説明

光透過性導電性材料の製造装置及び製造方法、並びに、電解めっき装置及び電解めっき方法

【課題】長尺幅広で電気抵抗の高い被めっき素材へ、めっき膜厚の不均一やめっき表面粗度ムラ発生なく電解めっき可能な、電解めっき装置及び電解めっき方法を提供すること。および、この製造装置及び製造方法を利用して、細線状パターンの導電性金属部を有し、高い電磁波遮蔽性と高い透明性とを同時に有する光透過性電磁波遮蔽材料を提供すること。
【解決手段】長尺幅広の感光ウエブ18が連なって、第1の槽34内の電解質溶液34A及び第2の槽36内のめっき浴液36Aへ搬送・入液した状態で、感光ウエブ18の金属銀部へ、第1の槽34内で陰電極板46Aにより電解質溶液34Aを介して通電しつつ、第2の槽36内で第1陽電極板46Bによりめっき浴液36Aを介して通電し、電解めっき電流を流し、電解めっきを施す。この装置を用いて光透過性導電性である電磁波遮蔽材料を得る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電解めっき装置及び電解めっき方法に関する。また、本発明は、例えば、CRT(陰極線管)、PDP(プラズマディスプレイパネル)、液晶、FED(フィールドエミッションディスプレイ)などのディスプレイ前面、電子レンジ、電子機器、プリント基板などから発生する電磁波を遮蔽する電磁波遮蔽材料などに適用される光透過性導電性材料の製造装置及び製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、長尺帯状素材へのめっき処理の搬送については、特開2004−76092号公報(特許文献1)、特開2001−303299号公報(特許文献2)に提案されるように、帯状素材面に連続的に電解めっきを行うのに帯状素材を垂直(縦)にして搬送することが行なわれている。しかし、帯状素材を垂直(縦)にして搬送するとき、帯状素材が広幅になると、特開2002−30482号公報(特許文献3)の段落0010に示されるように、内部処理槽内の液深が高くなり、帯状素材出入り口部スリットの上下方向の長さが長くなるにともない、内部処理槽内のヘッド圧が高くなり外部への液流出が多くなる。
【0003】
このため内部めっき液の無駄及び電極ローラへのめっき混液の吹き罹りによる電気的接触の不具合が生じる等の問題で、内部処理槽を覆おう二重構造の出入り口槽が示されている。上記提案に示されている帯状素材の最大幅は、158mmであり、更に広幅化するとスリット部からの液流出量は、多量になるので覆い部は更に大きくなる。このため給電電極ローラ(カソード電極)位置がめっき処理浴槽から遠くなり、めっき部までの電気抵抗が高くなりこのため給電電圧が高くなる。また、めっき膜厚の不均一やめっき表面光沢状態の不均一や表面粗度が荒くなる等が生じ、広幅素材への対応は困難である。
【0004】
長尺で巻かれている広幅素材ロールは、垂直状態にすると重力の影響で下方面に飛び出るズッコケ状になるので、水平状態で保管されている。このため、広幅化された帯状素材を垂直(縦)にして連続搬送するためには、帯状素材をめっき処理装置内に搬送する送出し部にて、何らかの方法で水平から垂直に90度反転して搬送することが必要となり、設備の複雑さとコスト高を招くことになる。
【0005】
一方、長尺帯状素材めっき処理おける給電については、特開2002−30482号公報(特許文献3)、特開平7−22473号公報(特許文献4)、特開平9−316684号公報(特許文献5)に開示されるように、めっき浴槽外に給電ロール(カソード電極)を設置し被めっき部へ通電させ、電解めっき浴槽内のアノード極を通してのめっき処理が一般的に行なわれている。この給電方式においては、カソード電極ローラーから電解めっき浴槽内までの距離が長くなり、電圧を上げないと電流密度を上げることが出来ず、エネルーギーのロスが多くなると共に、めっき膜厚の不均一やめっき表面粗度ムラ発生の一因となっていた。
【0006】
また、特開2004−76092号公報(特許文献1)、特開2001−303299号公報(特許文献2)には、カソード電極をめっき浴液内に設置してめっき処理を行う方法が開示されている。これらのめっき浴槽内液中に設置されたカソード電極にめっきが付着することを避けることはできない。特開2004−76092号公報(特許文献1)においては、カソード電極を波形状の薄板とし被めっき帯状素材をプラスチックで挟み込んで給電するので、被めっき素材の電極接触部での摺動による摩耗が生じて均一な給電が出来ず、めっき膜厚の不均一やめっき表面粗度ムラ発生が容易に推定できる。また、この方式においてもカソード電極部にめっきが生じ、ある頻度での洗浄の必要性が明記されている。
【0007】
