説明

光効率改善層を具備した有機発光素子

【課題】光効率改善層を具備した有機発光素子を提供する。
【解決手段】下記式(1)で表示される化合物を含む光効率改善層を具備した有機発光素子が提供される:


上記式(1)において、Xk(k=1〜6)は、NまたはC−(Ar−Rで表示される基であり、ただしXないしXのうち少なくとも一つはNであり、jは0〜10の整数である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、所定の化合物を含む光効率改善層を具備した有機発光素子に関する。前記光効率改善層は、有機発光素子の第1電極及び第2電極の一面のうち、有機層と反対方向に位置した一面に形成され、有機層で生成された光が有機発光素子の外部に取り出される効率を上昇させる役割を行う。
【背景技術】
【0002】
有機発光素子(organic light emitting diode)は自発光型素子であって、視野角が広く、かつコントラストにすぐれるばかりではなく、応答時間が早く、輝度、駆動電圧及び応答速度特性にすぐれ、また多色化が可能であるという長所を有している。一般的な有機発光素子は、基板上部にアノードが形成されており、このアノード上部に、正孔輸送層、発光層、電子輸送層及びカソードが順次に形成されている構造を有する(例えば特許文献1)。ここで、正孔輸送層、発光層及び電子輸送層は、有機化合物からなる有機薄膜である。
【0003】
前述のような構造を有する有機発光素子の駆動原理は、次の通りである。 前記アノード及びカソード間に電圧を印加すれば、アノードから注入された正孔は、正孔輸送層を経由して発光層に移動し、カソードから注入された電子は、電子輸送層を経由して発光層に移動する。前記正孔及び電子のようなキャリアは、発光層領域で再結合して励起子(exiton)を生成する。この励起子が励起状態から基底状態に変わりつつ、光が生成される。
【0004】
有機発光素子の光効率は、一般的に、内部発光効率(internal luminescent efficiency)と外部発光効率(external luminescent efficiency)とに分けることができる。内部発光効率は、正孔輸送層、発光層及び電子輸送層のように、第1電極と第2電極との間(すなわち、アノードとカソードとの間)に介在された有機層でどれほど効率的に励起子が生成されて光変換がなされるかということと関連する。一方、外部発光効率(以下、「光取り出し率(light coupling efficiency)」とする)とは、有機層で生成された光が有機発光素子の外部に取り出される効率を指すものであり、有機層で高い光変換効率を達成しても(すなわち、内部発光効率が高くても)、外部発光効率が低ければ、有機発光素子の全体的な光効率は低下せざるを得ない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】韓国特許公開第2003−0034732号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、光変換効率、特に外部発光効率、が改善された有機発光素子を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
このために、本発明は、基板と、前記基板上に形成された第1電極と、前記第1電極上に形成された有機層と、前記有機層上に形成された第2電極と、光効率改善層とを具備し、前記第1電極は、前記有機層と接触した第1面と前記有機層の反対側に位置した第2面とを有し、前記第2電極は、前記有機層と接触した第1面と前記有機層の反対側に位置した第2面とを有し、前記光効率改善層は、前記第1電極の第2面の下部または前記第2電極の第2面の上部のうち、一つ以上に形成され、前記光効率改善層は、下記式(1)で表示される化合物を含むことを特徴とする有機発光素子を提供する。
【化1】

前記式(1)において、
は、NまたはC−(Ar−Rで表示される基であり、
は、NまたはC−(Ar−Rで表示される基であり、
は、NまたはC−(Ar−Rで表示される基であり、
は、NまたはC−(Ar−Rで表示される基であり、
は、NまたはC−(Ar−Rで表示される基であり、
は、NまたはC−(Ar−Rで表示される基であるが、ただしXないしXのうち少なくとも一つはNであり、
ArないしArは、互いに独立に、置換または非置換のC−C30アリーレン基または置換または非置換のC−C30ヘテロアリーレン基であり、
ないしRは、互いに独立に、水素、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、シアノ基、置換または非置換のC−C30アルキル基、置換または非置換のC−C30アルコキシ基、置換または非置換のC−C30アシル基、置換または非置換のC−C30アルケニル基、置換または非置換のC−C30アルキニル基、置換または非置換のC−C30アリール基または置換または非置換のC−C30ヘテロアリール基であり、前記RないしRのうち、隣接した2以上は互いに結合し、飽和または不飽和環を形成でき、
a,b,c,d,e及びfは、互いに独立に、0ないし10の整数である。
【発明の効果】
【0008】
前述のような式(1)で表示される化合物を含んだ光効率改善層を具備した有機発光素子は、優れた光効率を達成する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の一実施態様における有機発光素子の構造を概略的に示した図面である。
【図2】本発明の他の一実施態様における有機発光素子の構造を概略的に示した図面である。
【図3】本発明のさらに他の一実施態様における有機発光素子の構造を概略的に示した図面である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1は、本発明の一具現例による有機発光素子10の断面図を概略的に図示したものである。 有機発光素子10は、基板11、第1電極13、有機層15、第2電極17及び光効率改善層18を順に具備する。前記第2電極17は透過型電極であって、有機層15で生成された光は、第2電極17を過ぎて光効率改善層18を通過し、有機発光素子10の外部に取り出されうる。
【0011】
前記基板11としては、一般的な有機発光素子で使われる基板を使用できるが、機械的強度、熱的安定性、透明性、表面平滑性、取扱容易性及び防水性にすぐれるガラス基板または透明プラスチック基板を使用できる。
【0012】
前記第1電極13は、基板上部に第1電極用物質を蒸着法またはスパッタリング法などを利用して提供することによって形成されうる。前記第1電極13は、後述する有機層15と接触した第1面及び前記有機層15の反対側に位置した第2面を有する。前記第1電極13がアノードである場合、正孔注入が容易なように、第1電極用物質は、大きい仕事関数を有する物質のうちから選択されうる。前記第1電極13は、反射型電極または透過型電極でありうる。第1電極用の物質としては、透明であって伝導性にすぐれる酸化インジウムスズ(ITO)、酸化インジウム亜鉛(IZO)、酸化スズ(SnO)、酸化亜鉛(ZnO)などを利用できる。または、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、アルミニウム−リチウム(Al−Li)、カルシウム(Ca)、マグネシウム−インジウム(Mg−In)、マグネシウム−銀(Mg−Ag)などを利用すれば、前記第1電極13を反射型電極として形成することもできる。
【0013】
前記第1電極13の上部には、有機層15が備わっている。本明細書において、「有機層」とは、第1電極と第2電極との間に介在されたあらゆる層を包括して指すものであり、前記有機層は、金属錯体なども含むことができ、必ずしも有機物のみによってなる層を意味するものではない。
【0014】
前記有機層15は、正孔注入層、正孔輸送層、発光層、正孔阻止層、電子輸送層及び電子注入層のうち、1層以上の層を含むことができる。
【0015】
正孔注入層(HIL)は、前記第1電極13の上部に、真空蒸着法、スピンコーティング法、キャスト法、LB(Langmuir‐Blodgett)法のような多様な方法を利用して形成されうる。
【0016】
真空蒸着法によって正孔注入層を形成する場合、その蒸着条件は、正孔注入層の材料として使用する化合物、目的とする正孔注入層の構造及び熱的特性などによって異なるが、一般的に、蒸着温度100ないし500℃、真空度10−8ないし10−3torr、蒸着速度0.01ないし100Å/secの範囲で適切に選択することが望ましい。
【0017】
スピンコーティング法によって正孔注入層を形成する場合、そのコーティング条件は、正孔注入層の材料として使用する化合物、目的するする正孔注入層の構造及び熱的特性によって異なるが、およそ2,000rpmないし5,000rpmのコーティング速度、コーティング後の溶媒除去のための熱処理温度は、およそ80℃ないし200℃の温度範囲で適切に選択することが望ましい。
【0018】
正孔注入層物質としては、公知の正孔注入材料を使用でき、例えば、銅フタロシアニンのようなフタロシアニン化合物、4,4’,4’’−トリス(3−メチルフェニルフェニルアミノ)トリフェニルアミン(m−MTDATA)、N,N’−ジ(1−ナフチル)−N,N’−ジフェニルベンジジン(NPB)、TDATA、2T−NATA、ポリアニリン/ドデシルベンゼンスルホン酸(Pani/DBSA)、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)/ポリ(4−スチレンスルホネート)(PEDOT/PSS)、ポリアニリン/カンファースルホン酸(Pani/CSA)またはポリアニリン/ポリ(4−スチレンスルホネート)(PANI/PSS)などを使用できるが、これらに限定されるものではない。いくつかの上記物質の構造を以下に示す。
【0019】
【化2】

