説明

光源デバイスおよび表示装置

【課題】導光板を用いてパララックスバリアと等価な機能を実現することができる光源デバイスおよび表示装置を提供する。
【解決手段】互いに対向する第1の内部反射面と第2の内部反射面とを有する第1の導光板と、第1の導光板内部に向けて側面方向から第1の照明光を照射する第1の光源と、第1の導光板の第2の内部反射面に対して対向配置され、互いに対向する第3の内部反射面と第4の内部反射面とを有する第2の導光板と、第2の導光板内部に向けて側面方向から第2の照明光を照射する第2の光源とを備える。第1の内部反射面または第2の内部反射面の一方に複数の第1の散乱エリアを設ける。第3の内部反射面または第4の内部反射面の一方に、複数の第2の散乱エリアを設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、パララックスバリア(視差バリア)方式による立体視を可能にする光源デバイスおよび表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特殊な眼鏡を装着する必要がなく、裸眼で立体視が可能な立体表示方式の一つとして、パララックスバリア方式の立体表示装置が知られている。この立体表示装置は、2次元表示パネルの前面(表示面側)に、パララックスバリアを対向配置したものである。パララックスバリアの一般的な構造は、2次元表示パネルからの表示画像光を遮蔽する遮蔽部と、表示画像光を透過するストライプ状の開口部(スリット部)とを水平方向に交互に設けたものである。
【0003】
パララックスバリア方式では、2次元表示パネルに立体視用の視差画像(2視点の場合には右眼用視点画像と左眼用視点画像)を空間分割して表示し、その視差画像をパララックスバリアによって水平方向に視差分離することで立体視が行われる。パララックスバリアにおけるスリット幅などを適切に設定することで、所定の位置、方向から観察者が立体表示装置を見た場合に、スリット部を介して観察者の左右の眼に異なる視差画像の光を別々に入射させることができる。
【0004】
なお、2次元表示パネルとして例えば透過型の液晶表示パネルを用いる場合、2次元表示パネルの背面側にパララックスバリアを配置する構成も可能である(特許文献1の図10、特許文献2の図3参照)。この場合、パララックスバリアは、透過型の液晶表示パネルとバックライトとの間に配置される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第3565391号公報(図10)
【特許文献2】特開2007−187823号公報(図3)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、パララックスバリア方式の立体表示装置では、パララックスバリアという3次元表示用の専用部品を必要とするため、部品点数と配置スペースが通常の2次元表示用の表示装置に比べて多く必要になってしまうという問題がある。
【0007】
本開示の目的は、導光板を用いてパララックスバリアと等価な機能を実現することができる光源デバイスおよび表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の第1の観点に係る光源デバイスは、互いに対向する第1の内部反射面と第2の内部反射面とを有する第1の導光板と、第1の導光板内部に向けて側面方向から第1の照明光を照射する第1の光源と、第1の導光板の第2の内部反射面に対して対向配置され、互いに対向する第3の内部反射面と第4の内部反射面とを有する第2の導光板と、第2の導光板内部に向けて側面方向から第2の照明光を照射する第2の光源とを備えたものである。また、第1の内部反射面または第2の内部反射面の一方に、第1の光源からの第1の照明光を散乱させて第1の内部反射面から第1の導光板の外部に出射させる複数の第1の散乱エリアが設けられ、第3の内部反射面または第4の内部反射面の一方に、第2の光源からの第2の照明光を散乱させて第3の内部反射面から第2の導光板の外部に出射させる複数の第2の散乱エリアが設けられているものである。
【0009】
本開示の第1の観点に係る表示装置は、画像表示を行う表示部と、表示部に向けて画像表示用の光を出射する光源デバイスとを備え、その光源デバイスを、上記本開示の第1の観点に係る光源デバイスで構成したものである。
【0010】
本開示の第1の観点に係る光源デバイスまたは表示装置では、第1の散乱エリアによって第1の光源からの第1の照明光が散乱され、一部またはすべての光が、第1の内部反射面から第1の導光板の外部に出射される。第2の散乱エリアでは第2の光源からの第2の照明光が散乱され、一部またはすべての光が、第3の内部反射面から第2の導光板の外部に出射される。これにより、第1の導光板および第2の導光板自体にパララックスバリアとしての機能を持たせることが可能となる。すなわち、等価的に、第1の散乱エリアおよび第2の散乱エリアを開口部(スリット部)としたパララックスバリアとして機能させることができる。
【0011】
本開示の第2の観点に係る光源デバイスは、第1の導光板と、第1の導光板に対して対向配置される第2の導光板と、第1の光源と、第2の光源とを備え、第1の導光板が、第1の光源からの光を散乱させる複数の第1の散乱エリアを有し、第2の導光板が、第2の光源からの光を散乱させる複数の第2の散乱エリアを有しているものである。また、複数の第1の散乱エリアおよび複数の第2の散乱エリアをそれぞれ第2の方向に配列し、第2の散乱エリアを、第2の方向において第1の散乱エリアからずれた位置に配列し、第1の光源および第2の光源を時分割で交互に点灯状態となるように制御するようにしたものである。
【0012】
本開示の第2の観点に係る表示装置は、画像表示を行う表示部と、表示部に向けて画像表示用の光を出射する光源デバイスとを備え、その光源デバイスを、上記本開示の第2の観点に係る光源デバイスで構成したものである。
【0013】
本開示の第2の観点に係る光源デバイスまたは表示装置では、第1の散乱エリアによって第1の光源からの第1の照明光が散乱され、第2の散乱エリアによって第2の光源からの第2の照明光が散乱される。これにより、第1の導光板および第2の導光板自体にパララックスバリアとしての機能を持たせることが可能となる。すなわち、等価的に、第1の散乱エリアおよび第2の散乱エリアを開口部(スリット部)としたパララックスバリアとして機能させることができる。また、第1の光源および第2の光源が時分割で交互に点灯状態となるように制御される。
【発明の効果】
【0014】
本開示の第1の観点に係る光源デバイスまたは表示装置によれば、第1の導光板の第1の内部反射面または第2の内部反射面に第1の散乱エリアを設けると共に、第2の導光板の第3の内部反射面または第4の内部反射面に第2の散乱エリアを設けるようにしたので、等価的に、第1の導光板および第2の導光板自体にパララックスバリアとしての機能を持たせることができる。
【0015】
本開示の第2の観点に係る光源デバイスまたは表示装置によれば、第1の導光板に第1の散乱エリアを設けると共に、第2の導光板に第2の散乱エリアを設けるようにしたので、等価的に、第1の導光板および第2の導光板自体にパララックスバリアとしての機能を持たせることができる。また、第2の散乱エリアを第1の散乱エリアからずれた位置に配列すると共に、第1の光源および第2の光源を時分割で交互に点灯状態となるように制御するようにしたので、解像度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本開示の第1の実施の形態に係る表示装置の一構成例を示す断面図である。
【図2】図1に示した表示装置の第1の導光板における第1の照明光の出射状態示す断面図である。
【図3】図1に示した表示装置の第2の導光板における第2の照明光の出射状態示す断面図である。
【図4】図1に示した表示装置において、第3の光源のみをオン(点灯)状態にした場合における光線の出射状態を示す断面図である。
【図5】(A)は図1に示した表示装置における第1の導光板表面の第1の構成例を示す断面図であり、(B)は(A)に示した第1の導光板表面での光線の散乱反射状態を模式的に示す説明図である。
【図6】(A)は図1に示した表示装置における第1の導光板表面の第2の構成例を示す断面図であり、(B)は(A)に示した第1の導光板表面での光線の散乱反射状態を模式的に示す説明図である。
