説明

個人用仮想アシスタント

個人用仮想アシスタントが提供される。前記個人用仮想アシスタントは、医療機器と、制御プロセッサとルールエンジンとを含むサーバに無線ネットワークを介して接続可能な遠隔局とを含む。前記医療機器は遠隔局に生理学情報を提供するために使用される。前記遠隔局は、生理学情報が傾向を有するか否かを判定することを含む、多くの理由で情報を監視するサーバに、生理学情報と他の関連情報とを通信させる。有害な傾向に基づいて、サーバは、前記傾向を休止又は反転させることを助ける助言に関するアドバイスの形態の仮想アシスタンスを前記遠隔局に通信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願の技術は一般的には仮想アシスタントに関し、より詳しくはユーザに関する生理学情報を受信して生理学情報に関するアドバイスをユーザに提供する個人用仮想アシスタント(personal virtual assistant)に関する。
【背景技術】
【0002】
電子機器はほとんどの個人の日常生活において広く行き渡っている。例えば、人口の大部分が携帯電話を有している。携帯電話の普及はそれを多くのサービスに対して便利なプラットフォームにした。いくつかの現在提供されているサービスは、例えばGPSサービス、ゲーム、インターネット接続、銀行サービスなどのような、通信、データ送信、測位サービスを含む。
【0003】
老齢人口はまた健康情報の監視および追跡を手助けするための多くの電子機器(一般的に「電子医療機器」あるいは「EMD」と呼ばれる)を有する。例えば、心臓用モニタは人間の心拍、可変心拍などを監視するために利用可能である。さらに糖尿病患者は、彼らが投薬を必要か、食べ物または飲み物を摂取すべきかなどを追跡するために血糖モニタを使用する。不運にもそれらの装置の多くは所見を利用および報告するために個人の勤勉さを必要とする。たとえば血糖の自己監視は一般的に評価用にファックスされるログを読み、作成することを個人に関与させる。
【0004】
近頃、EMDからデータを受信するために、例えば携帯電話のような多くの人々によって携帯される電子機器を使用する傾向がある。例えば呼吸器欠陥を有する人は血液の酸素含有を監視するために血液酸素モニタを周期的に使用することが必要である。血液酸素モニタは使用の際、携帯電話プラットフォームあるいはネットワークに接続されたパソコンのようなもう1つのタイプの計算プラットフォームに情報を送信する。血液酸素モニタから携帯電話への送信は無線またはデータポート経由である。携帯電話に送信される情報は遠隔サーバに無線ネットワークを介して送信される。警戒状態において、例えば血液酸素レベルが85%以下に落ちた場合、遠隔サーバ(または携帯電話)は医学のアプリケーションを作動させ、初期介護提供者のような医療関係者に警戒態勢をとらせたりする。
【0005】
上記は緊急の応答を提供するが、医療非常時に先立つ操作のメカニズムを提供しない。従って電子医療機器からの情報を点検して、緊急状態に先立ってフィードバックおよび操作アドバイスを提供することができる個人用仮想アシスタントに関する技術が必要である。
【発明の概要】
【0006】
ここに開示の実施形態は生理学情報の有害な傾向(detrimental trends)を修正する仮想アシスタンスを自動的に提供するためのシステム、方法および装置を提供することによって上述の必要性に対処する。仮想アシスタンスは、その有害な傾向に基づいて判定され、かつ事実のユーザを停止、相殺または警告するように設計される。
【0007】
1の側面において、個人用仮想アシスタント・システムが提供される。個人用仮想アシスタントはユーザによって保持される遠隔局と電子医療機器を含む。前記電子医療機器はユーザについての生理学情報を検知して、遠隔局に情報を提供する。遠隔局は制御プロセッサと情報に基づいてアドバイスを選択するルールエンジンとに双方向通信リンクを介して接続される。
【0008】
もう1つの側面において、ユーザの生理学情報に基づいてユーザに仮想アシスタンス(virtual assistance)を自動的に提供する方法が提供される。前記方法はユーザの生理学情報を検知することと、制御プロセッサとルールエンジンにユーザの前記検出した生理学情報を送信することとを含む。制御プロセッサとルールエンジンは生理学情報がステップを有するか否かを判定し、前記判定に基づいて傾向を休止または反転させるよう設計された仮想アシスタンスをユーザに提供する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】図1は、開示の例示的実施形態の無線通信システムのブロックダイアグラム図である。
【図2】図2は、例示的実施形態の遠隔局のブロックダイアグラム図である。
【図3】図3は、例示的実施形態の電子医療機器のブロックダイアグラム図である
【図4】図4は、例示的実施形態の基地局のブロックダイアグラム図である。
【図5】図5は、例示的実施形態のサーバのブロックダイアグラム図である。
【図6】図6は、例示的実施形態の仮想アシスタントを自動的に提供する動作ステップを図示するフローチャートダイアグラムである。
【図7】図7は、例示的実施形態の情報範囲を変更する動作ステップを図示するフローチャートダイアグラムである。
【図8】図8は、例示的実施形態のメモリ構造のブロックダイアグラムである。
【図9】図9は、スケジュールされた情報が受信されないときに変更を提供する動作ステップを図示するフローチャートダイアグラムである。
【図10】図10は、例示的実施形態の選択された周期を超えてパターンを認識する動作ステップを図示するフローチャートダイアグラムである。
【図11】
【詳細な説明】
【0010】
本出願の技術は関連する図面を参照して記載される。技術は特定の例示的な実施形態を参照して記載される。「例示的」("exemplary”)という語は、ここにおいて「実例、事例、または例証」を意味するために使用される。ここにおいて「例示的」と記載されるいかなる実施形態も他の実施形態より好ましい、あるいは有利であると解釈されてはならない。さらにここに記載の実施形態は指摘されない限り例示的であると考えられる。
【0011】
まず図1を参照すると、本出願の技術を使用して構成された個人用仮想アシスタント(PVA)システム100が図示されている。この例示的システム100においてPVA102が提供される。PVAユーザ102は遠隔局104を有する。遠隔局104は少なくとも1の無線周波数アンテナ106を有するが、複数のアンテナを有してもよい。しばしば遠隔局104は複数アンテナまたは必要な周波数を介して動作する単一のアンテナのいずれかを必要とする複数の動作周波数を介して無線周波数信号を送信および受信する。遠隔局104は例えば無線コンピュータ、(モーション社のリサーチからBLACKBERRY(登録商標)のような)携帯型情報端末、携帯電話などのような任意の数の装置からなってもよい。遠隔局104はPVAユーザ102によって保持されもよいが、典型的にはベルト108など上の従来の装置ホルダを介してユーザに取りつけられるであろう。遠隔局104は一般的に移動性のために小型装置として記載されるが、遠隔局104は、上記システム用に一義的に設計された空間プロセッサ、ディスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、手持ち式コンピュータ、その他のプロセッサでもよいことを当業者は認識するであろう。
