説明

便秘症の処置または予防用のIBAT阻害剤の使用

【課題】ヒトを含む温血動物の便秘症のための新たな処置、好ましくは、一層有効な処置または副作用が減少した処置を行うのに使用することができる化合物を提供すること。
【解決手段】特定の構造を有するIBAT阻害剤、またはその薬学的に許容しうる塩、溶媒和化合物、このような塩の溶媒和化合物またはプロドラッグを使用する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、機能的便秘症および便秘優勢の(constipation dominant)過敏性腸症候群(Irritable Bowel Syndrome)(C−IBS)の新規な処置および/または予防に関する。より詳しくは、本発明は、これら障害の処置および/または予防における回腸胆汁酸輸送(ileal bile acid transport:IBAT)阻害剤の使用、およびこれら障害の処置および/または予防に用いるためのこのIBAT阻害剤を含む医薬組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
便秘症および/またはその関連症状は、西側世界の多くの人々を悩ませ、その有病率は、小児および高齢者の中で最大である。便秘症は、用いられる人口統計学的因子、標本抽出および定義に依存して、集団の20%までに認められることがありうる。異なった欧州5カ国の約2000人についての研究において(Gastroenterology 118:A720, 2000)、被験者の6%〜23%は、過去12ヶ月の間に便秘症を経験したと云い、被験者の約20%は、その期間中に緩下薬を摂取していて、そして少なくとも10%は、排便困難を少なくとも1ヶ月に1回経験していた。1991年の National Health Interview Survey では、米国の約450万人が、たいてい、またはいつも、便秘していると云っている。便秘症の報告があるのは、ほとんどが、女性、小児および65歳以上の成人である。妊婦も、便秘症を訴えているが、それは、分娩または外科手術後の一般的な問題である。女性は、最大の便秘症患者群を構成していて、その問題は、大部分の研究において、年齢とともに増加する。
【0003】
西側集団(Western populations)の調査は、青年および成人の15〜20%でIBSを示し、女性では一層高い有病率であった(有病率は、他の集団で変化しうる)。IBS患者の30〜35%は、腹痛および/または不快とともに、主な症状として便秘症を有する(C−IBS)。
【0004】
便秘症の原因は異なるが、それには、性別、年齢、国民性、食事および運動などの一般的な因子;管腔容量、水およびナトリウムの吸収、結腸の直径および長さ、および結腸の運動機能のような、結腸の解剖学的形態および機能;普通の機能停止、肛門括約筋複合体の弛緩不全、非効果的いきみ、直腸感覚減退、および便の大きさおよび固さなどの排便機能;肛門直腸および骨盤底の障害;および心理学的因子および行動因子が含まれる。若干の医学的状態、例えば、多発性硬化症、パーキンソン病などの神経障害;慢性特発性腸偽閉塞;脳卒中および脊髄損傷;糖尿病、低活動または過活動甲状腺、および尿毒症のような、代謝性および内分泌の状態;およびアミロイド症、狼瘡および強皮症などの全身性障害は、便秘症を引き起こすまたは結果として生じることがありうる。アヘン薬などの鎮痛薬;抗痙攣薬、三環系抗うつ薬、フェノチアゾリン系および抗ムスカリン薬のような抗コリン作用薬;セレトニン(seretonin)受容体アンタゴニスト;およびカルシウム/アルミニウム含有制酸薬を含めた若干の薬物処置も、便秘症を引き起こすことがありうる。
【0005】
機能的便秘症は、持続性の困難な、まれな、または不完全と思われる排便としてある、一群の機能的障害を含む。それは、女性の場合、より共通していて、通常は、年齢とともに増加することが判っている。
【0006】
IBSは、腹部の不快または痛みが、排便または腸の習慣変化、および不調な排便の特徴に関連している、一群の機能的腸障害を含む。IBSは、慢性の再発経過を有し、他の機能的胃腸障害と重なる。それは、直接的な高額医療費と、長期欠勤を含めた間接的な出費の原因となる。
【0007】
便秘症に関連した症状には、まれな便通、排便欲の欠如、排便困難、非効果的いきみ、指診の必要(need to digitate)、不完全な排便感覚、肛門または会陰部の痛み、肛門脱および着衣汚染が含まれる。鼓脹(拡張)、不快および痛みも、便秘症の症状である。痛みが便秘症の症状である場合、それは、腸管の強い収縮および拡張を含めたいろいろな因子によって引き起こされることがありうる。更に、便秘症患者の場合、高振幅伝播性収縮と痛みとの間に相関があると考えられる(Dig Dis Sci 36, 827-862, 1991)。抗痙攣薬は、時々、この痛みを軽減させるのに用いられるが、それは、それらが、痛みに関連した強い収縮を減少させると考えられるからである(Pharmacol. Ther., 80, 49-98, 1998)。抗ムスカリン化合物であるアトロピン(Digestive Diseases & Sciences 40 (6):1381-7, 1995)およびザミフェナシン(zamifenacin)(Aliment. Pharmacol. Ther., 11, 561-8, 1997)は、両方とも、便秘痛を減少させることが判明した。
【0008】
便秘症自体の現行の処置方式には、(i)食物繊維;(ii)オオバコ、メチルセルロースおよびカルシウムポリカルボフィルなどの他の膨張性緩下薬;(iii)ポリエチレングリコール溶液(polyethelene glycol solution)(PEG);(iv)ビサコジル、ピコ硫酸ナトリウムまたはセンノシド類などの刺激性緩下薬;(v)プルカロブリド(prucalopride)などの5−ヒドロキシトリプタミン4(5−HT4)アゴニスト;(vi)浣腸剤および坐剤;および(vii)外科手術が含まれるが;これら処置の治療的結果は、しばしば、失望させるものであり、しかもそれらは、不快な副作用を生じることがありうる。例えば、食物繊維の増加は、しばしば、便秘症を緩和することがなく、ある場合には、例えば、拡張の感覚を重くすることにより、実際には、その症状を悪化させる(Gut 27:41, 1986)。他の膨張性緩下薬は、しばしば、同じ理由で失敗し、概して、膨張性緩下薬は、長期使用に適するだけであり、それらは、一時的便秘症の急速緩和には不適当である。PEG溶液の使用は、有効でありうるが、概して、多量の液体(約1リットル/日を3日間まで)を飲む必要があり、それは、不快であるばかりでなく、このような量を飲むことが難しい患者、例えば小児には、明らかに不適である。刺激性緩下薬処置は、多くの立証された副作用を有し、緩下薬依存および乱用を生じることがありうる。5−HT4アゴニストは、結腸に所望の作用を有するばかりでなく、胃排出および小腸に影響を与えることがあり(Clinical Pharmacology & Therapeutics, 67:2 (PII-33), 2000)、下痢を生じる。浣腸剤および坐剤は、直腸粘膜に深刻な損傷を生じることがありうるし、更に、浣腸剤が多量に用いられるならば、浣腸剤が保持された場合に、深刻な水中毒が認められることがありうる。外科手術、例えば、結腸切除術は、有効でありうるが、納得のいかない結果を与えることも立証されており、例えば、追加の外科手術が必要かもしれないし、便秘症が続くことがあるし、または失禁を伴う下痢を発症することがある。
【0009】
胆汁酸の緩下作用も立証されており(Br J Surg 1979; 66; 776-9; Gut 1975, 16, 894-902; and Gut 1973, 14, 348-353)、便秘症の処置のために、胆汁酸を経口投与することは実行可能であるが(Myo Clinic Proceedings, 1973, 48, 356)、それらは、小腸に、自動運動性を増加させる望ましくない作用を有し、それが、潜在的に、栄養素の吸収低下のような副作用を生じる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0010】
【非特許文献1】Dig Dis Sci 36, 827-862, 1991
【非特許文献2】Pharmacol. Ther., 80, 49-98, 1998
【非特許文献3】Digestive Diseases & Sciences 40 (6):1381-7, 1995
【非特許文献4】Aliment. Pharmacol. Ther., 11, 561-8, 1997
【非特許文献5】Clinical Pharmacology & Therapeutics, 67:2 (PII-33), 2000
【非特許文献6】Br J Surg 1979; 66; 776-9
【非特許文献7】Gut 1975, 16, 894-902
【非特許文献8】Gut 1973, 14, 348-353
【非特許文献9】Myo Clinic Proceedings, 1973, 48, 356
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
便秘症のための更に別の処置、好ましくは、一層有効な処置または副作用が減少した処置を突き止めることが、明らかに要求されている。
【課題を解決するための手段】
【0012】
多数のIBAT阻害剤が、参考文献に開示されているが(下を参照されたい)、それらは、異常脂肪血症の状態および障害、例えば、高脂肪血症の処置に有用であるし、そして異なった心臓血管臨床状態、例えば、アテローム性動脈硬化症の予防および処置に有用であると確認されている。IBAT阻害剤での異常脂肪血症状態の処置の根本的理由は、胆汁酸およびコレステロールの排泄を増加させることにより、好都合な負のコレステロールバランスおよびアテローム発生性リポタンパク質プロフィールの改善が達せられるはすであるということである。
【0013】
胃腸(GI)障害を処置するためのIBAT阻害剤の使用は、参考文献には示唆されても予想されてもいなかった。事実、若干の報告は、IBAT阻害剤での異常脂肪血症の治療的処置が、実際には、GI問題を引き起こすかもしれないということを示唆し、例えば、Glaxo SmithKline は、ヒトのIBAT阻害中のGI副作用(下痢および腹部痙攣)を示す臨床研究(アブストラクト,DALM 2001年9月)を公表した。
【発明の効果】
【0014】
本発明は、IBAT阻害剤での便秘症の新規な処置および/または予防に関する。この処置および/または予防は、結腸中への胆汁酸の送達を結果として生じ、そこで、胆汁酸は内因性緩下薬として作用する。結腸への局所送達は、胆汁酸が、結腸の前のGI管部分に影響を与えないであろうから、胆汁酸を経口で送達する副作用(上に詳述される)を免れる。結腸の上のGI管に影響を与えるのを免れることは、IBAT阻害剤を投与することで、更に、5−HT4アゴニストなどの既存の薬剤での処置にまさる利点を与えると考えられる。更に、若干のIBAT阻害剤は、きわめて低いバイオアベイラビリティー(<2%)を有し、この場合、全身性暴露は少なくて、副作用の危険を減少させる。更に、IBAT阻害剤は、抗ムスカリン薬に類似した二次的機構によって、痛み症状を軽減しうると考えられる。この痛みの軽減は、IBAT阻害剤が、自動運動性および下部腸内容物中の水分量を増加させると考えられるので、起こると考えられる。これは、順次、移動するのが一層容易であり且つ蓄積することがない一層軟らかい内容物をもたらすと考えられ、したがって、腸壁の拡張はより少ないと考えられるが、腸管の拡張が痛みを生じるということは周知である。更に、腸内容物が軟らかい場合、腸の内容物を移動させるのに、より少ない高振幅伝播性収縮しか必要がなく、再度、より少ない痛みしか経験しない。
【発明を実施するための形態】
【0015】
したがって、本発明は、便秘症の処置および/または予防における、IBAT阻害剤、またはその薬学的に許容しうる塩、溶媒和化合物、このような塩の溶媒和化合物またはプロドラッグの使用を含む。
【0016】
本明細書中において、「便秘症」という用語が用いられる場合、この用語は、特に断らない限り、機能的便秘症およびC−IBSに関するということは理解されるはずである。本発明の一つの側面において、「便秘症」は、機能的便秘症に関する。本発明のもう一つの側面において、「便秘症」はC−IBSに関する。
【0017】
本発明の一つの側面は、便秘症の処置に関する。もう一つの側面は、便秘症の予防に関する。第三の側面は、便秘症の処置および予防に関する。
本発明の一つの側面において、便秘症の処置が論じられ、その便秘症がC−IBSに関する場合、これには、交代性(便秘−下痢)過敏性腸症候群が含まれるということは理解されるはずである。
【0018】
更に、本明細書中において、「機能的便秘症」および「C−IBS」という用語が用いられる場合、それらは、「Rome 2 Criteria」(Gut 45 (Suppl 2): 43, 1999, II43-II47)にしたがって定義されるということは理解されるはずである。
【0019】
参考文献において、IBAT阻害剤は、しばしば、異なった名称で論じられている。IBAT阻害剤が本明細書中で論じられる場合、この用語は、参考文献において次、
(i)回腸先端ナトリウム共依存性胆汁酸輸送体(ASBT)阻害剤;
(ii)胆汁酸輸送体(BAT)阻害剤;
(iii)回腸ナトリウム/胆汁酸共輸送体系阻害剤;
(iv)先端ナトリウム−胆汁酸共輸送体阻害剤;
(v)回腸ナトリウム依存性胆汁酸輸送阻害剤;
(vi)胆汁酸再吸収(BARI)阻害剤;および
(vii)ナトリウム胆汁酸輸送体(SBAT)阻害剤
として知られている化合物も包含するということは理解されるはずであり、但し、それらは、IBATの阻害によって作用する。
【0020】
IBAT阻害活性を有する適した化合物は記載されており、例えば、WO93/16055号、WO94/18183号、WO94/18184号、WO94/24087号、WO96/05188号、WO96/08484号、WO96/16051号、WO97/33882号、WO98/07749号、WO98/38182号、WO98/40375号、WO98/56757号、WO99/32478号、WO99/35135号、WO99/64409号、WO99/64410号、WO00/01687号、WO00/20392号、WO00/20393号、WO00/20410号、WO00/20437号、WO01/34570号、WO00/35889号、WO00/47568号、WO00/61568号、WO01/68637号、WO01/68096号、WO02/08211号、WO00/38725号、WO00/38726号、WO00/38727号、WO00/38728号、WO00/38729号、DE19825804号、JP10072371号、US5070103号、EP251315号、EP417725号、EP489423号、EP549967号、EP573848号、EP624593号、EP624594号、EP624595号、EP869121号、EP864582号およびEP1070703号に記載の化合物を参照されたいが、これら特許出願の内容、特に、請求項1に記載の化合物および挙げられた実施例は、本明細書中に援用される。
【0021】
本発明で用いるのに適したIBAT阻害剤の具体的な種類は、ベンゾチエピン類である。他の適するIBAT阻害剤の種類は、1,2−ベンゾチアゼピン類、1,4−ベンゾチアゼピン類および1,5−ベンゾチアゼピン類のいずれか一つである。更に適するIBAT阻害剤の種類は、1,2,5−ベンゾチアジアゼピン類である。
【0022】
IBAT阻害活性を有する一つの具体的な適する化合物は、(3R,5R)−3−ブチル−3−エチル−1,1−ジオキシド−5−フェニル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1,4−ベンゾチアゼピン−8−イル□−D−グルコピラノシドウロン酸である(EP864582号)。
【0023】
IBAT阻害活性を有する更に適する化合物は、S−8921である(EP597107号)。
更に適するIBAT阻害剤は、次の化合物である(WO99/32478号)。
【0024】
【化1】

