説明

光ファイバケーブルの製造方法及び製造装置

【課題】 不要樹脂の除去性を向上させることのできる光ファイバケーブル製造方法及び製造装置を得る。
【解決手段】 少なくとも光ファイバ及び抗張力体と、被覆材となる樹脂材料を押出機ダイス31に供給することで、一対の抗張力体の間に光ファイバを配置して樹脂材料で一体に被覆してなる光ファイバケーブル500の製造方法であって、押出機ダイス31の出口に堆積する不要樹脂を、ケーブル幅よりも広い火炎幅の火炎で炭化するとともに、炭化した不要樹脂に対しケーブル直交方向よりエアを間欠的に吹き付けて不要樹脂を除去する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光ファイバの周囲に配された抗張力体の外周が、樹脂材料にて被覆される光ファイバケーブルの製造方法及び製造装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ドロップケーブル及びインドアケーブルは、家庭・オフィスでも光ファイバによる高速データ通信を可能にするために、配線材料として使用されるケーブルである。図4(a)に示すように、ドロップケーブル500は、主に電柱上から各戸へ引き込む際に用いられるケーブルで、光ファイバ501、1対の抗張力体503,503、支持線505で構成され、被覆材507となる樹脂材料509にて一体に被覆してなる。図4(b)に示すインドアケーブル511は各戸内に引き回されるケーブルで、ドロップケーブル500から支持線505を除去した構造となる。なお、図中、513,513は、光ファイバ501の取り出しを容易とするために被覆材507に形成される切り裂き用のノッチを示す。
【0003】
ところで、ドロップケーブル500は断面形状が図4に示すとおり左右で異形であるため、長尺に製造すると、押出機ダイス出口に多量の不要樹脂(通称「メヤニ」)が堆積する。また、インドアケーブル511においても、断面矩形状であるため、通常の円形断面のコードと較べて、メヤニが析出し易い。メヤニ量が多くなると、しばしば押し出し直後の製品に付着し外観不良となる。さらに付着したメヤニが製品に絡みつくように付着すると、メヤニを物理的に処理する際に被覆材507まで剥がれ、特性不良になる問題もある。
【0004】
このようなメヤニを除去するために、従来よりガス火を用い、堆積するメヤニを焼いたり、エアで吹き飛ばす方法が知られている。例えば、特許文献1の製造方法では、光ファイバコード製造ラインにおいて、ダイス出口に低温(40〜60℃)・低圧(0.05〜0.15MPa)のエアを吹き付けることで、メヤニを除去することが開示される。特許文献2の樹脂組成物の押出方法では、成型用ダイスの外側にエアブローダイスを配置し、ダイス先端よりエアを吹き出しカスを吹き飛ばすことで、被覆表面に荒れのない高品質な樹脂被覆層を押出成形することが開示される。
【0005】
【特許文献1】特開2003−215411号公報
【特許文献2】特開平9−225994号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、図5に示すように、押出機ダイス515の出口515aに向かって、通常のガス火517を当てて堆積したメヤニを焼くと、ガス火517の中心部に対応した部位のみが炭化して周囲に焼き残し519,519が発生し、十分な除去効果が得られない。すなわち、単なるガス火517では均一にメヤニを炭化させることができない。
エアでの吹き飛ばしに関しても、コードと比較しドロップケーブル500のメヤニは多量に堆積するため、低い圧力だと吹き飛ばず、高い圧力になるとメヤニは吹き飛ぶが、製品の外観不良を誘発する虞があり、有効に除去できない問題があった。
この他、メヤニの発生を抑制する方法として、ダイスを低摩擦材でコーティングする方法が知られているが、完全に抑制することはできず、また、高価でメンテナンス性にも劣る問題があった。
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、その目的は、不要樹脂の除去性を向上させることのできる光ファイバケーブルの製造方法及び製造装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る上記目的は、下記構成により達成される。
