説明

余剰汚泥減容方法

【課題】簡単な装置構成で汚泥の可溶化を効率よく行なうことができ、廃水処理の維持管理が容易でランニングコストを低減することができる余剰汚泥減容方法を提供する。
【解決手段】廃水処理システム100において、生物処理槽12から処理水と共に流出し、沈殿池14で分離された汚泥の一部は、余剰汚泥可溶化装置10へと送られて原汚泥槽28を介して反応槽30へ供給される。反応槽30の汚泥は、二酸化塩素供給ユニット32からの二酸化塩素を含有する処理水により可溶化され、生物処理槽12へ返送される。二酸化塩素供給ユニット32では、二酸化塩素発生槽48において、塩素酸ソーダと硫酸と過酸化水素の供給により生成された二酸化塩素及び酸素を処理水に混合し、酸素分離槽54へ送られる。酸素分離槽54では、酸素ガスを分離して上部の排気管56から大気中へ排気する一方で、二酸化塩素を含有する処理水を反応槽30へ供給する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は余剰汚泥減容方法に係り、特に有機廃水の生物処理により発生する余剰汚泥に対して二酸化塩素を用いて可溶化を行なう余剰汚泥減容方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、生物処理槽で廃水を生物処理する際に発生する余剰汚泥を減容化する方法として、返送汚泥の一部を可溶化することによりBOD化して生物処理槽へ返送することにより、その発生量を削減する方法の開発が成されている。
【0003】
余剰汚泥の可溶化方法としては、湿式ミルやディスク、或いは超音波などにより汚泥内に存在する微生物の細胞壁を機械的に破壊する方法がある。又、オゾン法や酸又はアルカリ処理法などの化学的に可溶化する方法や、好熱細菌法などの生物を利用する方法なども検討されている。
【0004】
従来、上述した方法の中では、オゾン法によって汚泥の可溶化を行なう方法が安定した減容化性能を示すものとして多く普及されている(特許文献1参照)。
【0005】
又、特許文献2のように各種殺菌剤を使用して汚泥を減容化する方法も提案されており、殺菌剤として二酸化塩素を使用する例が挙げられている。
【0006】
二酸化塩素は、酸化力が強力なことから元々漂白剤や殺菌剤として広く使用されているので、特許文献3のように二酸化塩素を汚泥の可溶化剤として用いれば、ランニングコストが比較的安価となる。この場合、オゾン処理のように処理時に人体に有害なガス等を発生しないので、除害設備に要するコストを不要にすることができる。しかも、処理時において汚泥の発泡があまり生じないため、取り扱いが容易であるというメリットもある。
【特許文献1】特開平7−88495号公報
【特許文献2】特開平11−147801号公報
【特許文献3】特開2003−260491号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、特許文献3の方法で汚泥の可溶化に使用される二酸化塩素は、不安定な物質のため長期保存が困難であるため、二酸化塩素の使用時に亜塩素酸ソーダ若しくは塩素酸ソーダなどの塩素酸を原料に製造されるのが一般的である。
【0008】
しかしながら、製造される二酸化塩素はガス状であるため、可溶化する汚泥と効率よく接触・反応させるには、加圧した状態で反応を行なったり、ガスを循環させたりするなどの工夫が必要とされる。そのため、装置が複雑化するという欠点があった。
【0009】
又、塩素酸を原料に二酸化塩素を製造する際には、副生成物として酸素ガスが発生する。二酸化塩素を汚泥と反応させる際に酸素ガスが存在すると、汚泥の発泡やスカム発生等のトラブルが増加するという問題があった。
【0010】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、簡単な装置構成で汚泥の可溶化を効率よく行なうことができ、廃水処理の維持管理が容易でランニングコストを低減することができる余剰汚泥減容方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
