信号伝達、誘導及び警報のための方法、システム及び装置
誘導、信号又は警報灯、詳細には火災状況での緊急避難経路の信号灯を制御するための方法であって、該方法ではLED光源等の順次配置されている光源が制御されている、方法。該方法では、第1のステップにおいて、光源ストリング4又は少なくともその一部として最も有利に配置される順次配置されている光源40が、火災検出器3から受け取られる信号に基づいて第1のモード及び/又は第2のモードに切り替えられるように作動し、第1のモードでは、順次配置されている光源は避難経路の方向を示すために使用され、第2のモードでは、光源40は連続光を発するように切り替えられる。本発明はシステム及び装置にも関する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、誘導、信号又は警報灯、特に火災が起きた場合の緊急避難経路の信号灯を制御するための請求項1のプリアンブルに記載の方法に関し、該方法では連続して配置されるLED光源等の光源が制御される。
【0002】
本発明は請求項11に記載のシステムにも関する。
【0003】
本発明は、信号伝達、誘導又は警報灯システム、特に緊急避難経路のための信号灯システムにおける請求項21、22及び23に記載の装置であって、LED光源等の順次配置されている光源を備える、装置にも関する。
【0004】
概して、本発明は人々に対して信号伝達、誘導及び警報を行うためのシステムに関し、該システムにおいて人々は、光源、詳細には連続して(例えばストリング構成で)配置される光源によって信号伝達、誘導、及び警報される。
【背景技術】
【0005】
危険な状況、例えば火災が起きた場合に建物又は船の緊急避難経路に人々を誘導するための種々のシステムが知られている。これらのシステムの中でも、緊急避難経路の照明構成、又は他の何らかの方法で、例えば反射塗料若しくはテープによって示される緊急避難経路が挙げられる。
【0006】
光源がストリング状構成で連続して固定されている信号灯が知られている。ストリングの光源は、危険な状況において切り替えられると共に避難経路を照明するように構成される。ホテル又は旅客船のような多くの使用対象物では、緊急事態用の避難経路が定められており、人々は避難の際にこれらの経路に従う必要がある。しかしながら、緊急事態において人々は必ずしも落ち着いた振舞いを見せるとは限らず、所定の避難経路に従わない場合もある。これには多くの理由が存在し得る。人々は必ずしも考えられる緊急避難経路及び該経路を指示する標識に気付かない。さらに、緊急事態において人々は、これまでに馴染んだ経路を使用しがちである。その一方で、火災が起きた場合には、示される避難経路は火災が起きた場所に起因して使用不可能であると判明する場合があり、その場合既知の構成では人々を誤った方向に、さらには火に向かって誘導するおそれがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、既知の構成の欠点を回避することができる、避難状況での信号伝達、誘導及び警報システムのための完全に新規の構成を実現することである。本発明の別の目的は、火災状況において人々を可能な限り効率的に火災エリアから離れる方向に誘導することができるシステムを実現することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明による方法は、該方法では、第1のステップにおいて、光源ストリングに又は少なくとも光源ストリングの一部として最も有利に配置される順次配置されている光源40が、火災検出器から受け取られる信号に基づいて第1のモード及び/又は第2のモードに作動し、第1のモードでは、順次配置されている光源は避難経路の方向を示すために使用され、第2のモードでは、光源は連続光を発するように切り替えられることを主に特徴とする。
【0009】
加えて、本発明による方法は、請求項2〜10に記載されているものによって特徴付けられる。
【0010】
本発明による構成は、光源ストリングに又は少なくとも光源ストリングの一部として最も有利に配置される光源は、火災検出器の検出信号に基づいて第1のモード、すなわち動的モード及び/又は第2のモードに切り替えられるように構成され、第1のモードでは、光源は避難経路の方向を示すために使用され、第2のモードでは、光源は連続光を発するように切り替えられることを主に特徴とする。
【0011】
さらに、本発明による構成は、請求項12〜20に記載されているものによって特徴付けられる。
【0012】
本発明はまた、請求項21、22及び23に記載されているものによって特徴付けられる構成に関する。
【0013】
本発明による構成は複数の優れた利点を有する。本発明による方法及び構成によって、危険な状況において、光源が作動している通りに人々を避難経路に沿って効率的に外へ誘導することができ、該方法及び該構成の第1のモード、すなわち動的モードによって、光は人々を避難経路に向けて誘導するために使用される。火災地点の近くに位置する光源ストリング又はその一部を第2のモード、すなわち静的モードに調整することによって、この場合、光源ストリング又はその一部が与える照明は複数の光源、通常は上記地点に設けられている全ての光源をオンに切り替えることによって増大され、煙の密度が最高になるときに最大光が達成される。同時に、静的モードにある光源ストリングに隣接した、第1のモードにある光源ストリング又はその一部は、人々を静的モードにある光源ストリングから離れる方向に、すなわち火の近くから離れる方向に誘導する。ここで、人々は、火に向かって誤った方向に進まないようにされるか又はそのように少なくとも効率的に指示される。空間の下部、壁又は好ましくは床内に配置されるストリングの光源をセットすることによって、容易な設置及び良好な注目度(attention value)が達成される。光源ストリングのモードを調整することによって、例えば、LEDライトの色等の光源からの光の色を変更することが可能である。
【0014】
本発明を一例及び添付図面を参照して以下でより詳細に説明する。
【0015】
図1〜図10は、動作機能の様々なステップにおいて上から見た、本発明の一実施形態によるシステムを示している簡略図を示す。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】上から見たシステムの一実施形態を示す図である。
【図1a】本発明によるシステムの細部の簡略図である。
【図2】火災が目的用途のセクションで生じ始めた状況における図1の実施形態を示す図である。
【図3】第1のステップにおける本発明の一実施形態によるシステムを示す図である。
【図4】第2のステップにおける本発明の一実施形態によるシステムを示す図である。
【図5】第1のモードにおける本発明の一実施形態によるシステムを示す図である。
【図6】第2の状況での、第1のモードにおける本発明の一実施形態によるシステムを示す図である。
【図7】第3の状況での、第1のモードにおける本発明の一実施形態によるシステムを示す図である。
【図8】第2のモードにおける本発明の一実施形態によるシステムを示す図である。
【図9】第2の状況での、第2のモードにおける本発明の一実施形態によるシステムを示す図である。
【図10】第3の状況での、第2のモードにおける本発明の一実施形態によるシステムを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明では、それ自体が既知である方法で制御される、順次配置されている光源40(図1a)が通常使用され、そのため順次配置されている光源は、人々が危険な状況から脱出する場合に使用する空間に設置される光源ストリング4を形成する。これらの空間は、例えばホテル若しくは他の建物又は旅客船等の船内の廊下空間である。光源ストリング4又は少なくともその一部は少なくとも2つのモードにセットされ得る。第1のモードは動的モードであり、この場合光源40は動性錯覚がもたらされるようにオン及びオフに切り替えられる。ここで、光源ストリングの光源40によってもたらされる動性錯覚を見る人物は、光源ストリング4の「動き」の進行方向に向かって誘導される。通常、動性錯覚は光源40を群別に制御することによって達成され、この場合動きは、次の光源をオンに、先行する光源をオフにそれぞれ切り替えることによってもたらされる。光源はストリング、詳細には導体ストリング41に配置/結合され、この場合光源は上述のように制御される。ここで、光源によって、すなわち光の「トリックリング」によって動性錯覚が達成され、該動性錯覚は、光源ストリング4の長さの少なくとも一部に沿って(ただし通常は光源ストリングの全長に沿って)もたらされる。第1のモード、すなわち動的モードでは、光ストリング4の「動く」光は通常、例えば3つの光源から成る群によってもたらされ、この場合1つの光源の光がオンに切り替えられ、残りの2つの光源はオフに切り替えられる。動性錯覚は、次の光がオンに切り替えられて先行する光がオフに切り替えられるときに得られる。光源ストリング4は、動性錯覚が1つの光源ストリングから次の光源ストリングへと続くことができるように連続して接続され得る。所望の場合、光がもたらす動きの速度を調整することができ、動きの方向も変更することができる。
【0018】
光源ストリング4又は少なくともその一部はまた、ストリング又はストリングの一部の光源40が照明される第2のモード、すなわち静的モードを有する。少なくとも1つの光源ストリング4又は少なくとも光源ストリングの一部の光源40全てが同時に照明されるように切り替えられるように、通常は静的なより明るい照明がもたらされる。光源ストリングは、動的モードと静的モードとの間でモードを変更するように制御することができる。光源ストリングは他のモードを有することもできる。好ましい一実施形態では、光源が発する光の色を変更することができる。
