説明

体の臓器の動作を記録する機器及び方法

本発明は、例えば、心臓(9)といった体の臓器の特に呼吸によって引き起こされた動作を記録する機器及び方法に係る。横隔膜(10)の一部(3)は、X線装置又は超音波装置によって記録され、横隔膜の現在位置は、結果として得られる画像において検出される。他の内臓の関連付けられる位置についての情報は、モデルに支援されて横隔膜の位置から得ることが可能である。この情報は、カテーテル用のナビゲーションシステムにおいて使用可能であり、それにより、脈管系に対するカテーテルの空間座標を設定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特に、心臓といった内臓の動作を記録する機器及び方法に係る。本発明は更に、脈管系内を、カテーテルをナビゲートするナビゲーションシステムに係る。
【背景技術】
【0002】
X線装置といった撮像機器に支援されながら時間間隔が置かれて患者の内臓の画像が生成されると、臓器は、画像上で異なる位置を取ることがあり得る。臓器の変位の原因は、患者の全体的な動作であり得るが、呼吸及び心拍によって引き起こされる周期的な内在動作でもあり得る。この周期的な内在動作は、特に、胸部及び腹部領域の臓器に影響を与える。臓器の変位は、時間間隔があけられて撮られたX線画像を比較することを相当により困難にする。
【0003】
更に、臓器の動作は、患者の脈管系におけるカテーテルのナビゲーションも妨害する。カテーテルの絶対空間位置は、適切な位置探査装置によって比較的良好に測定可能である。しかし、脈管系又は体の臓器に対するカテーテルの位置が、カテーテルをナビゲートするときには非常に重要である。しかし、臓器の動作を知ることなくこの位置を絶対位置から決定することはできない。何故なら、この位置は、個々の動作の重ね合わせの影響を受けているからである。
【0004】
非特許文献1には、人の横隔膜の動作と心臓といった臓器の変位との間の関数関係を調べるために使用可能な測定が記載される。この場合、臓器位置の測定は、核磁気共鳴(NMR)装置の特別なナビゲーション線によって行われる。しかし、NMR装置は、非常に複雑且つ高価であり、従って、その装置の他の臨床検査における補助的な使用は考えられない。
【非特許文献1】K.ネーケ、P.ボーナルト、D.マンケ、J.C.ボエック、「フリーブリージング・カーディアックMRイメージング:スタディ・オブ・インプリケーション・オブ・レスパイラトリ・モーション−イニシャル・リゾルト」、レディオロジー、220:2001年、810−815頁(K. Nehrke, P. Boernert, D. Manke, J. C. Boeck, “Free Breathing Cardiac MR Imaging: Study of Implications of Respiratory Motion - Initial Results”, Radiology, 220:810-815, 2001)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この背景に対して、本発明は、体の内臓の動作を記録する手段であって、比較的単純且つ費用効果的であり、従って、例えば、カテーテルラボといった現行の検査装置の補完として好適である手段を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この目的は、請求項1の特徴を有する機器と、請求項9の特徴を有するナビゲーションシステムと、請求項10の特徴を有する方法によって達成される。有利な改良点は、従属項に与える。
【0007】
本発明の機器は、体の少なくとも1つの内臓の動作を記録するよう使用される。この動作は、検査される患者の全体の動作によって引き起こされ得るが、特に、心拍及び呼吸といった体の周期的な内在動作によって引き起こされ得る。内臓とは、例えば、心臓である。機器は、以下の構成要素を有する。
【0008】
a)少なくとも1つの明瞭に画成される体の構造の1次元又は多次元の(X線又は超音波)画像を生成するX線装置及び/又は超音波装置。「明瞭に画成される体の構造」とは、ここでは、体の一部、臓器、臓器境界線等であり、可能な限り鮮鋭に画成される方法で選択されたイメージングモードで明らかに示す。特に、明瞭に画成された体の構造は、横隔膜又は横隔膜の一部である。
【0009】
b)X線装置(ある場合には)及び超音波装置(ある場合には)に結合され、X線装置又は超音波装置によって生成された画像における明瞭に画成された体の構造の位置を定量的に決定し、その後に、この位置から、体の少なくとも1つの内臓の動作を記述する動作パラメータを生成するよう設計されるデータ処理装置。最も簡単な場合では、動作パラメータは、明瞭に画成される構造の測定位置に対応する。