請求項1に記載の発明は前記目的を達成するために、生物処理槽において有機性廃水を活性汚泥で生物処理する際に発生する余剰汚泥を可溶化処理して前記生物処理槽へ返送することにより、発生した余剰汚泥を減容化する余剰汚泥減容方法において、塩素酸を原料として二酸化塩素及び酸素の混合ガスを生成し、前記混合ガスを前記生物処理槽で処理された処理水に混合させて前記二酸化塩素を該処理水に溶解させると共に、該処理水から酸素ガスを分離して、前記二酸化塩素ガスが溶解した処理水を前記余剰汚泥と混合することにより、前記可溶化処理を行なうことを特徴とする。
【0012】
本発明によれば、塩素酸を原料として二酸化塩素及び酸素が混合した混合ガスを生成して、それらを生物処理で得られた処理水に混合させて、その処理水から酸素ガスのみを分離してから活性汚泥の一部と反応させるようにした。これにより、ガス化した状態で二酸化塩素を汚泥に供給せずにすむので、加圧式やガス循環式のような複雑な装置構成を必要とされないため、汚泥減容化に要するイニシャルコストを軽減することができる。
【0013】
又、副産物である酸素ガスが分離されて除去された状態で汚泥と反応させるので、汚泥の可溶化における汚泥の発泡やスカムの発生を抑制することができる。
【0014】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の可溶化処理された可溶化汚泥に対して、前記分離された酸素ガスを用いて曝気処理することを特徴とする。
【0015】
請求項2によると、二酸化塩素による汚泥の酸化や、可溶化処理により増加した可溶化汚泥中のBOD成分に対して酸化に必要とされる酸素は、酸素ガスの曝気により効率よく可溶化処理された汚泥に供給することができる。そのため、生物処理槽に要する曝気負荷を軽減することができる。
【0016】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の可溶化汚泥に対して、前記生物処理槽へ返送する返送汚泥の一部を混合してから、前記曝気処理を行なうことを特徴とする。
【0017】
請求項3によると、二酸化塩素によりBOD化された汚泥が、混合された活性のある返送汚泥により生物処理される。これにより、生物処理槽におけるBOD負荷の増大や、それに伴う生物処理槽における曝気負荷の増大、及び処理水の水質悪化を防止することができる。
【発明の効果】
【0018】
以上説明したように、本発明に係る余剰汚泥減容方法によれば、塩素酸を原料にして生成された二酸化塩素は、処理水中に混合してから酸素ガスを除去した状態で汚泥と混合されるので、簡単な設備構成で汚泥の可溶化を効率よく行なうことができる上に、汚泥の発泡やスカムの発生を抑制することができる。これにより、廃水処理の維持管理を容易にすると共に、イニシャルコスト及びランニングコストを軽減した余剰汚泥の減容化を行なうことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下添付図面に従って本発明に係る余剰汚泥減容方法の好ましい実施の形態について詳説する。
【0020】
図1は、本発明の余剰汚泥減容方法を好適に用いた第1の実施の形態である廃水処理システム100の構成を示した説明図である。
【0021】
同図の如く、廃水処理システム100は、主に余剰汚泥可溶化装置10と、生物処理槽12と、沈殿池14とから構成される。下水などの有機廃水は、先ず供給管16を介して生物処理槽12に供給され、底部に設けられた曝気手段18により曝気されることにより内部の活性汚泥と攪拌された状態で好気的に生物処理される。こうして生物処理された処理水は、沈殿池14で汚泥と処理水とを固液分離される。沈殿槽14は、分離された処理水が排出管20から系外に排出される一方で、分離された汚泥が底部から汚泥返送管22を介して生物処理槽12へ返送汚泥として返送される。汚泥返送管22には汚泥引抜管24が分岐しており、汚泥返送管22を通過する返送汚泥の一部が抜き取られ、余剰汚泥可溶化装置10へと送られる。
【0022】
余剰汚泥可溶化装置10は、主に原汚泥槽28と、反応槽30と、二酸化塩素供給ユニット32と、から構成される。
【0023】
汚泥返送管22から汚泥引抜管24を介して抜き取られた汚泥は、原汚泥槽28へ送られて一時的に貯留される。この貯留された汚泥は、汚泥移送ポンプ34の駆動によって汚泥移送管36を介して反応槽30へ供給される。反応槽30では、槽内に供給された汚泥を付属する攪拌手段38で機械式に攪拌しながら、二酸化塩素供給ユニット32から二酸化塩素を供給することにより、汚泥が二酸化塩素と反応して可溶化する。こうして可溶化した可溶化汚泥は、可溶化汚泥返送管40を介して生物処理槽12へ返送される。