【0025】
本発明の他の適する化合物は、WO01/66533号に記載のIBAT阻害剤である。本発明の具体的な化合物は、WO01/66533号の実施例1〜39のいずれか一つ、またはその薬学的に許容しうる塩、溶媒和化合物、このような塩の溶媒和化合物またはプロドラッグより選択され、実施例1〜39の化合物は、本明細書中に援用される。WO01/66533号の請求項1〜6も、本明細書中に援用される。
【0026】
更に別の本発明の適する化合物は、WO02/50051号に記載のIBAT阻害剤である。本発明の具体的な化合物は、WO02/50051号の実施例1〜120のいずれか一つ、またはその薬学的に許容しうる塩、溶媒和化合物、このような塩の溶媒和化合物またはプロドラッグより選択され、そして実施例1〜120の化合物は、本明細書中に援用される。WO02/50051号の請求項1〜14も、本明細書中に援用される。WO02/50051号より選択される本発明の具体的な化合物は、
1,1−ジオキソ−3,3−ジブチル−5−フェニル−7−メチルチオ−8−(N−{(R)−1’−フェニル−1’−[N’−(カルボキシメチル)カルバモイル]メチル}カルバモイルメトキシ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン;
1,1−ジオキソ−3,3−ジブチル−5−フェニル−7−メチルチオ−8−(N−{(R)−α−[N’−(カルボキシメチル)カルバモイル]−4−ヒドロキシベンジル}カルバモイルメトキシ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン;
1,1−ジオキソ−3,3−ジブチル−5−フェニル−7−メチルチオ−8−(N−{(R)−1’−フェニル−1’−[N’−(2−スルホエチル)カルバモイル]メチル}カルバモイルメトキシ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン;
1,1−ジオキソ−3−ブチル−3−エチル−5−フェニル−7−メチルチオ−8−(N−{(R)−1’−フェニル−1’−[N’−(2−スルホエチル)カルバモイル]メチル}カルバモイルメトキシ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン;
1,1−ジオキソ−3,3−ジブチル−5−フェニル−7−メチルチオ−8−(N−{(R)−α−[N’−(2−スルホエチル)カルバモイル]−4−ヒドロキシベンジル}カルバモイルメトキシ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン;
1,1−ジオキソ−3−ブチル−3−エチル−5−フェニル−7−メチルチオ−8−(N−{(R)−α−[N’−(2−スルホエチル)カルバモイル]−4−ヒドロキシベンジル}カルバモイルメトキシ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン;
1,1−ジオキソ−3−ブチル−3−エチル−5−フェニル−7−メチルチオ−8−(N−{(R)−α−[N’−(2−カルボキシエチル)カルバモイル]ベンジル}カルバモイルメトキシ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン;
1,1−ジオキソ−3,3−ジブチル−5−フェニル−7−メチルチオ−8−(N−{(R)−α−[N’−(2−カルボキシエチル)カルバモイル]−4−ヒドロキシベンジル}カルバモイルメトキシ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン;
1,1−ジオキソ−3−ブチル−3−エチル−5−フェニル−7−メチルチオ−8−(N−{(R)−α−[N’−(5−カルボキシペンチル)カルバモイル]ベンジル}カルバモイルメトキシ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン;
1,1−ジオキソ−3,3−ジブチル−5−フェニル−7−メチルチオ−8−(N−{(R)−α−[N’−(2−カルボキシエチル)カルバモイル]ベンジル}カルバモイルメトキシ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン;
1,1−ジオキソ−3,3−ジブチル−5−フェニル−7−メチルチオ−8−(N−{α−[N’−(2−スルホエチル)カルバモイル]−2−フルオロベンジル}カルバモイルメトキシ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン;
1,1−ジオキソ−3−ブチル−3−エチル−5−フェニル−7−メチルチオ−8−(N−{(R)−α−[N’−(R)−(2−ヒドロキシ−1−カルボキシエチル)カルバモイル]ベンジル}カルバモイルメトキシ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン;
1,1−ジオキソ−3,3−ジブチル−5−フェニル−7−メチルチオ−8−(N−{(R)−α−[N’−(R)−(2−ヒドロキシ−1−カルボキシエチル)カルバモイル]ベンジル}カルバモイルメトキシ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン;
1,1−ジオキソ−3,3−ジブチル−5−フェニル−7−メチルチオ−8−{N−[(R)−α−(N’−{(R)−1−[N”−(R)−(2−ヒドロキシ−1−カルボキシエチル)カルバモイル]−2−ヒドロキシエチル}カルバモイル)ベンジル]カルバモイルメトキシ}−2,3,4,5−テトラヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン;
1,1−ジオキソ−3−ブチル−3−エチル−5−フェニル−7−メチルチオ−8−(N−{α−[N’−(カルボキシメチル)カルバモイル]ベンジル}カルバモイルメトキシ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン;
1,1−ジオキソ−3−ブチル−3−エチル−5−フェニル−7−メチルチオ−8−(N−{α−[N’−((エトキシ)(メチル)ホスホリルメチル)カルバモイル]ベンジル}カルバモイルメトキシ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン;
1,1−ジオキソ−3−ブチル−3−エチル−5−フェニル−7−メチルチオ−8−{N−[(R)−α−(N’−{2−[(ヒドロキシ)(メチル)ホスホリル]エチル}カルバモイル)ベンジル]カルバモイルメトキシ}−2,3,4,5−テトラヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン;
1,1−ジオキソ−3,3−ジブチル−5−フェニル−7−メチルチオ−8−(N−{(R)−α−[N’−(2−メチルチオ−1−カルボキシエチル)カルバモイル]ベンジル}カルバモイルメトキシ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン;
1,1−ジオキソ−3,3−ジブチル−5−フェニル−7−メチルチオ−8−{N−[(R)−α−(N’−{2−[(メチル)(エチル)ホスホリル]エチル}カルバモイル)−4−ヒドロキシベンジル]カルバモイルメトキシ}−2,3,4,5−テトラヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン;
1,1−ジオキソ−3,3−ジブチル−5−フェニル−7−メチルチオ−8−{N−[(R)−α−(N’−{2−[(メチル)(ヒドロキシ)ホスホリル]エチル}カルバモイル)−4−ヒドロキシベンジル]カルバモイルメトキシ}−2,3,4,5−テトラヒ
ドロ−1,5−ベンゾチアゼピン;
1,1−ジオキソ−3,3−ジブチル−5−フェニル−7−メチルチオ−8−(N−{(R)−α−[(R)−N’−(2−メチルスルフィニル−1−カルボキシエチル)カルバモイル]ベンジル}カルバモイルメトキシ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン;および
1,1−ジオキソ−3,3−ジブチル−5−フェニル−7−メトキシ−8−[N−{(R)−α−[N’−(2−スルホエチル)カルバモイル]−4−ヒドロキシベンジル}カルバモイルメトキシ]−2,3,4,5−テトラヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン
のいずれか一つ;またはその薬学的に許容しうる塩、溶媒和化合物、このような塩の溶媒和化合物またはプロドラッグより選択される。
【0027】
更に別の本発明の適する化合物は、WO03/020710号に記載のIBAT阻害剤である。本発明の具体的な化合物は、WO03/020710号の実施例1〜44のいずれか一つ、またはその薬学的に許容しうる塩、溶媒和化合物、このような塩の溶媒和化合物またはプロドラッグより選択され、そして実施例1〜44の化合物は、本明細書中に援用される。WO03/020710号の請求項1〜10も、本明細書中に援用される。WO03/020710号より選択される本発明の具体的な化合物は、
1,1−ジオキソ−3,3−ジブチル−5−フェニル−7−メチルチオ−8−(N−{(R)−α−[N’−(2−(S)−3−(R)−4−(R)−5−(R)−2,3,4,5,6−ペンタヒドロキシヘキシル)カルバモイル]ベンジル}カルバモイルメトキシ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン;
1,1−ジオキソ−3−ブチル−3−エチル−5−フェニル−7−メチルチオ−8−(N−{(R)−α−[N’−(2−(S)−3−(R)−4−(R)−5−(R)−2,3,4,5,6−ペンタヒドロキシヘキシル)カルバモイル]ベンジル}カルバモイルメトキシ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン;
1,1−ジオキソ−3−ブチル−3−エチル−5−フェニル−7−メチルチオ−8−(N−{(R)−α−[N’−((S)−1−カルバモイル−2−ヒドロキシエチル)カルバモイル]ベンジル}カルバモイルメトキシ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン;
1,1−ジオキソ−3−ブチル−3−エチル−5−フェニル−7−メチルチオ−8−(N−{(R)−α−[N’−(ヒドロキシカルバモイルメチル)カルバモイル]ベンジル}カルバモイルメトキシ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン;
1,1−ジオキソ−3−ブチル−3−エチル−5−フェニル−7−メチルチオ−8−[N−((R)−α−{N’−[2−(N’−ピリミジン−2−イルウレイド)エチル]カルバモイル}ベンジル)カルバモイルメトキシ]−2,3,4,5−テトラヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン;
1,1−ジオキソ−3−ブチル−3−エチル−5−フェニル−7−メチルチオ−8−[N−((R)−α−{N’−[2−(N’−ピリジン−2−イルウレイド)エチル]カルバモイル}ベンジル)カルバモイルメトキシ]−2,3,4,5−テトラヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン;
1,1−ジオキソ−3−ブチル−3−エチル−5−フェニル−7−メチルチオ−8−(N−{(R)−α−[N’−(1−t−ブトキシカルボニルピペリジン−4−イルメチル)カルバモイル]ベンジル}カルバモイルメトキシ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン;
1,1−ジオキソ−3−ブチル−3−エチル−5−フェニル−7−メチルチオ−8−(N−{(R)−α−[N’−(2,3−ジヒドロキシプロピル)カルバモイル]ベンジル}カルバモイルメトキシ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン;
1,1−ジオキソ−3−ブチル−3−エチル−5−フェニル−7−メチルチオ−8−[
N−((R)−α−{N’−[2−(3,4−ジヒドロキシフェニル)−2−メトキシエチル]カルバモイル}ベンジル)カルバモイルメトキシ]−2,3,4,5−テトラヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン
1,1−ジオキソ−3−ブチル−3−エチル−5−フェニル−7−メチルチオ−8−(N−{(R)−α−[N’−(2−アミノエチル)カルバモイル]ベンジル}カルバモイルメトキシ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン;
1,1−ジオキソ−3−ブチル−3−エチル−5−フェニル−7−メチルチオ−8−(N−{(R)−α−[N’−(ピペリジン−4−イルメチル)カルバモイル]ベンジル}カルバモイルメトキシ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン;または
