説明

価格割引支援システム、管理装置及びコンピュータプログラム

【課題】店舗側の都合で長時間待たされた来店者に対し、来店当初の意思を尊重しつつ金銭的な手当てを行い、十分な満足感を与えることができると共に、販売員の応対遅延を解消できる価格割引支援システム、管理装置及びコンピュータプログラムを提供する。
【解決手段】販売価格に応じた代金の出納を行うための金銭登録機5を管理する管理装置4は、来店者用端末装置2から販売員の応対要求を受信した時刻を第1時刻とし、通信端末装置3から応対開始の報告を受信した時刻を第2時刻とし、第1時刻から第2時刻までの時間を計測し、計測した時間に対応する割引率を決定し、決定した割引率に基づいて商品の定価から割引いた販売価格を精算し、精算した販売価格を金銭登録機5へ送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、管理装置で商品の定価から割引いた販売価格を精算して金銭登録機に送信する価格割引支援システム、その管理装置及びコンピュータプログラムに関し、特に来店者が販売員を呼出してから販売員による応対を受けるまでの時間を待ち時間として計測し、計測した待ち時間に応じて商品の定価を割引くようにしてある価格割引支援システム、その管理装置及びコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、家電量販店又は百貨店などは、直接割引き又はポイント還元など、頻繁に利用する顧客、所謂お得意さんに対して割引サービスを行うことにより、顧客の確保に努めている。
【0003】
しかし、従来の割引サービスは、店舗側が予め設定した割引率に基づくものであって顧客が店舗側と交渉した割引率ではないため、必ずしも顧客に対して満足感を与えるものではなかった。
【0004】
特に、店舗で働く販売員は、販売員の削減などにより一人当たりの負担が増大したため、顧客からの呼出に迅速に対応することができず、顧客は、応対を受けるまで長時間待たされることがあった。そのため、従来の割引サービスは、店舗側の都合で長時間待たされた顧客に対して手当てをできず、顧客に対して十分な満足感を与えることができなかった。
【0005】
そこで、従来、待ち時間の少ないサービスへの振替えを来店者に促すためのシステムが提案された(例えば、特許文献1)。また、来店者の待ち時間を計測し、計測した待ち時間に応じて商品の定価を割引くためのシステムが提案された(例えば、特許文献2)。
【特許文献1】特開2007−34752号公報
【特許文献2】特開2002−279154号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載されたシステムは、来店者を待ち時間の少ないサービスへ振り向けているにすぎず、来店者の来店当初の意思を軽視するという問題を有している。また、特許文献2に記載されたシステムは、長時間待たせた来店者に対する責任を商品割引という形に転化させたにすぎず、販売員の応対遅延を根本的に解消できないため、来店者の満足感を向上させることができない。
【0007】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、販売価格に応じた代金の出納を行うための金銭登録機を管理する管理装置は、来店者により入力された販売員の応対要求を受信した時刻を第1時刻とし、要求を受けた販売員により入力された応対開始の報告を受信した時刻を第2時刻とし、第1時刻から第2時刻までの時間を計測し、計測した時間に対応する割引率を決定し、決定した割引率に基づいて商品の定価から割引いた販売価格を精算し、精算した販売価格を金銭登録機へ送信するようにしてあることにより、店舗側の都合で長時間待たされた来店者に対し、来店当初の意思を尊重しつつ金銭的な手当てを行い、十分な満足感を与えることができる共に、販売員の応対遅延を解消できる価格割引支援システム、管理装置及びコンピュータプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る価格割引支援システムは、店舗内に設置された、商品の販売価格に応じた代金の出納を行う金銭登録機と、該金銭登録機を管理する管理装置とを備え、該管理装置は、商品の定価から割引いた販売価格を精算して前記金銭登録機へ送信する価格割引支援システムにおいて、来店者により入力された応対要求を受付けて前記管理装置へ送信する第1通信端末装置と、販売員により入力された来店者への応対開始の報告を受付けて前記管理装置へ送信する第2通信端末装置と、商品の定価に対する割引額を示す割引率を予め設定された時間に対応付けて格納する割引率テーブルとを備え、前記管理装置は、応対要求及び応対開始の報告を受信する受信手段と、応対要求を受信した時刻を第1時刻と、応対開始の報告を受信した時刻を第2時刻と夫々設定する時刻設定手段と、設定した第1時刻から第2時刻までの時間を計測する計時手段と、計測した時間に対応する割引率を前記割引率テーブルから抽出する割引率決定手段とを備え、前記管理装置は、決定した割引率に基づいて商品の定価から割引いた販売価格を精算するようにしてあることを要件とする。
【0009】
また、本発明に係る価格割引支援システムは、来店者の位置を検出して前記管理装置へ送信する位置検出装置を複数備え、前記管理装置は、各位置検出装置から順次受信した来店者の位置が店舗内に属するか否かを判定する位置判定手段を更に備え、前記時刻設定手段は、来店者の位置が店舗内に属すると判定した場合、判定した時刻を第3時刻と設定し、前記計時手段は、前記受信手段により応対要求及び応対開始の報告を受信した場合、設定した第3時刻から第2時刻までの時間を計測するようにしてあることを要件とする。
【0010】
また、本発明に係る価格割引支援システムは、前記位置検出装置は、駐車場の入口へ向かう移動経路に沿って更に設置され、移動体に乗車する来店者の位置を検出して前記管理装置へ送信し、前記位置判定手段は、各位置検出装置から順次受信した、移動体に乗車する来店者の位置が駐車場の入口へ向かう移動経路の所定区域に属するか否かを判定し、前記時刻設定手段は、来店者の位置が前記所定区域に属すると判定した場合、判定した時刻を第4時刻と設定し、前記計時手段は、前記受信手段により応対要求及び応対開始の報告を受信した場合、設定した第1時刻、第3時刻又は第4時刻のうちの最先の時刻から第2時刻までの時間を計測するようにしてあることを要件とする。
【0011】
また、本発明に係る価格割引支援システムは、前記位置判定手段は、各位置検出装置から順次受信した、来店者の位置が駐車場の入口へ向かう移動経路の所定区域に属するか否かを判定する手段と、来店者の移動速度が予め設定してある速度以下であるか否かを判定する手段とを備え、前記時刻設定手段は、来店者の位置が所定区域に属すると判定した場合であって、来店者の移動速度が予め設定してある速度以下であると判定したとき、判定した時刻を第4時刻と設定するようにしてあることを要件とする。
【0012】
また、本発明に係る価格割引支援システムは、前記割引率への重み係数を予め設定してある気象情報に対応付けて格納する気象情報テーブルを更に備え、前記管理装置は、気象情報を外部から受付ける受付手段と、受付けた気象情報に対応する重み係数を前記気象情報テーブルから抽出する重み決定手段と、決定した重み係数を前記割引率決定手段により決定した割引率に重付けする割引率補正手段とを更に備え、前記管理装置は、重付けをした割引率に基づいて商品の定価から割引いた販売価格を精算するようにしてあることを要件とする。
【0013】