また、特開2001−303299号公報(特許文献2)には、電極周面を複数に分割した給電ローラをめっき浴槽内の随所に配置し、連続的に搬送している被めっき素材をめっきするとき、2個の整流器を用いて一方の整流器でめっき作業を行ないながら、他方の整流器によって給電ローラーの表面に付着するめっき物を溶出させる方法及び装置が示されている。しかし、給電端子部への異物の析出による電流供給の不安定化、給電ローラーの表面に付着するめっき物を溶出させる印加電極は、めっき浴槽内に金属イオンを通さない隔膜に設置されており、隔膜の目詰まりで通電の不安定化をまねき、給電ローラーの表面に付着するめっき物溶出が困難となってくる。
【0008】
また、特開平6−101100号(特許文献5)には、表面に非電導性被膜を部分的に有する鋼帯素材へ、給電ロールを介することなくめっき電流を鋼帯素材に流し、連続的にめっきする方法及び装置が示されている。しかし、鋼帯素材のように電気抵抗の低い素材でなく、電気抵抗の高い素材へのめっきは困難であった。
【特許文献1】特開2004−76092号
【特許文献2】特開2001−303299号
【特許文献3】特開2002−30482号
【特許文献4】特開平7−22473号
【特許文献5】特開平6−101100号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
従って、本発明は、かかる事情に鑑みなされたものであり、本発明の目的は、長尺幅広で電気抵抗の高い被めっき素材へも、めっき膜厚の不均一やめっき表面粗度ムラ発生なく、電解めっき可能な電解めっき装置及び電解めっき方法を提供することである。
【0010】
また、本発明の目的は、導電性金属部の細線状パターン形成を容易に行い、光透過性導電性材料を、安価で大量に安定生産できる光透過性導電性材料の製造装置及び製造方法を提供することである。また、本発明の他の目的は、この光透過性導電性材料の製造装置及び製造方法を利用して、導電性金属部の細線状パターン形成を容易に行い、高い電磁波遮蔽性と高い透明性とを同時に有し、モアレのない光透過性電磁波遮蔽材料を、安価で大量に安定生産できる製造装置及び製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題は、以下の手段により解決される。即ち、
本発明の電解めっき装置は、被めっき部を有する被めっき素材に電解めっき処理を施すための電解めっき装置であり、
めっき用電源と、
電解質溶液が満たされた第1の槽と、
前記第1の槽内に配設されると共に前記めっき用電源の一方の端子と結線され、前記電解質溶液を介して前記被めっき素材の前記被めっき部に通電する第1電極と、
めっき金属イオンを含むめっき浴液が満たされた第2の槽と、
前記第2の槽内に配設されると共に記めっき用電源の他方の端子と結線され、前記第1電極による通電を行いつつ前記めっき浴液を介して前記被めっき素材の前記被めっき部に通電し、めっき電流を流す第2電極と、
を備えることを特徴としている。
【0012】
本発明の電解めっき装置では、被めっき素材が連なって第1の槽内の電解質溶液及び第2の槽内のめっき浴液へ入浴した状態で、第1電極により電解質溶液を介して被めっき素材の被めっき部へ通電しつつ、第2電極によりめっき浴液を介して被めっき素材の被めっき部に通電し、めっき電流を流す。このように、第1電極による通電を行いつつ第2電極による通電で電解めっき処理を行うので、被めっき素材が長尺幅広で被めっき部の電気抵抗が高くても、めっき膜厚の不均一やめっき表面粗度ムラ発生なく、電解めっきを施すことができる。
【0013】
また、本発明の電解めっき方法は、被めっき部を有する被めっき素材に電解めっき処理を施すための電解めっき方法であり、
前記被めっき素材を連ねて、電解質溶液が満たされた第1の槽内とめっき浴液が満たされた第2の槽内とへ搬送し、めっき用電源の一方の端子と結線された第1電極により、前記電解質溶液を介して前記被めっき素材の前記被めっき部に通電しつつ、前記めっき用電源の他方の端子と結線された第2電極により前記めっき浴液を介して前記被めっき素材の前記被めっき部に通電し、めっき電流を流す、
を有することを特徴としている。
【0014】
本発明の電解めっき方法では、上記本発明の電解めっき装置と同様に、被めっき素材が長尺幅広で被めっき部の電気抵抗が高くでも、めっき膜厚の不均一やめっき表面粗度ムラ発生なく、電解めっきを施すことができる。
【0015】
本発明のめっき装置及びめっき方法において、前記被めっき素材は、長尺幅広フレキシブル基材であることがよい。これにより、連続で電解めっき処理を施すことができ、生産性の向上が図れる。
【0016】
一方、本発明の光透過性導電性材料の製造装置は、
光透過性支持体上に銀塩含有層を有する感光材料に、細線状パターン露光・現像処理を施して細線状金属銀部を形成した光透過性材料に対し、電解めっき処理を施し、前記細線状金属銀部上に導電性金属部を形成するためのめっき手段を備え、
