説明

信号エネルギー測定に基づいて複数のキャリア間で選択するための方法及び装置

【課題】信号エネルギー測定に基づいて複数のキャリア間で選択するための方法及び装置を提供する。
【解決手段】受信機が1つの帯域に同調されるが、現在使用されているキャリアに対応するビーコン信号成分及び選択肢のキャリアに対応するビーコン信号成分の相対的なエネルギーに基づいて、キャリア選択及びハンドオフ決定が行われる。移動体ノードは、異なる送信機からの成分、例えば、第1の現在選択されている帯域で識別される第1の信号成分及び第2の代わりの帯域で識別される第2の信号成分、を含む第1の選択されたキャリア帯域の範囲内の信号を受信する。異なる送信機からの信号成分、例えば、ビーコン信号成分は、複数のシンボル送信時間ピリオドに対応する信号から得られる。別々の信号エネルギー測定は、第1の信号成分及び第2の信号成分に実行される。信号成分エネルギーが比較され、ハンドオフが開始されるべきかどうかについての決定される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信システムに係り、そしてより詳しくは、本発明は、キャアリの利用可能性を決定するため、キャリアを選択するため及び/又は、例えば、1つのキャリアに関係する1つのネットワーク接続点から、例えば、別の1つのキャリアに関係する別の1つのネットワーク接続点へのハンドオフをいつ開始するかを決定するための方法及び装置に向けられる。
【背景技術】
【0002】
実行手段の観点から、通信システムの異なる部分において異なるキャリアを使用することは、有利であり得る、例えば、異なる周波数への権利が、異なる地理的な場所に所有されるためであり、及び/又は異なるキャリアのユーザを通した信号干渉を最小にするために望ましいためである。スペクトル拡散ワイアレス通信システムは、異なる周波数帯域に関係付けられる各キャリアを用いてシステム全体を通して異なるキャリアを使用できる。ある複数のワイアレス通信システムでは、異なるセル及び/又はセクタは、異なるキャリアを使用する。ある複数のシステムでは、同じセクタ又は同じセルは、各々が関係する周波数帯域を用いる別のキャリアを使用する、例えば、そこでは、セル又はセクタおいて利用可能な全体のバンド幅が、異なる複数の周波数帯域、例えば、別個の複数の周波数帯域に区分される。
【0003】
ワイアレス端末(WT:wireless terminal)、例えば、移動体ノードは、通信システム全体を移動でき、そして特定のキャリア周波数との接続及び、例えば、ダウンリンク・シグナリングのために関係付けられた帯域を使用する所与のセクタ/セル基地局との接続を確立できる。例えば、キャリア周波数におけるローディング状態の変化、例えば、より多くのユーザ、のために、干渉のレベルの変化のために、又はWTの移動、例えば、セル/セクタ境界に近づくことのために、状態が変化するので、別のキャリアに乗り換えることそして基地局送信機に対応している別のセル/セクタ/キャリア周波数に接続することが、WTにとって有利であり得る又は必要であり得る。一般的に、公知のシステムにおいて、複数のワイアレス端末受信機実行手段は、単一受信機チェーンを使用し、そしてワイアレス端末は、例えば、基地局による通信の中断によって切り替えることを強いられるまで同じキャリア上に留まる。WTが境界において通信の中断を経験するため、そしてWTがシステム全体を移動するにつれて受信品質の変化、例えば、フェーディングを経験するので、このアプローチは、望ましくない。その他の公知の受信機実行手段は、単一受信機チェーンを使用し、そこでは、接続された基地局送信機との通信に割り込み、そして代わりの可能性のあるキャリアを検索しそして評価するために、一時的に使用中のキャリアから切り替える。このアプローチは、望ましくない。その理由は、WTが、検索インターバルのあいだ通常の通信セッションを中断させ、各検索周波数に対して調節するためにフィルタ、例えば、RFフィルタを再同調させる時間を消費し、検出されたキャリアを待つため、いずれかの受信した信号、例えば、パイロット信号を受け取りそして評価するために時間を消費し、そしてその後、元のキャリア設定に再同調させるための時間を消費するためである。
【0004】
上の議論の観点から、効率的なワイアレス端末受信機設計及び動作に向けられた改善された方法及び装置に対する必要性があることは、明白である。そのような装置及び方法が、進行中の通信セッションを中断させることなく同時に異なるキャリア周波数帯域を使用する2つの選択肢のチャネルの品質を推定することを可能にするのであれば、好都合である。同様に、選択肢のキャリアを連続的にトラッキングすること、キャリア周波数/セル/セクタ基地局接続点のワイアレス端末選択を可能にし、通信の中断の前に切り替えることを可能にし、従来の点で切り替えが生じることを可能にし、そして、他の事柄、例えば、システム・ロード状態に応じて切り替えることを可能にするために、そのような方法が提供されるのであれば、有利であるはずである。
【発明の概要】
【0005】
本発明は、キャリアの利用可能性を決定するため、キャリアを選択するため及び/又は関係する、例えば、1つのキャリアに関係する1つのネットワーク接続点から、例えば、別の1つのキャリアに関係する別の1つの接続点へのハンドオフをいつ開始するかを決定するための方法及び装置に向けられる。各キャリアは、特定のキャリア周波数に対応し、そしてワイアレス通信リンクを介して通信ネットワークに接続するためにワイアレス端末によって使用されることが可能な基地局ネットワーク接続点に対応する。接続点は、例えば、基地局、基地局のセクタ、又は例えば、複数のキャリアがセクタ内で使用されるケースでは、基地局セクタ内部の通信モジュールであり得る、その通信モジュールはネットワーク接続点によって使用される特定のキャリア周波数に対応する信号を発生するため及び/又は処理するために使用される。
【0006】
本発明の方法及び装置は、システム内で複数のキャリアを使用するワイアレス通信システム、例えば、スペクトル拡散OFDMシステム及び/又はCDMAシステムにおいて使用されることが可能であり、例えば、そこでは全体の利用可能な帯域幅が異なる周波数帯域に分割され、各帯域は関係付けられたキャリア周波数を有する。システム内の異なるセルは、異なるキャリア周波数を使用できる;同じセルの異なるセクタは、別のキャリア周波数を使用できる。ある複数の実施形態では、1つのセルの同じセクタは、例えば、異なるパワー・レベルで別のキャリア周波数を使用でき、さらなるダイバーシティ及び追加の基地局接続選択肢、例えば、ダウンリンク・トラフィック・チャネル・シグナリングのための代わりの接続点を提供する。
【0007】
本発明は、ワイアレス端末の受信機が自身の現在動作しているキャリア周波数帯域に留まることを可能にし、そして隣接するセクタ及び/又はセル基地局送信機から情報を今まで通り受信することを可能にする。その送信機は、近隣のセクタ又はセルによって使用されるキャリアを識別するために使用されることが可能であり、そして別のキャリアへの切り替えがいつ行われるべきであるかを決定するために使用されることが可能である。
【0008】
本発明を使用するシステムにおいて、異なるセクタ及び/又はセル内の基地局送信機は、近隣のセクタ又はセルにおいて使用される周波数帯域中へ高パワー信号、時にはビーコン信号と呼ばれる、を定期的に送信する。ビーコン信号は、1又はそれより多くの(周波数の観点で)狭い信号成分、例えば、信号トーンを含む信号であり、それは、ユーザ・データ信号のような他の信号と比較して相対的に高パワーで送信される。ある複数の実施形態では、ビーコン信号は、各信号成分が別のトーンに対応する1又はそれより多くの信号成分を各々が含む。ある複数の実施形態におけるビーコン信号成分は、ユーザ・データ及び/又は非ビーコン制御信号を送信するために使用される信号トーンの平均のトーン当りの信号エネルギーの10倍、20倍、30倍又はそれ以上の倍数であるトーン当りの信号エネルギーを含む。
【0009】
複数のビーコン、例えば、複数の高パワー・トーンは、同時に送信されることが可能であるが、多くの実施形態では、せいぜい1つのビーコン信号が、いずれかの与えられた送信時間ピリオド、例えば、シンボル送信ピリオドにおいて送信機により送信される。その1つのビーコン信号は、1つの高パワー信号トーン又は、ある複数の実施形態では、複数の高パワー・トーンを含むことができる。
【0010】
各ビーコン信号成分は、例えば、予め決められた周波数で送信され、それによりビーコン信号成分が情報、例えば、セル情報、セクタ情報及び/又はキャリア情報を伝送する際に使用されることを可能にする。ある複数の実施形態では、ビーコン信号は、1つのトーンに対応する。ビーコン信号成分は、周波数に関して固定である、又は例えば、セル又はセクタに対応する特定のホッピング・シーケンスのような予め決められたパターンにしたがって、異なる周波数で異なる時間の点で送信されることが可能である。
【0011】
本発明にしたがって、ワイアレス端末、例えば、移動体ノードは、その移動体ノードによって使用されている、例えば、モニタされている周波数帯域内への異なるネットワークの接続の点によって送信されるビーコン信号成分を検出する。ビーコン信号成分の相対的に高いパワー・レベルは、送信している基地局とシンボル・タイミング同期を必要としないエネルギー検出方法を使用してそれらを容易に検出できるようにする。検出されたビーコン信号成分の周波数、それは単一トーン・ビーコン信号のケースではビーコン信号自身の周波数である、は、その後、例えば、検出されたビーコン信号成分のエネルギーがその周波数に集中している周波数を決定することによって、ワイアレス端末により決定される。ビーコン信号を送信しているセル又はセクタに関係するキャリア周波数又はシンボル・タイミングをワイアレス端末が決定する前に、ビーコン成分周波数の決定が生じることがあり、そして多くの場合に頻繁に生じる。受信したビーコン信号成分の周波数は、そして種々の実施形態において、検出されたビーコン信号成分がそこから送信されるセクタ又はセルを決定するために及び/又は送信しているセクタ又はセルに関係するキャリア周波数を決定するために使用されることが可能である。受信したビーコン成分の信号強度、例えば、パワーについての情報を記憶させることによって、そして別のネットワークの接続の点に対応するビーコン信号成分の強度を比較することによって、移動体は、使用されるべきキャリア周波数を選択でき及び/又はハンドオフがいつ実行されるべきであるかを決定できる。ハンドオフがその周波数に行われようとしているキャリア周波数は、ハンドオフ動作をトリガした受信したビーコン信号成分の周波数から(時には他の情報と組み合わせられて考慮される)決定されることが可能である。多くのケースでは、近隣のセクタ又はセルのキャリア周波数は、ビーコン信号を送信するために異なるセクタ及び/又はセルによって使用されるキャリア周波数を示している記憶された情報から決定される。
【0012】
隣接するセクタ又はセルの周波数帯域の中に近隣のセクタ又はセルによって送信されたビーコン信号成分から得られた情報は、境界領域にいつ近づいたか、ワイアレス端末がハンドオフをいつ実行すべきか、そしてハンドオフの後でどの新たなキャリア周波数を使用すべきであるかを隣接するセクタ又はセル内のワイアレス端末が識別することを可能にする。これは、近隣のセクタ及び/又はセルのキャリアを識別しようと試みる際に、ワイアレス端末がその受信機を別の周波数帯域に切り替えることなく実現されることが可能である。
【0013】
1つの特定の具体例の実施形態では、複数の周波数帯域が通信システムにおいて使用され、そこでは各周波数帯域は異なるキャリア周波数を使用する。ワイアレス端末、例えば、移動体ノードは、一度に1つの周波数帯域、例えば、あるキャリアに対応する周波数帯域を聴取する。そのキャリアを移動体は、音声データ、テキスト・データ、ビデオ・データ又はその他のアプリケーション・データを受信するため及び/又は送信するために使用する。この特定の具体例の実施形態ではワイアレス端末が信号を受信すると、例えば、受信した信号にFFT又はDFTのようなフーリエ変換操作を実行することによって、時間ドメインから周波数ドメインへの変換操作を実行する。結果としての時間から周波数への変換操作は、モニタされる信号帯域の異なる周波数に対応する複数の信号成分、例えば、信号トーンを生成する。エネルギー検出は、異なる信号成分上に実行されて、各信号成分のエネルギーの推定値、例えば、受信した信号内に存在する各々の又は複数の異なる信号トーンの中のエネルギーの推定値を発生する。信号成分エネルギーに基づいて、信号成分が受信したビーコン信号に対応するかどうかについての決定がなされる。このビーコン決定ステップは、しきい値エネルギー・レベルに対して信号成分エネルギーを比較することによって実行されることができ、それは、超えたときにビーコン信号の存在を示す。ビーコン信号に対応する信号成分が検出されたとき、信号成分の周波数そしてそれゆえ検出されたビーコン信号の周波数は、その後、検出されたそのビーコン信号を送信した基地局送信機に対応するセル情報、セクタ情報及び/又はキャリア情報を決定するために使用される。種々の実施形態において、異なる送信機から受信されたビーコンに対応するビーコン信号成分の検出されたエネルギーが、比較される。キャリア選択及びハンドオフ判断は、ビーコン信号強度、例えば、エネルギーの比較の結果に基づいている。第1の受信したビーコン信号に対応する接続点からそして別の1つのビーコン信号に対応する別の接続点からハンドオフを実行することの決定は、相対的なビーコン信号強度に加えて種々の要因に基づくことがあり、相対的なビーコン信号強度は、例えば、時間のあいだの相対的なビーコン強度の変化、現在のビーコン信号強度が予め決められたしきい値を下回る又は予め決められたしきい値を超える、及び/又は特定の送信機に対応するビーコン信号強度が時間の1つのピリオドのあいだ予め決められたしきい値レベルの上に留まることを含む。
【0014】
上記の具体例の実施形態は、例示であるとして意図されている。本発明を利用するある複数の実行手段は、上に説明したステップの全てを、大部分を、又は多くを実行する。しかしながら、別の実行手段が、本発明からの利益を今までどおり実現しつつ、組み合わせで上に説明されたステップのいくつかだけを使用することは、注意されるべきである。
【0015】
本発明の多くのさらなる特徴、利点及び実施形態が、下記の詳細な説明において記載される。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】図1は、本発明にしたがって実行され、そして本発明の方法を使用する複数のキャリアをサポートする具体例のワイアレス通信システムの図である。
【図2】図2は、本発明にしたがって実行され、そして本発明の方法を使用する具体例の基地局の図である。
【図3】図3は、本発明にしたがって実行され、そして本発明の方法を使用する具体例のワイアレス端末の図である。
【図4】図4は、同じ選択されたキャリア帯域から同時に受信された信号の2つの成分を処理することが可能な受信機の具体例の実施形態の図であり、各成分は異なる情報、例えば、2つの異なるキャリア帯域のうちの1つに対応する情報を伝達し、受信機は本発明にしたがって、そして本発明の方法を使用して与えられる。
【図5】図5は、本発明にしたがって図4の単一受信機チェーン受信機の具体例の実施形態を利用する具体例のワイアレス端末実施形態に関係する具体例の基地局シグナリングを説明する図である。
【図6A】図6Aは、本発明にしたがって図4の具体例の単一受信機チェーン受信機を利用する具体例のワイアレス端末を含んでいる通信システムを稼働させる具体例の通信方法を説明するフローチャートである。
【図6B】図6Bは、本発明にしたがって図4の具体例の単一受信機チェーン受信機を利用する具体例のワイアレス端末を含んでいる通信システムを稼働させる具体例の通信方法を説明するフローチャートである。
【図7】図7は、本発明にしたがって実行される具体例のワイアレス通信システムの一部の図であり、システムは移動中の具体例のワイアレス端末を含み、そして本発明をさらに説明する目的で使用される。
【図8】図8は、本発明にしたがって実行される受信機の別の1つの具体例の実施形態の図であり、受信機は、図7に示されたワイアレス端末中で使用されることができる。
【図9】図9は、セクタ送信機に対応するビーコンを含んでいる具体例の基地局セクタ送信機シグナリングを説明する図であり、ビーコンは本発明にしたがって複数の帯域に送信され、シグナリングは、図7に示された具体例の基地局から送信されることができる。
【図10】図10は、図7に示された具体例のワイアレス端末の受信機における具体例の受信された信号を説明する図である。
【図11】図11は、図10の具体例の受信された信号の具体例のワイアレス端末受信機処理及び本発明にしたがった具体例の帯域選択を説明する図である。
【図12】図12は、セクタ送信機に対応するビーコンを含んでいる具体例の基地局セクタ送信機シグナリングを説明する図であり、ビーコンは本発明にしたがって複数の帯域に送信され、ワイアレス端末が新たな帯域を選択し、そして接続点を変更した後で、シグナリングは、図7に示された具体例の基地局から送信されることができる。
【図13】図13は、隣接するセクタに対してタイミング・オフセットを有する具体例のビーコン信号の説明図であり、本発明の特徴をさらに説明する目的のために使用される。
【図14】図14は、使用されることが可能なキャリアの利用可能性を決定することに関係し、そして1つのキャリア周波数から別の1つのキャリア周波数にハンドオフをいつ開始するかを決定するためにワイアレス端末及びそのワイアレス端末内に含まれる各種のエレメントの説明図である。
【図15】図15は、図14のワイアレス端末において使用されることが可能な、本発明にしたがって与えられる具体例のワイアレス端末受信信号処理モジュールの説明図である。
【図16A】図16Aは、本発明にしたがってOFDM通信システムにおいてWTを稼動させる具体例の方法のフローチャートである。
【図16B】図16Bは、本発明にしたがってOFDM通信システムにおいてWTを稼動させる具体例の方法のフローチャートである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
