説明

光ファイバ・ロータリージョイント、それによって実施される方法、及び光ファイバデバイス

本発明は、回転子と固定子21、22の対向表面26、29間のインターフェースを介するデジタル光信号の伝送を可能にするための光ファイバ・ロータリージョイント20に関する。ロータリージョイント20は、回転子と固定子の一方に取り付けられた複数の光源42A、42B、42C、・・・であって、それぞれが、第1の波長での第1の光信号を選択的に生成するように構成された第1の光源43Cと、第2の波長での第2の光信号を選択的に生成するように構成された第2の光源43C’とを含む複数の光源と、光源から受けた光信号を回転子と固定子の他方の対向表面に向けて送信するために、回転子と固定子の一方の表面に沿って離隔配置された第1の複数の光放出器25と、各光源それぞれから関連する放出器に光信号を搬送するために、光源それぞれを光放出器それぞれと各々通信させる第1の複数の第1の光ファイバと、回転子と固定子の他方の表面上に、第2の円弧距離に沿って離隔配置された第2の複数の光レセプタ31と、回転子と固定子の他方に取り付けられた少なくとも1つの光検出器36、40と、光レセプタそれぞれを光検出器と各々通信させる第2の複数の第2の光ファイバとを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、光ファイバ・ロータリージョイントに関し、より詳細には、回転子と固定子の対面する周面間のインターフェースを介して高いデータレート(例えば2.5Gbps以上)でのデジタル光信号の伝送を可能にする、改良されたコンパクトで低コストの光ファイバ・ロータリージョイント(「FORJ」)、それにより実施される方法、及び改良された光ファイバデバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
光ファイバ・ロータリージョイントは、多数の異なる形状及び構造で存在する。多くの場合、そのようなジョイントは、固定子に対して回転運動するように取り付けられた回転子を有する。1つ又は複数の光信号を、回転子と固定子の間のインターフェースを介して(すなわち回転子から固定子へ、及び/又はその逆で)伝送することができる。
【0003】
本発明の譲受人に譲渡されている米国特許第4,525,025A号に開示されているものなど、いくつかの無接触オフアクシス・光ファイバ・ロータリージョイントが開発されている。’025号特許は、ロータリー・インターフェースを介してパルス光信号を伝送する光ファイバ・ロータリージョイントを開示する。このデバイスは、固定子に形成された環状反射壁と、やはり固定子に取り付けられ、環状反射壁の近位に接線方向で配置された一端を有する光ファイバとを含む。回転子に取り付けられた複数の光ファイバの1つによって放出された信号は、回転子と固定子の間の環状インターフェースを介して伝送され、環状反射壁に沿って反射され、固定子に取り付けられた光ファイバそれぞれによって受信される。
【0004】
’025号特許で開示されたものと概して同様に構成された実際のジョイントは、約10〜12インチの回転子直径、及び50メガビット/秒(「Mbps」)のデータ伝送速度に制限される。これは、ビットパルス幅の歪みを引き起こす様々な伝播遅延に起因する。101.6〜127.0センチメートル(すなわち40〜50インチ)の回転子直径を有し、パルス光信号を使用し、1〜3ギガビット/秒(「Gbps」)以上のデータ伝送速度を有するジョイントが求められている。これらの要件を満たすためには、2つの基準を満たさなければならない。第1に、回転による光学的なばらつきを最小限に抑えなければならない。第2に、ビットパルス幅の歪みに対する影響を最小限に抑えるように伝播遅延を制御しなければならない。
【0005】
米国特許第5,336,897A号は、X線CTスキャナの回転部分と固定部分の間で信号を伝送するために使用される光データ伝送装置を開示する。この装置は、回転部分の回転軸線に垂直な回転部分の側面に配置された発光素子を含む。発光素子は、回転軸線に平行な方向で光を放出するために伝送データに従って均一に駆動される。受光素子が、発光素子に面する固定部分の側面に配設される。発光素子間の間隔は、様々な発光素子によって形成される照明領域が受光素子上で互いに部分的に重なり合うように設定される。したがって、受光素子は、常に、発光素子の1つ又は2つから光を受信する。回転部分の回転中、データは、発光素子すべてから様々な受光素子に継続的に送信することができる。
【0006】
米国特許第5,991,478A号及び米国特許第6,104,849A号は、固定子に導波路を有するFORJを開示する。ロータリー・インターフェースを介して少なくとも1つの光信号を伝送するための一方向及び両方向FORJが開示されている。このFORJは、導波路を有する固定子を含む。回転子は、360°にわたって回転可能であり、固定子と同心である。光送信機が、固定子と回転子の一方の第1の円周上に位置決めされる。各送信機が光信号を放出する。光受信機が、回転子と固定子の他方の第2の円周上に位置決めされる。送信される光信号はそれぞれ、導波路内に接線方向で放出され、導波路に沿った短い弦の長さで反射される。各光信号は、回転子と固定子の間の任意の相対角度位置で、第2の複数の光受信機の少なくとも1つによって受信される。光受信機の数は、光送信機の数よりも多い。いくつかの受信機は、回転子の360°回転の一部において光信号を受信しない。
【0007】
米国特許第6,385,367B1号は、固定子に位置された、円周方向で離隔配置された複数の区分化された導波路を備えるFORJを開示する。導波路間の空間は非反射性である。各導波路は、光ピックアップ機構を有する。複数の光送信機が回転子に位置される。好ましい実施例では、16個の送信機があり、任意の所与の時間に、8個の送信機が送信を行い、それと同時に8個の送信機がオフに切り替えられる。この文献はまた、固定子に対する回転子のその特定の角度位置に関して、対応する光信号を所定の導波路区域に送信する適切な送信機に各入力データストリームを経路指定するためのスイッチの使用を教示しており、それにより、その特定の角度位置で、各送信機が個別の光信号をその関連の導波路に送信する。
【0008】
米国特許第6,453,088B1号は、直径の大きいFORJに関する区分化された導波路を開示する。導波路は、既存の固定子表面に取り付けられる。各導波路は、回転子からの信号を受信することができる。このFORJは、回転子と、既存の固定子表面とを含む。回転子は、360°にわたって回転可能であり、既存の固定子表面と同心である。回転子は、回転子の第1の円周に接続された複数の光送信機及び光受信機の1つを有する。導波路は、既存の固定子表面の一部に合致するように形作られた反射導波路表面を含む。少なくとも1つの導波路支持体が、反射導波路表面を保持し、既存の固定子に接続される。光送信機又は光受信機の少なくとも1つが、反射導波路表面に光学的に結合される。
【0009】
米国特許第6,907,161B2号は、レンズ/プリズムアセンブリと、システムが動作するのに十分な信号を得るために検出器に対して複数のレンズとさなければならない複数のピックアップファイバとをなくしたFORJを開示する。また、このFORJは、特定のシステム構成要素の急な立ち上がり時間及び立ち下がり時間をいくらか補償する。単一のピックアップ機構、すなわちファイバ又はフォトダイオードが、導波路の端部に配置される。レンズ又はレンズシステムを使用して、ファイバ面又はフォトダイオード活性領域上に単一の光信号を合焦させる。システム内での位置により、ファイバ、ファイバ/レンズアセンブリ、レンズ付きVCEL、レーザ、LEDなど様々な光注入技法を利用することができる。
【0010】
米国特許第6,980,714B2号は、回転子と固定子の間の光通信をサポートするためのFORJ及び関連の反射器アセンブリを開示する。FORJは、光信号を送信するための回転子又は固定子によって搬送される少なくとも1つの光源を含む。また、FORJは、光信号を反射するための回転子と固定子の他方に取り付けられた反射器と、反射後に光信号を受信するための受信機とを含む。反射器は、一般に、固定子に対する回転子の回転位置に関係なく、(1つ又は複数の)光源から受信機に光信号が伝播する経路長が等しくなるように形作られて位置決めされる。反射器は、楕円の一部を画定するように形作られた反射表面、及び/又は双曲面の一部を画定するように形作られた反射表面を有することができる。
【0011】
