説明

住宅監視システム

【課題】 人の操作により不在状態から在室状態へ切り替わったものなのか、生活状況センサーにより不在状態から在室状態へ切り替わったものなのかを管理人が区別できるようにする。
【解決手段】 動作モードが在室モードである場合に、タイマー部14が計測した時間が所定時間に達したときに、居住者に異常が発生したことを報知部16により報知するとともに、タイマー部14が計測した時間が所定時間に達していないときに、住宅内に設置されている生活状況センサー2によって居住者の生活状況が検出されると、タイマー部14をリセットする。また、動作モードが不在モードである場合に、生活状況センサー2によって居住者の生活状況が検出されたときには、制御部11は切替部13を制御して、動作モードが在室モードへ切り替えられる。また、生活状況センサー2によって動作モードが在室モードへ切り替わったことが管理人に通知部15にて通知される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、住宅に居住する居住者を監視するための住宅監視システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、核家族化などの進行により、高齢者のみが居住する住宅が増えている。また、このような高齢者が居住する住宅を集めて、管理人室で管理する集合住宅が知られている。このような集合住宅において、住宅に在室している高齢者の動きをセンサーなどにより検知し、センサーによる検知ができない時間が所定時間以上になった場合に、居住者に異常があったと判断して管理人室で警報を発する技術が知られている(例えば、特許文献1など)。
【0003】
特許文献1に記載の集合住宅監視装置では、部屋の外部からの施錠を検出しない場合、または、外部からの施錠を検出してから人体の動きを検出する生活センサーによる検知があった場合に居住者が在室状態であると判断している。そして、居住者が在室状態である場合に生活センサーによる検知の無い時間が所定時間以上になったときに、居住者に異常があると判断して管理人室で警報を発するようにしている。
【0004】
また、特許文献1に記載の集合住宅監視装置では、管理人室に設置されている表示部が、不在状態から在室状態へ切り替わったこと、または、在室状態から不在状態へ切り替わったことを居住者が居住する部屋の部屋番号とともに表示するようにしている。また、特許文献1に記載の集合住宅監視装置では、不在状態で外部からの解錠が検出された場合や不在状態で人体の動きが検出された場合に、表示部は在室状態へ切り替わったことを表示するようにしている。
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、表示部が単に不在状態から在室状態へ切り替わったことを表示しているだけなので、表示を見た管理人は、その理由が部屋の外部からの解錠を検出したことなのか、人体の動きを検出したことなのかを区別することができないという問題があった。ところで、生活センサーによる人体の動きの検出は、部屋の外部からの解錠の検出に比べて誤動作が多い。そのため、管理人が両者を区別することができないと、生活センサーの誤動作による誤報が発生することがあった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2007−172438号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、このような問題を解決するために成されたものであり、居住者が住宅に在室している状態で、居住者の動きを検出していない時間が所定時間以上になった場合に、居住者に異常が発生していることを報知する住宅監視システムにおいて、人の操作により不在状態から在室状態へ切り替わったものなのか、生活状況センサーにより不在状態から在室状態へ切り替わったものなのかを管理人が区別できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決するために、本発明の住宅監視システムでは、居住者の生活状況を検出する生活状況センサーを住宅内に設置し、居住者が住宅に在室している在室モードと居住者が住宅に在室していない不在モードとを相互に切り替え操作可能として、在室モードである場合に、タイマー部が計測した時間が所定時間以上になったときに、居住者に異常が発生したことを報知するとともに、タイマー部が計測した時間が所定時間以上になっていないときに、生活状況センサーによって生活状況が検出されると、タイマー部をリセットするようにしている。また、不在モードである場合に、生活状況センサーによる生活状況の検出が行われたときには、在室モードへ切り替えるとともに、生活状況センサーによって在室モードへ切り替わったことを通知するようにしている。
