説明

使用時点水処理システム

水処理システムは、多様な水処理システムの用途の特定のニーズに合わせることができる。例えば、水処理システムは、改造可能なディスプレイ、複数の交換可能なフィルタ及び殺菌システムを含むことができる。1つの実施形態において、フィルタ及び殺菌組立体を収容する容器を、水を容器に供給する土台部から容易に取り外すことができる。別の実施形態において、水処理システムはプレートを含み、プレートは少なくとも1つの電気接続部を含む。センサ、ディスプレイ等を有する1又は複数のエレクトロニクスブリックを、各エレクトロニクスブリックが前記ブリックと電気的に連通するように、プレートに取り外し可能に取り付けることができる。別の実施形態において、水処理システムは、積み重ね可能かつ交換可能な1又は複数のフィルタブロックを組み込む。フィルタブロックは、各濾材を通過して容器に流入する水を方向付ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水処理システム(WTS)ユニット、さらに具体的には家庭用または商業用使用時点WTSユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
水処理システムは、一般に、配水システムにおいて水を処理するのに使用される。水処理システムは、人間の消費に使用される水から病原菌、化学汚染物質及び濁りを除去する。水処理システムは、水が水供給源から水処理システムを通過して配給箇所例えば建物内の水栓まで流れるときに、水を処理するために、濾過要素、イオン交換要素、紫外線放射要素等を採用することができる。
【0003】
従来の水処理システムは、公共または民間の加圧水供給源を配水システムに接続する。例えば、住宅または営業に使用されるタイプのカウンター下水処理システムは、加圧水供給ラインと水栓との間で流体が流れるようにする。処理システムは、水が処理システムを通過して流れると、水栓から水が出る前に水を処理する。
【0004】
典型的なWTSユニットは、水供給源からの未処理水用取水口と、汚染物質を濾過する濾過システムと、他の汚染物質を処理または除去する殺菌システムと、水栓または飲用ディスペンサ、製氷機、コーヒーメーカもしくはその類似品などの下流装置へ処理済水を移送する排水口を含む。WTSユニットは、水質、使用時間及びフィルタ寿命などの様々な状態を消費者に表示するディスプレイ及びユーザーインターフェイスを有することが多い。
【0005】
水処理システムの現在の型は汚染物質の除去及び処理の点では効果的になったが、ほとんどの型が、濾過、殺菌及びデザインに関して「フリーサイズ」(one size fits all)であるという共通の欠点に悩まされている。例えば、ほとんどの型が、1つの特定の濾過ユニット及び1つの特定の殺菌ユニットの両方又は一方を使用することができるように構成される。これらの型は多くの水のタイプ及び用途に対して十分に働くが、ユーザーは特殊なニーズに合わせてこれらを構成し又は適合させることができない。さらに、ほとんどのWTSユニットは、これが使用されることになる用途に関係なく、特殊なディスプレイ構成及び特殊な外部ハウジング構成と共に設計される。その結果、カウンター上で使用されるWTSユニットは、大型の画像ディスプレイなどの最も望ましい外観を持つことができず、カウンター下用に取り付けられた装置は保守のためにアクセスするのが困難であるおそれがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許第6825620号明細書
【特許文献2】米国特許第6451202号明細書
【特許文献3】米国特許第6368504号明細書
【発明の概要】
【0007】
本発明の実施形態は、多様な水処理システムの用途の特定のニーズに合わせることができる水処理システムを提供する。水処理システムは、改造できるディスプレイ、複数の交換可能なフィルタ及び殺菌システムを含むことができる。
【0008】
1つの実施形態において、水処理システムは、土台から容易に取り外して、例えばフィルタ交換のために異なる場所に移動することができる処理組立体を収容する容器を提供することによって、特に、到達困難な設置場所に適する。土台は、容器の中へ及び外へ水を方向付けるために、第一流路と第二流路とを含むことができる。容器が土台に配置されるときに、容器の取水口は第一流路と流体が流れるようになっており、容器の排水口は第二流路と流体が流れるようになっている。土台から容器を取り外せるように、土台の一部を移動可能にすることができる。
【0009】
別の実施形態において、水処理システムは、さらに目に付く設定で設置するために、美的に快い外部構成を提供する。水処理システムは、この場合にも、水濾過媒体または水殺菌組立体などの処理組立体を収容する容器を含む。プレートは、容器に接続され、少なくとも1つの電気接続を含む。エレクトロニクスブリック(electronics brick)がプレートと電気的に連通するように、少なくとも1つのエレクトロニクスブリックがプレートに取外し可能に取り付けられる。エレクトロニクスブリックは電子回路を含み、フィルタまたは殺菌組立体、画像ディスプレイ及びその他の機構と通信するセンサを含むことができる。1つの実施形態において、プレートは、様々なサイズのエレクトロニクスブリックにスナップ嵌めできるようにプレートに沿って離間された一連の取付け部材を含む。ユーザーの希望の用途に合わせるために、複数のエレクトロニクスブリックをプレート上に構成することができる。
【0010】
別の実施形態において、水処理システムは、1または複数の積重ね可能かつ交換可能なフィルタブロックを組み込む。フィルタブロックは、ユーザーが水中において特に一般的な特定のタイプの汚染物質を除去するために、処理システムを構成することができるようにする。この実施形態において、容器内部にバッフルを位置決めすることができる。フィルタブロックは容器内部で積み重ねられ、各フィルタブロックは、濾材と、濾材の頂表面の上エンドキャップと、濾材の底表面の下エンドキャップを含む。上及び下エンドキャップは各濾材を通過する流路を形成するように構成される。例えば、上エンドキャップはバッフルに対してシールし、下エンドキャップは容器の側壁に対してシールして、容器へ流入する水を各フィルタブロックの上エンドキャップを横切って各濾材を通過するように方向付ける。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の第一の実施形態によるWTSの斜視図。
【図2】発明の第一の実施形態によるWTSの背面斜視図。
【図3】部分的開放位置のWTSの図。
【図4】部分的開放位置のWTSの別の図。
【図5】部分的開放位置のWTSの別の図。
【図6】主ハウジング部分が部分的に取り外されたWTSの図。
【図7】主ハウジング部分が部分的に取り外されたWTSの分解図。
【図8】UV電球(bulb)が部分的に取り外されたWTSの図。
【図9】フィルタ組立体が取り外されたWTSの図。
【図10】別のディスプレイカバーを持つWTSの斜視図。
【図11】本発明の第二実施形態によるWTSの斜視図。
【図12】本発明の第二実施形態によるWTSの底面斜視図。
【図13】本発明の第二実施形態によるWTSの背面斜視図。
【図14】本発明の第二実施形態によるWTSの分解図。
【図15】頂部が取り外された、本発明の第二実施形態によるWTSの斜視図。
【図16】UV電球が部分的に取り外された本発明の第二実施形態によるWTSの斜視図。
【図17】水経路設定外被及び殺菌組立体が部分的に取り外された、本発明の第二実施形態によるWTSの斜視図である。
【図18】フィルタ組立体が部分的に取り外された、本発明の第二実施形態によるWTSの斜視図。
【図19】フィルタ組立体の分解図。
【図20】第二実施形態の別の分解図。
【図21】エレクトロニクスブックの分解図。
【図22】第二実施形態の土台組立体の部分分解図。
【図23】第二実施形態の上蓋の分解図。
【図24】UV電球組立体の分解図。
【図25】別のフィルタ組立体の分解図。
【図26】外被プラグが取り外された水経路設定外被の図。
【図27】本発明の第三実施形態によるWTSの斜視図。
【図28】別の上キャップを持つWTSの斜視図。
【図29】WTSの背面斜視図。
【図30】チューブコネクタが取り外されたWTSの背面斜視図。
【図31】WTSの分解図。
【図32】フィルタ組立体を通過する流れを示す断面図。
【図33】WTSの部分的分解図である。
【図34】WTSのフィルタ組立体の斜視図。
【図35】フィルタ組立体の分解図。
【図36】フィルタ組立体の別の分解図。
【図37】UV組立体の分解図。
【図38】本発明の第四実施形態によるWTSの斜視図。
【図39】本発明の第四実施形態によるWTSの分解図。
【図40】本発明の第四実施形態によるWTSの別の分解図。
【図41】第四実施形態の土台部の分解図。
【図42】本発明の第五実施形態の斜視図。
【図43】エレクトロニクス部が処理部から分離された本発明の第五実施形態の斜視図。
【図44】閉鎖蓋(closure lid)が開放位置に枢動させられた、本発明の第五実施形態の斜視図。
【図45】本発明の第五実施形態の処理部の分解図。
【図46】本発明の第五実施形態の処理部の断面図。
【図47】フィルタ組立体の分解図。
【図48】フィルタ組立体の斜視図。
【図49】ディスプレイが取り外された第五実施形態の斜視図。
【図50】ディスプレイが取り外された第五実施形態の底面斜視図。
【図51】第五実施形態の底面斜視図。
【図52】鉛直旋回取付け台を含む第五実施形態の底面斜視図。
【図53】処理部が取り外された第五実施形態の底面斜視図。
【図54】圧力容器が部分的に取り外された、水平取付けブラケットを含む第五実施形態の斜視図。
【図55】水平取付けブラケットを含む第五実施形態の背面斜視図。
【図56】二次フィルタハウジングを含む第五実施形態の正面斜視図。
【図57】二次処理部が取り外された第五実施形態の分解図である。
【図58】二次処理部の分解図。
【図59】分注アタッチメントを含む第五実施形態の斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本出願は、使用時点水処理システム(WTS)の複数の実施形態を開示する。本出願において開示される実施形態はWTSの様々な構成を提供し、その各々が、特定のユーザーのニーズまたは要求に合わせて改変できるモジュール式要素を利用する。各実施形態は異なる組合せの特徴及び要素を持つものとして開示されるが、開示される特徴の組合せはいずれも1つの実施形態に限定されないものと理解されるべきである。
【0013】
I.第一実施形態
【0014】
本発明の1つの実施形態による使用時点水処理システムを図1〜10に示し、全体を参照番号10で示す。
【0015】
図1〜10に示されている実施形態は、土台部14から速やかにかつ容易に取り外せる主ハウジング12を持つWTSを提供する。これによって、ユーザーは、(一般に、シンク下など特に接近しにくい場所に取り付けられる)土台部14から主ハウジング12を切り離して、保守のためにさらに快適な場所にハウジングを移動させることができる。
【0016】
図1及び2を参照すると、主ハウジング12は、バケツ16と水外被カバー18とを含む。土台部14は、概して、バックボーン24、と、バックボーン基部26と、バックボーン頂部28とを含む。水ルータ35及びエレクトロニクストレイ47を各々開放位置に枢動して主ハウジング12から簡単に取り外せるように、水ルータ35及びディスプレイカバー49を持つエレクトロニクストレイ47も、蝶番式に土台に取り付けられる。これより図3を参照すると、バケツ16は、一方の端に開口30を持つほぼ円筒形の容器である。バケツ16の側壁32は、開口30を画定する上縁34を含む。図解される実施形態において、側壁32は上縁34に隣接してバケツ16の円周に沿って延びる陥凹部36を含む。
