説明

光学フィルム積層体の製造方法及び製造システム、並びに、光学フィルム積層体

【課題】粘着層が外部に露出することがない光学フィルム積層体の製造方法及び製造システム、並びに、光学フィルム積層体を提供する。
【解決手段】第1フィルム31上に積層する第2フィルム32及び第3フィルム33の幅を、いずれも第1フィルム31の幅よりも小さくするとともに、第2フィルム32及び第3フィルム33を、いずれも第1フィルム31に対して幅方向にはみ出さないように、第1フィルム31上に順次に積層する。これにより、光学フィルム積層体30の粘着層32A,33Aが外部に露出することがない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、第1フィルム上に、それぞれ一方表面に粘着層が形成されているその他のフィルムを前記粘着層を介して順次に積層することにより、複数枚のフィルムからなる光学フィルム積層体を製造する光学フィルム積層体の製造方法及び製造システム、並びに、光学フィルム積層体に関する。
【背景技術】
【0002】
複数枚のフィルムを粘着層を介して貼り合わせることにより光学フィルム積層体を形成しながら、その形成された光学フィルム積層体を搬送し、当該光学フィルム積層体を液晶パネルに貼り合わせることにより液晶表示素子を製造する方法が提案されている(例えば、特許文献1及び2参照)。
【0003】
しかしながら、上記のような方法では、複数枚のフィルムを貼り合わせる際、それらのフィルムの蛇行等に起因して、各フィルムの幅方向両端部を正確に合わせて貼り合わせることが難しいという問題がある。特に、複数枚のフィルムをそれぞれ液晶パネルの幅に対応する幅で形成した場合には、各フィルムの幅方向の位置が相対的にずれることにより、いずれかのフィルムの表面に形成されている粘着層が外部に露出するおそれがある。この場合、露出した粘着層にゴミ等が付着しやすくなり、そのような光学フィルム積層体を液晶パネルに貼り合わせて液晶表示素子を製造した場合には、製造された液晶表示素子に欠陥が生じる可能性が高くなる。また、露出した粘着層が輸送時に外部に擦れてノリ玉となり、そのノリ玉が、貼り合わせ時の異物になる場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−271519号公報
【特許文献2】特開2009−122641号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、粘着層が外部に露出することがない光学フィルム積層体の製造方法及び製造システム、並びに、光学フィルム積層体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る光学フィルム積層体の製造方法は、第1フィルム上に、それぞれ一方表面に粘着層が形成されているその他のフィルムを前記粘着層を介して順次に積層することにより、複数枚のフィルムからなる光学フィルム積層体を製造する方法であって、
それぞれ粘着層を介してキャリアフィルムが積層された長尺の前記複数枚のフィルムが巻回されることにより形成された複数のロールから、前記複数枚のフィルムをそれぞれ長手方向に繰り出す繰出工程と、
前記その他のフィルムから前記キャリアフィルムを剥離する剥離工程と、
前記キャリアフィルムが剥離された前記その他のフィルムの一方表面にそれぞれ形成されている前記粘着層を介して、前記その他のフィルムを前記第1フィルム上に順次に積層することにより、光学フィルム積層体を形成する積層工程とを含み、
前記積層工程では、前記その他のフィルムが、いずれも前記第1フィルムに対して幅方向にはみ出さないように、前記第1フィルム上に順次に積層されることを特徴とする。
【0007】
本発明によれば、第1フィルム上に積層されるその他のフィルムの幅が、いずれも第1フィルムの幅よりも小さく、前記その他のフィルムが、いずれも第1フィルムに対して幅方向にはみ出さないように、第1フィルム上に順次に積層されるため、光学フィルム積層体の粘着層が外部に露出することがない。
【0008】
上記発明において、積層工程は、その他のフィルム(第2フィルム)が、第1フィルムの長手方向軸に対し横から第1フィルムに積層されてもよい。例えば、図2Bに示すように、第1フィルムの長手方向軸と第2フィルムの長手方向軸が直交し、第2フィルムが、第1フィルムの幅(長手方向と直交する短手方向の長さ)よりも小さい長さに切断されて枚葉状態のシート片となり、このシート片を第1フィルムの幅からはみ出さないように第1フィルムに粘着層を介して積層する。第1フィルムに積層された隣り合うシート片同士の間隔は特に制限されない。
【0009】
上記発明において、前記積層工程は、前記キャリアフィルムが剥離された前記その他のフィルムの一方表面にそれぞれ形成されている前記粘着層を介して、前記その他のフィルムを前記第1フィルム上に順次に積層することにより、前記複数枚のフィルムが互いに長手方向が平行になるように積層された光学フィルム積層体を形成し、かつ前記その他のフィルムの幅が、いずれも前記第1フィルムの幅よりも小さいことが好ましい。
【0010】
この構成によれば、長尺方向の複数枚のフィルムが互いに長手方向が平行になるように積層するため、装置構成を複雑にしなくてもすむ。
【0011】
上記発明において、前記光学フィルム積層体が、矩形形状の液晶パネルに貼り合わせるために用いられ、前記第1フィルムが、一方表面に形成されている粘着層を介して前記液晶パネルに貼り合せられることが好ましい。さらに、前記第1フィルムの幅が、前記液晶パネルの幅に対応する幅であることが好ましい。
【0012】
この構成によれば、矩形形状の液晶パネルの幅に対応する幅で光学フィルム積層体を形成し、当該光学フィルム積層体を液晶パネルに貼り合わせるような場合であっても、粘着層が外部に露出することがなく、製造された液晶表示素子に欠陥が生じるのを防止することができる。
【0013】
前記光学フィルム積層体の製造方法は、前記積層工程により形成された光学フィルム積層体を巻回することにより連続ロールを形成する巻回工程を含むものであってもよい。
【0014】
本発明によれば、粘着層が外部に露出していない光学フィルム積層体が巻回された連続ロールを提供することができる。このような連続ロールであれば、輸送時に粘着層にゴミ等が付着したり、粘着層が輸送時に外部に擦れてノリ玉となったりするのを防止することができるので、連続ロールの輸送先で製造された液晶表示素子に欠陥が生じるのを効果的に防止することができる。
【0015】
前記その他のフィルムは、それぞれ幅が異なる2枚以上のフィルムからなり、前記積層工程では、前記2枚以上のフィルムが、前記第1フィルムから遠ざかるほど幅が小さくなるように配置された状態で、いずれも前記第1フィルム側に隣接するフィルムに対して幅方向にはみ出さないように、前記第1フィルム上に順次に積層されるものであってもよい。
【0016】
本発明によれば、その他のフィルムのいずれかが、第1フィルム側に隣接するフィルムに対して幅方向にはみ出すことにより、フィルム端部に段差が生じるのを防止することができる。
【0017】
前記複数枚のフィルムには、2色偏光フィルム及び反射偏光フィルムが含まれていてもよい。
【0018】
本発明によれば、粘着層が外部に露出することがない光学フィルム積層体として、2色偏光フィルム及び反射偏光フィルムを含む光学フィルム積層体を製造することができる。このような光学フィルム積層体を用いれば、より欠陥の少ない液晶表示素子を好適に製造することができる。
