説明

光プリンタヘッドおよび画像形成装置

【課題】 画像形成装置における発光素子の位置、および、画像形成装置におけるレンズアレイの位置、の双方を比較的高い精度で設定することができる、簡素な構成の光プリンタヘッドを提供すること。
【解決手段】 本発明の光プリンタヘッド30は、基体33と、基体33上に搭載された発光素子アレイ34と、発光素子アレイ34の上方に配置されたレンズアレイ35と、支持部材31とを備えており、支持部材31は、基体33が接合された基体支持面31Afと、レンズアレイ35が接合された、基体支持面31Afに略垂直なレンズ支持面31Bfと、光プリンタヘッド30の取付位置を規定する位置決め孔312a、312bとを有しており、位置決め孔312a、312bは、発光素子アレイ34が搭載された基体33の一方の主面33Aaよりも上側に配置されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子写真プリンタ等の露光手段として用いる光プリンタヘッド、および、この光プリンタヘッドを備えて構成される画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電子写真方式の複写機やプリンタなどの画像形成装置には、光を発するLEDチップと、該LEDチップの発した光を所定位置に結像するためのレンズと、を有して構成されたプリンタヘッドを備えて構成されているものがある。かかる画像形成装置において、電子写真感光体の表面になるべく微細な露光像を形成するには、光プリンタヘッドの光が結像される位置に、電子写真感光体の表面を正確に位置合わせする必要がある。レンズによる光の結像位置に、電子写真感光体の表面を正確に位置合わせするための機構を備えた光プリンタヘッドが、例えば特開平7−195735号公報に記載されている。特開平7−195735号公報に記載の光プリンタヘッドは、光プリンタヘッドの側に、発光素子からの光の進行方向に沿って突出したピン状の突出部を有し、この突出部が画像形成装置側の基準部材に当接されることで、画像形成装置における光プリンタヘッドの位置が規定されている。
【0003】
しかしながら、特開平7−195735号公報記載の光プリンタヘッドでは、LEDチップが配置された基板が載置される基台や放熱板等に、位置決め用のピンが固定されている。特開平7−195735号公報記載の光プリンタヘッドの場合、この基台や放熱板の、基板が載置されている領域の外側にピンを固定する必要があり、基台や放熱板が比較的大きくなるとともに、光プリンタヘッドの大きさも比較的大きくなっていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平7−195735号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、かかる課題に鑑み、画像形成装置における発光素子の位置、および、画像形成装置におけるレンズアレイの位置、の双方を比較的高い精度で設定することができる、簡素な構成の光プリンタヘッド、および画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の光プリンタヘッドは、基体と、該基体上に搭載された発光素子アレイと、該発光素子アレイの上方に配置されたレンズアレイと、支持部材とを備えており、該支持部材は、前記基体が接合された基体支持面と、前記レンズアレイが接合された、前記基体支持面に略垂直なレンズ支持面と、前記光プリンタヘッドの取付位置を規定する位置決め孔とを有しており、該位置決め孔は、前記発光素子アレイが搭載された前記基体の一方の主面よりも上側に配置されていることを特徴とする。
【0007】
また、本発明の光プリンタヘッドは、上記構成において、前記支持部材は、前記一方の主面に対して垂直な方向に突出した位置決め用凸部を有しており、前記位置決め孔は、前記位置決め用凸部に設けられていることを特徴とする。
【0008】
さらに、本発明の光プリンタヘッドは、上記構成において、前記位置決め孔は複数設けられており、少なくとも1つの前記位置決め孔において、該位置決め孔を通過し、かつ前
記一方の主面に垂直な方向の仮想直線が、前記基体と交わることを特徴とする。
【0009】
また、本発明の光プリンタヘッドは、上記構成において、前記基体は長尺形状を有し、前記一方の主面には、前記発光素子アレイが前記基体の長手方向に沿って複数並んで配置されており、前記位置決め孔は、前記発光素子アレイの配置領域に対して前記長手方向の外側に対応する前記支持部材における領域に設けられていることを特徴とする。
【0010】
さらに、本発明の光プリンタヘッドは、上記構成において、前記一方の主面には、前記発光素子アレイと、該発光素子アレイの駆動を制御する制御手段とが配置され、前記一方の主面の反対側に位置する他方の主面には、前記制御手段と接続したコネクタが設置されており、前記一方の主面における前記発光素子アレイの配置領域および前記支持部材における前記位置決め孔を含む領域に対して前記基体の長手方向の外側に対応する前記他方の主面における領域に、前記コネクタが配置されていることを特徴とする。
【0011】
また、本発明の光プリンタヘッドは、上記構成において、前記位置決め孔は、外部の基準部材の少なくとも一部が挿入されることで前記光プリンタヘッドの配置を規定することを特徴とする。
