偏心形回転弁及びこの偏心形回転弁を備えた配管ユニット
【課題】流量制御精度等の弁性能を向上することができ、しかも、配管構造全体の簡素化に貢献することができる偏心形回転弁を提供する。
【解決手段】圧力流体の流路21,22の中途部に弁室11を備えた弁本体12と、弁本体12に回転可能に支持され且つ一端が弁室11内に臨む弁軸13と、弁軸13に方持ちで支持されて弁室13内で回動変位することによって流路21の弁室11への開放端を開閉する弁プラグ15と、弁室11内のうち弁プラグ15の回動範囲外に圧力流体に対するフィルタ18とを備えている。
【解決手段】圧力流体の流路21,22の中途部に弁室11を備えた弁本体12と、弁本体12に回転可能に支持され且つ一端が弁室11内に臨む弁軸13と、弁軸13に方持ちで支持されて弁室13内で回動変位することによって流路21の弁室11への開放端を開閉する弁プラグ15と、弁室11内のうち弁プラグ15の回動範囲外に圧力流体に対するフィルタ18とを備えている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、圧力流体制御のための偏心形回転弁に関する。
【背景技術】
【0002】
【特許文献1】実開昭57−147467号公報
【特許文献2】特開平11−118044号公報
【0003】
従来の偏心形回転弁としては、例えば、図11に示すものが知られている(特許文献1,2参照)。
図11に示す偏心形回転弁は、図示左右に直管状に連痛する圧力流体の流路1aが形成されると共にその中途部に弁室1bを形成した弁本体1と、弁室1bを貫通して一端が支持部1cに保持された弁軸2と、弁室1b内に位置する弁軸2にアーム3を介して保持された弁プラグ4と、流路1aの吸気側に設けられたリテーナ5及び弁座6とを備え、弁軸2の回転により弁プラグ4で弁座6の開放端を開閉するものである。
【0004】
支持部1cは、図12に示すように、弁軸2の一端を回転可能に支持するために弁室1b内に突出しており、これにより、流路1aの一部を構成する弁室1bを横切るような構成となっている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、図11及び図12に示した偏心形回転弁では、1本の弁軸2に弁プラグ4を両持ち状態で取り付けているものであることから、弁軸2が流路1aを横切ってしまい、弁軸2が圧力流体の流れに対する抵抗となって流量を低下させ、結果的に弁容量(Cv値)が低下して弁性能を向上させることができないという問題が生じていた。
【0006】
一方、このような制御弁(ユニット)を用いた配管構造では、圧力流体の種類等に応じて、圧力流体成分の一部を除去したり塵埃等の不正成分を除去するためのフィルタを配することが周知であるが、このようなフィルタは制御弁(ユニット)以外の配管構造内に配置するのが一般的である。
【0007】
本発明は、流量制御精度等の弁性能を向上することができ、しかも、配管構造全体の簡素化に貢献することができる偏心形回転弁を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の偏心形回転弁は、圧力流体の流路中途部に弁室を備えた弁本体と、該弁本体に回転可能に支持され且つ一端が前記弁室内に臨む弁軸と、該弁軸に方持ちで支持されて前記弁室内で回動変位することによって前記流路の前記弁室への開放端を開閉する弁プラグとを備えた偏心形回転弁において、前記弁室内のうち前記弁プラグの回動範囲外に圧力流体に対するフィルタを設けたことを特徴とする。
【0009】
また、本発明の偏心形回転弁は、圧力流体の流路中途部に弁室を備えた弁本体と、該弁本体に回転可能に支持され且つ一端が前記弁室内に臨む弁軸と、該弁軸に方持ちで支持されて前記弁室内で回動変位することによって前記流路の前記弁室への上流側開放端を開閉する弁プラグとを備えた偏心形回転弁において、前記弁プラグよりも下流側の前記弁室又は前記流路中に圧力流体に対するフィルタを設けたことを特徴とする。
【0010】
さらに、本発明の配管ユニットは、請求項1又は請求項2に記載の偏心形回転弁を備えていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係る偏心形回転弁によれば、流量制御精度等の弁性能を向上することができ、しかも、配管構造全体の簡素化に貢献することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、図面に基づき本発明の実施例について説明する。図1乃至図7は本発明の実施例を示す。
【0013】
図1において、偏心形回転弁10は、図示左右に直管状に貫通する圧力流体の流路中途部に弁室11を形成した弁本体12と、弁本体12に回転可能に支持され且つ一端が弁室11内に臨む弁軸13と、弁軸13にアーム14を介して方持ちで支持された弁プラグ15と、弁プラグ15よりも吸気側の流路中に設けられたリテーナ16及び弁座17と、弁プラグ15よりも排気側の弁室11内に設けられたフィルタ18とを備えている。
