説明

光変調器用圧電撓み素子

装置は、少なくとも1つの光変調器(102)を含むマイクロディスプレイ(100)を含む。光変調器(102)は、第1の反射板(104)と、第2の反射板(106)と、少なくとも1つの圧電撓み素子(108)とを含み、圧電撓み素子(108)は伸長圧電撓み素子(400)である。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
本発明は、包括的には光変調器に関し、特にマイクロディスプレイ及びプロジェクタ等のディスプレイの光変調のための圧電撓み素子に関する。ファブリー・ペロー干渉素子を含むもののような、ある従来の光マイクロディスプレイは、2枚の反射板を使用し、それらは、それらの間に干渉パターンを形成するようにマイクロディスプレイウィンドウ内において間隔を空けて配置される。マイクロディスプレイウィンドウ内の少なくとも1枚の反射板は、干渉パターンを変更しそれにより投影される光の色を変更するために、1つ又は複数の圧電撓み素子を使用することにより調整可能である。最近のマイクロディスプレイ変調器の設計には、しばしば、圧電撓み素子の多くの設計によって提供される距離より長い距離のために、撓み素子のうちの1つ又は複数を著しく変位させることが必要である。ピクセル板の長さが短くなるに従い、撓みを可能にするように構成される撓み素子を設計し組み立てることが困難となる。
【0002】
したがって、特にマイクロディスプレイ変調器で見られるように小さいピクセル板を変位させるように動作する撓み素子において、撓み素子を撓ませることができる距離を長くすることが望ましい。
【0003】
本発明の例示的且つ目下好ましい実施形態を図面に示す。
【0004】
同様の構成要素及び/又は特徴を参照するために、この書類では同じ符号を使用する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0005】
本開示は、光マイクロディスプレイに適用することによりその光マイクロディスプレイの波長の範囲及び性能を向上させることができる、種々の圧電撓み素子について説明する。本開示は、改善された変位を提供する圧電撓み素子の複数の実施形態について説明する。本開示内において、「光マイクロディスプレイ」という用語は、コンピュータ用のマイクロディスプレイ、プロジェクタ及びモニタ、テレビ用のマイクロディスプレイ、プロジェクタ及びモニタ、バックライト型のプロジェクタ、マイクロディスプレイ及びモニタ、ヘッドアップディスプレイ及びポータブルプロジェクションシステム等のパーソナルプロジェクションシステム、並びにフロントライト型のプロジェクタ、マイクロディスプレイ及びモニタを含む任意のディスプレイ又はプロジェクション装置に適用されるが、限定されはされない。
【0006】
[光マイクロディスプレイ]
図1は、アレイ又は他の構成で形成される複数のマイクロディスプレイ変調器102を含む光マイクロディスプレイ100の一実施形態と、光源110とを示す。各マイクロディスプレイ変調器102は、正面反射板104、背面反射板106及び圧電撓み素子108を含む。圧電撓み素子108は、一端が反射板104、106のうちの一方に取り付けられ、他端が基板留め具112によって基板(図示せず)に取り付けられる。圧電撓み素子108を、基板と反射板104、106との間の間隔を変更するように作動させることができる。
【0007】
この開示において、反射板104及び106並びに関連する圧電撓み素子に関る場合の「正面」及び「背面」という用語は、光源からの光が最初のうちに反射板に当たる順序に対応しており、光マイクロディスプレイのいかなる実際の物理的な位置にも対応しない。図1の光マイクロディスプレイ100は正面投影型マイクロディスプレイであり、ここでは光が、光源110から、光マイクロディスプレイ100を形成するマイクロディスプレイ変調器102を通して各マイクロディスプレイ変調器102の正面反射板104に与えられる。一実施形態では、正面反射板104は部分反射ミラーであり、ここでは光の何%か、たとえば10〜90%が反射される。残りの光は、背面反射板106に向かって透過する。背面投射板106は、その表面に突き当たるほぼすべての光を反射するというように完全に反射する。
【0008】
一実施形態では、マイクロディスプレイ変調器102を、ファブリー・ペロー光干渉素子として構成してもよい。従来のファブリー・ペロー素子は市販されており、それらの動作はよく理解されている。正面反射板104と背面反射板106とは、所定の離隔間隔d1だけ離間される。この離隔間隔d1は、多くの実施形態において、背面反射板106を変位させそれにより本明細書で説明するような干渉原理に基づいて反射する光の波長を変更するように、圧電撓み素子108を矢印120に示すように移動させることにより、変更される。
【0009】
間隔d1は、反射板104、106の間の間隔の寸法であり、この寸法は、正面反射板104に反射する光の位相に対する背面反射板106に反射する光の位相を確定する。背面反射板106に反射する光は、正面反射板104に反射する光より長い制御可能な距離を移動する。このより長い制御可能な距離は、離隔間隔d1のいくつかの複合的なコサイン関数であり、このコサイン関数は、光が移動している反射板の垂線からの角度を表す。それにより、離隔間隔d1は、光のいずれの波長が建設的に又は破壊的にマイクロディスプレイ変調器102内で変調されるかを確定する。波長の位相が互いに同じである反射板104、106からの光の反射ビームは、マイクロディスプレイによって反射/投影される。波長の位相が互いに異なる反射板104、106からの光の反射ビームは、マイクロディスプレイによって反射/投影されない。
