傾斜地用作業車
【課題】一対のウインチのワイヤーに加わる力を傾斜地用作業車の牽吊および、作業車本体を傾斜地で安定させることに利用できる傾斜地用作業車を得る。
【解決手段】車体5に取付けられた車体を、傾斜地を走行させることができる走行装置3と、車体5に取付けられたベース板の後部両側寄りの部位に取付けられた一対のウインチ17と、この一対のウインチ17の前方の車体に下端部が枢支ピンで枢支され、かつ油圧シリンダーで車体の後方に位置する上端部が上方へ回動するように取付けられた一対のワイヤーフェアリーダ支持アーム21と、一対のワイヤーフェアリーダ22と、一対のウインチ17に一端部が巻き取られ、他端部が前記一対のワイヤーフェアリーダ22を介して、車体の幅寸法の数倍以上の幅寸法がある法面の上部に位置する立木やアンカーピンを用いたアンカー部材に係止される一対のワイヤーとで傾斜地用作業車1を構成している。
【解決手段】車体5に取付けられた車体を、傾斜地を走行させることができる走行装置3と、車体5に取付けられたベース板の後部両側寄りの部位に取付けられた一対のウインチ17と、この一対のウインチ17の前方の車体に下端部が枢支ピンで枢支され、かつ油圧シリンダーで車体の後方に位置する上端部が上方へ回動するように取付けられた一対のワイヤーフェアリーダ支持アーム21と、一対のワイヤーフェアリーダ22と、一対のウインチ17に一端部が巻き取られ、他端部が前記一対のワイヤーフェアリーダ22を介して、車体の幅寸法の数倍以上の幅寸法がある法面の上部に位置する立木やアンカーピンを用いたアンカー部材に係止される一対のワイヤーとで傾斜地用作業車1を構成している。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は急傾斜地、法面等の傾斜地で整地したり、ロックボルト用削孔を形成したり、各種の資材の運搬等を行なう場合に使用される傾斜地用作業車に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の傾斜地用作業車はフレームの左右にウインチを配置して、該左右のウインチからのワイヤーを、ワイヤーフェアリーダを介して法面の上部位置のアンカーピンに係止させて、安全に法面で作業する傾斜地用作業車が、本出願人によって考えられている。
【0003】
しかしながら、このような傾斜地用作業車は、一対のウインチのワイヤーで傾斜地用作業車本体を傾斜地より落下しないように牽吊するものであった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第3035849号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は以上のような従来の欠点に鑑み、一対のウインチのワイヤーに加わる力を傾斜地用作業車の牽吊および、作業車本体を傾斜地で安定状態に位置させることに利用できる、傾斜地で、安定状態で、かつ安全に作業することができる傾斜地用作業車を提供することを目的としている。
【0006】
本発明の前記ならびにそのほかの目的と新規な特徴は次の説明を添付図面と照らし合わせて読むと、より完全に明らかになるであろう。
ただし、図面はもっぱら解説のためのものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明は車体と、この車体に取付けられた該車体を、傾斜地を走行させることができる走行装置と、前記車体あるいは該車体に取付けられたベース板の後部両側寄りの部位に取付けられた一対のウインチと、この一対のウインチの前方の前記車体に下端部が枢支ピンで枢支され、かつ油圧シリンダーで前記車体の後方に位置する上端部が上方へ回動するように取付けられた一対のワイヤーフェアリーダ支持アームと、この一対のワイヤーフェアリーダ支持アームに取付けられた一対のワイヤーフェアリーダと、前記一対のウインチに一端部が巻き取られ、他端部が前記一対のワイヤーフェアリーダを介して、前記車体の幅寸法の数倍以上の幅寸法がある法面の上部に位置する立木やアンカーピンを用いたアンカー部材に係止される一対のワイヤーとで傾斜地用作業車を構成している。
【発明の効果】
【0008】
以上の説明から明らかなように、本発明にあっては次に列挙する効果が得られる。
(1)請求項1により、一対のワイヤーフェアリーダ支持アームの車体の後方に位置する上端部を上方へ回動させて、一対のワイヤーフェアリーダを車体の上部へ移動させて使用することができる。
したがって、一対のワイヤーフェアリーダを通過する一対のウインチのワイヤーが、車体の走行に必要以上の圧力を加えることなく、車体を傾斜面に最適な押し圧力が加わるように作用させることができ、車体の傾斜面での走行をスムーズにでき、かつで安定させた状態で作業することができるとともに、一対のウインチのワイヤーによって傾斜面より落下することなく、安全に作業することができる。
(2)前記(1)により、一対のウインチのワイヤーは車体の幅寸法の数倍以上の幅寸法がある法面の上部位置のアンカー部材に係止されるため、一対のワイヤーフェアリーダによって、一対のワイヤーに大きな荷重が加わったりするのを効率よく阻止できるとともに、一対のワイヤーの巻き取りをスムーズに行なうことができ、かつ、より安定状態で車体を一対のワイヤーで牽吊させることができる。
(3)前記(1)によって、傾斜面を移動する時と、作業する時とで、一対のワイヤーフェアリーダ支持アームの上端部を上方へ回動させて、一対のワイヤーフェアリーダの高さを調整して、移動がスムーズにできるようにしたり、作業を安全にしたりすることができる。
(4)請求項2も前記(1)〜(3)と同様な効果が得られるとともに、一対のワイヤーフェアリーダ支持アームの上端部を接続アームで接続固定しているので、一対のワイヤーに横方向の荷重が加わっても、その荷重に耐えられる強度の一対のワイヤーフェアリーダ支持アームにできる。
(5 )請求項3も前記(1)〜(3)と同様な効果が得られるとともに、ワイヤーフェアリーダスライド移動用油圧シリンダーで一対のワイヤーフェアリーダを一対のワイヤーフェアリーダ支持アームに沿ってスライド移動させることができる。したがって、一対のワイヤーフェアリーダ支持アームの回動および一対のワイヤーフェアリーダのスライド移動で一対のワイヤーフェアリーダの高さ位置の調節をすることができ、作業をより安全に行うことができる。
(6)請求項4も前記(1)〜(3)と同様な効果が得られるとともに、ベース板の両側部にワイヤーフェアリーダ支持アームを取付けることで、構造を簡単にすることができ、ワイヤーフェアリーダ支持アームに加わる横方向の荷重をベース板で受けることができ、より強度を増加させることができる。
(7)請求項5も前記(1)〜(3)と同様な効果が得られるとともに、ワイヤーフェアリーダ支持アームのスリット部分でワイヤーフェアリーダをスライド移動させるので、ワイヤーフェアリーダをスムーズに移動させることができるとともに、スリット部分のあるワイヤーフェアリーダ支持アームも構造体にでき、十分な強度を付与させることができ、かつ一対のウインチからのワイヤーをワイヤーフェアリーダ支持アームで覆う状態にでき、ワイヤーの保護を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明を実施するための第1の形態の側面図。