【0019】
前記積層工程では、前記2色偏光フィルムの透過軸及び前記反射偏光フィルムの透過軸が互いに平行になるように、前記その他のフィルムが前記第1フィルム上に順次に積層されることが好ましい。
【0020】
本発明によれば、2色偏光フィルムの透過軸及び反射偏光フィルムの透過軸が互いに平行に配置されることにより、液晶表示素子の製造等に使用可能な光学特性を有する光学フィルム積層体を製造することができる。
【0021】
本発明に係る光学フィルム積層体の製造システムは、第1フィルム上に、それぞれ一方表面に粘着層が形成されているその他のフィルムを前記粘着層を介して順次に積層することにより、複数枚のフィルムからなる光学フィルム積層体を製造するシステムであって、
それぞれ粘着層を介してキャリアフィルムが積層された長尺の前記複数枚のフィルムがそれぞれ巻回されることにより形成された複数のロールから、前記複数枚のフィルムをそれぞれ長手方向に繰り出す繰出装置と、
前記その他のフィルムから前記キャリアフィルムを剥離する剥離装置と、
前記キャリアフィルムが剥離された前記その他のフィルムの一方表面にそれぞれ形成されている前記粘着層を介して、前記その他のフィルムを前記第1フィルム上に順次に積層することにより、光学フィルム積層体を形成する積層装置とを含み、
前記積層装置では、前記その他のフィルムが、いずれも前記第1フィルムに対して幅方向にはみ出さないように、前記第1フィルム上に順次に積層されることを特徴とする。
【0022】
上記発明において、積層装置は、その他のフィルム(第2フィルム)が、第1フィルムの長手方向軸に対し横から第1フィルムに積層する構成でもよい。
【0023】
上記発明において、前記積層装置は、前記キャリアフィルムが剥離された前記その他のフィルムの一方表面にそれぞれ形成されている前記粘着層を介して、前記その他のフィルムを前記第1フィルム上に順次に積層することにより、前記複数枚のフィルムが互いに長手方向が平行になるように積層された光学フィルム積層体を形成し、かつ前記その他のフィルムの幅が、いずれも前記第1フィルムの幅よりも小さいことが好ましい。
【0024】
上記製造システムにおいて、前記光学フィルム積層体が、矩形形状の液晶パネルに貼り合わせるために用いられ、前記第1フィルムが、一方表面に形成されている粘着層を介して前記液晶パネルに貼り合せられることが好ましい。また、前記第1フィルムの幅が、前記液晶パネルの幅に対応する幅であることが好ましい。
【0025】
前記光学フィルム積層体の製造システムは、前記積層装置により形成された光学フィルム積層体を巻回することにより連続ロールを形成する巻回装置を含むものであってもよい。
【0026】
前記その他のフィルムは、それぞれ幅が異なる2枚以上のフィルムからなり、前記積層装置では、前記2枚以上のフィルムが、前記第1フィルムから遠ざかるほど幅が小さくなるように配置された状態で、いずれも前記第1フィルム側に隣接するフィルムに対して幅方向にはみ出さないように、前記第1フィルム上に順次に積層されるものであってもよい。
【0027】
前記複数枚のフィルムには、2色偏光フィルム及び反射偏光フィルムが含まれていてもよい。
【0028】
前記積層装置では、前記2色偏光フィルムの透過軸及び前記反射偏光フィルムの透過軸が互いに平行になるように、前記その他のフィルムが前記第1フィルム上に順次に積層されることが好ましい。
【0029】
本発明に係る光学フィルム積層体は、第1フィルム上に、それぞれ一方表面に粘着層が形成されているその他のフィルムを前記粘着層を介して順次に積層することにより形成された、複数枚のフィルムからなる光学フィルム積層体であって、
前記その他のフィルムの一方表面にそれぞれ形成されている前記粘着層を介して、前記その他のフィルムを前記第1フィルム上に順次に積層されており、
前記その他のフィルムが、いずれも前記第1フィルムに対して幅方向にはみ出さないように、前記第1フィルム上に順次に積層されていることを特徴とする。
【0030】
上記発明において、いずれも長尺の前記複数枚のフィルムが、互いに長手方向が平行になるように積層されており、かつ前記その他のフィルムの幅が、いずれも前記第1フィルムの幅よりも小さいことが好ましい。
【0031】
上記光学フィルム積層体において、前記光学フィルム積層体が、矩形形状の液晶パネルに貼り合わせるために用いられ、前記第1フィルムが、一方表面に形成されている粘着層を介して前記液晶パネルに貼り合せられることが好ましい。また、前記第1フィルムの幅が、前記液晶パネルの幅に対応する幅であることが好ましい。
【0032】
前記その他のフィルムは、それぞれ幅が異なる2枚以上のフィルムからなり、前記2枚以上のフィルムが、前記第1フィルムから遠ざかるほど幅が小さくなるように配置された状態で、いずれも前記第1フィルム側に隣接するフィルムに対して幅方向にはみ出さないように、前記第1フィルム上に順次に積層されていてもよい。
【0033】
前記複数枚のフィルムには、2色偏光フィルム及び反射偏光フィルムが含まれていてもよい。
【0034】
前記2色偏光フィルムの透過軸及び前記反射偏光フィルムの透過軸が互いに平行になるように、前記その他のフィルムが前記第1フィルム上に順次に積層されていることが好ましい。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明の一実施形態に係る光学フィルム積層体の製造方法の一例を示したフローチャートである。
【図2A】本発明の一実施形態に係る光学フィルム積層体の製造システムの一例を示した概略側面図である。
【図2B】積層工程の別例を説明するための模式図である。
【図3A】光学フィルム積層体の一例を示した幅方向断面図である。
【図3B】光学フィルム積層体の一例を示した幅方向断面図である。
【図4】光学フィルム積層体として好ましくない例を示した幅方向断面図である。
【図5】光学フィルム積層体を用いた液晶表示素子の製造方法の一例を示したフローチャートである。
【図6】液晶表示素子の製造システムの一例を示した概略平面図である。
【図7】液晶パネルに対する第1光学フィルム積層体の貼り合わせの態様を示した概略側面図である。
【図8】液晶パネルに対する第2光学フィルム積層体の貼り合わせの態様を示した概略側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
図1は、本発明の一実施形態に係る光学フィルム積層体の製造方法の一例を示したフローチャートである。図2Aは、本発明の一実施形態に係る光学フィルム積層体の製造システムの一例を示した概略側面図である。本実施形態では、第1フィルム31上に第2フィルム32及び第3フィルム33を積層することにより、光学フィルム積層体30を製造する場合について説明する。
【0037】
(1)第1フィルムのロールを準備する工程(図1、S1)。長尺の第1フィルム31を巻回することによりロールR1として準備する。第1フィルム31には、粘着層を介してキャリアフィルムが貼り合わせられており、このキャリアフィルムを剥離した場合には、粘着層が第1フィルム31側に残るようになっている。液晶表示素子を製造する際には、前記粘着層を介して第1フィルム31を液晶パネルの表面に貼り合わせることができる。
【0038】