【図7】(A)は図1に示した表示装置における第1の導光板表面の第3の構成例を示す断面図であり、(B)は(A)に示した第1の導光板表面での光線の散乱反射状態を模式的に示す説明図である。
【図8】第2の実施の形態に係る表示装置の一構成例を示す断面図である。
【図9】図8に示した表示装置における光源デバイスの平面図である。
【図10】図8に示した表示装置において位置調整機構によって、第1の導光板と第2の導光板との相対位置を変化させた例を示す断面図である。
【図11】図10に示した表示装置における光源デバイスの平面図である。
【図12】第3の実施の形態に係る表示装置の構成例を光源デバイスからの光線の出射状態と共に示した示す断面図であり、(A)は3次元表示時の光線出射状態を示し、(B)は2次元表示時の光線出射状態を示している。
【図13】第4の実施の形態に係る表示装置の構成例を光源デバイスからの光線の出射状態と共に示した示す断面図であり、(A)は3次元表示時の光線出射状態を示し、(B)は2次元表示時の光線出射状態を示している。
【図14】第5の実施の形態に係る表示装置の構成例を光源デバイスからの光線の出射状態と共に示した示す断面図であり、(A)は第1の導光板における光線出射状態を示し、(B)は第2の導光板における光線出射状態を示している。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本開示の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0018】
<第1の実施の形態>
[表示装置の全体構成]
図1は、本開示の第1の実施の形態に係る表示装置の一構成例を示している。この表示装置は、画像表示を行う表示部1と、表示部1の背面側に配置され、表示部1に向けて画像表示用の光を出射する光源デバイスとを備えている。光源デバイスは、第1の光源2−1(2D/3D表示用光源)と、第1の導光板3−1と、第2の光源2−2と、第2の導光板3−2(2D/3D表示用光源)と、第3の光源7(2D表示用光源)とを備えている。第1の導光板3−1は、表示部1側に対向配置される第1の内部反射面3A−1と、第2の導光板3−2側に対向配置される第2の内部反射面3B−1とを有している。第2の導光板3−2は、第1の導光板3−1の第2の内部反射面3B−1に対向配置される第3の内部反射面3A−2と、第3の光源7側に対向配置される第4の内部反射面3B−2とを有している。なお、この表示装置は、その他にも、表示に必要な表示部1用の制御回路等を備えているが、その構成は一般的な表示用の制御回路等と同様であるので、その説明を省略する。また、光源デバイスは、図示しないが、第1の光源2−1、第2の光源2−2および第3の光源7のオン(点灯)・オフ(非点灯)制御を行う制御回路を備えている。
【0019】
この表示装置は、全画面での2次元(2D)表示モードと、全画面での3次元(3D)表示モードとを任意に選択的に切り替えることが可能とされている。2次元表示モードと3次元表示モードとの切り替えは、表示部1に表示する画像データの切り替え制御と、第1の光源2−1、第2の光源2−2および第3の光源7のオン・オフの切り替え制御とを行うことで可能となっている。図2は、第1の光源2−1のみをオン(点灯)状態にした場合の第1の導光板3−1における光線の出射状態を模式的に示している。図2および図3は、第2の光源2−2のみをオン(点灯)状態にした場合の第2の導光板3−2における光線の出射状態を模式的に示している。図3は3次元表示モードに対応している。図4は、第3の光源7のみをオン(点灯)状態にした場合における光線の出射状態を模式的に示しているが、これは2次元表示モードに対応している。
【0020】
表示部1は、透過型の2次元表示パネル、例えば透過型の液晶表示パネルを用いて構成され、例えば、R(赤色)用画素、G(緑色)用画素、およびB(青色)用画素からなる画素を複数有し、それら複数の画素がマトリクス状に配置されている。表示部1は、光源デバイスからの光を画像データに応じて画素ごとに変調させることで2次元的な画像表示を行うようになっている。表示部1には、3次元画像データに基づく複数の視点画像と2次元画像データに基づく画像とが任意に選択的に切り替え表示されるようになっている。なお、3次元画像データとは、例えば、3次元表示における複数の視野角方向に対応した複数の視点画像を含むデータである。例えば2眼式の3次元表示を行う場合、右眼表示用と左眼表示用の視点画像のデータである。3次元表示モードでの表示を行う場合には、例えば、1画面内にストライプ状の複数の視点画像が含まれる合成画像を生成して表示する。
【0021】
第1の光源2−1および第2の光源2−2は、例えば、CCFL(Cold Cathode Fluorescent Lamp)等の蛍光ランプや、LED(Light Emitting Diode)を用いて構成されている。第1の光源2−1は、第1の導光板3−1内部に向けて側面方向から第1の照明光L1(図2参照)を照射するようになっている。第1の光源2−1は、第1の導光板3−1の側面に少なくとも1つ配置されている。例えば、第1の導光板3−1の平面形状が四角形である場合、側面は4つとなるが、第1の光源2−1は、少なくともいずれか1つの側面に配置されていれば良い。図1では、第1の導光板3−1における互いに対向する2つの側面に第1の光源2−1を配置した構成例を示している。
【0022】
第2の光源2−2は、第2の導光板3−2内部に向けて側面方向から第2の照明光L30(図3参照)を照射するようになっている。第2の光源2−2は、第2の導光板3−2の側面に少なくとも1つ配置されている。例えば、第2の導光板3−2の平面形状が四角形である場合、側面は4つとなるが、第2の光源2−2は、少なくともいずれか1つの側面に配置されていれば良い。図1では、第2の導光板3−2における互いに対向する2つの側面に第2の光源2−2を配置した構成例を示している。
【0023】
第1の光源2−1および第2の光源2−2は、2次元表示モードと3次元表示モードとの切り替えに応じて、オン(点灯)・オフ(非点灯)制御されるようになっている。具体的には、表示部1に3次元画像データに基づく画像を表示する場合(3次元表示モードの場合)には、第1の光源2−1および第2の光源2−2の少なくとも一方が点灯状態に制御されるようになっている。表示部1に2次元画像データに基づく画像を表示する場合(2次元表示モードの場合)には、第1の光源2−1および第2の光源2−2の少なくとも一方が非点灯状態または点灯状態に制御されるようになっている。
【0024】
第3の光源7は、第2の導光板3−2に対して第4の内部反射面3B−2が形成された側に対向配置されている。第3の光源7は、第4の内部反射面3B−2に向けて外側から第3の照明光L10を照射するようになっている(図4参照)。第3の光源7は、一様な面内輝度の光を発する面状光源であれば良く、その構造自体は特定のものには限定されず、市販の面状バックライトを使用することが可能である。例えばCCFLやLED等の発光体と、面内輝度を均一化するための光拡散板とを用いた構造などが考えられる。第3の光源7は、2次元表示モードと3次元表示モードとの切り替えに応じて、オン(点灯)・オフ(非点灯)制御されるようになっている。具体的には第3の光源7は、表示部1に3次元画像データに基づく画像を表示する場合(3次元表示モードの場合)には非点灯状態に制御されると共に、表示部1に2次元画像データに基づく画像を表示する場合(2次元表示モードの場合)には点灯状態に制御されるようになっている。
【0025】
第1の導光板3−1および第2の導光板3−2は、例えばアクリル樹脂等による透明なプラスチック板により構成されている。第1の導光板3−1は、第2の内部反射面3B−1以外の面は、全面に亘って透明とされている。例えば、第1の導光板3−1の平面形状が四角形である場合、第1の内部反射面3A−1と、4つの側面とが全面に亘って透明とされている。第2の導光板3−2は、第4の内部反射面3B−2以外の面は、全面に亘って透明とされている。例えば、第2の導光板3−2の平面形状が四角形である場合、第4の内部反射面3B−2と、4つの側面とが全面に亘って透明とされている。
【0026】