【0010】
従って、このような機器は、体の臓器の時間的にオフセットとなった画像を相関させ、及び/又は、カテーテルを体の臓器に対して位置付けるために使用可能である動作パラメータを得ることを可能にする。この点について、多くの検査研究室の標準器具の一部をなすX線装置又は超音波装置が、動作パラメータを得るために使用されるという点で特に有利である。
【0011】
機器がX線装置を有する場合、機器は特に、最小サイズの照射フィールド及び/又は最小の放射線量で明瞭に画成される体の構造のイメージングを実行するよう設計され得る。これは、画像生成時に患者が照射される放射線量が、最小限に維持されることを確実にする。X線装置は、照射フィールドの範囲を最小限に制限するための自動調整可能なコリメータを有し、明瞭に画成される体の構造が良好にイメージングの対象となるよう照射フィールドを配置し得る。
【0012】
機器が超音波装置を有する場合、超音波装置は、明瞭に画成された体の構造を有する少なくとも1つの断面画像を生成するよう設計されることが好適である。超音波装置は、明瞭に画成される体の構造の1乃至4つの異なる断面画像を生成可能であるよう設計されることが好適である。この場合、個々の断面画像は、特に、体の構造を様々な空間範囲において断面で示すために互いに垂直であり得る。
【0013】
機器が超音波装置を有する場合、機器は更に、超音波装置を患者の体に取り付ける手段と、その超音波装置の空間位置(位置及び向き)を決定する位置探査装置を有し売る。この位置探査装置は、データ処理装置に結合される。この機器の実施例では、超音波装置は、患者の全体の動作に追随するよう患者の体に取り付けられ得る。超音波装置によって生成される内臓又は明瞭に画成される構造の画像は、従って、例えば、呼吸及び心拍によって引き起こされた体の臓器の「内部」の内在動作のみを表す。この場合、患者の全体の動作は、位置探査装置によって別個に記録されることが可能である。機器の1つの好適な改良では、機器は、往復運動をする明瞭に画成される体の構造の画像を生成するよう設計される。この場合、X線装置又は超音波装置は、時々(例えば、第1の明瞭に画成される体の構造のある数の画像が生成された後)、観察窓が別の明瞭に画成される体の構造の上に配置されるよう制御される。このようなイメージング窓の変更は、X線装置を用いる場合は、特に有利である。何故なら、このことは、体の特定の領域に放射線があたり過ぎることを阻止するからである。行ったり来たりする明瞭に画成される体の構造は特に、横隔膜の様々な部分であり得る。
【0014】
更に、データ処理装置は、それにより生成された動作パラメータの品質尺度を計算するよう設計されることが好適である。品質尺度は、動作パラメータを決定する際の確実性と精度を表し、例えば、数字又はグラフとしてユーザに表示され得る。品質尺度は、動作パラメータの自動評価の際にも考慮に入れられ得る。例えば、高い品質の動作パラメータは、低い品質を有する動作パラメータよりも大きい重みが割り当てられる。
【0015】
機器の好適な展開例では、データ処理装置は、モデルに支援されて体の関心の内蔵の位置を計算するよう設計される。このモデルは、入力変数として決定された動作パラメータを受け取る。例えば、呼吸といった体の内在動作がある場合、体の臓器の相対位置は、モデルによって特に良好に記述されることが可能である。モデルの個々のパラメータは、患者に個別に適応可能であることが好適であり、また、モデルの変化状態は、変数としての動作パラメータによって記録される。このようにして、体の特定点(例えば、横隔膜)において行われた観察は、更に奥の(例えば、心臓)の体の臓器の相対位置を推論するために使用可能である。
【0016】
本発明は更に、脈管系においてカテーテルを制御するナビゲーションシステムに関する。ここでは、「カテーテル」という用語は、一般的な意味に理解すべきであり、また、体の脈管系の中を動かされる任意の器具を包含する。ナビゲーションシステムは、以下の構成要素を有する。
【0017】
a)カテーテルの空間位置(位置及び好適には向きも)を決定する位置探査装置。位置探査装置は、例えば、カテーテルに取り付けられた磁場センサを有し得る。この磁場センサは、位置決定のために、磁場発生器によって空間に印加される磁場を用いる。
【0018】
b)動作パラメータを決定するための上述したようなタイプの機器。つまり、この機器は、X線装置及び/又は超音波装置を有し、この装置によって、明瞭に画成される体の構造の画像が生成可能であり、データ処理装置は、画像におけるこの明瞭に画成される体の構造の位置を決定し、この位置から、内臓の動作を記述する動作パラメータを生成する。