弁本体12は、弁箱19と、この弁箱19と協働して弁室11を形成する蓋体20とを有している。
【0014】
弁箱19の両端には配管取付用フランジ19aが形成されている。また、弁箱19の吸気側に設けられて実質的に吸気側の流路21を形成するリテーナ16と弁座17とは、略円筒形状を呈しており、Oリング(図示せず)等によって突き当て部分の気密性が維持されている。尚、流路21は、弁室11を挟んで弁箱19の排気側の流路22と直管状に連通されている。
【0015】
蓋体20は、弁箱19に対し開閉可能に設けられている。また、蓋体20には、軸受23が固定されている。また、蓋体20は軸受23と協働して弁軸13を端部寄りを回転可能に支持している。この際、軸受23は弁軸13の軸線方向に沿ったズレを防止する機能を備えている。
【0016】
弁軸13は、弁本体12の外側(図示省略)で回転制御される。また、弁軸13は、図2及び図3に示すように、流路21,22の中心Qに対して弁軸13の回転中心Pが偏心して配置されている。これにより、てこの原理で、圧力流体を止めるときの締切力を大きくすることができるうえ、弁室11内に臨む弁軸13の一端が弁室11を挟む流路21,22を遮らないように設計されている。
【0017】
弁座17は、吸気側の流路21の弁室11寄りに設けられている。弁座17は、図2に示すように、弁室11側の外周部分が揺動可能となるように弁箱19の内面との間に隙間24をあけて配置される。弁座17は、弁室11と反対側の外周にフランジ17aを有する。フランジ17aは、弁箱19の内側に設けられた環状段部19bと係合し、弁座17の弁室11側への抜け止めとなっている。また、弁座17が揺動した際のフランジ17aの傾動は上述したOリングにより許容されると共にその弾性力により復帰する。
【0018】
リテーナ16は、弁座17を挟んで弁室11とは反対側で弁箱19に固定される。尚、上述したOリングは、リテーナ16と弁座17との間に設けられており、その弾性力によりリテーナ16と弁座17との間の圧力流体のシール性を保つ。この際、圧力流体のシール箇所をOリングの代わりにグランドパッキン等の金属系の構造にすれば、温度範囲や使用圧力流体等の使用範囲も拡大される。
【0019】
弁プラグ15は、図4に示すように、アーム14により弁軸13の一端に方持ち状態で取り付けられる。弁軸13はアーム14の取付け箇所に四角面取り部またはスプライン部を有し、アーム14は弁軸13にボルトまたピンで固定される。弁プラグ15は、弁軸13の回転により流路21を開閉可能に弁室11内に設けられる。
【0020】
弁プラグ15は、流路21を開放したときには、図3及び図5に示すように、弁室11を挟む直管状の流路21(22)を遮らない位置にまで回動される。また、弁室11は、弁プラグ15が流路21を開放しているときの弁室11の両側の流量がほぼ同じになるよう中心Qを挟んで水平面内で一方側(弁プラグ15の退避側)よりも他方側が狭く形成されている。
【0021】
フィルタ18は、圧力流体の種類に応じてその圧力流体の通過を許容するものが使用されると共に圧力流体に含まれる成分の一部や塵埃等の不正成分の除去等を行うもので、フィルム状やシート状など、特に材質的な限定はない。また、フィルタ18は、弁室11の内部のうち弁プラグ15の回動範囲外に配置される。尚、フィルタ18は、図3(B)に示すように、弁プラグ15よりも下流側であれば、流路21の内部に設けても良い。この際、フィルタ18を弁室11に配置するか流路21に配置するかは任意であると共に、弁本体12の構造、例えば、蓋体20の有無などによって適宜選択され、フィルタ18の交換や清掃等を考慮して配置することも可能である。
【0022】
次に作用を説明する。偏心形回転弁10では、弁プラグ15が流路21を開放しているとき、弁本体12の流路21の内部を圧力流体、例えば、液体や気体が流れる。このとき、図3に示すように、流路21,22の中心Qを挟む水平面内の流量は略同じに設定されている。
【0023】
従来の偏心形回転弁では、図11に示すように、弁プラグ4が弁軸2に取り付けられて弁箱内で回転し、流量を制御調節するようになっており、弁プラグ4が配置される弁室1bの中心Qを挟む図示上側に合わせて下側が対称に形成されている。このため、従来の偏心形回転弁では弁室1bが必要以上に広くなっており、流路1aを通過した後、圧力流体は弁室1b内で拡散してしまい、これが弁容量(流量係数)Cv値を高めることができない要因の一つとなっていた。これに対し、偏心形回転弁10は、弁プラグ15が配置される弁室11が中心Qを挟んで水平面内で非対称となっているため、従来の偏心形回転弁に比べて弁室11の広がりを小さくし、圧力流体の拡散を防止して圧力流体を流れやすくすることができる。また、図11に示す従来の偏心形回転弁では弁室の下部に支持部1cが必要となるが、偏心形回転弁10では弁室11に突出した支持部が不要であり、弁室11の傾斜が緩やかになっている。
