説明

光ローゼット

【課題】塵埃の侵入を防ぐことが可能な簡易な構造の光ローゼットの提供。
【解決手段】光ローゼット1が身2と、身2に離脱可能に嵌合する蓋3とによって形成される。身2は、底部21の周縁に第1周壁部22を有する。第1周壁部22には、第1周壁部22を貫通していて、出力用光ケーブル11を導くことができる溝26が第1周壁部22の周方向における複数の部位に形成される。蓋3は、頂部31の周縁に第2周壁部32を有する。第2周壁部32は、第1周壁部22の内側および外側のいずれかに嵌合するもので、第1周壁部22の溝26に進入して、溝26を塞ぐことが可能な突出部36を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、光ケーブルどうしを接続するのに好適なローゼットに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、屋外から屋内へ導かれた入力側の光ケーブルと、屋内の機器につながる出力側の光ケーブルとを接続するための光ローゼットは公知ないし周知である。例えば、http://www.fujikura.co.jp/cnc/boxes.html(非特許文献1)に掲載の光成端箱FDB−PR−12SCは、プレ配線モジュール型のもので、入力側の光ケーブルと出力側の光ケーブルとを屋内において接続するのに使用することができる。この光成端箱は、基盤部材とそれにかぶせるカバー部材とで構成されている。基盤部材では、光成端箱の外側から導入された入力側の光ケーブルがモジュール型コネクタにまで延びているから、そのコネクタに出力側のコネクタを差し込むことによって、入力側の光ケーブルと出力側の光ケーブルとを接続することができる。
【非特許文献1】http://www.fujikura.co.jp/cnc/boxes.html
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
前記光成端箱の如き光ローゼットでは、入力側の光ケーブルを進入させる位置と、出力側のコネクタを差し込むべき入力側のコネクタの位置とが固定されているから、例えばFTTH(Fiber To The Home)サービスの作業現場において、入力側の光ケーブルが延びる方向と出力側の光ケーブルが延びる方向とを光成端箱の近傍において調整したいという場合の要望に応えることができない。
【0004】
そこで、この発明は、入力側の光ケーブルが延びる方向と出力側の光ケーブルが延びる方向とを調整することができる光ローゼットの提供を課題にしている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記課題を解決するために、この発明が対象とするのは、入力用光ケーブルと出力用光ケーブルとを接続するための光ローゼットである。
【0006】
かかる光ローゼットにおいて、この発明が特徴とするところは、次のとおりである。前記出力用光ケーブルの末端部分と前記末端部分に取り付けられた出力用コネクタとを収納可能に形成された身と、前記身に離脱可能に嵌合して前記身を閉じることが可能な蓋とによって前記光ローゼットが形成される。前記身は、底部と、該底部に対して該底部の周縁から起立する第1周壁部とを有する。前記第1周壁部には、前記出力用光ケーブルを前記身の内側から外側に向かって導くことができるように前記第1周壁部を貫通する溝が前記第1周壁部の周方向における複数の部位に形成されている。第1周壁部にはまた、前記入力用光ケーブルの末端部分に取り付けられた入力用コネクタを進入退却させる前記光ローゼットの開口の一部分を成す第1開口が形成されている。前記蓋は、頂部と、該頂部の周縁に形成されていて前記第1周壁部の内側および外側のいずれかに離脱可能に嵌合する第2周壁部とを有する。前記第2周壁部には、前記蓋によって前記身を閉じたときに、前記溝のそれぞれに進入して前記溝を前記身の内外方向において塞ぐことが可能な前記溝に向かっての複数の突出部が形成されているとともに、前記第1開口と協働して前記開口を形成する第2開口が形成されている。
【0007】
この発明の好ましい実施形態の一つにおいて、前記第1,第2開口が協働して形成した前記開口を開閉可能であって閉じる方向へ付勢されたシャッターが設けられている。
【0008】
この発明の好ましい実施形態の他の一つにおいて、前記シャッターが前記身と前記蓋との間に介在して一方向において往復スライド運動をするものであり、前記身における前記底部と前記蓋における前記頂部とには前記スライド運動をする前記シャッターを案内することが可能であり互いにスライド可能に嵌合するスライド溝とその相手方となる嵌合部とのうちのいずれかが形成されており、前記シャッターには、前記いずれかに対する相手方が形成されている。