【0020】
前記正孔注入層の厚さは、およそ100Åないし10,000Å、望ましくは100Åないし1,000Åでありうる。前記正孔注入層の厚さが前述のような範囲を満足する場合、実質的な駆動電圧の上昇なしに満足すべきほどの正孔注入特性を得ることができる。
【0021】
次に、前記正孔注入層の上部に、真空蒸着法、スピンコーティング法、キャスト法、LB法のような多様な方法を利用して正孔輸送層(HTL)を形成できる。真空蒸着法及びスピンコーティング法によって正孔輸送層を形成する場合、その蒸着条件及びコーティング条件は、使用する化合物によって異なるが、一般的に、正孔注入層の形成とほぼ同じ条件範囲のうちから選択される。
【0022】
正孔輸送層物質は、公知の正孔輸送材料を利用して形成でき、例えば、N−フェニルカルバゾール、ポリビニルカルバゾールのようなカルバゾール誘導体;N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−N,N’−ジフェニル−[1,1−ビフェニル]−4,4’−ジアミン(TPD)、N,N’−ジ(ナフタレン−1−イル)−N,N’−ジフェニルベンジジン(α−NPD)のような芳香族縮合環を有するアミン誘導体;4,4’,4”−トリス(N−カルバゾリル)トリフェニルアミン(TCTA)のようなトリフェニルアミン系物質のような公知の正孔輸送物質を使用できる。このうち、例えば、TCTAの場合、正孔輸送の役割以外にも、発光層から励起子が広がることを防止する役割も行うことができる。いくつかの上記物質の構造を以下に示す。
【0023】
【化3】

【0024】
前記正孔輸送層の厚さは、およそ50Åないし1,000Å、望ましくは100Åないし800Åでありうる。前記正孔輸送層の厚さが前述のような範囲を満足する場合、実質的な駆動電圧の上昇なしに満足すべきほどの正孔輸送特性を得ることができる。
前記正孔輸送層の上部に、真空蒸着法、スピンコーティング法、キャスト法、LB法のような方法を利用して発光層(EML)を形成できる。真空蒸着法及びスピンコーティング法によって発光層を形成する場合、その蒸着条件は、使用する化合物によって異なるが、一般的に、正孔注入層の形成とほぼ同じ条件範囲のうちから選択される。
【0025】
前記発光層は、一つの化合物を含むか、ホストとドーパントとの組み合わせを含むことができる。公知のホストの例としては、トリス(8−ヒドロキシキノリン)アルミニウム(Alq3)、4,4’−N,N’−ジカルバゾール−ビフェニル(CBP)、ポリ(n−ビニルカルバゾール)(PVK)、9,10−ジ(ナフタレン−2−イル)アントラセン(ADN)、TCTA、1,3,5−トリス(N−フェニルベンズイミダゾール−2−イル)ベンゼン(TPBI)、3−tert−ブチル−9,10−ジ(ナフト−2−イル)アントラセン(TBADN)、E3、ジスチリルアリーレン(DSA)などを使用できるが、これらに限定されるものではない。
【0026】
【化4】

【0027】
一方、公知の赤色ドーパントとして、PtOEP、Ir(piq)、BtpIr(acac)、4−(ジシアノメチレン)−2−tert-ブチル−6−(1,1,7,7−テトラメチルジュロリジン−4−イル−ビニル)−4H−ピラン(DCJTB)などを利用できるが、これらに限定されるものではない。
【0028】
【化5】

【0029】
また、公知の緑色ドーパントとして、Ir(ppy)(ppy=フェニルピリジン)、Ir(ppy)(acac)、Ir(mpyp)、C545T(林原社製)などを利用できるが、これらに限定されるものではない。
【0030】
【化6】

【0031】
一方、公知の青色ドーパントとして、FIrpic、(Fppy)Ir(tmd)、Ir(dfppz)、ter−フルオレン、4,4’−ビス(4−ジフェニルアミノスチリル)ビフェニル(DPAVBi)、2,5,8,11−テトラ−t−ブチルフェリレン(TBPe)などを利用できるが、これらに限定されるものではない。
【0032】
【化7】

【0033】
ドーパントとホストとを共に使用する場合、ドーパントのドーピング濃度は特別に制限されるものではないが、一般的に、ホスト100重量部を基準として、前記ドーパントの含有量は、0.01〜15重量部である。
【0034】
前記発光層の厚さはおよそ100Åないし1,000Å、望ましくは200Åないし600Åでありうる。前記発光層の厚さが前述のような範囲を満足する場合、実質的な駆動電圧の上昇なしに優秀な発光特性を示すことができる。
【0035】
発光層にリン光ドーパントを共に使用する場合には、三重項励起子または正孔が電子輸送層に広がる現象を防止するために、前記電子輸送層と発光層との間に、真空蒸着法、スピンコーティング法、キャスト法、LB法のような方法を利用し、正孔阻止層(HBL)を形成できる。真空蒸着法及びスピンコーティング法によって正孔阻止層を形成する場合、その条件は、使用する化合物によって異なるが、一般的に、正孔注入層の形成とほぼ同じ条件範囲のうちから選択される。公知の正孔阻止の材料も使用できるが、その例としては、オキサジアゾール誘導体やトリアゾール誘導体、フェナントロリン誘導体などを挙げることができる。
【0036】
前記正孔阻止層の厚さは、およそ50Åないし1,000Å、望ましくは100Åないし300Åでありうる。前記正孔阻止層の厚さが前述のような範囲を満足する場合、実質的な駆動電圧の上昇なしに優秀な正孔阻止特性を得ることができる。
【0037】
次に、電子輸送層(ETL)を真空蒸着法、またはスピンコーティング法、キャスト法などの多様な方法を利用して形成する。真空蒸着法及びスピンコーティング法によって電子輸送層を形成する場合、その条件は、使用する化合物によって異なるが、一般的に、正孔注入層の形成とほぼ同じ条件範囲のうちから選択される。前記電子輸送層の材料は、電子注入電極(カソード)から注入された電子を安定的に輸送する機能を行うものであり、公知の電子輸送物質を利用できる。その例としては、キノリン誘導体、特に、Alq3、下記に示すTAZ、Balqのような公知の材料を使用することができるが、これらに限定されるものではない。
【0038】
【化8】