【0017】
図解される実施形態において、バックボーン土台部26は、バックボーン24の下縁23に取り付けるものであり、土台部14を取付け表面(図示せず)に取り付けかつ主ハウジング12を支持する構造を提供する。1つの実施形態において、WTS10は、バックボーン土台部26を含まなくてもよく、代わりに、バックボーン24自体または土台部14の別の部分を取付け表面に取り付けることができる。示されるように、バックボーン24は主ハウジング12とほぼ同じ高さであり、バックボーン頂部28に取り付けるように構成された頂縁25を含む。バックボーン頂部28は、バックボーン24の頂縁25に着座する下面31と、蝶番式水ルータ35を受け取る第一蝶番受け口33と、蝶番式エレクトロニクストレイ47及びフリップディスプレイ49を受け取る第二蝶番受け口37とを含む。バックボーン24は、土台14上に主ハウジング12を適切に位置決めするように、水外被カバー18の穴27または陥凹部と嵌合するバックボーン頂部28から上向きに延びる突起体21を含むことができる。
【0018】
図3〜6に示されるように、水ルータ35は、WTS10への及びこれからの水の出入りの経路を設定する2つの内部溝を形成する。第一溝51は、ルータ35の一方の端の管状排水口蝶番部材53及びルータ35のほぼ中央の排水口ボス55と流体が流れるように相互接続される。第二溝57は、ルータ35の一方の端の管状取水口蝶番部材59及び反対側の端の取水口ボス61と流体が流れるように相互接続される。管状蝶番部材53及び59は、例えば受け口33の対向する側にスナップ嵌めすることによって、第一蝶番受け口33と嵌合し、水ルータ35とも嵌合し、その結果、水ルータは、図3に示されている第一(または「閉鎖」)位置と図4〜6に示されている第二(または「開放」)位置との間で蝶番部材53、59回りに枢動することができる。水ルータ35の上に水ルータカバー67を取り付けて、水ルータ35を閉鎖しシールすることができる。図7に示されているチューブコネクタ65などの多様なチューブコネクタを管状蝶番部材53,59の端部に接続して、WTSを従来の配管(図示せず)の端部に取り付けることができる。図2に示されている別のチューブコネクタ69は、取水口または排水口の管状蝶番と流体が流れるように連通している1又は複数の追加のポート71を含むことができ、飲料ディスペンサなどの下流の装置、または別の水処理ステージ若しくは水処理装置などの上流の装置に容易に接続することができるようにする。
【0019】
1つの実施形態において、エレクトロニクストレイ47は、バックボーン頂部28の第二蝶番受け口37内部に延びる蝶番部73を含み、エレクトロニクストレイ47が図2に示されている第一(「閉鎖」)位置と図3〜6に示されている第二(「開放」)位置との間で枢動できるように、エレクトロニクストレイ47をバックボーン頂部28に枢動可能に接続する。図7に示されているように、1つの実施形態において、エレクトロニクストレイ47は、電源、センサ、コントローラ及び関連回路などの、WTSが利用できる多様な電子要素を収容する内部キャビティ75を含む。1つの実施形態において、WTSは、特許文献1(その内容は参照することによって本明細書に組み込まれる)において開示されるような誘導結合安定器回路(inductively coupled ballast circuit))を利用して、UV殺菌モジュール用のUVランプを含む1または複数の要素に電力を供給することができる。誘導結合安定器回路は、ワイヤまたははんだ付けリード線など直接的な電気接続なしに、かつプラグまたはその他のコネクタなどの取外し可能な電気接続なしに電源と負荷装置との間の電気的な接続を可能にする。(一次コイルを含む)安定器回路をエレクトロニクストレイ47に収容することができる。図7に示されている実施形態において、UVランプへ電力を供給する安定器回路は概略的に円筒形ディスク81として図示される。これはエレクトロニクストレイ47に収容される。
【0020】
ディスプレイカバー49は、例えばエレクトロニクストレイ47へのスナップ嵌めによってまたはネジもしくは別の締結方法によって、エレクトロニクストレイ47と嵌合するサイズを有する。ディスプレイカバー49は、フィルタの状態、電源の状態及び水質などのWTSに関する多様な特性を表示するLCDディスプレイまたは別の従来のディスプレイなどの広く多様なディスプレイを、ディスプレイカバー49の側縁部83に収容することができる。図10に示されている1つの実施形態において、ディスプレイカバー49はドーム形上面85を含むことができる。ドーム形上面は、上面85に直接にまたは上面を介してディスプレイを含むために透明であるか透明部を含むことができる。1つの実施形態において、ディスプレイカバー49はエレクトロニクストレイ47内部で回転することができ、ユーザーがディスプレイを見て取るための方向を調整することができる。
【0021】
水外被カバー18は、バケツ16の上端34に覆いかぶさって嵌合し、バケツ16を閉鎖し、取水口及び排水口を提供する。図解されているように、水外被カバー18は、カバー18の互いに対向する側に位置決めされた1対の摺動クロージャ38、39を含む。摺動クロージャ38、39を、ハンドル40の移動によって、図4に示されている閉鎖位置と、図5〜6に示されている中間位置と、図9に示されている開放位置との間を摺動するように作動することができる。各摺動クロージャ38,39は、1対の脚41を含み、脚41は水外被カバー18のスロット43内に摺動可能に受け取られる。図7を参照すると、ハンドル40は、ハンドル40の互いに対向する側に1対のカム42、44を含む。カム42、44は、水外被カバー18の凹部46、48内部で嵌合し、スナップカバー50によって所定の位置に保持される。カム42、44は、摺動リンク52、54、56及び58によって摺動クロージャ38、39に接続される。特に、摺動リンク52の一方の端の突起体60は、摺動クロージャ39の一方の端の細長いスロット70内部で嵌合し、摺動リンク52の反対側の端の突起体62はカム42の穴内部で嵌合する。同様に、摺動リンク54の一方の端の突起体66は、摺動クロージャ38の細長いスロット72内部で嵌合し、摺動リンク54の反対側の端の突起体64はカム42の背面の穴(図示せず)内部で嵌合する。摺動リンク56、58は、同じ構成でカム44及び摺動クロージャ38、39の細長いスロット76、78に取り付けられる。このような配置によって、ハンドル40及びカム42、44が閉鎖位置へ回転すると、摺動リンク52、54,56及び58が閉鎖するように摺動クロージャ38、39を引っ張り、さらに、ハンドル40及びカム42、44が開放位置へ回転すると、摺動リンクが延びて摺動クロージャ38、39を押し開く。スロット70、72、76及び78が細長い形状により、スロット内での摺動リンク52、54、56、58のある程度の移動が可能であり、その結果、ハンドルを回転して約90度を越えて開くまで、摺動クロージャ38、39は閉鎖位置にとどまる。このようにして、図5及び6に示されているように、ハンドル40を90度の位置へ開いたときのみ、ハンドル40を用いて、主ハウジング12の全体を持ち上げることができる。
【0022】
さらに、水外被カバー18は、バケツ16の内側へのアクセスポートを提供する。図4に示されているように、1つの実施形態において、水外被カバー18は、未処理水をバケツ16の中へ供給する取水口ポート80と、処理済水をバケツ16から出す排水口ポート82とを含む。水ルータ35が第一(すなわち閉鎖)位置へ枢動されると、取水口ボス61が水外被カバー18の取水口ポート80へ挿入され、かつ排水口ボス55が水外被カバー18の排水口82に挿入されて、管状取水口蝶番部材59、取水口溝57及び取水口ボス61を介してWTS10へ流体が流入できるようにすると共に排水口ボス55、排水口溝51及び管状排水口蝶番部材53を介してWTS10から流体が流出できるようにする。さらに、水外被カバー18は、UVランプ122の挿入及び取外しのためのアクセスポート84を含む(以下にさらに詳しく記載される)。図8は、アクセス口84を介して水外被カバー18から部分的に取り外されたUVランプ122を示す。
【0023】
WTS10には、システムを通過するように配向された水を処理する多様な濾過装置及び殺菌装置の両方又は一方を設けることができる。1つの実施形態において、WTS10は、バケツ16の内部に嵌合するサイズを有する一次フィルタ組立体100及び殺菌組立体120を含み、それにより、各組立体100、120を通過するように水の経路を設定して、処理済水としてWTS10を出る前に汚染物質を除去し微生物を無力化することができる。
【0024】
1つの実施形態において、フィルタ組立体100は円筒形のカーボンブロックフィルタ組立体であり、殺菌組立体120は、Kuennenによる特許文献2(その内容は参照することにより本明細書に組み込まれる)で開示された構成と同様の、円筒形カーボンブロックの中央部内部に位置決めされたUVランプ組立体である。図解されている実施形態において、フィルタブロック100は、濾材102と1対のエンドキャップ104、106とを含む。1つの実施形態において、弾性エラストマまたはゴムなどの弾性材料からエンドキャップ104、106を形成することができる。弾性材料は、水外被カバー18がバケツ16の開口30に覆いかぶさって閉鎖されたときに、水外被カバー18とバケツ16の底部との間に漏出防止シールを形成する。水から希望の量またはタイプの粒子を濾過するために、濾材102は多様な形態を持つことができ、多様な材料から濾材を形成することができる。1つの実施形態において、濾材102は、Kuennenによる特許文献3(その内容は参照することにより本明細書に組み込まれる)において開示されたカーボンブロックフィルタなどのカーボンブロックフィルタである。カーボンブロックは活性炭粒子と結合材とを含み、活性炭粒子は、約60ミクロンから約80ミクロンの範囲の平均粒径を有し、かつ活性炭粒子は、約140メッシュよりも大きい活性炭粒子が約10質量%以下でありかつ約500メッシュよりも小さい活性炭粒子が10質量%以下である粒子サイズ分布を有する。あるいは、濾材102には互いに異なる炭素混合を提供することができる。さらに別の形態において、濾材102を、プリーツ付きペーパーフィルタなどペーパーフィルタ、プリーツ付き織物フィルタ、樹脂ビーズ材料または中空ファイバ薄膜フィルタなど別のタイプの濾材とすることができる。1つの実施形態において、1つの濾材が第二の濾材の少なくとも一部の外面の周りに拡がるように、2つ以上のタイプの濾材を層状構成で設置することができる。外側のフィルタ層を内側のフィルタ層に一体的に取外し可能なフィルタブロックとして取り付けるか、内側層の外面の周りに挿入することができる別個に取外し可能な円筒体として設置することができる。1つの特定の実施形態は、カーボンブロックの周りに拡がるプリーツ付き織物プレフィルタ(図示せず)を含む。図解される実施形態において、フィルタ組立体100の上エンドキャップ104はフランジ108を含み、フランジ108は、上向きに延び、カバー18が所定の位置にあるときに水外被カバー18に対してシールする。フランジ108は水外被カバー18の取水口ポート80の内側に位置決めされ、バケツへ入る水が、濾材102を通過して半径方向内向きに流れる前に、濾材102とバケツ16の側壁32との間の濾材102外側の周りを流れるようにする。1つの実施形態において、WTS10には、フィルタ組立体100のみを設けて、殺菌組立体120を設けなくてもよい。この実施形態においては、濾材102を通過して流れる水は、濾材102を半径方向内向きに流れて、濾材102の中央部内部の中空スペースへ流入し、排水口ポート82を通って出て行く。
