説明

光ピックアップ支持装置およびその製造方法

【課題】光ピックアップ装置のハウジングに第1ガイド軸および第2ガイド軸を取り付けた後、シャーシに第1ガイド軸および第2ガイド軸を固定する光ピックアップ支持装置では、光ピックアップ装置をシャーシから着脱するには第1ガイド軸および第2ガイド軸をシャーシから取り外す必要があった。また、光ピックアップ装置の単体で、内部に保持される対物レンズの位置を調整してもシャーシに取り付けた後にシャーシを基準とする光ピックアップ装置の位置を再度調整する必要があった。
【解決手段】光ピックアップ装置のハウジングに第1ガイド部と第2ガイド部を設け、これらをシャーシに固定された第1ガイド材および第2ガイド材とそれぞれ係合する。光ピックアップ装置の駆動ユニットの駆動力を伝え、ハウジングに固定されるラックと第1ガイド部を組み合わせて該1ガイド材が挿通されるガイド孔を構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光ピックアップ装置を所定方向に移動させる光ピックアップ支持装置およびその製造方法に係り、特に、スキュー調整工程を削除し、スキュー調整精度を高めた光ピックアップ支持装置およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
光ディスク装置に組み込まれる光ピックアップ支持装置は、光ディスクの径方向へ光ピックアップ送り用モータの回転駆動力によって光ピックアップ装置を移動するものである。そして、斯かる光ピックアップ装置は、一般には光ピックアップ支持装置のシャーシ(固定基板)に固定されている一対のガイド軸によって光ピックアップ装置の移動動作がガイドされる(例えば特許文献1参照。)。
【0003】
図11を参照して、従来の光ピックアップ装置130の一例について、更に説明する。図11(A)は光ピックアップ装置130の斜視図であり、図11(B)は図11(A)を、ターンテーブルの方向(V方向)から見た側面図である。
【0004】
光ピックアップ装置130は、ハウジング136と、対物レンズ132を支持するアクチュエータ137と、光ピックアップ装置130の入出力端子であるコネクタ134と、ハウジング136の左右両端に設けられたガイド孔138およびガイド部139とを備えている。ハウジング136の内部に、発光チップ、受光チップその他の光学素子が収納される。
【0005】
ガイド孔138は、ハウジング136と一体的に樹脂材料を射出成形して設けられた孔部であり、第1ガイド軸114が挿通される。ガイド部139は、ハウジング136のガイド孔138に対向する端部に設けられており、例えば外側に向かって開口するU字形状またはコの字形状を呈している。第2ガイド軸116は、ガイド部139の内部に係合あるいは挿通される。これにより光ピックアップ装置130は、第1ガイド軸114および第2ガイド軸116に沿って光ディスクの径方向(Dr方向)に移動可能に支持される。
【0006】
この様な光ピックアップ装置130を光ピックアップ支持装置に取り付けた場合、光ピックアップ装置130は、光ディスクの信号面に対して水平になるように調整される。
【0007】
光ピックアップ装置130を、光ディスクの信号面に対して水平にするとは、第1ガイド軸114および第2ガイド軸116で決定される光ピックアップ装置130の走行面を光ディスクの信号面に対して水平にすることであり、より詳細には、アクチュエータ137に保持される対物レンズ132が、光ディスクの信号面に対して水平に移動するように適切な傾きに調整することである。アクチュエータ137はハウジング136に収納または取り付けられて固定されているので、具体的には、光ピックアップ支持装置に設けられたスキュー(Skew:傾き)調整機構によって、第1ガイド軸114および第2ガイド軸116の高さを微調整する。スキュー調整機構は、例えば特許文献1の図13および図15の如く、ネジやバネなどを両ガイド軸の両端に当接させ、高さを調節するものである。
【0008】
スキュー調整機構により、光ピックアップ装置130の走行面を、これらと同様にシャーシに固定される光ディスクのターンテーブルに対して、適切な傾きになるように調整することによって、光ピックアップ装置の読み取り動作および記録動作を精度良く行うことが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2005−63631号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
図11を参照して、従来の光ピックアップ装置130は、ハウジング136に設けられたガイド孔138が丸孔である。従って、第1ガイド軸114(主軸)をガイド孔138に予め貫通させてから、光ピックアップ装置130と一体となった第1ガイド軸114を、光ピックアップ支持装置のシャーシに固定していた(特許文献1の図6、および図7参照。)。
【0011】
そして、例えば、光ピックアップ装置130(対物レンズ132)の光ディスクの径方向(Dr方向)のスキューずれ量を調整する場合には、光ピックアップ装置130をシャーシに取り付けた後に、例えばネジやバネなどによるスキュー調整機構(特許文献1の図13および図15参照)によって、対物レンズ132のスキューずれ量が無くなるか極わずかになるように、調整していた。つまり、少なくとも第1ガイド軸114の位置を微調整するスキュー調整機構が必要であった。
【0012】
このためシャーシに取り付けた後に、光ピックアップ装置130の不具合を発見した場合など、光ピックアップ装置130の交換が必要となった場合は、光ピックアップ装置130の取りつけ取り外しのためには必ず第1ガイド軸114をシャーシから取り外す必要があった。つまり、光ピックアップ装置130を取り外す度にスキュー調整部品も分解して取り外し、取り付けを行い、取り付け後には再度スキュー調整を行わなければならない不都合があった。
【0013】
またスキュー調整機構は一般に、ネジやバネなどで第1ガイド軸114および第2ガイド軸116を押圧固定するものである。従って、時間経過に伴うスキューずれや、衝撃試験などによるスキューずれが発生する場合があり、信頼性の向上にも問題があった。
【0014】
また、取り付けの累積誤差によって調整精度が向上できない問題もあった。すなわち、対物レンズ132はアクチュエータ137に保持され、アクチュエータ137はハウジング136に取り付け又は収納されて固定される。そして、光ピックアップ装置130(のハウジング136)は第1ガイド軸114および第2ガイド軸116によってシャーシに固定される。つまり、実際に対物レンズ132が光ディスクの信号面に対して適切な傾き(水平度)を維持するように調整する際には、光ピックアップ装置130単体としてのスキューずれ量に加え、光ピックアップ装置130に第1ガイド軸114および第2ガイド軸116を取り付け、されにそれらをシャーシに取り付けた場合の取り付けの誤差によるスキューずれ量も、対物レンズ132の光ディスクの信号面に対するスキューずれ量として累積される。つまり取り付けの累積誤差が大きくなることにより、調整量も大きくなる問題があった。
【0015】
更に、光ピックアップ支持装置は、光ディスクの径方向のスキュー調整以外でも、光ディスクの接線方向(Dr方向に垂直方向)の対物レンズ132のスキューずれや、ターンテーブルの中心からの対物レンズ132の位置(Dt方向およびDr方向の位置)、および光ディスクの信号面からの対物レンズの位置(フォーカシング方向(Df方向)の位置)などについても、調整する必要がある。これらの調整は、例えば、アクチュエータに設けた調整機構(例えばバネやネジなど)151、152(図11参照)により行う。つまりこれらについても、取り付け累積誤差が大きくなる問題があった。