1,1−ジオキソ−3−ブチル−3−エチル−5−フェニル−7−メチルチオ−8−(N−{(R)−α−[N’−(2−N,N−ジメチルアミノスルファモイルエチル)カルバモイル]ベンジル}カルバモイルメトキシ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン
のいずれか一つ;またはその薬学的に許容しうる塩、溶媒和化合物、このような塩の溶媒和化合物またはプロドラッグより選択される。
【0028】
更に別の本発明の適する化合物は、WO03/022825号に記載のIBAT阻害剤である。本発明の具体的な化合物は、WO03/022825号の実施例1〜7のいずれか一つ、またはその薬学的に許容しうる塩、溶媒和化合物、このような塩の溶媒和化合物またはプロドラッグより選択され、そして実施例1〜7の化合物は、本明細書中に援用される。WO03/022825号の請求項1〜8も、本明細書中に援用される。WO03/022825号より選択される本発明の具体的な化合物は、
1,1−ジオキソ−3(R)−3−ブチル−3−エチル−5−(R)−5−フェニル−8−[N−((R)−α−カルボキシベンジル)カルバモイルメトキシ]−2,3,4,5−テトラヒドロ−1,4−ベンゾチアゼピン;
1,1−ジオキソ−3(S)−3−ブチル−3−エチル−5−(S)−5−フェニル−8−[N−((R)−α−カルボキシベンジル)カルバモイルメトキシ]−2,3,4,5−テトラヒドロ−1,4−ベンゾチアゼピン;
1,1−ジオキソ−3(R)−3−ブチル−3−エチル−5−(R)−5−フェニル−8−(N−{(R)−α−[N−(カルボキシメチル)カルバモイル]ベンジル}カルバモイルメトキシ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1,4−ベンゾチアゼピン;
1,1−ジオキソ−3(S)−3−ブチル−3−エチル−5−(S)−5−フェニル−8−(N−{(R)−α−[N−(カルボキシメチル)カルバモイル]ベンジル}カルバモイルメトキシ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1,4−ベンゾチアゼピン;
3,5−trans−1,1−ジオキソ−3−エチル−3−ブチル−5−フェニル−7−ブ
ロモ−8−(N−{(R)−α−[N−(カルボキシメチル)カルバモイル]ベンジル}カルバモイルメトキシ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1,4−ベンゾチアゼピン;
3,5−trans−1,1−ジオキソ−3−(S)−3−エチル−3−ブチル−4−ヒド
ロキシ−5−(S)−5−フェニル−7−ブロモ−8−(N−{(R)−α−[N−(カルボキシメチル)カルバモイル]ベンジル}カルバモイルメトキシ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1,4−ベンゾチアゼピン
3,5−trans−1,1−ジオキソ−3−(R)−3−エチル−3−ブチル−4−ヒド
ロキシ−5−(R)−5−フェニル−7−ブロモ−8−(N−{(R)−α−[N−(カルボキシメチル)カルバモイル]ベンジル}カルバモイルメトキシ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1,4−ベンゾチアゼピン;
3,5−trans−1,1−ジオキソ−3−エチル−3−ブチル−5−フェニル−7−メ
チルチオ−8−(N−{(R)−α−[N−(カルボキシメチル)カルバモイル]ベンジル}カルバモイルメトキシ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1,4−ベンゾチアゼピン;
3,5−trans−1,1−ジオキソ−3−エチル−3−ブチル−5−フェニル−7−メ
チルチオ−8−(N−{(R)−α−[N−(2−スルホエチル)カルバモイル]−4−ヒドロキシベンジル}カルバモイルメトキシ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1,4−ベンゾチアゼピンアンモニア塩;
1,1−ジオキソ−3−(S)−3−エチル−3−ブチル−5−(S)−5−フェニル−7−メチルチオ−8−(N−{(R)−α−[N−(カルボキシメチル)カルバモイル]ベンジル}カルバモイルメトキシ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1,4−ベンゾチアゼピンジエチルアミン塩;および
1,1−ジオキソ−3−(R)−3−エチル−3−ブチル−5−(R)−5−フェニル−7−メチルチオ−8−(N−{(R)−α−[N−(カルボキシメチル)カルバモイル]ベンジル}カルバモイルメトキシ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1,4−ベンゾチアゼピンジエチルアミン塩
のいずれか一つ;またはその薬学的に許容しうる塩、溶媒和化合物、このような塩の溶媒和化合物またはプロドラッグより選択される。
【0029】
更に別の本発明の適する化合物は、WO03/022830号に記載のIBAT阻害剤である。本発明の具体的な化合物は、WO03/022830号の実施例1〜4のいずれか一つ、またはその薬学的に許容しうる塩、溶媒和化合物、このような塩の溶媒和化合物またはプロドラッグより選択され、そして実施例1〜4の化合物は、本明細書中に援用される。WO03/022830号の請求項1〜8も、本明細書中に援用される。WO03/022830号より選択される本発明の具体的な化合物は、
1,1−ジオキソ−3−ブチル−3−エチル−4−ヒドロキシ−5−フェニル−7−(N−{(R)−α−[N−(カルボキシメチル)カルバモイル]ベンジル}カルバモイルメチルチオ)−2,3,4,5−テトラヒドロベンゾチエピン
1,1−ジオキソ−3−ブチル−3−エチル−4−ヒドロキシ−5−フェニル−7−(N−{(R)−α−[N−(2−スルホエチル)カルバモイル]−4−ヒドロキシベンジル}カルバモイルメチルチオ)−2,3,4,5−テトラヒドロベンゾチエピンアンモニア塩
1,1−ジオキソ−3−ブチル−3−エチル−4−ヒドロキシ−5−フェニル−7−{N−[α−(カルボキシ)−2−フルオロベンジル]カルバモイルメチルチオ}−2,3,4,5−テトラヒドロベンゾチエピン;および
1,1−ジオキソ−3−ブチル−3−エチル−4−ヒドロキシ−5−フェニル−7−{N−[1−(カルボキシ)−1−(チエン−2−イル)メチル]カルバモイルメチルチオ}−2,3,4,5−テトラヒドロベンゾチエピン
のいずれか一つ;またはその薬学的に許容しうる塩、溶媒和化合物、このような塩の溶媒和化合物またはプロドラッグより選択される。
【0030】
更に別の本発明の適する化合物は、WO03/022286号に記載のIBAT阻害剤である。本発明の具体的な化合物は、WO03/022286号の実施例1〜39のいずれか一つ、またはその薬学的に許容しうる塩、溶媒和化合物、このような塩の溶媒和化合物またはプロドラッグより選択され、そして実施例1〜39の化合物は、本明細書中に援用される。WO03/022286号の請求項1〜10も、本明細書中に援用される。WO03/022286号より選択される本発明の具体的な化合物は、
1,1−ジオキソ−3,3−ジブチル−5−フェニル−7−メチルチオ−8−(N−{(R)−α−[N−((R)−1−カルボキシ−2−メチルチオエチル)カルバモイル]−4−ヒドロキシベンジル}カルバモイルメトキシ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1,2,5−ベンゾチアジアゼピン;
1,1−ジオキソ−3,3−ジブチル−5−フェニル−7−メチルチオ−8−(N−{(R)−α−[N−((S)−1−カルボキシ−2−(R)−ヒドロキシプロピル)カルバモイル]−4−ヒドロキシベンジル}カルバモイルメトキシ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1,2,5−ベンゾチアジアゼピン;
1,1−ジオキソ−3,3−ジブチル−5−フェニル−7−メチルチオ−8−(N−{(R)−α−[N−((S)−1−カルボキシ−2−メチルプロピル)カルバモイル]−4−ヒドロキシベンジル}カルバモイルメトキシ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1,2,5−ベンゾチアジアゼピン;
1,1−ジオキソ−3,3−ジブチル−5−フェニル−7−メチルチオ−8−(N−{(R)−α−[N−((S)−1−カルボキシブチル)カルバモイル]−4−ヒドロキシベンジル}カルバモイルメトキシ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1,2,5−ベンゾチアジアゼピン;
1,1−ジオキソ−3,3−ジブチル−5−フェニル−7−メチルチオ−8−(N−{(R)−α−[N−((S)−1−カルボキシプロピル)カルバモイル]ベンジル}カルバモイルメトキシ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1,2,5−ベンゾチアジアゼピン;
1,1−ジオキソ−3,3−ジブチル−5−フェニル−7−メチルチオ−8−(N−{(R)−α−[N−((S)−1−カルボキシエチル)カルバモイル]ベンジル}カルバモイルメトキシ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1,2,5−ベンゾチアジアゼピン;
1,1−ジオキソ−3,3−ジブチル−5−フェニル−7−メチルチオ−8−(N−{(R)−α−[N−((S)−1−カルボキシ−2−(R)−ヒドロキシプロピル)カルバモイル]ベンジル}カルバモイルメトキシ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1,2,5−ベンゾチアジアゼピン;
1,1−ジオキソ−3,3−ジブチル−5−フェニル−7−メチルチオ−8−(N−{(R)−α−[N−(2−スルホエチル)カルバモイル]−4−ヒドロキシベンジル}カルバモイルメトキシ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1,2,5−ベンゾチアジアゼピン;
1,1−ジオキソ−3,3−ジブチル−5−フェニル−7−メチルチオ−8−(N−{(R)−α−[N−((S)−1−カルボキシエチル)カルバモイル]−4−ヒドロキシベンジル}カルバモイルメトキシ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1,2,5−ベンゾチアジアゼピン;
1,1−ジオキソ−3,3−ジブチル−5−フェニル−7−メチルチオ−8−(N−{(R)−α−[N−((R)−1−カルボキシ−2−メチルチオエチル)カルバモイル]ベンジル}カルバモイルメトキシ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1,2,5−ベンゾチアジアゼピン;
1,1−ジオキソ−3,3−ジブチル−5−フェニル−7−メチルチオ−8−(N−{(R)−α−[N−{(S)−1−[N−((S)−2−ヒドロキシ−1−カルボキシエチル)カルバモイル]プロピル}カルバモイル]ベンジル}カルバモイルメトキシ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1,2,5−ベンゾチアジアゼピン;および
1,1−ジオキソ−3,3−ジブチル−5−フェニル−7−メチルチオ−8−(N−{(R)−α−[N−((S)−1−カルボキシ−2−メチルプロピル)カルバモイル]ベンジル}カルバモイルメトキシ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1,2,5−ベンゾチアジアゼピン
のいずれか一つ;またはその薬学的に許容しうる塩、溶媒和化合物、このような塩の溶媒和化合物またはプロドラッグより選択される。
【0031】
WO03/022286号より選択される本発明の更に具体的な化合物は、
1,1−ジオキソ−3,3−ジブチル−5−フェニル−7−メチルチオ−8−(N−{(R)−α−[N−((S)−1−カルボキシプロピル)カルバモイル]−4−ヒドロキシベンジル}カルバモイルメトキシ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1,2,5−ベンゾチアジアゼピン;および
1,1−ジオキソ−3,3−ジブチル−5−フェニル−7−メチルチオ−8−[N−((R)−α−カルボキシ−4−ヒドロキシベンジル)カルバモイルメトキシ]−2,3,4,5−テトラヒドロ−1,2,5−ベンゾチアジアゼピン
のいずれか一つ;またはその薬学的に許容しうる塩、溶媒和化合物、このような塩の溶媒和化合物またはプロドラッグより選択される。
【0032】
更に適するIBAT阻害剤は、構造:
【0033】
【化2】