【0012】
本発明の画像形成装置は、上記いずれかの本発明の光プリンタヘッドと、円筒状の感光体と、前記光プリンタヘッドの前記位置決め孔に少なくとも一部が挿入されることで前記支持部材の配置を規定する基準部材と、該基準部材が前記位置決め孔に挿入された状態で、前記支持部材に対して前記レンズの光軸方向に平行な方向で前記基準部材側に向かう外力を付加する外力付加機構と、を有し、前記基準部材は、前記感光体と前記基体との間に位置することを特徴とする。
【0013】
また、本発明の画像形成装置は、上記構成において、前記外力付加機構は、前記支持部材のうち、前記基体支持面の裏面に位置する、前記位置決め孔に対応する領域に当接して外力を付加することを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
前記光プリンタヘッドおよび画像形成装置によれば、画像形成装置における発光素子の位置、および、画像形成装置におけるレンズアレイの位置、の双方を比較的高い精度で設定することができる。また、前記光プリンタヘッドは、比較的低いコストで製造することができる。また、前記光プリンタヘッドでは、比較的コンパクトな構成で、かつ高精細な画像を形成することができる。また、前記画像形成装置は、比較的低いコストで製造されたものであるが、比較的コンパクトで、かつ比較的高精細に画像を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】図1は、光プリンタヘッド30の概略構成を表す図であり、(a)はその斜視図であり、(b)は、蓋部材32を取り外した状態の光プリンタヘッド30の概略側面図である。また、図1(c)は光プリンタヘッド30を図1(a)の下側から見た図である。図1は、光プリンタヘッド30から接地配線13Cが取り外されている。
【図2】図1に示す光プリンタヘッドの概略断面図である。
【図3】画像形成装置Xに設けられる基準部材13Aの概略構成を表す図であり、(a)は基準部材13Aの斜視図、(b)は基準部材13Aの平面図、(c)は基準部材13Aの側面図、をそれぞれ示している。
【図4】光プリンタヘッド30を画像形成装置本体(後述する画像形成装置X)に設置した状態について説明する図である。図4(a)は概略斜視図、図4(b)は概略側面図である。なお、図4(a)では、説明のため、電子写真感光体10、ヘッド配置部13、および光プリンタヘッド30を、それぞれ離間させた状態で示している。
【図5】本発明の光プリンタヘッドを備えて構成される本発明の画像形成装置の一実施形態である、画像形成装置Xの概略構成図である。
【図6】(a)は電子写真感光体10の概略斜視図であり、図6(b)は、図6(a)に示すIIb−IIb線で切断した際の電子写真感光体10の概略断面図である。
【図7】本実施形態の光プリンタヘッドの製造方法の一例について説明する概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の一実施形態に係る画像形成装置および光プリンタヘッドについて、図1〜図7を参照しつつ具体的に説明する。光プリンタヘッド30は、支持部材31と蓋部材32とが組み合わされてなる筐体30A、複数の発光素子34a、制御手段である駆動IC38、およびコネクタ39が少なくとも備えられた基体33、各発光素子34aからの出射光を所定位置に結像する、複数のレンズ35aが配列されたレンズアレイ35、を備えて構成されている。
【0017】
光プリンタヘッド30の支持部材31は、例えば樹脂材料が成型されたものである。支持部材31の構成材料としては、例えばポリフェニレンスルファイド(PPS)やポリカーボネートなどの樹脂材料が挙げられる。なお、支持部材31の構成材料が樹脂材料である場合、成型などによって、より容易に所望の形状のものとすることができる。さらに、樹脂材料がガラス繊維を含有する場合、支持部材の強度を高めつつ、線膨張係数を小さくすることができる。また、蓋部材32は、金属材料が板金加工されて製造されたものである。支持部材31は、一方の側面が開放された形状であり、この開放部分を覆うように蓋部材32が配置されている。
【0018】
支持部材31は、基体支持部31Aと、基体支持部31Aと離間したレンズ支持部31Bと、を備えている。支持部材31は、その外表面に設けられた凸部31aおよび31b、接着部材注入口(貫通孔)31c、および収容部31dを有している。
【0019】
基体支持部31Aは基体支持面31Afを備え、この基体支持面31Afに基体33が接合されている。また、レンズ支持部31Bはレンズ支持面31Bfを備え、このレンズ支持面31Bfにレンズアレイ35が接合されている。
【0020】
支持部材31の基板支持部31Aは、基体33が載置される第1板状部31Aaと、第1板状部31Aaと略平行に設けられた第2板状部31Abとが、第1板状部31Aaの基板載置面と略垂直に延びた複数の梁状部31Acによって連結された構造をなしており、機械的強度が比較的高くされている。
【0021】
支持部材31に固定される基体33は、発光素子アレイ34および駆動IC38が一方の主面33Aaに配置された回路基板33Aが、土台基板33Bに載置されて構成されている。回路基板33Aの他方の主面33Abには、駆動IC38と接続されたコネクタ39が配設されている。また、基体33に備えられたコネクタ39は、支持部材31のコネクタ配置貫通孔31Dから露出されている。
