説明

光変調器における変位差を補償するためのラインプロファイルを生成する方法及び装置

【課題】 テストチャートをカメラで撮影して獲得された2次元映像を用いてラインプロファイルを生成し、これを用いてディスプレイ映像のラインアーチファクトを補償するルックアップテーブルを生成することにより、映像の画質を向上させることが可能な、光変調器における変位差を補償するためのラインプロファイルを生成する方法及び装置を提供する。
【解決手段】 一定の階調間隔で配列された所定の個数のパッチからなるテストチャートを設計する段階と、前記設計されたテストチャートを1次元光変調器で表示し、前記表示されたテストチャートをカメラで撮影して2次元映像を獲得する段階と、前記2次元映像を多数の領域に分割し、前記分割された領域の水平ライン毎に光強度の平均値を算出する段階と、前記算出された平均値を用いて前記各水平ラインに対してラインプロファイルを生成する段階とを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光変調器における変位差を補償する技術に係り、より詳しくは、光変調器における変位差を補償するためのラインプロファイルを生成する方法及び装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、光信号処理は、多量のデータの実時間処理が不可能な既存のデジタル情報処理とは異なり、高速性、並列処理能力及び大容量情報処理の利点を持っており、空間光変調理論を用いて二進位相フィルタの設計及び製作、光論理ゲート、光増幅器、映像処理技法、光素子、光変調器などについての研究が行われている。中でも、光変調器が光メモリや光ディスプレイ、プリンタ、光インターコネクション、ホログラムなどの分野に採用されており、この光変調器を用いた光ビームスキャニング装置の研究開発が盛んに行われている。
【0003】
このような光ビームスキャニング装置は、画像形成装置(例えば、レーザプリンタ、LEDプリンタ、電子写真複写機)で光ビームをスキャニングして感光媒体にスポットさせて画像イメージを結像させる役割をする。最近では、プロジェクションTVなどが開発されるにつれて、映像ディスプレイにビームを照射する手段として光ビームスキャニング装置が用いられている。
【0004】
前記光ビームスキャニング装置には、光の回折方式によって映像を表示する1次元光変調器が用いられている。ところが、前記光変調器の製造および工程上で発生する光学素子の微細なミスアラインメントにより1次元アレイを構成する格子の変位差が発生し、これにより映像を表示するときに水平方向にラインアーチファクト(Artifact)が発生するという問題点がある。
【特許文献1】米国特許第6,984,039号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで、本発明はこのような問題点に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、テストチャートをカメラで撮影して獲得された2次元映像を用いてラインプロファイルを生成し、これを用いてディスプレイ映像のラインアーチファクトを補償するルックアップテーブルを生成することにより、映像の画質を向上させることが可能な、光変調器における変位差を補償するためのラインプロファイルを生成する方法及び装置を提供することにある。
【0006】
本発明の目的は以上で言及した目的に制限されず、言及されていない別の目的は下記の記載から当業者に明確に理解できるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明によるラインプロファイルを生成する方法は、ディスプレイされたテストチャートを撮影し、獲得された2次元映像を多数この領域に分割し、前記分割された領域の水平ライン毎に光強度の平均値を算出する段階、および前記算出された平均値を用いて前記各水平ラインに対してラインプロファイルを生成する段階を含む。
【0008】
また、本発明の一実施形態によるディスプレイ方法は、光変調器での変位差を補償するためのラインプロファイルおよび入力映像によって前記光変調器に入力される光を変調する段階、および前記変調された光をスクリーンにディスプレイする段階を含む。
【0009】
