説明

倒立二輪車

【課題】モータの負荷が高い場合であっても、安定した動作を行うことができる。
【解決手段】倒立二輪車は、駆動手段にかかる負荷を取得する負荷情報取得手段と、倒立二輪車の姿勢角の情報を取得する姿勢情報取得手段と、駆動手段にかかる負荷と、姿勢情報取得手段により取得された姿勢角と、に基づいて、倒立二輪車が倒立状態を維持できる限界姿勢角と、姿勢角が限界姿勢角に達する前に警告を行うための警告姿勢角と、を求める演算部と、駆動手段を駆動制御する制御部と、を備える。制御部は、現在の姿勢角が警告姿勢角以上に傾動した場合には、ユーザに警告を発する制御を行い、現在の姿勢角が前記限界姿勢角以上に傾動した場合には、ユーザに警告するとともに前記駆動手段の出力を下げる制御を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、倒立二輪車に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、倒立状態を維持して走行する倒立二輪車の研究がされている。倒立二輪車は、前後方向のバランスをとることにより動的に安定性を確保し、搭乗者の重心移動に基づいて走行状態を変化させる。
【0003】
従来の倒立二輪車は、フィードバック制御を行うことにより、倒立状態を維持しつつ走行するよう制御される。図4は、従来の倒立二輪車が走行する場合の動作フローチャートである。
移動体(倒立二輪車)20は、車体210と、ステップ部220と、駆動輪230と、を備える。車体210は、車体210の姿勢角を検知する姿勢角センサ211と、駆動輪230を駆動する駆動手段214と、駆動手段214の回転角を取得する回転角センサ215と、駆動手段214の動作を制御する制御部217と、姿勢角から車速を演算する演算部218と、を備える。駆動手段214は、以下ではモータとする。
【0004】
処理をスタートする(ST10)。このとき、移動体20には、すでにステップ部220に人が搭乗している状態とする。また、移動体20は、倒立制御が行われているものとする。
【0005】
移動体20は、姿勢角センサ211による姿勢角の観測を行う(ST20)。例えば、姿勢角センサ211は、搭乗者の重心移動による、車体210の傾動を検出する。
【0006】
次に、モータの回転速度を観測する(ST30)。回転角センサ215は、モータの回転角や回転数を取得する。
【0007】
次に、必要な車速を計算する(ST40)。具体的には、演算部218は、観測された搭乗者の重心の移動に基づいて、必要な車速を求める。
【0008】
次に、制御部217はモータに速度を指令する(ST50)。すなわち、制御部217はモータの動作を制御する。これにより、モータは、移動体20が必要な車速で走行するよう、駆動輪230を動作させる。その後、ST10の処理に戻る。
このようにして、移動体20では、車体210の姿勢に応じ、走行状態の制御が行われる。
【0009】
特許文献1には、センサの故障等で車体の傾斜状態が取得できない場合に、駆動手段のトルク及び回転数から、車体の傾斜状態を推測する移動体について記載されている。また、該移動体は、推測した値とセンサで検出した値を比較することで、センサの故障の検出を行うことができる。
【0010】
特許文献2には、搭乗者を個体識別して、搭乗者の身体的特徴、習熟度などに基づいて走行制御を行う移動体について記載されている。これにより、該移動体は、搭乗者に応じた安定性を得ることができる。
【0011】
特許文献3には、最大出力と現出力の間の差によって決定されるヘッドルームが指定限界に落ちるときに警告を行う移動体について記載されている。これによると、移動体は、平坦でない路面において、電力が供給されない場合の転倒を防止できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】特開2010−170457号公報
【特許文献2】特開2008−087674号公報
【特許文献2】特開2003−502002号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
しかしながら、従来の倒立二輪車では、路面状況や搭乗者の体重によってモータの負荷が高まる場合がある。例えば、図5(a)に示すように、勾配が急な路面を登坂する場合には、許容できる姿勢変動量が小さくなるとともに、モータにかかる負荷が高くなる。図5(b)に示すように勾配が緩やかな路面を登坂する場合には、許容できる姿勢変動量が大きくなるとともに、モータにかかる負荷が低くなる。