【0019】
図1aは、光源ストリング4を示している。光源40は有利には、導体ストリング41、例えばフィンランド特許第108106号公報において記載されている導体ストリングに固定される、例えば発光ダイオードすなわち、LED光源とすることができる。光源は通常制御システム10によって制御され、そのため制御システムは、該制御システムに接続されている1つ又は複数の火災検出器3から信号を受け取る。
【0020】
火災が起きた場合に備えて、多くの建物又は船には火災検出器3が設けられている。多くの異なるタイプの火災検出器がある。標準タイプは、火災に特有の煙が発生した場合に制御システムに信号を送る煙検出器である。その一方で、温度感知検出器が知られている。多くの場合、用いられる火災検出器3には、両方の特徴、すなわち煙検出及び熱検出が設けられる。このタイプの火災検出器は、煙発生及び所与の所定値を超える温度の両方を示す信号を与える。火災が起きた場合、煙は広範囲に広がり、この場合複数の異なる火災検出器の煙検出器は通常、警告、すなわち信号を与える。火災状況の場合、熱検出器はさらに、火が検出器付近に近付いたときにのみ反応する、すなわち熱検出器は、煙検出器を用いる場合よりもロケーション固有(location-specific:地点別)であるように火災に反応する。炎を検出した後で信号を与える炎検出器も知られている。
【0021】
好ましい一実施形態では、本発明によるシステムは、2つ以上の火災検出信号が光源ストリング4又はその一部に配置される検出器3から受け取られた状況で光源ストリング4又は少なくともその一部が作動するように機能するように構成される。ここで、作動する光源ストリング4は、最初に動的モードに切り替えられると共に、例えば光源40のモードを変更することによって(例えば光の「トリックリング」によって)避難経路5の適した方向を指示するように構成される。
【0022】
図1〜図10は、船上の客室火災に関連する、本発明の一実施形態による信号伝達、誘導及び警報灯システムの動作の簡略図を示している。客室1及び廊下空間2には、煙検出及び熱検出機能の両方を含む火災検出器3が設けられている。廊下空間2には、図5〜図10では作動モードで表されている光源ストリング4が設けられている。図5〜図10は、別個に及び/又は一群として制御することができる複数の光源ストリング4を表す。光源ストリング4は通常、例えば廊下空間2の下部、通常は床上に連続して配置される。光源ストリング4は取付面上に直接固定されてもよいし、内部に埋め込まれてもよい。光源40も取付面に別個に固定されることができる。
【0023】
結果として、図1では、客室区分の多数の隣接した客室1及び廊下空間2を含む船の客室区分の一部が表されている。図示の実施形態では、各客室には火災検出器3が設けられている。廊下空間にはそれぞれ、適した間隔で離間した火災検出器3が設けられている。客室区分から4つの避難経路5があり、廊下空間は該経路に通じる。この図は、2つの細長い廊下空間、及び該廊下空間に対して垂直に規則的な間隔で配置される横断する廊下空間を示している。客室区分は、例えばホテル又は他の建物、例えばオフィスビルの一部とすることもでき、この場合客室は室内空間となる。
【0024】
図2は、客室1の1つにおいて火災Fが生じ始めた状況を表している。この状況では、客室ドアは開かれたままである。図3では、客室火災検出器3の煙検出器が火災によって発生した煙に反応して警告信号を与える。図4では、火災によって発生した煙は、開いたドアを通じてその客室の近くの廊下空間2内に広がる。ここで、廊下空間2のその客室付近に位置する火災検出器3の煙検出器が警告信号を与える。これらの2つの信号に基づいて、光源ストリング4が、図5によると、動的モードに作動するように切り替えられ、ここで、予めプログラムされているように動く光によって、例えば光の「トリックリング」によって避難経路を指示する。図5では、光源ストリングは避難経路5の方に向けて指示する。この図では、光源ストリング4は、光源ストリング4の描写(picture)において矢印が第1のモード、すなわち動的モードの光源ストリング4によって示される方向を指示するような、簡略した形式で表されている。図5の実施形態では、細長い廊下空間にはそれぞれ、避難経路5が廊下の端に位置する場合、4つの光源ストリング4、すなわち4つのセクションを含む光源ストリングが設けられている。縦の光源ストリングに接続している横断する廊下空間はそれぞれ、2つの光源ストリング4、すなわち2つのセクションを含む光源ストリングを備える。図5の実施形態では、光源ストリングは、異なる複数の避難経路5に向けて人々を均一に誘導するように構成される。ストリングの誘導信号は、廊下空間の長さの概ね中間において、対向する方向を指示する。対象の実施形態に応じて、光源ストリングは、システムが作動すると、所望の方向を指示するように予めプログラムされる。
【0025】
残念なことに火が燃え続いてさらに進行する場合、図6によると、客室1内の温度は上昇するため、客室1内に設けられている火災検出器の温度感知検出器3’が信号を与える。煙は廊下空間内に広がり、そこで複数の火災検出器3が、検出された煙によって生じる警告信号を与える。光源ストリングは人々が煙の充満する廊下空間において避難経路を見つけるのを助ける。
【0026】
図7によると、火災が引き起こす温度はまた、客室の外側でも上昇し、客室の外側にある廊下空間2内に位置する火災検出器3’の熱検出器が警告信号を与える。ここで、廊下空間2内に位置すると共に火災検出器3’に割り当てられている光源ストリング4’は、静的モードに切り替えられるように構成され(図8)、この場合光はもはや「トリックリング」することはないが、この光源ストリング4の光度は、持続光を発するように光源40を切り替えることによって増大される。これによって、火災地点の近くで煙の充満する廊下空間2内の可視性が改善する。加えて、静的モードに切り替えられた光源ストリング4’又はその一部に隣接した光源ストリング4又は光源ストリングセクションは、出口方向に、すなわち火災地点から又は少なくとも静的モードにある光源ストリング4’から離れる方向を指示するように構成される。
【0027】
火がさらに燃え続ける場合、複数の可能性もある廊下空間火災検出器3’(図9)の熱検出器が反応し、これらの熱検出器が与える信号に基づいて、より多くの光源ストリング4’又は少なくともその一部が静的モードに切り替えられ(図10)、この場合、少なくともそれらが発する光の光度は、少なくとも光源の大部分をオンに切り替えることによって増大される。
【0028】
光源40の特性に応じて、例えば、光源ストリング4が静的モードに切り替えられるときに光源が発する光の色を変更することができる。図10は、静的モードにある2つの光源ストリング4’を表す。これらに関して、隣接した光源ストリング4は、避難経路の方向を示しながら動的モードにある。
【0029】
図の実施形態では、光源ストリング4は順次配置されている光源40を備える。光源ストリング4は、少なくとも長さにおいて複数のセクションに分割することができる。光源ストリングの光源は、発光ダイオード、すなわちLEDライト等の任意の適した光源とすることができる。
【0030】
静的モードでは、光源40、通常光源ストリング又はその一部の全ての光源は、光源が光を発するモードにある。色において、光は異なるモードの光源ストリングでは異なる場合がある。
【0031】
通常、光源40の制御は火災検出器3から受け取られる信号に従って構成される。制御システム又は制御装置10は光源ストリング4の光源40を制御する。必要な場合、システムを手動で作動させることもでき、同様に作動停止させる(deactivate)こともできる。
【0032】
このため、本発明は、誘導、信号又は警報灯、詳細には火災状況での緊急避難経路の信号灯を制御する方法に関し、該方法ではLED光源等の順次配置されている光源が制御される。該方法の第1のステップにおいて、光源ストリング4又は少なくとも光源ストリングの一部として最も有利に配置される順次配置されている光源40が、火災検出器3から受け取られる信号に基づいて第1のモード及び/又は第2のモードに作動し、第1のモードでは、順次配置されている光源は避難経路の方向を示すために使用され、第2のモードでは、光源40は連続光を発するように切り替えられる。
【0033】
好ましい一実施形態によると、第2のステップにおいて、光源ストリング4、4’又は少なくともその一部の光源40は、第1のモードから第2のモード、すなわち静的モードに切り替えられて、この場合光源40は、火災検出器3から受け取られる熱検出又は炎検出信号に基づいて連続光を発するように切り替えられる。
【0034】
該方法の好ましい一実施形態によると、順次配置されている光源40、すなわち光源ストリング4を第1のモードに作動させるために、火災検出器からの少なくとも2つの火災検出信号、例えば異なる火災検出器3からの2つの煙検出信号、又は1つの同じ火災検出器からの煙検出信号及び熱若しくは炎検出信号が必要である。
【0035】
好ましい一実施形態によると、順次配置されている光源、すなわち光源ストリング4、4’又は少なくともその一部は、該光源ストリングに接続されている火災検出器3から受け取られる火災検出信号、詳細には熱又は炎検出信号に基づいて第2のモード、すなわち静的モードに切り替えられる。
【0036】