第1の導光板3−1において第1の内部反射面3A−1は、全面に亘って鏡面加工がなされており、第1の導光板3−1内部において全反射条件を満たす入射角で入射した光線を内部全反射させると共に、全反射条件から外れた光線を外部に出射するようになっている。同様に、第2の導光板3−2において第4の内部反射面3B−2は、全面に亘って鏡面加工がなされており、第2の導光板3−2内部において全反射条件を満たす入射角で入射した光線を内部全反射させると共に、全反射条件から外れた光線を外部に出射するようになっている。
【0027】
第1の導光板3−1において第2の内部反射面3B−1は、第1の散乱エリア31−1と第1の全反射エリア32−1とを有している。第1の散乱エリア31−1は、後述するように、第1の導光板3−1の表面にレーザ加工、サンドブラスト加工、塗装加工、またはシート状の光散乱部材を貼り付けるなどすることで形成されている。第2の内部反射面3B−1において、第1の散乱エリア31−1は3次元表示モードにしたときに、第1の光源2−1からの第1の照明光L1に対して第1のパララックスバリアとしての開口部(スリット部)として機能し、第1の全反射エリア32−1は遮蔽部として機能するようになっている。第2の内部反射面3B−1において、第1の散乱エリア31−1と第1の全反射エリア32−1は、第1のパララックスバリアに相当する構造となるようなパターンで設けられている。すなわち、第1の全反射エリア32−1は第1のパララックスバリアにおける遮蔽部に相当するパターンで設けられ、第1の散乱エリア31−1はパララックスバリアにおける開口部に相当するパターンで設けられている。なお、第1のパララックスバリアのバリアパターンとしては例えば、縦長のスリット状の開口部が遮蔽部を介して水平方向に多数、並列配置されたようなストライプ状のパターン等、種々のタイプのものを用いることができ、特定のものには限定されない。
【0028】
第1の内部反射面3A−1と第2の内部反射面3B−1における第1の全反射エリア32−1は、全反射条件を満たす入射角θ1で入射した光線を内部全反射させる(所定の臨界角αよりも大きい入射角θ1で入射した光線を内部全反射させる)ようになっている。これにより、全反射条件を満たす入射角θ1で入射した第1の光源2−1からの第1の照明光L1は、第1の内部反射面3A−1と第2の内部反射面3B−1における第1の全反射エリア32−1との間で、内部全反射により側面方向に導光されるようになっている。第1の全反射エリア32−1はまた、図4に示したように、第3の光源7からの第3の照明光L10を透過させ、第1の内部反射面3A−1に向けて全反射条件を外れた光線として出射するようになっている。
【0029】
なお、第1の導光板3−1の屈折率をn1、第1の導光板3−1の外側の媒質(空気層)の屈折率をn0(<n1)とすると臨界角αは、以下で表される。α,θ1は、導光板表面の法線に対する角度とする。全反射条件を満たす入射角θ1は、θ1>αとなる。
sinα=n0/n1
【0030】
第1の散乱エリア31−1は、図2に示したように、第1の光源2−1からの第1の照明光L1を散乱反射させ、第1の照明光L1の少なくとも一部の光を第1の内部反射面3A−1に向けて全反射条件を外れた光線(第1の散乱光線L20)として出射するようになっている。
【0031】
第2の導光板3−2において第3の内部反射面3A−2は、第2の散乱エリア31−2と第2の全反射エリア32−2とを有している。第2の散乱エリア31−2は、第1の散乱エリア31−1と同様に、第2の導光板3−2の表面にレーザ加工、サンドブラスト加工、塗装加工、またはシート状の光散乱部材を貼り付けるなどすることで形成されている。第3の内部反射面3A−2において、第2の散乱エリア31−2は3次元表示モードにしたときに、第2の光源2−2からの第2の照明光L30に対して第2のパララックスバリアとしての開口部(スリット部)として機能し、第2の全反射エリア32−2は遮蔽部として機能するようになっている。第3の内部反射面3A−2において、第2の散乱エリア31−2と第2の全反射エリア32−2は、第2のパララックスバリアに相当する構造となるようなパターンで設けられている。すなわち、第2の全反射エリア32−2はパララックスバリアにおける遮蔽部に相当するパターンで設けられ、第2の散乱エリア31−2はパララックスバリアにおける開口部に相当するパターンで設けられている。なお、第2のパララックスバリアのバリアパターンとしては例えば、縦長のスリット状の開口部が遮蔽部を介して水平方向に多数、並列配置されたようなストライプ状のパターン等、種々のタイプのものを用いることができ、特定のものには限定されない。
【0032】
第4の内部反射面3B−2と第3の内部反射面3A−2における第2の全反射エリア32−2は、全反射条件を満たす入射角θ1で入射した光線を内部全反射させる(所定の臨界角αよりも大きい入射角θ1で入射した光線を内部全反射させる)ようになっている。これにより、全反射条件を満たす入射角θ1で入射した第2の光源2−2からの第2の照明光L30は、第4の内部反射面3B−2と第3の内部反射面3A−2における第2の全反射エリア32−2との間で、内部全反射により側面方向に導光されるようになっている。第2の全反射エリア32−2はまた、図4に示したように、第3の光源7からの第3の照明光L10を透過させ、第1の導光板3−1に向けて全反射条件を外れた光線として出射するようになっている。
【0033】
第2の散乱エリア31−2は、図3に示したように、第2の光源2−2からの第2の照明光L30を散乱反射させ、第2の照明光L30の少なくとも一部の光を第1の導光板3−1に向けて全反射条件を外れた光線(第2の散乱光線L31)として出射するようになっている。
【0034】
[第1の導光板3−1と第2の導光板3−2との配置関係]
上述したように、第1の導光板3−1において第2の内部反射面3B−1は、第1の光源2−1からの第1の照明光L1に対して第1のパララックスバリアとして機能するようになっている。また、第2の導光板3−2において第3の内部反射面3A−2は第2の光源2−2からの第2の照明光L30に対して第2のパララックスバリアとして機能するようになっている。これら第1のパララックスバリアとして機能する第2の内部反射面3B−1と、第2のパララックスバリアとして機能する第3の内部反射面3A−2とが、できるだけ互いに近接するように対向配置されていることが好ましい。例えば空気層を介して互いに密着していることが好ましい。
【0035】
ここで、表示部1の表示面、第1の導光板3−1の第2の内部反射面3B−1、および第2の導光板3−2の第3の内部反射面3A−2が互いに平行配置されているものとする。そして、それらに平行な面内における第1の方向(垂直方向)をY方向、第1の方向に直交する第2の方向(水平方向)をX方向とする。第1の散乱エリア31−1の配置パターンは例えば、第1の散乱エリア31−1がY方向にライン状に延在すると共に、X方向に複数、並列的に配列されたものとなっている。また、第2の散乱エリア31−2の配置パターンも第1の散乱エリア31−1の配置パターンと同様に例えば、第2の散乱エリア31−2がY方向にライン状に延在すると共に、X方向に複数、並列的に配列されたものとなっている。そして、第1の散乱エリア31−1と第2の散乱エリア31−2とが、X方向に交互に配列されることとなるように、第1の導光板3−1と第2の導光板3−2とが位置合わせされて対向配置されている。例えば、第1の散乱エリア31−1のX方向の配列ピッチと、第2の散乱エリア31−2のX方向の配列ピッチとを同じ大きさW2にする。そして、第2の散乱エリア31−2が、第1の散乱エリア31−1に対してX方向において配列ピッチの半分の大きさW1だけずれた位置に配列されるようにする。
【0036】
この表示装置では、3次元表示モードでの表示を行う場合、表示部1には複数の視点画像を所定の割り当てパターンで各画素に割り当てて表示する。第1の散乱エリア31−1および第2の散乱エリア31−2は、その所定の割り当てパターンに対応した所定の配置パターンで設けられている。例えば、表示部1が、赤色用画素、緑色用画素、および青色用画素からなる画素を複数有し、それら複数の画素がY方向およびX方向にマトリクス状に配置されている画素構造であるものとする。また、X方向に3つの色の各画素が周期的に交互に配列され、Y方向には同一色の各画素が配列されているものとする。この画素構造の場合、表示部1に通常の2次元画像を表示する状態(2次元表示モード)では、X方向に連続する3つの色の各画素の組み合わせが、2次元のカラー表示を行うための1画素(2Dカラー表示の1単位画素)となる。2視点の場合、2Dカラー表示の1単位画素をX方向に2つ分、組み合わせたものが、3次元表示としての1単位画像(1立体画素)となる。表示部1の各画素に2つの視点画像(第1および第2の視点画像)を割り当てる場合、2Dカラー表示の1単位画素を、1つの視点画像を表示するための1画素として割り当てる。そして、第1の視点画像と第2の視点画像とをX方向に交互に表示するように画素を割り当てる。このような割り当てパターンの場合、第1の散乱エリア31−1と第2の散乱エリア31−2の配置パターンは上述したようなパターンとなる。