また、本発明に係る価格割引支援システムは、前記位置検出装置は、徒歩、車両又は公共交通機関を含む移動手段により夫々用いられる店舗への移動経路に沿って夫々設置され、前記気象情報テーブルは、前記割引率への重み係数を予め設定してある気象情報、及び各移動手段により用いられる店舗への移動経路に対応付けて格納し、前記重み決定手段は、前記位置検出装置から受信した来店者の位置が属する店舗への移動経路、及び前記受付手段により受付けた気象情報に対応する重み係数を前記気象情報テーブルから抽出するようにしてあることを要件とする。
【0014】
また、本発明に係る管理装置は、店舗内に設置された、商品の販売価格に応じた代金の出納を行う金銭登録機を管理し、商品の定価から割引いた販売価格を精算して前記金銭登録機へ送信する管理装置において、商品の定価に対する割引額を示す割引率を予め設定された時間に対応付けて格納する割引率テーブルと、外部から応対要求及び応対開始の報告を受信する手段と、応対要求を受信した時刻を第1時刻と、応対開始の報告を受信した時刻を第2時刻と夫々設定する手段と、設定した第1時刻から第2時刻までの時間を計測する手段と、計測した時間に対応する割引率を前記割引率テーブルから抽出する手段とを備え、決定した割引率に基づいて商品の定価から割引いた販売価格を精算するようにしてあることを要件とする。
【0015】
更にまた、本発明に係るコンピュータプログラムは、コンピュータに、店舗内に設置された、商品の販売価格に応じた代金の出納を行う金銭登録機を管理し、商品の定価から割引いた販売価格を精算して前記金銭登録機へ送信させるコンピュータプログラムにおいて、外部から応対要求及び応対開始の報告を受信したとき、応対要求を受信した時刻を第1時刻と、応対開始の報告を受信した時刻を第2時刻と夫々設定させるステップと、設定した第1時刻から第2時刻までの時間を計測させるステップと、計測した時間に対応する割引率を、商品の定価に対する割引額を示す割引率を予め設定された時間に対応付けて格納する割引率テーブルから抽出されるステップと、決定した割引率に基づいて商品の定価から割引いた販売価格を精算するステップとをコンピュータに実行させることを要件とする。
【0016】
本発明にあっては、販売価格に応じた代金の出納を行うための金銭登録機を管理する管理装置で、来店者により入力された販売員の応対要求を受信した時刻を第1時刻とすることにより、少なくとも販売員の応対を要求した時点を来店者が強いられた待ち時間の始まりと設定する。また、要求を受けた販売員により入力された応対開始の報告を受信した時刻を第2時刻とすることにより、要求を受けた販売員が来店者の応対を開始した時点を来店者の待ち時間の終了と設定する。要求を受けた販売員は応対開始の報告を迅速に行おうと心がけるので、販売員の応対遅延を解消できる。また、第1時刻から第2時刻までの時間を計測し、計測した時間に対応する割引率を決定することにより、来店者に強いた待ち時間に応じて割引率を設定する。また、決定した割引率に基づいて商品の定価から割引いた販売価格を精算することにより、待ち時間を強いられた来店者に金銭的な手相手を施し、十分な満足感を与える。
【発明の効果】
【0017】
店舗側の都合で長時間待たされた来店者に対し、来店当初の意思を尊重しつつ金銭的な手当てを行い、十分な満足感を与えることができる共に、販売員の応対遅延を解消できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明に係る価格割引支援システム、管理装置及びコンピュータプログラムについて、実施の形態を示す図面に基づいて説明する。図1は本発明に係る価格割引支援システムの全体構成を示す模式図である。
【0019】
本発明に係る価格割引支援システムは、店舗Sへの来店者の位置を検出する位置検出装置1と、来店者が店舗S内で操作する来店者用端末装置2と、店舗Sで働く販売員が所持する通信端末装置3と、来店者が購入する商品の販売価格を精算する管理装置4と、管理装置4により精算された販売価格に応じた代金の出納を行うための金銭登録機5とを備える。各装置は、イントラネットなどの通信網を介して相互に接続されている。
【0020】
位置検出装置1は、例えば、指向性アンテナを備えるベーストランシーバ基地局(Base Transceiver Station(以下「BTS」と略す。))が該当し、自らがカバーする区域に侵入した携帯電話機(図示せず。以下同じ。)の存在を検出する。位置検出装置1は、携帯電話機の存在を検出したときに携帯電話機を所持する来店者の存在を検出する。
【0021】
位置検出装置1は、店舗Sの正面口へ向かう道路R、及び駐車場Pの入口へ向かう道路Rに沿って複数設置されている。また、位置検出装置1は、最寄りの地下鉄駅への連絡口付近、最寄りのバス停への連絡口付近(図示せず。以下同じ。)、又は店舗S内に設置されている。
【0022】
位置検出装置1は、来店者が徒歩によるか、車両Mに乗車することにより自らがカバーする区域に侵入した場合、その存在を検出し、検出信号を自らの機器IDと共に管理装置4へ送信する。管理装置4は、位置検出装置1から受信した機器IDに対応する位置をデータベースDBから抽出し、抽出した位置を来店者の位置として検出する。
【0023】
来店者用端末装置2は、店舗S内に複数設置され、来店者により入力された商品に対する質問、販売員の応対要求などを受け付けて管理装置4へ通信網を介して送信する。管理装置4は、受信した質問に応じた回答をデータベースDBから抽出し、抽出した回答を来店者用端末装置2へ送信する。来店者用端末装置2は、管理装置4から回答情報を受信して画面出力する。来店者端末装置2は、本発明の第1通信端末装置に該当する。
【0024】
通信端末装置3は、例えば、携帯電話機、通信機能付きの携帯情報端末(Personal Digital Assistant)などが該当する。通信端末装置3は、店舗Sで働く販売員に貸与されている。通信端末装置3は、管理装置4から来店者に対する応対指示、来店者の位置などを受信して画面出力し、販売員に報知する。通信端末装置3は、販売員により入力された応対開始の報告、精算要求などを受け付けて管理装置4へ送信する。通信端末装置3は、本発明の第2通信端末装置に該当する。
【0025】
管理装置4は、位置検出装置1から検出信号を受信し、検出信号に対応する設置場所をデータベースDBから抽出し、抽出した設置場所を来店者の位置として検出する。管理装置4は、検出した来店者の位置が店舗S内、店舗Sの正面口へ向かう道路R、駐車場Pの入口へ向かう道路Rなど、所定区域に属するか否かを判定する。管理装置4は、来店者の位置が所定区域に属すると判定した場合、判定時刻から第1計時を開始する。
【0026】
また、管理装置4は、来店者用端末装置2から質問を受信し、質問に応じた回答をデータベースDBから抽出して来店者用端末装置2へ送信する。管理装置4は、来店者用端末装置2から同一来店者の質問を複数受信した場合、販売員の応対要求の入力を促す画面を来店者用端末装置2へ送信する。管理装置4は、来店者用端末装置2から販売員の応対要求を受信した場合、受信した応対要求に最適な販売員をデータベースDB内のデータに基づいて決定し、決定した販売員が所持する通信端末装置3へ応対指示及び来店者の位置などを送信する。管理装置4は、来店者用端末装置2から販売員の応対要求を受信した場合、受信時刻から第2計時を開始する。
【0027】
また、管理装置4は、通信端末装置3から応対開始の報告を受信した場合、受信時刻をもって第1及び第2計時を終了し、最長時間、即ち、来店者の位置を判定した時刻又は応対要求を受信した時刻のうちの最先の時刻から応対開始報告を受信した時刻までの時間を来店者の待ち時間として記憶する。
【0028】
また、管理装置4は、通信端末装置3又は金銭登録機5から精算要求を受信した場合、記憶してある待ち時間に応じて割引率を決定する。管理装置4は、外部である気象情報提供システム(図示せず。以下同じ。)から気象情報を受信し、受信した気象情報に対応する重み係数により割引率の重み付けを行う。管理装置4は、割引率に基づいて商品の定価を割り引いた販売価格を精算する。管理装置4は、精算した販売価格を金銭登録機5へ送信する。
