説明

充電口装置

【課題】本発明は、2種類の充電ソケットを、より一層安全性に保護できるソケット収容装置を提供する。
【解決手段】本発明の充電口装置10は、第1,2のソケット44,64と、第1,2の蓋部材45,65と、第1,2の蓋部材45,65を全閉位置P1,P4に保持する第1,2のロック装置46,66と、第1,2のロック装置46,66を動作させる第1,2の解除レバー42,62とを備える。第1,2の解除レバー42,62は、車室14内に配置される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば電気自動車に設けられ、当該電気自動車が備えるバッテリに充電する際に、外部の充電用プラグが接続されるソケットを収容する充電口装置の技術に関する。
【背景技術】
【0002】
電気自動車は、モータ等の電動機を駆動して走行するための電源として、バッテリを搭載している。バッテリは、充電される必要がある。このため、車体には、車両の外部に設けられる給電装置の充電用のプラグが電気的に接続されるソケットが設けられている。
【0003】
充電用のソケットは、例えば、自動車のラジエータグリル内に形成されている。ラジエータグリルには、充電用のプラグを差込可能な開口が設けられており、当該開口が蓋部材によって開閉可能に覆われている。
【0004】
蓋部材は、ロック機構によって閉まる位置に固定されている。充電用プラグを差し込むべく開口を開くためには、車室内のスイッチを操作することによってロック機構を解除する。このことによってロック機構のアクチュエータが動作し、それゆえ、蓋部材が開く(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平11−332003号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
一方、電気自動車では、2種類の充電方式が提案されている。1つの充電方式は、各家庭に供給される電力を利用する充電方式である。具体的には、例えば家に設けられる家庭用の電源供給用のコンセントと電気自動車のソケットとをケーブルを介して互いに電気的に接続するとともに、当該コンセントとケーブルとを介して、家庭に供給される電力を電気自動車に充電する方法である。
【0006】
他方の充電方式としては、例えば電気自動車の充電用のための外部施設などに設けられる充電装置を利用する充電方式である。この充電方式では、短時間で充電を完了できるように、高電圧で充電される。
【0007】
家庭に供給される電力を利用する充電方式と高電圧で急速に充電する充電方式とでは、上記のように、用いられる電圧が異なる。このため、各々の充電方式に用いられる充電用のソケットの形状が異なる。つまり、電気自動車に2種類の充電用のソケットが搭載されることになる。
【0008】
充電用のソケットは、電気自動車が備えるバッテリに電気的に接続されている。このため、充電を行っていないときに、ソケットを覆う蓋部材が不意に開くなどしてソケットが外部にさらされることは、好ましくない。
【0009】
本発明の目的は、2種類のソケットを、より一層安全に保護できる充電口装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の充電口装置は、車両の外壁部より内側に設けられて前記車両の外部に露出可能であり、かつ、第1の充電方式に用いられる第1のソケットと、前記車両の外壁部より内側に設けられて前記車両の外部に露出可能であり、かつ、前記第1の充電方式とは異なる第2の充電方式に用いられる第2のソケットと、前記第1,2のソケットを前記車両の外部に露出する位置と、前記第1,2のソケットを前記車両の外部から覆う位置との間で移動可能な蓋手段と、前記蓋手段を前記覆う位置に保持可能であるとともに当該保持を解除可能なロック手段と、前記車両内に設けられるとともに、前記蓋手段を前記覆う位置に保持する状態を解除すべく前記ロック手段を動作する際に操作される操作手段とを備える。
【0011】
本発明の請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、さらに、前記外壁部に形成されて前記外部に開口して内部に収容空間が形成される第1の収容部と、前記外壁部に形成されて前記外部に開口して内部に収容空間が形成される第2の収容部とを備える。前記第1のソケットは、前記第1の収容部内に収容される。前記第2のソケットは、前記第2の収容部内に収容される。前記蓋手段は、前記第1の収容部の開口を開閉可能な第1の蓋部材と、前記第2の収容部の開口を開閉可能な第2の蓋部材とを備える。前記ロック手段は、前記第1の蓋部材を前記第1の収容部の開口を閉塞する閉位置に保持するとともに当該保持を解除可能な第1のロック装置と、前記第2の蓋部材を前記第2の収容部の開口を閉塞する閉位置に保持するとともに当該保持を解除可能な第2のロック装置とを備える。前記操作手段は、前記第1のロック装置を動作させる第1の解除レバーと、前記第2のロック装置を動作させる第2の解除レバーとを備える。
【0012】
本願の請求項3に記載の発明は、請求項2に記載発明において、前記車両は、運転席と、当該運転席に車幅方向に隣接して配置される助手席とを備える。前記外壁部は、前記車両の車体の前後方向に沿う一対の側壁部を備える。前記第1の収容部と前記第2の収容部とのうち少なくとも一方は、前記側壁部のうち前記運転席と反対側の側壁部に設けられる。
【0013】