図1は、本発明にしたがって実行され、複数のキャリア及びスペクトル拡散シグナリングをサポートする具体例のワイアレス通信システム100を示す。システム100は、本発明の装置及び方法を使用する。図1は、複数の具体例の複数セクタ・セル、セル1 102、セル2 104、セル3 106を含む。各セル(102,104,106)は、基地局(BS:base station)、(BS1 108、BS2 110、BS3 112)に対するそれぞれ無線交信可能地域を表す。具体例の実施形態では、各セル102,104,106は、3個のセクタ(A,B,C)を含む。セル1 102は、セクタA114、セクタB116、及びセクタC118を含む。セル2 104は、セクタA120、セクタB122、及びセクタC124を含む。セル3 106は、セクタA126、セクタB128、及びセクタC130を含む。他の実施形態では、異なる数のセクタ、例えば、セル当り1セクタ、セル当り2セクタ、又はセル当り3より多くのセクタ、が可能である。その上、異なるセルは、異なる数のセクタを含むことができる。
【0018】
ワイアレス端末(WT:wireless terminal)、例えば、移動体ノード(MN:mobile node)は、システム全体を移動でき、そしてBSへのワイアレス・リンクを介してピアー・ノード、例えば、別のMN、と通信できる。セル1 102のセクタA114において、WT(132,134)は、それぞれワイアレス・リンク(133,135)を介してBS1 108に接続される。セル1 102のセクタB116において、WT(136,138)は、それぞれワイアレス・リンク(137,139)を介してBS1 108に接続される。セル1 102のセクタC118において、WT(140,142)は、それぞれワイアレス・リンク(141,143)を介してBS1 108に接続される。セル2 104のセクタA120において、WT(144,146)は、それぞれワイアレス・リンク(145,147)を介してBS2 110に接続される。セル2 104のセクタB122において、WT(148,150)は、それぞれワイアレス・リンク(149,151)を介してBS2 110に接続される。セル2 104のセクタC124において、WT(152,154)は、それぞれワイアレス・リンク(153,155)を介してBS2 110に接続される。
【0019】
複数のBSは、ネットワークを介して一緒に接続されることができる、そのようにして与えられたセルの外に位置する複数のピアーへの与えられたセル内部の複数のWTに対する接続性を提供する。システム100において、BS(108,110,112)は、それぞれネットワーク・リンク(170,172,174)を介してネットワーク・ノード168に接続される。ネットワーク・ノード168、例えば、ルータは、他のネットワーク・ノード、例えば、別の基地局、ルータ、ホーム・エージェント・ノード、AAAサーバ・ノード、等に、及びネットワーク・リンク176を介してインターネットに接続される。ネットワーク・リンク170,172,174,176は、例えば、光ファイバ・リンクであり得る。
【0020】
BS108,110,112は、セクタに分けられた送信機を含み、各セクタ送信機は、本発明にしたがって、通常のシグナリング、例えば、特定の(複数の)WTに宛てられたダウンリンク・トラフィック信号、に対して固有の割り当てられたキャリア周波数を使用する。通常のシグナリングに対して使用されるセクタ送信機の割り当てられたキャリア周波数は、同様に、BSから複数のWTへの、例えば、割り当て信号、パイロット信号、及び/又はビーコン信号のような同報通信信号を搬送する。その上、本発明にしたがって、各基地局セクタ送信機は、例えば、隣接するセル/セクタ送信機の通常のシグナリングに対して割り当てられたキャリア周波数帯域の範囲内のパイロット信号及び/又はビーコン信号のような追加のダウンリンク信号を送信する。そのようなダウンリンク信号は、WT、例えば、WT132への情報を提供する、これは、どのキャリア周波数を選択するかそしてどの対応する基地局セクタ/セルを接続点として使用するかを、評価するためそして決定するために使用されることができる。WT、例えば、WT132は、BS108,110,112セクタ送信機からの情報を処理する能力がある受信機を含み、選択肢の複数のキャリア周波数帯域上に情報を提供する。そのキャリア周波数帯域は、通常の通信、例えば、WTへのダウンリンク・トラフィック・チャネル・シグナリングのために使用されることができ、そしてWTによって選択されることができる。
【0021】
図2は、本発明にしたがって与えられる具体例の基地局200、あるいは、アクセス・ノードと呼ばれる、を図示する。BSは、アクセス・ノードと呼ばれる、その理由は、WTのネットワーク接続の点として機能し、そしてネットワークへのWTのアクセスを提供するためである。図2の基地局200は、図1のシステム100の基地局108,110,112のいずれかのより詳細な表示であり得る。基地局200は、バス214を介して一緒に接続されたプロセッサ202、例えば、CPU、デコーダ206を含む受信機204、セクタ化された送信機208、メモリ210、及びI/Oインターフェース212を含み、バスを介して種々のエレメントはデータ及び情報を交換できる。受信機204は、セクタに分割されたアンテナ216に接続され、そして基地局200によってカバーされたセクタの各々の中のワイアレス端末300(図3参照)から信号を受信できる。受信機のデコーダ206は、受信されたアップリンク信号をデコードし、そして送信の前にWT300によってエンコードされた情報を抽出する。セクタ化された送信機208は、複数の送信機、セクタ1送信機218、セクタN送信機220、を含む。各セクタ送信機(218,220)は、ダウンリンク・データ/情報をエンコードするためのエンコーダ(222,224)を含み、そしてそれぞれアンテナ(226,228)に接続される。各アンテナ226,228は、異なるセクタに対応し、そしてアンテナがそのセクタに対応しそして配置されることができるセクタに送信するように通常は向けられる。アンテナ226,228は、別々であることがある又は異なるセクタのために別の素子を有する1つのマルチ・セクタ・アンテナの異なる素子に対応することがある。各セクタ送信機(218,220)は、通常のシグナリング、例えば、ダウンリンク・トラフィック・シグナリングに対して使用されるべき割り当てられたキャリア周波数帯域を有する。各セクタ送信機(218,220)は、それ自身の割り当てられたキャリア周波数帯域内にダウンリンク信号、例えば、割り当て信号、データ及び制御信号、パイロット信号、及び/又はビーコン信号、を送信することが可能である。各セクタ送信機(218,220)は、本発明にしたがって、同様に、別のキャリア周波数帯域、例えば、隣接するセル/セクタの通常のシグナリングに対して割り当てられたキャリア周波数帯域内に追加のダウンリンク信号、例えば、パイロット信号及び/又はビーコン信号を送信する。基地局I/Oインターフェース212は、基地局200を別のネットワーク・ノード、例えば、別のアクセス・ノード、ルータ、AAAサーバ、ホーム・エージェント・ノード、及びインターネットに接続する。メモリ210は、ルーチン230及びデータ/情報232を含む。プロセッサ202は、ルーチン230を実行し、そしてメモリ210中のデータ/情報232を使用して基地局200の動作を制御する。基地局200の動作は、本発明にしたがって異なるパワー・レベル、パワー制御、タイミング制御、通信、シグナリング、及びビーコン・シグナリング、を使用して異なるキャリア周波数上のユーザをスケジュールすることを含む。特定のキャリア周波数上の特定のユーザ、例えば、特定のWT300、のスケジューリングは、本発明にしたがって、WT300によって実行された選択への応答であり得る。
【0022】
メモリ210中のデータ/情報232は、データ234、例えば、ワイアレス端末300に送信されようとしているユーザ・データ及びワイアレス端末300から受信されようとしているユーザ・データ、各セクタに関係するキャリア周波数及びセクタ内の各キャリア周波数に関係するデータ送信パワー・レベルを含むセクタ情報236、複数のキャリア周波数情報(キャリア1情報238、キャリアN情報240)、ビーコン情報242、及びシステム・ローディング情報243を含む。キャリア周波数情報(238,240)は、キャリアの周波数及び関係する帯域幅を規定する情報を含む。ビーコン情報242は、トーン情報、例えば、固有の周波数及びキャリアを有する各セクタ中のビーコン信号に関係する情報、及びビーコン信号を送信するために関係するシーケンス・タイミングを含む。システム・ローディング情報243は、基地局200によってサポートされる種々のキャリア帯域の各々の合成ローディング情報を含む。システム・ローディング情報243は、基地局200からWT300に送信されることができる。WT300は、ある複数の実施形態では、WT受信機内部で設定する帯域の選択の決定プロセスにおいて、情報を使用できる。
【0023】
メモリ210中のデータ/情報232は、同様に、各WTに対して1セットの、複数のWTデータ/情報244のセット:WT1データ/情報246、WT Nデータ/情報248、を含む。WT1データ/情報246は、WT1から/へ転送しているユーザ・データ、基地局200にWTを関係付ける端末ID、WT1がそのセクタ中に現在位置しているセクタを識別するセクタID、及びダウンリンク・シグナリングのために使用される特定のキャリア周波数にWT1を関係付けるキャリア周波数情報を含む。
【0024】
基地局ルーチン230は、通信ルーチン250及び基地局制御ルーチン252を含む。通信ルーチン250は、基地局200によって使用される種々の通信プロトコルを与えることができる。基地局制御ルーチン252は、スケジューラ・モジュール254及びシグナリング・ルーチン256を含む。基地局制御ルーチン252は、本発明にしたがって受信機204、送信機(218,220)を含む基地局動作、スケジューリング、シグナリング、及びビーコン・シグナリングを制御する。スケジューラ・モジュール254、例えば、スケジューラは、アップリンク通信及びダウンリンク通信のためにワイアレス端末300への無線リンク・リソース、例えば、時間のあいだの帯域幅、をスケジューリングするために使用される。基地局制御ルーチン252は、同様にシグナリング・ルーチン256を含む。これは、受信機204、デコーダ206、送信機218,220、エンコーダ222,224、通常の信号発生、データ及び制御トーン・ホッピング、及び信号繰り返しを制御する。シグナリング・ルーチン256に同様に含まれたビーコン・ルーチン258は、本発明にしたがってビーコン信号の発生及び送信を制御するためにビーコン情報242を使用する。本発明にしたがって、ある複数の実施形態では、ビーコン信号、例えば、周波数に関して相対的に狭い高パワー信号は、そのセクタ/セルによって又は隣接するセクタ/セルによって使用されるキャリア周波数帯域の各々において各セクタ内に送信されることができる。これらのビーコン信号は、ある複数の実施形態では、選択肢の利用可能なキャリアを比較するため、そして選択肢のキャリアを使用している選択肢のダウンリンク・チャネルを比較するためにWT300によって使用される。
【0025】
図3は、本発明にしたがって実行されそして本発明の方法を使用する、具体例のワイアレス端末300、例えば、移動体ノード、を図示する。図3のワイアレス端末300は、図1のシステムのWT132,134,136,138,140,142,144,146,148,150,152,154,156,158,160,162,164,166のいずれかのより詳細な説明であり得る。ワイアレス端末300は、バス310を介して一緒に接続された受信機302,送信機304,プロセッサ306、例えば、CPU、及びメモリ308を含み、バスを介して種々のエレメントはデータ及び情報を交換できる。
【0026】
受信機302は、アンテナ312に接続され、アンテナ312を通してダウンリンク信号が複数の基地局セクタ送信機及び対応するセクタ・アンテナ226,228から受信される。受信機302は、単一スペクトル拡散受信機チェーン314、及び帯域選択コントローラ316を含む。スペクトル拡散受信機チェーン314は、フィルタリング及び他の動作を実行するためのRFモジュール(周波数同期回路)320を含む。RFモジュール320は、選択された帯域の範囲外の周波数を除去し、他方で選択された帯域の範囲内になる周波数、例えば、キャリア信号を通すために制御可能なパスバンド・フィルタ321を含む。増設モジュール322は、ディジタル信号処理モジュール324、及びエネルギー検出/SNR検出モジュール334とともに受信機チェーン314に含まれる。ディジタル信号処理モジュール324は、デコーダ326及び信号品質検出器モジュール328を含む。
【0027】
RFモジュール320、受信機チェーン増設モジュール322、ディジタル信号処理モジュール324、及びエネルギー検出/SNR検出モジュール334は、種々の信号を受信するため、デコードするため、測定するため、そして評価するために使用され、種々の信号は、特定の第1のキャリア周波数に関係付けられた現在選択されている第1の帯域を使用して複数のセル/セクタ基地局送信機によって伝送される、例えば、割り当て信号、ダウンリンク・トラフィック・チャネル・データ及び情報信号、パイロット信号、及び/又はビーコン信号を含む。帯域選択コントローラ316は、特定のキャリア周波数を選択するためにそこに含まれているRFモジュール320及び調節可能なフィルタ321に信号を出力する;RFモジュール320は、選択されたキャリア周波数帯域の範囲内の受信した信号成分を通し、そして選択されたキャリア周波数帯域の範囲外の少なくとも複数の信号を除去する。RFモジュール320は、しかも追加の処理を実行する、例えば、複数の信号がベースバンドに混成される。RFモジュール320により通過された出力信号は、処理される、例えば、ベースバンドによってフィルタされ、アナログ信号からディジタル信号に変換され、そしてディジタル・フィルタによって、受信機チェーン増設モジュール322によってさらにフィルタされる。それから、信号は、増設モジュール322から出力され、そしてディジタル信号処理モジュール324及びエネルギー検出/SNR検出モジュール334に転送される。現在選択されている帯域に対応する、例えば、第1の基地局セル/セクタ送信機からのある複数の信号成分は、ディジタル信号処理モジュール324によって処理される;他方で、別のキャリア帯域に対応する、例えば、第2のセル/セクタ送信機からの別の信号成分は、エネルギー検出/SNR検出モジュール334によって処理される。ディジタル信号処理モジュールは、デコーダ326を含み、これは特定のWT300に向けられたダウンリンク・トラフィック信号をデコードできる;他方でエネルギー検出/SNR検出モジュール334は、そのようなデコーディング能力を含まない。
【0028】
ディジタル信号処理モジュール324の信号品質検出器モジュール328からの及びエネルギー検出/SNR検出モジュール334からの出力、例えば、品質指標値は、帯域選択モジュール316に入力される、帯域選択モジュール316は、本発明にしたがって、RFモジュール(周波数同期回路)320における周波数帯域設定の選択を制御する。
【0029】
送信機304は、エンコーダ336を含み、そして送信機アンテナ338に接続される。データ/情報、例えば、アップリンク・データ/情報のブロックは、エンコーダ336によってエンコードされることができ、そしてそれから基地局200にアンテナ338を経由して送信される。
【0030】
メモリ308は、ルーチン340及びデータ/情報342を含む。プロセッサ306、例えば、CPUは、ルーチン340を実行し、そしてメモリ308中のデータ/情報342を使用してWT300を動作させ、そして本発明の方法を実行する。
【0031】
ワイアレス端末データ/情報342は、ユーザ・データ344、ユーザ・デバイス/セッション・リソース情報346、現在の選択されたキャリア情報348、選択肢のキャリア情報350、セル/セクタ情報352、キャリア周波数情報354、検出された信号情報356、及びキャリア選択情報358を含む。
【0032】
ユーザ・データ344は、ワイアレス端末300を用いた通信セッションにおいてピアー・ノードへ送信しようとしている/又はそこから受信しようとしているデータ、情報及びファイルを含む。ユーザ/デバイス/セッション・リソース情報346は、例えば、端末ID情報、基地局ID情報、セクタID情報、選択されたキャリア周波数情報、モード情報、及び識別されたビーコン情報を含む。端末ID情報は、WT300がその基地局に接続されている基地局200によってWT300に割り当てられた識別子であることができ、それは基地局200に対するワイアレス端末300を識別する。基地局ID情報は、例えば、基地局200に関係付けられ、そしてホッピング・シーケンスにおいて使用されるスロープの値であることができる。セクタID情報は、セクタに分けられた基地局の送信機/受信機のセクタIDを識別する情報を含み、その送信機/受信機を経由して通常のシグナリングが通信され、そしてワイアレス端末300がそのセクタ内に位置しているセルのセクタに対応することができる。選択されたキャリア周波数情報は、キャリア、例えば、RFモジュールがそのキャリアに同調されているキャリアを識別する情報、ダウンリンク・データ・シグナリング、例えば、トラフィック・チャネル信号のためにBSによって使用される情報を含む。モード情報は、ワイアレス端末300がオン状態/ホールド状態/スリープ状態にあるかどうかを識別する。
【0033】