【0029】
金銭登録機5は、販売員又はレジ担当員により入力された精算要求を受け付けて管理装置4へ送信する。金銭登録機5は、管理装置4から商品の販売価格を受信した場合、販売価格に応じた代金の出納を行う。代金の出納は、例えば、商品の定価を割引率により直接割引きした販売価格を請求するか、割引率に応じたポイントをデータベースDB内に加算するか、割引率に応じた商品券を発行するか、又は駐車精算機Gで精算される駐車場P利用料の割引きを行う。
【0030】
このように、本発明に係る価格割引支援システムは、管理装置4により管理される。そこで、管理装置の構成及び作用について以下説明する。図2は管理装置4の構成を示すブロック図である。
【0031】
管理装置4は、記録媒体41aに記録してあるプログラムを読み取るための外部記憶部41と、通信網に接続するための通信部42と、データを一時記憶するためのRAM43と、プログラム及びデータを記憶するための補助記憶部44と、データベースDBと通信するためのデータベース通信部45と、管理者へ情報を出力するための情報出力部46と、管理者の操作を受け付ける操作部47と、待ち時間の計時開始時刻及び計時終了時刻を設定する時刻設定部48と、待ち時間を計測するタイマ49と、各ハードウェアを制御すると共に、割引率の決定など各種処理を実行するCPU40とを備える。各ハードウェアは、バスを介して相互に接続されている。
【0032】
外部記憶部41は、挿入口(図示せず。以下同じ。)を備えており、挿入口から挿入された記録媒体41aに記録してあるプログラムを読み出して補助記憶部44へ出力する。
【0033】
通信部42は、イントラネットなどの社内通信網と接続し、CPU40の制御に従って位置検出装置1、来店者用端末装置2、通信端末装置3及び金銭登録機5との間の送受信手段として機能する。また、通信部42は、インターネットなどの公衆通信網と接続し、CPU40の制御に従って外部である気象情報提供システムから気象情報を受信する手段として機能する。
【0034】
RAM43は、CPU40の制御に従って複数の情報を記憶し、記憶順、記憶位置などに関係なく読み書きが可能な半導体記憶装置であり、処理の実行中に発生したデータを一時的に記憶し、適宜読み出す。
【0035】
補助記憶部44は、例えば、磁気記憶方式のハードディスクなどが該当し、以下のデータを記憶する。図3は補助記憶部44の記憶内容、CPU40の機能ブロック図及びデータベースDBの格納内容を示す図である。補助記憶部44は、本発明に係る管理装置として機能させるためのプログラムと、位置検出装置1の設置場所を格納する経路管理テーブルTA1と、来店者に関する情報を格納する来店者管理データD1と、外部である気象情報提供システムから受信した気象情報D2とを記憶し、適宜読み出す。データ及びテーブルの内容については、後述にて説明する。
【0036】
データベース通信部45は、CPU40の制御に従ってデータベースDBと接続し、データベースDB内のデータの読み書きを行う。データベースDBには、店舗Sの取扱商品に関する情報を格納する商品管理データベースDB1と、店舗Sで働く販売員に関する情報を格納する販売員管理データベースDB2と、販売員が所持する通信端末装置3を管理するための店舗内端末管理データベースDB3と、気象情報に対応する割引率を格納する気象情報データベースDB4と、ポイント還元サービスを利用する店舗Sの会員に関する情報を格納する特典情報データベースDB5とが含まれる。各データベースの格納例については、後述にて説明する。
【0037】
情報出力部46は、例えば、液晶ディスプレイ及びスピーカなどを備え、管理者に対して情報の画面出力及び音出力を行う。
【0038】
操作部47は、例えば、キーボード及びマウスなどを備え、管理者による操作を受け付けてCPU40に出力する。
【0039】
時刻設定部48は、CPU40の制御に従って時刻を設定してCPU40へ出力する。時刻設定部48は、例えば、来店者用端末装置2から販売員の応対要求を受信した時刻を第1時刻とし、通信端末装置3から受信した応対開始の報告を受信した時刻を第2時刻と設定する。また、時刻設定部48は、来店者の位置が店舗S内に属すると判定した場合、判定時刻を第3時刻とし、来店者の位置が駐車場Pの入口へ向かう道路R、最寄りの地下鉄駅への連絡口付近又は最寄りのバス停への連絡口付近に属すると判定した場合、判定時刻を第4時刻と設定する。
【0040】
タイマ49は、CPU40の制御に従って来店者の待ち時間の計測を行い、計測した待ち時間をCPU40へ出力する。タイマ49は、例えば、時刻設定部48で設定した第1時刻から第2時刻までの時間を計測し、計測した時間をCPU40へ出力する。その結果、CPU40は、来店者が販売員の応対を要求してから販売員による応対を受けるまでの時間を待ち時間として取得できる。
【0041】
また、タイマ49は、例えば、時刻設定部48で設定した第1時刻、第3時刻及び第4時刻のうちの最先の時刻から第2時刻までの時間を計測し、計測した時間をCPU40へ出力する。その結果、CPU40は、来店者が駐車場Pへ入場するための待ち時間、来店者が最寄りの地下鉄駅から歩いた時間、及び来店者が最寄りのバス停から歩いた時間を含め、来店者が販売員による応対を受けるまでの時間を待ち時間として取得できる。
【0042】
CPU40は、補助記憶部44に記憶してあるプログラムに従って各ハードウェアを制御する制御手段400として機能する。
【0043】
また、CPU40は、経路管理テーブルTA1に基づいて位置検出装置1の設置場所を特定することにより来店者の位置を検出し、検出した来店者の位置が所定区域に属するか否かを判定する位置判定手段401として機能する。
【0044】
また、CPU40は、来店者用端末装置2から受信した質問に対応する回答を商品管理データベースDB1から抽出し、抽出した回答を来店者用端末装置2へ送信する回答制御手段402として機能する。
【0045】
また、CPU40は、時刻設定部48を制御し、時刻設定部48が設定した時刻を来店者管理データD1に格納する時刻設定制御手段403として機能する。
【0046】
また、CPU40は、来店者管理データD1内の時刻に基づいてタイマ49を制御する計時制御手段404として機能する。
【0047】
また、CPU40は、来店者用端末装置2から受信した販売員の応対要求に最適な販売員を販売員管理データベースDB2及び店舗内端末管理データベースDB3内のデータに基づいて決定し、その販売員が所持する通信端末装置3へ応対指示などを送信する販売員割当手段405として機能する。
【0048】
また、CPU40は、タイマ49で計時した時間のいずれかを来店者の待ち時間として決定する待ち時間決定手段406として機能する。
【0049】
また、CPU40は、待ち時間決定手段406で決定した待ち時間に基づいて商品管理データベースDB1から割引率を抽出する割引率決定手段407として機能する。
【0050】
また、CPU40は、気象情報D2及び気象情報データベースDB4に基づいて、気象情報に対応する重み係数を決定する重み決定手段408として機能する。
【0051】
また、CPU40は、重み決定手段408で決定した重み係数に基づいて割引率に重み付けを行う割引率補正手段409として機能する。
【0052】
また、CPU40は、割引率に基づいて商品の定価を割引いた販売価格を精算する精算手段410として機能する。精算手段410として機能するCPU40は、割引率に対応するポイントを特典情報データベースDB5に加算するか、特典情報データベースDB5から読み出したポイントに対応する割引率に基づいて商品の定価を割引いた販売価格を精算する。
【0053】