本願の請求項4に記載される発明は、請求項1に記載される発明において、さらに、前記外壁部に形成されて前記外部に開口して内部に収容空間が形成される収容部を備える。前記第1,2のソケットは、前記収容部内に収容される。前記蓋手段は、前記収容部を開閉可能な蓋部材である。前記ロック手段は、前記蓋部材を前記収容部の開口を閉塞する閉位置に保持するとともに当該保持を解除可能なロック装置である。前記操作手段は、前記ロック装置を動作させる解除レバーである。
【0014】
本願の請求項5に記載された発明は、請求項4に記載された発明において、前記車両は、運転席と、当該運転席に車幅方向に隣接して配置される助手席とを備える。前記外壁部は、前記車両の車体の前後方向に沿う一対の側壁部を備える。前記収容部は、前記側壁部のうち前記運転席と反対側の側壁部に設けられる。
【発明の効果】
【0015】
本発明の充電口装置では、収容される2種類のソケットを、より一層安全に保護できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明の第1の実施形態に係る充電口装置を、図1〜7を用いて説明する。図1は、本実施形態の充電口装置10を備える電気自動車20を示す斜視図である。電気自動車20は、図示しない電動モータによって走行し、電動モータの電源としてバッテリ1を備えている。なお、図1中、バッテリ1は、電気自動車20から取り外された状態が示されているが、実際には電気自動車20に取り付けられている。
【0017】
電気自動車20は、本発明で言う車両の一例である。しかしながら、充電口装置10は、電気自動車20に用いられることに限定されない。充電口装置10は、例えば電気モータとエンジンとを備えており、モータとエンジンとのうちのいずか一方で走行可能はハイブリッド車に設けられてもよい。
【0018】
電気自動車20は、図示しない電気モータと、当該電気モータに電力を供給するバッテリ装置となどを備えており、電気モータによって発生される駆動力によって走行する。
【0019】
図1に示される電気自動車20は、説明のため、フロアパネル24と、運転席25と、助手席26を図示しており、他に備える構成要素は省略されている。運転席25は、一例として、車幅方向右側に配置されている。助手席26は、運転席25に対して車幅方向反対側である左側に配置されている。また、車体において運転席25と助手席26との側方には、それぞれサイドミラー27,28が設けられている。サイドミラー27,28によって、車体後方が確認できるようになっている。
【0020】
また、図1に示される電気自動車20は、説明のために、一点鎖線21によって車幅方向に2つの範囲に区切られている。図中、一点鎖線21より下方に位置する範囲22は、実線で示されており、車内に設けられる要素を点線で示している。図中、一点鎖線21より上方に位置する範囲23は、電気自動車20の外観を2点鎖線で示しており、車内に設けられる要素を実線で示している。範囲23内において、電気自動車20の壁部と、フロアパネル24となどが実線で示されている。
【0021】
なお、一点鎖線21は、電気自動車20に実際に設けられるものではなく、説明のために用いられる線である。
【0022】
電気自動車20のバッテリ1は、例えば外部に設けられる給電装置5(図3に示す)から電力が供給されることによって充電する第1の充電方式と、家庭用に供給される電力(家に設けられて電力を供給するコンセントから供給可能な電力)を利用する第2の充電方式とによって充電可能である。第1の充電方式は、第2の充電方式で用いられる電圧より高い電圧を用いて充電する。このため、第1の充電方式は、第2の充電方式よりも短時間で充電を完了することができる。
【0023】
このため、電気自動車20は、充電口装置10を備えている。充電口装置10は、第1の充電方式を用いて充電する際に用いられる第1の充電口装置40と、第2の充電方式を用いて充電する際に用いられる第2の充電口装置60とを備えている。
【0024】
第1の充電口装置40は、給電装置5の給電用ガン6が挿入されて接続される第1の充電口部41と、車室内に配置される第1の解除レバー42と、第1の伝達機構57となどを備えている。
【0025】
第1の充電口部41は、電気自動車20の外観を規定する外壁部11に設けられている。より具体的には、車幅方向両側に配置されて車体前後方向に延びる左側壁部12と右側壁部13のうち、運転席25と反対側の左側壁部12の後部に設けられている。
【0026】
図2は、図1中に示されるF2−F2線に沿って示す電気自動車20の断面図である。図2中、車体前方をFと示している。図2は、電気自動車20において第1の充電口部41と、第1の充電口部41の近傍とを、車体上下方向に断面して示す断面図である。図2に示すように、第1の充電口部41は、第1の収容部43と、第1のソケット44と、第1の蓋部材45と、第1のロック装置46とを備えている。
【0027】
第1の収容部43は、車体の左側壁部12の後部に形成されている。左側壁部12は、アウタパネル12aと図示しないインナパネルとが車幅方向に組み合わされることによって形成されており、第1の収容部43は、アウタパネル12aより内側(車内側)に凹状に凹むことによって形成されている。第1の収容部43は、車体外側に向かって開口している。第1の収容部43は、本発明で言う第1の収容部の一例である。
【0028】
