説明

作業管理システム及び作業管理方法

【課題】部品の拾い上げ作業の効率化及び正確化を実現する作業管理システム及び作業管理方法を提供する。
【解決手段】対象となる部品18の位置を示す画像を表示装置116に表示させる表示制御手段152と、リストリーダ28により読み取られた部品箱タグ16tが対象となる部品18に対応するものであるか否かを判定する物品正誤判定手段158と、その物品正誤判定手段158の判定が肯定される場合には正しい拾い上げが行われた旨を画像に反映させる一方、判定が否定される場合には間違った拾い上げが行われた旨の報知を出力させる拾い上げ作業評価手段160とを、備えたものであることから、拾い上げ対象となる部品18の位置を表示装置116に視覚的に表示させられることに加え、作業者が部品18を手に取ろうとした際にその部品18が正しい拾い上げ対象部品18であるか否かを直感的に把握させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、物品に対応する無線タグとの間で無線により情報の通信を行うことによりそれら物品に関する作業の管理を行う作業管理システム及び作業管理方法に関し、特に、部品の拾い上げ作業の効率化及び正確化を実現するための改良に関する。
【背景技術】
【0002】
所定の製品の製造に係る工場においては、複数に区分される区域(例えば部品棚等)の何れかにそれぞれ複数の物品が配置されており、製品の製造に際して先ず必要となる部品の拾い上げ(ピックアップ)作業が行われるのが一般的である。特に、構成部品が比較的多く且つ比較的出荷台数の少ない製品の製造過程においては、部品の拾い上げから組み立てまでを1台ずつ行う場合がある。斯かる作業における部品の拾い上げ作業は、通常、製品1台につき1人ずつ担当する作業となるため、慣れない作業者では部品の取り間違い等の問題が発生するおそれがあり、作業者の教育に時間を要するといった不具合があった。斯かる不具合を解消するために、拾い上げ作業の効率化及び正確化を図る技術が提案されている。例えば、特許文献1に記載されたセル生産作業者支援システムがそれである。この技術によれば、セル生産作業に関して、複数の間口から成り各間口に表示ランプを有する部品棚を設け、作業者が選択した品種の生産に使用される部品が収容されている間口の表示ランプを点灯又は点滅させることで、使用される部品及びその部品の保管場所を作業者が容易に把握することができるとされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−242928号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、前記従来の技術では、各部品が収容される部品棚(間口)が予め定められていることから、部品の入れ替え等に迅速に対応できないことに加え、対象となる部品が作業領域のどこに存在するかを作業者に直感的に把握させられるものではなく、製品組み立ての段階で部品の拾い上げ間違いによる工程の後戻りが懸念されていた。また、作業者が慣れるまでに時間を要するという不具合を解消できるものではなかった。このため、部品の拾い上げ作業の効率化及び正確化を実現する作業管理システム及び作業管理方法の開発が求められていた。
【0005】
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、部品の拾い上げ作業の効率化及び正確化を実現する作業管理システム及び作業管理方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
斯かる目的を達成するために、本第1発明の要旨とするところは、複数に区分される区域の何れかにそれぞれ複数種類の物品が配置された作業領域において、その物品に対応する無線タグとの間で無線により情報の通信を行うことによりそれら物品に関する作業の管理を行う作業管理システムであって、前記複数の区域それぞれに対応して設けられ、所定の範囲に対して各区域を識別するための区域情報を発信する区域情報発信装置と、作業者の手部に装着又は把持されて用いられる、無線により前記無線タグの識別情報を読み取る無線タグリーダと、各区域内における物品の位置と、その物品に対応する前記無線タグの識別情報との対応関係を記憶するデータベースと、画像表示部及び報知部を有し、前記区域情報発信装置により発信される区域情報及び前記無線タグリーダにより読み取られる前記無線タグの識別情報を受信可能に構成され、且つ前記データベースに記憶された情報を読み出し得る制御装置とを、備え、その制御装置は、拾い上げ作業の対象となる前記物品を特定する物品特定手段と、前記データベースに記憶された対応関係から、前記区域情報発信装置からの区域情報に基づいて、その区域情報により特定される区域内に配置された前記対象となる物品の位置を示す画像を前記画像表示部に表示させる表示制御手段と、前記無線タグリーダにより所定の無線タグの識別情報が読み取られた場合、前記データベースに記憶された対応関係からその識別情報に基づいて、前記無線タグリーダにより読み取られた無線タグが前記対象となる物品に対応するものであるか否かを判定する物品正誤判定手段と、その物品正誤判定手段の判定が肯定される場合には正しい拾い上げが行われた旨を前記画像表示部における画像に反映させる一方、判定が否定される場合には間違った拾い上げが行われた旨の報知を前記報知部により出力させる拾い上げ作業評価手段とを、備えたことを特徴とするものである。
【0007】
また、前記目的を達成するために、本第2発明の要旨とするところは、複数に区分される区域の何れかにそれぞれ複数種類の物品が配置された作業領域において、その物品に対応する無線タグとの間で無線により情報の通信を行うことによりそれら物品に関する作業の管理を行う作業管理方法であって、前記複数の区域それぞれに対応して設けられ、所定の範囲に対して各区域を識別するための区域情報を発信する区域情報発信装置と、作業者の手部に装着又は把持されて用いられる、無線により前記無線タグの識別情報を読み取る無線タグリーダと、各区域内における物品の位置と、その物品に対応する前記無線タグの識別情報との対応関係を記憶するデータベースと、画像表示部及び報知部を有し、前記区域情報発信装置により発信される区域情報及び前記無線タグリーダにより読み取られる前記無線タグの識別情報を受信可能に構成され、且つ前記データベースに記憶された情報を読み出し得る制御装置とを、備えた作業環境において、拾い上げ作業の対象となる前記物品を特定する物品特定過程と、前記データベースに記憶された対応関係から、前記区域情報発信装置からの区域情報に基づいて、その区域情報により特定される区域内に配置された前記対象となる物品の位置を示す画像を前記画像表示部に表示させる表示制御過程と、前記無線タグリーダにより所定の無線タグの識別情報が読み取られた場合、前記データベースに記憶された対応関係からその識別情報に基づいて、前記無線タグリーダにより読み取られた無線タグが前記対象となる物品に対応するものであるか否かを判定する物品正誤判定過程と、その物品正誤判定過程における判定が肯定される場合には正しい拾い上げが行われた旨を前記画像表示部における画像に反映させる一方、判定が否定される場合には間違った拾い上げが行われた旨の報知を前記報知部により出力させる拾い上げ作業評価過程とを、含むことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0008】
このように、前記第1発明によれば、前記複数の区域それぞれに対応して設けられ、所定の範囲に対して各区域を識別するための区域情報を発信する区域情報発信装置と、作業者の手部に装着又は把持されて用いられる、無線により前記無線タグの識別情報を読み取る無線タグリーダと、各区域内における物品の位置と、その物品に対応する前記無線タグの識別情報との対応関係を記憶するデータベースと、画像表示部及び報知部を有し、前記区域情報発信装置により発信される区域情報及び前記無線タグリーダにより読み取られる前記無線タグの識別情報を受信可能に構成され、且つ前記データベースに記憶された情報を読み出し得る制御装置とを、備え、その制御装置は、拾い上げ作業の対象となる前記物品を特定する物品特定手段と、前記データベースに記憶された対応関係から、前記区域情報発信装置からの区域情報に基づいて、その区域情報により特定される区域内に配置された前記対象となる物品の位置を示す画像を前記画像表示部に表示させる表示制御手段と、前記無線タグリーダにより所定の無線タグの識別情報が読み取られた場合、前記データベースに記憶された対応関係からその識別情報に基づいて、前記無線タグリーダにより読み取られた無線タグが前記対象となる物品に対応するものであるか否かを判定する物品正誤判定手段と、その物品正誤判定手段の判定が肯定される場合には正しい拾い上げが行われた旨を前記画像表示部における画像に反映させる一方、判定が否定される場合には間違った拾い上げが行われた旨の報知を前記報知部により出力させる拾い上げ作業評価手段とを、備えたものであることから、拾い上げ対象となる物品の位置を前記画像表示部に視覚的に表示させられることに加え、作業者が物品を手に取ろうとした際にその物品が正しい拾い上げ対象物品であるか否かを直感的に把握させることができる。すなわち、部品の拾い上げ作業の効率化及び正確化を実現する作業管理システムを提供することができる。
【0009】
ここで、前記第1発明において、好適には、前記複数の区域は複数の列を成し、各区域がそれぞれ何れかの列に含まれるものであり、前記複数の列それぞれに対応して設けられ、所定の範囲に対して各列を識別するための列情報を発信する列情報発信装置と、前記物品の配置された列と、その物品に対応する前記無線タグの識別情報との対応関係を記憶する第2のデータベースとを、備え、前記制御装置は、前記列情報発信装置により発信される列情報を受信可能に構成され、且つ前記第2のデータベースに記憶された情報を読み出し得ると共に、前記対象となる物品の拾い上げ作業に際して、前記列情報発信装置からの列情報が受信された場合、前記第2のデータベースに記憶された対応関係から、前記対象となる物品がその列情報に対応する列に含まれる区域に配置されているか否かを判定する列正誤判定手段と、その列正誤判定手段の判定が肯定される場合には正しい列を進行している旨を前記画像表示部における画像に反映させる一方、判定が否定される場合には間違った列を進行している旨を報知する列進行評価手段とを、備えたものである。このようにすれば、作業者が所定の列に対応する位置に差しかかった際にその列が拾い上げ対象物品へ向かうための正しい列であるか否かを直感的に把握させることができる。