【0037】
なお、例えば、斜め方向に赤色用画素、緑色用画素、および青色用画素を組み合わせて、1つの視点画像を表示するための1画素として割り当てるような割り当てパターンであっても良い。その場合、第1の散乱エリア31−1および第2の散乱エリア31−2は、斜め方向に傾斜して配置されるパターンとなる。また、第1の散乱エリア31−1および第2の散乱エリア31−2がY方向や斜め方向に連続的に延在するような配置パターンに限らず、Y方向およびX方向に離散的に配列されたような構造であっても良い。
【0038】
[表示装置の構成の変形例]
図1に示した表示装置において、表示部1に表示された複数の視点画像の空間分離を行うためには、表示部1の画素部と第1の導光板3−1の第1の散乱エリア31−1および第2の導光板3−2の第2の散乱エリア31−2とが所定の距離を保って対向配置されている必要がある。図1では表示部1と第1の導光板3−1との間が空気間隔となっているが、所定の距離を保つために、表示部1と第1の導光板3−1との間にスペーサが配置されていても良い。スペーサは、無色透明で散乱が少ない材料であればよく、例えばPMMAなどを使用することができる。このスペーサは表示部1の背面側の表面と第1の導光板3−1の表面との全部を覆うように設けられていても良いし、距離を保つために必要最小限、部分的に設けられていても構わない。
【0039】
また、第1の導光板3−1の厚みを全体的に厚くして空気間隔をなくすようにしてもよい。
【0040】
[第1の散乱エリア31−1の具体的な構成例]
次に、第1の散乱エリア31−1の具体的な構成例について説明するが、第2の散乱エリア31−2も同様にして構成することが可能である。
【0041】
図5(A)は、第1の導光板3−1における第2の内部反射面3B−1の第1の構成例を示している。図5(B)は図5(A)に示した第1の構成例における第2の内部反射面3B−1での光線の反射状態および散乱状態を模式的に示している。この第1の構成例は、第1の散乱エリア31−1を、第1の全反射エリア32−1に対して凹形状の散乱エリア31Aにした構成例である。このような凹形状の散乱エリア31Aは例えば、サンドブラスト加工やレーザ加工により形成することができる。例えば、第1の導光板3−1の表面を鏡面加工した後、散乱エリア31Aに対応する部分をレーザ加工することで形成することができる。この第1の構成例の場合、第2の内部反射面3B−1において、全反射条件を満たす入射角θ1で入射した第1の光源2−1からの第1の照明光L11は、第1の全反射エリア32−1で内部全反射される。一方、凹形状の散乱エリア31Aでは、第1の全反射エリア32−1と同じ入射角θ1で入射したとしても、入射した第1の照明光L12の光線の一部が凹形状の側面部分33では全反射条件を満たさなくなり、一部が散乱透過し、その他は散乱反射する。この散乱反射した光線(第1の散乱光線L20)の一部またはすべてが、図1に示したように、第1の内部反射面3A−1に向けて全反射条件を外れた光線として出射される。
【0042】
図6(A)は、第1の導光板3−1における第2の内部反射面3B−1の第2の構成例を示している。図6(B)は図6(A)に示した第2の構成例における第2の内部反射面3B−1での光線の反射状態および散乱状態を模式的に示している。この第2の構成例は、第1の散乱エリア31−1を、第1の全反射エリア32−1に対して凸形状の散乱エリア31Bにした構成例である。このような凸形状の散乱エリア31Bは例えば、第1の導光板3−1の表面を金型による成型加工することで形成することができる。この場合、金型の表面により第1の全反射エリア32−1に対応する部分については鏡面加工を行う。この第2の構成例の場合、第2の内部反射面3B−1において、全反射条件を満たす入射角θ1で入射した第1の光源2−1からの第1の照明光L11は、第1の全反射エリア32−1で内部全反射される。一方、凸形状の散乱エリア31Bでは、第1の全反射エリア32−1と同じ入射角θ1で入射したとしても、入射した第1の照明光L12の光線の一部が凸形状の側面部分34では全反射条件を満たさなくなり、一部が散乱透過し、その他は散乱反射する。この散乱反射した光線(第1の散乱光線L20)の一部またはすべてが、図1に示したように、第1の内部反射面3A−1に向けて全反射条件を外れた光線として出射される。
【0043】
図7(A)は、第1の導光板3−1における第2の内部反射面3B−1の第3の構成例を示している。図7(B)は図7(A)に示した第3の構成例における第2の内部反射面3B−1での光線の反射状態および散乱状態を模式的に示している。図5(A)および図6(A)の構成例では、第1の導光板3−1の表面を第1の全反射エリア32−1とは異なる形状に表面加工することにより第1の散乱エリア31−1を形成するようにした。これに対して図7(A)の構成例による散乱エリア31Cは、表面加工ではなく、第2の内部反射面3B−1に対応する第1の導光板3−1の表面に、第1の導光板3−1の材料とは異なる材料による光散乱部材35を配置したものである。この場合、光散乱部材35として例えば白色塗料(例えば硫酸バリウム)をスクリーン印刷で第1の導光板3−1の表面にパターニングすることで散乱エリア31Cを形成することができる。この第3の構成例の場合、第2の内部反射面3B−1において、全反射条件を満たす入射角θ1で入射した第1の光源2−1からの第1の照明光L11は、第1の全反射エリア32−1で内部全反射される。一方、光散乱部材35を配置した散乱エリア31Cでは、第1の全反射エリア32−1と同じ入射角θ1で入射したとしても、入射した第1の照明光L12が光散乱部材35によって一部が散乱透過し、その他は散乱反射する。この散乱反射した光線の一部またはすべてが、第1の内部反射面3A−1に向けて全反射条件を外れた光線として出射される。
【0044】
[表示装置の動作]
(2次元表示モードの表示動作)
この表示装置において、2次元表示モードでの表示を行う場合には、表示部1には2次元画像データに基づく画像表示を行うと共に、第1の光源2−1、第2の光源2−2、および第3の光源7を2次元表示用にオン(点灯)・オフ(非点灯)制御する。具体的には、例えば図4に示したように、第1の光源2−1および第2の光源2−2をオフ(非点灯)状態にすると共に、第3の光源7をオン(点灯)状態に制御する。この場合、第3の光源7による第3の照明光L10が、第1の導光板3−1と第2の導光板3−2とを透過することで、第1の内部反射面3A−1のほぼ全面から、第3の照明光L10が外部に出射される。すなわち第1の導光板3−1と第2の導光板3−2は、通常のバックライトと同様の面状光源として機能する。これにより、等価的に、表示部1の背面側に通常のバックライトを配置したバックライト方式による2次元表示が行われる。
【0045】
なお、第3の光源7のみを点灯させたとしても第1の導光板3−1と第2の導光板3−2のほぼ全面から、第3の照明光L10が出射されるが、必要に応じて、第1の光源2−1を点灯するようにしても良い。これにより、例えば、第3の光源7のみを点灯しただけでは、第1の散乱エリア31−1と第1の全反射エリア32−1とに対応する部分で輝度分布に差が生じるような場合、第1の光源2−1の点灯状態を適宜調整する(オン・オフ制御、または点灯量の調整をする)ことで全面に亘って輝度分布を最適化することが可能である。同様に、必要に応じて、第2の光源2−2を点灯するようにしても良い。ただし、2次元表示を行う場合において、例えば表示部1側で十分に輝度の補正を行える場合には、第3の光源7のみの点灯で構わない。
【0046】
(3次元表示モードの表示動作)