第1のソケット44は、第1のソケット本体47と、給電装置5の給電用ガン6と接続されるとともに給電用ガン6の端子(図示せず)と電気的に接続される端子48(図3に示す)と、端子48を覆う第1のソケット用蓋部材49とを備えている。第1のソケット44は、ブラケット50を介して第1の収容部43の底壁部43bに固定されている。具体的には、第1のソケット本体47がブラケット50を介して固定されている。第1のソケット44は、本発明で言う第1のソケットの一例である。
【0029】
図3は、第1の充電口部41を、第1の蓋部材45が開いた状態において車幅方向外側からに見た平面図である。図3中では、第1のソケット用蓋部材49が開いた状態が示されている。図3中車体前方をFで示している。図3に示すように、端子48は、第1のソケット本体47の端面に形成されており、外部に露出している。給電用ガン6が第1の収容部43内に挿入されるとともに給電用ガン6の端子と第1のソケット44の端子48とが互いに電気的に接続されることによって、電気自動車20のバッテリ1が充電される。
【0030】
図2に示すように、第1のソケット用蓋部材49は、ヒンジ装置51によって第1のソケット本体47に設けられており、端子48を外部に露出する位置と、端子48を液密に覆う位置との間で回動可能である。また、第1のソケット本体47には、固定用爪部52が形成されている。固定用爪部52は、端子48を液密に覆う位置にある(閉まっている状態)第1のソケット用蓋部材49の縁部と係合することによって、第1のソケット用蓋部材49を、端子48を液密に覆う位置に保持する。固定用爪部52を図中矢印で示す方向Aに移動すると、当該固定用爪部52と第1のソケット用蓋部材49との係合が解除される。
【0031】
なお、第1のソケット用蓋部材49は、開く方向(端子48を露出する位置に向かう方向)に付勢されており、それゆえ、固定用爪部52と第1のソケット用蓋部材49との係合が解除されると、第1のソケット用蓋部材49が開くようになっている。
【0032】
図1に示すように、第1の蓋部材45は、第1の収容部43の開口43aの全域を塞ぐ大きさを有している。また、第1の蓋部材45は、第1の収容部43の開口43aを規定する縁部のうち車体前後方向前側の部分に、ヒンジ装置53によって当該ヒンジ装置53の回動軸53a回りに回動可能に支持されており、第1の全閉位置P1と第1の全開位置P2との間で回動可能である。
【0033】
図2に示すように、第1の全閉位置P1は、第1の蓋部材45が開口43aを塞ぐべく最後まで閉まった位置であり、それゆえ、開口43aの全域が塞がれる。図中、第1の全閉位置P1にある第1の蓋部材45は、2点鎖線で示されている。第1の全開位置P2は、開口43aを開放すべく最後まで開いた位置であり、それゆえ、開口43aの全域が開放される。図中、第1の全開位置P2にある第1の蓋部材45は、実線で示されている。
【0034】
なお、回動軸53aは、アウタパネル12aにそって車体上下方向に延びている。このため、第1の蓋部材45は、第1の全閉位置P1と第1の全開位置P2との間で回動する際には、アウタパネル12aに対して車幅外側に突出しながら車体前後方向に回動する。さらに、第1の全開位置P2から第1の全閉位置P1へは、車体後方に向かって回動する。
【0035】
図3に示すように、第1の蓋部材45が第1の全開位置P2に位置し、かつ、第1のソケット用蓋部材49が開いた状態では、端子48が第1の収容部43の開口43aを通して車体外部に露出する。このため、第1の収容部43の開口43aを通して給電装置5の給電用ガン6を第1の収容部43内に収容可能であるとともに、給電用ガン6と第1のソケット44との端子どうしを電気的に接続可能となる。
【0036】
第1の蓋部材45は、本発明で言う第1の蓋部材の一例であるとともに、本発明で言う蓋手段の一例である。
【0037】
図2に示すように、第1のロック装置46は、第1の蓋部材45に設けられる第1の係合部54と、第1の係合部54と係合可能な第2の係合部55と、後述される第1の解除レバー42が操作されることによって当該係合を解除可能な第1のロック解除装置56を備えている。
【0038】
第1の係合部54は、具体的には、第1の蓋部材45に周縁部において車体前方向の後側の部分に設けられている。第1の係合部54は、第1の蓋部材45が第1の全閉位置P1にある状態において第1の収容部43内に向かって突出する形状であって、収容溝54aが形成されている。
【0039】
第2の係合部55は、開口43aの縁部のうち車体前後方向に後側の部位に設けられている。第2の係合部55は、第1の蓋部材45が第1の全閉位置P1にある状態での第1の係合部54と対向する位置に設けられとともに、第1の収容部43内に向かって突出している。なお、収容溝54aは、第1の蓋部材45が第1の全閉位置P1にある状態において、第2の係合部55と対向する位置に配置されており、かつ、第2の係合部55の先端に向かって開口している。
【0040】
第2の係合部55の先端には、第1の蓋部材45が第1の全閉位置P1にある状態での第1の係合部54の収容溝54a内に挿入可能な突部55a(図中点線で示す)設けられている。突部55aは、収容溝54aに収容された状態から収容溝54aから出る方向に移動可能である。また、突部55aは、収容溝54a内に収容されて収容溝54aと係合すべく、収容溝54a側に付勢されている。つまり、突部55aは、第2の係合部55から突出する方向に付勢されるとともに第2の係合部55内に押し込み可能なように弾性的に支持されている。このため、第1の蓋部材45が第1の全閉位置P1にある状態では、付勢力によって突部55aが収容溝54aに挿入される。
