説明

償還可能なインセンティブを用いて広告効果を追跡するシステムおよび方法

本発明は、印刷された広告データが潜在的顧客のハンドヘルド型デバイスによってスキャンされるシステムにおける広告効果の追跡方法に関する。本発明では、潜在的顧客に対して広告データのスキャンを誘うインセンティブが与えられ、潜在的顧客によってスキャンされた広告データがサーバで受信され、当該の潜在的顧客のロイヤリティポイントプログラムへの振り込みが行われる。本発明は当該の方法に関するシステムおよび他の方法にも関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的に、広告を備えた印刷材料ならびに当該の印刷材料をスキャンするスキャナなどのハンドヘルド型デバイスに関する。
【0002】
本願は米国特許第6448979号明細書および第6753883号明細書を参考文献として含む。これらの明細書には、広告を含むマルチメディア情報の相互伝達を促進する印刷媒体が記載されている。ここでは、単独型または統合型の機器であるスキャナおよびレシーバがポータルサーバと通信し、ポータルサーバから受信したマルチメディアシーケンス情報を再生する。広告は、機械的に読み取り可能なコード、例えば高密度のバー状の符号を含むバーコードとして印刷され、このバーコードからデータがスキャナにより読み出される。当該のバーコードはプロバイダ情報に相当する英数字シーケンスであるリンク情報を含む。当該の英数字シーケンスが読み込まれるとマルチメディアシーケンス情報の再生が行われる。つまりスキャナ、レシーバまたはポータルサーバはリンク情報をネットワークアドレスに変換し、これによりマルチメディアシーケンス情報を再生することができる。これに代えてまたはこれに加えて、ネットワークアドレス情報はコンピュータ実行可能コードを含むファイルを指示することができ、レシーバまたはスキャナに表示することができる。このシステムは、例えば利益還元情報、リベート情報およびクーポン情報などの付加的なコードを使用することを意図している。このシステムはまた、リンク情報のないUPCコードなどのコードの収集および管理も行うことができる。ユーザは自宅でUPC情報を取得し、製品情報、クーポン情報または別の利益還元情報を得ることができる。
【0003】
ユーザ入力情報はスキャナメモリに記憶することができる。通信ブリッジはリンク情報およびユーザ入力情報をレシーバへ送信し、そこからネットワークを介してポータルサーバへ送信することができる。また、このシステムは、広告主が追跡モジュールによりその広告の印象を追跡し、スキャンを実行したユーザについての人口統計学的情報を収集するできるようにする。さらに、追跡モジュールは、特定のタイプの刊行物またはプロバイダに由来するe−コマースの取引の値を追跡して、当該の取引に基づく利用料のパーセンテージを計算することができる。スキャナは広告がスキャンされた時刻を追跡することのできる時計を備えることもできる。
【0004】
さらに本願は米国特許第6896182号明細書を参考文献として含む。この明細書にはカード識別コードを登録するカード照合システムが記載されている。ここでは、読み取りユニットがカード識別コードをカードから読み取り、読み取りユニットの現在地点がカード識別コードの所属地域に対応する場合にのみ照合装置が決済用カードの利用を許可する。これによりカードの使用地点が読み取りユニットの現在地点と一致する。カードの使用地点をカードの照合条件に追加することにより、カードの不正使用を防止することができるのである。本願はまた日本国特開平11−500550号公報に記載された携帯リモートPOS端末機にも関連する。ここでは決済システムに携帯可能な無線決済端末機が設けられており、ユーザはキーパッドを用いてこの端末機へ商取引のデータを入力する。商品のUPCバーコードがCCDセンサにより読み取られ、さらにユーザのクレジットカード、デビットカードおよびスマートカードを読み取ることができる。無線決済端末機は無線通信ネットワークを介して商取引データおよびカードデータを中央ネットワークコントローラへ伝送する。中央ネットワークコントローラはカードデータおよび商取引データを決済施設にあるホストコンピュータへ伝送し、決済施設はカードデータおよび商取引データをリアルタイムで順次に処理する。その後、決済施設は確認データを中央ネットワークコントローラに返信し、さらに中央ネットワークコントローラが無線通信ネットワークを介して確認データを無線決済端末機へ返信する。つまり無線決済端末機は当該の商取引についてのレシートを印刷してユーザに発行する。