第1フィルム31としては、2色偏光フィルム、反射偏光フィルム又は位相差フィルムなどの各種フィルムを例示することができる。第1フィルム31が、複数枚のフィルムを積層することにより形成されたものであってもよい。
【0039】
また、長尺の第2フィルム32を巻回することにより形成されたロールR2を準備する工程(S11)や、長尺の第3フィルム33を巻回することにより形成されたロールR3を準備する工程(S21)が並行して行なわれる。第2フィルム32及び第3フィルム33には、それぞれ粘着層を介して離型フィルムが貼り合わせられており、この離型フィルムを剥離した場合には、粘着層が第2フィルム32側又は第3フィルム33側に残るようになっている。第1フィルム31上に第2フィルム32及び第3フィルム33を積層する際には、第2フィルム32が粘着層を介して第1フィルム31に貼り合わせられ、第3フィルム33が粘着層を介して第2フィルム32に貼り合せられる。
【0040】
第2フィルム32及び第3フィルム33としては、2色偏光フィルム、反射偏光フィルム、位相差フィルム又は保護フィルムなどの各種フィルムを例示することができる。第2フィルム32及び第3フィルム33も第1フィルム31と同様に、複数枚のフィルムを積層することにより形成されたものであってもよい。
【0041】
(2)第1フィルムの繰出工程(図1、S2)。準備された第1フィルム31のロールR1から第1フィルム31(キャリアフィルム付き)を長手方向に繰り出し、下流側に搬送する。第1フィルム31を繰り出す繰出装置1は、例えば、第1フィルム31を挟んだ状態で搬送するローラ対1Aなどを含む構成である。この繰出装置1には、ローラ対1A以外に、例えばテンションローラ、回転駆動装置、アキュムレート装置、センサー装置及び制御装置などが含まれていてもよい。
【0042】
また、第2フィルム32のロールR2から繰出装置2により第2フィルム32(離型フィルム付き)を長手方向に繰り出す工程(S12)や、第3フィルム33のロールR3から繰出装置3により第3フィルム33(離型フィルム付き)を長手方向に繰り出す工程(S22)が並行して行われる。繰出装置2,3には、例えばフィルム32,33を挟んだ状態で搬送するローラ対2A,3Aの他、テンションローラ、回転駆動装置、アキュムレート装置、センサー装置及び制御装置などが含まれていてもよい。
【0043】
(3)第1フィルムへの積層工程(図1、S3)。第2フィルム32から剥離装置4により離型フィルム321が剥離される。このとき、第2フィルム32と離型フィルム321の間に介在する粘着層は、第2フィルム32の一方表面に形成されたままである。この第2フィルム32は、一方表面に形成されている粘着層を第1フィルム31側に向けた状態で、当該粘着層を介して第1フィルム31上(キャリアフィルムとは反対側の面)に貼り合せられる。
【0044】
剥離装置4は、例えば先端が先鋭なナイフエッジ部4Aを含む構成であり、このナイフエッジ部4Aに離型フィルム321を巻き掛けて反転移送することにより、離型フィルム321を第2フィルム32から剥離することができる。この例では、剥離後の離型フィルム321は、ロール状に巻回されるようになっている。
【0045】
第2フィルム32を第1フィルム31上に積層する積層装置5は、例えば、第1フィルム31及び第2フィルム32を挟んだ状態で搬送することにより、第1フィルム31上に第2フィルム32を貼り合わせるためのローラ対5Aなどを含む構成である。積層装置5には、ローラ対5A以外に、例えばローラ対5Aの回転速度や圧力を制御する制御装置などが含まれていてもよい。
【0046】
(4)第2フィルムへの積層工程(図1、S4)。第3フィルム33から剥離装置6により離型フィルム331が剥離される。このとき、第3フィルム33と離型フィルム331の間に介在する粘着層は、第3フィルム33の一方表面に形成されたままである。この第3フィルム33は、一方表面に形成されている粘着層を第2フィルム32側に向けた状態で、当該粘着層を介して第2フィルム32上(第1フィルム31とは反対側の面)に貼り合せられる。
【0047】
剥離装置6は、例えば先端が先鋭なナイフエッジ部6Aを含む構成であり、このナイフエッジ部6Aに離型フィルム331を巻き掛けて反転移送することにより、離型フィルム331を第3フィルム33から剥離することができる。また、第3フィルム33を第2フィルム32上に積層する積層装置7は、例えば、第1フィルム31、第2フィルム32及び第3フィルム33を挟んだ状態で搬送することにより、第2フィルム32上に第3フィルム33を貼り合わせるためのローラ対7Aなどを含む構成である。剥離装置6及び積層装置7は、上述の剥離装置4及び積層装置5と同様の構成からなるものであってもよいし、異なる構成からなるものであってもよい。
【0048】
以上のようにして、第1フィルム31上に第2フィルム32及び第3フィルム33を順次に積層することにより、第1フィルム31、第2フィルム32及び第3フィルム33が互いに長手方向が平行になるように積層された光学フィルム積層体30が形成される。
【0049】
(5)巻回工程(図1、S5)。形成された光学フィルム積層体30は、巻回装置8によりロール状に巻回され、連続ロールR4が形成される。巻回装置8は、例えば、光学フィルム積層体30を挟んだ状態で搬送するローラ対8Aなどを含む構成である。この巻回装置8には、ローラ対8A以外に、例えばテンションローラ、回転駆動装置、アキュムレート装置、センサー装置及び制御装置などが含まれていてもよい。ただし、巻回装置8を省略することも可能である。図2Aの例では、キャリアフィルムが内側になるように光学フィルム積層体30が巻回されているが、これに限らず、キャリアフィルムが外側になるように光学フィルム積層体30が巻回されてもよい。
【0050】
図3A及び図3Bは、光学フィルム積層体30の一例を示した幅方向断面図である。図3A及び図3Bの例では、第1フィルム31に粘着層31Aを介してキャリアフィルム31Bが貼り合わせられており、第2フィルム32の一方表面に形成されている粘着層32Aを介して第2フィルム32が第1フィルム31に貼り合せられるとともに、第3フィルム33の一方表面に形成されている粘着層33Aを介して第3フィルム33が第2フィルム32に貼り合せられることにより、光学フィルム積層体30が形成されている。
【0051】
図3A及び図3Bのいずれの例においても、第2フィルム32及び第3フィルム33の幅が第1フィルム31の幅よりも小さく設定されている。なお、各フィルム31〜33の幅とは、各フィルム31〜33の長手方向(搬送方向)に直交する方向の長さを意味している。
【0052】
図3Aでは、第2フィルム32及び第3フィルム33の幅が異なる幅となっており、第1フィルム31から遠ざかるほど幅が小さくなるように第2フィルム32及び第3フィルム33が配置されている。この例では、第2フィルム32の幅よりも第3フィルム33の幅の方が小さくなっており、第1フィルム31に対して幅方向にはみ出さないように第2フィルム32が貼り合せられるとともに、第2フィルム32に対して幅方向にはみ出さないように第3フィルム33が貼り合せられている。すなわち、第2フィルム32及び第3フィルム33が、いずれも第1フィルム31側に隣接するフィルムに対して幅方向にはみ出さないように、第1フィルム31上に順次に積層されている。このような構成により、第2フィルム32及び第3フィルム33は、いずれも第1フィルム31に対して幅方向にはみ出さないように、第1フィルム31上に貼り合わせられている。