【0010】
また、好適には、拾い上げられた前記対象となる物品を載置するための可動載置台を備え、前記制御装置は、前記区域毎に予め定められた前記対象となる物品の全てがその可動載置台に載置されたか否かを判定する拾い上げ完了判定手段と、その拾い上げ完了判定手段の判定が肯定される場合には前記画像表示部に次なる作業の指示を表示させる作業指示手段とを、備えたものである。このようにすれば、各区域において拾い上げるべき物品が全て拾い上げられたか否かを確認することで、拾い上げ作業の更なる正確化を実現することができる。
【0011】
また、前記第2発明によれば、前記複数の区域それぞれに対応して設けられ、所定の範囲に対して各区域を識別するための区域情報を発信する区域情報発信装置と、作業者の手部に装着又は把持されて用いられる、無線により前記無線タグの識別情報を読み取る無線タグリーダと、各区域内における物品の位置と、その物品に対応する前記無線タグの識別情報との対応関係を記憶するデータベースと、画像表示部及び報知部を有し、前記区域情報発信装置により発信される区域情報及び前記無線タグリーダにより読み取られる前記無線タグの識別情報を受信可能に構成され、且つ前記データベースに記憶された情報を読み出し得る制御装置とを、備えた作業環境において、拾い上げ作業の対象となる前記物品を特定する物品特定過程と、前記データベースに記憶された対応関係から、前記区域情報発信装置からの区域情報に基づいて、その区域情報により特定される区域内に配置された前記対象となる物品の位置を示す画像を前記画像表示部に表示させる表示制御過程と、前記無線タグリーダにより所定の無線タグの識別情報が読み取られた場合、前記データベースに記憶された対応関係からその識別情報に基づいて、前記無線タグリーダにより読み取られた無線タグが前記対象となる物品に対応するものであるか否かを判定する物品正誤判定過程と、その物品正誤判定過程における判定が肯定される場合には正しい拾い上げが行われた旨を前記画像表示部における画像に反映させる一方、判定が否定される場合には間違った拾い上げが行われた旨の報知を前記報知部により出力させる拾い上げ作業評価過程とを、含むことから、拾い上げ対象となる物品の位置を前記画像表示部に視覚的に表示させられることに加え、作業者が物品を手に取ろうとした際にその物品が正しい拾い上げ対象物品であるか否かを直感的に把握させることができる。すなわち、部品の拾い上げ作業の効率化及び正確化を実現する作業管理方法を提供することができる。
【0012】
また、前記第2発明において、好適には、前記複数の区域は複数の列を成し、各区域がそれぞれ何れかの列に含まれるものであり、前記複数の列それぞれに対応して設けられ、所定の範囲に対して各列を識別するための列情報を発信する列情報発信装置と、前記物品の配置された列と、その物品に対応する前記無線タグの識別情報との対応関係を記憶する第2のデータベースとを、備え、前記制御装置は、前記列情報発信装置により発信される列情報を受信可能に構成され、且つ前記第2のデータベースに記憶された情報を読み出し得るものである作業環境において、前記対象となる物品の拾い上げ作業に際して、前記列情報発信装置からの列情報が受信された場合、前記第2のデータベースに記憶された対応関係から、前記対象となる物品がその列情報に対応する列に含まれる区域に配置されているか否かを判定する列正誤判定過程と、その列正誤判定過程における判定が肯定される場合には正しい列を進行している旨を前記画像表示部における画像に反映させる一方、判定が否定される場合には間違った列を進行している旨を報知する列進行評価過程とを、含むものである。このようにすれば、作業者が所定の列に対応する位置に差しかかった際にその列が拾い上げ対象物品へ向かうための正しい列であるか否かを直感的に把握させることができる。
【0013】
また、好適には、拾い上げられた前記対象となる物品を載置するための可動載置台を備えた作業環境において、前記区域毎に予め定められた前記対象となる物品の全てがその可動載置台に載置されたか否かを判定する拾い上げ完了判定過程と、その拾い上げ完了判定過程の判定が肯定される場合には前記画像表示部に次なる作業の指示を表示させる作業指示過程とを、含むものである。このようにすれば、各区域において拾い上げるべき物品が全て拾い上げられたか否かを確認することで、拾い上げ作業の更なる正確化を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明が好適に適用される作業管理システムの構成を例示する図である。
【図2】図1の作業管理システムにおける情報通信に係る構成を概略的に示すと共に、可動載置台である台車に備えられた構成について説明するブロック図である。
【図3】図1の作業管理システムに備えられたリストリーダの構成を説明するブロック図である。
【図4】図3のリストリーダの通信対象である部品箱タグの構成を説明する図である。
【図5】図1の作業管理システムにおいて図3のリストリーダが作業者に装着されて用いられる様子を説明する斜視図である。
【図6】図1の作業管理システムに備えられたタブレットPCの構成を説明するブロック図である。
【図7】図1の作業管理システムに備えられたセンサ付トレイの構成の一例を模式的に示す図である。
【図8】図7のセンサ付トレイに形成された嵌合型の構成を詳しく説明する図である。
【図9】図7のセンサ付トレイに形成された嵌合型の構成を詳しく説明する図である。
【図10】図7のセンサ付トレイにおける各発光素子の発光タイミング及び各受光センサの受光パターンに基づく各嵌合型における部品の有無を示す図である。
【図11】図1の作業管理システムに備えられた第1のデータベースの内容を例示する図である。
【図12】図1の作業管理システムに備えられた第2のデータベースの内容を例示する図である。
【図13】図6のタブレットPCの制御部に備えられた制御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。
【図14】図1の作業管理システムにおける拾い上げ作業の開始に際して作業指示書タグに記憶された作業指示情報がリストリーダにより読み出される様子を説明する図である。
【図15】図6のタブレットPCの表示装置に表示される画像の一例として、拾い上げ対象となる部品が何れの列に配置されているかを指示する対象列指示画像を示す図である。
【図16】図1の作業管理システムにおける拾い上げ作業において台車が所定の列に対応する領域に進入した場合、その列に対応するIRマーカからの信号がIRレシーバにより受信される様子を説明する図である。
【図17】図15に示す対象列指示画像において正しい列に対応する列画像を色替表示或いは点滅表示させると共に、その色替表示或いは点滅表示された列画像に対応する列が正しい列である旨のコメント画像が付加的に表示される様子を説明する図である。
【図18】図1の作業管理システムにおける拾い上げ作業において台車が所定の棚に対応する領域に進入した場合、その棚に対応するIRマーカからの信号がIRレシーバにより受信される様子を説明する図である。
【図19】図6のタブレットPCの表示装置に表示される画像の一例として、拾い上げ対象となる部品が棚における何れの位置に配置されているかを指示する格納位置指示画像を示す図である。
【図20】図1の作業管理システムにおける拾い上げ作業において作業者の手部が所定の部品箱に接近することによりその部品箱に係る部品箱タグの識別情報が自動的にリストリーダにより読み出される様子を説明する図である。
【図21】図19に示す格納位置指示画像において対象となる部品が拾い上げられた部品箱に対応する部品箱画像が拾い上げ完了したことを示す画像に変化させられると共に、その部品箱から正しい部品の拾い上げが行われた旨のコメント画像が付加的に表示される様子を説明する図である。
【図22】図1の作業管理システムにおける拾い上げ作業において間違った部品箱に作業者の手部が接近した際に、タブレットPCに備えられた報知部から警告音等の報知が出力される様子を説明する図である。
【図23】図22に示す報知と共にタブレットPCに表示される格納位置指示画像に間違った部品を取ろうとしている旨のコメント映像が付加的に表示される様子を説明する図である。
【図24】図6のタブレットPCの表示装置に表示される画像の一例として、各棚において拾い上げるべき部品を全て拾い上げたことを示す拾い上げ完了通知画像を例示する図である。
【図25】図6のタブレットPCの制御部による拾い上げ作業管理制御の要部を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の好適な実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
【実施例】
【0016】
図1は、本発明が好適に適用される作業管理システム10の構成を例示する図である。この図1は、所定の製品の組み立てを行う工場において、その製品に係る複数種類の部品18を保管する部品保管庫12の様子を概略的に示しており、本実施例の作業管理システム10は、作業領域としての斯かる部品保管庫12から、対象となる製品の製造に必要な複数種類の部品18の出庫すなわち拾い上げ(ピックアップ)を行う作業の管理等に好適に適用されるものである。なお、上記部品保管庫12は、必ずしも1種類の製品に係る部品のみを保管するものではなく、複数種類の製品に係る部品を一箇所にまとめて保管している形態も考えられ、本実施例の作業管理システム10は、そのような場合においても効果を奏する。
【0017】
