説明

光源駆動装置、光ピックアップ及び光ディスク装置

【課題】レーザ駆動電流に重畳させる周波数が変化しても、レーザダイオードから出力されるパルスの振幅が変動しないようにする。
【解決手段】レーザ駆動部31は、重畳周波数設定端子35には共通抵抗37を接続し、重畳振幅設定端子36には共通抵抗37と差分抵抗38とを接続し、重畳周波数設定抵抗値と重畳振幅設定抵抗値の値の一部を共通抵抗37に共通化させる。このためレーザ駆動部31は、共通抵抗37の抵抗値のばらつきにより重畳周波数が高くなると重畳振幅も大きくなるような、特性曲線Q3が得られる。これによりレーザ駆動部31は、共通抵抗37の抵抗値がばらついて重畳周波数が変動することがあっても、当該変動に追従するように重畳振幅を変動させ、レーザダイオード22に常にほぼ一定の振幅であるパルスを出力させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は光源駆動装置、光ピックアップ及び光ディスク装置に関し、例えば光ディスクに情報を記録又は光ディスクから情報を再生する際に、高周波電流を重畳させたレーザ駆動電流をレーザダイオードに供給する光ディスク装置に適用して好適なものである。
【背景技術】
【0002】
従来、光ディスク装置においては、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)及びBlu−ray Disc(登録商標、以下BDと呼ぶ)等の光ディスクに対して光ビームを照射することで情報を記録し、また当該光ディスクから当該情報を読み出して再生するようになされたものが広く普及している。
【0003】
光ディスクに光ビームを照射する素子としては、一般にレーザダイオードが用いられている。レーザダイオードを光源として用いる光ディスク装置では、光ディスクからの反射光がレーザダイオードに戻り、その戻り光の影響によってレーザダイオードから出射する光ビームのレーザノイズが大きくなってしまっていた。
【0004】
この戻り光に起因するレーザノイズを低減させる方法として、光ピックアップのレーザ駆動回路において、レーザダイオードに供給する定常電流に高周波電流を重畳させレーザダイオードの駆動電流(以下、これをレーザ駆動電流と呼ぶ)とする方法が一般的に用いられている。
【0005】
レーザダイオードは、レーザ駆動電流を供給されると、当該レーザ駆動電流に重畳されている高周波電流の振幅及び周波数に対応した振幅及び周波数を有する、パルス状でなる光ビームを出射する。
【0006】
光ディスク装置のなかには、上記高周波電流の振幅と周波数を調整するために、振幅を調整するための抵抗と、周波数を調整するための抵抗とを、レーザ駆動回路の外部にそれぞれ独立させて設けたものがある。(例えば、特許文献1参照)。
【0007】
図12に示す従来のレーザ駆動部531では、高周波電流の周波数(以下、これを重畳周波数とも呼ぶ)を設定する外部抵抗437と、高周波電流の振幅(以下、これを重畳振幅とも呼ぶ)を設定する外部抵抗438とが、レーザ駆動回路21の外部にそれぞれ設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2004−288842公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
一般に、レーザダイオードは、レーザ駆動電流を供給されるとレーザダイオードの注入キャリアの密度が増加していき、注入キャリア密度が動作密度に達したとき、光ビームを出射する。
【0010】
ここで、外部抵抗438の抵抗値を固定したときの、外部抵抗437に対する重畳周波数の関係は、図4(A)に示す特性曲線Q1のようになる。特性曲線Q1から分かるように、従来のレーザ駆動部531では、外部抵抗438の抵抗値を固定していたとしても、外部抵抗437の抵抗値を小さくするほど、重畳周波数は大きくなっていく。
【0011】
また、外部抵抗437の抵抗値を固定したときの、外部抵抗438に対する重畳振幅の関係は、図4(B)に示す特性曲線Q2のようになる。特性曲線Q2から分かるように、従来のレーザ駆動部531では、外部抵抗437の抵抗値を固定していたとしても、外部抵抗438の抵抗値を小さくするほど、重畳振幅は大きくなっていく。
【0012】
このとき外部抵抗437の抵抗値が小さい値にばらつくと、特性曲線Q1(図4(A))より、重畳周波数が高くなり、レーザ駆動電流SDに重畳されている高周波電流による、一周期当たりにレーザダイオード22に注入されるキャリア量が減る。以下、一周期当たりにレーザダイオード22に注入されるキャリア量を、一周期注入キャリア量とも呼ぶ。
【0013】
一方、上記レーザ駆動回路21の外部に接続された抵抗は、その抵抗値にばらつきを有する。ここで、外部抵抗437の抵抗値が、レーザ駆動回路21の設計時に設定した抵抗値よりも小さい値にばらついた場合、外部抵抗438の抵抗値を変化させていなくても、レーザダイオード22から出射される光ビームのパルスの振幅が小さくなってしまう。
【0014】
このように従来のレーザ駆動回路においては、重畳周波数が変動することによりレーザダイオードから出射する光ビームの振幅が不安定になってしまうという問題があった。
【0015】
特に、重畳周波数が高くなっていくと、従来のレーザ駆動回路ではレーザダイオードから出射される光ビームの振幅が小さくなってしまい、戻り光に起因するレーザノイズにより、出射光ビームのS/N(Signal/Noise)比が低下してしまっていた。
【0016】
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、レーザダイオードからの光ビームを安定化し得る光源駆動装置、光ピックアップ及び光ディスク装置を提案しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0017】
かかる課題を解決するため本発明の光源駆動装置においては、周波数設定端子に接続される素子の特性値を基に周波数を設定すると共に振幅設定端子に接続される素子の特性値を基に振幅を設定した高周波電流を、所定の光源に供給する光源駆動部と、周波数設定端子及び振幅設定端子に共通に接続された共通素子と、周波数設定端子又は振幅設定端子のいずれか一方に接続された差分素子とを設けるようにした。
【0018】
これにより本発明の光源駆動装置は、高周波電流の周波数が高くなると振幅も大きくなるような、特性を得ることができる。
【0019】
また本発明の光ピックアップにおいては、光ビームを出射する光源と、光ビームを集光し所定の光ディスクに照射する対物レンズと、周波数設定端子に接続される素子の特性値を基に周波数を設定すると共に振幅設定端子に接続される素子の特性値を基に振幅を設定した高周波電流を、所定の光源に供給する光源駆動部と、周波数設定端子及び振幅設定端子に共通に接続された共通素子と、周波数設定端子又は振幅設定端子のいずれか一方に接続された差分素子と、光ディスクにより反射された光ビームが対物レンズを介して入射される受光部とを設けるようにした。
【0020】
これにより本発明の光ピックアップは、高周波電流の周波数が高くなると振幅も大きくなるような、特性を得ることができる。