【0022】
回路基板33Aは、矢印DE方向に延びた長尺形状で、本実施形態では略矩形状に形成されている。土台基板33Bは、例えば金属材料からなる板状の部材であって、土台基板33Bは、回路基板33Aおよび支持部材31の双方に比べて、例えば曲げ強度などの剛性が比較的高くされている。土台基板33Bは、回路基板33Aの強度を補強するとともに、発光素子アレイ34の駆動により生じる熱を光プリンタヘッドの外部に放熱する。回路基板33Aと土台基板33Bとは、例えば粘着テープや接着材等で接合されている。回
路基板33A、土台基板33Bは、いずれも長尺形状をなす。
【0023】
発光素子アレイ34は、回路基板33Aの図中上側の主面33Aa上に、複数配置されている。発光素子アレイ34は、複数の発光素子34aが、基体33の長尺方向に沿って並ぶよう、複数配列されている。この発光素子34aとしては、発光ダイオード、サイリスタ、有機や無機のエレクトロルミネセンス(EL)、液晶シャッタなどが挙げられる。
【0024】
駆動IC38は、外部からの画像データに基づいて発光素子34aの駆動を個別制御するためのものであり、回路基板33Aの導電パターンを介して各発光素子34aに電気的に接続されており、回路基板33A上に配置されている。
【0025】
コネクタ39は、回路基板33Aの、発光素子アレイ34や駆動IC38が配置された一方の主面33Aaと反対側の他方の主面33Abに設置されている。コネクタ39は、発光素子アレイ34の配置領域Dの端部から、例えば30mm以内の領域に設けられている。なお、本明細書において、コネクタが配置領域Dの端部から30mm以内に設けられているとは、配置領域Dの端部から30mm離間した位置を通り、回路基板33Aの表面に垂直な平面と、配置領域Dの端部を通り回路基板33Aの表面に垂直な平面と、で挟まれた間隙領域に、コネクタの少なくとも一部が含まれていることをいう。なお、各凸部の配置領域Dからの離間距離は、なるべく小さい方が好ましく、例えば20mm以内が好ましく、さらには10mm以内であることが、より好ましい。
【0026】
基体33は、支持部材31の基板支持部31Aに、接着部材36によって接合されている。接着部材36としては、例えばシアノアクリレートや、アクリル系やエポキシ系などの樹脂系接着剤が挙げられる。接着部材36は、基板支持部31Aの基体支持面31Afと、土台基板33Bの図中下側の主面33Bbとの間隙に注入され、基体33と支持部材31とを接合している。接着部材36が、例えば熱硬化性の樹脂系接着剤からなる場合、該接着剤が、支持部材31Aに設けられている接着部材注入口(貫通孔)31cから、土台基板33Bの図中下側の主面33Bbに向けて注入されて、基体支持部31Aと土台基板33Bの間隙に広げられ、これを熱硬化させることで形成される。接着部材36の厚みは、支持部材31の基体支持面31Afの最大高さRmaxより大きい値に設定されている。これにより、基体支持面31Afの表面形状(凹凸)によって、支持部材31に対して基体33の配置位置がずれることが抑制され、ひいては、支持部材31の基準面311a,311bと、基体33の各発光素子34aとの相対位置が、基体支持面31Afの表面形状(凹凸)に応じて、設定状態から変動することが抑制される。ここで、最大高さRmaxとは、ISO規格468−1982に準拠するJIS規格B0601−1994号で規定される測定方法によって測定される値をいう。
【0027】
封止部材37は、接着部材注入口31cを封止し、各発光素子34aの発する光を遮る。本実施形態の封止部材37は、接着部材注入口31cに位置する接着部材36を補強し、基体33と支持部材31との接着性を維持するための機能も有している。また、封止部材37は、支持部材31のコネクタ配置貫通孔31Dを閉塞するように、コネクタ配置貫通孔31Dの内部にも供給されている。封止部材37の構成材料としては、例えばエポキシ系やシリコーン系などの樹脂材料が挙げられる。封止部材37が熱硬化性樹脂からなる場合、液状の樹脂を接着部材注入口31cから注入し、接着部材36表面および接着部材注入口31cの内面部分の一部に被着し、これを熱硬化させることにより形成することができる。なお、封止部材37が弾性体である場合、例えば発光素子34の発光にともなって熱が生じた場合でも、熱膨張に伴う応力を緩和させることができ、発光時における発光素子等の位置変動を抑制するうえで好適である。
【0028】
支持部材31は、レンズ支持部31Bに、凸部31a,31bが設けられている。凸部
31a,31bは、基準面311a,311bと、位置決め孔312a,312bと、を有している。
【0029】
凸部31aおよび31bは、図に示すように、発光素子34aの配置領域Dを挟むように、配置領域Dに対して長尺方向にずれた外側部分に配置されている。凸部31bは、発光素子アレイ34の配置領域Dとコネクタ39との間隙に対応する部分に設けられている。支持部材31では、発光素子からの光の進行方向の側から見た状態で、基体支持部31Aに載置された回路基板33Aの少なくとも一部と、レンズ支持部31Bの、各凸部31aおよび31bが重なって配置されている。