また、本発明の一実施例による光変調器での変位差を補償するためのラインプロファイルを生成する装置は、ディスプレイされたテストチャートを撮影し獲得された2次元映像を多数個の領域に分割し前記分割された領域の各水平ライン毎に光強度の平均値を算出する平均値算出部、および前記算出された平均値を用いて前記各水平ラインに対してラインプロファイルを生成するラインプロファイル生成部を含む。
【0010】
その他の実施例の具体的な事項は、詳細な説明及び図面に含まれている。本発明の利点及び特徴、並びにそれらを達成する方法は、添付図面と共に詳細に後述されている実施例を参照すれば明確になるであろう。ところが、本発明は、下記に開示される実施例に限定されるのではなく、互いに異なる様々な形態で実現できる。但し、これらの実施例は、本発明の開示を完全にし、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者に発明の範疇を完全に知らせるために提供されるものであり、本発明は、特許請求の範囲の範疇によって定められるべきである。明細書全体にわたって、同一の参照符号は同一の構成要素を示す。
【発明の効果】
【0011】
本発明の実施例によれば、テストチャートをカメラで撮影して獲得された2次元映像を用いてラインプロファイルを生成し、これを用いてディスプレイ映像のラインアーチファクトを補償するルックアップテーブルを生成することにより、ディスプレイ映像のラインアーチファクトを減少させて映像の画質を向上させることができる。
【0012】
本発明の効果は以上で言及した効果に制限されず、言及されていないさらに他の効果は、請求の範囲の記載から当業者に明確に理解できるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明の好適な実施例によって予め定義された、光変調器における変位差を補償するためのラインプロファイルを生成する方法及び装置を説明するためのブロック図または流れ図を参照してより詳細に説明する。
【0014】
図1は本発明の一実施例に係る光変調器を用いるディスプレイ装置の構成を示す図である。
図1を参照すると、光変調器を用いるディスプレイ装置は、レーザダイオード110、光変調器120及び光スキャナ130を含んでいる。
【0015】
レーザダイオード110は、光通信、光メモリ及び光情報処理分野に広く用いられる素子であって、p−n接合を介在させ、p−n接合付近の領域を励起してレーザを発振させる。レーザダイオード110によって発振されたレーザは光変調器120に入力される。光変調器120は、光の回折性質を用いて、前記発振されたレーザに入力映像信号をのせて変調する役割をする。光スキャナ130は、光変調器120から入力された映像信号を被スキャニング装置140に走査する。1回に1本の垂直ラインを被スキャニング装置140の左側から右側に連続的にスキャニングすることにより、一つのフレームを形成する。
【0016】
ところが、前記光変調器120の1次元アレイを構成するそれぞれの格子は、前記フレームにおける1本の水平ラインに相当するが、前記1次元アレイを構成する格子の変位差により、被スキャニング装置140に走査されるフレームの水平方向にラインアーチファクトが発生する。このようなラインアーチファクトを補償するために、光変調器120の特性を示すラインプロファイルを生成する方法の全体流れを図2を参照して説明する。
【0017】
図2は本発明の一実施例に係るラインプロファイルを生成する方法の全体流れを示す図である。
まず、光変調器120の階調別光強度を測定するために、多数のパッチからなるテストチャートを設計しなければならない。すなわち、一定の階調間隔で配列された所定の個数のパッチからなるテストチャートを設計する(S202)。図3は前記のような方式で設計されたテストチャート310を示す。前記テストチャート310を構成する前記パッチが階調別位置による影響を受けないようにするために、前記パッチを元の階調順序の通りに配列せずにランダムに配列することにより、再配列されたテストチャート320を生成する(S204)。
【0018】
前記S204段階で設計された、再配列されたテストチャート320を1次元光変調器120で表示し、前記表示されたテストチャートをカメラで撮影して2次元デジタル映像を獲得するが(S206)、図4の左側に前記2次元デジタル映像410の例が示されている。前記テストチャート320を表示する過程で主に階調の低い部分と階調の高い部分でクリッピングが発生する傾向があるが、前記クリッピングが発生しないながらも有効範囲を最も大きく確保するために、ディスプレイ素子の駆動電圧を調節する必要がある。そして、前記カメラで撮影する過程では、前記カメラの焦点と解像度を調節し、自動焦点機能及び自動ホワイトバランス機能をオフする。