【図2】本発明を実施するための第1の形態の平面図。
【図3】本発明を実施するための第1の形態の傾斜地に位置させた状態の説明図。
【図4】本発明を実施するための第1の形態の走行装置の平面図。
【図5】本発明を実施するための第1の形態の走行装置の側面図。
【図6】本発明を実施するための第1の形態の削孔装置の平面図。
【図7】本発明を実施するための第1の形態の削孔装置の側面図。
【図8】本発明を実施するための第1の形態のワイヤーフェアリーダの正面図。
【図9】図8の9−9線に沿う断面図。
【図10】本発明を実施するための第1の形態のロックボルト用削孔時の説明図。
【図11】本発明を実施するための第2の形態の側面図。
【図12】本発明を実施するための第2の形態の平面図。
【図13】本発明を実施するための第2の形態の傾斜面に位置させた状態の説明図。
【図14】本発明を実施するための第3の形態の側面図。
【図15】本発明を実施するための第3の形態の平面図。
【図16】本発明を実施するための第3の形態の傾斜面に位置させた状態の説明図。
【図17】本発明を実施するための第4の形態の側面図。
【図18】本発明を実施するための第4の形態の平面図。
【図19】本発明を実施するための第4の形態の傾斜面に位置させた状態の説明図。
【図20】本発明を実施するための第5の形態の側面図。
【図21】本発明を実施するための第5の形態の平面図。
【図22】本発明を実施するための第5の形態の傾斜面に位置させた状態の説明図。
【図23】本発明を実施するための第6の形態の側面図。
【図24】本発明を実施するための第6の形態の平面図。
【図25】本発明を実施するための第6の形態の傾斜面に位置させた状態の説明図。
【図26】本発明を実施するための第7の形態の側面図。
【図27】本発明を実施するための第7の形態の平面図。
【図28】本発明を実施するための第7の形態のベース板の説明図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面に示す本発明を実施するための形態により、本発明を詳細に説明する。
【0011】
図1ないし図10に示す本発明を実施するための第1の形態において、1は法面等の傾斜面でロックボルト用削孔を形成したり、掘削作業や荷物の移動をする場合等に使用される本発明の傾斜地用作業車で、この傾斜地用作業車1は法面等の傾斜地2を走行装置3によって、前後左右方向に走行することができる作業車本体4と、この作業車本体4の前方部位の車体5に固定された支持台6に枢支ピン7で先端部が枢支されたベース板8と、このベース板8の後部両側部の支持部9、9に枢支ピン10、10で先端部が枢支され、後端部が前記車体5の前方部位の支持台11、11に枢支ピン12、12で枢支されたベース板回動用油圧シリンダー13、13と、前記ベース板8に旋回ベアリング14を介して取付けられた作業台15と、この作業台15に取付けられたロックボルト用削孔を形成する削孔装置16と、前記車体5の後部両側寄りの部位に取付けられた一対のウインチ17、17と、この一対のウインチ17、17の前方部位で、かつ前記支持台11、11より外側位置の前記車体5に固定されたアーム支持台18、18に下端部が枢支ピン19、19で枢支され、かつ油圧シリンダー20、20で前記車体5の後方に位置する上端部が上方へ回動するように取付けられた一対のワイヤーフェアリーダ支持アーム21、21と、このワイヤーフェアリーダ支持アーム21、21にスライド移動可能に取付けられた一対のワイヤーフェアリーダ22、22と、この一対のワイヤーフェアリーダ22、22をスライド移動させる一端部が前記一対のワイヤーフェアリーダ支持アーム21、21の上端部に枢支ピン23、23で枢支され、他端部が前記一対のワイヤーフェアリーダ22、22に取付けられた一対のワイヤーフェアリーダスライド移動用油圧シリンダー24、24と、前記一対のウインチ17、17に一端部が巻き取られ、他端部が前記一対のワイヤーフェアリーダ22、22を介して、前記車体5の幅寸法の数倍以上の幅寸法がある傾斜地2の上部に位置する立木やアンカーピンを用いたアンカー部材25、25に係止される一対のワイヤー26、26と、前記車体5の後部に設置された各機器に油圧を供給する油圧供給装置Aとで構成されている。
【0012】
前記走行装置3は前記車体5の前後左右部位に枢支ピン27で水平方向に回動できるように取付けられた前後左右の脚支持部材28、28、28、28と、この前後左右の脚支持部材28、28、28、28に上下方向に回動するように枢支ピン29、29、29、29で枢支された前後左右の回動ブーム30、30、30、30と、この前後左右の回動ブーム30、30、30、30の先端部に後端部寄りの部位が上下方向に回動するように枢支ピン31、31、31、31で枢支された前後左右の回動アーム32、32、32、32と、この前後左右の回動アーム32、32、32、32の先端部に取付けられた油圧モータで正・逆回転駆動される駆動タイヤ車輪33、33、33、33と、この駆動タイヤ車輪33、33、33、33を前後方向あるいは左右方向に位置させることができるように、前記前後左右の脚支持部材28、28、28、28を回動させる一端部が、該前後左右の脚支持部材28、28、28、28に枢支ピン34、34、34、34で枢支され、他端部が前記車体5の前後左右部位に枢支ピン35、35、35、35で枢支された油圧シリンダーを用いた前後左右の脚支持部材回動装置36、36、36、36と、前記前後左右の回動ブーム30、30、30、30を上下方向に回動させる一端部が、該前後左右の回動ブーム30、30、30、30の先端部寄りの部位に枢支ピン37、37、37、37で枢支され、他端部が前記前後左右の脚支持部材28、28、28、28に枢支ピン38、38、38、38で枢支された油圧シリンダーを用いた前後左右の回動ブーム回動装置39、39、39、39と、前記前後左右の回動アーム32、32、32、32を上下方向に回動させる一端部が、該前後左右の回動アーム32、32、32、32の後端部に枢支ピン40、40、40、40で枢支され、他端部が前記前後左右の回動ブーム30、30、30、30の後端部寄りの部位に枢支ピン41、41、41、41で枢支された油圧シリンダーを用いた前後左右の回動アーム回動装置42、42、42、42とからなる前後左右の脚43、43、43、43とで構成されている。
【0013】