【0030】
基準面311a,311bは、光プリンタヘッド30が設置される後述の画像形成装置X(図5参照)における、光プリンタヘッド30の矢印AB方向における位置基準となる。より具体的には、電子写真感光体10が設置された画像形成装置Xにおける、支持部材31のレンズアレイ35の光軸方向に沿った方向の位置基準となり、ひいては、各レンズ35aの一方の焦点Tc2の、画像形成装置Xにおける位置の基準となる。画像形成装置Xにおける上記一方の焦点Tc2の位置は、画像形成装置Xにおける、各発光素子34aからの光の結像位置である。この基準面311a,311bは、比較的高い平面度を有している。ここで、平面度とは、ISO規格1101に準拠する、JIS規格B0021:1984で規定される普通公差のことを指す。本実施形態では、この普通公差が、例えば0.1×10−1以上0.5以下に設定されている。
【0031】
位置決め孔312a,312bは、支持部材31の矢印DE方向における指標となる配列指標部として機能している。本実施形態では、位置決め孔312aと312bとが、光プリンタヘッド30における発光素子34aの配置領域Dを挟むように設けられており、この配置領域Dに配置される発光素子34aの配列方向の指標としても機能している。本実施形態では、位置決め孔312bは、矢印AB方向から視して長軸を有しており、その軸方向が矢印DE方向に沿っている。
【0032】
光プリンタヘッド30では、位置決め孔312aおよび312bが、基体33の主面33Aaよりも上側に配置されている。かかる光プリンタヘッド30では、基体33の主面33Aaに対応する領域に、位置決め孔312aおよび312bが配置されており、基体33の主面33Aaに対応する領域より外側に位置基準を設ける場合と比較して、光プリンタヘッドを比較的コンパクトに構成している。ここで上側とは、基体33の一方の主面33Aaからレンズアレイ35に向かう側のことをいう。なお、本発明における位置決め孔は、支持部材を貫通していても、していなくともよい。
【0033】
レンズアレイ35は、複数のレンズ35aが配列されてなり、発光素子アレイ34の各発光素子34aから出射する光を所定の結像位置に集光させる。各レンズ35aは、矢印DE方向に配列されている。レンズアレイ35は、各レンズ35aの二つの焦点Tc1,Tc2のうち一方の焦点Tc1に各発光素子34aが位置するよう、支持部材31のレンズ支持部31Bに位置合わせされて固定されている。より具体的には、支持部材31の基準面311a,311bと所定の位置関係となるように、支持部材31に固定された基体33の各発光素子34aが、レンズアレイ35の焦点Tc1に位置するよう、支持部材31の基準面311a,311bに対してレンズアレイ35が位置合わせされて、支持部材31のレンズ支持面31Bfにレンズアレイ35が接合固定されている。
【0034】
光プリンタヘッド30では、発光素子34aが配置された回路基板33Aと、発光素子34aからの光を所定の結像位置に集光させるレンズアレイ35とを1つの支持部材31に固定し、この支持部材31が位置決め用の凸部31aや31bを有している。このような構成によると、発光素子34aが配置された基板33Aとレンズアレイ35との双方を
、支持部材31に対し直接設置しているので、発光素子34aとレンズアレイ35との相互の位置関係を高精度に設定することができる。このため、光プリンタヘッド30を後述する画像形成装置X(図5参照)に設置した際、画像形成装置Xにおける発光素子34aの位置、および画像形成装置Xにおけるレンズアレイ35の位置、の双方の精度を同時に確保することができる。ひいては、画像形成装置Xにおける、発光素子34aからの光の結像位置を、感光体層10bの表面に高精度に位置合わせしておくことができる。
【0035】
蓋部材32は、回路基板33Aとレンズアレイ35とが配置された状態の支持部材31の開口部を閉塞するように配置されている。蓋部材32は、例えば接着剤等によって、支持部材31と接着されて固定されている。蓋部材32は、例えば金属材料からなっているため、樹脂材料からなる支持部材31と比べて、導電性が比較的高くなっている。この蓋部材32には、光プリンタヘッド30においてコネクタ39が露出されている側に突出した突出部32aが設けられており、この突出部32aに、後述する画像形成装置Xに設けられた接地配線13Cが接続されている。蓋部材32は、回路基板33Aにおける発光素子34aの配置方向(配列方向)に沿って連続した板状部材である。蓋部材32は、複数の発光素子34a全体を覆うように、支持部材31に当接して設けられている。
【0036】
比較的小型の画像形成装置において、光プリンタヘッド30と、例えば後述する帯電装置12との間隔は比較的小さい。帯電装置12等によって発生した電荷が、光プリンタヘッド30の側に流れても、流れてきた電荷は、蓋部材32を介してグランドに流れていく。光プリンタヘッド30では、回路基板33Aへの電荷の流れ込みを、回路基板33A全体にわたって抑制することができる。本実施形態の光プリンタヘッド30では、蓄積される電気量を小さく抑え、駆動IC38や発光素子アレイ34の誤動作や損傷を抑制することができる。
【0037】
