低分子干渉核酸(siNA)を用いた、RNA干渉によって媒介される、C型肝炎ウイルス(HCV)遺伝子発現の阻害
本発明は、遺伝子発現及び/又は活性の調節に応答した形質、疾患及び症状の研究、診断及び治療のための化合物、組成物及び方法に関する。本発明は、かかる形質、疾患及び症状の持続又は発生を媒介する遺伝子発現経路又は他の細胞プロセスに関与する遺伝子の発現及び/又は活性の調節に応答する形質、疾患及び症状に関係した化合物、組成物及び方法も対象とする。具体的には、本発明は、小核酸分子のカクテル、及び小核酸分子の脂質ナノ粒子(LNP)調合物を含めて、遺伝子発現に対するRNA干渉(RNAi)を媒介し得る、低分子干渉核酸(siNA)、低分子干渉RNA(siRNA)、二本鎖RNA(dsRNA)、ミクロRNA(miRNA)、短鎖ヘアピンRNA(shRNA)分子などの小核酸分子を含めた、二本鎖核酸分子に関する。本発明は、siNA、siRNAなどの小核酸分子にも関し、内因性RNA又は内因性RNAと結合したタンパク質(例えば、RISC)の調節機能を妨害することによって遺伝子発現を調節するために、内因性ミクロRNA(miRNA)の機能を阻害し得る小核酸分子(例えば、miRNA阻害剤)、内因性低分子干渉RNA(siRNA)の機能を阻害し得る小核酸分子(例えば、siRNA阻害剤)などの内因性RNA分子の機能を阻害し得る小核酸分子、RISCの機能を阻害し得る小核酸分子(例えば、RISC阻害剤)にも関し、かかる小核酸分子のカクテル及びかかる小核酸分子の脂質ナノ粒子(LNP)調合物にも関する。かかる小核酸分子は、例えば、対象又は生物体における遺伝子発現又は活性に関連した疾患、形質及び症状を予防、阻害又は抑制する組成物を提供するのに有用である。
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに相補的である第1の鎖と第2の鎖を各々有する、第1の二本鎖核酸分子と第2の二本鎖核酸分子とを含む組成物であり、前記第1の二本鎖核酸分子の第2の鎖が、配列番号1444を含むHCV配列に相補的である15から30ヌクレオチドの配列を含み、および前記第2の二本鎖核酸分子の第2の鎖が、配列番号1417を含むHCV配列に相補的である15から30ヌクレオチドの配列を含む、組成物。
【請求項2】
陽イオン性脂質、中性脂質及びポリエチレングリコール抱合体を更に含む、請求項1の組成物。
【請求項3】
陽イオン性脂質、中性脂質、ポリエチレングリコール抱合体及びコレステロールを更に含む、請求項1の組成物。
【請求項4】
陽イオン性脂質、中性脂質、ポリエチレングリコール抱合体、コレステロール及び界面活性剤を更に含む、請求項1の組成物。
【請求項5】
前記陽イオン性脂質が、CLinDMA、pCLinDMA、eCLinDMA、DMOBA及びDMLBAからなる群から選択される、請求項2の組成物。
【請求項6】
前記陽イオン性脂質が、CLinDMA、pCLinDMA、eCLinDMA、DMOBA及びDMLBAからなる群から選択される、請求項3の組成物。
【請求項7】
前記陽イオン性脂質が、CLinDMA、pCLinDMA、eCLinDMA、DMOBA及びDMLBAからなる群から選択される、請求項4の組成物。
【請求項8】
前記中性脂質が、DSPC、DOBA及びコレステロールからなる群から選択される、請求項2の組成物。
【請求項9】
前記中性脂質が、DSPC、DOBA及びコレステロールからなる群から選択される、請求項3の組成物。
【請求項10】
前記中性脂質が、DSPC、DOBA及びコレステロールからなる群から選択される、請求項4の組成物。
【請求項11】
前記ポリエチレングリコール抱合体が、PEG−ジミリストイルグリセリン及びPEG−コレステロールからなる群から選択される、請求項2の組成物。
【請求項12】
前記ポリエチレングリコール抱合体が、PEG−ジミリストイルグリセリン及びPEG−コレステロールからなる群から選択される、請求項3の組成物。
【請求項13】
前記ポリエチレングリコール抱合体が、PEG−ジミリストイルグリセリン及びPEG−コレステロールからなる群から選択される、請求項4の組成物。
【請求項14】
前記PEGが2KPEGである、請求項13の組成物。
【請求項15】