【0009】
この発明の好ましい実施態様の他の一つにおいて、前記身を前記蓋によって閉じたときに前記底部と向かい合う前記蓋の前記頂部における内面には、前記身に収納されている前記コネクタに当接して前記コネクタを前記底部に向かって押圧可能な隆起部が形成されている。
【発明の効果】
【0010】
この発明に係る光ローゼットでは、身における第1周壁部の内側または外側に蓋の第2周壁部が嵌合する。第1周壁部と第2周壁部とが嵌合すると、第1周壁部を貫通する溝に第2周壁部の突出部が進入して溝を塞ぐことができる。この光ローゼットに出力用コネクタをセットするときには、蓋を外した身に対して出力用光ケーブルの末端部分を導き入れるために、身に形成されている溝のうちで最も適切な位置にある溝を選び、蓋についてはその溝を塞ぐ第2周壁部の突出部をニッパー等の工具で切り取って、その溝において光ローゼットの内外を貫通させる。その溝に出力用光ケーブルを通し、また、出力用光ケーブルの末端部分に取り付けられた出力用コネクタを身における所定の位置に固定する。その後に身と蓋とを嵌合させる。出力用コネクタは光ローゼットの開口に進入する入力用コネクタと接続することができる。かような光ローゼットは、出力用光ケーブルを光ローゼットに導き入れる位置と、出力用コネクタの収納位置との関係を簡単に調整することができる。
【0011】
シャッターが設けられている形態の光ローゼットでは、出力用コネクタと入力用コネクタとが接続されていないときには、シャッターが開口を閉じるので、開口からの光ローゼットへの塵埃の侵入を防ぐことができる。
【0012】
シャッターがスライド運動するものであって、光ローゼットにおける底部と頂部とにシャッターを案内することが可能であり互いにスライド可能に嵌合するスライド溝とその相手方となる嵌合部とのうちのいずれかが形成され、シャッターにはそのいずれかに対する相手方が形成されている形態の光ローゼットでは、シャッターが閉じているときに、シャッターと底部との間、およびシャッターと頂部との間から塵埃が光ローゼットへ侵入することを防ぐことが容易になる。
【0013】
身に収納された出力用コネクタに当接してこれを押圧することが可能な隆起部を頂部の内面に有する形態の光ローゼットでは、出力用コネクタを、その押圧によって身における所定の位置に納めることができる。また、蓋を閉じた後には、外部からの衝撃や振動によって出力用コネクタが光ローゼットの内部で徒に動くことを防ぐことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
添付の図面を参照して、この発明に係る光ローゼットの詳細を説明すると、以下のとおりである。
【0015】
図1は、光ローゼット1の斜視図である。光ローゼット1は、扁平な直方体に作られていて、互いに分離可能に嵌合した身2と蓋3とを有する。身2と蓋3とには、入力用のコネクタプラグ4(図2参照)が進入退却する開口6が形成されている。ただし、図示の開口6は、その内側に設けられたシャッター7が閉じた状態にある。シャッター7は、開口6を閉じるように付勢されているものであるが、蓋3の上方へ延びる摘み8を矢印A方向へスライドさせることによって開くことができる。シャッター7が開くと、開口6には光ローゼット1に収納された出力用のコネクタソケット13(図3参照)の先端がのぞき、コネクタプラグ4とコネクタソケット13との光的接続が可能になる。
【0016】
図2,3は、使用状態にある光ローゼット1についての図1と同様な図と、光ローゼット1の部分破断分解斜視図である。ただし、図2では実線で示されているコネクタプラグ4と、出力用光ケーブル11と、入力用光ケーブル12とが図3では仮想線で示されている。図2の光ローゼット1では、摘み8が矢印A方向へ移動して開口6が開き、その開口6には入力用光ケーブル12につながるコネクタプラグ4が進入してコネクタソケット13に接続している。なお、身2は壁に固定されているものであるが、その壁の図示は省略されている。
【0017】