(1) 少なくとも光ファイバ及び抗張力体と、被覆材となる樹脂材料を押出機ダイスに供給することで、一対の抗張力体の間に光ファイバを配置して樹脂材料で一体に被覆してなる光ファイバケーブルの製造方法であって、
前記押出機ダイスの出口に堆積する不要樹脂を、ケーブル幅よりも広い火炎幅の火炎で炭化するとともに、炭化した不要樹脂に対しケーブルの進行方向と直交する方向よりエアを吹き付けて不要樹脂を除去することを特徴とする光ファイバケーブルの製造方法。
【0008】
この光ファイバケーブルの製造方法によれば、堆積した不要樹脂の全体を均等に炭化し、接着性を低下させた後、エア吹き付けによる物理的な衝撃により、剥離及び搬出が行える。
【0009】
(2) (1)の光ファイバケーブルの製造方法であって、
前記不要樹脂の炭化状況を視認して間欠的に前記エアを吹き付けることを特徴とする光ファイバケーブルの製造方法。
【0010】
この光ファイバケーブルの製造方法によれば、製品の押出に伴い、徐々に堆積して成長する不要樹脂の量や、不要樹脂の炭化による色等が目視により判断され、設備コストを増大させずに、不要樹脂を確実且つ発生状況に応じ柔軟的に除去処理できる。また、間欠的にエアを吹き付けることで、不要樹脂が物理的な衝撃を間断的に受けて、除去効果を上げることができる。
【0011】
(3) (1)の光ファイバケーブルの製造方法であって、
前記不要樹脂の炭化状況を画像処理に基づき判断して間欠的に前記エアを吹き付けることを特徴とする光ファイバケーブルの製造方法。
【0012】
この光ファイバケーブルの製造方法によれば、押出機ダイスの出口に堆積する不要樹脂を撮像し、撮像データの画像処理にて、不要樹脂の成長状態を判断し、予め定めた除去タイミングで、自動により不要樹脂が除去でき、省力化が可能となる。また、間欠的にエアを吹き付けることで、不要樹脂が物理的な衝撃を間断的に受けて、除去効果を上げることができる。
【0013】
(4) (1)〜(3)のいずれか1つの光ファイバケーブルの製造方法であって、
前記エアは、0.1MPa以上の圧力を有し、0.1〜10sec未満で噴射することを特徴とする光ファイバケーブルの製造方法。
【0014】
この光ファイバケーブルの製造方法によれば、エアが0.1MPa以下となったときに生じる噴射流体による剥離力の不足が防止される。噴射時間が0.1secより短い場合の実効の無い噴射が排除され、噴射時間が10secより長い場合の風圧により受ける過剰な衝撃が排除される。
【0015】
(5) (1)〜(4)のいずれか1つの光ファイバケーブルの製造方法であって、
前記火炎を、少なくともケーブル表裏面に対応した2位置より前記押出機ダイスに向かって吹き付けることを特徴とする光ファイバケーブルの製造方法。
【0016】
この光ファイバケーブルの製造方法によれば、上下対称形状のケーブルで生じるケーブル上面側の不要樹脂と、ケーブル下面側の不要樹脂が同時に除去できる。
【0017】
(6) 少なくとも光ファイバ及び抗張力体と、被覆材となる樹脂材料を押出機ダイスに供給することで、一対の抗張力体の間に光ファイバを配置して樹脂材料で一体に被覆する光ファイバケーブルの製造装置であって、
前記押出機ダイスの出口に堆積する不要樹脂を、ケーブル幅よりも広い火炎幅の火炎で炭化する炭化手段と、
炭化した不要樹脂に対しケーブルの進行方向に直交する方向よりエアを吹き付けて不要樹脂を除去する流体噴射手段と、
を具備することを特徴とする光ファイバケーブルの製造装置。
【0018】
この光ファイバケーブルの製造装置によれば、堆積した不要樹脂の全体に火炎を当てて、均等な炭化が行える。また、接着性の低下した炭化不要樹脂を、エア吹き付けによる物理的な衝撃にて、剥離するとともに、剥離粉砕した炭化不要樹脂を押出機ダイスの出口近傍から速やかに搬出できる。
【0019】
(7) (6)の光ファイバケーブルの製造装置であって、
前記炭化手段が、ケーブル軸線に対し15〜75度の角度範囲で前記押出機ダイス出口に向けられ、少なくとも1800kJ/H以上の熱量を有する火炎を形成することを特徴とする光ファイバケーブルの製造装置。
