説明

光ファイバ・ジャイロを備えるリアクション・ホイール・アセンブリ

本発明は、リアクション・ホイール・アセンブリ及び光ファイバ・ジャイロ装置に関する。この装置は、リアクション・ホイール・アセンブリ・ハウジングを有するリアクション・ホイール・アセンブリと、リアクション・ホイール・アセンブリ・ハウジングと一体化された光ファイバ・ジャイロ・コイルと、リアクション・ホイール・アセンブリ・ハウジングと一体化された光ファイバ・ジャイロ電子回路と、を含む。光ファイバ・ジャイロ・コイルは、リアクション・ホイール・アセンブリ・ハウジングの周りに巻くことができる。ジャイロ・コイルは、リアクション・ホイール・アセンブリ・ハウジング内に配置することもできる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般には、姿勢基準システムに関する。より詳細には、本発明は、航空宇宙産業で使用することのできる統合リアクション・ホイール・アセンブリ(RWA、reaction wheel assembly)及び光ファイバ・ジャイロ(FOG、fiber opctic gyro)に関する。
【背景技術】
【0002】
良く知られているように、FOGは、サニャック(Sagnac)効果と呼ばれる原理に対して作用する。サニャック効果は、2つの光ビームが同一の閉じた経路の周りを逆方向に移動するときに何が生じるかを記述する。経路が回転していない場合、2つのビームは、その回路を1周し、同時に開始地点に戻る。しかし、構造が適切な軸の周りに回転中であるとき、2つのビームは、異なる経路長を横断し、即ち回転方向に移動するビームの移動経路は、長くなり、逆も同様である。この差は、小さいが、これを検出及び測定して回転速度を示すことができる。
【0003】
光が材料媒体を通過するとき、光は、その媒体の運動からは切り離されたままである。パイプの中を流れる水とは異なり、光ファイバ中の光は、ファイバが移動するときに引きずられない。具体的には、互いに逆方向に伝播するビームを搬送するファイバのループが、ループの平面を通る軸の周りに回転し始めるとき、光波の運動は、影響を受けない。2つのビームが当初ループの12時の位置で開口部から同時に放射された場合、1回転の後、ビームは、その放射位置で再び一緒になる。しかし、ループが時計回りに回転している場合、開口は、反時計回りのビームに幾分早く、例えば1時の位置で出会い、時計回りのビームには、その後の、例えば2時の位置になるまで追いつかないことになる。従って、開口に戻るためには、一方のビームは、他方のビームよりも長い経路をたどらなければならない。経路長の差は、ループの回転速度に比例する。この差を測定することがFOGの原理である。
【0004】
FOGは、コイルに多くの回数巻かれた光ファイバによって画定される長い物理経路長を有する。ビームが分割され、コイルの両端に注入され、その中を一度通過し、他端から出る。次いで、2つのビームが再合成され、干渉パターンが形成される。ビームは、逆方向にではあるが厳密に同一の物理経路をたどるので、干渉は、サニャック効果がない場合、完全に強め合う。回転が、経路長及び干渉ビームの位相を変更し、従って回転速度に比例する縞の輝度の変化が生み出される。
【0005】
FOG内の光経路が長いほど、計器の感度が向上する。円形コイルに巻かれたファイバでは、サニャック効果の大きさは、回転速度に比例し、コイル直径とコイル上の光ファイバの長さとの積に比例する。航空機ナビゲーション向けに設計される典型的なFOGは、平均径約6センチメートルのコイルに巻かれた約1,000メートルの光ファイバを使用する。
【0006】
航空宇宙市場では、質量を最小限に抑えながら、長寿命をもたらし、慣性性能が向上した(低雑音の)低慣性雑音姿勢基準システムが求められている。現在のシステムは、衛星に追加の質量を加える可能性のある別々の慣性基準ユニット(IRU、inertial reference unit)アセンブリを使用している。
【0007】