【発明の効果】
【0009】
上記のように構成した本発明によれば、不在モードで、生活状況センサーによる生活状況の検出が行われた場合に、生活状況センサーによって在室モードへ切り替わったことが管理人に通知されるので、管理人は、人の操作により不在モードから在室モードへ切り替わったのか、生活状況センサーにより不在モードから在室モードへ切り替わったのかを区別することができる。従って、通知を把握した管理人は、生活状況センサーにより在室モードへ切り替わった住宅に対して居住者が存在するか否かなどの確認を行うことができ、生活状況センサーが誤動作しても適切に対応することができるようになるので、誤報の発生をできるだけ防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本実施形態による住宅監視システムの構成例を示すブロック図である。
【図2】本実施形態による住宅監視システムの施解錠操作装置および生活状況センサーを適用した住宅の状態例を示す図(その1)である。
【図3】本実施形態による住宅監視システムの施解錠操作装置および生活状況センサーを適用した住宅の状態例を示す図(その2)である。
【図4】本実施形態による住宅監視システムの親機の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本実施形態による住宅監視システムの構成例を示すブロック図である。同図に示すように、本実施形態による住宅監視システムは、施解錠操作装置1(特許請求の範囲の操作装置に該当する)、生活状況センサー2、親機10を備えて構成されている。また、図2は、本実施形態による住宅監視システムの施解錠操作装置1および生活状況センサー2を適用した住宅の状態例を示す図である。
【0012】
図1および図2において、施解錠操作装置1は、住宅の玄関に設置されている玄関扉を解錠したり施錠したりするための電気錠などにより構成されており、その玄関扉に対して手動で解錠操作を行ったり施錠操作を行ったりするためのものである。図2(a)に示すように、施解錠操作装置1は、居住者などが住宅の外部から解錠したり施錠したりすることができるように、玄関扉の外側に設置されている。ここで、施解錠操作装置1は、伝送線を介して親機10に接続されている。また、施解錠操作装置1は、解錠操作が行われると、親機10の動作モードを在室モードへ切り替えるための在室信号を生成して親機10へ出力する。また、施解錠操作装置1は、施錠操作が行われると、親機10の動作モードを不在モードへ切り替えるための不在信号を生成して親機10へ出力する。また、在室モードとは、居住者が住宅に在室しており、その居住者の動きを監視する状態であることを示す動作モードである。また、不在モードとは、居住者が住宅に在室しておらず、その居住者の動きを監視しない状態であることを示す動作モードである。
【0013】
生活状況センサー2は、人体の動きを検出するパッシブセンサーなどにより構成されており、住宅内の居住者の生活状況を検出するためのものである。図2(a)に示すように、生活状況センサー2は、住宅に居住する居住者が生活する際に定期的に通る場所(例えば、住宅内の廊下など)の天井に設置されており、その場所の全域を検出範囲としている。ここで、生活状況センサー2は、伝送線を介して親機10に接続されている。また、生活状況センサー2は、検出範囲内の人体の動きを検出すると、検出信号を生成して親機10へ出力する。
【0014】
親機10は、管理人の常駐する部屋(例えば、管理人室など)に設置されており、居住者に異常が発生していることを報知したり、生活状況センサー2により親機10の動作モードが切り替わったことを通知したりするために使用される。ここで、居住者に異常が発生していることとは、何らかの理由により居住者が住宅内で動けなくなっていることを示す。また、親機10は、制御部11、インターフェース部(以下、I/F部と記載する)12、切替部13、タイマー部14、通知部15、報知部16、復旧操作部17を備えて構成されている。
【0015】
親機10の制御部11は、CPU(Central Processing Unit)などにより構成されており、親機10の各構成要素を後述するように制御する。I/F部12は、親機10に施解錠操作装置1、生活状況センサー2を接続して通信を行う。ここで、I/F部12は、施解錠操作装置1から出力された在室信号および不在信号を入力するとともに、生活状況センサー2から出力された検出信号を入力する。
【0016】
