説明

信号送信装置及び信号送信方法

【課題】RGBフル画素構造とした撮像素子から受け取った画像信号を現行の伝送フォーマットを用いて伝送する。
【解決手段】1サンプルに配置されたR,G,B画素がそれぞれR,G,Bの画像信号を出力する画素配列としたRGBフル画素構造の撮像素子であって、撮像素子から順に所定のサンプル数でライン方向に読出されて入力する画像信号に処理を施す。SAV/EAV多重部19−1〜19−12は、同一のサンプルに配置されたB,R画素から読出された画像信号を交互にCch相当のアクティブ領域に多重してB/Rchを生成する。合わせて、ライン方向に隣り合うサンプルのG画素から読出された画像信号を順にYch相当のアクティブ領域に多重してGchを生成する。そして、8B/10Bエンコーダ21は、B/Rch及びGchにおけるアクティブ領域並びに補助データ領域を8B/10Bエンコーディングし、変換したシリアル・デジタルデータを出力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、RGBフル画素構造のイメージセンサから出力される画像信号を送信する場合に適用して好適な信号送信装置及び信号送信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、現行の1フレームが1920サンプル×1080ラインの画像信号(映像信号)であるHD(High Definition)信号を超える、超高精細画像信号の受像システムや撮像システムの開発が進んでいる。例えば、現行HDの4倍、16倍もの画素数を持つ次世代の放送方式であるUHDTV(Ultra High Definition TV)規格が、国際協会によって標準化が行われている。この国際協会には、ITU(International Telecommunication Union)やSMPTE(Society of Motion Picture and Television Engineers)がある。
【0003】
ITUやSMPTEに提案されている映像規格は、1920サンプル×1080ラインの2倍、4倍のサンプル数、ライン数を持つ3840サンプル×2160ラインや7680サンプル×4320ラインの画像信号に関するものである。このうち、ITUで標準化されているものはLSDI(Large screen digital imagery)と呼ばれ、SMPTEに提案しているUHDTVと呼ばれる。
【0004】
ここで、SMPTE2048−1やSMPTE2036−1(UHDTV)で規定される4096水平サンプルや、3840あるいは7680水平サンプル規格における画素のサンプル構造について、図15を参照して説明する。
【0005】
図15は、4096規格のサンプル構造の例として、R′G′B′,Y′Cb′Cr′ 4:4:4システムの例を示す説明図である。
このシステムでは、全サンプルにRGB又はYCbCrのコンポーネントが含まれる。図15の説明に用いるフレームは、4096サンプル×2160ラインで1フレームを構成する。なお、SMPTE規格において、R′G′B′のように、ダッシュ「′」をつけた信号は、ガンマ補正などが施された信号を示す。
【0006】
従来、画像信号を送信する送信装置として放送用のカメラが用いられ、画像信号を受信する受信装置としてCCU(カメラ制御措置)が用いられている。現在用いられている、4k×2k信号(4kサンプル×2kラインの超高解像度信号)を出力可能なカメラの撮像素子には倍密ベイヤ構造が用いられている。ここで、倍密ベイヤ構造とは、通常のベイヤ構造とした画素を45度斜めに配列する。この画素は、通常のベイヤ構造における画素に対して、縦横を半分にしたサイズとしてある。このため、倍密ベイヤではGchは4K×2Kの画素数に相当する解像度を持つ。
【0007】
そして、次世代の撮像素子は、3板式のSMPTE2048−1やSMPTE2036−1(UHDTV)で規定される4096水平サンプルや、3840あるいは7680水平サンプル規格のRGBサンプル構造になるものと考えられる。ただし、カメラからCCU(カメラ制御措置)まではSMPTE2048−1やSMPTE2036−1(UHDTV)で規定される10ビット,12ビット量子化信号ではなく、生データで16ビット相当の画像信号を伝送すると考えられている。
【0008】
また、特許文献1には、4k×2k信号の一種である3840×2160/30P,30/1.001P/4:4:4/12ビット信号を、ビットレート10Gbps以上で伝送する技術が開示されている。なお、[3840×2160/30P]と示した場合には、[水平方向の画素数]×[垂直方向のライン数]/[1秒当りのフレーム数]を示す。また、[4:4:4]は、原色信号伝送方式である場合、[赤信号R:緑信号G:青信号B]の比率を示し、色差信号伝送方式である場合、[輝度信号Y:第1色差信号Cb:第2色差信号Cr]の比率を示す。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2005−328494号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
ところで、従来、カメラとCCU間で伝送される画像信号のフレームレートには、23.98P,24P,25P,29.97P,30P,47.95P,48P,50P,59.94P,60P、量子化ビットは16ビットが用いられる。このため、画素数の増大に伴って、カメラの消費電力も増大している。さらに、CCU等からのリモート給電が求められるカメラから、CCUが備える信号処理部に対して、生データ(全データ)を光ファイバ等で伝送することが求められている。
【0011】
しかし、1サンプル毎にRGB画素を配置するフル画素構造とした撮像素子から受け取る画像信号を伝送するためのインターフェースあるいはインターフェースデータ構造の提案がなかったため、信号を伝送することができなかった。
【0012】
本発明は、このような状況に鑑みて成されたものであり、1サンプル毎にRGB画素を配置するフル画素構造とした撮像素子から受け取った画像信号を現行の伝送フォーマットを用いて伝送することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、1サンプルに配置されたR,G,B画素がそれぞれR,G,Bの画像信号を出力する画素配列としたRGBフル画素構造の撮像素子であって、撮像素子から順に所定のサンプル数でライン方向に読出されて入力する画像信号に処理を施す。
まず、同一のサンプルに配置されたB,R画素から読出された画像信号を交互にHD−SDIにおけるCch相当のアクティブ領域に、SAV又はEAVに類似の開始符号と共に多重してB/Rchを生成する。
合わせて、ライン方向に隣り合うサンプルのG画素から読出された画像信号を順にHD−SDIにおけるYch相当のアクティブ領域に開始符号と共に多重してGchを生成する。
そして、HD−SDI相当のデータ構造としたB/Rch及びGchにおけるアクティブ領域並びにSAV,EAV,LN,CRCCを含めた補助データ領域を8B/10Bエンコーディングして変換したシリアル・デジタルデータを出力する。
【0014】
このようにしたことで、1サンプル毎にRGB画素を配置するRGBフル画素構造の撮像素子から受け取った画像信号を多重して、8B/10Bエンコーディングして伝送することが可能となる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、RGBフル画素構造の撮像素子から受け取った画像信号のうち、B,R画素から読出された画像信号を交互にHD−SDIにおけるCch相当のアクティブ領域に多重してB/Rchを生成する。また、G画素から読出された画像信号を順にHD−SDIにおけるYch相当のアクティブ領域に多重してGchを生成する。このため、従来のHD−SDIの伝送フォーマットに類似したデータ形式で画像信号を伝送することが可能となる。また、新たな伝送線を設けることなく、従来用いられていた伝送線を利用できるので利便性が向上するという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るテレビジョン放送局用のカメラ伝送システムの全体構成を示す図である。
【図2】RGBフル画素構造の4k×2k画素が出力する画像信号の例を示す説明図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係るカメラの内部構成例を示すブロック図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態に係るSAV/EAV多重部の内部構成例を示すブロック図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態に係る信号処理部から6G信号を処理できる6GマルチプレクサFPGAに供給される信号処理の例を示す説明図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態に係る5.94Gbpsで画像信号を伝送する際のデータ構造の例を示す説明図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態に係る信号処理部から6G信号を処理できる6GマルチプレクサFPGAに供給される信号処理の例を示す説明図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態に係る5.94Gbpsで画像信号を伝送する際のデータ構造(6G_Link A〜C)の例を示す説明図である。
【図9】本発明の第2の実施の形態に係る5.94Gbpsで画像信号を伝送する際のデータ構造(6G_Link D〜F)の例を示す説明図である。
【図10】本発明の第3の実施の形態に係る信号処理部の内部構成例を示すブロック図である。
【図11】本発明の第3の実施の形態に係る10.692Gbpsで画像信号を伝送する際のデータ構造の例を示す説明図である。