【0021】
さらに本発明の光ディスク装置においては、光ビームを出射する光源と、光ビームを集光し所定の光ディスクに照射する対物レンズと、対物レンズを駆動することにより、光ビームの焦点の位置を制御するレンズ駆動制御部と、周波数設定端子に接続される素子の特性値を基に周波数を設定すると共に振幅設定端子に接続される素子の特性値を基に振幅を設定した高周波電流を、所定の光源に供給する光源駆動部と、周波数設定端子及び振幅設定端子に共通に接続された共通素子と、周波数設定端子又は振幅設定端子のいずれか一方に接続された差分素子と、光ディスクにより反射された光ビームが対物レンズを介して入射される受光部とを設けるようにした。
【0022】
これにより本発明の光ディスク装置は、高周波電流の周波数が高くなると振幅も大きくなるような、特性を得ることができる。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば光源駆動装置は、高周波電流の周波数が高くなると振幅も大きくなるような、特性を得ることができる。かくして本発明によれば、光源からの光ビームを安定化し得る光源駆動装置、光ピックアップ及び光ディスク装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】光ディスク装置の全体構成を示す略線図である。
【図2】光ピックアップの構成を示す略線図である。
【図3】第1の実施の形態によるレーザ駆動部の回路構成を示す略線的ブロック図である。
【図4】重畳周波数設定抵抗値と重畳周波数との関係及び重畳振幅設定抵抗値と重畳振幅との関係を示す略線図である。
【図5】レーザ駆動電流と光ビームとを示す略線図である。
【図6】第1の実施の形態による重畳周波数と重畳振幅との関係を示す略線図である。
【図7】第1の実施の形態による重畳周波数と光ビームの振幅との関係を示す略線図である。
【図8】第2の実施の形態によるレーザ駆動部の回路構成を示す略線的ブロック図である。
【図9】第3の実施の形態によるレーザ駆動部の回路構成を示す略線的ブロック図である。
【図10】第4の実施の形態によるレーザ駆動部の回路構成を示す略線的ブロック図である。
【図11】他の実施の形態によるレーザ駆動部の回路構成を示す略線的ブロック図である。
【図12】従来のレーザ駆動部の回路構成を示す略線的ブロック図である。
【図13】従来のレーザ駆動電流と光ビームとを示す略線図である。
【図14】従来の重畳周波数と光ビームの振幅との関係を示す略線図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、発明を実施するための形態(以下実施の形態とする)について説明する。なお、説明は以下の順序で行う。
1.第1の実施の形態(共通抵抗及び差分抵抗をいずれもレーザ駆動回路の外部に設ける例)
2.第2の実施の形態(差分抵抗をレーザ駆動回路の内部に設ける例)
3.第3の実施の形態(差分抵抗をレーザ駆動回路の内部に設け、屈曲部を外部に設ける例)
4.第4の実施の形態(共通抵抗と屈曲部とをレーザ駆動回路の外部に設ける例)
5.他の実施の形態
【0026】
<1.第1の実施の形態>
[1−1.光ディスク装置の構成]
図1に示す第1の実施の形態による光ディスク装置1は、制御部11により全体を統括制御するようになされており、例えばBD方式の光ディスクODに対して情報を記録し、また当該光ディスクODから当該情報を再生し得るようになされている。
【0027】
制御部11は、図示しないCPU(Central Processing Unit)と、各種プログラムなどが格納されるROM(Read Only Memory)と、当該CPUのワークメモリとして用いられるRAM(Random Access Memory)とによって構成されている。
【0028】
すなわち制御部11は、駆動部12を介してスピンドルモータ13を回転駆動させ、ターンテーブル(図示せず)に載置された光ディスクODを所望の速度で回転させる。また制御部11は、駆動部12を介してスレッドモータ14を駆動させることにより、移動軸G1に沿って光ピックアップ20を光ディスクODの内周側又は外周側へ向かう方向であるトラッキング方向に大きく移動させる。
【0029】
さらに制御部11は、駆動部12を介して光ピックアップ20のアクチュエータ15を駆動制御する。これにより制御部11は、対物レンズ16が搭載された対物レンズホルダ17を光ディスクODに近接又は離隔させるフォーカス方向に移動させると共にトラッキング方向に細かく移動させ、対物レンズ16の位置調整を行う。
【0030】
制御部11は、例えば光ディスクODに情報を記録する場合、当該情報を信号処理部18に供給して所定の符号化処理及び変調処理等を施すことにより記録信号を生成し、これを光ピックアップ20のレーザ駆動部31に供給する。
【0031】
レーザ駆動部31は、信号処理部18から供給される記録信号を基に生成した情報記録用の光ビームを、位置調整された対物レンズ16を介して光ディスクODへ照射する。これにより光ピックアップ20は、当該光ディスクODに情報を記録し得るようになされている。
【0032】
また制御部11は、光ディスクODから情報を再生する場合、信号処理部18から光ピックアップ20のレーザ駆動部31に再生光量信号を供給する。
【0033】
レーザ駆動部31は、信号処理部18から供給される再生光量信号を基に、光ディスクODに対し情報再生用の光ビームを照射させる。光ピックアップ20は、当該光ビームが反射されてなる反射光ビームを検出し、その検出結果に応じた検出信号を生成し信号処理部18に供給する。
【0034】
信号処理部18は、検出信号を基に再生RF信号を生成し、これに所定の復調処理や復号化処理等を施すことにより、光ディスクODに記録されている情報を再生し得るようになされている。
【0035】
さらに信号処理部18は、検出信号を基にフォーカスエラー信号及びトラッキングエラー信号を生成し、これらを制御部11での処理を経由して駆動部12に供給することにより、対物レンズ16のフォーカス制御及びトラッキング制御を行うようになされている。
【0036】
[1−2.光ピックアップの構成]
図2に示す第1の実施の形態による光ピックアップ20は、例えば光ディスクODから情報を再生する際、信号処理部18から供給される再生光量信号をレーザ駆動部31のレーザ駆動回路21に供給する。
【0037】
レーザ駆動回路21は、再生光量信号に応じて定常電流を生成し、当該定常電流に高周波電流を重畳させレーザ駆動電流SDとし、当該レーザ駆動電流SDをレーザダイオード22に供給する。
【0038】
レーザダイオード22は、レーザ駆動電流SDに基づいたレーザ光を光ビームL1として出射させ、1/2波長板23へ入射させる。因みに光ビームL1は、レーザダイオード22の特性により所定方向を偏光方向とする直線偏光となる。
【0039】
1/2波長板23は、光ビームL1における偏光方向を所定角度回転させることによりP偏光ビームとS偏光ビームとの光量比率を所定の割合とし、偏光ビームスプリッタ24へ入射させる。
【0040】