【0025】
図解される実施形態において、任意選択の殺菌組立体120は紫外線(UV)リアクタである。Keunnenによる特許文献2に開示されたUVリアクタを含む、水処理に使用される多様なUVリアクタが公知であり、これらをWTS10に使用することができる。UV組立体は、WTS10を通過する多くの微生物を無力化するのに必要な紫外線放射を提供する。図7に示されるように、UVリアクタ120は、UVランプ122と、水晶管124と、UVリアクタバッフル126と、バッフルシート127と、二次エレクトロニクス128と、リアクタハウジング129と、UVランプカバー130とを含む。
【0026】
UVランプ122は、2つの並列の発光電球132を含み、電球は二次コイルを含む二次エレクトロニクスに電気的に接続され、その結果、UVランプ上方に位置決めされたエレクトロニクストレイ47内部に位置する一次エレクトロニクス81と二次エレクトロニクス128との間の電気接続を介して電球に誘導的に電力を供給することができる。UVランプは、水外被カバー18のUVアクセスポート84を介してUVランプ122を挿入し取外すことによって、UVリアクタの残り部分及びWTS10から個別に取外し可能である。ランプ122が挿入されると、UVランプの二次エレクトロニクス128は水外被カバー18の凹部134内部に嵌合し、UVランプカバー130によって被覆され、このカバーは凹部134内の所定の位置にスナップ嵌めすることができる。残りの要素は、円筒形濾材102の内部開口135内部に嵌合する。
【0027】
UVリアクタハウジング129は一般的には、リアクタハウジングが開口135内部に嵌合するように、濾材102の開口135の直径よりもわずかに小さい直径を持つ円筒形のものである。示されているように、リアクタハウジング129は、ハウジング129の上縁から外向きに延びる1対のタブ140を含む。タブ140はバッフルシート127と係合して、UV組立体を整列させる。リアクタハウジング129は、さらに、ハウジング129の下縁に切欠き部142を含み、UV組立体120のための水経路の取水口を提供する。取水口のサイズはUVリアクタを通過する希望の水の流量次第で変えることができる。バッフル126は、概して、ベース144と、ベース144から上向きに延びるツメ146とを含む。ツメは、リアクタハウジング129と水晶管124との間のスペーサとして作用し、複数室水流路を提供する。図示されているように、各ツメ146の端部はノブ148を含み、ノブは、バッフルシート127の同様の形状の受け口150内部に嵌合して、バッフルシート127にバッフル126を保持する。ランプ組立体122が挿入されたときに、水晶管124は、バッフル126のツメ同士の間に嵌合して、UV電球132を取り囲む一方で、点灯されると、水晶管124とリアクタハウジング129との間の流体経路の中へUV光を送り込む。バッフルシート127は、フィルタ組立体100の上エンドキャップ104の上に載り、水経路設定外被18の排水口ポート82と整列する出口ポート152を含み、水がUV組立体から出られるようにし、最終的には処理された後の水がWTS10から出られるようにする。
【0028】
作動時、濾材102を通過して流れる水は、リアクタハウジング129の切欠き部142を通過してUVリアクタ組立体へ流れ、ハウジング129と水晶管124との間の空隙を通って上に流れ、ここで水がバッフル126によって区切られた複数の室であって、この実施形態においては3つのコンパートメントで図示されている複数の室を通過して流れると、UV光が水中の微生物を無力化し、最終的に排水口ポート152を通って主ハウジングから流出する。水は、リアクタハウジング129の切欠き部142を通過してUV組立体120に入って、第一室121へ流れることができる。その後、水は、第一室121を上って流れ、ツメ146の上方の開口123を通過して室から出て行き、第二室125へ入る。その後、水は、下に流れて隣のツメ146底部の開口131を通過して第二室から出て行き、第三室133へ入る。最終的に、水は排水口部分152を通過してUVリアクタから出ることができる。
【0029】
図解された実施形態はUVリアクタを含むが、塩素、臭素化ポリスチレンビーズもしくは別の化学的接触殺生物技術(ワシントン州ボセルのHaloSource,Inc.が製造販売している)、第二実施形態に関連して図25に示されているような陽性ナノファイバ濾材(フィンランド、ヘルシンキのAhlstorm Corp.が製造販売している)、限外濾過または別のタイプの殺菌処理組立体などの、他の殺菌組立体を使用することができる。
【0030】
1つの実施形態において、フィルタ組立体100及び殺菌組立体120は各々、組立体に取り付けられたまたは組立体内部に嵌合された情報タグ(図示せず)を含むことができる。情報タグは、使用中の特定のフィルタまたは組立体に関する情報を記憶し、その使用に関するパラメータを記録するために使用される。エレクトロニクストレイ47内のセンサは、情報タグに誘導的に電力を供給し、これと通信して、記憶された情報及び記録されたパラメータに関する詳細を入手する。センサが入手したパラメータをディスプレイカバー49上に表示することができる。また、これらを使って、WTS制御の性能を調節して要素の特性を調整することもできる。
【0031】
土台部14からの主ハウジング12の容易な取外しが図3〜6に示される。図3に示されているように、エレクトロニクストレイ47及びディスプレイカバー49を開放位置へ枢動して、水ルータ35及び水外被カバー18を露出することができる。その後水ルータ35を開放位置へ枢動して、取水口61及び排水口55を主ハウジング12から分離することができ、主ハウジング12をハンドル40で持ち上げて、土台部14から取り外すことができる。この位置で、ハンドルを約90度の位置へ回転させて、主ハウジング12を保守及びフィルタ交換の両方又は一方のために都合の良い場所へ運ぶことができる。この位置で、UVランプ122を取り外して取り替えることができる。最後に、(図9のように)90度の箇所を越えてハンドル40が枢動されると、摺動クロージャ38、39が開いて、水外被カバー18を取り外して、フィルタ組立体100及び殺菌組立体120の残り部分にアクセスすることができる。
【0032】
II.第二実施形態
【0033】
本発明の第二実施形態によるWTSは図11〜26に示され、全体として参照番号200で示される。
【0034】
図11〜26に図解される実施形態は、大型の美的なディスプレイ202を備える。ディスプレイは主ハウジング203に取り付けられ、希望に合わせて多様なディスプレイの選択肢で構成されることができる。図11に示されているように、ディスプレイ202は、WTSユニット200の前部全体を被覆する前面204を含む。前面204は、図21にさらに詳細に示されているエレクトロニクス「ブック」の外表面を形成する。エレクトロニクスブックは、前面204と背板208との間に1または複数の取外し可能なエレクトロニクス「ブリック」206を収容する。前面204は、WTS200及びWTS200内部の要素に関する多様な情報を表示する表示面を提供する。1つの実施形態において、表示面204は半透明または透明であり、その結果、個々のエレクトロニクスブリック206上の、例えばLEDディスプレイである1または複数のディスプレイが、表示面204を通して見ることができる。別の実施形態において、表示面自体が、見ることができるLCD画面、タッチスクリーン、電子インクでプリントされたスクリーンまたは別のディスプレイなどのスクリーンである。1つの実施形態において、前面204は周縁210を含み、周縁210は、背板208の周縁212に覆いかぶさって嵌合し、主ハウジング203の前面ハウジング220と係合する(下記記載において説明される)。
【0035】
図解される実施形態のブリック206は、背板208の第一側の一連の第一突起体214及び背板208の反対側の一連の第二突起体216とスナップ嵌めするように標準的な幅を有するが、エレクトロニクスブリック206は、任意の希望のサイズまたは形状であることができる。当然、他の接続方法も可能である。ブリック206は各々、センサ、電源及びバッテリバックアップなどの多様な選択肢のうちの1または複数のための電子回路及び制御装置を含むことができる。上述のように、各エレクトロニクスブリックは、例えば、半透明または透明の前面204を通して表示を伝送する表示機能を含むこともできる。1つの実施形態において、背板208は、背板208に取り付けることによって各エレクトロニクスブリック206をWTS200に電気的に接続することができるように、内蔵の電子バスを含む。背板208は、エレクトロニクスブリック206を背板208に取外し可能に接続するための端末ブロック(図示せず)またはその他のタイプの電気接続部を含むことができる。このようにして、製造者またはエンドユーザが様々なエレクトロニクスブロック206を交換することによって、WTS200の特徴を希望のように改造することができる。さらに、背板208は、背板208を通して延びる1または複数の細長いスロット218を含むことができる。スロット218は、主ハウジングの要素内に位置決めされたRFIDチップなど情報タグと整列して、エレクトロニクスブリック206内のセンサが情報タグと効果的に通信できるようにする。スロット218は、WTSの圧力タンク222内部に含まれる取水経路242及び排水経路244と整列して、エレクトロニクスブリック206内のセンサが流れ、圧力、温度またはその他の属性を効果的に通信できるようにする。
【0036】
主ハウジング203は、概して、前面ハウジング220と、圧力タンク222と、後部ハウジング224と、上蓋226と、水経路設定外被228と、一次フィルタ組立体230と、殺菌モジュール232とを含む。圧力タンク222は、WTS200の構造的ハウジングとして作用する。図14を参照すると、圧力タンク222は、側壁234と開口238を形成する上縁236とを有するほぼ円筒形の容器である。しかし、圧力容器222の前部240は概ね平坦であり、ユニットの底部を通過してWTS200を出入りする水を方向付けるために、囲まれかつ一体的に形成された2つの管状経路242、244を含む。図14及び22を参照すると、第一管状経路242は、圧力タンク222の底部の入口部246と圧力タンク222の頂部の出口部248とを含む未処理水の取水口である。第二管状経路244は、圧力タンク222の頂部の入口部250と圧力タンク222の底部の出口部252とを含む処理済水の排水口である。管状経路は両方とも、圧力タンク222の頂端236付近で外向きに広がって、水経路設定外被228の取水部分及び排水部分用の受け口を形成する(下記記載において詳しく説明される)。1つの実施形態において、圧力タンク222内部に位置決めされた情報タグが複数のエレクトロニクスブリック206のうちの1つに配置されたセンサまたはその他のエレクトロニクスと通信することができるように、前部240はプラスチック材から形成される。別の実施形態において、圧力タンク222全体が同じプラスチック材から一体的に形成される。前面ハウジング220及び頂面化粧板241は、圧力タンク222とディスプレイ202との間のインターフェイスを形成する。さらに具体的には、頂面化粧板241は、頂縁236付近で圧力タンク222の前部240に取り付けられ、前面ハウジング220は、上面化粧板241及び圧力タンク222の前部240に取り付けられる。前面ハウジング220の前表面256はディスプレイ202の背板208に取り付けられる。1つの実施形態において、前面ハウジング220はプラスチック材から作られ、フロントハウジング240を通して延びる1または複数のスロット258を含んで、フロントハウジング240を介してエレクトロニクスブリック206と圧力タンク222内の情報タグとの間で通信できるようにし、かつエレクトロニクスブリック206と圧力タンク222内部に含まれる取水経路242及び排水経路244内部の要素との通信を可能にする。前面ハウジング220のスロット258は、ディスプレイ202の背板208におけるスロット218と整列することができる。