前記削孔装置16は前記作業台15に前記一対のワイヤーフェアリーダ支持アーム21、21より内側に位置するように固定された支持枠44と、この支持枠44の左右方向に固定された支持アーム45、45と、この支持アーム45、45に左右方向にスライド移動可能に取付けられたガイドシェル46と、このガイドシェル46を左右方向にスライド移動させる一端部が、該ガイドシェル46に取付けられ、他端部が前記支持枠44に取付けられた左右シリンダー47と、一端部が前記後方の支持アーム45に左右方向にスライド移動する支持部材48に枢支ピン49で枢支され、他端部が前記ガイドシェル46の先端部寄りの底面に固定された支持台50に枢支ピン51で枢支されたリンク52と、一端部が前記前方の支持アーム45に左右方向にスライド移動する支持部材53に枢支ピン54で枢支され、他端部が前記枢支ピン50に枢支された第1の起伏シリンダー55と、一端部が前記支持部材48に枢支ピン56で枢支され、他端部が前記ガイドシェル46の先端部より離れた部位の底面に固定された支持台57に枢支ピン58で枢支された第2の起伏シリンダー59と、前記ガイドシェル46に前後進移動装置60で前後進移動するベース体61と、このベース体61に取付けられた打撃装置62を備えるドラフター63と、このドラフター63に着脱可能に取付けられる先端部にビット64、65がそれぞれ備えられたインナーロッド66とアウターケーシング67と、前記ガイドシェル46の先端部に取付けられた前記アウターケーシング67を支持する支持部材68とで構成されている。
【0014】
前記一対のワイヤーフェアリーダ支持アーム21、21は、上部は接続アーム69で固定され、コ字状となるとともに、該一対のワイヤーフェアリーダ支持アーム21、21の下部側にはワイヤーフェアリーダ22、22がスライド移動するスリット70、70が形成され、スリット70、70を介して左右のアーム21a、21aが位置するような構造になっている。
【0015】
前記一対のワイヤーフェアリーダ22、22は、前記一対のワイヤーフェアリーダ支持アーム21、21のスリット70、70内をスライド移動する、前記一対のワイヤーフェアリーダスライド移動用油圧シリンダー71の先端部が枢支ピン72で枢支する支持片73を有する取付筒74と、この取付筒74の先端部にベアリング75を介して回転可能に取付けられた回転筒76と、この回転筒76の先端部に固定された先端部が傾斜面77で、かつ楕円形状に形成されたワイヤーガイド部材78と、このワイヤーガイド部材78内に位置をずらして回転可能に取付けられたワイヤー26を支持しながら案内する一対のガイドローラ79、80と、前記取付筒74内に回転可能に取付けられたウインチ17からのワイヤー26を前記一対のガイドローラ79、80へ導く案内ローラ81、81とで構成されている。
【0016】
上記構成の傾斜地用作業車1は前後左右の脚43、43、43、43を前後方向や左右方向に配置し、駆動タイヤ車輪33、33、33、33を駆動させて、傾斜面2の上下方向に走行したり、左右方向に走行したりして作業現場に位置させる。
【0017】
なお、上下方向の走行から左右方向の走行に変える場合、前後左右の脚43、43、43、43を1個ずつ前後左右の脚支持部材回動装置36、36、36、36、前後左右の回動ブーム回動装置39、39、39、39および前後左右の回動アーム回動装置42、42、42、42を駆動させて方向転換を行なう。
【0018】
また、傾斜面2の走行時には一対のウインチ17、17からのワイヤー26、26がワイヤーフェアリーダ22、22を通過して、傾斜面2の上部の車体5の幅寸法よりも数倍以上の幅寸法のアンカー部材25、25に係止して、ワイヤー26、26を巻き上げながら作業車本体4を走行させるため、安全に傾斜面2を走行することができるとともに、ワイヤーフェアリーダ支持アーム21、21を油圧シリンダー20、20で、車体5の後方に位置する上部を上方へ回動させるとともに、ワイヤーフェアリーダスライド移動用油圧シリンダー24、24によってワイヤーフェアリーダ22、22を上方へスライド移動させることにより、ワイヤー26、26に加わる力が車体5の走行に必要以上の圧力を加えることなく、車体5を傾斜面に最適な押し圧力が加わるように作用させることができ、車体5の傾斜面での走行をスムーズにでき、かつで安定させた状態で作業することができ、安全に走行や作業を行なうことができる。
【0019】
前記削孔装置16を作動させる場合には、傾斜面2の走行時には傾斜面2と平行となるように位置させて走行し、削孔する場所でベース板回動用油圧シリンダー13を作動させて、ベース板8および支持枠44を回動させるとともに、左右シリンダー47を作動させてガイドシェル46を左右方向に位置決めし、第1・第2の起伏シリンダー55、59を作動させてガイドシェル46の起伏位置を設定し、打撃装置62、ドリフター63を作動させるとともに、前後進移動装置60を前進移動させて、傾斜面2にロックボルト用削孔をアウターケーシング67とインナーッド66の先端部のビット64、65によって削孔する。
【0020】
[発明を実施するための異なる形態]
次に、図11ないし図28に示す本発明を実施するための異なる形態につき説明する。なお、これらの本発明を実施するための異なる形態の説明に当って、前記本発明を実施するための第1の形態と同一構成部分には同一符号を付して重複する説明を省略する。
【0021】
図11ないし図13に示す本発明を実施するための第2の形態において、前記本発明を実施するための第1の形態と主に異なる点は、ベース板8の周囲に資材の運搬を効率よく行なえるように枠82を取付けた点で、このように構成した傾斜地用作業車1Aにしても、前記本発明を実施するための第1の形態と同様な作用効果が得られる。
【0022】
図14ないし図16に示す本発明を実施するための第3の形態において、前記本発明を実施するための第1の形態と主に異なる点は、車体5に無限軌道83、83の走行装置3Aを用いるとともに、ベース板8に運転席84を備えた作業台15Aと、この作業台15Aに取付けられた作業アタッチメントとしてのバケット85が先端部に取付けられた駆動アーム86とを用いた点で、このようなバケット86を備えた駆動アーム86を用いた傾斜地用作業車1Bにしても、傾斜地での掘削や整地作業をする以外は、前記本発明を実施するための第1の形態と同様な作用効果が得られる。
【0023】
なお、駆動アーム86の先端部にバケット85の代わりにブレーカー、スパイキハンマー、削岩機を取付けて作業することができる。
【0024】
なお、前記駆動アーム86は前記作業台15Aに固定された支持金具87に枢支ピン88で回動可能に取付けられたヘ字状のリンク89と、一端が前記車体5に回動可能に枢支され、他端が前記リンク89のほぼ中央部に枢支ピン90で枢支されたリンク回動用油圧シリンダー91と、前記リンク89の先端部に枢支ピン92で後端部寄りの部位が回動可能に取付けられた回動ブーム93と、一端が前記リンク89のほぼ中央部に枢支ピン94によって回動可能に枢支され、他端が前記回動ブーム93の後端部に枢支ピン95で回動可能に取付けられた回動ブーム回動用油圧シリンダー96とから構成されている。
【0025】
図17ないし図19に示す本発明を実施するための第4の形態において、前記本発明を実施するための第3の形態と主に異なる点は、ベース板8の後部両側部に一対のウインチ17、17を設置した点で、このようにベース板8に一対のウインチ17、17を設置した傾斜地用作業車1Cにしても、前記本発明を実施するための第3の形態と同様な作用効果が得られる。
【0026】
図20ないし図22に示す本発明を実施するための第5の形態において、前記本発明を実施するための第3の形態と主に異なる点は、先端部が上方に突出するL字状のワイヤーフェアリーダ支持アーム21A、21Aを用い、上方に突出する支持アーム部位21a、21aにワイヤーフェアリーダスライド移動用油圧シリンダー24a、24aで上下方向に移動させることができるワイヤーフェアリーダ22、22を取付けた点で、このようにワイヤーフェアリーダ22、22を取付けた傾斜地用作業車1Dにしても、前記本発明を実施するための第3の形態と同様な作用効果が得られる。