好ましい一実施形態によると、光源ストリング4、4’又は少なくともその一部は、該光源ストリングに接続されている少なくとも1つの火災検出器から受け取られる火災検出信号に基づいて第1のモードから第2のモードに切り替えられ、上記火災検出器3’は、光源ストリングを有する同じ空間、詳細には廊下空間2内に、有利には光源ストリング4、4’が位置するセクション又はその近くに配置される。
【0037】
好ましい一実施形態によると、少なくとも1つの火災検出信号は、詳細には廊下空間2から、すなわち火災検出器3’からの熱検出信号である。
【0038】
好ましい一実施形態によると、第2のモード、すなわち静的モードに切り替えられた光源ストリング4’に隣接した、第1のモード、すなわち動的モードに切り替えられるのが好ましい光源ストリング4の指示方向は、静的モードに切り替えられた光源ストリング4’から離れる方向を指示するように調整される。
【0039】
好ましい一実施形態によると、複数の避難経路5を有する対象物において、順次配置されている光源、すなわち光源ストリング4は、第1のモードにおいて最も近い避難経路を指示するように構成され、かつ/又は対象のロケーションに存在する人々を異なる複数の避難経路5間で均一に分けるように構成される。
【0040】
好ましい一実施形態によると、光源ストリング4又は少なくとも光源ストリングの一部は、1つ又は複数の火災検出器から制御信号を受け取るように接続されている。
【0041】
好ましい一実施形態によると、該方法において用いられる光源はLED光源である。光源は、複数の異なるモードを有し得る。例えば、第1の、すなわち動的モードでは、光源は該光源が発する第1の色を有することが想定され得る。第2のモード、すなわち静的モードでは、光源は該光源が発する第2の色を有する。第2のモードでは、光源ストリングが発する光度は第1のモードよりも高い。この理由は、光源ストリング4又はその一部の全ての光源は、第2のモードにおいて光を発するように切り替えられることが有利であるためである。
【0042】
本発明はまた、信号伝達、誘導又は警報灯システムであって、詳細には緊急避難経路のための信号灯システムであり、LED光源等の順次配置されている光源と火災検出器3とを備える、システムに関する。好ましい一実施形態によると、光源ストリング4又は少なくとも光源ストリングの一部として最も有利に配置される光源40は、火災検出器3から受け取られる火災検出信号に基づいて第1のモード、すなわち動的モード及び/又は第2のモードに切り替えられるように構成され、第1のモードでは、光源は避難経路の方向を示すために使用され、第2のモードでは、光源40は連続光を発するように切り替えられる。
【0043】
好ましい一実施形態によると、光源ストリング4又は少なくとも光源ストリングの一部として最も有利に配置される順次配置されている光源はまた、少なくとも1つの第2のモード、すなわち静的モードを有し、この場合光源40は、火災検出器3から受け取られる熱検出又は炎検出信号に基づいて連続光を発するように切り替えられる。
【0044】
好ましい一実施形態によると、順次配置されている光源、すなわち光源ストリング4は、少なくとも2つの火災検出信号、例えば、2つの異なる火災検出器3から受け取られる煙検出信号、又は1つの同じ火災検出器から受け取られる煙検出信号及び熱検出若しくは炎検出信号に基づいて第1のモード、すなわち動的モードに作動するように構成される。
【0045】
好ましい一実施形態によると、順次配置されている光源、すなわち光源ストリング4、4’又は少なくともその一部は、該光源ストリングに接続されている火災検出器3から受け取られる少なくとも1つの火災検出信号、詳細には熱又は炎検出信号に基づいて第2のモード、すなわち静的モードに切り替えられるように構成される。
【0046】
好ましい一実施形態によると、光源ストリング4、4’又は少なくともその一部は、該光源ストリングに接続されている火災検出器3から受け取られる少なくとも1つの火災検出信号に基づいて第1のモードから第2のモードに切り替えられように構成され、上記火災検出器3’は、光源ストリング4を有する同じ空間、詳細には廊下空間2、好ましくは光源ストリング4、4’が位置するセクション内に又はその近くに配置される。
【0047】
好ましい一実施形態によると、少なくとも1つの火災検出信号は、廊下空間2内に配置される火災検出器3’から受け取られる熱又は炎検出信号である。
【0048】
好ましい一実施形態によると、火災検出器3は、煙検出信号及び/又は熱検出信号若しくは炎検出信号を与える手段を備える。
【0049】
好ましい一実施形態によると、システムは、ホテル、オフィスビル、住居用建物等のような建物、又は旅客船等の船に接続されるように構成される。
【0050】
好ましい一実施形態によると、光源ストリング4又はその一部の長さ等の、順次配置されている光源のセクションの長さは、詳細には廊下空間2内の別個の火災検出器3間にできた距離に本質的に対応する。
【0051】
好ましい一実施形態によると、光源ストリング4若しくはその一部に隣接して、又はその近くに火災検出器3が配置されており、火災検出器の熱検出又は炎検出信号に基づいて、光源ストリング4は動的モードから静的モードに切り替えられるように構成される。
【0052】
本発明による構成は、緊急避難経路のための信号伝達及び誘導照明として、並びに避難手順を迅速化するシステムとして極めて有利であり、例えばホテル又は旅客船において使用されるのに非常に適している。
【0053】
通常、光源ストリングは、例えば危険な状況での乗客に対する信号伝達及び誘導、並びに/又は避難経路指示以外の他の目的において使用することもできる。
【0054】
本発明による光源ストリングは、例えばフィンランド特許第108106号公報に記載されているLED光源が設けられた導体ストリングに基づくことができる。
【0055】
本発明はまた、信号伝達、誘導又は警報灯システムのための、詳細には緊急避難経路のための信号灯システムにおける装置であって、LED光源等の順次配置されている光源を備える、装置に関する。光源40は、光源ストリング4又は少なくとも光源ストリングの一部として配置され、該装置は、煙検出器及び熱又は炎検出器の両方を含む少なくとも1つの火災検出器3を備え、これらの検出器は光源ストリング又はその一部に直接又は制御システム10を通じて接続されている。
【0056】
別の実施形態によると、本発明は、信号伝達、誘導又は警報灯システムのための、詳細には緊急避難経路のための信号灯システムにおける装置であって、LED光源等の順次配置されている光源を備える、装置に関する。光源40は、光源ストリング4又はその一部として配置され、該装置は、煙検出器及び熱又は炎検出器の両方を含む少なくとも1つの火災検出器3を備え、これらの検出器は、光源ストリング又はその一部に直接又は制御システム10を通じて接続されているため、光源ストリング4又はその一部は火災検出器が割り当てられて設けられている。
【0057】
さらに別の実施形態によると、本発明は、信号伝達、誘導又は警報灯システムのための、詳細には緊急避難経路のための信号灯システムにおける装置であって、LED光源等の順次配置されている光源を備える、装置に関する。光源40は、光源ストリング4又は少なくともその一部として配置され、該装置は、煙検出器及び熱検出器の両方を含む少なくとも1つの火災検出器3を備え、これらの検出器は、光源ストリング又はその一部に直接又は制御システム10を通じて接続されているため、火災検出器3は、それぞれに割り当てられた1つの光源ストリング4又はその一部を有する。
【0058】
光源ストリングの長さは、目的用途の必要性に従って調整することができる。好ましい一実施形態では、1つの光源ストリングの長さは、火災検出器の最大動作直径(すなわち隣接した火災検出器間の最小距離)に調整される。一実施形態では、火災検出器間の距離は、概ね5メートル〜15メートル、有利には7メートル〜13メートル、好ましくは9メートル〜11メートルとすることができる。ここで、ストリングの長さがそれぞれ構成される。1つの光源ストリング4を有する同じ空間に位置し、その光源ストリングのモードに影響を与える各火災検出器3は、必ずしもではないが通常、光源ストリング4の縦方向に対してその中心領域に配置される。
【0059】
光源は、上述したモード以外の他のモードを有することもできる。例えば、騒乱又は混乱した状況において、光源は照明するように構成することができ、この場合光源ストリングが人々を誘導することはないが、光度は最大である。
【0060】
当業者には、本発明が上述の実施形態にのみ限定されるのではなく、添付の請求の範囲内で変更することができることは明らかである。本明細書における他の特徴と関連して提示される可能性がある特徴的な特徴は、必要であれば個々に使用することもできる。
【技術分野】
【0001】
本発明は、誘導、信号又は警報灯、特に火災が起きた場合の緊急避難経路の信号灯を制御するための請求項1のプリアンブルに記載の方法に関し、該方法では連続して配置されるLED光源等の光源が制御される。
【0002】
本発明は請求項11に記載のシステムにも関する。
【0003】
本発明は、信号伝達、誘導又は警報灯システム、特に緊急避難経路のための信号灯システムにおける請求項21、22及び23に記載の装置であって、LED光源等の順次配置されている光源を備える、装置にも関する。
【0004】
概して、本発明は人々に対して信号伝達、誘導及び警報を行うためのシステムに関し、該システムにおいて人々は、光源、詳細には連続して(例えばストリング構成で)配置される光源によって信号伝達、誘導、及び警報される。
【背景技術】
【0005】