現在の選択されたキャリア情報348は、RFモジュール320が帯域選択コントローラ316によってそのキャリアに同調されている選択されたキャリアを識別する情報を含む。選択肢のキャリア情報350は、エネルギー検出/SNR検出モジュール334によって評価されている情報がそのキャリアに対応する選択肢のキャリアを識別する情報を含む。セル/セクタID情報352は、データ、情報、制御信号、及びビーコン信号の処理において、送信において、及び受信において使用されるホッピング・シーケンスを構築するために使用される情報を含むことができる。キャリア周波数情報354は、特定のキャリア周波数又は複数のキャリア周波数、周波数帯域、ビーコン信号、及び複数のトーンのセットを有する通信システム中の基地局の各セクタ/セルに関係する情報を含むことができる。キャリア周波数情報354は、同様に、品質指標関係情報355を含み、これは特定のキャリア周波数と各品質指標値とを関係付け、この特定のキャリア周波数は、帯域選択コントローラ316によって選択されることができる。
【0034】
検出された信号情報356は、信号エネルギー情報360、SNR情報362、推定されたエラー情報364、第1の品質指標値366、及び第2の品質指標値368を含む。検出された信号情報356は、同様に、同期情報370、及び同報通信信号情報372を含む。
【0035】
検出された信号情報356は、ディジタル信号処理モジュール324の信号品質検出器328から出力されてきている情報、及び受信機302中のエネルギー検出/SNR検出モジュール334から出力されてきている情報を含む。信号品質検出器モジュール328は、第1の送信機からの信号成分の信号エネルギー360、SNR362、及び/又は推定されたエラー・レート364を測定しそして記録でき、そして受信機302がその帯域に現在設定されているキャリア帯域を使用している時に、第1の送信機とWT300との間のチャネル、例えば、ダウンリンク・トラフィック・チャネルの品質の指標である第1の品質指標値366を決定する。エネルギー検出/SNR検出モジュール334は、第2の送信機からの信号成分の信号エネルギー360、及び/又はSNR362を測定しそして記録でき、可能性のあるチャネル、例えば、選択肢のキャリア帯域上で第2の送信機とWT300との間のダウンリンク・トラフィック・チャネルの指標である第2の品質指標値368を決定する。
【0036】
同期情報370は、ある複数のCDMA実施形態では、例えば、CDMAパイロット信号を処理している間に、受信機によって使用される及び/又は取得される、例えば、パイロット信号に基づいたタイミング同期情報を含むことができる。ある複数のOFDM実施形態では、同期情報は、シンボル・タイミング回復情報を含むことができる。同報通信情報372は、信号、例えば、パイロット信号又はビーコン信号を処理している間に、受信機によって使用される及び/又は取得される、例えば、同報通信に関係した情報を含むことができる。
【0037】
キャリア選択情報358は、予め決められたしきい値情報374、予め選択されたインターバル情報376、レートの変更情報378,サービスの品質(QoS:Quality of Service)情報380、及びシステム・ローディング情報382を含む。キャリア選択情報358は、検出された信号情報を評価している時に、例えば、第1の品質指標値366を第2の品質指標値368と比較している時に、帯域選択判断を行う際にWT300によって使用される情報、例えば、基準、限度、等である。予め決められたしきい値情報374は、帯域選択判断を行うために品質指標値366,368に対して比較するために使用されるレベルを含む。予め選択されたインターバル情報376は、一定期間の時間インターバル及び一定数の信号測定のインターバルを含む。その各々は、帯域選択コントローラ316が受信機RFモジュール320に対する選択を変更する前に、そのインターバルにおいて、例えば、第2の品質指標が第1の品質指標を超える一貫した状態が存在するはずである、予め決められたインターバルを規定するために使用されることができる。レートの変更情報378は、第1の信号品質指標値366が時間の間に減少する一方で、第2の信号品質指標値368が時間の間に増加し、そして第1の品質指標値と第2の品質指標値との間の差が符号の正負を変える時を識別するために使用する基準を含む。サービスの品質(QoS)情報380は、個々のユーザに提供されるQoS、1つのユーザに提供されようとしているQoSのレベルの関数としての帯域選択、及びそのユーザに提供されようとしているQoSのレベルの変更の結果として選択する際の変更、に関係する情報を含む。システム・ローディング情報382は、帯域選択に関する機能制御判断に使用されることができる基地局200によって通信されるシステム・ローディングに関係する受信した情報を含む。
【0038】
WTルーチン340は、通信ルーチン384及びワイアレス端末制御ルーチン386を含む。ワイアレス端末通信ルーチン384は、ワイアレス端末300によって使用される各種の通信プロトコルを与える。ワイアレス端末制御ルーチン386は、ワイアレス端末300の機能的制御動作を実行し、それは本発明にしたがったパワー制御、タイミング制御、シグナリング制御、データ処理、I/O、受信機制御及びキャリア帯域選択機能を含む。WT制御ルーチン386は、シグナリング・ルーチン388、受信機制御モジュール390及びキャリア帯域選択モジュール392を含む。メモリ308中のデータ/情報342を使用するシグナリング・ルーチン388は、WT300のシグナリング、例えば、アップリンク通信された信号及びダウンリンク通信された信号を制御する。モジュール324,334と協調して受信機コントローラ・モジュール390は、本発明にしたがって、デコーディング、受信された信号上で実行されるエネルギー検出及び/又はSNR検出、及び第1の品質指標値及び第2の品質指標値366,368の発生、を含む受信機302の動作を制御する。帯域選択コントローラ316と協調してキャリア帯域選択モジュール392は、本発明にしたがって、第1の品質指標値及び第2の品質指標値366,368、同様にキャリア選択情報358を含む受信した信号から導き出されたデータ/情報を使用して、受信機302のRFモジュール320を同調させるために選択するキャリアに関する判断を行う。
【0039】
図4は、本発明にしたがって与えられる具体例のワイアレス端末受信機501/アンテナ502組み合わせ500の例である。図4の受信機/アンテナ組み合わせ500は、図3のWT300中の受信機302/アンテナ312組み合わせとして使用されることができる。受信機501は、本発明にしたがった受信機の具体例の実施形態を図示し、これは同時に同じ選択されたキャリア帯域中に含まれる受信した信号の2つの成分を処理でき、各成分は異なる情報、例えば、異なる送信機によって送信された及び/又は異なる送信アンテナによって送信された2つの異なるキャリア帯域のうちの1つに対応する情報を搬送する。2つの信号成分は、1つのセルの異なるセクタ及び/又は異なるセルに対応することができる。
【0040】
図4の受信機501は、単一RF処理モジュール(周波数同期モジュール)502を含む単一RF処理チェーンを使用する。受信機501は、複数のセクタ/セル基地局送信機からのダウンリンク信号を受信するアンテナ504に接続される。アンテナ504は、RF処理モジュール502に接続される。RF処理モジュール502は、選択可能なRFフィルタ506及びミキサ回路508を含む。RFフィルタ506は、パスバンド・フィルタとして与えられることができ、そして周波数同期回路として機能する。RF処理モジュール502は、帯域選択コントローラ510によって選択されたキャリア周波数に同調されている。RFフィルタは、選択されたキャリア帯域の範囲内の受信した信号成分を通し、そして選択されたキャリア帯域の範囲外の少なくとも複数の信号成分を除去する。
【0041】
アンテナ504からの受信したパスバンド信号は、RFフィルタ506に入力され、そしてミキサ回路508によって処理されて、結果としてベースバンド信号になる。結果としてのベースバンド信号は、RF処理モジュール502から出力され、そしてベースバンド・フィルタ512に入力される。ベースバンド・フィルタ512からのフィルタされた出力は、A/Dコンバータ・モジュール514に入力され、そこでアナログからディジタルへの変換が実行される。結果としての出力ディジタル信号は、追加のフィルタリングのためにディジタル・フィルタ516に入力される。その後、ディジタル・フィルタ516の出力、例えば、第1の基地局セル/セクタ送信機からもともと供給される第1の信号成分517は、ディジタル信号処理モジュール518に入力され、他方で、別の1つのディジタル・フィルタ516の出力、例えば、第2の基地局セル/セクタ送信機からもともと供給された第2の信号成分519は、エネルギー検出/SNR検出モジュール536に出力される。ディジタル信号処理モジュール518は、タイミング同期モジュール522、デコーダ523、及び信号品質検出器526を含む。それゆえ、ディジタル信号処理モジュール518は、同報通信情報、同様にWT固有の情報、例えば、個々のWTのために向けられそして別のWTのためではない情報、を完全にデコードすることが可能である。
【0042】
タイミング同期モジュール522は、処理される受信したデータ、例えば、受信したダウンリンク信号のタイミング同期のために使用される。CDMA実施形態、同様にOFDM実施形態が、予想される。CDMA実施形態におけるタイミング同期モジュール522は、公知の逆拡散技術を使用して与えられることができる。OFDM実施形態におけるタイミング同期モジュール522は、公知の技術を使用するシンボル・タイミング再生回路として与えられることができる。デコーダ523は、受信した同報通信信号、例えば、ビーコン信号、パイロット信号等をデコードするための同報通信モジュール524、及び受信機501がそのWTに属している特定のWT300に対して向けられた受信したダウンリンク・データ/情報、例えば、ダウンリンク・トラフィック信号をデコードするための移動体固有モジュール525を含む。
【0043】
信号品質検出器526は、信号エネルギー測定回路528、SNR回路530及び/又はエラー推定器532を含む。信号品質検出器526は、ダウンリンク・トラフィック・チャネル・シグナリングのために使用される、第1の基地局セル/セクタ送信機からWT300へのチャネルに関する品質推定値を取得する。品質推定値は、(例えば、品質推定値は、ビーコン・トーンのような信号成分において測定されるエネルギーであり得る、又は信号又は信号成分のエネルギーに基づいている)信号エネルギー測定回路528の出力、測定された信号エネルギーの関数であるSNR回路530の出力、及び/又はエラー推定器532によって決定された受信したデータ/情報の測定されたエラー・レート又は推定されたエラー・レートに基づく。品質推定情報533、例えば、現在の選択されたキャリア帯域に対応する品質指標値は、帯域選択帯判断を行う際に使用するために域選択コントローラ512に転送される。
【0044】
図4の実行手段では、第2の信号成分処理は、別のセットの受信機構成要素、例えば、オプションのタイミング同期モジュール、オプションの同報通信検出器534、及びエネルギー検出/SNR検出モジュール536によって実行されるように示される。しかしながら、ディジタル信号処理モジュール518のエレメントが時間で分けられたベースで使用されることが可能であることは、高く評価され、そこでは、品質指標値を発生させるため第1の信号成分及び第2の信号成分は同じタイプ、例えば、OFDM信号である。第2の信号成分がビーコン信号又は品質指標値を発生させるためにタイミング同期及び/又はデコーディングが必要とされない別の信号である場合には、タイミング同期モジュール520及び同報通信デコーダ534は、省略されることがある。しかしながら、第1の信号成分が第1のタイプの信号、例えば、OFDM信号に対応し、そして第2の信号成分が第2のタイプの信号、例えば、CDMA信号に対応する場合には、第1の信号成分及び第2の信号成分に対する信号品質値を発生させるための別々の信号及び/又はモジュールは、異なるタイプの信号を取り扱うように構成されることが可能な回路系、例えば、再構成可能な回路系を使用するよりもさらにコスト効率的であり得る。
【0045】
ある複数の実施形態では、例えば、CDMA実施形態では、第2の信号成分519は、タイミング同期モジュール520を経由して処理される。CDMA実施形態におけるタイミング同期モジュール520は、公知の逆拡散技術を使用して与えられることができる。ある複数の実施形態では、例えば、各種のCDMA実施形態では、第2の信号成分519は、同様に同報通信デコーダ534を経由して処理される。
【0046】
上に説明されたオプションの処理に供されることがある、第2の信号成分は、エネルギー検出及び/又はSNR検出モジュール536に入力される。エネルギー検出及び/又はSNR検出モジュール536によって評価されようとしている処理された受信信号成分は、例えば、ある複数のOFDM実施形態では、第2の送信機、例えば、第1の信号成分を送信する第1のセル/セクタ基地局送信機に関して隣接するセル/セクタ基地局送信機、から送信された検出されたビーコン信号であり得る。それゆえ、ある複数の実施形態では、品質推定情報537は、ビーコン信号、例えば、ビーコン・トーンにおいて検出されたエネルギーを示す値である、又はビーコン信号のエネルギーに基づく値である。エネルギー検出及び/又はSNR検出モジュール536によって評価される処理された受信信号成分は、例えば、ある複数のCDMA実施形態では、第2の送信機、例えば、第1の信号成分を送信する第1のセル/セクタ基地局送信機に関係する隣接するセル/セクタ基地局送信機から送信された検出されたパイロット信号であり得る。エネルギー検出及び/又はSNR検出モジュール536は、第2のセル/セクタ基地局送信機と評価される第2の信号成分に対応するWT300との間の可能性のあるダウンリンク・チャネルに対する品質推定値として使用されることが可能な情報、信号品質推定情報537を発生する。発生された品質推定値は、信号エネルギー測定値又は検出された信号エネルギーの関数であるSNR測定値に基づいている。信号品質推定情報537は、帯域選択判断をする際に使用するために、例えば、第1の信号成分と第2の信号成分とにそれぞれ対応する第1の周波数帯域と第2の周波数帯域との間で選択するために、帯域選択コントローラ510に転送される。
【0047】
複数の実施形態では、エネルギー検出及び/又はSNR検出モジュール536は、ゲートの数又は実行可能な命令の数のいずれかにおいて、ディジタル信号処理モジュール518よりも演算上の複雑性がより単純である。多くの場合に、第2の信号成分に対応する品質推定情報を発生させるために、受信した信号成分をデコードすることが必要でないという理由で、これは可能であり、そして、デコーディングが使用される場合には、同報通信データのデコーディングに限定されることが可能であり、同報通信データは、移動体固有のデータよりもデコードすることが容易であり、その理由は、移動体固有のデータの場合に比べて使用されるコーディングのタイプのためである及び/又は同報通信信号が複数の移動デバイスに到達するように意図されているので移動体固有のデータのパワー送信レベルよりも同報通信データのパワー送信レベルが多くの場合高いためである。
【0048】
ディジタル信号処理モジュール518及びエネルギー検出及び/又はSNR検出モジュール536からそれぞれ転送された信号成分品質情報(533,537)は、RF処理モジュール502によって使用されるべきキャリア周波数帯域の設定に関する判断を行ために、バンド選択コントローラ510によって使用される。例えば、どの帯域が、そしてそれゆえどの基地局セクタ送信機が、ダウンリンク通信を受信するために選択されるべきかである。
【0049】
ある複数の実施形態では、図4の受信機501は、スペクトル拡散信号、例えば、CDMA及び/又はOFDM、を処理するスペクトル拡散受信機である。ある複数のOFDM実施形態では、第2の成分に対応するオプションのタイミング同期モジュール520は、使用されない。ある複数のOFDM実施形態では、同報通信デコーダ534が使用されることがあるが、他方で別のOFDM実施形態では、同報通信デコーダ534は必要とされず、そして省略される。第2の信号成分がCDMA信号である実施形態では、タイミング同期モジュール520は使用されるが、同報通信デコーダ534は使用されることも使用されないこともある。
【0050】
図4の受信機501は、ディジタル信号処理モジュール518、エネルギー検出/SNR検出モジュール536及び帯域選択コントローラ510にバス509を介して接続されたI/Oインターフェース507を含み、バスを介して種々のエレメントがデータ及び情報を交換できる。他の実施形態では、バス509は、別の受信機構成要素、例えば、同報通信デコーダ534、及び/又はタイミング同期デコーダ534に接続されることができる。受信機501は、バス312に受信機501を接続するI/Oインターフェース507を介してWT300の別のエレメントと通信できる。デコードされたダウンリンク・トラフィック・チャネル信号は、例えば、ディスプレイのような1又はそれより多くの外部デバイス及び/又は別のWT構成要素にインターフェース507を介して伝達されることがある。
【0051】
図5は、図4の単一RF処理モジュール受信機500を使用する本発明の具体例の実施形態を説明するために使用する説明図600である。2つのネットワーク接続点101,607が示される。各ネットワーク接続点は、ネットワークに、ワイアレス接続部を介して、ワイアレス端末の接続点として機能することが可能である。ネットワーク接続点601,607は、実施形態に応じて同じセル内に、別のセル内に、そして1つのセルの同じセクタの内部にでさえあり得る。ネットワーク接続点601,602の各々は、ユーザ・データを通信するために別の周波数帯域を使用する。ネットワーク接続点モジュール1 601は、第1のBS送信機602及び第1のBSセクタ受信機603を含む。第2のネットワーク接続点モジュール607は、第2の基地局セクタ送信機604及び対応するBSセクタ受信機605を含む。
【0052】