【0019】
前記表示されたテストチャート320の解像度と前記カメラの解像度とが異なる場合、前記獲得された2次元映像410の水平ラインの数を前記表示されたテストチャート320の水平ラインの数に合わせて前記2次元映像を再構成する(S208)。
【0020】
前記カメラで撮影されたテストチャートの2次元映像を再構成する過程が図4に示されている。図4を参照して例を挙げると、ディスプレイ解像度480×640のテストチャートを解像度4800×2500のカメラで撮影した場合、10本の水平ラインが元のテストチャートの1本の水平ラインに相当する。したがって、前記480×640のテストチャートを表示する場合にラインアーチファクトが発生する480本の水平ラインのうち1本の水平ラインに対応する10本の水平ラインの位置を、前記カメラで撮影して獲得した4800×2500の2次元映像410において追跡して、その10本の水平ラインの平均値を計算することにより、再構成された2次元映像420を得ることができる。この際、前記再構成された2次元映像420の縦ピクセル数は、前記カメラで撮影された2次元映像410の縦ピクセル数に比べて10分の1に減少したが、横ピクセル数は変わりがないことが分かる。
前記再構成された2次元映像420に対して所定の特性を持つカメラ較正曲線を適用することにより、前記カメラが持つ特性による影響を排除することができる(S210)。図5aは本発明の一実施例に係るカメラ較正曲線を生成する過程を示す図である。図5bは図5aの過程を経て生成されたカメラ較正曲線を示す図である。
【0021】
図5aのように一定の階調間隔で配列されたテストチャートプリントの輝度値を分光光度計を用いて測定するが、本発明の実施例では、分光光度計としてGretag MacBethを採用した。前記テストチャートプリントをカメラで撮影した後、各パッチの中央の四角形部分の平均値を計算してデジタル値を獲得した後、前記分光光度計を用いて得た輝度値を縦軸とし、前記デジタル値を横軸として配列することにより、図5bに示したカメラ較正曲線グラフを生成することができる。前記グラフにおいて、ガンマー値は1.48とした。これにより、前記カメラによる特性が排除されるラインプロファイルを生成することができる。
【0022】
その後、前記カメラ較正曲線が適用された2次元映像420を多数の領域に分割し、前記分割された領域の水平ライン毎に光強度の平均値を算出する(S212)。図6は水平ライン別光強度の平均値を算出するために分割された2次元映像を示す図である。前記2次元映像420のエッジ部分に一般に階調変化が大きく現われるので、自動映像分割技法を用いて前記2次元映像420を多数の領域に分割し、前記分割された領域610で各水平ライン別平均値を計算して階調別光強度の平均値を抽出する。
【0023】
次に、前記算出された光強度の平均値を用いて前記各水平ラインに対してラインプロファイルを生成する(S214)。この際、前記生成されたラインプロファイルに対して多項式曲線の当てはめ又はスプラインの当てはめ過程(fitting)を行ってノイズを低減させ、補間法によってデータを補完することができる。
【0024】
図7は本発明の一実施例に係るラインプロファイルをグラフで示した図である。前記ラインプロファイルを示すグラフを考察すると、前記1次元光変調器に入力される階調値と、図6で算出された光強度の平均値との関係を、図4における2次元映像420の縦ピクセルの個数(全て480個)に対してそれぞれ示していることが分かる。
【0025】
図7を考察すると、全て480個の縦ピクセル番号に対して3次元立体形状を持ったグラフ(710)または480個のグラフのうち、代表的な10個のピクセル番号(30、80、130、180、230、280、330、380、430、480)に対してのみ抽出した2次元グラフ(720)が示されていることが分かる。前記グラフ(710、720)を考察すると、各480本のラインが互いに異なる大きさと位相を持っていることが分かり、入力階調値の両端部分(例えばホワイト領域とブラック領域)では階調の反転が起こるが、入力階調値の中間領域では直線的に増加していることが分かる。
【0026】