【0027】
図23ないし図25に示す本発明を実施するための第6の形態において、前記本発明を実施するための第1の形態と主に異なる点は、一対のワイヤーフェアリーダ支持アーム21、21の上部寄りの部位に該一対のワイヤーフェアリーダ支持アーム21、21に沿ってスライド移動することなくワイヤーフェアリーダ22、22を取付けた点で、このようにワイヤーフェアリーダ22、22を取付けた傾斜地用作業車1Eにしても、前記本発明を実施するための第1の形態と同様な作用効果が得られる。
【0028】
図26ないし図28に示す本発明を実施するための第7の形態において、前記本発明を実施するための第1の形態と主に異なる点は、ベース板8の両側部にワイヤーフェアリーダ支持アーム21、21を取付けた点で、このようにベース板8両側部にワイヤーフェアリーダ支持アーム21、21を取付けた傾斜地用作業車1Fにしても、前記本発明を実施するための第1の形態と同様な作用効果が得られるとともに、ワイヤーフェアリーダ支持アーム21、21を回動させるための油圧シリンダーが不要で、ベース板8を回動させるベース板回動用油圧シリンダー13で兼用することができ、構造が簡単で、横方向の荷重が加わってもベース板8で受けることができ、よりワイヤーフェアリーダ支持アーム21、21の強度の増加を図ることができる。
【0029】
なお、本発明の実施の形態ではワイヤーフェアリーダ支持アーム21、21の上部位置、中央部位置あるいは枢支ピン19の上部位置にワイヤーフェアリーダ22、22を固定的に取付けたり、あるいは使用現場に応じて最適な位置にワイヤーフェアリーダ22、22を移動させて、その位置に固定して使用できるような構造にしたものであってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0030】
本発明は自走行することができ、かつ2本のウインチのワイヤーで牽吊されて法面等の傾斜地で各種の作業を行なう場合に使用される傾斜地用作業車を製造する産業で利用される。
【符号の説明】
【0031】
1、1A、1B、1C、1D、1E:傾斜地用作業車、
2:法面等の傾斜地、 3、3A:走行装置、
4:作業車本体、 5:車体、
6:支持台、 7:枢支ピン、
8:ベース板、 9:支持部、
10:枢支ピン、 11:支持台、
12:枢支ピン、
13:ベース板回動用油圧シリンダー、
14:旋回ベアリング、 15、15A:作業台、
16:削孔装置、 17:ウインチ、
18:アーム支持台、 19:枢支ピン、
20:油圧シリンダー、
21、21A:ワイヤーフェアリーダ支持アーム、
22:ワイヤーフェアリーダ、 23:枢支ピン、
24:ワイヤーフェアリーダスライド移動用油圧シリンダー、
25:アンカー部材、 26:ワイヤー、
27:枢支ピン、 28:前後左右の脚支持部材、
29:枢支ピン、 30:前後左右の回動ブーム、
31:枢支ピン、 32:前後左右の回動アーム、
33:駆動タイヤ車輪、 34:枢支ピン、
35:枢支ピン、
36:前後左右の脚支持部材回動装置、
37:枢支ピン、 38:枢支ピン、
39:前後左右の回動ブーム回動装置、
40:枢支ピン、 41:枢支ピン、
42:前後左右の回動アーム回動装置、
43:前後左右の脚、 44:支持枠、
45:支持アーム、 46:ガイドシェル、
47:左右シリンダー、 48:支持部材、
49:枢支ピン、 50:支持台、
51:枢支ピン、 52:リンク、
53:支持部材、 54:枢支ピン、
55:第1の起伏シリンダー、 56:枢支ピン、
57:支持台、 58:枢支ピン、
59:第2の起伏シリンダー、 60:前後進移動装置、
61:ベース体、 62:打撃装置、
63:ドリフター、 64、65:ビット、
66:インナーロッド、 67:アウターケーシング、
68:支持部材、 69:接続アーム、
70:スリット、
71:ワイヤーフェアリーダスライド移動用油圧シリンダー、
72:枢支ピン、 73:支持片、
74:取付筒、 75:ベアリング、
76:回転筒、 77:傾斜面、
78:ワイヤーガイド部材、 79、80:ガイドローラ、
81:案内ローラ、 82:枠、
83:無限軌道、 84:運転席、
85:バケット、 86:駆動アーム、
87:支持金具、 88:枢支ピン、
89:リンク、 90:枢支ピン、
91:リンク回動用油圧シリンダー、
92:枢支ピン、 93:回動ブーム、
94:枢支ピン、 95:枢支ピン、
96:回動ブーム回動用油圧シリンダー。
【技術分野】
【0001】
本発明は急傾斜地、法面等の傾斜地で整地したり、ロックボルト用削孔を形成したり、各種の資材の運搬等を行なう場合に使用される傾斜地用作業車に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の傾斜地用作業車はフレームの左右にウインチを配置して、該左右のウインチからのワイヤーを、ワイヤーフェアリーダを介して法面の上部位置のアンカーピンに係止させて、安全に法面で作業する傾斜地用作業車が、本出願人によって考えられている。
【0003】
しかしながら、このような傾斜地用作業車は、一対のウインチのワイヤーで傾斜地用作業車本体を傾斜地より落下しないように牽吊するものであった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第3035849号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は以上のような従来の欠点に鑑み、一対のウインチのワイヤーに加わる力を傾斜地用作業車の牽吊および、作業車本体を傾斜地で安定状態に位置させることに利用できる、傾斜地で、安定状態で、かつ安全に作業することができる傾斜地用作業車を提供することを目的としている。
【0006】
本発明の前記ならびにそのほかの目的と新規な特徴は次の説明を添付図面と照らし合わせて読むと、より完全に明らかになるであろう。
ただし、図面はもっぱら解説のためのものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明は車体と、この車体に取付けられた該車体を、傾斜地を走行させることができる走行装置と、前記車体あるいは該車体に取付けられたベース板の後部両側寄りの部位に取付けられた一対のウインチと、この一対のウインチの前方の前記車体に下端部が枢支ピンで枢支され、かつ油圧シリンダーで前記車体の後方に位置する上端部が上方へ回動するように取付けられた一対のワイヤーフェアリーダ支持アームと、この一対のワイヤーフェアリーダ支持アームに取付けられた一対のワイヤーフェアリーダと、前記一対のウインチに一端部が巻き取られ、他端部が前記一対のワイヤーフェアリーダを介して、前記車体の幅寸法の数倍以上の幅寸法がある法面の上部に位置する立木やアンカーピンを用いたアンカー部材に係止される一対のワイヤーとで傾斜地用作業車を構成している。
【発明の効果】
【0008】