別のネットワーク接続点に対応する第1の送信機及び第2の送信機602,604の使用は、第1の送信機602が具体例のセル102のセクタAに対応し、そして第2の送信機602が具体例のセル102のセクタBに対応するケースを一例として使用してここに説明される。送信機602,604は、例えば、通常のトラフィック・チャネル信号、例えば、ユーザ・データ、オプションのパイロット信号、及びビーコン信号を含むダウンリンク信号を送信している。送信機602,604は、別のセクタ又はセルの方向に向けられた別のアンテナを使用できる。各セクタ送信機からのシグナリングは、それ自身に指定されたキャリア周波数帯域内に通常のシグナリング、例えば、割り当て信号、オプションのパイロット信号、及び/又はオプションのビーコン信号、そして1つのセル内で使用される1又はそれより多くの、例えば、別の2つの、キャリア周波数帯域内の、ビーコン信号を含む。BSセクタA送信機602は、キャリア周波数f 624を有する周波数帯域618内に、例えば、セクタAダウンリンク・トラフィック信号、セクタA割り当て信号、オプションのセクタAパイロット信号、及び/又はオプションのセクタAビーコン信号を含むダウンリンク信号606を送信し、キャリア周波数f 626を有する周波数帯域620内にオプションのセクタAビーコン信号608を送信し、そしてキャリア周波数f 628を有する周波数帯域622内にセクタAビーコン信号610を送信する。BSセクタB送信機604は、キャリア周波数f 628を有する周波数帯域622内に、例えば、セクタBダウンリンク・トラフィック信号、セクタB割り当て信号、オプションのセクタBパイロット信号、及び/又はオプションのセクタBビーコン信号を含むダウンリンク信号612を送信する。BSセクタB送信機604は、同様にキャリア周波数f 624を有する周波数帯域618内にセクタBビーコン信号を送信し、そしてキャリア周波数f 626を有する周波数帯域620内にセクタBビーコン信号616を送信する。
【0053】
受信機630、例えば、図4の受信機500の具体例の実施形態は、キャリア周波数f 624を有する周波数帯域618に同調される。受信機630は、2つの信号成分632,634を受信する。例えば、BSセクタA送信機602からの通常のシグナリング、割り当て信号、パイロット信号、及び/又はビーコン信号を含む、第1の信号成分632は、ディジタル信号処理モジュール518によって処理され、他方で、第2の信号成分634、例えば、BSセクタB送信機604からのビーコン信号は、エネルギー検出/SNR検出モジュール536によって処理される。第1の成分632からそしてディジタル信号処理モジュール518を使用して、受信機630は、キャリア周波数f 624及び周波数帯域618を使用してBSセクタA送信機から受信機630への間のダウンリンク・トラフィック・チャネルの品質推定値を決定する。第2の成分634からそしてエネルギー検出/SNR検出モジュール536を使用して、受信機630は、キャリア周波数f 628及び周波数帯域622を使用してBSセクタB送信機604と受信機630との間の可能性のある選択肢のダウンリンク・トラフィック・チャネルの品質推定値を決定する。
【0054】
本発明のある複数の実施形態では、ビーコン信号は、使用されないことがあり、そして別のダウンリンク信号が、帯域選択判断のために受信されそして処理されることがある。例えば、各セクタ及び/又はセル送信機は、通常のダウンリンク・トラフィック・チャネル・シグナリングのためにその送信機によって使用される周波数帯域において、ある複数のダウンリンク信号、例えば、割り当て信号、セクタ/セル基地局識別信号、及び/又はパイロット信号を送信し、そして同様に、別の送信機の通常のダウンリンク・トラフィック・シグナリングのために別の、例えば、隣接するセクタ/セル送信機によって使用される別の周波数帯域内にある複数の追加のダウンリンク信号、例えば、セクタ/セル基地局識別信号、及び/又はパイロット信号を送信する。別の周波数帯域内への送信は、定期的なインターバルで発生することがあり、そしてそこにその送信機が対応するセクタ内への信号の送信に関係する短い時間の期間に対応することがある。
【0055】
図4の単一RFチェーン受信機500のような、受信機は、本発明にしたがって、1つの周波数帯域に同調されるが、その周波数帯域内に送信する複数のセル及び/又はセクタ送信機からのダウンリンク信号成分を受信する。受信機は、複合信号、同調された周波数帯域内の複合信号、2つの異なる送信機からの第1の信号成分及び第2の信号成分を含む複合信号を受信しそして処理する。情報は、第1の信号成分及び第2の信号成分から発生されることができ、成分は、各々の周波数帯域が異なる信号成分に対応する2つの選択肢の周波数帯域に関する品質指標情報を確実にするために使用されることが可能であり、そして使用される。
【0056】
1つの特別な具体例のOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexed:直交周波数分割多重化)実施形態では、ビーコン信号は、例えば、1つの又は2,3のトーンを使用して、周波数に関して狭い信号として送信される比較的高パワーの信号として与えられる。ビーコン信号が具体例のOFDM実施形態において送信される場合に、送信パワーの大部分は、ビーコン信号を備える1つ又は少数のトーンに集中される。ある複数の実施形態では、第1の信号成分632は、第1の送信機に対応するビーコン信号成分を含み、他方で第2の信号成分は、第2の、例えば、通常別のセクタ及び/又はセルに対応する別の送信機に対応するビーコン信号を含む。1つのそのような実施形態では、キャリア選択は、ビーコン信号の評価に基づく。ある複数の実施形態では、ビーコン信号は、パスバンド・フィルタの帯域に比較して周波数幅が狭い、例えば、大きくともパスバンド・フィルタの周波数幅の1/20である。
【0057】
本発明にしたがって、第1の信号成分及び第2の信号成分は、例えば、現在選択された帯域内の異なる周波数上に、同時に送信されることができる。あるいは、第1の信号成分及び第2の信号成分は、連続して送信されることが可能でありそして受信されることが可能である。図6A、図6Bは、本発明にしたがって通信システムを動作させる具体例の方法を説明するフローチャート700である。図6は、図6A及び図6Bの組み合わせを備える。動作は、ステップ702において始まり、そこでは通信システムが初期化される、例えば、基地局が再初期化され、そして移動体ノードが電源を入れられる。動作は、ステップ702からステップ704に進む。
【0058】
ステップ704において、第1の基地局送信機、これは第1の周波数帯域で主に送信する、は、前記第1の周波数帯域内に第1の信号成分を送信するように動作される。動作は、ステップ704からステップ706へ進む。ステップ706において、第2の基地局送信機、これは第2の周波数帯域で主に送信する、は、前記第1の周波数帯域内に第2の信号成分を、例えば、定期的に送信するように動作される。ステップ708において、前記第1の基地局送信機は、第1の周波数帯域とは異なる前記第2の周波数帯域内に信号を、例えば、定期的に送信するように動作される。ある複数の実施形態では、第2の周波数帯域は、第1の周波数帯域の完全に範囲外であり、他方で別の実施形態では、第1の周波数帯域と第2の周波数帯域とに部分的な重なることがある。ある複数の実施形態では、第1の送信機及び第2の送信機は、同じセルの別のセクタ内に置かれる;第1の信号成分は、第1のアンテナ又は前記同じセルの第1のセクタに対応するアンテナ素子を使用して送信され;そして第2の信号成分は、第2のアンテナ又は前記同じセルの第2のセクタに対応するアンテナ素子を使用して送信される。ある複数の実施形態では、第1の送信機及び第2の送信機は、別のセル内に置かれる。そのような実施形態では、第1の信号成分は、第1のアンテナ又は第1のセルに対応するアンテナ素子を使用して送信され、そして、第2の信号成分は、第2のアンテナ又は第2のセルに対応するアンテナ素子を使用して送信される。動作は、ステップ708からステップ710に進む。
【0059】
ステップ710において、移動体ノードの受信機は、第1の成分及び第2の信号成分を含んでいる信号を受信するように動作される。ある複数の実施形態では、信号は、ある時間のピリオドにわたり受信され、そして第1の信号成分及び第2の信号成分は、時間の異なる点で受信される。ある複数の実施形態では、第1の信号成分及び第2の信号成分は、例えば、第1の周波数帯域の範囲内の別の周波数上で同じ時間に受信される。
【0060】
その後ステップ712において、前記移動体ノードの受信機中のパスバンド・フィルタは、前記第1の信号成分及び第2の信号成分を通すように動作され、前記第1の信号成分及び第2の周波数成分は選択された周波数帯域の範囲内である。パスバンド・フィルタは、第1の周波数帯域の範囲外の信号を除去する。ある複数の実施形態では、例えば、第1の信号成分及び第2の周波数成分がビーコン信号であるOFDM実施形態では、第1の信号成分及び第2の信号成分は、前記パスバンド・フィルタの幅に比較して周波数幅が狭い、例えば、パスバンド・フィルタの周波数幅の大きくとも1/20である。ある複数の実施形態では、そこでは第1の周波数帯域及び第2の周波数帯域は、幅で少なくとも1MHzであり、パスバンド・フィルタは、幅で2MHzより狭いパスバンドを有する。
【0061】
動作は、ステップ712からステップ714に進む。ステップ714において、前記移動体ノードは、前記第1の信号成分に第1の信号測定を実行するように動作して、第1の信号品質指標を発生する。ステップ716において、前記移動体ノードは、前記第2の信号成分に第2の信号測定を実行するように動作して、第2の信号品質指標を発生する。動作は、ステップ716からステップ718に進む。ステップ718において、移動体ノードは、前記第1の品質指標及び第2の品質指標の関数として、第1の周波数帯域において動作することと前記第2の周波数成分に関係する第2の周波数帯域において動作することとの間で選択するように動作される。動作は、ステップ718からステップ720に進む。
【0062】
ある複数の実施形態では、受信するステップ710、フィルタするステップ712、及び測定ステップ714,716は、複数回繰り返され、そしてステップ718の前記第1の周波数帯域と前記第2の周波数帯域との間で選択することは、予め決められたインターバル、例えば、予め決められた期間の時間インターバル又は一定の数の信号測定、のあいだ第2の品質指標が前記第1の品質指標を超えた後に実行される。これは、短い期間又は状態の過渡的な変化に応答して帯域を切り替えることを防止するために行われる。
【0063】
ある複数の実施形態では、選択することは、予め決められたしきい値に基づく。例えば、選択することは、下記を含む:第1の信号品質値及び第2の信号品質値が予め決められたインターバルのあいだ前記予め決められたしきい値を両者とも超える場合に、低い方の信号品質値に対応する周波数帯域を選択することである。それゆえ、両方の信号成分が満足する状態を示す場合に、低い方の品質、例えば、より低いパワーの帯域が、選択されることができ、高い方のパワー帯域を自由にして別の1つの移動体によって使用されるようにする。
【0064】
前記第1の信号品質値と第2の信号品質値のうちの1つが前記予め決められたしきい値よりも低く、それによって信号品質が問題であるときにより良い帯域を選択する場合に、選択することは、高い方の信号品質値に対応する周波数帯域を選択することを含むことができる。前記第1の信号品質値が時間のあいだ減少し、そして前記第2の信号品質値が時間のあいだ増加し、そして第1の品質値と第2の品質値との差が符合の正負を変化させる場合に、これはワイアレス端末が第2の信号成分の送信機の方に向かっていて第1の成分の送信機から離れていることを示している場合に、選択は、第2の周波数帯域を選択することを同様に含むことが可能である。
【0065】
ある複数の実施形態では、選択するステップは、移動体ノード、例えば、ユーザに提供されようとしているサービスの品質(QoS)の関数であり、前記選択する関数は、前記ユーザに提供されようとしているQoSの変化を示している情報に応じて変化する。この変化は、周波数帯域を選択するために前記選択モジュールによって使用されるしきい値品質の変化として与えられることができる。
【0066】
ある複数の実施形態では、選択するステップは、通信システム・ローディングの関数であり、そして本方法は、さらに通信システム・ローディングの指標である情報を、例えば、基地局から受信し、そして通信システム・ローディングにおける変化の指示に応じて前記選択する関数を修正する移動体ノードを備える。例えば、ワイアレス端末が第1の周波数帯域の頻繁な使用を検出する場合には、選択は、選択決定の際に使用する重みを変えることができて、第2の周波数帯域に対してより強い優先権を生み出す。
【0067】
ステップ720において、第1の周波数帯域が選択されるか又は第2の周波数帯域が選択されるかどうかに基づいて、動作は、管理される。第1の周波数帯域が選択されるのであれば、動作は接続ノードA722を介してステップ704に進む:しかしながら、第2の周波数帯域が選択されるのであれば、動作は、ステップ724に進む。
【0068】
ステップ724において、パスバンド・フィルタは、前記第1の帯域の代わりに前記第2の帯域を通すように制御される。動作は、ステップ724からステップ728に接続ノードB726を介して進む。
【0069】
ステップ728において、第2の基地局送信機、これは主に第2の周波数帯域内に送信する、は、前記第2の周波数帯域内に第3の信号成分を送信するように動作される。ステップ730において、第1の基地局送信機又は第3の基地局送信機、これは主に第1の周波数帯域内に送信する、は、前記第2の周波数帯域内に第4の信号成分を送信するように動作される。ステップ732において、第2の基地局は、前記第1の周波数帯域内に信号を送信するように動作される。ステップ734において、移動体ノードの受信機は、第3の信号成分及び第4の信号成分を含んでいる信号を受信するように動作される。動作は、ステップ734からステップ736に進む。ステップ736において、移動体ノード中の前記パスバンド・フィルタは、第2の周波数帯域の範囲内である第3の信号成分及び第4の信号成分を通すように動作される。ステップ738において、移動体ノードは、第3の信号品質指標を発生させるために前記第3の信号成分に第3の信号測定を実行するように動作される。ステップ740において、移動体ノードは、第4の信号品質指標を発生させるために前記第4の信号成分に第4の信号測定を実行するように動作される。動作は、ステップ740からステップ742に進む。
【0070】
ステップ742において、移動体ノードは、前記第3の信号品質指標及び第4の信号品質指標の関数として、第1の周波数帯域において動作することと第2の周波数帯域において動作することとの間で選択するように動作される。動作は、ステップ742からステップ744に進む。
【0071】
ステップ744において、動作は、第1の周波数帯域又は第2の周波数帯域が選択されるかどうかに基づいて進む。もし第2の周波数帯域が選択されるのであれば、動作は、ステップ744からステップ728へ接続ノードC748を介して進む。しかしながら、第1の周波数帯域が選択されるのであれば、動作は、ステップ744からステップ746に進む、そこでは、移動体ノード中のパスバンド・フィルタは、前記第2の周波数帯域の代わりに前記第1の周波数帯域を通すように制御される。動作は、ステップ746からステップ704へ接続ノードA722を介して進む。
【0072】
図7−12は、本発明にしたがった具体例のワイアレス端末受信機による具体例の信号及び帯域選択を説明するために使用される。
【0073】
図7は、本発明にしたがって実行され、複数キャリア及びスペクトル拡散OFDMシグナリングをサポートする具体例のワイアレス通信システム800の一部を示す。システム800は、図1のシステム100の具体例の実施形態であり得る。図7は、複数の具体例の複数セクタ・セル、セル1 802、セル2 804、セル3 806を含む。各セル(802,804,806)は、それぞれ基地局(BS)、(BS1 808、BS2 810、BS3 812)、に対するワイアレス交信可能地域を表す。BS808,810,812は、図2の具体例の実施形態のBS200であり得る。BS808,810,812は、ネットワークを介して一緒に接続され、そして別のネットワーク・ノード及びインターネットに接続される。具体例の実施形態では、各セル802,804,806は、3個のセクタ(A,B,C)を含む。セル1 802は、セクタA814、セクタB816、及びセクタC818を含む。セル2 804は、セクタA820、セクタB822、及びセクタC824を含む。セル3 806は、セクタA826、セクタB828、及びセクタC830を含む。図7は、同様に、本発明にしたがって実行される具体例のWT801を含む。WT801は、図3のWT300の具体例の実施形態であり得る。具体例のWT801の現在の接続の点は、BS1 808のセクタ3 818送信機である。WT801は、矢印803によって示されたようにBS2 810に向かって移動している。
【0074】
図8は、本発明にしたがって与えられる具体例のワイアレス端末受信機901/アンテナ902組み合わせ900の例である。図8の受信機/アンテナ組み合わせ900は、図3のWT300中の受信機302/アンテナ312組み合わせ又は図7のWT801として使用されることができる。受信機901は、本発明にしたがった具体例の実施形態の受信機を図示し、これは同じ選択されたキャリア帯域内に含まれる受信した信号の複数の成分を処理することが可能であり、各成分は、異なる情報、例えば、異なる送信機及び/又は異なる送信アンテナによって送信された別のキャリア帯域に対応する情報、を伝達する。図8の実施形態は、両方の信号成分が同じ技術、例えば、同じタイプの変調、を使用して通信される場合に好適である。
【0075】
図8の受信機901は、単一RF処理モジュール(周波数同期モジュール)902を含む単一RF処理チェーンを使用する。受信機901は、アンテナ904に接続され、アンテナ904は複数のセクタ/セル基地局送信機からダウンリンク信号を受信する。アンテナ904は、RF処理モジュール902に接続される。RF処理モジュール902は、制御可能なRFフィルタ906及びミキサ回路908を含む。RFフィルタ906は、パスバンド・フィルタとして与えられることができ、そして周波数同期回路として機能する。RF処理モジュール902は、帯域選択コントローラ910によって選択されたキャリア周波数に同調されている。RFフィルタは、選択されたキャリア帯域の範囲内の受信した信号成分を通し、そして選択されたキャリア帯域の範囲外の少なくともある信号成分を除去する。