【0053】
図3Bでは、図3Aと同様に第2フィルム32及び第3フィルム33の幅が異なる幅となっているが、第2フィルム32の幅よりも第3フィルム33の幅の方が大きい点が異なっている。このような構成であっても、第2フィルム32及び第3フィルム33は、いずれも第1フィルム31に対して幅方向にはみ出さないように、第1フィルム31上に貼り合わせられている。
【0054】
図3A及び図3Bに例示されるような構成では、第1フィルム31上に積層される第2フィルム32及び第3フィルム33の幅が、いずれも第1フィルム31の幅よりも小さく、第2フィルム32及び第3フィルム33が、いずれも第1フィルム31に対して幅方向にはみ出さないように、第1フィルム31上に順次に積層されるため、光学フィルム積層体30の粘着層32A,33Aが外部に露出することがない。したがって、矩形形状の液晶パネルの幅に対応する幅で光学フィルム積層体30を形成し、当該光学フィルム積層体30を液晶パネルに貼り合わせるような場合であっても、粘着層32A,33Aが外部に露出することがなく、製造された液晶表示素子に欠陥が生じるのを防止することができる。
【0055】
また、本実施形態のように、製造された光学フィルム積層体30を巻回することにより連続ロールR4を形成する場合には、粘着層32A,33Aが外部に露出していない光学フィルム積層体30が巻回された連続ロールR4を提供することができる。このような連続ロールR4であれば、輸送時に粘着層32A,33Aにゴミ等が付着したり、粘着層32A,33Aが搬送時に外部に擦れてノリ玉となったりするのを防止することができるので、連続ロールR4の輸送先で製造された液晶表示素子に欠陥が生じるのを効果的に防止することができる。
【0056】
特に、図3Aの例では、第2フィルム32及び第3フィルム33が、いずれも第1フィルム31側に隣接するフィルムに対して幅方向にはみ出さないように、第1フィルム31上に順次に積層されているため、図3Bのように第3フィルム33が第2フィルム32に対して幅方向にはみ出すことにより、第3フィルム33の粘着層33Aが露出するのを防止することができる。
【0057】
第2フィルム32及び第3フィルム33の幅は同一であってもよい。第1フィルム31上に積層されるフィルムの枚数は3枚以上であってもよく、その場合、第1フィルム31上に積層される全てのフィルムの幅が第1フィルム31の幅よりも小さければよい。
【0058】
第1フィルム31の幅は、当該第1フィルム31が貼り合せられる液晶パネルの幅以下であることが好ましい。例えば、液晶パネルが長方形状である場合には、長手方向が液晶パネルの長辺又は短辺に平行な第1フィルム31の幅が、当該長辺又は短辺に対応する幅又はそれ未満であることが好ましい。一方、第1フィルム31上に貼り合わせられるフィルム(この例では、第2フィルム32及び第3フィルム33)の幅は、液晶パネルの画素領域の幅以上であることが好ましい。
【0059】
図4は、光学フィルム積層体30として好ましくない例を示した幅方向断面図である。この図4では、図3A及び図3Bの例と同様に、第1フィルム31に粘着層31Aを介してキャリアフィルム31Bが貼り合わせられており、第2フィルム32の一方表面に形成されている粘着層32Aを介して第2フィルム32が第1フィルム31に貼り合せられるとともに、第3フィルム33の一方表面に形成されている粘着層33Aを介して第3フィルム33が第2フィルム32に貼り合せられることにより、光学フィルム積層体30が形成されている。
【0060】
図4では、第2フィルム32及び第3フィルム33の少なくとも一方が、第1フィルム31に対して幅方向にはみ出している点で、図3A及び図3Bの例と異なっている。そのため、図4のような構成では、光学フィルム積層体30の幅方向両端部から粘着層32A及び粘着層33Aの少なくとも一方が露出し、当該光学フィルム積層体30を液晶パネルに貼り合わせた場合には、粘着層32A,33Aに付着するゴミやノリ玉等により、製造された液晶表示素子に欠陥が生じるおそれがある。
【0061】
図4の例では、第2フィルム32及び第3フィルム33の幅が、いずれも第1フィルム31の幅と同一であり、各フィルム31〜33が幅方向に互いにずれた状態で積層されている。そのため、第2フィルム32及び第3フィルム33がいずれも第1フィルム31に対して幅方向にはみ出し、第2フィルム32及び第3フィルム33の一方表面にそれぞれ形成されている粘着層32A,33Aが露出した状態となっている。
【0062】
上記の実施形態の説明において、光学フィルム積層体を液晶パネルに貼り合わせる例を記載している場合があるが、本発明の光学フィルム積層体は液晶パネルに貼り合わせる形態に限定されず、他のパネルや基板等に貼り合あせることもできる。
【実施例】
【0063】
以下では、各種態様で第1フィルム31上に第2フィルム32及び第3フィルム33を積層して光学フィルム積層体30を形成し、その光学フィルム積層体30を用いて製造した液晶表示素子の欠陥発生率を測定した結果について説明する。液晶パネルとしては、32インチサイズのものを使用し、第1フィルム31の幅を当該サイズの液晶パネルの幅と同じ幅(400.1mm)にした。第1フィルム31側に隣接するフィルムに対する第2フィルム32及び第3フィルム33の粘着層32A,33Aのはみ出し量は、デジタルノギスで測定した。液晶表示素子の欠陥発生率については、粘着層にゴミやノリ玉等が付着しているか否かを判断することにより行い、各態様で製造した液晶表示素子の数に対して、欠陥があると判断された液晶表示素子の数の割合を算出することにより測定した。
【0064】
(実施例1)
実施例1では、図3Aの態様で第1フィルム31上に第2フィルム32及び第3フィルム33を積層して光学フィルム積層体30を形成した。第2フィルム32の幅は、第1フィルム31の幅よりも小さい398.6mmである。第3フィルム33の幅は、第2フィルム32の幅よりも小さい397.2mmである。この場合、第1フィルム31に対する第2フィルム32の粘着層32Aのはみ出し量及び第2フィルム32に対する第3フィルム33の粘着層33Aのはみ出し量は0mmであり、欠陥発生率は0%であった。
【0065】
(実施例2)
実施例2では、図3Bの態様で第1フィルム31上に第2フィルム32及び第3フィルム33を積層して光学フィルム積層体30を形成した。第2フィルム32の幅は、第1フィルム31の幅よりも小さい397.3mmである。第3フィルム33の幅は、第2フィルム32の幅よりも大きく、第1フィルム31の幅よりも小さい398.6mmである。この場合、第1フィルム31に対して第2フィルム32の粘着層32Aははみ出していないが、第2フィルム32に対する第3フィルム33の粘着層33Aのはみ出し量が1mmであり、欠陥発生率は1%であった。
【0066】
(比較例1)
比較例1では、図4の態様で第1フィルム31上に第2フィルム32及び第3フィルム33を積層して光学フィルム積層体30を形成した。第2フィルム32及び第3フィルム33の幅は、いずれも第1フィルム31の幅と同じ400.1mmである。この例では、第1フィルム31に対する第2フィルム32の粘着層32Aのはみ出し量及び第2フィルム32に対する第3フィルム33の粘着層33Aのはみ出し量は0.7mmであり、欠陥発生率は10%であった。
【0067】
以上の実験結果を下記表1に示す。
【表1】

【0068】