【0012】
PVAユーザ102は更に1つまたは複数のEMD1101−nを有する。MD1101−nは限定しない例として、パルスメータ110、血糖メータ110、酸素メータ110、心臓モニタ110などを含んでもよい。EMD1101−nはパルスメータ110、心臓モニタ110のような遠隔局104から分離されてもよく、あるいは例えば血糖メータ110は遠隔局104と一体となされてもよく、酸素メータ110は着脱可能に取りつけられるように、遠隔局104と一体的または着脱可能に取りつけられてもよい。EMD1101−nはPVAユーザ102の生理学状態に関する情報及びデータを提供する。EMD1101−nおよび遠隔局104の間で送信されたデータは、EMD110のアンテナ112およびアンテナ106またはケーブル114を介した有線データリンクBの間の無線データリンクAを経由してもよい。信号が進むために必要な距離は一般的により小さく干渉がより少ないので、無線データリンクは低電力接続である。低電力送信は典型的には低放射信号で、それはPVAユーザ102に有益である。いくつかのEMD1101−nは図1に提供されるが、本発明の技術は簡潔さおよび利便性のために限られた数の例示的EMDに関して説明される。
【0013】
遠隔局104は基地局122に無線通信ネットワーク120を介して接続される。基地局122はアンテナ122aを有する。アンテナ106およびアンテナ122aは遠隔局104および基地局122間のデータ送信を可能にするための夫々の無線周波数信号を送信および受信することができる。基地局122は1つまたは複数のネットワーク124に相互接続される。ネットワーク124はいくつかのネットワークであってもよいが、ネットワーク124は利便性の目的で単一のネットワークとして説明される。医療アシスタンス・センターであってもよい1つまたは複数のコールセンター126およびサーバ128はネットワーク124を介して基地局122に相互接続される。ネットワーク124は任意の有線または無線ネットワーク技術を用いたLAN、WAN、WLAN、PANであってもよい。システム100は単一のPVAユーザ102および単一の基地局122とともに図示されるが、システム100は複数の基地局122だけでなく複数のPVAユーザ102もサポートすることが意図される。これらの例において、医療情報を確保するために例えば計量生物学情報、パスワード、セルラー式ID信号など、またはそれらの組み合わせのようなセキュリティ尺度をシステムに組み込むことが有益でありうる。2007年1月24日に提出された繊細な個人の記録を管理するための移動電話をベースとした認証および認システムおよびプロセス(MOBILE PHONE BASED AUTHENTICATION AND AUTHORIZATION SYSTEM AND PROCESS TO MANAGE SENSITIVE INDIVIDUAL RECORDS)という名称の米国特許出願番号11/626789を参照されたい。
【0014】
任意のアナログまたはデジタルプロトコルを受け入れ可能であるが、遠隔局104はCDMAなどのような従来のプロトコルを使用して基地局122と通信する。さらに、遠隔局104および基地局122間の通信およびデータ送信用にセルラー式ネットワークを使用して説明されるが、他の無線あるいは有線ネットワークが可能である。
【0015】
図2を参照すると、遠隔局104の例示的実施形態がより詳しく示される。遠隔局104は制御プロセッサ202を含むいくつかの構成部品を含む。制御プロセッサ202は遠隔局104の動作に必要な入力および/またはデータを処理するために計算機能を供給することを含む遠隔局104の主要な機能を制御する。送信/受信回路204は制御プロセッサ202およびアンテナ106に接続される。送信/受信回路204は1つまたは複数の実際の回路であってもよく、かつ、様々なプロトコルおよび波長で動作してもよい。送信/受信回路204は、アンテナ106から送信されるべき制御プロセッサ202から受信した信号を変調し、アンテナ106において受信された信号を復調するような、無線通信において使用される構成要素に特有に作用する。復調された信号は制御プロセッサ202に供給される。
【0016】
遠隔局104はユーザインターフェース206を含む。ユーザインターフェース206は、たとえばキーボード、英数字パッド、マウス、トラックボール、タッチスクリーン、音声認識、マイク、スピーカー、データポート、入力ポートなどのような、携帯電話に特有のまたは無線装置に特有のユーザインターフェースを具備してもよい。PVAユーザ102はユーザインターフェース206を介して情報にアクセス、受信および送信する。
【0017】
遠隔局104は制御プロセッサ202に接続されたメモリ208を含む。メモリ208は遠隔局104の動作に必要または便利なデータおよび処理命令を格納する。メモリ208は任意の適切な媒体の揮発性および/または不揮発性メモリを含んでもよい。
【0018】
遠隔局104は電源210を含む。電源210は従来の電源でよく、典型的にはバッテリパックである。遠隔局104はまた制御プロセッサ202に接続されたデータポート212を含んでもよい。図2に図示されていないが、遠隔局104はたとえばケーブル、インターフェース、回路基板、および動作用のそのような装置における従来的な同等物のような追加の構成部品および接続を含む。
【0019】
図3を参照すると、例示的なEMD110がより詳しく図示される。EMD110は医療機器電子パック300を有する。医療機器電子パック300はその意図された機能を実行するためのEMDに必要な電子機器を含む。EMD110はまたパック300を組み込む制御プロセッサ302を含む。制御プロセッサ302はEMD110の動作に必要な入力および/またはデータを処理するための計算機能を供給することを含むEMD110の主要な機能を制御する。送信/受信回路304は制御プロセッサ302およびアンテナ112に接続される。送信/受信回路304は1つまたは複数の実際の回路であってもよく、かつ、様々なプロトコルおよび波長で作用してもよい。受信/送信回路304はアンテナ112から送信されるべき制御プロセッサ302から受信された信号を変調し、アンテナ112において受信された信号を復調するような、無線通信において使用される構成部品に特有の機能をする。復調された信号は制御プロセッサ302に供給される。
【0020】
EMD110はセンサ306を含む。センサ306はたとえば赤外線センサ、パルスセンサ、パルス/酸素センサ、酸素モニタなどのような所望の生理学情報に特有のセンサを具備する。センサ306は医療入力ポートもまた含むと広く解釈されるべきである。そのようなポートは例えば呼吸チューブ、血液検体ポートなどを含む。生理学情報はセンサ306を介してEMD110によって受信され、医療機器電子パックによって必要に応じて処理される。
【0021】