【0076】
アンテナ904から受信したパスバンド信号は、RFフィルタ906に入力され、そしてミキサ回路908によって処理されて、結果としてベースバンド信号になる。結果としてのベースバンド信号は、RF処理モジュール902から出力され、そしてベースバンド・フィルタ912に入力される。ベースバンド・フィルタ912からのフィルタされた出力は、A/Dコンバータ・モジュール914に入力され、そこではアナログからディジタルへの変換が実行される。結果としての出力ディジタル信号は、追加のフィルタリングをするためにディジタル・フィルタ916に入力される。ディジタル・フィルタ916の出力は、ディジタル信号処理モジュール918に入力される。ディジタル信号処理モジュール918は、タイミング同期モジュール922,デコーダ923、ビーコン識別モジュール927、及び信号品質検出器926を含む。それゆえ、ディジタル信号処理モジュール918は、同報通信情報と同様にWT固有の情報、例えば、他のWTではなく個々のWTに向けられた情報を完全にデコードすることが可能である。
【0077】
タイミング同期モジュール922は、受信した処理されるデータ、例えば、受信したダウンリンク信号のタイミング同期のために使用される。タイミング同期モジュール922は、公知の技術を使用するシンボル・タイミング再生回路として与えられることができる。デコーダ923は、受信した同報通信信号、例えば、割り当て信号、パイロット信号、等をデコードするための同報通信モジュール924、及びそこに受信機901が属している特定のWT300(又はWT801)に対して向けられた受信したダウンリンク・データ/情報、例えば、ダウンリンク・トラフィック信号をデコードするための移動体固有のモジュール925を含む。
【0078】
ビーコン識別モジュール927は、その主ダウンリンク・シグナリングのために使用する特定のキャリア周波数に関係する特定の基地局セクタ送信機を用いて処理される受信したビーコン信号を識別する。各ビーコン信号は、例えば、全部又はほぼ全部のセクタ送信機エネルギーが1つのトーンに集中されている1つのOFDMシンボル時間を占有する信号であり得る。OFDMビーコン信号の特性のために、タイミング同期モジュール922又はデコーダ・モジュール923を通して信号を処理する必要なしに、ビーコン識別モジュール927は、ビーコン信号を識別できる。
【0079】
信号品質検出器926は、信号エネルギー測定回路928及びSNR回路930を含む。信号品質検出器926は、受信した識別されたビーコン信号の測定値に基づいて複数の基地局セル/セクタ送信機からWT300への異なるチャネルに対する品質推定値を発生する。品質推定値は、信号エネルギー測定回路928出力及び/又は測定された信号エネルギーの関数であるSNR回路930出力に基づく。各受信した識別されたビーコンに対応する信号品質推定情報933,935,937、例えば、品質指標値は、帯域選択コントローラ910に転送されて、帯域選択判断を行う際に使用される。
【0080】
ディジタル信号処理モジュール918から転送された信号成分品質情報(933,935,937)は、RF処理モジュール902によって使用されようとしているキャリア周波数帯域の設定に関する判断を行うために、帯域選択コントローラ910によって使用される、例えば、どの帯域そしてそれゆえどの基地局セクタ送信機が、ダウンリンク通信を受信するために選択されるべきであるかである。
【0081】
図8の受信機901は、ディジタル信号処理モジュール918及び帯域選択コントローラ910にバス509を介して接続されたI/Oインターフェース907を含み、バスを介して種々のエレメントがデータ及び情報を交換できる。他の実施形態では、バス509は、別の受信機構成要素、例えば、ディジタル・フィルタ916に接続されることがある。受信機901は、受信機901をバス312に接続するI/Oインターフェース907を介してWT300の別のエレメントと通信できる。デコードされたダウンリンク・トラフィック・チャネル信号は、例えば、ディスプレイのような1又はそれより多くの外部デバイス及び/又は別のWT構成要素にI/Oインターフェース907を介して伝達され得る。
【0082】
図8では、帯域選択コントローラ910の出力は、RF処理モジュール902を制御するために使用される。他の実施形態では、帯域選択コントローラ910は、ディジタル・フィルタ916及び/又はディジタル信号処理モジュール918に接続されることがあり、そして帯域選択コントローラ910の出力は、ディジタル・フィルタリング916及び/又はディジタル信号処理モジュール918を制御するために使用されることが可能である。そのようなケースでは、RF処理モジュール902は、受信した信号の広い部分、例えば、複数の帯域を受信しそして通す、そしてディジタル・フィルタリング916及び/又はディジタル信号処理モジュール918は、制御信号又は帯域選択コントローラ910から受信した信号にしたがって、さらに処理しフィルタするために受信した信号の一部分を選択する又は受信した信号の残りの部分を破棄する。
【0083】
図9は、本発明にしたがった具体例の送信機シグナリングを説明する図1000である。5MHzの全体システムBW1001を使用する図7の具体例のセル当り3セクタの複数セル・ワイアレス通信システム800内の具体例のワイアレス端末、例えば、WT801があると、仮定する。ワイアレス端末801、例えば、移動中の移動体ノードは、システム800内に現在位置しており、その結果、BSセル1セクタC送信機1002からある複数の信号、BSセル2セクタB送信機1004からある複数の信号、BSセル3セクタ送信機1006からある複数の信号を受信することが可能である、と仮定する。WT801は、以前は送信機1002に最も近かったが、現在は送信機1004に最も近いと仮定する。
【0084】
BSセル1セクタC送信機1002は、1.25MHz BW帯域1010の範囲内のキャリア周波数f 1008を使用してダウンリンク信号1020を送信する。信号1020は、小さな長方形によって表されたWTに対するダウンリンク・トラフィック信号1021、及び大きな黒くされた長方形で表されたビーコン信号1024を含む。ビーコン信号は、通常の信号よりも大きなサイズで図示されていて、ビーコン信号が通常の信号よりもトーン当りのベースではるかに大きな送信エネルギー集中を有することを図示し、そのような信号を検出し易くしている。関心のある特定のWT801に対して向けられたダウンリンク・トラフィック信号1022、例えば、スペクトル拡散OFDM信号は、黒くされている。その上、BSセル1セクタC送信機1002は、キャリア周波数f 1012を有する1.25MHz BW帯域1014内にダウンリンク信号1026を送信する。ダウンリンク信号1026は、ビーコン信号1028を含む。BSセル1セクタC送信機1002は、しかもキャリア周波数f 1016を有する1.25MHz BW帯域1018内にダウンリンク信号1030を送信する。ダウンリンク信号1030は、ビーコン信号1032を含む。この具体例の実施形態では、ビーコン信号(1024,1028,1032)及び通常のシグナリング(1021)は、異なる時間に送信機1002によって送信される。大部分の時間、送信機1002は、通常のダウンリンク・シグナリング1021を送信するが、時々、例えば、定期的に、送信機1002は、ビーコン信号に集中された全体の又はほぼ全体のセクタ送信パワーで、通常のシグナリングの代わりにビーコン信号(1024,1028,又は1032)を送信する。送信機1002がビーコン1024,1028,1032を繰り返して循環させるように、タイミング・シーケンスは、構築されることが可能である。
【0085】
BSセル2セクタB送信機1004は、1.25MHz BW帯域1014の範囲内のキャリア周波数f 1012を使用してダウンリンク信号1038を送信する。信号1038は、小さな長方形によって表されたWTに対するダウンリンク・トラフィック信号1040、及び大きな黒くされた長方形で表されたビーコン信号1042を含む。その上、BSセル2セクタB送信機1004は、周波数帯域1010内にダウンリンク信号1034を送信する。ダウンリンク信号1034は、ビーコン信号1036を含む。BSセル2セクタB送信機1004は、同様に、周波数帯域1018内にダウンリンク信号1044を送信する。ダウンリンク信号1044は、ビーコン信号1046を含む。この具体例の実施形態では、ビーコン信号(1036,1042,1046)及び通常のシグナリング(1040)は、異なる時間に送信機1004によって送信される。大部分の時間、送信機1004は、通常のダウンリンク・シグナリング1040を送信するが、時々、例えば、定期的に、送信機1004は、ビーコン信号に集中された全体の又はほぼ全体のセクタ送信パワーで、通常のシグナリングの代わりにビーコン信号(1036,1042,又は1046)を送信する。送信機1004がビーコン1036,1042,1046を繰り返して循環させるように、タイミング・シーケンスは、構築されることが可能である。
【0086】
BSセル3セクタA送信機1006は、1.25MHz BW帯域1018の範囲内のキャリア周波数f 1016を使用してダウンリンク信号1056を送信する。信号1056は、小さな長方形によって表されたWTに対するダウンリンク・トラフィック信号1058、及び大きな黒くされた長方形で表されたビーコン信号1060を含む。その上、BSセル3セクタA送信機1006は、周波数帯域1010内にダウンリンク信号1048を送信する。ダウンリンク信号1048は、ビーコン信号1050を含む。BSセル3セクタA送信機1006は、同様に、周波数帯域1014内にダウンリンク信号1052を送信する。ダウンリンク信号1052は、ビーコン信号1054を含む。この具体例の実施形態では、ビーコン信号(1050,1054,1060)及び通常のシグナリング(1058)は、異なる時間に送信機1006によって送信される。大部分の時間、送信機1006は、通常のダウンリンク・シグナリング1058を送信するが、時々、例えば、定期的に、送信機1006は、ビーコン信号に集中された全体の又はほぼ全体のセクタ送信パワーで、通常のシグナリングの代わりにビーコン信号(1050,1054,又は1060)を送信する。送信機1006がビーコン1050,1054,1060を繰り返して循環させるように、タイミング・シーケンスは、構築されることが可能である。
【0087】
この具体例の実施形態では、ビーコン信号(1024,1028,1032,1036,1042,1046,1050,1054,1060)の各々は、同じ送信パワー・レベルで送信される。他の実施形態では、異なる送信パワー・レベルが、異なるビーコン信号に対して使用されることができ、WTは、各ビーコン信号に割り当てられた送信パワーを知る、又は異なる複数のビーコン信号に割り当てられた複数の送信パワー・レベルの間の関係を知ることを提供される。
【0088】
図10は、WT受信機801の受信アンテナにおける具体例の複合信号1002及び関係する周波数情報を説明する図1100である。信号1102は、成分1104,1106,1108,1110,1112,1114,及び1116を含む。成分1104,1108,1112,及び1116は、関心のある周波数帯域1010、1014,1018の範囲外のノイズ信号を表す。
【0089】
信号1106は、キャリア周波数f 1008を有する帯域1010の範囲内に送信された信号1020,1034,及び1048の複合の受信したコピーを表す;信号1106は、しかも追加のノイズも含む。送信されたビーコン信号1024及び通常のシグナリング1021,1022は、例えば、チャネル・ゲインのために強度が中間的に低下してきており、結果として受信した信号(1024’、1021’、1022’)になる。送信されたビーコン信号1036は、例えば、チャネル・ゲインのために強度がわずかに低下してきており、結果として受信したビーコン信号1036’になる。ビーコン信号1050は、例えば、チャネル・ゲインのために強度が著しく低下してきており、結果として受信したビーコン信号1050’になる。図9について説明したものと同様に、図10の信号1024’、1022’と1021’、1050’と1036’は、異なる時間の瞬間に受信されることがある。
【0090】
信号1110は、キャリア周波数f 1012を有する帯域1014の範囲内に送信された信号1026,1038,1052の複合の受信したコピーを表す;信号1110は、しかも追加のノイズも含む。送信されたビーコン信号1042及び通常のシグナリング1040は、例えば、チャネル・ゲインのために強度がわずかに低下してきており、結果として受信した信号(1042’、1040’)になる。送信されたビーコン信号1028は、例えば、チャネル・ゲインのために強度が中間的に低下してきており、結果として受信したビーコン信号1028’になる。送信されたビーコン信号1054は、例えば、チャネル・ゲインのために強度が著しく低下してきており、結果として受信したビーコン信号1054’になる。
【0091】
信号1114は、キャリア周波数f 1016を有する帯域1018の範囲内に送信された信号1030,1044,1056の複合の受信したコピーを表す;信号1114は、しかも追加のノイズも含む。送信されたビーコン信号1060及び通常のシグナリング1058は、例えば、チャネル・ゲインのために強度が著しく低下してきており、結果として受信した信号(1060’、1058’)になる。送信されたビーコン信号1032は、例えば、チャネル・ゲインのために強度が中間的に低下してきており、結果として受信したビーコン信号1032’になる。送信されたビーコン信号1046は、例えば、チャネル・ゲインのために強度がわずかに低下してきており、結果として受信したビーコン信号1046’になる。
【0092】
図11は、本発明にしたがって図10の具体例の複合の受信した信号1102の図8の受信機900による具体例の処理を説明する図1200である。受信機900を含んでいるWT801は、ダウンリンク・トラフィック・シグナリングのために送信機1002を使用するBS1セクタ3に現在接続され、そしてそれゆえ、RF処理モジュール902は、帯域コントローラ910からの信号1202によって制御されており、キャリア周波数f 1008を用いる帯域1010を選択する。RF処理モジュール902は、信号1102からベースバンド信号1106’、信号1106に含まれた情報のフィルタされた表示、を抽出する。信号1106’は、それぞれ信号(1021’、1022’、1024’、1036’、1050’)に対応する、通常のシグナリング1021”、WT801のために明確に向けられた通常のシグナリング1022”、及びビーコン信号1024”、1036”、1050”を含む。
【0093】
矢印1206は、受信機チェーン構成要素912,914,916による追加の処理、例えば、ベースバンド・フィルタリング、A/D変換、及びディジタル・フィルタリング、を表す。その後、信号は、ディジタル信号処理モジュール918に入力される。ビーコン識別モジュール927は、セル1セクタC送信機1002に関係するものとしてビーコン信号1024”を識別する。送信機1002は、ダウンリンク・トラフィック・チャネル通信のために自身が割り当てられた帯域としてキャリア周波数f 1008及び帯域1010を使用する。ビーコン識別モジュール927は、セル2セクタB送信機1004に関係するものとしてビーコン信号1036”を識別する。送信機1004は、ダウンリンク・トラフィック・チャネル通信のために自身が割り当てられた帯域としてキャリア周波数f 1012及び帯域1014を使用する。ビーコン識別モジュール927は、セル3セクタA送信機1006に関係するものとしてビーコン信号1050”を識別する。送信機1006は、ダウンリンク・トラフィック・チャネル通信のために自身に割り当てられた帯域としてキャリア周波数f 1016及び帯域1018を使用する。
【0094】
識別されたビーコン情報及びビーコン信号1024”、1036”、と1050”は、信号品質検出器926に転送される、そこでは、エネルギー保有量及び/又はSNR情報が取得され、そしてビーコン信号(1024”、1036”、1050”)に対応する品質推定情報(933,935,937)が発生される。このOFDM実施形態では、ビーコン識別、ビーコン信号測定、及び信号品質指標発生は、タイミング同期モジュールを使用しないで、又はビーコン信号から変調された情報をデコードする必要なしに実行される。他の実施形態では、情報は、ビーコン信号上に変調されることができ、そして同報通信デコード・モジュールが使用されることがある。その上、他の実施形態では、追加の情報が品質推定値を発生する際に考慮されることがある。例えば、受信した通常の信号1022”、例えば、特定のWT801に向けられたダウンリンク・トラフィック・チャネル信号からデコードされた情報のエラー・レートは、ビーコン信号1024”に対応するチャネルの品質を評価する時に考慮されることがある。その上、別の検出されたビーコン信号が、例えば、別の1つのセルからの、同じキャリアに対応することがある場合に、複数のビーコン信号間の比率は、干渉レベルを決定する際に使用されることができる。
【0095】
品質推定情報1 933は、処理されたビーコン信号1024”のエネルギー推定値及び/又はSNR推定値に基づき、そしてキャリア周波数fを使用している送信機1002に対応する。品質推定情報2 935は、処理されたビーコン信号1036”のエネルギー推定値及び/又はSNR推定値に基づき、そしてキャリア周波数fを使用している送信機1004に対応する。品質推定情報1 937は、処理されたビーコン信号1050”のエネルギー推定値及び/又はSNR推定値に基づき、そしてキャリア周波数fを使用している送信機1006に対応する。
【0096】
帯域選択コントローラは、情報933,935と937を受信し、チャネル2の品質がチャネル3の品質よりも良いチャネル1の品質よりも良いこと、そしてWT801が接続点を変更すべきであることを決定する。適切な時に、例えば、サービスの中断を最小にするために、帯域選択コントローラ910は、RF処理モジュール902に信号1202’を送って、周波数fに選択を変更する。