国際公開第2007/130016A1号は、回転子と固定子の間の光通信を可能にするための光学ロータリージョイント、回転子と固定子が適切に位置合わせされたままであるようにそのような光学ロータリージョイントを支持構造に取り付ける改良された方法、及びそのような光学ロータリージョイントで使用するための改良された光反射器アセンブリを開示する。改良された光学ロータリージョイントは、回転子と固定子の間の光通信を可能にする。回転子は、長手軸線を有し、長手軸線に対して半径方向で光信号を送信するために回転子と固定子の一方に取り付けられた少なくとも1つの光源と、光源から送信される光信号を反射するために回転子と固定子の他方に取り付けられた少なくとも1つの第1の反射器とを含む。第1の反射器は、凹形の第1の反射面を含む。第1の反射面を通して取られる平面内の線は、第1及び第2の焦点を有する楕円の一部として構成される。第1の焦点は、回転子軸線と実質的に一致するように位置決めされる。円錐の一部として構成された第2の反射面を有する第2の反射器は、第1の反射面から反射された光を受信するために楕円表面の第2の焦点に位置決めされ、第2の反射面の頂角に応じて異なる方向に光を反射する。受信機は、第2の反射面によって反射された光を受信するように構成される。
【0012】
最後に、米国特許第7,158,700B2号は、光ファイバの近位端に対して位置合わせして離隔した関係で光源とフォトダイオードが配置された光ファイバ送受信機を開示する。光源は、ファイバに光を放出するように構成され、フォトダイオードは、ファイバから光を受信するように構成される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】米国特許第4,525,025A号
【特許文献2】米国特許第5,336,897A号
【特許文献3】米国特許第5,991,478A号
【特許文献4】米国特許第6,104,849A号
【特許文献5】米国特許第6,385,367B1号
【特許文献6】米国特許第6,453,088B1号
【特許文献7】米国特許第6,907,161B2号
【特許文献8】米国特許第6,980,714B2号
【特許文献9】国際公開第2007/130016A1号
【特許文献10】米国特許第7,158,700B2号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
回転子の回転軸線が時として患者によって物理的に占められているCTスキャン装置の用途では、回転子と固定子の間で信号を伝送するためにオフアクシス・ロータリージョイントが一般に採用される。そのようなオフアクシス・ロータリージョイントは、一般に、光信号を放出するための1つ又は複数の光源と、チャネル形状の横方向断面を有する弓形の反射器とを含み、反射器は、そのような送信された信号を受信し、そのような受信された信号をそれぞれの光受信機に向ける。光源は、回転子と固定子の一方の周りに円周方向で離隔配置され、反射器と受信機は、回転子と固定子の他方の周りに円周方向で離隔配置される。光源は、1つ又は複数の共通の光源を含むことがある。これらの光源からの光信号は、それに関連する回転子と固定子の一方の周縁に、例えば光ファイバによって向けられることがある。或いは、光源は、そのような周縁の周りに取り付けられた個別の発光素子でもよい。例えば、光源は、回転子の周りに円周方向に配設することができ、一方、複数の反射器及び受信機は、固定子の周りに円周方向に配設することができ、それにより回転子から固定子への光通信をサポートする。ほとんどの場合、ロータリージョイントにわたる(すなわち回転子と固定子の間での)光データ伝送の経路は、回転子軸線に対して半径方向である。すなわち、光が回転子から固定子に送信される場合、光は、(1つ又は複数の)光源の物理的な位置とは無関係に、回転子軸線から来たものと見られる。
【0015】
動作時、各光源は、場合によっては同じ光信号を送信することがある。これらの信号は、ロータリー・インターフェースを介して送信することができ、1つ又は複数の反射器によって受信することができ、固定子に対する回転子の角度位置に応じて、関連の受信機に向けることができる。他の実施例では、異なる光信号を異なる光源から送信することができ、又は同じ光源から来る場合には多重送信することができる。
【0016】
チャネル形状の断面を有するそのような弓形の反射器を採用するいくつかの従来のオフアクシス・ロータリージョイントは、回転子と固定子の間の光通信を可能にするために概して有効であるが、特により高いデータ伝送速度ではいくつかの欠点を有する。これらの問題として、以下のことを挙げることができる。(a)異なる長さの光伝送経路に起因する、重畳されたパルス幅の広がり、及び(b)光ファイバの出力端に信号を伝送するときに、そのような信号を光検出器に直接入射するよりも多数の光源を使用しなければならないこと(下記参照)。さらに、いくつかの信号収集構成は不定の光路長を有することがあり、これは実用上、設計を約2.5Gbpsのデータ伝送速度に制限する。
【0017】
例えば、従来のオフアクシス・ロータリージョイントでは、光信号は、様々な光源とそれぞれの受信機の間で異なる長さの経路に沿って進むことがあり、それにより、重畳されたときに、様々な受信された光信号の時間遅延をもたらす。特定の受信機は、2つの円周方向で隣接する光源から信号を受信することができる。同じ光信号が2つの隣接する光源によって同時に放出され、しかしそのような信号が受信機に達するまでに異なる距離を進む場合、信号は、異なる時間に受信される。したがって、2つの信号は位相がずれ、受信機で見たときに、重畳された信号のパルス幅は実質的に広がっている。所望の高いデータレートでの通信をサポートするために、従来のオフアクシス・ロータリージョイントは、光源と受信機の離間距離をより小さくして、信号が進む経路長を最短にするように特に設計されている。そのように設計したとしても、信号が異なる長さの経路に沿って進む場合、1.25Gbpsを超えるデータレートでエラーのないデータ伝送をサポートすることは難しい。
【0018】
前述した各特許の開示全体を参照により本明細書に組み込む。
【0019】
したがって、高いデータレートの伝送を可能にする改良された低コストのFORJを提供することが一般に望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0020】
本発明は、広範には、回転子と固定子の対面する周面間のインターフェースを介する1つ又は複数のデジタル光信号の伝送を可能にするための、経路長のばらつきが小さい改良された低コストのFORJ、それによって実施される改良された方法、及び改良された光ファイバデバイスを提供する。
【0021】
一つの観点では、本発明は、回転子(21)と固定子(22)の対面する表面(26、29)間のインターフェースを介するデジタル光信号の伝送を可能にするための光ファイバ・ロータリージョイント(20)であって、広範には、回転子と固定子の一方に取り付けられた複数の光源(42A、42B、42C、・・・)を含み、各光源が、光信号を選択的に生成するように構成された第1の光源(43C)と、光信号を選択的に生成するように構成された第2の光源(43C’)とを含み、光ファイバ・ロータリージョイントがさらに、光源から受信された光信号を回転子と固定子の他方の対面する表面に向けて送信するために、回転子と固定子の一方の表面に沿って離隔配置された第1の複数の光放出器(25A、25B、25C、・・・)と、各光源それぞれから関連の放出器に光信号を搬送するために、光源それぞれを光放出器それぞれと各々通信させる第1の複数の第1の光ファイバ(24A、24B、24C、・・・)と、回転子と固定子の他方の表面上に、第2の円弧距離に沿って離隔配置された第2の複数の光レセプタ(31)と、回転子と固定子の他方に取り付けられた少なくとも1つの光検出器(36、40)と、光レセプタそれぞれを(1つ又は複数の)光検出器と各々通信させる第2の複数の第2の光ファイバ(32)とを含む光ファイバ・ロータリージョイントを提供する。光源、第1の光ファイバ、光放出器、光レセプタ、第2の光ファイバ、及び(1つ又は複数の)検出器は、光源から(1つ又は複数の)検出器に送信される光信号の全体の伝搬遅延が光信号のビット幅の約4分の1未満になるように構成されて配置される。したがって、改良された光ファイバ・ロータリージョイントは、ジッタを低減して、インターフェースを介して光信号を伝送することができる。
【0022】
第1の光源(43C)は、通常時に光信号を生成するように構成される。第2の光源(43C’)は、第1の光源が光信号の生成に失敗している場合に光信号を生成するように構成される。
【0023】