【0005】
発明の概要
本発明は広告効果の追跡方法に関しており、広告およびこの広告を識別する広告データを印刷し、当該の広告データを潜在的顧客のハンドヘルド型デバイスによってスキャン可能とするステップ、潜在的顧客に対して広告データのスキャンを誘うインセンティブ(報奨金など)を与え、潜在的顧客が広告データをスキャンした後、インセンティブに関連する広告データをハンドヘルド型デバイスに記憶するステップ、ならびに、潜在的顧客によってスキャンされた広告データを受信し、受信の結果として当該の潜在的顧客のロイヤリティポイントプログラムへの振り込みを行うステップを有することを特徴とする。
【0006】
また本発明は広告効果の追跡システムに関しており、スキャンされた広告データに関連する情報を受信するロイヤリティポイント収集サーバとスキャンされた広告データを記憶する複数のハンドヘルド型デバイスとが設けられており、ロイヤリティポイント収集サーバはスキャンされた広告データに基づいてロイヤリティポイントをユーザのハンドヘルド型デバイスのロイヤリティポイントプログラムへ振り込み、かつ、スキャンされた広告データに関する情報を広告主へ提供することを特徴とする。
【0007】
図面の簡単な説明
本発明を以下に図を参照しながら詳細に説明する。図1には本発明のシステムの第1の実施例の概略図が示されている。図2には本発明のシステムの第2の実施例の概略図が示されている。図3には本発明の方法のフローチャートが示されている。
【0008】
詳細な説明
2006年3月23日付の米国出願第11/388173号明細書および米国出願第11/387953号明細書も参考文献として本発明に関連する。
【0009】
図1には本発明のシステムの概略図が示されている。広告主31からの広告32は例えば雑誌30に印刷されている。雑誌名、ページ番号および広告主識別情報などの広告データ34は例えばコードの形式で設けることができる。このことは前掲した米国特許第6448979号明細書に記載されている。潜在的顧客44は例えばApple社のipod(TM)または携帯電話機などのハンドヘルド型デバイス40を有している。ハンドヘルド型デバイス40は印刷された広告データ34をスキャンしてメモリに入力できる脱着型または統合型のスキャナ42を有する。広告データ34はここでは2Dバーコードの形態で印刷されている。スキャナ42はインタフェース43を介して取り付けられる。
【0010】
広告データ34がスキャンされるたびに、潜在的顧客44のロイヤリティポイントプログラム70のロイヤリティポイントが増大される。例えば、スキャンされた広告が航空会社の広告であり、スキャンすることによってフレクエントフライヤプログラムの会員である顧客44のマイレージプログラムに50マイルをプラスするものであるとする。顧客44は例えばUSBリンクまたは赤外線リンクを介してホームコンピュータ50へリンクする。当該の顧客はフレクエントフライヤ用のマイレージプログラムの示されている当該の航空会社の安全なウェブサイトへアクセスし、ウィンドウボタンまたはマウスボタンをクリックして、ハンドヘルド型デバイスに記憶された当該の航空会社に関連する広告データ34を当該の航空会社のロイヤリティポイント収集サーバ60へダウンロードする。その後、顧客の口座へ振り込みが行われ、広告データは広告主31である航空会社へリンク62を介して送信される。当該の航空会社は特定のフレクエントフライヤプログラムの会員が特定の広告、例えば2006年6月6日発行のTIME誌の第5頁を読み出してスキャンしたことを知ることができる。航空会社にとっては、例えば、特定の会員が購読している出版物のタイプおよび広告への応答速度は有用な情報であり、これらの情報が蓄積される。これらの情報は顧客の購入パターンなどの既知のデータに関連づけて分析され、広告効果の向上が達成される。例えば、TIME誌を購読しているフレクエントフライヤプログラムの会員が他の雑誌を購読している顧客よりも当航空会社の実際の航空便を頻繁に購入していると判明すれば、TIME誌での広告が有効であることがわかるし、その有効性を或る程度まで定量化できる。