【0039】
前記電子輸送層の厚さは、およそ100Åないし1,000Å、望ましくは150Åないし500Åでありうる。前記電子輸送層の厚さが前述のような範囲を満足する場合、実質的な駆動電圧の上昇なしに満足すべきほどの電子輸送特性を得ることができる。
【0040】
また、電子輸送層の上部に、カソードから電子の注入を容易にする機能を有する物質である電子注入層(EIL)が積層されうるが、これは、特別に材料を制限するものではない。
【0041】
前記電子注入層の形成材料としては、LiF、NaCl、CsF、LiO、BaOのような電子注入層の形成材料であって、公知の任意の物質を利用できる。前記電子注入層の蒸着条件は、使用する化合物によって異なるが、一般的に、正孔注入層の形成とほぼ同じ条件範囲のうちから選択される。
【0042】
前記電子注入層の厚さはおよそ1Åないし100Å、望ましくは5Åないし90Åでありうる。前記電子注入層の厚さが前述のような範囲を満足する場合、実質的な駆動電圧の上昇なしに満足すべきほどの電子注入特性を得ることができる。
【0043】
かような有機層15の上部には、透過型電極である第2電極17が備わっている。前記第2電極17は、前記有機層15と接した第1面と前記有機層15の反対側に位置した第2面とを有する。前記第2電極17は、電子注入電極であるカソードであるが、このとき、前記第2電極形成用の金属としては、小さい仕事関数を有する金属、合金、電気伝導性化合物及びそれらの混合物を使用できる。具体的な例としては、リチウム(Li)、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、アルミニウム−リチウム(Al−Li)、カルシウム(Ca)、マグネシウム−インジウム(Mg−In)、マグネシウム−銀(Mg−Ag)など薄膜に形成して透過型電極を得ることができる。一方、前面発光素子を得るために、ITO、IZOを利用した透過型電極を形成できるなど、多様な変形が可能である。
【0044】
本発明の一の実施態様において、 前記第2電極17の第2面の上部には、光効率改善層18が備わっている。前記光効率改善層18は、下記式(1)で表示される化合物を含む:
【0045】
【化9】

前記式(1)において、Xは、NまたはC−(Ar−Rで表示される基であり、Xは、NまたはC−(Ar−Rで表示される基であり、Xは、NまたはC−(Ar−Rで表示される基であり、Xは、NまたはC−(Ar−Rで表示される基であり、Xは、NまたはC−(Ar−Rで表示される基であり、Xは、NまたはC−(Ar−Rで表示される基であり、ただしXないしXのうち、少なくとも一つはNである。
【0046】
具体的に、前記式(1)で、X,X及びXがNであるか、またはX,X及びXがNであるか、またはX及びXがNであるか、またはX及びXがNであるか、またはXがNであるが、これらに限定されるものではない。
【0047】
さらに具体的に、前記式(1)で表示される化合物は、下記化学式1aないし1eのうち、いずれか一つの構造を有することができるが、これらに限定されるものではない:
【0048】
【化10】

【0049】
前記式(1)で、ArないしArは、互いに独立に、置換または非置換のC−C30アリーレン基または置換または非置換のC−C30ヘテロアリーレン基でありうる。
【0050】
具体的に、前記ArないしArは、互いに独立に、置換または非置換のフェニレン基、置換または非置換のペンタレニレン基、置換または非置換のインデニレン基、置換または非置換のナフチレン基、置換または非置換のアズレニレン基、置換または非置換のヘプタレニレン基、置換または非置換のインダセニレン基、置換または非置換のアセナフチレニレン基、置換または非置換のフルオレニレン基、置換または非置換のフェナレニレン基、置換または非置換のフェナントレニレン基、置換または非置換のアントラセニレン基、置換または非置換のフルオランテニレン基、置換または非置換のトリフェニレニレン基、置換または非置換のピレニレン基、置換または非置換のクリセニレン基、置換または非置換のナフタセニレン基、置換または非置換のピセニレン基、置換または非置換のペリレニレン基、置換または非置換のペンタフェニレン基、置換または非置換のヘキサセニレン基、置換または非置換のピロリレン基、置換または非置換のピラゾリレン基、置換または非置換のイミダゾリレン基、置換または非置換のイミダゾリニレン基、置換または非置換のピリジニレン基、置換または非置換のピラジニレン基、置換または非置換のピリミジニレン基、置換または非置換のインドリレン基、置換または非置換のプリニレン基、置換または非置換のキノリニレン基、置換または非置換のフタラジニレン基、置換または非置換のインドリジニレン基、置換または非置換のナフチリジニレン基、置換または非置換のキナゾリニレン基、置換または非置換のシノリニレン基、置換または非置換のインダゾリレン基、置換または非置換のカルバゾリレン基、置換または非置換のフェナジニレン基、置換または非置換のフェナントリジニレン基、置換または非置換のピラニレン基、置換または非置換のクロメニレン基、置換または非置換のベンゾフラニレン基、置換または非置換のチオフェニレン基、置換または非置換のベンゾチオフェニレン基、置換または非置換のイソチアゾリレン基、置換または非置換のイソキサゾリレン基または置換または非置換のトリアゾリレン基からなる群から選択されうる。
【0051】
一方、前記ArないしArは、前述のように、非置換のC−C30アリーレン基または非置換のC−C30ヘテロアリーレン基以外に、置換されたC−C30アリーレン基または置換されたC−C30ヘテロアリーレン基でありうる。置換されたC−C30芳香族環システムまたは置換されたC−C30ヘテロ芳香族環システムにおける一つ以上の置換基は、互いに独立に、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、シアノ基、置換または非置換のC−C30アルキル基、置換または非置換のC−C30アルコキシ基、置換または非置換のC−C30アシル基、置換または非置換のC−C30アルケニル基、置換または非置換のC−C30アルキニル基、置換または非置換のC−C30アリール基または置換または非置換のC−C30ヘテロアリール基でありうる。ここで、システムとは、縮合環、非縮合環、及び、少なくとも2つ以上の縮合環、非縮合環もしくはこれらの組合わせが、一重結合もしくは二重結合で直結された環集合を意味し、以下において同様である。
【0052】
具体的に、前記置換基は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、シアノ基、C−C10アルキル基、C−C10アルコキシ基、C−C10アシル基、C−C10アルケニル基、C−C10アルキニル基、C5−C14 アリール基またはC2−C14ヘテロアリール基でありうる。
【0053】
さらに具体的に、前記ArないしArは、互いに独立に、フェニレン基、一つ以上のシアノ基で置換されたフェニレン基、一つ以上のC−C10アルキル基で置換されたフェニレン基、ナフチレン基、一つ以上のシアノ基で置換されたナフチレン基、一つ以上のC−C10アルキル基で置換されたナフチレン基、フルオレニレン基、一つ以上のC−C10アルキル基で置換されたフルオレニレン基、カルバゾリレン基、一つ以上のフェニル基で置換されたカルバゾリレン基、ピリジニレン基、トリアゾリレン基、または一つ以上のフェニル基で置換されたトリアゾリレン基でありうる。
【0054】
前記ArないしArは、互いに独立に、下記化学式2aないし2pのうち、いずれか一つであるが、これに限定されるものではない:
【0055】
【化11】