このように、CPU40は、補助記憶部44に記憶してあるデータ及びテーブル、並びにデータベースDB内のデータに基づいて様々な機能を発揮する。
【0054】
図4は経路管理テーブルTA1のフォーマット例を示す概念図である。経路管理テーブルTA1は、各地点に設置されている位置検出装置1の機器IDと、設置場所と、設置場所付近を通過する来店者の移動手段とを対応付けて格納する。経路管理テーブルTA1は、位置検出装置1を設置する都度、予め管理者により設定され、補助記憶部44に記憶される。
【0055】
CPU40は、位置検出装置1から検出信号及び機器IDを受信した場合、経路管理テーブルTA1を用い、受信した機器IDに対応する設置場所を抽出して来店者の位置とし、受信した機器IDに対応する移動手段を来店者の移動手段としてRAM43に記憶する。
【0056】
図5は商品管理データベースDB1に格納されている商品管理テーブルT1のフォーマット例を示す概念図である。商品管理テーブルT1は、店舗Sで取り扱う商品の分類、商品ID、商品名及び型番と、商品の定価と、割引率の上限と、商品に対する複数(例えば、n個)の質問分類及び回答と、商品に対する複数の割引率とを対応付けて格納する。
【0057】
商品管理テーブルT1は、商品が店舗Sで取り扱われる都度、管理者により設定され、データベースDBに格納される。割引率の上限は、店舗Sの利益が損なわれないよう設定される。割引率は、来店者の待ち時間に応じて複数種設定される。図中では、30分未満の待ち時間に対して適用される割引率1と、30分以上60分未満の待ち時間に対して適用される割引率2と、60分以上の待ち時間に対して適用される割引率3とを格納する一例を示す。
【0058】
CPU40は、来店者用端末装置2から商品に対する質問を受信した場合、商品管理テーブルT1を用い、質問に対応する回答を抽出する。そして、CPU40は、同一の来店者用端末装置2から同一の商品に対する質問を所定回数受信したときに販売員の応対要求を促す画面を来店者用端末装置2へ送信する。
【0059】
CPU40は、商品管理テーブルT1を用い、タイマ49で計測した待ち時間に対して適用される割引率を抽出し、抽出した割引率に基づいて商品の定価を割引いた販売価格を精算する。但し、CPU40は、割引率の上限を参照し、割引率が上限を超える場合、この上限を割引率とする。
【0060】
図6は来店者管理データD1のデータ構造を示す概念図である。来店者管理データD1は、来店者を識別するための精算IDと、来店者の氏名及び電話番号と、来店者の状態と、来店者が希望する精算方法と、来店者の位置を検出した位置検出時刻と、来店者が販売員の応対を要求した応対要求時刻と、販売員による応対を受けた応対開始時刻と、来店者が購入しようとする商品のIDと、来店者の移動手段とを対応付けて格納する。
【0061】
来店者管理データD1は、CPU40が位置検出装置1から来店者の検出信号を受信するか、又は来店者用端末装置2から販売員の応対要求を受信する都度、CPU40により精算IDを付されて生成され、補助記憶部44に記憶される。
【0062】
来店者の氏名及び電話番号は、販売員の応対要求と共に来店者用端末装置2に入力され、来店者用端末装置2から受信したCPU40により来店者管理データD1に格納される。
【0063】
来店者の状態は、来店者用端末装置2から販売員の応対要求を受信したCPU40により「応対要求」に更新され、通信端末装置3から応対開始の報告を受信したCPU40により「応対中」とされ、通信端末装置3から精算要求を受信したCPU40により「精算」とされる。
【0064】
精算方法は、販売員の応対要求と共に来店者用端末装置2に入力され、来店者用端末装置2から受信したCPU40により来店者管理データD1に格納される。精算方法は、例えば、割引率に基づいて商品の定価から現金割引きをする「直接割引」、特典情報データベースDB5に加算しておく「ポイント加算」、特典情報データベースDB5内のポイントに基づいて商品の定価から割引きをする「ポイント還元」が該当する。
【0065】
位置検出時刻は、CPU40が来店者の位置が所定区域に属すると判定した時刻である。応対要求時刻は、CPU40が来店者用端末装置2から販売員の応対要求を受信した時刻である。応対開始時刻は、CPU40が通信端末装置3から応対開始の報告を受信した時刻である。
【0066】
商品IDは、販売員の応対要求と共に来店者用端末装置2に入力され、来店者用端末装置2から受信したCPU40により来店者管理データD1に格納される。商品IDは、来店者が購入を検討している商品のIDである。
【0067】
CPU40は、精算IDに基づいて来店者管理データD1を管理する。CPU40は、来店者管理データD1を用い、位置検出時刻又は応対要求時刻のうち最先の時刻から応対開始時刻まで時間をタイマ49に計測させて待ち時間とする。
【0068】
図7は販売員管理データベースDB2に格納されている販売員管理テーブルT2のフォーマット例を示す概念図である。販売員管理テーブルT2は、店舗Sで働く販売員の氏名と、販売員が所持する通信端末装置3の端末IDと、販売員の応対状況と、販売員が説明を得意とする得意商品と、販売員が担当する複数(例えば、n個)の取扱商品とを対応付けて格納する。
【0069】
販売員の氏名、端末ID、得意商品及び取扱商品は、販売員が採用される都度、管理者により設定され、販売員管理データベースDB2に格納される。応対状況は、応対指示を送信してから精算要求を受信するまでの間は「応対中」とされ、それ以外は「空き」とされる。
【0070】
CPU40は、販売員管理テーブルT2を用い、応対状況が「空き」となっているレコードを抽出することにより、空き状態にある販売員と特定する。CPU40は、来店者管理データD1内の商品IDが属する商品分類と一致する得意商品を含むレコードを抽出することにより、応対要求に最適な販売員を特定する。CPU40は、応対要求に最適な販売員を特定することができない場合であっても、来店者管理データD1内の商品IDが属する商品分類と一致する取扱商品を含むレコードを抽出することにより、応対要求に適した販売員を特定する。
【0071】
図8は店舗内端末管理データベースDB3に格納されている店舗内端末管理テーブルT3のフォーマット例を示す概念図である。店舗内端末管理テーブルT3は、通信端末装置3の端末IDと、通信端末装置3の状態とを対応付けて格納する。
【0072】
店舗内端末管理テーブルT3は、通信端末装置3を導入する都度、管理者により設定され、店舗内端末管理データベースDB3に格納される。状態は、通信端末装置3から状態信号を受信したCPU40により更新される。
【0073】
図9は気象情報データベースDB4に格納されている気象情報テーブルT4のフォーマット例を示す概念図である。気象情報テーブルT4は、気象情報と、割引率とを対応付けて格納する。気象情報テーブルT4は、徒歩、車両、公共交通機関など移動手段毎に仕分けされる。
【0074】
気象情報テーブルT4は、管理者により予め設定され、気象情報データベースDB4に格納される。気象情報は、外部である気象情報提供システムから受信する気象情報D2に対応し、例えば、晴れ、曇り及び雨などの大気状態と、気温と、湿度とを含む。割引率は、来店し難いほど大きくなるように設定され、例えば、晴れの割引率より雨の割引率を大きく、気温20℃の割引率より気温0℃以下の割引率を大きく設定される。
【0075】
CPU40は、補助記憶部44に記憶してある気象情報D2を読み出し、気象情報テーブルT4を用い、気象情報D2に対応する割引率を抽出し、抽出した割引率を重み係数として決定する。
【0076】
図10は特典情報データベースDB5に格納されている特典情報テーブルT5のフォーマット例を示す概念図である。特典情報テーブルT5は、店舗Sの会員の氏名と、会員に対する還元ポイントと、最終更新日時とを対応付けて格納する。