3次元表示モードでの表示を行う場合、表示部1には3次元画像データに基づく画像表示を行うと共に、第1の光源2−1、第2の光源2−2および第3の光源7を3次元表示用にオン(点灯)・オフ(非点灯)制御する。具体的には、第1の光源2−1および第2の光源2−2の少なくとも一方がオン(点灯)状態になるように制御すると共に、第3の光源7をオフ(非点灯)状態に制御する。第1の光源2−1がオン(点灯)状態のときには、第1の光源2−1からの第1の照明光L1は、第1の導光板3−1において第1の内部反射面3A−1と第2の内部反射面3B−1の第1の全反射エリア32−1との間で、繰り返し内部全反射されることにより、第1の光源2−1が配置された側の一方の側面から、対向する他方の側面へと導光され、他方の側面から出射される。その一方で、第1の光源2−1による第1の照明光L1の一部が、図2に示したように、第1の導光板3−1の第1の散乱エリア31−1で散乱反射される(第1の散乱光線L20)。この第1の散乱光線L20が、第1の導光板3−1の第1の内部反射面3A−1を透過し、第1の導光板3−1の外部に出射される。これにより、第1の導光板3−1自体に第1のパララックスバリアとしての機能を持たせることが可能となる。すなわち、第1の光源2−1による第1の照明光L1に対しては、等価的に、第1の散乱エリア31−1を開口部(スリット部)とし、第1の全反射エリア32−1を遮蔽部とするような第1のパララックスバリアとして機能させることができる。
【0047】
第2の光源2−2がオン(点灯)状態のときには、第2の光源2−2からの第2の照明光L30は、第2の導光板3−2において第3の内部反射面3A−2の第2の全反射エリア32−2と第4の内部反射面3B−2との間で、繰り返し内部全反射されることにより、第2の光源2−2が配置された側の一方の側面から、対向する他方の側面へと導光され、他方の側面から出射される。その一方で、第2の照明光L30の一部が、図3に示したように、第2の導光板3−2の第2の散乱エリア31−2で散乱反射される(第2の散乱光線L31)。この第2の散乱光線L31が第2の導光板3−2の外部に出射され、さらに第1の導光板3−1を介して第1の内部反射面3A−1から外部に出射される。これにより、第2の導光板3−2自体に第2のパララックスバリアとしての機能を持たせることが可能となる。すなわち、第2の光源2−2による第2の照明光L30に対しては、等価的に、第2の散乱エリア31−2を開口部(スリット部)とし、第2の全反射エリア32−2を遮蔽部とするような第2のパララックスバリアとして機能させることができる。
【0048】
ここで、第1の散乱エリア31−1と第2の散乱エリア31−2とが、上述したようにX方向に交互に配列されたライン状のパターンである場合、表示部1側から見て、第1の光源2−1が点灯状態のときと第2の光源2−2が点灯状態のときとで発光位置の異なるラインパターンが見えることになる。ここで、第1の光源2−1と第2の光源2−2とを人間の眼では判別できないような速い周期で時分割で交互に点灯状態(第1の点灯状態)にしたとする。この場合、観察される発光ラインのピッチは、第1の光源2−1のみ、または第2の光源2−2のみを単独で点灯状態(第2の点灯状態)にしたときに観察される発光ラインのピッチに対して1/2の大きさになる(解像度としては2倍になる)。従って、第1の光源2−1と第2の光源2−2とを時分割で交互に点灯状態に制御すると共に、表示部1に表示する複数の視点画像の表示状態を、その時分割制御に同期させて変化させることで、解像度の高い3次元表示を行うことができる。この場合、例えば第2の光源2−2が点灯状態のときには、表示部1に表示する複数の視点画像のそれぞれの表示位置を、第1の光源2−1が点灯状態のときに対して所定のピッチ分、ずらした位置に変化させる。ここでいう所定のピッチは、第1の散乱エリア31−1に対する第2の散乱エリア31−2の配置位置のずれ分に対応する。
【0049】
また、上記第1の点灯状態と上記第2の点灯状態とでは発光ラインのピッチ、すなわちパララックスバリアとしてのバリアピッチが異なる状態となるので、第1の点灯状態と第2の点灯状態とで、表示部1に表示する視点画像の数を変更して視点数を2つの状態に切り替えることも可能である。例えば第1の点灯状態では2視点、第2の点灯状態では4視点といった表示を行うことも可能である。視点数を変える目的である場合、時分割制御ではなく、第1の光源2−1と第2の光源2−2とを同時に点灯状態(第3の点灯状態)に制御するようにしても良い。この第3の点灯状態における発光ラインのピッチは、上記第1の点灯状態と同じになる。
【0050】
[効果]
以上説明したように、本実施の形態に係る表示装置によれば、等価的に、第1の導光板3−1自体に第1のパララックスバリアとしての機能を持たせることができる。また、等価的に、第2の導光板3−2自体に第2のパララックスバリアとしての機能を持たせることができる。第1および第2の導光板3−1,3−2のそれぞれがパララックスバリアとして機能するので、全体としてバリアピッチの小さいパララックスバリアを容易に実現でき、3次元表示時の解像度を上げることができる。また、視点数を2つの状態に切り替えることも可能となる。
【0051】
<第2の実施の形態>
次に、本開示の第2の実施の形態に係る表示装置について説明する。なお、上記第1の実施の形態に係る表示装置と実質的に同一の構成部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0052】
[表示装置の全体構成]
図8および図9は、本開示の第2の実施の形態に係る表示装置の一構成例を示している。この表示装置は、上記第1の実施の形態に係る表示装置に対して、位置調整機構8をさらに備えたものである。なお、本実施の形態において、2次元表示モードの表示動作は、上記第1の実施の形態と同様である。図8では、2次元表示モードで使用する第3の光源7の図示を省略している。位置調整機構8は、第1の導光板3−1と第2の導光板3−2との側面方向の相対位置を変化させるためのものである。位置調整機構8は、第2の導光板3−2側に設けられている。
【0053】
位置調整機構8は例えば、クロスローラーガイドなどの直線移動ユニットと位置を精密に検出することができるリニアスケールなどを組み合わせて制御することで実現可能である。この位置調整機構8は、第2の導光板3−2において第2の光源2−2が設けられている側面とは異なる側面に配置されている。これにより、光学的な機能を損なうことなく相対位置を変化させることを可能にしている。
【0054】
図8および図9に示した第1の位置状態では、上記第1の実施の形態と同様に、第1の散乱エリア31−1と第2の散乱エリア31−2とが、X方向(水平方向)に交互に配列されることとなるように、第1の導光板3−1と第2の導光板3−2とが位置合わせされて対向配置されている。そして、第1の散乱エリア31−1のX方向の配列ピッチと、第2の散乱エリア31−2のX方向の配列ピッチとが同じ大きさW2となっている。第2の散乱エリア31−2が、第1の散乱エリア31−1に対してX方向において配列ピッチの半分の大きさW1だけずれた位置に配列されている。図9に示したように、調整機構8は、第2の導光板3−2のY方向(垂直方向)に対向する2つの側面に配置されている。第2の光源2−2は、位置X方向に対向する2つの側面に配置されている。
【0055】
[表示動作]
図10および図11は、図8および図9に示した第1の位置状態に対して、第2の導光板3−2を大きさW1だけ移動させて第2の位置状態にした例を示している。この第2の位置状態では、第1の散乱エリア31−1と第2の散乱エリア31−2とが、X方向の同一位置に配置される。
【0056】
ここで、3次元表示モードの表示動作を行う場合、例えば第1の光源2−1と第2の光源2−2とを同時に点灯状態に制御する。図8および図9に示した第1の位置状態において観察される発光ラインのピッチは、第2の位置状態において観察される発光ラインのピッチに対して1/2になる。すなわちパララックスバリアとしてのバリアピッチが異なる状態となるので、第1の位置状態と第2の位置状態とで、表示部1に表示する視点画像の数を変更して視点数を2つの状態に切り替えることが可能である。例えば第1の位置状態では2視点、第2の位置状態では4視点といった表示を行うことが可能である。
【0057】
[変形例]
なお、以上の説明では、位置調整機構8を第2の導光板3−2側に設けた例を示したが、第1の導光板3−1側に設けても良い。また、第1の導光板3−1と第2の導光板3−2との双方に位置調整機構8を設けても良い。
【0058】
[効果]