【0020】
この光ファイバケーブルの製造装置によれば、押出機ダイス出口に析出した不要樹脂がダイス出口に留まり炭化するに十分な熱量を加えられる。ケーブルの進行方向と逆向きに一定の角度で火炎を当てることで、炭化した不要樹脂が、押出機ダイス出口に留まり、不要樹脂が炭化するまで継続して火炎を当てることが可能になる。
【発明の効果】
【0021】
本発明に係る光ファイバケーブルの製造方法によれば、不要樹脂をケーブル幅よりも広い火炎幅の火炎で炭化するとともに、炭化した不要樹脂にエアを吹き付けて除去するので、堆積不要樹脂を均等に炭化し、剥離及び搬出が行え、ケーブル品質(特に外観)を低下させずに、不要樹脂のみを確実に除去できる。
【0022】
本発明に係る光ファイバケーブルの製造装置によれば、ケーブル幅よりも広い火炎幅の火炎で炭化する炭化手段と、炭化した不要樹脂にエアを吹き付ける流体噴射手段と、を備えたので、堆積した不要樹脂の全体に火炎を当てて、不要樹脂の接着性を低減できる。接着性の低下した炭化不要樹脂を、エア吹き付けによる物理的な衝撃にて、剥離するとともに、搬出し、再付着を防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、本発明に係る光ファイバケーブルの製造方法及び製造装置の好適な実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は本発明に係る製造装置の概略の構成部である。なお、図4,図5に示した部材と同等の部材には同一の符号を付して説明する。
本実施の形態による光ファイバケーブル製造装置100は、支持線サプライ1と、支持線用押出機3と、抗張力体サプライ5と、抗張力体押出機7と、光ファイバサプライ9と、本体押出機11と、引取キャプスタン13と、巻取機15と、炭化手段17と、流体噴射手段19と、を備える。
【0024】
支持線サプライ1は、支持線ボビン21から支持線505を繰り出す。支持線用押出機3は、支持線サプライ1からの支持線505を本体押出機11へ供給する。抗張力体サプライ5は、抗張力体ボビン23,23から抗張力体503,503を繰り出す。抗張力体押出機7は、抗張力体サプライ5からの抗張力体503,503を本体押出機11へ供給する。光ファイバサプライ9は、光ファイバボビン25からの光ファイバ501を本体押出機11へ供給する。
【0025】
本体押出機11は、ホッパ部27と、チャンバ部29と、押出機ダイス31とを備える。チャンバ部29には不図示のスクリューが設けられている。スクリューによって、ホッパ部27から供給された粒状の樹脂材料(熱可塑性樹脂)をダイス31へ押し出す。ここで押し出される熱可塑性樹脂は、スクリューによって圧縮されながら摩擦熱及び本体押出機11の熱によって軟化され、流動体となる。この流動体熱可塑性樹脂がダイス31の成形出口から押し出される。
【0026】
したがって、製造装置100は、支持線505、光ファイバ501、及び抗張力体503,503と、被覆材となる樹脂材料を本体押出機11に供給することで、一対の抗張力体503,503の間に光ファイバ501を配置して樹脂材料で一体に被覆したドロップケーブル500を押出成形する。押し出されたドロップケーブル500は、引取キャプスタン13にて引き取られ、巻取機15にて巻き取られる。
【0027】
図2は押出機ダイスの出口近傍の平面図、図3は押出機ダイスの出口近傍の正面視を(a)、側面視を(b)で表した要部拡大図である。
炭化手段17は、押出機ダイス31の出口31aに堆積する不要樹脂519を、ケーブル幅Wよりも広い火炎幅Jの火炎33で炭化する。炭化手段17は、火炎33を、少なくともケーブル表裏面に対応した2位置より押出機ダイス31に向かって吹き付けできるよう、上下一対で配置された火炎バーナ17a,17bを有する。上下対称形状のケーブルで生じるケーブル上面側の不要樹脂519と、ケーブル下面側の不要樹脂519が同時に炭化できるようになっている。
【0028】
炭化手段17は、ケーブル軸線35に対し15〜75度の角度範囲θで押出機ダイス31の出口31aに向けられ、少なくとも1800kJ/H以上の熱量を有する火炎33を形成する。1800kJ/H以上の熱量を有することで、ケーブルに対し熱損傷の生じる前に速やかに不要樹脂519の炭化が可能となる。