【0011】
この実施例では、ウェブサイトでのクリックによってハンドヘルド型デバイスのデータベースにおいて当該の航空会社に関連する広告データのサーチが開始される。例えば、特定の航空会社の広告データは特定の5digitのコードによって始まることから識別され、特定の航空会社のいずれの広告データもサーバ60にダウンロードされる。その後で広告データはハンドヘルド型デバイスから消去される。ロイヤリティポイント収集サーバ60および/またはハンドヘルド型デバイス40は2重スキャンの防止手段を備えており、潜在的顧客が同じ広告を2回スキャンしてロイヤリティポイントを2重に取得することはできない。
【0012】
前述したマウスクリックの実施例に対して、広告データをハンドヘルド型デバイス40からサーバ60へ送信することもできる。顧客44はハンドヘルド型デバイス40上で入力デバイス46を介して記憶された広告データ、例えばディスプレイ48に表示されている表示情報をスクロールすることができる。表示情報は広告データの関数であり、付加的情報は例えばハンドヘルド型デバイスと表示情報を有するサーバとの通信インタフェースによって得られる。例えば航空会社の名称は記憶された広告データに現れており、顧客はハンドヘルド型デバイス40の入力装置46のボタンを押して、当該の広告データをサーバ60へ送信することができる。
【0013】
サーバ60は送信された広告データを受信し検査する。この実施例では、サーバは1つの広告がひとりの顧客に1度だけ受け取られるようコピー防止手段を有する。ユーザひいてはハンドヘルド型デバイスには同じデータがふたたび受け取られたのでないことが知らされるので、ハンドヘルド型デバイスは広告データを消去することができる。送信されたデータは実際にスキャンされた広告データと当該の広告が読み出された時刻などの付加的なデータとを含む。
【0014】
広告主31は、広告32の効果および出版物ごとのスキャンの応答速度を監視することができる。また、広告主31は、広告に関連するインセンティブ情報の効果も求めることができる。例えば、航空会社は、スキャンすれば10ロイヤリティポイントを提供するとした10000個の広告と、スキャンすれば20ロイヤリティポイントを提供するとした10000個の広告とを印刷し、さらにどちらの広告に10ポイントの価値があり、どちらの広告に20ポイントの価値があるかを指示する広告データを示すことができる。広告主は値の変化が広告への応答速度を変化させるか否かを確認することができる。
【0015】
広告主31はロイヤリティポイントの償還を追跡することができる。本発明によれば顧客が広告データを取得することに対して特別な動機付けが可能であり、そのうえロイヤリティプログラムからのフィードバックはほとんど瞬時に可能である。
【0016】
図1の実施例では、広告主がロイヤリティポイント収集サーバを管理する必要はないし、広告主がロイヤリティポイントプログラムを用意する必要もない。例えばNEWYORK TIMES社は読者にTIMESPOINTSなる名称のロイヤリティポイントプログラムを提供しており、当該の新聞社が全ての広告の広告データ34を印刷し、ロイヤリティポイントサーバ60を管理している。当該の新聞社はリンク62を介して各広告主に応答速度フィードバックを提示できるし、潜在的顧客TIMESPOINTSの増大を提示できる。
【0017】