EMD110はまたユーザインターフェース308を含む。ユーザインターフェース308は例えばキーボード、英数字パッド、マウス、トラックボール、タッチスクリーン、音声認識、マイク、スピーカーなどのような携帯電話に特有のまたは無線装置に特有のユーザインターフェースを具備してもよい。PVAユーザ102はユーザインターフェース308を介して情報にアクセス、受信および送信する。
【0022】
EMD110は制御プロセッサ302に接続されたメモリ310を含む。メモリ310はEMD110の動作に必要または便利なデータおよび処理命令を格納する。メモリ308は任意の適切な媒体の揮発性および/または不揮発性メモリを含んでもよい。
【0023】
EMD110は電源312を含む。電源312は従来の電源でよく、典型的にはバッテリパックである。図2に図示されていないが、EMD110はたとえばケーブル、インターフェース、回路基板、および動作用のそのような装置において従来の同等物のような追加の構成部品および接続を含む。
【0024】
図3は遠隔局104から離れた例示的なEMD110を図示する。従ってEMD110から遠隔局104へのデータは、PVAユーザ102への放射線露出を減少させるために低電力信号であってもよい、アンテナ112および106間の無線接続を介して送信されうる。代替として、制御プロセッサ302は有線データリンクを提供するために遠隔局104のデータポート212に接続されたデータポート314に接続されてもよい。またいくつかのEMD110は遠隔局に組み込まれ、あるいは遠隔局にプラグ接続されてもよい(たとえば図1のEMD110および110)。遠隔局104に組み込まれ、あるいはそうでなければ接続されると、EMD110は一定の部分および機能を共有してもよい。例えば電力供給、UI、メモリなどは共有リソースであってもよい。
【0025】
図4は例示的な基地局122を図示する。基地局122はアンテナ406に接続された送信/受信回路404に接続された制御プロセッサ402を含む。アンテナ106および406間の無線通信はCDMAプロトコルまたは任意のアナログ/デジタル無線プロトコルを経由してもよい。アンテナ106と同様、アンテナ406は複数の動作周波数に対応するために異なる動作周波数または複数のアンテナを含んでもよい。制御プロセッサ402はさらにネットワーク124(図1)に基地局122を接続するためにネットワークインターフェース408を含む。基地局122は更に制御プロセッサ402に接続されたメモリ410を含み、実行用の処理命令を格納してもよい。メモリ410はまた基地局122の動作に必要または便利なデータを格納してもよい。メモリ410は任意の許容できる媒体上で揮発性および/または不揮発性であってもよい。基地局122は基地局122に個人的にアクセスするためのネットワークに接続可能にするためにユーザインターフェース412を含んでもよい。
【0026】
図5は例示的実施形態のサーバ128のブロックダイアグラム図である。サーバ128はメモリ504、ユーザインターフェース506、ネットワークインターフェース508、およびルールエンジン510に接続された制御プロセッサ502を含む。メモリ504はサーバ128の動作に必要または便利なデータだけでなく、制御プロセッサ502によって実行されるべき処理命令を格納してもよい。メモリ504は揮発性および/または不揮発性であってもよい。ユーザインターフェース506は例えばネットワーク管理者、医療介護提供者、コールセンタースタッフなどのような、サーバ128とつなぐための人員のインターフェースを提供する。ルールエンジン510は下記に更に詳しく説明されるとおり、EMD110によって監視される生理学状態についての予め定義されたまたは生成されたアドバイス、警告、警報などを含む。生成されたアドバイス、警告、警報などは例えば、監視されている生理学状態のステップを逆転するための助言(例えば上昇している脈拍は「座ってしばらく休め」というような助言となる)、介護提供者あるいは医療関係者に送信される警告(例えば一連の助言を提供した後も傾向がなお残っている場合、介護提供者はPVAユーザ102を確認することを警告される)、または警報(例えば検出された危険な状態に非常医療チームを派遣すること)を含んでもよい。別々の構成部品として図示されるが、ルールエンジン510は制御プロセッサ502と一体的でもよい。
【0027】
ルールエンジン510は多くの異なる形態をとることができるが、1つの例示的実施形態は例えばエクセル表計算シートのようなデータベース808、図8参照、を含む。データベースはPVAユーザ102に関する情報を格納するPVAユーザ102フィールドを含み、PVAユーザ102に対して特別に調整されてもよい。ルールエンジンは以下に更に記載されるように、トリガとなるイベントと関連付けられた多くのルールエンジンを有するであろう。
【0028】
図6を参照すると、情報、助言、アドバイスなどを提供するためにPVAシステム100を使用する動作ステップが例示的実施形態に関して説明される。最初に、例示的実施形態において記述される動作ステップは説明および議論を提供するために記載されることが注目される。記述される動作は例示のシーケンスとは異なる多くのシーケンスで実施されても良い。更に単一の動作ステップにおいて記載される動作は多くの異なるステップにおいて実際に実施されてもよい。加えて、例示的な実施形態において議論される1つまたは複数の動作ステップは組み合わされてもよい。更に、1のプロセッサにおいて発生しているとして記載される動作ステップは他のプロセッサにおいて実施されてもよい。従ってフローチャートおよびダイアグラムにおいて図示される動作ステップは、本開示を読めば同業者にとって既に自明であるとおり、多くの異なる修正を受けうることを理解されるべきである。
【0029】
図6において、動作ステップがグルコースレベルに関する血液検査を参照して説明され、特にフローチャート600は血糖の自己監視(SMBG検査)に関する。動作はステップ602において開始する。まず、PVAユーザ102は検査片に1滴の血液を取得する(ステップ604)。1滴の血液すなわち検体は典型的にはフィンガープリック(finger prick)によって取得される。次に検査片はEMD110の片入力(strip input)に挿入される(ステップ606)。EMDは血液検体のグルコースレベルを分析する(ステップ608)。いくつかのケースにおいて、EMDは分析を実行するために電源を投入される必要があり、他方において、片入力へ片を挿入することはEMDを稼動させる。グルコース情報は遠隔局104に通信される(ステップ610)。遠隔局およびまたはEMD110はユーザインターフェース206および/またはユーザインターフェース308にそれぞれ情報を随意的に表示する(ステップ611)。情報はブルートゥース(登録商標)データ接続のような無線接続またはシリアルポート、USBケーブルなどのような有線接続で通信されてもよい。EMDが遠隔局104に組み込まれまたはプラグ接続されている場合、データ送信はPCIバスなどのようなリボンケーブル、バス接続などを経由してもよい。
【0030】