図1に示すように、作業領域としての上記部品保管庫12には、複数の棚14a〜14i(以下、特に区別しない場合には単に棚14という)が位置固定に設置され、各棚14にそれぞれ複数の部品箱16が収められている。この部品箱16は、それぞれ所定の種類の部品(物品)18を収納するものであり、各部品箱16の中にはそれぞれ所定の種類の部品18が複数個ずつ収められている。また、各部品箱16には、その部品箱16に収納された部品18の種類を示す無線タグである部品箱タグ16tが貼り付けられており、後述するリストリーダ28によりその種類を示す情報が読み取り可能とされている。すなわち、図1に示す作業管理システム10は、複数に区分される区域に対応する複数の棚14の何れかにそれぞれ複数種類の部品18が配置された部品保管庫12において、それら部品18の拾い上げ作業の管理を行うものである。斯かる構成においては、複数の部品箱16に同一種類の部品18を収納してもよく、それら部品18の拾い上げと併行して部品18の補給を行うことができるという利点がある。或いは、斯かる部品補給の都度、後述するデータベース46に各部品18の棚内位置を登録するものであってもよい。
【0018】
また、図1に示すように、上記複数の棚14は複数の列20a〜20c(以下、特に区別しない場合には単に列20という)を成し、各棚14がそれぞれ何れかの列20に含まれるものである。すなわち、図1に示す構成においては、上記棚14a〜14cが第1の列20aに、棚14d〜14fが第2の列20bに、棚14g〜14iが第3の列20cにそれぞれ含まれる。ここで、上記複数の棚14には、所定の範囲に対して赤外線信号を発信する赤外線発信機であるIR(InfraRed)マーカ22が各棚14それぞれに対応して設置されている。このIRマーカ22は、例えば各棚14の上部(天板)に固定され、その棚14に対応する所定の範囲(例えば、その棚14に収納された部品箱16を取り出すことが可能な範囲)に対して各棚14を識別するための区域情報を発信する区域情報発信装置として機能するものである。また、上記複数の列20それぞれの端部(両端)には、同様に所定の範囲に対して赤外線信号を発信する赤外線発信機であるIR列マーカ24が各列20それぞれに対応して設置されている。このIR列マーカ24は、例えば各列20に含まれる複数の棚14のうちその列20の両端に位置する棚14の端部側(列の端側)に固定され、所定の範囲(例えば、その列20に含まれる棚14の前面側の通路)に対して各列20を識別するための列情報を発信する列情報発信装置として機能するものである。
【0019】
また、前記作業管理システム10において、作業者26はその手部26w(図5を参照)にリストリーダ28を装着又は把持すると共に、可動載置台である台車30を移動させながら対象となる部品18の拾い上げ作業を行う。図1に示すように、作業領域である前記部品管理庫12に隣接する予備領域32には、複数の上記台車30が設置されており、エレベータ34により上記予備領域32に進入した作業者26は、その予備領域32に設置された台車30の1台を押して前記作業領域12に進入し、その作業領域12内において対象となる複数の部品18を拾い上げた後、再び上記予備領域32に戻って上記エレベータ34により他の工程に対応する領域へ移動する。
【0020】
図2は、本実施例の作業管理システム10における情報通信に係る構成を概略的に示すと共に、上記台車30に備えられた構成について説明するブロック図である。この図2に示すように、上記台車30には、タブレットPC36、IRレシーバ38、ブルートゥース(Bluetooth:登録商標)通信装置40、無線LAN通信装置42、及びセンサ付トレイ44等の構成が備えられている。なお、一般的なタブレットPCには無線LAN機能及びbluetooth機能が内蔵されているものが多く、上記各機能は前記タブレットPC36の内部に備えられたものであることが望ましい。また、本実施例の作業管理システム10に係る各種情報を記憶するデータベース46が設けられ、上記無線LAN通信装置42により無線LANを介してその情報が読み取り可能に構成されている。以下、これら本実施例の作業管理システム10を構成する各装置に関して、図3乃至図12を参照して詳述する。
【0021】
図3は、前記リストリーダ28の構成を説明するブロック図である。この図3に示すように、前記リストリーダ28は、UHF帯950MHz(ISO/IEC18000-6 Type C等)或いはHF帯13.56MHz(ISO15693等)の電波を用いて前記部品箱タグ16t等の無線タグとの間で非接触にて通信を行う無線タグ通信装置であり、その部品箱タグ16tに所定の質問波Fを送信するための送信部(送信回路)48と、その送信部48から送信される質問波Fに応じて前記部品箱タグ16tから返信される応答波Fを処理するための受信部(ホモダイン検波回路)50と、上記送信部48及び受信部50を介して通信対象である前記部品箱タグ16tとの間の情報通信を制御する制御部52と、その制御部52に接続された操作部54と、表示部56と、ブルートゥース通信部58とを、備えて構成されている。上記制御部52は、CPU、ROM、及びRAM等を含んで構成され、RAMの一時記憶機能を利用しつつROMに予め記憶されたプログラムに従って信号処理を行う所謂マイクロコンピュータである。
【0022】
上記送信部48は、上記質問波Fの主搬送波の基準周波数を発生させる基準周波数発生部60と、その基準周波数発生部60により発生させられる基準周波数と上記制御部52からの制御信号とに基づいて主搬送波の周波数を設定するPLL(Phase Locked Loop)62と、その主搬送波の周波数をPLL62からの制御電圧に応じて制御するVCO(Voltage Controlled Oscillator)64と、そのVCO64により制御された所定の周波数の主搬送波を上記制御部52から供給される所定の制御信号TX‐ASKに基づいて変調する送信信号変調部66と、その送信信号変調部66からの出力信号を所定の制御信号TX‐PWRに基づいて増幅してアンテナ70に供給する送信信号増幅部68とを、備えており、その送信信号増幅部68から出力される送信信号は、送受信分離部76を介して上記アンテナ70から前記質問波Fとして前記部品箱タグ16tに向けて送信される。ここで、上記送受信分離部76としては、サーキュレータ若しくは方向性結合器等が好適に用いられる。
【0023】
前記受信部50は、上記アンテナ70により受信され上記送受信分離部76を介して供給される前記部品箱タグ16tからの受信信号を互いに直交するI相信号及びQ相信号に変換するI相信号変換部72及びQ相信号変換部74と、そのI相信号変換部72から出力されるI相信号のうち所定の周波数帯域の信号のみを抽出するI相信号BPF78と、そのI相信号BPF78から出力されるI相信号を増幅するI相信号増幅部80と、上記Q相信号変換部74から出力されるQ相信号のうち所定の周波数帯域の信号のみを抽出するQ相信号BPF82と、そのQ相信号BPF82から出力されるQ相信号を増幅するQ相信号増幅部84と、上記I相信号BPF78及びQ相信号BPF82から出力されるI相信号及びQ相信号の強度を検出する信号強度検出部であるRSSI(Received Signal Strength Indicator)回路86とを、備えており、上記I相信号増幅部80、Q相信号増幅部84、及びRSSI回路86から出力される信号は前記制御部52において処理され、その信号から所定の情報が読み出される。
【0024】
図4は、前記リストリーダ28の通信対象である前記部品箱タグ16tの構成を説明する図である。この図4に示すように、前記部品箱タグ16tは、前記リストリーダ28との間で信号の送受信を行うためのダイポールアンテナ等のアンテナ部88と、そのアンテナ部88により受信された信号を処理するためのIC回路部90とを、備えて構成されている。このIC回路部90は、上記アンテナ部88により受信された前記リストリーダ28からの質問波Fを整流する整流部92と、その整流部92により整流された質問波Fのエネルギを蓄積するための電源部94と、上記アンテナ部88により受信された搬送波からクロック信号を抽出して制御部102に供給するクロック抽出部96と、所定の情報信号を記憶し得る情報記憶部として機能するメモリ部98と、上記アンテナ部88に接続されて信号の変調及び復調を行う変復調部100と、上記整流部92、クロック抽出部96、及び変復調部100等を介して前記部品箱タグ16tの作動を制御するための制御部102とを、機能的に含んでいる。この制御部102は、前記リストリーダ28と通信を行うことにより上記メモリ部98に上記所定の情報を記憶する制御や、上記アンテナ部88により受信された質問波Fを上記変復調部100において上記メモリ部98に記憶された情報信号(例えば、前記部品箱タグ16tに対応する部品箱16に収められた部品18の識別情報)に基づいて変調したうえで応答波Fとして上記アンテナ部88から反射返信する制御等の基本的な制御を実行する。
【0025】
図5は、前記作業管理システム10において前記リストリーダ28が作業者26に装着されて用いられる様子を説明する斜視図である。この図5に示すように、本実施例の作業管理システム10では、前記リストリーダ28は備え付けのバンド28bにより作業者26の手部26wに装着又は把持されて用いられる。この手部26wとは、例えば手首乃至その付近であり、好適には作業者26の利き腕に装着されて用いられる。なお、図5においては、前記リストリーダ28本体が前記作業者26の手部26wに装着された例を図示しているが、例えばそのリストリーダ28のアンテナ70が本体とは別の部位に装着可能に構成された無線タグ通信装置において、そのアンテナが作業者26の手部26wに装着されて用いられるものであってもよい。また、前記リストリーダ28或いはそのリストリーダ28のアンテナ70を両手に取り付けてもよい。この場合、両手を使って前記部品18を取ることが出来るため、片手のみにつけた場合より作業効率を上げることができる。
【0026】
前述のように、前記リストリーダ28は無線により前記部品箱タグ16tのメモリ部98に記憶された識別情報を読み取る無線タグリーダとして機能するものであり、本実施例の作業管理システム10において、好適には、通信対象である部品箱タグ16tが前記リストリーダ28の通信可能範囲内に入ることで自動的にその部品箱タグ16tのメモリ部98に記憶された情報が読み出されるように構成されている。なお、UHF帯を近接で用いるには前記リストリーダ28の送信強度を所定値以下に絞ることが好ましい。また、前述のように前記リストリーダ28にはブルートゥース通信部58が備えられており、そのブルートゥース通信部58を介して上記台車30に備えられたブルートゥース通信装置40延いてはそのブルートゥース通信装置40に接続された前記タブレットPC36との間で情報の通信が可能とされている。そして、前記部品箱タグ16tの識別情報が前記リストリーダ28により読み取られた場合、その識別情報が前記ブルートゥース通信部58乃至ブルートゥース通信装置40を介して前記タブレットPC36へ供給される。