前記めっき手段が、上記本発明の電解めっき装置であることを特徴としている。
【0017】
本発明の光透過性導電性材料の製造装置では、被めっき素材として、光透過性支持体上に銀塩含有層が設けられた感光材料を用い、これの銀塩含有層に露光・現像を行って被めっき部として所望の細線状金属銀部を形成させている。このため、感光材料には、非常に細い細線でパターン化された細線状金属銀部と大面積の光透過部とを有している。このように得られた光透過性材料に対し、電解めっき処理を施すと、細線状金属銀部上に導電性金属部が形成、即ちめっきが施され、非常に細い細線でパターン化された細線状金属部と大面積の光透過部とを有する光透過性導電性材料が容易に得られる。しかも、上記本発明の電解めっき装置を適用するので、比較的電気抵抗が高い細線状金属銀部(例えば、50Ω/□以上)であっても、めっき膜厚の不均一やめっき表面粗度ムラ発生なく、電解めっきを施し、導電性金属部を形成することができる。
【0018】
また、本発明の光透過性導電性材料の製造方法は、
光透過性支持体上に銀塩含有層を有する感光材料に、細線状パターン露光・現像処理を施して細線状金属銀部を形成した光透過性材料に対し、電解めっき処理を施し、前記細線状金属銀部上に導電性金属部を形成するめっき工程を有し、
前記めっき工程は、上記本発明の電解めっき方法により行われることを特徴としている。
【0019】
本発明の光透過性導電性材料の製造方法では、上記本発明の光透過性導電性材料の製造装置と同様に、非常に細い細線でパターン化された細線状金属部と大面積の光透過部とを有する光透過性導電性材料が容易に得られる。しかも、しかも、上記本発明の電解めっき方法を適用するので、比較的電気抵抗が高い細線状金属銀部(例えば、50Ω/□以上)であっても、めっき膜厚の不均一やめっき表面粗度ムラ発生なく、電解めっきを施し、導電性金属部を形成することができる。
【0020】
また、本発明の光透過性導電性材料の製造装置及び製造方法において、前記光透過性導電性材料は、光透過性電磁波遮蔽材料であることが好適である。上述のように、上記本発明の光透過性導電性材料の製造装置及び製造方法を利用することで、導電性金属部の細線状パターン形成を容易に行い、高い電磁波遮蔽性と高い透明性とを同時に有し、モアレのない光透過性電磁波遮蔽材料を、安価で大量に安定生産できる。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、長尺幅広で電気抵抗の高い被めっき素材へも、めっき膜厚の不均一やめっき表面粗度ムラ発生なく、電解めっき可能な電解めっき装置及び電解めっき方法を提供することができる。また、導電性金属部の細線状パターン形成を容易に行い、高い電磁波遮蔽性と高い透明性とを同時に有し、モアレのない光透過性電磁波遮蔽材料を、安価で大量に安定生産できる製造装置及び製造方法を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、本発明の実施形態を図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、実質的に同一の機能を有する部材には全図面通して同じ符号を付与し、重複する説明は省略する場合がある。
【0023】
図1は、実施形態に係る光透過性電磁波遮蔽材料の製造装置を示す概略構成図である。図2は、実施形態に係る電解めっき装置を示す概略構成図である。図3は、実施形態に係る電解めっき装置における第2の槽(めっき浴槽)内に配設された搬送支持ロールを示す概略断面図である。図4は、実施形態に係る電解めっき装置における気液混合器を示す部分断面図である。
【0024】
本実施形態に係る光透過性電磁波遮蔽材料の製造装置10は、図1に示すように、露光装置12、現像装置14、電解めっき装置16とから構成されている。
【0025】
まず、露光装置12について説明する。露光装置12は、被めっき素材として、銀塩含有層が設けられた長尺幅広の光透過性感光ウエブ18を搬送しながら、所望の細線状パターン(例えば、格子状、ハニカム状などのパターン)露光を行う装置である。このパターン露光により、感光ウエブ18の銀塩含有層の露光部にはパターン化された細線状の金属銀部が形成される。
【0026】
露光装置12には、光透過性感光ウエブ18の搬送路に沿って複数の搬送ローラ対20が設けられており、これらの搬送ローラ対20は、駆動ローラとニップローラとから構成される。
【0027】
露光装置12には、搬送方向の最上流部に供給部が設けられている。供給部には、ロール状に巻かれた長尺幅広の光透過性感光ウエブ18を収納するマガジン22がセットされる。光透過性感光ウエブ18には、光透過性感光ウエブ18を引き出して下流側に向けて搬送するための引出ローラ22Aが設けられている。