前記界面活性剤が、パルミチルアルコール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール及びリノレイルアルコールからなる群から選択される、請求項4の組成物。
【請求項16】
前記陽イオン性脂質がCLinDMAであり、前記中性脂質がDSPCであり、前記ポリエチレングリコール抱合体が2KPEG−DMGであり、前記コレステロールがコレステロールであり、前記界面活性剤がリノレイルアルコールである、請求項4の組成物。
【請求項17】
前記CLinDMA、前記DSPC、前記2KPEG−DMG、前記コレステロール及び前記リノレイルアルコールがそれぞれ43:38:10:2:7のモル比で存在する、請求項16の組成物。
【請求項18】
前記第1の二本鎖核酸分子の前記第1の鎖及び前記第2の鎖がそれぞれ配列番号1796及び2102を含み、ならびに前記第2の二本鎖核酸分子の前記第1の鎖及び前記第2の鎖がそれぞれ配列番号1677及び2103を含む、請求項1の組成物。
【請求項19】
前記第1の二本鎖核酸分子の前記第1の鎖及び前記第2の鎖がそれぞれ配列番号1796及び2010を含み、ならびに前記第2の二本鎖核酸分子の前記第1の鎖及び前記第2の鎖がそれぞれ配列番号1677及び2011を含む、請求項1の組成物。
【請求項20】
前記第1の二本鎖核酸分子の前記第1の鎖及び前記第2の鎖がそれぞれ配列番号1796及び2012を含み、ならびに前記第2の二本鎖核酸分子の前記第1の鎖及び前記第2の鎖がそれぞれ配列番号1677及び2013を含む、請求項1の組成物。
【請求項21】
薬剤として許容される担体又は希釈剤中に請求項18の組成物を含む、組成物。
【請求項22】
薬剤として許容される担体又は希釈剤中に請求項19の組成物を含む、組成物。
【請求項23】
薬剤として許容される担体又は希釈剤中に請求項20の組成物を含む、組成物。
【請求項1】
互いに相補的である第1の鎖と第2の鎖を各々有する、第1の二本鎖核酸分子と第2の二本鎖核酸分子とを含む組成物であり、前記第1の二本鎖核酸分子の第2の鎖が、配列番号1444を含むHCV配列に相補的である15から30ヌクレオチドの配列を含み、および前記第2の二本鎖核酸分子の第2の鎖が、配列番号1417を含むHCV配列に相補的である15から30ヌクレオチドの配列を含む、組成物。
【請求項2】
陽イオン性脂質、中性脂質及びポリエチレングリコール抱合体を更に含む、請求項1の組成物。
【請求項3】
陽イオン性脂質、中性脂質、ポリエチレングリコール抱合体及びコレステロールを更に含む、請求項1の組成物。
【請求項4】
陽イオン性脂質、中性脂質、ポリエチレングリコール抱合体、コレステロール及び界面活性剤を更に含む、請求項1の組成物。
【請求項5】
前記陽イオン性脂質が、CLinDMA、pCLinDMA、eCLinDMA、DMOBA及びDMLBAからなる群から選択される、請求項2の組成物。
【請求項6】
前記陽イオン性脂質が、CLinDMA、pCLinDMA、eCLinDMA、DMOBA及びDMLBAからなる群から選択される、請求項3の組成物。
【請求項7】
前記陽イオン性脂質が、CLinDMA、pCLinDMA、eCLinDMA、DMOBA及びDMLBAからなる群から選択される、請求項4の組成物。
【請求項8】
前記中性脂質が、DSPC、DOBA及びコレステロールからなる群から選択される、請求項2の組成物。
【請求項9】
前記中性脂質が、DSPC、DOBA及びコレステロールからなる群から選択される、請求項3の組成物。
【請求項10】
前記中性脂質が、DSPC、DOBA及びコレステロールからなる群から選択される、請求項4の組成物。
【請求項11】
前記ポリエチレングリコール抱合体が、PEG−ジミリストイルグリセリン及びPEG−コレステロールからなる群から選択される、請求項2の組成物。
【請求項12】
前記ポリエチレングリコール抱合体が、PEG−ジミリストイルグリセリン及びPEG−コレステロールからなる群から選択される、請求項3の組成物。
【請求項13】
前記ポリエチレングリコール抱合体が、PEG−ジミリストイルグリセリン及びPEG−コレステロールからなる群から選択される、請求項4の組成物。
【請求項14】
前記PEGが2KPEGである、請求項13の組成物。
【請求項15】