切替部13は、在室モードおよび不在モードの何れかに親機10の動作モードを切り替えるためのものである。ここで、動作モードは住宅毎に切り替えられる。また、切替部13にて動作モードが不在モードから在室モードへ切り替わると、親機10は、住宅に在室する居住者の動きの監視を開始する。一方、切替部13にて動作モードが在室モードから不在モードへ切り替わると、親機10は、居住者の動きの監視を停止する。
【0017】
タイマー部14は、時間を計測するためのものである。通知部15は、動作モードが生活状況センサー2によって在室モードへ切り替わっていることを通知するためのものである。また、通知部15は、スピーカーや表示灯、表示装置などにより構成されている。ここで、通知部15は、管理人が聴覚や視覚により動作モードが生活状況センサー2によって在室モードへ切り替わっていることを把握することができるように、スピーカーから音声を出力したり、表示灯を点灯または点滅をさせたり、表示装置に表示を行わせたりして通知を行う。
【0018】
報知部16は、居住者に異常が発生していることを報知するためのものである。また、報知部16は、スピーカーや表示灯、表示装置などにより構成されている。ここで、報知部16は、管理人が視覚や聴覚により居住者に異常が発生していることを把握することができるように、スピーカーから音声を出力したり、表示灯を点灯または点滅をさせたり、表示装置に表示を行わせたりして報知を行う。また、通知部15による通知のパターンと報知部16による報知のパターンとは異ならせている。復旧操作部17は、ボタンなどにより構成されており、報知部16による報知を停止するために操作される。報知部16による報知が行われている状態で、復旧操作部17が操作されると、制御部11は報知部16の動作を停止させる。
【0019】
居住者が入居する前の初期状態では、切替部13は動作モードを不在モードへ切り替えている。この状態で、制御部11は、I/F部12が施解錠操作装置1から出力された在室信号を入力したか否かを判定する処理、および、I/F部12が生活状況センサー2から出力された検出信号を入力したか否かを判定する処理を行っている。I/F部12が在室信号を入力すると、制御部11は切替部13を制御して、動作モードを在室モードへ切り替える。それに併せて、制御部11はタイマー部14を動作させて、タイマー部14は時間の計測を開始する。
【0020】
タイマー部14が時間の計測を開始すると、制御部11は、タイマー部14が計測した時間が所定時間に達したか否かを判定する処理を行う。ここで、所定時間とは、居住者が生活する際に生活状況センサー2の設置場所を通るべき間隔よりも長い時間(例えば、5時間など)である。タイマー部14が計測した時間が所定時間に達したと制御部11にて判定した場合に、制御部11は報知部16を動作させ、報知部16は報知を行う。一方、タイマー部14が計測した時間が所定時間に達していないと制御部11にて判定した場合に、制御部11は、I/F部12が生活状況センサー2から出力された検出信号を入力したか否かを判定する処理、および、I/F部12が施解錠操作装置1から出力された不在信号を入力したか否かを判定する処理を行う。
【0021】
I/F部12が検出信号を入力したと制御部11にて判定した場合に、制御部11はタイマー部14によって計測している時間をリセットする。また、I/F部12が不在信号を入力すると、制御部11は切替部13を制御して、動作モードを不在モードへ切り替える。それに併せて、制御部11はタイマー部14の動作を停止させる。
【0022】
また、居住者が入居する前の初期状態や、I/F部12が不在信号を入力した状態では、動作モードが不在モードに切り替わっている。この状態で、I/F部12が検出信号を入力すると、制御部11は切替部13を制御して、動作モードを在室モードへ切り替える。それに併せて、制御部11はタイマー部14および通知部15を動作させて、タイマー部14は時間の計測を開始し、通知部15は動作モードが生活状況センサー2によって在室モードへ切り替わっていることを通知する。
【0023】
このように構成されている住宅監視システムの具体的な動作を図2および図3を用いて説明する。ここで、住宅には二人の居住者(居住者A、居住者B)が居住しているものとする。また、居住者が生活している部屋と居住者が定期的に使用するであろうトイレとの間には廊下があり、廊下には玄関扉がある。また、生活状況センサー2は、廊下の天井に設置されており、施解錠操作装置1は、玄関扉の外側に設置されている。図2(a)に示すように、居住者Aが部屋に居る状態で、居住者Bが外出するために住宅を出て、居住者Bが施解錠操作装置1を操作して玄関扉を施錠すると、施解錠操作装置1は不在信号を生成して親機10へ出力する。親機10では、I/F部12が不在信号を入力し、制御部11は切替部13を制御して、動作モードを不在モードへ切り替える。それに併せて、制御部11はタイマー部14の動作を停止させる。