【0010】
図1に関して説明したマイクロディスプレイ変調器102は、ファブリー・ペロータイプ素子等の比較的特定のタイプの光変調器であるが、波長に基づいて光を変調しそれにより特定の色を表示することができる多種多様の光変調器もまた本開示の範囲内にある、ということが理解されなければならない。
【0011】
一実施形態では、光源110から与えられる光は白色光である。すべての実施形態において、光源は、少なくとも、光マイクロディスプレイ100のマイクロディスプレイ変調器102の各々によって放出することができる可視光スペクトル又は不可視光スペクトルで、或る範囲の光の波長を提供する。
【0012】
それにより、図1のマイクロディスプレイ変調器102は、光マイクロディスプレイ100の1つのマイクロディスプレイ変調器102において可変の色又は色の強度を提供するように作用する。各光マイクロディスプレイ100は、通常アレイ構成で含まれる多数のマイクロディスプレイ変調器102を含む。光マイクロディスプレイ100の一実施形態では、各マイクロディスプレイ変調器102は、離隔間隔d1の制御に基づいて任意の所望の色に変調される。別の実施形態では、マイクロディスプレイ変調器のグループを特定のディスプレイ変調器102に含めてもよく、そこでは、各マイクロディスプレイ変調器は、たとえば赤、緑及び青の原色等の特定の色を強制的に表示させられてもよい。
【0013】
ピクセル化マイクロディスプレイフォーマットは、各マイクロディスプレイ変調器102がサブマイクロディスプレイ変調器のグループから形成される一実施形態を表す。各サブマイクロディスプレイ変調器は、原色等の1つの色をもたらし、それにより、そのグループ内の別個のサブマイクロディスプレイ変調器からの異なる色の結合された強度により、その領域におけるそのグループによって投影される色全体が確定される。本開示内では、各サブマイクロディスプレイ変調器を、別個のマイクロディスプレイ変調器102として構成され且つそれとして動作するものと考慮する。従来のピクセル化マイクロディスプレイフォーマット及び投影型マイクロディスプレイは市販されており、ここでの開示ではこれ以上説明しない。図3は、マイクロディスプレイウィンドウを使用する等、複数のマイクロディスプレイ変調器102から形成される光マイクロディスプレイ100の一実施形態の正面図を示し、そのマイクロディスプレイ変調器102の色は、圧電撓み素子108の変位の結果としての図1に示すような反射板104、106のうちの少なくとも一方の変位により、個々に変更することができる。
【0014】
本開示は、依然として、小さいマイクロディスプレイ変調器102に適用されるようにナノスケールにまで下がって、非常に精密な調整を可能としながら、反射板104、106の相対変位を増大させる圧電撓み素子108の複数の態様を提供する。説明する圧電撓み素子の2つの実施形態には、図2に関して説明するような二重活性層圧電撓み素子と、図4、図5及び図6に関して説明するような伸長圧電撓み素子とがある。二重活性層圧電撓み素子及び伸長圧電撓み素子を、別々に使用することも互いに組み合わせて使用することも可能である。二重活性層圧電撓み素子を伸長圧電撓み素子と組み合わせることにより、さらに撓みが大きくなる。
【0015】
たとえば、昨今の従来の反射板が20μm未満にまで下がった断面寸法を有しているように、マイクロディスプレイ変調器の寸法が低減していることを考慮すると、関連する多くのタイプの圧電撓み素子の対応する寸法もまた、圧電撓み素子を各対応するマイクロディスプレイ変調器の横方向の外形内に維持するように低減しなければならない。圧電撓み素子を、反射板によって輪郭が描かれる領域内に維持することにより、各圧電撓み素子の変位は、隣接するマイクロディスプレイ変調器の圧電撓み素子と干渉せず、圧電撓み素子の腕の長さもまた低減する。
【0016】
本開示は、反射板に対し、圧電撓み素子の面外撓みを増大させるいくつかの機構を提供する。
【0017】
[二重活性層圧電撓み素子]
マイクロディスプレイ変調器102内から投影される光を変調するために、間隔d1を変更する目的で、正面反射板104を背面反射板106に対して変位させるか、又は背面反射板106を正面反射板104に対して変位させる。図1では背面反射板106に取り付けられているように示されているが正面反射板104に取り付けられることも可能である圧電撓み素子108は、反射板104、106のうちの少なくとも一方のこの変位をもたらすように作用する。
【0018】
図2は、圧電撓み素子108の一実施形態を、そのそれぞれの中立位置にある場合は実線として、その誇張された上方への撓み位置にある場合を破線222で、及びその誇張された下方への撓み位置にある場合を破線220で示す。圧電撓み素子108は、二重活性層圧電撓み素子200として配置される。二重活性層圧電撓み素子200は、基板留め具112において基板202に固定され、反射板留め具206において反射板104、106のうちの1枚を固定する。二重活性層圧電撓み素子200は、2つの圧電アクチュエータ層210及び212と、3つの電極層214、216及び218とを含む。図2に関して示すように、電極層214は、圧電アクチュエータ層210の下にある。電極層216は、2つの圧電アクチュエータ層210及び212の中間にある。電極層218は、圧電アクチュエータ層212の上にある。