【図12】本発明の第4の実施の形態に係る信号処理部の内部構成例を示すブロック図である。
【図13】本発明の第4の実施の形態に係る10.692Gbpsで画像信号を伝送する際のデータ構造の例を示す説明図である。
【図14】本発明の第5の実施の形態に係るシネスコの例を示す説明図である。
【図15】UHDTV規格のサンプル構造の例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、発明を実施するための最良の形態(以下実施の形態とする。)について説明する。なお、説明は以下の順序で行う。
1.第1の実施の形態(4k×2k/23.98P−30P/4:4:4(RGB)/16ビット信号を8B/10B符号を用いて3chの5.94Gbpsで伝送する例)
2.第2の実施の形態(4k×2k/47.95P−60P/4:4:4(RGB)/16ビット信号を8B/10B符号を用いて6chの5.94Gbpsで伝送する例)
3.第3の実施の形態(4k×2k/23.98P−30P/4:4:4(RGB)/16ビット信号を8B/10B符号とスクランブルを用いて2chの10.692Gbpsで伝送する例)
4.第4の実施の形態(4k×2k/47.95P−60P/4:4:4(RGB)/16ビット信号を8B/10B符号とスクランブルを用いて3chの10.692Gbpsで伝送する例)
5.第5の実施の形態(シネスコ(縦横比が1:2.4) 4k×2k/4:4:4(RGB)/36P/16ビット信号を8B/10B符号とスクランブルを用いて2chの10.692Gbpsで伝送する例)
6.第6の実施の形態(シネスコ(縦横比が1:2.4) 4k×2k/4:4:4(RGB)/72P/16ビット信号を8B/10B符号とスクランブルを用いて3chの10.692Gbpsで伝送する例)
【0018】
<1.第1の実施の形態>
[4k×2k/23.98P−30P/4:4:4(RGB)/16ビット信号を8B/10B符号を用いて3chの5.94Gbpsで伝送する例]
【0019】
以下、本発明の第1の実施形態について、図1〜図6を参照して説明する。
ここでは、4k×2k/23.98P−30P/4:4:4(RGB)/16ビット信号を8B/10B符号を用いて3chの5.94Gbpsで伝送する例について説明する。4096×2160/23.98P,24P,25P,29.97P,30P/4:4:4,4:2:2/10ビット,12ビットの画素サンプルを間引く方式については以下の略記を用いる場合がある。すなわち、23.98P,24P,25P,29.97P,30Pを、「23.98P−30P」と略記する。また、5.94Gを、「6G」と略記する。また、例えば、「4k×2k/47.95P−60P/4:4:4(RGB)/16ビット信号」と表記した場合、以下の意味とする。すなわち、RGBフル画素構造の撮像素子が4096×2160個のR,G,B画素で構成され、画像信号のフレームレートが47.95P−60Pであって、画素が出力する画像信号の量子化ビットが16ビットという意味である。
【0020】
図1は、本実施の形態を適用したテレビジョン放送局用の信号伝送システム10の全体構成を示す図である。この信号伝送システム10は、複数台の放送用のカメラ1とCCU2とで構成されており、各カメラ1が光ファイバーケーブル3でCCU2に接続されている。カメラ1は、シリアル・デジタル信号を送信する信号送信方法を適用した信号送信装置として用いられ、CCU2は、シリアル・デジタル信号を受信する信号受信方法を適用した信号受信装置として用いられる。そして、カメラ1とCCU2を組み合わせた信号伝送システム10は、シリアル・デジタル信号を送受信する信号伝送システムとして用いられる。
【0021】
カメラ1は、同一構成のものである。そして、カメラ1は、4k×2k信号として、デジタルシネマ用の4096×2160/23.98P−30P/4:4:4/16ビット信号を生成し、CCU2に送信する信号送信装置として機能するカメラである。以下、4kサンプル×2kラインの超高解像度信号を、「4k×2k信号」と呼ぶ。
【0022】
CCU2は、各カメラ1を制御したり、各カメラ1から画像信号を受信したり、各カメラ1のモニタに他のカメラ1で撮影中の映像を表示させるための画像信号(リターンビデオ)を送信するユニットである。CCU2は、各カメラ1から画像信号を受信する信号受信装置として機能する。
【0023】
図2は、RGBフル画素構造の4k×2k画素が出力する画像信号の例を示す。
本例の撮像素子(後述するイメージセンサ11)は、1サンプルにR,G,B画素が配置され、1サンプルがそれぞれR,G,Bの画像信号を出力する画素配列であるRGBフル画素構造としてあり、各画素が所定の読出しタイミングに応じて画像信号を出力する。RGBフル画素構造では、横方向の約4kサンプルの中にR,G,B画素がそれぞれ約4k個存在する。
【0024】
R,G,Bはそれぞれ有効ピクセル数が4096ピクセルであり、量子化ビット数は16ビットである。有効サンプル数は4096ピクセル(サンプル)、有効ライン数はHDの2倍の2160ラインである。1H期間はHDの2倍の4400ピクセル(30P時)であり、Hブランク領域は4400ピクセル−4096ピクセル=304ピクセルである。全ラインはHDの2倍の2250ラインであり、Vブランク数は、2250ライン−2160ライン=90ラインである。
【0025】
4k×2k/4:4:4(RGB)信号は、例えば撮像素子の左上からライン方向(水平方向)に12ピクセル単位で読み出される。信号処理部12(後述する図3参照)は、12ピクセル単位で読み出された画像信号を、読み出しクロックおよび信号配線を60P信号と揃える為に図5の様に折りたたんで6ピクセル単位のデータとして、148.5MHzクロックで出力する。
【0026】
図3は、カメラ1の内部構成例を示す。
カメラ1は、RGBフル画素構造とされるイメージセンサ11と、イメージセンサ11から受け取った画像信号に適宜処理を施す信号処理部12と、を備える。イメージセンサ11には、例えば、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサ又はCCD(Charge Coupled Devices)イメージャ等が用いられる。イメージセンサ11の4k×2k/4:4:4(RGB)信号は、例えば、撮像素子の左上から12ピクセル単位で読み出される。
【0027】
信号処理部12は、イメージセンサ11から受け取った画像信号を一時的に保存するRAM15と、RAM15から画像信号を読出す画像信号読出し部13と、を備える。また、信号処理部12は、イメージセンサ11に対して画像信号の読出しクロックを供給する読出しクロック供給部14と、を備える。
【0028】
また、信号処理部12は、画像信号読出し部13の信号読み出しの処理と、読出した画像信号をRAM18−1〜18−12に書き込む動作を制御する読出し/書込み制御部16を備える。
【0029】
また、信号処理部12は、センサ信号を並べ替えて、タイミング基準信号SAV、EAVを多重する信号多重部17を備える。信号多重部17は、8本の画像信号を出力するため、RAM18−1〜18−12と、SAV/EAV多重部19−1〜19−12を備える。信号多重部17は、1サンプルに配置されたR,G,B画素がそれぞれR,G,Bの画像信号を出力するRGBフル画素構造のイメージセンサ11から順に所定のサンプル数でライン方向に読出されて入力する画像信号にデータを多重する。このとき、信号多重部17は、入力する画像信号のうち、同一のサンプルに配置されたB,R画素から読出された画像信号を交互にHD−SDIにおけるCch相当のアクティブ領域に、SAV又はEAVに類似の開始符号と共に多重してB/Rchを生成する。合わせて、ライン方向に隣り合うサンプルのG画素から読出された画像信号を順にHD−SDIにおけるYch相当のアクティブ領域に開始符号と共に多重してGchを生成する。
【0030】
読出し/書込み制御部16の制御によって、RAM15から読出された画像信号は、RAM18−1〜18−12にそれぞれ書き込まれる。このRAM18−1〜18−12は、画像信号を8画素毎に読出す処理に対応して設けられており、1画素ずつRAM18−1〜18−12に書き込まれる。そして、SAV/EAV多重部19−1〜19−12は、RAM18−1〜18−12から読出した画像信号を並び替えて、SAV/EAVに多重した上で、1ピクセルを16ビットの画像信号として出力する。
【0031】
また、読出し/書込み制御部16は、RAM18−1〜18−12に書込みクロックを供給するだけでなく、SAV/EAVパルスと、148.5MHzのクロックを出力する。これらのパルスとクロックは、後続する不図示の処理部で用いられる。
【0032】
図4は、SAV/EAV多重部19−1〜19−12の内部構成例を示す。
SAV/EAV多重部19−1〜19−12は、SAV/EAV,LN,CRCCを計算するライン計算部22と、SAV/EAVのタイミングパルスを発生するSAV/EAVタイミングパルス発生部23を備える。
【0033】
RAM18−1〜18−12には、イメージセンサ11から入力した画像信号が保存される。この状態のまま画像信号を送信しても、信号受信装置は画像信号の区切り位置を認識できない。このため、ライン計算部22は、SAV/EAV/LN,CRCCの位置を計算する。
【0034】
SAV/EAVタイミングパルス発生部23は、読出し/書込み制御部16よりイメージセンサ11から画像信号を読出すタイミングを制御する読出しクロックと、有効映像期間のタイミング情報を受信する。このタイミング情報は、画像信号に映像データが重畳される有効映像期間の情報である。そして、SAV/EAVタイミングパルス発生部23は、SAV/EAVタイミングパルス発生部23は、HD−SDIのB/Rch又はGchにおけるアクティブ領域に画像信号を多重するタイミングパルスを発生する。
【0035】