【0016】
また、製造工程において、光ピックアップ装置130単体として対物レンズ132のスキューずれや位置等が予め調整されたものをシャーシに取り付けるのみでよい場合であっても、シャーシに取り付けた後には、改めて光ピックアップ装置130のスキューずれを調整する必要があった。このため、第1ガイド軸114の位置を微調整するスキュー調整機構およびスキュー調整工程は必要であった。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明はかかる課題に鑑みてなされ、第1に、支持基板と、該支持基板に固定された第1ガイド材および第2ガイド材と、ハウジングに光学部品が収納された光ピックアップ装置と、を具備し、前記ハウジングの端部には、前記第1ガイド材の延在方向に垂直な断面において一の方向に開放された第1ガイド部と、第2ガイド部とが設けられ、前記第1ガイド部は前記第1ガイド材と係合し、前記第2ガイド部は前記第2ガイド材と係合し、前記光ピックアップ装置は前記第1ガイド材および前記第2ガイド材に沿って移動可能に支持されることにより解決するものである。
【0018】
第2に、光ピックアップ装置を第1ガイド材および第2ガイド材に沿って駆動する光ピックアップ支持装置の製造方法であって、対物レンズを保持して駆動するアクチュエータを変位可能にハウジングで支持する前記光ピックアップ装置を前記支持基板の前記第1ガイド材および前記第2ガイド材に取り付ける工程と、前記支持基板を基準に前記アクチュエータを変位させ前記対物レンズの位置および姿勢を調整する工程と、前記アクチュエータを前記光ピックアップ装置のハウジングに固定する工程と、を具備することにより解決するものである。
【0019】
第3に、光ピックアップ装置を第1ガイド材および第2ガイド材に沿って駆動する光ピックアップ支持装置の製造方法であって、前記第1ガイド材および前記第2ガイド材が固定された支持基板を準備する工程と、対物レンズを保持して駆動するアクチュエータを変位可能にハウジングで支持する前記光ピックアップ装置を前記第1ガイド材および前記第2ガイド材に取り付ける工程と、前記アクチュエータを変位させて前記対物レンズの位置および姿勢を前記支持基板を基準に調整する工程と、前記アクチュエータを前記ハウジングに固定する工程と、を具備することにより解決するものである。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば以下の効果が得られる。
【0021】
第1に、光ピックアップ装置のハウジングの端部に設けられる第1ガイド部と、第2ガイド部を、いずれもシャーシの第1ガイド材および第2ガイド材とそれぞれ係合するような一の方向に開放された形状とすることにより、予めシャーシに固定された第1ガイド材および第2ガイド材に対して光ピックアップ装置の取り付けおよび取り外しが可能となる。
【0022】
つまり、シャーシに固定した後に光ピックアップ装置に不良や故障等の発生などにより光ピックアップ装置の交換が必要となった場合であっても、第1ガイド材および第2ガイド材をシャーシに固定したまま光ピックアップ装置を容易に交換できる。
【0023】
これにより、第1ガイド材および第2ガイド材の取り付け、取り外し工程と、煩雑なスキュー調整部品の取り付け、取り外しおよびこの調整作業が不要となる。交換後の光ピックアップ装置については、シャーシを基準としてアクチュエータを変位させることによる位置および姿勢の調整は必要であるが、光ピックアップ装置の取り付け、取り外し及び調整は、第1ガイド材、第2ガイド材、スキュー調整部品の取り付け、取り外しおよびスキュー調整の作業に比べて簡素であり、これらについての工数の削減と、設備の削減が実現できる。
【0024】
また、ハウジングに固定され光ピックアップ装置の駆動モータと噛合するラックの一部と、ハウジングのガイド部とを組み合わせて第1ガイド材が挿通される略円形のガイド孔を形成することにより、光ピックアップ装置の移動時のがたつきを抑えて光ピックアップ装置をスムーズに移動させることができる。
【0025】
更に、ラックに、第1ガイド材を若干量押圧する弾性片(押さえ部)を設けることにより、第1ガイド材とガイド孔の隙間を小さくして第1ガイド材とハウジングとの間のがたつきを少なくできる。これにより、光ピックアップ装置の移動の際の騒音(シーク音)を低減させることができる。
【0026】
また、予めシャーシに固定された第1ガイド材および第2ガイド材に、アクチュエータを変位可能にハウジングで支持する光ピックアップ装置を係合した後、アクチュエータを変位させて光ピックアップ支持装置全体として(シャーシを基準として)光ピックアップ装置の位置および姿勢を調整することにより、第1ガイド材および第2ガイド材の位置を微調整して光ディスクの径方向のスキュー調整機構が不要となり、部品点数を削減できる。
【0027】
ガイド材を調整するスキュー調整機構によるスキュー調整は、押圧するネジやバネが緩むなどして時間経過に伴うスキューずれや、衝撃試験によるスキューずれが生じる場合があり、信頼性が劣化する問題がある。しかし本実施形態では、当該スキュー調整機構を用いず、光ピックアップ装置をシャーシに取り付けた後にアクチュエータを変位させて、対物レンズをシャーシに対して適切な位置および姿勢に調整し、アクチュエータをハウジングに固定するため、これらの問題を回避できる。
【0028】
また、予めシャーシに固定された第1ガイド材および第2ガイド材に、光ピックアップ装置を係合した後、アクチュエータを変位させて光ピックアップ支持装置全体として(シャーシを基準として)光ピックアップ装置の位置および姿勢を調整するので、光ピックアップ装置をガイド軸に取り付ける段階と、これらを光ピックアップ支持装置に取り付ける段階とでそれぞれ生じる取り付け誤差の累積を排除でき、取り付け誤差を最小にできるので、スキュー調整精度の向上が図れる。
【0029】
また光ピックアップ装置と光ピックアップ支持装置のそれぞれで行っていた対物レンズや受光素子の位置および姿勢についての調整工程を、光ピックアップ装置をシャーシに取り付けた光ピックアップ支持装置の組立後の状態で一括して行うことができる。これにより、光ピックアップ装置単体としてのこれらの各種調整が不要となり、調整工数の削減、調整設備の削減が図れる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の第1の実施形態の光ピックアップ支持装置を示す平面図である。
【図2】本発明の第1の実施形態の光ピックアップ支持装置を説明するための(A)分解斜視図、(B)断面図である。
【図3】本発明の第1の実施形態の光ピックアップ装置を説明する(A)平面図、(B)断面図、(C)断面図である。
【図4】本発明の第2の実施形態の光ピックアップ装置を説明する(A)平面図、(B)断面図、(C)断面図である。
【図5】本発明の第3の実施形態の光ピックアップ装置を説明する(A)平面図、(B)断面図である。
【図6】本発明の第4の実施形態の光ピックアップ支持装置を説明する平面図である。
【図7】本発明の光ピックアップ支持装置の製造方法を説明するフロー図である。
【図8】本発明の光ピックアップ支持装置の製造方法を説明する斜視図である。