図3において、身2は、ほぼ矩形の底部21と、底部21の周縁から起立した周壁部22とを有する。周壁部22には、互いに平行する前方周壁部22aと後方周壁部22b、これら周壁部22a,22bに直交して互いに平行する第1側方壁部22cと第2側方壁部22dが含まれている。前方周壁部22aには、開口6の一部分6aが形成されている。また、前方周壁部22aの内側には、前方周壁部22aとこれに平行な案内壁24とに案内されて矢印A方向とその反対方向とにスライド可能なシャッター7が設けられていて、そのシャッター7が、ばね23(図5参照)によって閉じる方向に付勢されている。シャッター7の頂部7aには摘み8が形成されている。周壁部22では、身2の内外に通じるほぼU字形の溝26が周壁部22の周方向における複数の部位に形成される。図示例では、溝26として、前方周壁部22a、後方周壁部22bおよび第1側方周壁部22cのそれぞれに、溝26a,26b,26cのそれぞれが形成されていて、これらの溝26a,26b,26cのそれぞれに出力用光ケーブル11を通すことができる。図3には、溝26cに出力用光ケーブル11を通す例が示されている。第1、第2側方周壁部22c,22dそれぞれの外面には、フック受け部27が一対ずつ形成されているが、図3では第2側方周壁部22dに形成されたフック受け部27のみが示されている。身2の内側には、出力用光ケーブル11とコネクタソケット13とを収納するために、コネクタソケット収納部28a、出力用光ケーブル案内部28b、出力用光ケーブル抑え部28cが形成されている。また、収納部28a近傍の第2側方周壁部22dには、切欠き部28eが形成されていて、収納部28aに納めたコネクタソケット13を摘み出すときに、その切り欠き部28eに指先を入れることができる。案内部28bは、底部21から起立するリブによって形成されていて、そのリブには直線状のものや円弧状のものが含まれている。抑え部28cは、底部21と平行を成すように後方周壁部22bや第1側方周壁部22c、案内部28b等から延びている部分であって、抑え部28cと底部21との間に出力用光ケーブル11を挿入することができる。底部21には、身2を壁等に固定するためのねじ(図示せず)を通すことができる貫通孔29が形成されている。
【0018】
図2,3に示された蓋3は、ほぼ矩形の頂部31と、頂部31の周縁に形成された周壁部32とを有する。周壁部32には、互いに平行する前方周壁部32aと後方周壁部32b、これら周壁部32a,32bに直交して互いに平行する第1側方周壁部32cと第2側方周壁部32dが含まれている。前方周壁部32aには、開口6の一部分6bが形成されている。図1に示すように、その一部分6bには頂部31に対する切欠き部6cが含まれており、その切欠き部6cでは、閉じた状態にあるシャッター7の一部分がのぞくように形成されている。蓋3の頂部31の色とシャッター7の色とが異なるようにしておくことによって、頂部31を見ればシャッター7の開閉状態を知ることができる。前方周壁部32a、後方周壁部32bおよび第1側方周壁部32cには、身2に形成された溝26a,26b,26cのそれぞれに嵌合してこれらの溝26a,26b,26cを閉じることができる突出部36が形成されており、その突出部36には突出部36a,36b,36cが含まれている。第1側方周壁部32cと第2側方周壁部32dのそれぞれでは、内面にフック部37が一対ずつ形成され、縁部に小さな切欠き部38が一対ずつ形成されている。身2に対して蓋3を閉じると、身2の周壁部22の外側に蓋3の周壁部32が嵌合して、フック部37が身2のフック受け部27に離脱可能に係合する。閉じた蓋3を身2から外すときには、切欠き部38において、身2と蓋3との間に例えばマイナスドライバ(図示せず)を挿入して蓋3をこじるようにして弾性変形させ、これら両者2,3の係合を外して互いに離間させる。頂部31には、シャッター7の摘み8を図1の矢印A方向とその反対方向とに走行させるための長孔33が形成されている。また、頂部31の内面には、シャッター7の頂部7aに形成されたリブ77をスライド可能に嵌合させるための案内溝34と、身2に納まるコネクタソケット13に当接可能な隆起部35とが形成されている。隆起部35は、それが当接するコネクトソケット13を底部21に向かって押圧して、コネクタソケット13の先端部が開口6に対して所定の位置に収納されるように作用するとともに、そのコネクタソケット13が光ローゼット1の内部で揺動することを防いでいる。
【0019】