【0024】
この状態で、図2(b)に示すように、部屋に居た居住者Aがトイレへ行くために廊下を通過すると、生活状況センサー2は居住者Aの動きを検出して検出信号を生成し、親機10へ出力する。親機10では、I/F部12が検出信号を入力し、制御部11は切替部13を制御して、動作モードを在室モードへ切り替える。それに併せて、制御部11はタイマー部14および通知部15を動作させて、タイマー部14は時間の計測を開始し、通知部15は動作モードが生活状況センサー2によって在室モードへ切り替わっていることを通知する。
【0025】
通知を把握した管理人は、動作モードが在室モードへ切り替わった住宅に直接訪問したり、図示しないインターホンなどを使用してその住宅に居る居住者を呼び出したりして、動作モードが在室モードへ切り替わった住宅内に居住者Aが居ることを確認する。そして、管理人は、動作モードを在室モードのままにしておく。
【0026】
タイマー部14が計測した時間が所定時間に達していない状態で、居住者Aが廊下を通過すると、生活状況センサー2は居住者Aの動きを検出して検出信号を生成し、親機10へ出力する。親機10では、I/F部12が検出信号を入力し、制御部11はタイマー部14によって計測している時間をリセットする。一方、図2(c)に示すように、在室モードのままの状態で、居住者Aが部屋内で倒れたままタイマー部14が計測した時間が所定時間に達すると、制御部11は報知部16を動作させ、報知部16は報知を行う。
【0027】
次に、図3(a)に示すように、居住者Bが外出している状態で、居住者Aが外出するために住宅を出て、居住者Aが施解錠操作装置1を操作して玄関扉を施錠すると、施解錠操作装置1は不在信号を生成して親機10へ出力する。親機10では、I/F部12が不在信号を入力し、制御部11は切替部13を制御して、動作モードを不在モードへ切り替える。それに併せて、制御部11はタイマー部14の動作を停止させる。
【0028】
この状態で、図3(b)に示すように、ペットが廊下を通過すると、生活状況センサー2はペットの動きを検出して検出信号を生成し、親機10へ出力する。親機10では、I/F部12が検出信号を入力し、制御部11は切替部13を制御して、動作モードを在室モードへ切り替える。それに併せて、制御部11はタイマー部14および通知部15を動作させて、タイマー部14は時間の計測を開始し、通知部15は動作モードが生活状況センサー2により在室モードへ切り替わっていることを通知する。
【0029】
通知を把握した管理人は、動作モードが在室モードへ切り替わった住宅に直接訪問したり、インターホンなどを使用してその住宅に居る居住者を呼び出したりして、動作モードが在室モードへ切り替わった住宅内に居住者Aおよび居住者Bが居ないことを確認する。すると、管理人は、住宅状況センサー2が誤動作したと判断して、親機10に設けられており、動作モードを不在モードへ強制的に切り替えるための操作部(図示せず)を操作する。すると、制御部11は切替部13を制御して、動作モードを不在モードへ強制的に切り替える。これにより、タイマー部14による時間の計測が行われなくなるので、住宅に誰も居ない状態で報知部16が報知を行ってしまうことがなくなる。
【0030】
次に、本実施形態による住宅監視システムの親機10の動作を説明する。図4は、本実施形態による住宅監視システムの親機10の動作を示すフローチャートである。まず、居住者が入居する前の初期状態では、切替部13は動作モードを不在モードへ切り替えている。この状態で、制御部11は、I/F部12が施解錠操作装置1から出力された在室信号を入力したか否かを判定する(ステップS1)。ここで、居住者が入居する場合には、施解錠操作装置1が解錠操作される。そのため、在室信号を入力したと制御部11にて判定した場合には(ステップS1にてYES)、制御部11は、切替部13を制御して動作モードを在室モードへ切り替え、タイマー部14を動作させて時間の計測を開始する(ステップS2)。そして、ステップS5の処理へ移行する。
【0031】
一方、在室信号を入力していないと制御部11にて判定した場合には(ステップS1にてNO)、制御部11は、I/F部12が生活状況センサー2から出力された検出信号を入力したか否かを判定する(ステップS3)。検出信号を入力していないと制御部11にて判定した場合には(ステップS3にてNO)、ステップS1の処理へ戻る。一方、検出信号を入力したと制御部11にて判定した場合には(ステップS3にてYES)、制御部11は、切替部13を制御して動作モードを在室モードへ切り替え、タイマー部14を動作させて時間の計測を開始し、通知部15を動作させて動作モードが生活状況センサー2によって在室モードへ切り替わっていることを通知する(ステップS4)。そして、ステップS5の処理へ移行する。