【図9】本発明の光ピックアップ支持装置の製造方法を説明する断面図である。
【図10】本発明の光ピックアップ支持装置の製造方法を説明する断面図である。
【図11】従来の光ピックアップ装置を説明する(A)斜視図、(B)側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
図1から図10を参照して、本発明の実施形態について詳述する。まず、図1から図3を参照して、本発明の第1の実施形態について説明する。
【0032】
図1を参照して、本形態の光ピックアップ支持装置10の構成を説明する。図1は光ピックアップ支持装置10の概略を示す平面図である。
【0033】
光ピックアップ支持装置10は、支持基板12と、光ピックアップ装置30と、第1ガイド材14および第2ガイド材16と、スピンドルモータ50を有する。
【0034】
光ピックアップ支持装置10は、スピンドルモータ50により回転される不図示の光記録媒体(光ディスク)に対して、光ピックアップ装置30の対物レンズ32からレーザー光を照射する。そして、光ディスクの情報記録層で反射したレーザー光を、光ピックアップ装置30に内蔵されたPDIC(Photo Diode IC:光検出器)で検出する。ここで、光ピックアップ装置30から放射されるレーザー光としては、BD(Blu-ray Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)またはCD(Compact Disc)規格のレーザー光が採用される。同様に、スピンドルモータ50により回転される光ディスクの規格としても、これらのいずれかが採用される。
【0035】
このような構成の光ピックアップ支持装置10が所定形状の筐体に収納されることで、光ディスク装置が構成される。
【0036】
支持基板(以下、シャーシと称する)12は、例えば金属材料のプレス加工などによって枠形状あるいは額縁形状に成形され、光ピックアップ装置30をはじめ、光ピックアップ支持装置10の各構成要素を一体的に支持する。尚、ここでは金属材料によるシャーシ12を例に説明するが、樹脂材料の成形によるシャーシ12であってもよい。樹脂材料としては、ポリカーボネート、変性ポリフェニレンエーテル(変性PPE:modified-Polyphenyleneether−m-PPE、denaturated-Polyphenyleneether)、ABS樹脂(アクリロニトリル(Acrylonitrile)、ブタジエン(Butadiene)、スチレン(Styrene)共重合
合成樹脂)が採用される。また、ガラス繊維が充填された樹脂材料がシャーシ12の材料として採用されても良い。シャーシ12の端部(矩形状の一の短辺)には、スピンドルモータ50が直接、固定される。
【0037】
第1固定部51、第2固定部52、第3固定部53、第4固定部54(第1固定部51等)はいずれも、シャーシ12と一体的に設けられる。第1固定部51等は、例えばシャーシ12が金属材料の場合には、プレス加工などによってシャーシ12の主面と第1固定部51等の側面が例えばL字形状を形成するように、シャーシ12の主面に対して垂直方向に突出させてなる。また、シャーシ12が樹脂材料からなる場合には、射出成型などによって、同様の形状に形成される。
【0038】
第1ガイド材14および第2ガイド材16は、例えばそれぞれ円柱形状のステンレス等の金属材料から成るガイド軸であり、シャーシ12に直接固定され、光ピックアップ装置30を、光ディスクの径方向(ラジアル方向:Dr方向)に対して移動可能に支持する。従って、第1ガイド材14および第2ガイド材16は、光ディスクの径方向に対して平面視で平行に配置されると共に、光ディスクの情報記録面に対しても平行に配置される。ここで、第1ガイド材14は主(ガイド)軸と称され、第2ガイド材16は副(ガイド)軸と称される場合もある。更には、ガイド軸はシャフトと称される場合がある。
【0039】
第1ガイド材14のスピンドルモータ50側の一端は、第1固定部51と当接して固定部材13にて固定される。固定部材13はここでは例えばネジであるが、板バネや線状のバネであってもよい。同様に、第2ガイド材16のスピンドルモータ50側の一端は、第2固定部52に当接し、固定部材13にて固定される。また第1ガイド材14の他端および第2ガイド材16の他端は、それぞれ、第3固定部53および第4固定部54にそれぞれ当接し、固定部材13によって固定される。
【0040】
本実施形態の光ピックアップ支持装置10は、光ディスクの径方向(Dr方向)および、この径方向に直交する光ディスクの接線方向(タンジェンシャル方向:Dt方向)のスキュー調整用の部品が不要である。スキュー調整用の部品は具体的には、第1ガイド材14および第2ガイド材16の位置を微量に調整する例えばネジやバネなどである。すなわち、第1ガイド材14の両端は、シャーシ12に直接当接して固定され、第2ガイド材16も両端が、シャーシ12に直接当接して固定されている。
【0041】
図示は省略するが、光ピックアップ支持装置10は、光ピックアップ装置30を光ディスクの径方向に駆動する駆動ユニットを備える。駆動ユニットは、シャーシ12に固定され、例えば、駆動モータ(スレッドモータまたはステッピングモータ)と、これと接続し、駆動モータの駆動力を伝達するリードスクリューを有する。尚、ここでは駆動モータの駆動力を伝達する原動側としてリードスクリューを例に説明するが、歯車であってもよい。
【0042】
一方、光ピックアップ装置30のハウジング36には、受動側となるラック21が固定されている。ラック21はリードスクリューと噛合する歯部214を有する。トラッキング信号が駆動モータに印加されるとリードスクリューが回転し、これと噛合するラック21に固定された光ピックアップ装置30が、第1ガイド材14および第2ガイド材16により支持された状態で、Dr方向に所定量移動する。
【0043】
更に、シャーシ12の主面には、スピンドルモータ50を駆動する電流が通過する配線が設けられたモータ配線基板と、このモータ配線基板の配線と接続されたフレキシブル配線基板が配置される。
【0044】
図2を参照してスピンドルモータ50について説明する。図2(A)はスピンドルモータを50を分解した斜視図であり、光ピックアップ装置の図示は省略した。図2(B)はシャーシ12に取り付けられたスピンドルモータ50を示す図であり、図1のa−a線断面図である。
【0045】
図2(A)を参照して、スピンドルモータ50は、モータ支持体75とモータ組立体61を有し、円筒形状のモータ支持体75の先端がシャーシ12に設けられた圧入孔121に圧入されることにより、モータ組立体61の回転軸63を中心に回転自在な状態でシャーシ12に固定される。
【0046】
図2(B)を参照して、モータ支持体75は、軸受72が内蔵されている。モータ支持体75は、その先端(底部)がシャーシ12に設けられた圧入孔121に圧入されて固定され、外周部分に複数個の駆動コイル68が固定されている。すなわち、モータ支持体75は、例えばモータ支持基板等を介さず、更にネジ等の固定部材を用いず、直接シャーシ12に支持・固定される。これにより、モータ支持基板やこれをシャーシ12に固定するための固定部材(ネジなど)の部品を省略でき、低コスト化が実現する。
【0047】
このスピンドルモータ50において、シャーシ12等に取り付けられているモータ駆動回路から駆動コイル68に駆動信号が供給されると、駆動コイル68から誘起される磁力とマグネット66から発生する磁力とによってロータ64に対する回転力が生成される。このことにより、ロータ64は回転軸63を中心として回転する。