【0029】
また、火炎バーナ17a,17bが、15〜75度の角度範囲θで傾斜することで、押出機ダイス31の出口31aに対し、傾斜する方向から火炎33が吹き付けられる。これにより、不要樹脂519がダイス出口付近に停滞しケーブルの進行方向に成長することが抑制される。その為、不要樹脂519に火炎33が継続して吹き付けられ、不要樹脂519の炭化が十分に行われる。なお、炭化手段17は、火炎バーナ17a,17bの他、不要樹脂519を炭化させるエネルギーを持てば、高温気体(強力なホットジェット)でも構わない。
【0030】
流体噴射手段19は、高圧流体供給装置(不図示)に接続され、炭化した不要樹脂519に対しケーブルの進行方向に直交する方向よりエア37を間欠的に吹き付けて不要樹脂519を除去する。流体(気体)の種別は、エア(空気)、窒素等の他、可燃性ガス以外であればよい。流体噴射手段19は、少なくともケーブル表裏面に対応した2位置より押出機ダイス31の出口31aに沿って吹き付けできるように、上下一対の流体噴射ノズル19a,19bを有する。これにより、上下対称形状のケーブルで生じるケーブル上面側の不要樹脂519と、ケーブル下面側の不要樹脂519が同時に除去でき、高圧流体供給装置の兼用(単一装置での同時供給)が可能となる。
【0031】
なお、流体噴射ノズル19a,19bからのエア37の吹き付けは、図3(a)に示すように、支持線505側から行うことが好ましい。これにより、除去後の支持線505に対する不要樹脂519の付着を防止することができる。
【0032】
この製造装置100では、堆積した不要樹脂519の全体に火炎33を当てて、均等な炭化が行える。また、接着性の低下した炭化不要樹脂519を、エア吹き付けによる物理的な衝撃にて、剥離するとともに、剥離粉砕した炭化不要樹脂519を押出機ダイス31の出口31aの近傍から速やかに搬出できる。特に、間欠的にエアを吹き付けることで、不要樹脂が物理的な衝撃を間断的に受けて、除去効果を上げることができる。
【0033】
製造装置100を用いた光ファイバケーブルの製造方法では、堆積した不要樹脂519の全体を均等に炭化し、接着性を低下させた後、エア吹き付けによる物理的な衝撃により、剥離及び搬出が行える。エア37の吹き付けは、不要樹脂519の炭化状況を作業者が視認して行うことができる。視認によれば、製品の押出に伴い、徐々に堆積して成長する不要樹脂519の量や、不要樹脂519の炭化による色等が目視により判断され、設備コストを増大させずに、不要樹脂519を確実且つ発生状況に応じ柔軟的に除去処理できる。
【0034】
なお、エア37の吹き付けは、炭化状況を画像処理に基づき判断して行うこともできる。この場合、押出機ダイス31の出口31aに堆積する不要樹脂519を撮像し、撮像データの画像処理にて、不要樹脂519の成長状態を判断し、予め定めた除去タイミングで、自動によりエア37を吹き付ける。これにより、作業者の常駐を不要にし、省力化が可能となる。
【0035】
また、エア37は、0.1MPa以上の圧力を有し、0.1〜10sec未満で噴射することが好ましい。エア37が0.1MPa以下となったときに生じる噴射流体による剥離力の不足が防止される。噴射時間が0.1secより短い場合の実効の無い噴射が排除され、噴射時間が10secより長い場合の風圧により受ける過剰な衝撃が排除される。
【0036】
したがって、製造装置100によれば、ケーブル幅Wよりも広い火炎幅Jの火炎33で炭化する炭化手段17と、炭化した不要樹脂519にエア37を間欠的に吹き付ける流体噴射手段19と、を備えたので、堆積した不要樹脂519の全体に火炎33を当てて、不要樹脂519の接着性を低減できる。接着性の低下した炭化不要樹脂519を、エア吹き付けによる物理的な衝撃にて、剥離するとともに、搬出し、再付着を防止できる。
【0037】