光プリンタヘッド30では、配置領域Dおよび凸部31bのいずれに対しても長尺方向にずれた外側部分に、蓋部材32の突出部32aが配置されている。このため、突出部32aに、画像形成装置Xの接地配線13Cと接続した端子13Cを着脱する作業に際して、突出部32aに何らかの外力が加わっても、配置領域Dにある発光素子アレイ34に対するこの外力の影響は、比較的低く抑制される。このため、光プリンタヘッド30では、発光素子アレイ34の配置領域Dの撓みや捩れが抑制され、レンズアレイ35による集光位置のずれも抑制されている。
【0038】
光プリンタヘッド30において、支持部材31は、基体支持部31A、レンズ支持部31B、凸部31aや31b、コネクタ配置貫通孔31Dなどを備え、比較的複雑な形状をしている。光プリンタヘッド30では、かかる複雑な形状の支持部材31については、樹脂材料を成型することで比較的安価に作製している。一方、帯電装置12等から流入する電荷をグランドに逃がす蓋部材32は、凹凸の少ない比較的単純な形状としている。蓋部材32は、例えば金属材料の板金によって比較的安価に作製することができる。すなわち、本実施形態の光プリンタヘッド30は、比較的高い形状精度、すなわち比較的高い光の結像位置の精度をもちながら、比較的安価な構成となっている。
【0039】
本実施形態では、光プリンタヘッド30は、画像形成装置Xに設置される。画像形成装置Xには、基準部材13Aと、基準部材13Aと外力付加機構13Bとが備えられている。
【0040】
図3に示すように、基準部材13Aは、当接面13Aaと、挿入突起部13Abと、開口部13Acと、をそれぞれ有している。基準部材13Aは、電子写真感光体10と光プリンタヘッド30との間隙に配置されている。図4に示すように、ヘッド配置部13は、基準部材13Aと外力付加機構13Bと、接地配線13Cとを備えて構成されている。
【0041】
画像形成装置Xにおいて、光プリンタヘッド30は、凸部31a,31bが、画像形成装置Xの装置本体1に固定された基準部材13Aに当接されることで、装置本体1における光プリンタヘッド30の配置位置が設定されている。外力付加機構13Bは、光プリンタヘッド30に設定された外力付加領域に、レンズアレイ35の各レンズ35aの光軸方向に沿って外力を付加する。外力付加機構13Bは、2つのスプリング13Baを備え、各スプリング13Baによって光プリンタヘッド13の外力付加領域に外力を付加する。光プリンタヘッド30の外力付加領域は、支持部材31のうち、基体支持面31Afの裏面に位置する、位置決め用凸部31aおよび31bに対応する領域に設けられている。本実施形態では、基体支持面31Afの裏面の、位置決め用凸部31aおよび31bから回
路基板33の一方の主面33Aに下ろした垂線(図4(b)中の点線)と交わる所定領域に設定されている。支持部材31の裏面には、この外力付加領域に対応する部分に突起31Eが設けられている。この突起31Eは、スプリング13Baを当接させる際の位置基準となるとともに、スプリング13Baの位置ずれも防止する。
【0042】
図4(b)に示すように、当接面13Aaは、光プリンタヘッド30を構成する支持部材31に設けられた、凸部31aの基準面311aおよび凸部31bの基準面311bと当接し、画像形成装置Xにおける光プリンタヘッド30の位置を規定する。より詳しくは、支持部材31のレンズ35aの光軸方向に沿った方向の位置を規定し、ひいては、画像形成装置Xにおけるレンズ35aの他方の焦点Tc2の位置を規定する。本実施形態では、この他方の焦点Tc2が、電子写真感光体10の感光体層10bの表面に位置するよう、基準部材13Aが、装置本体1の所定位置に予め設定されている。
【0043】
挿入突起部13Abは、光プリンタヘッド30の支持部材31の凸部31aの位置決め孔312a、および凸部31bの位置決め孔312bに挿入されて、この凸部31aおよび凸部31bの、上記光軸方向と垂直な方向の位置を設定する。ひいては、画像形成装置Xにおける、発光素子34aの配列方向およびレンズ35aの配列方向を規定する。本実施形態では、発光素子34aの配列方向およびレンズ35aの配列方向が、電子写真感光体10の軸方向と略一致するよう、基準部材13Aが装置本体1に予め配置されている。開口部13Acは、光プリンタヘッド30の発する光を通過させるためのものであり、レンズアレイ35と対向する領域に形成されている。
【0044】
光プリンタヘッド30では、1つの凸部が、光軸方向に沿った位置を規定する光軸位置規定面(311aおよび311b)と、光軸と略垂直な方向に沿った位置を規定する水平位置規定部(312aおよび312b)と、の双方を備えており、比較的小さな凸部のみで、画像形成装置Xにおける光プリンタヘッド30の3次元位置を高精度に設定することができる。ひいては、光プリンタヘッド30および画像形成装置Xを、比較的コンパクトに形成しつつ、比較的高精細な画像を形成することができる。
【0045】