【0024】
二酸化塩素供給ユニット32では、備え付けられた塩素酸ソーダ用タンク42、硫酸用タンク44、及び過酸化水素用タンク46から二酸化塩素発生槽48へ塩素酸ソーダと硫酸と過酸化水素とが供給されると共に、沈殿池14の上面に設置された処理水ポンプ50の駆動により処理水供給管52を介して二酸化塩素発生槽48へ処理水が供給されて混合される。これにより、二酸化塩素発生槽48内で二酸化塩素及び酸素が混合した混合ガスが生成されて、処理水と混合した状態で酸素分離槽54へ送られる。酸素分離槽54では、溶解していない酸素ガスを処理水から分離して上部の排気管56から大気中へ排気する一方で、二酸化塩素を含有した処理水を二酸化塩素供給管58を介して反応槽30へ供給する。
【0025】
次に、上記の如く構成された第1の実施の形態である廃水処理システム100を用いて本発明の余剰汚泥減容方法の作用について説明する。
【0026】
余剰汚泥を減容するために様々な汚泥の可溶化方法が検討されており、その中の一つとして二酸化塩素によって酸化する方法が提案されている。
【0027】
二酸化塩素は、亜塩素酸ソーダや塩素酸ソーダを原料として安価な漂白・殺菌用酸化剤として広く使用され、塩素の2.6倍の殺菌力を有している。又、二酸化塩素ガスの空気中濃度を15vol%以上にすると爆発する危険性があり、安全衛生上0.1ppm以下に保つ必要がある。又、二酸化塩素は、20°Cの1Lに約10gを溶解させることができるが、安全上8g/L以下での使用が防災指針上で望まれている。
【0028】
塩素酸ソーダと、硫酸と、過酸化水素とを用いて二酸化塩素を製造する場合に、化1で示した化学式に従って反応して生成される。
【0029】
(化1)2NaClO3 +H2 SO4 +H2 2 →2ClO2 +O2 +Na2 SO4 +2H2
上述した式によると、塩素酸ソーダ2モルから二酸化塩素2モルと酸素ガス1モルが生成される。酸素ガスも酸化力を有するが、汚泥の可溶化にはより強力な酸化力が必要とされる。そこで、化2で示した化学式のように、発生した二酸化塩素から酸素ラジカルを生成させることにより強力な酸化を起こすようにする。このように、汚泥の可溶化には酸素ガスよりも二酸化塩素のラジカル化による酸化力が利用される。
【0030】
(化2)ClO2 →Cl- +2O.
しかしながら、二酸化塩素をガス状のまま汚泥の可溶化に使用すると、ガス状であるため汚泥との接触効率が低く可溶化効率が低いという問題や、汚泥の発泡やスカムの発生など廃水処理のトラブルを生じさせる要因を招くという問題が生じる。又、汚泥可溶化の設備全体を防爆対応とする必要がある上、二酸化塩素と汚泥との接触効率を向上させるためには加圧式又はガス循環式として可溶化処理を行なう設備が必要となるので、イニシャルコストが増大するという欠点がある。
【0031】
本発明では、各原材料を投入して二酸化塩素及び酸素が混合した混合ガスを生成する際に、処理水を同時に供給して行なうようにした。これにより、ガス状に発生した水溶性の二酸化塩素を処理水中に含有させて溶液化することができるので、汚泥との接触効率を低コストで簡単に向上させることができると共に、ガス状では必要とされた防爆設備や加圧設備、又はガス循環設備などが不要となるため、汚泥の可溶化に要するイニシャルコストを大幅に低減できる。又、処理水を用いているのでランニングコストを抑えることができる。更に、汚泥に添加される前に酸素ガスが除去されるため、汚泥の発泡やスカムの発生を効果的に防止することができる。これにより、廃水処理の維持管理に影響を与えることなく余剰汚泥の減容化を効率よく行なうことができる。
【0032】
図2は、本発明の余剰汚泥減容方法を好適に用いた第2の実施の形態である廃水処理システム300の構成を示した説明図である。尚、図1に示した第1の実施の形態である廃水処理システム100と同様の装置及び部材については、同符号を付すと共にその説明を省略する。
【0033】