【0034】
[式中、Rvは、水素またはC1-6アルキルより選択され;
1およびR2の一方は、水素またはC1-6アルキルより選択され、もう一方は、C1-6アルキルより選択され;
xおよびRyは、独立して、水素、ヒドロキシ、アミノ、メルカプト、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、N−(C1-6アルキル)アミノ、N,N−(C1-6アルキル)2アミノ、C1-6アルキルS(O)a(式中、aは、0〜2である)より選択され;
zは、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6アルコキシ、C1-6アルカノイル、C1-6アルカノイルオキシ、N−(C1-6アルキル)アミノ、N,N−(C1-6アルキル)2アミノ、C1-6アルカノイルアミノ、N−(C1-6アルキル)カルバモイル、N,N−(C1-6アルキル)2カルバモイル、C1-6アルキルS(O)a(式中、aは、0〜2である)、C1-6アルコキシカルボニル、N−(C1-6アルキル)スルファモイルおよびN,N−(C1-6アルキル)2スルファモイルより選択され;
vは、0〜5であり;
4およびR5の一方は、式(IA):
【0035】
【化3】

【0036】
を有する基であり;
3およびR6、およびR4およびR5のもう一方は、独立して、水素、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6アルコキシ、C1-6アルカノイル、C1-6アルカノイルオキシ、N−(C1-6アルキル)アミノ、N,N−(C1-6アルキル)2アミノ、C1-6アルカノイルアミノ、N−(C1-6アルキル)カルバモイル、N,N−(C1-6アルキル)2カルバモイル、C1-6アルキルS(O)a(式中、aは、0〜2である)、C1-6アルコキシカルボニル、N−(C1-6アルキル)スルファモイルおよびN,N−(C1-6アルキル)2スルファモイルより選択され;ここにおいて、R3およびR6、およびR4およびR5のもう一方は、1個またはそれを超えるR17で炭素上に置換されていてもよく;
Xは、−O−、−N(Ra)−、−S(O)b−または−CH(Ra)−であり;ここにおいて、Raは、水素またはC1-6アルキルであり、そしてbは、0〜2であり;
環Aは、アリールまたはヘテロアリールであり;ここにおいて、環Aは、R18より選択される1個またはそれを超える置換基で炭素上に置換されていてよく;
7は、水素、C1-6アルキル、カルボシクリルまたはヘテロシクリルであり;ここにおいて、R7は、R19より選択される1個またはそれを超える置換基で炭素上に置換されていてよく;そしてこのヘテロシクリルが−NH−基を含有する場合、その窒素は、R20より選択される基で置換されていてもよく;
8は、水素またはC1-6アルキルであり;
9は、水素またはC1-6アルキルであり;
10は、水素、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、ヒドロキシアミノカルボニル、C1-10アルキル、C2-10アルケニル、C2-10アルキニル、C1-10アルコキシ、C1-10アルカノイル、C1-10アルカノイルオキシ、N−(C1-10アルキル)アミノ、N,N−(C1-10アルキル)2アミノ、N,N,N−(C1-10アルキル)3アンモニオ、C1-10アルカノイルアミノ、N−(C1-10アルキル)カルバモイル、N,N−(C1-10アルキル)2カルバモイル、C1-10アルキルS(O)a(式中、aは、0〜2である)、N−(C1-10アルキル)スルファモイル、N,N−(C1-10アルキル)2スルファモイル、N−(C1-10アルキル)スルファモイルアミノ、N,N−(C1-10アルキル)2スルファモイルアミノ、C1-10アルコキシカルボニルアミノ、カルボシクリル、カルボシクリルC1-10アルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルC1-10アルキル、カルボシクリル−(C1-10アルキレン)p−R21−(C1-10アルキレン)q−またはヘテロシクリル−(C1-10アルキレン)r−R22−(C1-10アルキレン)s−であり;ここにおいて、R10は、R23より選択される1個またはそれを超える置換基で炭素上に置換されていてよく;そしてこのヘテロシクリルが−NH−基を含有する場合、その窒素は、R24より選択される基で置換されていてもよく;またはR10は、式(IB):
【0037】
【化4】

