう。
したがって、従来の位置確認装置においては、油分の浸入等により誤信号を出力してしまうという問題があった。
また、こうした誤信号を出力しないようにするためには、オンオフバルブ9を切り換えてから信号を出力するまでの時間を、予め長めに設定しなければならない。つまり、切換弁4の応答速度低下をも考慮したうえで、信号を出力するまでの時間を長めに設定しなければならない。したがって、誤信号の出力をなくそうとすれば、着座状況の検出までに必要以上に時間がかかってしまうという問題があった。
【0015】
さらに、差圧検出手段8として、高感度の半導体センサを用いる場合があるが、高感度の半導体センサは一般的に耐圧性が低い。そのため、差圧検出手段8として、高感度の半導体センサを用いる場合には、検出流路2a〜2cへの供給圧を低くしなければならない。ところが、このように検出流路2a〜2cへの供給圧を低くしてしまうと、切換弁4を切り換えるためのパイロット圧も低くなるため、一層切換弁4の切り換え応答速度が低下することとなる。
また、差圧検出手段8の感度をよくする他の手段としては、検出流路2a〜2cおよび比較流路7に設けたオリフィスを小径にすることが考えられる。ところが、切換弁4が切り換わって、検出流路2a〜2cと共通流路5とが連通すると、検出流路2a〜2cから共通流路5に一気に圧縮検出エアが流れ込む。そのため、オリフィスを小径にすると、切換弁4が切り換わった瞬間に、検出流路2a〜2cに流量不足が生じてしまい、切換弁4が再び切り換わってしまい、検出流路2a〜2cが共通流路5から遮断されてしまう。そして、検出流路2a〜2cが共通流路5から遮断されると、差圧検出手段8がオン信号を出力してしまうおそれがある。
このように、差圧検出手段8の感度を高めようとすると、ブロー停止後に切換弁4が切り換わるまでに一層時間を要したり、あるいは誤信号を出力したりするという問題があった。
【0016】
なお、図7に示すように、検出流路2に電磁制御弁11を設けるとともに、ブロー中に検出流路2を遮断することで、検出流路2a〜2c内に圧縮検出エアがこもるのを防ぎ、誤信号の出力を防止したものがある。
すなわち、オンオフバルブ9を排気位置に切り換えるとともに、ブロー流路3内の残圧を大気に排出した後、電磁制御弁11を開くのである。このようにすれば、電磁制御弁11を開くと同時に、圧縮検出エアが検出流路2a〜2cに導かれるとともに、切換弁4が切り換わって、当該検出流路2a〜2cと共通流路5とを連通させることができる。
【0017】
ところが、電磁制御弁11が閉じられた状態では、検出流路2a〜2cに圧縮検出エアが導かれていないため、切換弁4によって、検出流路2a〜2cと共通流路5とが遮断されたままの状態になることがある。具体的には、切換弁4がシャトル弁で構成されているため、通路を遮断するためのボールが重力によって、検出流路2a〜2cと共通流路5とを遮断する位置にあることがある。
このように、検出流路2a〜2cと共通流路5とが遮断された状態で、電磁制御弁11を開くと、検出流路2a〜2cに導かれた圧縮検出エアが、ボールを押し上げて切換弁4を切り換えようとする。
このとき、検出流路2a〜2c内の圧力が一瞬上昇するが、この検出流路2a〜2c内の圧力の上昇を差圧検出手段8が検出することにより、誤信号を出力してしまうという問題があった。
いずれにしても、従来の位置確認装置によれば、切換弁4の切り換え応答速度が遅いために、着座状況の検出に時間がかかってしまったり、あるいは誤信号を出力してしまったりするという問題があった。
【0018】
この発明の目的は、ブローを停止してからワークの着座状況を検出するまでに要する時間を短くし、しかも誤信号を出力しない位置確認装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0019】