【0041】
図中2点鎖線で示すように、突部55aの外側の面55bは、傾斜している。このため、第1の蓋部材45を閉めると、第1の係合部54の先端が面55bに当接するとともに突部55aを第2の係合部55内に押し込む。このことによって第1の係合部54の先端が突部55aを乗り越える。
【0042】
ついで、第1の蓋部材45が第1の全閉位置P1になると突部55aが収容溝54aと対向するようになり、それゆえ、突部55aは、付勢力によって押し戻されて収容溝54a内に挿入される。このことによって、突部55aが収容溝54aの縁に引っかかることによって第1の係合部54と第2の係合部55とが互いに係合されるので、第1の蓋部材45が第1の全閉位置P1で保持される。
【0043】
図1に示すように、第1の蓋部材45の外面には取手など把持できる部位が形成されていない。このため、第1の全閉位置P1で保持されている第1の蓋部材45を外部から引き出すことは困難になっている。
【0044】
第1のロック解除装置56は、第2の係合部55に隣接して設けられており、突部55aに連結されている。第1のロック解除装置56は、突部55aを第1の係合部54に対して引っ込める機能を有している。突部55aが引っ込められることによって、突部55aが収容溝54aから抜け出し、それゆえ、第1,2の係合部54,55の係合が解除される。
【0045】
図2に示すように、第1の蓋部材45は、例えば開く方向に付勢されており、第1,2の係合部54,55の係合が解除された状態において第1の全閉位置P1の近傍の位置P3まで自動的に開くようになっている。作業者は、位置P3まで開いた第1の蓋部材45の縁部をつかんで第1の蓋部材45を引っ張るなどすることによって、第1の蓋部材45を第1の全開位置P2まで開くことができる。
【0046】
図1に示すように、第1の解除レバー42は、車室14内(本発明で言う車両内の一例)において運転席25の近傍に設けられている。図4は、第1の解除レバー42の近傍を拡大して示す斜視図である。図5は、運転席25の近傍を、運転席25と、フロアパネル24上に設けられるカーペット(図示せず)などを省略した状態で示す斜視図である。
【0047】
図1,4,5に示すように、第1の解除レバー42は、運転席25と右側壁部13との間に配置されている。第1の解除レバー42は、第1の伝達機構57を介して第1のロック解除装置56に接続されている。第1の解除レバー42は、本発明で言う第1の解除レバーの一例であるとともに、本発明で言う操作手段と操作レバーの一例である。
【0048】
第1の伝達機構57は、例えば、第1のケーブル58と、第1の解除レバー42と第1のケーブル58との間に介装されて、第1の解除レバー42に入力される操作量を第1のケーブル58の操作量に変換する第1の第1の変換部59となどを備えている。第1のケーブル58は、第1のロック解除装置56に接続されている。第1の解除レバー42が操作されると当該操作が第1のケーブル58を介して第1のロック解除装置56に伝達されることによって、第1のロック解除装置56が動作する。
【0049】
図1に示すように、第1のケーブル58は、車体の後部を車幅方向に左側壁部12から右側壁部13まで延びるとともに、右側壁部13に沿って第1の解除レバー42まで車体前後方向に延びている。
【0050】
図4中に2点鎖線で示すよう、第1の解除レバー42は、例えば車体上下方向に移動可能となっている。第1の解除レバー42が上方に引っ張られると、当該操作量が変換部59によって変換され、第1のケーブル58が引っ張られる。第1のケーブル58が引っ張られると、第1のロック解除装置が動作し(突部55aが引っ込められる)、それゆえ、第1の蓋部材45が第1の全閉位置P1にある状態において突部55aが収容溝54aから抜け出るので、第1,2の係合部54,55の係合が解除される。このため、第1の収容部43の開口43aを開放することができる。
【0051】
第1のロック装置46は、本発明で言う第1のロック装置の一例であるとともに、本発明で言うロック手段の一例である。なお、上記された第1のロック装置46の構造は、一例である。要するに、第1のロック装置46は、第1の蓋部材45を第1の全閉位置P1の保持できるとともに、第1の解除レバー42の操作によって第1の蓋部材45の第1の全閉位置P1での保持を解除できる構造であればよい。
【0052】
第2の充電口装置60は、上記したように、家庭用に供給される電力を利用して充電する際に用いられる。第2の充電口装置60は、第2の充電口部61と、第2の解除レバー62とを備えている。
【0053】
図6は、図1に示される電気自動車20を右側壁部13側から見た斜視図である。図1,6に示すように、第2の充電口部61は、電気自動車20の右側壁部13の後部に設けられている。また、第1,2の充電口部41,61は、車幅方向に並んでいる。
【0054】
図7は、図6中に2点鎖線で囲まれるF7の範囲を拡大して示す平面図である。図7中車体前方をFで示している。図8は、図7中に示されるF8−F8線に沿って示す断面図である。
【0055】
図7,8に示すように、第2の充電口部61は、第2の収容部63と、第2のソケット64と、第2の蓋部材65と、第2のロック装置66とを備えている。なお、第2の充電口部61は、第1の充電口部4と略同様の構造である。
【0056】