【0048】
ロータ64に発生する回転駆動力によって回転軸63が回転すると、回転軸63に嵌合固定されているターンテーブル62が回転するので、ターンテーブル62に載置されている光ディスクを回転させることが出来る。そして、駆動コイル68に供給される駆動信号の大きさや駆動パルスの間隔等を制御することによって、光ディスクの回転速度を所望の回転速度になるように制御することができる。
【0049】
既述の如く、第1ガイド材14と第2ガイド材16は、固定部材13であるネジの頭部と本体によって、第1固定部51および第2固定部52とシャーシ12とに当接して固定される(第3固定部、第4固定部側も同様)。そして、スピンドルモータ50は、第1ガイド材14と第2ガイド材16とで決定される光ピックアップ装置の走行面R(一点鎖線)に対して、モータ組立体61(ターンテーブル62)の回転軸63が略垂直に調整される。
【0050】
ここで略垂直とは、回転軸63が光ピックアップ装置30の走行面Rに対して垂直な状態と、垂直な場合から0.15度までの範囲内で角度ずれが発生している状態をいう。また、略垂直とは、光ディスクの接線方向(Dt方向)、および光ディスクの径方向(Dr方向)のいずれにおいても略垂直であることをいう。
【0051】
これにより、モータ組立体61をモータ支持体75に取り付けるだけで、接線方向(Dt方向)および径方向(Dr方向)のいずれにおいても光ピックアップ装置30の走行面Rを、ターンテーブル62の主面62sに対して水平に、すなわち光ディスクの情報記録面に対して水平にすることができる。
【0052】
光ピックアップ装置30の走行面Rは、光ピックアップ装置30が、スピンドルモータ50に最も近接した場合の、第1ガイド材14と第2ガイド材16のそれぞれの円柱の中心点14c、16cと、スピンドルモータ50から最も離間した場合の、第1ガイド材14の円柱の中心点14cとの3点を含んで一意に決定される面をいう。第1ガイド材14および第2ガイド材16は同一直径の円柱状であるので、走行面Rは、第1固定部51、第2固定部52および第3固定部53におけるそれぞれの中心点14c、16c(3点)を含んで一意に決定される面といってもよい。そしてスピンドルモータ50は、径方向においても接線方向においても、この走行面Rに平行(水平)な面を基準として回転軸63(軸受72)が略垂直になるように調整されている。
【0053】
また、本実施形態では第1固定部51に固定されるべき第1ガイド材14と回転軸63の位置関係(水平方向の距離)も正確に位置決めされる。つまり第1固定部51の側面に第1ガイド材14を当接させて固定することにより、回転軸63から第1ガイド材14までの法線距離Lを正確に確保することができる。
【0054】
尚、図示した構成に限らず、スピンドルモータ50、モータ配線基板およびフレキシブル配線基板をモータ支持基板に取り付け、モータ支持基板をシャーシ12に固定する構成であってもよい。この場合も、スピンドルモータ50の回転軸は、シャーシに取り付けられる第1ガイド材14および第2ガイド材16で決定される光ピックアップ装置の走行面Rに対して略垂直になるように調整するとよい。このようにすることにより、第1ガイド材14および第2ガイド材16に光ピックアップ装置30を取り付けた場合、この走行面Rは光ディスクに対して平行に配置できる。
【0055】
また、例えば第1ガイド材14および第2ガイド材16で決定される面と、対物レンズ32の取り付け面とが平行でなくても、ターンテーブル62の主面62s面に対して対物レンズ32の光軸が略垂直になるように調整されていればよい。
【0056】
図3を参照して、光ピックアップ装置30について説明する。
【0057】
光ピックアップ装置30は、ハウジング36と、対物レンズ32を支持するアクチュエータ37と、ハウジング36の左右両端に設けられた第1ガイド部38および第2ガイド部39とを備えている。
【0058】
アクチュエータ37は、対物レンズ32を保持するレンズホルダー33を、光ディスクの信号面方向(Df方向)への変位動作及び光ディスクの径方向(Dr方向)への変位動作を可能に支持する。ここでは、2つの対物レンズ32を保持する場合を例に説明するが、対物レンズ32は1つであってもよい。
【0059】
アクチュエータ37は、アクチュエータ37自身の位置を調整するための位置調整機構41と、アクチュエータ37の姿勢(光ディスクの信号面に対する傾き)を調整する傾き調整機構42、43を備える。アクチュエータ37の位置および姿勢を適正に調整することで、これに保持される対物レンズ32位置およびの姿勢(光ディスクの信号面に対する傾き)を調整する。
【0060】
図3(A)を参照して、位置調整機構41は、アクチュエータ37の下面に設けられた例えばネジであり、これの締め付け量により、アクチュエータ37の位置が変位する。位置調整機構41により対物レンズ32の、ターンテーブルの回転軸(図1参照)を基準とした径方向の位置(以下Dr方向の位置)および接線方向の位置(以下Dt方向の位置)が適切な位置になるようにアクチュエータ37を微調整し、固定する。
【0061】
図3(B)を参照して、傾き調整機構42はアクチュエータ37の下面に設けられた例えばネジ42aとバネ42bであり、これらにより、アクチュエータ37は矢印の如く光ディスクの接線方向(Dt方向)に変位する。これにより対物レンズ37の光ディスクの接線方向の傾きが適切な姿勢となるよう、アクチュエータ37を微調整し、固定する。またこれにより、対物レンズ32の、光ディスクの信号面を基準面としたフォーカシング方向の位置(以下、Df方向の位置)が適切な位置になるように調整する。
【0062】
図3(C)を参照して、傾き調整機構43はアクチュエータ37の側面に設けられた例えばネジであり、回転方向に応じて、アクチュエータ37は矢印の如く光ディスクの径方向(Dr方向)に変位する。これにより、対物レンズ37の光ディスクの径方向の傾きが適切な姿勢となるよう、アクチュエータ37を微調整し、固定する。
【0063】
位置調整機構41、傾き調整機構42、43のネジは、その頭に緩み止め接着材を塗布したり、緩み止めのバネ座金を用いて固定される。従って、時間経過や衝撃試験等によってこれらが緩むことによるスキューずれが発生することはない。
【0064】
樹脂を所定形状に成形したハウジング36の内部には、発光素子、受光素子その他の光学素子が収納されている。ハウジング36に収納された各種光学素子は、ハウジング36に設けられ、光ピックアップ装置30の入出力端子であるコネクタ(不図示)およびフレキシブル配線基板(不図示)を経由して、光ディスク装置の筐体に内蔵された主回路基板と接続される。
【0065】
更に、ハウジング36の端部には、受光素子(不図示)の一部が露出する切欠き44が設けられ(図3(A))、受光素子のスポットが適切な形状になるように、切欠き44から受光素子の位置(姿勢)の調整を可能にしている。尚調整後は接着材にて受光素子がハウジング36に固定される。
【0066】
図3(A)(B)を参照して、ハウジング36の両端部には第1ガイド部38および第2ガイド部39が設けられる。第1ガイド部38は、ハウジング36と一体的に樹脂材料を射出成形して設けられ、図3(B)の断面(第1ガイド材14と第2ガイド材16の延在方向に垂直な断面)において一の方向に開放された形状を有する。一例として、第1ガイド部38は図3(B)の断面において、上方が開放され、第1ガイド材14の外周形状に沿ってこれと略大きさが一致する半円形状に設けられる。また、第2ガイド部39は、ハウジング36と一体的に樹脂材料を射出成形して設けられ、図3(B)の断面図において一の方向(例えば対物レンズ32を中心として外側)に開放された形状を有する。一例として第2ガイド材16が挿通または係合可能な例えばU字状(C字状)に設けられる。