【0037】
後部ハウジング224は、圧力タンク222を受け取るサイズを持つほぼU字形の側壁225を含む。後部ハウジングは、WTS200の美的外面を形成する、前面ハウジング220の周縁と係合しかつこれに取り付けられる前縁254を含む。後部ハウジング224は、さらに、底壁260と頂縁262とを含む。底壁260は取水管242の入口部246と整列する第一穴264と、排水管244の出口部252と整列する第二穴266とを含む。このようにして、ユニットの底部を通ってWTS200を出入りするよう水の経路を目立たないように設定することができる。1つの実施形態において、後部ハウジング224は、頂縁262付近で側壁225の周りで延びる切欠き268を含み、上蓋226を摺動可能に受け取る。
【0038】
図示されているように、上蓋226は、後部ハウジング224の形状に適合するほぼU字形のものである。当然に、用途によってハウジングの各要素の形状を変えることができる。上蓋226は、フィルタ組立体230及び殺菌組立体232へのアクセスを可能にするように、WTS200から取り外すことができるように構成されている。図23に示されているように、上蓋226は、頂壁270と、側壁272とを含む。側壁272は、内表面において内向きに延びる突起体274を含み、上蓋226が後部ハウジング224に摺動するように取り付けられるように、突起体は後部ハウジング224の切欠き268と組み合わされる。1つの実施形態において、上蓋226は、さらに、頂壁270から下向きに延びる1対のL字形フランジ274を含み、摺動レール276を摺動可能に受け取る。摺動レール276は、上蓋226内部で摺動レール276を支持するために、フランジ274の周りで嵌合する1対のU字型摺動部278を含む。1つの実施形態において、摺動レール276は、第一実施形態に関連して上記記載で説明したように誘導安定器回路用の一次エレクトロニクス280を支持する。一次エレクトロニクス280を用いて、殺菌モジュール232内部のUVランプなどの負荷装置に取り付けられた二次コイルに誘導的に電力を供給できる。さらに、上蓋226は、摺動レール276に取り付けられたラッチ282を含む。ラッチは、背板208の頂縁と係合して上蓋226をユニット200上の所定の位置に保持するためのものである。
【0039】
1つの実施形態において、水経路設定外被228は、圧力タンク222の頂縁236に嵌合するほぼ円形のプラグである。さらに具体的には、水経路設定外被228は、圧力タンクの頂縁236内部に押し込んで締り嵌めを提供するテーパ付き側壁290を含むことができる。外被228をWTSユニット200から取り外すために、1対のハンドル292が外被228の上面294から延びる。1つの実施形態において、外被228は、任意選択のUVランプ360を容易に挿入し取外すことができるように、外被228を通って延びる中央穴295を含む。別の実施形態において、WTS200は任意選択の殺菌モジュール232を含まず、水経路設定外被228には穴295をシールするプラグ297が設けられる。プラグ297は、バイオネット式接続によって外被228に取り付けることができる。図26に示されているように、外被は、側壁290から延びる取水管296と排水管298とを含む。取水管296は、下縁300に外被の側壁290を通過して延びる開口(図示せず)を含み、外被228の底部を通過して圧力タンク222内部に出る。したがって、取水管296は、取水管242を通過してWTS200に入る水を、外被228を通過して圧力タンク222の側壁234付近で圧力タンクに入るように方向付ける。排水管298は、外被228の中央穴295内部の入口部(図示せず)と、外被を通過して延びる中央部302と、1対の出口部304、306とを含む。頂部出口304は、処理済水をユニット200の頂部を通過するよう方向付けるために、WTSユニットの頂部に向かって方向付けられ、底部出口306は、処理済水をWTSユニットの底部を通過して出るよう方向付けるために、圧力タンク222に形成された排水管244と整列する。使用していない出口304、306をシールするために、プラグ(図示せず)または代わりに内部弁を設置することができる。
【0040】
WTS200には、システムを通過するように方向付けられた水を処理するための多様な濾過装置及び殺菌装置の両方又は一方を設置することができる。1つの実施形態において、WTS200は、圧力タンク222内部に嵌合するサイズを有する一次フィルタ組立体230と殺菌組立体232とを含み、その結果、各組立体230、232を通過する水の経路を設定して、水が処理済水としてWTS200から出て行く前に汚染物質を除去し微生物を無力化することができる。
【0041】
1つの実施形態において、一次フィルタ組立体230及び殺菌組立体232は、一次フィルタ組立体230が円筒形のカーボンブロックフィルタ組立体であり、かつ殺菌組立体232が円筒形カーボンブロックの中央部内部に位置決めされたUVランプ組立体であると言う点で、第一実施形態の一次フィルタ組立体100及び殺菌組立体120と実質的に同じである。図19に図解される実施形態において、フィルタブロック230は、1対のエンドキャップ312、314を有する任意選択のプレフィルタ310と、1対のエンドキャップ322、324を有する内側濾材320とを含む。1つの実施形態において、水外被カバー228が圧力容器222の開口238に覆いかぶさって閉鎖されたときに、水外被カバー228とバケツ型圧力タンク222の底部との間の漏出防止シールを形成する弾性エラストマまたはゴムなどの弾性材から、各エンドキャップ312、314、322、324を形成することができる。さらに、内側濾材320の上エンドキャップ322は一体型のポップアップハンドル330を含むことができる。図解されている実施形態において、ハンドル330は、1対の対向するフラップ333を含む。フラップは、上エンドキャップ322と一体的に形成され、一体蝶番334で上エンドキャップ330に取り付けられる。水経路設定外被228が圧力タンク222から取り外されるときに、フラップ333は、濾材320を圧力タンク222から引っ張り出し易くするようにポップアップする。さらに、上エンドキャップ322は、任意選択のプレフィルタ310の上エンドキャップ312に位置する溝338及び配向キーを提供する圧力容器222の溝(図示せず)と嵌合するフランジ336を含むことができ、片方または両方の濾過要素に存在することができる情報タグの整列を確実にする。
【0042】
第一実施形態と同様、濾材310、320は、水から希望の程度またはタイプの汚染物質を濾過するために、多様な構成を有することができると共に多様な材料から形成されることが可能である。1つの実施形態において、内側濾材320は、Kuennenによる特許文献3に開示されているカーボンブロックフィルタなどのカーボンブロックフィルタである。このカーボンブロックは、活性炭粒子と結合材とを含み、活性炭粒子は、約60ミクロンから約80ミクロンの範囲の平均粒径を有する。また、活性炭粒子は、約140メッシュよりも大きい活性炭粒子が約10質量%以下であり、かつ約500メッシュよりも小さい活性炭粒子が約10質量%以下である粒子サイズ分布を有する。あるいは、様々な炭素混合物を濾材320に提供することができる。さらに別の形態において、濾材320を、プリーツ付ペーパーフィルタなどのペーパーフィルタ、プリーツ付織物フィルタ、樹脂ビーズ材料または中空ファイバ薄膜フィルタなどの別のタイプの濾材とすることができる。1つの実施形態において、プレフィルタ310は、水から比較的大きい粒子を除去するペーパーフィルタであるが、多様な別のタイプの濾材でもよい。別の実施形態において、プレフィルタ310または内側フィルタ320は、1つの濾材が第二の濾材の少なくとも一部の外側の周りに拡がり、2つ以上のタイプの濾材を層状構成で含むことができる。外側のフィルタ層を、内側のフィルタ層に一体的に取外し可能なフィルタブロックとして取り付けることができる。または、内側濾材320またはプレフィルタ310の外側の周りに挿入されることが可能である、別個に取外し可能な別の円筒体として設置することができる。図解される実施形態において、内側濾材320の上エンドキャップ322は、上向きに延びると共に水外被カバー228に対してシールするフランジ340を含む。フランジ340は、取水管296の取水口内側に位置決めされて、圧力タンク222に入る水が、プレフィルタ310及び内側フィルタ320を通過して半径方向内向きに流れる前に、プレフィルタ310と圧力タンク222の側壁234との間で任意選択のプレフィルタ310の外面の周りで流れるようにする。1つの実施形態において、WTS200には、フィルタ組立体230のみが設けられ、殺菌組立体232またはプレフィルタ310が設けられなくてもよい。この実施形態においては、内側濾材320を通過して流れる水は、濾材320を通過して半径方向内向きに流れ、濾材320の中央部内部の中空空間へ流入し、排水管298を通過して出て行く。
【0043】
図解される実施形態において、任意選択の殺菌組立体232は、紫外線(UV)リアクタであり、第一実施形態に関連して上記記載で説明したUVリアクタと実質的に同じに機能する。図24に示されているように、UVリアクタ232は、UVランプ360と、水晶管362と、UVリアクタバッフル366と、バッフルシート368と、二次エレクトロニクス370と、リアクタハウジング372と、UVランプカバー374とを含む。
【0044】
UVランプ360は、2つの並列の発光電球376を含み、電球は二次コイルを含む二次エレクトロニクスに電気的に接続され、その結果、UVランプ上方に位置決めされた上蓋226内に在る一次エレクトロニクス280と二次エレクトロニクス370との間の電気接続を介して電球に誘導的に電力を供給することができる。UVランプは、水外被カバー228のUVアクセス穴295を介してUVランプ360を挿入し取外すことによって、UVリアクタの残り部分及びWTS200から個別に取り外し可能である。ランプ360が挿入されると、UVランプの二次エレクトロニクス370が水外被カバー228の中央穴295の上で嵌合し、UVランプカバー374によって被覆され、このカバーは、バイオネット式アタッチメントによって凹部295内の所定の位置にスナップ嵌めすることができる。残りの要素は、内側濾材320の内部開口内部に嵌合し、1つの実施形態において、バッフルシート368は、バイオネット式アタッチメントによって中央穴295の下部の溝373に接続するタブ371を含む。この接続は、水経路設定外被228が取り外されると、UV組立体の残り要素の取外しを可能にする。作動時に、濾材320を通過して流れる水は、UVリアクタ組立体に流入し、外被228及び排水管298を通過して主ハウジングから流出する。上述のように、UVリアクタの代わりに非常に多様な別の殺菌モジュールを使用することができる。図25は、殺菌モジュールがエンドキャップ392、394を持つ陽性ナノファイバ濾材390である、別の1つの実施形態を示す。