第2の収容部63は、右側壁部13に形成されている。右側壁部13は、アウタパネル13aと図示しないインナパネルとが組み合わされることによって形成されている。第2の収容部63は、第1の収容部43のように、アウタパネル13aより車幅方向内側に凹状に凹むことによって形成されている。第2の収容部63は、車体外側に向かって開口している。第2の収容部63は、本発明で言う第2の収容部の一例である。
【0057】
第2のソケット64は、第2のソケット本体67と、第2のソケット本体67に端面に形成されるとともにケーブル3の第2のプラグ4と電気的に接続される端子68と、第2のソケット用蓋部材69とを備えている。第2のソケット64は、第2の収容部63の底壁部63bに、例えばブラケット200を介して固定されている。第2のソケット64は、本発明で言う第2のソケットの一例である。
【0058】
ケーブル3は、家に形成される家庭用電力供給用のコンセント70(図7に示す)に挿入される第1のプラグ2と、端子68に電気的に接続される端子(図示せず)を備える第2のプラグ4とを備えている。第1のプラグ2の金属部がコンセント70に挿入されるとともに第2のプラグ4の端子(図示せず)が端子68に電気的に接続されることによって、コンセント70とケーブル3とを介して、家庭に供給される電力が電気自動車20のバッテリ1に供給される。このことによって、バッテリ1が充電される。
【0059】
第2のソケット用蓋部材69は、ヒンジ装置73によって第2のソケット本体67に回動可能に設けられており、端子68を外部に露出する位置と、端子68を液密に覆う位置との間で回動可能である。また、第2のソケット本体67には、固定用爪部74が形成されている。固定用爪部74は、挿入孔68を液密に覆う位置にある(閉まっている状態)第2のソケット用蓋部材69の縁部と係合することによって、第2のソケット用蓋部材69を、挿入孔68を液密に覆う位置に保持する。なお、第2のソケット用蓋部材69は、第1のソケット用蓋部材49と同様の構造を有している。固定用爪部74は、固定用爪部52と同様の構造を有している。このため、固定用爪部74を第2のソケット用蓋部材69と反対側に移動すると、当該固定用爪部74と第2第2のソケット用蓋部材69との係合が解除される。
【0060】
第2のソケット用蓋部材69は、開く方向(挿入孔68を露出する位置に向かう方向)に付勢されており、それゆえ、固定用爪部74と第2のソケット用蓋部材69との係合が解除されると、第2のソケット用蓋部材69が開くようになっている。図7は、第2の蓋部材65と、第2のソケット用蓋部材69とが開いた状態を、車幅方向に見ている。
【0061】
図6に示すように、第2の蓋部材65は、第2の収容部63の開口63aと略同じ形状であり、それゆえ、開口63aの全域を塞ぐ大きさを有している。図7に示すように、第2の蓋部材65は、第2の収容部63の開口63aを規定する縁部のうち車体前後方向前側の部分に、ヒンジ装置75によって当該ヒンジ装置75の回動軸75a回りに回動可能に支持されており、第2の全閉位置P4(図8中2点鎖線で示す)と第2の全開位置P5との間で回動可能である。
【0062】
第2の全閉位置P4は、第2の蓋部材65が開口63aを塞ぐべく最後まで閉まった位置であり、それゆえ、開口63aの全域が塞がれる。図6では、第2の蓋部材65は、第2の全閉位置P4にある状態が示されている。第2の全開位置P5は、開口63aを開放すべく最後まで開いた位置であり、それゆえ、開口63aの全域が開放される。図7中では、第2の蓋部材65は、第2の全開位置P5にある状態が示されている。
【0063】
第2の蓋部材65が第2の全開位置P5に位置し、かつ、第2のソケット用蓋部材69が開いた状態では、端子68が開口63aを通して車体外部に露出する。このため、開口63aを通してケーブル3の第2のプラグ4を第2の収容部63内に挿入して第2のソケット64と接続可能である。
【0064】
なお、回動軸75aは、アウタパネル13aにそって車体上下方向に延びている。このため、第2の蓋部材65は、第2の全閉位置P4と第2の全開位置P5との間で車幅方向外側に突出しながら車体前後方向に回動する。さらに、第2の全開位置P5から第2の全閉位置P4へは、車体後方に向かって回動する。第2の蓋部材65は、本発明で言う第2の蓋部材の一例であるとともに、本発明で言う蓋手段の一例である。
【0065】
第2のロック装置66は、第2の蓋部材65を第2の全閉位置P4で保持可能であるとともに、後述される第2の解除レバー62を操作することによって、上記保持を解除可能である。第2のロック装置66の構造は、第1のロック装置と同様の構造であってよい。
【0066】
第2のロック装置66は、第2の蓋部材65に設けられる第3の係合部76と、当該第3の係合部76と係合可能な第4の係合部77と、後述される第2の解除レバー62が操作されることによって当該係合を解除可能な第2のロック解除装置78と、第2の伝達機構80とを備えている。
【0067】
第3の係合部76は、第1の係合部54と同様であってよい。具体的には、第3の係合部76は、第2の蓋部材65に周縁部において車体前方向の後側の部分に設けられている。第3の係合部76は、第2の蓋部材65が第2の全閉位置P4にある状態において第2の収容部63内に向かって突出する形状であって、収容溝76aが形成されている。
【0068】