【0019】
二重活性層圧電撓み素子200の撓み中、上部電極層218及び下部電極層214は、同じ極性でバイアスされ、同時に、中間電極層216は、他の電極層214及び218に対して異なるようにバイアスされる。したがって、異なる圧電アクチュエータ層210及び212にわたって反対の電界が印加され、それにより、一方の圧電アクチュエータ層が圧電撓み素子の長さに沿って伸張し、同時に、他方が同じ長さに沿って収縮する。
【0020】
たとえば、圧電アクチュエータ層210に印加される電界により層210が収縮する場合、両層が共通の極方向を有するとすると、層212にわたって印加される反対の電界により層212は伸張する。結果としてもたらされる二重活性層圧電撓み素子200の変形は、破線220によって示される下方の撓みとなる。逆に、圧電アクチュエータ層210に印加される電界により層210が伸張する場合、両層が共通の極方向を有するとすると、層212にわたって印加される反対の電界により層は収縮する。結果としてもたらされる二重活性層圧電撓み素子200の変形は、破線222によって示される上方の撓みとなる。
【0021】
一実施形態では、二重活性層圧電撓み素子200は、図1に示すように背面反射板106を変位させるが、他の実施形態では、二重活性層圧電撓み素子を使用して正面反射板104を変位させることも可能である。それに関して、3つの電極層214、216及び218によって、二重活性層圧電撓み素子200が撓曲するように圧電アクチュエータ層210及び212の相対的なバイアスが可能である。
【0022】
図示しない圧電撓み素子の単層実施形態によっては、単一の剛性電極層を単一の圧電層に接続する。したがって、単一の活性圧電層は、単一の非活性電極層に反して作用することにより撓みをもたらす。比較すると、本開示の二重活性層圧電撓み素子200では、1つの伸張する圧電アクチュエータ層210又は212が、反対のアクチュエータ層とは反対にバイアスされる。これらの反対の収縮する/伸張する圧電アクチュエータ層210及び212を使用することにより、素子に対し、同様の構成及び寸法の従来の単一アクチュエータ層圧電撓み素子より大きい撓みがもたらされる。2つの反対にバイアスされる圧電アクチュエータ層210及び212を含む二重活性層圧電撓み素子200は、中間電極バイアスにより、特定のバイアスに対しより大きい湾曲をもたらす。この反対にバイアスされる圧電アクチュエータ層210及び212の構成により、二重活性層圧電撓み素子200にわたる電界が事実上2倍になる。
【0023】
圧電アクチュエータ層210及び212を含む二重活性層圧電撓み素子200は、サブナノメータ範囲にまで下がり、かつこれを含む精密な位置合せを可能にする。二重圧電アクチュエータ層は、電圧変動に応じて精密且つ比較的大きい変位を提供することができる。さらに、印加電圧に対する圧電撓み素子の変位応答は、圧電撓み素子が著しい長さにわたって軸方向で側面に沿って撓んでいるため、ほぼ線形である。さらに、圧電撓み素子の変位は、静電的な撓み力(二乗された距離に比例する)が機械的な回復力(撓み距離に対しておよそ線形である)を圧倒する、従来の静電駆動変調器で発生する「スナップダウン」現象の影響を受けにくい。二重活性層圧電撓み素子200等の圧電アクチュエータ層素子に対する動きは、多くの従来の静電アクチュエータで発生するような静止摩擦力すなわち摩擦力によって影響を受けない。
【0024】
したがって、図2に関して説明したような二重活性層圧電撓み素子200は、反射板の撓みを増大させる機構を提供する。この二重活性層圧電撓み素子による圧電撓み素子の撓みの増大を、単独で提供してもよく、又は本開示で説明するような伸長圧電撓み素子に対する撓みを増大させる他の機構と組み合わせて提供してもよいが、ただしその厳密な構成には限定されない。
【0025】
二重活性層圧電撓み素子200を、所望の撓みを提供するために任意の適当な方法でバイアスしてもよい。たとえば、二重活性層圧電撓み素子200及び反射板104又は106の構成に応じて、中立状態から曲線222によって示すような上昇状態への撓みが、反射板に対して必要な撓みを提供するために十分な場合があり、それにより、図1の光変調器102によって色の範囲を提供することができる。別の実施形態では、曲線220によって示すような下方撓み状態と曲線222によって示すような上方撓み状態との間の撓みが、光変調器に色の範囲を提供するために必要である場合もある。
【0026】
[伸長圧電撓み素子]
本開示は、図1に示すような基板に対して反射板104、106のうちの少なくとも一方に対し、増大された撓みを圧電撓み素子が提供する、複数の機構を提供する。図2に関して説明する態様では、二重活性層圧電撓み素子200は、反射板104に対して、より長い長さを有する二重活性層圧電撓み素子200を提供する結果として、増大された撓みを提供するように構成される。
【0027】