【0032】
ステップS5において、制御部2は、タイマー部14が計測した時間が所定時間に達したか否かを判定する。タイマー部14が計測した時間が所定時間に達していないと制御部11にて判定した場合には(ステップS5にてNO)、ステップS9の処理へ移行する。一方、タイマー部14が計測した時間が所定時間に達したと制御部11にて判定した場合には(ステップS5にてYES)、制御部11は報知部16を動作させ、報知部16は報知を行う(ステップS6)。そして、制御部11は、復旧操作部17が操作されたか否かを判定する(ステップS7)。復旧操作部17が操作されていないと制御部11にて判定した場合には(ステップS7にてNO)、ステップS7の処理を繰り返す。一方、復旧操作部17が操作されたと制御部11にて判定した場合には(ステップS7にてYES)、制御部11は報知部16の動作を停止させる(ステップS8)。そして、ステップS9の処理へ移行する。
【0033】
ステップS9において、制御部11は、I/F部12が生活状況センサー2から出力された検出信号を入力したか否かを判定する。検出信号を入力したと制御部11にて判定した場合には(ステップS9にてYES)、制御部11はタイマー部14によって計測している時間をリセットし(ステップS10)、ステップS5の処理へ戻る。一方、検出信号を入力していないと制御部11にて判定した場合には(ステップS9にてNO)、制御部11は、I/F部12が施解錠操作装置1から出力された不在信号を入力したか否かを判定する(ステップS11)。
【0034】
不在信号を入力していないと制御部11にて判定した場合には(ステップS11にてNO)、ステップS5の処理へ戻る。一方、不在信号を入力したと制御部11にて判定した場合には(S11にてYES)、制御部11は、切替部13を制御して動作モードを不在モードへ切り替え、タイマー部14の動作を停止させる(ステップS12)。
【0035】
以上、詳しく説明したように、本実施形態の住宅監視システムでは、動作モードが在室モードである場合に、タイマー部14が計測した時間が所定時間に達したと制御部11にて判定したときに、居住者に異常が発生したことを報知部16により報知するとともに、タイマー部14が計測した時間が所定時間に達していないと制御部11にて判定したときに、住宅内に設置されている生活状況センサー2によって居住者の生活状況が検出されると、タイマー部14をリセットするようにしている。また、不在モードである場合に、生活状況センサー2による居住者の生活状況の検出が行われたときには、制御部11は切替部13を動作させ、生活状況センサー2によって動作モードが在室モードへ切り替わったことを通知するようにしている。
【0036】
これにより、不在モードで、生活状況センサー2による生活状況の検出が行われた場合に、生活状況センサー2によって在室モードへ切り替わったことが管理人に通知されるので、管理人は、居住者の施解錠操作装置1の操作により不在モードから在室モードへ切り替わったのか、生活状況センサー2により不在モードから在室モードへ切り替わったのかを区別することができる。従って、通知を把握した管理人は、生活状況センサー2により在室モードへ切り替わった住宅に対して居住者が存在するか否かなどの確認を行うことができ、生活状況センサー2が誤動作しても適切に対応することができるようになるので、報知部16による誤報の発生をできるだけ防止することができる。
【0037】
なお、前述した実施形態では、生活状況センサー2によって動作モードが在室モードへ切り替わっていることのみを通知部15によって通知するようにしているが、これに限定されない。例えば、施解錠操作装置1の操作によって動作モードが在室モードへ切り替わっていることや、動作モードが不在モードへ切り替わっていることを通知部15によって通知するようにしても良い。この場合、通知部15の動作パターンは、生活状況センサー2によって動作モードが在室モードへ切り替わっていることと、施解錠操作装置1の操作によって動作モードが切り替わっていることとを区別する必要がある。
【0038】
また、前述した実施形態では、生活状況センサー2は、パッシブセンサーにより構成されているが、これに限定されない。例えば、生活状況センサー2が、居住者が一定の頻度で使用するトイレや水道などの水の使用状態を検出する水量センサーや、住宅内の部屋や廊下などに設置され、住宅内を定期的に移動する際の居住者に踏まれることで人体の動きを検出するシート状センサーなどにより構成されるようにしても良い。
【0039】