偏光ビームスプリッタ24は、光ビームの偏光方向に応じて反射率が異なる偏光反射面24Sを有している。実際上偏光ビームスプリッタ24は、偏光反射面24Sにより光ビームL1のうちS偏光ビームを反射して図示しない光量制御用光検出器に入射させると共に、P偏光ビームを透過してコリメータ25へ入射させる。
【0041】
コリメータ25は、光ビームL1を発散光から平行光に変換し、立上ミラー26により反射させた上で、1/4波長板27へ入射させる。1/4波長板27は、光ビームの偏光状態を直線偏光から円偏光へ、又は円偏光から直線偏光へ変換するようになされており、例えばP偏光でなる光ビームL1を左円偏光に変換し、対物レンズ16へ入射させる。
【0042】
対物レンズ16は、光ビームL1を集光し、光ディスクODの記録層に照射する。そのとき光ビームL1は、光ディスクODの記録層により反射されて右円偏光の反射光ビームL2となり、光ビームL1の光路を反対方向へ辿っていく。
【0043】
すなわち反射光ビームL2は、対物レンズ16により平行光に変換され、1/4波長板27によりS偏光の直線偏光に変換され、立上ミラー26により反射され、コリメータ25により集光されて偏光ビームスプリッタ24へ入射される。
【0044】
偏光ビームスプリッタ24は、偏光反射面24SによりS偏光でなる反射光ビームL2を反射し、集光レンズ28へ入射させる。
【0045】
集光レンズ28は、反射光ビームL2をフォトディテクタ29に集光する。フォトディテクタ29は、表面に複数の検出領域が設けられており、各検出領域における反射光ビームL2の検出結果を基に検出信号を生成し、これを信号処理部18(図1)へ送出する。
【0046】
信号処理部18は、検出信号を基に所定の演算処理を行うことにより、フォーカスエラー信号及びトラッキングエラー信号を生成し、これらを制御部11での処理を経て駆動部12に供給するようになされている。
【0047】
このように光ピックアップ20は、光ディスクODから情報を再生する際、レーザ駆動回路21によりレーザ駆動電流SDを生成しレーザダイオード22へ供給する。これにより光ディスク装置1は、光ディスクODに記録されている情報を再生し得るようになされている。
【0048】
[1−3.レーザ駆動部の構成]
図3に示す第1の実施の形態によるレーザ駆動部31は、信号処理部18(図1)から再生光量信号を供給されると当該再生光量信号をレーザ駆動回路21に供給する。レーザ駆動回路21は、当該再生光量信号に応じた定常電流を生成する。さらにレーザ駆動回路21は、高周波重畳回路32により当該定常電流に高周波電流を重畳してレーザ駆動電流SDを生成し、レーザダイオード22に供給する。
【0049】
レーザダイオード22は、レーザ駆動電流SDを供給されると、当該レーザ駆動電流SDに重畳されている高周波電流の周期と等しい周期でなり、当該高周波電流の周期及び振幅に対応した振幅を有する、パルス状でなる光ビームL1を出射する。
【0050】
レーザ駆動回路21は集積回路(IC:Integrated Circuit)であり、外部に外部端子33及び外部端子34の2本の端子が設けられ、それぞれ抵抗が接続されるようになされている。
【0051】
レーザ駆動回路21内部に設けられた高周波重畳回路32は、重畳周波数設定端子35及び重畳振幅設定端子36の2本の端子が設けられており、それぞれ上記外部端子33及び外部端子34と接続されている。
【0052】
高周波重畳回路32は、重畳周波数設定端子35における基準電位GNDからの抵抗値(以下、これを重畳周波数設定抵抗値とも呼ぶ)を変更されることにより、電源POWから重畳周波数設定端子35に流れる電流を調整される。
【0053】
そして高周波重畳回路32は、内部に設けられた図示しない増幅器等により、上記電流に応じて重畳周波数を調整する。
【0054】
ここでレーザ駆動回路21は、重畳周波数設定抵抗値を小さくするほど、重畳周波数設定端子35に流れる電流は大きくなり、それに応じて重畳周波数が高くなるようになされている。
【0055】
一方高周波重畳回路32は、重畳振幅設定端子36における基準電位GNDからの抵抗値(以下、これを重畳振幅設定抵抗値とも呼ぶ)を変更されることにより、電源POWから重畳振幅設定端子36に流れる電流を調整される。
【0056】
そして高周波重畳回路32は、内部に設けられた図示しない増幅器等により、上記電流に応じて重畳振幅を調整する。
【0057】
ここでレーザ駆動回路21は、重畳振幅設定抵抗値を小さくするほど、重畳振幅設定端子36に流れる電流は大きくなり、それに応じて重畳振幅が大きくなるようになされている。
【0058】
上記外部端子33には共通抵抗37が接続されており、重畳周波数設定端子35は共通抵抗37を介して基準電位GNDと接続されている。そのとき重畳周波数設定抵抗値は共通抵抗37の抵抗値となる。
【0059】
一方上記外部端子34には差分抵抗38が接続されており、重畳振幅設定端子36は共通抵抗37及び差分抵抗38を介して基準電位GNDと接続されている。そのとき重畳振幅設定抵抗値は共通抵抗37と差分抵抗38との抵抗値の和となる。また、共通抵抗37の抵抗値は差分抵抗38の抵抗値よりも十分に大きい値に設定されており、例えば共通抵抗37の抵抗値が10[kΩ]、差分抵抗38の抵抗値が1[kΩ]に設定されている。このため重畳振幅設定抵抗値は、共通抵抗37の抵抗値が支配的になっている。
【0060】
またレーザ駆動部31は、重畳周波数設定抵抗値よりも重畳振幅設定抵抗値の方を大きい抵抗値に設定するようになされている。このためレーザ駆動部31は重畳周波数設定抵抗値を共通抵抗37の抵抗値のみとし、重畳振幅設定抵抗値を共通抵抗37と差分抵抗38との抵抗値の和としている。
【0061】
ところで上述したように、レーザ駆動回路21においては重畳周波数設定抵抗値が小さくなるほど、重畳周波数が高くなる。このため、重畳周波数設定抵抗値に対する重畳周波数の関係は、図4(A)における特性曲線Q1のようになる。
【0062】
ここで、共通抵抗37の抵抗値を抵抗値R11と設定する。このとき重畳周波数設定抵抗値は共通抵抗37の抵抗値と同じく抵抗値R11となり、特性曲線Q1よりそのときの重畳周波数は周波数f11となる。
【0063】
また上述したように、レーザ駆動回路21においては重畳振幅設定抵抗値が小さくなるほど、重畳振幅が大きくなる。このため、重畳振幅設定抵抗値に対する重畳振幅の関係は、図4(B)における特性曲線Q2のようになる。
【0064】
また差分抵抗38の抵抗値を抵抗値R21と設定する。重畳振幅設定抵抗値は、共通抵抗37と差分抵抗38との抵抗値の和となるため、抵抗値R11と抵抗値R21との和である、抵抗値R22となる。このため、特性曲線Q2よりそのときの重畳振幅は振幅a22となる。
【0065】
図5(A)に、そのときのレーザ駆動電流SDを示す。重畳周波数設定抵抗値が抵抗値R11であるときのレーザ駆動電流SDの周波数は、重畳周波数である周波数f11となり、周期T1はその逆数である周期(1/f11)となる。またレーザ駆動電流SDの振幅は、重畳振幅である振幅a22となる。当該レーザ駆動電流SDを供給されたレーザダイオード22は、当該レーザ駆動電流SDと等しい周期T1であり、周期T1及び振幅a22に対応した振幅A1でなるパルスを繰り返す光ビームL11を出射する。