【0097】
図12は、WT801がその帯域選択及び接続点を変更した後の具体例の送信機シグナリングを説明する図1300である。WT801は、ある複数の信号を、BSセル1セクタC送信機1002から、BS2セクタB送信機1004からある信号、そしてBS3セクタ送信機1006からある信号、を受信できる。WT801は、以前は送信機1002に最も近かったが、現在は送信機1004に最も近いと仮定する。
【0098】
BSセル1セクタC送信機1002は、帯域1010の範囲内のキャリア周波数f 1008を使用してダウンリンク信号1320を送信する。信号1320は、小さな長方形によって表された複数のWTに対するダウンリンク・トラフィック信号1321、及び大きな黒くされた長方形によって表されたビーコン信号1024を含む。その上、BSセル1セクタC送信機1002は、キャリア周波数f 1012を有する周波数帯域1014にダウンリンク信号1326を送信する。ダウンリンク信号1326は、ビーコン信号1028を含む。BSセル1セクタC送信機1002は、同様に、キャリア周波数f 1018を有する周波数帯域1018にダウンリンク信号1330を送信する。ダウンリンク信号1330は、ビーコン信号1032を含む。
【0099】
BSセル2セクタB送信機1004は、帯域1014の範囲内のキャリア周波数f 1012を使用してダウンリンク信号1338を送信する。信号1338は、黒くされた小さな長方形によって表された特定のWT801に対するダウンリンク・トラフィック信号1341を含んでいる小さな長方形によって表された複数のWTに対するダウンリンク・トラフィック信号1340、及び大きな黒くされた長方形によって表されたビーコン信号1042を含む。その上、BSセル2セクタB送信機1004は、周波数帯域1010にダウンリンク信号1334を送信する。ダウンリンク信号1334は、ビーコン信号1036を含む。BSセル2セクタB送信機1004は、同様に、周波数帯域1018にダウンリンク信号1334を送信する。ダウンリンク信号1334は、ビーコン信号1046を含む。
【0100】
BSセル3セクタA送信機1006は、帯域1018の範囲内のキャリア周波数f 1016を使用してダウンリンク信号1356を送信する。信号1356は、小さな長方形によって表された複数のWTに対するダウンリンク・トラフィック信号1358、及び大きな黒くされた長方形によって表されたビーコン信号1060を含む。その上、BSセル3セクタA送信機1006は、周波数帯域1010にダウンリンク信号1348を送信する。ダウンリンク信号1348は、ビーコン信号1050を含む。BSセル3セクタA送信機1006は、同様に、周波数帯域1014にダウンリンク信号1352を送信する。ダウンリンク信号1352は、ビーコン信号1054を含む。
【0101】
図13は、隣接するセクタに対してタイミング・オフセット1418を有する具体例のビーコン信号1420の図1400であり、本発明の特徴をさらに説明する目的のために図示される。図13は、本発明にしたがって与えられた具体例のWT1402、例えば、図7のWT801を含む。具体例のシステムが本発明にしたがってビーコン・シグナリングを使用するOFDMスペクトル拡散周波数ホップしたシステムである、と仮定する。タイム・ライン1404はWT受信機1402における時間を表し、WT1402がBS1セクタC送信機に現在接続されていて、その送信機のキャリア周波数帯域は、現在ダウンリンク・トラフィック・チャネル・シグナリングのために使用されていて、そしてWT1402がBS1セクタC送信機に関して同期されたOFDMシンボル・タイミングを有する、と仮定する。3つの連続したOFDMシンボル時間インターバル(1406,1408,1410)がBS1セクタC送信機通信に対して示される。同様に、3つの連続したOFDMシンボル時間インターバル(1412,1414,1416)がBS2セクタB送信機通信に対して示される。各OFDMシンボル時間インターバル(1406,1408,1410,1412,1414,1416)は、ほぼ同じ期間である;しかしながら、BS1セクタC OFDMシンボル時間インターバルの開始とBS2セクタB OFDMシンボル時間インターバルの開始との間に10%オフセット1418がある。このタイミング・オフセットは、例えば、別の正確な開始時刻のような複数の基地局タイミング発生器間の差異、及び/又はWT1402と各基地局送信機との間の異なる距離に起因する差異、のためであり得る。
【0102】
BSセル2セクタB OFDMビーコン信号1420は、矢印1422によって示されたようにWT1402へ伝送されてきている。時間インターバル1414の間に、BSセル2セクタB OFDMビーコン信号1420は、WT受信機1402において現れる。しかしながら、WTがBS1セクタC送信機に対して接続されそして同期されているので、WT1402は、ビーコン信号1420のエネルギーの90%を検出するだけであり、例えば、信号の最後の10%を失う。しかしながら、この相対的に高レベルのエネルギー検出及び相対的に少量の関係する不確定性は、多くの場合、隣接するセル及び又は隣接するセクタからの複数のビーコン信号の比較をサポートすることに関して十分である。本発明にしたがって、複数のOFDM実施形態では、受信機は、処理される各ビーコン信号に対するタイミングに関して受信機を再同期させる必要がない。
【0103】
図14は、本発明の1つの具体例の実施形態にしたがって実行される具体例のWT1400の図1400’である。図14は、バス1404’を介して一緒に接続された受信機移動体1401及び送信機モジュール1402’を含む。バス1404’は、しかもWTのプロセッサ、メモリ、及びI/Oデバイスに接続される。I/Oデバイスを介して、各種のエレメントは、データ及び情報を交換できる。受信機1401は、RF処理モジュール1410’、ベースバンド・フィルタリング・モジュール1412’、A/Dモジュール1414’、ワイアレス端末受信信号処理モジュール1416’、及びI/Oインターフェース1418’を含む。RF処理モジュール1410’は、RFフィルタリング・モジュール1422’、例えば、制御可能なパスバンド・フィルタを含む。RF処理モジュール1410’は、受信アンテナ1406’に接続され、受信アンテナ1406’を介して受信機1401は、複数のBSセクタ接続点、例えば、別のセル、別のセクタからのビーコン信号を含む複数のダウンリンク信号、及び/又は別の通常のシグナリング・キャリアを使用する複数のダウンリンク信号を受信できる。ユーザ・データを送信するために別のキャリアを使用する送信機から受信した信号は、本発明にしたがって、RFフィルタリング・モジュール1422’(パスバンド・フィルタ)がそのキャリア帯域に同調される同じキャリア帯域の範囲内になり、それによってユーザ・データ送信のために別の周波数帯域を使用する送信機からビーコンを受信するためにRF帯域を調節する必要性を回避する。すなわち、上で考察したように、送信機は、その送信機がユーザ・データを通信するために使用する周波数帯域にだけビーコン信号を送信するのではなく、近隣のセクタ、セル、又は同じセクタにおいて使用される別のキャリアの周波数帯域にビーコン信号を送信する。ワイアレス端末がそのセル及び/又はセクタを用いて確立された通信リンクを持たないセル及び/又はセクタからのビーコン信号に加えて、RF処理モジュール1410’は、それが現在の接続の点として使用しているネットワーク接続点からのビーコン信号を同様に受信することが可能である。ユーザ・データ/情報及びパイロット信号、タイミング制御信号及びパワー制御信号のような制御信号は、RF処理モジュール1410’がその周波数帯域に設定されている周波数帯域にこれらの信号が送信されるはずであるために、同様に現在のネットワーク接続の点において送信機から受信されることができる。
【0104】
RF処理モジュール1410’からの出力信号は、アナログ・フィルタリングを実行するベースバンド・フィルタ1412’への入力として働く。その後、フィルタされた信号は、A/Dコンバータ・モジュール1414’に入力され、そこではフィルタされたアナログ信号は、ディジタル信号に変換され、ディジタル信号は、ワイアレス端末受信信号処理モジュール1416’への入力である。
【0105】
ディジタル信号を受信したワイアレス端末受信信号処理モジュール1416’は、DFT又はFFTを実行し、エネルギー推定を実行し、例えば、しきい値を超えるトーンのエネルギー・レベルに基づいてビーコン検出を実行し、例えば、割り当てシグナリングのような通常のシグナリングのシンボル検出を実行し、各検出されたビーコンに関係する送信機を決定し、ビーコン信号エネルギーの比較に基づいて使用するネットワーク接続点を評価しそして決定し、そして別のネットワーク接続点が使用されるべきであると決定する場合にハンドオフ要求を開始する。ワイアレス端末受信信号処理モジュール1416’から出力された帯域選択信号1420’は、RFフィルタ1422’に入力され、そして受信機1401がその帯域に同調されるキャリア帯域の選択及び切り替えが起きる時間を制御する。
【0106】
信号1424、例えば、新たなBSセクタ接続点へのハンドオフ要請は、ハンドオフが実行されるべきであるとモジュール1416’が決定する場合に、WTバス1404’を通り自身のI/Oインターフェース1418’を介してワイアレス端末受信信号処理モジュール1416’から送信機モジュールI/Oインターフェース1426に送られる。送信機モジュール1402’は、送信アンテナ1408’に接続され、それを通してWTは、現在のワイアレス・リンクを使用してアップリンク信号を送信できる。アップリンク信号は、現在のネットワーク接続点、例えば、BSセクタへの要請を含むことが可能であり、受信したビーコン信号に基づいて選択された新たなネットワーク接続点へのハンドオフを開始する。ワイアレス端末受信信号処理モジュール1416’によって出力された帯域選択制御信号は、送信機モジュール1402’に供給される。この信号は、適切な時間に新たなBSセクタ接続点に対応する帯域に送信機キャリア帯域及び受信機キャリア帯域を切り替えるために使用されることができる。適切な時間は、例えば、新たな接続点を登録するために使用されることができる新たな周波数帯域に対応する割り当てられた専用のアップリンク・セグメントに対応する時間の直前である。
【0107】
図15は、本発明の1つの実施形態にしたがって実行される具体例のワイアレス端末受信信号処理モジュール1500の図である。WT受信信号処理モジュールは、図14のモジュール1416’の具体例の実施形態であり得る。具体例のWT受信信号処理モジュール1500は、フーリエ変換、例えば、離散型フーリエ変換及び/又は高速フーリエ変換(DFT/FFT:Discrete Fourier Transform/Fast Fourier Transform)モジュール1502、エネルギー推定モジュール1504、シンボル検出モジュール1506、しきい値エネルギー・レベル検出モジュール1508、しきい値決定モジュール1510、制御モジュール1512、送信機情報決定モジュール1514、ネットワーク点接続決定モジュール1516、及びハンドオフ・コントローラ・モジュール1570を含む。
【0108】
DFT/FFTモジュール1502は、受信した信号1518、例えば、OFDMシンボル送信時間ピリオドのような時間の最初のピリオドにおける信号を入力として受信する。前記信号は、複数の信号トーン、例えば、1つの実施形態では113トーンを含む。各信号トーンは、ダウンリンク周波数帯域の範囲内の異なる周波数に対応する。DFT/FFTモジュール1502は、受信した信号1518にFFT又はDFTを実行して、複数の別々の信号成分(1520,1522,1524,...,1526)を発生しそして出力し、各信号成分(1520,1522,1524,...,1526)は、受信した信号の異なる周波数に対応する。そのように、モジュール1502は、時間信号から周波数信号への変換操作を実行するために使用される。DFT/FFTモジュール1502からの出力信号成分(1520,1522,1524,...,1566)は、エネルギー推定モジュール1504及びシンボル検出モジュール1506に入力される。
【0109】
エネルギー推定モジュール1504は、対応するエネルギー値のセット(1528,1530,1532,...,1534)を発生しそして出力する信号成分(1520,1522,1524,...,1566)の各々にエネルギー推定を実行する。各エネルギー推定値は、異なる周波数に対応する。シンボル検出モジュール1506は、シンボル1536、例えば、変調シンボル、これはユーザ・データ、例えば、テキスト、オーディオ又はビデオ、等、を伝送する、及び/又は制御データを検出しそして出力する。
【0110】
エネルギー値(1528,1530,1532,...,1534)は、しきい値決定モジュール1510及びしきい値エネルギー・レベル検出モジュール1508に入力される。しきい値決定モジュール1510は、アベレージャ1560及びスケーラ1562を含む。アベレージャ1560は、エネルギー値(1528,1530,1532,...,1534)を受信し、そして受信した信号のエネルギーの周波数当りの平均値を決定する。アベレージャ1560の出力は、スケーラ1562に入力される。スケーラ1562は、固有の実施形態に応じて4倍よりも大きな係数、例えば、5,20,99,150又はそれ以上の倍数の係数によって決定された平均エネルギーをスケーリングし、しきい値レベル出力信号1538を発生する。しきい値レベル信号1538は、しきい値エネルギー・レベル検出モジュール1008に入力される。
【0111】
しきい値エネルギー・レベル検出モジュール1508は、成分エネルギー値(1528,1530,1532,…,1534)の各々をしきい値レベル1538と比較する。エネルギー値成分(1528,1530,1532,…,1534)の1つがしきい値レベル1538を超える場合に、しきい値エネルギー・レベル検出モジュールは、ビーコン指標信号1540を発生し、そして出力する。検出モジュール1508は、同様に、ビーコン・エネルギー/周波数情報信号1542を発生しそして出力する。ビーコン・エネルギー/周波数情報信号1542は、検出されたビーコン信号成分、例えば、トーンの周波数及びそのトーンの検出されたエネルギー・レベルを示している情報を提供する。
【0112】
検出されたビーコン信号の存在を示しているビーコン指標信号1540は、送信機情報決定モジュール1514への制御信号1544及びネットワーク接続点決定モジュール1516への制御信号1546をトリガする制御モジュール1512へ入力される。制御信号(1544,1546)は、検出されたビーコン信号に応答して、それぞれモジュール(1514,1516)の動作を開始させ、そしてビーコン処理作業を制御する。
【0113】
送信機情報決定モジュール1514は、エネルギー情報1564に記憶されているビーコン信号中のエネルギーに関する情報、周波数情報1566中に記憶されている検出されたビーコン信号の周波数に関する情報、及び、可能性のあるビーコンの情報1568、例えば、異なるネットワーク接続点によって送信されたビーコンがその周波数位置において生じるはずの周波数位置に関する記憶された情報、を含む。送信機情報決定モジュール1544は、ビーコン・エネルギー/周波数情報信号1542を受信し、エネルギー情報1564内に受信したビーコンに対応するエネルギー・レベルを記憶し、そして、周波数情報1566内に周波数情報、例えば、高エネルギー・レベルに対応するトーン識別、を記憶する。可能性のあるビーコンの情報1568は、例えば、可能性のあるビーコンに対応する予想される周波数情報及び/又は周期性情報及び送信機情報を含む。送信機情報決定モジュール1514は、周波数情報1566を含んでいる受信したビーコンについての情報を可能性のあるビーコンの情報1568と比較して、ビーコン信号を送信した送信機に関する情報、例えば、セクタ、セル、又は検出されたビーコン信号がそこから送信されたセクタ又はセルにおいて使用されたキャリア周波数を決定する。送信機情報決定モジュール1514は、ネットワーク接続点決定モジュール1516に検出されたビーコン信号に対応する情報信号を出力する。例えば、出力情報信号は、パワー情報1548、周波数情報1550、セル識別情報1552、セクタ識別情報1554、及び/又はキャリア識別情報1556を含むことができる。ある複数の実施形態では、異なる時間において複数のビーコン信号は、異なる情報を伝送する。
【0114】
ネットワーク接続点決定モジュール1516は、ビーコン情報の複数のセット(ビーコン1情報1558、ビーコンn情報1560)を含む。ビーコン情報の各セット(1558,1560)は、受信したビーコン信号に対応し、そして決定された情報のセットは、パワー情報1548、周波数情報1550、セルID情報1552、セクタID情報1554、及びキャリアID情報1556又は情報(1548,1550,1552,1554,1556)から導き出された情報のうちの少なくともあるものを含む。ネットワーク接続点決定モジュール1516は、ビーコン情報の各セット(1558,1560)を通信システム中の1つのネットワーク接続点、例えば、特定のキャリア周波数を使用する特定の基地局セクタ送信機及びその対応する受信機と関係付ける。ネットワーク接続点決定モジュール1516は、異なるネットワーク接続点に対するビーコン情報(1558,1560)を比較し、そしてあるネットワーク接続点から別のネットワーク接続点へのハンドオフに関する判断を行う。種々のタイプのハンドオフが、本発明にしたがって可能であり、セル間ハンドオフ、セクタ間ハンドオフ、及び/又はキャリア間ハンドオフを含む。例えば、ある複数の実施形態では、ネットワーク接続点決定モジュール1516は、別のネットワーク接続点に関係するビーコンが現在のネットワーク接続点に関係するビーコンよりも高いエネルギー値を持つ時に、別のネットワーク接続点へのハンドオフ要請を開始する。ハンドオフ判断処理についての数多くの変形が、本発明にしたがって可能である。例えば、ある複数の実施形態では、1つのネットワーク接続点からの複数のビーコンのビーコン・エネルギー・レベルは、ハンドオフ決定を行うために比較が実行される前に、時間にわたってフィルタされる、例えば、平均化されることができる。ある複数の実施形態では、現在の接続点ビーコンと可能性のある接続点ビーコンとの間の差のマージンが、測定されることができ、そしてハンドオフを受け入れるためにパワー・レベルに十分な差が存在するかを決定するために使用されるハンドオフ基準と比較されることができる。ある複数の実施形態では、最小の許容可能なビーコン・エネルギー・レベルが、ハンドオフ判断のために使用されそして考慮されることができ、例えば、予め選択されたエネルギー・レベルより下のビーコンは、ハンドオフ候補として考慮されない。