倒立二輪車は、モータの負荷を調整することで倒立状態を維持するが、想定よりも厳しい斜度の路面の走行時や、体重の重い人が搭乗することによってモータの負荷の高まると、倒立制御を維持するモータ負荷の限界に近づき、倒立二輪車の挙動が不安定になる場合があった。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明にかかる倒立二輪車は、同軸上に配置され、独立して回転駆動する左右一対の駆動手段と、駆動手段に取りつけられた駆動輪を備え、前記駆動輪の駆動によって姿勢を制御する倒立二輪車であって、前記駆動手段にかかる負荷を取得する負荷情報取得手段と、前記倒立二輪車の姿勢角の情報を取得する姿勢情報取得手段と、前記負荷取得手段により取得された駆動手段にかかる負荷に基づいて、前記倒立二輪車が倒立状態を維持できる限界姿勢角と、姿勢角が限界姿勢角に達する前に警告を行うための警告姿勢角と、を求める演算部と、前記駆動手段を駆動制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記姿勢情報取得手段により取得された現在の姿勢角が前記警告姿勢角以上に傾動した場合には、ユーザに警告を発する制御を行い、現在の姿勢角が前記限界姿勢角以上に傾動した場合には、ユーザに警告するとともに前記駆動手段の出力を下げる制御を行う。
これにより、倒立状態が維持できない状態が近付いた場合には搭乗者に警告を発し、倒立状態が維持できない状態となった場合には緩やかに停止することができる。
【発明の効果】
【0015】
モータの負荷が高い場合であっても、安定した動作を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】実施の形態1にかかる移動体のブロック図である。
【図2】実施の形態1にかかる移動体の動作フローチャートである。
【図3】実施の形態1にかかる移動体の概略図である。
【図4】従来の移動体の動作フローチャートである。
【図5】従来の移動体の走行状態を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
実施の形態1
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1は、移動体10のブロック図である。移動体10は、倒立二輪車である。移動体10は、車体110と、ステップ部120と、駆動輪130と、ハンドル部140と、を備える。
【0018】
車体110は、姿勢角センサ111と、駆動手段114と、回転角センサ115と、旋回センサ116と、制御部117と、を備える。車体110は、車体110の左右に設けられた一対の駆動輪130により支持されている。車体110には、ステップ部120と、ハンドル部140が連結している。
【0019】
姿勢角センサ111は、角速度センサ112と、加速度センサ113と、を備える。姿勢角センサ111は、角速度センサ112と、加速度センサ113を用いて、移動体10の状態を検知する、姿勢情報取得手段である。
【0020】
角速度センサ112は、車体110の傾動状態を取得する。より具体的には、角速度センサ112は、搭乗者が前方に重心を掛けるよう姿勢を変化させることにより生じる、車体110のピッチ方向(車軸周り)の傾動角の変化量を求める。角速度センサ112は、取得した値を、制御部117に出力する。
【0021】
加速度センサ113は、移動体10の加速度を取得する加速度計である。例えば、加速度センサ113は、移動体10の走行方向の加速度と、旋回する場合にかかる遠心力により生じる加速度と、地軸の方向の加速度と、のそれぞれを取得する。加速度センサ113は、取得した値を、制御部117に出力する。
【0022】
駆動手段114は、制御部117から供給された制御信号に基づき、駆動輪130を駆動させる。典型的には、駆動手段114は、モータである。例えば、駆動手段114は、車体110の左右に設けられた駆動輪130をそれぞれ独立して駆動させるために、複数のモータであっても良い。駆動手段114は、回転角センサ115と接続している。
【0023】