【0024】
図3に、偏心形回転弁10内の圧力流体の流れを矢印で示す。弁室11の弁プラグ15が退避する側では、開弁時の弁プラグ15が収まるために広く設定されているものの、弁プラグ15が圧力流体の拡散を防ぐ効果を発揮する。弁プラグ15の非退避側に流れ込む圧力流体は少なく、退避側ではほぼ直進した流れとなっている。こうして、偏心形回転弁10は、圧力流体の拡散を防止して圧力流体を流れやすくする。
【0025】
偏心形回転弁10は、図1に示すように、弁軸13を回転させて弁プラグ15で流路21を閉成するとき、圧力流体の流れを止める。弁軸13は弁座17の流路21に対して偏心しているため、閉弁時にはくさび効果により弁プラグ15を弁座17に押し付けようとする付勢力が作用し、締切性能を向上させることができる。また、閉弁時には、弁プラグ15が弁座17に当たると弁座17がリテーナ16との間のOリングを圧縮し、弁プラグ15と弁座17との間の密着性を高め、流路21を確実に遮断することができる。さらに、このとき、弁プラグ15は弁座17に当たってOリングを圧縮し、弁座17は弁プラグ15の動きに追従して流路21内の隙間24で揺動し、流路21を確実に遮断することができる。
【0026】
図2に、弁座17の動きを矢印で示す。弁座17は流路21内でフレキシブルに揺動するため、流路21の内面との間に隙間24をあけているが、弁座17と流路21との間の圧力流体の漏れは、Oリングにより確実に遮断される。なお、偏心形回転弁10は、弁軸13を回転させて流路21を開けば、再び圧力流体を流すことができる。
【0027】
点検や部品交換の際には、配管に取り付けたままで蓋体20を開き、弁箱19の内部を点検したり、弁軸13とともに弁本体12の開口から弁プラグ15を取り出して取り替えることができ、弁箱19の内部の点検作業、弁プラグ15やフィルタ18の取替え作業を容易に行うことができる。
【0028】
また、従来の偏心形回転弁では、高い温度範囲(0〜500℃程度)で使用するとき、温度の影響を小さくするため、弁軸が通る弁箱の首部を長くする必要があり、このため、弁箱の製造には特殊な深孔加工が必要であった。これに対し、偏心形回転弁10では、弁軸13が通る蓋体20の貫通孔付近を厚くすればよく、深孔加工等の特殊な加工が不要で、一般汎用工作機械で製造が可能である。また、貫通孔付近が種々の厚さの蓋体20を準備しておけば、使用する温度範囲に応じてコストの安いものを用いることができる。
【0029】
偏心形回転弁10の効果を見るため、弁開度に対するCv値を、同じ弁座口径のグローブ弁(球形弁)と比較して測定した。その結果を図6(A)のグラフに示す。図6(A)を見ると、偏心形回転弁10(グラフの実線)では、グローブ弁(グラフの破線)に比べて、偏心形回転弁10の弁プラグ15が90°開いた時は2.5倍、75°開いた時は2.0倍、60°開いた時は1.5倍の、弁容量Cv値が得られた。
【0030】
また、偏心形回転弁10について、弁角度に対するCv値を、図11に示す従来の偏心形回転弁と比較して測定した。その結果を図6(B)のグラフに示す。図6(B)を見ると、偏心形回転弁10(グラフの実線)では、従来(グラフの点線)の偏心形回転弁に比べて約1.3倍の弁容量Cv値が得られた。弁容量Cv値が増加したことにより、偏心形回転弁10は、流量調節弁としての流量調節(制御)範囲(最小と最大の弁容量Cv値の比)が、従来のもので100:1程度であるのに対し、300:1以上とすることが可能である。
【0031】
一般的に調節弁は、流量条件(流量を調節する範囲)に合わせて、1台ずつ弁種類の選定(バルブサイジング)を行っている。それは、弁によって弁容量Cv値(弁の定格Cv値、と呼ぶ場合もある)がそれぞれ決まっているからである。流量が多い条件(流量の調節する範囲が広い場合)に対し、弁容量Cv値が小さい弁(流量を調節する範囲が狭い弁)は使えないので、弁座口径を1サイズ大きくして(弁容量Cv値を大きい弁にして)流量が多くなるようにして、圧力流体を調節(制御)できるための弁を選ぶようにしている。
【0032】
偏心形回転弁10では、弁容量Cv値が大きく、流量を調節(制御)できる範囲が広いため、いままでの弁種類の選定(バルブサイジング)において、流量が多い条件で弁座口径が1サイズ大きくなってしまう場合や、調整範囲が広い場合に対し、どの弁種類を選定するかといった問題に対して、1台で対応が可能となる。
【0033】
すなわち、偏心形回転弁10は、従来のグローブ弁(球形弁)の2〜3台分の流量範囲に対応でき、従来の偏芯プラグ形回転弁に対しても、約1.3倍の弁容量Cv値を有しているので、流量調整(制御)範囲が広くなっており、弁座口径を1サイズ大きくしなくて済むものである。その結果、弁種類の選定(バルブサイジング)が簡略化でき、製品取扱いにおける弁種類の選定が簡単になる。
【0034】
また、偏心形回転弁10では、弁プラグ15が弁軸13と一体化されており、従来の偏心プラグ形回転弁に比べて部品点数が削減されている。このため、偏心形回転弁10は、加工・組立・分解が容易な製品として実現され、コストダウンが可能となる。