この発明は、圧縮検出エアを導く検出流路と、圧縮ブローエアを導くブロー流路と、テーブルに形成した噴出口に接続する共通流路と、上記検出流路およびブロー流路のいずれか一方を共通流路に連通させ、いずれか他方を共通流路から遮断する切換弁と、上記検出流路の圧力を検出する圧力検出部と、上記検出流路、ブロー流路および共通流路のいずれか1または複数を大気に連通するとともに、当該流路内に滞留する圧縮ブローエアを大気に排出する排気手段とを備えた位置確認装置を前提とする。
【0020】
上記の構成を前提として、第1の発明は、上記切換弁を、制御機器からの信号に応じて切り換え動作する電磁切換弁で構成した点に特徴を有する。
第2の発明は、電磁切換弁は、排気手段が流路内に滞留する圧縮ブローエアを大気に排出すると同時に、あるいは圧縮ブローエアを大気に排出した後、検出流路を共通流路に連通させる点に特徴を有する。
第3の発明は、上記ブロー流路には排気手段を有するオンオフバルブを接続してなり、このオンオフバルブは開位置でブロー流路に圧縮ブローエアを導き、排気位置で上記ブロー流路を大気に連通させる点に特徴を有する。
【0021】
第4の発明は、上記電磁切換弁は、オンオフバルブを排気位置に切り換えると同時に、またはオンオフバルブを排気位置に切り換えた後に、検出流路と共通流路とを連通させる点に特徴を有する。
第5の発明は、検出流路であって圧力検出部よりも上流側には、当該検出流路を開閉する電磁制御弁を接続した点に特徴を有する。
第6の発明は、電磁制御弁が、電磁切換弁を切り換えて検出流路と共通流路とを連通させると同時に、あるいは、検出流路と共通流路とを連通させた後、上記検出流路を開く点に特徴を有する。
【発明の効果】
【0022】
第1〜6の発明によれば、共通流路と検出流路とを連通させたり、あるいは遮断させたりする切換弁を、電気的に切り換え制御する電磁切換弁で構成したので、共通流路と検出流路とを常に一定のタイミングで連通させることができる。このように、共通流路と検出流路とが常に一定のタイミングで連通すれば、電磁切換弁が切り換わる前に信号が出力されてしまい、誤信号を出力してしまうことがない。
また、従来のように、両流路の連通タイミングのズレ、すなわち切換弁の作動遅れを考慮する必要がなくなり、その分、信号を出力するまでのインターバルを小さくすることができる。したがって、ブローを停止してからワークの着座状況を検出するまでに要する時間を短くすることができる。
しかも、油分が浸入しても電磁切換弁の応答速度が低下することはないし、また、電磁切換弁の応答速度は、配管径や配管長等の他の構成に影響を受けることもないため、どのような使用環境でも正確に着座状況を特定することができる。
【0023】
特に第5の発明によれば、圧力検出部よりも上流側に電磁制御弁を接続したので、電磁制御弁を切り換え制御することにより、圧力検出部に圧力が作用し続けないようにすることができる。
特に第6の発明によれば、圧力検出部に圧縮検出エアが導かれるときには、電磁切換弁が切り換わって検出流路と共通流路とを必ず連通させるので、検出流路に圧縮検出エアがこもることがない。したがって、検出流路にこもった圧縮検出エアによって誤信号を出力してしまうこともない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
図1を用いて、この発明の第1実施形態について説明する。
図1に示すように、この第1実施形態の位置確認装置は、エア供給源Pに接続する供給流路21を設けるとともに、この供給流路21を検出流路22およびブロー流路23に分岐させている。上記検出流路22には、レギュレータRを接続するとともに、このレギュレータRによって圧力制御した圧縮検出エアを下流側に導くようにしている。そして、検出流路22には、上記レギュレータRよりも下流側に電磁制御弁24を接続している。
この電磁制御弁24は、図示しない制御機器によって切り換え制御されるが、図中下側位置にあるとき上記検出流路22を開き、図中上側位置にあるとき上記検出流路22を遮断する。
【0025】