また、光プリンタヘッド30が設置される画像形成装置Xは、基準部材13Aと外力付加機構13Bとを有している。画像形成装置Xは、光プリンタヘッド30の位置決め用の凸部31aおよび31bと、画像形成装置Xの基準部材13Aとの当接状態を良好に維持することができ、画像形成装置Xにおける光プリンタヘッド30からの発光の結像位置を、比較的高精度に維持する。画像形成装置Xでは、装着されている光プリンタヘッド30に対し、発光素子アレイ34の配置領域Dの外側部分にのみ外力が加わることになる。なお、画像形成装置Xでは、上述のように、コネクタ着脱作業に際しても、発光素子アレイ34の配置領域Dの外側部分にのみ外力が加わる。すなわち、画像形成装置Xでは、光プリンタヘッド30が装着されている状態で、この光プリンタヘッド30における発光素子アレイ34の配置領域Dに捩れや歪みが生じるような外力が加わることは抑制されている。これにより、画像形成装置Xにおける光プリンタヘッド30からの発光の結像位置の変動が抑制され、比較的高画質な画像の形成が可能である。本発明の画像形成装置Xは、比較的低いコストで製造されたものであるが、比較的高精細に画像を形成することができる。
【0046】
図5に示した画像形成装置Xは、電子写真感光体10、帯電装置12、ヘッド配置部13、現像装置14、転写装置15、定着装置16、クリーニング装置17、および除電装置18を備えた装置本体1に、光プリンタヘッド30が装着されて構成されている。
【0047】
図6に示すように、電子写真感光体10は、画像信号に基づいた静電潜像およびトナー像が形成されるものであり、図5の矢印A方向に回転可能とされている。図6にも示しているように、電子写真感光体10は、円筒状基体10aの外周面に、感光層10bを形成して構成されたものである。
【0048】
円筒状基体10aは、少なくとも表面に導電性を有するものであり、たとえばアルミニウムなどにより形成されている。
【0049】
感光層10bは、アモルファスシリコンなどの無機半導体や有機半導体から成る光導電層を被着させた構造を有しており、光導電層に光プリンタヘッド30からの光が照射されると、光導電層の比抵抗を急激に低下させて、光導電層に所定の潜像を形成するものである。感光層10bはまた、円筒状基体10aからのキャリアの注入を阻止するためのキャリア注入阻止層や電子写真感光体10の表面を保護するための表面層を備えたものであってもよい。
【0050】
帯電装置12は、電子写真感光体10の表面を、光導電層の種類に応じて、正極性または負極性に一様に帯電させるためのものである。帯電装置12は、例えば高圧コロナ放電によって電子写真感光体10の表面を、例えば100〜1000Vに帯電させる。画像形成装置Xは比較的小型化であり、光プリンタヘッド30と帯電装置12との間隔は比較的小さい。
【0051】
光プリンタヘッド30は、電子写真感光体10の表面に静電潜像を形成するために、駆動信号に応じて電子写真感光体10(感光層10b)の表面に光を照射する。
【0052】
画像形成装置Xの装置本体1には、電子写真感光体10が所定位置に固定されており、この電子写真感光体10に対する特定位置に、基準部材13Aが固定されている。
【0053】
画像形成装置Xは、例えば図示しないCPUやメモリ等を有するコンピュータからなる、画像形成装置X全体の動作を制御する制御手段を備えている。制御手段は、画像形成装置Xの外部から入力された画像信号を、光プリンタヘッド30の駆動用信号に変換して光プリンタヘッド30に出力する。制御手段は、また、画像形成装置Xの、電子写真感光体10、帯電装置12、現像装置14、転写装置15、定着装置16、クリーニング装置17、および除電装置18等とも接続されており、画像形成処理における各部の動作を制御する。この制御手段は、図示しない、例えばマウスやキーボード等からなる操作情報受付手段や、CD−ROMドライブやモデム等の画像信号受付手段等を有している。制御手段は、外部から受け付けた操作指示および画像信号に応じて各部の動作を制御して、受け付けた画像信号に応じた画像を形成させる。
【0054】
図5に示した現像装置14は、電子写真感光体10の静電潜像を現像してトナー像を形成するためのものである。この現像装置14は、現像剤を保持しているとともに、現像スリーブ14aを備えている。
【0055】
現像スリーブ14aは、電子写真感光体10と現像スリーブ14aとの間の現像領域に現像剤を搬送する役割を果すものである。
【0056】
現像装置14においては、現像スリーブ14aにより摩擦帯電したトナーが一定の穂長に調整された磁気ブラシの形で搬送され、電子写真感光10と現像スリーブ14aとの間の現像域において、このトナーによって静電潜像が現像されてトナー像が形成される。トナー像の帯電極性は、正規現像により画像形成が行われる場合には、電子写真感光体10の表面の帯電極性と逆極性とされ、反転現像により画像形成が行われる場合には、電子写真感光体10の表面の帯電極性と同極性とされる。
【0057】
転写装置15は、電子写真感光体10と転写装置15との間の転写領域に給紙された記録紙Pにトナー像を転写するためのものであり、転写用チャージャ15aおよび分離用チャージャ15bを備えている。この転写装置15では、転写用チャージャ15aにおいて記録紙Pの非記録面がトナー像とは逆極性に帯電され、この帯電電荷とトナー像との静電引力によって、記録紙P上にトナー像が転写される。転写装置15ではさらに、トナー像の転写と同時的に、分離用チャージャ15bにおいて記録紙Pの背面が交流帯電させられ、記録紙Pが電子写真感光体10の表面から速やかに分離させられる。
【0058】