【0035】
ところで、上記実施の形態では、リテーナ16と弁座17との間に弾性を有するOリング(図示省略)を配置する旨を開示したが、例えば、図7に示すように、弁座27の先端寄りにベローズ28を設けて先端の揺動を許容しても良い。
【0036】
偏心配置されている弁プラグ15が回転すると弁プラグ15は弁座27を付勢する。付勢力によりベローズ28は伸縮する。すなわち、弁プラグ15は弁座27に対する追随性が極めて良好となる。そのためシール性も向上する。
【0037】
その結果、弁プラグ15の回転に伴う弁孔の開口量に忠実に沿った流量を得ることが可能となる。つまり、流量制御を極めて精度よく行うことが可能となる。また。弁座27の先端に樹脂やオイルを含浸させた金属からなるシール部材29を設け、弁プラグ15との摩擦抵抗を軽減しても良い。
【0038】
また、図7に示したシール部材29に代えて、図8に示すように、弁プラグ25に弁座17との当接用のシール部材39を設けても良い。この際、シール部材39の弾性を、図8(A)に示すように、材質そのもので確保しても良いし、図8(B)に示すようにスプリング等の弾性部材26を介在しても良い。
【0039】
さらに、上記実施の形態では、吸気側と排気側の各流路21,22が1対1であったが、例えば、図9及び図10に示す2連3方弁構造の偏心形回転弁40といった構造にも適用することができる。尚、この2連3方弁は、図9(B)及び図10(A)に示すような混合型であっても図9(C)及び図10(B)に示す分散型(又は切替型)の何れにも適用することができる。
【0040】
図9及び図10において、41は弁箱、42,43は蓋体、44は弁室、45,46,47は流路、48,49は弁軸、50,51はアーム、52,53は弁プラグ、54,55は弁座、56はフィルタである。
【0041】
このように、図9の図示上下に延びる弁軸48,49とすることにより、方持ちで弁プラグ52,53を回動可能に保持しても、弁軸48,49を同軸上に配置することができるうえ、流路46,47を直管状に配置することができる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明の偏心形回転弁の基本構造を示す縦断面図である。
【図2】本発明の偏心形回転弁の弁座周辺を示す縦断面図である。
【図3】本発明の偏心形回転弁の圧力流体の流れを示し、(A)はフィルタを弁室内に配置した縦断面図、(B)はフィルタを流路内に配置した縦断面図である。
【図4】本発明の偏心形回転弁の弁軸および弁プラグを示し、(A)は側面図、(B)は平面図である。
【図5】本発明の偏心形回転弁の流路と弁プラグとの配置関係を示す図である。
【図6】本発明の偏心形回転弁の弁開度に対する弁容量Cv値を示し、(A)は同じ弁座口径のグローブ弁と比較したグラフ図、(B)は従来の偏心形回転弁と比較したグラフ図である。
【図7】本発明の偏心形回転弁の変形例1を示し、(A)は開弁状態の部分断面図、(B)は閉弁状態の部分断面図である。
【図8】本発明の偏心形回転弁の変形例2を示し、(A)は弁プラグにシール部材を設けた部分断面図、(B)は弁プラグに弾性機構を設けた部分断面図である。
【図9】本発明の偏心形回転弁の変形例3を示し、(A)は2連3方弁の縦断面図、(B)は2連3方弁の混合型の説明図、(C)は2連3方弁の分散型の説明図である。
【図10】本発明の偏心形回転弁の変形例3を示し、(A)は2連3方弁の混合型の説明図、(B)は2連3方弁の分散型の説明図である。
【図11】従来の偏心形回転弁を示す縦断面図である。
【図12】従来の偏心形回転弁を示す縦断面図である。
【符号の説明】
【0043】
10 偏心形回転弁
11 弁室
12 弁本体
13 弁軸
18 フィルタ
21 流路
22 流路
【技術分野】
【0001】
本発明は、圧力流体制御のための偏心形回転弁に関する。
【背景技術】
【0002】
【特許文献1】実開昭57−147467号公報
【特許文献2】特開平11−118044号公報
【0003】
従来の偏心形回転弁としては、例えば、図11に示すものが知られている(特許文献1,2参照)。
図11に示す偏心形回転弁は、図示左右に直管状に連痛する圧力流体の流路1aが形成されると共にその中途部に弁室1bを形成した弁本体1と、弁室1bを貫通して一端が支持部1cに保持された弁軸2と、弁室1b内に位置する弁軸2にアーム3を介して保持された弁プラグ4と、流路1aの吸気側に設けられたリテーナ5及び弁座6とを備え、弁軸2の回転により弁プラグ4で弁座6の開放端を開閉するものである。
【0004】