最後に、前記ラインプロファイルを用いて、前記2次元映像420で発生するラインアーチファクトを補償するルックアップテーブル(LUT)を生成することができる(S216)。前記ルックアップテーブルを生成する方式の一実施例として、前記ラインプロファイルの最大の明るさと最小の明るさを再現する階調値を求め、前記ラインプロファイルの区間別スロープとオフセット値を計算する方式を挙げることができる。ところが、このような方式に限定されるものではない。
【0027】
図8は本発明の一実施例に係るラインプロファイルを用いてイメージを矯正する前と後の様子を比較した図である。図8の上端に示した絵(810)は元のテストチャートであり、中間に示した絵(820)はカメラで撮影して獲得した2次元映像であり、下端に示した絵(830)は本発明の一実施例によって生成されたラインプロファイルの特性を用いてラインアーチファクトを補償した後の映像である。この絵(830)に示すように、横方向に存在していたラインアーチファクトが相当部分除去されていることが分かる。
【0028】
図9は本発明の一実施例に係るラインプロファイルを生成する装置の全体構成を示す図である。図9を参照すると、テストチャート設計部910、2次元映像獲得部920、平均値算出部930及びラインプロファイル生成部940を含んでいる。
【0029】
テストチャート設計部910は、一定の階調間隔で配列された所定の個数のパッチからなるテストチャートを設計する。2次元映像獲得部920は、前記設計されたテストチャートを1次元光変調器で表示し、前記表示されたテストチャートをカメラで撮影して2次元映像を獲得する。
【0030】
平均値算出部930は、前記2次元映像を多数の領域に分割し、前記分割された領域の水平ライン毎に光強度の平均値を算出し、ラインプロファイル生成部940は、前記算出された平均値を用いて前記各水平ラインに対してラインプロファイルを生成する。
【0031】
ルックアップテーブル生成部(図示せず)は、前記ラインプロファイルを用いて、前記2次元映像に発生するラインアーチファクトを補償するルックアップテーブルを生成することができる。
【0032】
一方、本発明は、モバイルプロジェクター、ミニプロジェクター、プロジェクションTVなどの1次元光変調器を用いるディスプレイ装置への適用が可能である。
【0033】
上記のような本発明の図9に示される構成要素として、「〜部」という用語は、ソフトウェア構成要素、またはFPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)や注文型半導体(ASIC)などのハードウェア構成要素を意味し、ある機能を行う。ところが、ソフトウェアまたはハードウェアに限定される意味ではない。前記構成要素は、アドレシング可能な記憶媒体にあるように構成されてもよく、一つまたはそれ以上のプロセッサを再生させるように構成されてもよい。したがって、一例として、前記構成要素は、ソフトウェア構成要素、客体指向ソフトウェア構成要素、カラス構成要素及びタスク構成要素などの構成要素と、プロセス、関数、属性、プロシージャー、サブルーチン、プログラムコードのセグメント、ドライバー、ファームウェア、マイクロコード、回路、データ、データベース、データ構造、テーブル、アレイ及び変数を含む。前記構成要素が提供する機能は、さらに少ない数の構成要素に結合されてもよく、追加的な構成要素にさらに分離されてもよい。それだけでなく、前記構成要素は、デバイス内の1つまたはそれ以上のCPUを再生させるように実現されてもよい。
【0034】
本発明の実施例に係る、光変調器における変位差を補償するためのラインプロファイルを生成する装置の権利範囲が、前記のような方法をコンピュータで実行するためのプログラムコードを記録したコンピュータで読み取ることが可能な記録媒体にも及ぶのは、当業者には自明なことである。
【0035】
以上、添付図面を参照しながら本発明の実施例を説明したが、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者は、本発明の技術的思想または必須的な特徴を逸脱しない範囲内において種々置換、変形及び変更が可能なので、他の具体的な形態で実施できることを理解することができるであろう。したがって、以上述べた実施例は、全ての面で例示的なもので、限定的ものではないと理解すべきである。本発明の範囲は、前記詳細な説明よりは特許請求の範囲によって定められるべきであり、特許請求の範囲の意味及び範囲、並ぶにその均等概念から導出される全ての変更または変形形態が本発明の範囲に含まれるものと解釈されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明の一実施例に係る光変調器を使用するディスプレイ装置の構成を示す図である。