危険な状況、例えば火災が起きた場合に建物又は船の緊急避難経路に人々を誘導するための種々のシステムが知られている。これらのシステムの中でも、緊急避難経路の照明構成、又は他の何らかの方法で、例えば反射塗料若しくはテープによって示される緊急避難経路が挙げられる。
【0006】
光源がストリング状構成で連続して固定されている信号灯が知られている。ストリングの光源は、危険な状況において切り替えられると共に避難経路を照明するように構成される。ホテル又は旅客船のような多くの使用対象物では、緊急事態用の避難経路が定められており、人々は避難の際にこれらの経路に従う必要がある。しかしながら、緊急事態において人々は必ずしも落ち着いた振舞いを見せるとは限らず、所定の避難経路に従わない場合もある。これには多くの理由が存在し得る。人々は必ずしも考えられる緊急避難経路及び該経路を指示する標識に気付かない。さらに、緊急事態において人々は、これまでに馴染んだ経路を使用しがちである。その一方で、火災が起きた場合には、示される避難経路は火災が起きた場所に起因して使用不可能であると判明する場合があり、その場合既知の構成では人々を誤った方向に、さらには火に向かって誘導するおそれがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、既知の構成の欠点を回避することができる、避難状況での信号伝達、誘導及び警報システムのための完全に新規の構成を実現することである。本発明の別の目的は、火災状況において人々を可能な限り効率的に火災エリアから離れる方向に誘導することができるシステムを実現することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明による方法は、該方法では、第1のステップにおいて、光源ストリングに又は少なくとも光源ストリングの一部として最も有利に配置される順次配置されている光源40が、火災検出器から受け取られる信号に基づいて第1のモード及び/又は第2のモードに作動し、第1のモードでは、順次配置されている光源は避難経路の方向を示すために使用され、第2のモードでは、光源は連続光を発するように切り替えられることを主に特徴とする。
【0009】
加えて、本発明による方法は、請求項2〜10に記載されているものによって特徴付けられる。
【0010】
本発明による構成は、光源ストリングに又は少なくとも光源ストリングの一部として最も有利に配置される光源は、火災検出器の検出信号に基づいて第1のモード、すなわち動的モード及び/又は第2のモードに切り替えられるように構成され、第1のモードでは、光源は避難経路の方向を示すために使用され、第2のモードでは、光源は連続光を発するように切り替えられることを主に特徴とする。
【0011】
さらに、本発明による構成は、請求項12〜20に記載されているものによって特徴付けられる。
【0012】
本発明はまた、請求項21、22及び23に記載されているものによって特徴付けられる構成に関する。
【0013】
本発明による構成は複数の優れた利点を有する。本発明による方法及び構成によって、危険な状況において、光源が作動している通りに人々を避難経路に沿って効率的に外へ誘導することができ、該方法及び該構成の第1のモード、すなわち動的モードによって、光は人々を避難経路に向けて誘導するために使用される。火災地点の近くに位置する光源ストリング又はその一部を第2のモード、すなわち静的モードに調整することによって、この場合、光源ストリング又はその一部が与える照明は複数の光源、通常は上記地点に設けられている全ての光源をオンに切り替えることによって増大され、煙の密度が最高になるときに最大光が達成される。同時に、静的モードにある光源ストリングに隣接した、第1のモードにある光源ストリング又はその一部は、人々を静的モードにある光源ストリングから離れる方向に、すなわち火の近くから離れる方向に誘導する。ここで、人々は、火に向かって誤った方向に進まないようにされるか又はそのように少なくとも効率的に指示される。空間の下部、壁又は好ましくは床内に配置されるストリングの光源をセットすることによって、容易な設置及び良好な注目度(attention value)が達成される。光源ストリングのモードを調整することによって、例えば、LEDライトの色等の光源からの光の色を変更することが可能である。
【0014】
本発明を一例及び添付図面を参照して以下でより詳細に説明する。
【0015】
図1〜図10は、動作機能の様々なステップにおいて上から見た、本発明の一実施形態によるシステムを示している簡略図を示す。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】上から見たシステムの一実施形態を示す図である。
【図1a】本発明によるシステムの細部の簡略図である。
【図2】火災が目的用途のセクションで生じ始めた状況における図1の実施形態を示す図である。
【図3】第1のステップにおける本発明の一実施形態によるシステムを示す図である。
【図4】第2のステップにおける本発明の一実施形態によるシステムを示す図である。
【図5】第1のモードにおける本発明の一実施形態によるシステムを示す図である。
【図6】第2の状況での、第1のモードにおける本発明の一実施形態によるシステムを示す図である。
【図7】第3の状況での、第1のモードにおける本発明の一実施形態によるシステムを示す図である。
【図8】第2のモードにおける本発明の一実施形態によるシステムを示す図である。
【図9】第2の状況での、第2のモードにおける本発明の一実施形態によるシステムを示す図である。
【図10】第3の状況での、第2のモードにおける本発明の一実施形態によるシステムを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明では、それ自体が既知である方法で制御される、順次配置されている光源40(図1a)が通常使用され、そのため順次配置されている光源は、人々が危険な状況から脱出する場合に使用する空間に設置される光源ストリング4を形成する。これらの空間は、例えばホテル若しくは他の建物又は旅客船等の船内の廊下空間である。光源ストリング4又は少なくともその一部は少なくとも2つのモードにセットされ得る。第1のモードは動的モードであり、この場合光源40は動性錯覚がもたらされるようにオン及びオフに切り替えられる。ここで、光源ストリングの光源40によってもたらされる動性錯覚を見る人物は、光源ストリング4の「動き」の進行方向に向かって誘導される。通常、動性錯覚は光源40を群別に制御することによって達成され、この場合動きは、次の光源をオンに、先行する光源をオフにそれぞれ切り替えることによってもたらされる。光源はストリング、詳細には導体ストリング41に配置/結合され、この場合光源は上述のように制御される。ここで、光源によって、すなわち光の「トリックリング」によって動性錯覚が達成され、該動性錯覚は、光源ストリング4の長さの少なくとも一部に沿って(ただし通常は光源ストリングの全長に沿って)もたらされる。第1のモード、すなわち動的モードでは、光ストリング4の「動く」光は通常、例えば3つの光源から成る群によってもたらされ、この場合1つの光源の光がオンに切り替えられ、残りの2つの光源はオフに切り替えられる。動性錯覚は、次の光がオンに切り替えられて先行する光がオフに切り替えられるときに得られる。光源ストリング4は、動性錯覚が1つの光源ストリングから次の光源ストリングへと続くことができるように連続して接続され得る。所望の場合、光がもたらす動きの速度を調整することができ、動きの方向も変更することができる。
【0018】
光源ストリング4又は少なくともその一部はまた、ストリング又はストリングの一部の光源40が照明される第2のモード、すなわち静的モードを有する。少なくとも1つの光源ストリング4又は少なくとも光源ストリングの一部の光源40全てが同時に照明されるように切り替えられるように、通常は静的なより明るい照明がもたらされる。光源ストリングは、動的モードと静的モードとの間でモードを変更するように制御することができる。光源ストリングは他のモードを有することもできる。好ましい一実施形態では、光源が発する光の色を変更することができる。
【0019】
図1aは、光源ストリング4を示している。光源40は有利には、導体ストリング41、例えばフィンランド特許第108106号公報において記載されている導体ストリングに固定される、例えば発光ダイオードすなわち、LED光源とすることができる。光源は通常制御システム10によって制御され、そのため制御システムは、該制御システムに接続されている1つ又は複数の火災検出器3から信号を受け取る。
【0020】
火災が起きた場合に備えて、多くの建物又は船には火災検出器3が設けられている。多くの異なるタイプの火災検出器がある。標準タイプは、火災に特有の煙が発生した場合に制御システムに信号を送る煙検出器である。その一方で、温度感知検出器が知られている。多くの場合、用いられる火災検出器3には、両方の特徴、すなわち煙検出及び熱検出が設けられる。このタイプの火災検出器は、煙発生及び所与の所定値を超える温度の両方を示す信号を与える。火災が起きた場合、煙は広範囲に広がり、この場合複数の異なる火災検出器の煙検出器は通常、警告、すなわち信号を与える。火災状況の場合、熱検出器はさらに、火が検出器付近に近付いたときにのみ反応する、すなわち熱検出器は、煙検出器を用いる場合よりもロケーション固有(location-specific:地点別)であるように火災に反応する。炎を検出した後で信号を与える炎検出器も知られている。
【0021】