【0027】
図6は、前記タブレットPC36の構成を説明する図である。この図6に示すように、前記タブレットPC36は、所定の画像(映像)を表示させると共に、利用者の接触操作に応じて入力を行うためのタッチパネルディスプレイ104と、前記作業管理システム10に係る各種制御を実行する制御部106と、読出専用メモリであるROM108と、随時書込読出メモリであるRAM110と、ハードディスク等の記憶部112と、音声等により所定の報知を出力する報知部114とを、備えて構成されている。
【0028】
図6に示すように、上記タッチパネルディスプレイ104は、そのタッチパネルディスプレイ104に所定の映像を表示させる画像表示部(ディスプレイ)としての表示装置116と、利用者の指や図示しない備え付けのペン等による上記タッチパネルディスプレイ104への接触により入力を行うタッチパネル118とを、備えて構成されている。また、上記表示装置116による画像(映像)の表示制御を行う表示制御部120と、上記タッチパネル118により入力される入力情報を処理する入力制御部122とが備えられており、それら表示制御部120及び入力制御部122により上記表示装置116及びタッチパネル118を介して上記タッチパネルディスプレイ104による画像表示制御乃至情報入力制御が実行される。上述のように、前記タブレットPC36においては前記タッチパネルディスプレイ104が入力装置として機能するため、キーボード等の他の入力装置は必ずしも設けられなくともよい。
【0029】
また、図6に示すように、前記タブレットPC36は各種インターフェイスを介して外部装置との間で情報の送受信可能に構成されている。すなわち、インターフェイス124を介して前記台車30に備えられたIRレシーバ38に接続されており、前記IRマーカ22、24からの赤外線信号がそのIRレシーバ38を介して供給されるようになっている。また、インターフェイス126を介して前記台車30に備えられたブルートゥース通信装置40に接続されており、そのブルートゥース通信装置40を介して前記リストリーダ28に備えられたブルートゥース通信部58等の他のブルートゥースモジュールとの間で情報の送受信が可能とされている。また、インターフェイス128を介して前記台車30に備えられた前記無線LAN通信装置42に接続されており、その無線LAN通信装置42を介して前記データベース46からの情報の読み出し乃至そのデータベース46への情報の書き込み等が可能とされている。また、インターフェイス130を介して前記台車30に備えられたセンサ付トレイ44と接続されており、そのセンサ付トレイ44におけるセンサにおいて検知された情報が供給されるように構成されている。なお、前記IRレシーバ38、ブルートゥース通信装置40、及び無線LAN通信装置42は、前記タブレットPC36に内蔵されたものであってもよい。
【0030】
前記制御部106は、前記RAM110の一時記憶機能を利用しつつ前記ROM108に記憶された情報に基づいて中央演算処理装置であるCPUにより種々の情報処理を実行する所謂マイクロコンピュータであり、上記表示制御部120を介して前記タッチパネルディスプレイ104(表示装置116)に所定の画像を表示させる画像表示制御、そのタッチパネルディスプレイ104(タッチパネル118)への接触操作に応じて上記入力制御部122を介して入力される入力信号を処理する入力処理制御、前記IRレシーバ38、ブルートゥース通信装置40、無線LAN通信装置42、及びセンサ付トレイ44等を介しての他の装置との間の通信制御、及び後述する作業管理制御等、本実施例の作業管理システム10に係る各種制御を実行する。
【0031】
図7は、前記センサ付トレイ44の構成の一例を模式的に示す図である。この図7に示すように、前記センサ付トレイ44には、拾い上げ対象となる各部品18に対応してそれらの部品18が載置された際に各部品18が型通りに収まる(底部の輪郭が略一致する)嵌合型132a〜132f(以下、特に区別しない場合には単に嵌合型132という)が形成されており、作業者26により拾い上げられた部品18は対応する各嵌合型132に収められるように構成されている。また、図7に示すセンサ付トレイ44においては、上記嵌合型132a、132b、132cが横方向(トレイ長手方向)一列に並び、残る嵌合型132d、132e、132fが同じく横方向に別の一列に並ぶように構成されている。また、上記嵌合型132a及び132d、嵌合型132b及び132e、嵌合型132c及び132fがそれぞれ縦方向(トレイ幅方向)一列に並ぶように構成されている。
【0032】
図7に示すように、前記センサ付トレイ44には、上記嵌合型132a、132b、及び132cに係る横一列に対応して発光素子134a、上記嵌合型132d、132e、132fに係る横一列に対応して発光素子134b(以下、特に区別しない場合には単に発光素子134という)がそれぞれ設けられている。この発光素子134としては、発光ダイオード(LED)等が好適に用いられる。また、上記嵌合型132a及び132dに係る縦一列に対応して受光センサ136a、上記嵌合型132b及び132eに係る縦一列に対応して受光センサ136b、上記嵌合型132c及び132fに係る縦一列に対応して受光センサ136cがそれぞれ設けられている。そして、互いに隣接する嵌合型132相互間が光ファイバ138によって連結されている。換言すれば、各部品18を収めるように象られた上記嵌合型132a〜132fは、横2×縦3のマトリクス状に形成されており、各線間は光ファイバ138で接続されている。
【0033】
図7においては、前記発光素子134aから出力された光の進行を一点鎖線矢印で、前記発光素子134bから出力された光の進行を二点鎖線矢印でそれぞれ示している。この図7に示すように、前記センサ付トレイ44においては、前記発光素子134aから出力された光が嵌合型132a、132dを介して受光センサ136aへ入力され、前記発光素子134aから出力された光が嵌合型132b、132eを介して受光センサ136bへ入力され、前記発光素子134aから出力された光が嵌合型132c、132fを介して受光センサ136cへ入力され、前記発光素子134bから出力された光が嵌合型132dを介して受光センサ136aへ入力され、前記発光素子134bから出力された光が嵌合型132eを介して受光センサ136bへ入力され、前記発光素子134bから出力された光が嵌合型132fを介して受光センサ136cへ入力されるように構成されている。すなわち、図7に示すように、前記発光素子134は3本の光ファイバ138に給光を行うものであり、前記受光センサ136は2本の光ファイバ138の何れかからの光を受光するように構成されている。
【0034】
図8及び図9は、前記嵌合型132(例として嵌合型132f)の構成を詳しく説明する図である。これら図8及び図9に示すように、前記嵌合型132は、対応する部品18の底部の輪郭を象ってその輪郭よりも若干大きめに形成された外枠140と、その外枠140の内周面に設けられた拡散面142とを、備えて構成されている。そして、上記光ファイバ138を介して上記発光素子134からの出力光が上記拡散面142の内側へ照射される一方、その拡散面142の内側からの光が上記光ファイバ138を介して上記受光センサ136に供給されるようになっている。すなわち、前記嵌合型132に対応する部品18が収められていない状態においては、図8に示すように、上記光ファイバ138を介して発光素子134から供給された光が上記拡散面142の内側へ照射される。そして、図9に示すように、その光が拡散面142によって拡散され、上記光ファイバ138を介して上記受光センサ136へ供給されるように構成されている。一方、前記嵌合型132に対応する部品18が収められている場合においては、上記光ファイバ138からの光の照射はその部品18によって阻害され、対応する上記受光センサ136においては光は検知(受光)されない。
【0035】
以上のように構成されたセンサ付トレイ44においては、前記発光素子134a、134bからそれぞれ異なるタイミングで光を照射する(発光のタイミングをずらす)ことにより、各嵌合型132に対応する部品18が収まっているか否かを検知することができる。すなわち、図10に示すように、図7に示す構成において何れの嵌合型132にも部品18が収まっていない状態T1においては、前記発光素子134aの発光に対応して受光センサ136a、136b、136cにおいて光が検知される一方、前記発光素子134bの発光に対応して受光センサ136a、136b、136cにおいて光が検知される。
【0036】
また、図7に示す構成において前記嵌合型132aに対応する部品18が収まり、残りの嵌合型134の何れにも部品18が収まっていない状態T2においては、前記発光素子134aの発光に対応して受光センサ136b、136cにおいて光が検知される一方、前記発光素子134bの発光に対応して受光センサ136a、136b、136cにおいて光が検知される。
【0037】
また、図7に示す構成において前記嵌合型132a、132bに対応する部品18が収まり、残りの嵌合型134の何れにも部品18が収まっていない状態T3においては、前記発光素子134aの発光に対応して受光センサ136cにおいて光が検知される一方、前記発光素子134bの発光に対応して受光センサ136a、136b、136cにおいて光が検知される。
【0038】
また、図7に示す構成において前記嵌合型132a、132b、132cに対応する部品18が収まり、残りの嵌合型134の何れにも部品18が収まっていない状態T4においては、前記発光素子134aの発光に対応して何れの受光センサ136においても光は検知されない一方、前記発光素子134bの発光に対応して受光センサ136a、136b、136cにおいて光が検知される。
【0039】
また、図7に示す構成において前記嵌合型132a、132b、132c、132dに対応する部品18が収まり、残りの嵌合型134の何れにも部品18が収まっていない状態T5においては、前記発光素子134aの発光に対応して何れの受光センサ136においても光は検知されない一方、前記発光素子134bの発光に対応して受光センサ136b、136cにおいて光が検知される。