以下の説明は情報処理の主要部がサーバ128において実行されるケースに関するが、サーバ128において発生すると記載される処理はサーバ128の代わりの遠隔局104によってまたはそれらの組み合わせによってなされてもよいことが認識されうる。情報、この場合血糖レベルは、基地局122およびネットワーク124を経由してサーバ128に遠隔局104によって送信される(ステップ612)。サーバ128は情報を受信し(ステップ614)、情報が許容範囲内か否かを先ず判定する(ステップ616)。情報が許容範囲外であると判定されると、情報が即刻の医療応答、EMT応答、医療アプリケーションなどを必要とするか否かが次に判定される(ステップ618)。即座の医療応答が必要である場合、適切な情報が例えば介護提供者などに送信される(ステップ620)。即座の医療応答が必要でないが、情報は許容範囲外である場合、ルールエンジン510はなるべく早く医療関係者と連絡を取るようユーザに警告する(ステップ622)。そのような警告は生理学状態のより頻繁な監視を要求してもよく、そのようなより頻繁な監視が実行されない場合、介護提供者への警告が提供されうる(ステップ624)。
【0031】
情報が許容可能な、予め設定された範囲内である場合、情報が有害な方向に向いているか否かが次に判定される(ステップ626)。情報が有害な方向に向いていない場合、制御はステップ602に戻る。有害な方向への傾向は比較的長時間をかけた段階的な変化かもしれないし、あるいは比較的短時間の比較的急な変化かもしれない。血糖の場合、糖レベルの増加および糖レベルの減少は有害な傾向を指摘する。有害な傾向が検出されると、ルールエンジンは傾向に対処するために第1の助言を提供する(ステップ618)。助言がPVAユーザ102に送信または供給された後、制御は最初に戻る(ステップ602)。例えば糖レベルの増加は例えば「インシュリン注射を取り入れよ」というような助言を促す。糖レベルの減少は例えば「1杯のジュースを飲め」というような助言を促す。助言は所定のルール違反の単一の予め定義された助言でもよく、あるいは偶発的な標本抽出の複数の適切な第1の助言のうちの1つでもよい。オプションとして点線で示されるステップ630aにおいて、システムは助言が以前に提供されたか否かを判定するために確認する。助言が以前に提供されている場合、ルールエンジンは第1あるいは少なくとも前回の助言とは異なる第2の助言を供給する(ステップ630b)。例えば第1の助言が「インシュリン注射を取り入れよ」であった場合、第2の助言は「糖尿病薬を服用せよ」である。所定数の助言後に多くの助言が提供される間、オプションとしてPVAユーザ102は閾値を判定し(ステップ630c)、助言が予想通り機能しないので、助言を要求しているPVAユーザ102に医療アドバイスを要求させ、あるいは警報が送信される(ステップ630d)。有害な方向に向いている情報として説明されるが、当然のことながら上述のシステムは健康な方向へ向いている情報を記録および賞賛することを伴う。例えば特定の活動がユーザの血圧を低下させた場合、システムは健康傾向を賞賛し、例えば「1日1マイルの散歩があなたの血圧を低下させた、持続せよ」というような健康傾向に関する健康助言を提供する。
【0032】
予め提供される助言に基づく第2、第3、第4等の助言に基づくことの代わりに、システムは多くの閾値とともに確立されることができるであろう。従って第1の助言グループからの第1の助言は糖レベルの第1の範囲について提供されうる。第2の助言グループからの第2の助言は糖レベルの第2の範囲について提供されうる。さらに、ルールエンジンは食事前および食事後検査に対して確立されるであろう。
【0033】
閾値に誘発される警告および傾向に加えて、仮想アシスタントシステムはパターン認識を実行することも可能である。例えば数日周期で血糖レベルを分析することによってシステムは、特定のユーザの糖測定値がある時刻において高過ぎ、あるいは低過ぎになることを検出可能になるであろう。このことは恐らくユーザの食事療法、運動あるいは仕事負荷に起因するであろう。ルールエンジンを用いて、システムはユーザの健康状態をより良く管理するために食事療法、運動あるいは仕事負荷に関する提案を配布することができる。例えば図10のフローチャート1000を参照すると、例示的なパターン認識プロセスが提供される。まずプロセッサ502は収集されたデータの範囲を選択する(ステップ1002)。上述のとおり、システムは数日、数週、数ヶ月などで血糖レベルを分析しうる。次にプロセッサ502はデータにパターンが存在するか否かを判定するために収集したデータを分析するであろう(ステップ1004)。パターンが認識されない場合、システムはステップ1002に戻る。パターンが認識されると、プロセッサ502はパターンが予測されたパターン外か否かを判定するであろう(ステップ1006)。予測されたパターンである場合、制御はステップ1002に戻る。パターンが予測されたパターンでない場合、プロセッサ502はパターンと(下で更に説明される)記録されたイベントとの間の1つまたは複数の相関関係を判定するために観察する(ステップ1008)。言及されるとおり、血糖レベルはジムへの往復のため毎日午後3時に変化する。相関関係が判定されると、ユーザにたとえば一連の運動の前に1杯のジュースを飲むべきという提案が、午後2時45分に送信される(ステップ1010)。相関関係が判定されない場合、パターンのユーザを警告して特に注意するよう警報する助言がユーザに送信される(ステップ1012)。代替として、あるいはステップ1012のユーザへの警報と組み合わせて、当然の帰結のイベント(corollary event)が存在するが、ルールエンジンにおいて認識されない場合、当然の帰結のイベントを有さないパターンは介護提供者などに警告を送信しうる。履歴解析(historical analysis)の1つの潜在的利益は、一回のイベントとしては統計学的に重要でないかもしれないが、数日、数週、数ヶ月等を超えると識別されるべきパターンを提示する情報を獲得することである。
【0034】
上記に特定したとおり、本出願に記載される技術はユーザの生理学データに関する他の情報に関連して、EMD110または遠隔局104あるいはネットワークコンピュータのような独立装置のいずれかにおいてベーシックインプット/オウトプットシステム(BIOS)を提供する。入力情報はユーザ、医療関係者などが測定された生理学データに影響することを予期するイベントである。この情報を使用すること、およびEMDに基づくデータに情報を関連付けることはユーザの状態に関する追加情報を提供し、ユーザの状態に関して最も見込みのある妥当な最終調整されたアドバイスが可能になる。例えばシステムは(多くは従来の電話、遠隔局またはEMDと関連付けられたBIOS、ウェブサイトなどから手動入力による)ユーザの食事療法情報、(上記と同様の手動入力または存在する薬品管理システムとの自動集積によってなされることができる)ユーザの薬品投与情報、および(手動でまたはEMD、遠隔局、独立の携帯電話などの内蔵加速度計などのようなセンサを介して収集可能な)ユーザの運動情報を収集する。情報が収集されデータベースに格納された後、仮想アシスタントはユーザの生理学状態と食事療法、運動および投薬療法情報とを合致させ、ルールエンジンを用いて個人専用の提案を作成する。例えばフローチャート600において、(ステップおよびステップ628間のような)オプションは、検出された傾向がイベントに対応しているかを判定することを含む。例えばユーザの上昇した心拍が検出される。しかしシステムは、ユーザがジョギング中であることを指摘する追加の入力を有する。従って心拍の増加傾向は追加情報を参照して助言を必要としない。