好ましい一実施形態では、本発明によるシステムは、2つ以上の火災検出信号が光源ストリング4又はその一部に配置される検出器3から受け取られた状況で光源ストリング4又は少なくともその一部が作動するように機能するように構成される。ここで、作動する光源ストリング4は、最初に動的モードに切り替えられると共に、例えば光源40のモードを変更することによって(例えば光の「トリックリング」によって)避難経路5の適した方向を指示するように構成される。
【0022】
図1〜図10は、船上の客室火災に関連する、本発明の一実施形態による信号伝達、誘導及び警報灯システムの動作の簡略図を示している。客室1及び廊下空間2には、煙検出及び熱検出機能の両方を含む火災検出器3が設けられている。廊下空間2には、図5〜図10では作動モードで表されている光源ストリング4が設けられている。図5〜図10は、別個に及び/又は一群として制御することができる複数の光源ストリング4を表す。光源ストリング4は通常、例えば廊下空間2の下部、通常は床上に連続して配置される。光源ストリング4は取付面上に直接固定されてもよいし、内部に埋め込まれてもよい。光源40も取付面に別個に固定されることができる。
【0023】
結果として、図1では、客室区分の多数の隣接した客室1及び廊下空間2を含む船の客室区分の一部が表されている。図示の実施形態では、各客室には火災検出器3が設けられている。廊下空間にはそれぞれ、適した間隔で離間した火災検出器3が設けられている。客室区分から4つの避難経路5があり、廊下空間は該経路に通じる。この図は、2つの細長い廊下空間、及び該廊下空間に対して垂直に規則的な間隔で配置される横断する廊下空間を示している。客室区分は、例えばホテル又は他の建物、例えばオフィスビルの一部とすることもでき、この場合客室は室内空間となる。
【0024】
図2は、客室1の1つにおいて火災Fが生じ始めた状況を表している。この状況では、客室ドアは開かれたままである。図3では、客室火災検出器3の煙検出器が火災によって発生した煙に反応して警告信号を与える。図4では、火災によって発生した煙は、開いたドアを通じてその客室の近くの廊下空間2内に広がる。ここで、廊下空間2のその客室付近に位置する火災検出器3の煙検出器が警告信号を与える。これらの2つの信号に基づいて、光源ストリング4が、図5によると、動的モードに作動するように切り替えられ、ここで、予めプログラムされているように動く光によって、例えば光の「トリックリング」によって避難経路を指示する。図5では、光源ストリングは避難経路5の方に向けて指示する。この図では、光源ストリング4は、光源ストリング4の描写(picture)において矢印が第1のモード、すなわち動的モードの光源ストリング4によって示される方向を指示するような、簡略した形式で表されている。図5の実施形態では、細長い廊下空間にはそれぞれ、避難経路5が廊下の端に位置する場合、4つの光源ストリング4、すなわち4つのセクションを含む光源ストリングが設けられている。縦の光源ストリングに接続している横断する廊下空間はそれぞれ、2つの光源ストリング4、すなわち2つのセクションを含む光源ストリングを備える。図5の実施形態では、光源ストリングは、異なる複数の避難経路5に向けて人々を均一に誘導するように構成される。ストリングの誘導信号は、廊下空間の長さの概ね中間において、対向する方向を指示する。対象の実施形態に応じて、光源ストリングは、システムが作動すると、所望の方向を指示するように予めプログラムされる。
【0025】
残念なことに火が燃え続いてさらに進行する場合、図6によると、客室1内の温度は上昇するため、客室1内に設けられている火災検出器の温度感知検出器3’が信号を与える。煙は廊下空間内に広がり、そこで複数の火災検出器3が、検出された煙によって生じる警告信号を与える。光源ストリングは人々が煙の充満する廊下空間において避難経路を見つけるのを助ける。
【0026】
図7によると、火災が引き起こす温度はまた、客室の外側でも上昇し、客室の外側にある廊下空間2内に位置する火災検出器3’の熱検出器が警告信号を与える。ここで、廊下空間2内に位置すると共に火災検出器3’に割り当てられている光源ストリング4’は、静的モードに切り替えられるように構成され(図8)、この場合光はもはや「トリックリング」することはないが、この光源ストリング4の光度は、持続光を発するように光源40を切り替えることによって増大される。これによって、火災地点の近くで煙の充満する廊下空間2内の可視性が改善する。加えて、静的モードに切り替えられた光源ストリング4’又はその一部に隣接した光源ストリング4又は光源ストリングセクションは、出口方向に、すなわち火災地点から又は少なくとも静的モードにある光源ストリング4’から離れる方向を指示するように構成される。
【0027】
火がさらに燃え続ける場合、複数の可能性もある廊下空間火災検出器3’(図9)の熱検出器が反応し、これらの熱検出器が与える信号に基づいて、より多くの光源ストリング4’又は少なくともその一部が静的モードに切り替えられ(図10)、この場合、少なくともそれらが発する光の光度は、少なくとも光源の大部分をオンに切り替えることによって増大される。
【0028】
光源40の特性に応じて、例えば、光源ストリング4が静的モードに切り替えられるときに光源が発する光の色を変更することができる。図10は、静的モードにある2つの光源ストリング4’を表す。これらに関して、隣接した光源ストリング4は、避難経路の方向を示しながら動的モードにある。
【0029】
図の実施形態では、光源ストリング4は順次配置されている光源40を備える。光源ストリング4は、少なくとも長さにおいて複数のセクションに分割することができる。光源ストリングの光源は、発光ダイオード、すなわちLEDライト等の任意の適した光源とすることができる。
【0030】
静的モードでは、光源40、通常光源ストリング又はその一部の全ての光源は、光源が光を発するモードにある。色において、光は異なるモードの光源ストリングでは異なる場合がある。
【0031】
通常、光源40の制御は火災検出器3から受け取られる信号に従って構成される。制御システム又は制御装置10は光源ストリング4の光源40を制御する。必要な場合、システムを手動で作動させることもでき、同様に作動停止させる(deactivate)こともできる。
【0032】
このため、本発明は、誘導、信号又は警報灯、詳細には火災状況での緊急避難経路の信号灯を制御する方法に関し、該方法ではLED光源等の順次配置されている光源が制御される。該方法の第1のステップにおいて、光源ストリング4又は少なくとも光源ストリングの一部として最も有利に配置される順次配置されている光源40が、火災検出器3から受け取られる信号に基づいて第1のモード及び/又は第2のモードに作動し、第1のモードでは、順次配置されている光源は避難経路の方向を示すために使用され、第2のモードでは、光源40は連続光を発するように切り替えられる。
【0033】
好ましい一実施形態によると、第2のステップにおいて、光源ストリング4、4’又は少なくともその一部の光源40は、第1のモードから第2のモード、すなわち静的モードに切り替えられて、この場合光源40は、火災検出器3から受け取られる熱検出又は炎検出信号に基づいて連続光を発するように切り替えられる。
【0034】
該方法の好ましい一実施形態によると、順次配置されている光源40、すなわち光源ストリング4を第1のモードに作動させるために、火災検出器からの少なくとも2つの火災検出信号、例えば異なる火災検出器3からの2つの煙検出信号、又は1つの同じ火災検出器からの煙検出信号及び熱若しくは炎検出信号が必要である。
【0035】
好ましい一実施形態によると、順次配置されている光源、すなわち光源ストリング4、4’又は少なくともその一部は、該光源ストリングに接続されている火災検出器3から受け取られる火災検出信号、詳細には熱又は炎検出信号に基づいて第2のモード、すなわち静的モードに切り替えられる。
【0036】
好ましい一実施形態によると、光源ストリング4、4’又は少なくともその一部は、該光源ストリングに接続されている少なくとも1つの火災検出器から受け取られる火災検出信号に基づいて第1のモードから第2のモードに切り替えられ、上記火災検出器3’は、光源ストリングを有する同じ空間、詳細には廊下空間2内に、有利には光源ストリング4、4’が位置するセクション又はその近くに配置される。
【0037】
好ましい一実施形態によると、少なくとも1つの火災検出信号は、詳細には廊下空間2から、すなわち火災検出器3’からの熱検出信号である。
【0038】
好ましい一実施形態によると、第2のモード、すなわち静的モードに切り替えられた光源ストリング4’に隣接した、第1のモード、すなわち動的モードに切り替えられるのが好ましい光源ストリング4の指示方向は、静的モードに切り替えられた光源ストリング4’から離れる方向を指示するように調整される。
【0039】
好ましい一実施形態によると、複数の避難経路5を有する対象物において、順次配置されている光源、すなわち光源ストリング4は、第1のモードにおいて最も近い避難経路を指示するように構成され、かつ/又は対象のロケーションに存在する人々を異なる複数の避難経路5間で均一に分けるように構成される。
【0040】
好ましい一実施形態によると、光源ストリング4又は少なくとも光源ストリングの一部は、1つ又は複数の火災検出器から制御信号を受け取るように接続されている。
【0041】