【0040】
また、図7に示す構成において前記嵌合型132f以外の全ての嵌合型132に対応する部品18が収まった状態T6においては、前記発光素子134aの発光に対応して何れの受光センサ136においても光は検知されない一方、前記発光素子134bの発光に対応して受光センサ136cにおいて光が検知される。
【0041】
また、図7に示す構成において全ての前記嵌合型132に対応する部品18が収まった状態T7においては、前記発光素子134a、134bの発光に対応して何れの受光センサ136においても光は検知されない。
【0042】
以上のように、前記発光素子134a、134bからそれぞれ異なるタイミングで光を照射して各受光センサ136a、136b、136cによる検知の有無を調べることで、前記センサ付トレイ44における各嵌合型132に対応する部品18が収まっているか否かを検知することができる。すなわち、前記タブレットPC36の制御部106からの指令に従い前記発光素子134a、134bをそれぞれ異なるタイミングで発光させる一方、各発光素子134の発光に応じた前記受光センサ136a、136b、136cによる検知の有無に関する情報を前記タブレットPC36の制御部106へ供給し、上述したようなアルゴリズムにより解析することで、前記センサ付トレイ44における各嵌合型132に対応する部品18が収まっているか否かをその制御部106により判定することができる。
【0043】
図11及び図12は、前記データベース46の内容を例示する図であり、図11はそのデータベース46の一部である第1のデータベース46a、図12は同じく前記データベース46の一部である第2のデータベース46bの内容をそれぞれ示している。図11に示す第1のデータベース46aは、作業領域である前記部品保管庫12内における各部品18の位置すなわち配置されている棚14及びその棚14内における位置(部品箱16の収められた相対位置)に関する情報と、各部品18が収められた部品箱16に対応する前記部品箱タグ16tに記憶された識別情報(部品ID)との対応関係を記憶するものである。なお、図11に示すデータベース46aにおける部品ID「XA5677」に対応する保管位置「A1,1,2」は、例えば棚No.1の上から1段目、右から2つめの部品箱16に相当する。また、図12に示す第2のデータベース46bは、各部品18の配置された棚14が含まれる列20と、各部品18が収められた部品箱16に対応する前記部品箱タグ16tに記憶された識別情報(部品ID)との対応関係を記憶するものである。また、上記内容に加えて、前記データベース46には、前記部品保管庫12に隣接する工場における生産計画、各生産計画に載っている機種コード(製品シリアルナンバー)、各機種コードに対応する拾い上げ対象となる全ての部品18の部品IDの一覧、各機種コードに対応する拾い上げ対象となる各部品18の個数等が記憶されている。斯かるデータベース46の記憶内容は、前記無線LAN通信装置40等を介して前記タブレットPC36により読み取り可能とされると共に、そのタブレットPC36による操作に応じて前記データベース46の記憶内容が変更(更新)可能に構成されている。なお、上記第1のデータベース46及び第2のデータベース46bは、必ずしも別個に構成されたものでなくともよく、単一のデータベースとして上記内容が統括的に記憶されたものであってもよい。
【0044】
図13は、前記タブレットPC36の制御部106に備えられた制御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。この図13に示す物品特定手段150は、拾い上げ作業の対象となる物品すなわち前記部品18を特定する。好適には、図14に示すように、拾い上げ作業の開始に際して前述した図4に示すような構成を有する作業指示書タグ166に記憶された作業指示情報(例えば、製造号機のシリアルナンバー)が前記リストリーダ28により読み出され、その作業指示情報に応じた拾い上げ対象となる複数の前記部品18が特定される。この特定は、上記作業指示書タグ166に拾い上げ対象となる部品18の識別情報が列挙されており、その識別情報を読み取ることによって行われるものであってもよいが、製造対象となる製品のシリアルナンバー毎に拾い上げ対象となる部品18が前記記憶部112等に記憶されており、その情報に基づいて順次拾い上げられるべき部品18が特定されるものであってもよい。また、ひとつの部品18を拾い上げる毎に上記作業指示書タグ166の記憶内容が前記リストリーダ28により読み取られることで、拾い上げ対象となる部品18が逐一特定されるものであってもよい。更に、前記無線LAN通信装置42を介して前記データベース46の記憶内容が読み出されることで生産計画に係る製品の部品18が特定されるものであっても構わない。
【0045】
図13に示す表示制御手段152は、上記物品特定手段150により拾い上げ対象となる部品18が特定された場合に、作業領域である前記部品保管庫12における各部品18の相対位置を示す画像を前記表示装置116に表示させる。好適には、前記データベース46に記憶された対応関係から、前記IRマーカ22、24からの列情報乃至区域情報に基づいて、その列情報乃至区域情報により特定される列20乃至棚14内に配置された前記対象となる部品18の位置を示す画像を前記表示装置116に表示させる。図15は、前記表示装置116に表示される画像の一例として、拾い上げ対象となる部品18が何れの列20に配置されているかを指示する対象列指示画像168を示す図である。この図15に示す対象列指示画像168では、作業領域全体(部品保管庫12全体)に対して前記各列20a、20b、20cにそれぞれ対応する列画像170a、170b、170c(以下、特に区別しない場合には単に列画像170という)の相対位置を示す画像(マップ)が前記表示装置116に表示されると共に、それら列画像170のうち上記物品特定手段150により特定された拾い上げ対象となる部品18を格納する棚14を含む列20に対応する列画像170(図15では更にその一部)が色替表示或いは点滅表示させられる。また、上記表示制御手段152は、後述する列進行評価手段156、拾い上げ作業評価手段160、及び作業指示手段164に係る画像を前記表示装置116に表示させる。この画像表示制御については、各制御手段の説明において併せて詳述する。
【0046】
図13に示す列正誤判定手段154は、前記物品特定手段150により特定された前記対象となる部品18の拾い上げ作業に際して、前記IRレシーバ38により前記IR列マーカ24からの列情報が受信された場合、前記第2のデータベース46bに記憶された対応関係から、前記対象となる部品18がその列情報に対応する列20に配置されているか否かを判定する。前記複数の列20それぞれに対応して設けられた列情報発信装置としての前記IR列マーカ24は、各列20に対応する領域例えばその列20に含まれる棚14の前面側における通路に対して各列を識別するための列情報としての赤外線信号を発信するものであり、図16に示すように前記台車30がその列20に対応する領域に進入した場合、その列に対応するIR列マーカ24からの信号が前記IRレシーバ38により受信されるようになっている。そして、そのようにして前記IRレシーバ38により前記IR列マーカ24からの列情報が受信され、前記インターフェイス124を介してその列情報が前記制御部106へ供給されることで上記列正誤判定手段154による判定が実行される。
【0047】
図13に示す列進行評価手段156は、上記列正誤判定手段154の判定が肯定される場合には正しい列20を進行している旨を前記表示装置116における画像に反映させる一方、判定が否定される場合には間違った列20を進行している旨を報知する。この報知は、好適には、前記報知部114を介して例えば所定の警告音等の態様で出力される。また、好適には、前記表示制御手段152を介して前記表示装置116に正しい列20を指示する画像を表示させる。例えば、図17に示すように、前記表示装置116に表示される対象列指示画像168において正しい列20に対応する列画像170を色替表示或いは点滅表示させると共に、その色替表示或いは点滅表示された列画像170に対応する列20が正しい列20である旨のコメント画像172を付加的に表示させる。
【0048】
また、前記表示制御手段152は、前記物品特定手段150により特定された前記対象となる部品18の拾い上げ作業に際して、前記IRレシーバ38により前記IRマーカ22からの区域情報が受信された場合、前記第1のデータベース46aに記憶された拾い上げ作業の機種の部品一覧から当該区画に保管されている部品IDを絞り込み、更に絞り込んだ部品IDから棚内の位置の一覧情報を生成して、その区域情報に対応する棚14内における前記対象となる部品18の位置を示す画像を前記表示装置116に表示させる。前記複数の棚14それぞれに対応して設けられた区域情報発信装置としての前記IRマーカ22は、各棚14に対応する領域例えばその棚14の前面側における通路に対して各棚を識別するための区域情報としての赤外線信号を発信するものであり、図18に示すように前記台車30がその棚14に対応する領域に進入した場合、その棚に対応するIRマーカ22からの信号が前記IRレシーバ38により受信されるようになっている。図19は、前記表示装置116に表示される画像の一例として、拾い上げ対象となる部品18が前記棚14における何れの位置に配置されているかを指示する格納位置指示画像174を示す図である。この図19に示す格納位置指示画像174では、対象となる区域全体(棚14全体)に対して前記各部品箱16にそれぞれ対応する部品箱画像176の相対位置を示す画像(マップ)が前記表示装置116に表示されると共に、それら部品箱画像176のうち上記物品特定手段150により特定された拾い上げ対象となる部品18を格納する部品箱16に対応する部品箱画像176が色替表示或いは点滅表示させられる。なお、この図19の画面における右上のA1は、棚No.1の棚14に相当する表示であることを意味している。
【0049】