回転角センサ115は、駆動手段114に接続しているエンコーダであり、回転角センサ115は、駆動手段114として用いられているモータの、単位時間あたりの回転角や、回転数をエンコーダ値として検知する。なお、回転角センサ115は、駆動手段114のトルクを取得する機能を有するのが望ましい。
回転角センサ115は、取得したエンコーダ値を演算部118に出力することで、駆動手段114にかかる負荷を算出する、負荷情報取得手段である。
【0024】
旋回センサ116は、移動体10の旋回角度を決めるためのセンサである。例えば、旋回センサ116は、搭乗者によるハンドル部140の傾動や、車体110をロール方向(走行方向に平行な移動体10の前後軸周り)に傾けたことによる旋回指示を取得する。旋回センサ116は、取得した旋回指示を、制御部117に出力する。
【0025】
制御部117は、各構成要素の動作を制御する。制御部117は、演算を行う演算部118を有する。
制御部117は、姿勢角センサ111と、回転角センサ115と、旋回センサ116により取得された、センサ値が供給される。また、制御部117は、搭乗者によるステップ部120と、ハンドル部140の操作に基づく情報が供給される。制御部117は、移動体10が該車速で走行するよう、駆動手段114に制御信号を出力する。制御部117は、移動体10の姿勢角が、駆動手段114に倒立状態が維持困難となる負荷状態を要求する姿勢角(倒立限界姿勢角)となった場合には、表示部141や音声出力部142が警告を発するように制御するとともに、駆動手段114の負荷を低減するよう制御する。また、制御部117は、移動体10の姿勢角が、倒立限界姿勢角に達する前に警告を行う姿勢角(警告姿勢角)となった場合には、表示部141や音声出力部142が警告を発するように制御する。制御部117の動作については、後に詳述する。
【0026】
演算部118は、制御部117の制御に基づいて演算を行う。例えば、演算部118は、CPU(Central Processing Unit)を備えており、プログラムに基づいて動作することで演算を行う。
例えば、演算部118は、姿勢角センサ111から供給されたセンサ値と、駆動手段114の駆動状態に基づいて、倒立限界姿勢角と、警告姿勢角を算出する。また、姿勢角センサ111で取得された姿勢角と、倒立限界姿勢角および警告姿勢角との比較を行う。演算部118の動作については、後に詳述する。
【0027】
ステップ部120は、搭乗者が足を乗せるステッププレートである。ステップ部120は、ステップスイッチ121を備える。
【0028】
ステップスイッチ121は、人がステップ部120に搭乗したか否かを検知する。例えば、ステップスイッチ121は、人の搭乗によるステップ部への荷重を検知することで、移動体10への人の搭乗を検知する感圧センサである。ステップスイッチ121は、検知の結果を制御部117に出力する。
【0029】
駆動輪130は、駆動手段114から駆動力を受けて駆動する、一対の車輪である。駆動輪130は、車体110の左右に同軸上に設けられており、車体の走行方向に直交した軸を中心に回転する
【0030】
ハンドル部140は、端部が車体110に連結している。典型的には、ハンドル部140は、搭乗者により把持され操作が行われる。ハンドル部140は、表示部141と、音声出力部142と、降車ボタン143と、旋回ボタン144と、を備える。
【0031】
表示部141は、例えば液晶パネルである。表示部141は、姿勢角が、警告姿勢角や倒立限界姿勢角となった場合に、警告を表示する。また、表示部141は、移動体10の倒立制御を開始しているか否かの表示や、降車ボタン143の操作により降車モードとなった場合に、降車モードである旨の表示を行う。
【0032】
音声出力部142は、例えばブザーである。音声出力部142は、姿勢角が警告姿勢角や倒立限界姿勢角となった場合に、警告音を発生させる。
【0033】
降車ボタン143は、搭乗者が降車しやすい状態となるように、移動体10を操作するボタンである。例えば、降車ボタン143は、搭乗者の操作に基づき、制御部117に降車するための信号を出力する。降車のための信号を供給された制御部117は、移動体10を停止させ、車体110の後方部を設置させる方向に傾動させることで、搭乗者が降車しやすい状態となるよう、移動体10を制御する。
【0034】