好ましい一実施形態によると、該方法において用いられる光源はLED光源である。光源は、複数の異なるモードを有し得る。例えば、第1の、すなわち動的モードでは、光源は該光源が発する第1の色を有することが想定され得る。第2のモード、すなわち静的モードでは、光源は該光源が発する第2の色を有する。第2のモードでは、光源ストリングが発する光度は第1のモードよりも高い。この理由は、光源ストリング4又はその一部の全ての光源は、第2のモードにおいて光を発するように切り替えられることが有利であるためである。
【0042】
本発明はまた、信号伝達、誘導又は警報灯システムであって、詳細には緊急避難経路のための信号灯システムであり、LED光源等の順次配置されている光源と火災検出器3とを備える、システムに関する。好ましい一実施形態によると、光源ストリング4又は少なくとも光源ストリングの一部として最も有利に配置される光源40は、火災検出器3から受け取られる火災検出信号に基づいて第1のモード、すなわち動的モード及び/又は第2のモードに切り替えられるように構成され、第1のモードでは、光源は避難経路の方向を示すために使用され、第2のモードでは、光源40は連続光を発するように切り替えられる。
【0043】
好ましい一実施形態によると、光源ストリング4又は少なくとも光源ストリングの一部として最も有利に配置される順次配置されている光源はまた、少なくとも1つの第2のモード、すなわち静的モードを有し、この場合光源40は、火災検出器3から受け取られる熱検出又は炎検出信号に基づいて連続光を発するように切り替えられる。
【0044】
好ましい一実施形態によると、順次配置されている光源、すなわち光源ストリング4は、少なくとも2つの火災検出信号、例えば、2つの異なる火災検出器3から受け取られる煙検出信号、又は1つの同じ火災検出器から受け取られる煙検出信号及び熱検出若しくは炎検出信号に基づいて第1のモード、すなわち動的モードに作動するように構成される。
【0045】
好ましい一実施形態によると、順次配置されている光源、すなわち光源ストリング4、4’又は少なくともその一部は、該光源ストリングに接続されている火災検出器3から受け取られる少なくとも1つの火災検出信号、詳細には熱又は炎検出信号に基づいて第2のモード、すなわち静的モードに切り替えられるように構成される。
【0046】
好ましい一実施形態によると、光源ストリング4、4’又は少なくともその一部は、該光源ストリングに接続されている火災検出器3から受け取られる少なくとも1つの火災検出信号に基づいて第1のモードから第2のモードに切り替えられように構成され、上記火災検出器3’は、光源ストリング4を有する同じ空間、詳細には廊下空間2、好ましくは光源ストリング4、4’が位置するセクション内に又はその近くに配置される。
【0047】
好ましい一実施形態によると、少なくとも1つの火災検出信号は、廊下空間2内に配置される火災検出器3’から受け取られる熱又は炎検出信号である。
【0048】
好ましい一実施形態によると、火災検出器3は、煙検出信号及び/又は熱検出信号若しくは炎検出信号を与える手段を備える。
【0049】
好ましい一実施形態によると、システムは、ホテル、オフィスビル、住居用建物等のような建物、又は旅客船等の船に接続されるように構成される。
【0050】
好ましい一実施形態によると、光源ストリング4又はその一部の長さ等の、順次配置されている光源のセクションの長さは、詳細には廊下空間2内の別個の火災検出器3間にできた距離に本質的に対応する。
【0051】
好ましい一実施形態によると、光源ストリング4若しくはその一部に隣接して、又はその近くに火災検出器3が配置されており、火災検出器の熱検出又は炎検出信号に基づいて、光源ストリング4は動的モードから静的モードに切り替えられるように構成される。
【0052】
本発明による構成は、緊急避難経路のための信号伝達及び誘導照明として、並びに避難手順を迅速化するシステムとして極めて有利であり、例えばホテル又は旅客船において使用されるのに非常に適している。
【0053】
通常、光源ストリングは、例えば危険な状況での乗客に対する信号伝達及び誘導、並びに/又は避難経路指示以外の他の目的において使用することもできる。
【0054】
本発明による光源ストリングは、例えばフィンランド特許第108106号公報に記載されているLED光源が設けられた導体ストリングに基づくことができる。
【0055】
本発明はまた、信号伝達、誘導又は警報灯システムのための、詳細には緊急避難経路のための信号灯システムにおける装置であって、LED光源等の順次配置されている光源を備える、装置に関する。光源40は、光源ストリング4又は少なくとも光源ストリングの一部として配置され、該装置は、煙検出器及び熱又は炎検出器の両方を含む少なくとも1つの火災検出器3を備え、これらの検出器は光源ストリング又はその一部に直接又は制御システム10を通じて接続されている。
【0056】
別の実施形態によると、本発明は、信号伝達、誘導又は警報灯システムのための、詳細には緊急避難経路のための信号灯システムにおける装置であって、LED光源等の順次配置されている光源を備える、装置に関する。光源40は、光源ストリング4又はその一部として配置され、該装置は、煙検出器及び熱又は炎検出器の両方を含む少なくとも1つの火災検出器3を備え、これらの検出器は、光源ストリング又はその一部に直接又は制御システム10を通じて接続されているため、光源ストリング4又はその一部は火災検出器が割り当てられて設けられている。
【0057】
さらに別の実施形態によると、本発明は、信号伝達、誘導又は警報灯システムのための、詳細には緊急避難経路のための信号灯システムにおける装置であって、LED光源等の順次配置されている光源を備える、装置に関する。光源40は、光源ストリング4又は少なくともその一部として配置され、該装置は、煙検出器及び熱検出器の両方を含む少なくとも1つの火災検出器3を備え、これらの検出器は、光源ストリング又はその一部に直接又は制御システム10を通じて接続されているため、火災検出器3は、それぞれに割り当てられた1つの光源ストリング4又はその一部を有する。
【0058】
光源ストリングの長さは、目的用途の必要性に従って調整することができる。好ましい一実施形態では、1つの光源ストリングの長さは、火災検出器の最大動作直径(すなわち隣接した火災検出器間の最小距離)に調整される。一実施形態では、火災検出器間の距離は、概ね5メートル〜15メートル、有利には7メートル〜13メートル、好ましくは9メートル〜11メートルとすることができる。ここで、ストリングの長さがそれぞれ構成される。1つの光源ストリング4を有する同じ空間に位置し、その光源ストリングのモードに影響を与える各火災検出器3は、必ずしもではないが通常、光源ストリング4の縦方向に対してその中心領域に配置される。
【0059】
光源は、上述したモード以外の他のモードを有することもできる。例えば、騒乱又は混乱した状況において、光源は照明するように構成することができ、この場合光源ストリングが人々を誘導することはないが、光度は最大である。
【0060】
当業者には、本発明が上述の実施形態にのみ限定されるのではなく、添付の請求の範囲内で変更することができることは明らかである。本明細書における他の特徴と関連して提示される可能性がある特徴的な特徴は、必要であれば個々に使用することもできる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
誘導、信号又は警報灯、特に火災状況での緊急避難経路の信号灯を制御するための方法であって、LED光源等の順次配置されている光源が制御される方法において、第1のステップにおいて、光源ストリング(4)に又は少なくとも光源ストリングの一部として最も有利に配置される順次配置されている光源(40)が、火災検出器(3)から受け取られる信号に基づいて第1のモード及び/又は第2のモードに作動し、該第1のモードでは、前記順次配置されている光源は前記避難経路の方向を示すために使用され、該第2のモードでは、前記光源(40)は連続光を発するように切り替えられることを特徴とする方法。
【請求項2】
第2のステップにおいて、光源ストリング(4、4’)又は少なくともその一部の前記光源(40)は、前記第1のモードから前記第2のモード、すなわち静的モードに切り替えられ、前記光源(40)は前記火災検出器(3)から受け取られる熱検出又は炎検出信号に基づいて連続光を発するように切り替えられることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記方法において、前記順次配置されている光源(40)、すなわち前記光源ストリング(4)を前記第1のモードに作動させるために、前記火災検出器からの少なくとも2つの火災検出信号、例えば2つの別個の火災検出器(3)からの2つの煙検出信号、又は1つの同じ火災検出器からの煙検出信号及び熱若しくは炎検出信号の両方が必要であることを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記順次配置されている光源、すなわち前記光源ストリング(4、4’)又は少なくともその一部は、該光源ストリングに接続されている火災検出器(3)から受け取られる火災検出信号、詳細には熱又は炎検出信号に基づいて前記第2のモード、すなわち前記静的モードに切り替えられることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記光源ストリング(4、4’)又は少なくともその一部は、該光源ストリングに接続されている少なくとも1つの火災検出器から受け取られる火災検出信号に基づいて前記第1のモードから前記第2のモードに切り替えられ、前記火災検出器(3’)は、前記光源ストリングを有する同じ空間、詳細には廊下空間(2)内に、好ましくは前記光源ストリング(4、4’)が位置するセクションに沿って又はその近くに配置されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