マイクロディスプレイ変調器内における従来の反射板の断面寸法は、解像度を増大させ光ディスプレイ100の画像を向上させるために低減してきた。断面寸法が、対角線方向で10〜20マイクロメートル(μm)等、50μm未満の平面寸法を有するものとする。本開示は光ディスプレイについて説明するが、本明細書で説明する撓み素子の概念を、光スイッチと、非ファブリー・ペロー光変調器と、光を変調するために撓み素子を使用して1枚の反射板を変位させる他の任意の機構とに適用することができる、ということが考えられる。光スイッチ等の実施形態によっては、50nm対角寸法を超過する可能性がある。マイクロディスプレイをより小さい幾何学形状にする別の要因は、特に光変調器がシリコン集積回路(IC)内に集積される場合の、製造能力及びコストである。したがって、従来の反射板のための圧電撓み素子は、これらの限られた寸法内で反射板に対し十分な変位を提供するように構成されなければならない。光ディスプレイ100の各ディスプレイ変調器102の限られた寸法内で従来の圧電撓み素子を用いてこうした撓みを提供することは困難であることが分かった。
【0028】
図4は、二重活性層圧電撓み素子200として示すが、圧電撓み素子の別の実施形態として構成してもよい伸長圧電撓み素子400の一実施形態を示す。図4の伸長圧電撓み素子400の実施形態は、図1に示すような反射板104又は106(透視して示される)のうちの一方に対し増大した撓みを提供するように構成される。伸長圧電撓み素子400は、マイクロディスプレイ変調器102の基板に取り付けられる基板取付具402と、伸長圧電撓み素子400が変位する反射板104又は106に取り付けられる反射板取付具404と、伸長圧電撓み素子400の変位を提供する伸長アーム406及び408とを有する。
【0029】
伸長アーム406の材料及び/又は寸法を、所望の曲げ特性を提供するように選択することができる。伸長圧電撓み素子400の基板取付具402を形成する部分は、基板に取り付けられる結果として撓まない。伸長圧電撓み素子400の、基板取付具402を形成しない部分は、圧電アクチュエータ層210、212に加えられる応力及び/又はそこに存在する歪みに応じて撓む。撓むことが可能な伸長アーム406及び408に沿った距離が長くなるほど、所与の印加電圧に対しその応力が与えられていない状態からの撓みが大きくなる。
【0030】
本開示内で、伸長圧電撓み素子400に対して用いられるような「伸長」という用語は、アーム408に追加されるアーム406の長さに等しいその有効長410が、図4において420として示すように変位している反射板104又は106の断面寸法より大きいことを示す。種々の構成、たとえば実施形態は、図4に関して説明するようなL字型伸長圧電撓み素子422、図5に関して説明するような湾曲伸長圧電撓み素子500、及び図6に関して説明するような降下型伸長圧電撓み素子600を含む伸長圧電撓み素子400を提供する。
【0031】
図4は、基板取付具402、反射板取付具404、第1のアーム406及び直交する第2のアーム408を含むL字型伸長圧電撓み素子400の一実施形態を示す。第1のアーム406及び直交する第2のアーム408は、およそ90度で互いに固定される(たとえば、90度の角度からのわずかなずれは本開示の意図された範囲内にある)。第1のアーム406及び第2の直交するアーム408を二重活性層圧電撓み素子200としてそれぞれ構成することができるため、第1のアーム及び第2の直交するアームの長さは各々、反射板104又は106に著しい撓みをもたらすことができる。
【0032】
一実施形態では、各反射板104、106は、反射板104又は106の周縁部において互いに対して実質的に対向する2つのL字型伸長圧電撓み素子400によって作動される。たとえば、反射板104、106に、4つの隣接する側部422a、422b、422c及び422dが設けられるものとする。1つのL字型伸長圧電撓み素子400は、側部422a及び422bに近接して延在してもよい。第2のL字型伸長圧電撓み素子400は、側部422c及び422dに近接して延在してもよい。これらの2つのL字型伸長圧電撓み素子400は、それぞれの反射板104又は106に対して支持及び変位を提供する。一方のL字型伸長圧電撓み素子400の反射板取付具404は、もう一方のL字型伸長圧電撓み素子の反射板取付具404に対向する。
【0033】
したがって、反射板104又は106に対する撓みは、2つのL字型伸長圧電撓み素子により、反射板を横切ってまったく正反対の位置に配置されるそれらの反射板取付具において提供される。このように、反射板は、撓みの間に適切に支持され、反射板は一様に撓む。反射板に対するこうした撓みは、撓ませることができるL字型伸長圧電撓み素子のアームの伸長した長さを考慮して実質的に線形である。マイクロディスプレイ変調器102の異なる実施形態では、これらの理由により圧電撓み素子は対向する位置に取り付けられる。本開示の他の実施形態もまた、対向する圧電撓み素子の反射板取付具を提供するが、説明を簡単にするために、1つのマイクロディスプレイ変調器のみの動作について説明する。
【0034】
別の要素は、アーム408が比較的幅の狭い断面積を有する(その狭幅部分又はその全体に沿って)場合、軸長の周囲のねじれが可能になる、ということである。このアームのねじれにより、アーム406及び408の間の接続部分が幾分かのねじれをもたらしても、反射板取付具404は垂直であり続けることができる。反射板取付具404を垂直なまま維持することにより、反射板に加えられる応力及び歪みが低減する。