【0028】
そして、供給部からの搬送方向下流側は、露光ユニット24が設けられている。この露光ユニット24により、光透過性感光ウエブ18に露光が行われる。露光ユニット24は、フォトマスクを利用した連続面露光ユニットであってもよく、レーザービームによる走査露光ユニットあってもよい。この走査露光ユニットとしては、ガスレーザー、発光ダイオード、半導体レーザー、半導体レーザー又は半導体レーザーを励起光源に用いた固体レーザーと非線形光学結晶を組合わせた第二高調波発光光源(SHG)等の単色高密度光を用いた走査露光方式を好ましく適用することができる。また走査露光ユニットとしては、さらにKrFエキシマレーザー、ArFエキシマレーザー、F2レーザー等を用いた走査露光方式も適用することができる。
【0029】
また、走査露光ユニットをコンパクトで、安価なものにするために、露光は、半導体レーザー、半導体レーザーあるいは固体レーザーと非線形光学結晶を組合わせた第二高調波発生光源(SHG)を適用することがよい。特にコンパクトで、安価、さらに寿命が長く、安定性が高い装置を設計するためには、半導体レーザーを適用することがよい。
【0030】
走査露光ユニットのレーザー光源としては、具体的には、波長430〜460nmの青色半導体レーザー(2001年3月の第48回応用物理学関係連合講演会で日亜化学発表)、半導体レーザー(発振波長約1060nm)を導波路状の反転ドメイン構造を有するLiNbO3のSHG結晶により波長変換して取り出した約530nmの緑色レーザー、波長約685nmの赤色半導体レーザー(日立タイプNo.HL6738MG)、波長約650nmの赤色半導体レーザー(日立タイプNo.HL6501MG)などが好ましく適用でききる。
【0031】
なお、露光装置12は、上記構成に限られず、銀塩写真フィルムや印画紙、印刷製版用フィルム、フォトマスク用エマルジョンマスク等に用いられる通常の露光装置を適用することができる。
【0032】
次に、現像装置14について説明する。現像装置14は、露光装置12の搬送方向の下流側に配置され、所望の細線状パターン露光が施された光透過性感光ウエブ18を現像・定着・洗浄を行う装置である。
【0033】
現像装置14には、搬送方向の上流側から順に、現像槽26、漂白定着槽28、及び水洗槽30が設けられており、水洗槽30は、第1水洗槽30A、第2水洗槽30B、第3水洗槽30C、及び第4水洗槽30Dからなる。現像槽26には、例えば、現像液26Lが所定量貯蔵され、漂白定着槽28には、漂白定着液28Lが所定量貯蔵され、第1水洗槽30A〜第4水洗槽30Dには、洗浄液30Lが所定量貯蔵されている。各処理槽26〜30内のローラとガイドによって感光ウエブ18が各処理槽26〜30の液内を搬送されることで、現像・定着・洗浄の各処理が行われるようになっている。また、現像槽26の最上流側には、駆動ローラ32Aと従動ローラ32Bとを備えた搬入ローラ対32が配置されており、この搬入ローラ対32は、露光装置12から搬出される感光ウエブ18を現像液26L内に案内している。
【0034】
ここで、現像・定着・洗浄の各処理は、銀塩写真フィルム、印刷製版用フィルム、フォトマスク用エマルジョンマスク等に用いられる通常の現像処理技術を適用することができる。現像液26L、漂白定着液28L、洗浄液30Lもこれらに準じて適宜適用することができる。例えば、現像液26Lとしては、特に限定しないが、PQ現像液、MQ現像液、MAA現像液等を用いることもでき、例えば、富士フィルム社製のCN−16、CR−56、CP45X、FD−3、パピトール、KODAK社製のC−41、E−6、RA−4、D−19、D−72などの現像液、又はそのキットに含まれる現像液、また、D−85などのリス現像液を用いることができる。
【0035】
また、現像液26Lには、画質を向上させる目的で、画質向上剤を含有することができる。画質向上剤としては、例えば、ベンゾトリアゾールなどの含窒素へテロ環化合物を挙げることができる。また、リス現像液を利用する場合特に、ポリエチレングリコールを使用することも好ましい。
【0036】
なお、現像装置14では、各処理槽26〜30の液内を通過した感光ウエブ18は、乾燥させず現像装置14から排出されるようになっている。
【0037】