第1フィルム31、第2フィルム32及び第3フィルム33には、2色偏光フィルム及び反射偏光フィルムが含まれていることが好ましい。この場合、粘着層32A,33Aが外部に露出することがない光学フィルム積層体30として、2色偏光フィルム及び反射偏光フィルムを含む光学フィルム積層体30を製造することができる。このような光学フィルム積層体30を用いれば、より欠陥の少ない液晶表示素子を好適に製造することができる。
【0069】
2色偏光フィルムは、例えば、(A)染色、架橋および延伸処理を施したポリビニルアルコール系フィルムを乾燥して偏光子を得る工程、(B)該偏光子の片側または両側に保護層を貼り合わせる工程、(C)貼り合わせた後に加熱処理する工程、を含む製造方法により製造される。
【0070】
ポリビニルアルコール系フィルムの染色、架橋、延伸の各処理は、別々に行う必要はなく同時に行ってもよく、また、各処理の順番も任意でよい。なお、ポリビニルアルコール系フィルムとして、膨潤処理を施したポリビニルアルコール系フィルムを用いてもよい。一般には、ポリビニルアルコール系フィルムを、ヨウ素や二色性色素を含む溶液に浸漬し、ヨウ素や二色性色素を吸着させて染色した後洗浄し、ホウ酸やホウ砂等を含む溶液中で延伸倍率3倍〜7倍で一軸延伸した後、乾燥する。ヨウ素や二色性色素を含む溶液中で延伸した後、ホウ酸やホウ砂等を含む溶液中でさらに延伸(二段延伸)した後、乾燥することにより、ヨウ素の配向が高くなり、偏光度特性が良くなるため、特に好ましい。
【0071】
反射偏光フィルムは、例えば、2種の異なるポリマーフィルムを積層して幅方向に延伸することにより製造することができる。延伸の際には、積層されたポリマーフィルムの幅方向両端部を横延伸装置で挟み、幅方向外側に向かって延伸する。これにより、2種のポリマーフィルムのうちの1種についてのみ、屈折率が延伸方向(幅方向)に増加変化し、複屈折性を発現する。したがって、2種のポリマーフィルムの界面に屈折率差がある幅方向が反射軸となり、屈折率差を生じない長手方向が透過軸となるような反射偏光フィルムを製造することができる。
【0072】
光学フィルム積層体30を製造する際には、2色偏光フィルムの透過軸及び反射偏光フィルムの透過軸が互いに平行になるように、第2フィルム32及び第3フィルム33が第1フィルム31上に順次に積層されることが好ましい。したがって、上記のような態様で反射偏光フィルムを製造する場合には、2色偏光フィルムについても、例えばポリビニルアルコールフィルムなどのポリマーフィルムを横延伸装置で幅方向に延伸することにより、幅方向が吸収軸となり、長手方向が透過軸となるような2色偏光フィルムとすることが好ましい。
【0073】
この場合、2色偏光フィルムの透過軸及び反射偏光フィルムの透過軸がいずれも幅方向に延びる光学フィルム積層体30を製造することができる。ただし、2色偏光フィルムの透過軸及び反射偏光フィルムの透過軸が、例えば長手方向のように、いずれも幅方向に対して交差する方向に延びるような構成であってもよい。このように、2色偏光フィルムの透過軸及び反射偏光フィルムの透過軸が互いに平行に配置されることにより、液晶表示素子の製造等に使用可能な光学特性を有する光学フィルム積層体30を製造することができる。
【0074】
第1フィルムが、長手方向が吸収軸(MD)の2色偏光フィルムとし、第2フィルムが、幅方向が吸収軸(TD)の反射偏光フィルムとして、第1フィルムに第2フィルムを貼り合せる場合は、第1フィルム幅よりも第2フィルムの切断ピッチを短くすることで、第2フィルムが、第1フィルムに対して幅方向ではみださない積層された光学フィルム積層体を得ることができる(図2B参照)。
【0075】
図5は、光学フィルム積層体30を用いた液晶表示素子の製造方法の一例を示したフローチャートである。図6は、液晶表示素子の製造システムの一例を示した概略平面図である。図7は、液晶パネルWに対する第1光学フィルム積層体30Aの貼り合わせの態様を示した概略側面図である。図8は、液晶パネルWに対する第2光学フィルム積層体30Bの貼り合わせの態様を示した概略側面図である。
【0076】
(液晶パネル)
本発明により製造される液晶表示素子に用いられる液晶パネルWは、例えば対向する1対のガラス基板間に液晶が配置されたガラス基板ユニットである。液晶パネルWは、例えば長方形状に形成されている。
【0077】
(製造フローチャート)
(1)第1連続ロール準備工程(図5、S101)。長尺の第1光学フィルム積層体30A(光学フィルム積層体30)がロール状に巻回されることにより形成された第1連続ロールR41(連続ロールR4)を準備する。第1連続ロールR41の幅は、液晶パネルWの貼り合せサイズに依存している。すなわち、第1連続ロールR41は、液晶パネルWの短辺又は長辺に対応する幅の第1フィルム31上に第2フィルム32及び第3フィルム33が積層された第1光学フィルム積層体30Aを巻回することにより形成されている。なお、本実施形態では、液晶パネルWの短辺に対応する幅の第1連続ロールR41が用いられている。
【0078】
(2)第1搬送工程(図5、S102)。第1搬送装置12が、準備され設置された第1連続ロールR41から、第1光学フィルム積層体30Aを長手方向に繰り出し、下流側に搬送する。第1連続ロールR41から繰り出される第1光学フィルム積層体30Aは、平面視で直線状に搬送されるようになっている。
【0079】
(3)第1検査工程(図5、S103)。第1光学フィルム積層体30Aの欠点を第1欠点検査装置14を用いて検査する。ここでの欠点検査方法としては、第1光学フィルム積層体30Aの両面に対し、透過光、反射光による画像撮影・画像処理する方法、検査用偏光フィルムをCCDカメラと検査対象物との間に、検査対象である偏光フィルムの吸収軸とクロスニコルとなるように配置(0度クロスと称することがある)して画像撮影・画像処理する方法、検査用偏光フィルムをCCDカメラと検査対象物との間に、検査対象である偏光フィルムの吸収軸と所定角度(例えば、0度より大きく10度以内の範囲)になるように配置(x度クロスと称することがある)して画像撮影・画像処理する方法が挙げられる。なお、画像処理のアルゴリズムとしては、例えば二値化処理による濃淡判定によって欠点を検出することができる。
【0080】
第1欠点検査装置14で得られた欠点の情報は、その位置情報(例えば、位置座標)とともに紐付けされて、制御装置に送信され、第1切断装置16による切断方法に寄与させることができる。
【0081】
(4)第1切断工程(図5、S104)。第1切断装置16は、第1連続ロールR41から引き出された第1光学フィルム積層体30Aのうち少なくとも第1フィルム31、第2フィルム32及び第3フィルム33を幅方向に切断することにより、液晶パネルWに貼り合せられる第1光学機能フィルムのシート片を形成する。この例では、キャリアフィルム31Bを切断せずに、当該キャリアフィルム31B上に貼り合せられている第1フィルム31、第2フィルム32及び第3フィルム33を所定サイズに切断する。ただし、このような構成に限らず、例えば第1光学フィルム積層体30Aを完全に切断して、枚葉の第1光学フィルム積層体30Aを形成するような構成であってもよい。切断手段としては、例えば、レーザ装置、カッターなどが挙げられる。第1欠点検査装置14で得られた欠点の情報に基づいて、欠点を避けるように切断するように構成されることが好ましい。これにより、第1光学フィルム積層体30Aの歩留まりが大幅に向上する。欠点を含む第1光学フィルム積層体30Aは、第1排除装置(図示せず)によって排除され、液晶パネルWには貼り付けされないように構成される。本実施形態では、第1光学フィルム積層体30Aが液晶パネルWの長辺に対応する長さで切断されるようになっているが、第1連続ロールR41の幅が液晶パネルWの長辺に対応している場合には、液晶パネルWの短辺に対応する長さで切断されてもよい。