【0045】
第一実施形態と同様、フィルタ組立体230及び殺菌組立体232は各々、組立体に取り付けられたまたは組立体内部に嵌合された情報タグを含むことができる。例えば、図19に示されているように、情報タグ380を内側濾材320の側面の切欠き部382に挿入することができる。情報タグは、使用される特定のフィルタまたは組立体に関する情報を記憶し、この使用に関するパラメータを記録するために使用される。エレクトロニクスブリック206内部のセンサは、情報タグに誘導的に電力を供給すると共に情報タグと通信して、記憶された情報及び記録されたパラメータに関する詳細を入手する。センサによって得られたパラメータをディスプレイ202に表示することができ、もしくはシステムの作動パラメータ及び制御を調整して特殊な別の要素の各々に適応することができ、またはこれらの両方をすることができる。
【0046】
WTS200からのフィルタ組立体230及び殺菌組立体232の容易な取外しの様子が図15〜18に示される。図15は、後部ハウジング224から摺動させることによってユニット200から取り外される上蓋226を示す。図16は、水経路設定外被228の中央穴295を介したUVランプ360の取外しを示す。図17は、UVリアクタ組立体232の残り部分と一緒の水経路設定外被の取外しを示す。図18はポップアップハンドル330を用いたフィルタ組立体230の取外しを示す。
【0047】
図38〜41は、第二実施形態の変形例を示し、この変形例は全体的に参照番号500で示される。この変形例において、後部ハウジング224は、圧力容器538を容易に取り外せるように取り除かれている。この変形例は、第二実施形態200と実質的に同様であり、したがって、内部要素については重ねて詳細に説明しない。この変形例においては、上蓋526、ディスプレイ502、水外被カバー528、圧力容器538、フィルタ組立体(図示せず)及び殺菌システム(図示せず)が、第二実施形態200と実質的に同じであると述べれば十分である。ただし、この変形例500において、ディスプレイ502は取付けスタンド504に一体的に接続される。取付けスタンドは、1対の側壁506と、1対の脚部508と、上蓋526底部の上側スロット510と、スタンド502の内表面の下側スロット514とを含む。さらに、圧力容器538は、スタンド504からの圧力容器538の取外しを容易にできるように、ハンドル515と嵌合する。図解される実施形態において、ハンドル515は、鉛直支持部材516と、鉛直支持部材516から或る角度で延びる底部部材518と、圧力容器538の側部の周りを取り囲む1対の湾曲アーム520a、520bとを含む。圧力容器の底部は、底部部材518及びアーム520a、520bを圧力容器538にスナップ嵌めまたは別のやり方で取り付けることができるように、底部部材518を受け取る形状の切欠き部522を含むことができる。圧力容器538の上部及び水外被カバー528を上側スロット510内部に摺動させると共に圧力容器538の第二部分及びアーム520a、520bを下側スロット514内部に摺動させることによって、圧力容器538及びハンドル515をスタンド502に接続することができる。この変形例において、第二実施形態における取水口242及び排水口244の組み込みと同様に、取水口及び排水口(図示せず)をスタンド504に組み込むことができる。
【0048】
第二実施形態の別の変形例が図42〜59に示される。全体的に参照番号600で示されているこの変形例はエレクトロニクス部610を含み、エレクトロニクス部610を処理部612から分離することができる。この変形例の要素は、第二実施形態と実質的に同様である一方で、エレクトロニクスディスプレイ602、圧力容器638、濾材611及び任意の殺菌装置(図示せず)を含む。
【0049】
図43及び44に示されているように、エレクトロニクス部610は、エレクトロニクスディスプレイ202及び47と実質的に同様のディスプレイ602を含み、ひいては詳細には説明されない。1対の側壁614及び土台部616がディスプレイ602に接続される。側壁614は各々、側壁614の頂部に向かって開いている溝618を含むことができる。処理部612は、後部ハウジング624と、上蓋626と、圧力容器638並びに圧力容器638内部に位置決めされた濾過組立体及び殺菌組立体を含む処理要素とを含む。示されているように、上蓋626は、エレクトロニクス部610と処理部612とを接続するためにエレクトロニクス部の溝618に挿入される1対のフック632を持つ枢動部630を含む。図43のように枢動部630が閉鎖されると、システムは掛け金をかけられて閉じられる。枢動部630が図44にあるような開放位置まで上方に回転されると、枢動部630をハンドルとして使用して、処理部612をエレクトロニクス部610から取り外すことができる。
【0050】
図45〜48は、WTS600内部に濾過組立体634をシールするための別の構成を示す。WTS600に関連して別のフィルタシールが説明されることになるが、全てのWTSの実施形態特にWTS200でもってこの別のフィルタシールを使用できることが理解されるべきである。図解される実施形態において、WTS200の濾過組立体の上キャップ312は別の上キャップ640と置き換えられる。上キャップ640は、濾材611の上端に取り付けられ、ほぼ平坦な中央部642と、中央部642の周囲に延びるシール部644とを含む。中央部642及びシール部644を、相互に同時成形される互いに異なる材料から形成するか、相互に別のやり方で取り付けられて単一部品を形成することができ、または可撓性エラストマなどの材料の同じ一体の部品から形成することができる。1つの実施形態において、中央部642はシール部644よりも高い硬度(durometer)の材料から形成される。中央部642は、上述の上キャップ312と同様に殺菌システムを受け取る切欠き部643を含む。さらに、上キャップ640は、上キャップ640の取外しを可能にするために、上キャップ640の頂部に枢動するように取り付けられたハンドル648を含むことができる。図46〜48に示されているように、シール部644は、内縁646で外向きに拡がるC字形の断面を持つことができる。シール部644は、圧力容器638に挿入されると圧力容器638の壁に対してシールする。濾過組立体は、上述の下エンドキャップ324と同様の下キャップ650を含むこともできるが、上エンドキャップ640が圧力容器638の側壁に対してシールするので、下キャップが圧力容器638の下壁に対してシールする必要がない。
【0051】
水経路設定カバー628は、取水口ポート(図示せず)及び排水口ポート696の位置が移動されている点以外は、第二実施形態の水経路設定カバー228と概ね同じである。1つの実施形態では、圧力容器への取水口を圧力容器638の底部に移動して、水経路設定カバーが取水口ポートを含むことができる。排水口696を水経路設定カバー628の側部に移動することができる。したがって、圧力容器638の排水ノズル645を通過してWTS600を出る水は、中央開口643から排水口ポート696を通過して排水ノズル645の外へという経路を設定される。取水口ポートを通過して圧力容器638に入る水は、WTS200に関連して上述したように、濾材611の後に任意選択の殺菌装置を通過して流れることができるように、圧力容器638と濾材611と(場合により任意選択のプレフィルタと)の間の空間に入る。
【0052】
エレクトロニクス部610の1つの実施形態が図49に示される(ディスプレイ602が取り外されて、処理部の別の後板617が側壁614に接続される。)。示されているように、エレクトロニクス部610は、取水口水温センサ652、取水口水圧センサ654、排水口水圧センサ656及び排水口水温センサ658などの複数のセンサを含むことができる。図49及び50に示されているように、取水口660を通過してWTS600に入る水は、圧力容器638の底部に経路が設定される前に、取水口センサ652、654を含むセンサループ651を通過して流れる。圧力容器638から排水ノズル645を通過して流れる処理済水は、排水口662を介してシステムを出る前に排水管653へ流入し排水口センサ656、658を通過して流れる。WTS200に関連して上述したように、各センサは、例えばRFID技術を介して、電子ディスプレイ602上の1または複数のエレクトロニクスブックと通信することができる。ループ651及び排水管653は、このような通信を容易にするために、センサをディスプレイ602及びディスプレイ602上のエレクトロニクスブリックと近接して配置するように位置決めされる。図50に示されている別の実施形態のWTS600(または他のWTSの実施形態)は、システムへの水の流れを制御する1または複数の弁を含む。図示されているように、WTSは、電子制御弁664と、手動制御弁666とを含む。電子制御弁664及び手動制御弁666を1つまたはそれ以上のモジュラスイッチ(modular switch)に接続することができる。モジュラスイッチは、エレクトロニクス部602からの処理部604の分離、フィルタの取外しまたは殺菌システムの故障などの特定の出来事に反応して、弁664または弁666が、システムに入る水を遮断するようにする。弁664、666は取水屈曲管(elbow)667を通過する水の流れを阻止することができる。取水屈曲管は、水を圧力容器638内部に方向付ける。装置600は、任意選択には、弁664、666のうちの一方または両方を含む。図51には別の選択肢が示されている。この形態においては、WTS600は、WTS600を通過するよう水を汲み出すために、排水口662(または取水口660)に接続された従来のポンプ668などの圧力支援機構を含む。圧力支援ポンプ668は、WTSに接続された水ラインが圧力を持たない状況(WTSに接続された水のタンクなど)または水ラインの圧力が希望より低い状況において有利である場合がある。図解される実施形態においては、排水口662にポンプ668を取り付けて、ポンプを、WTS600を通って水を「引っ張る」ように使用することができる。
【0053】
図52〜53は、WTS600(または他の任意のWTSの実施形態)用の旋回取付け台670を示す。図解される実施形態において、旋回取付け台は、壁など鉛直表面に取り付けられるよう構成された鉛直板672と、WTS600を支持するために鉛直板から延びる水平板674とを含む。図53〜53に示されているように、WTS600の土台部616を、ディスプレイ602が見える第一位置(図52に示される)とハンドル630を持ち上げて処理部604を解除することによって処理部604をエレクトロニクス部602から取り外すことができる第二位置(図53に示される)との間で回転することができるように、旋回取付け台670に取り付けることができる。
【0054】
図54〜55は、WTS600の別の変形例を示す。この変形例において、システムは水平に取り付けられるように構成される。この変形例において、WTS600は、後壁682から延びる壁取付けブラケット680を含む。後壁はエレクトロニクス部610に接続されて、処理部612用のハウジングを形成する。図54に示されているように、枢動ハンドル630を引っ張ってエレクトロニクス部610から処理部612を摺動させて出すことによって、処理部612をエレクトロニクス部から縦方向に取り外すことができる。図55に示されているように、取水口660及び排水口662をドーム形のカバー676で被覆して、WTS600の底部のための美的外観を創出することができる。
【0055】