雑誌または新聞の印刷業者はロイヤリティポイント収集サーバ60を管理し、全ての広告データの情報を記憶することができる。例えばGOSS INTERNATIONAL CORPORATION社がサーバ60を管理し、広告主31に情報を提示し、顧客44と複数のロイヤリティポイントプログラム70〜74との取引を管理することができる。サーバ60は或る顧客の全てのロイヤリティポイントプログラムを管理する中央局を有しており、例えば1つのパスワードによってwww.gosspot.comなどの単一のウェブサイトにアクセスさせることができる。つまり顧客が航空会社、シリアル製造会社、薬剤店などの広告をスキャンしようとする場合、当該の中央ウェブサイトへアクセスして1回マウスクリックすれば、ハンドヘルド型デバイスから広告データがダウンロードされる。ここで航空会社の広告のロイヤリティポイントは航空会社のフレクエントフライヤプログラム70に割り当てられ、シリアルの広告はシリアル製造会社のロイヤリティプログラム72に割り当てられ、薬剤店の広告は薬剤店のロイヤリティプログラム74に割り当てられる。ユーザは各ロイヤリティプログラムのアカウントを中央ウェブサイトのユーザアカウントで閲覧することができ、また、プログラムに参加している広告主はロイヤリティポイント収集サーバの管理者と協働することができる。
【0018】
電子的に記憶されたロイヤリティポイントプログラムへの振り込みに代えて、ロイヤリティカードインタフェースデバイス90を介して、ロイヤリティポイントをスマートカードロイヤリティカード80へ送信することができる。インタフェースデバイスは例えば売店またはユーザのホームコンピュータである。この場合、スマートカードロイヤリティカード80はユーザの電子ロイヤリティポイントアカウントと同様にロイヤリティポイントを蓄積する。
【0019】
実施例として、スマートロイヤリティカードをレストランロイヤリティポイントカードとすることもできる。食事の後、顧客が50$の勘定書にサインすると、5$ぶんのロイヤリティポイントがロイヤリティカード80に加えられる。顧客からロイヤリティポイントカードとクレジットカードとの双方がレストランへ渡され、ここでロイヤリティカードが5$ぶん引き去られ、クレジットカードに45$ぶんが課金される。このようにして、広告主であるレストランは広告を介して顧客の購買行動のパターンについての情報を得ることができる。広告データ34はクーポンであってもかまわないことに注意されたい。クーポンが償還に利用されない場合、例えば有効期間が過ぎていたり、顧客が切り抜きを持参していなかったり、他のクーポンを利用したりした場合には、当該のクーポンをロイヤリティポイントプログラムの利用へ切り換えることができる。
【0020】
図2にはクレジットカード、デビットカードまたは他の支払カード180に統合されたロイヤリティポイントプログラムの実施例が示されている。有利にはスマートカードはPOSデバイスによって読み出し可能なチップと標準的な磁気ストリップとを有する。チップは1つまたは複数のロイヤリティポイントプログラムのロイヤリティポイントの値を蓄積することができる。したがって、POSシステムでは、スマートカードロイヤリティクレジットカードまたはクレジットカードおよびスマートチップの統合されたセルラーフォンなどの同様のスマートカードデバイスは、eコマースの取引およびインセンティブの償還の双方に用いられる。広告主31はクレジットカードの発行会社、例えば所定の銀行への支払、広告データの受信またはユーザが実際に商品を購入した場合の商品のディスカウントの提供などに同意することができる。
【0021】
また、サーバ160は個々のロイヤリティプログラムのロイヤリティポイントを顧客のスマートカードロイヤリティクレジットカード180またはスマートカードデバイス40へ加える。ロイヤリティポイントはカード180またはデバイス40内のスマートチップに蓄積される。したがって、当該の顧客はいずれのPOSデバイスにおいてもスマートカードまたはデバイスを利用することができる。その際にPOSシステムのサーバ160でロイヤリティポイントのチェックを行う必要はない。
【0022】
さらに、購入された商品のMfgIDは顧客のスマートカードロイヤリティクレジットカード180またはスマートカードデバイス40のロイヤリティポイントのMfgIDをチェックする。MfgIDの検査の後、ディスカウントポイントはスマートチップで利用可能となり、ディスカウントが適用され、ロイヤリティポイントがカードから引き去られ、取引は終了する。