【0056】
前記化学式で、*は、式(1)に図示された6員芳香族環元素であるCとの連結サイトであり、*’は、RないしRのうち、一つとの連結サイトである。
【0057】
前記式(1)で、a,b,c,d,e及びfは、ArないしArの反復回数を示したものであり、0ないし10の整数でありうる。a,b,c,d,e及びfが互いに独立的に0である場合、RないしRが式(1)に図示された6員芳香族環の環元素と直接連結されうる。一方、aが2以上である場合、2以上のArは、互いに同一であるか、または異なり、bが2以上である場合、2以上のArは、互いに同一であるか、または異なり、cが2以上である場合、2以上のArは、互いに同一であるか、または異なり、dが2以上である場合、2以上のArは、互いに同一であるか、または異なり、eが2以上である場合、2以上のArは、互いに同一であるか、または異なり、fが2以上である場合、2以上のArは、互いに同一であるか、または異なりうる。具体的に、a,b,c,d,e及びfは、互いに独立に、0,1,2または3であり、特に、1、2または3である。
【0058】
前記式(1)で、RないしRは、互いに独立に、水素、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、シアノ基、置換または非置換のC−C30アルキル基、置換または非置換のC−C30アルコキシ基、置換または非置換のC−C30アシル基、置換または非置換のC−C30アルケニル基、置換または非置換のC−C30アルキニル基、置換または非置換のC−C30アリール基または置換または非置換のC−C30ヘテロアリール基でありうる。このとき、前記RないしRのうち、隣接した2以上は互いに結合し、飽和または不飽和環を形成できる。
【0059】
具体的に、前記RないしRは、互いに独立に、水素、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、シアノ基、置換または非置換のC−C10アルキル基、置換または非置換のC−C10アルコキシ基、置換または非置換のC−C10アシル基、置換または非置換のC−C10アルケニル基、置換または非置換のC−C10アルキニル基、置換または非置換のC−C14 アリール基または置換または非置換のC−C14 ヘテロアリール基でありうる。
【0060】
さらに具体的に、前記RないしRは、互いに独立に、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、シアノ基、C−C10アルキル基、C−C14アリール基、シアノ基で置換されたC−C14アリール基、一つ以上のC−C10アルキル基で置換されたC−C14アリール基、C−C14ヘテロアリール基、シアノ基で置換されたC−C14ヘテロアリール基、一つ以上のC−C10アルキル基で置換されたC−C14ヘテロアリール基、一つ以上のフェニル基で置換されたC−C14ヘテロアリール基でありうる。
【0061】
前記RないしRは、互いに独立に、水素であるか、または下記化学式3aないし3qのうち、いずれか一つであるが、これらに限定されるものではない:
【0062】
【化12】

【0063】
前記化学式で、*は、式(1)の6員芳香族環元素のC、またはAr1ないしAr6のうち一つとの連結サイトである。
【0064】
また、前記式(1)で、−(Ar−Rで表示される基、−(Ar−Rで表示される基、−(Ar−Rで表示される基、−(Ar−Rで表示される基、−(Ar−Rで表示される基、及び−(Ar−Rで表示される基が、互いに独立に、下記化学式4aないし4yのうち一つであるが、これらに限定されるものではない:
【0065】
【化13】

【0066】
本発明の一実施態様によれば、式(1)で表示される化合物は前記化学式1aないし1eのうち一つで表され、このうちAr1ないしAr6は、互いに独立して、化学式2aないし2pで表される基のうち一つであり、R1ないしR6は、互いに独立して、水素であるか、または化学式3aないし3qで表される基のうち一つであり、aないしfは0ないし3の整数である。該式(1)で表示される化合物の非制限的な例は、下記化合物1ないし35のうち、いずれか一つでありうる:
【0067】
【化14】