さらに、上記検出流路22は、電磁制御弁24の下流側を3方に分岐させて検出流路22a〜22cとするとともに、これら各検出流路22a〜22cのそれぞれに圧力検出部Sを設けている。この圧力検出部Sは、検出流路22(22a〜22c)を、オリフィスおよび絞りを介して大気に連通させる比較流路25と、この比較流路25および検出流路22a〜22cの圧力差を検出する差圧検出手段26を備えてなる。
一方、ワークを載置するテーブルには噴出口27を3つ設けるとともに、これら噴出口27のそれぞれに共通流路28を連通させている。なお、この実施形態においては噴出口27を3つ設けているが、噴出口27は1つでも2つでも、あるいは4つ以上でも構わない。
【0026】
そして、上記検出流路22a〜22cは、電磁切換弁29を介して各共通流路28に接続するとともに、この電磁切換弁29には、上記ブロー流路23を接続している。
上記電磁切換弁29は、制御機器によって切り換え制御されるものであるが、この電磁切換弁29は、検出流路22a〜22cおよびブロー流路23のいずれか一方を共通流路28に連通させ、いずれか他方を共通流路28から遮断するようにしている。
なお、上記ブロー流路23にもレギュレータRを設けているが、このブロー流路23に設けるレギュレータRは、検出流路22に設けるレギュレータRよりも、設定圧を高くしている。つまり、ブロー流路23に導かれる圧縮ブローエアが、検出流路22に導かれる圧縮検出エアよりも高圧になるように設定している。ただし、ブロー流路23に設けるレギュレータRは必須ではなく、エア供給源Pから直接ブロー流路23に圧縮エアを供給しても構わない。
【0027】
また、ブロー流路23には、制御機器によって切り換え制御されるオンオフバルブ30を設けている。このオンオフバルブ30には、この発明の排気手段を備えており、図示の排気位置において、ブロー流路23をエア供給源Pから遮断するとともに、当該ブロー流路23を、排気流路31を介して大気に連通させる。一方、オンオフバルブ30が図中上側位置に切り換わると、ブロー流路23とエア供給源Pとが連通し、ブロー流路23に圧縮ブローエアが導かれることとなる。なお、排気流路31には、サイレンサーsを接続しており、圧縮ブローエアを排出する際に騒音が生じないようにしている。
以上のように、この第1実施形態の位置確認装置によれば、電磁制御弁24、電磁切換弁29、およびオンオフバルブ30を制御機器によって電気的に制御するようにしている。そして、制御機器は、上記電磁制御弁24、電磁切換弁29、およびオンオフバルブ30を次のようなタイミングで制御している。
【0028】
まず、ワークが、テーブルの上方まで搬送されてから、テーブルに向かって下降する過程において、制御機器は電磁制御弁24を図中上側位置に切り換える。また、これと同時に、電磁切換弁29を図中下側位置に、オンオフバルブ30を図中上側位置に切り換える。
すると、エア供給源Pからブロー流路23に供給される圧縮エアが、レギュレータRで圧力調整された後、オンオフバルブ30→電磁切換弁29→共通流路28を介して噴出口27から噴出してブローが行われる。したがって、ワークに付着した油や切削屑等が吹き飛ばされるので、ワークをテーブル上にしっかりと着座させるとともに、配管内に油分等が浸入するのを防ぐことができる。
上記のようにワークに向かって圧縮ブローエアを吹き付けたら、ワークがテーブル上に着座するか、もしくはワークがテーブル上に着座する直前に、制御機器が次のように制御を行う。
【0029】
すなわち、制御機器は、電磁制御弁24および電磁切換弁29をブロー中と同じ位置に維持したまま、オンオフバルブ30を図中下側位置に切り換える。すると、ブロー流路23がエア供給源Pから遮断されるとともに、当該オンオフバルブ30よりも下流側のブロー流路23および共通流路28が、オンオフバルブ30に設けた排気手段および排気流路31を介して大気に連通する。したがって、ブロー流路23および共通流路28内に滞留する圧縮ブローエアは、オンオフバルブ30および排気流路31を介して大気に排出されることとなる。