以上の説明から明らかなように、本発明にあっては次に列挙する効果が得られる。
(1)請求項1により、一対のワイヤーフェアリーダ支持アームの車体の後方に位置する上端部を上方へ回動させて、一対のワイヤーフェアリーダを車体の上部へ移動させて使用することができる。
したがって、一対のワイヤーフェアリーダを通過する一対のウインチのワイヤーが、車体の走行に必要以上の圧力を加えることなく、車体を傾斜面に最適な押し圧力が加わるように作用させることができ、車体の傾斜面での走行をスムーズにでき、かつで安定させた状態で作業することができるとともに、一対のウインチのワイヤーによって傾斜面より落下することなく、安全に作業することができる。
(2)前記(1)により、一対のウインチのワイヤーは車体の幅寸法の数倍以上の幅寸法がある法面の上部位置のアンカー部材に係止されるため、一対のワイヤーフェアリーダによって、一対のワイヤーに大きな荷重が加わったりするのを効率よく阻止できるとともに、一対のワイヤーの巻き取りをスムーズに行なうことができ、かつ、より安定状態で車体を一対のワイヤーで牽吊させることができる。
(3)前記(1)によって、傾斜面を移動する時と、作業する時とで、一対のワイヤーフェアリーダ支持アームの上端部を上方へ回動させて、一対のワイヤーフェアリーダの高さを調整して、移動がスムーズにできるようにしたり、作業を安全にしたりすることができる。
(4)請求項2も前記(1)〜(3)と同様な効果が得られるとともに、一対のワイヤーフェアリーダ支持アームの上端部を接続アームで接続固定しているので、一対のワイヤーに横方向の荷重が加わっても、その荷重に耐えられる強度の一対のワイヤーフェアリーダ支持アームにできる。
(5 )請求項3も前記(1)〜(3)と同様な効果が得られるとともに、ワイヤーフェアリーダスライド移動用油圧シリンダーで一対のワイヤーフェアリーダを一対のワイヤーフェアリーダ支持アームに沿ってスライド移動させることができる。したがって、一対のワイヤーフェアリーダ支持アームの回動および一対のワイヤーフェアリーダのスライド移動で一対のワイヤーフェアリーダの高さ位置の調節をすることができ、作業をより安全に行うことができる。
(6)請求項4も前記(1)〜(3)と同様な効果が得られるとともに、ベース板の両側部にワイヤーフェアリーダ支持アームを取付けることで、構造を簡単にすることができ、ワイヤーフェアリーダ支持アームに加わる横方向の荷重をベース板で受けることができ、より強度を増加させることができる。
(7)請求項5も前記(1)〜(3)と同様な効果が得られるとともに、ワイヤーフェアリーダ支持アームのスリット部分でワイヤーフェアリーダをスライド移動させるので、ワイヤーフェアリーダをスムーズに移動させることができるとともに、スリット部分のあるワイヤーフェアリーダ支持アームも構造体にでき、十分な強度を付与させることができ、かつ一対のウインチからのワイヤーをワイヤーフェアリーダ支持アームで覆う状態にでき、ワイヤーの保護を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明を実施するための第1の形態の側面図。
【図2】本発明を実施するための第1の形態の平面図。
【図3】本発明を実施するための第1の形態の傾斜地に位置させた状態の説明図。
【図4】本発明を実施するための第1の形態の走行装置の平面図。
【図5】本発明を実施するための第1の形態の走行装置の側面図。
【図6】本発明を実施するための第1の形態の削孔装置の平面図。
【図7】本発明を実施するための第1の形態の削孔装置の側面図。
【図8】本発明を実施するための第1の形態のワイヤーフェアリーダの正面図。
【図9】図8の9−9線に沿う断面図。
【図10】本発明を実施するための第1の形態のロックボルト用削孔時の説明図。
【図11】本発明を実施するための第2の形態の側面図。
【図12】本発明を実施するための第2の形態の平面図。
【図13】本発明を実施するための第2の形態の傾斜面に位置させた状態の説明図。
【図14】本発明を実施するための第3の形態の側面図。
【図15】本発明を実施するための第3の形態の平面図。
【図16】本発明を実施するための第3の形態の傾斜面に位置させた状態の説明図。
【図17】本発明を実施するための第4の形態の側面図。
【図18】本発明を実施するための第4の形態の平面図。
【図19】本発明を実施するための第4の形態の傾斜面に位置させた状態の説明図。
【図20】本発明を実施するための第5の形態の側面図。
【図21】本発明を実施するための第5の形態の平面図。
【図22】本発明を実施するための第5の形態の傾斜面に位置させた状態の説明図。
【図23】本発明を実施するための第6の形態の側面図。
【図24】本発明を実施するための第6の形態の平面図。
【図25】本発明を実施するための第6の形態の傾斜面に位置させた状態の説明図。
【図26】本発明を実施するための第7の形態の側面図。
【図27】本発明を実施するための第7の形態の平面図。
【図28】本発明を実施するための第7の形態のベース板の説明図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面に示す本発明を実施するための形態により、本発明を詳細に説明する。
【0011】
図1ないし図10に示す本発明を実施するための第1の形態において、1は法面等の傾斜面でロックボルト用削孔を形成したり、掘削作業や荷物の移動をする場合等に使用される本発明の傾斜地用作業車で、この傾斜地用作業車1は法面等の傾斜地2を走行装置3によって、前後左右方向に走行することができる作業車本体4と、この作業車本体4の前方部位の車体5に固定された支持台6に枢支ピン7で先端部が枢支されたベース板8と、このベース板8の後部両側部の支持部9、9に枢支ピン10、10で先端部が枢支され、後端部が前記車体5の前方部位の支持台11、11に枢支ピン12、12で枢支されたベース板回動用油圧シリンダー13、13と、前記ベース板8に旋回ベアリング14を介して取付けられた作業台15と、この作業台15に取付けられたロックボルト用削孔を形成する削孔装置16と、前記車体5の後部両側寄りの部位に取付けられた一対のウインチ17、17と、この一対のウインチ17、17の前方部位で、かつ前記支持台11、11より外側位置の前記車体5に固定されたアーム支持台18、18に下端部が枢支ピン19、19で枢支され、かつ油圧シリンダー20、20で前記車体5の後方に位置する上端部が上方へ回動するように取付けられた一対のワイヤーフェアリーダ支持アーム21、21と、このワイヤーフェアリーダ支持アーム21、21にスライド移動可能に取付けられた一対のワイヤーフェアリーダ22、22と、この一対のワイヤーフェアリーダ22、22をスライド移動させる一端部が前記一対のワイヤーフェアリーダ支持アーム21、21の上端部に枢支ピン23、23で枢支され、他端部が前記一対のワイヤーフェアリーダ22、22に取付けられた一対のワイヤーフェアリーダスライド移動用油圧シリンダー24、24と、前記一対のウインチ17、17に一端部が巻き取られ、他端部が前記一対のワイヤーフェアリーダ22、22を介して、前記車体5の幅寸法の数倍以上の幅寸法がある傾斜地2の上部に位置する立木やアンカーピンを用いたアンカー部材25、25に係止される一対のワイヤー26、26と、前記車体5の後部に設置された各機器に油圧を供給する油圧供給装置Aとで構成されている。