【0066】
ここで、共通抵抗37が抵抗値R11よりも小さい抵抗値である抵抗値R12にばらついた場合について説明する。また、差分抵抗38の抵抗値は変化せず一定の抵抗値R21であるとする。
【0067】
共通抵抗37は抵抗値R12であるため、重畳周波数設定抵抗値は共通抵抗37と同じく抵抗値R12となり、特性曲線Q1(図4(A))よりそのときの重畳周波数は周波数f11よりも高い周波数f12となる。
【0068】
重畳振幅設定抵抗値は、共通抵抗37と差分抵抗38との抵抗値の和であるため、共通抵抗37の抵抗値の変動分(抵抗値R11−抵抗値R12)だけ抵抗値R22よりも小さくなり、抵抗値R23となる。このため、特性曲線Q2よりそのときの重畳振幅は振幅a22よりも大きい振幅a23となる。
【0069】
このように共通抵抗37の抵抗値が小さくなると、重畳周波数が高くなっていき、かつ重畳振幅も大きくなっていく。このため重畳周波数に対する重畳振幅の関係は、図6における特性曲線Q3のようになる。
【0070】
図5(B)に、そのときのレーザ駆動電流SDを示す。重畳周波数設定抵抗値が抵抗値R12であるときのレーザ駆動電流SDの周波数は、重畳周波数である周波数f12となり、周期T2はその逆数である周期(1/f12)となる。またレーザ駆動電流SDの振幅は、重畳振幅である振幅a23となる。当該レーザ駆動電流SDを供給されたレーザダイオード22は、当該レーザ駆動電流SDと等しい周期T2であり、周期T2及び振幅a23に対応した振幅A1でなるパルスを繰り返す光ビームL12を出射する。
【0071】
ここで、特性曲線Q1より共通抵抗37の抵抗値が小さくなり重畳周波数が高くなると、一周期注入キャリア量が減ってしまう。しかし特性曲線Q3より、重畳周波数の高周波化に伴って重畳振幅が大きくなるため、一周期注入キャリア量は増加し、結果としてレーザダイオード22は、共通抵抗37の抵抗値が小さくなる前とほぼ等しいキャリア量を注入される。
【0072】
このため、共通抵抗37の抵抗値が抵抗値R11である場合と、小さくなる方向にばらついた抵抗値R12である場合での、レーザダイオード22に供給するレーザ駆動電流SDに重畳されている高周波電流による一周期注入キャリア量が、どちらもほぼ等しくなる。
【0073】
これにより、共通抵抗37の抵抗値が抵抗値R11である場合の光ビームL11のパルスの振幅と、小さくなる方向にばらついた抵抗値R12である場合の光ビームL12のパルスの振幅は、A1で等しくなる。
【0074】
以上、共通抵抗37の抵抗値が小さくなる方向にばらついた場合について述べたが、抵抗値が大きくなる方向にばらついた場合、重畳周波数設定抵抗値は大きくなり、特性曲線Q1より重畳周波数は低くなる。
【0075】
このため一周期注入キャリア量が増えるが、特性曲線Q3より、重畳周波数の低周波化に伴って重畳振幅が小さくなるため、一周期注入キャリア量は減少する。これにより、結果としてレーザ駆動回路21は共通抵抗37の抵抗値が大きくなる前とほぼ等しいキャリア量をレーザダイオード22に注入でき、光ビームのパルスの振幅が同等となる。
【0076】
このため、重畳周波数に対する光ビームのパルスの振幅の関係は、図7における特性曲線Q4のようになる。すなわち、共通抵抗37の抵抗値がばらついて重畳周波数が変化することがあっても、レーザダイオード22は常にほぼ一定の振幅であるパルスを出力することができる。
【0077】
また以上は光ディスクODに対する再生時における高周波電流の重畳について説明したが、光ディスクODに対する記録時においても、本実施の形態を適用することができる。
【0078】
ここで共通抵抗37の抵抗値に対して差分抵抗38の抵抗値が小さくなるほど、共通化していない差分抵抗38の抵抗値がばらついても重畳振幅設定抵抗値に大きな影響を与えなくなる。このため共通抵抗37は、重畳周波数設定抵抗値と重畳振幅設定抵抗値に対して可能な限り大きな抵抗値を共通化するような値であることが望ましい。
【0079】
またさらに、仮に重畳周波数設定抵抗値と重畳振幅設定抵抗値とが等しい設定であるレーザ駆動回路の場合、差分抵抗38を省略して短絡し、外部端子33と外部端子34には共通抵抗37のみを接続して、抵抗値を完全に共通化するとより望ましい。これによりレーザ駆動回路は、重畳周波数設定抵抗値と重畳振幅設定抵抗値とを共通抵抗37の抵抗値のみで設定でき、差分抵抗38の抵抗値のばらつく要素をなくすことができる。
【0080】
[1−4.動作及び効果]
以上の構成においてレーザ駆動部31は、高周波重畳回路32により定常電流に高周波電流を重畳してレーザ駆動電流SDを生成し、レーザダイオード22に供給することにより、パルス状でなる光ビームを出射させる。
【0081】
ここで、従来のレーザ駆動部531について検討する。図12に示したように、レーザ駆動部531はレーザ駆動部31と比較して、外部端子33及び外部端子34にそれぞれ独立して抵抗が接続されている点が異なっている。
【0082】
外部端子33には重畳周波数設定抵抗437が接続されており、重畳周波数設定端子35は重畳周波数設定抵抗437を介して基準電位GNDと接続されている。そのとき重畳周波数設定抵抗値は重畳周波数設定抵抗437の抵抗値となる。
【0083】
一方外部端子34には重畳振幅設定抵抗438が接続されており、重畳振幅設定端子36は重畳振幅設定抵抗438を介して基準電位GNDと接続されている。そのとき重畳振幅設定抵抗値は重畳振幅設定抵抗438の抵抗値となる。
【0084】
従来のレーザ駆動回路21においては、本実施の形態のレーザ駆動回路21と同様に、重畳周波数設定抵抗値が小さくなるほど、重畳周波数が高くなる。このため、重畳周波数設定抵抗値に対する重畳周波数の関係は、図4(A)に示した特性曲線Q1のようになる。
【0085】
ここで重畳周波数設定抵抗は抵抗値R31と設定されている。このため重畳周波数設定抵抗値も抵抗値R31となり、特性曲線Q1よりそのときの重畳周波数は周波数f31となる。
【0086】
また従来のレーザ駆動回路21においては、本実施の形態のレーザ駆動回路21と同様に、重畳振幅設定抵抗値が小さくなるほど、重畳振幅が大きくなる。このため、重畳振幅設定抵抗値に対する重畳振幅の関係は、図4(B)に示した特性曲線Q2のようになる。
【0087】
ここで重畳振幅設定抵抗は、抵抗値R41と設定されている。このため重畳周波数設定抵抗値も抵抗値R41となり、特性曲線Q2よりそのときの重畳振幅は振幅a41となる。
【0088】
図13(A)に、そのときのレーザ駆動電流SDを示す。重畳周波数設定抵抗値が抵抗値R31であるときのレーザ駆動電流SDの周波数は、重畳周波数である周波数f31となり、周期T3はその逆数である周期(1/f31)となる。またレーザ駆動電流SDの振幅は、重畳振幅である振幅a41となる。当該レーザ駆動電流SDを供給されたレーザダイオード22は、当該レーザ駆動電流SDと等しい周期T3であり、周期T3及び振幅a41に対応した振幅A2でなるパルスを繰り返す光ビームL31を出射する。
【0089】