第4の係合部77は、第2の係合部55と同様であってよい。具体的には、第4の係合部77は、開口63aの縁部のうち車体前後方向に後側の部位に設けられている。第4の係合部77は、第2の蓋部材65が第2の全閉位置P4にある状態での第3の係合部76と対向する位置に設けられとともに、第2の収容部63内に向かって突出している。なお、収容溝76aは、第2の蓋部材65が第2の全閉位置P4にある状態において、第3の係合部76と対向する位置に配置されており、かつ、第3の係合部76の先端に向かって開口している。
【0069】
第3の係合部76の先端には、第4の係合部77の収容溝76a内に挿入可能な突部77aが設けられている。突部77aは、第2の蓋部材65が第2の全閉位置P4にあるときに収容溝76a内に挿入されて係合する。また、突部77aは、収容溝76aに収容された状態から収容溝76aから出る方向に移動可能である。また、突部77aは、収容溝76a内に収容されて収容溝76aと係合すべく、収容溝76a側に付勢されている。つまり、突部77aは、第4の係合部77から突出する方向に付勢されるとともに第4の係合部77内に押し込み可能なように弾性的に支持されている。
【0070】
このため、第2の蓋部材65が第2の全閉位置P4にある状態では、付勢力によって突部77aが収容溝76aに挿入される。突部77aが収容溝76aの縁に引っかかることによって第3,4の係合部76,77が互いに係合されるので、第2の蓋部材65第2の全閉位置P4で保持される。
【0071】
突部77aにおいて第2の全閉位置P4の直前の状態での第3の係合部76の先端と対向する面77b(突部55aの面55bに相当する面)は、面55bと同様に傾斜している。このため、第2の蓋部材65を閉めると、第3の係合部76の先端が面77bに当接するとともに突部77aを第4の係合部77内に押し込む。このことによって第3の係合部76の先端が突部77aを乗り越える。
【0072】
ついで、第2の蓋部材65が第2の全閉位置P4になると突部77aが収容溝76aと対向するようになり、突部77aは、付勢力によって押し戻されて収容溝76a内に挿入される。突部77aが収容溝76aの縁に引っかかることによって第3の係合部76と第4の係合部77とが互いに係合されるので、第2の蓋部材65が第2の全閉位置P4で保持される。
【0073】
図6に示すように、第2の蓋部材65の外面には取手など把持できる部位が形成されていない。このため、第2の全閉位置P4に保持されている第2の蓋部材65を外部から引き出すことは困難になっている。
【0074】
図7に示すように、第2のロック解除装置78は、第4の係合部77に隣接して設けられており、突部77aに連結されている。突部77aを第3の係合部76に対して引っ込める機能を有している。突部77aが引っ込められることによって、突部77aが収容溝76aから抜け出し、それゆえ、第3,4の係合部76,77の係合が解除される。
【0075】
なお、第2の蓋部材65は、例えば開く方向に付勢されており、第3,4の係合部76,77の係合が解除された状態において第2の全閉位置P4の近傍の位置まで自動的に開くようになっている。作業者は、第2の全閉位置P4の近傍まで開いた第2の蓋部材65の縁部をつかんで第2の蓋部材65を引っ張るなどすることによって、第2の蓋部材65を第2の全開位置P5まで開くことができる。
【0076】
図4,5に示すように、第2の解除レバー62は、インストルメントパネル79において運転席25の近傍に設けられている。つまり、第2の解除レバー62は、車室14内に設けられている。より具体的には、第2の解除レバー62は、インストルメントパネル79においてステアリングホイール100の近傍に配置されている。第2の解除レバー62は、第2の伝達機構80を介して第2のロック解除装置78に接続されている。第2の解除レバー62は、本発明で言う第2の解除レバーの一例であるとともに、本発明で言う操作手段の一例である。
【0077】
図1,5,6に示すように、第2の伝達機構80は、第2のケーブル81と、第2の解除レバー62と第2のケーブル81との間に介装されて、第2の解除レバー62に入力される操作量を第2のケーブル81の操作量に変換する第2の変換部(図示せず)となどを備えている。図1に示すように、第2のケーブル81は、車体の後部を車幅方向に左側壁部12から右側壁部13まで延びるとともに、右側壁部13に沿って第2の解除レバー62まで車体前後方向に延びている。
【0078】
図4に示すよう、第2の解除レバー62は、例えば車体前後方向に移動可能となっている。第2の解除レバー62が車体後方に引っ張られると、第2のケーブル81が引っ張られる。第2のケーブル81が引っ張られると、第2のロック解除装置78が動作し(突部77aが引っ込められる)、それゆえ、第3,4の係合部76,77の係合が解除される。
【0079】
第2のロック装置66は、本発明で言う第2のロック装置の一例であるとともに、本発明で言うロック手段の一例である。なお、上記された第2のロック装置66の構造は、一例である。要するに、第2のロック装置66は、第2の蓋部材65を第2の全閉位置P4で保持できるとともに、第2の解除レバー62の操作によって第2の蓋部材65の第2の全閉位置P4での保持を解除できる構造であればよい。
【0080】
このように、第1,2のロック装置46,66では、車室14内に設けられる第1,2の解除レバー42,62を操作することによって第1,2の蓋部材45,65の第1,2の全閉位置P1,P4での保持が解除され、それゆえ、第1,2の収容43,63の開口43a,63aが開放される。
【0081】
この結果、第1,2のソケット44,64を介して、電気自動車20のバッテリ装置を充電できるようになる。
【0082】