【0035】
L字型伸長圧電撓み素子400により、撓み素子は、反射板に対して平行な面の両軸において柔軟に、たとえばより剛性でなくなることが可能である。比較して、従来の直線状の圧電撓み素子は、撓み素子の側面方向(曲げ)軸に沿って柔軟であるが、撓み素子の長さに沿って延在する長手方向軸に沿って比較的柔軟でない。このため、L字型伸長圧電撓み素子400等の非直線状撓み素子の多くの実施形態は、反射板の平面の両軸に沿って柔軟性を提供し(それにより弾力性が可能になる)、そのため、垂直の曲げの結果として撓み素子が有効に横方向に短縮することによる反射取付具404間の相対的な間隔の変化を部分的に補償する。反射取付具の近くの撓み素子の幅を狭くすることにより、長い軸における撓み素子のねじれも容易になり、そのため反射板取付具が反射板の垂直な撓みの間に垂直であり続けることができる。
【0036】
また、L字型伸長圧電撓み素子400のすべてを4つの隣接する側部422a、422b、422c及び422dの周縁部内において横方向に制約されるようにすることにより、1つのL字型伸長圧電撓み素子400の動作がマイクロディスプレイ変調器102内における隣接するいかなる反射板の動作と干渉する可能性も低減する。
【0037】
L字型伸長圧電撓み素子400は、圧電撓み素子が反射板104の1つの側部の寸法より有効長が長い1つの機構を提供し、したがってそれを使用して反射板の撓み距離を長くすることができる。
【0038】
反射板の1つの側部の寸法より長い有効長を有し、且つ反射板を撓ませるために適用することができる任意の他の構成は、本開示の意図された範囲内にある。たとえば、図5は、湾曲伸長圧電撓み素子500として構成される、図4に示すような伸長圧電撓み素子400の別の実施形態を示す。湾曲伸長圧電撓み素子500は、L字型伸長圧電撓み素子400に関して説明したような第1のアーム406及び第2の直交するアーム408の代りに湾曲アクチュエータアーム502を含む。湾曲アクチュエータアーム502全体を、増大した撓みを提供することができる図2に関して説明したような二重活性層圧電撓み素子200として構成してもよく、又は別法として他の何らかのタイプの圧電撓み素子として構成してもよい。
【0039】
湾曲伸長圧電撓み素子500により、基板取付具402に隣接する部分から反射板取付具404までの、湾曲アクチュエータアーム502のその長さ全体に沿った撓みが可能になる。したがって、湾曲方向に測定されるような湾曲アクチュエータアーム502の撓み可能な有効長は、撓んだ反射板104又は106の寸法を上回る。図4及び図5に関して論考した概念を考慮して、伸長圧電撓み素子400のわずかに異なる実施形態を提供することができる、ということが考えられる。たとえば、本開示の範囲内にありながら、湾曲アクチュエータアームに対してわずかな湾曲及び角度を与えることができる。
【0040】
図4及び図5に関して説明したような伸長圧電撓み素子400の実施形態の一態様は、それらが、垂直方向に撓む時に幾分か水平方向に短縮する、ということである。これは、圧電撓み素子が下方又は上方に湾曲する際に圧電撓み素子の有効な水平方向寸法が低減するという事実による。伸長圧電撓み素子400の実施形態のL字型の構成又は湾曲した構成により、反射板の平面に対して平行な両軸に沿った幾分かの弾力性が提供される。L字型撓み素子又は湾曲撓み素子を使用することにより、圧電撓み素子は、反射板104又は106に対し直線状の圧電撓み素子よりさらに線形の作動を提供する。本開示において、「作動」という用語は、印加電圧の関数としての撓みを言う。この著しい撓み範囲を通しての比較的線形な作動により、印加電圧/電界に応じて反射板を撓ませるために予測可能な量の力が使用される。
【0041】
図6及び図7を参照して、伸長圧電撓み素子400の別の実施形態(たとえば降下型伸長圧電撓み素子600)について説明する。この実施形態では、各降下型伸長圧電撓み素子600は、マイクロディスプレイ変調器102の横方向の境界、たとえば撓んだ反射板104の外側で延在する。伸長圧電撓み素子が反射板104、106の寸法の外側で延在するため、各伸長圧電撓み素子は、いかなる隣接する反射板にも接触しないように構成される。図6は、各軸方向において2つのマイクロディスプレイ変調器102毎に繰り返す降下型伸長圧電撓み素子600の規則的なパターンを示す。図4に示すように、伸長圧電撓み素子が、マイクロディスプレイ変調器102の寸法より短い距離にわたってそれぞれ延在する2つの脚部406及び408から成る代わりに、本開示は、伸長圧電撓み素子600のL字型パターンの一方の脚部がほぼ2つのマイクロディスプレイ変調器102の長さに延在する機構を提供する。このように、撓ませることができる降下型伸長圧電撓み素子600の長さがさらに増大する。圧電撓み素子の面撓みの外側が湾曲しているため、垂直撓みは撓み素子の長さの非線形関数である。その結果、降下型伸長圧電撓み素子によって提供される任意の追加の長さ、又は撓み素子の変形可能な有効長を増大させる任意の機構により、単一ピクセル板の範囲に制限される撓み素子に比較して垂直撓みを大幅に増大させることができる。
【0042】