光ファイバ・ロータリージョイントは、さらに、第1の光源が光信号を生成しているか感知するためのセンサと、第1の光源が光信号の生成に失敗している場合に第2の光源に光信号を生成させるように構成されたスイッチとを含むことがある。スイッチは、第1の光源によって生成されている光信号がないことが感知されると、又は第1の光源によって引き出されているパワーがないことが感知されると自動的に作動することがある。しかし、関連の第1の光ファイバへの光信号の結合は、実質的に途切れない。
【0024】
インターフェースを介して伝送される光信号は、少なくとも約2.5Gbpsのデータ伝送速度を有することがある。
【0025】
第1の円弧距離と第2の円弧距離は、異なる角度によって定められることがある。一形態では、光放出器は、約30°の間隔で離隔配置され、第2の円弧距離は約36°である。
【0026】
第1の光ファイバは、長さが実質的に等しいことがある。第2の光ファイバ(32)は、長さが実質的に等しいことがある。各第1の光ファイバのコア及び/又は各第2の光ファイバのコアは、少なくとも約200ミクロンの直径を有することがある。各ファイバのコアはガラスでよい。
【0027】
第1の複数の第1の光ファイバは、第2の複数の第2の光ファイバとは異なっていてもよい。第1の光ファイバと第2の光ファイバは、異なる長さでもよい。
【0028】
第1の光ファイバはそれぞれ、その関連の光源から離れた縁端部にコリメートレンズアセンブリ(28A、28B、28C)を有することがある。第2の光ファイバはそれぞれ、(1つ又は複数の)光検出器から離れた縁端部にコリメートレンズアセンブリを有することがある。
【0029】
送信すべき信号は、インターフェースを介する送信の前に様々な第1の光ファイバに結合されることがあり、そのような結合された信号は、複数の光放出器によってインターフェースを介して送信されることがあり、そのような送信された信号は、第2の光ファイバによって受信されることがあり、そのような受信された信号は、送信すべき信号を再び生成するように光学的に多重分離されることがある。
【0030】
いくつかの第2の複数の光レセプタは、回転子と固定子の他方の表面の周りに離隔配置することができる。
【0031】
別の観点では、本発明は、回転子(21)と固定子(22)の対面する表面(26、29)間のインターフェースを介するデジタル光信号の伝送を可能にするための改良された光ファイバ・ロータリージョイント(20)を提供する。改良された光ファイバ・ロータリージョイントは、広範には、回転子と固定子の一方に取り付けられた複数の光源(42A、42B、42C、・・・)を含み、各光源が、第1の波長(λ1)での第1の光信号を選択的に生成するように構成された第1の光源(43C)と、第2の波長(λ2)での第2の光信号を選択的に生成するように構成された第2の光源(43C’)とを含み、光ファイバ・ロータリージョイントがさらに、光源から受信された光信号を回転子と固定子の他方の対面する表面に向けて送信するために、回転子と固定子の一方の表面に沿って離隔配置された第1の複数の光放出器と、各光源それぞれから関連の放出器に光信号を搬送するために、光源それぞれを光放出器それぞれと各々通信させる第1の複数の第1の光ファイバ(24A、24B、24C)と、回転子と固定子の他方の表面上に、第2の円弧距離に沿って離隔配置された第2の複数の光レセプタ(31)と、回転子と固定子の他方に取り付けられた少なくとも1つの光検出器(36、40)と、光レセプタそれぞれを(1つ又は複数の)光検出器と各々通信させる第2の複数の第2の光ファイバ(32)とを含む。光源、第1の光ファイバ、光放出器、光レセプタ、第2の光ファイバ、及び(1つ又は複数の)検出器は、光源から(1つ又は複数の)検出器に送信される光信号の全体の伝搬遅延が光信号のビット幅の約4分の1未満になるように構成されて配置される。したがって、改良された光ファイバ・ロータリージョイントは、ジッタを低減して、インターフェースを介して光信号を伝送することができる。
【0032】
各光源は、第1の光信号を選択的に生成するように各々構成された2つの第1の光源(43C、43C’)と、第2の光信号を選択的に生成するように各々構成された2つの第2の光源(45C、45C’)とを含むことができる。
【0033】
第1の光源の一方(43C)が、通常時に第1の光信号を生成するように構成され、第1の光源の他方(43C’)が、上記一方の第1の光源が第1の光信号を生成していない場合に第1の光信号を生成するように構成される。第2の光源の一方(45C’)は、通常時に、第2の光源(45C)が光信号を生成していない場合に第2の光信号を生成するように構成される。
【0034】
光ファイバ・ロータリージョイントはさらに、回転子と固定子の間の相対角度位置を決定するための位置決定デバイスと、ジョイントに複数の個別の入力データストリームを供給するための手段と、各個の入力データストリームをそれぞれの光源に経路指定するためのスイッチ(23)とを含み、光源が、適切な放出器と通信し、放出器が、回転子と固定子の間のその特定の相対角度位置に関して、対応する光信号を所定の光レセプタに送信するように構成され、それにより、各光放出器が、個別の光データ信号を、そのような相対角度位置でそのような関連の光レセプタに送信し、それにより、個別の入力データストリームが、回転子と固定子の間の任意の角度位置で、それぞれの光レセプタに継続的に送信される。
【0035】
別の観点では、本発明は、回転子(21)と固定子(22)の対面する表面(26、29)間のインターフェースを介するデジタル光信号の伝送を可能にするための改良された方法であって、回転子と固定子の一方に複数の光源(42A、42B、42C、・・・)を提供するステップを含み、各光源が、光信号を選択的に生成するように構成された第1の光源(43C)と、光信号を選択的に生成するように構成された第2の光源(43C’)とを含み、この方法はさらに、回転子と固定子の一方の表面に沿って第1の複数の離隔配置された光放出器を提供するステップと、それぞれの光源とそれぞれの光放出器との間に第1の複数の第1の光ファイバを提供するステップと、光源に光信号を放出させるステップと、第1の光ファイバに沿って光源から光放出器に光信号を搬送するステップと、第1の光放出器に、回転子と固定子の他方の対面する表面に向けてインターフェースを介して光信号を送信させるステップと、光放出器によって送信された光信号を受信するために、回転子と固定子の他方の表面の第2の円弧距離に沿って第2の複数の離隔配置された光レセプタ(31)を提供するステップと、回転子と固定子の他方に少なくとも1つの光検出器(36、40)を提供するステップと、光レセプタによって受信された光信号を(1つ又は複数の)光検出器に伝達するステップと、光源と(1つ又は複数の)検出器の間で伝送される光信号の全体の伝播遅延が光信号のビット幅の約4分の1未満になるように、光放出器及び光レセプタを位置決めするステップとを含み、それにより、ジッタを低減して、インターフェースを介するデジタル光信号の伝送を可能にする方法を提供する。
【0036】
第1の光源は、通常時に光信号を生成するように構成されることがある。
【0037】
改良された方法は、さらに、追加のステップとして、第1の光源(43C)が光信号を生成しているか感知するステップと、第1の光源が光信号の生成に失敗している場合に第2の光源(43C’)に光信号を生成させるステップとを含むことがある。
【0038】
改良された方法はさらに、追加のステップとして、送信すべき信号を、インターフェースを介する送信の前に第1の光ファイバそれぞれに結合させるステップと、信号を複数の光放出器によってインターフェースを介して送信するステップと、そのような送信された信号を第2の光ファイバによって受信するステップと、送信された信号を、送信すべき信号を再び生成するように多重分離するステップとを含むことがある。
【0039】
別の観点では、本発明は、回転子と固定子の対面する表面(26、29)間のインターフェースを介するデジタル光信号の伝送を可能にするための改良された方法であって、回転子(21)と固定子(22)の一方に複数の光源を提供するステップを含み、各光源が、第1の波長での第1の光信号を選択的に生成するように構成された第1の光源と、第2の波長での第2の光信号を選択的に生成するように構成された第2の光源とを含み、この方法はさらに、回転子と固定子の一方の表面に沿って第1の複数の離隔配置された光放出器(42A、42B、42C、・・・)を提供するステップと、それぞれの光源とそれぞれの光放出器との間に第1の複数の第1の光ファイバを提供するステップと、光源に光信号を放出させるステップと、第1の光ファイバに沿って光源から光放出器に光信号を搬送するステップと、第1の光放出器に、回転子と固定子の他方の対面する表面に向けてインターフェースを介して光信号を送信させるステップと、光放出器によって送信された光信号を受信するために、回転子と固定子の他方の表面の第2の円弧距離に沿って第2の複数の離隔配置された光レセプタ(31)を提供するステップと、回転子と固定子の他方に少なくとも1つの光検出器(36、40)を提供するステップと、光レセプタによって受信された光信号を(1つ又は複数の)光検出器に伝達するステップと、光源と(1つ又は複数の)検出器の間で伝送される光信号の全体の伝播遅延が光信号のビット幅の約4分の1未満になるように、光放出器及び光レセプタを位置決めするステップとを含み、それにより、ジッタを低減して、インターフェースを介するデジタル光信号の伝送を可能にする方法を提供する。