【0067】
第1ガイド部38は第1ガイド材14(破線)と係合する。また第2ガイド部39は第2ガイド材16(破線)と係合する。これにより、光ピックアップ装置30は、第1ガイド材14および第2ガイド材16に沿って、すなわち光ディスクの径方向(Dr方向)に対して移動可能な状態で保持されている。
【0068】
ここで本実施形態における係合とは、例えば第1ガイド部38が、第1ガイド材14の外周の一部に沿う形状、または外周の一部と合致する円弧を含む形状であり、第1ガイド部38それ自体で、あるいは他の部材とともに第1ガイド材14を移動可能に保持する状態をいう。
【0069】
ここでは一例として、半円形状の第1ガイド部38が第1ガイド材14と係合し、ラック21とともに第1ガイド材14を移動可能に保持する場合について説明する。
【0070】
ラック21は、射出成形が可能で熱可塑性の耐熱性合成樹脂材料が基材として用いられた一体成形品である。合成樹脂材料は、硬度と適度な弾性を有し、摺動性にすぐれ、摩擦による削れに対する耐性が高いものが好適であり、一例として、ポリアセタール(polyacetal、polyoxymethylene)、ポリカーボネート(Polycarbonate)、変性ポリフェニレンエーテル(modified-Polyphenyleneether:m−PPE)等が採用できる。
【0071】
図3(B)を参照して、ラック21は、本体部211と、アーム212と、歯部214と、保持部217を有する。本体部211は、第1ガイド部38上を覆ってハウジング36の端部と重畳し、光ピックアップ装置30のハウジング36に固定部材(例えばネジ)216などで固定され、光ピックアップ装置30を保持する。一方、アーム212の先端に設けられた歯部214は、駆動モータ(不図示)のリードスクリュー20の送り用溝と噛合する。これによって、ラック21は、光ピックアップ装置30を移動させるための駆動モータの駆動力を光ピックアップ装置30に伝達する。
【0072】
保持部217は第1ガイド部38上方に設けられる。保持部217は、例えば第1ガイド部38と略対称性を有する形状であり、具体的には、第1ガイド材14の外周形状に沿ってこれと略大きさが一致する半円形状を有している。すなわち、第1ガイド部38はラック21の保持部217と組み合って第1ガイド材14の直径より若干大きい略円形状のガイド孔GHを構成しており、そこに第1ガイド材14が挿通される。
【0073】
第1ガイド部38とラック21の保持部217によるガイド孔GHは、第1ガイド材14に沿って光ピックアップ装置30を光ディスクの径方向(Dr方向)への移動を許容しつつ支持するのみではなく、接線方向(Dt方向)への移動を規制する機能も有している。従って、ガイド孔GHの内径は、光ピックアップ装置30の第1ガイド材14に沿う方向への移動を許容すると共に、ガタつきが抑制される程度の長さとされる。
【0074】
尚、第1ガイド部38および保持部217の形状は、それぞれ第1ガイド材14の円筒形状の一部と合致すればよく、それぞれ半円に満たない円弧状であってもよいし、一方が半円より大きく、他方が半円より小さい円弧状であってもよい。
【0075】
更に、第1ガイド部38および保持部217は、円弧を含まずに第1ガイド材14に沿って曲折した形状であってもよく、例えば両者が組み合って多角形状のガイド孔GHが形成される形状であってもよい。
【0076】
また、第1ガイド部38および保持部217は、組み合った状態で、第1ガイド材14の外周を完全に囲むガイド孔GHを形成する形状に限らず、例えば第2ガイド部39のように、C字状を形成したり、更には第1ガイド材14の上下を平板で挟んで支持するように、それぞれの形状が選択されてもよい。あるいは、保持部217は、第1ガイド材14の直径より小さい球状点又は円柱状に設けられ第1ガイド部38から第1ガイド材14が上方に外れないように保持する形状であってもよい。
【0077】
すなわち第1ガイド部38は、単独では第1ガイド材14が挿通によらず着脱可能となるように一の方向が開放し、ラック21(保持部217)と組み合った状態で、第1ガイド材14が挿通されて保持されるような形状であればよい。
【0078】
尚、ここでは固定部材(ネジ)216によりラック21をハウジング36に固定する場合を示しているが、本体部211とハウジング36に互いに設けた凹凸部を嵌合して固定してもよい。
【0079】
以上説明した構成により、光ピックアップ装置30は、シャーシ12に固定された第1ガイド材14および第2ガイド材16に対して着脱可能となっている。つまり、シャーシ12から第1ガイド材14および第2ガイド材16の着脱をすることなく、光ピックアップ装置30を着脱できる。
【0080】
これにより特に、光ピックアップ支持装置10に組み込まれた光ピックアップ装置30に不良が発生するなどし、これを交換する必要が生じた場合に、従来より容易に光ピックアップ装置30を交換できる。
【0081】
図11の如く、従来構造では、ガイド孔138が全周において開放部分のない丸孔であったために、第1ガイド軸(主軸)114をガイド孔138に貫通させた後、第1ガイド軸114と光ピックアップ装置130が一体となった状態で第1ガイド軸114をシャーシ112に固定していた。
【0082】
従って、光ピックアップ装置130の取りつけ取り外しのためには必ず第1ガイド軸114をシャーシから取り外す必要があり、第1ガイド軸114を微調整するスキュー調整部品の着脱に加え、着脱の度に再度スキュー調整を行わなければならなかった。
【0083】
これに対し本実施形態では、光ピックアップ装置30の交換は、第1ガイド材14および第2ガイド材16をシャーシ12に固定した状態で行うことができる。そして、交換後のDt方向およびDr方向のスキュー調整は、光ピックアップ装置30の傾き調整機構42、43によって行うことにより、従来構造において設けられていた第1ガイド軸および第2ガイド軸の位置を微調整するスキュー調整機構を不要にでき、この作業工程も削減できる。
【0084】
具体的には、光ピックアップ装置30(アクチュエータ37または対物レンズ32)のDr方向の位置、Dt方向の位置およびDf方向の位置のそれぞれの調整、およびDr方向の傾き(スキュー)調整およびDt方向の傾き(スキュー)調整は、光ピックアップ装置30を第1ガイド材14および第2ガイド材16に取り付けた後、アクチュエータ37に設けた位置調整機構41、傾き調整機構42、43から行う。また、受光素子の位置調整をハウジング36の切欠き44から行う。以下これらの5種の調整と受光素子の位置調整を、位置および姿勢調整と総称する。
【0085】
つまり本実施形態では、光ピックアップ装置30を第1ガイド材14および第2ガイド材16に取り付けた後に、光ピックアップ支持装置10全体として(シャーシ12またはハウジング36を基準として)光ピックアップ装置30が適切な位置および姿勢となるように、アクチュエータ37を変位させて調整する。
【0086】
これにより、光ピックアップ装置30単体について行っていた位置および姿勢調整の作業を省くことができ、作業工数および設備を大幅に削減できる。
【0087】