【0038】
を有する基であり;ここにおいて、
11は、水素またはC1-6アルキルであり;
12およびR13は、独立して、水素、ハロ、カルバモイル、スルファモイル、C1-10アルキル、C2-10アルケニル、C2-10アルキニル、C1-10アルカノイル、N−(C1-10アルキル)カルバモイル、N,N−(C1-10アルキル)2カルバモイル、C1-10アルキルS(O)a(式中、aは、0〜2である)、N−(C1-10アルキル)スルファモイル、N,N−(C1-10アルキル)2スルファモイル、N−(C1-10アルキル)スルファモイルアミノ、N,N−(C1-10アルキル)2スルファモイルアミノ、カルボシクリルまたはヘテロシクリルより選択され;ここにおいて、R12およびR13は、独立して、R25より選択される1個またはそれを超える置換基で炭素上に置換されていてもよく;そしてこのヘテロシクリルが−NH−基を含有する場合、その窒素は、R26より選択される基で置換されていてもよく;
14は、水素、ハロ、カルバモイル、スルファモイル、ヒドロキシアミノカルボニル、C1-10アルキル、C2-10アルケニル、C2-10アルキニル、C1-10アルカノイル、N−(C1-10アルキル)カルバモイル、N,N−(C1-10アルキル)2カルバモイル、C1-10アルキルS(O)a(式中、aは、0〜2である)、N−(C1-10アルキル)スルファモイル、N,N−(C1-10アルキル)2スルファモイル、N−(C1-10アルキル)スルファモイルアミノ、N,N−(C1-10アルキル)2スルファモイルアミノ、カルボシクリル、カルボシクリルC1-10アルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルC1-10アルキル、カルボシクリル−(C1-10アルキレン)p−R27−(C1-10アルキレン)q−またはヘテロシクリル−(C1-10アルキレン)r−R28−(C1-10アルキレン)s−より選択され;ここにおいて、R14は、R29より選択される1個またはそれを超える置換基で炭素上に置換されていてもよく;そしてこのヘテロシクリルが−NH−基を含有する場合、その窒素は、R30より選択される基で置換されていてもよく;またはR14は、式(IC):
【0039】
【化5】

【0040】
を有する基であり;
15は、水素またはC1-6アルキルであり;そしてR16は、水素またはC1-6アルキルであり;ここにおいて、R16は、R31より選択される1個またはそれを超える基で炭素上に置換されていてもよく;またはR15およびR16は、それらが結合している窒素と一緒に、ヘテロシクリルを形成し;ここにおいて、このヘテロシクリルは、1個またはそれを超えるR37で炭素上に置換されていてもよく;そしてこのヘテロシクリルが−NH−基を含有する場合、その窒素は、R38より選択される基で置換されていてもよく;
nは、1〜3であり;ここにおいて、R7の意味は、同じであってよいしまたは異なっていてよく;
17、R18、R19、R23、R25、R29、R31およびR37は、独立して、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、ヒドロキシアミノカルボニル、C1-10アルキル、C2-10アルケニル、C2-10アルキニル、C1-10アルコキシ、C1-10アルカノイル、C1-10アルカノイルオキシ、N−(C1-10アルキル)アミノ、N,N−(C1-10アルキル)2アミノ、N,N,N−(C1-10アルキル)3アンモニオ、C1-10アルカノイルアミノ、N−(C1-10アルキル)カルバモイル、N,N−(C1-10アルキル)2カルバモイル、C1-10アルキルS(O)a(式中、aは、0〜2である)、N−(C1-10アルキル)スルファモイル、N,N−(C1-10アルキル)2スルファモイル、N−(C1-10アルキル)スルファモイルアミノ、N,N−(C1-10アルキル)2スルファモイルアミノ、C1-10アルコキシカルボニルアミノ、カルボシクリル、カルボシクリルC1-10アルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルC1-10アルキル、カルボシクリル−(C1-10アルキレン)p−R32−(C1-10アルキレン)q−またはヘテロシクリル−(C1-10アルキレン)r−R33−(C1-10アルキレン)s−より選択され;ここにおいて、R17、R18、R19、R23、R25、R29、R31およびR37は、独立して、1個またはそれを超えるR34で炭素上に置換されていてもよく;そしてこのヘテロシクリルが−NH−基を含有する場合、その窒素は、R35より選択される基で置換されいてもよく;
21、R22、R27、R28、R32またはR33は、独立して、−O−、−NR36−、−S(O)x−、−NR36C(O)NR36−、−NR36C(S)NR36−、−OC(O)N=C−、−NR36C(O)−または−C(O)NR36−より選択され;ここにおいて、R36は、水素またはC1-6アルキルより選択され、そしてxは、0〜2であり;
p、q、rおよびsは、独立して、0〜2より選択され;
34は、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、カルバモイル、ウレイド、アミノ、ニトロ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、メチル、エチル、メトキシ、エトキシ、ビニル、アリル、エチニル、ホルミル、アセチル、ホルムアミド、アセチルアミノ、アセトキシ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、N−メチルカルバモイル、N,N−ジメチルカルバモイル、メチルチオ、メチルスルフィニル、メシル、N−メチルスルファモイル、N,N−ジメチルスルファモイル、N−メチルスルファモイルアミノおよびN,N−ジメチルスルファモイルアミノより選択され;
20、R24、R26、R30、R35およびR38は、独立して、C1-6アルキル、C1-6アルカノイル、C1-6アルキルスルホニル、C1-6アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−(C1-6アルキル)カルバモイル、N,N−(C1-6アルキル)カルバモイル、ベンジル、ベンジルオキシカルボニル、ベンゾイルおよびフェニルスルホニルより選択される]
を有するもの;またはそれらの薬学的に許容しうる塩、溶媒和化合物、このような塩の溶媒和化合物またはプロドラッグである。
【0041】
上の構造を有する適したIBAT阻害剤は、
1,1−ジオキソ−3,3−ジブチル−5−フェニル−7−メチルチオ−8−(N−{(R)−α−[N−(2−(S)−3−(R)−4−(R)−5−(R)−2,3,4,5,6−ペンタヒドロキシヘキシル)カルバモイル]ベンジル}カルバモイルメトキシ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1,2,5−ベンゾチアジアゼピン;
1,1−ジオキソ−3,3−ジブチル−5−フェニル−7−メチルチオ−8−(N−{(R)−α−[N−(2−(S)−3−(R)−4−(R)−5−(R)−2,3,4,5,6−ペンタヒドロキシヘキシル)カルバモイル]−4−ヒドロキシベンジル}カルバモイルメトキシ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1,2,5−ベンゾチアジアゼピン;
1,1−ジオキソ−3,3−ジブチル−5−フェニル−7−メチルチオ−8−[N−((R/S)−α−{N−[1−(R)−2−(S)−1−ヒドロキシ−1−(3,4−ジヒドロキシフェニル)プロパ−2−イル]カルバモイル}ベンジル)カルバモイルメトキシ]−2,3,4,5−テトラヒドロ−1,2,5−ベンゾチアジアゼピン(両方の鏡像異性体);
1,1−ジオキソ−3,3−ジブチル−5−フェニル−7−メチルチオ−8−{N−[(R)−α−(N−{2−(S)−[N−(カルバモイルメチル)カルバモイル]ピロリジン−1−イルカルボニルメチル}カルバモイル)ベンジル]カルバモイルメトキシ}−2,3,4,5−テトラヒドロ−1,2,5−ベンゾチアジアゼピン;
1,1−ジオキソ−3,3−ジブチル−5−フェニル−7−メチルチオ−8−[N−((R)−α−{N−[2−(3,4,5−トリヒドロキシフェニル)エチル]カルバモイル}ベンジル)カルバモイルメトキシ]−2,3,4,5−テトラヒドロ−1,2,5−ベンゾチアジアゼピン;または
1,1−ジオキソ−3,3−ジブチル−5−フェニル−7−メチルチオ−8−(N−{(R)−α−[N−(2−(R)−3−(S)−4−(S)−5−(R)−3,4,5,6−テトラヒドロキシテトラヒドロピラン−2−イルメチル)カルバモイル]ベンジル}カルバモイルメトキシ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1,2,5−ベンゾチアジアゼピン
のいずれか一つ;またはその薬学的に許容しうる塩、溶媒和化合物、このような塩の溶媒和化合物またはプロドラッグより選択される。
【0042】
更に適するIBAT阻害剤は、構造:
【0043】
【化6】