言い換えると、バッテリ装置を充電しない状態では、第1,2のソケット44,46は、第1,2の蓋部材45,65によって安全に保護されるとともに、第1,2の解除レバー42,62が車室内に配置されることによって、第1,2の解除レバー42,62が車外から操作されることを抑制できるので第1,2のソケット44,64がより一層安全に保護されるようになる。
【0083】
また、第1のソケット44が第1の収容部43に収容されるとともに第2のソケット64が第2の収容部63に収容されることによって、第1,2のソケット44,64が別々に分けられて配置される。
【0084】
このことによって、第1の充電方式を採用する場合に第2のソケット64が車外に露出することがない。同様に、第2の充電方式を採用する場合に第1のソケット44が車外に露出することがない。このように、用いていないほうのソケットを保護することができる。
【0085】
また、本実施形態では、第1の充電口部41は、運転席25と反対側の側壁部である左側壁部12の後部に設けられている。このことによって、充電が完了して電気自動車20を発進する際に、運転者は、第1の蓋部材45が第1の全閉位置P1まで閉められているか否かを確認することができる。
【0086】
これは、運転席25と反対側に配置される右側壁部13の後部は、サイドミラー27を介して運転者によって確認されやすいためである。
【0087】
なお、本実施形態では、第2の充電口部61が右側壁部13に形成されているが、例えば、第2の充電口部61は、左側壁部12の後部に形成されてもよい。この場合、一例として、第1の収容部43と第2の収容部63とを車体上下方向に並べて配置してもよいし、または、車体前後方向に並べて配置してもよい。この構造であると、第2の充電口部61の第2の蓋部材65の開閉状態も、サイドミラー27を介して確認することができる。
【0088】
または、第1の充電口部41が左側壁部12に設けられ、第2の充電口部61が右側壁部13に設けられてもよい。この場合、第2の充電口部61は、サイドミラー27で確認しやすくするために後部に設けることが好ましい。
【0089】
要するに、第1,2の充電口部41,61のうち少なくとも一方が、運転席25と反対側の側壁部に配置されることによって、サイドミラーを介して運転者が蓋部材の開閉状態を確認することができる。
【0090】
つぎに、本発明の第2の実施形態に係る充電口装置を、図9,10を用いて説明する。なお、第1の実施形態と同様の機能を有する構成は、第1の実施形態と同様の符号を付して説明を省略する。本実施形態では、第2のソケット64が第2の収容部63内に形成されるのではなく、第1の収容部43内に形成される。他の構造は、第1の実施形態と同様であってよい。上記異なる構造について、具体的に説明する。
【0091】
図9は、本実施形態の充電口装置10が設けられる電気自動車20を、車幅方向左側から見た状態を示す斜視図である。図9に示すように、本実施形態では、第2の収容部63が形成されていない。
【0092】
図10は、図9中に2点鎖線で囲まれるF9の範囲を車幅方向に見た状態を拡大して示す平面図である。図10では、第1の蓋部材45が第1の全開位置P2まで開いている状態を示している。図10に示すように、本実施形態では、第2のソケット64は、第1の収容部43の底壁部43bに固定されている。本実施形態の第2のソケット64は、第1の実施形態の第2のソケット64と同様の構造であってよい。
【0093】
本実施形態では、第1の収容部43内に第1のソケット44と第2のソケット64とが収容される構造である。このため、本実施形態では、第1の収容部43と、第1の蓋部材45とは、第1,2の充電口装置40,60に共通して用いられるようになる。
【0094】
なお、本実施形態では、第1のソケット44は、ブラケット50を介して第1の収容部43の底壁部43bに固定されておらず、例えば直接底壁に固定されている。
【0095】
本実施形態の充電口装置10では、車体に1つの収容部を形成する構造が用いられるので、第1の実施形態の効果に加えて、充電口装置10の構造を簡素化することができる。さらに、第1の収容部43が運転席25と反対側の左側壁部12の後部に設けられるので、第1の蓋部材45の開閉状態を、運転者はサイドミラー27を介して確認しやすくなる。
【0096】
なお、第1,2の実施形態では、電気自動車20が第1の充電方式として外部の給電装置5を用いる急速充電を採用し、第2の充電方式として家庭に供給される電力を用いる充電を採用している。しかしながら、第1,2の充電方式は、上記のみに限定されない。第1,2の充電方式は、互いに異なる充電方式の組み合わせであればよい。
【0097】
本実施形態は、第1の蓋部材45は、本発明で言う蓋部材の一例であるとともに本発明で言う蓋手段の一例である。また、第1のロック装置46は、本発明で言うロック装置の一例であるとともに本発明で言うロック手段の一例である。また、第1の解除レバー42は、本発明で言う解除レバーの一例であるとともに本発明で言う解除手段の一例である。
【0098】
なお、この発明は、上述した実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上述した実施の形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより種々の発明を形成できる。例えば、上述した実施の形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除しても良い。更に、異なる実施の形態に亘る構成要素を適宜組み合わせても良い。