支持部1cは、図12に示すように、弁軸2の一端を回転可能に支持するために弁室1b内に突出しており、これにより、流路1aの一部を構成する弁室1bを横切るような構成となっている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、図11及び図12に示した偏心形回転弁では、1本の弁軸2に弁プラグ4を両持ち状態で取り付けているものであることから、弁軸2が流路1aを横切ってしまい、弁軸2が圧力流体の流れに対する抵抗となって流量を低下させ、結果的に弁容量(Cv値)が低下して弁性能を向上させることができないという問題が生じていた。
【0006】
一方、このような制御弁(ユニット)を用いた配管構造では、圧力流体の種類等に応じて、圧力流体成分の一部を除去したり塵埃等の不正成分を除去するためのフィルタを配することが周知であるが、このようなフィルタは制御弁(ユニット)以外の配管構造内に配置するのが一般的である。
【0007】
本発明は、流量制御精度等の弁性能を向上することができ、しかも、配管構造全体の簡素化に貢献することができる偏心形回転弁を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の偏心形回転弁は、圧力流体の流路中途部に弁室を備えた弁本体と、該弁本体に回転可能に支持され且つ一端が前記弁室内に臨む弁軸と、該弁軸に方持ちで支持されて前記弁室内で回動変位することによって前記流路の前記弁室への開放端を開閉する弁プラグとを備えた偏心形回転弁において、前記弁室内のうち前記弁プラグの回動範囲外に圧力流体に対するフィルタを設けたことを特徴とする。
【0009】
また、本発明の偏心形回転弁は、圧力流体の流路中途部に弁室を備えた弁本体と、該弁本体に回転可能に支持され且つ一端が前記弁室内に臨む弁軸と、該弁軸に方持ちで支持されて前記弁室内で回動変位することによって前記流路の前記弁室への上流側開放端を開閉する弁プラグとを備えた偏心形回転弁において、前記弁プラグよりも下流側の前記弁室又は前記流路中に圧力流体に対するフィルタを設けたことを特徴とする。
【0010】
さらに、本発明の配管ユニットは、請求項1又は請求項2に記載の偏心形回転弁を備えていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係る偏心形回転弁によれば、流量制御精度等の弁性能を向上することができ、しかも、配管構造全体の簡素化に貢献することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、図面に基づき本発明の実施例について説明する。図1乃至図7は本発明の実施例を示す。
【0013】
図1において、偏心形回転弁10は、図示左右に直管状に貫通する圧力流体の流路中途部に弁室11を形成した弁本体12と、弁本体12に回転可能に支持され且つ一端が弁室11内に臨む弁軸13と、弁軸13にアーム14を介して方持ちで支持された弁プラグ15と、弁プラグ15よりも吸気側の流路中に設けられたリテーナ16及び弁座17と、弁プラグ15よりも排気側の弁室11内に設けられたフィルタ18とを備えている。
弁本体12は、弁箱19と、この弁箱19と協働して弁室11を形成する蓋体20とを有している。
【0014】
弁箱19の両端には配管取付用フランジ19aが形成されている。また、弁箱19の吸気側に設けられて実質的に吸気側の流路21を形成するリテーナ16と弁座17とは、略円筒形状を呈しており、Oリング(図示せず)等によって突き当て部分の気密性が維持されている。尚、流路21は、弁室11を挟んで弁箱19の排気側の流路22と直管状に連通されている。
【0015】
蓋体20は、弁箱19に対し開閉可能に設けられている。また、蓋体20には、軸受23が固定されている。また、蓋体20は軸受23と協働して弁軸13を端部寄りを回転可能に支持している。この際、軸受23は弁軸13の軸線方向に沿ったズレを防止する機能を備えている。
【0016】
弁軸13は、弁本体12の外側(図示省略)で回転制御される。また、弁軸13は、図2及び図3に示すように、流路21,22の中心Qに対して弁軸13の回転中心Pが偏心して配置されている。これにより、てこの原理で、圧力流体を止めるときの締切力を大きくすることができるうえ、弁室11内に臨む弁軸13の一端が弁室11を挟む流路21,22を遮らないように設計されている。
【0017】
弁座17は、吸気側の流路21の弁室11寄りに設けられている。弁座17は、図2に示すように、弁室11側の外周部分が揺動可能となるように弁箱19の内面との間に隙間24をあけて配置される。弁座17は、弁室11と反対側の外周にフランジ17aを有する。フランジ17aは、弁箱19の内側に設けられた環状段部19bと係合し、弁座17の弁室11側への抜け止めとなっている。また、弁座17が揺動した際のフランジ17aの傾動は上述したOリングにより許容されると共にその弾性力により復帰する。
【0018】
リテーナ16は、弁座17を挟んで弁室11とは反対側で弁箱19に固定される。尚、上述したOリングは、リテーナ16と弁座17との間に設けられており、その弾性力によりリテーナ16と弁座17との間の圧力流体のシール性を保つ。この際、圧力流体のシール箇所をOリングの代わりにグランドパッキン等の金属系の構造にすれば、温度範囲や使用圧力流体等の使用範囲も拡大される。