【0044】
[式中、R1およびR2は、独立して、C1-4アルキルより選択され;
3は、水素、ヒドロキシまたはハロであり;
4は、C1-4アルキルであって、ヒドロキシ、メトキシおよびメチルS(O)a(式中、aは、0〜2である)で置換されていてよいものであり;
5は、ヒドロキシまたはHOC(O)CH(R6)NH−であり;
6は、水素、およびC1-3アルキルであって、ヒドロキシ、メトキシおよびメチルS(O)a(式中、aは、0〜2である)で置換されていてよいものより選択され;
但し、R1およびR2が双方ともブチルであり、R5がヒドロキシであり、そしてR4がメチルチオメチル、メチルスルフィニルメチル、2−メチルチオエチル、ヒドロキシメチル、メトキシメチルである場合;R3は水素ではないという条件付きであり;そしてR1およびR2が双方ともブチルであり、R5がHOC(O)CH(R6)NH−であり、R6がヒドロキシメチルであり、そしてR4がヒドロキシメチルである場合;R3は水素ではないという条件付きである]
を有するもの;またはそれらの薬学的に許容しうる塩、溶媒和化合物、このような塩の溶媒和化合物またはプロドラッグである。
【0045】
上の構造を有する適したIBAT阻害剤は、
1,1−ジオキソ−3,3−ジブチル−5−フェニル−7−メチルチオ−8−(N−{(R)−α−[N’−((S)−1−カルボキシエチル)カルバモイル]ベンジル}カルバモイルメトキシ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン;
1,1−ジオキソ−3,3−ジブチル−5−フェニル−7−メチルチオ−8−(N−{(R)−α−[N’−((S)−1−カルボキシプロピル)カルバモイル]ベンジル}カルバモイルメトキシ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン;
1,1−ジオキソ−3,3−ジブチル−5−フェニル−7−メチルチオ−8−(N−{(R)−α−[N’−((S)−1−カルボキシブチル)カルバモイル]ベンジル}カルバモイルメトキシ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン;
1,1−ジオキソ−3,3−ジブチル−5−フェニル−7−メチルチオ−8−(N−{(R)−α−[N’−((S)−1−カルボキシ−2−メチルプロピル)カルバモイル]ベンジル}カルバモイルメトキシ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン;
1,1−ジオキソ−3,3−ジブチル−5−フェニル−7−メチルチオ−8−(N−{(R)−α−[N’−((S)−1−カルボキシ−2−メチルブチル)カルバモイル]ベンジル}カルバモイルメトキシ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン;
1,1−ジオキソ−3,3−ジブチル−5−フェニル−7−メチルチオ−8−(N−{(R)−α−[N’−((S)−1−カルボキシ−3−メチルブチル)カルバモイル]ベンジル}カルバモイルメトキシ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン;
1,1−ジオキソ−3,3−ジブチル−5−フェニル−7−メチルチオ−8−(N−{(R)−α−[N’−((S)−1−カルボキシ−2−ヒドロキシプロピル)カルバモイル]ベンジル}カルバモイルメトキシ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン;
1,1−ジオキソ−3,3−ジブチル−5−フェニル−7−メチルチオ−8−(N−{(R)−α−[N’−((S)−1−カルボキシ−2−メシルエチル)カルバモイル]ベンジル}カルバモイルメトキシ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン;
1,1−ジオキソ−3,3−ジブチル−5−フェニル−7−メチルチオ−8−(N−{(R)−α−[N’−((S)−1−カルボキシ−3−メチルスルホニルプロピル)カルバモイル]ベンジル}カルバモイルメトキシ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン;
1,1−ジオキソ−3,3−ジブチル−5−フェニル−7−メチルチオ−8−(N−{(R)−α−[N’−((S)−1−カルボキシ−3−メシルプロピル)カルバモイル]ベンジル}カルバモイルメトキシ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン;
1,1−ジオキソ−3,3−ジブチル−5−フェニル−7−メチルチオ−8−(N−{(R)−α−[N’−((S)−1−カルボキシエチル)カルバモイル]−4−ヒドロキシベンジル}カルバモイルメトキシ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン;
1,1−ジオキソ−3,3−ジブチル−5−フェニル−7−メチルチオ−8−(N−{(R)−α−[N’−((S)−1−カルボキシプロピル)カルバモイル]−4−ヒドロキシベンジル}カルバモイルメトキシ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン;
1,1−ジオキソ−3,3−ジブチル−5−フェニル−7−メチルチオ−8−(N−{(R)−α−[N’−((S)−1−カルボキシブチル)カルバモイル]−4−ヒドロキシベンジル}カルバモイルメトキシ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン;
1,1−ジオキソ−3,3−ジブチル−5−フェニル−7−メチルチオ−8−(N−{(R)−α−[N’−((S)−1−カルボキシ−2−メチルプロピル)カルバモイル]−4−ヒドロキシベンジル}カルバモイルメトキシ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン;
1,1−ジオキソ−3,3−ジブチル−5−フェニル−7−メチルチオ−8−(N−{(R)−α−[N’−((S)−1−カルボキシ−2−メチルブチル)カルバモイル]−4−ヒドロキシベンジル}カルバモイルメトキシ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン;
1,1−ジオキソ−3,3−ジブチル−5−フェニル−7−メチルチオ−8−(N−{(R)−α−[N’−((S)−1−カルボキシ−3−メチルブチル)カルバモイル]−4−ヒドロキシベンジル}カルバモイルメトキシ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン;
1,1−ジオキソ−3,3−ジブチル−5−フェニル−7−メチルチオ−8−(N−{(R)−α−[N’−((S)−1−カルボキシ−2−ヒドロキシエチル)カルバモイル]−4−ヒドロキシベンジル}カルバモイルメトキシ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン;
1,1−ジオキソ−3,3−ジブチル−5−フェニル−7−メチルチオ−8−(N−{(R)−α−[N’−((S)−1−カルボキシ−2−ヒドロキシプロピル)カルバモイル]−4−ヒドロキシベンジル}カルバモイルメトキシ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン;
1,1−ジオキソ−3,3−ジブチル−5−フェニル−7−メチルチオ−8−(N−{(R)−α−[N’−((S)−1−カルボキシ−2−メチルチオエチル)カルバモイル]−4−ヒドロキシベンジル}カルバモイルメトキシ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン;
1,1−ジオキソ−3,3−ジブチル−5−フェニル−7−メチルチオ−8−(N−{(R)−α−[N’−((S)−1−カルボキシ−2−メチルスルフィニルエチル)カルバモイル]−4−ヒドロキシベンジル}カルバモイルメトキシ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン;
1,1−ジオキソ−3,3−ジブチル−5−フェニル−7−メチルチオ−8−(N−{(R)−α−[N’−((S)−1−カルボキシ−2−メシルエチル)カルバモイル]−4−ヒドロキシベンジル}カルバモイルメトキシ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン;
1,1−ジオキソ−3,3−ジブチル−5−フェニル−7−メチルチオ−8−(N−{(R)−α−[N’−((S)−1−カルボキシ−2−メトキシエチル)カルバモイル]−4−ヒドロキシベンジル}カルバモイルメトキシ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン;
1,1−ジオキソ−3,3−ジブチル−5−フェニル−7−メチルチオ−8−(N−{(R)−α−[N’−((S)−1−カルボキシ−3−メチルチオプロピル)カルバモイル]−4−ヒドロキシベンジル}カルバモイルメトキシ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン;
1,1−ジオキソ−3,3−ジブチル−5−フェニル−7−メチルチオ−8−(N−{(R)−α−[N’−((S)−1−カルボキシ−3−メチルスルホニルプロピル)カルバモイル]−4−ヒドロキシベンジル}カルバモイルメトキシ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン;または
1,1−ジオキソ−3,3−ジブチル−5−フェニル−7−メチルチオ−8−(N−{(R)−α−[N’−((S)−1−カルボキシ−3−メシルプロピル)カルバモイル]−4−ヒドロキシベンジル}カルバモイルメトキシ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン
のいずれか一つ;またはその薬学的に許容しうる塩、溶媒和化合物、このような塩の溶媒和化合物またはプロドラッグより選択される。
【0046】
上の構造を有する更に別の適するIBAT阻害剤は、
1,1−ジオキソ−3,3−ジブチル−5−フェニル−7−メチルチオ−8−(N−{(R)−α−[N’−((S)−1−カルボキシプロピル)カルバモイル]−4−ヒドロキシベンジル}カルバモイルメトキシ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン;または
1,1−ジオキソ−3,3−ジブチル−5−フェニル−7−メチルチオ−8−(N−{(R)−α−[N’−((S)−1−カルボキシエチル)カルバモイル]ベンジル}カルバモイルメトキシ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン
より選択される。
【0047】
更に適するIBAT阻害剤は、構造:
【0048】
【化7】

【0049】
[式中、M1は、−CH2−または−NR21−であり;
2は、−CR2223−または−NR24−であり;但し、M1が−NR21−である場合、M2は−CR2223−であるという条件付きであり;
1およびR2の一方は、水素、C1-6アルキルまたはC2-6アルケニルより選択され、そしてもう一方は、C1-6アルキルまたはC2-6アルケニルより選択され;
3は、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6アルコキシ、C1-6アルカノイル、C1-6アルカノイルオキシ、N−(C1-6アルキル)ア
ミノ、N,N−(C1-6アルキル)2アミノ、C1-6アルカノイルアミノ、N−(C1-6アルキル)カルバモイル、N,N−(C1-6アルキル)2カルバモイル、C1-6アルキルS(O)a(式中、aは、0〜2である)、C1-6アルコキシカルボニル、N−(C1-6アルキル)スルファモイルおよびN,N−(C1-6アルキル)2スルファモイルより選択され;
vは、0〜5であり;
5およびR6の一方は、式(IA):
【0050】
【化8】

【0051】
を有する基であり;
4およびR7、およびR5およびR6のもう一方は、独立して、水素、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、C1-4アルキル、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、C1-4アルコキシ、C1-4アルカノイル、C1-4アルカノイルオキシ、N−(C1-4アルキル)アミノ、N,N−(C1-4アルキル)2アミノ、C1-4アルカノイルアミノ、N−(C1-4アルキル)カルバモイル、N,N−(C1-4アルキル)2カルバモイル、C1-4アルキルS(O)a(式中、aは、0〜2である)、C1-4アルコキシカルボニル、N−(C1-4アルキル)スルファモイルおよびN,N−(C1-4アルキル)2スルファモイルより選択され;ここにおいて、R4およびR7、およびR5およびR6のもう一方は、1個またはそれを超えるR25で炭素上に置換されていてもよく;
Zは、−O−、−N(Ra)−、−S(O)b−または−CH(Ra)−であり;ここにおいて、Raは、水素またはC1-6アルキルであり、そしてbは、0〜2であり;
8は、水素、C1-4アルキル、カルボシクリルまたはヘテロシクリルであり;ここにおいて、R8は、R26より選択される1個またはそれを超える置換基で炭素上に置換されていてもよく;そしてこのヘテロシクリルが−NH−基を含有する場合、その窒素は、R27より選択される基で置換されていてもよく;
9は、水素またはC1-4アルキルであり;
10およびR11は、独立して、水素、C1-4アルキル、カルボシクリルまたはヘテロシクリルより選択され;またはR10およびR11は一緒に、C2-6アルキレンを形成し;ここにおいて、R10およびR11、または一緒になったR10およびR11は、独立して、R28より選択される1個またはそれを超える置換基で炭素上に置換されていてもよく;そしてこのヘテロシクリルが−NH−部分を含有する場合、その窒素は、1個またはそれを超えるR29で置換されていてもよく;
12は、水素、C1-4アルキル、カルボシクリルまたはヘテロシクリルであり;ここにおいて、R12は、R30より選択される1個またはそれを超える置換基で炭素上に置換されていてもよく;そしてこのヘテロシクリルが−NH−部分を含有する場合、その窒素は、1個またはそれを超えるR31で置換されていてもよく;
13は、水素、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、ヒドロキシアミノカルボニル、C1-10アルキル、C2-10アルケニル、C2-10アルキニル、C1-10アルコキシ、C1-10アルコキシカルボニル、C1-10アルカノイル、C1-10アルカノイルオキシ、N−(C1-10アルキル)アミノ、N,N−(C1-10アルキル)2アミノ、N,N,N−(C1-10アルキル)3アンモニオ、C1-10アルカノイルアミノ、N−(C1-10アルキル)カルバモイル、N,N−(C1-10アルキル)2カルバモイル、C1-10アルキルS(O)a(式中、aは、0〜2である)、N−(C1-10アルキル)スルファモイル、N,N−(C1-10アルキル)2スルファモイル、N−(C1-10アルキル)スルファモイルアミノ、N,N−(C1-10アルキル)2スルファモイルアミノ、C1-10アルコキシカルボニルアミノ、カルボシクリル、カルボシクリルC1-10アルキル、複素環式基、ヘテロシクリルC1-10アルキル、カルボシクリル−(C1-10アルキレン)e−R32−(C1-10アルキレン)f−またはヘテロシクリル−(C1-10アルキレン)g−R33−(C1-10アルキレン)h−であり;ここにおいて、R13は、R36より選択される1個またはそれを超える置換基で炭素上に置換されていてもよく;そしてこのヘテロシクリルが−NH−基を含有する場合、その窒素は、R37より選択される基で置換されていてもよく;またはR13は、式(IB):
【0052】
【化9】