特に本実施形態では、スピンドルモータ50の回転軸も光ピックアップ装置30の走行面に対して略垂直に調整されているので、ハウジング36(またはシャーシ12)を基準としてアクチュエータ37の変位による調整を行うことにより、第1ガイド軸の位置を微調整するスキュー調整機構によらなくても、光ディスクの信号面に対して、光ピックアップ装置30を適切な位置および姿勢に調整できる。
【0088】
尚、例えばスピンドルモータ50の回転軸が光ピックアップ装置30の走行面に対して略垂直に調整されていない場合であっても、アクチュエータ37の変位によって、Dt方向およびDr方向のスキュー調整を行うことができる。しかし、スピンドルモータ50の回転軸を走行面に対して略垂直にすることにより、アクチュエータ37の調整量を最小限にできる。
【0089】
また、光ピックアップ装置130を第1ガイド軸114に取り付け、第1ガイド軸114をシャーシ120に取り付ける従来構造では、取り付けの累積誤差が大きくなる問題がある。しかし、本実施形態では予めシャーシ12に固定された第1ガイド材14および第2ガイド材16に光ピックアップ装置30を取り付ける。つまり、この段階での取り付け誤差が累積することはなく、スキュー調整精度を向上させることができる。
【0090】
更に、光ピックアップ装置30単体の状態での位置および姿勢の調整が不要となるので、この作業の工数や設備も削減できる。
【0091】
尚、本実施形態においても、例えば光ピックアップ装置30を交換した後は、上記の位置および姿勢調整を改めて行う必要がある。しかし、従来の作業と比較して、作業工数やこれに用いる設備(投資)を大幅に削減できる。
【0092】
具体的には、従来の構造では、光ピックアップ装置を交換するには、第1ガイド軸の取り付け取り外し、スキュー調整部品の取り付け取り外しと第1ガイド軸のスキュー調整の作業が必要であった。このため、第1ガイド軸および第2ガイド軸を微調整するDt方向およびDr方向のスキュー調整機構をシャーシに設ける場合、第1ガイド軸の両端と第2ガイド軸の一端の3箇所について、それぞれスキュー調整機構(例えばバネとネジ)が必要であった。しかし、本実施形態によればDt方向およびDr方向のスキュー調整は、アクチュエータ37の傾き調整機構42、43で行うのみでよい。従ってスキュー調整に必要な部品はアクチュエータ37に設けられた2つのネジ43、42aと1つのバネ42bのみでよい。つまり取り付けおよび取り外しする部品数を大幅に低減できるので、位置および姿勢調整の作業を効率よく行うことができる。
【0093】
更に、第1ガイド軸および第2ガイド軸の位置を微調整するスキュー調整部品は、時間経過や衝撃試験によってネジやバネによる押圧力が緩むなどしてスキューずれが生じる問題もあった。しかし、アクチュエータ37の位置および姿勢調整を行った後は、位置調整機構41、傾き調整機構42、43は、緩み止めの接着材で固定されるので、これらのスキューずれの発生を抑えることができ、信頼性が向上する。
【0094】
次に、図4を参照して、本発明の第2の実施形態について説明する。
【0095】
第2の実施形態は、アクチュエータ37に位置調整機構41、傾き調整機構42、43を設けない場合である。
【0096】
光ピックアップ装置30のアクチュエータ37は、光ピックアップ支持装置10全体(シャーシ12)に対して位置および姿勢調整が適切に行われた後、例えば4つの角部が接着材45にてハウジング36に固定される。
【0097】
調整方法は後に詳述するが、例えば真空チャッキングやマグネットチャッキングなどでハウジング36に固定しない状態で変位可能に支持されたアクチュエータ37は、光ピックアップ装置30のハウジング(すなわち光ピックアップ支持装置10のシャーシ12)に対する位置および姿勢(Dt方向の位置、Dr方向の位置、Df方向の位置、Dr方向のスキュー、Dt方向のスキューが、適切な状態になるよう3次元的に調整される。その後、アクチュエータ37は接着材45によりハウジング36に固定される。また受光素子の位置調整も切欠きより行われ、接着材等により固定される。
【0098】
これにより、アクチュエータ37の位置調整機構41、傾き調整機構42、43が不要となり、更に部品点数を削減できる。またアームにより3次元的に調整できるので、Dt方向の調整、Dr方向の調整などを個別に調整するよりも作業が容易となる。これ以外の構造は、第1の実施形態と同様であるので説明は省略する。
【0099】
次に、図5を参照して、第3の実施形態について説明する。
【0100】
第3の実施形態は、ラック21の一部に、押さえ部215を設けるものである。
【0101】
押さえ部215は、例えばラック21の保持部217に設けられる。押さえ部215は、ラック21(本体部211)と同一材料にて一体的に射出成形によって形成される。保持部217は例えば本体部211の一部を平面視において、U字状またはC字上に切欠いて設けられ、保持部217の先端を第1ガイド材14側に突出させて押さえ部215を設ける。
【0102】
押さえ部215は、第1ガイド材14の周縁面と当接する。押さえ部215は、第1ガイド材14と当接するだけでなく、第1ガイド材14を小さい荷重で押圧する。一方で、押さえ部215は、光ピックアップ装置30(ラック21)の移動に伴い、第1ガイド材14と当接したままこれに沿って移動する。本実施形態では押さえ部215によって、光ピックアップ装置30が振動しながら移動することによる騒音を低減できる。
【0103】
光ピックアップ装置30はラック21にネジなどの固定手段216で固定されており、光ピックアップ装置30の移動時の振動に伴いラック21も振動する。一方、第1ガイド材14は、シャーシ11にネジなどにより固定されている。
【0104】
本実施形態では、ラック21の押さえ部215を第1ガイド材14に押圧することで、振動する光ピックアップ装置30が第1ガイド材14に押し付けられる。換言すると、シャーシ12に固定された第1ガイド材14で、振動する光ピックアップ装置30を押さえることで、振動の程度(振動する自由度)を従来より抑制することができ、光ピックアップ装置30が振動しながら移動することによる騒音(シーク音)を防止できる。
【0105】
ここで、光ピックアップ装置30は、光ディスクの信号トラックの追従が十分行える摺動性を備えることが必須である。従って、押さえ部215と第1ガイド材14との接触荷重は、光ピックアップ装置30が機能上十分な摺動性を備え、駆動モータ24の負担とならない程度で、且つ第1ガイド材14と押さえ部215との摩擦音が発生しない程度を上限とする軽い負荷に設定される。
【0106】
既述の如く、ラック21の保持部217と第1ガイド部38とで形成されるガイド孔GHは、第1ガイド材14の周囲に若干のクリアランス(径の差)が形成されている。本実施形態では押さえ部215によって、第1ガイド材14をガイド孔GH内の例えば、下(矢印)方向)に片寄せすることで、振動を抑制できる。
【0107】
押さえ部215の形状は図示したものに限らないが、ガイド孔GHのクリアランスは、例えば、10μm程度が望ましく、その条件の中で振動を押さえるように、第1ガイド材14を押圧する形状を選択する。
【0108】
押さえ部215は常に第1ガイド材14と摩擦して移動するため、摺動性が良好で、且つ、摩擦による削れが少ない材料が望ましい。ラック21は摺動性が良好で摩擦に対する耐性が高い合成樹脂材料が採用されている。この点において押さえ部215は、ラック21と一体的に成形されものであると好適である。
【0109】