次に、重畳周波数設定抵抗が抵抗値R31よりも小さい抵抗値である抵抗値R32にばらついた場合を想定する。また、重畳振幅設定抵抗の抵抗値は変化せず一定の抵抗値R41であるとする。
【0090】
重畳周波数設定抵抗は抵抗値R32であるため、重畳周波数設定抵抗値も同じく抵抗値R32となり、特性曲線Q1よりそのときの重畳周波数は周波数f31よりも高い周波数f32となる。
【0091】
重畳振幅設定抵抗は抵抗値R41から変化しないため、重畳振幅設定抵抗値も同じく抵抗値R41となり、特性曲線Q2よりそのときの重畳振幅は振幅a41である。
【0092】
図13(B)に、そのときのレーザ駆動電流SDを示す。重畳周波数設定抵抗値が抵抗値R32であるときのレーザ駆動電流SDの周波数は、重畳周波数である周波数f32となり、周期T4はその逆数である周期(1/f32)となる。またレーザ駆動電流SDの振幅は、重畳振幅である振幅a41となる。当該レーザ駆動電流SDを供給されたレーザダイオード22は、当該レーザ駆動電流SDと等しい周期T4であり、周期T4及び振幅a41に対応した振幅A3でなるパルスを繰り返す光ビームL32を出射する。
【0093】
ここで、重畳周波数設定抵抗の抵抗値が小さくなると、レーザダイオード22に供給するレーザ駆動電流SDに重畳されている高周波電流による、一周期注入キャリア量が減る。
【0094】
このため図13に示したように、重畳周波数設定抵抗の抵抗値が抵抗値R31である場合の光ビームL31のパルスの振幅A2よりも、小さくなる方向にばらついた抵抗値R32である場合の光ビームL32のパルスの振幅A3の方が小さくなる。
【0095】
すなわち重畳周波数が高くなるほど光ビームのパルスの振幅は小さくなるため、重畳周波数に対する光ビームのパルスの振幅の関係は、図14に示す特性曲線Q5のようになる。このように従来のレーザ駆動部531においては、重畳周波数設定抵抗の抵抗値が低い値にばらついて重畳周波数が高くなると、重畳振幅設定抵抗の抵抗値を変化させていなくても、レーザダイオード22のパルスの振幅が小さくなってしまっていた。
【0096】
これに対し本実施の形態によるレーザ駆動部31は、重畳周波数設定抵抗値と重畳振幅設定抵抗値の値の一部を共通抵抗37に共通化させるようにした。
【0097】
このため共通抵抗37の抵抗値がばらつくと、特性曲線Q1(図4(A))上における重畳周波数設定抵抗値と特性曲線Q2(図4(B))における重畳振幅設定抵抗値とは、同じ値だけ変動する。
【0098】
これによりレーザ駆動部31は、共通抵抗37の抵抗値のばらつきにより重畳周波数が高くなると重畳振幅も大きくなるような、特性曲線Q3(図6)が得られる。
【0099】
かくしてレーザ駆動部31は、共通抵抗37の抵抗値がばらついて重畳周波数が変動することがあっても、当該変動に追従するように変動幅を揃えて重畳振幅を変動させるため、レーザダイオード22に常にほぼ一定の振幅であるパルスを出力させることができる。
【0100】
またレーザ駆動部31は、共通抵抗37の抵抗値を差分抵抗38の抵抗値よりも十分に大きい値に設定するようにした。
【0101】
このため、差分抵抗38の抵抗値がばらいたとしても、重畳振幅の変動幅を小さく抑えることができ、重畳周波数との変動幅の乖離を防ぐことができる。
【0102】
以上の構成によれば、レーザ駆動部31は、重畳周波数設定端子35には共通抵抗37を接続し、重畳振幅設定端子36には共通抵抗37と差分抵抗38とを接続し、重畳周波数設定抵抗値と重畳振幅設定抵抗値の値の一部を共通抵抗37に共通化させる。またレーザ駆動部31は、共通抵抗37の抵抗値を差分抵抗38の抵抗値よりも十分に大きい値に設定する。このためレーザ駆動部31は、共通抵抗37の抵抗値のばらつきにより重畳周波数が高くなると重畳振幅も大きくなるような、特性曲線Q3が得られる。これによりレーザ駆動部31は、共通抵抗37の抵抗値がばらついて重畳周波数が変動することがあっても、当該変動に追従するように重畳振幅を変動させ、レーザダイオード22に常にほぼ一定の振幅であるパルスを出力させることができる。
【0103】
<2.第2の実施の形態>
[2−1.光ディスク装置、光ピックアップ及びレーザ駆動部の構成]
第2の実施の形態による光ディスク装置101(図1)は、第1の実施の形態による光ディスク装置1と比較して、光ピックアップ20に代えて光ピックアップ120が設けられている点が異なっているものの、他は同様に構成されている。
【0104】
光ピックアップ120(図2)は、第1の実施の形態による光ピックアップ20と比較して、レーザ駆動部31に代えてレーザ駆動部131が設けられている点が異なっているものの、他は同様に構成されている。
【0105】
図3との対応部分に同一符号を付した図8に示すように、レーザ駆動部131はレーザ駆動部31と比較して、差分抵抗38がICであるレーザ駆動回路121の内部に設けられ、レーザ駆動回路121の外部に外部端子39の1本のみが設けられている点が異なっている。
【0106】
レーザ駆動部131は、信号処理部18(図1)から再生光量信号を供給されると当該再生光量信号をレーザ駆動回路121に供給する。レーザ駆動回路121は、当該再生光量信号に応じた定常電流を生成する。さらにレーザ駆動回路121は、高周波重畳回路32により当該定常電流に高周波電流を重畳してレーザ駆動電流SDを生成し、レーザダイオード22に供給する。
【0107】
レーザダイオード22は、レーザ駆動電流SDを供給されると、当該レーザ駆動電流SDに重畳されている高周波電流の周期と等しい周期でなり、当該高周波電流の周期及び振幅に対応した振幅を有する、パルス状でなる光ビームL1を出射する。
【0108】
レーザ駆動回路121の外部に設けられた外部端子39には共通抵抗37が接続されており、重畳周波数設定端子35は共通抵抗37を介して基準電位GNDと接続されている。そのとき重畳周波数設定抵抗値は共通抵抗37の抵抗値となる。
【0109】
一方高周波重畳回路32の重畳振幅設定端子36には差分抵抗38が接続されており、さらに差分抵抗38は外部端子39を介して共通抵抗37と接続されている。そのとき重畳振幅設定抵抗値は共通抵抗37と差分抵抗38との抵抗値の和となる。また、共通抵抗37の抵抗値は差分抵抗38の抵抗値よりも十分に大きい値に設定されており、例えば共通抵抗37の抵抗値が10[kΩ]、差分抵抗38の抵抗値が1[kΩ]に設定されている。
【0110】
ここで、差分抵抗38の抵抗値はレーザ駆動回路121の設計段階で決定され、ICであるレーザ駆動回路121内部に当該差分抵抗38が組み込まれている。
【0111】
第2の実施の形態によるレーザ駆動回路121は、第1の実施の形態によるレーザ駆動回路21と同様に、重畳周波数設定抵抗値と重畳振幅設定抵抗値の大部分を共通抵抗37により共通化されている。
【0112】
このため第2の実施の形態によるレーザ駆動部131は、第1の実施の形態によるレーザ駆動部31と同様に、重畳周波数設定抵抗値を設定している共通抵抗37の抵抗値がばらついて、重畳周波数が変化することがあっても、レーザダイオード22に常にほぼ一定の振幅のパルスを出力させることができる。
【0113】
[2−2.動作及び効果]