【0040】
この方法は、追加のステップとして、複数の個別の入力データストリームをジョイントに供給するステップと、決定された相対角度位置に関して、対応する光信号を所定の光レセプタに送信する適切な放出器に各入力データストリームを経路指定するステップであって、それにより、そのような相対角度位置で、各光放出器が、そのような関連の光レセプタに個別の光データ信号を送信するステップと、回転子と固定子の任意の相対角度位置で、個別の光データ信号それぞれを光レセプタそれぞれに継続的に送信するステップとを含むことがある。
【0041】
別の観点では、本発明は、光ファイバネットワークに光信号を送信するように適合された光ファイバ送信機(42A)であって、近位端を有する光ファイバ(24C)と、近位端を介してファイバに光エネルギーを選択的に放出するように動作可能に構成された複数の光源(43A)とを含む光ファイバ送信機(42A)を提供する。
【0042】
各光源は、VCSEL送信機でよい。
【0043】
ファイバは、マルチモードファイバでよく、少なくとも約200ミクロンのコア直径を有することがある。
【0044】
光ファイバネットワークは、光ファイバ・ロータリージョイント(20)でよい。
【0045】
光ファイバ送信機は、光ファイバ送受信機の一部でよい。
【0046】
複数は、2つであってもよい。
【0047】
光源はそれぞれ、同じ光信号を選択的に生成するように構成されることがあり、光源の一方が、通常時に光信号を生成するように構成され、光源の他方が、第1の光源が光信号を生成するのに失敗している場合に光信号を生成するように構成される。
【0048】
改良された送信機は、さらに、第1の光源が光信号を生成しているか感知するためのセンサと、第1の光源が光信号の生成に失敗している場合に第2の光源に光信号を生成させるように構成されたスイッチとを含むことがある。
【0049】
光源は、近位端を介してファイバに異なる波長(λ、λ)で光エネルギーを選択的に放出するように動作可能に構成することができる。
【0050】
複数は4つであってもよい。
【0051】
第1の光源対の各光源は、第1の波長(λ)での光エネルギーを選択的に放出するように構成することができ、第2の光源対の各光源は、第2の波長(λ)での光エネルギーを選択的に放出するように構成することができる。
【0052】
1対のうちの一方の光源(43C)は、通常時に光エネルギーを放出するように構成することができ、そのような1対のうちの他方の光源(43C’)は、そのような1対の一方の光源が光エネルギーの放出に失敗している場合に光エネルギーを放出するように構成することができる。
【0053】
各光源は、VCSEL送信機でよい。VCSEL送信機は、仮想長方形の頂点に配置されることがあり、隣接する送信機間の中心線間隔が約68〜72ミクロンである。
【0054】
したがって、本発明の全般的な目的は、回転子と固定子の対面する表面間のインターフェースを介するデジタル光信号の伝送を可能にするための改良された方法を提供することである。
【0055】
別の目的は、一方が故障した場合に他方が信号送信を続けるように同じ波長での冗長光源を備える、低コストの回転子と固定子のトポロジーを有する改良されたFORJを提供することである。
【0056】
別の目的は、2つの別個の波長それぞれでの冗長光源を備える、低コストの回転子と固定子のトポロジーを有する改良されたFORJを提供することである。
【0057】
別の目的は、回転子と固定子の対面する表面間のインターフェースを介するデジタル光信号の伝送を可能にするための改良された方法を提供することである。
【0058】
さらに別の目的は、改良された光ファイバデバイスを提供することである。
【0059】
これら及び他の目的及び利点は、前述及び後述の明細書、図面、及び添付の特許請求の範囲から明らかになろう。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】回転子に取り付けられた12個の光放出器を有する改良された光ファイバ・ロータリージョイントであって、ロータリー・インターフェースを介して固定子の各象限にある10個のレセプタに光信号を送信し、次いでファイバ束を介してシステム受信機に光信号を送信するように動作可能に構成され、また波長分割多重化によって20Gbpsの信号を送信するのに適した光ファイバ・ロータリージョイントの概略図であり、(a)は、2つの受信された光信号を分離するためのダイクロイックフィルタの使用を示す受信機の1つの拡大概略図である。
【図2】様々な光源及び12個の接続された光ファイバを有する第1のVCSEL送信機の上面図であり、(a)は、光ファイバの入力端に光信号を供給するように動作可能に構成された2つの同じ波長の光源(λ、λ)の拡大部分斜視概略図である。
【図3】様々な光源及び12個の接続された光ファイバを有する第2のVCSEL送信機の上面図であり、(a)は、光ファイバの出力端に2つの異なる光信号を結合するように動作可能に構成された2つの異なる波長の光源(λ、λ)の拡大斜視概略図である。
【図4】様々な光源及び12個の接続された光ファイバを有する第3のVCSEL送信機の上面図であり、(a)は、光ファイバの出力端に2つの異なる冗長光ファイバを結合するように動作可能に構成された、2つの同じ波長(λ、λ)の第1の光源及び2つの異なる波長(λ、λ)の第2の光源の拡大上面図であり、また(b)は、(a)に示すVCSEL送信機の間隔と、200ミクロンガラスファイバコアの直径とを示す拡大概略図である。
【図5】4つの2.5Gbps電気信号を供給される改良されたFORJの概略図である。このFORJは、単一波長の個別の光データ信号を選択的に生成し、そのような個別の光データ信号を、回転子に取り付けられた様々な放出器間で選択的に切り替え、それによって個別の光データ信号が、回転子と固定子の間の任意の相対角度位置で光レセプタそれぞれに継続的に送信される。
【図6】8つの2.5Gbps電気信号を供給される改良されたFORJの概略図である。このFORJは、複数波長の光データ信号を選択的に生成し、そのような個別の光データ信号を、回転子に取り付けられた様々な放出器間で選択的に切り替え、それによって個別の光データ信号が、回転子と固定子の間の任意の相対角度位置で光レセプタそれぞれに継続的に送信され、FORJはその後、受信された信号を分離する。
【発明を実施するための形態】
【0061】
始めに、図面における複数の図を通して、同様の参照番号は、一貫して同じ構造要素、部分、又は表面を識別するように意図されていることを明確に理解すべきである。これは、この詳細な説明が一部を成す記載の本明細書全体によって、そのような要素、部分、又は表面をさらに記述又は説明することができるからである。特に断りのない限り、図面は、(例えば、クロスハッチング、部分の配置、割合、度合いなどを)本明細書と共に見られるものと意図され、本発明の記載の説明全体の一部とみなすべきである。以下の説明で使用するとき、用語「水平」、「垂直」、「左」、「右」、「上」、及び「下」、並びにそれらの形容詞形及び副詞形(例えば「水平に」、「右へ」、「上へ」など)は、特定の図面の紙面上での構造の向きを単に表すにすぎない。同様に、用語「内側へ」及び「外側へ」は、一般に、その長手軸線、又は適切な場合には回転軸線に対する表面の向きを表す。
【0062】
ここで図面を参照すると、本発明は、広範には、回転子と固定子の対面する表面間のインターフェースを介するデジタル光信号の伝送を可能にするための改良された光ファイバ・ロータリージョイント、そのようなインターフェースを介するデジタル光信号の伝送を可能にする改良された方法、及び改良された光ファイバデバイスを提供する。
【0063】