【0068】
本明細書で、非置換のC−C30アルキル基の具体的な例としては、メチル、エチル、プロピル、イソブチル、sec−ブチル、ペンチル、iso−アミル、ヘキシルなどを挙げることができ、前記アルキル基のうち一つ以上の水素原子は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、アミジノ基、ヒドラジン、ヒドラゾン、カルボン酸基やその塩、スルホン酸基やその塩、リン酸やその塩、またはC−C30アルキル基、C−C30アルケニル基、C−C30アルキニル基、C−C30アリール基、C−C20アリールアルキル基、C−C20ヘテロアリール基またはC3−C30ヘテロアリールアルキル基で置換されうる。
【0069】
本明細書で、非置換のC−C30アルコキシ基は、−OA(ただし、Aは、前述のようなC−C30アルキル基である)の化学式を有し、この具体的な例として、メトキシ、エトキシ、イソプロピルオキシなどがあり、これらアルコキシ基のうち少なくとも一つ以上の水素原子は、前述のアルキル基の場合と同様な置換基で置換可能である。
【0070】
本明細書で、非置換のC−C30アシル基の具体的な例として、アセチル、エチルカルボニル、イソプロピルカルボニル、フェニルカルボニル、ナフチレンカルボニル、ジフェニルカルボニル、シクロヘキシルカルボニルなどがあり、それらアシル基のうち少なくとも一つ以上の水素原子は、前述のアルキル基の場合と同様な置換基で置換可能である。
【0071】
本明細書で、非置換のC−C30アルケニル基は、前記定義されたようなアルキル基の中間や最末端に炭素二重結合を含有していることを意味する。例えば、エテニル、プロペニル、ブテニルなどがある。これらアルケニル基のうち少なくとも一つ以上の水素原子は、前述のアルキル基の場合と同様な置換基で置換可能である。
【0072】
本明細書で、非置換のC−C30アルキニル基は、前記定義されたようなアルキル基の中間や最末端に炭素三重結合を含有していることを意味する例としては、アセチレン、プロピレン、フェニルアセチレン、ナフチルアセチレン、イソプロピルアセチレン、t−ブチルアセチレン、ジフェニルアセチレンなどがある。これらアルキニル基のうち少なくとも一つ以上の水素原子は、前述のアルキル基の場合と同様な置換基で置換可能である。
【0073】
本明細書で、非置換のC−C30アリール基は、一つ以上の芳香族環を含むC−C30炭素環芳香族システムを有する一価基を意味し、非置換のC−C30アリーレン基は、一つ以上の芳香族環を含むC−C30炭素環芳香族システムを有する二価基を意味する。前記アリール基及びアリーレン基が2以上の環を含む場合、2以上の環は、互いに融合(fused)されるか、単一結合などを介して連結されうる。前記アリール基及びアリーレン基のうち一つ以上の水素原子は、前述のアルキル基の場合と同様な置換基で置換可能である。
【0074】
前記置換または非置換のC−C30アリール基の例としては、フェニル基、C−C10アルキルフェニル基(例えば、エチルフェニル基)、C−C10アルキルビフェニル基(例えば、エチルビフェニル基)、ハロフェニル基(例えば、o−,m−及びp−フルオロフェニル基、ジクロロフェニル基)、ジシアノフェニル基、トリフルオロメトキシフェニル基、o−,m−及びp−トリル基、o−,m−及びp−クメニル基、メシチル基、フェノキシフェニル基、(α,α−ジメチルベンゼン)フェニル基、(N,N’−ジメチル)アミノフェニル基、(N,N’−ジフェニル)アミノフェニル基、ペンタレニル基、インデニル基、ナフチル基、ハロナフチル基(例えば、フルオロナフチル基)、C−C10アルキルナフチル基(例えば、メチルナフチル基)、C−C10アルコキシナフチル基(例えば、メトキシナフチル基)、アントラセニル基、アズレニル基、ヘプタレニル基、アセナフチレニル基、フェナレニル基、フルオレニル基、アントラキノリル基、メチルアントリル基、フェナントリル基、トリフェニレン基、ピレニル基、クリセニル基、エチル−クリセニル基、ピセニル基、ペリレニル基、クロロペリレニル基、ペンタフェニル基、ペンタセニル基、テトラフェニレニル基、ヘキサフェニル基、ヘキサセニル基、ルビセニル基、コロネリル基、トリナフチレニル基、ヘプタフェニル基、ヘプタセニル基、ピラントレニル基、オバレニル基などを挙げることができる。前記置換または非置換のC−C30アリーレン基の例は、前記置換または非置換のC−C30アリーレン基の例を参照して容易に認識されうる。
【0075】
本明細書で、非置換のC−C30ヘテロアリール基は、N,O,PまたはSのうちから選択された1個以上のヘテロ原子を含み、残りの環原子がCである一つ以上の芳香族環からなるシステムを有する一価基を意味し、非置換のC−C30ヘテロアリーレン基は、N,O,PまたはSのうちから選択された1個以上のヘテロ原子を含み、残りの環原子がCである一つ以上の芳香族環からなるシステムを有する二価基を意味する。ここで、前記ヘテロアリール基及びヘテロアリーレン基が2以上の環を含む場合、2以上の環は、互いに融合されたり、または単一結合などを介して連結されうる。前記ヘテロアリール基及びヘテロアリーレン基のうち一つ以上の水素原子は、前述のアルキル基の場合と同様な置換基で置換可能である。
【0076】
前記非置換のC−C30ヘテロアリール基の例には、ピラゾリル基、イミダゾリル基、オキサゾリル基、チアゾリル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基、オキサジアゾリル基、ピリジニル基、ピリダジニル基、ピリミジニル基、トリアジニル基、カルバゾリル基、インドリル基、キノリニル基、イソキノリニル基などを挙げることができる。前記非置換のC−C30ヘテロアリーレン基の例は、前記置換または非置換のC−C30アリーレン基の例を参照して容易に認識されうる。
【0077】
前記式(1)で表示される化合物は、公知の多様な方法を利用して製造可能であり、これは、当業者に容易に認識可能である。
【0078】
前述のような式(1)で表示される化合物を含んだ光効率改善層18は、高い屈折率を有しており、有機発光素子の光効率、特に、外部発光効率向上に寄与できる。例えば、前記光効率改善層は、630nmの波長で1.8以上、望ましくは1.9の屈折率を有することができる。
【0079】
有機発光素子は、一般的に多様な材料からなる多層が積層された構造を有するために、有機層で生成された光が素子内のさまざまな層を通過しつつ、全反射によって、有機発光素子の外部の空気中に取り出されずに素子内で消滅しうる。このように、有機発光素子の外部に取り出される効率である外部発光効率が低い場合、有機層内での光変換効率が高くても、有機発光素子の全体光効率は低下しうる。しかし、前記光効率改善層18は、有機層15で生成された光が第2電極17を過ぎて空気中に進むとき、補強干渉の原理によって、有機発光素子の外部に取り出される効率を上昇させることができるので、有機発光素子の光効率の改善に大きく寄与できる。
【0080】
図1で、光効率改善層18は、第2電極17の一面に接触して形成されたものとして図示されているが、光効率改善層18と第2電極17との間には、必要によって多様な層がさらに備わりうる。一方、図1には図示されていないが、光効率改善層18の上部には、有機発光素子10の密封のための公知の構造の密封層がさらに備わりうるなど、多様な変形例が可能である。
【0081】
図2は、本発明の他の一具現例による有機発光素子20を簡略に図示したものである。有機発光素子20は、基板21、光効率改善層28、第1電極23、有機層25及び第2電極27が順に積層された構造を有する。このとき、第1電極23は透過型電極であり、有機層25で生成された光は、第1電極23を過ぎて光効率改善層28を通過して外部に取り出されうる。前記第1電極23は、前記有機層25と接触する第1面及び前記有機層25の反対側に位置した第2面を有する。前記光効率改善層28は、前記第1電極23の第2面の下部に形成されている。有機発光素子20をなす各層についての詳細な説明は、前述したところを参照する。前述のような式(1)で表示される化合物を含んだ光効率改善層28は、高い屈折率を有するが、有機層25で生成された光は、補強干渉の原理によって効果的に空気中に取り出されうるので、改善された光効率特性を有することができる。
【0082】
図3は、本発明のさらに他の一具現例による有機発光素子30を簡略に図示したものである。有機発光素子30は、基板31、第1光効率改善層38、第1電極33、有機層35、第2電極37及び第2光効率改善層39を順に具備する。有機発光素子30のうち、第1電極31及び第2電極37は透過型電極であって、有機層35で生成された光は、第1電極31及び第2電極37を過ぎて、それぞれ第1光効率改善層38及び第2光効率改善層39を介して空気中に取り出されうる。有機発光素子30をなす各層についての詳細な説明は、前述したところを参照する。前述のような式(1)で表示される化合物を含んだ第1光効率改善層38及び第2光効率改善層39は、高い屈折率を有するが、有機層35で生成された光は、補強干渉の原理によって効果的に空気中に取り出されうるので、改善された光効率特性を有することができる。
【0083】
一方、本発明の一具現例による有機発光素子の有機層は、R,G及びBの画素別にパターニングされている。従って、前記有機層は、赤色発光有機層、緑色発光有機層及び青色発光有機層からなりうる。
【0084】
このとき、前述のような式(1)で表示される化合物を含んだ光効率改善層は、R,G及びBの画素に対して共通層として形成されうる。前記光効率改善層がR,G及びBの画素に対して共通層として形成される場合、その厚さは、500Åないし800Å、望ましくは600Åないし700Åでありうる。前記範囲を満足する場合、優秀な光効率改善効果を得ることができる。
【0085】
または、前記光効率改善層は、光効率改善層−R、光効率改善層−G及び光効率改善層−Bのうち一つ以上からなりうる。すなわち、前記光効率改善層は、R,G及びB別にパターニングされうる。ここで、「光効率改善層−R」という用語は、R画素に対応する領域に形成されている光効率改善層を、「光効率改善層−G」という用語は、G画素に対応する領域に形成されている光効率改善層を、「光効率改善層−B」という用語は、B画素に対応する領域に形成されている光効率改善層を、夫々、指す。
【0086】
前記光効率改善層−R、光効率改善層−G及び光効率改善層−Bは、第1電極の第2面の下部及び第2電極の第2面の上部のうち、一つ以上に形成されうる。前記光効率改善層−R、光効率改善層−G及び光効率改善層−Bの厚さは、互いに同一でもあり、異なりもする。
【実施例】
【0087】
合成例及び実施例を挙げ、本発明の有機発光素子についてさらに詳細に説明するが、本発明が下記の合成例及び実施例によって限定されるものではない。
【0088】
<合成例1:化合物11の合成>
下記反応式1によって、化合物11を合成した:
【化15】