なお、転写装置15としては、電子写真感光体10の回転に従動し、かつ電子写真感光体10とは微小間隙(通常、0.5mm以下)を介して配置された転写ローラを用いることも可能である。この場合の転写ローラは、たとえば直流電源により、電子写真感光体10上のトナー像を記録紙P上に引きつけるような転写電圧を印加するように構成される。このような転写ローラを用いる場合には、分離用チャージャ15bのような転写材分離装置は省略することもできる。
【0059】
定着装置16は、記録紙Pに転写されたトナー像を定着させるためのものであり、一対の定着ローラ16a、16bを備えている。この定着装置16では、一対のローラ16aおよび16bの間に記録紙Pを通過させることにより、熱、圧力などによって記録紙Pに対してトナー像が定着させられる。画像形成装置Xでは、このようにして、記録紙Pに画像が記録される。
【0060】
クリーニング装置17は、電子写真感光体10の表面に残存するトナーを除去するためのものであり、クリーニングブレード17aを備えている。このクリーニング装置17では、クリーニングブレード17aによって、電子写真感光体10の表面に残存するトナーが掻き取られて回収される。クリーニング装置17において回収されたトナーは、現像装置14内にリサイクルするようにしてもよい。
【0061】
除電装置18は、電子写真感光体10の表面電荷を除去するためのものである。この除電装置18は、たとえば光出射により、電子写真感光体10の表面電荷を除去するように構成されている。クリーニング装置17および除電装置18の動作によって、電子写真感光体10の表面の状態は、初期状態(すなわち、トナーが付着しておらず、かつ帯電していない状態)にリセットされ、帯電装置12から定着装置16における画像形成に再び送られる。画像形成装置Xでは、このようにして、連続して供給される記録媒体Pに、画像を形成・記録する。
【0062】
なお、上述のように本実施形態の画像形成装置Xでは、発光素子34aが設置された回路基板33Aの主面と電子写真感光体10との間隙で、支持部材31の各凸部31aおよび31bと装置側の基準部材13Aとが当接している。すなわち、電子写真感光体10と光プリンタヘッド30との間で、装置側の基準部材13Aと光プリンタヘッド30側の凸部31aおよび31bとが当接し、画像形成装置Xにおける光プリンタヘッド30の位置
が設定されている。これにより、画像形成装置Xが比較的コンパクトに構成されている。
【0063】
なお、上述の実施形態では、支持部材31に設けられた凸部31aおよび凸部31bは、突出方向に沿った断面が略円柱形状となっている。本発明において、この凸部の形状については特に限定されない。例えば、突出方向に沿った断面の形状が四角形であってもよく、また、三角形や五角形以上の多角形状であってもよい。
【0064】
また、本発明において、水平位置規定部は、位置決め孔によって構成されていることに限定されない。例えば、支持部材の凸部の光軸位置規定面から突出した、位置決め用突出部を設け、この位置決め用突出部を、画像形成装置側の基準部材に設けられた凹部に係合させることで、画像形成装置における光の結像位置の上記水平位置を規定してもよい。
【0065】
また、上述の実施形態では、光プリンタヘッド30の外力付加機構13Bは、2つのスプリング13Baを備え、各スプリング13Baによって光プリンタヘッド30の外力付加領域に外力を付加する。本発明の画像形成装置が備える外力付加機構は、このようにスプリングを備えて構成されたものでなくともよい。本発明の画像形成装置が備える外力付加機構は、特に限定されない。
【0066】
本実施形態の支持部材31は、例えば以下のように製造することができる。図7に示すように、支持部材31は、2つの金型72Aおよび72Bとスライドピン72Cと、を用いたモールド成型プロセスによって製造されうる。具体的には、図7(a)に示すように、2つの金型72Aおよび72Bを組み合わせた間隙に樹脂材料を封入して、この樹脂材料を固化することで、樹脂材料からなる1つの支持部材31を製造する。樹脂材料を封入する際、凸部31aも一体に成型するが、凹部312aおよび凹部312bに対応する部分には、スライドピン72Cの先端部分を配置しておく。金型72Aにはスライドピン72Cを挿通させることができる貫通孔72Aaが設けられており、この貫通孔72Aaにスライドピン72Cが配置された状態で樹脂材料が封入される。
【0067】
樹脂材料が固化された後、図7(b)に示すように、スライドピン72Cが貫通孔72Aaから抜き出される。スライドピン72Cが抜き出されることで、図7(c)に示すように、金型72Aと金型72Bとが、引っ掛かりなどの物理的障壁もなく、成型された支持部材31から引き剥がすことが可能となっている。このようにスライドピンを利用すると、凹部を備えた凸部を備えた支持部材を、樹脂材料を成型して容易に製造することができる。
【0068】
本発明は、電子写真方式を採用した画像形成装置に限らず、たとえば感光紙などの感光性媒体に光を照射して感光性媒体に画像形成する画像形成装置に対しても適用することができる。また、ドラム状の感光体に画像を形成することに限定されず、例えば同一平面に沿って搬送されるフィルム状の感光体に画像を形成してもよい。
【0069】