図13に示す物品正誤判定手段158は、前記リストリーダ28により所定の部品箱タグ16tの識別情報が読み取られた場合、前記第1のデータベース46aに記憶された対応関係からその識別情報に基づいて、前記リストリーダ28により読み取られた部品箱タグ16tが前記対象となる部品18に対応するものであるか否かを判定する。前述のように、本実施例のリストリーダ28は作業者26の手部26wに装着又は把持されて用いられるものであり、図20に示すようにその手部26wが所定の部品箱16に接近することにより前記リストリーダ28がその部品箱16に近づき、通信対象である部品箱タグ16tがそのリストリーダ28の通信可能範囲内に入ることで自動的にその部品箱タグ16tのメモリ部98に記憶された情報が読み出されるように構成されている。このリストリーダ28により読み出された前記部品箱タグ16tの識別情報は、前記ブルートゥース通信部58及びブルートゥース通信装置40等を介して前記タブレットPC36に供給され、その制御部106において斯かる識別情報が前記物品特定手段150により特定された前記対象となる部品18の識別情報と一致するか否かが判定される。
【0050】
図13に示す拾い上げ作業評価手段160は、上記物品正誤判定手段158の判定が肯定される場合には正しい拾い上げが行われた旨を前記表示装置116における画像に反映させる一方、判定が否定される場合には間違った拾い上げが行われた旨の報知を前記報知部114により出力させる。すなわち、前記リストリーダ28により読み出された前記部品箱タグ16tの識別情報と、前記物品特定手段150により特定された前記対象となる部品18の識別情報とが一致する場合には、図21に示すように、前記表示装置116に表示される格納位置指示画像174において対象となる部品18が拾い上げられた(リストリーダ28によって読み出された部品箱タグ16tに対応する)部品箱16に対応する部品箱画像176が拾い上げ完了したことを示す画像176′に変化させると共に、その部品箱16から正しい部品18の拾い上げが行われた旨のコメント画像178を付加的に表示させる。一方、前記リストリーダ28により読み出された前記部品箱タグ16tの識別情報と、前記物品特定手段150により特定された前記対象となる部品18の識別情報とが一致しない場合には、図22に示すように前記タブレットPC36に備えられた報知部114から警告音等の報知を出力させる。また、好適には、図23に示すように、斯かる報知と共に前記表示装置116に表示される格納位置指示画像174に間違った部品18を取ろうとしている旨のコメント映像180を付加的に表示させる。また、対象となる部品18に対応する部品箱タグ16tに近づいた場合に前記報知部114から所定の発信音を出力させると共に、その部品箱タグ16tに接近する毎にその発信音の間隔を「ピ、ピ、ピ・・・」から「ピピピピピ・・・」というように狭くしてゆく制御を行うものであってもよい。
【0051】
図13に示す拾い上げ完了判定手段162は、前記棚14毎に予め定められた前記対象となる部品18の全てが前記台車30すなわちセンサ付トレイ44に載置されたか否かを判定する。図7〜図10を用いて前述したように、前記センサ付トレイ44においては、前記発光素子134a、134bからそれぞれ異なるタイミングで光を照射することにより、各嵌合型132に対応する部品18が収まっているか否かを検知することができるように構成されており、上記拾い上げ完了判定手段162は、前記センサ付トレイ44から供給される検知結果に基づいて、前記各区域すなわち各棚14毎に前記物品特定手段150により特定された前記対象となる部品18全てが前記台車30上すなわち前記センサ付トレイ44上に載置されたか否かを判定する。すなわち、上記拾い上げ完了判定手段162による判定は、前記台車30が他の棚14に係るIRマーカ22の通信範囲に移動してIRマーカ22の区域情報が受信された場合に開始され、各棚14毎に上記判定が実行される。
【0052】
図13に示す作業指示手段164は、上記拾い上げ完了判定手段162の判定が肯定される場合には前記表示装置116に次なる作業の指示を表示させる。すなわち、前記表示装置116に図24に示すような拾い上げ完了通知画像182を表示させる。この拾い上げ完了通知画像182には、好適には、図24に例示する「次の棚に進んで下さい」というように、次の工程の作業を示すテキスト情報(テロップ)であるコメント画像184を併せて表示する。そして、この拾い上げ完了通知画像182における通知に従って作業者26が台車30を移動させることで、前述した表示制御手段152、列正誤判定手段154、列進行評価手段156、物品正誤判定手段158、拾い上げ作業評価手段160、及び拾い上げ完了判定手段162による処理が次の棚14に対応して実行される。
【0053】
図25は、前記タブレットPC36の制御部106による拾い上げ作業管理制御の要部を説明するフローチャートであり、所定の周期で繰り返し実行されるものである。
【0054】
先ず、前記物品特定手段150の動作乃至物品特定過程に対応するステップ(以下、ステップを省略する)S1において、前記リストリーダ28により読み取られた作業指示書タグ166の作業指示情報が供給され、その情報により機種が指定され、前記データベース46に照会が行われることにより、拾い上げ対象となる部品18が特定される。次に、S2において、作業領域である前記部品保管庫12におけるS1にて読み出された作業指示情報に対応する部品18の相対位置を示す画像として、それら対象となる部品18の存在する列20を示す対象列指示画像(列マップ)168が前記表示装置116に表示される。次に、S3において、前記IRレシーバ38により前記IR列マーカ24からの列情報(列コード)が受信される。次に、前記列正誤判定手段154の処理乃至列正誤判定過程に対応するS4において、前記第2のデータベース46bに記憶された対応関係から、前記対象となる部品18がS3にて受信された列情報に対応する列20に配置されているか否かが判断される。このS4の判断が否定される場合には、前記列進行評価手段156の動作乃至列進行評価過程に対応するS5において、前記報知部114により列20の誤りを報知する警告音が出力されると共に、前記表示装置116に正しい列20に対応する列画像170を指示する画像が表示された後、S3以下の処理が再び実行されるが、S4の判断が肯定される場合には、S6において、S2にて表示された対象列指示画像168における、拾い上げ対象となる部品18を収めた棚14の相対位置を示す画像(棚マップ)が前記表示装置116に表示される。次に、S7において、前記IRレシーバ38により前記IRマーカ22からの区域情報(棚コード)が受信される。
【0055】
次に、S8において、S7にて受信された区域情報が、S1にて読み出された作業指示情報に対応する部品18を保管している棚14に対応するものであるか否かが判断される。すなわち、受信された区域情報が前記データベース46に記憶された生産計画上の機種を構成する部品18が保管されている棚番号と一致しているか否かが判断される。このS8の判断が否定される場合には、S9において、前記表示装置116に「次の棚へ」といった別の棚14へ向かうべき旨のテキスト情報が表示された後、S6以下の処理が再び実行されるが、S8の判断が肯定される場合には、S10において、当該機種の部品一覧から当該区画に保管されている部品IDが絞り込まれ、更に絞り込まれた部品IDから当該棚14内の位置の一覧情報が生成されて当該棚14におけるS1にて読み出された作業指示情報に対応する部品18の相対位置を示す画像として、それら対象となる部品18の存在する部品箱16を示す格納位置指示画像(部品箱マップ)174が前記表示装置116に表示される。次に、S11において、前記リストリーダ28により読み取られた前記部品箱タグ16tの識別情報(部品ID)が取得される。次に、前記物品正誤判定手段158の動作乃至物品正誤判定過程に対応するS12において、前記データベース46に記憶された対応関係からS11にて取得された識別情報に基づいて、前記リストリーダ28により読み取られた部品箱タグ16tがS1にて特定された対象となる部品18に対応するものであるか否かが判断される。すなわち、取得された識別情報が前記データベース46に記憶された生産計画上の部品表と一致しているか否かが判断される。このS12の判断が否定される場合には、S13において、前記報知部114により所定の警告音が出力される等の報知が行われた後、S10以下の処理が再び実行されるが、S12の判断が肯定される場合には、S14において、前記表示装置116に表示された格納位置指示画像174において対象となる部品18が拾い上げられた部品箱16に対応する部品箱画像176が拾い上げ完了したことを示す画像176′に変化させられ、前記データベース46に記憶された拾い上げ対象である部品18の部品数が変更(更新)される。
【0056】
次に、前記拾い上げ完了判定手段162の動作乃至拾い上げ完了判定過程に対応するS15において、前記棚14毎に予め定められた前記対象となる部品18の全てが前記台車30すなわちセンサ付トレイ44に載置されたか否かがそのセンサ付トレイ44からの検知信号に基づいて判断される。このS15の判断が否定される場合には、S10以下の処理が再び実行されるが、S15の判断が肯定される場合には、S16において、S1にて特定された前記部品保管庫12内における全ての部品18の回収が完了したか否かが判断される。このS16の判断が否定される場合には、前記作業指示手段164の動作乃至作業指示過程に対応するS17において、次に実行されるべき作業を示すテキスト情報を含む拾い上げ完了通知画像182が前記表示装置116に表示された後、S18において、部品拾い上げ対象となる列20を変更する必要があるか否かが判断される。このS18の判断が肯定される場合には、S2以下の処理が再び実行されるが、S18の判断が否定される場合には、S6以下の処理が再び実行される。また、S16の判断が肯定される場合には、前記データベース46に対象となる製品の部品拾い上げ完了通知が送信され、そのデータベース46に記憶された生産計画台数より1台が差し引かれた後、それをもって本ルーチンが終了させられる。以上の制御において、S2、S5、S6、S10、S14、及びS17が前記表示制御手段152の動作乃至表示制御過程に、S13及びS14が前記拾い上げ作業評価手段160の動作乃至作業評価過程にそれぞれ対応する。
【0057】