図1に最も良く示されるように、改良された光ファイバ・ロータリージョイントの第1の形態が、全体を参照番号20で示されている。このデバイスは、固定子22内部で回転運動するように取り付けられた回転子21を有する。VCSEL光送信機23が、回転子の中央に取り付けられているものとして図示されている。参照番号24で各々示されている第1の複数の第1の光ファイバが、様々な光源を送信機と連通させ、後述するように、第1の複数の光放出器25はそれぞれ、回転子の表面上で第1の円弧距離に沿って離隔配置されている。図2〜図4に示されるように、回転子の外側に面する表面26の周りに等距離に離隔配置された12個の光放出器がある。様々な光放出器は、参照番号25で各々示されており、文字A、B、C、・・・、Lによって個々に識別される。これらの様々な放出器25A、25B、25C、・・・、25Lは、回転子表面26と内側に面する固定子表面29の間のロータリー・インターフェースを介して、それぞれコリメータ28A、28B、28C、・・・、28Lを通して光を放出するように動作可能に構成される。様々な第1の光ファイバは長さが等しく、参照番号30で示されるように、VCSEL送信機の近くで束ねられているものとして図示されている。
【0064】
固定子は、その4つの象限それぞれに配置された複数の光レセプタを有するものとして図示されている。各象限に、参照番号31で各々示されている10個の光レセプタがあり、これらは、参照番号32で各々示されている第2の光ファイバを介して、参照番号33で各々示されている4個の光受信機に接続されている。例示した形態では、各象限での10個の光レセプタが、約36°の円弧距離を占める。第2のファイバは、ここでも参照番号30で示されているように、受信機の近くで束ねられているものとして図示されている。
【0065】
図示した形態では、回転子と固定子の対面する表面は環状であるものとして図示されている。しかし、必ずしもそうでなくてもよい。
【0066】
ここで図1の(a)を参照すると、各受信機33は、象限内で各ファイバ32に接続されているものとして図示されている。これらのファイバは、ただ1つの光信号(すなわちλ)を含むことがあり、又は適切であれば複数の信号(すなわちλ+λ)を含むことがある。各場合に、ファイバ32を出た信号はダイクロイックフィルタ34に供給され、ダイクロイックフィルタ34が信号を分離する。第1の信号(λ)は、フィルタによって反射されて、ファイバ35を介してフォトダイオード36に供給され、フォトダイオード36はさらに前置増幅器/後置増幅器38に接続されている。他の信号(λ)は、ダイクロイックフィルタ34を通過し、ファイバ39を介してフォトダイオード40に搬送され、フォトダイオード40はさらに前置増幅器/後置増幅器41によって接続されている。当然、1つの波長(すなわちλ)の1つの信号しかない場合には、ダイクロイックフィルタは必要ない。
【0067】
図示した形態では、信号は、回転子から固定子に送信される。しかし、必ずしもそのような構成でなくてもよい。代替構成では、信号を固定子で生成して、回転子に送信することができる。
【0068】
したがって、改良された光ファイバ・ロータリージョイント20は、広範には、後述するように、複数の光源を含むVCSEL送信機23を含む。各光は、第1の波長(λ)での第1の光信号を選択的に生成するように構成された第1の光源と、第2の波長(λ)での第2の光信号を選択的に生成するように構成された第2の光源とを含む。第1の複数の光放出器25は、光源から受信された光信号を固定子の対面する表面29に向けて送信するために、回転子の対面する表面29に沿って離隔配置される。第1の複数の第1の光ファイバ(24A、24B、24C、・・・、24L)は、それぞれ、各光源それぞれから関連の放出器に光信号を搬送するために、光源それぞれを光放出器と各々通信させる。参照番号31で各々示される第2の複数の光レセプタは、固定子の対面する表面29上で円弧表面に沿って離隔配置される。少なくとも1つの光検出器(36、40)が、回転子と固定子の他方に取り付けられる。改良されたFORJは、さらに、参照番号32で各々示される第2の複数の第2の光ファイバを含み、それぞれの光レセプタを(1つ又は複数の)光検出器と各々通信させる。光源、第1の光ファイバ、光放出器、光レセプタ、第2の光ファイバ、及び(1つ又は複数の)検出器は、光源から検出器に送信される光信号の全体の伝搬遅延が光信号のビット幅の約4分の1未満になるように構成されて配置される。改良されたFORJは、ジッタを低減して、インターフェースを介して高いデータレートで(例えば、約2.5Gbps以上のオーダーで)光信号を送信することができる。
【0069】
VCSEL送信機の第1の形態が図2に示されている。この形態では、VCSEL送信機は、参照番号23Aで示されている。VCSEL送信機は、その周縁部の周りに離隔配置された12個の異なる光源を有するものとして図示されている。参照番号24A、24B、24C、・・・で各々示される第1の光ファイバは、VCSEL送信機上の12個の光源それぞれと関連付けられる。これらの様々な光源は、参照番号42で示されており、文字A、B、C、・・・によって各々識別される。様々なファイバ24A、24B、24C、・・・は、約200ミクロンのコア直径を有することがある。
【0070】
図2の(a)は、光源42Cの拡大斜視図である。この光源は、第1の波長(λ)での第1の光信号を選択的に生成するように構成された第1の光源43Cと、第2の波長での第2の光信号を選択的に生成するように構成された第2の光源43C’とを有するものとして図示されている。この第1の構成では、2つの光源は、同じ波長(λ)で同じ光信号を生成するように構成されている。したがって、2つの光源の傍に符号λ、λが示されている。2つの光源は、2つの収束面の頂点に隣接する支持体の上側平坦水平面に取り付けられる。2つの光源は、取付けブロック44C、44C’によって支持される。2つの光源43C、43C’は、光ファイバ24Cの入力端に近接して配置されているものとして図示されている。これらの光源はそれぞれ、光信号を選択的に生成するように構成される。しかし、通常の状況下では、光源の1つのみ(すなわち43C)が、通常時に光信号を生成するように構成される。他の光源は、第1の光源が光信号の生成に失敗している場合にのみ、同じ光信号を生成するように構成される。本発明は、さらに、第1の光源が光信号を生成しているか判断するためのセンサと、第1の光源が光信号の生成に失敗している場合に第2の光源に光信号を生成させるように構成されたスイッチとを含むことがある。好ましくは、このスイッチは、第1の光源による光信号生成の失敗が感知されると自動的に作動し、それにより、関連の第1の光ファイバへの光信号の供給は途切れない。すなわち、第2の光源は、第1の光源が故障すると動作可能になる。1つの光源から他の光源への移行中にビットエラーレートの誤差が全くないというわけではない。しかし、第2の光源は、第1の光源によって生成されている信号がないときに信号を生成する準備が整っているスタンバイ光源として存在する。これらの光源の1つの構造及び動作は、米国特許第7,158,700B2号においてより完全に図示されて記載されており、その開示全体を参照により本明細書に組み込む。
【0071】
ここで図3及び図3の(a)を参照すると、改良されたVCSEL送信機の第2の形態が、全体を参照番号23Bで示されている。この送信機は、機能的には図2に示されるものと同様であり、参照番号42で各々示され、添え字A、B、C、・・・、Lによって個々に識別される約12個の光源を含む。各光源は、ここでも参照番号24A、24B、24C、・・・、24Lで示されるファイバの入力端に関連付けられる。
【0072】
図3の(a)は、光源の1つの構造を示す。この場合、光源42Cは、2つの収束面の間の頂点に隣接する取付けブロック44C、44C’の上側平坦水平面に取り付けられた個別の光源43C、43C’を有するものとして図示されている。しかし、光源は、物理的には同じように見えるが、異なるものである。第1の光源43Cは、第1の波長λでの第1の光信号を生成するように構成され、第2の光源43C’は、第2の波長λでの第2の光信号を選択的に生成するように構成される。ファイバ24Cの入力端に対する2つの光源の位置は、図2の(a)と同じである。すなわち、図2の(a)は、同じ波長(すなわちλ、λ)での同じ光信号を生成するように動作可能に構成された2つの近接光源を開示するが、図3の(a)に示される構成は、2つの異なる波長(すなわちλ、λ)での2つの異なる光信号を生成するように構成される。したがって、図2の(a)に示される構成は、冗長機能を提供するが、図3の(a)に示される構成は、光源の数の倍増という利点を提供する。
【0073】