そして、オンオフバルブ30の切り換え後、所定時間が経過したら、今度はオンオフバルブ30をそのままの位置に維持したまま、電磁制御弁24を図中下側位置に、電磁切換弁29を図中上側位置に同時に切り換える。なお、オンオフバルブ30を切り換えてから電磁制御弁24および電磁切換弁29を切り換えるまでの時間は、ブロー流路23や共通流路28の配管径や配管長等を考慮したうえで、予め制御機器に設定されている。
【0030】
上記のように電磁制御弁24が図中下側位置に切り換わり、電磁切換弁29が図中上側位置に切り換わると、エア供給源Pから検出流路22に供給された圧縮検出エアが、電磁制御弁24→各検出流路22a〜22c→圧力検出部S→電磁切換弁29→共通流路28を介して各噴出口27から噴出する。
このとき、ワークとテーブルとの間に隙間がなければ、検出流路22a〜22cの圧力が高くなる。したがって、比較流路25と検出流路22a〜22cとの圧力関係は、検出流路22a〜22c≧比較流路25となり、制御機器が、オン信号を出力し、ワークに対する作業が開始される。
【0031】
一方、ワークとテーブルとの間の隙間量が大きくなるにつれて、検出流路22a〜22cの圧力は低くなる。そして、比較流路25と検出流路22a〜22cとの圧力関係が、比較流路25>検出流路22a〜22cとなったところで、制御機器はNG信号を出力する。
したがって、ワークとテーブルとの間の隙間量が、許容隙間量を超える場合には、ワークに対する作業を停止することができる。
そして、この第1実施形態においては、検出流路22あるいはブロー流路23を共通流路28に連通させる切換弁を、制御機器で電気的に切り換える電磁切換弁で構成したので、それを常に一定のタイミングで、しかも速やかに切り換えることができる。このように、電磁切換弁29が速やかに切り換われば、ブローを停止してからワークの着座状況の特定までに要する時間を短くすることができる。
【0032】
また、従来のように、切換弁をシャトル弁で構成すると、切換弁の応答速度が、ブロー流路の配管径や配管長に影響される。すなわち、ブロー流路から圧縮ブローエアを速やかに排出しなければ切換弁が切り換わらないため、当該切換弁の応答速度を上げるためには、配管径を太く、配管長を長くする等して、圧縮ブローエアが速やかに排出されるようにしなければならない。また、耐圧性の高いセンサを設けた場合等には、切換弁の切り換え応答速度が低下してしまう。
しかし、この第1実施形態によれば、上記切換弁を電磁切換弁で構成したので、上記のような配管径、配管長、さらにはセンサ等、他の構成に制約を受けることなく、常に一定のタイミングで電磁切換弁29を切り換えることができる。
【0033】
さらには、噴出口27から共通流路28に浸入した油分が電磁切換弁29に付着したとしても、電磁切換弁29の切り換え応答速度に影響を及ぼすことはほとんどない。したがって、電磁切換弁29の切り換えタイミングがずれて、制御機器が誤信号を出力してしまうおそれもない。
また、電磁切換弁29を切り換えるタイミングについて、作動遅れを考慮する必要がないので、その分、信号の出力タイミングを早くすることができる。
【0034】
なお、上記第1実施形態においては、ブローを停止してワークの着座状況を確認する際に、オンオフバルブ30を排気位置に切り換えた後、所定時間が経過してから、電磁制御弁24と電磁切換弁29とを同時に切り換えるようにしているが、その理由は次のとおりである。
すなわち、電磁切換弁29は電気的に切り換えが可能であるため、ブロー流路23と共通流路28との連通あるいは遮断を瞬時に行うことができる。そのため、仮にオンオフバルブ30と同時に電磁切換弁29を切り換えてしまうと、共通流路28内に圧縮ブローエアが滞留してしまうおそれがある。特に、共通流路28の配管長が長い場合や、ワークとテーブルとの間の隙間が小さい場合には、共通流路28内に滞留する高圧の圧縮ブローエアが噴出口27から逃げられなくなってしまう。