以上、本発明の光プリンタヘッド、および画像形成装置について説明したが、本発明の光プリンタヘッドおよび画像形成装置は、上記実施例に限定されるものでなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良および変更を行ってもよいのはもちろんである。
【符号の説明】
【0070】
1 装置本体
10 電子写真感光体
10a 円筒状基体
10b 感光層
12 帯電装置
13 ヘッド配置部
13A 基準部材
13B 外力付加機構
13C 接地配線
14 現像装置
14a 現像スリーブ
15 転写装置
15a 転写用チャージャ
15b 分離用チャージャ
16 定着装置
16a、16b 定着ローラ
17 クリーニング装置
17a クリーニングブレード
18 除電装置
30 光プリンタヘッド
30A 筐体
31 支持部材
31A 基体支持部
31Af 基体支持面
31B レンズ支持部
31Bf レンズ支持面
31a、31b 凸部(位置決め用凸部)
31c 貫通孔(接着部材注入口)
32 蓋部材
32a 突部
33 基体
33A 回路基板
33Aa 一方の主面
33Ab 他方の主面
33B 土台基板
34 発光素子アレイ
34a 発光素子
35 レンズアレイ
36 接着部材
37 封止部材
38 駆動IC(制御手段)
39 コネクタ
311a、311b 基準面
312a、312b 位置決め孔
D 配置領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基体と、該基体上に搭載された発光素子アレイと、該発光素子アレイの上方に配置されたレンズアレイと、支持部材とを備えており、
該支持部材は、前記基体が接合された基体支持面と、前記レンズアレイが接合された、前記基体支持面に略垂直なレンズ支持面と、前記光プリンタヘッドの取付位置を規定する位置決め孔とを有しており、
該位置決め孔は、前記発光素子アレイが搭載された前記基体の一方の主面よりも上側に配置されていることを特徴とする光プリンタヘッド。
【請求項2】
前記支持部材は、前記一方の主面に対して垂直な方向に突出した位置決め用凸部を有しており、
前記位置決め孔は、前記位置決め用凸部に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の光プリンタヘッド。
【請求項3】
前記位置決め孔は複数設けられており、少なくとも1つの前記位置決め孔において、該位置決め孔を通過し、かつ前記一方の主面に垂直な方向の仮想直線が、前記基体と交わることを特徴とする請求項1または2に記載の光プリンタヘッド。
【請求項4】
前記基体は長尺形状を有し、
前記一方の主面には、前記発光素子アレイが前記基体の長手方向に沿って複数並んで配置されており、
前記位置決め孔は、前記発光素子アレイの配置領域に対して前記長手方向の外側に対応する前記支持部材における領域に設けられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の光プリンタヘッド。
【請求項5】
前記一方の主面には、前記発光素子アレイと、該発光素子アレイの駆動を制御する制御手段とが配置され、前記一方の主面の反対側に位置する他方の主面には、前記制御手段と接続したコネクタが設置されており、
前記一方の主面における前記発光素子アレイの配置領域および前記支持部材における前記位置決め孔を含む領域に対して前記基体の長手方向の外側に対応する前記他方の主面における領域に、前記コネクタが配置されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の光プリンタヘッド。
【請求項6】
前記位置決め孔は、外部の基準部材の少なくとも一部が挿入されることで前記光プリンタヘッドの配置を規定することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の光プリンタヘッド。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれか1項に記載の光プリンタヘッドと、
円筒状の感光体と、
前記光プリンタヘッドの前記位置決め孔に少なくとも一部が挿入されることで前記支持部材の配置を規定する基準部材と、
該基準部材が前記位置決め孔に挿入された状態で、前記支持部材に対して前記レンズの光軸方向に平行な方向で前記基準部材側に向かう外力を付加する外力付加機構と、を有し、前記基準部材は、前記感光体と前記基体との間に位置することを特徴とする画像形成装置。
【請求項8】
前記外力付加機構は、前記支持部材のうち、前記基体支持面の裏面に位置する、前記位置決め孔に対応する領域に当接して外力を付加することを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−162083(P2012−162083A)
【公開日】平成24年8月30日(2012.8.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−60064(P2012−60064)
【出願日】平成24年3月16日(2012.3.16)
【分割の表示】特願2009−538972(P2009−538972)の分割
【原出願日】平成20年8月29日(2008.8.29)
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】