IRUに加えて、衛星製造業者は、宇宙機の3つの軸の周りの回転速度を与えるために、宇宙機上に複数のリアクション・ホイール・アセンブリ(RWA)を別々に設置する。これら3つの軸の周りの入力レートを測定するために、ジャイロ・パッケージ又はIRUが使用される。宇宙機誘導及び制御プロセッサは、通常、IRU装置とRWAの両方への情報、並びにその両方からの情報を使用して、すべての姿勢制御ループを閉じる。こうした装置をどちらも有することは、費用がかかり、その結果、質量が増加し、例えば衛星上の既に限られた利用可能な空間を縮小させる。FOG性能の改善が望ましいとき、こうした問題は、悪化する可能性がある。長さ−直径積の増大の結果、質量又は体積が増大するからである。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0008】
(発明の簡単な概要)
一態様によれば、リアクション・ホイール・アセンブリ及び光ファイバ・ジャイロ装置が開示される。この装置は、リアクション・ホイール・アセンブリ・ハウジングを有するリアクション・ホイール・アセンブリと、リアクション・ホイール・アセンブリ・ハウジングと一体化された光ファイバ・ジャイロ・コイルと、リアクション・ホイール・アセンブリ・ハウジングと一体化された光ファイバ・ジャイロ電子回路と、を含むことができる。
【0009】
別の態様によれば、光ファイバ・ジャイロ・コイルをリアクション・ホイール・アセンブリ・ハウジングの周りに巻くことができる。
【0010】
別の態様では、ジャイロ・コイルをリアクション・ホイール・アセンブリ・ハウジング内に配置することもできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
3つの性能上の問題が、光ジャイロスコープでは主に重要である。それらのうちの1つは、バイアス安定性、即ちセンサが一定の入力レートにさらされたときの出力の安定性である。バイアス安定性は、毎時間当りの度数で測定される。FOGで良好なバイアス安定性を達成するための2つの要素は、光路の相互関係を維持すること、及び偏光誤差を制御することである。相互関係を維持することは、光学設計全体の重要な目標である。偏光誤差を抑制することは、幾つかの追加のステップを必要とする。
【0012】
2つの偏光モードのクロスカップリングの機会がファイバ・スプライスごとに存在する。センサを通る数千の独立なビームが存在するまで、各スプライスでビーム数が実質上2倍になる。クロスカップル型ビームのうちの1つがメイン信号ビームとコヒーレントであるときはいつでも、そのクロスカップル型ビームは、何らかの位相誤差をジャイロスコープ出力に加える。FOG設計者は、こうした誤差を抑制する幾つかの方策を有する。非常に短いコヒーレンス長を有する光源を選ぶことは、方策の重要な部分である。このような光源では、検出器に到来する2つのビームは、それらがほぼ同じ瞬間に放射された場合、従って経路長が数マイクロメートル以内の範囲で等しい場合にのみ、コヒーレントである。
【0013】
2番目の方策は、重要なクロスカップリング位置の前に、複屈折ファイバのセグメントを設置することである。2つの偏光波は、複屈折材料中を異なる速度で伝播し、その結果、ビームがファイバを出るときに時間的に分離され、従って互いに相関解除(decorrelate)される。別のステップは、スプライス・ジョイントの角度整合の非常に厳しい公差を保持して、クロスカップル型信号の大きさを最小限に抑えることである。最後に、非常に高い吸光率を有する偏光子が、オフアクシス偏光モードで可能な限り多くの光をブロックする。これらすべての措置を組み合わせることは、ナビゲーション・グレード・ジャイロで必要な毎時間当り0.01度(degree)のバイアス安定性を達成する際に有利である。
【0014】
無秩序雑音が、第2の重要な性能パラメータである。無秩序雑音は、出力信号に重ね合わされた、等しい内容のすべての振動数を有する白色雑音である。雑音に対する慣例的な測定単位は、degree/root hourである。雑音は白色であるので、長期間にわたって平均又は積算されるときにそれ自体を打ち消す傾向がある。従って、原理上は、十分な時間が与えられると、雑音を十分低いレベルに低減することができる。この雑音の存在は、回転速度の何らかの測定で何らかの不確定性が存在することを意味する。信号が長期間にわたって平均されるとき、不確定性は小さくなる。