【0053】
を有する基であり;
Xは、−N(R38)−、−N(R38)C(O)−、−O−および−S(O)a−であり;ここにおいて、aは、0〜2であり、そしてR38は、水素またはC1-4アルキルであり;
14は、水素またはC1-4アルキルであり;
15およびR16は、独立して、水素、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6アルコキシ、C1-6アルカノイル、C1-6アルカノイルオキシ、N−(C1-6アルキル)アミノ、N,N−(C1-6アルキル)2アミノ、C1-6アルカノイルアミノ、N−(C1-6アルキル)カルバモイル、N,N−(C1-6アルキル)2カルバモイル、C1-6アルキルS(O)a(式中、aは、0〜2である)、C1-6アルコキシカルボニル、N−(C1-6アルキル)スルファモイル、N,N−(C1-6アルキル)2スルファモイル、カルボシクリルまたは複素環式基より選択され;ここにおいて、R15およびR16は、独立して、R41より選択される1個またはそれを超える置換基で炭素上に置換されていてもよく;そしてこのヘテロシクリルが−NH−基を含有する場合、その窒素は、R42より選択される基で置換されていてもよく;
17は、水素、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、ヒドロキシアミノカルボニル、C1-10アルキル、C2-10アルケニル、C2-10アルキニル、C1-10アルコキシ、C1-10アルカノイル、C1-10アルカノイルオキシ、N−(C1-10アルキル)アミノ、N,N−(C1-10アルキル)2アミノ、C1-10アルカノイルアミノ、N−(C1-10アルキル)カルバモイル、C1-10アルコキシカルボニル、N,N−(C1-10アルキル)2カルバモイル、C1-10アルキルS(O)a(式中、aは、0〜2である)、N−(C1-10アルキル)スルファモイル、N,N−(C1-10アルキル)2スルファモイル、N−(C1-10アルキル)スルファモイルアミノ、N,N−(C1-10アルキル)2スルファモイルアミノ、カルボシクリル、カルボシクリルC1-10アルキル、複素環式基、ヘテロシクリルC1-10アルキル、カルボシクリル−(C1-10アルキレン)e−R43−(C1-10アルキレン)f−またはヘテロシクリル−(C1-10アルキレン)g−R44−(C1-10アルキレン)h−より選択され;ここにおいて、R17は、R47より選択される1個またはそれを超える置換基で炭素上に置換されていてもよく;そしてこのヘテロシクリルが−NH−基を含有する場合、その窒素は、R48より選択される基で置換されていてもよく;またはR17は、式(IC):
【0054】
【化10】

【0055】
を有する基であり;ここにおいて、
18は、水素またはC1-4アルキルより選択され;
19は、水素、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6アルコキシ、C1-6アルカノイル、C1-6アルカノイルオキシ、N−(C1-6アルキル)アミノ、N,N−(C1-6アルキル)2アミノ、C1-6アルカノイルアミノ、N−(C1-6アルキル)カルバモイル、N,N−(C1-6アルキル)2カルバモイル、C1-6アルキルS(O)a(式中、aは、0〜2である)、C1-6アルコキシカルボニル、N−(C1-6アルキル)スルファモイル、N,N−(C1-6アルキル)2スルファモイル、カルボシクリルまたは複素環式基より選択され;但し、R19は、R51より選択される1個またはそれを超える置換基で炭素上に置換されていてもよく;そしてこのヘテロシクリルが−NH−基を含有する場合、その窒素は、R52より選択される基で置換されていてもよく;
20は、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、ヒドロキシアミノカルボニル、C1-10アルキル、C2-10アルケニル、C2-10アルキニル、C1-10アルコキシ、C1-10アルコキシカルボニル、C1-10アルカノイル、C1-10アルカノイルオキシ、N−(C1-10アルキル)アミノ、N,N−(C1-10アルキル)2アミノ、N,N,N−(C1-10アルキル)3アンモニオ、C1-10アルカノイルアミノ、N−(C1-10アルキル)カルバモイル、N,N−(C1-10アルキル)2カルバモイル、C1-10アルキルS(O)a(式中、aは、0〜2である)、N−(C1-10アルキル)スルファモイル、N,N−(C1-10アルキル)2スルファモイル、N−(C1-10アルキル)スルファモイルアミノ、N,N−(C1-10アルキル)2スルファモイルアミノ、C1-10アルコキシカルボニルアミノ、カルボシクリル、カルボシクリルC1-10アルキル、複素環式基、ヘテロシクリルC1-10アルキル、カルボシクリル−(C1-10アルキレン)e−R53−(C1-10アルキレン)f−またはヘテロシクリル−(C1-10アルキレン)g−R54−(C1-10アルキレン)h−より選択され;ここにおいて、R20は、1個またはそれを超えるR57で炭素上に置換されていてもよく;そしてこのヘテロシクリルが−NH−基を含有する場合、その窒素は、R58より選択される基で置換されていてもよく;
pは、1〜3であり;ここにおいて、R15の意味は、同じであってよいしまたは異なっていてよく;
qは、0〜1であり;
rは、0〜3であり;ここにおいて、R16の意味は、同じであってよいしまたは異なっていてよく;
mは、0〜2であり;ここにおいて、R12の意味は、同じであってよいしまたは異なっていてよく;
nは、1〜2であり;ここにおいて、R8の意味は、同じであってよいしまたは異なっ
ていてよく;
zは、0〜3であり;ここにおいて、R19の意味は、同じであってよいしまたは異なっていてよく;
21は、水素またはC1-6アルキルより選択され;
22およびR23は、独立して、水素、ヒドロキシ、アミノ、メルカプト、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、N−(C1-6アルキル)アミノ、N,N−(C1-6アルキル)2アミノ、C1-6アルキルS(O)a(式中、aは、0〜2である)より選択され;
24は、水素、ヒドロキシ、C1-6アルキル、C1-4アルコキシおよびC1-6アルカノイルオキシより選択され;
25は、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、C1-4アルキル、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、C1-4アルコキシ、C1-4アルカノイル、C1-4アルカノイルオキシ、N−(C1-4アルキル)アミノ、N,N−(C1-4アルキル)2アミノ、C1-4アルカノイルアミノ、N−(C1-4アルキル)カルバモイル、N,N−(C1-4アルキル)2カルバモイル、C1-4アルキルS(O)a(式中、aは、0〜2である)、C1-4アルコキシカルボニル、N−(C1-4アルキル)スルファモイルおよびN,N−(C1-4アルキル)2スルファモイルより選択され;ここにおいて、R25は、独立して、1個またはそれを超えるR67で炭素上に置換されていてもよく;
26、R28、R30、R36、R41、R47、R51およびR57は、独立して、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、ヒドロキシアミノカルボニル、C1-10アルキル、C2-10アルケニル、C2-10アルキニル、C1-10アルコキシ、C1-10アルカノイル、C1-10アルカノイルオキシ、C1-10アルコキシカルボニル、N−(C1-10アルキル)アミノ、N,N−(C1-10アルキル)2アミノ、N,N,N−(C1-10アルキル)3アンモニオ、C1-10アルカノイルアミノ、N−(C1-10アルキル)カルバモイル、N,N−(C1-10アルキル)2カルバモイル、C1-10アルキルS(O)a(式中、aは、0〜2である)、N−(C1-10アルキル)スルファモイル、N,N−(C1-10アルキル)2スルファモイル、N−(C1-10アルキル)スルファモイルアミノ、N,N−(C1-10アルキル)2スルファモイルアミノ、C1-10アルコキシカルボニルアミノ、カルボシクリル、カルボシクリルC1-10アルキル、複素環式基、ヘテロシクリルC1-10アルキル、カルボシクリル−(C1-10アルキレン)e−R59−(C1-10アルキレン)f−またはヘテロシクリル−(C1-10アルキレン)g−R60−(C1-10アルキレン)h−より選択され;ここにおいて、R26、R28、R30、R36、R41、R47、R51およびR57は、独立して、1個またはそれを超えるR63で炭素上に置換されていてもよく;そしてこのヘテロシクリルが−NH−基を含有する場合、その窒素は、R64より選択される基で置換されていてもよく;
27、R29、R31、R37、R42、R48、R52、R58およびR64は、独立して、C1-6アルキル、C1-6アルカノイル、C1-6アルキルスルホニル、スルファモイル、N−(C1-6アルキル)スルファモイル、N,N−(C1-6アルキル)2スルファモイル、C1-6アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−(C1-6アルキル)カルバモイル、N,N−(C1-6アルキル)2カルバモイル、ベンジル、フェネチル、ベンゾイル、フェニルスルホニルおよびフェニルより選択され;
32、R33、R43、R44、R53、R54、R59およびR60は、独立して、−O−、−NR65−、−S(O)x−、−NR65C(O)NR66−、−NR65C(S)NR66−、−OC(O)N=C−、−NR65C(O)−または−C(O)NR65−より選択され;ここにおいて、R65およびR66は、独立して、水素またはC1-6アルキルより選択され、そしてxは、0〜2であり;
63およびR67は、独立して、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、カルバモイル、ウレイド、アミノ、ニトロ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、メチル、エチル、メトキシ、エトキシ、ビニル、アリル、エチニル、メトキシカルボニル、ホルミル、アセチル、ホルムアミド、アセチルアミノ、アセトキシ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、N−メチルカルバモイル、N,N−ジメチルカルバモイル、メチルチオ、メチルスルフィニル、メシル、N−メチルスルファモイルおよびN,N−ジメチルスルファモイルより選択され;そして
e、f、gおよびhは、独立して、0〜2より選択される]
を有するもの;またはそれらの薬学的に許容しうる塩、溶媒和化合物、このような塩の溶媒和化合物またはプロドラッグである。
【0056】
上の構造を有する更に適したIBAT阻害剤は、
(+/−)−trans−1,1−ジオキソ−3−エチル−3−ブチル−5−フェニル−7−メチルチオ−8−(N−{(R)−α−[N’−(2−(S)−3−(R)−4−(R)−5−(R)−2,3,4,5,6−ペンタヒドロキシヘキシル)カルバモイル]ベンジル}カルバモイルメトキシ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1,4−ベンゾチアゼピン;
(+/−)−trans−1,1−ジオキソ−3−エチル−3−ブチル−5−フェニル−7−メチルチオ−8−(N−{(R)−α−[N’−(2−(S)−3−(R)−4−(R)−5−(R)−2,3,4,5,6−ペンタヒドロキシヘキシル)カルバモイル]ベンジル}カルバモイルメトキシ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1,4−ベンゾチアゼピン;
1,1−ジオキソ−3−エチル−3−ブチル−4−ヒドロキシ−5−フェニル−7−(N−{α−[N’−(2−(S)−3−(R)−4−(R)−5−(R)−2,3,4,5,6−ペンタヒドロキシヘキシル)カルバモイル]−2−フルオロベンジル}カルバモイルメチルチオ)−2,3,4,5−テトラヒドロベンゾチアピン;または
1,1−ジオキソ−3−ブチル−3−エチル−4−ヒドロキシ−5−フェニル−7−(N−{1−[N’−(2−(S)−3−(R)−4−(R)−5−(R)−2,3,4,5,6−ペンタヒドロキシヘキシル)カルバモイル]−1−(シクロヘキシル)メチル}カルバモイルメチルチオ)−2,3,4,5−テトラヒドロベンゾチエピン
のいずれか一つより選択される。
【0057】
本発明の具体的な側面において、IBAT阻害剤、またはその薬学的に許容しうる塩、溶媒和化合物、このような塩の溶媒和化合物またはプロドラッグは、IBAT阻害剤またはその薬学的に許容しうる塩である。
【0058】
上の化合物の適する薬学的に許容しうる塩は、例えば、十分に塩基性である本発明の化合物の酸付加塩、例えば、無機酸または有機酸、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、トリフルオロ酢酸、クエン酸、酢酸またはマレイン酸との酸付加塩である。更に、十分に酸性である化合物の適する薬学的に許容しうる塩は、アルカリ金属塩、例えば、ナトリウム塩またはカリウム塩;アルカリ土類金属塩、例えば、カルシウム塩またはマグネシウム塩;アンモニウム塩;または生理学的に許容しうる陽イオンを与える有機塩基との塩、例えば、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、ピペリジン、モルホリンまたはトリス−(2−ヒドロキシエチル)アミンとの塩である。
【0059】
それら化合物は、ヒトまたは動物の体内で分解されて親化合物を生じるプロドラッグの形で投与することができる。プロドラッグの例には、in vivo 加水分解性エステルおよび in vivo 加水分解性アミドが含まれる。
【0060】
カルボキシ基またはヒドロキシ基を含有する化合物の in vivo 加水分解性エステルは、例えば、ヒトまたは動物の体内で加水分解されて親酸またはアルコールを生じる、薬学的に許容しうるエステルである。カルボキシ基に適する薬学的に許容しうるエステルには、C1-6アルコキシメチルエステル、例えば、メトキシメチル;C1-6アルカノイルオキシメチルエステル、例えば、ピバロイルオキシメチル;フタリジルエステル;C3-8シクロアルコキシカルボニルオキシC1-6アルキルエステル、例えば、1−シクロヘキシルカルボニルオキシエチル;1,3−ジオキソレン−2−オニルメチルエステル、例えば、5−メチル−1,3−ジオキソレン−2−オニルメチル;およびC1-6アルコキシカルボニルオキシエチルエステル、例えば、1−メトキシカルボニルオキシエチルが含まれ、それらは、化合物中のいずれのカルボキシ基で形成されてもよい。
【0061】
ヒドロキシ基を含有する化合物の in vivo 加水分解性エステルには、リン酸エステルなどの無機エステル、およびα−アシルオキシアルキルエーテル、およびエステル分解の in vivo 加水分解の結果として親ヒドロキシ基を生じる関連化合物が含まれる。α−アシルオキシアルキルエーテルの例には、アセトキシメトキシおよび2,2−ジメチルプロピオニルオキシメトキシが含まれる。ヒドロキシについての in vivo 加水分解性エステル形成性基の選択肢には、アルカノイル、ベンゾイル、フェニルアセチル、および置換されたベンゾイルおよびフェニルアセチル、アルコキシカルボニル(炭酸アルキルエステルを生じる)、ジアルキルカルバモイルおよびN−(ジアルキルアミノエチル)−N−アルキルカルバモイル(カルバメートを生じる)、ジアルキルアミノアセチルおよびカルボキシアセチルが含まれる。ベンゾイル上の置換基の例には、ベンゾイル環の3位または4位に環窒素からメチレン基によって連結したモルホリノおよびピペラジノが含まれる。
【0062】
カルボキシ基を含有する化合物の in vivo 加水分解性アミドに適する意味は、例えば、N−メチルアミド、N−エチルアミド、N−プロピルアミド、N,N−ジメチルアミド、N−エチル−N−メチルアミドまたはN,N−ジエチルアミドのような、N−C1-6アルキルアミドまたはN,N−ジ−C1-6アルキルアミドである。
【0063】
実験
本明細書中の前に述べられたように、本発明において定義された化合物は、機能的便秘症およびC−IBSの処置に有用である。これら性質は、例えば、当該技術分野において知られている次のモデルを用いて評価することができる。
【0064】
便秘症についての Buenos イヌモデル(Hepato-gasteroenterology, 1980, 27, 381-389)。ここでは、イヌに低繊維/高タンパク質食を与えて、便秘症を誘発させる;
Niwa モルヒネ誘発便秘症モデル(Bioscience Biotechnology and Biochemistry, 2002, 66, 6, 1233-1240);そして
ラットの盲腸切除も、便秘症を誘発することが示された。
【0065】
いったん便秘症が誘発されたら、それら被験動物にIBAT阻害剤を投与して、便秘症を緩和するIBAT阻害剤の能力を評価することができる。
次のデータは、Buenos イヌモデル(上の公報に記載の方法)を、20g/kg体重/
日の肉をイヌに与える変更を伴って用いて得た。結果は、入口値(IBAT阻害剤での処置開始前日)を差し引いた3回の処置日期間中の糞便増加の平均値として計算する。それらイヌは、1日当たりの糞便量が30グラム未満であった場合、便秘症と判定した。
【0066】
(1)化合物1:1,1−ジオキソ−3,3−ジブチル−5−フェニル−7−メチルチオ−8−(N−{(R)−α−[N−(2−スルホエチル)カルバモイル]−4−ヒドロキシベンジル}カルバモイルメトキシ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1,2,5−ベンゾチアジアゼピン
【0067】
【表1】