以上説明したように、本実施の形態に係る表示装置によれば、第1の導光板3−1と第2の導光板3−2との側面方向の相対位置を変化させる位置調整機構8を設けるようにしたので、視点数の切り替えを容易に行うことができる。
【0059】
<第3の実施の形態>
次に、本開示の第3の実施の形態に係る表示装置について説明する。なお、上記第1または第2の実施の形態に係る表示装置と実質的に同一の構成部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0060】
[表示装置の全体構成]
図12(A),(B)は、本開示の第3の実施の形態に係る表示装置の一構成例を示している。この表示装置は、図1の表示装置における第3の光源7に代えて、電子ペーパー4を備えたものである。
【0061】
この表示装置は、図1の表示装置と同様に、全画面での2次元(2D)表示モードと、全画面での3次元(3D)表示モードとを任意に選択的に切り替えることが可能とされている。図12(A)は3次元表示モードでの構成に対応し、図12(B)は2次元表示モードでの構成に対応している。図12(A),(B)には、各表示モードにおける光源デバイスからの光線の出射状態も模式的に図示している。
【0062】
電子ペーパー4は、第2の導光板3−2に対して、第4の内部反射面3B−2が形成された側に対向配置されている。電子ペーパー4は、入射した光線に対する作用を、光吸収状態と散乱反射状態との2つの状態に選択的に切り替え可能な光学デバイスとなっている。電子ペーパー4は、例えば電気泳動(Electrophoresis)方式や電子粉流体方式による粒子移動型ディスプレイで構成されている。粒子移動型ディスプレイでは、対向する一対の基板間に、例えば正に帯電した黒色粒子と例えば負に帯電した白色粒子とを分散させ、基板間に印加する電圧に応じて粒子を移動させることで、黒色表示または白色表示を行う。特に電気泳動方式では溶液中に粒子を分散させ、電子粉流体方式では気体中に粒子を分散させている。上述の光吸収状態とは、図12(A)に示したように電子ペーパー4の表示面41を全面黒表示状態にすることに相当し、散乱反射状態とは、図12(B)に示したように電子ペーパー4の表示面41を全面白色表示状態にすることに相当する。電子ペーパー4は、表示部1に3次元画像データに基づく複数の視点画像を表示する場合(3次元表示モードにする場合)には、入射した光線に対する作用を光吸収状態にするようになっている。電子ペーパー4はまた、表示部1に2次元画像データに基づく画像を表示する場合(2次元表示モードにする場合)には、入射した光線に対する作用を散乱反射状態にするようになっている。
【0063】
図12(A),(B)に示した表示装置において、表示部1に表示された複数の視点画像の空間分離を行うためには、表示部1の画素部と第1の導光板3−1の第1の散乱エリア31−1および第2の導光板3−2の第2の散乱エリア31−2とが所定の距離を保って対向配置されている必要がある。図12(A),(B)では表示部1と第1の導光板3−1との間が空気間隔となっているが、所定の距離を保つために、表示部1と第1の導光板3−1との間にスペーサが配置されていても良い。
【0064】
[表示装置の動作]
(2次元表示モードの表示動作)
この表示装置において、2次元表示モードでの表示を行う場合には、表示部1には2次元画像データに基づく画像表示を行うと共に、電子ペーパー4の表示面41を全面白色表示状態(散乱反射状態)にする。また、第2の光源2−2をオン(点灯)状態に制御する。この状態では、第2の光源2−2からの第2の照明光L30は、第2の導光板3−2において第3の内部反射面3A−2の第2の全反射エリア32−2と第4の内部反射面3B−2との間で、繰り返し内部全反射されることにより、第2の光源2−2が配置された側の一方の側面から、対向する他方の側面へと導光され、他方の側面から出射される。その一方で、第2の照明光L30の一部が、図3に示したように、第2の導光板3−2の第2の散乱エリア31−2で散乱反射される(第2の散乱光線L31)。この第2の散乱光線L31が第2の導光板3−2の外部に出射され、さらに第1の導光板3−1を介して第1の内部反射面3A−1から外部に出射される。第2の散乱エリア31−2ではまた、その他の一部の光線L3が内部反射されるが、その光線L3は、第2の導光板3−2の第4の内部反射面3B−2を介して、電子ペーパー4の表示面41に入射する。ここで、電子ペーパー4の表示面41は全面白色表示状態になっているので、その光線L3は表示面41で散乱反射される。ここで散乱反射された光線は、図12(B)に示したように第4の内部反射面3B−2を介して再び第2の導光板3−2に入射するが、その光線の入射角度は、第2の全反射エリア32−2における全反射条件を外れた状態となり、第2の散乱エリア31−2のみならず、第2の全反射エリア32−2からも外部に出射される。結果として、第2の導光板3−2において第3の内部反射面3A−2の全面から光線が出射され、さらに第1の導光板3−1を介して第1の内部反射面3A−1の全面から外部に出射される。すなわち第1の導光板3−1と第2の導光板3−2は、通常のバックライトと同様の面状光源として機能する。これにより、等価的に、表示部1の背面側に通常のバックライトを配置したバックライト方式による2次元表示が行われる。
【0065】
(3次元表示モードの表示動作)
この表示装置において、3次元表示モードでの表示を行う場合、表示部1には3次元画像データに基づく画像表示を行うと共に、電子ペーパー4の表示面41を全面黒表示状態(光吸収状態)にする。また、上記第1の実施の形態と同様に、第1の光源2−1および第2の光源2−2の少なくとも一方がオン(点灯)状態になるように制御する。この3次元表示モードにおける第1の光源2−1および第2の光源2−2の制御と、表示部1の表示制御は上記第1の実施の形態と同様である。
【0066】
なお、第2の光源2−2を点灯状態にした場合には、図12(A)に示したように第2の散乱エリア31−2において一部の光線L3が内部反射され、電子ペーパー4の表示面41に入射するが、電子ペーパー4の表示面41は全面黒表示状態になっているので、その光線L3は表示面41で吸収されるので表示には寄与しない。
【0067】
[効果]
以上説明したように、本実施の形態に係る表示装置によれば、電子ペーパー4の表示状態を切り替えるだけで、2次元表示モードと3次元表示モードとを容易に切り替えることができる。
【0068】
<第4の実施の形態>
次に、本開示の第4の実施の形態に係る表示装置について説明する。なお、上記第1ないし第3の実施の形態に係る表示装置と実質的に同一の構成部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0069】
[表示装置の全体構成]
図13(A),(B)は、本開示の第4の実施の形態に係る表示装置の一構成例を示している。この表示装置は、図1の表示装置と同様に、2次元表示モードと3次元表示モードとを任意に選択的に切り替えることが可能とされている。図13(A)は3次元表示モードでの構成に対応し、図13(B)は2次元表示モードでの構成に対応している。図13(A),(B)には、各表示モードにおける光源デバイスからの光線の出射状態も模式的に図示している。
【0070】
この表示装置は、光源デバイスが、図12(A),(B)の表示装置における電子ペーパー4に代えてポリマー拡散板5を備えている。その他の構成は、図12(A),(B)の表示装置と同様である。ポリマー拡散板5は、ポリマー分散型液晶(polymer-dispersed liquid crystal)を用いて構成されている。ポリマー拡散板5は、第1の導光板3−1に対して、第1の内部反射面3A−1が形成された側に対向配置されている。ポリマー拡散板5は、液晶層に印加する電圧に応じて、入射した光線に対する作用を、透明状態と拡散透過状態との2つの状態に選択的に切り替え可能な光学デバイスである。
【0071】
[表示装置の動作]
(2次元表示モードの表示動作)