また、SAV/EAV多重部19−1〜19−12は、RAM18−1〜18−12又はライン計算部22のいずれか一方に切替えを行って、RAM25にデータを書き込む制御を行う切替え制御部24を備える。切替え制御部24は、SAV/EAVタイミングパルス発生部23から受け取るタイミングパルスに基づいて、イメージセンサ11から画像信号を読出すタイミングを切替える。そして、読出しタイミングを切替えながらHD−SDIのB/Rch又はGchにおけるアクティブ領域に画像信号を多重したり、切り替えてSAV/EAV/LN、CRCCを多重したりする。
【0036】
図5は、信号処理部12から6G信号を処理できる6GマルチプレクサFPGA20に供給される信号処理の例を示す。以下、5.94Gbpsで伝送される画像信号を「6G信号」とも呼ぶ。
【0037】
信号処理部12は、各R,G,B画素から同時に読出したR信号、G信号、B信号を出力する。カメラ1は、6GマルチプレクサFPGA20を備えており、信号処理部12から受け取ったR,G,B画像信号を148.5MHzクロック毎に所定の順番に並び替える。6GマルチプレクサFPGA20には、SAV/EAVのタイミングで1クロックずつタイミングパルスが入力される。そして、SAV/EAVは信号処理部12であらかじめ多重されている。なお、図5において、6GマルチプレクサFPGA20と、信号処理部12は別の機能ブロックとして表現しているが、実際には、図3における信号処理部12の信号多重部17が6GマルチプレクサFPGA20に構成される。
【0038】
6GマルチプレクサFPGA20は、イメージセンサ11から入力するR,G,B画像信号のフレームレートが23.98P,24P,25P,29.97P,30Pである場合に以下の処理を行う。この場合、イメージセンサ11が4096×2160個のR,G,B画素で構成され、各画素が出力する画像信号の量子化ビットが16ビットであることが必要である。
【0039】
6GマルチプレクサFPGA20(信号多重部17)は、一度に読出されたサンプルのB,R画素における偶数番目、又は奇数番目のサンプル毎に画像信号をCch相当のアクティブ領域に多重した2chのシリアル・デジタルデータを5.94Gbpsで出力する。合わせて、G画素における隣り合うサンプル毎に画像信号をYch相当のアクティブ領域に多重した1chのシリアル・デジタルデータを5.94Gbpsで出力する。そして、8B/10Bエンコーダ21は、3chのシリアル・デジタルデータが入力すると、HD−SDIのB/Rch及びGchにおけるアクティブ領域並びに、SAV,EAV,LN,CRCCを含めた補助データ領域を、8B/10Bエンコーディングする。その後、8B/10Bエンコーダ21は、8B/10Bエンコーディングによって変換したシリアル・デジタルデータを出力する。
【0040】
このように、6GマルチプレクサFPGA20は、ライン方向に12ピクセル単位で読み出された画像信号を、読み出しクロックおよび信号配線を60P信号と揃える為に図5の様に折りたたむ。そして、6GマルチプレクサFPGA20は、6ピクセル単位に148.5MHzクロックで出力する。
【0041】
ここで、6GマルチプレクサFPGA20が出力する6ピクセルをそれぞれ、以下のように考える。
例えば、「B1,R1,B3,R3,B5,R5」を、HDのCch相当と考える。
また、「G1,G2,G3,G4,G5,G6」を、HDのYch相当と考える。
また、「B2,R2,B4,R4,B6,R6」を、HDのCch相当と考える。
【0042】
この順番で画像信号を多重し、8B/10B変換すると、それぞれのchを5.94Gbpsで光または電気信号として伝送することができる。このように、出力する画像信号のデータ構造をHDのY/Cchと合わせたことで、HDの信号処理に慣れたエンジニアにフォーマットが理解されやすくなる。また、データ変換における認識ミスを防ぐことが出来る。
【0043】
ここで、各フレームレートにおける伝送レートを計算する。
[24P−30Pでの伝送レート計算]
(1)4400ピクセル×2250ライン×30P×16ビット×10/8=5.94Gbps
(2)5280ピクセル×2250ライン×25P×16ビット×10/8=5.94Gbps
(3)5500ピクセル×2250ライン×24P×16ビット×10/8=5.94Gbps
【0044】
なお、追加有効エリアを含めた有効エリアの識別のためにHDのSAV/EAVと同じくTRS(Timing Reference Signal)信号を多重した上で、次図6に示すデータ構造とする。
【0045】
図6は、5.94Gbpsで画像信号を伝送する際のデータ構造の例を示す。
ここでは、フレームレートが30PにおけるHD−SDIのCchに相当する6GbpsのLinkAのデータ構造と、HD−SDIのYchに相当する6GbpsのLinkBのデータ構造の例を示す。
【0046】
図6Aは、5.94GbpsのリンクAにおけるデータ構造の例を示す。
図6Bは、5.94GbpsのリンクBにおけるデータ構造の例を示す。
図6Cは、5.94GbpsのリンクCにおけるデータ構造の例を示す。
【0047】
リンクA,B,Cにおけるデータ構造において、信号多重部17は、HD−SDIのSAVが挿入される領域(16ビット)に、8B/10B変換する前の+k28.5,−k28.5,D0.0,D0.0,D0.0,D0.0,上位10ビットにXYZを挿入する。下位6ビットは、例えば全て0とする。XYZは、SAVの開始符号として用いられ、SMPTE274M−2008のTable6やSMPTE292−2008のFigure2やAnnexEで定義される。
【0048】
また、リンクA,B,Cにおけるデータ構造において、信号多重部17は、HD−SDIのEAVが挿入される領域(16ビット)に、+k28.3,−k28.3,(SAVに多重するK28.5とは異なる8B/10B符合の特殊符号であれば何でも良い。)D0.0,D0.0,D0.0,D0.0を挿入する。また、EAVが挿入される領域に、上位10ビットにXYZ,上位10ビットにLN0,上位10ビットにLN1(L11を追加して2250ライン対応を可能にする),上位10ビットにCRC0,上位10ビットにCRC1を挿入する。下位6ビットは、例えば全て0とする。
【0049】
ここで、以下の点に注意が必要である。
(1)全てのデータを8B/10B変換するので、バイトバウンダリを検出するためには2バイトのK28.5を設ければ十分である。
(2)8B/10B変換のみ行うので、使わないビットはリザーブ(=0〜としておいて問題ない。
(3)SMPTE 292に規定されるLNにLN11を追加して2250ラインを定義する。
【0050】
なお、XYZはHD−SDI(SMPTE274M)で規定されるが、FVH−ビットの0/1規定はRGBフル画素構造の4k×2k信号の有効エリアを基準に規定する。例えば、有効ラインが2204ラインの範囲ではV=0、その外側のVブランクエリアではV=1とする。
【0051】
ここで、SAV/EAVを除いたリンクA,B,CのHブランクにおけるデータ量を計算する。
(1)30P:(4400-4096-12(SAV/EAV))×16×10/8=5840ビット
(2)25P:(5280-4096-12(SAV/EAV))×16×10/8=23440ビット
(3)24P:(5500-4096-12(SAV/EAV))×16×10/8=27840ビット
【0052】
以上説明した第1の実施の形態に係るカメラ1によれば、撮像素子から読出した4k×2k/23.98P−30P/4:4:4(RGB)/16ビット画像信号を、8B/10B符号を用いて3chの5.94Gbpsで伝送できる。6GマルチプレクサFPGA20は、図6に示すデータ構造で規定されるSAV/EAVのタイミングで、図5に示すようにSAV/EAVを識別するためのパルスを受信する。このため、6GマルチプレクサFPGA20は、SAV、EAVに多重されたXYZを用いて、SAV/EAVの開始タイミングを識別できる。従って、HDに規定されるようなSAV/EAVを識別するための禁止コードを映像データに設ける必要がない。ここで、10ビット時の000h−003h,3FCh−3FFh,12ビット時の000h−00Fh,FF0h−FFFhは、TRSやANCヘッダー用に使用されるため、映像データに使うことは禁止されており、これらの領域を「禁止コード」と呼ぶ。
【0053】
また、16ビット画像信号としてall“0”からall“1”までのデータを使用することが出来る。このため、HD(SMPTE274M)に規定される、ワード同期用に割り当てられ、映像データとしては使用が禁止されている、禁止コード(10ビットの時には、000h〜003hと3FCh〜3FFh、12ビットの時には000h〜000FhとFF0h〜FFFh)が無く、映像表現において16ビットのような量子化ビット数が大きいときには極めて有効である。
【0054】
また、ANC/オーディオ信号を多重する必要がある場合には、16ビットの上位10ビットにHD−SDI用のANC/オーディオ規格であるSMPTE291やSMPTE299に準拠してデータを多重すればよい。このとき、信号多重部17は、画像信号にANC/オーディオデータが含まれる場合に、HD−SDIの水平補助データスペースに、ANC/オーディオデータを多重する。
【0055】
<第2の実施の形態:4k×2k/47.95P−60P/4:4:4(RGB)/16ビット信号を8B/10B符号を用いて6chの5.94Gbpsで伝送>
【0056】
次に、本発明の第2の実施の形態に係るカメラ1の動作例について、図7〜図9を参照して説明する。
ここでは、4k×2k/47.95P−60P/4:4:4(RGB)/16ビット信号を8B/10B符号を用いて6chの5.94Gbpsで伝送する方式について説明する。
【0057】
図7は、信号処理部12から受け取った6GのR,B,G画像信号に所定の処理を加えて出力する6GマルチプレクサFPGA20における信号の多重の例を示す。
【0058】
信号処理部12は、R,G,B画素毎に画像信号を出力する。6GマルチプレクサFPGA20は、信号処理部12から受け取った画像信号を148.5MHzクロック毎に並び替える。6GマルチプレクサFPGA20には、SAV/EAVのタイミングで1クロックずつタイミングパルスが入力される。