少なくとも1つの火災検出信号は、前記火災検出器(3’)、詳細には前記廊下空間(2)から受け取られる熱又は炎検出信号であることを特徴とする請求項4又は5に記載の方法。
【請求項7】
前記第2のモード、すなわち前記静的モードに切り替えられた光源ストリング(4’)に隣接した、最も適切には前記第1のモード、すなわち前記動的モードにある光源ストリング(4)の指示方向は、前記静的モードにある前記光源ストリング(4’)から離れる方向を指示するように構成されることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
複数の避難経路(5)を有する対象物において、前記順次配置されている光源、すなわち光源ストリング(4)は、前記第1のモードにおいて最も近い避難経路を示すように構成され、かつ/又は前記対象物に存在する人々を異なる複数の避難経路(5)に向けて均一に分けるように構成されることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記光源ストリング(4)又は少なくともその一部は、1つ又は複数の火災検出器(3)から制御信号を受け取るように切り替えられることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記方法において用いられる前記光源(40)はLED光源であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
信号伝達、誘導又は警報灯システム、特に緊急避難経路のための信号灯システムにおいて、LED光源等の順次配置されている光源と火災検出器(3)とを備え、光源ストリング(4)又は少なくとも光源ストリングの一部として最も有利に配置される前記光源(40)は、火災検出器(3)から受け取られる火災検出信号に基づいて第1のモード、すなわち動的モード及び/又は第2のモードに切り替えられるように構成され、該第1のモードでは、前記光源は前記避難経路の方向を示すために使用され、該第2のモードでは、前記光源(40)は連続光を発するように切り替えられることを特徴とするシステム。
【請求項12】
前記光源ストリング(4)又は少なくとも光源ストリングの一部として最も有利に配置される前記順次配置されている光源はまた、少なくとも1つの第2のモード、すなわち静的モードを有し、前記光源(40)は、前記火災検出器(3)から受け取られる熱又は炎検出信号に基づいて連続光を発するように切り替えられることを特徴とする請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記順次配置されている光源、すなわち前記光源ストリング(4)は、少なくとも2つの火災検出信号、例えば、2つの異なる火災検出器(3)からの煙検出信号、又は1つの同じ火災検出器からの煙検出信号及び熱若しくは炎検出信号に基づいて前記第1のモード、すなわち前記動的モードに作動するように構成されることを特徴とする請求項11又は12に記載のシステム。
【請求項14】
前記順次配置されている光源、すなわち前記光源ストリング(4、4’)又は少なくともその一部は、該光源ストリングに接続されている火災検出器(3)から受け取られる火災検出信号、特に熱又は炎検出信号に少なくとも基づいて前記第2のモード、すなわち前記静的モードに切り替えられるように構成されることを特徴とする請求項11〜13のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項15】
前記光源ストリング(4、4’)又は少なくともその一部は、該光源ストリングに接続されている火災検出器(3)から受け取られる少なくとも1つの火災検出信号に基づいて前記第1のモードから前記第2のモードに切り替えられように構成され、前記火災検出器(3’)は、前記光源ストリング(4)を有する同じ空間、詳細には廊下空間(2)内に、好ましくは前記光源ストリング(4、4’)が位置するセクションに沿って又はその近くに配置されることを特徴とする請求項11〜14のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項16】
少なくとも1つの火災検出信号は、前記廊下空間(2)に位置する前記火災検出器(3’)から受け取られる熱検出信号であることを特徴とする請求項11〜15のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項17】
前記火災検出器(3)は、煙検出信号及び/又は熱検出信号及び/又は炎検出信号を与える手段を備えることを特徴とする請求項11〜16のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項18】
前記システムは、ホテル、オフィスビル、住居用建物等のような建物、又は旅客船等の船内に設置されるように構成されることを特徴とする請求項11〜17のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項19】
前記光源ストリング(4)又はその一部の長さ等の、前記順次配置されている光源のセクションの長さは、詳細には前記廊下空間(2)内の個々の火災検出器(3)間にできた距離に本質的に対応することを特徴とする請求項11〜18のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項20】
前記光源ストリング(4)若しくはその一部の隣りに又はその近くに前記火災検出器(3)が配置されること、及び、前記光源ストリング(3)は、該光源ストリングから受けとられる熱又は炎検出信号に基づいて前記動的モードから前記静的モードに切り替えるように構成されることを特徴とする請求項13に記載のシステム。
【請求項21】
信号伝達、誘導又は警報灯システム、特に緊急避難経路のための信号灯システムにおける装置であって、LED光源等の順次配置されている光源を備え、該光源(40)は、光源ストリング(4)又は少なくとも光源ストリングの一部として配置されること、及び、該装置は、前記光源ストリング又はその一部に直接又は制御システム(10)を通じて接続されている煙検出器及び熱検出器の両方を含む少なくとも1つの火災検出器(3)を備えることを特徴とする装置。
【請求項22】
信号伝達、誘導又は警報灯システム、特に緊急避難経路のための信号灯システムにおける装置であって、LED光源等の順次配置されている光源を備え、該光源(40)は、光源ストリング(4)又は少なくとも光源ストリングの一部として配置されること、及び、前記光源ストリング(4)又はその一部が、該光源ストリングに有効である1つの火災検出器を含むように、該装置は、前記光源ストリング又はその一部に直接又は制御システム(10)を通じて接続されている煙検出器及び熱検出器の両方を含む少なくとも1つの火災検出器(3)を備えることを特徴とする装置。
【請求項23】
信号伝達、誘導又は警報灯システム、特に緊急避難経路のための信号灯システムにおける装置であって、LED光源等の順次配置されている光源を備え、該光源(40)は、光源ストリング(4)又は少なくとも光源ストリングの一部として配置されること、及び、前記火災検出器(3)が、該火災検出器が有効である1つの光源ストリング(4)又はその一部を有するように、該装置は、前記光源ストリング又はその一部に直接又は制御システム(10)を通じて接続されている煙検出器及び熱検出器の両方を含む少なくとも1つの火災検出器(3)を備えることを特徴とする装置。
【請求項1】
誘導、信号又は警報灯、特に火災状況での緊急避難経路の信号灯を制御するための方法であって、LED光源等の順次配置されている光源が制御される方法において、第1のステップにおいて、光源ストリング(4)に又は少なくとも光源ストリングの一部として最も有利に配置される順次配置されている光源(40)が、火災検出器(3)から受け取られる信号に基づいて第1のモード及び/又は第2のモードに作動し、該第1のモードでは、前記順次配置されている光源は前記避難経路の方向を示すために使用され、該第2のモードでは、前記光源(40)は連続光を発するように切り替えられることを特徴とする方法。
【請求項2】
第2のステップにおいて、光源ストリング(4、4’)又は少なくともその一部の前記光源(40)は、前記第1のモードから前記第2のモード、すなわち静的モードに切り替えられ、前記光源(40)は前記火災検出器(3)から受け取られる熱検出又は炎検出信号に基づいて連続光を発するように切り替えられることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記方法において、前記順次配置されている光源(40)、すなわち前記光源ストリング(4)を前記第1のモードに作動させるために、前記火災検出器からの少なくとも2つの火災検出信号、例えば2つの別個の火災検出器(3)からの2つの煙検出信号、又は1つの同じ火災検出器からの煙検出信号及び熱若しくは炎検出信号の両方が必要であることを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記順次配置されている光源、すなわち前記光源ストリング(4、4’)又は少なくともその一部は、該光源ストリングに接続されている火災検出器(3)から受け取られる火災検出信号、詳細には熱又は炎検出信号に基づいて前記第2のモード、すなわち前記静的モードに切り替えられることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記光源ストリング(4、4’)又は少なくともその一部は、該光源ストリングに接続されている少なくとも1つの火災検出器から受け取られる火災検出信号に基づいて前記第1のモードから前記第2のモードに切り替えられ、前記火災検出器(3’)は、前記光源ストリングを有する同じ空間、詳細には廊下空間(2)内に、好ましくは前記光源ストリング(4、4’)が位置するセクションに沿って又はその近くに配置されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