【0015】
FOGでの無秩序雑音の主な源は、ファイバ欠陥による後方散乱光と、検出器内の光子散弾雑音と、電子熱雑音と、光源の輝度変動である。後方散乱ビームは、ループの周りを例えば時計回りの方向に途中まで進み、次いで反射後に突然、反時計回りビームの一部のように出現するビームである。そのような多くの反射ビームによるスプリアス(spurious)干渉は、本物のジャイロ信号を圧倒することになる。しかし、短コヒーレンス長光源では、後方散乱ビームがコイルの中心の数マイクロメートル以内で偶然散乱する場合にのみ、後方散乱ビームは、一次ビームと相関してそれぞれ検出器に達する。短コヒーレンス長光源が試みられる前に、FOGでの雑音汚染は、地球の回転を確実に検出することができないほど深刻であった。
【0016】
光子散弾雑音は、検出器に入射し、電荷キャリアを解放する光子のランダムな統計的性質によって引き起こされる。その大きさは、検出器に達する光パワーの平方根に比例して減少する。光子散弾雑音は、センサのノイズ・バジェット(noise budget)に対して根本的な下限を設定し、多くのFOG製品では主要な雑音源である。ある高性能ジャイロでは、高出力光源が光子散弾雑音を非常に低いレベルに低減する。これが行われたとき、光源輝度変動が、主な雑音源となる可能性がある。この形態の雑音は光源変動の特徴であるので、これを測定して、打ち消し、又は取り去ることができる。
【0017】
前述の3つの性能パラメータのうちの別の性能パラメータは、目盛係数精度である。理想的には、ジャイロは、入力回転速度と出力パルス・レートとの間で完全に線形の関係を示す。目盛係数精度は、この理想からの逸脱を表す。誤差は、完全な線形のグラフからの逸脱によって特徴付けられ、ppmの単位で表される。目盛係数誤差の主な源は、光源の波長の温度依存変動と、信号処理電子回路に関連する不確定性及び非線型性である。
【0018】
半導体光源の波長は、通常、摂氏温度の温度変化当り約300ppmだけ変化する。どんな波長変化も、目盛係数に対して1対1の効果を有する。ジャイロ設計者は、こうした誤差を特徴付けて補償しなければならず、又は光源の温度を制御しなければならない。かなり最近まで、上記の解決策は、FOG目盛係数性能を全域温度環境にわたって30ppmに制限していた。ドープ・ファイバ光源の採用は、FOG目盛係数精度を著しく改善した。こうした装置は、温度変化に対する敏感さが1/50未満である。それを、局所化した温度制御及び補償と組み合わせると、1ppmの性能を得ることができる。
【0019】
電子構成部品に寄与する目盛係数誤差及び非線型性は、開ループ・センサの性能に関する重大な制限である。全温度域にわたって、利得変動を1000ppm未満に保つことは難しく、こうしたセンサが非ナビゲーション応用例に限定される。閉ループ・センサでは、特定のループ・クロージュア設計が、目盛係数関係がどれほど線形かを決定する。現況技術の設計は現在、大まかには1ppmの非補償線型性を達成している。
【0020】
こうした性能因子のすべてを考慮に入れて、ナビゲーションで使用するのに必要なレベルまで動作するが、より小さいパッケージで、衛星に対して重量を著しく追加せずにそれを行うFOG/RWA組合せを考案することが望ましい。そのような新しい多機能装置は、本発明に従って、「長寿命」FOGをRWAと一体化することによって達成することができる。得られる製品は、別々のIRUアセンブリを必要とすることなく、リアクション・トルクと姿勢情報を共に提供し、従って衛星に対する重量を低減する。FOGは、RWAフットプリント又はエンベロープに著しい影響を及ぼすことなくファイバLD積を増大させることによってより低い慣性雑音を達成することができ、従来のIRUパッケージを宇宙機からなくすこともできる。従来、FOG性能の改善又はLD積の増大の結果、質量が増加した。本発明は、RWAエンベロープ及びパッケージングを活用して、宇宙機の質量に対する影響を最小限に抑える。