ここで図4及び図4の(a)を参照すると、VCSEL送信機のさらに別の実施例が参照番号23Cで示されている。この送信機は、それぞれ第1の光ファイバ24A、24B、24C、・・・、24Lに関連付けられた複数の光源42A、42B、42C、・・・、42Lを有するものとして図示されている。しかし、図4の(a)に最も良く示されているように、4つの光源43C、43C’、45C、45C’は、収束面によって成される頂点に隣接する、ここでも参照番号44で各々示される取付けブロックの平坦な上側水平面に取り付けられる。第1及び第2の光源43C、43C’は、第1の波長λの光信号を選択的に生成するように構成される。他の2つの光源45C、45C’は、第2の波長λでの異なる光信号を生成するように構成される。この構成は、冗長性と、2つの異なる光信号の結合との複合機能を提供する。すなわち、光源43Cは、通常時に波長λでの第1の光信号を生成することができる。光源43C’は、通常時にはスタンバイモードであり、光源43Cの故障が感知されたときにのみ第1の光源を生成するようにされる。同様に、第2の光信号は、通常時は光源45Cによって生成される。第4の光源45C’は、通常時はスタンバイモードであり、光源45Cの故障が感知されたときにのみ第2の光信号を生成するようにされる。したがって、この構成は、図2の(a)及び図2の(b)に示される第1の構成によって提供される冗長機能の結合であり、図3及び図3の(a)に示されるような2つの異なる信号を連結する。
【0074】
図4の(b)に示されるように、4つのVCSEL送信機は仮想正方形の頂点に配置され、約70±2ミクロンの正方形の一辺に沿った中心線間隔を有する。したがって、対角で向かい合うVCSEL送信機は、約100±2ミクロンの中心線距離だけ互いから離隔されている。図4の(b)に、そのような対角で向かい合う送信機が、100ミクロンの中心線距離だけ離隔されているものとして図示されている。また、図4の(b)は、約200ミクロンの直径を有する円も示す。これはファイバのコアを表し、4つのVCSEL光源がコアの投影領域内部によく適合している様子を示している。
【0075】
ここで図5を参照すると、参照番号50で全体を示される改良されたFORJが、ここでも参照番号23で全体を示されるチャネル選択器と、固定子52内部で回転するように取り付けられた回転子51とを備えるVSCEL送信機を含むものとして図示されている。ここでも参照番号31で各々示されている複数のレセプタは、レセプタを、光ファイバ32及びファイバ束30を介して、ここでも参照番号33で示されている受信機と通信させる。図5では、4つの2.5Gbps電気信号が、外部データ獲得システム(「DAS」)からVSCEL送信機に供給される。また、VSCEL送信機は、CPU、レゾルバ、エンコーダなどから回転子位置入力を提供される。4つの入力信号は電気信号である。4つの入力信号は、様々な光源42A、42B、42C、・・・に、第1の波長λでの光を生成させる。次いで、この光が、回転子の周りに均等に離隔配置された12個の放出器に供給される。ここでもまた、放出器は、参照番号25A、25B、25C、・・・で示されている。VSCEL送信機から回転子に供給される光信号は、光ファイバ束54内に存在するものとして図示されている。
【0076】
この構成では、固定子の4つの象限それぞれに配置された光ピックアップ機構が存在する。各ピックアップは、参照番号31で各々示されている10個のレセプタを含むものとして図示されており、レセプタ31は、ファイバ32及び30を介して受信機33と通信する。VSCEL送信機23は、各個の入力データストリームをそれぞれの光源に経路指定するためのスイッチを含み、光源は、適切な放出器25と通信し、放出器25は、回転子と固定子の間のその特定の相対角度位置に関して、対応する光信号を所定の光レセプタに送信するように構成される。したがって、各光放出器は、回転子と固定子の間の相対角度位置で、個別の光データ信号を関連の光レセプタに送信し、それにより、個別の光データ信号がそれぞれの光レセプタに継続的に送信される。ここでも波長λでの受信された光信号が4つの受信機に供給され、各象限に1つの受信機が関連付けられており、受信された光信号をデジタル電気信号に変換する。したがって、この第1の構成は、4つの象限それぞれにレセプタを有し、DASが、それぞれ2.5Gbpsで、4つの電気入力データストリームを供給する。デバイスは、特定の象限でのレセプタと通信する放出器にデジタル信号を選択的に切り替えることによって単一波長(λ)で動作し、それにより個別の光データ信号がそれぞれの光レセプタに継続的に送信される。次いで、受信された信号は、電気信号に変換されて戻される。この構成は単一波長で動作するので、ダイクロイックフィルタは必要ない。このシステムの最大出力は約10Gbpsである。
【0077】
ここで図6を参照すると、さらなる改良された光ファイバ・ロータリージョイントが、全体を参照番号60で示されている。このジョイントは、ここでも、チャネル選択器を備えるVSCEL送信機を有するものとして図示されている。VSCEL送信機は、個別の光源42A、42B、42C、・・・を含む。VSCEL送信機は、8個の個別の電気データストリームを供給され、各電気データストリームが2.5Gbpsのデータ伝送速度を有する。また、VSCEL送信機は、レゾルバ、エンコーダ、CPUなどから回転子位置入力信号を提供される。しかし、この構成では、供給される電気データ信号は、2つの異なる波長λ及びλのデジタル光信号に変換される。VSCEL送信機は、回転子61の外周面に提供された様々な放出器25A、25B、・・・に、合成の光信号を供給するように構成される。これらの放出器は、固定子に提供される4つの象限それぞれに配置された様々なピックアップに向かって光を接線方向で放出するように構成される。各ピックアップ機構は、参照番号31で各々示されるレセプタを含むものとして図示されており、レセプタは、ファイバ32及びファイバ束30を介して一連の受信機33と通信させる。VSCEL送信機は、各個の入力データストリームをそれぞれの光源に経路指定するためのスイッチを含み、光源は、適切な放出器と通信し、放出器は、回転子と固定子の間のその特定の相対角度位置に関して、対応する光信号を所定の光レセプタに送信するように構成され、それにより、各光放出器は、個別の光データ信号を、そのような相対角度位置でそのような関連の光レセプタに送信し、それにより、個別の光データ信号がそれぞれの光レセプタに継続的に送信される。ライン64が、2つの光信号(λ+λ)を含むものとして図示されており、VSCEL送信機にある様々な光源を、回転子に取り付けられた放出器と通信させる。同様に、レセプタへの送信後、ファイバ束も、両方の波長λ+λの合成信号を含むものとして図示されている。この構成では、ダイクロイックフィルタを使用して2つの信号を分離する。したがって、各受信機33は、λ受信機とλ受信機を含む。ここでも、これらそれぞれの出力が、それぞれ元々供給されている2.5Gbpsのデータレートで、アナログ電気信号に変換される。したがって、図6に示される構成は、4つの象限それぞれにレセプタを有する。この構成はまた、スイッチングと波長分割多重との両方を備える。したがって、このシステムの最大出力は20Gbps程度である。
【0078】
(修正形態)
本発明は、多くの変更及び修正を施すことができることを企図している。比較として図5と図6に示されるように、改良されたFORJは、スイッチングのみを含むことができ、又はスイッチングと波長分割多重とを含むこともできる。VCSEL送信機に供給される個別の電気入力データストリームは、単一波長でも複数波長でもよい。VSCEL送信機は、各個の入力データストリームをそれぞれの光源に選択的に経路指定し、光源は、適切な放出器と通信し、放出器は、回転子と固定子の間のその特定の相対角度位置に関して、対応する光信号を所定の光レセプタに送信するように構成され、それにより、各放出器は、個別の光データ信号を、そのような相対角度位置でそのような関連の光レセプタに送信し、それにより、個別の光データ信号がそれぞれの光レセプタに継続的に送信される。VSCEL送信機は12個の光源を有することができる。しかし、この数は絶対的なものではなく、送信機は、より多数又は少数の光源を有することもできる。光源は、1つの光源が故障した場合に別の光源が代わりに送信を継続するように、冗長性を有することがある。或いは、VSCEL送信機は、2つ以上の波長の光信号を提供するように構成することができる。
【0079】
図5及び図6は、固定子の4つの象限それぞれに光受信モジュールを図示しているが、そのような光受信モジュールの数は変更することができる。そのような光受信モジュールは、4つ未満でも、4つよりも多くてもよい。送信される光信号は、その成分に分解され、その電気的アナログ信号に変換されて戻される。