次に、電解めっき装置16について説明する。電解めっき装置16は、露光・現像を施され、細線状の金属銀部が形成された感光ウエブ18に対し、電解めっき処理を施し、当該金属銀部に導電性微粒子を担持させめっき(導電性金属部)を形成する装置である。具体的に、電解めっき装置16は、図2示すように、電解質溶液34Aが満たされた第1の槽34と、めっき浴液36Aが満たされた第2の槽36(めっき浴槽)と、電解質溶液38Aが満たされた第3の槽38と、を備えている。そして、感光ウエブ18を搬送するために、第1の槽内には搬送支持ロール40、第2の槽内には搬送支持ロール42A,42B、そして、これら槽外には搬送支持ロール44A〜44Eが配設されている。これら各ロールは搬送方向に軸が直交して配置され、感光ウエブ18を各ロールに支持させつつめっき浴液36A内で水平搬送する。
【0038】
ここで、電解めっき処理として、公知の電解めっき技術を適用することができ、例えば、プリント配線板などで用いられている電解めっき技術を適用することができ、電解めっきは電解銅めっきであることが好ましい。めっき浴液36Aとしては、電解銅めっき浴液を適用することが好ましい。電解銅めっき浴としては、硫酸銅浴、ピロリン酸銅浴、ホウフッ化銅浴等が挙げられる。電解銅めっき液に含まれる化学種としては、硫酸銅や塩化銅、めっき液の安定性、導電性を高め、均一電着性の増加を図る硫酸、アノードの溶解促進及び添加剤の補助効果作用の塩素、浴の安定化やめっき緻密性を向上させるための添加剤としてポリエチレンオキサイド、ビピリジン等が挙げられる。
【0039】
第1の槽34内には、第1めっき用電源46の陰極端子と結線された陰電極板46A(第1電極)が配設されている。陰電極板46Aは、第1の槽内に搬送されてきた感光ウエブ18の金属銀部形成面(被めっき面)に非接触で対向して設けられている。
【0040】
第2の槽36内には、第1めっき用電源46の陽極端子と結線された第1陽電極板46B(第2電極)が配設されている。また、第2めっき用電源48の陽極端子と結線された第2陽電極板48B(第2電極)が配設されている。第1陽電極板46B及び第2陽電極板48Bは、第2の槽36内に搬送されてきた感光ウエブ18の金属銀部形成面(被めっき面)に非接触で対向して設けられている。
【0041】
第2の槽36内に配設された搬送支持ロール42A,42Bは、図3に示すように、断面円形の筒状空洞管42Cから構成されている。搬送支持ロール42A,42B(筒状空洞管42C)は、微細気泡気液混合流体を噴出させる開口群からなる噴出部42Dが設けられている。この微細気泡気液混合流体(微細気泡含有のめっき浴液)はめっき浴液36Aと空気との混合流体であり、この微細気泡気液混合流体を搬送支持ロール42A,42Bへ供給するために、第2の槽36と搬送支持ロール42A,42Bとは気液混合・供給機構50で連結され、めっき浴液36Aを循環させている。
【0042】
ここで、筒状空洞管42Cは、例えばセラミックや樹脂などで構成することができる。また、噴出部42Dを構成する開口群の各口径は、圧力損失と微細気泡気液混合流体噴出量から10〜500μmが好ましく、より好ましくは50〜200μmである。
【0043】
気液混合・供給機構50には、循環ポンプ54、フィルター56、及び気液混合器58で構成されている。気液混合器58(ベンチュリー管)は、図4に示すように、流通管58A内部にベンチュリーノズル58Bが配設され、ベンチュリーノズル58B配設部よりも下流側にエアー供給管58Cが接続され、さらに、その下流側には釘状突起58Dが配設されている。なお、60はバルブを示す。
【0044】
気液混合器58では、流通管58Aに流入してきためっき浴液36Aはベンチュリーノズル58Bを通過することで流速が速まると共にその前後で流通管58A内の圧力が変化、即ちベンチュリーノズル58Bを通過前よりも通過後の流通管58A内の圧力が低下する。ベンチュリーノズル58B通過後の流通管58A内の圧力が低下するため、エアー供給管58Cをバルブ60により開放するのみで空気はめっき浴液36Aに吸引され、めっき浴液にエアー(空気)が混合され、さらに、釘状突起58Dが設けられた流通管58A内を気液混合流体が通過することで、微細気泡気液混合流体となる。
【0045】
そして、微細気泡気液混合流体が搬送支持ロール42A,42Bへ供給され、その噴出部42Dから噴出される。このように第2の槽36内で、搬送支持ロール42A,42Bから感光ウエブ18の金属銀部形成面(被めっき面)へ微細気泡気液混合流体を噴射することで、当該面の電気二重層境膜の物質移動を促進させ、良好な電解めっき処理を図ると共に、第2の槽36内のめっき浴液36Aを攪拌混合し、液の均一化が図れる。
【0046】
ここで、微細気泡気液混合流体における空気(エアー)とめっき浴液36Aとの混合比率(空気:めっき浴液)は、1:0.2〜1:2が好ましく、より好ましくは1:0.5〜1:1.5である。
【0047】