図56〜59は、二次フィルタハウジング690を含む、WTS600のさらなる変形例を示す。1つの実施形態において、二次フィルタハウジング690は、前部689と、二次土台部692と、エレクトロニクス部610から延びる側壁694とを含む。二次フィルタハウジング690は、特定の汚染物質を処理する濾材を含む1または複数のフィルタ695、698を収容するように構成することができる。例えば、フィルタ695、698は、具体的には、砒素、硬度もしくは硝酸塩を処理することができ、または水にフッ化物などの成分を付加することができる。示されているように、二次フィルタハウジング690は、ハウジング690の前部689に配置された別個のカートリッジ687に2つのフィルタ695、698を受け取るように構成される。カートリッジは各々、各カートリッジ687を閉鎖するための上キャップ685を含むことができ、クロージャ683は上キャップ685に覆いかぶさって嵌合して、前部689を側壁694に接続することができる。別の実施形態において、単一のフィルタまたは追加のフィルタを希望通りに使用することができる。二次フィルタ695、698を通過して流れる水が主フィルタ611も通過して流れるように、二次フィルタ695、698は、主フィルタ611に接続される。1つの実施形態において、主フィルタ611を通過して流れる水が第一二次フィルタ695又は第二二次フィルタ698のいずれかを通過するよう経路を設定することができるように、二次フィルタは、相互に平行に配置される。別の実施形態において、主フィルタ611を通過して流れる水が第一二次フィルタ695と第二二次フィルタ698の両方を通過して流れるように、二次フィルタは連続して配置される。二次フィルタハウジング690は、主フィルタ611の下流の排水口662に接続されるように、WTS600のどちら側にも配置することができる。このことは、特に、フッ化物または炭酸などの成分を処理済水に付加するのが望ましい状況において有利である。あるいは、二次フィルタハウジングを取水屈曲管667または主フィルタ611の上流に位置決めされた他の要素に接続することができる。これは、水が主フィルタ611に入る前に水から汚染物質を除去する際に有利である。さらに別の実施形態において、二次フィルタを主WTS600の両側に位置決めすることができる(上流及び下流フィルタの両方が追加される。)。図59は、WTS600の排水口662に接続された分注システム700を含むWTS600の変形例を示す。この実施形態において、分注システム700は分注ノズル702を含む。分注ノズル702は、水のボトル706内部に水を分注するように構成される。分注管704を配管コンテナー708内に落ち着くように巻きつけることができる。分注ノズル702をそれが乗っている土台部から取り外して、分注管704を配管コンテナー708から延ばして、主WTS600全体を移動させることなく管の達する範囲内にある対象物に分注することができる。当然、他の様々な様式の分注器を含めることができる。別の実施形態のWTS600(または他のWTSの実施形態)の排水口を、皿洗い機、水飲み器またはソーダマシーンなどの特定の下流装置に取り付けるように構成することができる。
【0056】
III .第三実施形態
【0057】
本発明の第三実施形態によるWTSが図27〜37に示され、全体的に参照番号400で示される。
【0058】
図27〜37に示されている実施形態は、1または複数の容易に取外し可能かつ交換可能なフィルタモジュール550を収容する水処理システムを提供する。この実施形態は、特定の用途のニーズに合わせて製造者または消費者がWTSの濾過要素を改造することができる。図27〜31に示されているように、WTS400は、圧力容器412と、水経路設定外被414と、中央バッフル416と、フィルタ組立体420と、任意選択の殺菌組立体422とを含む。1つの実施形態において、圧力容器412は、頂縁426を含む、側壁424を持つほぼ円筒形のコンテナーであり、頂縁は開口428を画定する。側壁424は頂縁426付近に外向きに延びる溝430を含む。
【0059】
WTS400の水経路設定外被414はほぼ円形であり、圧力容器412の開口428内部に嵌合するサイズを有する。図31及び32に示されているように、中央バッフル416を水経路設定外被414に取り付けることができる。さらに、中央バッフル416は、中央バッフル416の長さを延ばす外向きに延びる突起体440と、水経路設定外被414上方で少なくとも中央バッフル416の頂部に沿って延びている内向きに延びる突起体442とを含むことができる。水経路設定外被414は、さらに、一体的に形成された取水管432と排水管434とを含む。取水管432は、WTS400の後部に図30に示されている入口部444と、中央バッフル416外側の圧力容器412内部に延びる出口部446(図32に示されている)とを含み、第一フィルタ組立体420内部への未処理水の経路を設定する。排水管434は、中央バッフル416内部の入口部448(図32に示す)と、WTS400後部の出口部450とを含み、処理済水を中央バッフル416内側からWTS400外部への経路を設定する。取水管の入口444及びWTS400の後部の排水管の出口部450にチューブコネクタ451を取り付けて、希望のチューブまたはコネクタへの接続を可能にすることができる。外被の頂部452は、中央バッフル416の上開口を閉鎖しシールする第一部分454と、水経路設定管434の頂部を覆うように拡がる第二部分456と、水経路設定管432の頂部を覆うように拡がる第三部分458とを含む。
【0060】
ハンドル組立体460は水経路設定外被414に取り付けられる。ハンドル組立体は、図31に示されている閉鎖位置であって、ハンドル組立体460が外被414を圧力容器412に密着させる閉鎖位置と、図33に示されている直立開放位置であって、シールが解除されて水経路設定外被414の取外しが可能になる直立開放位置との間で移動可能なハンドル462を含む。図31を参照すると、1つの実施形態において、ハンドル組立体460は、シリコンゴム、ゴム、圧縮可能な熱可塑性プラスチックまたはその類似品などの弾性材料から形成された圧縮可能なシールリング464を含む。シールリング464は、外被414が容器412に取り付けられたときに圧縮容器412の溝430と整列するように位置決めされる。環状のシールプレート466がシールリング464の下に位置決めされ、4本のロッド468がシールプレート466から上向きに延びると共にシールリング464の互いに離間した穴を通過して延びる。ロッド468のうちの2つは第一ヨーク470の穴を通過して延び、ロッドのうちの2つは第二ヨーク472の穴を通過して延びる。各ヨーク470、472は、U字形溝482を含む下表面と、1対の弓形凹部486、488を含む上表面とを含む。ロッド468は、凹部468、488内に位置決めされた穴を通過して凹部486、488内部に位置決めされた4つの対応するナット490内部に延びる。ナット490のそれぞれは、弓形凹部486または弓形凹部488と係合する湾曲した下表面502を有する。ハンドル462は端部494、496を含み、各端部は、内向きに延びる第一突起体498と第一突起体498から内向きに延びる第二突起体500とを含む。第二突起体500は第一突起体498の中心からオフセットしている。
【0061】
ハンドル組立体460は、水経路設定外被414の上表面520に位置決めされるハンドル462によって水経路設定外被414に接続される。ハンドル端部494、496の第一突起体498は外被414の切欠き部504を通過して延び、第二突起体は外被414の上表面520内の凹部506に嵌合する。1対のクランプ508が第一突起体498に覆いかぶさるように取り付けられて、外被414上の所定の位置にハンドル462を保持する。ヨーク470、472は、各ヨークのU字形溝482を第二突起体500のうちの1つの上に嵌合させることによって、外被414の上に嵌合される。シールリング464及びシールプレート466は外被414の下に配置され、ロッド468は、シールプレート466から、シールリング464、外被414の穴510、ヨーク470、472を通過してナット490内部に延びる。作動時、ハンドル462が回転すると、オフセットされた突起体500はカムとして機能し、その結果、ハンドル462が閉鎖位置に移動されるとき、ナット490の湾曲した表面502は弓形凹部486、488に沿って上向きに移動して、ロッド468及びシールプレート466を外被414へ向けて引っ張り、それによりシールリング464を圧縮する。シールリング464が圧縮されると、シールリングが拡張して圧縮容器412の溝430に充満して、外被を圧縮容器412に密着させる。図解される実施形態において、ハンドル462の突起体500は、ハンドル462が約90度の角度の開放位置に開放されるまで、シール464が圧縮されたままであるようにする位置にオフセットされる。
【0062】
図28及び31に示されているように、WTS400は、ディスプレイカバー431と、水経路設定外被414に取り付けられた化粧カラー433とを含む。化粧カラーは、水経路設定外被414の上表面に取り付けられ、ディスプレイカバー431は、例えば化粧カラー433へのスナップ嵌めによってまたはネジもしくはその他の締結方法によって、化粧カラー433と嵌合するサイズを有する。ディスプレイカバー431は、フィルタ状態、出力状態及び水質などのWTS400に関する多様な特性を表示するLCDディスプレイまたは他の従来のディスプレイなどの多様なディスプレイをディスプレイカバー431の表示表面435に収容することができる。1つの実施形態において、ディスプレイカバーは、エレクトロニクスモジュール441を受け取るスロット437を含む。エレクトロニクスモジュール441は、電源、センサ、コントローラ及び関連回路などの、WTS400によって利用されることのできる多様な電子要素を含むことができる。1つの実施形態において、上述のように、WTS400は、UV殺菌モジュール用のUVランプを含め、1または複数の要素に電力を供給する、特許文献1に開示されている誘導結合安定器回路などの誘導結合安定器回路を利用することができる。(一次コイルを含む)安定器回路を別のエレクトロニクスモジュール439に収容することができる。図28〜31に示されている実施形態において、エレクトロニクスモジュール439は、ディスプレイカバー431の頂部の上に延び、エレクトロニクスモジュールはUVモジュール422の状態を表示する独自のディスプレイを含むことができる。図27及び31に示されている別の実施形態において、WTS400は殺菌モジュール422を含まず、別のエレクトロニクスモジュール441をエレクトロニクスモジュール439の代わりにすることができる。
【0063】
図解される実施形態において、一次フィルタ組立体420は、1または複数の円筒形フィルタブロック550a〜dから構成される。図31に示されているように、フィルタブロックは多様な高さで提供され、その結果、圧力容器412内部において複数のフィルタブロックを互いに積み重ねることができる。このようにして、製造者または消費者は、1または複数のフィルタブロック550a〜dを圧力容器412に挿入して、特定の用途に合わせて水の濾過作用を改造することができる。1つの実施形態において、圧力容器412とほぼ同じ高さを有する単一のフィルタブロック550aを使用することができる。別の実施形態において、さらに短いフィルタブロック550b、550c、550dを一緒に積み重ねることができる。
【0064】