【0080】
以上、本発明によるFORJの複数の好ましい実施例を図示して説明し、それらの複数の修正形態を論じてきたが、当業者は、添付の特許請求の範囲によって定義されて差別化される本発明の精神から逸脱することなく様々な追加の変更及び修正を施すことができることを容易に理解されよう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転子と固定子の対向表面間のインターフェースを介するデジタル光信号の伝送を可能にするための光ファイバ・ロータリージョイントにおいて、
前記回転子及び前記固定子の一方に取り付けられた複数の光源であって、それぞれが、光信号を選択的に生成するように構成された第1の光源と、光信号を選択的に生成するように構成された第2の光源とを含む複数の光源と、
前記光源から受けた前記光信号を前記回転子及び前記固定子の他方の対向表面に向けて送信するために、前記回転子及び前記固定子の前記一方の表面に沿って離隔配置された第1の複数の光放出器と、
前記各光源それぞれから、関連する放出器に前記光信号を搬送するために、前記光源それぞれを前記光放出器それぞれと各々通信させる第1の複数の第1の光ファイバと、
前記回転子及び前記固定子の前記他方の表面上に、第2の円弧距離に沿って離隔配置された第2の複数の光レセプタと、
前記回転子及び前記固定子の前記他方に取り付けられた少なくとも1つの光検出器と、
前記光レセプタそれぞれを、前記光検出器と各々通信させる第2の複数の第2の光ファイバと
を有し、
前記光源、前記第1の光ファイバ、前記光放出器、前記光レセプタ、前記第2の光ファイバ、及び前記検出器は、前記光源から前記検出器に伝送される光信号の総伝搬遅延が、前記光信号のビット幅の約4分の1未満になるように構成及び配置されており、それによって前記光ファイバ・ロータリージョイントは、低減されたジッタで、前記インターフェースを介して前記光信号を伝送することができる
光ファイバ・ロータリージョイント。
【請求項2】
前記第1の光源は、通常時に前記光信号を生成するように構成される請求項1に記載の光ファイバ・ロータリージョイント。
【請求項3】
前記第2の光源は、前記第1の光源が前記光信号の生成に失敗している場合に前記光信号を生成するように構成される請求項2に記載の光ファイバ・ロータリージョイント。
【請求項4】
前記第1の光源が前記光信号を生成しているかどうかを感知するためのセンサと、
前記第1の光源が前記光信号の生成に失敗している場合に前記第2の光源に前記光信号を生成させるように構成されたスイッチと
をさらに有する請求項3に記載の光ファイバ・ロータリージョイント。
【請求項5】
前記スイッチは、前記第1の光源によって生成された前記光信号がないことが感知されると自動的に作動する請求項4に記載の光ファイバ・ロータリージョイント。
【請求項6】
関連する第1の光ファイバへの前記光信号の結合が実質的に途切れない請求項5に記載の光ファイバ・ロータリージョイント。
【請求項7】
前記光信号が、少なくとも約2.5Gbpsのデータ伝送速度で前記インターフェースを介して送信される請求項1に記載の光ファイバ・ロータリージョイント。
【請求項8】
前記第1の円弧距離と前記第2の円弧距離とが、異なる角度によって定められる請求項1に記載の光ファイバ・ロータリージョイント。
【請求項9】
前記光放出器が約30°の間隔で離隔配置され、前記第2の円弧距離が約36°である請求項8に記載の光ファイバ・ロータリージョイント。
【請求項10】
前記第1の光ファイバの長さが実質的に等しい請求項1に記載の光ファイバ・ロータリージョイント。
【請求項11】
前記第2の光ファイバの長さが実質的に等しい請求項1に記載の光ファイバ・ロータリージョイント。
【請求項12】
各第1の光ファイバのコアが、少なくとも約200ミクロンの直径を有する請求項1に記載の光ファイバ・ロータリージョイント。
【請求項13】
各第2の光ファイバのコアが、少なくとも約200ミクロンの直径を有する請求項1に記載の光ファイバ・ロータリージョイント。
【請求項14】
前記第1の複数の第1の光ファイバが、前記第2の複数の第2の光ファイバとは異なる請求項1に記載の光ファイバ・ロータリージョイント。
【請求項15】
前記第1の光ファイバと第2の光ファイバの長さが異なる請求項1に記載の光ファイバ・ロータリージョイント。
【請求項16】
前記第1の光ファイバがそれぞれ、その関連する光源から離れた周端部にコリメートレンズアセンブリを有する請求項1に記載の光ファイバ・ロータリージョイント。
【請求項17】
前記第2の光ファイバがそれぞれ、前記光検出器から離れた周端部にコリメートレンズアセンブリを有する請求項1に記載の光ファイバ・ロータリージョイント。
【請求項18】
前記ファイバそれぞれのコアがガラスである請求項1に記載の光ファイバ・ロータリージョイント。
【請求項19】
前記伝送すべき信号が、前記インターフェースを介する伝送に先立って様々な前記第1の光ファイバに結合され、それにより、そのような結合された信号が、前記複数の光放出器によって前記インターフェースを介して送信され、そのような送信された信号が、前記第2の光ファイバによって受信され、そのような受信された信号が、前記伝送すべき信号を再び生成するように光学的に多重分離される請求項1に記載の光ファイバ・ロータリージョイント。
【請求項20】
いくつかの前記第2の複数の光レセプタが、前記回転子及び前記固定子の前記他方の前記表面の周りに離隔配置される請求項1に記載の光ファイバ・ロータリージョイント。
【請求項21】
回転子と固定子の対向表面間のインターフェースを介するデジタル光信号の伝送を可能にするための光ファイバ・ロータリージョイントにおいて、
前記回転子及び前記固定子の一方に取り付けられた複数の光源であって、それぞれが、第1の波長で第1の光信号を選択的に生成するように構成された第1の光源と、第2の波長で第2の光信号を選択的に生成するように構成された第2の光源とを含む複数の光源と、
前記光源から受けた前記光信号を前記回転子及び前記固定子の他方の対向表面に向けて送信するために、前記回転子及び前記固定子の前記一方の表面に沿って離隔配置された第1の複数の光放出器と、
各光源それぞれから、関連する放出器に前記光信号を搬送するために、前記光源それぞれを前記光放出器それぞれと各々通信させる第1の複数の第1の光ファイバと、
前記回転子及び前記固定子の前記他方の表面上に、第2の円弧距離に沿って離隔配置された第2の複数の光レセプタと、
前記回転子及び前記固定子の前記他方に取り付けられた少なくとも1つの光検出器と、
前記光レセプタそれぞれを前記光検出器と各々通信させる第2の複数の第2の光ファイバとを
有し、
前記光源、前記第1の光ファイバ、前記光放出器、前記光レセプタ、前記第2の光ファイバ、及び前記検出器は、前記光源から前記検出器に伝送される光信号の総伝搬遅延が、前記光信号のビット幅の約4分の1未満になるように構成および配置されており、それによって前記光ファイバ・ロータリージョイントは、低減されたジッタで、前記インターフェースを介して前記光信号を伝送することができる
光ファイバ・ロータリージョイント。
【請求項22】
前記各光源が、前記第1の光信号を選択的に生成するように各々構成された2つ前記第1の光源と、前記第2の光信号を選択的に生成するように各々構成された2つの前記第2の光源とを含む請求項21に記載の光ファイバ・ロータリージョイント。
【請求項23】
前記第1の光源の一方は、通常時に前記第1の光信号を生成するように構成され、前記第1の光源の他方は、前記一方の第1の光源が前記第1の光信号を生成していない場合に前記第1の光信号を生成するように構成される請求項22に記載の光ファイバ・ロータリージョイント。
【請求項24】
前記第2の光源の一方は、通常時に前記第2の光信号を生成するように構成され、前記第2の光源の他方は、前記一方の第2の光源が前記第2の光信号を生成していない場合に前記第2の光信号を生成するように構成される請求項22に記載の光ファイバ・ロータリージョイント。
【請求項25】
前記回転子及び前記固定子の間の相対角度位置を決定するための位置決定デバイスと、
前記ジョイントに複数の個別の入力データストリームを供給するための手段と、
各個別の入力データストリームをそれぞれの前記光源に経路指定するためのスイッチであって、前記それぞれの光源が適切な前記放出器と通信し、前記放出器が、前記回転子及び前記固定子の間のその特定の相対角度位置において、対応する光信号を所定の光レセプタに送信するように構成され、それによって、前記各光放出器が、個別の光データ信号を、そのような相対角度位置でそのような関連する光レセプタに送信し、それによって、前記個別の入力データストリームが、前記回転子及び前記固定子の間の任意の角度位置で、それぞれの前記光レセプタに継続的に送信されるスイッチと