【0035】
そのため、電磁切換弁29の切り換えと同時に、共通流路28内に滞留する圧縮ブローエアが、検出流路22a〜22cに逆流してしまう。圧縮ブローエアが検出流路22a〜22cに逆流すると、当該高圧によって制御機器が誤信号を出力したり、あるいは差圧検出手段26が故障したりするおそれがある。
そこで、オンオフバルブ30の切り換えと、電磁制御弁24および電磁切換弁29の切り換えとの間にインターバルを設けることにより、共通流路28内に高圧の圧縮ブローエアが滞留しないようにしたのである。したがって、上記第1実施形態によれば、差圧検出手段26に圧縮ブローエアが逆流することがなく、誤信号の発生や差圧検出手段26の故障を防ぐことができる。
ただし、共通流路28の配管長が短い等、共通流路28に滞留する圧縮ブローエアが速やかに排出される場合には、オンオフバルブ30と電磁切換弁29とを同時に切り換えても構わない。
【0036】
なお、上記第1実施形態においては、ブローを停止してワークの着座状況を確認する際に、電磁切換弁29と電磁制御弁24とを同時に切り換えるようにしているが、電磁制御弁24と電磁切換弁29との切り換えタイミングは特に問わない。
ただし、ブロー中に、電磁制御弁24を遮断位置に維持しておけば、電磁制御弁24と電磁切換弁29との間(検出流路22a〜22c)に圧縮検出エアが滞留することがなく、差圧検出手段26に悪影響を及ぼしたり、あるいは誤信号の出力をなくしたりすることができる。
【0037】
一方、図2に示す第2実施形態のように、電磁制御弁24を迂回するバイパス流路35を検出流路22に接続するとともに、このバイパス流路35に設けた絞り36を介して、少量の圧縮検出エアを、常時、下流側に導く場合がある。このようにすれば、電磁制御弁24が検出流路22を遮断した場合にも、各検出流路22a〜22cには少量の流量が導かれるので、ブローも検出も行わない場合にも、噴出口から水や油が浸入するのを防ぐことができる。また、上記のように、バイパス流路35を設けると、ブロー時に検出流路22a〜22cに圧縮検出エアがこもってしまい、当該ブロー時にON信号を出力してしまうおそれがある。そのため、電磁切換弁29を切り換えて、検出流路22a〜22cを共通流路28に連通させてから、制御機器が信号を出力することが望ましい。
【0038】
図3を用いて、この発明の第3実施形態について説明する。
なお、この第3実施形態の位置確認装置は、上記第1実施形態において、オンオフバルブ30の換わりに、排気バルブ32を設けた点のみ異なり、その他の構成は上記第1実施形態と同じである。したがって、上記第1実施形態と同様の構成については同符号を用いて説明するとともに、その詳細な説明は省略する。
この第3実施形態においては、共通流路28に排気流路31を接続するとともに、この排気流路31に排気バルブ32を接続している。なお、排気バルブ32には、この発明の排気手段を設けており、制御機器の切り換え制御によって、上記排気流路31を開閉する。
一方、この第3実施形態においては、ブロー流路23に導かれる圧縮ブローエアが、常時、電磁切換弁29まで導かれており、電磁切換弁29が図中下側位置にあるとき、圧縮ブローエアが共通流路28に導かれることとなる。
【0039】
そして、この第3実施形態においては、制御機器が電磁制御弁24、電磁切換弁29および排気バルブ32を次のように制御する。
すなわち、ブロー時には、制御機器が電磁制御弁24を図中上側の遮断位置に切り換えるとともに、電磁切換弁29を図中下側位置に、排気バルブ32を図中右側の遮断位置に切り換える。したがって、圧縮ブローエアが、ブロー流路23から共通流路28に導かれるとともに、噴出口27から圧縮ブローエアを噴出させて、ワークにエアを吹き付けることができる。