少なくとも1つの火災検出信号は、前記火災検出器(3’)、詳細には前記廊下空間(2)から受け取られる熱又は炎検出信号であることを特徴とする請求項4又は5に記載の方法。
【請求項7】
前記第2のモード、すなわち前記静的モードに切り替えられた光源ストリング(4’)に隣接した、最も適切には前記第1のモード、すなわち前記動的モードにある光源ストリング(4)の指示方向は、前記静的モードにある前記光源ストリング(4’)から離れる方向を指示するように構成されることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
複数の避難経路(5)を有する対象物において、前記順次配置されている光源、すなわち光源ストリング(4)は、前記第1のモードにおいて最も近い避難経路を示すように構成され、かつ/又は前記対象物に存在する人々を異なる複数の避難経路(5)に向けて均一に分けるように構成されることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記光源ストリング(4)又は少なくともその一部は、1つ又は複数の火災検出器(3)から制御信号を受け取るように切り替えられることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記方法において用いられる前記光源(40)はLED光源であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
信号伝達、誘導又は警報灯システム、特に緊急避難経路のための信号灯システムにおいて、LED光源等の順次配置されている光源と火災検出器(3)とを備え、光源ストリング(4)又は少なくとも光源ストリングの一部として最も有利に配置される前記光源(40)は、火災検出器(3)から受け取られる火災検出信号に基づいて第1のモード、すなわち動的モード及び/又は第2のモードに切り替えられるように構成され、該第1のモードでは、前記光源は前記避難経路の方向を示すために使用され、該第2のモードでは、前記光源(40)は連続光を発するように切り替えられることを特徴とするシステム。
【請求項12】
前記光源ストリング(4)又は少なくとも光源ストリングの一部として最も有利に配置される前記順次配置されている光源はまた、少なくとも1つの第2のモード、すなわち静的モードを有し、前記光源(40)は、前記火災検出器(3)から受け取られる熱又は炎検出信号に基づいて連続光を発するように切り替えられることを特徴とする請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記順次配置されている光源、すなわち前記光源ストリング(4)は、少なくとも2つの火災検出信号、例えば、2つの異なる火災検出器(3)からの煙検出信号、又は1つの同じ火災検出器からの煙検出信号及び熱若しくは炎検出信号に基づいて前記第1のモード、すなわち前記動的モードに作動するように構成されることを特徴とする請求項11又は12に記載のシステム。
【請求項14】
前記順次配置されている光源、すなわち前記光源ストリング(4、4’)又は少なくともその一部は、該光源ストリングに接続されている火災検出器(3)から受け取られる火災検出信号、特に熱又は炎検出信号に少なくとも基づいて前記第2のモード、すなわち前記静的モードに切り替えられるように構成されることを特徴とする請求項11〜13のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項15】
前記光源ストリング(4、4’)又は少なくともその一部は、該光源ストリングに接続されている火災検出器(3)から受け取られる少なくとも1つの火災検出信号に基づいて前記第1のモードから前記第2のモードに切り替えられように構成され、前記火災検出器(3’)は、前記光源ストリング(4)を有する同じ空間、詳細には廊下空間(2)内に、好ましくは前記光源ストリング(4、4’)が位置するセクションに沿って又はその近くに配置されることを特徴とする請求項11〜14のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項16】
少なくとも1つの火災検出信号は、前記廊下空間(2)に位置する前記火災検出器(3’)から受け取られる熱検出信号であることを特徴とする請求項11〜15のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項17】
前記火災検出器(3)は、煙検出信号及び/又は熱検出信号及び/又は炎検出信号を与える手段を備えることを特徴とする請求項11〜16のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項18】
前記システムは、ホテル、オフィスビル、住居用建物等のような建物、又は旅客船等の船内に設置されるように構成されることを特徴とする請求項11〜17のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項19】
前記光源ストリング(4)又はその一部の長さ等の、前記順次配置されている光源のセクションの長さは、詳細には前記廊下空間(2)内の個々の火災検出器(3)間にできた距離に本質的に対応することを特徴とする請求項11〜18のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項20】
前記光源ストリング(4)若しくはその一部の隣りに又はその近くに前記火災検出器(3)が配置されること、及び、前記光源ストリング(3)は、該光源ストリングから受けとられる熱又は炎検出信号に基づいて前記動的モードから前記静的モードに切り替えるように構成されることを特徴とする請求項13に記載のシステム。
【請求項21】
信号伝達、誘導又は警報灯システム、特に緊急避難経路のための信号灯システムにおける装置であって、LED光源等の順次配置されている光源を備え、該光源(40)は、光源ストリング(4)又は少なくとも光源ストリングの一部として配置されること、及び、該装置は、前記光源ストリング又はその一部に直接又は制御システム(10)を通じて接続されている煙検出器及び熱検出器の両方を含む少なくとも1つの火災検出器(3)を備えることを特徴とする装置。
【請求項22】
信号伝達、誘導又は警報灯システム、特に緊急避難経路のための信号灯システムにおける装置であって、LED光源等の順次配置されている光源を備え、該光源(40)は、光源ストリング(4)又は少なくとも光源ストリングの一部として配置されること、及び、前記光源ストリング(4)又はその一部が、該光源ストリングに有効である1つの火災検出器を含むように、該装置は、前記光源ストリング又はその一部に直接又は制御システム(10)を通じて接続されている煙検出器及び熱検出器の両方を含む少なくとも1つの火災検出器(3)を備えることを特徴とする装置。
【請求項23】
信号伝達、誘導又は警報灯システム、特に緊急避難経路のための信号灯システムにおける装置であって、LED光源等の順次配置されている光源を備え、該光源(40)は、光源ストリング(4)又は少なくとも光源ストリングの一部として配置されること、及び、前記火災検出器(3)が、該火災検出器が有効である1つの光源ストリング(4)又はその一部を有するように、該装置は、前記光源ストリング又はその一部に直接又は制御システム(10)を通じて接続されている煙検出器及び熱検出器の両方を含む少なくとも1つの火災検出器(3)を備えることを特徴とする装置。
【図1】
【図1a】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図1a】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【公表番号】特表2011−525021(P2011−525021A)
【公表日】平成23年9月8日(2011.9.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−514073(P2011−514073)
【出願日】平成21年6月4日(2009.6.4)
【国際出願番号】PCT/FI2009/050476
【国際公開番号】WO2009/153393
【国際公開日】平成21年12月23日(2009.12.23)
【出願人】(509159241)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成23年9月8日(2011.9.8)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年6月4日(2009.6.4)
【国際出願番号】PCT/FI2009/050476
【国際公開番号】WO2009/153393
【国際公開日】平成21年12月23日(2009.12.23)
【出願人】(509159241)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]