また、前述した実施形態では、住宅内に生活状況センサー2を一台だけ設置しているが、これに限定されない。例えば、住宅内に生活状況センサー2を二台以上設置するようにしても良い。これにより、居住者の生活状況を精度を上げて検出することができる。
【0040】
また、前述した実施形態では、施解錠操作装置1および生活状況センサー2を備えている住宅が一戸のみであるが、これに限定されない。例えば、施解錠操作装置1および生活状況センサー2を備えている住宅が複数存在するようにしても良い。この場合、報知部16が報知を行う際に、異常が発生している居住者の居る住宅を管理人が特定することができるように、各住宅内に設置される施解錠操作装置1から出力される在室信号および不在信号に施解錠操作装置1が設置されている住宅を他の住宅と識別するための識別情報を付加するとともに、生活状況センサー2から出力される検出信号に生活状況センサー2が設置されている住宅を他の住宅と識別するための識別情報を付加する必要がある。
【0041】
また、前述した実施形態では、施解錠操作装置1は玄関扉に設置されているが、これに限定されない。例えば、施解錠操作装置1が親機10に設けられるようにしても良い。この場合、施解錠操作装置1は、玄関扉および親機10に設けられるようにしても良いし、親機10のみに設けられるようにしても良い。
【0042】
また、前述した実施形態では、動作モードの切り替えは、施解錠操作装置1による施錠操作および解錠操作によって行われているが、これに限定されない。例えば、居住者が外出する際に在室モードから不在モードへ切り替え、居住者が帰宅した際に不在モードから在室モードへ切り替える操作装置を住宅内や管理人室に設置するようにしても良い。
【0043】
その他、上記実施形態は、本発明を実施するにあたっての具体化の一例を示したものに過ぎず、これによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその精神、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
【符号の説明】
【0044】
1 施解錠操作装置
2 生活状況センサー
10 親機
11 制御部
12 インターフェース(I/F)部
13 切替部
14 タイマー部
15 通知部
16 報知部
17 復旧操作部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
住宅内の居住者の生活状況を検出した場合に検出信号を出力する生活状況センサーと、
前記住宅内に居住者が在室している在室モードと前記住宅内に居住者が在室していない不在モードとを相互に切り替え可能であり、前記在室モードへ切り替えるための操作が行われた場合に在室信号を出力し、前記不在モードへ切り替えるための操作が行われた場合に不在信号を出力する操作装置と、
前記生活状況センサーから検出信号を入力するとともに、前記操作装置から在室信号および不在信号を入力するインターフェース部と、前記居住者に異常が発生したことを報知する報知部と、時間を計測するタイマー部と、前記生活状況センサーによって在室モードへ切り替わっていることを通知する通知部と、前記インターフェース部が不在信号を入力した前記不在モードで、前記インターフェース部が在室信号を入力したか検出信号を入力したかを判定し、前記不在モードで前記インターフェース部が在室信号を入力した場合に、前記タイマー部を動作させるとともに、前記タイマー部が計測した時間が所定時間以上になったか否かを判定し、前記タイマー部が計測した時間が所定時間以上になったと判定したときに前記報知部を動作させ、前記タイマー部が計測した時間が所定時間以上になっていないと判定したときに、前記インターフェース部が検出信号を入力すると、前記タイマー部をリセットさせ、前記タイマー部が計測した時間が所定時間以上になっていないと判定したときに、前記インターフェース部が不在信号を入力すると、前記タイマー部の動作を停止させて、前記不在モードで、前記インターフェース部が検出信号を入力した場合に、前記タイマー部を動作させるとともに、前記通知部を動作させる制御部とを有する親機と、
を備えたことを特徴とする住宅監視システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2013−97406(P2013−97406A)
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−236660(P2011−236660)
【出願日】平成23年10月28日(2011.10.28)
【出願人】(591253593)株式会社ケアコム (493)
【Fターム(参考)】