このように、本実施例によれば、複数の区域である前記複数の棚14それぞれに対応して設けられ、所定の範囲に対して各区域を識別するための区域情報を発信する区域情報発信装置としてのIRマーカ22と、作業者26の手部26wに装着又は把持されて用いられる、無線により無線タグである部品箱タグ16tの識別情報を読み取る無線タグリーダとしてのリストリーダ28と、各区域内における物品すなわち部品18の位置と、その部品18に対応する前記部品箱タグ16tの識別情報との対応関係を記憶する第1のデータベース46aと、画像表示部である表示装置116及び報知部114を有し、前記IRマーカ22により発信される区域情報及び前記リストリーダ28により読み取られる前記部品箱タグ16tの識別情報を受信可能に構成され、且つ前記第1のデータベース46aに記憶された情報を読み出し得る制御装置としてのタブレットPC36とを、備え、そのタブレットPC36は、拾い上げ作業の対象となる前記部品18を特定する物品特定手段150(S1)と、前記第1のデータベース46aに記憶された対応関係から、前記IRマーカ22からの区域情報に基づいて、その区域情報により特定される区域内に配置された前記対象となる部品18の位置を示す画像を前記表示装置116に表示させる表示制御手段152(S2、S5、S6、S10、S14、及びS17)と、前記リストリーダ28により所定の部品箱タグ16tの識別情報が読み取られた場合、前記第1のデータベース46aに記憶された対応関係からその識別情報に基づいて、前記リストリーダ28により読み取られた部品箱タグ16tが前記対象となる部品18に対応するものであるか否かを判定する物品正誤判定手段158(S12)と、その物品正誤判定手段158の判定が肯定される場合には正しい拾い上げが行われた旨を前記表示装置116における画像に反映させる一方、判定が否定される場合には間違った拾い上げが行われた旨の報知を前記報知部114により出力させる拾い上げ作業評価手段160(S13及びS14)とを、備えたものであることから、拾い上げ対象となる部品18の位置を前記表示装置116に視覚的に表示させられることに加え、作業者が部品18を手に取ろうとした際にその部品18が正しい拾い上げ対象部品18であるか否かを直感的に把握させることができる。すなわち、部品18の拾い上げ作業の効率化及び正確化を実現する作業管理システム10を提供することができる。
【0058】
また、前記複数の棚14は複数の列20を成し、各棚14がそれぞれ何れかの列20に含まれるものであり、前記複数の列20それぞれに対応して設けられ、所定の範囲に対して各列20を識別するための列情報を発信する列情報発信装置としてのIR列マーカ24と、前記部品18の配置された列20と、その部品18に対応する前記部品箱タグ16tの識別情報との対応関係を記憶する第2のデータベース46bとを、備え、前記タブレットPC36は、前記IR列マーカ24により発信される列情報を受信可能に構成され、且つ前記第2のデータベース46bに記憶された情報を読み出し得ると共に、前記対象となる部品18の拾い上げ作業に際して、前記IR列マーカ24からの列情報が受信された場合、前記第2のデータベース46bに記憶された対応関係から、前記対象となる部品18がその列情報に対応する列20に含まれる棚14に配置されているか否かを判定する列正誤判定手段154(S4)と、その列正誤判定手段154の判定が肯定される場合には正しい列20を進行している旨を前記表示装置116における画像に反映させる一方、判定が否定される場合には間違った列20を進行している旨を報知する列進行評価手段156(S5)とを、備えたものであるため、作業者26が所定の列20に対応する位置に差しかかった際にその列20が拾い上げ対象部品18へ向かうための正しい列20であるか否かを直感的に把握させることができる。
【0059】
また、拾い上げられた前記対象となる部品18を載置するための可動載置台としての台車30乃至センサ付トレイ44を備え、前記タブレットPC36は、前記棚14毎に予め定められた前記対象となる部品18の全てがそのセンサ付トレイ44に載置されたか否かを判定する拾い上げ完了判定手段162(S15)と、その拾い上げ完了判定手段162の判定が肯定される場合には前記表示装置116に次なる作業の指示を表示させる作業指示手段164(S17)とを、備えたものであるため、各棚14において拾い上げるべき部品18が全て拾い上げられたか否かを確認することで、拾い上げ作業の更なる正確化を実現することができる。
【0060】
また、本実施例によれば、複数の区域である前記複数の棚14それぞれに対応して設けられ、所定の範囲に対して各区域を識別するための区域情報を発信する区域情報発信装置としてのIRマーカ22と、作業者26の手部26wに装着又は把持されて用いられる、無線により無線タグである部品箱タグ16tの識別情報を読み取る無線タグリーダとしてのリストリーダ28と、各区域内における物品すなわち部品18の位置と、その部品18に対応する前記部品箱タグ16tの識別情報との対応関係を記憶する第1のデータベース46aと、画像表示部である表示装置116及び報知部114を有し、前記IRマーカ22により発信される区域情報及び前記リストリーダ28により読み取られる前記部品箱タグ16tの識別情報を受信可能に構成され、且つ前記第1のデータベース46aに記憶された情報を読み出し得る制御装置としてのタブレットPC36とを、備えた作業環境において、拾い上げ作業の対象となる前記部品18を特定する物品特定過程(S1)と、前記第1のデータベース46aに記憶された対応関係から、前記IRマーカ22からの区域情報に基づいて、その区域情報により特定される区域内に配置された前記対象となる部品18の位置を示す画像を前記表示装置116に表示させる表示制御過程(S2、S5、S6、S10、S14、及びS17)と、前記リストリーダ28により所定の部品箱タグ16tの識別情報が読み取られた場合、前記第1のデータベース46aに記憶された対応関係からその識別情報に基づいて、前記リストリーダ28により読み取られた部品箱タグ16tが前記対象となる部品18に対応するものであるか否かを判定する物品正誤判定過程(S12)と、その物品正誤判定過程における判定が肯定される場合には正しい拾い上げが行われた旨を前記表示装置116における画像に反映させる一方、判定が否定される場合には間違った拾い上げが行われた旨の報知を前記報知部114により出力させる拾い上げ作業評価過程(S13及びS14)とを、含むことから、拾い上げ対象となる部品18の位置を前記表示装置116に視覚的に表示させられることに加え、作業者26が部品18を手に取ろうとした際にその部品18が正しい拾い上げ対象部品18であるか否かを直感的に把握させることができる。すなわち、部品18の拾い上げ作業の効率化及び正確化を実現する作業管理方法を提供することができる。
【0061】
また、前記複数の棚14は複数の列20を成し、各棚14がそれぞれ何れかの列20に含まれるものであり、前記複数の列20それぞれに対応して設けられ、所定の範囲に対して各列20を識別するための列情報を発信する列情報発信装置としてのIR列マーカ24と、前記部品18の配置された列20と、その部品18に対応する前記部品箱タグ16tの識別情報との対応関係を記憶する第2のデータベース46bとを、備え、前記タブレットPC36は、前記IR列マーカ24により発信される列情報を受信可能に構成され、且つ前記第2のデータベース46bに記憶された情報を読み出し得るものである作業環境において、前記対象となる部品18の拾い上げ作業に際して、前記IR列マーカ24からの列情報が受信された場合、前記第2のデータベース46bに記憶された対応関係から、前記対象となる部品18がその列情報に対応する列20に含まれる棚14に配置されているか否かを判定する列正誤判定過程(S4)と、その列正誤判定過程における判定が肯定される場合には正しい列20を進行している旨を前記表示装置116における画像に反映させる一方、判定が否定される場合には間違った列20を進行している旨を報知する列進行評価過程(S5)とを、含むものであるため、作業者26が所定の列20に対応する位置に差しかかった際にその列20が拾い上げ対象部品18へ向かうための正しい列20であるか否かを直感的に把握させることができる。
【0062】
また、拾い上げられた前記対象となる部品18を載置するための可動載置台としての台車30乃至センサ付トレイ44を備えた作業環境において、前記棚14毎に予め定められた前記対象となる部品18の全てがそのセンサ付トレイ44に載置されたか否かを判定する拾い上げ完了判定過程(S15)と、その拾い上げ完了判定過程の判定が肯定される場合には前記表示装置116に次なる作業の指示を表示させる作業指示過程(S17)とを、含むものであるため、各棚14において拾い上げるべき部品18が全て拾い上げられたか否かを確認することで、拾い上げ作業の更なる正確化を実現することができる。
【0063】
以上、本発明の好適な実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、更に別の態様においても実施される。
【0064】
例えば、前述の実施例において、区域情報発信装置及び列情報発信装置は、赤外線信号としての区域情報乃至列情報を発信するIRマーカ22、24であったが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、ブルートゥース信号や所定周波数の電波等としての区域情報乃至列情報を対象となる領域に発信するものであっても構わない。更には、電源を備えたアクティブタグであってもよく、斯かる場合においては前記リストリーダ28によりそのアクティブタグからの区域情報乃至列情報が受信される。同様に、前記リストリーダ28及びタブレットPC36は、必ずしもブルートゥース信号により通信を行うものでなくともよく、赤外線信号や所定周波数の電波等を介して相互に情報の通信を行うものであってもよい。更に、前記リストリーダ28は、有線ケーブルにより前記タブレットPC36に接続されたものであってもよい。すなわち、本発明の作業管理システム乃至作業管理方法に係る装置相互間における情報の通信形態としては種々の態様が考えられ、設計に応じて適宜最適な通信形態が選択されて適用される。
【0065】