【0059】
6GマルチプレクサFPGA20は、イメージセンサ11から入力する画像信号のフレームレートが47.95P−60Pである場合に以下の処理を行う。この場合、イメージセンサ11が4096×2160個の画素で構成され、画素が出力する画像信号の量子化ビットが16ビットであることが必要である。
【0060】
6GマルチプレクサFPGA20は、一度に読出されたサンプルのB,R画素における偶数番目、又は奇数番目のサンプル毎に画像信号をCch相当のアクティブ領域に多重した4chのシリアル・デジタルデータを5.94Gbpsで出力する。合わせて、6GマルチプレクサFPGA20は、G画素のライン方向に1つおきに隣り合うサンプル毎に画像信号をYch相当のアクティブ領域に多重した2chのシリアル・デジタルデータを5.94Gbpsで出力する。
【0061】
このように、6GマルチプレクサFPGA20は、12ピクセル単位で読み出された画像信号を、読み出しクロックおよび信号配線を60P信号と揃える為に図5の様に折りたたむ。そして、6GマルチプレクサFPGA20は、6ピクセル単位に148.5MHzクロックで出力する。
【0062】
4k×2k信号は、例えばRGBフル画素構造の撮像素子の左上から12ピクセル単位の148.5MHzクロックで読み出される。
ここで、6GマルチプレクサFPGA20が出力する12ピクセルをそれぞれ、以下のように考える。
(1)「B1,R1,B5,R5,B9,R9」を、HDのCch相当と考える。
(2)「G1,G3,G5,G7,G9,G11」を、HDのYch相当と考える。
(3)「B2,R2,B6,R6,B10,R10」を、HDのCch相当と考える。
(4)「G2,G4,G6,G8,G10,G12」を、HDのYch証当と考える。
(5)「B3,R3,B7,R7,B11,R11」を、HDのCch相当と考える。
(6)「B4,R4,B8,R8,B12,R12」を、HDのYch相当と考える。
【0063】
この順番で多重し、8B/10B変換すると、それぞれのchを5.94Gbpsで光信号または電気信号として伝送出来る。データ構造を、HDのY/Cchと合わせたことで、HD信号処理に慣れたエンジニアに理解されやすいと同時にミスを防ぐことが出来る。また、上位4ピクセルに関しては図3と同じ配線、クロック周波数で信号入出力できるので30P信号と60P信号の切り替え時に、クロック周波数の切り替えも必要なく、ハードウェア(回路規模)が少なくて済む。
【0064】
[47.95P−60Pでの伝送レート計算]
(1)4400ピクセル÷2×2250ライン×60P×16ビット×10/8=5.94Gbps
(2)5280ピクセル÷2×2250ライン×50P×16ビット×10/8=5.94Gbps
(3)5500ピクセル÷2×2250ライン×48P×16ビット×10/8=5.94Gbps
【0065】
なお、追加有効エリアを含めた有効エリアの識別のためにHDのSAV/EAVと同じくTRS(Timing Reference Signal)信号を多重した上で、図6に示した様なデータ構造とする。
【0066】
そして、本例のリンクA,Bにおけるデータ構造では、HD−SDIのSAV/EAVの代わりに、SAV(16ビット)に8B/10B変換前の+k28.5,−k28.5,D0.0,D0.0,D0.0,D0.0,上位10ビットにXYZを入れる。
【0067】
また、リンクA,Bにおけるデータ構造では、EAV(16ビット)に8B/10B変換前の+k28.3,−k28.3,D0.0,D0.0,D0.0,D0.0を挿入する。また、上位10ビットにXYZ,上位10ビットにLN0,上位10ビットにLN1(L11を追加して2250ライン対応を可能にする),上位10ビットにCRC0,上位10ビットにCRC1を挿入する。
【0068】
ここで、以下の点に注意が必要である。
(1)全てのデータを8B/10B変換するので、バイトバウンダリを検出するためには2バイトのK28.5を設ければ十分である。
(2)8B/10B変換のみ行うので、使わないビットはリザーブ(=0〜としておいて問題ない。
(3)SMPTE292に規定されるLNにLN11を追加して2250ラインを定義する。
【0069】
XYZはHD−SDI(SMPTE274)で規定されるが、FVHビットの0/1規定はRGBフル画素構造の4k×2k信号の有効エリアを基準に規定する。例えば、有効ライン2160ラインの範囲ではV=0、その外側のVブランクエリアではV=1とする。
【0070】
[SAV/EAVを除いた6G_リンクA/B/C/DのHブランクのデータ量の計算]
(1)60P:(2200-2048-12(SAV/EAV))×16×10/8=2800ビット
(2)50P:(2640-2048-12(SAV/EAV))×16×10/8=11600ビット
(3)48P:(2750-2048-12(SAV/EAV))×16×10/8=13800ビット
【0071】
図8と図9は、HD−SDIのCch、Ych相当のデータ構造について示す。
図8Aでは、HD−SDIのCchに相当する6GbpsのLinkAのデータ構造のうち、1,5,9,…サンプルのみ表示する。
図8Bでは、HD−SDIのYchに相当する6GbpsのLinkBのデータ構造のうち、奇数サンプルのみ表示する。
図8Cでは、HD−SDIのCchに相当する6GbpsのLinkCのデータ構造のうち、2,6,10,…サンプルのみ表示する。
図9Aでは、HD−SDIのYchに相当する6GbpsのLinkDのデータ構造のうち、偶数サンプルのみ表示する。
図9Bでは、HD−SDIのCchに相当する6GbpsのLinkEのデータ構造のうち、3,7,11,…サンプルのみ表示する。
図9Cでは、HD−SDIのCchに相当する6GbpsのLinkFのデータ構造のうち、4,8,12,…サンプルのみ表示する。
ここで、奇数サンプルとは、Gの奇数番目のサンプルを意味する。偶数サンプルとは、Gの偶数番目のサンプルを意味する。
【0072】
以上説明した第2の実施の形態に係るカメラ1によれば、撮像素子から読出した4k×2k/47.95P−60P/4:4:4(RGB)/16ビット画像信号を、8B/10B符号を用いて6chの5.94Gbpsで伝送できる。6GマルチプレクサFPGA20は、図8に示すデータ構造で規定されるSAV/EAVのタイミングで、図7に示すようにSAV/EAVを識別するためのパルスを受信する。このため、6GマルチプレクサFPGA20は、図8と図9に示すXYZを用いてSAV/EAVの開始タイミングを識別できる。従って、HDに規定されるようなSAV/EAV識別のための禁止コード(10ビット時に000h−003h,3FCh−3FFh,12ビット時に000h−00Fh,FF0h−FFFh)を映像データに設ける必要がない。
【0073】
また、16ビットのall“0”からall“1”までのデータを活用することが出来る。このため、映像表現において16ビットのような量子化ビット数が大きいときには極めて有効である。
【0074】
また、ANC/オーディオ信号を多重する必要がある場合には、16ビットの上位10ビットにHD−SDI用のANC/オーディオ規格であるSMPTE291やSMPTE299に準拠してデータを多重する。
【0075】
<第3の実施の形態:4k×2k/23.98P−30P/4:4:4(RGB)/16ビット信号を8B/10B符号とスクランブルを用いて2chの10.692Gbpsで伝送>
【0076】
次に、本発明の第3の実施の形態に係るカメラ1の動作例について、図10と図11を参照して説明する。
ここでは、4k×2k/23.98P−30P/4:4:4(RGB)/16ビット信号を8B/10B符号とスクランブルを用いて2chの10.692Gbpsで伝送する方式について説明する。
【0077】
図10は、信号処理部30の内部構成例を示す。
信号処理部30は、図3に示した信号処理部12から4k×2k信号又は、これを3chの5.94Gbpsに多重した信号を受信する。そして、信号処理部30は、信号多重部17より入力したB/R 奇数chにおけるHD−SDI相当のデータ構造にした信号から多重されたTRSを検出するTRS検出部31−1を備える。また、信号多重部17より入力したGchにおけるHD−SDI相当のデータ構造にした信号から多重されたTRSを検出するTRS検出部31−2を備える。また、B/R 偶数chにおけるHD−SDI相当のデータ構造にした信号から多重されたTRSを検出するTRS検出部31−3を備える。
【0078】
また、信号処理部30は、TRS検出部31−1によってTRSが検出されB/R 奇数chにおけるHD−SDI相当のデータ構造にした信号からアクティブ領域に8B/10Bエンコーディングする8B/10Bエンコーダ32−1を備える。また、信号処理部30は、8B/10Bエンコーディングされたデータを記憶するRAM34−1を備える。
【0079】
また、信号処理部30は、TRS検出部31−3によってTRSが検出されB/R 偶数chにおけるHD−SDI相当のデータ構造にした信号からアクティブ領域に8B/10Bエンコーディングする8B/10Bエンコーダ32−2を備える。また、信号処理部30は、8B/10Bエンコーディングされたデータを記憶するRAM34−3を備える。
【0080】
また、信号処理部30は、TRS検出部31−2によってTRSが検出されたGchにおけるHD−SDI相当のデータ構造にした信号からアクティブ領域にフレーム同期型スクランブルを掛けるスクランブラ33−1を備える。また、信号処理部30は、スクランブルされたデータを保存するRAM34−2を備える。
【0081】
また、信号処理部30は、任意の信号(例えば、all“0”)からアクティブ領域にフレーム同期型スクランブルを掛けるスクランブラ33−2と、スクランブルされたデータを保存するRAM34−4を備える。
【0082】