【0077】
特典情報テーブルT5は、来店者が店舗Sの会員となる都度、管理者により更新され、特典情報データベースDB5に格納される。還元ポイントは、例えば、割引率に100を乗算した値が用いられる。最終更新日時は、還元ポイントのデータが最後に更新された日時を示す。
【0078】
CPU40は、来店者管理データD1内の精算方法が「ポイント加算」となっていることを確認したとき、割引率に対応するポイントを特典情報テーブルT5の還元ポイントに加算し、来店者管理データD1内の精算方法が「ポイント還元」となっていることを確認したとき、割引きに用いたポイントを特典情報テーブルT5内の還元ポイントから減算する。
【0079】
このように、CPU40は、データに基づいて各種処理を実行する。そこで、管理装置4が実行する各種処理の手順について以下説明する。
【0080】
図11は管理装置4が実行する位置検出処理の手順を示すフローチャートである。位置検出装置1は、自らがカバーする区域に侵入してきた来店者の存在を検出した場合、検出信号を自らの機器IDと共に管理装置4へ送信する。また、位置検出装置1は、来店者の携帯電話機のIDを管理装置4へ送信する。
【0081】
管理装置4のCPU40は、位置検出装置1から検出信号及び機器IDを受信する(S101)。また、CPU40は、携帯電話機のIDを受信する。
【0082】
CPU40は、受信した機器IDに対応する移動手段を経路管理テーブルTA1から抽出し、抽出した移動手段を来店者の移動手段と決定し(S102)、来店者の移動手段を含む来店者管理データD1を生成する。
【0083】
CPU40は、受信した機器IDに対応する設置場所を経路管理テーブルTA1から抽出し、抽出した設置を来店者の位置として検出し(S103)、検出した来店者の位置が所定区域に属するか否かを判定する(S104)。その結果、CPU40は、来店者の位置が所定区域に属していないと判定した場合(S104でNO)、ステップS101へ戻り、処理を繰り返す。
【0084】
一方、CPU40は、来店者の位置が所定区域に属すると判定した場合(S104でYES)、判定時刻を位置検出時刻として設定し(S105)、位置検出時刻を来店者管理データD1に格納する。CPU40は、位置検出時刻から時間を計測する第1計時をタイマ49に開始させる(S106)。
【0085】
CPU40は、来店者管理データD1に対して精算IDを付与する(S107)。精算IDは、CPU40が受信した来店者の携帯電話機のIDと同一である。CPU40は、タイマ49に第1計時を続行させたまま、位置検出処理を終了する。
【0086】
図12は管理装置4が実行する応対要求受付処理の手順を示すフローチャートである。管理装置4のCPU40は、タイマ49により第1計時を続行させている場合、並行して応対要求受付処理を実行する。
【0087】
CPU40は、来店者用端末装置2から商品に対する質問を所定回数受信したとき、販売員の応対要求を促す画面を来店者用端末装置2へ送信する。来店者用端末装置2は、来店者により入力された販売員の応対要求、来店者の氏名、携帯電話機の電話番号、精算方法及び商品IDを受け付けて管理装置4へ送信する。
【0088】
管理装置4のCPU40は、来店者用端末装置2から応対要求、来店者の氏名、電話番号、精算方法及び商品IDを受信し(S201)、来店者管理データD1に格納する。
【0089】
CPU40は、受信した電話番号に対応する携帯電話機IDを外部である電気通信事業者が有するシステムに問い合わせる(S202)。CPU40は、電気通信事業者が有するシステムから受信した携帯電話機IDに一致する精算IDを含む来店者管理データD1が補助記憶部44内に記憶されているか否かを判定することにより、応対を要求している来店者が位置検出処理で検出した来店者と同一であるか否かを判定する(S203)。
【0090】
CPU40は、応対を要求している来店者が位置検出処理で検出した来店者と同一でないと判定した場合(S203でNO)、受信した携帯電話機IDを精算IDとして含む来店者管理データD1を生成し(S204)、ステップS206へ進む。
【0091】
一方、CPU40は、応対を要求している来店者が位置検出処理で検出した来店者と同一であると判定した場合(S203でYES)、受信した携帯電話機IDに相当する精算IDを含む来店者管理データD1を補助記憶部44から読み出し(S205)、ステップS206へ進む。
【0092】
CPU40は、来店者管理データD1を生成した場合(S204参照)、又は来店者管理データD1を読み出した場合(S205参照)、受信した来店者の氏名、電話番号、精算方法及び商品IDを来店者管理データD1に格納する(S206)。
【0093】
CPU40は、応対要求を受信した時刻を応対要求時刻として設定し(S207)、応対要求時刻を来店者管理データD1に格納する。CPU40は、応対要求時刻から時間を計測する第2計時をタイマ49に開始させる(S208)。CPU40は、タイマ49に第2計時を続行させたまま、応対要求受付処理を終了する。
【0094】
図13は管理装置4が実行する販売員割当処理の手順を示すフローチャートである。管理装置4のCPU40は、上述した応対要求受付処理を実行した後に販売員割当処理を実行する。CPU40は、タイマ49により第1計時及び/又は第2計時を続行させている場合、並行して販売員割当処理を実行する。
【0095】
CPU40は、応対状況が空きとなっているレコードが販売員管理テーブルT2に存在するか否かを判定する(S301)。その結果、CPU40は、応対状況が空きとなっているレコードが存在しないと判定した場合(S301でNO)、手空きの販売員がいないと判断し、予め設定してある所定の端末IDを販売員管理テーブルT2から抽出し(S302)、ステップS306へ進む。所定の端末IDは、例えば、主席である販売員が所持する通信端末装置3の端末IDであり、管理者により予め設定される。その結果、本発明は、販売員の応対遅延を根本的に解消することができる。
【0096】
一方、CPU40は、応対状況が空きとなっているレコードが存在すると判定した場合(S301でYES)、これらのレコードのいずれかに、来店者管理データD1内の商品IDが属する商品分類と一致する得意商品を含むレコードが存在するか否かを判定する(S303)。
【0097】
その結果、CPU40は、商品分類と一致する得意商品を含むレコードが存在しないと判定した場合(S303でNO)、応対状況が空きとなっているレコードのいずれかに、商品分類と一致する取扱商品を含むレコードが存在するか否かを判定する(S304)。
【0098】
その結果、CPU40は、商品分類と一致する取扱商品を含むレコードが存在しないと判定した場合(S304でNO)、応対できる販売員がいないと判断し、予め設定されている所定の端末IDを販売員管理テーブルT2から抽出し(S302参照)、ステップS306へ進む。
【0099】
一方、CPU40は、商品分類と一致する取扱商品を含むレコードが存在すると判定した場合(S304でYES)、ステップS305へ進む。
【0100】
一方、CPU40は、ステップS303において商品分類と一致する得意商品を含むレコードが存在すると判定した(S303でYES)、ステップS305へ進む。
【0101】
CPU40は、商品分類と一致する得意商品を含むレコードが存在すると判定した場合(S303でYESを参照)、又は商品分類と一致する取扱商品を含むレコードが存在すると判定した場合(S304でYESを参照)、該当レコードから端末IDを抽出し(S305)、ステップS306へ進む。
【0102】