前記界面活性剤が、パルミチルアルコール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール及びリノレイルアルコールからなる群から選択される、請求項4の組成物。
【請求項16】
前記陽イオン性脂質がCLinDMAであり、前記中性脂質がDSPCであり、前記ポリエチレングリコール抱合体が2KPEG−DMGであり、前記コレステロールがコレステロールであり、前記界面活性剤がリノレイルアルコールである、請求項4の組成物。
【請求項17】
前記CLinDMA、前記DSPC、前記2KPEG−DMG、前記コレステロール及び前記リノレイルアルコールがそれぞれ43:38:10:2:7のモル比で存在する、請求項16の組成物。
【請求項18】
前記第1の二本鎖核酸分子の前記第1の鎖及び前記第2の鎖がそれぞれ配列番号1796及び2102を含み、ならびに前記第2の二本鎖核酸分子の前記第1の鎖及び前記第2の鎖がそれぞれ配列番号1677及び2103を含む、請求項1の組成物。
【請求項19】
前記第1の二本鎖核酸分子の前記第1の鎖及び前記第2の鎖がそれぞれ配列番号1796及び2010を含み、ならびに前記第2の二本鎖核酸分子の前記第1の鎖及び前記第2の鎖がそれぞれ配列番号1677及び2011を含む、請求項1の組成物。
【請求項20】
前記第1の二本鎖核酸分子の前記第1の鎖及び前記第2の鎖がそれぞれ配列番号1796及び2012を含み、ならびに前記第2の二本鎖核酸分子の前記第1の鎖及び前記第2の鎖がそれぞれ配列番号1677及び2013を含む、請求項1の組成物。
【請求項21】
薬剤として許容される担体又は希釈剤中に請求項18の組成物を含む、組成物。
【請求項22】
薬剤として許容される担体又は希釈剤中に請求項19の組成物を含む、組成物。
【請求項23】
薬剤として許容される担体又は希釈剤中に請求項20の組成物を含む、組成物。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14A】
【図14B】
【図14C】
【図14D】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22A】
【図22B】
【図22C】
【図22D】
【図22E】
【図22F】
【図22G】
【図22H】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14A】
【図14B】
【図14C】
【図14D】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22A】
【図22B】
【図22C】
【図22D】
【図22E】
【図22F】
【図22G】
【図22H】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【公表番号】特表2009−520039(P2009−520039A)
【公表日】平成21年5月21日(2009.5.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−547707(P2008−547707)
【出願日】平成18年12月18日(2006.12.18)
【国際出願番号】PCT/US2006/062252
【国際公開番号】WO2007/076328
【国際公開日】平成19年7月5日(2007.7.5)
【出願人】(500203684)サーナ・セラピューティクス・インコーポレイテッド (28)
【氏名又は名称原語表記】Sirna Therapeutics,Inc.
【Fターム(参考)】
【公表日】平成21年5月21日(2009.5.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年12月18日(2006.12.18)
【国際出願番号】PCT/US2006/062252
【国際公開番号】WO2007/076328
【国際公開日】平成19年7月5日(2007.7.5)
【出願人】(500203684)サーナ・セラピューティクス・インコーポレイテッド (28)
【氏名又は名称原語表記】Sirna Therapeutics,Inc.
【Fターム(参考)】
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