【0019】
弁プラグ15は、図4に示すように、アーム14により弁軸13の一端に方持ち状態で取り付けられる。弁軸13はアーム14の取付け箇所に四角面取り部またはスプライン部を有し、アーム14は弁軸13にボルトまたピンで固定される。弁プラグ15は、弁軸13の回転により流路21を開閉可能に弁室11内に設けられる。
【0020】
弁プラグ15は、流路21を開放したときには、図3及び図5に示すように、弁室11を挟む直管状の流路21(22)を遮らない位置にまで回動される。また、弁室11は、弁プラグ15が流路21を開放しているときの弁室11の両側の流量がほぼ同じになるよう中心Qを挟んで水平面内で一方側(弁プラグ15の退避側)よりも他方側が狭く形成されている。
【0021】
フィルタ18は、圧力流体の種類に応じてその圧力流体の通過を許容するものが使用されると共に圧力流体に含まれる成分の一部や塵埃等の不正成分の除去等を行うもので、フィルム状やシート状など、特に材質的な限定はない。また、フィルタ18は、弁室11の内部のうち弁プラグ15の回動範囲外に配置される。尚、フィルタ18は、図3(B)に示すように、弁プラグ15よりも下流側であれば、流路21の内部に設けても良い。この際、フィルタ18を弁室11に配置するか流路21に配置するかは任意であると共に、弁本体12の構造、例えば、蓋体20の有無などによって適宜選択され、フィルタ18の交換や清掃等を考慮して配置することも可能である。
【0022】
次に作用を説明する。偏心形回転弁10では、弁プラグ15が流路21を開放しているとき、弁本体12の流路21の内部を圧力流体、例えば、液体や気体が流れる。このとき、図3に示すように、流路21,22の中心Qを挟む水平面内の流量は略同じに設定されている。
【0023】
従来の偏心形回転弁では、図11に示すように、弁プラグ4が弁軸2に取り付けられて弁箱内で回転し、流量を制御調節するようになっており、弁プラグ4が配置される弁室1bの中心Qを挟む図示上側に合わせて下側が対称に形成されている。このため、従来の偏心形回転弁では弁室1bが必要以上に広くなっており、流路1aを通過した後、圧力流体は弁室1b内で拡散してしまい、これが弁容量(流量係数)Cv値を高めることができない要因の一つとなっていた。これに対し、偏心形回転弁10は、弁プラグ15が配置される弁室11が中心Qを挟んで水平面内で非対称となっているため、従来の偏心形回転弁に比べて弁室11の広がりを小さくし、圧力流体の拡散を防止して圧力流体を流れやすくすることができる。また、図11に示す従来の偏心形回転弁では弁室の下部に支持部1cが必要となるが、偏心形回転弁10では弁室11に突出した支持部が不要であり、弁室11の傾斜が緩やかになっている。
【0024】
図3に、偏心形回転弁10内の圧力流体の流れを矢印で示す。弁室11の弁プラグ15が退避する側では、開弁時の弁プラグ15が収まるために広く設定されているものの、弁プラグ15が圧力流体の拡散を防ぐ効果を発揮する。弁プラグ15の非退避側に流れ込む圧力流体は少なく、退避側ではほぼ直進した流れとなっている。こうして、偏心形回転弁10は、圧力流体の拡散を防止して圧力流体を流れやすくする。
【0025】
偏心形回転弁10は、図1に示すように、弁軸13を回転させて弁プラグ15で流路21を閉成するとき、圧力流体の流れを止める。弁軸13は弁座17の流路21に対して偏心しているため、閉弁時にはくさび効果により弁プラグ15を弁座17に押し付けようとする付勢力が作用し、締切性能を向上させることができる。また、閉弁時には、弁プラグ15が弁座17に当たると弁座17がリテーナ16との間のOリングを圧縮し、弁プラグ15と弁座17との間の密着性を高め、流路21を確実に遮断することができる。さらに、このとき、弁プラグ15は弁座17に当たってOリングを圧縮し、弁座17は弁プラグ15の動きに追従して流路21内の隙間24で揺動し、流路21を確実に遮断することができる。
【0026】
図2に、弁座17の動きを矢印で示す。弁座17は流路21内でフレキシブルに揺動するため、流路21の内面との間に隙間24をあけているが、弁座17と流路21との間の圧力流体の漏れは、Oリングにより確実に遮断される。なお、偏心形回転弁10は、弁軸13を回転させて流路21を開けば、再び圧力流体を流すことができる。
【0027】
点検や部品交換の際には、配管に取り付けたままで蓋体20を開き、弁箱19の内部を点検したり、弁軸13とともに弁本体12の開口から弁プラグ15を取り出して取り替えることができ、弁箱19の内部の点検作業、弁プラグ15やフィルタ18の取替え作業を容易に行うことができる。
【0028】