以上の構成においてレーザ駆動部131は、高周波重畳回路32により定常電流に高周波電流を重畳してレーザ駆動電流SDを生成し、レーザダイオード22に供給することにより、パルス状でなる光ビームを出射させる。
【0114】
また差分抵抗38はその抵抗値をレーザ駆動回路121の設計段階で決定され、レーザ駆動回路121内部に組み込まれるようにした。
【0115】
これによりレーザ駆動部131は、レーザ駆動回路121の外部に接続する抵抗の数を減らすことができ、レーザ駆動部131の部品点数を削減し、レーザ駆動部131を小型化させ、実装部品のコストを低下させることができる。
【0116】
またレーザ駆動部131は、レーザ駆動回路121の外部に設ける、抵抗を接続する端子の数を減らすことができ、レーザ駆動回路121を小型化させることができる。
【0117】
この場合レーザ駆動部131は、予め使用するレーザ駆動回路121のICパッケージが決められており、ICパッケージの外部端子の数も決められている場合では、使用する端子数が削減されたことにより余った端子を、他の信号用等の端子として使用することも可能である。
【0118】
ところで、本実施の形態による光ピックアップ120は、BD方式の光ディスクに対応するため、1波長の光ビームのみを出射する。
【0119】
ここで、BD方式だけでなくCD及びDVD方式の光ディスクに対応する光ピックアップの場合、当該光ピックアップは3波長の光ビームを出射する。また、それらの波長に対応したレーザダイオードごとに高周波重畳回路32が必要となるため、当該光ピックアップは、レーザ駆動回路の内部に合計で3組の高周波重畳回路32が必要となる。
【0120】
そのため3波長対応の光ピックアップでは、差分抵抗38をレーザ駆動回路121内部に取り込まない場合、レーザ駆動回路121の外部端子が合計で6個必要となると共に、それらの外部端子にそれぞれ接続される抵抗も合計で6個必要となる。
【0121】
これに対して光ピックアップ120では、差分抵抗38をレーザ駆動回路121内部に取り込むため、1波長あたり外部端子を1端子、外部抵抗を1個減らすことができ、3波長の場合では外部端子を3端子、外部抵抗を3個減らすことができる。
【0122】
このため、光ピックアップ120は、対応する波長の種類が多いほど、レーザ駆動回路121及びレーザ駆動部131の部品点数の削減、小型化の効果を顕著に奏する。
【0123】
その他、レーザ駆動部131は、第1の実施の形態によるレーザ駆動部31とほぼ同様の作用効果を奏し得る。
【0124】
以上の構成によれば、レーザ駆動部131は、重畳周波数設定端子35には共通抵抗37を接続し、重畳振幅設定端子36には共通抵抗37と差分抵抗38とを接続し、重畳周波数設定抵抗値と重畳振幅設定抵抗値の値の一部を共通抵抗37に共通化させる。またレーザ駆動部31は、共通抵抗37の抵抗値を差分抵抗38の抵抗値よりも十分に大きい値に設定する。差分抵抗38はその抵抗値をレーザ駆動回路121の設計段階で決定され、レーザ駆動回路121内部に組み込まれる。これによりレーザ駆動部131は、レーザ駆動回路121の外部に接続する抵抗の数を減らすことができ、レーザ駆動部131の部品点数を削減し、レーザ駆動部131を小型化させ、実装部品のコストを低下させることができる。またレーザ駆動部131は、レーザ駆動回路121の外部に設ける、抵抗を接続する端子の数を減らすことができ、レーザ駆動回路121を小型化させることができる。
【0125】
<3.第3の実施の形態>
[3−1.光ディスク装置、光ピックアップ及びレーザ駆動部の構成]
第3の実施の形態による光ディスク装置201(図1)は、第2の実施の形態による光ディスク装置101と比較して、光ピックアップ120に代えて光ピックアップ220が設けられている点が異なっているものの、他は同様に構成されている。
【0126】
光ピックアップ220(図2)は、第2の実施の形態による光ピックアップ120と比較して、レーザ駆動部131に代えてレーザ駆動部231が設けられている点が異なっているものの、他は同様に構成されている。
【0127】
図8との対応部分に同一符号を付した図9に示すように、レーザ駆動部231は、レーザ駆動部131と比較して、レーザ駆動回路121からレーザダイオード22までの電流伝送回路パターンにおいて屈曲部241を有している点が異なっている。
【0128】
レーザ駆動部231は、信号処理部18(図1)から再生光量信号を供給されると当該再生光量信号をレーザ駆動回路121に供給する。レーザ駆動回路121は、当該再生光量信号に応じた定常電流を生成する。さらにレーザ駆動回路121は、高周波重畳回路32により当該定常電流に高周波電流を重畳してレーザ駆動電流SDを生成し、レーザダイオード22までの電流伝送回路パターンにおける屈曲部241を介してレーザダイオード22に供給する。
【0129】
屈曲部241は、その屈曲回数、屈曲角度、屈曲半径、パターン幅等が適切に調整されており、レーザ駆動電流SDに重畳されている高周波電流の振幅及び周波数を変化させるようになされている。
【0130】
レーザダイオード22は、屈曲部241を通過したレーザ駆動電流SDを供給されると、当該レーザ駆動電流SDに重畳されている高周波電流の周期と等しい周期でなり、当該高周波電流の周期及び振幅に対応した振幅を有する、パルス状でなる光ビームL1を出射する。
【0131】
このときレーザ駆動部231は、重畳周波数に対する光ビームのパルスの振幅の関係が図7に示した特性曲線Q4のようになるよう屈曲部241が調整され、レーザ駆動回路121からレーザダイオード22までの回路特性が設定されている。
【0132】
ここで、差分抵抗38の抵抗値はレーザ駆動回路121の設計段階で決定され、ICであるレーザ駆動回路121内部に当該差分抵抗38が組み込まれている。
【0133】
また屈曲部241は、レーザ駆動回路121の完成後、当該レーザ駆動回路121の特性に合わせて設計される。
【0134】
レーザ駆動部231は、第2の実施の形態によるレーザ駆動部131と同様に、重畳周波数設定抵抗値と重畳振幅設定抵抗値の大部分を共通抵抗37により共通化されている。
【0135】
[3−2.動作及び効果]
以上の構成においてレーザ駆動部231は、差分抵抗38の抵抗値をレーザ駆動回路121の設計段階で決定され、ICであるレーザ駆動回路121内部に当該差分抵抗38を組み込むようにした。
【0136】
ここで、設計時に決定した差分抵抗38の抵抗値と、実際にレーザ駆動回路121を製造した際に評価した差分抵抗38の抵抗値とで大きなずれがあった場合、ICであるレーザ駆動回路121を再び設計し製造し直す必要があり、多大な時間及び費用を要してしまう。
【0137】
これに対してレーザ駆動部231は、レーザダイオード22までの電流伝送回路パターンにおける屈曲部241を介してレーザ駆動電流SDの特性を変化させ、レーザダイオード22に供給するようにした。
【0138】
このためレーザ駆動部231は、レーザ駆動回路121の設計時における差分抵抗38の抵抗値と、レーザ駆動回路121のIC製造後の差分抵抗38の抵抗値とのずれを、屈曲部241を調整して吸収することができる。
【0139】