【0012】
前記走行装置3は前記車体5の前後左右部位に枢支ピン27で水平方向に回動できるように取付けられた前後左右の脚支持部材28、28、28、28と、この前後左右の脚支持部材28、28、28、28に上下方向に回動するように枢支ピン29、29、29、29で枢支された前後左右の回動ブーム30、30、30、30と、この前後左右の回動ブーム30、30、30、30の先端部に後端部寄りの部位が上下方向に回動するように枢支ピン31、31、31、31で枢支された前後左右の回動アーム32、32、32、32と、この前後左右の回動アーム32、32、32、32の先端部に取付けられた油圧モータで正・逆回転駆動される駆動タイヤ車輪33、33、33、33と、この駆動タイヤ車輪33、33、33、33を前後方向あるいは左右方向に位置させることができるように、前記前後左右の脚支持部材28、28、28、28を回動させる一端部が、該前後左右の脚支持部材28、28、28、28に枢支ピン34、34、34、34で枢支され、他端部が前記車体5の前後左右部位に枢支ピン35、35、35、35で枢支された油圧シリンダーを用いた前後左右の脚支持部材回動装置36、36、36、36と、前記前後左右の回動ブーム30、30、30、30を上下方向に回動させる一端部が、該前後左右の回動ブーム30、30、30、30の先端部寄りの部位に枢支ピン37、37、37、37で枢支され、他端部が前記前後左右の脚支持部材28、28、28、28に枢支ピン38、38、38、38で枢支された油圧シリンダーを用いた前後左右の回動ブーム回動装置39、39、39、39と、前記前後左右の回動アーム32、32、32、32を上下方向に回動させる一端部が、該前後左右の回動アーム32、32、32、32の後端部に枢支ピン40、40、40、40で枢支され、他端部が前記前後左右の回動ブーム30、30、30、30の後端部寄りの部位に枢支ピン41、41、41、41で枢支された油圧シリンダーを用いた前後左右の回動アーム回動装置42、42、42、42とからなる前後左右の脚43、43、43、43とで構成されている。
【0013】
前記削孔装置16は前記作業台15に前記一対のワイヤーフェアリーダ支持アーム21、21より内側に位置するように固定された支持枠44と、この支持枠44の左右方向に固定された支持アーム45、45と、この支持アーム45、45に左右方向にスライド移動可能に取付けられたガイドシェル46と、このガイドシェル46を左右方向にスライド移動させる一端部が、該ガイドシェル46に取付けられ、他端部が前記支持枠44に取付けられた左右シリンダー47と、一端部が前記後方の支持アーム45に左右方向にスライド移動する支持部材48に枢支ピン49で枢支され、他端部が前記ガイドシェル46の先端部寄りの底面に固定された支持台50に枢支ピン51で枢支されたリンク52と、一端部が前記前方の支持アーム45に左右方向にスライド移動する支持部材53に枢支ピン54で枢支され、他端部が前記枢支ピン50に枢支された第1の起伏シリンダー55と、一端部が前記支持部材48に枢支ピン56で枢支され、他端部が前記ガイドシェル46の先端部より離れた部位の底面に固定された支持台57に枢支ピン58で枢支された第2の起伏シリンダー59と、前記ガイドシェル46に前後進移動装置60で前後進移動するベース体61と、このベース体61に取付けられた打撃装置62を備えるドラフター63と、このドラフター63に着脱可能に取付けられる先端部にビット64、65がそれぞれ備えられたインナーロッド66とアウターケーシング67と、前記ガイドシェル46の先端部に取付けられた前記アウターケーシング67を支持する支持部材68とで構成されている。
【0014】
前記一対のワイヤーフェアリーダ支持アーム21、21は、上部は接続アーム69で固定され、コ字状となるとともに、該一対のワイヤーフェアリーダ支持アーム21、21の下部側にはワイヤーフェアリーダ22、22がスライド移動するスリット70、70が形成され、スリット70、70を介して左右のアーム21a、21aが位置するような構造になっている。
【0015】
前記一対のワイヤーフェアリーダ22、22は、前記一対のワイヤーフェアリーダ支持アーム21、21のスリット70、70内をスライド移動する、前記一対のワイヤーフェアリーダスライド移動用油圧シリンダー71の先端部が枢支ピン72で枢支する支持片73を有する取付筒74と、この取付筒74の先端部にベアリング75を介して回転可能に取付けられた回転筒76と、この回転筒76の先端部に固定された先端部が傾斜面77で、かつ楕円形状に形成されたワイヤーガイド部材78と、このワイヤーガイド部材78内に位置をずらして回転可能に取付けられたワイヤー26を支持しながら案内する一対のガイドローラ79、80と、前記取付筒74内に回転可能に取付けられたウインチ17からのワイヤー26を前記一対のガイドローラ79、80へ導く案内ローラ81、81とで構成されている。
【0016】
上記構成の傾斜地用作業車1は前後左右の脚43、43、43、43を前後方向や左右方向に配置し、駆動タイヤ車輪33、33、33、33を駆動させて、傾斜面2の上下方向に走行したり、左右方向に走行したりして作業現場に位置させる。
【0017】
なお、上下方向の走行から左右方向の走行に変える場合、前後左右の脚43、43、43、43を1個ずつ前後左右の脚支持部材回動装置36、36、36、36、前後左右の回動ブーム回動装置39、39、39、39および前後左右の回動アーム回動装置42、42、42、42を駆動させて方向転換を行なう。
【0018】
また、傾斜面2の走行時には一対のウインチ17、17からのワイヤー26、26がワイヤーフェアリーダ22、22を通過して、傾斜面2の上部の車体5の幅寸法よりも数倍以上の幅寸法のアンカー部材25、25に係止して、ワイヤー26、26を巻き上げながら作業車本体4を走行させるため、安全に傾斜面2を走行することができるとともに、ワイヤーフェアリーダ支持アーム21、21を油圧シリンダー20、20で、車体5の後方に位置する上部を上方へ回動させるとともに、ワイヤーフェアリーダスライド移動用油圧シリンダー24、24によってワイヤーフェアリーダ22、22を上方へスライド移動させることにより、ワイヤー26、26に加わる力が車体5の走行に必要以上の圧力を加えることなく、車体5を傾斜面に最適な押し圧力が加わるように作用させることができ、車体5の傾斜面での走行をスムーズにでき、かつで安定させた状態で作業することができ、安全に走行や作業を行なうことができる。
【0019】
前記削孔装置16を作動させる場合には、傾斜面2の走行時には傾斜面2と平行となるように位置させて走行し、削孔する場所でベース板回動用油圧シリンダー13を作動させて、ベース板8および支持枠44を回動させるとともに、左右シリンダー47を作動させてガイドシェル46を左右方向に位置決めし、第1・第2の起伏シリンダー55、59を作動させてガイドシェル46の起伏位置を設定し、打撃装置62、ドリフター63を作動させるとともに、前後進移動装置60を前進移動させて、傾斜面2にロックボルト用削孔をアウターケーシング67とインナーッド66の先端部のビット64、65によって削孔する。