をさらに含む請求項21に記載の光ファイバ・ロータリージョイント。
【請求項26】
回転子と固定子の対向表面間のインターフェースを介したデジタル光信号の伝送を可能にするための方法において、
前記回転子及び前記固定子の一方に複数の光源を提供するステップであって、前記各光源が、光信号を選択的に生成するように構成された第1の光源と、光信号を選択的に生成するように構成された第2の光源とを含むステップと、
前記回転子及び前記固定子の前記一方の表面に沿って第1の複数の離隔配置された光放出器を提供するステップと、
それぞれの前記光源とそれぞれの前記光放出器との間に第1の複数の第1の光ファイバを提供するステップと、
前記光源に前記光信号を放出させるステップと、
前記第1の光ファイバに沿って前記光源から前記光放出器に前記光信号を搬送するステップと、
前記第1の光放出器に、前記回転子及び前記固定子の前記他方の対向表面に向けて前記インターフェースを介して前記光信号を送信させるステップと、
前記光放出器によって送られた前記光信号を受信するために、前記回転子及び前記固定子の前記他方の表面の第2の円弧距離に沿って第2の複数の離隔配置された光レセプタを提供するステップと、
前記回転子及び前記固定子の前記他方に少なくとも1つの光検出器を提供するステップと、
前記光レセプタによって受信された前記光信号を前記光検出器に伝送するステップと、
前記光源と前記検出器の間で伝送される前記光信号の総伝播遅延が前記光信号のビット幅の約4分の1未満になるように、前記光放出器及び前記光レセプタを位置決めするステップと
を含み、
それによって、低減されたジッタで、前記インターフェースを介した前記デジタル光信号の伝送を可能にする方法。
【請求項27】
前記第1の光源は、通常時に前記光信号を生成するように構成される請求項26に記載の方法。
【請求項28】
追加のステップとして、
前記第1の光源が前記光信号を生成しているかどうかを感知するステップと、
前記第1の光源が前記光信号の生成に失敗している場合に、前記第2の光源に前記光信号を生成させるステップと
をさらに含む請求項26に記載の方法。
【請求項29】
追加のステップとして、
前記送信すべき信号を、前記インターフェースを介した送信に先立って前記第1の光ファイバそれぞれに結合するステップと、
前記複数の光放出器によって前記インターフェースを介して前記信号を送信するステップと、
そのような送信された信号を前記第2の光ファイバによって受信するステップと、
前記送信された信号を、前記送信すべき信号を再び生成するために多重分離するステップと
をさらに含む請求項26に記載の方法。
【請求項30】
回転子と固定子の対向表面間のインターフェースを介したデジタル光信号の伝送を可能にするための方法において、
前記回転子及び前記固定子の一方に複数の光源を提供するステップであって、前記各光源が、第1の波長で第1の光信号を選択的に生成するように構成された第1の光源と、第2の波長で第2の光信号を選択的に生成するように構成された第2の光源とを含むステップと、
前記回転子及び前記固定子の前記一方の表面に沿って第1の複数の離隔配置された光放出器を提供するステップと、
それぞれの前記光源とそれぞれの前記光放出器との間に第1の複数の第1の光ファイバを提供するステップと、
前記光源に前記光信号を放出させるステップと、
前記第1の光ファイバに沿って前記光源から前記光放出器に前記光信号を搬送するステップと、
前記第1の光放出器に、前記回転子及び前記固定子の前記他方の対向表面に向けて前記インターフェースを介して前記光信号を送信させるステップと、
前記光放出器によって送信された前記光信号を受信するために、前記回転子及び前記固定子の前記他方の表面の第2の円弧距離に沿って第2の複数の離隔配置された光レセプタを提供するステップと、
前記回転子及び前記固定子の前記他方に少なくとも1つの光検出器を提供するステップと、
前記光レセプタによって受信された前記光信号を前記光検出器に伝達するステップと、
前記光源と前記検出器の間で伝送される前記光信号の総伝播遅延が前記光信号のビット幅の約4分の1未満になるように、前記光放出器及び光レセプタを位置決めするステップと
を含み、
それによって、低減されたジッタで、前記インターフェースを介した前記デジタル光信号の伝送を可能にする方法。
【請求項31】
追加のステップとして、
前記ジョイントに複数の個別の入力データストリームを供給するステップと、
前記回転子及び前記固定子の間の相対角度位置を決定するステップと、
適切な前記放出器に各入力データストリームを経路指定するステップであって、前記適切な放出器は、前記決定された相対角度位置において、対応する光信号を所定の光レセプタに送信し、それによって、そのような相対角度位置で、各光放出器が、そのような関連する光レセプタに個別の光データ信号を送信するステップと、
前記回転子及び前記固定子の任意の相対角度位置で、前記個別の光データ信号それぞれを前記光レセプタそれぞれに継続的に送信するステップと
をさらに含む請求項30に記載の方法。
【請求項32】
光ファイバネットワークに光信号を送信するように適合された光ファイバ送信機であって、
近位端を有する光ファイバと、
前記近位端を介して前記ファイバに光エネルギーを選択的に放出するように動作可能に構成された複数の光源と
を含む光ファイバ送信機。
【請求項33】
前記光源がそれぞれVCSEL送信機である請求項32に記載の光ファイバ送信機。
【請求項34】
前記ファイバがマルチモードファイバである請求項32に記載の光ファイバ送信機。
【請求項35】
前記マルチモードファイバが、少なくとも約200ミクロンのコア直径を有する請求項34に記載の光ファイバ送信機。
【請求項36】
前記光ファイバネットワークが光ファイバ・ロータリージョイントである請求項32に記載の光ファイバ送信機。
【請求項37】
前記光ファイバ送信機が、光ファイバ送受信機の一部である請求項32に記載の光ファイバ送信機。
【請求項38】
前記複数が2である請求項32に記載の光ファイバ送信機。
【請求項39】
前記光源はそれぞれ、同じ光信号を選択的に生成するように構成され、前記光源の一方は、通常時に光信号を生成するように構成され、前記光源の他方は、前記第1の光源が前記光信号を生成するのに失敗している場合に前記光信号を生成するように構成される請求項38に記載の光ファイバ送信機。
【請求項40】
前記第1の光源が前記光信号を生成しているかどうかを感知するためのセンサと、
前記第1の光源が前記光信号の生成に失敗している場合に前記第2の光源に前記光信号を生成させるように構成されたスイッチと
をさらに有する請求項39に記載の光ファイバ送信機。
【請求項41】
前記光源が、前記近位端を介して前記ファイバに異なる波長で光エネルギーを選択的に放出するように動作可能に構成される請求項32に記載の光ファイバ送信機。
【請求項42】
前記複数が4である請求項41に記載の光ファイバ送信機。
【請求項43】
前記第1の光源対の各光源が、第1の波長での光エネルギーを選択的に放出するように構成され、前記第2の光源対の各光源が、第2の波長での光エネルギーを選択的に放出するように構成される請求項42に記載の光ファイバ送信機。
【請求項44】
前記1対のうちの前記一方の光源は、通常時に前記光エネルギーを放出するように構成され、前記1対のうちの他方の光源は、前記1対の前記一方の光源が前記光エネルギーの放出に失敗している場合に光エネルギーを放出するように構成される請求項43に記載の光ファイバ送信機。
【請求項45】
前記光源がそれぞれVCSEL送信機である請求項44に記載の光ファイバ送信機。
【請求項46】
前記VCSEL送信機が、仮想長方形の頂点に配置され、隣接する送信機間の中心線間隔が約68〜72ミクロンである請求項45に記載の光ファイバ送信機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2013−513130(P2013−513130A)
【公表日】平成25年4月18日(2013.4.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−541979(P2012−541979)
【出願日】平成21年12月3日(2009.12.3)
【国際出願番号】PCT/US2009/006350
【国際公開番号】WO2011/068492
【国際公開日】平成23年6月9日(2011.6.9)
【出願人】(501188177)ムーグ インコーポレーテッド (24)
【Fターム(参考)】