【0023】
当該の取引から、顧客のスマートカードロイヤリティクレジットカード180には全額からディスカウントぶんを引き去った額が課金される。小売店には全額がただちに支払われ、ディスカウントのデビット取引は銀行と製造業者とのあいだで決済される。
【0024】
POS取引の後、小売店のシステムは銀行のクレジットカードサーバ172とリンク183を介して顧客の支払について照合を行う。その後、銀行のクレジットカードサーバ172は製造業者31とリンク182を介してディスカウントデビットおよび手数料について照合を行う。
【0025】
カードの持ち主がPOSシステム192を利用している小売店で商品を購入したとき、銀行のクレジットカードサーバ172は今日クレジットカードの利用に際して行われているのと同様に顧客のIDを検査することに用いられるのみである。したがって、POSシステムでは小売店は取引の全額を受け取る。顧客のクレジットカードには全額からディスカウントぶんを引き去った額が課金される。小売店のシステムは全額の支払いについて銀行のクレジットカードサーバ172と照合を行い、銀行のサーバ172はリンク182を介して広告主31と照合を行い、デビット債務が精算される。
【0026】
例として、POSシステムを利用している食料品店において、あらかじめ6$ぶんのロイヤリティポイントとして広告をシリアル製造業者からスキャンしたカードユーザ44が95$の食料品の勘定書を受けたとする。この勘定書のうち50$ぶんが当該のシリアル製造業者のシリアル代である。ロイヤリティクレジットカードでの精算の際に、顧客の信用度(預金残高)およびIDがクレジットカードサーバ172によって検査され、シリアル製造業者のIDが当該のロイヤリティクレジットカードに蓄積されたロイヤリティポイントに対してチェックされる。6$のディスカウントは精算時に適用され、6$ぶんのインセンティブが引き去られ、顧客は89$を支払う。食料品店は95$から手数料を引いたぶんを信販会社から受け取り、信販会社は広告主31から6$を受け取る。
【0027】
サーバ160と銀行のクレジットカードサーバ172とをリンク170を介して同期させることにより、詐欺の防止手段が提供される。言い換えれば、サーバ160は特定のスマートカード180を考慮してロイヤリティポイントの情報を蓄積し、カード180に償還されたポイントがサーバ160によって発行されたポイントを上回らないことを保証する。上回っている場合には小売店は通知を受け、取引を中止することができる。サーバ172はロイヤリティポイントに関する広告主のデビット情報を記憶しており、リンク170を介して、詐欺が行われていないかどうかが検査される。こうして、例えば償還されたデビットポイントの総額が発行額を上回る場合、取引は中止される。
【0028】
別の手段として、ロイヤリティポイントがスマートロイヤリティクレジットカードに蓄積されず、スマートチップなしでクレジットカードを利用できるようにしたシステムのサーバ160のみに蓄積されるケースが挙げられる。カードの持ち主はPOSシステム190で商品を購入し、銀行のクレジットカードサーバ172はリンク183を介してカード情報を取得し、リンク170を介して、ロイヤリティポイントサーバ160またはインセンティブデビットを蓄積した他のデータベースを検査し、購入価額を当該の商品に対するデビット債務の額だけ割り引く。小売店のPOSシステムはこの場合にも全額を受け取る。銀行のクレジットカードサーバ172はリンク182を介して広告主31との照合を行い、デビット債務が精算される。
【0029】
別の実施例として、POSシステムを利用している食料品店44において、あらかじめ6$ぶんのロイヤリティポイントとして広告をシリアル製造業者からスキャンしたカードユーザ44が95$の食料品の勘定書を受けたとする。この勘定書のうち50$ぶんが当該のシリアル製造業者のシリアル代である。ロイヤリティクレジットカードでの精算の際に、価額が受け入れられるものであるかどうかが検査され、シリアル製造業者のIDが当該のサーバに蓄積されたロイヤリティポイントに対してチェックされる。6$のディスカウントは精算時に適用され、6$ぶんのインセンティブが引き去られ、顧客は89$を支払う。食料品店は95$から手数料を引いたぶんを信販会社から受け取り、信販会社は広告主31から6$を受け取る。