これによりレーザ駆動部231は、ICでなるレーザ駆動回路121の再設計、再製造を行うのと比べて、電流伝送路である回路パターンの屈曲部241を修正するだけで良いため、はるかに短時間、低費用にて抵抗値のずれを吸収することができる。
【0140】
またレーザ駆動部231は、上記抵抗値のずれを補正するために、レーザ駆動回路121の外部に補正用の抵抗を別途追加する必要もない。
【0141】
このためレーザ駆動部231は、レーザ駆動回路121の外部に補正用の抵抗を追加することなく、レーザ駆動部231の部品点数を増加させずに、上記抵抗値のずれを補正することができる。
【0142】
さらにレーザ駆動部231は、重畳周波数設定抵抗値と重畳振幅設定抵抗値の大部分を共通抵抗37により共通化するようにした。
【0143】
これによりレーザ駆動部231は、重畳周波数設定抵抗値を設定している共通抵抗37の抵抗値がばらついて重畳周波数が変化することがあっても、レーザダイオード22に常にほぼ一定の振幅のパルスを出力させることができる。
【0144】
以上の構成によれば、レーザ駆動部231は、重畳周波数設定端子35には共通抵抗37を接続し、重畳振幅設定端子36には共通抵抗37と差分抵抗38とを接続し、重畳周波数設定抵抗値と重畳振幅設定抵抗値の値の一部を共通抵抗37に共通化させる。差分抵抗38はその抵抗値をレーザ駆動回路121の設計段階で決定され、レーザ駆動回路121内部に組み込まれる。またレーザ駆動部231は、レーザ駆動電流SDをレーザダイオード22までの電流伝送回路パターンにおける屈曲部241を介してその特性を変化させ、レーザダイオード22に供給する。このためレーザ駆動部231は、レーザ駆動回路121の設計時における差分抵抗38の抵抗値と、レーザ駆動回路121のIC製造後の差分抵抗38の抵抗値とのずれを、屈曲部241を調整して吸収することができる。
【0145】
<4.第4の実施の形態>
[4−1.光ディスク装置、光ピックアップ及びレーザ駆動部の構成]
第4の実施の形態による光ディスク装置301(図1)は、第3の実施の形態による光ディスク装置201と比較して、光ピックアップ220に代えて光ピックアップ320が設けられている点が異なっているものの、他は同様に構成されている。
【0146】
光ピックアップ320(図2)は、第2の実施の形態による光ピックアップ220と比較して、レーザ駆動部231に代えてレーザ駆動部331が設けられている点が異なっているものの、他は同様に構成されている。
【0147】
図9との対応部分に同一符号を付した図10に示すように、レーザ駆動部331はレーザ駆動部231と比較して、高周波重畳回路332に共通設定端子40が設けられ、差分抵抗38が省略されている点が異なっている。
【0148】
レーザ駆動回路121は、高周波重畳回路32により定常電流に高周波電流を重畳してレーザ駆動電流SDを生成し、レーザダイオード22までの電流伝送回路パターンにおける屈曲部341を介してレーザダイオード22に供給する。
【0149】
屈曲部341は、その屈曲回数、屈曲角度、屈曲半径、パターン幅等が適切に調整されており、レーザ駆動電流SDに重畳されている高周波電流の振幅及び周波数を変化させるようになされている。
【0150】
レーザダイオード22は、屈曲部341を通過したレーザ駆動電流SDを供給されると、当該レーザ駆動電流SDに重畳されている高周波電流の周期と等しい周期でなり、当該高周波電流の周期及び振幅に対応した振幅を有する、パルス状でなる光ビームL1を出射する。
【0151】
このときレーザ駆動部331は、例えばレーザ駆動電流SDの周波数が高くなるほどその振幅を小さくさせるよう屈曲部341が調整され、レーザ駆動回路321からレーザダイオード22までの回路特性が設定されている。
【0152】
[4−2.動作及び効果]
以上の構成においてレーザ駆動部331は、レーザ駆動電流SDをレーザダイオード22までの電流伝送回路パターンにおける屈曲部341を介してその特性を変化させ、レーザダイオード22に供給するようにした。
【0153】
このためレーザ駆動部331は、重畳周波数設定抵抗値と重畳振幅設定抵抗値とを異なる値に設定すべきレーザ駆動部であっても、抵抗値を共通抵抗37に共通化することができる。
【0154】
このためレーザ駆動部331は、差分抵抗38を省略でき、レーザ駆動回路321内の回路面積を削減することができる。
【0155】
以上の構成によれば、レーザ駆動部331は、高周波重畳回路332に共通設定端子40を設け、共通抵抗37のみを接続する。またレーザ駆動部231は、レーザ駆動電流SDをレーザダイオード22までの電流伝送回路パターンにおける屈曲部341を介してその特性を変化させ、レーザダイオード22に供給する。これによりレーザ駆動部331は、レーザ駆動回路321の内部の抵抗の数を減らすことができる。またレーザ駆動部331は、重畳周波数設定抵抗値と重畳振幅設定抵抗値とを異なる値に設定すべきレーザ駆動部であっても、抵抗値を共通抵抗37に共通化することができる。
【0156】
<5.他の実施の形態>
なお上述した第1の実施の形態においては、重畳周波数設定端子35は共通抵抗37を介して基準電位GNDと接続され、重畳振幅設定端子36は共通抵抗37及び差分抵抗38を介して基準電位GNDと接続される場合について述べた。
【0157】
しかしながら本発明はこれに限らず、図11に示すレーザ駆動部431のように、重畳周波数設定端子35は共通抵抗37及び差分抵抗38を介して基準電位GNDと接続され、重畳振幅設定端子36は共通抵抗37を介して基準電位GNDと接続されるようにしても良い。
【0158】
要は重畳周波数設定端子35と重畳振幅設定端子36とで、小さい抵抗値で足りる方の端子には共通抵抗37だけ接続し、大きい抵抗値が必要な端子には、共通抵抗37の抵抗値だけでは足りなかった抵抗値の分を差分抵抗38として、共通抵抗37に加え接続すれば良い。
【0159】
レーザ駆動部431の場合、共通抵抗37の抵抗値が差分抵抗38の抵抗値よりも十分に大きいことが望ましい。差分抵抗38の抵抗値を共通抵抗37の抵抗値よりも十分に小さくないと、差分抵抗38の抵抗値が変化し重畳周波数が変動したときに、それに追従するように重畳振幅設定抵抗値が変化せず、重畳周波数の変動により、光ビームのパルスの振幅が変動してしまうからである。第2及び第3の実施の形態についても同様である。
【0160】
また上述した第1の実施の形態による共通抵抗37及び差分抵抗38は、それぞれ抵抗器1個により構成されていても良いし、複数の抵抗が直列又は並列に接続されることにより構成されていても良い。また、抵抗値を調整することが可能な可変抵抗器を用いても良い。第2〜第4の実施の形態についても同様である。
【0161】
さらに上述した実施の形態においては、光源としてレーザダイオードを用いた場合について述べた。しかしながら本発明はこれに限らず、例えばLED(Light Emitting Diode)等、駆動電流を供給されて注入されたキャリアにより発光するような光源であればよい。
【0162】
さらに上述した実施の形態においては、本発明を光ディスク装置に適用した場合について述べた。しかしながら本発明はこれに限らず、例えば光通信機器のように、光源から出射した光を利用する他の製品に本発明を適用するようにしても良い。