CPU40は、所定の端末IDを抽出した場合(S302参照)、又は該当レコードから端末IDを抽出した場合(S305参照)、店舗内端末管理テーブルT3にアクセスし、端末IDに対応する通信端末装置3の状態が起動であるか否か判定する(S306)。その結果、CPU40は、通信端末装置3の状態が停止であると判定した場合(S306でNO)、ステップS303へ戻り、その他のレコードに対する販売員割当処理を再度実行する。
【0103】
一方、CPU40は、通信端末装置3の状態が起動であると判定した場合(S306でYES)、該当する端末IDが示す通信端末装置3へ応対指示及び来店者の位置を送信し(S307)、該当するレコード内の応対状況を応対中に更新する(S308)。CPU40は、販売員割当処理を終了する。
【0104】
図14は管理装置4が実行する割引率決定処理の手順を示すフローチャートである。管理装置4のCPU40は、上述した販売員割当処理を実行した後であって、割当てをした販売員の通信端末装置3から応対開始の報告を受信したとき、割引率決定処理を実行する。
【0105】
CPU40は、通信端末装置3から応対開始の報告及び精算IDを受信し(S401)、受信した精算IDを含む来店者管理データD1を補助記憶部44から読み出す。CPU40は、読み出した来店者管理データD1内の状態を応対中に更新する(S402)。
【0106】
CPU40は、応対開始の報告を受信した時刻を応対開始時刻として設定し(S403)、応対開始時刻を来店者管理データD1に格納する。CPU40は、タイマ49により実行している全ての計時を終了し(S404)、計時した時間を夫々確定する。CPU40は、確定させた時間のうち、最も長い時間を待ち時間として設定する(S405)。CPU40は、来店者管理データD1から商品IDを抽出し、商品IDを含むレコードを商品管理テーブルT1から抽出し、抽出したレコードから待ち時間に対応する割引率を抽出する(S406)。
【0107】
CPU40は、気象情報を補助記憶部44から読み出し(S407)、来店者の移動手段を来店者管理データD1から抽出する(S408)。CPU40は、抽出した移動手段に属する気象情報テーブルT4を気象情報データベースDB4から抽出し、抽出した気象情報テーブルT4から気象情報に対応する割引率、即ち重み係数を抽出する(S409)。
【0108】
CPU40は、ステップS406で抽出した割引率に重み係数を加算することにより割引率を補正し(S410)、補正した割引率が商品管理テーブルT1内の割引率上限を超えるか否かを判定する(S411)。その結果、CPU40は、補正した割引率が割引率上限を超えると判定した場合(S411でYES)、割引率上限を割引率として設定し(S412)、ステップS413へ進む。
【0109】
一方、CPU40は、補正した割引率が割引率上限以下であると判定した場合(S411でNO)、ステップ413へ進む。
【0110】
CPU40は、補正した割引率が割引率上限以下であると判定した場合(S411でNOを参照)、又は割引率上限を割引率として設定した場合(S412参照)、割引率をRAM43へ記憶し(S413)、割引率決定処理を終了する。
【0111】
図15は管理装置4が実行する精算処理の手順を示すフローチャートである。管理装置4は、上述した割引率決定処理を実行した後であって、割引対象となる商品に対する精算要求を通信端末装置3又は金銭登録機5から受信したとき、精算処理を実行する。
【0112】
管理装置4のCPU40は、通信端末装置3又は金銭登録機5から精算要求及び精算IDを受信する(S501)。CPU40は、送信元となる通信端末装置3の販売員管理テーブルT2にアクセスし、販売員管理テーブルT2内の応対状況を空きに更新する(S502)。また、CPU40は、精算IDを含む来店者管理データD1を補助記憶部44から読み出し、来店者管理データD1内の状態を精算に更新する(S503)。
【0113】
CPU40は、来店者管理データD1内の精算方法がポイント加算であるか否かを判定し(S504)、精算方法がポイント加算であると判定した場合(S504でYES)、来店者管理データD1内の氏名と同一氏名を含むレコードを特典情報テーブルT5から抽出し、抽出したレコード内の還元ポイントに割引率に応じたポイントを加算する(S505)。CPU40は、ステップS507へ進む。
【0114】
一方、CPU40は、精算方法がポイント加算でないと判定した場合(S504でNO)、来店者管理データD1内の氏名と同一氏名を含むレコードを特典情報テーブルT5から抽出する。CPU40は、抽出したレコード内の還元ポイントを抽出し(S506)、ステップS507へ進む。
【0115】
CPU40は、レコード内の還元ポイントに割引率に応じたポイントを加算した場合(S505参照)、又は抽出したレコード内の還元ポイントを抽出した場合(S506参照)、来店者管理データD1内の商品IDと同一商品IDを含むレコードを商品管理テーブルT1から抽出し、抽出したレコード内の商品の定価を抽出する(S507)。CPU40は、RAM43に記憶してある割引率を読み出し、割引率に基づいて商品の定価から割引いた販売価格を精算する(S508)。CPU40は、精算した販売価格を金銭登録機5へ送信する(S509)CPU40は、利用した割引率に応じたポイントを特典情報テーブルT5内の還元ポイントから減算する。CPU40は、精算処理を終了する。
【0116】
最後に管理装置4が実行する割引率決定処理の手順を具体的な数値及び図面を用いて説明する。管理装置4のCPU40は、精算IDが「AD0001」である来店者に対する応対開始の報告を通信端末装置3から受信する場合であって(図14のS401参照)、40分の待ち時間を計時したとき(図14のS405参照)、精算IDに対応する商品IDである「P0001」を来店者管理データD1から抽出し(図6参照)、「P0001」を商品IDとして含む商品管理テーブルT1を抽出する(図5参照)。CPU40は、抽出した商品管理テーブルT1から30分の待ち時間に適用される割引率「0.1」を抽出する(図14のS406、及び図5参照)。
【0117】
CPU40は、例えば、本日の気象情報が「雨」であることを補助記憶部44から読み出した場合であって(図14のS407参照)、来店者の移動手段が「徒歩」であることを来店者管理データD1から抽出したとき(図14のS408参照)、対応する重み係数「0.02」を気象情報データベースDB4から抽出する(図14のS409、及び図9参照)。
【0118】
更にCPU40は、例えば、本日の気象情報が「気温10℃」及び「湿度80%」であることを補助記憶部44から読み出した場合(図14のS407参照)、対応する重み係数「0.03」及び「0.02」を気象情報データベースDB4から抽出する(図14のS409、及び図9参照)。CPU40は、重み係数を累積して合計重み係数「0.02+0.03+0.02=0.07」を算出する。
【0119】
CPU40は、割引率「0.1」に合計重み係数「0.07」を重み付け加算して補正割引率「0.17」を算出する(図14のS410参照)。CPU40は、割引率上限「0.2」を商品管理テーブルT1から抽出し(図5参照)、補正割引率が割引率上限を超えるか否かを判定する(図14のS411参照)。CPU40は、補正割引率が割引率上限を超えていないと判定する。CPU40は、商品の定価「¥39,800」を商品管理テーブルT1から抽出し、抽出した商品の定価に補正割引率を乗算した割引額「¥6,766」を算出する。
【0120】
尚、上述した管理装置4のCPU40は、位置検出装置1が検出した来店者の位置が駐車場Pの入口へ向かう道路Rに属すると判定した場合、更に来店者が乗車する車両Mの移動速度を検出し、検出した移動速度が所定速度以下であるか否かを判定する。CPU40は、検出した移動速度が所定速度以下であると判定した場合に第1計時を開始するようにしてもよい。車両Mの移動速度は、例えば、「駐車場Pの入口へ向かう道路Rに沿って設置されている各位置検出装置1の設置間隔(km)/各位置検出装置1からの検出信号の受信間隔時間」に基づいて算出される。