また、従来の偏心形回転弁では、高い温度範囲(0〜500℃程度)で使用するとき、温度の影響を小さくするため、弁軸が通る弁箱の首部を長くする必要があり、このため、弁箱の製造には特殊な深孔加工が必要であった。これに対し、偏心形回転弁10では、弁軸13が通る蓋体20の貫通孔付近を厚くすればよく、深孔加工等の特殊な加工が不要で、一般汎用工作機械で製造が可能である。また、貫通孔付近が種々の厚さの蓋体20を準備しておけば、使用する温度範囲に応じてコストの安いものを用いることができる。
【0029】
偏心形回転弁10の効果を見るため、弁開度に対するCv値を、同じ弁座口径のグローブ弁(球形弁)と比較して測定した。その結果を図6(A)のグラフに示す。図6(A)を見ると、偏心形回転弁10(グラフの実線)では、グローブ弁(グラフの破線)に比べて、偏心形回転弁10の弁プラグ15が90°開いた時は2.5倍、75°開いた時は2.0倍、60°開いた時は1.5倍の、弁容量Cv値が得られた。
【0030】
また、偏心形回転弁10について、弁角度に対するCv値を、図11に示す従来の偏心形回転弁と比較して測定した。その結果を図6(B)のグラフに示す。図6(B)を見ると、偏心形回転弁10(グラフの実線)では、従来(グラフの点線)の偏心形回転弁に比べて約1.3倍の弁容量Cv値が得られた。弁容量Cv値が増加したことにより、偏心形回転弁10は、流量調節弁としての流量調節(制御)範囲(最小と最大の弁容量Cv値の比)が、従来のもので100:1程度であるのに対し、300:1以上とすることが可能である。
【0031】
一般的に調節弁は、流量条件(流量を調節する範囲)に合わせて、1台ずつ弁種類の選定(バルブサイジング)を行っている。それは、弁によって弁容量Cv値(弁の定格Cv値、と呼ぶ場合もある)がそれぞれ決まっているからである。流量が多い条件(流量の調節する範囲が広い場合)に対し、弁容量Cv値が小さい弁(流量を調節する範囲が狭い弁)は使えないので、弁座口径を1サイズ大きくして(弁容量Cv値を大きい弁にして)流量が多くなるようにして、圧力流体を調節(制御)できるための弁を選ぶようにしている。
【0032】
偏心形回転弁10では、弁容量Cv値が大きく、流量を調節(制御)できる範囲が広いため、いままでの弁種類の選定(バルブサイジング)において、流量が多い条件で弁座口径が1サイズ大きくなってしまう場合や、調整範囲が広い場合に対し、どの弁種類を選定するかといった問題に対して、1台で対応が可能となる。
【0033】
すなわち、偏心形回転弁10は、従来のグローブ弁(球形弁)の2〜3台分の流量範囲に対応でき、従来の偏芯プラグ形回転弁に対しても、約1.3倍の弁容量Cv値を有しているので、流量調整(制御)範囲が広くなっており、弁座口径を1サイズ大きくしなくて済むものである。その結果、弁種類の選定(バルブサイジング)が簡略化でき、製品取扱いにおける弁種類の選定が簡単になる。
【0034】
また、偏心形回転弁10では、弁プラグ15が弁軸13と一体化されており、従来の偏心プラグ形回転弁に比べて部品点数が削減されている。このため、偏心形回転弁10は、加工・組立・分解が容易な製品として実現され、コストダウンが可能となる。
【0035】
ところで、上記実施の形態では、リテーナ16と弁座17との間に弾性を有するOリング(図示省略)を配置する旨を開示したが、例えば、図7に示すように、弁座27の先端寄りにベローズ28を設けて先端の揺動を許容しても良い。
【0036】
偏心配置されている弁プラグ15が回転すると弁プラグ15は弁座27を付勢する。付勢力によりベローズ28は伸縮する。すなわち、弁プラグ15は弁座27に対する追随性が極めて良好となる。そのためシール性も向上する。
【0037】
その結果、弁プラグ15の回転に伴う弁孔の開口量に忠実に沿った流量を得ることが可能となる。つまり、流量制御を極めて精度よく行うことが可能となる。また。弁座27の先端に樹脂やオイルを含浸させた金属からなるシール部材29を設け、弁プラグ15との摩擦抵抗を軽減しても良い。
【0038】
また、図7に示したシール部材29に代えて、図8に示すように、弁プラグ25に弁座17との当接用のシール部材39を設けても良い。この際、シール部材39の弾性を、図8(A)に示すように、材質そのもので確保しても良いし、図8(B)に示すようにスプリング等の弾性部材26を介在しても良い。
【0039】
さらに、上記実施の形態では、吸気側と排気側の各流路21,22が1対1であったが、例えば、図9及び図10に示す2連3方弁構造の偏心形回転弁40といった構造にも適用することができる。尚、この2連3方弁は、図9(B)及び図10(A)に示すような混合型であっても図9(C)及び図10(B)に示す分散型(又は切替型)の何れにも適用することができる。
【0040】
図9及び図10において、41は弁箱、42,43は蓋体、44は弁室、45,46,47は流路、48,49は弁軸、50,51はアーム、52,53は弁プラグ、54,55は弁座、56はフィルタである。
【0041】
このように、図9の図示上下に延びる弁軸48,49とすることにより、方持ちで弁プラグ52,53を回動可能に保持しても、弁軸48,49を同軸上に配置することができるうえ、流路46,47を直管状に配置することができる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明の偏心形回転弁の基本構造を示す縦断面図である。