【0020】
[発明を実施するための異なる形態]
次に、図11ないし図28に示す本発明を実施するための異なる形態につき説明する。なお、これらの本発明を実施するための異なる形態の説明に当って、前記本発明を実施するための第1の形態と同一構成部分には同一符号を付して重複する説明を省略する。
【0021】
図11ないし図13に示す本発明を実施するための第2の形態において、前記本発明を実施するための第1の形態と主に異なる点は、ベース板8の周囲に資材の運搬を効率よく行なえるように枠82を取付けた点で、このように構成した傾斜地用作業車1Aにしても、前記本発明を実施するための第1の形態と同様な作用効果が得られる。
【0022】
図14ないし図16に示す本発明を実施するための第3の形態において、前記本発明を実施するための第1の形態と主に異なる点は、車体5に無限軌道83、83の走行装置3Aを用いるとともに、ベース板8に運転席84を備えた作業台15Aと、この作業台15Aに取付けられた作業アタッチメントとしてのバケット85が先端部に取付けられた駆動アーム86とを用いた点で、このようなバケット86を備えた駆動アーム86を用いた傾斜地用作業車1Bにしても、傾斜地での掘削や整地作業をする以外は、前記本発明を実施するための第1の形態と同様な作用効果が得られる。
【0023】
なお、駆動アーム86の先端部にバケット85の代わりにブレーカー、スパイキハンマー、削岩機を取付けて作業することができる。
【0024】
なお、前記駆動アーム86は前記作業台15Aに固定された支持金具87に枢支ピン88で回動可能に取付けられたヘ字状のリンク89と、一端が前記車体5に回動可能に枢支され、他端が前記リンク89のほぼ中央部に枢支ピン90で枢支されたリンク回動用油圧シリンダー91と、前記リンク89の先端部に枢支ピン92で後端部寄りの部位が回動可能に取付けられた回動ブーム93と、一端が前記リンク89のほぼ中央部に枢支ピン94によって回動可能に枢支され、他端が前記回動ブーム93の後端部に枢支ピン95で回動可能に取付けられた回動ブーム回動用油圧シリンダー96とから構成されている。
【0025】
図17ないし図19に示す本発明を実施するための第4の形態において、前記本発明を実施するための第3の形態と主に異なる点は、ベース板8の後部両側部に一対のウインチ17、17を設置した点で、このようにベース板8に一対のウインチ17、17を設置した傾斜地用作業車1Cにしても、前記本発明を実施するための第3の形態と同様な作用効果が得られる。
【0026】
図20ないし図22に示す本発明を実施するための第5の形態において、前記本発明を実施するための第3の形態と主に異なる点は、先端部が上方に突出するL字状のワイヤーフェアリーダ支持アーム21A、21Aを用い、上方に突出する支持アーム部位21a、21aにワイヤーフェアリーダスライド移動用油圧シリンダー24a、24aで上下方向に移動させることができるワイヤーフェアリーダ22、22を取付けた点で、このようにワイヤーフェアリーダ22、22を取付けた傾斜地用作業車1Dにしても、前記本発明を実施するための第3の形態と同様な作用効果が得られる。
【0027】
図23ないし図25に示す本発明を実施するための第6の形態において、前記本発明を実施するための第1の形態と主に異なる点は、一対のワイヤーフェアリーダ支持アーム21、21の上部寄りの部位に該一対のワイヤーフェアリーダ支持アーム21、21に沿ってスライド移動することなくワイヤーフェアリーダ22、22を取付けた点で、このようにワイヤーフェアリーダ22、22を取付けた傾斜地用作業車1Eにしても、前記本発明を実施するための第1の形態と同様な作用効果が得られる。
【0028】
図26ないし図28に示す本発明を実施するための第7の形態において、前記本発明を実施するための第1の形態と主に異なる点は、ベース板8の両側部にワイヤーフェアリーダ支持アーム21、21を取付けた点で、このようにベース板8両側部にワイヤーフェアリーダ支持アーム21、21を取付けた傾斜地用作業車1Fにしても、前記本発明を実施するための第1の形態と同様な作用効果が得られるとともに、ワイヤーフェアリーダ支持アーム21、21を回動させるための油圧シリンダーが不要で、ベース板8を回動させるベース板回動用油圧シリンダー13で兼用することができ、構造が簡単で、横方向の荷重が加わってもベース板8で受けることができ、よりワイヤーフェアリーダ支持アーム21、21の強度の増加を図ることができる。
【0029】
なお、本発明の実施の形態ではワイヤーフェアリーダ支持アーム21、21の上部位置、中央部位置あるいは枢支ピン19の上部位置にワイヤーフェアリーダ22、22を固定的に取付けたり、あるいは使用現場に応じて最適な位置にワイヤーフェアリーダ22、22を移動させて、その位置に固定して使用できるような構造にしたものであってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0030】
本発明は自走行することができ、かつ2本のウインチのワイヤーで牽吊されて法面等の傾斜地で各種の作業を行なう場合に使用される傾斜地用作業車を製造する産業で利用される。
【符号の説明】
【0031】
1、1A、1B、1C、1D、1E:傾斜地用作業車、
2:法面等の傾斜地、 3、3A:走行装置、
4:作業車本体、 5:車体、
6:支持台、 7:枢支ピン、
8:ベース板、 9:支持部、
10:枢支ピン、 11:支持台、
12:枢支ピン、
13:ベース板回動用油圧シリンダー、
14:旋回ベアリング、 15、15A:作業台、
16:削孔装置、 17:ウインチ、
18:アーム支持台、 19:枢支ピン、
20:油圧シリンダー、
21、21A:ワイヤーフェアリーダ支持アーム、
22:ワイヤーフェアリーダ、 23:枢支ピン、
24:ワイヤーフェアリーダスライド移動用油圧シリンダー、
25:アンカー部材、 26:ワイヤー、
27:枢支ピン、 28:前後左右の脚支持部材、
29:枢支ピン、 30:前後左右の回動ブーム、
31:枢支ピン、 32:前後左右の回動アーム、
33:駆動タイヤ車輪、 34:枢支ピン、
35:枢支ピン、
36:前後左右の脚支持部材回動装置、
37:枢支ピン、 38:枢支ピン、
39:前後左右の回動ブーム回動装置、
40:枢支ピン、 41:枢支ピン、
42:前後左右の回動アーム回動装置、
43:前後左右の脚、 44:支持枠、
45:支持アーム、 46:ガイドシェル、
47:左右シリンダー、 48:支持部材、
49:枢支ピン、 50:支持台、
51:枢支ピン、 52:リンク、
53:支持部材、 54:枢支ピン、
55:第1の起伏シリンダー、 56:枢支ピン、
57:支持台、 58:枢支ピン、
59:第2の起伏シリンダー、 60:前後進移動装置、
61:ベース体、 62:打撃装置、
63:ドリフター、 64、65:ビット、
66:インナーロッド、 67:アウターケーシング、
68:支持部材、 69:接続アーム、
70:スリット、
71:ワイヤーフェアリーダスライド移動用油圧シリンダー、
72:枢支ピン、 73:支持片、