【0082】
これらの第1連続ロール準備工程、第1搬送工程、第1検査工程、第1切断工程のそれぞれの工程は連続した製造ラインとされることが好ましい。以上の一連の製造工程において、液晶パネルWの一方表面に貼り合せるための第1光学機能フィルムのシート片が形成される。以下では、液晶パネルWの他方表面に貼り合せるための第2光学機能フィルムのシート片を形成する工程について説明する。
【0083】
(5)第2連続ロール準備工程(図5、S111)。長尺の第2光学フィルム積層体30B(光学フィルム積層体30)がロール状に巻回されることにより形成された第2連続ロールR42(連続ロールR4)を準備する。第2連続ロールR42の幅は、液晶パネルWの貼り合せサイズに依存している。すなわち、第2連続ロールR42は、液晶パネルWの長辺又は短辺に対応する幅の第1フィルム31上に第2フィルム32及び第3フィルム33が積層された第2光学フィルム積層体30Bを巻回することにより形成されている。第2連続ロールR42は、例えば第1連続ロールR41とは異なる幅で形成されている。すなわち、第1連続ロールR41が液晶パネルWの長辺に対応する幅で形成されている場合には、第2連続ロールR42が液晶パネルWの短辺に対応する幅で形成されており、第1連続ロールR41が液晶パネルWの短辺に対応する幅で形成されている場合には、第2連続ロールR42が液晶パネルWの長辺に対応する幅で形成されている。なお、本実施形態では、液晶パネルWの長辺に対応する幅の第2連続ロールR42が用いられている。本実施形態において、「液晶パネルWの長辺又は短辺に対応させる」とは、液晶パネルWの長辺又は短辺の長さに対応する光学フィルム積層体30の貼り合わせの長さ(露出部分を除いた長さ)を指し、液晶パネルWの長辺又は短辺の長さと光学フィルム積層体30の幅とが同じである必要はない。
【0084】
(6)第2搬送工程(図5、S112)。第2搬送装置22が、準備され設置された第2連続ロールR42から、第2光学フィルム積層体30Bを長手方向に繰り出し、下流側に搬送する。第2連続ロールR42から繰り出される第2光学フィルム積層体30Bは、平面視で直線状に搬送されるようになっている。より具体的には、図6に示すように、第1連続ロールR41から繰り出される第1光学フィルム積層体30Aと、第2連続ロールR42から繰り出される第2光学フィルム積層体30Bとが、平面視で互いに延長線上に延びる第1直線搬送路P1上で搬送される。第1光学フィルム積層体30A及び第2光学フィルム積層体30Bは、第1直線搬送路P1上を互いに逆方向に搬送されてもよいし、同方向に搬送されてもよい。本実施形態における液晶表示素子の製造システムには、上記のように第1光学フィルム積層体30A及び第2光学フィルム積層体30Bの搬送が平面視で直線状となるように配置されたフィルム搬送ラインL1が備えられている(図7及び図8参照)。
【0085】
(7)第2検査工程(図5、S113)。第2光学フィルム積層体30Bの欠点を第2欠点検査装置24を用いて検査する。ここでの欠点検査方法は、上述した第1欠点検査装置14による方法と同様である。ただし、第1検査工程(S103)及び第2検査工程(S113)を省略することも可能である。この場合、第1連続ロールR41及び第2連続ロールR42を製造する段階で、第1光学フィルム積層体30A及び第2光学フィルム積層体30Bの欠点検査が行われ、その欠点検査により得られた欠点情報が付された第1連続ロールR41及び第2連続ロールR42を用いて液晶表示素子が製造されるような構成であってもよい。
【0086】
(8)第2切断工程(図5、S114)。第2切断装置26は、第2連続ロールR42から引き出された第2光学フィルム積層体30Bのうち少なくとも第1フィルム31、第2フィルム32及び第3フィルム33を幅方向に切断することにより、液晶パネルWに貼り合せられる第2光学機能フィルムのシート片を形成する。この例では、キャリアフィルム31Bを切断せずに、当該キャリアフィルム31B上に貼り合せられている第1フィルム31、第2フィルム32及び第3フィルム33を所定サイズに切断する。ただし、このような構成に限らず、例えば第2光学フィルム積層体30Bを完全に切断して、枚葉の第2光学フィルム積層体30Bを形成するような構成であってもよい。切断手段としては、例えば、レーザ装置、カッターなどが挙げられる。第2欠点検査装置24で得られた欠点の情報に基づいて、欠点を避けるように切断するように構成されることが好ましい。これにより、第2光学フィルム積層体30Bの歩留まりが大幅に向上する。欠点を含む第2光学フィルム積層体30Bは、第2排除装置(図示せず)によって排除され、液晶パネルWには貼り付けされないように構成される。本実施形態では、第2光学フィルム積層体30Bが液晶パネルWの短辺に対応する長さで切断されるようになっているが、第2連続ロールR42の幅が液晶パネルWの短辺に対応している場合には、液晶パネルWの長辺に対応する長さで切断されてもよい。
【0087】
上記のような第1光学機能フィルム及び第2光学機能フィルムのシート片をそれぞれ形成する工程と並行して、液晶パネルWを搬送する工程が行われる。液晶パネルWには、その搬送中に下記のような処理が行われる。
【0088】
(9)洗浄工程(図5、S106)。液晶パネルWは、研磨洗浄、水洗浄等によって、その表面が洗浄される。図7及び図8に示すように、洗浄後の液晶パネルWは、フィルム搬送ラインL1に対して上側に位置するように重畳的に配置され、かつ、液晶パネルWの搬送が平面視で直線状となるように配置されたパネル搬送ラインL2において、第2直線搬送路P2上を搬送される。第2直線搬送路P2は、少なくとも後述の第1貼合装置18と第2貼合装置28との間に延びており、平面視で第1直線搬送路P1と少なくとも一部が重なり合うように、第1直線搬送路P1に対して平行に配置されている(図6参照)。
【0089】
(10)第1光学機能フィルム貼合工程(図5、S105)。切断された第1光学機能フィルム(第1光学機能フィルムのシート片)は、キャリアフィルム31Bが剥離されながら、第1貼合装置18により粘着層31Aを介して液晶パネルWの一方表面に貼り合せられる。剥離部171により剥離されたキャリアフィルム31Bは、ロール172に巻回される。貼り合せの際には、互いに対向する1対のローラ181,182の間に第1光学機能フィルム(キャリアフィルム31Bが剥離された第1光学フィルム積層体30A)及び液晶パネルWを挟持して圧着する。
【0090】
(11)パネル搬送供給工程(図5、S107)。第1貼合装置18により第1光学機能フィルムのシート片が貼り合わせられた後の液晶パネルWは、第2直線搬送路P2に沿って第2貼合装置28に供給される。パネル搬送ラインL2には、第1光学機能フィルムのシート片が貼り合わせられた後の液晶パネルWを、第2光学機能フィルムのシート片が貼り合せられる前に反転させるためのパネル反転機構200が設けられている。当該パネル反転機構200は、液晶パネルWの長辺と短辺の位置関係が逆転するように、液晶パネルWを上下反転させる。すなわち、反転後の液晶パネルWの長辺が反転前の短辺に平行になり、反転後の液晶パネルWの短辺が反転前の長辺に平行になる。当該パネル反転機構200によって、液晶パネルWを上下反転させ、かつ、水平方向に90°回転させた状態とすることにより、第1光学機能フィルム及び第2光学機能フィルムをクロスニコルの関係(偏光フィルムの吸収軸が互いに直交する関係)で液晶パネルWに貼り合わせることができる。