【0030】
広告主31はディスカウント額の限界値、例えば購入価格の10%を定めることができる。上述した実施例では、ロイヤリティポイント6$のうち5$のみが顧客に振り込まれ、1$がロイヤリティプログラムの口座に残る。
【0031】
したがって、広告主とPOSシステムを利用している小売店またはロケーションとが同一である場合、リンク182は不要となり、POSロケーションには引き去られた後の額(上述の例での89$)が償還される。
【0032】
図2の実施例によれば、実際の販売を追跡することもでき、きわめて有効である。
【0033】
図3には、本発明のフローチャートが示されている。広告主31は広告を印刷し、広告データ34はカタログ、ダイレクトメール、雑誌32などの印刷媒体132内に存在するようにする。スキャナ40が広告データ34を印刷するとロイヤリティポイントが取得され、このロイヤリティポイントがステップ200でホームPC50,ハンドヘルド型デバイスの画面または入力手段46,小売店舗、ATMまたは他のディスプレイデバイスを介して検査され、ステップ210でサーバ60,160へ転送される。ロイヤリティポイントはステップ220で図1に則して説明したようにロイヤリティポイントプログラム70,72,74へ直接に償還されるか、または、ステップ240で図2に則して説明したようにカードを介して償還される。
【0034】
スキャナはハンドヘルド型デバイスに組み込むことができ、有利には携帯電話機のカメラとすることができる。クレジットカード、デビットカードまたは他のカードを当該のハンドヘルド型デバイスに組み込むこともできる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明のシステムの第1の実施例の概略図である。
【図2】本発明のシステムの第2の実施例の概略図である。
【図3】本発明の方法のフローチャートである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
広告および該広告を識別する広告データを印刷し、該広告データを潜在的顧客のハンドヘルド型デバイスによってスキャン可能とするステップ、
潜在的顧客に対して広告データのスキャンに対するインセンティブを与え、潜在的顧客が広告データをスキャンした後、インセンティブに関連する広告データをハンドヘルド型デバイスに記憶するステップ、ならびに、
潜在的顧客によってスキャンされた広告データを受信し、受信の結果として当該の潜在的顧客のロイヤリティポイントプログラムへの振り込みを行うステップ
を有する
ことを特徴とする広告効果の追跡方法。
【請求項2】
第1の広告主が第1の広告および第1の広告データを印刷し、前記第1の広告主とは異なる第2の広告主が第2の広告および第2の広告データを印刷し、潜在的顧客に対して該第2の広告データのスキャンに対する第2のインセンティブを与える、請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記第1の広告データをサーバで受信し、さらに潜在的顧客によってスキャンされた前記第2の広告データを該サーバで受信する、請求項2記載の方法。
【請求項4】
前記第2のインセンティブを当該の潜在的顧客の第2のロイヤリティポイントプログラムへ振り込む、請求項3記載の方法。
【請求項5】
前記第2のインセンティブを当該の潜在的顧客の第1のロイヤリティポイントプログラムへ振り込む、請求項3記載の方法。
【請求項6】
既存のロイヤリティポイントプログラムおよび各潜在的顧客のロイヤリティカードを介したインセンティブの償還を当該の潜在的顧客に許可する、請求項1記載の方法。
【請求項7】
クレジットカード、デビットカードまたはスマートデバイスを介したインセンティブの償還を潜在的顧客に許可する、請求項1記載の方法。
【請求項8】
前記広告データを2Dバーコードの形態で印刷する、請求項1記載の方法。