【0035】
上記システムは理想的にはリアルタイムまたはほぼリアルタイムに基づいて実行される。しかし例えばネットワークエラーや受信可能範囲外のような幾つかの状況において、様々な情報が送信に先立ってキャッシュされる必要がある。システムが機能していないとき、警告はPVAユーザ102に提供されるべきである。
【0036】
フローチャート600は情報が受信可能範囲内にあるか否かの第1の判定を提供する。例えばパルスモニタに関して、パルスが許容範囲にあるかについての第1の判定は毎分60〜100鼓動のような初期設定レベルに予め設定される。この設定が許容できるが、時の経過とともにルールエンジンは図7に図示されるようにPVAユーザ102の生理学状態によって示されるような特定のPVAユーザ102に調整される。また、PVAユーザ102またはPVAユーザ102の健康介護提供者はPVAユーザ102専用に設定を調整してもよい。プロセスはステップ702から開始する。初期情報範囲、レベルなどを確立する(ステップ704)。初期情報は統計的「通常」範囲に予め設定、または介護提供者によって予め設定される。ルールエンジンはPVAユーザの安静時脈拍に関係する情報を受信する(ステップ706)。情報範囲、レベルなどは例えば安静時脈拍に関係した情報に基づいて調整される(ステップ708)。PVAユーザ102の安静時脈拍が典型的に毎分70〜72鼓動である場合、時間の経過とともにパルスの許容閾値は毎分60〜100ビートの初期設定レベルから、例えば毎分65〜75の1つまたは複数のユーザ専用範囲に変更する。誤った高測定値を避けるために、パルスモニタは安静時設定、労働時設定および運動時設定などを有する。調節はいくつかの方法によって達成可能であり、1つの例は体重平均である。
【0037】
図8を参照すると、ルールエンジン510によって使用可能な実行可能なデータベース800が提供される。例示的なデータベース800は組織化構造を提供するための特別な分野および情報を備える。しかし本出願において記載される技術の精神および範囲から逸脱しない範囲内で他のおよび異なる分野および情報が可能であるであることを当業者は認識するであろう。さらに、多くの認識装置および方法が可能である。データベース800はいくつかのフォルダ802を含む。各フォルダ802は特定のPVAユーザ102と関連付けられるであろう。フォルダ802はまた認識フィールド803のPVAユーザ102および特定のEMD110によって認識されうる。例えばPVAユーザ102は血糖EMDの第1のフォルダ802および心電モニタEMDの第2のフォルダ802‘などを有する。第1のフォルダ802はSMBGに関して記載される。第1のフォルダ802は許容範囲、固定フィールド804および、許容範囲、食事後フィールド806を有する。図示されるとおり、固定フィールド804は80〜120の初期設定の許容レベルに設定されうる。食事後フィールド806は100〜180の初期設定の許容レベルに設定されうる。フォルダ802はまた例えば250以上のような高警報設定808および例えば50以下のような低警報設定810を有する。フォルダ802はまた上昇傾向フィールド812および下降傾向フィールド814を有する。上昇傾向フィールド812および下降傾向フィールド814は第1、第2、第3の閾値等を供給するために幾つかのフィールドに分離されうる。上昇傾向フィールド812は助言フィールド816にリンクされる。下降傾向フィールド814はもう1つの助言フィールド820にリンクされる。助言フィールドの数および各フィールドにおける助言の数は監視の精巧なチューニング、モニタのタイプ、生理学状態のタイプなどに依存する。データベース800はまたスケジュールフィールド818を含む。スケジュールフィールドは要求に応じてSMBG検査のような要求された生理学監視を実行ためにPVAユーザに助言を誘発する。そのようなフィールドをモニタにおいていつも必要とするわけではないが、情報がEMDによって提供されない場合、PVAユーザに警告するためのフィールドを有する。
【0038】
さらに、データベース800は静的構造ではない。上記説明したとおり、フィールドは助言を提供するための範囲を調整するための自己学習部品を有する。提供された心拍の特別な例において、初期フィールドは、PVAユーザの心拍が100の高警報に上昇しているとき、初期設定で「しばらく休んでください」というような助言を提供するようになる。しかしPVAユーザの心拍が通常は65〜75bpm範囲であると判定されると、PVAユーザの心拍が75bpmに上昇しているとき、「しばらく休んでください」という助言を提供するよう調整される。もちろん介護提供者は個々のユーザ用にフィールドおよび警報/助言を適合させることができ、あるいは初期設定を単純に使用してシステムに個々を自己学習させることもできる。
【0039】
パターンの周期的監視の一部として、監視された生理学データと提供された助言に関するデータは例えばサーバメモリ504に保存される。周期的に生理学データおよび助言は、例えば看護師、医師、看護開業医などのようなサービスプロバイダによって検査される。このサービスプロバイダは図10に関連して説明されたように、プロセッサによって予め検出されなかった特定パターンを探す。さらに、サービスプロバイダは、その一例が上記提供された自己学習手続きを増大し、取って代わり、あるいは変わりに、特定のPVAユーザ用の範囲を検討および調節する。
【0040】
図11を参照すると、サービスプロバイダによって実行される検討プロセスのフローチャート1100模範が図示される。まず、サービスプロバイダはPVAユーザのデータ範囲を表示する(ステップ1102)。データ範囲は時間周期に監視された生理学データおよびPVAユーザに提供された関連の助言とを含む。表示されたデータを用いて、サービスプロバイダは助言/警報範囲などが調節させる必要があるか否かを判定する(ステップ1104)。判定されると、サービスプロバイダは助言/警報範囲を調節する(ステップ1106)。表示されたデータを用いて、サービスプロバイダは異常パターンまたは予期せぬパターンがデータに存在することを判定する(ステップ1108)。異常または予期せぬパターンが判定されると、サービスプロバイダはPVAユーザのデータの相関関係が上記例示的実施形態に記載のように存在するか否かを判定する(ステップ1110)。相関関係が存在する場合サービスプロバイダは助言を提供し(ステップ1112a)、あるいは相関関係が存在しない場合、警告を提供する(ステップ1112b)(ステップ1112)。表示されたデータを用いて、サービスプロバイダは1つまたは複数の助言の有効性を判定する(ステップ1114)。助言が効果的でない場合、助言は改良、解除あるいは交換される(ステップ1116)。たとえばある人物が心拍を監視されている場合、毎分の鼓動における上昇傾向は「しばらく休め」というPVAユーザへの第1の助言をもたらす。データを検証するとサービスプロバイダは第1の助言は傾向を翻すのに有効でないことに気づく。助言は例えば「しばらく休め」の代わりに「少なくとも10分間休め」のように改良される。代替として、PVAユーザが酸素を使用している場合、助言は例えば「酸素供給を増加せよ」という新たな助言と置換される。助言が傾向を有効に逆転すると判定された場合、あるいは助言が改良、解除または置換された後、サービスプロバイダの検証は終了するか、あるいは他の助言、EMDなどに対して再実行される(ステップ1118)。サービスプロバイダによって実行されていると記載されるが、制御プロセッサも特定の助言が望ましい効果を有しているか否かを判定することができる。例えば第1の助言の3連続対応後、第2の助言は常に提供され、システムは自動的に第1の助言を改良、置換あるいは解除する。自動校正が選択されると、第1のステップ1102は物理的に表示される必要がないのでデータ範囲を監視することと置換される。