【0091】
パネル反転機構200は、液晶パネルWの長辺と短辺の位置関係が逆転するように、前記長辺及び短辺のいずれとも平行でない1軸を中心に液晶パネルWを反転させるような構成であれば好ましい。このような構成の場合には、液晶パネルWを上下反転及び回転させた場合と同様の効果を単一の動作で実現することができる。したがって、工程数を減少させることができるとともに、装置を簡略化することができる。さらに、タクトタイムを短縮化することができる。
【0092】
上記実施形態では、第1貼合装置18で第1光学機能フィルムを貼り合せた後の液晶パネルWを反転させるようになっているが、第1光学機能フィルムよりも先に第2光学機能フィルムを液晶パネルWに貼り合せるようにしてもよく、この場合には、第2貼合装置28で第2光学機能フィルムを貼り合せた後の液晶パネルWを反転させるようになっていてもよい。
【0093】
ただし、液晶パネルWを上下反転させる動作と回転させる動作を別々に行ってもよい。また、第1光学フィルム積層体30A又は第2光学フィルム積層体30Bの一方を液晶パネルWに対して上方から貼り合わせ、他方を下方から貼り合わせるような構成の場合には、液晶パネルWを上下反転させる動作を省略してもよい。また、第1光学フィルム積層体30Aの搬送方向と第2光学フィルム積層体30Bの搬送方向とが直交するような配置とすれば、液晶パネルWを回転させる動作を省略することも可能である。
【0094】
(12)第2光学機能フィルム貼合工程(図5、S115)。切断された第2光学機能フィルム(第2光学機能フィルムのシート片)は、キャリアフィルム31Bが剥離されながら、第2貼合装置28により粘着層31Aを介して液晶パネルWの他方表面に貼り合せられる。剥離部271により剥離されたキャリアフィルム31Bは、ロール272に巻回される。貼り合せの際には、互いに対向する1対のローラ281,282の間に第2光学機能フィルム(キャリアフィルム31Bが剥離された第2光学フィルム積層体30B)及び液晶パネルWを挟持して圧着する。
【0095】
(13)液晶パネルの検査工程(図5、S116)。光学機能フィルムが両面に貼着された液晶パネルWは、検査装置により検査される。検査方法としては、液晶パネルWの両面に対し、透過光及び反射光による画像撮影・画像処理する方法が例示される。また他の方法として、検査用偏光フィルムをCCDカメラと検査対象物との間に設置する方法も例示される。なお、画像処理のアルゴリズムとしては、例えば二値化処理による濃淡判定によって欠点を検出することができる。
【0096】
(14)検査装置で得られた欠点の情報に基づいて、液晶パネルWの良品判定がなされる。良品判定された液晶パネルWは、次の実装工程に搬送される。不良品判定された場合、リワーク処理が施され、新たに光学機能フィルムが貼られ、次いで検査され、良品判定の場合、実装工程に移行し、不良品判定の場合、再度リワーク処理に移行するかあるいは廃棄処分される。
【0097】
以上の一連の製造工程において、第1光学機能フィルムの貼合工程と第2光学機能フィルムの貼合工程とを連続した製造ラインとすることによって、液晶表示素子を好適に製造することができる。
【0098】
上記第1及び第2切断工程では、キャリアフィルム31Bを切断せずに、光学フィルム積層体30A,30Bのその他の部材を切断する方式(ハーフカット方式)について説明した。しかし、このような構成に限らず、例えば光学フィルム積層体30A,30Bにおけるキャリアフィルム31B以外の部材を予め切断することにより、キャリアフィルム31B上に光学機能フィルムのシート片が保持されたハーフカット済みの連続ロールを製造し、当該連続ロールを用いることも可能である。このような連続ロールから光学フィルム積層体30A,30Bを引き出して、キャリアフィルム31Bを剥離しながら、粘着層31Aを介して光学機能フィルムのシート片を液晶パネルWの表面に貼り合せることにより、液晶表示素子を製造することができる。また、光学機能フィルムを切断した後に貼り合せるような構成に限らず、貼り合せ中又は貼り合せ後に切断するような構成であってもよい。
【0099】
以上の実施形態では、キャリアフィルム31Bを剥離した後の光学フィルム積層体30A,30Bを液晶パネルWの両面に貼り合わせる場合について説明したが、このような構成に限らず、液晶パネルWの一方表面にのみ貼り合わせるような構成であってもよい。
【符号の説明】
【0100】
1 繰出装置
2 繰出装置
3 繰出装置
4 剥離装置
5 積層装置
6 剥離装置
7 積層装置
8 巻回装置
12 第1搬送装置
14 第1欠点検査装置
16 第1切断装置
18 第1貼合装置
22 第2搬送装置
24 第2欠点検査装置
26 第2切断装置
28 第2貼合装置
30 光学フィルム積層体
30A 第1光学フィルム積層体
30B 第2光学フィルム積層体
31 第1フィルム
31A 粘着層
31B キャリアフィルム
32 第2フィルム
32A 粘着層
33 第3フィルム
33A 粘着層
200 パネル反転機構
R1 ロール
R2 ロール
R3 ロール
R4 連続ロール
R41 第1連続ロール
R42 第2連続ロール
W 液晶パネル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1フィルム上に、それぞれ一方表面に粘着層が形成されているその他のフィルムを前記粘着層を介して順次に積層することにより、複数枚のフィルムからなる光学フィルム積層体を製造する方法であって、
それぞれ粘着層を介してキャリアフィルムが積層された長尺の前記複数枚のフィルムが巻回されることにより形成された複数のロールから、前記複数枚のフィルムをそれぞれ長手方向に繰り出す繰出工程と、
前記その他のフィルムから前記キャリアフィルムを剥離する剥離工程と、
前記キャリアフィルムが剥離された前記その他のフィルムの一方表面にそれぞれ形成されている前記粘着層を介して、前記その他のフィルムを前記第1フィルム上に順次に積層することにより、光学フィルム積層体を形成する積層工程とを含み、
前記積層工程では、前記その他のフィルムが、いずれも前記第1フィルムに対して幅方向にはみ出さないように、前記第1フィルム上に順次に積層されることを特徴とする光学フィルム積層体の製造方法。
【請求項2】
前記積層工程は、
前記キャリアフィルムが剥離された前記その他のフィルムの一方表面にそれぞれ形成されている前記粘着層を介して、前記その他のフィルムを前記第1フィルム上に順次に積層することにより、前記複数枚のフィルムが互いに長手方向が平行になるように積層された光学フィルム積層体を形成し、かつ
前記その他のフィルムの幅が、いずれも前記第1フィルムの幅よりも小さい、ことを特徴とする請求項1に記載の光学フィルム積層体の製造方法。
【請求項3】
前記積層工程により形成された光学フィルム積層体を巻回することにより連続ロールを形成する巻回工程を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の光学フィルム積層体の製造方法。