また、信号処理部30は、RAM34−1,34−2から読出したデータを所定のデータ構造で保存するRAM35−1を備える。RAM34−1、34−2、35−1へのデータの書込みと読み出しは書込み制御部37−1の制御によって行われる。また、信号処理部30は、RAM35−1から読出したデータをパラレルデータからデジタルデータに変換するパラレル・シリアル変換部36−1を備える。パラレル・シリアル変換部36−1は、8B/10Bエンコーダ32−1及びスクランブラ33−1からパラレル入力するパラレル・デジタルデータを、シリアル・デジタルデータに変換して10.692Gbpsの伝送ストリームで出力する。
【0083】
また、信号処理部30は、RAM34−3,34−4から読出したデータを所定のデータ構造で保存するRAM35−2を備える。RAM34−3、34−4、35−2へのデータの書込みと読み出しは書込み制御部37−2の制御によって行われる。また、信号処理部30は、RAM35−2から読出したデータをパラレルデータからデジタルデータに変換するパラレル・シリアル変換部36−2を備える。パラレル・シリアル変換部36−2は、8B/10Bエンコーダ32−2及びスクランブラ33−2からパラレル入力するパラレル・デジタルデータを、シリアル・デジタルデータに変換して10.692Gbpsの伝送ストリームで出力する。
【0084】
次に、信号処理部30の動作例を説明する。
信号処理部30は、イメージセンサ11から入力する画像信号のフレームレートが23.98P,24P,25P,29.97P,30Pである場合に以下の処理を行う。この場合、イメージセンサ11が4096×2160個の画素で構成され、画素が出力する画像信号の量子化ビットが16ビットであることが必要である。
【0085】
TRS検出部31−1が、RGBフル画素構造の4k×2k信号あるいは、これを2chの5.94Gbpsに多重した信号を6GマルチプレクサFPGA20から受信すると、TRS信号より、SAV,EAVを検出し、8B/10Bでコードする。8B/10Bエンコーダ32−1は、B/R 奇数chについてSAVの先頭から8B/10B変換を行う。このとき、8B/10Bエンコーダ32−1は、各ピクセルの画像信号を20ビットのデータ長に変換して、RAM34−1に保存する。
【0086】
同様に、TRS検出部31−3が、RGBフル画素構造の4k×2k信号あるいは、これを2chの5.94Gbpsに多重した信号を6GマルチプレクサFPGA20から受信すると、TRS信号より、SAV,EAVを検出し、8B/10Bでコードする。8B/10Bエンコーダ32−2は、B/R 偶数chについてSAVの先頭から8B/10B変換を行う。このとき、8B/10Bエンコーダ32−2は、各ピクセルの画像信号を20ビットのデータ長に変換して、RAM34−3に保存する。
【0087】
一方、TRS検出部31−2がGchとした画像信号を受信すると、TRS信号より、SAV,EAVを検出し、8B/10Bでコードし、スクランブラ33−1は、この画像信号にフレーム同期型スクランブルを掛ける。フレーム同期型スクランブルは、例えば、SAVの次のアクティブ映像期間から、1フレームの期間あるいは1ラインの期間スクランブラの初期値をall“0”などの予め決められた値にセットしてスクランブルする処理である。そして、スクランブラ33−1は、各ピクセルの画像信号を16ビットのデータ長にスクランブルして、RAM34−2に保存する。
【0088】
また、スクランブラ33−2は、all“0”とした基準信号にフレーム同期型スクランブルを掛け、各ピクセルの画像信号を16ビットのデータ長にスクランブルして、RAM34−3に保存する。
【0089】
ここで、フレーム同期型スクランブルは、フレームやラインの先頭など、あるタイミングで擬似ランダムパターンの生成多項式のレジスタ初期値をall“0”などの所定の値にセットし、Moduloの2の演算で入力データに足す処理である。画像信号を受信する信号受信装置では、同じ生成多項式のレジスタを信号送信装置と同じ値にセットしておく。そして、信号送信装置と同じタイミングで入力データにModulo2の演算を行うと、元のデータを再生することができる。
【0090】
次に、書込み制御部37−1は、HD−SDIと同様に、B/R 奇数ch,Gch,B/R 奇数ch,Gch,B/R 奇数ch,Gch…の順番で多重してRAM35−1に保存する。その後、パラレル・シリアル変換部36−1は、図11Aに示すデータ構造とした1chのシリアル・デジタルデータを10.692Gbpsで出力する。
【0091】
同様に、書込み制御部37−2は、B/R 偶数ch,Gch,B/R 偶数ch,Gch,B/R 偶数ch,Gch…の順番で多重してRAM35−2に保存する。その後、パラレル・シリアル変換部36−2は、図11Bに示すデータ構造とした1chのシリアル・デジタルデータを10.692Gbpsで出力する。
【0092】
本例では、図2と図5に示す4k×2k/4:4:4(RGB)信号あるいは、これを5.94Gbps2chに多重した信号を受信して、TRS検出後8B/10Bデコードし、B/R 奇数chをSAVの先頭から8B/10B変換して各ピクセルを20ビットに変換する。一方、Gchについては、TRS検出後8B/10Bデコードし、例えばSAVの次のアクティブ映像期間から、1フレームの期間あるいは1ラインの期間スクランブラの初期値をall“0”などの予め決められた値にセットしてフレーム同期型スクランブルを掛けて16ビット信号を出力する。これをHD−SDIと同様に、B/R 奇数ch,Gch,B/R 奇数ch,Gch,B/R 奇数ch,Gch…の順番で多重して10.692Gbps信号として出力する。
【0093】
B/R 偶数chに関しては、B/R 偶数chのSAVの先頭から8B/10B変換して各ピクセルを20ビットに変換する。例えば、SAVの次のアクティブ映像期間から、1フレームの期間あるいは1ラインの期間スクランブラの初期値をall“0”などの予め決められた値にセットして得られた信号を16ビット単位でを出力して多重する。これにより、B/R 偶数ch,Scr,B/R 偶数ch,Scr,B/R 偶数ch,Scrの信号を得る。
【0094】
図11は、シングルリンクに全サンプルを多重した場合のデータ構造について示す。
ここでは、フレームレートが30Pの場合における、シングルリンクに全サンプルを多重した10.692Gbpsのデータ構造の例を示す。
【0095】
(1)B/Rchの場合:
4400ピクセル×2250ライン×30P×16ビット×10/8=5.94Gbps
(2)Gchの場合:
4400ピクセル×2250ライン×30P×16ビット=4.752Gbps
(3)5.94Gbps+4.752Gbps=10.692Gbps
同様に、24P,25Pの場合も計算することができる。
【0096】
[SAV/EAVを除いたHブランクのデータ量の計算]
次に、Hブランクのデータ量を計算する。
(1)30P:(4400-4096-12(SAV/EAV))×2×16×36/32=10512ビット
(2)25P:(5280-4096-12(SAV/EAV))×2×16×36/32=42192ビット
(3)24P:(5500-4096-12(SAV/EAV))×2×16×36/32=50112ビット
【0097】
ANC/オーディオ信号を多重する必要がある場合には、16ビットの上位10ビットにHD−SDI用のANC/オーディオ規格であるSMPTE291やSMPTE299に準拠してデータを多重する。ここで、オーディオデータはB/Rchに多重し、オーディオコントロールパケットはGchに多重する。48kHzオーディオのオーディデータが16chである場合、31サンプル×4=124サンプルである。ここで、フレームレートが30Pの場合に、4400−4160=240サンプルである。そして、SAV/EAV/LN/CRCCを全て合わせると12サンプルであるため、残りの領域は、240−12=228サンプルである。このため、16chのオーディオデータに必要な124サンプルのデータ量を、228サンプルの領域に格納できる。つまり、この228サンプルの領域に、HD−SDIにオーディオデータを多重することが可能であると言える。
【0098】
ただし、30Pの場合、Hブランクのデータ量が最も少ないため、ANC/オーディオデータを多重するためのスペースを確保することが最も難しい。ここで、30Pの場合、48kHz÷30フレーム÷2250ライン=0.7111サンプルラインという結果が得られる。この結果は、1ラインに0.7111サンプル多重することが可能であることを示す。例えば、オーディオのサンプル(音声を取り込むこと)が一ラインの期間につき0.7111…と考えると、1/0.7111と求められる。これは、大まかには、3ラインに2回オーディオサンプルがあることを意味する。このため、問題なくANC/オーディオデータを多重出来ることが示される。
【0099】
以上説明した第3の実施の形態に係る信号処理部30によれば、撮像素子から読出した4k×2k/23.98P−30P/4:4:4(RGB)/16ビット画像信号を8B/10B符号とスクランブラを用いて2chの10.692Gbpsで伝送できる。ここで、TRS検出部31−1,31−2は、図11に示すデータ構造で規定されるSAV/EAVのタイミングで、SAV/EAVを識別し、SAV/EAVの開始タイミングを識別できる。
【0100】
また、16ビット画像信号としてall“0”からall“1”までのデータを使用することが出来るので、映像表現において16ビットのような量子化ビット数が大きいときには極めて有効である。
【0101】
また、ANC/オーディオ信号を多重する必要がある場合には、16ビットの上位10ビットにHD−SDI用のANC/オーディオ規格であるSMPTE291やSMPTE299に準拠してデータを多重すればよい。
【0102】
<第4の実施の形態:4k×2k/47.95P−60P/4:4:4(RGB)/16ビット信号を8B/10B符号とスクランブルを用いて3chの10.692Gbpsで伝送>
【0103】