【0068】
(2)化合物2:1,1−ジオキソ−3,3−ジブチル−5−フェニル−7−メチルチオ−8−(N−{(R)−α−[N−((S)−1−カルボキシ−2−(R)−ヒドロキシプロピル)カルバモイル]−4−ヒドロキシベンジル}カルバモイルメトキシ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1,2,5−ベンゾチアジアゼピン
【0069】
【表2】

【0070】
(3)化合物3:1,1−ジオキソ−3,3−ジブチル−5−フェニル−7−メチルチオ−8−(N−{(R)−α−[N−((S)−1−カルボキシ−2−メチルプロピル)カルバモイル]−4−ヒドロキシベンジル}カルバモイルメトキシ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1,2,5−ベンゾチアジアゼピン
【0071】
【表3】

【0072】
Buenos 便秘症イヌモデルで得られたデータは、試験されたIBAT阻害剤が全て、このモデルの便秘症を逆行させることができるということを示している。各々のイヌの糞便量は、化合物1、化合物2および化合物3で、それぞれ、38±7g/日、23±11g/日および39±2g/日ずつの処置後に増加した。
【0073】
本発明の一つの側面により、便秘症の処置および/または予防に用いるための医薬組成物であって、IBAT阻害剤、またはその薬学的に許容しうる塩、溶媒和化合物、このような塩の溶媒和化合物またはプロドラッグを、薬学的に許容しうる希釈剤または担体と一緒に含む医薬組成物を提供する。
【0074】
それら医薬組成物は、経口投与に適した形で、例えば、錠剤またはカプセル剤として、非経口注射(静脈内、皮下、筋肉内、血管内または注入を含めた)用に滅菌液剤、懸濁剤または乳剤として、局所投与用に軟膏剤またはクリーム剤として、または直腸投与用に坐剤としてあってよい。概して、上の組成物は、慣用的な賦形剤を用いて慣用法で製造することができる。
【0075】
本発明のもう一つの特徴により、ヒトなどの温血動物の便秘症の処置および/または予防に用いるための薬剤の製造における、IBAT阻害剤、またはその薬学的に許容しうる塩、溶媒和化合物、このような塩の溶媒和化合物またはプロドラッグの使用を提供する。
【0076】
したがって、本発明により、便秘症の処置および/または予防を必要としているヒトなどの温血動物の便秘症の処置および/または予防の方法であって、その動物に、有効量のIBAT阻害剤、またはその薬学的に許容しうる塩、溶媒和化合物、このような塩の溶媒和化合物またはプロドラッグを投与することを含む方法を提供する。
【0077】
本発明のもう一つの特徴により、ヒトなどの温血動物の便秘症の処置および/または予防における、IBAT阻害剤、またはその薬学的に許容しうる塩、溶媒和化合物、このような塩の溶媒和化合物またはプロドラッグの使用を提供する。
【0078】
IBAT阻害剤、またはその薬学的に許容しうる塩、溶媒和化合物、このような塩の溶媒和化合物またはプロドラッグは、通常は、温血動物に、その動物の1平方メートルの体表面積につき0.5〜5000mg、すなわち、約0.001〜50mg/kgの範囲内の単位用量で投与されるであろうが、これは、治療的有効量を与えると考えられる。錠剤またはカプセル剤などの単位用量剤形は、通常は、例えば、0.05〜250mgの活性成分を含有するであろう。本発明の一つの側面において、0.01〜50mg/kgの範囲内の1日用量を用いる。しかしながら、その1日用量は、処置される宿主、具体的な投与経路および処置されている疾患の重症度に依存して、必然的に異なるであろう。したがって、最適用量は、いずれか特定の患者を処置している医療の実務家が決定してよい。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヒトを含む温血動物の便秘症の処置および/または予防に用いるための薬剤の製造における、IBAT阻害剤、またはその薬学的に許容しうる塩、溶媒和化合物、このような塩の溶媒和化合物またはプロドラッグの使用。

【公開番号】特開2011−173925(P2011−173925A)
【公開日】平成23年9月8日(2011.9.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−127175(P2011−127175)
【出願日】平成23年6月7日(2011.6.7)
【分割の表示】特願2006−506065(P2006−506065)の分割
【原出願日】平成16年4月1日(2004.4.1)
【出願人】(509100737)アルビレオ・アクチボラグ (1)
【Fターム(参考)】