【図面の簡単な説明】
【0099】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る充電口装置を備える電気自動車を示す斜視図。
【図2】図1に示されたF2−F2線に沿って示す電気自動車の断面図。
【図3】図1に示された第1の充電口部を、第1の蓋部材45が開いた状態において車幅方向外側からに見た状態を示す平面図。
【図4】図1に示された電気自動車において第1の解除レバーの近傍を拡大して示す斜視図。
【図5】図1に示された電気自動車において運転席の近傍を、運転席と、フロアパネル上に設けられるカーペットなどを省略した状態で示す斜視図。
【図6】図1に示された電気自動車を右側壁部側から見た状態をしめす斜視図。
【図7】図6中に2点鎖線で囲まれるF7の範囲を拡大して示す平面図。
【図8】図7中にF7−F7線に沿って示す電気自動車の断面図。
【図9】本発明の第2の実施形態に係る充電口装置を備える電気自動車を示す斜視図。
【図10】図10中に2点鎖線で囲まれるF9の範囲を車幅方向に見た状態を拡大して示す平面図。
【符号の説明】
【0100】
10…充電口装置、11…外壁部、12…左側壁部(側壁部)、20…電気自動車、25…運転席、26…助手席、42…第1の解除レバー(操作手段、解除レバー)、43…第1の収容部(収容部)、43a…開口、44…第1のソケット、45…第1の蓋部材(蓋手段、蓋部材)、46…第1のロック装置(ロック手段、ロック装置)、62…第2の解除レバー(操作手段)、63…第2の収容部、63b…底壁部、64…第2のソケット、65…第2の蓋部材(蓋手段)、66…第2のロック装置(ロック手段)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の外壁部より内側に設けられて前記車両の外部に露出可能であり、かつ、第1の充電方式に用いられる第1のソケットと、
前記車両の外壁部より内側に設けられて前記車両の外部に露出可能であり、かつ、前記第1の充電方式とは異なる第2の充電方式に用いられる第2のソケットと、
前記第1,2のソケットを前記車両の外部に露出する位置と、前記第1,2のソケットを前記車両の外部から覆う位置との間で移動可能な蓋手段と、
前記蓋手段を前記覆う位置に保持可能であるとともに当該保持を解除可能なロック手段と、
前記車両内に設けられるとともに、前記蓋手段を前記覆う位置に保持する状態を解除すべく前記ロック手段を動作する際に操作される操作手段と
を具備することを特徴とする充電口装置。
【請求項2】
請求項1に記載の充電口装置であって、
前記外壁部に形成されて前記外部に開口して内部に収容空間が形成される第1の収容部と、
前記外壁部に形成されて前記外部に開口して内部に収容空間が形成される第2の収容部と
を具備し、
前記第1のソケットは、前記第1の収容部内に収容され、
前記第2のソケットは、前記第2の収容部内に収容され、
前記蓋手段は、前記第1の収容部の開口を開閉可能な第1の蓋部材と、前記第2の収容部の開口を開閉可能な第2の蓋部材とを具備し、
前記ロック手段は、前記第1の蓋部材を前記第1の収容部の開口を閉塞する閉位置に保持するとともに当該保持を解除可能な第1のロック装置と、前記第2の蓋部材を前記第2の収容部の開口を閉塞する閉位置に保持するとともに当該保持を解除可能な第2のロック装置とを具備し、
前記操作手段は、前記第1のロック装置を動作させる第1の解除レバーと、前記第2のロック装置を動作させる第2の解除レバーとを具備する
ことを特徴とする充電口装置。
【請求項3】
前記車両は、運転席と、当該運転席に車幅方向に隣接して配置される助手席とを具備し、
前記外壁部は、前記車両の車体の前後方向に沿う一対の側壁部を具備し、
前記第1の収容部と前記第2の収容部とのうち少なくとも一方は、前記側壁部のうち前記運転席と反対側の側壁部に設けられることを特徴とする請求項2に記載の充電口装置。
【請求項4】
請求項1に記載の充電口装置であって、
前記外壁部に形成されて前記外部に開口して内部に収容空間が形成される収容部を具備し、
前記第1,2のソケットは、前記収容部内に収容され、
前記蓋手段は、前記収容部を開閉可能な蓋部材であり、
前記ロック手段は、前記蓋部材を前記収容部の開口を閉塞する閉位置に保持するとともに当該保持を解除可能なロック装置であり、
前記操作手段は、前記ロック装置を動作させる解除レバーである
ことを特徴とする充電口装置。
【請求項5】
前記車両は、運転席と、当該運転席に車幅方向に隣接して配置される助手席とを具備し、
前記外壁部は、前記車両の車体の前後方向に沿う一対の側壁部を具備し、
前記収容部は、前記側壁部のうち前記運転席と反対側の側壁部に設けられることを特徴とする請求項4に記載の充電口装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2010−148299(P2010−148299A)
【公開日】平成22年7月1日(2010.7.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−325135(P2008−325135)
【出願日】平成20年12月22日(2008.12.22)
【出願人】(000006286)三菱自動車工業株式会社 (2,892)
【出願人】(000176811)三菱自動車エンジニアリング株式会社 (402)
【Fターム(参考)】