降下型伸長圧電撓み素子600により、降下型伸長圧電撓み素子が物理的に別の反射板に接触することなく、反射板104のうちの1枚が垂直に変位することができる。この動きの全範囲の間において、降下型伸長圧電撓み素子600と隣接する反射板との間の接触がないことは、反射板、他の圧電撓み素子、又は他の関連構造と接触する可能性のある降下型伸長圧電撓み素子600の部分を低くする、すなわち降下させることにより達成される。
【0043】
このクリアランスを達成するために、基板取付具602に基板クリアランスアーム604が設けられ、反射板取付具604に反射板クリアランスアーム606が設けられる。クリアランス取付具604及び606の結果として、降下型伸長圧電撓み素子600が反射板から十分な距離だけ間隔が空けられ、実際の変位中に反射板又は他の圧電撓み素子のうちのいずれとのいかなる接触も低減する。本開示の別の実施形態では、隣接する反射板のための降下型伸長圧電撓み素子600を、反射板の平面に対して平行な方向で互いに離間することができる。他の反射板及び/又は他の圧電撓み素子と接触する可能性を低減する降下型伸長圧電撓み素子600のいかなる構成も本開示の意図された範囲内にある。
【0044】
図6に関して説明したような降下型伸長圧電撓み素子600に対しても、撓み素子のL字型は非常に望ましく、それにより撓み素子が、曲がる際に「有効な短縮化」を補償することができる。
【0045】
本開示内で説明した伸長圧電撓み素子の異なる実施形態を、微小電気機械(MEMs)処理技法を使用して製作してもよい。たとえば、圧電撓み素子と基板との間の間隙を、基板上に堆積される犠牲エッチング層を使用して製作してもよい。圧電撓み素子のパターンを、従来の薄膜フォトリソグラフィ技法及びエッチング技法を使用して製作してもよい。圧電撓み素子と撓み素子が変位している反射板との間のボイドを、パターニング中に犠牲エッチング層を使用して反射板を支持し、その後犠牲層を取り除いて板を「離脱させる」ことによって形成してもよい。一実施形態では、取付具(たとえば、図6及び図7における604及び606)を、ビア内に堆積される金属ポストとして製作し、その後犠牲材料の除去中に露出させてもよい。圧電撓み素子のこれらMEMs製造技法は、本質的に例示的であるように意図されており、他の技法及び工程を使用することが可能であるため、範囲を限定するように意図されているものではない。
【0046】
したがって、本開示は、マイクロディスプレイ変調器の反射板に適用される圧電撓み素子に対し増大した撓みを提供することができる。多くのマイクロディスプレイ変調器のサイズが低減することを考慮すると、増大した撓みを提供させることができる圧電撓み素子は、多くのマイクロディスプレイ変調器を動作させる際に特に望ましい。本明細書で本発明の好ましい実施形態を示してきたが、それらに対して適当な変更を行うことができ、それらはそれでもなお本発明の範囲内にある、ということが予期される。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】複数のマイクロディスプレイ変調器を使用して形成される本発明の光マイクロディスプレイの一実施形態の概略図である。
【図2】図1のマイクロディスプレイ変調器のうちの1つに含まれるもののような本発明の二重活性層圧電撓み素子の一実施形態の断面図である。
【図3】図1に示すような複数のディスプレイウィンドウから形成される光マイクロディスプレイの一実施形態の正面図である。
【図4】本発明のL字型伸長圧電撓み素子の一実施形態の断面図である。
【図5】本発明の湾曲伸長圧電撓み素子の一実施形態の断面図である。
【図6】本発明の降下型伸長圧電撓み素子の一実施形態の正面図である。
【図7】図6の断面線7−7を通して取り出されるような図6の降下型伸長圧電撓み素子の断面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光変調器(102)を含むマイクロディスプレイ(100)を備え、
前記光変調器(102)は、第1の反射板(104)と、第2の反射板(106)と、少なくとも1つの圧電撓み素子(108)とをさらに備え、前記圧電撓み素子(108)は伸長圧電撓み素子(400)であり、前記伸長圧電撓み素子(400)は二重活性層圧電撓み素子(200)として構成されることを特徴とする装置。
【請求項2】
前記圧電撓み素子(200)は、作動されると、前記第1の反射板(104)と前記第2の反射板(106)との間の間隔を変更するように前記第1の反射板(104)の変位を可能にすることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記二重活性層圧電撓み素子(200)は、対向する軸方向で延在するように構成される2つの圧電層(210、212)を含むことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記伸長圧電撓み素子(400)は、二重活性層圧電撓み素子(200)であり、前記二重活性層圧電撓み素子(200)は、
第1の電極(214)と、
前記第1の電極(214)の上の第1の圧電層(210)と、
前記第1の圧電層(210)の上の第2の電極(216)と、
前記第2の電極(216)の上の第2の圧電層(212)と、及び、