尚、所定の摺動性を維持し光ピックアップ装置30を安定走行させるには、押さえ部215によって、第1ガイド材14に安定した荷重をかけることが望ましい。従って、押さえ部215は、弾性(バネ性)を備えて第1ガイド材14を押圧すると好適である。本実施形態では、ラック21の本体211と歯部214がアーム212によって離間して支持され、アーム212は図示の断面が略U字形状を有し、これにより撓みを吸収できる構造である。つまりラック21が弾性(バネ性)を有するため、押さえ部215は第1ガイド材14に安定した荷重をかけることができる。これ以外の構造は、第1および第2の実施形態と同様であるので説明は省略する。
【0110】
次に、図6を参照して、本発明の第4の実施形態について説明する。
【0111】
第4の実施形態は、シャーシ12の一部を第2ガイド材16とする光ピックアップ支持装置10である。
【0112】
すなわち、図6を参照して、光ピックアップ支持装置10は、第1の実施形態と同様に、矩形状のシャーシ12の一の長辺の近傍に設けられた第1固定部51と第3固定部53において円柱形状の第1ガイド材(ガイド軸)14が固定手段13によってシャーシ12に固定される。そして、一の長辺に対向する他の長辺側のシャーシ12の内周端部が第2ガイド材16となる。第2ガイド部39は、例えばC字状またはU字状に設けられ、第2ガイド材16の両主面側からこれを挟み、第1ガイド材14と第2ガイド材16によって光ピックアップ装置30をDr方向に移動可能に支持する。
【0113】
第2ガイド材16に円柱形状のガイド軸を用いないためそれを固定する第2固定部および第4固定部も不要となる。これ以外は、第1の実施形態と同様であるので、説明は省略する。
【0114】
以下、図7のフロー図と図8から図10を主に参照して、第1の実施形態の場合を例に、光ピックアップ支持装置の製造方法について説明する。
【0115】
ステップS1(図8):圧入孔121が設けられたシャーシ12を準備し、モータ支持体75を圧入孔121に圧入する。図2(B)の如くモータ支持体75に内蔵された軸受(不図示)の中心線が、第1ガイド材14および第2ガイド材16により決定される光ピックアップ装置の走行面に対してほぼ垂直となるように、軸受を調整する。その後、モータ支持体75にモータ組立体61を取り付け、回転軸63を軸受で保持する。
【0116】
第1ガイド材14および第2ガイド材16をシャーシ12に固定する。第1ガイド材14の端部をそれぞれ第1固定部51および第3固定部53に当接して、不図示の固定部材(例えばネジ)によって固定する。また、第2ガイド材16の端部をそれぞれ第2固定部52および第4固定部54に当接して、固定部材(不図示)によって固定する。
【0117】
ステップS2:対物レンズ32を保持して駆動するアクチュエータ37が支持(または収納)された光ピックアップ装置30を準備する。尚、この状態で、アクチュエータ37の光ピックアップ装置全体(ハウジング36)に対する位置および姿勢調整およびハウジング36への固定は行わず、ここでは仮に、ハウジング36の所定位置にアクチュエータ37が支持(収納)されるのみである。
【0118】
ステップS3(図9、図10)まず、例えば第2ガイド部39のC字状またはU字状の開口部分を例えば斜め上方に向け、第2ガイド材16の斜め下方から差し込むように、第2ガイド部39材と第2ガイド材16とを係合する(図9(A))。
【0119】
ハウジング36を、第2ガイド材16の外周に沿って回転し(図9(B))、第1ガイド部38を、第1ガイド材14の下方から、これと係合させる。より詳細には、第1ガイド材14の外周下側面を、半円形状の第1ガイド部38と係合させる(図9(C))。
【0120】
その後、ラック21の一部を第1ガイド部38および第1ガイド材14上に被せ、保持部217を第1ガイド材14の外周上側面と係合させる(図10(A))。そして、ハウジング36の主面上の一部まで覆うラック21をネジなどの固定手段216によって、ハウジング36を固定する(図10(B))。尚、この固定手段216は、ネジに限らず、例えばラック21に設けた差込でもよく、差込をハウジング36の一部と嵌合して固定するような構成であってもよい。
【0121】
上側に開口した半円形状の第1ガイド部38と下側に開口した保持部217とを組み合わせることによって、略円形状のガイド孔GHが形成され、この中に第1ガイド材14が挿通された状態が得られる。これにより光ピックアップ装置30は、Dr方向の移動を可能にしつつ、第1ガイド材14および第2ガイド材16に支持される。
【0122】
その後、ラック21の歯部214が噛み合い、光ピックアップ装置30を第1ガイド材14および第2ガイド材16に沿って移動させる駆動ユニット(不図示)を取り付ける。これにより、図1に示す光ピックアップ支持装置10が得られる。
【0123】
ステップS4:アクチュエータ37(対物レンズ32)のシャーシ12上の基準位置からの距離およびシャーシ12上の基準面に対する傾きを調整する。
【0124】
すなわち、図3を参照して、シャーシ12に固定されたスピンドルモータ50の回転軸72を基準として、Dr方向の位置およびDt方向の位置が適切となるように、位置調整機構41の締め付け量を調整する。また、光ディスクの信号面を基準としてDf方向の位置が適切となるように、傾き調整機構42のネジ42aの締め付け量を調整する。
【0125】
更に、Dt方向のスキューずれを補正するように、Dt方向の傾き調整機構42によってDt方向のスキュー支点を中心として、アクチュエータ37を回転させ、傾きを調整する。またDr方向のスキューずれを補正するように、Dr方向の傾き調整機構43によってDr方向のスキュー支点を中心として、アクチュエータ37を回転させ、傾きを調整する。
【0126】
上記5種の位置および姿勢調整を行った後、それぞれのネジで固定し、ネジの頭に緩み止め接着材を塗付して固定する。その後、受光素子の位置を切欠き44から適切に調整し、接着材にて固定する。
【0127】
このようにして、アクチュエータ37は、位置および姿勢調整が適切に(あるべき位置に)行われた状態で、ハウジング36に固定される。
【0128】
つまり本実施形態では、アクチュエータ37の位置および姿勢を、シャーシ12を基準として直接調整することにより、第1ガイド材14および第2ガイド材16で決定される光ピックアップ装置30の走行面に対して、適切な位置および姿勢に調整でき、従来の第1ガイド軸および第2ガイド軸の位置を微調整する光ディスクの径方向のスキュー調整工程を削減できる。
【0129】
また光ピックアップ装置30単体としては位置および姿勢調整を行わなくても、第1ガイド材14および第2ガイド材16に光ピックアップ装置30を取り付けた後、光ピックアップ支持装置10全体で一括して、光ピックアップ装置30の位置および姿勢調整を行うことができる。これにより、光ピックアップ装置30単体で行っていた位置および姿勢調整の作業を省くことができ、作業工数の簡素化が図れる。
【0130】
また、予めシャーシ12に固定された第1ガイド材14および第2ガイド材16に、光ピックアップ装置30を取り付けることにより、従来生じていた、光ピックアップ装置を第1ガイド材および第2ガイド材に取り付ける際の取り付け誤差と、第1ガイド材および第2ガイド材をシャーシに取り付ける際の取り付け誤差による、誤差の累積を排除できるので、位置および姿勢調整の精度が向上する。
【0131】
次に、図4を参照して第2の実施形態の調整方法について説明する。
【0132】