第3の槽38内には、回転ロール62が設けられている。そして、第3の槽38上には、回転ロール62と対向して感光ウエブ18を挟持するように陰電極側給電ロール48A(第1電極)が設けられている。陰電極側給電ロール48Aは、第2めっき用電源48の陰極端子と結線されている。また、陰電極側給電ロール48Aは感光ウエブ18へ直接通電するものであるため、当該給電ロール48Aの異物発生を防止する目的で、第3の槽38内の電解質溶液38Aを給電ロール48Aに注ぎかける電解質溶液循環機構64が配設されている。なお、電解質溶液循環機構64は、循環ポンプ54を有している。
【0048】
このような構成の電解めっき装置16では、まず、長尺幅広の感光ウエブ18は、電解質溶液34Aが満たされた第1の槽34内へ搬送されて入液する。続いて、第1の槽34から搬出された感光ウエブ18は、エアーナイフ66及び吸水ロール68により付着した電解質溶液34Aを除去した後、めっき浴液36Aが満たされた第2の槽36へ搬送され、入液する。続いて、第2の槽36から搬出された感光ウエブ18は、エアーナイフ66及び吸水ロール68により付着しためっき浴液36Aを除去した後、電解質溶液38Aが満たされた第3の槽38へ搬送され、入液する。
【0049】
そして、長尺幅広の感光ウエブ18が連なって、第1の槽34内の電解質溶液34A及び第2の槽36内のめっき浴液36Aへ搬送・入液した状態で、感光ウエブ18の金属銀部へ、第1の槽34内で陰電極板46Aにより電解質溶液34Aを介して通電しつつ、第2の槽36内で第1陽電極板46Bによりめっき浴液36Aを介して通電し、電解めっき電流を流し、電解めっきを施す。
【0050】
一方、同様に、長尺幅広の感光ウエブ18が連なって、第3の槽38内の電解質溶液38A及び第2の槽36内のめっき浴液36Aへ搬送・入液した状態で、感光ウエブ18の金属銀部へ、第3の槽38内で陰電極側給電ロール48Aにより直接通電しつつ、第2の槽36内で第2陽電極板48Bによりめっき浴液36Aを介して通電し、電解めっき電流を流し、電解めっきを施す。
【0051】
その後、電解めっき処理が施された長尺幅広の感光ウエブ18は、同一の処理を繰り返した後、図示しないが、付着した液をエアーナイフ及び吸水ロールにより除去され、洗浄槽に搬入され洗浄後防錆処理等が施され乾燥して巻取られる。
【0052】
このようにして、感光ウエブ18の細線状金属銀部にめっき(導電性金属部)が形成される。ここで、導電性金属部は、導電性金属部に含まれる金属の全質量に対して、銀を50質量%以上含有することが好ましく、60質量%以上含有することがさらに好ましい。銀を50質量%以上含有すれば、物理現像及び/又はめっき処理に要する時間を短縮し、生産性を向上させ、かつ低コストとすることができる。さらに、導電性金属部を形成する導電性金属粒子として銅及びパラジウムが用いられる場合、銀、銅及びパラジウムの合計の質量が導電性金属部に含まれる金属の全質量に対して80質量%以上であることが好ましく、90質量%以上であることがさらに好ましい。
【0053】
なお、電解めっき装置16には、第1〜第3の槽が2セット配置されているが、所望のめっき膜厚(導電性金属部の厚み)に応じて、1セットでもよいし、3セット以上増設してもよい。この数に応じて、所望のめっき膜厚(導電性金属部の厚み)を容易に得ることができる。
【0054】
次に、感光ウエブ18について説明する。被めっき素材としての感光ウエブ18は、例えば、光透過性支持体上に銀塩(例えばハロゲン化銀)が含有した銀塩含有層を設けた、感光材料からなる長尺幅広フレキシブル基材である。また、銀塩含有層上には保護層が設けられていてもよく、この保護層とは例えばゼラチンや高分子ポリマーといったバインダーからなる層を意味し、擦り傷防止や力学特性を改良する効果を発現するために銀塩含有層上に形成される。これらの銀塩含有層や保護層の組成などは、銀塩写真フィルム、印画紙、印刷製版用フィルム、フォトマスク用エマルジョンマスク等に適用されるハロゲン化銀乳剤層(銀塩含有層)や保護層が適宜適用することができる。
【0055】
特に、感光ウエブ18(感光材料)としては、銀塩写真フィルム(銀塩感光材料)が好ましく、白黒銀塩写真フィルム(白黒銀塩感光材料)が最もよい。また、銀塩含有層に適用する銀塩としては、特にハロゲン化銀が最も好適である。
【0056】
なお、保護層の厚みは0.02〜10μmであることが好ましく、より好ましくは0.05〜5μmであり、さらに好ましくは0.1〜1μmである。
【0057】
一方、光透過性支持体としては、プラスチックフィルムや、これを2層以上を組み合わせた多層フィルムを適用することができ、その原料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、及びポリエチレンナフタレートなどのポリエステル類;ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン、EVAなどのポリオレフィン類;ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデンなどのビニル系樹脂;その他、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリサルホン(PSF)、ポリエーテルサルホン(PES)、ポリカーボネート(PC)、ポリアミド、ポリイミド、アクリル樹脂、トリアセチルセルロース(TAC)などを用いることができる。