前記第2の圧電層(212)の上の第3の電極(218)とを含むことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記第1の電極(214)及び前記第3の電極(218)は1つの極性でバイアスされ、前記第2の電極(216)は逆の極性でバイアスされることで前記二重活性層圧電撓み素子(200)の撓みを発生させることを特徴とする請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記二重活性層圧電撓み素子(200)は、印加電圧に対して前記圧電撓み素子(108)の撓みの線形性を提供することを特徴とする請求項4に記載の装置。
【請求項7】
前記伸長圧電撓み素子(400)は、L字型伸長圧電撓み素子(400)を含むことを特徴とする請求項4に記載の装置。
【請求項8】
前記伸長圧電撓み素子(400)の前記L字型は、第1のアーム(406)及び第2のアーム(408)から形成され、前記第2のアーム(408)の少なくとも一部の断面寸法は、前記第1のアーム(406)の断面寸法に比較して低減されることを特徴とする請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記伸長圧電撓み素子(400)の前記L字型は、前記反射板(104)に対して平行な面における動きの向上された柔軟性を提供するように共に構成される第1のアーム(406)及び第2のアーム(408)から形成されることを特徴とする請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記伸長圧電撓み素子(400)は、湾曲伸長圧電撓み素子(500)を含むことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項11】
前記伸長圧電撓み素子(400)は、前記伸長圧電撓み素子(400)が前記第1の反射板(104)に対して平行な面の両軸において柔軟であるように、非直線状であることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項12】
前記伸長圧電撓み素子(400)は、降下型伸長圧電撓み素子(600)を含むことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項13】
前記伸長圧電撓み素子(400)は、前記光変調器(102)の断面寸法より長い有効長を有し、前記伸長圧電撓み素子(400)は、前記光変調器(102)の横方向の範囲内に含まれることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項14】
前記伸長撓み素子の少なくとも一部は、前記第1の反射板(104)に隣接する反射板の下で延在することを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項15】
前記光変調器(102)はファブリー・ペロー素子を含むことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項16】
前記光変調器(102)は干渉素子を含むことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項17】
光変調器(102)を含むディスプレイを備え、
前記光変調器(102)は、少なくとも1つの反射板(104)と少なくとも1つの伸長圧電撓み素子(400)とをさらに備え、前記撓み素子の変形可能な長さは、前記反射板(104)の側部の長さを超えることを特徴とする装置。
【請求項18】
前記伸長圧電撓み素子(400)は、第1のアーム(406)及び第2のアーム(408)から形成されるL字型圧電撓み素子であることを特徴とする請求項17に記載の装置。
【請求項19】
前記第2のアーム(408)の少なくとも一部の断面寸法は、前記第1のアーム(406)の断面寸法に比較して低減されることを特徴とする請求項18に記載の装置。
【請求項20】
前記伸長圧電撓み素子(400)の前記L字型は、第1のアーム(406)及び第2のアーム(408)から形成され、前記第2のアーム(408)の少なくとも一部の断面寸法は前記第1のアーム(406)の断面寸法に比較して低減されることを特徴とする請求項18に記載の装置。
【請求項21】
前記伸長圧電撓み素子(400)の前記L字型は、前記反射板(104)に対して平行な面における動きの向上された柔軟性を提供するように共に構成される第1のアーム(406)及び第2のアーム(408)から形成されることを特徴とする請求項18に記載の装置。
【請求項22】
前記伸長圧電撓み素子(400)は、湾曲伸長圧電撓み素子(500)を含むことを特徴とする請求項17に記載の装置。
【請求項23】
前記伸長圧電撓み素子(400)は、前記伸長圧電撓み素子(400)が前記第1の反射板(104)に対して平行な面の両軸において柔軟であるように、非直線状であることを特徴とする請求項17に記載の装置。
【請求項24】
前記伸長圧電撓み素子(400)は、降下型伸長圧電撓み素子(600)を含むことを特徴とする請求項17に記載の装置。
【請求項25】
前記伸長圧電撓み素子(400)は、前記光変調器(102)の断面寸法より長い有効長を有し、前記伸長圧電撓み素子(400)は前記光変調器(102)の横方向の範囲内に含まれることを特徴とする請求項17に記載の装置。
【請求項26】
前記マイクロディスプレイ(100)の対角ピクセル寸法は、50ミクロンと同じ、又は50ミクロン未満であることを特徴とする請求項17に記載の装置。
【請求項27】