【0019】
c)位置探査装置及び特徴b)による機器に結合され、脈管系に対するカテーテルの位置を決定するよう設計されるデータ処理装置。このデータ処理装置及びb)の機器のデータ処理装置は、同じハードウェアによって実施され得る。
【0020】
ナビゲーションシステムは、脈管系又は関心の臓器に対する、患者の体の中を動かされるカテーテルの位置を、可能な限り正確に、測定する目的を達成する。この場合、測定技術の観点から、カテーテルの絶対空間位置を決定する位置探査装置と、X線装置又は超音波装置の使用のみが必要である。画像の撮影及び処理を制御するデータ処理装置といった装置は、略どのカテーテルラボにも標準としてあるか、又は、簡単に入手可能である。従って、上述したようなナビゲーションシステムの製造は、現行の構成要素の適切な接続と、データ処理装置が所望の段階を実行するようにするためのそのデータ処理装置のプログラミングのみが基本的に必要である。
【0021】
本発明は更に、特に、心臓である、体の内臓の動作を記録する方法に係る。この方法は以下の段階を有する。
【0022】
a)X線放射線及び/又は超音波によって少なくとも1つの明瞭に画成される体の構造の画像を生成する段階。
【0023】
b)画像における上述の明瞭に画成される体の構造の位置を決定し、関心の体の臓器の動作を記述する動作パラメータを生成する段階。
【0024】
従って、この方法は、一般的に、上述した機器によって実行可能な段階を有する。本発明の方法の改良点、利点、及び展開に関する詳細は、上述した説明を参照されたい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
本発明は、図面に示す実施例を参照しながら更に説明する。しかし、本発明はこれらの実施例に制限されない。全図において同じ参照符号は同じ構成要素を示す。
【0026】
図1は、患者4の内臓の動作を記録するよう使用可能な構造を側面から示す。患者4は、X線放射源1と関連付けられるX線検出器5の間の検査台に載せられる。X線放射源1及びX線検出器5は、一般的に、C型アーム(図示せず)に取り付けられ、制御及び画像の読出し目的のためにデータ処理装置6(コンピュータ)に接続される。データ処理装置6は、X線装置によって生成された画像をその上に表示可能なモニタ7に結合される。X線装置は更に、モータ(図示せず)によって調整されることが可能なコリメータ2を有する。このコリメータの位置決めは、X線放射源1によって発生されるX線Xを所望の照射窓3に制限するよう使用することが可能である。
【0027】
図3は、この点に関して、患者4の胸部を示し、横隔膜10と心臓9の位置を概略的に示す。この例では、直角である照射窓3は、横隔膜10の一部を略中心において囲む。照射窓は、患者4の足から頭の方向に延びるx方向にある長辺と、N画素の幅を有する長辺に対し垂直な短辺を有して広がる。当然ながら、照射窓は、矩形以外の任意の他の好適な形状を有してもよい。
【0028】
上述した構成は、呼吸センサとして使用され得る。このセンサは、例えば、呼吸によって引き起こされた肝臓又は心臓9といった患者4の内臓の動作がリアルタイムで記録されることを可能にする。現在の呼吸フェーズ及びその強度の決定は、様々な医用適用のために必要である。このことの1つの重要な例は、静止ロードマップを使用した冠動脈介入の際のカテーテルのナビゲーションである。この場合、例えば、磁気位置探査装置によって測定される絶対カテーテル位置は、心拍及び呼吸によって引き起こされた体の内在動作について補正されなければならない。実験的な調査によって、横隔膜10の位置と、例えば肝臓又は心臓9といった隣接する臓器の位置、動作、及び形状との間に緊密な解剖学上の相関があることが示されている。この相関は、入力変数として、横隔膜10の位置を有するモデルに記録され得る。つまり、横隔膜の位置を知ることによって、呼吸によって引き起こされる体の臓器の動作が、好適なモデルに支援されて補正可能である。
【0029】