また、前述の実施例では、複数に区分された区域としての棚14の何れかにそれぞれ複数種類の部品18が配置された作業領域における拾い上げ作業に本発明が適用された例を説明したが、前記区域は必ずしも棚14でなくともよく、複数のキャビネットの何れかにそれぞれ複数種類の部品18が格納された態様や、複数の区域に区切られた床にそれぞれ複数種類の部品18が置かれた態様等、種々の作業領域における拾い上げ作業に本発明は好適に適用される。
【0066】
また、前述の実施例において、前記作業管理システム10に係る制御機能としての物品特定手段150、表示制御手段152、列正誤判定手段154、列進行評価手段156、物品正誤判定手段158、拾い上げ作業評価手段160、拾い上げ完了判定手段162、及び作業指示手段164は、単一の制御装置である前記タブレットPC36の制御部106に機能的に備えられたものであったが、これらの制御機能の一部乃至全部が他の制御装置例えば前記リストリーダ28の制御部52に備えられたものであってもよい。
【0067】
また、前述の実施例において、前記リストリーダ28とタブレットPC36とが別体の装置として構成されていたが、これらリストリーダ28及びタブレットPC36の機能を併せ持つ単一の装置によりそれらの構成を代替してもよい。更に、前記作業管理システム10に適用される制御装置は、必ずしもタッチパネルディスプレイ104を備えたタブレットPC36でなくともよく、入力装置としてのキーボードを備えたパーソナルコンピュータ等であってもよい。また、画像表示部や報知部が別装置として備えられた構成において、それらが制御装置に有線又は無線により接続された構成も当然に考えられる。
【0068】
また、前述の実施例において、前記センサ付トレイ44は発光素子134及び受光センサ136によりそのセンサ付トレイ44に各部品18が載置されたか否かを検知するものであったが、接触式スイッチ等により物理的に各部品18の載置の有無を検知するものであってもよい。更には、前記リストリーダ28により各部品18の載置部位に設けられた確認用の無線タグを読み取る等、斯かる検知には種々の態様が考えられる。
【0069】
その他、一々例示はしないが、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲内において種々の変更が加えられて実施されるものである。
【符号の説明】
【0070】
10:作業管理システム
12:部品保管庫(作業領域)
14:棚(区域)
16t:部品箱タグ(無線タグ)
18:部品(物品)
20:列
22:IRマーカ(区域情報発信装置)
24:IR列マーカ(列情報発信装置)
26:作業者
26w:手部
28:リストリーダ(無線タグ通信装置)
30:台車(可動載置台)
36:タブレットPC(制御装置)
46:データベース
46a:第1のデータベース
46b:第2のデータベース
114:報知部
116:表示装置(画像表示部)
150:物品特定手段
152:表示制御手段
154:列正誤判定手段
156:列進行評価手段
158:物品正誤判定手段
160:拾い上げ作業評価手段
162:拾い上げ完了判定手段
164:作業指示手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数に区分される区域の何れかにそれぞれ複数種類の物品が配置された作業領域において、該物品に対応する無線タグとの間で無線により情報の通信を行うことによりそれら物品に関する作業の管理を行う作業管理システムであって、
前記複数の区域それぞれに対応して設けられ、所定の範囲に対して各区域を識別するための区域情報を発信する区域情報発信装置と、
作業者の手部に装着又は把持されて用いられる、無線により前記無線タグの識別情報を読み取る無線タグリーダと、
各区域内における物品の位置と、該物品に対応する前記無線タグの識別情報との対応関係を記憶するデータベースと、
画像表示部及び報知部を有し、前記区域情報発信装置により発信される区域情報及び前記無線タグリーダにより読み取られる前記無線タグの識別情報を受信可能に構成され、且つ前記データベースに記憶された情報を読み出し得る制御装置と
を、備え、
該制御装置は、
拾い上げ作業の対象となる前記物品を特定する物品特定手段と、
前記データベースに記憶された対応関係から、前記区域情報発信装置からの区域情報に基づいて、該区域情報により特定される区域内に配置された前記対象となる物品の位置を示す画像を前記画像表示部に表示させる表示制御手段と、
前記無線タグリーダにより所定の無線タグの識別情報が読み取られた場合、前記データベースに記憶された対応関係から該識別情報に基づいて、前記無線タグリーダにより読み取られた無線タグが前記対象となる物品に対応するものであるか否かを判定する物品正誤判定手段と、
該物品正誤判定手段の判定が肯定される場合には正しい拾い上げが行われた旨を前記画像表示部における画像に反映させる一方、判定が否定される場合には間違った拾い上げが行われた旨の報知を前記報知部により出力させる拾い上げ作業評価手段と
を、備えたものであることを特徴とする作業管理システム。
【請求項2】
前記複数の区域は複数の列を成し、各区域がそれぞれ何れかの列に含まれるものであり、
前記複数の列それぞれに対応して設けられ、所定の範囲に対して各列を識別するための列情報を発信する列情報発信装置と、
前記物品の配置された列と、該物品に対応する前記無線タグの識別情報との対応関係を記憶する第2のデータベースと
を、備え、
前記制御装置は、
前記列情報発信装置により発信される列情報を受信可能に構成され、且つ前記第2のデータベースに記憶された情報を読み出し得ると共に、
前記対象となる物品の拾い上げ作業に際して、前記列情報発信装置からの列情報が受信された場合、前記第2のデータベースに記憶された対応関係から、前記対象となる物品が該列情報に対応する列に含まれる区域に配置されているか否かを判定する列正誤判定手段と、
該列正誤判定手段の判定が肯定される場合には正しい列を進行している旨を前記画像表示部における画像に反映させる一方、判定が否定される場合には間違った列を進行している旨を報知する列進行評価手段と
を、備えたものである請求項1に記載の作業管理システム。
【請求項3】
拾い上げられた前記対象となる物品を載置するための可動載置台を備え、
前記制御装置は、
前記区域毎に予め定められた前記対象となる物品の全てが該可動載置台に載置されたか否かを判定する拾い上げ完了判定手段と、
該拾い上げ完了判定手段の判定が肯定される場合には前記画像表示部に次なる作業の指示を表示させる作業指示手段と
を、備えたものである請求項1又は2に記載の作業管理システム。
【請求項4】
複数に区分される区域の何れかにそれぞれ複数種類の物品が配置された作業領域において、該物品に対応する無線タグとの間で無線により情報の通信を行うことによりそれら物品に関する作業の管理を行う作業管理方法であって、
前記複数の区域それぞれに対応して設けられ、所定の範囲に対して各区域を識別するための区域情報を発信する区域情報発信装置と、
作業者の手部に装着又は把持されて用いられる、無線により前記無線タグの識別情報を読み取る無線タグリーダと、
各区域内における物品の位置と、該物品に対応する前記無線タグの識別情報との対応関係を記憶するデータベースと、
画像表示部及び報知部を有し、前記区域情報発信装置により発信される区域情報及び前記無線タグリーダにより読み取られる前記無線タグの識別情報を受信可能に構成され、且つ前記データベースに記憶された情報を読み出し得る制御装置と
を、備えた作業環境において、
拾い上げ作業の対象となる前記物品を特定する物品特定過程と、
前記データベースに記憶された対応関係から、前記区域情報発信装置からの区域情報に基づいて、該区域情報により特定される区域内に配置された前記対象となる物品の位置を示す画像を前記画像表示部に表示させる表示制御過程と、
前記無線タグリーダにより所定の無線タグの識別情報が読み取られた場合、前記データベースに記憶された対応関係から該識別情報に基づいて、前記無線タグリーダにより読み取られた無線タグが前記対象となる物品に対応するものであるか否かを判定する物品正誤判定過程と、
該物品正誤判定過程における判定が肯定される場合には正しい拾い上げが行われた旨を前記画像表示部における画像に反映させる一方、判定が否定される場合には間違った拾い上げが行われた旨の報知を前記報知部により出力させる拾い上げ作業評価過程と
を、含むことを特徴とする作業管理方法。
【請求項5】
前記複数の区域は複数の列を成し、各区域がそれぞれ何れかの列に含まれるものであり、
前記複数の列それぞれに対応して設けられ、所定の範囲に対して各列を識別するための列情報を発信する列情報発信装置と、
前記物品の配置された列と、該物品に対応する前記無線タグの識別情報との対応関係を記憶する第2のデータベースと
を、備え、
前記制御装置は、前記列情報発信装置により発信される列情報を受信可能に構成され、且つ前記第2のデータベースに記憶された情報を読み出し得るものである作業環境において、
前記対象となる物品の拾い上げ作業に際して、前記列情報発信装置からの列情報が受信された場合、前記第2のデータベースに記憶された対応関係から、前記対象となる物品が該列情報に対応する列に含まれる区域に配置されているか否かを判定する列正誤判定過程と、
該列正誤判定過程における判定が肯定される場合には正しい列を進行している旨を前記画像表示部における画像に反映させる一方、判定が否定される場合には間違った列を進行している旨を報知する列進行評価過程と
を、含む請求項4に記載の作業管理方法。
【請求項6】
拾い上げられた前記対象となる物品を載置するための可動載置台を備えた作業環境において、
前記区域毎に予め定められた前記対象となる物品の全てが該可動載置台に載置されたか否かを判定する拾い上げ完了判定過程と、
該拾い上げ完了判定過程の判定が肯定される場合には前記画像表示部に次なる作業の指示を表示させる作業指示過程と
を、含む請求項4又は5に記載の作業管理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【公開番号】特開2011−128999(P2011−128999A)
【公開日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−288506(P2009−288506)
【出願日】平成21年12月18日(2009.12.18)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】