旋回ボタン144は、移動体10を旋回走行するためのボタンである。例えば、旋回ボタン144は、搭乗者の操作に基づき、制御部117に旋回するための信号を出力する。ここで、旋回ボタン144では、旋回角度を任意に定められるのが望ましい。旋回するための信号を供給された制御部117は、移動体10が旋回して走行するように、駆動手段114の制御を行う。
【0035】
次に、移動体10が倒立制御状態で走行し、駆動手段114の負荷に応じて、倒立状態が維持困難となる姿勢を検出し、ユーザへの警告等を行う処理フローについて説明する。図2は、移動体10の動作のフローチャートである。なお、以下では駆動手段114は、モータとして説明する。
【0036】
処理を開始する(ST100)。このとき移動体10は、人が搭乗している状態であり、倒立制御状態とする。制御部117が、搭乗者の重心移動による車体110の傾動に基づいて、モータの動作状態を制御することで、移動体10の走行が開始する。
このとき、表示部141は、移動体10が倒立制御状態である旨の表示を行う。
【0037】
モータの負荷を求める(ST110)。より具体的には、回転角センサ115は、モータの単位時間あたりの回転角や回転数を取得し、エンコーダ値として演算部118に出力する。演算部118は、エンコーダ値に基づいて、モータにかかっている負荷を算出する。
【0038】
モータにかかる負荷から、倒立限界姿勢角を求める(ST120)。具体的には、演算部118は、ST110で算出したモータの負荷に基づき、モータにかかる負荷を原因として倒立制御が不可能となるときの姿勢角を、倒立限界姿勢角として算出する。例えば、モータの負荷が100%となる姿勢角を倒立限界姿勢角とする場合に、現在のモータの負荷が70%であれば、演算部118は、さらに30%分だけモータに負荷がかかる姿勢角を、倒立限界姿勢角として算出する。
図3は、移動体10が、登坂するよう走行している状態を示す概略図である。図3では、鉛直方向を短破線で示し、倒立限界姿勢角を長破線で示す。
【0039】
次に、警告姿勢角を求める(ST130)。警告姿勢角は、姿勢角が倒立限界姿勢角に達する前に、ユーザに警告を発するための姿勢角である。具体的には、演算部118は、ST120で倒立限界姿勢角に基づいて警告姿勢角を算出する。例えば、演算部118は、倒立限界姿勢角から3°後方に傾動させた姿勢角を、警告姿勢角として算出する。
なお、演算部118は、警告姿勢角を、倒立限界姿勢角を算出した方法と同様の方法で求めても良い。例えば、モータの負荷が90%となる姿勢角を警告姿勢角とする場合に、現在のモータの負荷が70%であれば、演算部118は、さらに20%分だけモータに負荷がかかる姿勢角を、警告姿勢角として算出する。図3において、警告姿勢角を一点鎖線で示す。
なお、警告姿勢角の算出方法は、上記の方法に限られない。
【0040】
姿勢角を観測する(ST140)。具体的には、姿勢角センサ111は、車体110の傾動や加速度を取得し、現在の姿勢角を取得する。姿勢角センサ111は、取得した姿勢角を、制御部117に出力する。
このとき、旋回センサ116は、搭乗者による旋回の操作を検出し、検出信号を制御部117に出力するのが望ましい。
【0041】
次に、検出された姿勢角と、倒立限界姿勢角の比較を行う(ST150)。より具体的には、演算部118は、姿勢角センサ111により取得された現在の姿勢角が、ST120で算出した倒立限界姿勢角より傾動した状態であるか否かを、比較して判定する。
【0042】
現在の姿勢角が、倒立限界姿勢角以上に傾動している場合には(ST150でYES)、すでにモータに過負荷がかかった状態であり、倒立制御が破綻することが予見される。そこで、制御部117は、表示部141および音声出力部142が警告を発するよう制御する。また、制御部117は、モータのゲインを弱めるよう制御する(ST160)。これにより、移動体10は、減速動作を行い、倒立制御の破綻後の暴走を予防する。
その後、例えばステップスイッチ121により人の降車が確認された場合には、制御部117は、移動体10の動作を停止させる(ST161)。
【0043】
現在の姿勢角が、倒立限界姿勢角に達していない場合には(ST150でNO)、現在の姿勢角と、警告姿勢角の比較を行う(ST170)。
【0044】