図1に示すシステムでは、横隔膜10の位置は、小さな照射窓3においてX線画像を撮ることによって決定される。この窓は、窓が特定のサジタル位置において横隔膜10の端を検出するようコリメータ2を調節することによって正確に位置付けられる。患者4は、照射領域3が小さいので低量の放射線に照射される。照射量における更なる減少は、放射強度を低減することによって達成可能である。これは、生成されるX線画像のX線コントラストを低くするが、低いコントラストでも、横隔膜の内側と外側の画像領域からの信号間の差がノイズレベルより上である限り、横隔膜の位置の単純な検出には十分である。照射領域3の小さな領域は更に、通常のフィールドサイズの画像においてよりも放射線の散乱を少なくする。この障害となる散乱放射線における低減は、同じ撮像精度を維持しながら更に照射量を低減するために使用され得る。最後に、患者4への放射線の照射線量は、各画像の後、又は、ある数の画像の後に、照射窓3の位置を変更して、それにより同じ体の容積が常にX線放射に照射されるわけではないようにすることによって更に低減することが可能である。
【0030】
以下において、横隔膜10の位置を決定するオプショナルの方法を、図4を参照しながら説明する。横方向において互いに隣に位置する照射窓3のX線画像のN個の画像点は、平均グレイ値を形成するよう方法の第1の段階においてビンニングされる(binned)。このようにして決定されるグレイ値Gの1次元プロファイルがx方向において残る。このプロファイルは、図4において、曲線20として示す。この点について、ビンニング(binning)は、N0.5倍の低減でノイズレベルにおける低減をもたらす。2つの異なるレベルを有する曲線21は、曲線フィッティングアルゴリズムを用いてグレイ値プロファイル20に適応されることが可能である。この曲線21の段差位置xと、オリジナルの曲線20における低レベルのグレイ値Gと高いレベルのグレイ値Gとの間の遷移領域の幅Bは、横隔膜10の現在の位置xを定量的に記述するために使用することが可能である。更に、グレイ値段の高さHは、ノイズレベルと共に、決定された横隔膜位置xの品質尺度を得るために使用することが可能である。
【0031】
システムで基本的に達成可能な精度は、X線装置の空間分解能のみによって制限され、これは通常十分に高い。例えば、胸骨上のマーカ、胸部ストラップ等の従来の呼吸センサとは対照的に、上述した方法は、実行するのがより簡単で誤差が発生しにくい。更に、この方法では、呼吸フェーズを決定する試み(関心の臓器の動作及び変形を決定するための追加情報を必要とする)がなく、むしろ、呼吸の作用は、横隔膜の動作に関して直接的に決定され、これは、関心の臓器(例えば、心臓、肝臓等)の動作に緊密に関連する。従って、特に、呼吸のタイプ(胸部呼吸、腹部呼吸)についての任意の追加の情報も必要ではない。何故なら、横隔膜の位置は、隣接する臓器の変位を直接反映するからである。
【0032】
図2は、横隔膜の位置を決定する別のシステムを示す。図1と同じ参照符号は、同じ構成要素を示す。従って、それらの構成要素に関しては上述の内容を参照されたい。図1とは対照的に、図2のシステムは、データ処理装置6に結合される超音波装置8を有する。超音波装置8は、横隔膜の超音波画像を生成し、そのうちの一枚をモニタ7上に概略的に示す。超音波画像からの横隔膜位置の定量的な決定は、X線画像について図3及び4を参照して説明した同様の方法で行われ得る。超音波によって横隔膜の位置を決定することによって、患者4は、X線放射線に全く照射されない。
【0033】
超音波装置8の使用は更に、患者4の体全体の位置をモニタリングする方法との組み合わせにも適している。このような方法は、例えば、患者の好適な体の領域の反射から発生する超音波信号を解析し得る。或いは、超音波装置は、(例えば、ストラップを用いて)患者4の体に固定され得る。その場合、超音波装置は、追加の動作センサ又は位置探査装置に支援されてモニタリングされる。
【0034】
更に、本発明の方法は、4D超音波画像(即ち、時系列の3D超音波データ)を使用することによって、この方法が、呼吸の患者固有の動作モデルを迅速に導出することを可能にするよう拡張することが可能である。これが基づく3Dデータのイメージングボリュームは、特に、動作補正が適用されるべき臓器と、動作モデルを導出する臓器/臓器部の両方を有し得る。前処理段階において、動作モデルを導出する臓器/臓器部と、実際の臓器との間の関連を解析することが可能である。即ち、患者固有のモデルが導出可能である。この場合、介入の間、上述したような従来の超音波イメージング(2D断面画像のシーケンス)又はコリメータを有するX線イメージング(2D投影画像のシーケンス)による「ドライビング」臓器/臓器部の測定が、動作補正を行うのに十分であり得る。
【0035】