【0021】
上述のように、衛星製造業者は、現在、衛星の3つの軸の周りの回転速度を与えるために、宇宙機に最大4個またはそれ以上のRWAを設置している。宇宙機誘導及び制御プロセッサは、通常、IRU装置とRWA装置の両方への情報と、その両方からの情報とを使用してすべての姿勢制御ループを閉じる。本発明の統合RWA/FOGは、統合を単純化する事前位置合せセンサ/エフェクタ解決策を提供する。しかし、出力データは、従来の解決策と同様に使用することができる。
【0022】
図1に、本発明の一実施形態による統合RWA/FOG装置100を示す。RWA/FOG100は、従来型RWAで使用されるのと同様のハウジング102を含む。ハウジング102は、関連するFOG電子回路106と共にFOGコイル104を含めるように本発明では変更される。FOG構成部品をRWAの一体化部分として含めることにより、宇宙機で消費される空間を少なくすることができる。
【0023】
FOGコイル104は、RWAハウジングの一部の周りに巻かれた光ファイバ・ケーブルのコイルを備える。従来型FOGの場合と同じく、コイル104は、図2に略図で示すように光源108に接続される。光源108は、近赤外線領域、例えば約0.83マイクロメートルから約1.55マイクロメートルの間の波長を生成する。光源に関する1つの重要な仕様は、そのコヒーレンス関数である。コヒーレンス関数は、同一の光源から導出された2つの光ビームが再合成されたときに干渉縞を生成する能力を記述する。レーザ光源のユーザは、波が長距離又は長期間にわたって相関されたままとなるようにコヒーレンス関数を最大にすることを望むことがある。FOGでは、理想は全く逆である。短いコヒーレンスは、非可逆経路を移動してきた波からスプリアス干渉をなくす助けになる。光源108は、コヒーレンス長を数十マイクロメートル、又は放射される光の波長の1/50未満に制限するように特別に設計及び製造することができる。
【0024】
ジャイロからの光干渉信号を処理及び解釈することができる場合、それを電気領域に変換するために検出器110が含められる。干渉縞が検出器110を通るときの輝度の変化は、電圧又は電流の変化となる。シリコン光検出器は、短波長で良好に動作し、一方、インジウム・ガリウム砒素燐化物(InGAsP)などのより新種の四元化合物は、より長い波長のより低いエネルギーの光子に応答する。重要な仕様は、装置の量子効率(半導体内の電荷キャリアを生成する吸収された光子の割合を示す)と、検出器及びその関連する回路の振動数特性とを含む。
【0025】
コイル104は、ファイバの中心から巻かれ、互いに隣接する、中心から等距離の点の対を保つ。この概念は、半コイル間の熱対称性を生み出し、環境的に導入された非可逆誤差を打ち消すことである。コイル104のファイバは、例えば約直径80又は125マイクロメートルの融解石英から作成することができる。ファイバはまた、表面上に保護有機被膜を有することができる。光は、ファイバの大部分を通じて伝達するのではなく、直径約5から10マイクロメートルの間の光コア又は導波路のみを通じて伝達する。ファイバは、単一モード・ファイバでよく、導波路中の光が、2つの可能な偏光状態を有する単一の空間誘導モードに限定されることを意味する。
【0026】
あるジャイロは、製造中にファイバの1つの軸に応力がかけられて2つの偏光モードが異なる速度で伝播する材料が生み出される偏光維持ファイバを必要とすることがある。この特別なファイバは、偏光状態間の望ましくない混合を抑制する助けになる。他のジャイロは、遠隔通信回線で使用されるのと同様の安価な単一モード・ファイバで構築することができる。
【0027】
FOG電子回路106は、離散的構成部品から構築される光学系でビーム・スプリッタとして働く半鍍銀鏡と機能的に同等な光ファイバ・カップラ112を含む。カップラ112に入射する光は、同一方向に移動する2つのビームに分割されるが、別々のポートを通じて退出する。カップラ112は、光が一方のコアから他方に漏れないように2つの長さのファイバを密に接合することによって作成することができる。光損失と、エグジット・レッグ中の入射偏光分布を維持する能力とが、カップラ112の重要な特性となることがある。