【0041】
助言フィールドは例えばインシュリン注射をせよというような単一の助言、または複数のルールおよび助言を具備する。助言は第1、第2などの閾値に対応するいくつかのフィールドに分離される。従って第1の助言は第1の閾値に達した場合、インシュリン注射を取り入れよ、になる。第2の助言は第2の閾値に達した場合、糖尿病薬を服用せよ、になる、などである。代替として、上昇傾向が追跡され、傾向が反転するあるいは修正されるまで異なる助言が提供されうる。所定の閾値または所定の助言数の後、助言は医療関係者に連絡をとること、またはPVAはPVAユーザに連絡する医療関係者へ段階的に高まってもよい。
【0042】
図9を参照すると、生理学検査リマインダの例示的実施形態である。ルールエンジン510はスケジュールされた検査を取り逃がしたときにフラッグを設定する(ステップ902)。中央プロセッサ502はフラッグのデータベース800を周期的に監視または探査する(ステップ904)。スケジュール監視イベントを取り逃がしたと判定された場合、中央プロセッサは警告を遠隔局104に送信する(ステップ906)。警告はテキストメッセージ、Eメール、予め記録された電話メッセージ、図によるアイコン、あるいは他の視覚または音声警告であってもよい。検査が実行され情報がルールエンジン510に送信されると、フラッグは再設定される(ステップ908)。
【0043】
上記は遠隔局および/またはサーバにおいて発生しているある特徴および動作とともに説明されるが、特徴および動作のそのような位置は主に利便性の問題である。機能、助言生成などの多くはどちらか一方の位置において実行されることができる。
【0044】
情報および信号は任意の様々な異なる技術及び技法を用いて提示されることを当業者は理解するであろう。例えば、上記記載を通して参照されうるデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボルおよびチップは電圧、電流、電磁波、磁界または磁性粒子、光学フィールドまたは光学粒子、あるいはそれらの任意の組み合わせで表されてもよい。
【0045】
ここに開示された実施形態と関連して説明される様々な例示的な論理ブロック、モジュール、回路およびアルゴリズムステップは電子ハードウエア、コンピュータソフトウエアあるいは両方の組み合わせとして実施されることを当業者はさらに認識するであろう。ハードウエアとソフトウエアのこの相互変更可能性を明確に例示するために、様々な例示的構成部品、ブロック、モジュール、回路およびステップがそれらの機能性の点で一般的に上記で記載された。そのような機能性がハードウエアまたはソフトウエアとして実施されるか否かは、全システムに課されている特定のアプリケーションおよび設計制約に依存する。当業者は特定のアプリケーション毎に異なる方法で記載の機能性を実施するが、そのような実施の決定は本発明の範囲からの逸脱を生じさせると解釈されるべきでない。
【0046】
ここに開示された実施形態と関連して記載される様々な例示的な論理ブロック、モジュールおよび回路は汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向けIC(ASIC)、ユーザ自身が書き込み可能なゲートアレイ(FPGA)あるいは他のプログラム可能な論理装置、ディスクリートゲートまたはトランジスタ論理、ディスクリートハードウエア構成部品、あるいはここに記載の機能を実行するよう設計されたそれらの任意の組み合わせとともに実施または実行されうる。汎用プロセッサはマイクロプロセッサでもよいが、代替としてプロセッサは従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、あるいはステートマシーンでもよい。プロセッサはまた、例えばDSPとマイクロプロセッサの組み合わせ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと併用された1つまたは複数のマイクロプロセッサ、あるいは任意の他のそのような構成のような、計算装置の組み合わせとして実施されてもよい。
【0047】
ここに開示された実施形態と関連して記載される方法またはアルゴリズムのステップはハードウエア、プロセッサによって実行されるソフトウエアモジュールまたはそれら2つの組み合わせで直接具現されてもよい。ソフトウエアモジュールはランダムアクセスメモリ(RAM)、フラッシュメモリ、読み出し専用メモリ(ROM)、電気的にプログラム可能なROM(EPROM)、電気的に消去および書き込み可能なROM(EEPROM)、レジスタ、ハードディスク、取り外し可能なディスク、CD−ROMあるいは周知の他の形態の格納媒体に存在してもよい。例示的な格納媒体はプロセッサが格納媒体から情報を読み出し、および情報を書き込むことができるようにプロセッサに結合される。代替として、格納媒体はプロセッサと一体的でもよい。プロセッサおよび格納媒体はASICに存在してもよい。ASICは遠隔局、電子医療機器、サーバあるいはそれらの組み合わせに存在してもよい。代替として、プロセッサおよび格納媒体はユーザ端末の個別の構成部品として存在してもよい。
【0048】
開示された実施形態の先の記載は当業者が本発明を実施または使用できるようにするために提供される。それらの実施形態に対する様々な修正は同業者にとって容易に明白であり、ここに定義された包括的原理は発明の精神または範囲を逸脱しない範囲で他の実施形態に適用される。従って本発明はここに示される実施形態に限定されることを意図されておらず、開示された原理および新規の特徴と一致する最も広い範囲を与えられるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザによって保持される遠隔局と、
前記遠隔局に結合され、前記ユーザについての生理学情報を検知する電子医療機器と、
双方向通信リンクを介して前記遠隔局に結合された制御プロセッサと、
前記制御プロセッサに結合されたルールエンジンとを具備し、前記制御プロセッサおよびルールエンジンは医療傾向が存在するか否かを判定するために前記検知された生理学情報を使用し、かつ、前記医療傾向の前記判定に基づいて、前記医療傾向に関連したアドバイスを自動的に提供する、個人用仮想アシスタントシステム。
【請求項2】
前記医療傾向は有害な医療傾向であり、前記アドバイスは前記有害な医療傾向に対処するものである、請求項1による前記個人用仮想アシスタントシステム。