【0121】
CPU40は、来店者の位置が駐車場Pの入口へ向かう道路Rに属する場合であって、且つ入場待ちのために車両Mの移動速度が落ちたときを第1時間の開始時刻とする。
【0122】
一方、CPU40は、来店者の位置が駐車場Pの入口へ向かう道路Rに属するが、車両Mの移動速度が所定速度を超える場合、来店者の位置が駐車精算機G付近に属すると判定した時点を第1時間の開始時刻とする。
【0123】
その結果、CPU40は、入場待ちを強いられた来店者に対してより公平に割引率を設定することができる。
【0124】
また、上述した実施の形態では、位置検出装置1をBTSとする一例を説明したが、本発明は、これに限定されるものでなく、例えば、来店者の顔認識が可能なCCDカメラを用いて各CCDカメラが担当する区域に侵入する来店者の存在を検出するようにしても良い。
【0125】
上述した実施の形態に関し、更に以下の付記を開示する。
【0126】
(付記1)
店舗内に設置された、商品の販売価格に応じた代金の出納を行う金銭登録機と、該金銭登録機を管理する管理装置とを備え、該管理装置は、商品の定価から割引いた販売価格を精算して前記金銭登録機へ送信する価格割引支援システムにおいて、
来店者により入力された応対要求を受付けて前記管理装置へ送信する第1通信端末装置と、
販売員により入力された来店者への応対開始の報告を受付けて前記管理装置へ送信する第2通信端末装置と、
商品の定価に対する割引額を示す割引率を予め設定された時間に対応付けて格納する割引率テーブルと
を備え、
前記管理装置は、
応対要求及び応対開始の報告を受信する受信手段と、
応対要求を受信した時刻を第1時刻と、応対開始の報告を受信した時刻を第2時刻と夫々設定する時刻設定手段と、
設定した第1時刻から第2時刻までの時間を計測する計時手段と、
計測した時間に対応する割引率を前記割引率テーブルから抽出する割引率決定手段と
を備え、
前記管理装置は、決定した割引率に基づいて商品の定価から割引いた販売価格を精算するようにしてあることを特徴とする価格割引支援システム。
【0127】
(付記2)
来店者の位置を検出して前記管理装置へ送信する位置検出装置を複数備え、
前記管理装置は、
各位置検出装置から順次受信した来店者の位置が店舗内に属するか否かを判定する位置判定手段
を更に備え、
前記時刻設定手段は、来店者の位置が店舗内に属すると判定した場合、判定した時刻を第3時刻と設定し、
前記計時手段は、前記受信手段により応対要求及び応対開始の報告を受信した場合、設定した第3時刻から第2時刻までの時間を計測するようにしてあることを特徴とする付記1に記載の価格割引支援システム。
【0128】
(付記3)
前記位置検出装置は、駐車場の入口へ向かう移動経路に沿って更に設置され、移動体に乗車する来店者の位置を検出して前記管理装置へ送信し、
前記位置判定手段は、各位置検出装置から順次受信した、移動体に乗車する来店者の位置が駐車場の入口へ向かう移動経路の所定区域に属するか否かを判定し、
前記時刻設定手段は、来店者の位置が前記所定区域に属すると判定した場合、判定した時刻を第4時刻と設定し、
前記計時手段は、前記受信手段により応対要求及び応対開始の報告を受信した場合、設定した第1時刻、第3時刻又は第4時刻のうちの最先の時刻から第2時刻までの時間を計測するようにしてあることを特徴とする付記2に記載の価格割引支援システム。
【0129】
(付記4)
前記位置判定手段は、
各位置検出装置から順次受信した、来店者の位置が駐車場の入口へ向かう移動経路の所定区域に属するか否かを判定する手段と、
来店者の移動速度が予め設定してある速度以下であるか否かを判定する手段と
を備え、
前記時刻設定手段は、来店者の位置が所定区域に属すると判定した場合であって、来店者の移動速度が予め設定してある速度以下であると判定したとき、判定した時刻を第4時刻と設定するようにしてあることを特徴とする付記3に記載の価格割引支援システム。
【0130】
(付記5)
前記位置検出装置は、来店者が所持する第3通信端末装置が発する信号に基づいて来店者の位置を検出するようにしてあることを特徴とする付記1乃至4のいずれかに記載の価格割引支援システム。
【0131】
(付記6)
前記割引率への重み係数を予め設定してある気象情報に対応付けて格納する気象情報テーブルを更に備え、
前記管理装置は、
気象情報を外部から受付ける受付手段と、
受付けた気象情報に対応する重み係数を前記気象情報テーブルから抽出する重み決定手段と、
決定した重み係数を前記割引率決定手段により決定した割引率に重付けする割引率補正手段と
を更に備え、
前記管理装置は、重付けをした割引率に基づいて商品の定価から割引いた販売価格を精算するようにしてあることを特徴とする付記1乃至5のいずれかに記載の価格割引支援システム。
【0132】
(付記7)
前記位置検出装置は、徒歩、車両又は公共交通機関を含む移動手段により夫々用いられる店舗への移動経路に沿って夫々設置され、
前記気象情報テーブルは、前記割引率への重み係数を予め設定してある気象情報、及び各移動手段により用いられる店舗への移動経路に対応付けて格納し、
前記重み決定手段は、前記位置検出装置から受信した来店者の位置が属する店舗への移動経路、及び前記受付手段により受付けた気象情報に対応する重み係数を前記気象情報テーブルから抽出するようにしてあることを特徴とする付記6に記載の価格割引支援システム。
【0133】
(付記8)
前記割引率決定手段は、
割引率が予め設定される上限を超えるか否かを判定する手段と、
割引率が予め設定される上限を超えると判定した場合、該上限を割引率として設定する手段とを
更に備えることを特徴とする付記1乃至6の記載の価格割引支援システム。
【0134】
(付記9)
店舗内に設置された、商品の販売価格に応じた代金の出納を行う金銭登録機を管理し、商品の定価から割引いた販売価格を精算して前記金銭登録機へ送信する管理装置において、
商品の定価に対する割引額を示す割引率を予め設定された時間に対応付けて格納する割引率テーブルと、
外部から応対要求及び応対開始の報告を受信する手段と、
応対要求を受信した時刻を第1時刻と、応対開始の報告を受信した時刻を第2時刻と夫々設定する手段と、
設定した第1時刻から第2時刻までの時間を計測する手段と、
計測した時間に対応する割引率を前記割引率テーブルから抽出する手段と
を備え、
決定した割引率に基づいて商品の定価から割引いた販売価格を精算するようにしてあることを特徴とする管理装置。
【0135】
(付記10)
コンピュータに、店舗内に設置された、商品の販売価格に応じた代金の出納を行う金銭登録機を管理し、商品の定価から割引いた販売価格を精算して前記金銭登録機へ送信させるコンピュータプログラムにおいて、
外部から応対要求及び応対開始の報告を受信したとき、応対要求を受信した時刻を第1時刻と、応対開始の報告を受信した時刻を第2時刻と夫々設定させるステップと、
設定した第1時刻から第2時刻までの時間を計測させるステップと、
計測した時間に対応する割引率を、商品の定価に対する割引額を示す割引率を予め設定された時間に対応付けて格納する割引率テーブルから抽出されるステップと、
決定した割引率に基づいて商品の定価から割引いた販売価格を精算するステップと
をコンピュータに実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
【図面の簡単な説明】
【0136】
【図1】本発明に係る価格割引支援システムの全体構成を示す模式図である。
【図2】管理装置の構成を示すブロック図である。
【図3】補助記憶部の記憶内容、CPUの機能ブロック図及びデータベースの格納内容を示す図である。
【図4】経路管理テーブルのフォーマット例を示す概念図である。