【0028】
光源108から放射される光は、空間フィルタ114と、偏光子116と、位相変調器118とを含むFOG電子回路106の他の構成部品も通過する。位相変調器118は、通常、500メガヘルツよりも高い帯域幅又は周波数応答を有する。こうした装置は、例えば強力な電気光学係数を有する材料であるリチウム・ニオブ酸の結晶で製造することができる。導波路をこのチップの表面上に作成して光信号を配布することができ、電気的励起が位相変調を誘発する所に電極を付着させることができる。図1からわかるように、FOG電子回路106は、RWA/FOG装置100の基部に含まれる。
【0029】
FOGをRWAハウジング102に一体化するため、リアクション・ホイールの振動及び運動のために誤差がFOGに導入される可能性がある。上述のように、FOGの性能は、そのLD積に関係する。典型的なFOGは、直径約6センチメートル、即ち大まかには2から3インチを有する。典型的なRWAハウジングは、30.48センチメートル(12インチ)以上であり、その結果ずっと大きいLD積が得られる。30.48センチメートル(12インチ)RWAハウジングの周りに巻かれる、6センチメートル装置で使用される同じ1000メートルのファイバ・ケーブルでは、FOGでずっと高い性能を達成することができる。この大きいLD積は、RWAの動作に固有の運動によって引き起こされる追加の誤差をそれ自体で補償することができる。この大きいLD積を使用することに加えて、ジャイロ出力をフィルタにかけてRWA誘導運動を補償するために、ホイール速度フィードバックに基づいてFOG/RWAアセンブリを較正することができる。RWAが経年変化したとき、又はベアリングが劣化し始めたとき、FOGは、現在RWAヘルスの標識であるホイール電流変化が明らかになる前に、RWAのヘルスを診断するセンサとして実際に働くことができる。これは、宇宙機を再構成する地上操作に対する、より事前の警告を可能にする。FOGは、RWAの耐用期間にわたってバランス・シフトが生じたかどうかを検出することもできる。これは、運動量ベクトル・シフトによって感知することができ、低振動数のFOGによって検出することができる。LD積の向上に加えて、RWAハウジング102をコイル104の巻き芯として使用することは、FOG製造を単純化することができる。
【0030】
統合RWA/FOG装置を有することによって達成される別の利点は、RWAアレイの外に出るすべての軸で振動を感知できることである。これは、RWAを能動的に離調して、互いに打ちつけ合わない速度で動作することを可能にし、従って宇宙機に対する有害な効果を最小限に抑える。FOGはRWAと共に配置されるので、そのような振動感知を達成することができる。
【0031】
図3に、統合FOG/RWA装置200の代替実施形態を示す。この実施形態では、より小型のジャイロ204、例えば直径約10.16センチメートル(4インチ)を有するジャイロがRWAハウジング202の基部に含まれる。ジャイロ電子回路206がハウジング202の反対側に含まれる。この実施形態は、FOG装置を収容するようにRWAハウジング202を変更する必要がない点で有利である。
【0032】
本発明の好ましい実施形態の上記の開示を、例示及び説明の目的で提示した。これは、網羅的なものではなく、開示の厳密な形態に本発明を限定するものでもない。上記の開示に照らして、本明細書に記載の実施形態の多くの変形形態及び修正形態が当業者には明らかであろう。本発明の範囲は、本明細書に添付の特許請求の範囲と、その均等物によってのみ定義されるべきである。
【0033】