この表示装置において、2次元表示モードでの表示を行う場合には、表示部1には2次元画像データに基づく画像表示を行うと共に、ポリマー拡散板5の状態を全面に亘って拡散透過状態にする。また、第1の光源2−1および第2の光源2−2の少なくとも一方がオン(点灯)状態になるように制御する。図13(B)では第1の光源2−1をオン(点灯)状態にした場合を示している。この場合には、第1の光源2−1による第1の照明光L1の一部が、第1の導光板3−1の第1の散乱エリア31−1で散乱反射されることで、第1の導光板3−1の第1の内部反射面3A−1を透過し、第1の導光板3−1の外部に出射される。ここで、外部に出射された光線はポリマー拡散板5に入射するが、ポリマー拡散板5の状態は全面に亘って拡散透過状態になっているので、表示部1に入射する光線は、図13(B)に示したように、ポリマー拡散板5によって全面に亘って拡散された状態となる。結果として、光源デバイス全体としては、通常のバックライトと同様の面状光源として機能する。これにより、等価的に、表示部1の背面側に通常のバックライトを配置したバックライト方式による2次元表示が行われる。
【0072】
(3次元表示モードの表示動作)
この表示装置において、3次元表示モードでの表示を行う場合、表示部1には3次元画像データに基づく画像表示を行うと共に、ポリマー拡散板5の状態を全面に亘って透明状態にする。また、上記第1の実施の形態と同様に、第1の光源2−1および第2の光源2−2の少なくとも一方がオン(点灯)状態になるように制御する。この3次元表示モードにおける第1の光源2−1および第2の光源2−2の制御と、表示部1の表示制御は上記第1の実施の形態と同様である。なお、3次元表示モードでは、ポリマー拡散板5の状態を全面に亘って透明状態にしているので、図13(A)に示したように、第1の導光板3−1を出射した光線はそのまま表示部1に到達する。図13(A)では第1の光源2−1をオン(点灯)状態にした場合を示している。
【0073】
<第5の実施の形態>
次に、本開示の第5の実施の形態に係る表示装置について説明する。なお、上記第1ないし第4の実施の形態に係る表示装置と実質的に同一の構成部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0074】
図14(A),(B)は、本開示の第5の実施の形態に係る表示装置の一構成例を示している。図14(A),(B)では、3次元表示モードの表示動作に対応する構成を示している。特に図14(A)では、第1の光源2−1をオン(点灯)状態にすると共に、第2の光源2−2をオフ(非点灯)状態に制御している状態を示している。図14(B)では、第1の光源2−1をオフ(非点灯)状態にすると共に、第2の光源2−2をオン(点灯)状態に制御している状態を示している。なお、本実施の形態において、2次元表示モードの表示動作は、上記第1の実施の形態と同様である。図14(A),(B)では、2次元表示モードで使用する第3の光源7の図示を省略している。
【0075】
上記第1ないし第4の実施の形態では、例えば、第1の散乱エリア31−1のX方向の配列ピッチと第2の散乱エリア31−2のX方向の配列ピッチとを同じ大きさW2にし、第2の散乱エリア31−2が、第1の散乱エリア31−1に対してX方向において配列ピッチの半分の大きさW1だけずれた位置に配列されるようにした例を示した。しかしながら、第2の散乱エリア31−2の位置ずれの大きさは、配列ピッチの半分の大きさW1には限らない。図14(A),(B)の構成例のように、例えば、配列ピッチの半分の大きさW1よりも小さい大きさW3だけずれた位置に配列されたような構成であっても良い。
【0076】
図14(A),(B)では、4視点の立体表示を行う例を示しており、表示部1の各画素には第1ないし第4の視点画像をX方向に循環的に割り当てて表示している。また、図14(A),(B)では、左眼10Lには第2の視点画像による光線、右眼10Lには第3の視点画像による光線を入射させて立体視を実現している状態を示している。第1の散乱エリア31−1と第2の散乱エリア31−2とが、例えばX方向に交互に配列されたライン状のパターンである場合、表示部1側から見て、第1の光源2−1が点灯状態のとき(図14(A))と第2の光源2−2が点灯状態のとき(図14(B))とで発光位置の異なるラインパターンが見えることになる。従って、第1の光源2−1と第2の光源2−2とを人間の眼では判別できないような速い周期で時分割で交互に点灯状態に制御し、同時に、表示部1に表示する各視点画像の表示位置を、その時分割制御に同期させて変化させることで、解像度の高い3次元表示を行うことができる。この場合、例えば第2の光源2−2が点灯状態のとき(図14(B))には、表示部1に表示する各視点画像のそれぞれの表示位置を、第1の光源2−1が点灯状態のとき(図14(A))に対して、第2の散乱エリア31−2の位置ずれの大きさW3に対応する分、ずらした位置に変化させる。
【0077】
<その他の実施の形態>
本開示による技術は、上記各実施の形態の説明に限定されず種々の変形実施が可能である。
例えば第1の導光板3−1において第1の散乱エリア31−1と第1の全反射エリア32−1とを設ける面は、特に第1の導光板3−1を非常に薄くできる場合には、第2の内部反射面3B−1ではなく第1の内部反射面3A−1であっても良い。また、第2の導光板3−2において第2の散乱エリア31−2と第2の全反射エリア32−2とを設ける面は、特に第2の導光板3−2を非常に薄くできる場合には、第3の内部反射面3A−2ではなく第4の内部反射面3B−2であっても良い。
【0078】
また、上記第3ないし第5の実施の形態において、上記第2の実施の形態と同様の位置調整機構8を設けるようにしても良い。
【0079】
また例えば、本技術は以下のような構成を取ることができる。
(1)
互いに対向する第1の内部反射面と第2の内部反射面とを有する第1の導光板と、
前記第1の導光板内部に向けて側面方向から第1の照明光を照射する第1の光源と、
前記第1の導光板の前記第2の内部反射面に対して対向配置され、互いに対向する第3の内部反射面と第4の内部反射面とを有する第2の導光板と、
前記第2の導光板内部に向けて側面方向から第2の照明光を照射する第2の光源と、
を備え、
前記第1の内部反射面または前記第2の内部反射面の一方に、前記第1の光源からの前記第1の照明光を散乱させて前記第1の内部反射面から前記第1の導光板の外部に出射させる複数の第1の散乱エリアが設けられ、
前記第3の内部反射面または前記第4の内部反射面の一方に、前記第2の光源からの前記第2の照明光を散乱させて前記第3の内部反射面から前記第2の導光板の外部に出射させる複数の第2の散乱エリアが設けられている
光源デバイス。
(2)
前記第2の内部反射面に前記第1の散乱エリアが設けられ、
前記第3の内部反射面に前記第2の散乱エリアが設けられ、
前記第2の内部反射面と前記第3の内部反射面とが互いに対向配置されている
上記(1)に記載の光源デバイス。
(3)
前記第1の散乱エリアは、前記第1の内部反射面または前記第2の内部反射面において、第1の方向に延在すると共に、第2の方向に複数、並列的に配列され、
前記第2の散乱エリアは、前記第3の内部反射面または前記第4の内部反射面において、前記第1の方向に延在すると共に、前記第2の方向に複数、並列的に配列され、
前記第1の散乱エリアと前記第2の散乱エリアとが、前記第2の方向に交互に配列されている
上記(1)に記載の光源デバイス。
(4)
前記第1の散乱エリアの前記第2の方向の配列ピッチと、前記第2の散乱エリアの前記第2の方向の配列ピッチとが同じ大きさであり、
前記第2の散乱エリアは、前記第1の散乱エリアに対して前記第2の方向において前記配列ピッチの半分の大きさだけずれた位置に配列されている
上記(3)に記載の光源デバイス。
(5)
前記第1の導光板と前記第2の導光板との側面方向の相対位置を変化させる位置調整機構をさらに備えた
上記(1)ないし(4)のいずれか1つに記載の光源デバイス。
(6)
前記第1の導光板および前記第2の導光板は、複数の視点画像を表示する表示部に向けて画像表示用の光を出射するものであり、
前記位置調整機構は、前記表示部に表示される視点画像の数に応じて前記第1の導光板と前記第2の導光板との側面方向の相対位置を変化させる
上記(5)に記載の光源デバイス。
(7)
前記第2の導光板に対して、前記第4の内部反射面が形成された側に対向配置され、前記第4の内部反射面に向けて外側から第3の照明光を照射する第3の光源をさらに備えた
上記(1)ないし(6)のいずれか1つに記載の光源デバイス。
【符号の説明】
【0080】