図4,5,6は、図1におけるIV−IV線矢視図と、V−V線矢視図と、VI−VI線矢視図とであって、図4はシャッター7の側面形状を示しており、図5,6はシャッター7の内部形状を示している。但し、これらの図はシャッター7のみを実線で示し、身2と蓋3とを仮想線で示している。シャッター7は、頂部7aの縁から垂下するように形成された先端壁7bと、互いに平行してスライド方向へ延びる一対の側壁7c,7dとを有し、頂部7aの外面には摘み8が形成されている。側壁7c,7dのそれぞれには、一対の平行な切欠き部72cと73cとの間、および切り欠き部72dと73dとの間にフック部74cおよびフック部74dのそれぞれが形成されている。図5において、シャッター7の内部に形成された突起部71には、コイルばね23の一端部が取り付けられており、そのコイルばね23のもう一端部は、身2の底部21に形成された突起部76に取り付けられている。ばね23は収縮状態にあって、シャッター7を矢印Aとは反対の方向へ、すなわち開口6が閉じる方向へ付勢しており、シャッター7の先端壁7bを身2における第2側方周壁部22dの内面に密着させている(図3参照)。
【0020】
図6において、シャッター7は、前方周壁部22aと案内壁24との間にあり、フック部74c,74dのフック75c,75dが前方周壁部22aと案内壁24とに形成されたフック受け部78,79のそれぞれに図の下方から係合して、シャッター7が前方周壁部22aと案内壁24との間から上方へ抜け出ることを防いでいる。シャッター7は、それを身2にセットするときに、前方周壁部22aと案内壁24との間に挿入すると、フック部74c,74dが図6において互いに接近する方向へ弾性変形して、フック75c,75dがフック受け部78とフック受け部79との間を通り抜け、その後に弾性的に復帰して図6の状態になる。
【0021】
光ローゼット1において、身2と蓋3とは、ABS樹脂等の熱可塑性樹脂を射出成形することによって得ることができる。シャッター7もまた、熱可塑性樹脂の射出成形によって得ることができる。得られた身2は、シャッター7とばね23とをセットした後に、適宜のねじ(図示せず)を使用して壁面等に固定する。その身2は、コネクタソケット13を収納部28aに納め、コネクタソケット13につながる出力用光ケーブル11を溝26a,26b,26cのいずれかに通す。一方、蓋3では、溝26a,26b,26cのうちで、出力用光ケーブル11を通してある溝に対応する突出部36a,36b,36cのいずれかを選び、その突出部を蓋3の周壁部32からニッパーやナイフ等の工具によって切り取る。熱可塑性合成樹脂で形成された突出部36は、その寸法に格別の規定はないが、光ローゼット1が家庭で使用されるものである場合の厚さと幅とはそれぞれ1〜5mm程度であれば十分であるから、切り取りが容易である。その蓋3を閉じると、身2において出力用光ケーブル11を通していない溝26はすべて蓋3の突出部36で閉じることができる。このように使用される溝26の好ましいものは、蓋3の突出部36のいずれかを切り取って蓋3を閉じたときに生じるスペースが出力用光ケーブル11の断面形状とほぼ同じになるように形成されている。なお、蓋3を閉じる前に、身2の内側において長さに余裕をもたせてある出力用光ケーブル11は、適宜に選んだ案内部28のリブに沿って這わせ、また適宜に選んだ抑え部28cの下側に納めて、入力用光ケーブル11が光ローゼット1の内側で徒に動くことがないようにする。身2と、閉じた蓋3との間では、蓋3のフック部37が身2のフック受け部27に係合して、身2と蓋3とが一体になり、シャッター7が開口6を閉じている。
【0022】
このように形成されている光ローゼット1は溝26a,26b,26cのうちの適宜のものを選ぶことによって、その内側から様々な方向、例えばコネクタソケット13とコネクタプラグ4とを接続する方向に対して、それと同じ方向や90度または180度曲げた方向へ出力用光ケーブル11を延出させることができる。しかし、光ローゼット1では、蓋3の周壁部32が身2の周壁部22の外側に嵌合することによって両周壁部22,32の間からの塵埃の侵入を防ぐことができることに加え、シャッター7と突出部36a,36b,36cとによっても塵埃の侵入を防ぐこともできるので、コネクタソケット11の接続部を塵埃によって汚すということがない。
【0023】
また、光ローゼット1は、その効果を次の如くにして向上させることができる。すなわち、身2と蓋3とには、開口6の内側にシャッター7を矢印A方向とその反対方向とにスライドさせることができる案内溝81,82,34(図3,6参照)を設けて、シャッター7の側壁7c,7dそれぞれの下端部分86c,86d(図6参照)を案内溝81,82にスライド可能に嵌合させ、シャッター7の頂部7aにおけるリブ77を案内溝34にスライド可能に嵌合させる。また、シャッター7が閉じているときに身2の第2側方周壁部22dの内面に当接しているシャッター7の先端壁7bは、開口6の縁部83,84(図1,3参照)で隠れるようにする。なお、図示例に代えて、シャッター7にそれがスライド方向へ延びる溝を形成する一方、身2と蓋3とには、開口6の内側にその溝へ納まるリブを設けることによって光ローゼット1への塵埃の侵入を防ぐことも可能である。