更に、本発明の代表的実施形態を説明する際に、本明細書は、本発明の方法及び/又はプロセスを特定の順序のステップとして提示することがあった。しかし、方法又はプロセスが本明細書に記載のステップの特定の順序に依拠しない範囲で、方法又はプロセスを、記載の特定の順序のステップに限定すべきではない。当業者は理解するであろうが、他の順序のステップも可能である。従って、本明細書に記載の特定の順序のステップを、特許請求の範囲に関する限定と解釈すべきではない。更に、本発明の方法及び/又はプロセスを対象とする特許請求の範囲は、その書かれた順序のステップの実施に限定されるべきではなく、順序を変更してもなお本発明の精神及び範囲内にとどまることができることを当業者は容易に理解されよう。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】統合RWA/FOG装置の斜視図である。
【図2】FOGの構成部品の略図である。
【図3】統合RWA/FOG装置の代替実施形態の断面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
リアクション・ホイール・アセンブリ及び光ファイバ・ジャイロ装置であって、
リアクション・ホイール・アセンブリ・ハウジングを有するリアクション・ホイール・アセンブリと、
前記リアクション・ホイール・アセンブリ・ハウジングと一体化された光ファイバ・ジャイロ・コイルと、
前記リアクション・ホイール・アセンブリ・ハウジングと一体化された光ファイバ・ジャイロ電子回路と、
を備えるリアクション・ホイール・アセンブリ及び光ファイバ・ジャイロ装置。
【請求項2】
請求項1に記載の装置であって、前記光ファイバ・コイルは、前記リアクション・ホイール・アセンブリ・ハウジングの直径とほぼ同じ直径を有する、装置。
【請求項3】
請求項2に記載の装置であって、前記光ファイバ・コイルは、前記リアクション・ホイール・アセンブリ・ハウジングの周りに巻かれる、装置。
【請求項4】
請求項1に記載の装置であって、前記光ファイバ・ジャイロ電子回路は、前記リアクション・ホイール・アセンブリ・ハウジングの基部に配置される、装置。
【請求項5】
請求項1に記載の装置であって、該装置が、ジャイロ出力にフィルタをかけて前記リアクション・ホイール・アセンブリによって導入される運動を補償するために、前記リアクション・ホイール・アセンブリのホイール速度フィードバックに基づいて較正される、装置。
【請求項6】
請求項1に記載の装置であって、前記光ファイバ・ジャイロ電子回路は、
光源と、
光ファイバ・カップラと、
空間フィルタと、
検出器と、
偏光子と、
位相変調器と、
を備える、装置。
【請求項7】
姿勢基準システムであって、請求項1に記載の複数のリアクション・ホイール・アセンブリ及び光ファイバ・ジャイロ装置を備える姿勢基準システム。
【請求項8】
請求項6に記載の姿勢基準システムであって、請求項1に記載の4個のリアクション・ホイール・アセンブリ及び光ファイバ・ジャイロ装置を備える姿勢基準システム。
【請求項9】
請求項1に記載の装置であって、前記光ファイバ・コイルは、直径約80又は125マイクロメートルの融解石英を含む、装置。
【請求項10】
請求項6に記載の装置であって、前記光源は、近赤外線領域の光を放出する、装置。
【請求項11】
請求項10に記載の装置であって、前記光源は、約0.83マイクロメートルから約1.55マイクロメートルの間の波長を有する光を放射する、装置。
【請求項12】
請求項1に記載の装置であって、前記光ファイバ・ジャイロ・コイルは、前記リアクション・ホイール・アセンブリ・ハウジング内に配置される、装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2006−528358(P2006−528358A)
【公表日】平成18年12月14日(2006.12.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−521173(P2006−521173)
【出願日】平成16年7月20日(2004.7.20)
【国際出願番号】PCT/US2004/023218
【国際公開番号】WO2005/052513
【国際公開日】平成17年6月9日(2005.6.9)
【出願人】(500575824)ハネウェル・インターナショナル・インコーポレーテッド (1,504)
【Fターム(参考)】