【請求項9】
スキャンされた広告データに関連する情報を受信するロイヤリティポイント収集サーバとスキャンされた広告データを記憶する複数のハンドヘルド型デバイスとから成り、前記ロイヤリティポイント収集サーバは前記スキャンされた広告データに基づいてロイヤリティポイントをユーザのハンドヘルド型デバイスのロイヤリティポイントプログラムへ振り込み、かつ、前記スキャンされた広告データに関する情報を広告主へ提供する
ことを特徴とする広告効果の追跡システム。
【請求項10】
スキャンされて複数のハンドヘルド型デバイスに記憶された広告データに関連する情報をロイヤリティポイント収集サーバで受信するステップ、
スキャンされた広告データに基づいてロイヤリティポイントをユーザのハンドヘルド型デバイスのロイヤリティポイントプログラムへ振り込むステップ、
スキャンされた広告データに関する情報を広告主へ提供するステップ
を有する
ことを特徴とする広告効果の追跡方法。
【請求項11】
ユーザのロイヤリティポイントをPOSシステムにおいてクレジットカード、デビットカードまたはスマートデバイスを介して償還する、請求項10記載の方法。
【請求項12】
ロイヤリティポイントに関する広告主のデビット債務情報を当該の広告主へ提供する、請求項11記載の方法。
【請求項13】
ロイヤリティポイントをユーザのハンドヘルド型デバイスまたはユーザのスマートカードに蓄積する、請求項10記載の方法。
【請求項14】
ロイヤリティポイント収集サーバと銀行のクレジットカードサーバとを同期させてロイヤリティポイントを検査する、請求項10記載の方法。
【請求項15】
前記ロイヤリティポイント収集サーバがPOSシステムにおいてユーザの支払を受領する、請求項10記載の方法。
【請求項16】
前記ロイヤリティポイント収集サーバが発行されたロイヤリティポイントに関する情報および広告主のデビット債務情報を記憶する、請求項15記載の方法。
【請求項17】
前記ロイヤリティポイント収集サーバと商業サーバとを同期させてロイヤリティポイントの不正使用を阻止する、請求項15記載の方法。
【請求項18】
既存のロイヤリティポイントプログラムおよび当該の広告主に関連する各ユーザのロイヤリティカードを介してユーザのロイヤリティポイントを償還する、請求項10記載の方法。
【請求項19】
ロイヤリティポイント収集サーバとPOSシステムにおいて売買を決済する商業サーバとから成り、
前記ロイヤリティポイント収集サーバはスキャンされて複数のハンドヘルド型デバイスに記憶された広告データに関する情報を受信し、
前記商業サーバは商品に対する支払いの受領およびユーザのハンドヘルド型デバイスへのロイヤリティポイントの償還が可能である
ことを特徴とするロイヤリティプログラムによるPOS取引のポイント提供方法。
【請求項20】
ユーザのハンドヘルド型デバイスまたはスマートカードが前記商業サーバの償還に対してロイヤリティポイントを蓄積する、請求項19記載の方法。
【請求項21】
前記ロイヤリティポイント収集サーバが前記商業サーバの償還したロイヤリティポイントを検査する、請求項19記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2009−536763(P2009−536763A)
【公表日】平成21年10月15日(2009.10.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−509623(P2009−509623)
【出願日】平成19年4月27日(2007.4.27)
【国際出願番号】PCT/US2007/010263
【国際公開番号】WO2007/133428
【国際公開日】平成19年11月22日(2007.11.22)
【出願人】(505332174)ゴス インターナショナル アメリカス インコーポレイテッド (48)
【氏名又は名称原語表記】Goss International Americas, Inc.
【住所又は居所原語表記】121 Broadway, Dover NH 03820, USA
【Fターム(参考)】