【0089】
<中間体11−1の合成>
500mLフラスコで、ブロモジメチルフルオレン20g(73.2mmol)をテトラヒドロフラン(THF)に溶かし、2.5M n−BuLi 32mL(80mmol)を−78℃で徐々に加えた。1時間後、トリメチルボレート22gを追加した。1N塩酸を加えて2時間撹拌し、酢酸エチルで抽出した。乾燥後、シリカゲルカラムを通して精製し、純粋な中間体11−1を得た。
【0090】
<化合物11の合成>
中間体11−1を10g、塩化シアヌル2.3g、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム2.4gをTHFに溶かし、1M炭酸カリウム水溶液200mLを入れて12時間還流した。反応物を酢酸エチルで抽出して乾燥し、シリカゲルカラムを通して精製し、下記H NMRピークを示す、純粋な化合物11を得た。
H NMR(400MHz、CDCl)8.12(3H)、7.84(3H)、7.78(3H)、7.62−7.56(6H)、7.28−7.23(6H)、1.62(18H)
【0091】
<合成例2:化合物32の合成>
下記反応式2によって、化合物32を合成した:
【化16】

3−ヨード−9−フェニルカルバゾール10gをTHFに溶かし、−78℃に温度を下げた。2.5M n−BuLi 12mLを徐々に追加して1時間撹拌した。1.2gのフッ化シアヌルをTHFに溶かして徐々に注入した。4時間の撹拌後、塩化アンモニウム水溶液を入れた後、酢酸エチルを入れて抽出して乾燥し、シリカゲルカラムを通して精製し、下記H NMRピークを示す、純粋な化合物32を得た。
H NMR(400MHz、CDCl)7.82(3H)、7.54(3H)、7.48−7.39(6H)、7.32−7.29(18H)、7.09−7.01(6H)
【0092】
<合成例3:化合物33の合成>
下記反応式3によって、化合物33を合成した:
【化17】

【0093】
<中間体33−1の合成>
500mLフラスコで、4−ナフタレン−2−イル−ベンゾニトリル5g(21.8mmol)と、4−ブロモベンゾイルクロライド2.66g(12.1mmol)とを200mLクロロホルムに溶解させ、SbCl 1.55mL(12.1mmol)を0℃で添加した。反応混合物を室温で1時間撹拌した後、12時間還流した。室温まで冷却した後、クロロホルムを減圧除去し、28%アンモニア水溶液300mLを0℃で添加すれば、白色沈殿が生成された。これを室温で1時間強く撹拌して濾過した後、白色沈殿を水とメタノールとで洗浄した。真空オーブンで乾燥させた後、クロロホルムを添加して加熱還流した後で濾過した。濾液を集めて減圧乾燥し、白色固体である中間体33−1を得た(4.96g、収率64%)。
【0094】
<化合物33の合成>
中間体33−1を5.75g(8.98mmol)と、3−ピリジンボロン酸1.1g(8.98mmol)とを、THFと炭酸カリウム(3.72g)水溶液との混合溶液に溶解させ、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム310mgを添加して12時間加熱還流した。反応終了後、常温に冷却させて水を加えた後、酢酸エチル溶液で抽出して無水硫酸マグネシウムで乾燥して溶媒を減圧乾燥した。メタノールを添加して白色沈殿を生成させ、下記H NMRピークを示す、化合物33を得た(4.5g、収率78%)。
H NMR(400MHz、CDCl)8.93(1H)、8.80(6H)、8.61(1H)、8.10(2H)、7.92−7.65(15H)、7.52(4H)、7.32(1H)
【0095】
<合成例4:化合物34の合成>
下記反応式4−1によって、中間体34−1を合成した:
【化18】

窒素雰囲気下で、120mLメタノールに4−ブロモベンズアルデヒド24.9g(0.134mol)と、4−ブロモアセトフェノン26.8g(0.134mol)とを溶解させた。この後、水酸化ナトリウム0.27gを前記溶液に添加した後、反応混合物を常温で5時間撹拌した。生成された黄色生成物を濾過し、水とメタノールとで洗浄して収得した生成物を真空オーブンで乾燥し、中間体34−1を得た(44.2g、収率90%)。
【0096】
次いで、下記反応式4−2によって、中間体34−2を合成した:
【化19】

窒素雰囲気下で、1,3−ビス−(4−ブロモフェニル)−プロペノン(中間体34−1)7.46g(20.38mmol)と、ベンズアミジン塩化水素1.6g(10.19mmol)とを無水エタノールに溶解させた後、30mL無水エタノールに水酸化カリウム1.32gを溶かした溶液を15分間添加し、反応混合物内に乾燥空気をバブリングさせた。これから得た反応混合物を24時間還流した後で水に注ぎ、生成物を濾過した後、エタノールで洗浄して真空オーブンで乾燥させ、中間体34−2を得た。
【0097】
さらに、下記反応式4−3によって、中間体34−3を合成した:
【化20】