フィルタブロック550a〜dは、圧力容器412に入る水がフィルタブロック550a〜dの各々を通過してその後中央バッフル416内部(ここに殺菌モジュールを位置決めすることができる)に入る経路を設定するように構成される。図31及び32に示されているように、各フィルタブロック550は上エンドキャップ552と下エンドキャップ554とを含む。エンドキャップ552、554は、フィルタを通過する水の経路を制御するように構成される。さらに具体的には、エンドキャップ552、554は、各フィルタブロック550の上エンドキャップ552が中央バッフル416に対してシールし、かつ各フィルタブロック550の下エンドキャップ554が側壁424に対してシールするように構成される。図32に示されているように、各エンドキャップ552、554の一部はシールフラップ560または別のシール機構を含むことができる。さらに、フィルタブロック550は、各々、積み重ねられたフィルタブロック550同士の間を水が流れるための空間を提供するように、上エンドキャップ552から上向きに延びる1または複数の突起体562を含むことができる。図解される実施形態においては、各フィルタブロックの上エンドキャップ552は、上エンドキャップ552の周りにほぼ等間隔に離間された3つの突起体562を含む。フィルタブロック550は、各エンドキャップ552、554内側において切欠き566を中央バッフル416外側の突起体440と整列させることによって相互に対して方向を定めることができる。さらに、図34に示されているように、フィルタ組立体420は、全てのフィルタブロック550を中央バッフル416上に保持するために中央バッフル416に接続するクリップ423を含む。このようにして、水経路設定外被414を取り外すことによって簡易にフィルタブロック550を取り外すことができる。
【0065】
1つの実施形態において、1または複数のフィルタブロック550は、Kuennenによる特許文献3に開示されたカーボンブロックフィルタなどの円筒形のカーボンブロックフィルタ組立体であり、カーボンブロックは活性炭粒子と結合材とを含み、活性炭粒子は約60ミクロンから約80ミクロンの範囲の平均粒径を有する。また、活性炭粒子は、約140メッシュよりも大きい活性炭粒子が約10質量%以下であり、約500メッシュよりも小さい活性炭粒子が約10質量%以下である粒子サイズ分布を有する。あるいは、フィルタブロック550の各々には、互いに異なる炭素混合物を提供することができる。さらに別の形態において、1または複数のフィルタブロック550を、プリーツ付きペーパーフィルタなどのペーパーフィルタ、プリーツ付き織物フィルタ、樹脂ビーズ材料、中空ファイバ薄膜フィルタなどの他のタイプの濾材、または特定のタイプの汚染物質を濾過するためのフィルタにすることができる。1つの実施形態において、フィルタブロック550のうちの1つはプリーツ付きペーパープレフィルタであり、これが、カーボンブロックフィルタである第二フィルタブロック550の上に積み重ねられる。1つの実施形態において、WTS400は、フィルタ組立体420のみを備えることができ、殺菌組立体422を備えない。
【0066】
図解される実施形態において、任意選択の殺菌組立体422は紫外線(UV)リアクタであり、第一及び第二実施形態に関連して上述したUVリアクタと実質的に同じに機能するので、重ねて詳細には記載されない。図31、36及び37に示されているように、UVリアクタ422は、UVランプ570と、水晶管572と、UVリアクタバッフル574と、バッフルシート576と、二次エレクトロニクス578と、UVランプカバー580とを含む。
【0067】
UVランプ570は、UVランプ上方に位置決めされたエレクトロニクスモジュール439内に配置された一次エレクトロニクスと二次エレクトロニクス578との間の電気接続を介して電球に誘導的に電力を供給することができるように、二次コイルを含む二次エレクトロニクスに電気的に接続された2つの並んでいる発光電球582を含む。UVリアクタ要素は、中央バッフル416がUVリアクタハウジングを形成するように、中央バッフル416の内部開口内部に嵌合する。1つの実施形態において、バッフル574の底部は、水がUVリアクタへ流入できるように切欠き部575を含む。1つの実施形態において、UVリアクタ要素422は、クリップ423によって中央バッフル416上の所定の位置に保持され、図34に示されるように中央バッフル416の底部を通過してUVリアクタ要素を引き出すことによって、UVリアクタ要素422を取り外すことができる。上述のように、記載されたUVリアクタの代わりに、他のUVリアクタ構成を含む多様な別の殺菌モジュールを使用することができる。
【0068】
最初の2つの実施形態と同様に、フィルタ組立体420及び殺菌組立体422は、各々、組立体に取り付けられたまたはその内部に嵌合された情報タグを含むことができる。情報タグは、上述のように、使用中の特定のフィルタまたは組立体に関する情報を記憶し、このような使用に関連するパラメータを記録するのに使用される。エレクトロニクスモジュール439及びモジュール441内部のセンサは、誘導的に情報タグに電力を供給すると共に情報タグと通信して、記憶された情報及び記録されたパラメータに関する詳細を入手する。
【0069】
上記の記載は本発明の現在の実施形態のものである。添付した特許請求の範囲において定義されるように、本発明の思想及び広義の形態から逸脱することなく、様々な変更及び変化を加えることができる。特許請求の範囲は均等物の原則を含めて特許法の原則に則って解釈されるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水処理システムにおいて、
第一流路及び第二流路を画定する土台と、
前記土台に取外し可能に取り付けられた容器であって、
該容器が前記第一流路と流体が流れるようにされた取水口と、
前記第二流路と流体が流れるようにされた排水口と、
を有する、
容器と、
前記容器内部の処理組立体であって、該処理組立体が、前記容器取水口から水を受け取り、前記水を処理して汚染物質を除去し、かつ処理済水を前記容器排水口に案内することができる、処理組立体と、
を備える、水処理システム。
【請求項2】
前記容器が、開口を画定すると共に前記開口を被覆することができる取外し可能な水外被カバーを含み、
前記水外被カバーが前記容器取水口と前記容器排水口とを含む、
請求項1に記載の水処理システム。
【請求項3】
前記水外被カバーが、第一位置と第二位置との間で移動可能な蝶番式ハンドルを含み、
前記ハンドルが、前記水外被カバーを前記容器に固定することができる少なくとも1つのラッチに取り付けられたカムを含み、
前記カムが、前記カバーが前記容器に固定される閉鎖位置と前記カバーが前記容器から取外し可能な開放位置との間で前記ラッチを移動させることができ、
前記第一位置から前記第二位置への前記ハンドルの移動が、前記ラッチを前記閉鎖位置から前記開放位置へ移動させる、
請求項2に記載の水処理システム。
【請求項4】
前記容器が前記開口に隣接する陥凹部を含み、
前記水外被カバーが1対の前記ラッチを含み、
前記閉鎖位置にあるときに前記ラッチが前記陥凹部内部に延び、前記ラッチが各々摺動部によって前記カムに接続され、
前記第一位置から前記第二位置への前記ハンドルの移動が、前記カムを回転させて、前記摺動部を移動させて、それにより前記ラッチを前記開放位置へ移動させる、
請求項3に記載の水処理システム。
【請求項5】
前記ハンドルが前記第一位置から少なくとも90度回転されるまで前記ラッチが移動しない、
請求項4に記載の水処理システム。
【請求項6】
前記処理組立体が前記容器内部でありかつ前記水外被カバーの下に配置された少なくとも1つのフィルタ組立体を含み、
前記フィルタ組立体が、第一端と第二端とを有する濾材と1対のエンドキャップとを含み、前記第一端及び第二端の各々に前記エンドキャップのうちの1つが位置し、
前記第一エンドキャップが、前記水外被カバーに対してシールするシール部を含む、
請求項2に記載の水処理システム。
【請求項7】
前記取水口へ流入する水が前記濾材を通過して前記容器排水口を通って前記容器から流出するように、前記シール部が前記容器取水口と前記容器排水口との間で前記水外被カバーと係合する、
請求項6に記載の水処理システム。
【請求項8】
前記処理組立体が少なくとも1つの殺菌組立体を含み、
前記水外被カバーが前記容器に取り付けられるときに前記殺菌組立体が前記容器内に配置されるように、前記殺菌組立体が前記水外被カバーに取り付けられる、
請求項6に記載の水処理システム。
【請求項9】
前記濾材が内部開口を画定し、
前記殺菌組立体が前記内部開口内部に位置決めされる、
請求項8に記載の水処理システム。
【請求項10】
前記殺菌組立体がUV電球を含む、
請求項9に記載の水処理システム。
【請求項11】
前記土台部が取付け部と水ルータとを含み、
前記水ルータが前記第一流路及び前記第二流路を画定し、
前記水ルータが、前記第一流路が前記容器取水口と連通すると共に前記第二流路が前記容器排水口と連通する第一位置と、前記第一流路及び第二流路が前記容器取水口及び前記容器排水口と流体が流れるようになっておらず前記土台部からの前記容器の取外しを可能にする第二位置との間で移動可能であるように、前記水ルータが前記取付け部に蝶番式に接続される、
請求項1に記載の水処理システム。
【請求項12】
前記エレクトロニクストレイが開放位置と閉鎖位置との間で枢動することができるように、前記土台部が前記取付け部に蝶番式に接続されたエレクトロニクストレイを含む、
請求項11に記載の水処理システム。
【請求項13】
前記エレクトロニクストレイが、前記容器内部に位置決めされた殺菌組立体に誘導的に電力を供給する一次コイルを含む、
請求項12に記載の水処理システム。
【請求項14】
水処理システムにおいて、
取付け部と前記取付け部に接続された水ルータとを有する土台部であって、
前記水ルータが第一及び第二流路を画定し、
前記第一及び第二流路の各々が注ぎ口を有する、
土台部と、
カバーを有する容器であって、
前記カバーが取水口ポートと排水口ポートとを有し、
前記第一流路の注ぎ口が前記取水口ポートと係合すると共に前記第二流路の注ぎ口が前記排水口ポートと係合するように、前記容器が前記土台部の上に位置決めされ、
前記第一及び第二流路の注ぎ口を前記取水口ポート及び排水口ポートとの係合から取り外して前記容器を前記土台部から取り外すことができるようにするために、前記水ルータが前記取付け部に対して移動可能である、
容器と、
前記容器内部に配置された濾材及び殺菌装置の少なくとも一方を含む処理組立体と、
を備える、
水処理システム。
【請求項15】
水処理システムにおいて、
処理組立体を収容する容器であって、
前記処理組立体が水濾過媒体及び水殺菌組立体の少なくとも一方を含む、
容器と、
前記容器に接続されたプレートであって、
前記プレートが少なくとも1つの電気接続部を含む、
プレートと、
エレクトロニクスブリックであって、前記エレクトロニクスブリックが前記ブリックと電気的に連通するように、前記プレートに取外し可能に取り付けられた少なくとも1つのエレクトロニクスブリックと、
を備える、
水処理システム。
【請求項16】
前記プレートが、複数の前記エレクトロニクスブリックをスナップ嵌めするように構成され、
各エレクトロニクスブリックが、前記プレートに電気的に接続されるように前記プレートにスナップ嵌めする、
請求項15に記載の水処理システム。
【請求項17】
前記エレクトロニクスブリックのうちの1つが、前記処理組立体の特性を表示する可視ディスプレイを含む、
請求項16に記載の水処理システム。
【請求項18】
前記プレートが前記プレートに沿って離間された複数の取付け機構を含み、
前記複数のエレクトロニクスブリックを、前記プレートに沿った様々な位置で前記取付け機構に交換可能に接続することができる、
請求項17に記載の水処理システム。
【請求項19】
第一の前記エレクトロニクスブリック及び第二の前記エレクトロニクスブリックが、前記プレートに沿って離間され、