次に、本発明の第4の実施の形態に係るカメラ1の動作例について、図12と図13を参照して説明する。
ここでは、4k×2k/47.95P−60P/4:4:4(RGB)/16ビット信号を8B/10B符号とスクランブルを用いて3chの10.692Gbpsで伝送する方式について説明する。
【0104】
図12は、信号処理部40の内部構成例を示す。
【0105】
信号処理部40は、イメージセンサ11から入力する画像信号のフレームレートが47.95P,48P,50P,59.94P,60Pである場合に以下の処理を行う。この場合、イメージセンサ11が4096×2160個の画素で構成され、画素が出力する画像信号の量子化ビットが16ビットであることが必要である。
【0106】
信号処理部40は、nを自然数とした場合に、信号多重部17から入力する1+4(n−1)番目のサンプルに配置されたB,R画素から入力するB/Rchに処理を施す第1の信号出力部48−1を備える。第1の信号出力部48−1は、B/RchにおけるHD−SDIのアクティブ領域に8B/10Bエンコーディングを行う。合わせて、第1の信号出力部48−1は、奇数番目のサンプルに配置されたG画素から入力するGchにおけるHD−SDIのアクティブ領域にフレーム同期型スクランブルを掛ける。そして、パラレル・デジタルデータを、シリアル・デジタルデータに変換して10.692Gbpsの伝送フォーマットで出力する。
【0107】
また、信号多重部17から入力する2+4(n−1)番目のサンプルに配置されたB,R画素から入力するB/Rchに処理を施す第2の信号出力部48−2を備える。第2の信号出力部48−2は、B/RchにおけるHD−SDIのアクティブ領域に8B/10Bエンコーディングを行う。合わせて、第2の信号出力部48−2は、偶数番目のサンプルに配置されたG画素から入力するGchにおけるHD−SDIのアクティブ領域にフレーム同期型スクランブルを掛ける。そして、パラレル・デジタルデータを、シリアル・デジタルデータに変換して10.692Gbpsの伝送フォーマットで出力する。
【0108】
また、信号多重部17から入力する3+4(n−1)番目のサンプルに配置されたB,R画素から入力するB/Rchに処理を施す第3の信号出力部48−3を備える。第3の信号出力部48−3は、B/RchにおけるHD−SDIのアクティブ領域に8B/10Bエンコーディングを行う。合わせて、第3の信号出力部48−3は、4+4(n−1)番目のサンプルに配置されたB,R画素から入力するB/RchにおけるHD−SDIのアクティブ領域にフレーム同期型スクランブルを掛ける。そして、パラレル・デジタルデータを、シリアル・デジタルデータに変換して10.692Gbpsの伝送フォーマットで出力する。
【0109】
第1の信号出力部48−1は、信号多重部17から入力する1,5,9,…サンプルの画素のB/RchにおけるHD−SDIから多重されたTRSを検出するTRS検出部41−1を備える。また、奇数サンプルの画素のGchにおけるHD−SDIから多重されたTRSを検出するTRS検出部41−2を備える。
【0110】
また、第1の信号出力部48−1は、TRS検出部41−1によってTRSが検出されたB/RchにおけるHD−SDIのアクティブ領域に8B/10Bエンコーディングを行う8B/10Bエンコーダ42−1を備える。また、8B/10Bエンコーダ42−1によって、8B/10Bエンコーディングされたデータを記憶するRAM44−1を備える。
【0111】
また、第1の信号出力部48−1は、TRS検出部41−2によってTRSが検出されたGchにおけるHD−SDIのアクティブ領域にフレーム同期型スクランブルを掛けるスクランブラ43−1を備える。また、第1の信号出力部48−1は、スクランブラ43−1によってスクランブルされたデータを保存するRAM44−2を備える。
【0112】
また、第1の信号出力部48−1は、RAM44−1,44−2から読出したデータを所定のデータ構造で保存するRAM45−1を備える。RAM44−1,44−2,45−1へのデータの書込みと読み出しは書込み制御部47−1の制御によって行われる。
【0113】
また、第1の信号出力部48−1は、RAM45−1から読出したパラレル・デジタルデータを、シリアル・デジタルデータに変換して10.692Gbpsの伝送フォーマットで出力するパラレル・シリアル変換部46−1を備える。
【0114】
また、信号処理部40には、2,6,10,…サンプルの画素のB/RchにおけるHD−SDIと、偶数サンプルの画素のGchにおけるHD−SDIが入力する。これらの入力したHD−SDIに対して、TRSを検出し、8B/10Bエンコード又はスクランブルを掛けて、10.692Gbpsの伝送フォーマットで出力する構成は、上述した構成と同様であるため、詳細な説明を省略する。
【0115】
また、信号処理部40には、3,7,11,…サンプルの画素のB/RchにおけるHD−SDIと、4,8,12,…サンプルの画素のB/RchにおけるHD−SDIが入力する。これらの入力したHD−SDIに対して、TRSを検出し、8B/10Bエンコード又はスクランブルを掛けて、10.692Gbpsの伝送フォーマットで出力する構成は、上述した構成と同様であるため、詳細な説明を省略する。
【0116】
次に、第1の信号出力部48−1の動作例を説明する。
TRS検出部41−1が、RGBフル画素構造の4k×2k信号あるいは、これを5.94Gbpsに多重した信号を受信する。このとき、8B/10Bエンコーダ42−1は、図13に示すように、B/RchについてSAVの先頭から8B/10B変換を行う。このとき、8B/10Bエンコーダ42−1は、各ピクセルの画像信号を20ビットのデータ長に変換して、RAM44−1に保存する。
【0117】
一方、TRS検出部41−2が奇数サンプルのGchとした画像信号を受信すると、スクランブラ43−1は、この画像信号にフレーム同期型スクランブルを掛ける。このとき、スクランブラ43−1は、SAVの先頭から例えば1フレームの期間あるいは1ラインの期間スクランブラの初期値をall“0”などの予め決められた値にセットしてフレーム同期型スクランブルを掛ける。そして、スクランブラ43−1は、各ピクセルの画像信号を16ビットのデータ長にスクランブルして、RAM44−2に保存する。
【0118】
次に、書込み制御部47−1は、HD−SDIと同様にB/Rch,Gch,B/Rch,Gch,B/Rch,Gch…の順番で画像信号を多重してRAM45−1に保存する。その後、パラレル・シリアル変換部46−1は、図13に示すデータ構造の10.692Gbps信号として出力する。
【0119】
(1)1,5,9.../2,6,10.../3,7,11...サンプルB/Rchの場合:
4400ピクセル÷2×2250ライン×60P×16ビット×10/8=5.94Gbps
(2)奇数/偶数サンプルGch、4,8,12...サンプルB/Rchの場合:
4400ピクセル÷2×2250ライン×60P×16ビット=4.752Gbps
(3)5.94Gbps+4.752Gbps=10.692Gbps
同様に、48P,50Pの場合も計算することができる。
【0120】
[SAV/EAVを除いた10.692Gbps第1ch、第2ch、第3chのHブランクのデータ量の計算]
(1)60P:(2200-2048-12(SAV/EAV))×2×16×36/32=5040ビット
(2)50P:(2640-2048-12(SAV/EAV))×2×16×36/32=20880ビット
(3)48P:(2750-2048-12(SAV/EAV))×2×16×36/32=24840ビット
【0121】
ANC/オーディオ信号を多重する必要がある場合には、16ビットの上位10ビットにHD−SDI用のANC/オーディオ規格であるSMPTE291やSMPTE299に準拠してデータを多重する。そして、48kHzオーディオのオーディオデータが16chである場合、31バイト×4=124バイトである。これは、60Pにおける、(240÷2−12)×2=216サンプルよりも少ない値であるので、オーディオデータを多重することが可能である。
【0122】
なお、60Pの場合にHブランクのデータ量が最も少ない。このため、多重スペース確保が最も難しい。ここで、60Pの場合、48kHz÷60フレーム÷2250ライン=0.3555サンプルラインという結果が得られる。この結果は、1ラインに0.3555サンプル多重することが可能であることを示しており、(例えば、オーディオサンプルがあるラインが3ラインに1ライン)問題なくANC/オーディオデータを多重出来ることが示される。
【0123】
信号処理部40は、4k×2k/4:4:4(RGB)信号あるいは、これを6chの5.94Gbpsに多重した信号を受信して、TRSを検出して8B/10Bデコードし、B/RchはSAVの先頭から8B/10B変換して各ピクセルを20ビットに変換する。一方GchはTRSを検出して8B/10Bデコードし、SAVの先頭から例えば1フレームの期間あるいは1ラインの期間スクランブラの初期値をall“0”などの予め決められた値にセットしてフレーム同期型スクランブルを掛けて16ビット信号を出力する。これらの信号を、HD−SDIと同様にB/Rch,Gch,B/Rch,Gch,B/Rch,Gch…の順番で多重して図13に示すデータ構造とした3chの10.692Gbps信号で出力する。
【0124】
図13は、HD−SDIのCch、Ych相当のデータ構造について示す。
ここでは、フレームレートが60Pの場合における、LinkAに奇数サンプルを多重し、LinkBに偶数サンプルを多重した例を示す。
【0125】
以上説明した第4の実施の形態に係る信号処理部40によれば、撮像素子から読出した4k×2k/47.95P−60P/4:4:4(RGB)/16ビット画像信号を8B/10B符号とスクランブラを用いて3chの10.692Gbpsで伝送できる。図13に示すデータ構造で規定されるSAV/EAVのタイミングで、図12に示すようにSAV/EAVを識別するためのパルスを受信する。このため、6GマルチプレクサFPGA20は、SAV、EAVに多重されたXYZを用いて、SAV/EAVの開始タイミングを識別できる。