フラスコに中間体34−2(4,6−ビス−(4−ブロモ−フェニル)−2−フェニル−ピリミジン)20g(42.9mmol)、ビス(ピナコラート)ジボロン27.2g(108mmol)、酢酸カリウム25.2g(257mmol)、PdCl(dppf)3.5g(4.29mmol)、及び溶媒として無水1,4−ジオキサンを入れ、窒素雰囲気下、80℃で24時間加熱した。反応終了後、セライトで濾過して濾液を酢酸エチルで抽出し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を減圧除去した。カラムクロマトグラフィ(展開溶媒:酢酸エチル:ヘキサン=1:4)により精製して、中間体34−3を得た。
【0098】
下記反応式4−4によって、化合物34を合成した:
【化21】

中間体34−3を3.0g(5.36mmol)と6−ブロモ−(2,4’)ビピリジニル3.15g(13.4mmol)とを、THFと炭酸カリウム(4.44g)水溶液との混合溶液に溶解させ、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム370mgを添加して15時間加熱還流した。反応終了後、常温に冷却させて水を加えた後、酢酸エチル溶液で抽出して無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧乾燥した。メタノールを添加して黄色沈殿を生成させ、下記H NMRピークを示す、化合物34を得た(2.475g、収率75%)。
H NMR(400MHz、CDCl)8.80−8.77(6H)、8.48(4H)、8.37(4H)、8.16(1H)、8.08(4H)、7.94−7.91(4H)、7.83(2H)、7.60−7.55(3H)
【0099】
<合成例5:化合物35の合成>
下記反応式5によって、化合物35を合成した:
【化22】

イソニコチン酸ヒドラジド13.7g、4−ブロモベンゾイルクロライド22g及びトリエチルアミン10gをクロロホルムに溶解して常温で2時間撹拌した。水を添加して生じた沈殿物を濾過し、メタノールで再結晶して中間体35−3を得た。
【0100】
10.3gのアニリンを含む1,2−ジクロロベンゼン溶液にPCl 2.06gを添加し、反応混合物を100℃で1時間撹拌した。これから得た反応混合物に中間体35−3を3g添加し、200℃で24時間加熱還流し、常温に温度を低めた後、2N塩酸水溶液を徐々に添加した。これから得た反応混合物をセライトで濾過し、ジクロロメタンで洗浄した。その後、濾液を水で洗って無水硫酸マグネシウムで乾燥し、ジクロロメタンを減圧除去した後、1,2−ジクロロベンゼンを真空蒸留して除去し、カラムクロマトグラフィにより精製して中間体35−1を得た。
【0101】
得られた中間体35−1を19g及び中間体35−2を24g、THFと炭酸カリウム34.5g水溶液との混合溶液に溶解させ、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム2.9gを添加して15時間加熱還流した。反応終了後、常温に冷却させて水を加えた後、ジクロロメタン溶液で抽出して無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧乾燥した。その後、メタノールを添加して黄色沈殿を生成させ、下記H NMRピークを示す、化合物35を得た(27g、収率75%)。
H NMR(400MHz、CDCl)8.65(2H)、8.15(1H)、7.97(1H)、7.94−7.91(4H)、7.73−7.67(6H)、7.61−7.54(9H)、7.39(2H)、7.32−7.30(9H)
【0102】
<実施例1>
基板上部に合成例1から得た化合物11を真空蒸着し、600Å厚の光効率改善層を形成した。前記光効率改善層の上部に、アノードとして15Ω/cm(1,200Å)ITOを形成し、前記アノード上部に、m−MTDATAを真空蒸着して750Å厚の正孔注入層を形成した後、前記正孔注入層の上部に、α−NPDを真空蒸着して150Å厚の正孔輸送層を形成した。前記正孔輸送層の上部に、ホストとしてDSA 97重量%、ドーパントとしてTBPeを3重量%使用し、300Å厚の発光層を形成した。前記発光層の上部に、Alq3を真空蒸着して200Å厚の電子輸送層を形成した。前記電子輸送層の上部に、LiFを真空蒸着して80Å厚の電子注入層を形成した後、Alを真空蒸着して3,000Å厚のカソードを形成することによって、有機発光素子を完成した。
【0103】
<実施例2〜5>
前記実施例1において光効率改善層の材料として用いた化合物11の代わりに、化合物32、33、34及び35をそれぞれ使用したという点を除いては、前記実施例1と同じ方法で有機発光素子を完成した。
【0104】
<比較例>
前記実施例1において光効率改善層の材料として用いた化合物11の代わりに、Alq3を使用したという点を除いては、前記実施例1と同じ方法で有機発光素子を完成した。
【0105】
<評価>
前記実施例1〜5の有機発光素子及び比較例の有機発光素子の効率(cd/A)をPR650(Spectroscan)Source Measurement Unit.(PhotoResearch社製)を利用して評価し、その結果を下記表1に示した。
【0106】
【表1】

【0107】
上表に示すように、本発明の光効率改善層を備えた素子の発光効率は、比較例に比べて顕著に高い。
【産業上の利用可能性】
【0108】
本発明の光効率改善層は、有機発光素子の発光効率を向上するのに大変有用である。
【符号の説明】
【0109】
10,20,30 有機発光素子
11,21,31 基板
13,23,33 第1電極
15,25,35 有機層
17,27,37 第2電極
18,28 光効率改善層
38 第1光効率改善層
39 第2光効率改善層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、前記基板上に形成された第1電極と、前記第1電極上に形成された有機層と、前記有機層上に形成された第2電極と、光効率改善層とを具備し、前記第1電極は、前記有機層と接触した第1面と前記有機層の反対側に位置した第2面とを有し、前記第2電極は、前記有機層と接触した第1面と前記有機層の反対側に位置した第2面とを有し、前記光効率改善層は、前記第1電極の第2面の下部または前記第2電極の第2面の上部のうち、一つ以上に形成され、前記光効率改善層は、下記式(1)で表示される化合物を含むことを特徴とする有機発光素子:
【化1】

前記式(1)において、
は、NまたはC−(Ar−Rで表示される基であり、
は、NまたはC−(Ar−Rで表示される基であり、
は、NまたはC−(Ar−Rで表示される基であり、
は、NまたはC−(Ar−Rで表示される基であり、
は、NまたはC−(Ar−Rで表示される基であり、
は、NまたはC−(Ar−Rで表示される基であり、ただしXないしXのうち少なくとも一つはNであり、
ArないしArは、互いに独立に、置換または非置換のC−C30アリーレン基または置換または非置換のC−C30ヘテロアリーレン基であり、
ないしRは、互いに独立に、水素、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、シアノ基、置換または非置換のC−C30アルキル基、置換または非置換のC−C30アルコキシ基、置換または非置換のC−C30アシル基、置換または非置換のC−C30アルケニル基、置換または非置換のC−C30アルキニル基、置換または非置換のC−C30アリール基または置換または非置換のC−C30ヘテロアリール基であり、前記RないしRのうち、隣接した2以上は互いに結合し、飽和または不飽和環を形成でき、
a,b,c,d,e及びfは、互いに独立に、0ないし10の整数である。
【請求項2】
,X及びXがNであることを特徴とする請求項1に記載の有機発光素子。
【請求項3】
,X及びXがNであることを特徴とする請求項1に記載の有機発光素子。
【請求項4】
及びXがNであることを特徴とする請求項1に記載の有機発光素子。
【請求項5】
及びXがNであることを特徴とする請求項1に記載の有機発光素子。
【請求項6】
がNであることを特徴とする請求項1に記載の有機発光素子。
【請求項7】
前記式(1)で表示される化合物が、下記化学式1aないし1eのうち、いずれか一つで表示されることを特徴とする請求項1に記載の有機発光素子:
【化2】