【0058】
これらの中でも、透明性、耐熱性、取り扱いやすさ及び価格の点から、支持体としてのプラスチックフィルムは、銀塩写真フィルム(銀塩感光材料)に通常適用されるポリエチレンテレフタレートフィルムやセルロールトリアセテートフィルム、また、その他、ポリイミドフィルムやポリエステルフィルムであることが好ましい。特に、ポリエステルフィルムであることが最も好ましい。
【0059】
ここで、支持体の透明性は高いことが望ましい。この場合における光透過性支持体の全可視光透過率は70〜100%が好ましく、さらに好ましくは85〜100%であり、特に好ましくは90〜100%である。
【0060】
感光ウエブ18の幅は、例えば、50cm以上とし、厚みは50〜200μmとすることがよい。
【0061】
また、感光ウエブ18には、露光・現像後、その露光部に金属金部が形成されるが、この金属銀部に含まれる金属銀の質量が、露光前の露光部に含まれていた銀の質量に対して50質量%以上の含有率であることが好ましく、80質量%以上であることがさらに好ましい。露光部に含まれる銀の質量が露光前の露光部に含まれていた銀の質量に対して50質量%以上であれば、その後の電解めっき処理で高い導電性を得ることができるため好ましい。
【0062】
以上説明した本実施形態に係る光透過性電磁波遮蔽材料の製造装置では、被めっき素材として、銀塩含有層が設けられた光透過性感光ウエブ18を用い、これの銀塩含有層に露光・現像を行って被めっき部として所望の細線状金属銀部を形成させる。この細線状金属銀部は、銀塩含有層に露光・現像して形成されるため、非常に細い細線でパターン化された細線状金属銀部となる。このような光透過性感光ウエブ18に対し、電解めっき処理を施すと、細線状金属銀部上に導電性粒子が担持され、これが導電性金属部となる。このため、得られる電磁波遮蔽材料は、非常に細い細線でパターン化された細線状金属部と大面積の光透過部とを有することとなる。
【0063】
このように、本実施形態では、導電性金属部の細線状パターン形成を容易に行い、高い電磁波遮蔽性と高い透明性とを同時に有し、モアレのない光透過性電磁波遮蔽材料を、安価で大量に安定生産できる。
【0064】
しかも、本実施形態に係る電解めっき装置16では、感光ウエブ18の金属銀部へ、陰電極板46A及び陰電極側給電ロール48Aにより通電しつつ、第2の槽36内で第1陽電極板46B及び第2陽電極板48Bにより通電して、電解めっき電流を流し、電解電解めっき処理を行っているので、感光ウエブ18が長尺幅広(例えば幅50cm以上)で被めっき部としての金属銀部の電気抵抗(例えば50Ω/□以上)が高くても、導電性金属部の厚み(めっき厚)の不均一や導電性金属部(めっき)表面粗度ムラ発生なく、導電性金属部の形成、即ち電解めっきを施すことができる。
【0065】
また、電解めっき処理は、非接触で電極により通電しているので、電極にめっき金属を析出されることなく、めっき浴液の安定性向上、洗浄作業負荷の低減が図れ、生産効率を向上させることができる。さらに、感光ウエブ18(被めっき素材)は、長尺幅広フレキシブル基材を適用しているので、連続で電解めっき処理を施すことができ、さらなる生産性の向上が図れる。
【0066】
ここで、「光透過性」とは、得られる材料の開口率が好ましくは85%以上であることを示し、90%以上がより好ましく、95%以上がさらに好ましい。開口率とは、導電性金属部(メッシュ)がなす細線のない部分が全体に占める割合を示す、導電性金属部からなる線幅10μm、ピッチ200μmの正方形の格子状メッシュの開口率は90%である。
【0067】
なお、本実施形態では、光透過性電磁波遮蔽材料の製造装置として、露光装置12、現像装置14、電解めっき装置16とを備える形態を説明したが、これに限られず、例えば、電解めっき装置16のみで構成し、予め別の装置にて、露光・現像処理を行い、金属銀部を形成した感光ウエブ18を用いる形態でもよい。
【0068】
また、本実施形態では、光透過性電磁波遮蔽材料を製造する装置及び製造方法について説明したが、これに限られず、例えば、その他工業品などの微細な導電性金属部からなる細線状パターンを有する光透過性導電性材料の製造装置及び製造方法としても適用することができる。また、同様に、本実施形態は、装飾品やその他工業品などに微細な細線模様を施すための電解めっき装置及び電解めっき方法としても適用することができる。