前記光変調器(102)は、ファブリー・ペロー素子を含むことを特徴とする請求項17に記載の装置。
【請求項28】
前記伸張撓み素子の少なくとも一部は、前記第1の反射板(104)に隣接する反射板の下で延在することを特徴とする請求項17に記載の装置。
【請求項29】
光変調器(102)を含むディスプレイを備え、
前記光変調器(102)は少なくとも1つの二重活性層圧電撓み素子(200)をさらに含むことを特徴とする装置。
【請求項30】
前記二重活性層圧電撓み素子(200)は、
第1の電極(214)と、
前記第1の電極(214)の上の第1の圧電層(210)と、
前記第1の圧電層(210)の上の第2の電極(216)と、
前記第2の電極(216)の上の第2の圧電層(212)と、及び、
前記第2の圧電層(212)の上の第3の電極(218)とを含むことを特徴とする請求項29に記載の装置。
【請求項31】
前記第1の電極(214)及び前記第3の電極(218)は1つの極性によってバイアスされ、前記第2の電極(216)は逆の極性でバイアスされることで前記二重活性層圧電撓み素子(200)の撓みを発生させることを特徴とする請求項30に記載の装置。
【請求項32】
前記二重活性層圧電撓み素子(200)は、印加電圧に対する前記圧電撓み素子の撓みの線形性を提供することを特徴とする請求項29に記載の装置。
【請求項33】
前記圧電撓み素子は、L字型伸長圧電撓み素子(400)を含む伸長圧電撓み素子(400)であることを特徴とする請求項29に記載の装置。
【請求項34】
前記伸長圧電撓み素子(400)の前記L字型は、第1のアーム(406)及び第2のアーム(408)から形成され、前記第2のアーム(408)の少なくとも一部の断面寸法は前記第1のアーム(406)の断面寸法に比較して低減されることを特徴とする請求項33に記載の装置。
【請求項35】
前記伸長圧電撓み素子(400)の前記L字型は、反射板(104)に対して平行な面における向上した動きの向上した柔軟性を提供するように共に構成される第1のアーム(406)及び第2のアーム(408)から形成されることを特徴とする請求項33に記載の装置。
【請求項36】
前記圧電撓み素子は、湾曲伸長圧電撓み素子(500)を含む伸長圧電撓み素子(400)であることを特徴とする請求項29に記載の装置。
【請求項37】
前記圧電撓み素子(108)は、前記伸長圧電撓み素子(400)が前記第1の反射板(104)に対して平行な面の両軸において柔軟であるように、伸長圧電撓み素子(400)であることを特徴とする請求項29に記載の装置。
【請求項38】
前記圧電撓み素子は、伸長圧電撓み素子(400)であり、前記伸長圧電撓み素子(400)は降下型伸長圧電撓み素子(600)を含むことを特徴とする請求項29に記載の装置。
【請求項39】
前記圧電撓み素子は伸長圧電撓み素子(400)であり、前記伸長圧電撓み素子(400)は、前記光変調器(102)の断面寸法より長い有効長を有し、前記伸長圧電撓み素子(400)は前記光変調器(102)の横方向の範囲内に含まれることを特徴とする請求項29に記載の装置。
【請求項40】
前記圧電撓み素子は伸長圧電撓み素子(400)であり、前記伸長撓み素子の少なくとも一部は、前記第1の反射板(104)に隣接する反射板の下で延在することを特徴とする請求項29に記載の装置。
【請求項41】
伸長圧電撓み素子(400)を使用して、光変調器(102)の第1の反射板(104)を前記光変調器(102)の第2の反射板(106)に対して配置し直すことを含み、前記伸長圧電撓み素子(400)は前記第1の反射板(104)の断面寸法より長い有効長を有することを特徴とする方法。
【請求項42】
前記伸長圧電撓み素子(400)は第1の層(210)と第2の層(212)とを含み、前記第1の層(210)はその長さに沿って軸方向に伸張する一方で、前記第2の層(212)はその長さに沿って軸方向に収縮することで、前記圧電撓み素子の撓みが生成される特徴とする請求項41に記載の方法。
【請求項43】
前記伸長圧電撓み素子(400)をL字型で構成することをさらに含むことを特徴とする請求項41に記載の方法。
【請求項44】
前記伸長圧電撓み素子(400)を、前記反射板(104)に対して平行な面における動きの向上した柔軟性を提供するように構成することをさらに含むことを特徴とする請求項41に記載の方法。
【請求項45】
前記伸長圧電撓み素子(400)は湾曲していることを特徴とする請求項41に記載の方法。
【請求項46】
前記伸長圧電撓み素子(400)の長さは、ほぼ2枚の反射板(104)にわたっていることを特徴とする請求項41に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2007−526519(P2007−526519A)
【公表日】平成19年9月13日(2007.9.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−501811(P2007−501811)
【出願日】平成17年2月16日(2005.2.16)
【国際出願番号】PCT/US2005/004993
【国際公開番号】WO2005/093867
【国際公開日】平成17年10月6日(2005.10.6)
【出願人】(503003854)ヒューレット−パッカード デベロップメント カンパニー エル.ピー. (1,145)
【Fターム(参考)】