【請求項3】
前記医療傾向は健康な医療傾向であり、前記アドバイスは前記健康な医療傾向を促進するものである、請求項1による前記個人用仮想アシスタントシステム。
【請求項4】
前記システムはリアルタイムまたは準リアルタイムのうちの少なくとも一方において動作する、請求項1による前記個人用仮想アシスタントシステム。
【請求項5】
前記システムは前記生理学情報をキャッシュする、請求項1による前記個人用仮想アシスタントシステム。
【請求項6】
前記制御プロセッサおよび前記ルールエンジンは前記遠隔局から離れたサーバに設置される、請求項1による前記個人用仮想アシスタントシステム。
【請求項7】
前記電子医療機器は無線データリンクを介して前記遠隔局に接続される、請求項1による前記個人用仮想アシスタントシステム。
【請求項8】
前記無線データリンクは低電力接続である、請求項7による前記個人用仮想アシスタントシステム。
【請求項9】
前記電子医療機器は前記遠隔局に組み込まれる、請求項1による前記個人用仮想アシスタントシステム。
【請求項10】
前記電子医療機器は前記遠隔局に取り外し可能に接続される、請求項1による前記個人用仮想アシスタントシステム。
【請求項11】
前記電子医療機器は有線データリンクを介して前記遠隔局に接続される、請求項1による前記個人用仮想アシスタントシステム。
【請求項12】
前記有線データリンクはUSBデータポートを具備する、請求項11による前記個人用仮想アシスタントシステム。
【請求項13】
サーバは基地局および無線ネットワークを介して前記遠隔局に結合される、請求項6による前記個人用仮想アシスタントシステム。
【請求項14】
前記サーバは有線ネットワークを介して前記遠隔局に結合される、請求項13による前記個人用仮想アシスタントシステム。
【請求項15】
前記制御プロセッサおよびルールエンジンはまた、即座の医療要請が存在するか否かを判定するために前記検知された生理学情報を使用し、前記即座の医療要請の判定に基づいて緊急医療関係者へ自動的に提供および警告する、請求項1による前記個人用仮想アシスタントシステム。
【請求項16】
前記電子医療機器は複数の電子医療機器を具備する、請求項1による前記個人用仮想アシスタントシステム。
【請求項17】
前記電子医療機器は、血糖モニタ、脈拍モニタ、心電モニタ、可変心拍モニタ、血液酸素モニタ、酸素モニタまたは血圧モニタからなる医療機器のグループから選択される、請求項1による前記個人用仮想アシスタントシステム。
【請求項18】
前記ユーザの生理学情報を検知することと、
制御プロセッサおよびルールエンジンに前記ユーザの前記検知した生理学情報を送信することと、
前記生理学情報が傾向を有するか否かを前記制御プロセッサおよびルールエンジンによって判定することと、
前記傾向が存在すると判定された場合、前記傾向に基づいて前記制御プロセッサおよびルールエンジンから仮想アシスタンスを前記ユーザに自動的に提供することとを具備する、
前記ユーザの生理学情報に基づいてユーザに仮想アシスタントを自動的に提供する方法。
【請求項19】
前記判定された傾向は有害な傾向であり、かつ前記仮想アシスタンスは前記有害な傾向に対処することに関する、請求項16による前記方法。
【請求項20】
前記判定された傾向は有益な傾向であり、かつ前記仮想アシスタンスは前記有益な傾向を促進することに関する、請求項16による前記方法。
【請求項21】
前記仮想アシスタンスはリアルタイムまたは準リアルタイムのうちの少なくとも一方において提供される、請求項18による前記方法。
【請求項22】
前記ユーザの生理学情報を検知する前記ステップは、
電子医療機器を用いて前記生理学情報を取得することと、
遠隔局に前記取得した生理学情報を送信することとを具備し、ここで、前記取得した生理学情報は前記検知された生理学情報である、請求項18による前記方法。
【請求項23】
前記遠隔局へ前記取得した生理学情報を送信する前記ステップは低電力送信を使用することを具備する、請求項22による前記方法。
【請求項24】
前記制御プロセッサおよび前記ルールエンジンへ前記検知された生理学情報を送信する前記ステップはサーバへの無線通信経路を使用することを具備する、請求項18による前記方法。
【請求項25】
仮想アシスタンスを前記ユーザに自動的に提供する前記ステップは、
前回の仮想アシスタンスが前記傾向に基づいて提供されたか否かを判定するステップ、および
前回の仮想アシスタンスが提供されたと判定された場合、前回の仮想アシスタンスを考慮した異なる仮想アシスタンスを提供するステップを更に具備する、請求項18による前記方法。
【請求項26】
前記異なる仮想アシスタンスの量が予め定義された量を超過するか否かを判定することと、前記異なる仮想アシスタンスの量が前記予め定義された量を超過する場合、緊急医療関係者へ警報を提供するステップを更に具備する、請求項25による前記方法。
【請求項27】
前記生理学情報は傾向を有するか否かを前記制御プロセッサとルールエンジンによって判定する前記ステップは、
前記傾向に関する複数の範囲を確立することと、
前記複数の範囲のどれに前記傾向が存在するか否かを判定することと、
前記傾向が存在する前記範囲に基づいて前記ユーザに仮想アシスタンスを提供することとをさらに具備する、請求項18による前記方法。
【請求項28】
仮想アシスタンスを提供する前記ステップは、前記ユーザにメッセージを提供することを具備し、前記メッセージは、テキストメッセージ、音声記録メッセージ、映像メッセージ、音声メッセージ、画像メッセージまたはEメールからなるメッセージのグループから選択される、請求項18による前記方法。
【請求項29】
ユーザの生理学情報を受信することと、
制御プロセッサとルールエンジンへ前記ユーザの前記生理学情報を送信することと、
前記生理学情報が傾向を有するか否かを前記制御プロセッサおよびルールエンジンによって判定することと、
前記傾向が存在することが判定された場合、前記傾向に基づいて前記制御プロセッサおよびルールエンジンから仮想アシスタンスを前記ユーザに自動的に提供することとを具備する、
ユーザの生理学情報に基づいてユーザに仮想アシスタントを自動的に提供する方法を具現するコンピュータ読取り可能媒体。
【請求項30】
前記傾向は有害な傾向であり、かつ前記仮想アシスタンスは前記有害な傾向に対処することである、請求項29の前記コンピュータ読取り可能媒体。
【請求項31】
前記傾向は有益な傾向であり、前記仮想アシスタントは前記有益な傾向を促進することに関する、請求項29の前記コンピュータ読取り可能。
【請求項32】
無線ネットワークで情報を通信するように動作可能な送信/受信回路と、
ユーザインターフェースと、
制御プロセッサとを具備し、
前記制御プロセッサはユーザに関する生理学情報を受信して、前記生理学情報をサーバへ少なくとも1つの送信受信回路によって通信させ、前記制御プロセッサは前記サーバから仮想アシスタンス情報を受信して、前記ユーザインターフェースを介して前記ユーザに前記仮想アシスタンス情報を表示する、遠隔局装置。
【請求項33】
前記送信/受信回路は少なくとも低電力送信/受信構成部品を具備する、請求項32による前記遠隔局。
【請求項34】
ユーザに関する生理学情報を受信する手段と、