【図2】本発明の一実施例に係るラインプロファイルを生成する方法の全体流れを示す図である。
【図3】本発明の一実施例に係るテストチャートを構成するパッチをランダムに配列する過程を示す図である。
【図4】カメラで撮影されたテストチャートの2次元映像を再構成する過程を示す図である。
【図5a】本発明の一実施例に係るカメラ較正曲線を生成する過程を示す図である。
【図5b】図5aの過程を経て生成されたカメラ較正曲線を示す図である。
【図6】水平ライン別光強度の平均値を算出するために分割された2次元映像を示す図である。
【図7】本発明の一実施例に係るラインプロファイルをグラフで表現した図である。
【図8】本発明の一実施例に係るラインプロファイルを用いてイメージを矯正する前と後の様子を比較した図である。
【図9】本発明の一実施例に係るラインプロファイルを生成する装置の全体構成を示す図である。
【符号の説明】
【0037】
910 テストチャート設計部
920 2次元映像獲得部
930 平均値算出部
940 ラインプロファイル生成部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ディスプレイされたテストチャートを撮影して獲得された2次元映像を多数の領域に分割し、前記分割された領域の水平ライン毎に光強度の平均値を算出する段階、および
前記算出された平均値を用いて前記各水平ラインに対してラインプロファイルを生成する段階とを含むことを特徴とする、光変調器における変位差を補償するためのラインプロファイルを生成する方法。
【請求項2】
前記平均値を算出する段階以前に、
一定の階調間隔で配列された所定個数のパッチで構成されるテストチャートを設計する段階とをさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の光変調器における変位差を補償するためのラインプロファイルを生成する方法。
【請求項3】
前記設計する段階は、
前記テストチャートを構成する前記パッチの階調別位置による影響が排除されるように前記パッチがランダムに配列されるように前記テストチャートを修正する段階をさらに含むことを特徴とする、請求項2に記載の光変調器における変位差を補償するためのラインプロファイルを生成する方法。
【請求項4】
前記設計されたテストチャートを1次元光変調器にディスプレイし、前記ディスプレイされたテストチャートをカメラで撮影し2次元映像を獲得する段階をさらに含むことを特徴とする、請求項2に記載の光変調器における変位差を補償するためのラインプロファイルを生成する方法。
【請求項5】
前記2次元映像を獲得する段階は、
前記テストチャートを表示する過程でディスプレイ素子の駆動電圧を調節し、前記カメラで撮影する過程で前記カメラの焦点と解像度を調節する段階を含むことを特徴とする、請求項4に記載の光変調器における変位差を補償するためのラインプロファイルを生成する方法。
【請求項6】
前記2次元映像を獲得する段階は、
前記表示されたテストチャートの解像度と前記カメラの解像度とが異なる場合、前記獲得された2次元映像の水平ラインの数を、前記表示されたテストチャートの水平ラインの数に合わせて前記2次元映像を再構成する段階をさらに含むことを特徴とする、請求項4に記載の光変調器における変位差を補償するためのラインプロファイルを生成する方法。
【請求項7】
前記2次元映像を獲得する段階は、
前記再構成された2次元映像に対して所定の特性を持つカメラ較正曲線を適用して前記カメラの特性による影響を排除する段階をさらに含むことを特徴とする、請求項6に記載の光変調器における変位差を補償するためのラインプロファイルを生成する方法。
【請求項8】
前記カメラ較正曲線は、
所定のテストチャートに対して分光光度計を用いて測定した輝度値と、カメラで撮影したデジタル値との相関関係を示すことを特徴とする、請求項7に記載の光変調器における変位差を補償するためのラインプロファイルを生成する方法。
【請求項9】
前記多数個の領域への分割は、
自動映像分割技法を用いた分割を含むことを特徴とする、請求項7に記載の光変調器における変位差を補償するためのラインプロファイルを生成する方法。
【請求項10】
前記ラインプロファイルを生成する段階は、