一方、ブローを停止してワークの着座状態を特定する際には、まず、排気バルブ32を図中左側位置の開位置に切り換える。そして、排気バルブ32を開位置に切り換えた後、電磁切換弁29を図中上側位置に切り換える。すると、ブロー流路23が共通流路28から遮断され、検出流路22a〜22cが共通流路28に連通する。
このとき、上記のように、排気バルブ32を切り換えてから電磁切換弁29を切り換えているので、共通流路28内に滞留する圧縮ブローエアは、排気バルブ32を介して大気に排出される。したがって、共通流路28内に滞留する圧縮ブローエアが、差圧検出手段26に作用することはない。
ただし、共通流路28に滞留する圧縮ブローエアが噴出口27から速やかに排出される場合等には、電磁切換弁29を図中下側位置に切り換えた後、あるいは、電磁切換弁29を切り換えると同時に、排気バルブ32を切り換えても構わない。
【0040】
また、電磁切換弁29を切り換えてから所定時間経過後、つまり、共通流路28から圧縮ブローエアが排出されたら、制御機器は、排出バルブ32を遮断位置に切り換えるとともに、電磁制御弁24を開位置に切り換える。
すると、検出流路22と共通流路28とが連通するとともに、噴出口27から圧縮検出エアが噴出するので、ワークの着座状況を特定することが可能となる。なお、電磁切換弁29と電磁制御弁24との切り換えタイミングは、上記第1実施形態と同様、特に問わないし、また、排気バルブ32と電磁制御弁24との切り換えタイミングについても適宜設定すればよい。
このように、第3実施形態の位置確認装置においても、検出流路22およびブロー流路23と、共通流路28とを連通または遮断する切換弁を、制御機器が電気的に切り換え制御するので、上記第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0041】
図4を用いて、この発明の第4実施形態について説明する。
なお、この第4実施形態の位置確認装置は、上記第3実施形態において、共通流路28に接続した排気バルブ32を、検出流路22(22a〜22c)に接続した点のみ異なり、その他の構成は上記第3実施形態と同じである。したがって、上記第3実施形態と同様の構成については同符号を用いて説明するとともに、その詳細な説明は省略する。
この第4実施形態においては、検出流路22a〜22cであって、圧力検出部Sよりも下流側に排気流路31を接続するとともに、この排気流路31に排気バルブ32を接続している。なお、排気バルブ32には、この発明の排気手段を設けており、制御機器の切り換え制御によって、上記排気流路31を開閉する。
【0042】
そして、この第4実施形態においては、制御機器が電磁制御弁24、電磁切換弁29および排気バルブ32を次のように制御する。
すなわち、ブロー時には、制御機器が電磁制御弁24を図中上側位置の遮断位置に切り換えるとともに、電磁切換弁29を図中下側位置に、排気バルブ32を図中左側の開位置に切り換える。したがって、圧縮ブローエアが、ブロー流路23から共通流路28に導かれるとともに、噴出口27から圧縮ブローエアを噴出させて、ワークにエアを吹き付けることができる。
一方、ブローを停止してワークの着座状態を特定する際には、まず、電磁切換弁29を図中上側位置に切り換えて、共通流路28を、ブロー流路23から遮断して検出流路22a〜22cに連通させる。このとき、排気バルブ32は開位置に維持されているため、共通流路28内に滞留する圧縮ブローエアは、排気バルブ32を介して大気に排出される。したがって、共通流路28内に滞留する圧縮ブローエアが、差圧検出手段26に作用することはない。
【0043】
共通流路28内に滞留する圧縮ブローエアが大気に排出されたら、制御機器は、電磁制御弁24を開位置に切り換えるとともに、排気バルブ32を遮断位置に切り換える。なお、このときの電磁制御弁24と排気バルブ32との切り換えタイミングは特に問わない。
そして、排気流路31が遮断された状態で、圧縮検出エアが検出流路22a〜22cに導かれれば、当該圧縮検出エアが噴出口27から噴出するので、ワークの着座状況を特定することが可能となる。