【図2】本発明の偏心形回転弁の弁座周辺を示す縦断面図である。
【図3】本発明の偏心形回転弁の圧力流体の流れを示し、(A)はフィルタを弁室内に配置した縦断面図、(B)はフィルタを流路内に配置した縦断面図である。
【図4】本発明の偏心形回転弁の弁軸および弁プラグを示し、(A)は側面図、(B)は平面図である。
【図5】本発明の偏心形回転弁の流路と弁プラグとの配置関係を示す図である。
【図6】本発明の偏心形回転弁の弁開度に対する弁容量Cv値を示し、(A)は同じ弁座口径のグローブ弁と比較したグラフ図、(B)は従来の偏心形回転弁と比較したグラフ図である。
【図7】本発明の偏心形回転弁の変形例1を示し、(A)は開弁状態の部分断面図、(B)は閉弁状態の部分断面図である。
【図8】本発明の偏心形回転弁の変形例2を示し、(A)は弁プラグにシール部材を設けた部分断面図、(B)は弁プラグに弾性機構を設けた部分断面図である。
【図9】本発明の偏心形回転弁の変形例3を示し、(A)は2連3方弁の縦断面図、(B)は2連3方弁の混合型の説明図、(C)は2連3方弁の分散型の説明図である。
【図10】本発明の偏心形回転弁の変形例3を示し、(A)は2連3方弁の混合型の説明図、(B)は2連3方弁の分散型の説明図である。
【図11】従来の偏心形回転弁を示す縦断面図である。
【図12】従来の偏心形回転弁を示す縦断面図である。
【符号の説明】
【0043】
10 偏心形回転弁
11 弁室
12 弁本体
13 弁軸
18 フィルタ
21 流路
22 流路
【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧力流体の流路中途部に弁室を備えた弁本体と、該弁本体に回転可能に支持され且つ一端が前記弁室内に臨む弁軸と、該弁軸に方持ちで支持されて前記弁室内で回動変位することによって前記流路の前記弁室への開放端を開閉する弁プラグとを備えた偏心形回転弁において、
前記弁室内のうち前記弁プラグの回動範囲外に圧力流体に対するフィルタを設けたことを特徴とする偏心形回転弁。
【請求項2】
圧力流体の流路中途部に弁室を備えた弁本体と、該弁本体に回転可能に支持され且つ一端が前記弁室内に臨む弁軸と、該弁軸に方持ちで支持されて前記弁室内で回動変位することによって前記流路の前記弁室への上流側開放端を開閉する弁プラグとを備えた偏心形回転弁において、
前記弁プラグよりも下流側の前記弁室又は前記流路中に圧力流体に対するフィルタを設けたことを特徴とする偏心形回転弁。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の偏心形回転弁を備えていることを特徴とした配管ユニット。
【請求項1】
圧力流体の流路中途部に弁室を備えた弁本体と、該弁本体に回転可能に支持され且つ一端が前記弁室内に臨む弁軸と、該弁軸に方持ちで支持されて前記弁室内で回動変位することによって前記流路の前記弁室への開放端を開閉する弁プラグとを備えた偏心形回転弁において、
前記弁室内のうち前記弁プラグの回動範囲外に圧力流体に対するフィルタを設けたことを特徴とする偏心形回転弁。
【請求項2】
圧力流体の流路中途部に弁室を備えた弁本体と、該弁本体に回転可能に支持され且つ一端が前記弁室内に臨む弁軸と、該弁軸に方持ちで支持されて前記弁室内で回動変位することによって前記流路の前記弁室への上流側開放端を開閉する弁プラグとを備えた偏心形回転弁において、
前記弁プラグよりも下流側の前記弁室又は前記流路中に圧力流体に対するフィルタを設けたことを特徴とする偏心形回転弁。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の偏心形回転弁を備えていることを特徴とした配管ユニット。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2006−242307(P2006−242307A)
【公開日】平成18年9月14日(2006.9.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−60016(P2005−60016)
【出願日】平成17年3月4日(2005.3.4)
【出願人】(502344178)株式会社イデアルスター (59)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年9月14日(2006.9.14)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年3月4日(2005.3.4)
【出願人】(502344178)株式会社イデアルスター (59)
【Fターム(参考)】
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