【請求項8】
ArないしArが、互いに独立に、置換または非置換のフェニレン基、置換または非置換のペンタレニレン基、置換または非置換のインデニレン基、置換または非置換のナフチレン基、置換または非置換のアズレニレン基、置換または非置換のヘプタレニレン基、置換または非置換のインダセニレン基、置換または非置換のアセナフチレニレン基、置換または非置換のフルオレニレン基、置換または非置換のフェナレニレン基、置換または非置換のフェナントレニレン基、置換または非置換のアントラセニレン基、置換または非置換のフルオランテニレン基、置換または非置換のトリフェニレニレン基、置換または非置換のピレニレン基、置換または非置換のクリセニレン基、置換または非置換のナフタセニレン基、置換または非置換のピセニレン基、置換または非置換のペリレニレン基、置換または非置換のペンタフェニレン基、置換または非置換のヘキサセニレン基、置換または非置換のピロリレン基、置換または非置換のピラゾリレン基、置換または非置換のイミダゾリレン基、置換または非置換のイミダゾリニレン基、置換または非置換のピリジニレン基、置換または非置換のピラジニレン基、置換または非置換のピリミジニレン基、置換または非置換のインドリレン基、置換または非置換のプリニレン基、置換または非置換のキノリニレン基、置換または非置換のフタラジニレン基、置換または非置換のインドリジニレン基、置換または非置換のナフチリジニレン基、置換または非置換のキナゾリニレン基、置換または非置換のシノリニレン基、置換または非置換のインダゾリレン基、置換または非置換のカルバゾリレン基、置換または非置換のフェナジニレン基、置換または非置換のフェナントリジニレン基、置換または非置換のピラニレン基、置換または非置換のクロメニレン基、置換または非置換のベンゾフラニレン基、置換または非置換のチオフェニレン基、置換または非置換のベンゾチオフェニレン基、置換または非置換のイソチアゾリレン基、置換または非置換のイソキサゾリレン基及び置換または非置換のトリアゾリレン基からなる群より選ばれることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の有機発光素子。
【請求項9】
前記ArないしArが、置換されたC−C30アリーレン基または置換されたC−C30ヘテロアリーレン基であり、該置換基が、互いに独立に、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、シアノ基、置換または非置換のC−C30アルキル基、置換または非置換のC−C30アルコキシ基、置換または非置換のC−C30アシル基、置換または非置換のC−C30アルケニル基、置換または非置換のC−C30アルキニル基、置換または非置換のC−C30アリール基及び置換または非置換のC−C30ヘテロアリール基からなる群より選ばれる少なくとも1つであることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の有機発光素子。
【請求項10】
前記ArないしArが、互いに独立に、下記化学式2aないし2pのうち、いずれか一つであることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の有機発光素子:
【化3】

上記化学式において、*は、式(1)に図示された6員芳香族環の環元素でありうるCとの連結サイトであり、*’は、RないしRのうち、一つとの連結サイトである。
【請求項11】
前記a,b,c,d,e及びfが、互いに独立に、0,1,2または3であることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の有機発光素子。
【請求項12】
前記RないしRが、互いに独立に、水素、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、シアノ基、置換または非置換のC−C10アルキル基、置換または非置換のC−C10アルコキシ基、置換または非置換のC−C10アシル基、置換または非置換のC−C10アルケニル基、置換または非置換のC−C10アルキニル基、置換または非置換のC−C14アリール基または置換または非置換のC−C14ヘテロアリール基であることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の有機発光素子。
【請求項13】
前記RないしRが、互いに独立に、水素であるか、または下記化学式3aないし3qのうち、いずれか一つであることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の有機発光素子:
【化4】

上記化学式において、*は、式(1)に図示された6員芳香族環の環元素でありうるC、またはArないしArのうち一つとの連結サイトである。
【請求項14】
−(Ar−Rで表示される基、−(Ar−Rで表示される基、−(Ar−Rで表示される基、−(Ar−Rで表示される基、−(Ar−Rで表示される基、及び−(Ar−Rで表示される基が、互いに独立に、下記化学式4aないし4yのうち一つであることを特徴とする請求項1に記載の有機発光素子:
【化5】

前記化学式で、*は、式(1)に図示された6員芳香族環の環元素でありうるCとの連結サイトである。
【請求項15】
前記第2電極が透過型電極であり、前記光効率改善層が前記第2電極の第2面の上部に形成されていることを特徴とする請求項1〜14のいずれか1項に記載の有機発光素子。
【請求項16】
前記第1電極が透過型電極であり、前記光効率改善層が前記第1電極の第1面の下部に形成されていることを特徴とする請求項1〜14のいずれか1項に記載の有機発光素子。
【請求項17】
前記第1電極及び前記第2電極が透過型電極であり、前記光効率改善層が前記第1電極の第2面の下部及び第2電極の第2面の上部に形成されていることを特徴とする請求項1〜14のいずれか1項に記載の有機発光素子。
【請求項18】
前記有機層がR,G及びBの画素別にパターニングされており、前記光効率改善層が前記R,G及びBの画素に対して共通層として形成されていることを特徴とする請求項1〜17のいずれか1項に記載の有機発光素子。
【請求項19】
前記有機層がR,G及びBの画素別にパターニングされており、前記光効率改善層が前記R,G及びBの各画素に対して、R画素に対応する領域に形成された光効率改善層−R、前記G画素に対応する領域に形成された光効率改善層−G、及び前記B画素に対応する領域に形成された光効率改善層−Bのうち、一つ以上からなることを特徴とする請求項1〜17のいずれか1項に記載の有機発光素子。
【請求項20】
前記光効率改善層−R、光効率改善層−G及び光効率改善層−Bのうちの少なくとも2つを備え、各光効率改善層の厚さが互いに異なることを特徴とする請求項19に記載の有機発光素子。
【請求項21】
前記光効率改善層が光効率改善層−R、光効率改善層−G及び光効率改善層−Bからなることを特徴とする請求項19又は20に記載の有機発光素子。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2010−45034(P2010−45034A)
【公開日】平成22年2月25日(2010.2.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−189375(P2009−189375)
【出願日】平成21年8月18日(2009.8.18)
【出願人】(308040351)三星モバイルディスプレイ株式會社 (764)
【Fターム(参考)】