【0126】
また、16ビット画像信号としてall“0”からall“1”までのデータを使用することが出来るので、映像表現において16ビットのような量子化ビット数が大きいときには極めて有効である。
【0127】
また、ANC/オーディオ信号を多重する必要がある場合には、16ビットの上位10ビットにHD−SDI用のANC/オーディオ規格であるSMPTE291やSMPTE299に準拠してデータを多重すればよい。
【0128】
<第5の実施の形態:シネスコ(縦横比=1:2.4)4k×2k/4:4:4(RGB)/36P/16ビット信号を8B/10B符号とスクランブルを用いて2chの10.692Gbpsで伝送>
【0129】
次に、本発明の第5の実施の形態に係るカメラ1の動作例について、図14を参照して説明する。
ここでは、シネスコ4k×2k/4:4:4(RGB)/36P/16ビット信号を8B/10B符号とスクランブルを用いて2chの10.692Gbpsで伝送する方式について説明する。
【0130】
図14は、シネスコの例を示す。
縦横比が1:2.4=1784:4096である36Pのシネスコデータを伝送する場合、全ライン数を1875ラインとする。ここで、横方向ののりしろを左右にそれぞれ32ピクセル設け、縦方向ののりしろを上下にそれぞれ22ピクセル設ける。このため、全画素数は、(4096+32×2)×(1875+22×2)=4160×1919となる。このとき、次式が成り立つ。
10.692Gbps÷36P÷1875ライン=158400ビット/ライン
【0131】
信号処理部12からは図5と同じ方式で16ビットのビデオデータが供給されるが、縦横比が大きくなるためライン数は1875ラインに削減されてしまう。しかし、有効サンプル数は追加有効エリアやHブランクのピクセル数を含めても、第1の実施の形態に示した30Pにおける4k×2k信号と同じである。このため、30Pにおける4k×2k信号と、シネスコの画面の縦横比、フレームレートは異なるものの、データ構造は第3の実施の形態と同じ構造でシネスコ36Pを10.692Gbpsに多重して2chで伝送可能である。
【0132】
(1)B/R 奇数chの場合:
4400ピクセル×1875ライン×36P×16ヒ゛ット×10/8=5.94Gbps
(2)Gchの場合:
4400ピクセル×1875ライン×36P×16ヒ゛ット=4.752Gbps
(3)5.94Gbps+4.752Gbps=10.692Gbps
(4)B/R 偶数chの場合:
4400ピクセル×1875ライン×36P×16ビット×10/8=5.94Gbps
(5)スクランブルされたchの場合:
4400ピクセル×1875ライン×36P×16ビット=4.752Gbps
(6)5.94Gbps+4.752Gbps=10.692Gbps
ANC/オーディオ多重に関しても第3の実施の形態と同様に伝送できるため、ここでは説明を省略する。
【0133】
このように、第5の実施の形態に係る信号処理部は、イメージセンサ11から入力する画像信号のフレームレートが36Pである場合に画像信号を多重する処理を行う。このとき、イメージセンサ11が縦横比を1:2.4として、4096×1875個の画素で構成され、画素が出力する画像信号の量子化ビットが16ビットであることが必要となる。そして、不図示のパラレル・シリアル変換部は、2chのシリアル・デジタルデータを10.692Gbpsで出力する。
【0134】
以上説明した第5の実施の形態に係る信号処理部によれば、シネスコとした撮像素子から読出した4k×2k/4:4:4(RGB)/36P/16ビット信号を8B/10B符号とスクランブルを用いて1chの10.692Gbpsで伝送できる。このため、TRS検出部31−1,31−2は、図11に示すデータ構造で規定されるSAV/EAVのタイミングで、SAV/EAVを識別し、SAV/EAVの開始タイミングを識別できる。
【0135】
<第6の実施の形態:シネスコ(縦横比が1:2.4)4k×2k/4:4:4(RGB)/72P/16ビット信号を8B/10B符号とスクランブルを用いて3chの10.692Gbpsで伝送>
【0136】
次に、本発明の第6の実施の形態に係るカメラ1の動作例について説明する。
ここでは、シネスコ4k×2k/4:4:4(RGB)/72P/16ビット信号を8B/10B符号とスクランブルを用いて3chの10.692Gbpsで伝送する方式について説明する。
【0137】
信号処理部40は、イメージセンサ11から入力する画像信号のフレームレートが72Pである場合に以下の処理を行う。この場合、イメージセンサ11が4096×2160個の画素で構成され、画素が出力する画像信号の量子化ビットが16ビットであることが必要である。ここで、縦横比が1:2.4=1784:4096のシネスコデータ72P信号を伝送する場合には、全ライン数を1875ラインとする。
10.692Gbps÷72P÷1875ライン=79200ビット/ライン
【0138】
信号処理部12からは図5と同じ方式で16ビットデータが供給される。縦横比が大きくなるためライン数は1875ラインに削減されるが、有効サンプル数は追加有効エリアやHブランクのピクセル数を含めて第2の実施の形態に示した60Pにおける4k×2k信号と同じである。このため、縦横比、フレームレートは異なるものの、データ構造は第4の実施の形態と同じ構造でシネスコ72Pを10.692Gbpsに多重して3chのシリアル・デジタルデータを伝送可能である。
【0139】
(1)1,5,9,13,…B/Rchの場合:
4400ピクセル÷2×1875ライン×72P×16ビット×10/8=5.94Gbps
(2)奇数G−chの場合:
4400ピクセル÷2×1875ライン×72P×16ビット=4.752Gbps
(3)5.94Gbps+4.752Gbps=10.692Gbps
(4)2,6,10,14,…B/Rchの場合:
4400ピクセル÷2×1875ライン×72P×16ビット×10/8=5.94Gbps
(5)偶数G−chの場合:
4400ピクセル÷2×1875ライン×72P×16ビット=4.752Gbps
(6)5.94Gbps+4.752Gbps=10.692Gbps
(7)3,7,11,15,…B/Rchの場合:
4400ピクセル÷2×1875ライン×72P×16ビット×10/8=5.94Gbps
(8)4,8,12,16,…B/Rchの場合:
4400ピクセル÷2×1875ライン×72P×16ビット=4.752Gbps
(9)5.94Gbps+4.752Gbps=10.692Gbps
ANC/オーディオ多重に関しても第4の実施の形態と同様である。
【0140】
以上説明した第6の実施の形態に係る信号処理部によれば、シネスコ(縦横比=1:2.4)とした撮像素子から読出した4k×2k/4:4:4(RGB)/72P/16ビット信号を8B/10B符号とスクランブルを用いて3chの10.692Gbpsで伝送できる。このため、TRS検出部31−1,31−2は、図13に示すデータ構造で規定されるSAV/EAVのタイミングで、SAV/EAVを識別し、SAV/EAVの開始タイミングを識別できる。
【0141】
また、上述した第1〜第6の実施の形態に係る信号処理部によれば、以下の効果を奏する。
【0142】
4k×2k/4:4:4(RGB)信号を、3ch又は6chの5.94Gbps、あるいは現行のSMPTE435と同じ伝送レートである2ch又は3chの10.692Gbpsに多重して伝送することが出来る。また、8B/10B符号を用いることで、HD−SDIにあるようなパソロジ信号の発生を回避し、市販の10GE用デバイスを活用することを可能にした。
【0143】
4k×2k/4:4:4(RGB)/23.98P−30Pと47.95P−60Pを、信号処理部12と6GマルチプレクサFPGA20を図5,図7に示した構成・配線にすることで、クロック周波数を変えることなく同一の148.5MHzクロックを使う。このため、23.98P−30Pと47.95P−60Pでクロックの接続や設定を変更せずに切り替えることが可能になるので、クロック系統のハードウェア(回路)規模が最小で済む。
【0144】
また、図5,図7に示したように、信号処理部12でSAV/EAVをデータの有効エリアの前後に多重し、SAV/EAVに合わせたタイミングパルスとSAV/EAVに多重されたXYZを用いてSAV/EAV識別を可能にした。このため、映像データに禁止コードを設ける必要がない。このおかげで、16ビット画像信号としてall“0”からall“1”まで使用することが可能になり、16ビットの画像信号を最大限活用することが出来るという効果がある。
【0145】
また、RGBフル画素構造の4k×2k信号ならびにシネスコ信号を3chの5.94Gbps又は6ch、あるいは現行のSMPTE435と同じ伝送レートである2chの10.692Gbps又は3chに多重して伝送可能することが出来る。また、8B/10B符号を用いることで、HD−SDIにあるようなパソロジ信号の発生を回避し、市販の10GE用デバイスを活用することを可能となる。
【0146】
また、4k×2k/4:4:4(RGB)/16ビット信号のインターフェースデータ構造を、HD−SDIのYch,Cchと類似のデータ構造に設計することで、HD信号に慣れているエンジニアの理解を得やすいと共に間違いを防ぐことが出来る。また、HD−SDIのXYZを用いることで有効フレームや有効ラインなどの区切りを定義することが可能である。
【0147】
また、本発明は上述した実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した本発明の要旨を逸脱しない限りその他種々の応用例、変形例を取り得ることは勿論である。
【符号の説明】
【0148】