【請求項4】
前記その他のフィルムは、それぞれ幅が異なる2枚以上のフィルムからなり、
前記積層工程では、前記2枚以上のフィルムが、前記第1フィルムから遠ざかるほど幅が小さくなるように配置された状態で、いずれも前記第1フィルム側に隣接するフィルムに対して幅方向にはみ出さないように、前記第1フィルム上に順次に積層されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の光学フィルム積層体の製造方法。
【請求項5】
前記複数枚のフィルムには、2色偏光フィルム及び反射偏光フィルムが含まれることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の光学フィルム積層体の製造方法。
【請求項6】
前記積層工程では、前記2色偏光フィルムの透過軸及び前記反射偏光フィルムの透過軸が互いに平行になるように、前記その他のフィルムが前記第1フィルム上に順次に積層されることを特徴とする請求項5に記載の光学フィルム積層体の製造方法。
【請求項7】
前記光学フィルム積層体が、矩形形状の液晶パネルに貼り合わせるために用いられ、前記第1フィルムが、一方表面に形成されている粘着層を介して前記液晶パネルに貼り合せられることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の光学フィルム積層体の製造方法。
【請求項8】
前記第1フィルムの幅が、前記液晶パネルの幅に対応する幅であることを特徴とする請求項7に記載の光学フィルム積層体の製造方法。
【請求項9】
第1フィルム上に、それぞれ一方表面に粘着層が形成されているその他のフィルムを前記粘着層を介して順次に積層することにより、複数枚のフィルムからなる光学フィルム積層体を製造するシステムであって、
それぞれ粘着層を介してキャリアフィルムが積層された長尺の前記複数枚のフィルムがそれぞれ巻回されることにより形成された複数のロールから、前記複数枚のフィルムをそれぞれ長手方向に繰り出す繰出装置と、
前記その他のフィルムから前記キャリアフィルムを剥離する剥離装置と、
前記キャリアフィルムが剥離された前記その他のフィルムの一方表面にそれぞれ形成されている前記粘着層を介して、前記その他のフィルムを前記第1フィルム上に順次に積層することにより、光学フィルム積層体を形成する積層装置とを含み、
前記積層装置では、前記その他のフィルムが、いずれも前記第1フィルムに対して幅方向にはみ出さないように、前記第1フィルム上に順次に積層されることを特徴とする光学フィルム積層体の製造システム。
【請求項10】
前記積層装置は、
前記キャリアフィルムが剥離された前記その他のフィルムの一方表面にそれぞれ形成されている前記粘着層を介して、前記その他のフィルムを前記第1フィルム上に順次に積層することにより、前記複数枚のフィルムが互いに長手方向が平行になるように積層された光学フィルム積層体を形成し、かつ
前記その他のフィルムの幅が、いずれも前記第1フィルムの幅よりも小さいことを特徴とする請求項9に記載の光学フィルム積層体の製造システム。
【請求項11】
前記積層装置により形成された光学フィルム積層体を巻回することにより連続ロールを形成する巻回装置を含むことを特徴とする請求項9または10に記載の光学フィルム積層体の製造システム。
【請求項12】
前記その他のフィルムは、それぞれ幅が異なる2枚以上のフィルムからなり、
前記積層装置では、前記2枚以上のフィルムが、前記第1フィルムから遠ざかるほど幅が小さくなるように配置された状態で、いずれも前記第1フィルム側に隣接するフィルムに対して幅方向にはみ出さないように、前記第1フィルム上に順次に積層されることを特徴とする請求項9〜11のいずれか1項に記載の光学フィルム積層体の製造システム。
【請求項13】
前記複数枚のフィルムには、2色偏光フィルム及び反射偏光フィルムが含まれることを特徴とする請求項9〜10のいずれかに記載の光学フィルム積層体の製造システム。
【請求項14】
前記積層装置では、前記2色偏光フィルムの透過軸及び前記反射偏光フィルムの透過軸が互いに平行になるように、前記その他のフィルムが前記第1フィルム上に順次に積層されることを特徴とする請求項13に記載の光学フィルム積層体の製造システム。
【請求項15】
前記光学フィルム積層体が、矩形形状の液晶パネルに貼り合わせるために用いられ、前記第1フィルムが、一方表面に形成されている粘着層を介して前記液晶パネルに貼り合せられることを特徴とする請求項9〜14のいずれか1項に記載の光学フィルム積層体の製造システム。
【請求項16】
前記第1フィルムの幅が、前記液晶パネルの幅に対応する幅であることを特徴とする請求項15に記載の光学フィルム積層体の製造システム。
【請求項17】
第1フィルム上に、それぞれ一方表面に粘着層が形成されているその他のフィルムを前記粘着層を介して順次に積層することにより形成された、複数枚のフィルムからなる光学フィルム積層体であって、
前記その他のフィルムの一方表面にそれぞれ形成されている前記粘着層を介して、前記その他のフィルムを前記第1フィルム上に順次に積層されており、
前記その他のフィルムが、いずれも前記第1フィルムに対して幅方向にはみ出さないように、前記第1フィルム上に順次に積層されていることを特徴とする光学フィルム積層体。
【請求項18】
いずれも長尺の前記複数枚のフィルムが、互いに長手方向が平行になるように積層されており、かつ前記その他のフィルムの幅が、いずれも前記第1フィルムの幅よりも小さいことを特徴とする請求項17に記載の光学フィルム積層体。
【請求項19】
前記その他のフィルムは、それぞれ幅が異なる2枚以上のフィルムからなり、
前記2枚以上のフィルムが、前記第1フィルムから遠ざかるほど幅が小さくなるように配置された状態で、いずれも前記第1フィルム側に隣接するフィルムに対して幅方向にはみ出さないように、前記第1フィルム上に順次に積層されていることを特徴とする請求項17または18に記載の光学フィルム積層体。
【請求項20】
前記複数枚のフィルムには、2色偏光フィルム及び反射偏光フィルムが含まれることを特徴とする請求項17〜18のいずれか1項に記載の光学フィルム積層体。
【請求項21】
前記2色偏光フィルムの透過軸及び前記反射偏光フィルムの透過軸が互いに平行になるように、前記その他のフィルムが前記第1フィルム上に順次に積層されていることを特徴とする請求項20に記載の光学フィルム積層体。
【請求項22】
前記光学フィルム積層体が、矩形形状の液晶パネルに貼り合わせるために用いられ、前記第1フィルムが、一方表面に形成されている粘着層を介して前記液晶パネルに貼り合せられることを特徴とする請求項17〜21のいずれか1項に記載の光学フィルム積層体。
【請求項23】
前記第1フィルムの幅が、前記液晶パネルの幅に対応する幅であることを特徴とする請求項22に記載の光学フィルム積層体。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−126127(P2012−126127A)
【公開日】平成24年7月5日(2012.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−244663(P2011−244663)
【出願日】平成23年11月8日(2011.11.8)
【出願人】(000003964)日東電工株式会社 (5,557)
【Fターム(参考)】