74:取付筒、 75:ベアリング、
76:回転筒、 77:傾斜面、
78:ワイヤーガイド部材、 79、80:ガイドローラ、
81:案内ローラ、 82:枠、
83:無限軌道、 84:運転席、
85:バケット、 86:駆動アーム、
87:支持金具、 88:枢支ピン、
89:リンク、 90:枢支ピン、
91:リンク回動用油圧シリンダー、
92:枢支ピン、 93:回動ブーム、
94:枢支ピン、 95:枢支ピン、
96:回動ブーム回動用油圧シリンダー。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車体と、この車体に取付けられた該車体を、傾斜地を走行させることができる走行装置と、前記車体あるいは該車体に取付けられたベース板の後部両側寄りの部位に取付けられた一対のウインチと、この一対のウインチの前方の前記車体に下端部が枢支ピンで枢支され、かつ油圧シリンダーで前記車体の後方に位置する上端部が上方へ回動するように取付けられた一対のワイヤーフェアリーダ支持アームと、この一対のワイヤーフェアリーダ支持アームに取付けられた一対のワイヤーフェアリーダと、前記一対のウインチに一端部が巻き取られ、他端部が前記一対のワイヤーフェアリーダを介して、前記車体の幅寸法の数倍以上の幅寸法がある法面の上部に位置する立木やアンカーピンを用いたアンカー部材に係止される一対のワイヤーとからなることを特徴とする傾斜地用作業車。
【請求項2】
一対のワイヤーフェアリーダ支持アームの上端部は接続アームで固定され、コ字状となるとともに、該一対のワイヤーフェアリーダ支持アーム間の車体には削孔装置が設置されていることを特徴とする請求項1記載の傾斜地用作業車。
【請求項3】
一対のワイヤーフェアリーダは一対のワイヤーフェアリーダ支持アームにスライド移動可能に取付けられ、ワイヤーフェアリーダスライド移動用油圧シリンダーで一対のワイヤーフェアリーダ支持アームをスライド移動できるように構成されていることを特徴とする請求項1、請求項2いずれかに記載の傾斜地用作業車。
【請求項4】
ベース板の前方部位は車体の前方部位にに枢支ピンで枢支され、かつベース板回動用油圧シリンダーで車体の後方部位に位置する後部を上方へ回動できるもので、該ベース板の両側部にはワイヤーフェアリーダ支持アームが取付けられていることを特徴とする請求項1記載の傾斜地用作業車。
【請求項5】
一対のワイヤーフェアリーダ支持アームは、ワイヤーフェアリーダがスライド移動する部位がスリットに形成されたものが使用され、ワイヤーフェアリーダは前記一対のワイヤーフェアリーダ支持アームのスリット内をワイヤーフェアリーダスライド移動用油圧シリンダーでスライド移動する取付筒と、この取付筒の先端部に回転可能に取付けられた回転筒と、この回転筒の先端部に固定された先端部が傾斜面で、かつ楕円形状に形成されたワイヤーガイド部材と、このワイヤーガイド部材内に位置をずらして回転可能に取付けられたワイヤーを支持しながら案内する一対のガイドローラと、前記取付筒内に回転可能に取付けられたウインチからのワイヤーを前記一対のガイドローラへ導く案内ローラとで構成されたものが使用されていることを特徴とする請求項1記載の傾斜地用作業車。
【請求項1】
車体と、この車体に取付けられた該車体を、傾斜地を走行させることができる走行装置と、前記車体あるいは該車体に取付けられたベース板の後部両側寄りの部位に取付けられた一対のウインチと、この一対のウインチの前方の前記車体に下端部が枢支ピンで枢支され、かつ油圧シリンダーで前記車体の後方に位置する上端部が上方へ回動するように取付けられた一対のワイヤーフェアリーダ支持アームと、この一対のワイヤーフェアリーダ支持アームに取付けられた一対のワイヤーフェアリーダと、前記一対のウインチに一端部が巻き取られ、他端部が前記一対のワイヤーフェアリーダを介して、前記車体の幅寸法の数倍以上の幅寸法がある法面の上部に位置する立木やアンカーピンを用いたアンカー部材に係止される一対のワイヤーとからなることを特徴とする傾斜地用作業車。
【請求項2】
一対のワイヤーフェアリーダ支持アームの上端部は接続アームで固定され、コ字状となるとともに、該一対のワイヤーフェアリーダ支持アーム間の車体には削孔装置が設置されていることを特徴とする請求項1記載の傾斜地用作業車。
【請求項3】
一対のワイヤーフェアリーダは一対のワイヤーフェアリーダ支持アームにスライド移動可能に取付けられ、ワイヤーフェアリーダスライド移動用油圧シリンダーで一対のワイヤーフェアリーダ支持アームをスライド移動できるように構成されていることを特徴とする請求項1、請求項2いずれかに記載の傾斜地用作業車。
【請求項4】
ベース板の前方部位は車体の前方部位にに枢支ピンで枢支され、かつベース板回動用油圧シリンダーで車体の後方部位に位置する後部を上方へ回動できるもので、該ベース板の両側部にはワイヤーフェアリーダ支持アームが取付けられていることを特徴とする請求項1記載の傾斜地用作業車。
【請求項5】
一対のワイヤーフェアリーダ支持アームは、ワイヤーフェアリーダがスライド移動する部位がスリットに形成されたものが使用され、ワイヤーフェアリーダは前記一対のワイヤーフェアリーダ支持アームのスリット内をワイヤーフェアリーダスライド移動用油圧シリンダーでスライド移動する取付筒と、この取付筒の先端部に回転可能に取付けられた回転筒と、この回転筒の先端部に固定された先端部が傾斜面で、かつ楕円形状に形成されたワイヤーガイド部材と、このワイヤーガイド部材内に位置をずらして回転可能に取付けられたワイヤーを支持しながら案内する一対のガイドローラと、前記取付筒内に回転可能に取付けられたウインチからのワイヤーを前記一対のガイドローラへ導く案内ローラとで構成されたものが使用されていることを特徴とする請求項1記載の傾斜地用作業車。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図2】
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【図17】
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【図23】
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【図26】
【図27】
【図28】
【公開番号】特開2013−60792(P2013−60792A)
【公開日】平成25年4月4日(2013.4.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−202671(P2011−202671)
【出願日】平成23年9月16日(2011.9.16)
【出願人】(390040073)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年4月4日(2013.4.4)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年9月16日(2011.9.16)
【出願人】(390040073)
【Fターム(参考)】
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