また、上記した製造装置100による製造方法によれば、不要樹脂519をケーブル幅Wよりも広い火炎幅Jの火炎33で炭化するとともに、炭化した不要樹脂519にエア37を間欠的に吹き付けて除去するので、堆積不要樹脂519を均等に炭化し、剥離及び搬出が行え、ケーブル品質(特に外観)を低下させずに、不要樹脂519のみを確実に除去できる。上記製造装置100を導入した製造方法によれば、不要樹脂519が発生することによる巻き替える率(巻替率)が、38%から3〜4%まで低減することが確認された。
【0038】
なお、上記の実施の形態では、光ファイバケーブルとして基本的な1チャンネルドロップケーブル500を例に説明したが、この他、蝉被害を防止するナイロンテープを光ファイバの両側面に配した防護壁型ドロップケーブルなど多様なケーブルが存在し、本発明は、これら他のケーブルに適用しても同様の効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明に係る製造装置の概略の構成部である。
【図2】押出機ダイスの出口近傍の平面図である。
【図3】押出機ダイスの出口近傍の正面視を(a)、側面視を(b)で表した要部拡大図である。
【図4】ドロップケーブルを(a)、インドアケーブルを(b)で表した正面図である。
【図5】従来の押出機ダイスの出口近傍の平面図である。
【符号の説明】
【0040】
17 炭化手段
19 流体噴射手段
31 押出機ダイス
31a 押出機ダイスの出口
33 ケーブル幅よりも広い火炎幅の火炎
35 ケーブル軸線
37 エア
100 光ファイバケーブル製造装置
500 ドロップケーブル(光ファイバケーブル)
501 光ファイバ
503 抗張力体
507 被覆材
509 樹脂材料
519 不要樹脂

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも光ファイバ及び抗張力体と、被覆材となる樹脂材料を押出機ダイスに供給することで、一対の抗張力体の間に光ファイバを配置して樹脂材料で一体に被覆してなる光ファイバケーブルの製造方法であって、
前記押出機ダイスの出口に堆積する不要樹脂を、ケーブル幅よりも広い火炎幅の火炎で炭化するとともに、炭化した不要樹脂に対しケーブルの進行方向に直交する方向よりエアを吹き付けて不要樹脂を除去することを特徴とする光ファイバケーブルの製造方法。
【請求項2】
請求項1記載の光ファイバケーブルの製造方法であって、
前記不要樹脂の炭化状況を視認して間欠的に前記エアを吹き付けることを特徴とする光ファイバケーブルの製造方法。
【請求項3】
請求項1記載の光ファイバケーブルの製造方法であって、
前記不要樹脂の炭化状況を画像処理に基づき判断して間欠的に前記エアを吹き付けることを特徴とする光ファイバケーブルの製造方法。
【請求項4】
請求項1〜請求項3のいずれか1項記載の光ファイバケーブルの製造方法であって、
前記エアは、0.1MPa以上の圧力を有し、0.1〜10sec未満で噴射することを特徴とする光ファイバケーブルの製造方法。
【請求項5】
請求項1〜請求項4のいずれか1項記載の光ファイバケーブルの製造方法であって、
前記火炎を、少なくともケーブル表裏面に対応した2位置より前記押出機ダイスに向かって吹き付けることを特徴とする光ファイバケーブルの製造方法。
【請求項6】
少なくとも光ファイバ及び抗張力体と、被覆材となる樹脂材料を押出機ダイスに供給することで、一対の抗張力体の間に光ファイバを配置して樹脂材料で一体に被覆する光ファイバケーブルの製造装置であって、
前記押出機ダイスの出口に堆積する不要樹脂を、ケーブル幅よりも広い火炎幅の火炎で炭化する炭化手段と、
炭化した不要樹脂に対しケーブルの進行方向に直交する方向よりエアを吹き付けて不要樹脂を除去する流体噴射手段と、
を具備することを特徴とする光ファイバケーブルの製造装置。
【請求項7】
請求項6記載の光ファイバケーブルの製造装置であって、
前記炭化手段が、ケーブル軸線に対し15〜75度の角度範囲で前記押出機ダイス出口に向けられ、少なくとも1800kJ/H以上の熱量を有する火炎を形成することを特徴とする光ファイバケーブルの製造装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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