現在の姿勢角が、警告姿勢角以上に傾動している場合には(ST170でYES)、制御部117は、表示部141および音声出力部142が警告を発するよう制御する(ST180)。なお、この場合の姿勢角は、警告姿勢角に達しているが、倒立限界姿勢角には達していない。したがって、表示部141および音声出力部142は、姿勢角が倒立限界姿勢角とならないよう警告を発する。その後、ST190に進む。
【0045】
現在の姿勢角が、警告姿勢角に達していない場合には(ST170でNO)、ST190に進む。
【0046】
モータの回転速度を観測する(ST190)。具体的には、回転角センサ115は、モータの回転を取得する。回転角センサ115は、取得したエンコーダ値を制御部117に出力する。
【0047】
必要な車速を計算する(ST200)。姿勢角センサ111は、現在の姿勢角を取得し、制御部117に姿勢角の値を出力する。制御部117は、演算部118において、供給された姿勢角の値に基づいて必要な車速を算出する。
【0048】
モータへ速度を指令する(ST210)。すなわち、制御部117は、移動体10がST200で算出された車速で走行するよう、モータの動作を制御する。これにより、モータから駆動輪130に必要な駆動力が与えられ、移動体10の走行速度が調整される。
その後ST110に戻り、移動体10の走行が終了するまで、処理を繰り返し行う。
【0049】
移動体10は、倒立状態が維持困難となる姿勢角に近づいた場合には警告を発し、倒立状態が維持困難となる姿勢角となった場合には警告を発するとともに、倒立状態の破綻後の暴走を予防するため、減速動作を行う。これにより、移動体10は、倒立制御状態が維持困難となる状態が近付いた場合に、警告を発することで倒立状態の破綻をあらかじめ回避することができる。また、移動体10の倒立状態が、維持困難となった場合であっても、柔軟に停止することができる。
したがって、移動体10は、路面の斜度や搭乗者の体重を測定するためのセンサを設けることなく、駆動手段114の負荷に応じて、安定した動作を行うことができる。
【0050】
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。例えば、姿勢角センサ111は、車体110に備えられているものとして記載したが、ハンドル部140などの、車体110以外の箇所に備えられていても良い。
【符号の説明】
【0051】
10 移動体
20 移動体
110 車体
111 姿勢角センサ
112 角速度センサ
113 加速度センサ
114 駆動手段
115 回転角センサ
116 旋回センサ
117 制御部
118 演算部
120 ステップ部
121 ステップスイッチ
130 駆動輪
140 ハンドル部
141 表示部
142 音声出力部
143 降車ボタン
144 旋回ボタン
210 車体
211 姿勢角センサ
214 駆動手段
215 回転角センサ
217 制御部
218 演算部
220 ステップ部
230 駆動輪

【特許請求の範囲】
【請求項1】
同軸上に配置され、独立して回転駆動する左右一対の駆動手段と、駆動手段に取りつけられた駆動輪を備え、前記駆動輪の駆動によって姿勢を制御する倒立二輪車であって、
前記駆動手段にかかる負荷を取得する負荷情報取得手段と、
前記倒立二輪車の姿勢角の情報を取得する姿勢情報取得手段と、
前記負荷取得手段により取得された駆動手段にかかる負荷に基づいて、前記倒立二輪車が倒立状態を維持できる限界姿勢角と、姿勢角が限界姿勢角に達する前に警告を行うための警告姿勢角と、を求める演算部と、
前記駆動手段を駆動制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、前記姿勢情報取得手段により取得された現在の姿勢角が前記警告姿勢角以上に傾動した場合には、ユーザに警告を発する制御を行い、現在の姿勢角が前記限界姿勢角以上に傾動した場合には、ユーザに警告するとともに前記駆動手段の出力を下げる制御を行う、倒立二輪車。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−136207(P2012−136207A)
【公開日】平成24年7月19日(2012.7.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−291773(P2010−291773)
【出願日】平成22年12月28日(2010.12.28)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】