この第4実施形態においても、上記第1,3実施形態と同様の効果を得ることができる。しかも、この第4実施形態においては、電磁制御弁24を用いずに、圧縮検出エアを検出流路22に常時導くようにしても、差圧検出手段26が誤検出することはない。なぜなら、排出バルブ32を開位置にしておけば、検出流路22a〜22c内に圧縮検出エアが滞留しないからである。
【0044】
図5を用いて、この発明の第5実施形態について説明する。
なお、この第5実施形態の位置確認装置は、上記第3,4実施形態において、排気バルブ32を設けずに、電磁切換弁33に排気手段を設けた点が異なり、その他の構成は上記第3,4実施形態と同じである。したがって、上記第3,4実施形態と同様の構成については同符号を用いて説明するとともに、ここでは電磁切換弁33の構成を中心に説明する。
この第5実施形態においては、検出流路22またはブロー流路23のいずれか一方を共通流路28に連通させ、いずれか他方を共通流路28から遮断する電磁切換弁33を設けている。この電磁切換弁33は、3位置に切り換え可能な4方弁からなり、検出流路22、ブロー流路23、共通流路28および排気流路31を各ポートに接続している。
【0045】
そして、上記電磁切換弁33は、図示の下側位置にあるとき、共通流路28をブロー流路23に連通させ、共通流路28を検出流路22および排気流路31から遮断する。また、電磁切換弁33は、図中真ん中の切り換え位置において、共通流路28を検出流路22に連通させ、共通流路28をブロー流路23および排気流路31から遮断する。さらに、電磁切換弁33は、図中上側位置において、共通流路28を排気流路31に連通させ、共通流路28を検出流路22およびブロー流路23から遮断する。
上記の構成からなる電磁切換弁33は、制御機器によって切り換え制御されるが、制御機器は、電磁制御弁24および電磁切換弁33を次のように制御する。
【0046】
すなわち、ブロー時には、制御機器が電磁制御弁24を図中上側位置の遮断位置に切り換えるとともに、電磁切換弁33を図中下側位置に切り換える。したがって、圧縮ブローエアが、ブロー流路23から共通流路28に導かれるとともに、噴出口27から圧縮ブローエアを噴出させて、ワークにエアを吹き付けることができる。
一方、ブローを停止してワークの着座状態を検出する際には、電磁切換弁33を図中上側位置に切り換えて、共通流路28を排気流路31に連通させる。すると、共通流路28がブロー流路23から遮断されるので、圧縮ブローエアの供給が停止されるとともに、共通流路28が排気流路31に連通し、共通流路28内に滞留する圧縮ブローエアが、排気流路31を介して大気に排出される。
このとき、検出流路22a〜22cは、共通流路28から遮断されているので、共通流路28内に滞留する圧縮ブローエアが、差圧検出手段26に作用することはない。
【0047】
そして、共通流路28内に滞留する圧縮ブローエアが、排気流路31から大気に排出されたら、制御機器は、電磁切換弁33を図中真ん中位置に切り換えるとともに、電磁制御弁24を図中下側位置に切り換える。
すると、検出流路22a〜22cと共通流路28とが連通し、検出流路22に導かれる圧縮検出エアが噴出口27から噴出するので、ワークの着座状況を特定することが可能となる。
なお、この第5実施形態においては、ブローも検出も行わない場合には、電磁切換弁33を、図中上側位置に維持しておけば、噴出口27から圧縮検出エアも圧縮ブローエアも噴出しなくなり、しかも、共通流路28を大気圧に保つことができる。
いずれにしても、この第5実施形態によれば、電磁切換弁33が排気手段を備えているので、上記各実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0048】
なお、上記各実施形態においては、1つのエア供給源Pに検出流路22とブロー流路23とを接続したが、2つのエア供給源Pを設けるとともに、これら2つのエア供給源Pのそれぞれに、検出流路22とブロー流路23とを接続しても構わない。