図2に示すように、廃水処理システム300における図1の廃水処理システム100との相違点は、反応槽30の下流側に酸素曝気槽60を設けると共に、酸素分離槽54の排気管56を酸素曝気槽60の底部に設置して構成される点にある。従って、この酸素曝気槽60では、反応槽30で可溶化された汚泥に対して、酸素分離槽54で分離された酸素ガスが底部から曝気されている。酸素曝気槽60内で所定の時間曝気された汚泥は、生物処理槽12へ返送される。
【0034】
反応槽30で二酸化塩素による汚泥の可溶化を行なうと、返送される可溶化汚泥中に含有されるBOD成分の量が増加する。従って、そのまま生物処理槽12へ返送してしまうと、可溶化汚泥の返送量によっては生物処理能力に対する適切なBOD負荷量を超えてしまうため、廃水処理能力が低下するばかりでなく、処理水の汚濁などの水質悪化を招く可能性がある。そこで、本発明では、反応槽30と生物処理槽12との間に酸素曝気槽60を設けて、反応槽30で可溶化した汚泥に対して生物処理槽12へ流入する前に曝気することにより、可溶化汚泥中に含有されるBOD成分に対して酸化に必要とされる酸素の一部を予め効率よく供給することができる。この曝気を通常のエア曝気で行なうと、酸素量は全体の1/5しか含まれていないため効率が低いが、本発明では二酸化塩素の生成時に生じた副産物である酸素ガスを曝気に利用しているため、少ない動力で効率よく酸素供給を行なうことができる。
【0035】
尚、曝気する酸素ガスは酸素濃度が100%であることに限定されるものではなく、外気エアと混合した富酸素エアとして供給してもよい。
【0036】
図3は、本発明の余剰汚泥減容方法を好適に用いた第3の実施の形態である廃水処理システム500の構成を示した説明図である。
【0037】
図3に示すように、廃水処理システム500は、図2の廃水処理システム300とほぼ同様であるが、返送汚泥管22に返送汚泥抜取管64を追設して、返送汚泥の一部を抜き取って酸素曝気槽60に投入する構成としている。従って、酸素曝気槽60では、反応槽30からの可溶化汚泥と抜き取られた返送汚泥とが混合した状態で、酸素分離槽54から分離された酸素ガスが底部から曝気される。
【0038】
反応槽30では、二酸化塩素の可溶化により汚泥の活性が殆どなくなることが分かっている。なぜならば、可溶化汚泥は活性汚泥中の微生物が二酸化塩素の酸化力により死滅しているためであるが、可溶化汚泥に対して活性を有する返送汚泥と混合して曝気すると、可溶化汚泥に対して生物学的な処理が行なわれる。この場合、酸素ガスを供給することにより、混合された返送汚泥中に存在する微生物の活性を高めることができるので、可溶化汚泥中のBOD成分に対して効率的な生物処理を行なうことができる。
【0039】
尚、上述した廃水処理システム100,300,500において、使用される各装置及び部材の個数、大きさ、及び形状などは、特に限定するものではない。
【0040】
又、廃水処理システム100では、反応槽30の攪拌手段38として機械式を例に挙げたが、特に限定するものではない。図2及び3の廃水処理システム300,500のように曝気による攪拌を行なってもよいし、超音波や振動などを用いてもよい。
【0041】
更に、廃水処理システム500において、返送汚泥と可溶化汚泥との混合及び酸素ガスの曝気を行なうために独立した酸素曝気槽60を設けたが、特に限定されるものではない。生物処理槽12に対して縦方向に通水可能に仕切りをして、前段側の槽に返送汚泥と可溶化汚泥を流入させて曝気するようにしてもよい。これにより、独立した酸素曝気槽60の設置が不要となるため、イニシャルコストや設置スペースを更に低減できる。
【実施例】
【0042】
実施例では、本発明の余剰汚泥減容方法による減容効果を確認するために、汚泥を可溶化する廃水処理試験であるRUN1〜3を行なった。
【0043】
RUN1は、生成した二酸化塩素及び酸素の混合ガスを生物処理した処理水に溶解させて、酸素ガスを分離した後に返送汚泥の一部と混合して可溶化処理を行なう本発明法を用いて、1ヶ月間連続して廃水処理を行なった。
【0044】
一方、RUN2は、生成した二酸化塩素及び酸素の混合ガスをそのまま返送汚泥の一部に添加して混合することにより可溶化処理を行なう方法を用いて、1ヶ月間連続して廃水処理を行なった。
【0045】
又、RUN3は、比較例として返送汚泥に対して可溶化処理を行なわずに返送する方法を用いて、1ヶ月間連続して廃水処理を行なった。
【0046】