前記生成されたラインプロファイルに対して当てはめ過程を行ってノイズを低減させる段階を含むことを特徴とする、請求項7に記載の光変調器における変位差を補償するためのラインプロファイルを生成する方法。
【請求項11】
前記ラインプロファイルは、
前記1次元光変調器に入力される階調値と、前記1次元光変調器によって出力される光の強度値との関係を前記テストチャートの縦ピクセル番号別に構成したグラフで示されることを特徴とする、請求項7に記載の光変調器における変位差を補償するためのラインプロファイルを生成する方法。
【請求項12】
前記ラインプロファイルを用いて、前記2次元映像に発生するラインアーチファクトの防止に用いられるルックアップテーブルを生成する段階をさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の光変調器における変位差を補償するためのラインプロファイルを生成する方法。
【請求項13】
光変調器に入力される光を前記ルックアップデーブルにより変調することによって、入力映像をディスプレイする段階をさらに含むことを特徴とする、請求項12に記載の光変調器における変位差を補償するためのラインプロファイルを生成する方法。
【請求項14】
光変調器での変位差を補償するためのラインプロファイルおよび入力映像によって前記変調器に入力される光を変調する段階、および
前記変調された光をスクリーンにディスプレイする段階を含むことを特徴とする、ディスプレイ方法。
【請求項15】
一定の階調間隔に配列された所定個数のパッチで構成されるテストチャートを設計する段階、および
前記設計されたテストチャートを1次元光変調器にディスプレイし、前記ディスプレイされたテストチャートをカメラで撮影し2次元映像を獲得する段階をさらに含むことを特徴とする、請求項14に記載のディスプレイ方法。
【請求項16】
ディスプレイされたテストチャートを撮影し獲得された2次元映像を多数個の領域に分割し、前記分割された領域の水平ライン毎に光強度の平均値を算出する段階、および
前記算出された平均値を用いて前記各水平ラインに対してラインプロファイルを生成する段階をさらに含むことを特徴とする、請求項15に記載のディスプレイ方法。
【請求項17】
ディスプレイされたテストチャートを撮影し獲得された2次元映像を多数個の領域に分割し、前記分割された猟奇の水平ライン毎に光強度の平均値を算出する段階、および
前記算出された平均値を用いて前記 各水平ラインに対してラインプロファイルを生成する段階をさらに含むことを特徴とする、請求項14に記載のディスプレイ方法。
【請求項18】
光を生成する光源と、
光変調器と、
スクリーンを通し前記光変調器の出力をスキャンする光スキャナを含み、前記光変調器は、前記光変調器により前記光スキャナに出力される光を制御するラインプロファイルによって前記光源により生成される光を変調することを特徴とする、ディスプレイシステム。
【請求項19】
一定の階調間隔で配列された所定個数のパッチで構成されるテストチャートを設計するテストチャート設計部、および
前記設計されたテストチャートを1次元光変調器にディスプレイし、前記ディスプレイされたテストチャートをカメラで撮影し2次元映像を獲得する2次元映像獲得部をさらに含むことを特徴とする、請求項18に記載のディスプレイシステム。
【請求項20】
前記2次元映像を多数個の領域に分割し、前記分割された領域の各水平ライン毎に光強度の平均値を算出する平均値算出部、および
前記算出された平均値を用いて前記各水平ラインに対してラインプロファイルを生成するラインプロファイル生成部を含むことを特徴とする、請求項19に記載のディスプレイシステム。
【請求項21】
ディスプレイされたテストチャートを撮影し獲得された2次元映像を多数の領域に分割し、前記分割された領域の水平ライン毎に光強度の平均値を算出する平均値算出部、および
前記算出された平均値を用いて前記各水平ラインに対してラインプロファイルを生成するラインプロファイル生成部とを含むことを特徴とする、光変調器における変位差を補償するためのラインプロファイルを生成する装置。
【請求項22】
一定の階調段階で配列された所定個数のパッチで構成されるテストチャートを設計するテストチャート設計部をさらに含むことを特徴とする、光変調器における変位差を補償するためのラインプロファイルを生成する装置。
【請求項23】
前記テストチャート設計部は、