また、上記各実施形態においては、差圧検出手段26が比較流路25と検出流路22との圧力差を検出するとともに、この圧力差に基づいて隙間量を特定するようにしたが、圧力検出部Sは上記の構成に限らない。例えば、圧力検出部Sが、検出流路22a〜22cの圧力を検出する構成にし、検出流路22a〜22cの検出圧力に基づいて、隙間量を特定するようにしても構わない。また、検出流路22a〜22cにオリフィスを設け、単にこのオリフィス前後の差圧を検出してもよい。いずれにしても、圧力検出部Sは、検出流路22(22a〜22c)の圧力に基づいて、隙間量に応じて変化する数値を検出できればよい。
なお、上記各実施形態における排気手段とは、制御機器の制御によって、当該排気手段を設けた流路を大気に連通させ、流路内の残圧を大気に開放する手段のことを言うものである。そして、上記排気手段は、検出流路22、ブロー流路23、および共通流路28のいずれかに1つ設けてもよいし、複数設けても構わない。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】第1実施形態の位置確認装置の回路図である。
【図2】第2実施形態の位置確認装置の回路図である。
【図3】第3実施形態の位置確認装置の回路図である。
【図4】第4実施形態の位置確認装置の回路図である。
【図5】第5実施形態の位置確認装置の回路図である。
【図6】従来の位置確認装置の回路図である。
【図7】従来の位置確認装置の他の回路図である。
【符号の説明】
【0050】
22(22a〜22c) 検出流路
23 ブロー流路
24 電磁制御弁
27 噴出口
28 共通流路
29,33 電磁切換弁
30 オンオフバルブ
P エア供給源
S 圧力検出部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧縮検出エアを導く検出流路と、圧縮ブローエアを導くブロー流路と、テーブルに形成した噴出口に接続する共通流路と、上記検出流路およびブロー流路のいずれか一方を共通流路に連通させ、いずれか他方を共通流路から遮断する切換弁と、上記検出流路の圧力を検出する圧力検出部と、上記検出流路、ブロー流路および共通流路のいずれか1または複数を大気に連通するとともに、当該流路内に滞留する圧縮ブローエアを大気に排出する排気手段とを備えた位置確認装置において、上記切換弁を、制御機器からの信号に応じて切り換え動作する電磁切換弁で構成した位置確認装置。
【請求項2】
上記電磁切換弁は、排気手段が流路内に滞留する圧縮ブローエアを大気に排出すると同時に、あるいは圧縮ブローエアを大気に排出した後、検出流路を共通流路に連通させる構成にした上記請求項1記載の位置確認装置。
【請求項3】
上記ブロー流路には排気手段を有するオンオフバルブを接続してなり、このオンオフバルブは開位置でブロー流路に圧縮ブローエアを導き、排気位置で上記ブロー流路を大気に連通させる構成とした上記請求項1または2記載の位置確認装置。
【請求項4】
上記電磁切換弁は、オンオフバルブを排気位置に切り換えると同時に、またはオンオフバルブを排気位置に切り換えた後に、検出流路と共通流路とを連通させる構成にした上記請求項3記載の位置確認装置。
【請求項5】
上記検出流路であって圧力検出部よりも上流側には、当該検出流路を開閉する電磁制御弁を接続した上記請求項1〜4のいずれかに記載の位置確認装置。
【請求項6】
上記電磁制御弁は、電磁切換弁を切り換えて検出流路と共通流路とを連通させると同時に、あるいは、検出流路と共通流路とを連通させた後、上記検出流路を開く構成にした請求項5記載の位置確認装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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