超音波装置8は更に、特に、心臓といった関心の臓器の断面画像を生成し得る。この断面画像から、臓器の動作状態又は位置及び形状が、直接的に決定可能であり、及び/又は、モデルのための入力パラメータが導出可能である。この点について、1乃至4個のプローブが使用されることが好適であり、これらのプローブは、関心の臓器の十分に正確な位置決定が可能となるよう互いに対して向けられる断面画像を生成する。特に、3つの断面平面は、互いに垂直であり得る。心拍、呼吸、及び/又は患者の動作によって生成される心臓の動作状態についての、超音波画像から導出可能な情報は、地理学的に正しい方法で、例えば、磁気の位置探査装置を用いて決定される介入機器(カテーテル等)の位置を画像と相関させるために、3D RCA(回転式冠動脈造影法)及びCTといった様々なイメージング方法と共に使用可能である。
【0036】
上述したような位置探査装置によって測定された器具(例えば、カテーテル)の位置の記録されたデータレコードとの相関以外の更なる適用分野は、冠状動脈性心臓病の治療の際の薬剤のターゲットされた投与である。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】X線装置によって臓器動作を記録する本発明の機器を示す図である。
【図2】超音波装置によって臓器動作を記録する本発明の機器を示す図である。
【図3】横隔膜を記録するX線窓の図を有する患者の胸部を示す図である。
【図4】横隔膜の位置を見つけるために図3の記録状態から得られた1次元X線画像を示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
体の内臓の動作を検出する機器であって、
a)少なくとも1つの明瞭に画成される体の構造の画像を生成するX線装置及び/又は超音波装置と、
b)前記X線装置又は前記超音波装置に結合され、また、前記画像中の前記明瞭に画成される体の構造の位置を決定し、前記決定された位置から動作パラメータを生成するよう設計されるデータ処理装置と、
を有する機器。
【請求項2】
前記明瞭に画成される体の構造は、横隔膜の一部であることを特徴とする請求項1記載の機器。
【請求項3】
X線装置を有し、また、最小サイズの照射フィールド及び/又は最小放射線量で前記体の構造の画像を生成するよう設計されることを特徴とする請求項1記載の機器。
【請求項4】
前記明瞭に画成される体の構造を含む少なくとも1つの断面画像を生成するよう設計される超音波装置を有することを特徴とする請求項1記載の機器。
【請求項5】
患者の体に取り付けるための手段を有する超音波装置を有し、
前記超音波装置の空間位置を決定するための位置探査装置を有し、
前記位置探査装置は、前記データ処理装置に結合されることを特徴とする請求項1記載の機器。
【請求項6】
往復運動する明瞭に画成される体の構造の画像を生成するよう設計されることを特徴とする請求項1記載の機器。
【請求項7】
前記データ処理装置は、前記動作パラメータの品質尺度を計算するよう設計されることを特徴とする請求項1記載の機器。
【請求項8】
前記データ処理装置は、前記動作パラメータに依存するモデルに支援されて体の内臓の位置を計算するよう設計されることを特徴とする請求項1記載の機器。
【請求項9】
脈管系内を、カテーテルをナビゲートするナビゲーションシステムであって、
a)前記カテーテルの空間位置を決定する位置探査装置と、
b)動作パラメータを決定する請求項1乃至8のうち少なくとも一項に記載の機器と、
c)前記位置探査装置及び前記機器に結合され、前記脈管系に対する前記カテーテルの位置を決定するよう設計されるデータ処理装置と、
を有するシステム。
【請求項10】
体の内臓の動作を記録する方法であって、
a)X線放射及び/又は超音波によって少なくとも1つの明瞭に画成される体の構造の画像を生成する段階と、
b)前記画像中の前記明瞭に画成される体の構造の位置を決定し、動作パラメータを生成する段階と、
を有する方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2007−502186(P2007−502186A)
【公表日】平成19年2月8日(2007.2.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−530782(P2006−530782)
【出願日】平成16年5月6日(2004.5.6)
【国際出願番号】PCT/IB2004/050601
【国際公開番号】WO2004/103181
【国際公開日】平成16年12月2日(2004.12.2)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【氏名又は名称原語表記】Koninklijke Philips Electronics N.V.
【住所又は居所原語表記】Groenewoudseweg 1,5621 BA Eindhoven, The Netherlands
【Fターム(参考)】