その結果を図4に示す。図4は、RUN1及び2における汚泥減容率を示したグラフである。尚、ここで述べる汚泥減容率とは、比較例であるRUN3の汚泥量に対するRUN1又は2の汚泥量の割合%を示している。
【0047】
図4のグラフによると、RUN1の汚泥減容率は80%であったのに対し、RUN2の汚泥減容率は75%程度であった。しかしながら、RUN2では、汚泥の発泡が著しく、泡の回収や清掃などの廃水処理の管理上で煩雑な操作が多くなり、実用化としての課題が残った。それに対して、RUN1では、RUN2のような発泡等は全く見られなかった。尚、RUN1とRUN2とで汚泥減容率に差が生じたのは、RUN2における汚泥の可溶化を加圧式とせずに大気圧で行なったため、汚泥に対する二酸化塩素の溶解が律速となり、二酸化塩素が未反応のまま大気中に放出された割合が多かったものと思われる。
【0048】
以上のことから、汚泥減容性能や廃水処理の維持管理の面から見ても、生成した二酸化塩素を水に溶解させると共に、酸素を分離した後に汚泥と混合して酸化・可溶化反応させる方法が優れていることが判明した。又、RUN2の方法でRUN1と同等の汚泥減容化性能を出すためには、汚泥の可溶化を加圧して行なうか、又は二酸化塩素ガスの循環を行なうかする必要があると考えられるが、RUN1ではそれらが不要なため、装置構成を簡易化することができるのでイニシャルコストも軽減できる。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】本発明の余剰汚泥減容方法を好適に用いた第1の実施の形態である廃水処理システムの構成を示した説明図
【図2】本発明の余剰汚泥減容方法を好適に用いた第2の実施の形態である廃水処理システムの構成を示した説明図
【図3】本発明の余剰汚泥減容方法を好適に用いた第3の実施の形態である廃水処理システムの構成を示した説明図
【図4】酸素ガス分離の有無と余剰汚泥の減容化率との関係を示したグラフ
【符号の説明】
【0050】
10…余剰汚泥可溶化装置、12…生物処理槽、14…沈殿池、16…供給管、18…曝気手段、20…排出管、22…汚泥返送管、24…汚泥引抜管、28…原汚泥槽、30…反応槽、32…二酸化塩素供給ユニット、34…汚泥移送ポンプ、36…汚泥移送管、38…攪拌手段、40…可溶化汚泥返送管、42…塩素酸ソーダ用タンク、44…硫酸用タンク、46…過酸化水素用タンク、48…二酸化塩素発生槽、50…処理水ポンプ、52…処理水供給管、54…酸素分離槽、56…排気管、58…二酸化塩素供給管、60…酸素曝気槽、62…酸素ガス供給ブロア、64…返送汚泥抜取管、100,300,500…廃水処理システム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
生物処理槽において有機性廃水を活性汚泥で生物処理する際に発生する余剰汚泥を可溶化処理して前記生物処理槽へ返送することにより、発生した余剰汚泥を減容化する余剰汚泥減容方法において、
塩素酸を原料として二酸化塩素及び酸素の混合ガスを生成し、
前記混合ガスを前記生物処理槽で処理された処理水に混合させて前記二酸化塩素を該処理水に溶解させると共に、該処理水から酸素ガスを分離して、
前記二酸化塩素ガスが溶解した処理水を前記余剰汚泥と混合することにより、前記可溶化処理を行なうことを特徴とする余剰汚泥減容方法。
【請求項2】
前記可溶化処理された可溶化汚泥に対して、前記分離された酸素ガスを用いて曝気処理することを特徴とする請求項1に記載の余剰汚泥減容方法。
【請求項3】
前記可溶化汚泥に対して、前記生物処理槽へ返送する返送汚泥の一部を混合してから、前記曝気処理を行なうことを特徴とする請求項2に記載の余剰汚泥減容方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2006−82016(P2006−82016A)
【公開日】平成18年3月30日(2006.3.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−269474(P2004−269474)
【出願日】平成16年9月16日(2004.9.16)
【出願人】(000005452)日立プラント建設株式会社 (1,767)
【出願人】(000005315)保土谷化学工業株式会社 (107)
【Fターム(参考)】