前記テストチャートを構成する前記パッチの階調別位置による影響が排除されるように前記パッチがランダムに配列されるテストチャートを設計することを特徴とする、請求項22に記載の光変調器における変位差を補償するためのラインプロファイルを生成する装置。
【請求項24】
前記設計されたテストチャートを1次元光変調器でディスプレイし、前記ディスプレイされたテストチャートをカメラで撮影し2次元映像を獲得する2次元映像獲得部をさらに含むことを特徴とする、請求項21に記載の 光変調器における変位差を補償するためのラインプロファイルを生成する装置。
【請求項25】
前記2次元映像獲得部は、
前記テストチャートを表示する過程でディスプレイ素子の駆動電圧を調節し、前記カメラで撮影する過程で前記カメラの焦点と解像度を調節することを特徴とする、請求項24に記載の光変調器における変位差を補償するためのラインプロファイルを生成する装置。
【請求項26】
前記2次元映像獲得部は、
前記表示されたテストチャートの解像度と前記カメラの解像度とが異なる場合、前記獲得された2次元映像の水平ラインの数を前記表示されたテストチャートの水平ラインの数に合わせて前記2次元映像を再構成することを特徴とする、請求項24に記載の光変調器における変位差を補償するためのラインプロファイルを生成する装置。
【請求項27】
前記2次元映像獲得部は、
前記再構成された2次元映像に対して所定の特性を持つカメラ較正曲線を適用して前記カメラの特性による影響を排除することを特徴とする、請求項26に記載の光変調器における変位差を補償するためのラインプロファイルを生成する装置。
【請求項28】
前記カメラ較正曲線は、
所定のテストチャートに対して分光光度計を用いて測定した輝度値と、カメラで撮影したデジタル値との相関関係を示すことを特徴とする、請求項27に記載の光変調器における変位差を補償するためのラインプロファイルを生成する装置。
【請求項29】
前記平均値算出部は、
自動映像分割技法を用いて前記2次元映像を多数の領域に分割することを特徴とする、請求項27に記載の光変調器における変位差を補償するためのラインプロファイルを生成する装置。
【請求項30】
前記ラインプロファイル生成部は、
前記生成されたラインプロファイルに対して当てはめ過程を行ってノイズを低減させることを特徴とする、請求項27に記載の光変調器における変位差を補償するためのラインプロファイルを生成する装置。
【請求項31】
前記ラインプロファイルは、
前記1次元光変調器に入力される階調値と前記1次元光変調器によって出力される光の強度値との関係を前記テストチャートの縦ピクセル番号別に構成したグラフで示されることを特徴とする、請求項27に記載の光変調器における変位差を補償するためのラインプロファイルを生成する装置。
【請求項32】
前記ラインプロファイルを用いて、前記2次元映像に発生するラインアーチファクトを補償するルックアップテーブルを生成するルックアップテーブル生成部をさらに含むことを特徴とする、請求項21に記載の光変調器における変位差を補償するためのラインプロファイルを生成する装置。
【請求項33】
入力映像および前記ルックアップテーブルにより前期光変調器に入力される光を変調することによって、スクリーンを通し前記光変調器の出力をスキャンする光スキャナをさらに含むことを特徴とする、請求項21に記載の光変調器における変位差を補償するためのラインプロファイルを生成する装置。
【請求項34】
請求項1に記載の方法をコンピュータで実行するためのプログラムコードを記録したコンピュータで読み取ることが可能な記録媒体。
【請求項35】
請求項14に記載の方法をコンピュータで実行するためのプログラムコードを記録したコンピュータで読み取ることが可能な記録媒体。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5a】
image rotate

【図5b】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公開番号】特開2007−334349(P2007−334349A)
【公開日】平成19年12月27日(2007.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−152281(P2007−152281)
【出願日】平成19年6月8日(2007.6.8)
【出願人】(591003770)三星電機株式会社 (982)
【Fターム(参考)】