前記第一及び第二のエレクトロニクスブリックが各々、幅及び高さを有し、
前記第一エレクトロニクスブリックと前記第二エレクトロニクスブリックの前記幅が同じであると共に前記第一エレクトロニクスブリックと前記第二エレクトロニクスブリックの前記高さが互いに異なる、
請求項18に記載の水処理システム。
【請求項20】
前記処理組立体が、
前記処理組立体内部の水の少なくとも1つの特性を測定するセンサと、
前記センサに接続された情報チップと、
を含み、
前記エレクトロニクスブリックのうちの1つが、前記処理組立体の前記情報チップと通信する或る情報チップを含む、
請求項17に記載の水処理システム。
【請求項21】
前記容器が、開口を画定する上縁と、前記開口に対向する床部と、前記システムへの未処理供給水を受け取る取水口と、前記システムから処理済水を分注する排水口とを含み、
前記取水口及び前記排水口が前記床部に隣接して配置される、
請求項15に記載の水処理システム。
【請求項22】
前記取水口及び排水口が、単一の一体部品として前記容器と一体的に形成される、
請求項21に記載の水処理システム。
【請求項23】
前記開口を被覆することができる水外被カバーを含み、
前記水外被カバーが、前記取水口及び前記処理組立体と流体が流れるようになっている第一流路と、前記排水口及び前記処理組立体と流体が流れるようになっている第二流路とを画定する、
請求項22に記載の水処理システム。
【請求項24】
前記処理組立体が殺菌組立体を含み、
前記水外被カバーが前記殺菌組立体への取り付けのための中央開口を画定する、
請求項23に記載の水処理システム。
【請求項25】
前記処理組立体が濾材を含み、
前記濾材が前記殺菌組立体を受け取る内部開口を含む、
請求項24に記載の水処理システム。
【請求項26】
前記濾材が第一端を有し、
前記第一端の上に第一エンドキャップが嵌合され、
前記第一エンドキャップが前記容器に対してシールする周囲シールを含む、
請求項25に記載の水処理システム。
【請求項27】
前記第一エンドキャップが、第一材料から形成された中央部と前記中央部の周囲の周りに延びる周囲シール部とを含み、
前記周囲シール部が前記第一材料よりも柔軟な第二材料から形成される、
請求項26に記載の水処理システム。
【請求項28】
水処理システムにおいて、
開口を画定する上縁と、
床部と、
前記上縁と前記床部との間に延びる側壁と、
前記側壁に画定された第一流路と、
前記第一流路から離れて前記側壁に画定される第二流路と、
を有する容器であって、
前記流路が前記容器と一体的に形成される、
容器を備える、
水処理システム。
【請求項29】
水処理システムにおいて、
開口を形成する頂縁と、床部と、前記頂縁から前記床部まで延びる側壁とを有する容器と、
前記容器内に配置されたバッフルであって、
該バッフルが前記側壁から離間される、
バッフルと、
前記容器内部のフィルタブロックであって、
該フィルタブロックが、濾材と、前記濾材の頂表面の上エンドキャップと、前記濾材の底表面の下エンドキャップとを含み、
前記上及び下エンドキャップの一方が前記バッフルに対してシールし、前記上及び下エンドキャップの他方が、前記側壁に対してシールして、前記開口を通過して前記容器へ流入する水を、前記上エンドキャップを横切って各濾材を通過するように方向付ける、
フィルタブロックと、
を備える、
水処理システム。
【請求項30】
複数の前記フィルタブロックが前記容器内部で積み重ねられ、
前記容器へ流入する水が、各前記フィルタブロックの前記上エンドキャップを横切って各前記フィルタブロックの前記濾材を通過して流れるように方向付けられるために、各前記フィルタブロック同士の間にスペーサが位置決めされる、
請求項29に記載の水処理システム。
【請求項31】
前記容器が前記開口を被覆する水外被カバーを含み、
前記水外被カバーが、供給水を受け取る取水口ポートと前記容器内部に延びる排水口ポートとを含む第一流路を画定し、
前記水外被カバーが、前記容器内部に延びる取水口ポートと処理済水を分注するための前記容器外側の排水口ポートとを含む第二流路を画定する、
請求項30に記載の水処理システム。
【請求項32】
前記第一流路排水口が、前記バッフルと前記側壁との間に位置決めされて、前記積み重ねられたフィルタブロックのうちの1つの前記上エンドキャップ上に水を方向付け、
前記第二流路取水口が、前記バッフル内部に位置決めされて、前記バッフルを通過して流れる水を受け取る、
請求項31に記載の水処理システム。
【請求項33】
前記バッフルが中空であると共に前記床部に対面する第一開口を含み、
水が前記フィルタブロックを通過した後に前記第一開口を通過して流れるように、前記第一開口が、前記積み重ねられたフィルタブロックのうちの1つの下エンドキャップと流体が流れるようになっている、
請求項32に記載の水処理システム。
【請求項34】
前記中空バッフル内部に殺菌組立体を含む、
請求項33に記載の水処理システム。
【請求項35】
前記殺菌組立体が前記水経路設定外被に取り付けられる、
請求項34に記載の水処理システム。
【請求項36】
前記殺菌組立体がUV電球を含むUVリアクタである、
請求項35に記載の水処理システム。
【請求項37】
前記バッフルが突起体及び切欠きの少なくとも一方を含み、かつ前記フィルタブロックが前記突起体及び前記切欠きの他方を含み、
前記突起体が、前記切欠きと嵌合して、前記フィルタブロックを前記バッフルに整列させる、
請求項30に記載の水処理システム。
【請求項38】
前記バッフルが前記バッフルから延びるクリップを含んで、前記フィルタブロックを前記容器から容易に取り外せるように前記フィルタブロックを前記バッフル上に保持する、
請求項30に記載の水処理システム。
【請求項39】
前記水外被カバーが、前記水外被カバーに対して枢動するハンドルと、圧縮リングと、シールプレートとを含み、
前記ハンドルの枢動によって、前記プレートが前記カバーの方向へ引っ張られて、前記シールプレートと前記カバーとの間で前記圧縮リングを圧縮し、
前記圧縮リングが外向きに拡張して、前記容器の前記側壁と係合する、
請求項31に記載の水処理システム。
【請求項40】
水処理システムにおいて、
容器であって、供給取水口と、処理済水排水口と、前記容器内部に延びるバッフルとを有する容器と、
前記容器内部に積重ねられて位置決めされた複数のフィルタブロックであって、
各前記フィルタブロックが濾材と、頂表面と、底表面とを有し、
各フィルタブロックの前記頂表面及び前記底表面が相互にオフセットして、前記頂表面及び前記底表面の一方が前記バッフルに対してシールし、前記頂表面及び前記底表面の他方が前記容器に対してシールし、それにより、前記フィルタブロックが、前記供給取水口から各前記フィルタブロックの前記濾材を通過して前記排水口まで延びる流体流路を形成する、
フィルタブロックと、
を備える、
水処理システム。
【請求項41】
水処理システムにおいて、
第一流路及び第二流路を画定する第一部分と、
前記土台部に取外し可能に取り付けられた第二部分であって、
該第二部分が、前記第一流路と流体が流れるようになっている取水口と前記第二流路と流体が流れるようになっている排水口とを有する容器を含む、
第二部分と、
前記容器内部の処理組立体であって、
該処理組立体が、前記容器取水口から水を受け取り、前記水を処理して汚染物質を除去し、かつ前記処理済水を前記容器排水口へ案内することができる、
処理組立体と、
を備える、
水処理システム。
【請求項42】
前記第一流路を通過して流れる水の特性を測定するために前記第一流路に沿って位置決めされた第一センサと、前記第二流路を通過して流れる水の特性を測定するために前記第二流路に沿って位置決めされた第二センサとを含む、
請求項41に記載の水処理システム。
【請求項43】
前記第一流路に沿って位置決めされた遮断弁を含み、
前記容器内部に水が流入するのを阻止するために前記遮断弁を閉鎖することができる、
請求項41に記載の水処理システム。
【請求項44】
前記遮断弁がスイッチに接続され、
前記スイッチが、前記第二部分が前記第一部分から取り外されると前記弁を閉鎖するように作動する、
請求項43に記載の水処理システム。
【請求項45】
前記第二流路に沿って位置決めされたポンプを含み、
前記ポンプが水を前記排水口から汲み出すために作動可能である、
請求項44に記載の水処理システム。
【請求項46】
二次処理組立体を含み、
前記二次処理組立体が前記取水口及び前記排水口の少なくとも一方に接続される、
請求項41に記載の水処理システム。
【請求項47】
前記二次処理組立体が前記取水口に接続され、
前記二次処理組立体が、前記取水口を通過して流れる水から汚染物質を除去することができる濾材を含む、
請求項46に記載の水処理システム。
【請求項48】
前記二次処理組立体が前記排水口に接続され、
前記二次処理組立体が、水に希望の成分を付加することによって前記排水口から流出する水を処理することができる、
請求項46に記載の水処理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【図46】
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【図47】
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【図48】
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【図49】
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【図50】
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【図51】
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【図52】
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【図53】
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【図54】
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【図55】
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【図56】
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【図57】
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【図58】
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【図59】
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【公表番号】特表2012−515073(P2012−515073A)
【公表日】平成24年7月5日(2012.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−545486(P2011−545486)
【出願日】平成22年1月11日(2010.1.11)
【国際出願番号】PCT/US2010/020623
【国際公開番号】WO2010/081075
【国際公開日】平成22年7月15日(2010.7.15)
【出願人】(302070822)アクセス ビジネス グループ インターナショナル リミテッド ライアビリティ カンパニー (122)
【Fターム(参考)】