【0024】
この発明において、身2に設けるべき溝26は、その位置やその数が光ローゼット1の設置環境に適合するように設計変更することができる。その設計変更に対応するように、蓋3に設けるべき突出部36も設計変更することができる。また、図示例において矩形に形成されている光ローゼット1は、その他の多角形や円形、長円形等の適宜の形状に設計変更することができる。蓋3は、その周壁部32が身2の周壁部22に対してその内側に嵌合するように作ることもできる。
【産業上の利用可能性】
【0025】
この発明によれば、出力用光ケーブルを様々な方向へ延出させることが可能であって、しかも塵埃の侵入を防ぐことが可能であり、構造が簡単な光ローゼットの製造が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】光ローゼットの斜視図。
【図2】使用状態にあるローゼットの図1と同様な図。
【図3】光ローゼットの部分破断分解図。
【図4】図1のIV−IV線に沿う部分断面図。
【図5】図1のV−V線に沿う部分断面図。
【図6】図1のVI−VI線に沿う部分断面図。
【符号の説明】
【0027】
1 光ローゼット
2 身
3 蓋
6 開口
6a 第1開口
6b 第2開口
7 シャッター
11 出力用光ケーブル
12 入力用光ケーブル
13 出力用コネクタ
21 底部
22,22a,22b,22c,22d 第1周壁部
26,26a,26b,26c 溝
31 頂部
32,32a,32b,32c,32d 第2周壁部
36,36a,36b,36c 突出部
86c,86d 嵌合部
77 嵌合部
81 スライド溝(案内溝)
82 スライド溝(案内溝)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力用光ケーブルと出力用光ケーブルとを接続するための光ローゼットであって、
前記出力用光ケーブルの末端部分と前記末端部分に取り付けられた出力用コネクタとを収納可能に形成された身と、前記身に離脱可能に嵌合して前記身を閉じることが可能な蓋とによって前記光ローゼットが形成され、
前記身は、底部と、該底部に対して該底部の周縁から起立する第1周壁部とを有し、前記第1周壁部には、前記出力用光ケーブルを前記身の内側から外側に向かって導くことができるように前記第1周壁部を貫通する溝が前記第1周壁部の周方向における複数の部位に形成されているとともに、前記入力用光ケーブルの末端部分に取り付けられた入力用コネクタを進入退却させる前記光ローゼットの開口の一部分を成す第1開口が形成されており、
前記蓋は、頂部と、該頂部の周縁に形成されていて前記第1周壁部の内側および外側のいずれかに離脱可能に嵌合する第2周壁部とを有し、前記第2周壁部には、前記蓋によって前記身を閉じたときに、前記溝のそれぞれに進入して前記溝を前記身の内外方向において塞ぐことが可能な前記溝に向かっての複数の突出部が形成されているとともに、前記第1開口と協働して前記開口を形成する第2開口が形成されていることを特徴とする前記光ローゼット。
【請求項2】
前記第1,第2開口が協働して形成した前記開口を開閉可能であって閉じる方向へ付勢されたシャッターが設けられている請求項1記載の光ローゼット。
【請求項3】
前記シャッターが前記身と前記蓋との間に介在して一方向において往復スライド運動をするものであり、前記身における前記底部と前記蓋における前記頂部とには前記往復スライド運動をする前記シャッターを案内することが可能であり互いにスライド可能に嵌合するスライド溝とその相手方となる嵌合部とのうちのいずれかが形成されており、前記シャッターには前記いずれかに対する相手方が形成されている請求項2記載の光ローゼット。
【請求項4】
前記身を前記蓋によって閉じたときに前記底部と向かい合う前記蓋の前記頂部における内面には、前記身に収納されている前記コネクタに当接して前記コネクタを前記底部に向かって押圧可能な隆起部が形成されている請求項1〜3のいずれかに記載の光ローゼット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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