1…カメラ、2…CCU、3…光ファイバーケーブル、10…信号伝送システム、11…イメージセンサ、12…信号処理部、13…画像信号読出し部、14…読出しクロック供給部、15…RAM、16…読出し/書込み制御部、17…信号多重部、18−1〜18−12…RAM、19−1〜19−12…SAV/EAV多重部、20…6GマルチプレクサFPGA、21…8B/10Bエンコーダ、22…ライン計算部、23…SAV/EAVタイミングパルス発生部、24…切替え制御部、25…RAM、30,40…信号処理部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
1サンプルに配置されたR,G,B画素がそれぞれR,G,Bの画像信号を出力する画素配列としたRGBフル画素構造の撮像素子であって、前記撮像素子から順に所定のサンプル数でライン方向に読出されて入力する画像信号のうち、同一のサンプルに配置されたB,R画素から読出された画像信号を交互にHD−SDIにおけるCch相当のアクティブ領域に、SAV又はEAVに類似の開始符号と共に多重してB/Rchを生成し、ライン方向に隣り合うサンプルのG画素から読出された画像信号を順にHD−SDIにおけるYch相当のアクティブ領域に前記開始符号と共に多重してGchを生成する多重部と、
前記HD−SDI相当のデータ構造としたB/Rch及びGchにおけるアクティブ領域ならびにSAV,EAV,LN,CRCCを含めた補助データ領域を8B/10Bエンコーディングして変換したシリアル・デジタルデータを出力する8B/10Bエンコーダと、を備える
信号送信装置。
【請求項2】
前記多重部は、前記画像信号にANC/オーディオデータが含まれる場合に、前記HD−SDIの水平補助データスペースに、前記ANC/オーディオデータを多重する
請求項1記載の信号送信装置。
【請求項3】
前記多重部は、
前記撮像素子から前記画像信号を読出すタイミングを制御する読出しクロックと、前記画像信号に映像データが重畳される有効映像期間の情報である有効映像期間のタイミング情報と、を受信して、前記HD−SDIのB/Rch又はGchにおけるアクティブ領域に画像信号を多重するタイミングパルスを発生するタイミングパルス発生部と、
前記タイミングパルス発生部から受け取る前記タイミングパルスに基づいて、前記撮像素子から画像信号を読出すタイミングを切替えて、前記HD−SDIのB/Rch又はGchにおけるアクティブ領域に画像信号を多重する切替え制御部と、を備える
請求項1又は2記載の信号送信装置。
【請求項4】
前記多重部は、前記HD−SDIのSAVが挿入される領域に、8B/10B変換前の+k28.5,−k28.5,D0.0,D0.0,D0.0,D0.0,上位10ビットに前記開始符号を挿入し、前記HD−SDIのEAVが挿入される領域に、8B/10B変換前の+k28.3,−k28.3,D0.0,D0.0,D0.0,D0.0、上位10ビットに前記開始符号,上位10ビットにLN0,上位10ビットにLN1,上位10ビットにCRC0,上位10ビットにCRC1を挿入する
請求項3記載の信号送信装置。
【請求項5】
前記撮像素子から入力する前記画像信号のフレームレートが23.98P,24P,25P,29.97P,30Pであって、前記撮像素子が4096×2160サンプルの画素で構成され、前記画素が出力する画像信号の量子化ビットが16ビットである場合に、
前記多重部は、一度に読出されたサンプルのB,R画素における偶数番目、又は奇数番目のサンプル毎に前記画像信号をCch相当のアクティブ領域に多重した2chの前記シリアル・デジタルデータと、G画素における隣り合うサンプル毎に前記画像信号をYch相当のアクティブ領域に多重した1chの前記シリアル・デジタルデータを5.94Gbpsで出力する
請求項4記載の信号送信装置。
【請求項6】
前記撮像素子から入力する前記画像信号のフレームレートが47.95P,48P,50P,59.94P,60Pであって、前記撮像素子が4096×2160サンプルの画素で構成され、前記画素が出力する画像信号の量子化ビットが16ビットである場合に、前記多重部は、一度に読出された画像信号のB,R画素における偶数番目、又は奇数番目のサンプル毎に前記画像信号をCch相当のアクティブ領域に多重した4chの前記シリアル・デジタルデータと、G画素のライン方向に1つおきに隣り合うサンプル毎に前記画像信号をYch相当のアクティブ領域に多重した2chの前記シリアル・デジタルデータを5.94Gbpsで出力する
請求項4記載の信号送信装置。
【請求項7】
さらに、前記多重部から入力するB/R 奇数ch又はB/R 偶数chにおけるHD−SDI相当のデータ構造にした信号からTRSを検出する第1のTRS検出部と、
前記第1のTRS検出部によってTRSが検出された前記B/R 奇数ch又はB/R 偶数chにおけるHD−SDI相当のデータ構造にした信号のアクティブ領域に8B/10Bエンコーディングを行う8B/10Bエンコーダと、
前記多重部から入力するGchにおけるHD−SDI相当のデータ構造にした信号からTRSを検出する第2のTRS検出部と、
前記第2のTRS検出部によってTRSが検出された前記GchにおけるHD−SDI相当のデータ構造にした信号のアクティブ領域にフレーム同期型スクランブルを掛けるスクランブラと、
前記8B/10Bエンコーダ及び前記スクランブラからパラレル入力するパラレル・デジタルデータを、シリアル・デジタルデータに変換して出力するパラレル・シリアル変換部と、
を備える
請求項1又は2記載の信号送信装置。
【請求項8】
前記撮像素子から入力する前記画像信号のフレームレートが23.98P,24P,25P,29.97P,30Pであって、前記撮像素子が4096×2160個の画素で構成され、前記画素が出力する画像信号の量子化ビットが16ビットである場合に、前記パラレル・シリアル変換部は、2chの前記シリアル・デジタルデータを10.692Gbpsで出力する
請求項7記載の信号送信装置。
【請求項9】
前記撮像素子から入力する前記画像信号のフレームレートが36Pであって、前記撮像素子が縦横比を1:2.4として、4096×1875個の画素で構成され、前記画素が出力する画像信号の量子化ビットが16ビットである場合に、前記パラレル・シリアル変換部は、2chの前記シリアル・デジタルデータを10.692Gbpsで出力する
請求項7記載の信号送信装置。
【請求項10】
nを自然数とした場合に、前記多重部から入力する1+4(n−1)番目のサンプルに配置されたB,R画素から入力する前記B/RchにおけるHD−SDIのアクティブ領域に8B/10Bエンコーディングを行い、奇数番目のサンプルに配置されたG画素から入力する前記GchにおけるHD−SDIのアクティブ領域にフレーム同期型スクランブルを掛けて、パラレル・デジタルデータを、シリアル・デジタルデータに変換して10.692Gbpsの伝送フォーマットで出力する第1の信号出力部と、
前記多重部から入力する2+4(n−1)番目のサンプルに配置されたB,R画素から入力する前記B/RchにおけるHD−SDIのアクティブ領域に8B/10Bエンコーディングを行い、偶数番目のサンプルに配置されたG画素から入力する前記GchにおけるHD−SDIのアクティブ領域にフレーム同期型スクランブルを掛けて、パラレル・デジタルデータを、シリアル・デジタルデータに変換して10.692Gbpsの伝送フォーマットで出力する第2の信号出力部と、
前記多重部から入力する3+4(n−1)番目のサンプルに配置されたB,R画素から入力する前記B/RchにおけるHD−SDIのアクティブ領域に8B/10Bエンコーディングを行い、4+4(n−1)番目のサンプルに配置されたB,R画素から入力する前記B/RchにおけるHD−SDIのアクティブ領域にフレーム同期型スクランブルを掛けて、パラレル・デジタルデータを、シリアル・デジタルデータに変換して10.692Gbpsの伝送フォーマットで出力する第3の信号出力部と、を備える
請求項1又は2記載の信号送信装置。
【請求項11】
前記撮像素子から入力する前記画像信号のフレームレートが47.95P,48P,50P,59.94P,60Pであって、前記撮像素子が4096×2160個の画素で構成され、前記画素が出力する画像信号の量子化ビットが16ビットである場合に、3chの10.692Gbpsで出力する
請求項10記載の信号送信装置。
【請求項12】
前記撮像素子から入力する前記画像信号のフレームレートが72Pであって、前記撮像素子が縦横比を1:2.4として、4096×1875個の画素で構成され、前記画素が出力する画像信号の量子化ビットが16ビットである場合に、3chの10.692Gbpsで出力する
請求項10記載の信号送信装置。
【請求項13】
1サンプルに配置されたR,G,B画素がそれぞれR,G,Bの画像信号を出力する画素配列としたRGBフル画素構造の撮像素子であって、前記撮像素子から順に所定のサンプル数でライン方向に読出されて入力する画像信号のうち、同一のサンプルに配置されたB,R画素から読出された画像信号を交互にHD−SDIにおけるCch相当のアクティブ領域に、SAV又はEAVに類似の開始符号と共に多重してB/Rchを生成し、ライン方向に隣り合うサンプルのG画素から読出された画像信号を順にHD−SDIにおけるYch相当のアクティブ領域に前記開始符号と共に多重してGchを生成するステップと、
前記HD−SDI相当のデータ構造としたB/Rch及びGchにおけるアクティブ領域並びにSAV,EAV,LN,CRCCを含めた補助データ領域を8B/10Bエンコーディングして変換したシリアル・デジタルデータを出力するステップと、を含む
信号送信方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2011−239061(P2011−239061A)
【公開日】平成23年11月24日(2011.11.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−107069(P2010−107069)
【出願日】平成22年5月7日(2010.5.7)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】