【0115】
ビーコン信号成分エネルギー情報に基づいて、別のセクタ中の、例えば、別のセル中の別の1つのネットワーク接続点、又は異なるキャリアを使用する同じセクタ中の別の1つのネットワーク接続点にハンドオフを要請することを、ネットワーク接続点決定モジュール1516が判断する時に、モジュール1516は、ハンドオフ・コントローラ1570に接続点選択信号1562を送る。ハンドオフ・コントローラ1570は、ハンドオフ・プロセスに関するWTの動作を制御する。ハンドオフ・コントローラ1570は、帯域選択コントローラ・モジュール1572を含む。ハンドオフ・コントローラ1570は、接続点選択信号1562、例えば、検出されたビーコン信号に対応する新たなネットワーク接続点へのネットワーク接続点の変更を要請する信号、を受信する。受信した変更要請に対応して、ハンドオフ・コントローラ1570は、WTの送信機モジュールに向けられたハンドオフ要請信号1576を発生する。ハンドオフ要請信号1576は、現在のBSセクタ・ネットワーク接続点に現在の無線リンクを介してアップリンク信号として送信されようとしており、そしてネットワーク接続の新たな点として働くように選択されたBSセクタ・ネットワーク接続点に転送される。セル間ハンドオフ要請に関して、現在のBSセクタ・ネットワーク接続点と要請されたBSセクタ・ネットワーク接続点との間で転送することは、バックホール・リンクを介してであり、他方で、セル内セクタ間ハンドオフ要請又はセクタ内キャリア間ハンドオフ要請に関して、転送すること及びシグナリングは、BSに対して内部的である。
【0116】
受信した検出された信号1536内に含まれるものは、専用のリソース、例えば、新たなネットワーク接続点を登録する際に使用される識別名及び/又はWTへの専用のアップリンク・セグメントの、例えば、要請されたBSセクタ・ネットワーク接続点による割り当てのような、割り当ての信号、等である。割り当ては、現在の確立されたワイアレス・リンクを介してWTに伝送される。WTによって使用されようとしている専用のアップリンク・セグメント、例えば、要請されたネットワーク接続点に対応するビーコン信号に関して指定されたOFDM送信時間インターバルのあいだのトーンのセットである専用のアクセス・セグメント、は、新たなネットワーク接続点への新たなワイアレス・リンクの確立の際に使用される。例えば、セル間ハンドオフのケースでは、専用のアップリンク・セグメントは、新たなBSセクタ接続点によって使用されようとしているアップリンク・タイミング制御信号及び/又はパワー制御信号を送るために使用されて、そのアップリンク・シグナリングを調節するためにWTに送られようとしているタイミング調節信号及び/又はパワー調節信号を発生させる。
【0117】
ハンドオフ・コントローラ1570は、新たな要請されたBSセクタ接続点から専用のリソースの割り当て1574を受信し、新たなセクタ接続点に対応するタイミング情報及び/又はデータ・リンク・フレーミング情報、例えば、その情報に関してトーンがどのタイム・スロットの間にどのデータのタイプに対して使用されるかの情報、を使用し、そして新たなBSセクタ接続点に関係するビーコンと割り当てられたアップリンク専用セグメントとの間のタイミング関係を使用して、前のワイアレス・リンクをいつ終了させるか、新たなBSセクタ接続点が現在のBSセクタ接続点とは異なる周波数帯域を使用すると仮定して新たな周波数帯域にいつ切り替えるか、そして新たなBSセクタ接続点と新たなワイアレス・リンクをいつ確立するか、を決定する。帯域選択コントローラ1572は、適切な時刻に帯域選択信号1578を発生する。帯域選択信号1572は、帯域を切り替えるために単一チェーン受信機のRF処理モジュールに送られる。
【0118】
図16Aと図16Bの組み合わせを備える図16は、本発明にしたがって、ワイアレス端末(WT)、例えば、WT300のような移動体ノード、を稼動させる具体例の方法のフローチャート1600であり、これは具体例の直交周波数分割多重(OFDM)通信システムにおいて使用されることが可能である。動作はステップ1602において開始し、そこでWTは、電源を入れられ、基地局からダウンリンク信号を受信するために初期化される。動作はステップ1602からステップ1604に進む。ステップ1604において、WTは、時間の最初のピリオドにおいて複数のトーンを含む第1の周波数帯域に対応する信号を受信するように動作される。信号は、複数の信号トーンを含み、これは情報を搬送することもあるし搬送しないこともある、例えば、ある複数のトーン上にパワーが送信されないことがある。信号トーンは、ユーザ・データ、制御信号及び/又はビーコン信号を含むことがある。ビーコン信号は、送信機、例えば、基地局セクタ送信機によって送信されることができる。その基地局セクタ送信機は、WTがネットワーク接続の点として使用し、そこから又は別の1つの送信機からユーザ・データを受信する基地局セクタ送信機であり、その別の1つの送信機は、例えば、WTがそこからユーザ・データを受信する隣接するセクタ、セル又は同じセクタ内の別の1つのキャリア周波数に対応し、そしてWTの現在のネットワーク接続の点として動作する送信機である。そのようにして、ビーコン信号がWTの現在の周波数帯域において受信される一方で、ユーザ・データ、例えば、テキスト、オーディオ、ビデオ、等、ビーコン信号をおそらく含んでいる前記信号を送信しそして受信するために現在の周波数帯域の範囲外のキャリア周波数を使用する送信機に実際に対応することがある。ある複数の実施形態では、第1の時間ピリオドは、シンボル送信時間ピリオドである。複数のシンボルが、ステップ1604において受信された信号中に含まれる、例えば、トーン当り1つの、異なるトーンで受信されることがある。動作はステップ1604からステップ1606に進む。
【0119】
ステップ1606において、WTは、前記受信した信号の時間から周波数への変換を実行するように動作されて、第1の周波数帯域内の異なる信号トーンに対応する信号成分のセットを発生する。出力は、通常、第1の周波数帯域内の各トーンに対して1つの信号成分を含み、これはビーコン信号成分又はユーザ・データ又は制御情報を伝送するシンボルを通信するまさにその時に使用される。ある複数の実施形態では、WTは、時間から周波数への変換を実行する際に離散型フーリエ変換(DFT)使用し、ところが他の実施形態では、WTは、時間から周波数への変換を実行する際に高速フーリエ変換を使用する。
【0120】
次に、ステップ1608において、WTは、前記第1の周波数帯域の範囲内の別の周波数に対応する複数の異なる信号成分の各々のエネルギーを決定して、各信号トーン当りのエネルギー値は別のトーンに対応する信号トーン当りのエネルギー値のセットを発生する。これは、複数の周知の信号エネルギー測定技術のいずれか1つを使用して行われることが可能である。ビーコン検出しきい値が1又はそれより多くの受信した信号からダイナミックに発生されるケースでは、動作はステップ1608からステップ1610に進み、これはしきい値発生ステップである。動作は同様にステップ1608からステップ1610に進み、そこでビーコン信号の存在を検出するための受信した信号の処理が実行される。
【0121】
ステップ1612は、オプションのステップであり、種々の実施形態において使用され、それはビーコン・トーンの検出のためにダイナミックに発生されたしきい値を使用する。ステップ1612において、WTは、少なくとも1つの受信した信号から1つのしきい値を発生する。ステップ1612は、サブステップ1614,1616,1618を含み、そしてオプションとしてサブステップ1620を含む。サブステップ1614において、WTは、ステップ1608において得られた信号トーン当りのエネルギー値のセットから全エネルギーを合計する。例えば、もし第1の周波数帯域がX個のトーンを含む場合に、ここでXは全ての実施形態である必要がないが複数の実施形態において100を超える、X個のトーンのエネルギーは、一緒に合計されて、受信した信号の全信号エネルギーの推定値を発生する。次に、サブステップ1616において、WTは、ステップ1614の決定されたエネルギー合計を受信した信号中のトーンの数、例えば、Xで割り算して、例えば、トーン当りのエネルギー値の平均値を取得する。動作はサブステップ1616からサブステップ1618に進み、そこでWTは、実行手段に依存して4倍よりも大きな係数、例えば、5,6,10,20,100倍又はそれより大きい倍数でステップ1616の結果をスケーリングして、しきい値を得るように動作する。
【0122】
ある複数の実施形態では、動作はサブステップ1618から直接ステップ1610に進み、そこでは発生されたしきい値が使用される。他の実施形態では、動作はサブステップ1618からサブステップ1620に進み、そこでは平均化動作が実行される。サブステップ1620において、WTは、統合する、例えば、ステップ1618のしきい値を以前に発生されたしきい値と平均する、ように動作し、フィルタされたしきい値を得る。ある複数のそのような実施形態では、ダイナミックに発生されたしきい値は、少なくとも1つの受信した信号を含んでいる複数の信号から発生される。その受信した信号は、第1の時間ピリオドに続くOFDMシンボル送信時間ピリオドにおいて受信される。ステップ1618又はステップ1620から出力されたしきい値は、ステップ1610において使用される。
【0123】
ステップ1620が省略される1つの具体例の実施形態では、ダイナミックに発生されたしきい値は、第1の時間ピリオドの間に受信された信号に基づくように決定される。第1の時間ピリオドは、例えば、ビーコンがそのピリオドで検出されそして前のOFDMシンボル送信時間ピリオドに基づかない同じOFDMシンボル送信時間ピリオドである。
【0124】
ある複数の実施形態では、ダイナミックしきい値発生ステップ1612が省略され、そしてステップ1610は、一定のしきい値、例えば、記憶された値を使用する。ある複数の実施形態では、記憶された一定のしきい値は、複数の記憶されたしきい値の1つである。1つのそのような実施形態では、WTは、予め決められた長さの時間のあいだ記憶されたしきい値のセットから最大の記憶された値を使用して動作を開始でき、そしてもしビーコンが検出されないのであれば、その時は、しきい値に関する選択された記憶された値は、ビーコンが検出されるまでの時間の間中ステップにおいて変更されることがある、例えば、低くされることがある。
【0125】
ステップ1610に戻って、ステップ1610において、WTは、ビーコン信号のしきい値エネルギー・レベルに対して前記複数の異なる信号成分の各々の決定されたエネルギーを比較するように動作される。ビーコン信号のしきい値エネルギー・レベルは、ステップ1612で決定される又は予め選択された値である。ビーコン検出しきい値は、前記受信された信号のトーン当りの信号エネルギーの平均値よりも大きい。動作はステップ1610からステップ1622に進む。
【0126】
ステップ1622において、しきい値レベルが超えられたことをステップ1610の比較のいずれかが示しているかどうかを、WTは決定し、しきい値を超えているエネルギー値を有するトーンで、ビーコン信号成分が検出されることを示す。少なくとも1つの信号成分に関してしきい値レベルが超えている場合に、動作は、ステップ1622から接続ノードB1626に進む。しかし、しきい値レベルが超えられていないのであれば、動作は、接続ノードA1624に進む。
【0127】
接続ノードB1626から、動作は、ステップ1630及びステップ1632に続く。ステップ1630において、WTは、しきい値を超えていないエネルギー・レベルを有するトーンをデータ/制御トーンとして識別するように動作され、一方でステップ1632において、WTは、少なくとも1つのトーンを含み、しきい値を超えているエネルギー・レベルを有するトーンをビーコン・トーンとして識別する。動作はステップ1630からステップ1634に進み、そこでビーコンしきい値を超えていないトーンが処理される。
【0128】
接続ノードA1624から、動作はステップ1628に進み、そこでWTは、比較されたトーンの全セットをデータ/制御トーンとして識別するように動作される。動作はステップ1628からステップ1634に進む。
【0129】
ステップ1634において、WTは、識別されたデータ/制御トーンの前記受信された信号中に含まれるOFDMシンボル、例えば、OFDM変調シンボルを検出するように動作される。これは、通常、クロック信号の使用を含み、クロック信号は、データ/制御トーンを送信した基地局のシンボル・タイミングと同期される、例えば、クロックは現在のネットワーク接続の点と同期される。データ/制御トーンは、ユーザ・データ、パワー制御チャネル情報、タイミング制御情報、割り当て情報、及び/又は受領通知情報を伝送できる。ユーザ・データは、別のWTから発せられ、受信WTが、ネットワークの接続の点を介してそのWTとの通信セッションを持っている。
【0130】
ステップ1632に戻って、動作はステップ1632からステップ1636に進み、そこでWTは、ビーコン信号又は複数のビーコン信号の存在を示している指標信号を発生するように動作される。動作はステップ1636からステップ1638に進む。ステップ1638において、WTは、識別されたビーコン・トーンに対応する決定されたエネルギー及び周波数についての情報を記憶するように動作される。ステップ1640において、WTは、例えば、ビーコン信号の周波数に基づいて、検出されたビーコン信号に対応するキャリア周波数を決定する。これは、しかも、ビーコン・トーンに対応する周波数からセクタID及びセルIDを決定できる。動作はステップ1640からステップ1642に進む。ステップ1642において、識別されたビーコン・トーン及び受信した信号に対応する決定された識別情報を記憶する。動作はステップ1642からステップ1644及びステップ1646に進む。ビーコン信号検出及び判断は、受信したビーコンの成分又は複数の成分、例えば、複数のトーンの周波数及び/又はビーコン信号が特定の周波数上でそのインターバルで受信されるインターバルに基本的に基づいているので、送信機情報は、WTがビーコン信号の送信機とシンボル・タイミング同期を実現させる必要なしに又は維持する必要なしにビーコン信号から取得されることが可能である。
【0131】
ステップ1644において、WTは、次の時間インターバル、例えば、シンボル送信ピリオドにおいて別の1つの信号を処理することを開始するように動作される。動作は、例えば、次のOFDMシンボルインターバルの間に次の受信した信号の受信及び処理のためにステップ1644から接続ノードC1650を介してステップ1604に進む。
【0132】
ステップ1646において、少なくとも2つのビーコン信号が検出されそして異なる送信機、例えば、異なるセル、セクタ、又は別のキャリア周波数を使用する1つのセクタ内部の複数の送信機に対応する情報が記憶されているかをチェックするために、WTは動作される。別の送信機に対応するビーコンが検出された場合に、動作はステップ1648に進み、そこでWTは、異なる検出されたビーコンに対応する信号成分に関係するエネルギーの比較に基づいてネットワークの接続の点としてどの基地局セクタを使用するかを決定するように動作される。例えば、ステップ1648において、WTは、最大のエネルギー・レベルに関係するビーコンに対応する接続点を選択できる。複数のキャリア間で頻繁なスイッチング及び/又は不必要なスイッチングを防止するために、選択は、種々のハンドオフ基準を必要とすることがある。例えば、検討されている特定の接続の点に関係するビーコン信号成分又は複数の成分のパワー・レベルは、現在のネットワークの接続の点とは異なるネットワークの接続の点が選択される前に、予め決められた時間のあいだ別のネットワークの接続の点に関係するビーコン信号のパワー・レベルを超えることを必要とされることがあり得る。
【0133】
動作はステップ1648からステップ1650に進み、そこでネットワーク接続の選択された点がネットワーク接続の現在の点と比較される。もし違っていれば、ハンドオフの必要性を示しており、動作はステップ1652に進み、そこにおいて、WTは、新しく選択された接続の点にハンドオフを始める。ある複数の実施形態では、これは、新たなネットワークの接続の点に現在のネットワークの接続の点を介して1又はそれより多くの信号を送ること及び1又はそれより多くの専用の無線リンク・リソースを現在のネットワークの接続の点を介して受信すること、を包含する。
【0134】
新たなネットワーク接続点が現在のネットワーク接続とは異なるキャリア周波数を使用すると仮定して、動作はステップ1652からステップ1654に進み、そこにおいて、WTは自身の受信機周波数帯域及び送信機周波数帯域を新たなネットワーク接続点の周波数帯域に切り替える。動作はステップ1654からステップ1644に進む。もし新たなネットワーク接続の点の周波数帯域が古いネットワーク接続の点と同じである場合、WTの周波数帯域の変更は必要なく、そしてステップ1654が省略されて、動作はステップ1652からステップ1644に進む。
【0135】
時間の間中、受信したビーコン信号に基づいて、ネットワーク接続点の選択は、例えば、WTが位置を変えることに起因する又はその他の条件に起因する信号状態の変化につれてネットワーク接続点とキャリア周波数との間のWTの切り替えを繰り返して再評価される。
【0136】