サーバに無線ネットワークで前記生理学情報を送信する手段と、
前記サーバから仮想アシスタンスを受信する手段と、
前記ユーザに前記仮想アシスタンスを提供する手段とを具備する、遠隔局装置。
【請求項35】
ユーザの生理学情報におけるパターンを識別する方法であって、
前記ユーザの生理学情報を検知するステップと、
制御プロセッサとルールエンジンに前記ユーザの前記検知された生理学情報を送信するステップと、
少なくとも選択された期間、前記生理学情報を保管するステップと、
少なくとも1のパターンが存在するか否かを判定するために前記選択された期間で前記生理学情報を分析するステップと、
前記少なくとも1のパターンに関する前記ユーザへの仮想アシスタンスを提供するステップとを具備する方法。
【請求項36】
前記選択された期間は、分、時間、日、週、月または年からなるグループから選択される、請求項35による方法。
【請求項37】
前記少なくとも1のパターンを少なくとも1のイベントと関連付けるステップを更に具備する、請求項35による方法。
【請求項38】
前記提供された仮想アシスタンスは前記関連付けられたイベントに更に関連する、請求項37による方法。
【請求項39】
前記パターンがイベントと関連づくられていないとき、前記ユーザ、医療関係者または介護提供者のうちの少なくとも1に警告するステップをさらに具備する、請求項35による方法。
【請求項40】
前記複数の範囲は予め設定される、請求項27による方法。
【請求項41】
前記複数の範囲は医療関係者または介護提供者のうち少なくとも1によって予め設定される、請求項40による方法。
【請求項42】
前記複数の範囲は検知された生理学情報に基づいて調節される、請求項27による方法。
【請求項43】
仮想アシスタントユーザに関するデータの範囲を監視するステップであって、前記データは生理学情報と仮想アシスタントによって前記仮想アシスタントユーザに提供された助言とを具備するステップと、
助言を提供するための少なくとも1つの範囲が調節を必要とするか否かを判定するステップと、
前記仮想アシスタントユーザへの前記少なくとも1つの範囲を適応させるよう前記少なくとも1つの範囲を調節するステップとを具備する、助言を提供するよう仮想アシスタントを適応させる方法。
【請求項44】
前記データが予期せぬパターンを有するか否かを判定するステップを更に具備する、請求項43の方法。
【請求項45】
前記予期せぬパターンがイベントと関連付けされることができるか否かを判定するステップをさらに具備する、請求項44の方法。
【請求項46】
前記予期せぬパターンに基づいて前記仮想アシスタントユーザへの助言または警告のうち少なくとも1つを提供するステップを更に具備する、請求項45の方法。
【請求項47】
少なくとも1つの助言が有効であるか否かを前記監視されたデータの範囲に基づいて判定するステップを更に具備する、請求項43の方法。
【請求項48】
前記少なくとも1つの助言が有効でないと判定された場合、前記助言を変更することを更に具備する、請求項47の方法。
【請求項49】
前記助言を変更する前記ステップは、前記少なくとも1つのの助言を修正する、除去するまたは置換することのうち少なくとも1つを具備する、請求項48の方法。
【請求項50】
データの前記範囲を監視する前記ステップは、サービスプロバイダに前記データを表示することを具備する、請求項43の方法。
【請求項51】
前記少なくとも1つのイベントは前記生理学情報と前記関連情報からなる入力のグループから選択される入力に関係する、請求項37による前記方法。
【請求項52】
前記関連情報は前記ユーザによって登録される情報からなる、請求項51による方法。
【請求項53】
前記ユーザによって手動で登録される前記情報は、食物情報、肉体活動情報および投薬情報のうちの少なくとも1つを具備する、請求項52による方法。
【請求項54】
生理学情報における傾向が検出されるときユーザに仮想アシスタンスを提供するシステムであって、
ユーザによって保持される遠隔局と、
前記ユーザについての生理学情報を検知するための電子医療機器であって、前記遠隔局に結合される電子医療機器と、
少なくとも選択された期間にわたり生理学情報を保管するために前記遠隔局に結合されるメモリと、
前記メモリに接続されたパターン認識エンジンであって、パターンが前記生理学情報に存在するか否かを判定するために少なくとも前記選択された期間に前記保管された生理学情報を分析するためのパターン認識エンジンと、
前記パターン認識エンジンが前記パターンが存在することを判定する際、前記ルールエンジンは前記検出されたパターンに基づいて助言を生成するよう、前記パターン認識エンジンに接続されたルールエンジンとを具備する、システム。
【請求項55】
前記検出されたパターンが予期せぬパターンであるときに、前記ルールエンジンは前記助言を生成するのみである、請求項54の前記システム。
【請求項56】
前記生理学情報について前記ユーザから関連情報を受信するために前記遠隔局または前記電子医療機器のうち少なくとも1つに結合されたユーザインターフェースを更に具備する、請求項55のシステム。
【請求項57】
前記関連情報は食物情報、投薬情報および肉体活動情報のうち少なくとも1つを具備する、請求項56のシステム。
【請求項58】
相関エンジンを更に具備し、前記相関エンジンは前記検出されたパターンと前記関連情報との間に相関関係が存在するか否かを判定するための前記パターン認識エンジンに接続される、請求項56のシステム。
【請求項59】
前記助言はまた前記検出されたパターンと前記関連情報との間の相関関係に基づく、請求項58のシステム。
【請求項60】
生理学情報における傾向が検出されるときにユーザに仮想アシスタンスを提供する方法を具現するコンピュータ読取り可能媒体であって、前記方法は、
ユーザについての生理学情報を受信することと、
少なくとも選択された期間にわたって前記受信された生理学情報を保管することと、
パターンが前記生理学情報に存在するか否かを判定するために少なくとも前記選択された期間に前記受信された生理学情報を分析することと、
前記判定されたパターンに基づいて前記ユーザに助言を生成することとを具備する、コンピュータ読取り可能媒体。
【請求項61】
前記ルールエンジンは前記ユーザに関する複数の情報を使用し、前記複数の情報は食物、活動、感情的ムード、ストレスまたはスケジュール情報からなる情報のグループから選択される、請求項1による個人用仮想アシスタント。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公表番号】特表2010−530784(P2010−530784A)
【公表日】平成22年9月16日(2010.9.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−513410(P2010−513410)
【出願日】平成20年6月19日(2008.6.19)
【国際出願番号】PCT/US2008/067513
【国際公開番号】WO2008/157701
【国際公開日】平成20年12月24日(2008.12.24)
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】