【0163】
さらに上述した実施の形態においては、高周波重畳回路32の端子における基準電位GNDからの抵抗値により、重畳周波数及び重畳振幅を設定した場合について述べた。
【0164】
しかしながら本発明はこれに限らず、例えばコンデンサ又はコイルを接続し、当該コンデンサの静電容量又はコイルのインダクタンスを検知する等、高周波重畳回路32の端子における電気的特性を当該高周波重畳回路32が検知しても良い。この場合、直列、並列等に関わらず、要はコンデンサやコイル等が共通素子として両端子に接続され、また他のコンデンサやコイル等が差分素子としていずれか一方の端子に接続されていれば良い。
【0165】
さらに上述した実施の形態においては、光源駆動部としての高周波重畳回路32と、共通素子としての共通抵抗37と、差分素子としての差分抵抗38とによって、光源駆動装置としてのレーザ駆動部31及び131を構成する場合について述べた。
【0166】
しかしながら本発明はこれに限らず、その他種々の回路構成でなる光源駆動部と、共通素子と、差分素子とによって、光源駆動装置を構成するようにしても良い。
【0167】
さらに上述した実施の形態においては、光源としてのレーザダイオード22と、対物レンズとしての対物レンズ16と、光源駆動部としての高周波重畳回路32と、共通素子としての共通抵抗37と、差分素子としての差分抵抗38と、受光部としてのフォトディテクタ29とによって、光ピックアップとしての光ピックアップ20及び120を構成する場合について述べた。
【0168】
しかしながら本発明はこれに限らず、その他種々の回路構成でなる光源と、対物レンズと、光源駆動部と、共通素子と、差分素子と、受光部とによって、光ピックアップを構成するようにしても良い。
【0169】
さらに上述した実施の形態においては、光源としてのレーザダイオード22と、対物レンズとしての対物レンズ16と、レンズ駆動制御部としての制御部11及びアクチュエータ15と、光源駆動部としての高周波重畳回路32と、共通素子としての共通抵抗37と、差分素子としての差分抵抗38と、受光部としてのフォトディテクタ29とによって、光ディスク装置としての光ディスク装置1及び101を構成する場合について述べた。
【0170】
しかしながら本発明はこれに限らず、その他種々の回路構成でなる光源と、対物レンズと、レンズ駆動制御部と、光源駆動部と、共通素子と、差分素子と、受光部とによって、光ディスク装置を構成するようにしても良い。
【産業上の利用可能性】
【0171】
本発明は、映像や音声或いは種々のデータ等の情報を光ディスクに記録し、また当該光ディスクから当該情報を再生する光ディスク装置等で利用できる。
【符号の説明】
【0172】
1、101、201、301……光ディスク装置、11……制御部、12……駆動部、13……スピンドルモータ、14……スレッドモータ、15……アクチュエータ、16……対物レンズ、17……対物レンズホルダ、18……信号処理部、19……対物レンズ、20、120、220、320……光ピックアップ、21、121、321、421……レーザ駆動回路、22……レーザダイオード、23……1/2波長板、24……偏光ビームスプリッタ、25……コリメータ、26……立上ミラー、27……1/4波長板、28……集光レンズ、29……フォトディテクタ、31、131、231、331、431、531……レーザ駆動部、32、432……高周波重畳回路、33、34、39……外部端子、35……重畳周波数設定端子、36……重畳振幅設定端子、37……共通抵抗、38……差分抵抗、40……共通端子、437、438……外部抵抗、241、341……屈曲部、Q1、Q2、Q3、Q4……特性曲線、OD……光ディスク、POW……電源、GND……基準電位。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
周波数設定端子に接続される素子の特性値を基に周波数を設定すると共に振幅設定端子に接続される素子の特性値を基に振幅を設定した高周波電流を、所定の光源に供給する光源駆動部と、
上記周波数設定端子及び上記振幅設定端子に共通に接続された共通素子と、
上記周波数設定端子又は上記振幅設定端子のいずれか一方に接続された差分素子と
を有する光源駆動装置。
【請求項2】
上記共通素子及び上記差分素子は抵抗器であり、
上記光源駆動部は、
上記周波数設定端子に接続される抵抗器の抵抗値を基に周波数を設定すると共に上記振幅設定端子に接続される抵抗器の抵抗値を基に振幅を設定する
請求項1に記載の光源駆動装置。
【請求項3】
上記光源駆動部は、
上記周波数設定端子又は上記振幅設定端子のいずれかのうち、上記共通素子及び上記差分素子が接続された一方の端子から、所定の電位である外部の接続点に対して直列に上記共通素子及び上記差分素子が接続される
請求項1に記載の光源駆動装置。
【請求項4】
上記光源駆動部は、
上記差分素子と共に所定の集積パッケージ内に組み込まれている
請求項1に記載の光源駆動装置。
【請求項5】
上記集積パッケージは、
複数の上記光源駆動部及び上記差分素子をパッケージ内に組み込んでいる
請求項4に記載の光源駆動装置。
【請求項6】
上記光源駆動部は、
上記共通素子の特性値が変動し上記高周波電流の周波数が高くなったとき、当該共通素子の特性値の変動により上記高周波電流の振幅が大きくなる
請求項1に記載の光源駆動装置。
【請求項7】
光ビームを出射する光源と、
上記光ビームを集光し所定の光ディスクに照射する対物レンズと、
周波数設定端子に接続される素子の特性値を基に周波数を設定すると共に振幅設定端子に接続される素子の特性値を基に振幅を設定した高周波電流を、所定の光源に供給する光源駆動部と、
上記周波数設定端子及び上記振幅設定端子に共通に接続された共通素子と、
上記周波数設定端子又は上記振幅設定端子のいずれか一方に接続された差分素子と、
上記光ディスクにより反射された上記光ビームが上記対物レンズを介して入射される受光部と
を有する光ピックアップ。
【請求項8】
上記光源駆動部は上記差分素子と共に所定の集積パッケージ内に組み込まれており、
当該集積パッケージは複数の上記光源駆動部及び上記差分素子をパッケージ内に組み込んでいる
請求項7に記載の光ピックアップ。
【請求項9】
光ビームを出射する光源と、
上記光ビームを集光し所定の光ディスクに照射する対物レンズと、
上記対物レンズを駆動することにより、上記光ビームの焦点の位置を制御するレンズ駆動制御部と、
周波数設定端子に接続される素子の特性値を基に周波数を設定すると共に振幅設定端子に接続される素子の特性値を基に振幅を設定した高周波電流を、所定の光源に供給する光源駆動部と、
上記周波数設定端子及び上記振幅設定端子に共通に接続された共通素子と、
上記周波数設定端子又は上記振幅設定端子のいずれか一方に接続された差分素子と、
上記光ディスクにより反射された上記光ビームが上記対物レンズを介して入射される受光部と
を有する光ディスク装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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