全てである必要はないがある複数の実施形態では、ビーコン信号トーンは、ユーザ・データ及び/又は非ビーコン制御信号を送信するために使用される信号トーンのトーン当りの信号エネルギーの平均値の10倍、20倍、30倍又はそれ以上の倍数のトーン当りの信号エネルギーで送信される。信号トーン・ビーコン信号のケースでは、ビーコン信号の周波数は、ビーコン信号を形成する信号高パワー・トーンの周波数から容易に決定されることが可能である。
【0137】
複数のキャリア間の選択が2つの異なるビーコン送信機から受信された複数のビーコン信号において検出されたエネルギーの比較に基づいているとして記載されてきたが、この比較が第1の送信機に対応する平均受信ビーコン・パワーを、そしてそれから第2の送信機に対応する別の1つの平均受信ビーコン・パワーを生成するために時間の間中送信機から受信されたビーコン信号のパワーを平均することを包含できる。これらの2つの平均値は、その後、どちらのビーコン信号が時間の1つのピリオドにわたって平均でより強いか決定するために比較され、そしてそれから複数の時間ピリオドにわたってより強いビーコン信号であると決定されたビーコン信号に関係するキャリアを選択する。あるいは、全ビーコン信号パワーが時間の間中積算され、そしてそれから異なる送信機から受信されたビーコン信号に対して比較されることができる。これらの各々のケースにおいて、キャリア周波数の選択は、別の送信機からの1又はそれより多くのビーコン信号において受信したエネルギーの比較に基づくはずである。
【0138】
OFDMシステムの関係において主に説明されたが、本発明の方法及び装置は、多くの非OFDMシステム及び/又は非セルラ・システムを含む広範囲の通信システムに適用可能である。
【0139】
種々の実施形態において、本明細書中に説明されたノードは、1又はそれより多くのモジュールを使用して与えられ、本発明の1又はそれより多くの方法に対応するステップ、例えば、キャリア帯域選択、ディジタル信号処理、エネルギー検出/SNR検出、デコーディング、タイミング同期、信号品質検出、等を実行する。ある複数の実施形態では、本発明の種々の特徴が、複数のモジュールを使用して実行される。そのようなモジュールは、ソフトウェア、ハードウェア、又はソフトウェアとハードウェアの組み合わせを使用して実行されることができる。上に説明した方法又は方法のステップの多くは、例えば、1又はそれより多くのノードにおいて上に説明した方法の全て又は一部分を実行するために、機械、例えば、増設ハードウェアのある又はない汎用コンピュータ、を制御するために、メモリ・デバイス、例えば、RAM,フロッピディスク(登録商標)等のような機械読み取り可能な媒体中に含まれた、ソフトウェアのような機械実行可能な命令を使用して実行されることができる。したがって、他の複数のものの中で、本発明は、上に記載された(複数の)方法の1又はそれより多くのステップを実行するために、機械、例えば、プロセッサ及び関係するハードウェア、を動作させるための機械実行可能な命令を含んでいる機械読み取り可能な媒体に向けられる。
【0140】
上に記載された本発明の方法及び装置の多くのさらなる変形は、本発明の上記の説明を考慮して当業者に明らかであろう。そのような変形は、本発明の範囲内であると考えられるべきである。本発明の複数の方法及び装置は、そして種々の実施形態において、CDMA通信技術,直交周波数分割多重化(OFDM)通信技術、及び/又は種々のその他のタイプの通信技術、これは複数のアクセス・ノードと移動体ノードとの間のワイアレス通信リンクを提供するために使用されることができる、を用いて使用されることができる。ある複数の実施形態では、アクセス・ノードは、OFDM及び/又はCDMAを使用して移動体ノードと通信リンクを確立する基地局として与えられる。種々の実施形態において、移動体ノードは、ノートブック・コンピュータ、パーソナル・データ・アシスタンツ(PDA)、又は本発明の方法を実行するための受信機/送信機回路及び論理素子及び/又はルーチン、を含むその他の携帯型デバイスとして実行される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
OFDM通信システム中のワイアレス端末における使用のための通信方法、該方法は下記を具備する:
第1の周波数帯域内の第1の信号を受信すること、前記第1の信号は複数の信号トーンを含み、各信号トーンは異なる周波数に対応する;
該第1の周波数帯域内の異なる信号トーンに対応する信号成分の1セットを発生させるために前記受信した信号について時間から周波数への変換を実行すること;
信号トーン当りのエネルギー値の1セットを発生させるために前記第1の周波数帯域の範囲内の異なる信号トーンに対応する複数の異なる信号成分の各々のエネルギーを決定すること、各信号トーン当りのエネルギー値は異なる周波数に対応する;
前記信号成分の該トーン当りのエネルギー値から、ビーコン信号に対応する信号成分を検出すること;及び
ビーコン信号に対応するとして検出された該信号成分の該周波数に基づいて、前記ビーコン信号に対応するキャリア周波数を決定すること。
【請求項2】
請求項1の通信方法、
ここにおいて、前記ビーコン信号に対応する前記キャリア周波数は、現在のネットワークの接続の点と通信するために使用する現在のキャリア周波数とは異なる;そして
ここにおいて、前記ビーコン信号に対応する前記キャリア周波数は、前記検出されたビーコン信号成分を送信したネットワークの接続の点によって、ユーザ・データを送信するために、使用される第2の周波数帯域内に位置し、前記検出されたビーコン信号成分は前記第2の周波数帯域の範囲外に位置する。
【請求項3】
請求項1の方法、該方法は下記をさらに具備する:
該現在のネットワークの接続の点から受信された少なくとも1つのビーコン信号成分中に含まれる該エネルギーの量及び該検出されたビーコン信号成分中に含まれる該エネルギーの量の関数としてハンドオフ判断を行うこと、前記検出されたビーコン信号成分は該現在のネットワークの接続の点とは異なるネットワークの接続の点によって送信されている。
【請求項4】
請求項1の方法、ここにおいて、ビーコン信号に対応する信号成分を前記信号成分の該トーン当りの信号エネルギー値から検出することは、下記を含む:
前記受信した信号の該平均のトーン当りの信号エネルギーよりも大きなしきい値エネルギー・レベルに対して前記複数の異なる信号成分の各々の該検出されたエネルギーを比較すること。
【請求項5】
請求項4の方法、ここにおいて、前記しきい値エネルギー・レベルは、前記第1の周波数帯域内の前記受信した第1の信号の該平均のトーン当りの信号エネルギーの少なくともN倍であり、ここで、Nは5よりも大きな正の数である。
【請求項6】
請求項4の方法、ここにおいて、前記しきい値エネルギー・レベルは、前記第1の周波数帯域内の前記受信した第1の信号の該平均のトーン当りの信号エネルギーの少なくともN倍であり、ここで、Nは20よりも大きな正の数である。
【請求項7】
請求項4の方法、ここにおいて、前記しきい値エネルギー・レベルは、前記第1の周波数帯域内の前記受信した第1の信号の該平均のトーン当りの信号エネルギーの少なくともN倍であり、ここで、Nは99よりも大きな正の数である。
【請求項8】
請求項4の方法、ここにおいて、前記しきい値エネルギー・レベルは、前記第1の周波数帯域内の前記受信した第1の信号の該平均のトーン当りの信号エネルギーの少なくともN倍であり、ここで、Nは150よりも大きな正の数である。
【請求項9】
請求項4の通信方法、ここにおいて、前記時間から周波数への変換を実行するステップは、離散型フーリエ変換(DFT)及び高速フーリエ変換(FFT)のうちの1つを使用して実行される。
【請求項10】
請求項6の方法、該方法は下記をさらに具備する:
前記しきい値を超える該信号成分の該周波数に基づいて、セクタID及びセルIDの少なくとも1つを決定するビーコン信号に対応する信号成分の存在を検出することに応答すること。
【請求項11】
請求項10の方法、ここにおいて、前記受信したシンボルは、シンボル送信時間ピリオドである時間の第1のピリオドの間に受信される。
【請求項12】
請求項11の方法、該方法は下記のステップをさらに具備する:
前記しきい値を超えるエネルギー・レベルを持たないトーンについて前記第1の受信した信号中に含まれるOFDMシンボルを検出すること。
【請求項13】
請求項4の方法、ここにおいて、前記しきい値は、ダイナミックに発生されたしきい値であり、該方法は下記をさらに具備する:
少なくとも1つの受信した信号から前記しきい値を発生すること。
【請求項14】
請求項13の方法、ここにおいて、前記少なくとも1つの受信した信号は、複数のトーンを含み、前記しきい値を発生する該ステップは下記を含む:
前記少なくとも1つの受信した信号のトーン当りのエネルギーを決定すること。
【請求項15】
請求項14の方法、ここにおいて、前記トーン当りのエネルギーは、前記少なくとも1つの受信した信号中に含まれる異なるトーンの数で割り算した前記少なくとも1つの受信した信号の全エネルギーに対応し、各トーンは異なる周波数に対応する。
【請求項16】
請求項13の方法、ここにおいて、前記少なくとも1つの受信した信号は、前記第1の信号が受信される前記第1の時間ピリオドに先立つOFDMシンボル送信時間において受信された信号である。
【請求項17】
請求項13の方法、ここにおいて、前記少なくとも1つの受信した信号は、前記第1の受信した信号である。
【請求項18】
請求項4の方法、該方法は下記をさらに具備する:
前記しきい値エネルギー・レベルを超える信号成分エネルギー・レベルを有すると決定された前記受信した信号中の第1の信号成分の該決定されたエネルギー及び周波数についての情報を記憶すること。
【請求項19】
請求項18の方法、ここにおいて、前記第1の信号成分は、前記受信するステップを実行する前記ワイアレス端末がその中に位置している基地局セクタに対応する基地局セクタ送信機から受信される。
【請求項20】
請求項18の方法、ここにおいて、前記第1の信号は、時間の第1のピリオドにおいて受信され、該方法は下記をさらに具備する:
時間の第2のピリオドにおいて第2の信号を受信すること、前記第2の信号は複数の信号トーンを含み、前記第2の信号中の各信号トーンは異なる周波数に対応する;
該第1の周波数帯域内の異なる信号トーンに対応する信号成分の第2のセットを発生させるために前記受信した第2の信号について時間から周波数への変換を実行すること;
信号トーン当りのエネルギー値の第2のセットを発生させるために信号成分の前記第2のセット中の複数の異なる信号成分の各々のエネルギーを決定すること、前記信号トーン当りのエネルギー値の第2のセット中の各信号トーン当りのエネルギー値は異なる周波数に対応する;
前記複数の異なる信号成分の各々の該決定されたエネルギーを前記しきい値エネルギー・レベルに対して比較すること;及び
前記しきい値エネルギー・レベルが超えていることを前記比較するステップが決定する場合に、第2のビーコン信号の存在を示している第2の指標信号を発生すること。
【請求項21】
請求項19の方法、該方法は下記をさらに具備する:
該第1の信号成分の該決定されたエネルギーと前記決定された第2の信号中の該信号成分の該決定されたエネルギーとの比較に基づいてネットワークの接続の点として使用するためにどの基地局セクタが前記しきい値エネルギー・レベルを超えているエネルギー・レベルを有するかを決定すること。
【請求項22】
請求項1の方法、ここにおいて、該現在のネットワーク接続点は、セルの第1のセクタであり、そしてここにおいて、前記検出されたビーコン信号は、前記セルの別のセクタによって送信される。
【請求項23】
請求項1の方法、ここにおいて、該現在のネットワーク接続点は、セルの第1のセクタであり、そしてここにおいて、前記検出されたビーコン信号は、異なるセルの異なるセクタによって送信される。
【請求項24】
請求項1の方法、ここにおいて、該現在のネットワーク接続点は、セルの第1のセクタにおいて使用される第1のキャリアに対応する第1のモジュールであり、そしてここにおいて、前記検出されたビーコン信号は、前記セルの前記第1のセクタにおいて使用される第2のキャリアに対応する第2のモジュールよって送信され、前記第2のモジュールは前記セルの前記第1のセクタにおいて第2のネットワーク接続点として機能する。
【請求項25】
OFDM通信システムにおける使用のためのワイアレス端末、該ワイアレス端末は下記を具備する:
時間の第1のピリオドにおいて信号を受信するための手段、前記信号は複数の信号トーンを含み、各信号トーンは異なる周波数に対応する;
第1の周波数帯域内の異なる信号トーンに対応する信号成分の1セットを発生させるために前記受信した信号について時間から周波数への変換を実行するための手段;
信号トーン当りのエネルギー値の1セットを発生させるために前記第1の周波数帯域の範囲内の異なる周波数に対応する複数の異なる信号成分の各々のエネルギーを決定するための手段、各信号トーン当りのエネルギー値は異なる周波数に対応する;
ビーコン信号に対応する信号成分を検出するために前記受信した信号の該平均の信号トーン当りのエネルギーよりも大きなしきい値エネルギー・レベルに対して前記複数の異なる信号成分の各々の該決定されたエネルギーを比較するための手段;及び
検出されたビーコン信号を送信し、そして現在のネットワーク接続の点と通信するために前記ワイアレス端末によって使用中のキャリア周波数とは異なるユーザ・データを送信するためのキャリア周波数を使用するネットワーク接続点へのハンドオフが開始されるべきであるかを決定するための手段。
【請求項26】
請求項25のワイアレス端末、ここにおいて、前記しきい値エネルギー・レベルは、前記第1の周波数帯域内の前記受信した信号の該平均の信号トーン当りのエネルギーの少なくともN倍であり、ここで、Nは5よりも大きな正の数である。
【請求項27】
請求項25のワイアレス端末、ここにおいて、前記しきい値エネルギー・レベルは、前記第1の周波数帯域内の前記受信した信号の該平均の信号エネルギーの少なくともN倍であり、ここで、Nは150よりも大きな正の数である。
【請求項28】
請求項25のワイアレス端末、ここにおいて、前記時間から周波数への変換を実行するための手段は、離散型フーリエ変換(DFT)及び高速フーリエ変換(FFT)のうちの1つを使用して実行される。
【請求項29】
請求項28のワイアレス端末、該ワイアレス端末は下記をさらに具備する:
前記しきい値を超える該信号成分の周波数に基づいて、セクタID及びセルIDの少なくとも1つを決定するための手段。
【請求項30】
請求項29のワイアレス端末、ここにおいて、前記時間の第1のピリオドは、OFDMシンボル送信時間ピリオドである。
【請求項31】
請求項30のワイアレス端末、該ワイアレス端末は下記をさらに具備する:
前記しきい値を超えるエネルギー・レベルを持たないトーンの前記受信した信号に含まれるシンボルを検出するシンボル検出モジュール。
【請求項32】
請求項25のワイアレス端末、ここにおいて、前記しきい値は、ダイナミックに発生されたしきい値であり、該ワイアレス端末は下記を具備する:
時間から周波数への変換を実行するための前記手段に接続されたしきい値発生モジュール。
【請求項33】
請求項25のワイアレス端末、該ワイアレス端末は下記をさらに具備する:
前記しきい値エネルギー・レベルを超える信号成分エネルギー・レベルを有すると決定された時間の前記第1のピリオドの間に受信した第1の信号成分の該決定されたエネルギー及び周波数についての情報を記憶するための手段。
【請求項34】
請求項33のワイアレス端末、ここにおいて、前記第1の信号成分は、前記受信するステップを実行する前記ワイアレス端末がその中に位置している基地局セクタに対応する基地局セクタ送信機から受信される。
【請求項35】
請求項33のワイアレス端末、
ここにおいて、前記第1の信号成分に含まれる該エネルギーの大部分は、該第1の信号成分を受信している該ワイアレス端末がその中に位置している該基地局セクタに隣接して位置する基地局セクタに対応する基地局セクタから受信される。
【請求項36】
請求項33のワイアレス端末、該ワイアレス端末は下記をさらに具備する:
時間の第2のピリオドにおいて第2の信号を受信するための手段、前記第2の信号は複数の信号トーンを含み、前記第2の信号中の各信号トーンは異なる周波数に対応する;
該第1の周波数帯域内の異なる信号トーンに対応する信号成分の第2のセットを発生させるために前記受信した第2の信号について時間から周波数への変換を実行するための手段;
信号トーン当りのエネルギー値の第2のセットを発生させるために信号成分の前記第2のセット中の複数の異なる信号成分の各々のエネルギーを決定するための手段、信号トーン当りのエネルギー値の前記第2のセット中の各信号トーン当りのエネルギー値は異なる周波数に対応する;
前記複数の異なる信号成分の各々の該決定されたエネルギーを前記しきい値エネルギー・レベルに対して比較するための手段;及び
ハンドオフが開始されるべきかを決定するための手段。
【請求項37】
請求項34のワイアレス端末、該ワイアレス端末は下記をさらに具備する:
該第1の信号成分の該決定されたエネルギーと前記決定された第2の信号中の該信号成分の該決定されたエネルギーとの比較に基づいてネットワークの接続の点として使用するためにどの基地局セクタが前記しきい値エネルギー・レベルを超えているエネルギー・レベルを有するかを決定するための手段。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16A】
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【図16B】
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【公開番号】特開2011−130451(P2011−130451A)
【公開日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−213(P2011−213)
【出願日】平成23年1月4日(2011.1.4)
【分割の表示】特願2007−508326(P2007−508326)の分割
【原出願日】平成16年10月15日(2004.10.15)
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】