第2の実施形態の調整方法では、上記のステップS4の調整工程において、アクチュエータ37を3次元的に移動して適切な位置および姿勢になるように調整する。
【0133】
ステップS3において、アクチュエータ37が、ハウジング36に固定されない状態で、すなわちアクチュエータ37が変位可能に支持された光ピックアップ装置30を準備する。
【0134】
予めシャーシ12に固定された第1ガイド材14および第2ガイド材16に対して光ピックアップ装置30を取り付け、その後、アクチュエータ37を、外部から吸着しつつ移動可能に支持するアーム(不図示)に固定する。アームの先端には例えば真空や磁石などによって吸引して保持するチャック(不図示)が設けられている。この状態で、光ピックアップ装置30のハウジング(すなわち光ピックアップ支持装置10のシャーシ12)に対するアクチュエータ37の位置および姿勢(Dt方向の位置、Dr方向の位置、Df方向の位置、Dr方向のスキュー、Dt方向のスキュー、および受光素子の位置を、3次元的に変位させ、適切な状態に調整する。
【0135】
そしてその状態を保持したまま、アクチュエータ37の例えば下面の4コーナーに接着材45を供給するなどし、アクチュエータ37をハウジング36に固定し、アームの支持を解除する。
【0136】
この場合、アクチュエータ37の位置調整機構41および傾き調整機構42、43を用いないため、これらの部品が不要となり、Dt方向およびDr方向ごとの調整工程が不要となる。
【0137】
尚、上記の製造方法において、ハウジング36に予めアクチュエータ37を支持または収納せず、ハウジング36を第1ガイド材14および第2ガイド材16に係合した後(図9(B)または図10(B)の状態の後、アクチュエータ37をハウジング36に取り付けても良い。
【0138】
また、ラック21に、第3実施形態で示した押さえ部215がある場合も、上記と同様の製造方法で実施できる。
【0139】
更に、第4実施形態の場合も、第2ガイド材16がシャーシ12の一部であること以外は同様であり、同様の製造方法で実施できる。
【符号の説明】
【0140】
10 光ピックアップ支持装置
12 シャーシ
13 固定部材
14 第1ガイド材
16 第2ガイド材
21 ラック
38 第1ガイド部
39 第2ガイド部
30 光ピックアップ装置
32 対物レンズ
36 ハウジング
37 アクチュエータ
50 スピンドルモータ
217 保持部
215 押さえ部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持基板と、
該支持基板に固定された第1ガイド材および第2ガイド材と、
ハウジングに光学部品が収納された光ピックアップ装置と、を具備し、
前記ハウジングの端部には、前記第1ガイド材の延在方向に垂直な断面において一の方向に開放された第1ガイド部と、第2ガイド部とが設けられ、前記第1ガイド部は前記第1ガイド材と係合し、前記第2ガイド部は前記第2ガイド材と係合し、
前記光ピックアップ装置は前記第1ガイド材および前記第2ガイド材に沿って移動可能に支持されることを特徴とする光ピックアップ支持装置。
【請求項2】
前記第1ガイド部は他の部材と組み合って前記第1ガイド材を保持することを特徴とする請求項1に記載の光ピックアップ支持装置。
【請求項3】
前記第1ガイド部は他の部材と組み合って前記第1ガイド材が挿通されるガイド孔を構成することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の光ピックアップ支持装置。
【請求項4】
前記他の部材の一部は前記第1ガイド材と当接することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の光ピックアップ支持装置。
【請求項5】
前記他の部材は、前記ハウジングに固定され、前記光ピックアップ装置に駆動力を伝えるラックであることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の光ピックアップ支持装置。
【請求項6】
前記光ピックアップ装置は、前記支持基板に固定された前記第1ガイド材および前記第2ガイド材に対して着脱可能であることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の光ピックアップ支持装置。
【請求項7】
光ピックアップ装置を第1ガイド材および第2ガイド材に沿って駆動する光ピックアップ支持装置の製造方法であって、
対物レンズを保持して駆動するアクチュエータを変位可能にハウジングで支持する前記光ピックアップ装置を前記支持基板の前記第1ガイド材および前記第2ガイド材に取り付ける工程と、
前記支持基板を基準に前記アクチュエータを変位させ前記対物レンズの位置および姿勢を調整する工程と、
前記アクチュエータを前記光ピックアップ装置のハウジングに固定する工程と、
を具備することを特徴とする光ピックアップ支持装置の製造方法。
【請求項8】
光ピックアップ装置を第1ガイド材および第2ガイド材に沿って駆動する光ピックアップ支持装置の製造方法であって、
前記第1ガイド材および前記第2ガイド材が固定された支持基板を準備する工程と、
対物レンズを保持して駆動するアクチュエータを変位可能にハウジングで支持する前記光ピックアップ装置を前記第1ガイド材および前記第2ガイド材に取り付ける工程と、
前記アクチュエータを変位させて前記対物レンズの位置および姿勢を前記支持基板を基準に調整する工程と、
前記アクチュエータを前記ハウジングに固定する工程と、
を具備することを特徴とする光ピックアップ支持装置の製造方法。
【請求項9】
前記光ピックアップ装置は、前記ハウジングの端部に第1ガイド部および第2ガイド部が設けられ、
前記第1ガイド部を前記第1ガイド材と係合し、前記第2ガイド部を前記第2ガイド材と係合する工程と、
前記アクチュエータを変位させて前記対物レンズの前記支持基板上の基準位置からの距離および前記支持基板上の基準面に対する傾きを調整する工程と、を有することを特徴とする請求項7または請求項8に記載の光ピックアップ支持装置の製造方法。
【請求項10】
前記アクチュエータの位置および姿勢を前記光ピックアップ装置に設けられた調整機構により調整することを特徴とする請求項9に記載の光ピックアップ支持装置の製造方法。
【請求項11】
前記アクチュエータを前記光ピックアップ装置の外部から保持しつつ位置および姿勢を調整することを特徴とする請求項9に記載の光ピックアップ支持装置の製造方法。
【請求項12】
前記第1ガイド部に他の部材を組み合わせ、前記第1ガイド材が挿通されるガイド孔を形成することを特徴とする請求項9から請求項11のいずれかに記載の光ピックアップ支持装置の製造方法。
【請求項13】
前記他の部材は前記光ピックアップに駆動力を伝えるラックであり、該ラックの一部で前記第1ガイド材と係合する前記第1ガイド部上を覆って前記ハウジングに固定することを特徴とする請求項12に記載の光ピックアップ支持装置の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−160223(P2012−160223A)
【公開日】平成24年8月23日(2012.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−17834(P2011−17834)
【出願日】平成23年1月31日(2011.1.31)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【Fターム(参考)】