【図5】商品管理データベースに格納されている商品管理テーブルのフォーマット例を示す概念図である。
【図6】来店者管理データのデータ構造を示す概念図である。
【図7】販売員管理データベースに格納されている販売員管理テーブルのフォーマット例を示す概念図である。
【図8】店舗内端末管理データベースに格納されている店舗内端末管理テーブルのフォーマット例を示す概念図である。
【図9】気象情報データベースに格納されている気象情報テーブルのフォーマット例を示す概念図である。
【図10】特典情報データベースに格納されている特典情報テーブルのフォーマット例を示す概念図である。
【図11】管理装置が実行する位置検出処理の手順を示すフローチャートである。
【図12】管理装置が実行する応対要求受付処理の手順を示すフローチャートである。
【図13】管理装置が実行する販売員割当処理の手順を示すフローチャートである。
【図14】管理装置が実行する割引率決定処理の手順を示すフローチャートである。
【図15】管理装置が実行する精算処理の手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0137】
1 位置検出装置
2 来店者用端末装置
3 通信端末装置
4 管理装置
40 CPU
41 外部記憶部
42 通信部
43 RAM
44 補助記憶部
45 データベース通信部
46 情報出力部
47 操作部
48 時刻設定部
49 タイマ
5 金銭登録機

【特許請求の範囲】
【請求項1】
店舗内に設置された、商品の販売価格に応じた代金の出納を行う金銭登録機と、該金銭登録機を管理する管理装置とを備え、該管理装置は、商品の定価から割引いた販売価格を精算して前記金銭登録機へ送信する価格割引支援システムにおいて、
来店者により入力された応対要求を受付けて前記管理装置へ送信する第1通信端末装置と、
販売員により入力された来店者への応対開始の報告を受付けて前記管理装置へ送信する第2通信端末装置と、
商品の定価に対する割引額を示す割引率を予め設定された時間に対応付けて格納する割引率テーブルと
を備え、
前記管理装置は、
応対要求及び応対開始の報告を受信する受信手段と、
応対要求を受信した時刻を第1時刻と、応対開始の報告を受信した時刻を第2時刻と夫々設定する時刻設定手段と、
設定した第1時刻から第2時刻までの時間を計測する計時手段と、
計測した時間に対応する割引率を前記割引率テーブルから抽出する割引率決定手段と
を備え、
前記管理装置は、決定した割引率に基づいて商品の定価から割引いた販売価格を精算するようにしてあることを特徴とする価格割引支援システム。
【請求項2】
来店者の位置を検出して前記管理装置へ送信する位置検出装置を複数備え、
前記管理装置は、
各位置検出装置から順次受信した来店者の位置が店舗内に属するか否かを判定する位置判定手段
を更に備え、
前記時刻設定手段は、来店者の位置が店舗内に属すると判定した場合、判定した時刻を第3時刻と設定し、
前記計時手段は、前記受信手段により応対要求及び応対開始の報告を受信した場合、設定した第3時刻から第2時刻までの時間を計測するようにしてあることを特徴とする請求項1に記載の価格割引支援システム。
【請求項3】
前記位置検出装置は、駐車場の入口へ向かう移動経路に沿って更に設置され、移動体に乗車する来店者の位置を検出して前記管理装置へ送信し、
前記位置判定手段は、各位置検出装置から順次受信した、移動体に乗車する来店者の位置が駐車場の入口へ向かう移動経路の所定区域に属するか否かを判定し、
前記時刻設定手段は、来店者の位置が前記所定区域に属すると判定した場合、判定した時刻を第4時刻と設定し、
前記計時手段は、前記受信手段により応対要求及び応対開始の報告を受信した場合、設定した第1時刻、第3時刻又は第4時刻のうちの最先の時刻から第2時刻までの時間を計測するようにしてあることを特徴とする請求項2に記載の価格割引支援システム。
【請求項4】
前記位置判定手段は、
各位置検出装置から順次受信した、来店者の位置が駐車場の入口へ向かう移動経路の所定区域に属するか否かを判定する手段と、
来店者の移動速度が予め設定してある速度以下であるか否かを判定する手段と
を備え、
前記時刻設定手段は、来店者の位置が所定区域に属すると判定した場合であって、来店者の移動速度が予め設定してある速度以下であると判定したとき、判定した時刻を第4時刻と設定するようにしてあることを特徴とする請求項3に記載の価格割引支援システム。
【請求項5】
前記割引率への重み係数を予め設定してある気象情報に対応付けて格納する気象情報テーブルを更に備え、
前記管理装置は、
気象情報を外部から受付ける受付手段と、
受付けた気象情報に対応する重み係数を前記気象情報テーブルから抽出する重み決定手段と、
決定した重み係数を前記割引率決定手段により決定した割引率に重付けする割引率補正手段と
を更に備え、
前記管理装置は、重付けをした割引率に基づいて商品の定価から割引いた販売価格を精算するようにしてあることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の価格割引支援システム。
【請求項6】
前記位置検出装置は、徒歩、車両又は公共交通機関を含む移動手段により夫々用いられる店舗への移動経路に沿って夫々設置され、
前記気象情報テーブルは、前記割引率への重み係数を予め設定してある気象情報、及び各移動手段により用いられる店舗への移動経路に対応付けて格納し、
前記重み決定手段は、前記位置検出装置から受信した来店者の位置が属する店舗への移動経路、及び前記受付手段により受付けた気象情報に対応する重み係数を前記気象情報テーブルから抽出するようにしてあることを特徴とする請求項5に記載の価格割引支援システム。
【請求項7】
店舗内に設置された、商品の販売価格に応じた代金の出納を行う金銭登録機を管理し、商品の定価から割引いた販売価格を精算して前記金銭登録機へ送信する管理装置において、
商品の定価に対する割引額を示す割引率を予め設定された時間に対応付けて格納する割引率テーブルと、
外部から応対要求及び応対開始の報告を受信する手段と、
応対要求を受信した時刻を第1時刻と、応対開始の報告を受信した時刻を第2時刻と夫々設定する手段と、
設定した第1時刻から第2時刻までの時間を計測する手段と、
計測した時間に対応する割引率を前記割引率テーブルから抽出する手段と
を備え、
決定した割引率に基づいて商品の定価から割引いた販売価格を精算するようにしてあることを特徴とする管理装置。
【請求項8】
コンピュータに、店舗内に設置された、商品の販売価格に応じた代金の出納を行う金銭登録機を管理し、商品の定価から割引いた販売価格を精算して前記金銭登録機へ送信させるコンピュータプログラムにおいて、
外部から応対要求及び応対開始の報告を受信したとき、応対要求を受信した時刻を第1時刻と、応対開始の報告を受信した時刻を第2時刻と夫々設定させるステップと、
設定した第1時刻から第2時刻までの時間を計測させるステップと、
計測した時間に対応する割引率を、商品の定価に対する割引額を示す割引率を予め設定された時間に対応付けて格納する割引率テーブルから抽出されるステップと、
決定した割引率に基づいて商品の定価から割引いた販売価格を精算するステップと
をコンピュータに実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2009−230550(P2009−230550A)
【公開日】平成21年10月8日(2009.10.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−76434(P2008−76434)
【出願日】平成20年3月24日(2008.3.24)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】