【0069】
また、本実施形態において、感光ウエブ18種、その露光・現像・めっきなどの条件は、例えば、特開2004−221564や特開平2004−221565等を適宜適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0070】
【図1】実施形態に係る光透過性電磁波遮蔽材料の製造装置を示す概略構成図である。
【図2】実施形態に係る電解めっき装置を示す概略構成図である。
【図3】実施形態に係る電解めっき装置における第2の槽(めっき浴槽)内に配設された搬送支持ロールを示す概略断面図である。
【図4】実施形態に係る電解めっき装置における気液混合器を示す部分断面図である。
【符号の説明】
【0071】
10 電磁波遮蔽材料の製造装置
12 露光装置
14 現像装置
16 電解めっき装置
18 光透過性感光ウエブ
20 搬送ローラ対
22 マガジン
24 露光ユニット
26 現像槽
28 漂白定着槽
30 水洗槽
32 搬入ローラ対
34 第1の槽
36 第2の槽
38 第3の槽
46 第1めっき用電源
46A 陰電極板
46B 第1陽電極板
48 第2めっき用電源
48A 陰電極側給電ロール
48B 第2陽電極板
50 気液混合・供給機構
54 循環ポンプ
56 フィルター
58 気液混合器
60 バルブ
62 回転ロール
64 電解質溶液循環機構
66 エアーナイフ
68 吸水ロール

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被めっき部を有する被めっき素材に電解めっき処理を施すための電解めっき装置であって、
めっき用電源と、
電解質溶液が満たされた第1の槽と、
前記第1の槽内に配設されると共に前記めっき用電源の一方の端子と結線され、前記電解質溶液を介して前記被めっき素材の前記被めっき部に通電する第1電極と、
めっき金属イオンを含むめっき浴液が満たされた第2の槽と、
前記第2の槽内に配設されると共に前記めっき用電源の他方の端子と結線され、前記第1電極による通電を行いつつ前記めっき浴液を介して前記被めっき素材の前記被めっき部に通電し、めっき電流を流す第2電極と、
を備えることを特徴とする電解めっき装置。
【請求項2】
前記被めっき素材は、長尺幅広フレキシブル基材であることを特徴とする請求項1に記載の電解めっき装置。
【請求項3】
被めっき部を有する被めっき素材に電解めっき処理を施すための電解めっき方法であって、
前記被めっき素材を連ねて、電解質溶液が満たされた第1の槽内とめっき浴液が満たされた第2の槽内とへ搬送し、めっき用電源の一方の端子と結線された第1電極により、前記電解質溶液を介して前記被めっき素材の前記被めっき部に通電しつつ、前記めっき用電源の他方の端子と結線された第2電極により前記めっき浴液を介して前記被めっき素材の前記被めっき部に通電し、めっき電流を流す、
ことを有することを特徴とする電解めっき方法。
【請求項4】
前記被めっき素材は、長尺幅広フレキシブル基材であることを特徴とする請求項3に記載の電解めっき方法。
【請求項5】
光透過性支持体上に銀塩含有層を有する感光材料に、細線状パターン露光・現像処理を施して細線状金属銀部を形成した光透過性材料に対し、電解めっき処理を施し、前記細線状金属銀部上に導電性金属部を形成するためのめっき手段を備え、
前記めっき手段が、請求項1又は2に記載の電解めっき装置であることを特徴とする光透過性導電性材料の製造装置。
【請求項6】
前記光透過性導電性材料が、光透過性電磁波遮蔽材料であることを特徴とする請求項5に記載の光透過性導電性材料の製造装置。
【請求項7】
光透過性支持体上に銀塩含有層を有する感光材料に、細線状パターン露光・現像処理を施して細線状金属銀部を形成した光透過性材料に対し、電解めっき処理を施し、前記細線状金属銀部上に導電性金属部を形成するめっき工程を有し、
前記めっき工程は、請求項3又は4に記載の電解めっき方法により行われることを特徴とする光透過性導電性材料の製造方法。
【請求項8】
前記光透過性導電性材料が、光透過性電磁波遮蔽材料であることを特徴とする請求項7に記載の光透過性導電性材料の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2006−283133(P2006−283133A)
【公開日】平成18年10月19日(2006.10.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−104999(P2005−104999)
【出願日】平成17年3月31日(2005.3.31)
【出願人】(000005201)富士写真フイルム株式会社 (7,609)
【Fターム(参考)】