1…表示部、2−1…第1の光源(2D/3D表示用光源)、2−2…第2の光源(2D/3D表示用光源)、3−1…第1の導光板、3−2…第2の導光板、3A−1…第1の内部反射面、3B−1…第2の内部反射面、3A−2…第3の内部反射面、3B−2…第4の内部反射面、4…電子ペーパー、5…ポリマー拡散板、7…第3の光源(2D表示用光源)、8…位置調整機構、10L…左眼、10R…右眼、31−1…第1の散乱エリア、31−2…第2の散乱エリア、31A,31B,31C…散乱エリア、32−1…第1の全反射エリア、32−2…第2の全反射エリア、33…凹形状の側面部分、34…凸形状の側面部分、35…拡散部材、41…電子ペーパーの表示面、L1…第1の照明光、L10…第3の照明光、L20,L31…散乱光線、L30…第2の照明光、θ1…入射角。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに対向する第1の内部反射面と第2の内部反射面とを有する第1の導光板と、
前記第1の導光板内部に向けて側面方向から第1の照明光を照射する第1の光源と、
前記第1の導光板の前記第2の内部反射面に対して対向配置され、互いに対向する第3の内部反射面と第4の内部反射面とを有する第2の導光板と、
前記第2の導光板内部に向けて側面方向から第2の照明光を照射する第2の光源と、
を備え、
前記第1の内部反射面または前記第2の内部反射面の一方に、前記第1の光源からの前記第1の照明光を散乱させて前記第1の内部反射面から前記第1の導光板の外部に出射させる複数の第1の散乱エリアが設けられ、
前記第3の内部反射面または前記第4の内部反射面の一方に、前記第2の光源からの前記第2の照明光を散乱させて前記第3の内部反射面から前記第2の導光板の外部に出射させる複数の第2の散乱エリアが設けられている
光源デバイス。
【請求項2】
前記第2の内部反射面に前記第1の散乱エリアが設けられ、
前記第3の内部反射面に前記第2の散乱エリアが設けられ、
前記第2の内部反射面と前記第3の内部反射面とが互いに対向配置されている
請求項1に記載の光源デバイス。
【請求項3】
前記第1の散乱エリアは、前記第1の内部反射面または前記第2の内部反射面において、第1の方向に延在すると共に、第2の方向に複数、並列的に配列され、
前記第2の散乱エリアは、前記第3の内部反射面または前記第4の内部反射面において、前記第1の方向に延在すると共に、前記第2の方向に複数、並列的に配列され、
前記第1の散乱エリアと前記第2の散乱エリアとが、前記第2の方向に交互に配列されている
請求項1に記載の光源デバイス。
【請求項4】
前記第1の散乱エリアの前記第2の方向の配列ピッチと、前記第2の散乱エリアの前記第2の方向の配列ピッチとが同じ大きさであり、
前記第2の散乱エリアは、前記第1の散乱エリアに対して前記第2の方向において前記配列ピッチの半分の大きさだけずれた位置に配列されている
請求項3に記載の光源デバイス。
【請求項5】
前記第1の導光板と前記第2の導光板との側面方向の相対位置を変化させる位置調整機構をさらに備えた
請求項1に記載の光源デバイス。
【請求項6】
前記第1の導光板および前記第2の導光板は、複数の視点画像を表示する表示部に向けて画像表示用の光を出射するものであり、
前記位置調整機構は、前記表示部に表示される視点画像の数に応じて前記第1の導光板と前記第2の導光板との側面方向の相対位置を変化させる
請求項5に記載の光源デバイス。
【請求項7】
前記第2の導光板に対して、前記第4の内部反射面が形成された側に対向配置され、前記第4の内部反射面に向けて外側から第3の照明光を照射する第3の光源をさらに備えた
請求項1に記載の光源デバイス。
【請求項8】
第1の導光板と、
前記第1の導光板に対して対向配置される第2の導光板と、
第1の光源と、
第2の光源と
を備え、
前記第1の導光板は、前記第1の光源からの光を散乱させる複数の第1の散乱エリアを有し、
前記第2の導光板は、前記第2の光源からの光を散乱させる複数の第2の散乱エリアを有し、
前記複数の第1の散乱エリアおよび前記複数の第2の散乱エリアはそれぞれ第2の方向に配列され、
前記第2の散乱エリアは、前記第2の方向において前記第1の散乱エリアからずれた位置に配列され、
前記第1の光源および前記第2の光源は時分割で交互に点灯状態となるように制御される
光源デバイス。
【請求項9】
画像表示を行う表示部と、
前記表示部に向けて画像表示用の光を出射する光源デバイスと
を備え、
前記光源デバイスは、
互いに対向する第1の内部反射面と第2の内部反射面とを有する第1の導光板と、
前記第1の導光板内部に向けて側面方向から第1の照明光を照射する第1の光源と、
前記第1の導光板の前記第2の内部反射面に対して対向配置され、互いに対向する第3の内部反射面と第4の内部反射面とを有する第2の導光板と、
前記第2の導光板内部に向けて側面方向から第2の照明光を照射する第2の光源と、
を備え、
前記第1の内部反射面または前記第2の内部反射面の一方に、前記第1の光源からの前記第1の照明光を散乱させて前記第1の内部反射面から前記第1の導光板の外部に出射させる複数の第1の散乱エリアが設けられ、
前記第3の内部反射面または前記第4の内部反射面の一方に、前記第2の光源からの前記第2の照明光を散乱させて前記第3の内部反射面から前記第2の導光板の外部に出射させる複数の第2の散乱エリアが設けられている
表示装置。
【請求項10】
前記第2の導光板に対して、前記第4の内部反射面が形成された側に対向配置され、前記第4の内部反射面に向けて外側から第3の照明光を照射する第3の光源をさらに備えた
請求項9に記載の表示装置。
【請求項11】
前記表示部は、3次元画像データに基づく複数の視点画像と2次元画像データに基づく画像とを選択的に切り替え表示するものであり、
前記第3の光源は、前記表示部に前記複数の視点画像を表示する場合には、非点灯状態に制御され、前記表示部に前記2次元画像データに基づく画像を表示する場合には、点灯状態に制御される
請求項10に記載の表示装置。
【請求項12】
前記表示部に前記複数の視点画像を表示する場合には、前記第1の光源および前記第2の光源の少なくとも一方が点灯状態となるように制御され、
前記表示部に前記2次元画像データに基づく画像を表示する場合には、前記第1の光源および前記第2の光源の少なくとも一方が非点灯状態または点灯状態となるように制御される
請求項11に記載の表示装置。
【請求項13】
前記表示部に前記複数の視点画像を表示する場合において、
前記第1の光源および前記第2の光源を時分割で交互に点灯状態となるように制御し、
前記表示部に表示する前記複数の視点画像の表示状態を、前記第1の光源および前記第2の光源の時分割制御に同期させて変化させる
請求項12に記載の表示装置。
【請求項14】
前記第2の導光板に対して、前記第4の内部反射面が形成された側に対向配置され、入射した光線に対する作用を、光吸収状態と散乱反射状態との2つの状態に選択的に切り替え可能な光学デバイスをさらに備えた
請求項9に記載の表示装置。
【請求項15】
前記第1の導光板に対して、前記第1の内部反射面が形成された側に対向配置され、入射した光線に対する作用を、透明状態と拡散透過状態との2つの状態に選択的に切り替え可能な光学デバイスをさらに備えた
請求項9に記載の表示装置。
【請求項16】
画像表示を行う表示部と、
前記表示部に向けて画像表示用の光を出射する光源デバイスと
を備え、
前記光源デバイスは、
第1の導光板と、
前記第1の導光板に対して対向配置される第2の導光板と、
第1の光源と、
第2の光源と
を備え、
前記第1の導光板は、前記第1の光源からの光を散乱させる複数の第1の散乱エリアを有し、
前記第2の導光板は、前記第2の光源からの光を散乱させる複数の第2の散乱エリアを有し、
前記複数の第1の散乱エリアおよび前記複数の第2の散乱エリアはそれぞれ第2の方向に配列され、
前記第2の散乱エリアは、前記第2の方向において前記第1の散乱エリアからずれた位置に配列され、
前記第1の光源および前記第2の光源は時分割で交互に点灯状態となるように制御される
表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2012−226199(P2012−226199A)
【公開日】平成24年11月15日(2012.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−94876(P2011−94876)
【出願日】平成23年4月21日(2011.4.21)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】