免疫疾患を治療するために、HLA−E/Qa−1拘束性CD8+T細胞制御性経路を活性化または遮断する方法
HLA−E拘束性CD8+T細胞により抗原活性化HLA−E+T細胞の下方制御を阻害または増強する方法であって、HLA−E+T細胞およびCD8+T細胞を、(i)CD8+T細胞の表面上のT細胞受容体(TCR)と(ii)HLA−E+T細胞の表面上にHLA−Eにより提示される自己ペプチドとの間の結合をそれぞれ阻害または増強する薬剤と接触させることを含んでなり、それにより抗原活性化HLA−E+T細胞の下方制御を阻害または増強する方法が提供される。(i)CD8+T細胞の表面上のT細胞受容体(TCR)と(ii)HLA−E+T細胞の表面上にHLA−Eにより提示される自己ペプチドとの間の結合をそれぞれ阻害または増強/活性化する薬剤を含んでなる組成物およびそのような薬剤を同定するための分析が提供される。
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
HLA−E拘束性CD8+T細胞により抗原活性化HLA−E+T細胞の下方制御を増強する方法であって、HLA−E+T細胞およびCD8+T細胞を、(i)CD8+T細胞の表面上のT細胞受容体(TCR)と(ii)HLA−E+T細胞の表面上にHLA−Eにより提示されるタイプB自己ペプチドとの間の結合を増強する薬剤と接触させることを含んでなり、それにより抗原活性化HLA−E+T細胞の下方制御を増強する方法。
【請求項2】
前記HLA−E+T細胞はCD4+/HLA−E+T細胞である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記HLA−E+T細胞はCD8+/HLA−E+T細胞である、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記タイプB自己ペプチドは、Hsp60spペプチドまたは構造的に関連するペプチドである請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記タイプB自己ペプチドは、配列番号15に示す配列を有するモノマーである請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記Hsp60spペプチドは、配列番号2に示す配列を有する連続的なアミノ酸を含んでなる請求項4に記載の方法。
【請求項7】
前記薬剤は、樹状細胞に由来する、タイプB自己ペプチドが負荷されたHLA−Eを有するエキソソームである請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記薬剤は、樹状細胞に由来する、Hsp60spペプチドが負荷されたHLA−Eを有するエキソソームである請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記薬剤は、HLA−E/IgG融合タンパク質またはHLA−E/Hsp60spテトラマーである請求項1に記載の方法。
【請求項10】
Qa−1依存性CD8+T細胞により抗原活性化Qa−1+T細胞の下方制御を増強する方法であって、Qa−1+T細胞およびCD8+T細胞を、(i)CD8+T細胞の表面上のT細胞受容体(TCR)と(ii)Qa−1+T細胞の表面上にQa−1により提示されるタイプB自己ペプチドとの間の結合を増強する薬剤と接触させることを含んでなり、それにより抗原活性化Qa−1+T細胞の下方制御を増強する方法。
【請求項11】
前記Qa−1+T細胞はCD4+/Qa−1+T細胞である、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記Qa−1+T細胞はCD8+/Qa−1+T細胞である、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記タイプB自己ペプチドはHsp60spペプチドである、請求項10に記載の方法。
【請求項14】
前記タイプB自己ペプチドはモノマーである、請求項10に記載の方法。
【請求項15】
前記Hsp60spペプチドは、配列番号2に示す配列を有する連続的なアミノ酸を含んでなる請求項13に記載の方法。
【請求項16】
前記薬剤は、樹状細胞に由来する、タイプB自己ペプチドが負荷されたQa−1を有するエキソソームである請求項10に記載の方法。
【請求項17】
前記薬剤は、樹状細胞に由来する、Hsp60spペプチドが負荷されたQa−1を有するエキソソームである請求項10に記載の方法。
【請求項18】
前記Hsp60spペプチドは、配列番号2に示す配列を有する連続的なアミノ酸を含んでなる請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記薬剤はQa−1/IgG融合タンパク質である、請求項10に記載の方法。
【請求項20】
ヒト患者において、HLA−E拘束性CD8+T細胞により抗原活性化HLA−E+T細胞の下方制御を増強する方法であって、(i)HLA−E拘束性CD8+T細胞の表面上のT細胞受容体(TCR)と(ii)HLA−E+T細胞の表面上にHLA−Eにより提示されるタイプB自己ペプチドとの間の結合を増強する薬剤の有効量を患者に投与することを含んでなり、それにより患者において抗原活性化HLA−E+T細胞の下方制御を増強する方法。
【請求項21】
前記HLA−E+T細胞はCD4+/HLA−E+T細胞である、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記HLA−E+T細胞はCD8+/HLA−E+T細胞である、請求項20に記載の方法。
【請求項23】
前記タイプB自己ペプチドは、Hsp60spペプチドまたは構造的に関連するペプチドである請求項20に記載の方法。
【請求項24】
前記タイプB自己ペプチドは、配列番号15に示す配列を有するモノマーである請求項20に記載の方法。
【請求項25】
前記Hsp60spペプチドは、配列番号2に示す配列を有する連続的なアミノ酸を含んでなる請求項23に記載の方法。
【請求項26】
前記薬剤は、(i)樹状細胞に由来する、タイプB自己ペプチドが負荷されたHLA−Eを有するエキソソームであるか、または(ii)タイプB自己ペプチドが負荷されたHLA−Eを有する膜結合性組成物である請求項20に記載の方法。
【請求項27】
前記薬剤は、(i)樹状細胞に由来する、Hsp60spペプチドが負荷されたHLA−Eを有するエキソソームであるか、または(ii)Hsp60spペプチドが負荷されたHLA−Eを有する膜結合性組成物である請求項20に記載の方法。
【請求項28】
前記Hsp60spペプチドは、配列番号2に示す配列を有する連続的なアミノ酸を含んでなる請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記薬剤は、HLA−E/IgG融合タンパク質またはHLA−E/Hsp60spテトラマーである請求項20に記載の方法。
【請求項30】
前記薬剤は、静脈内投与、筋肉内投与または経口投与される請求項20に記載の方法。
【請求項31】
非ヒト患者において、Qa−1依存性CD8+T細胞により抗原活性化Qa−1+T細胞の下方制御を増強する方法であって、(i)Qa−1依存性CD8+T細胞の表面上のT細胞受容体(TCR)と(ii)Qa−1+T細胞の表面上にQa−1により提示されるタイプB自己ペプチドとの間の結合を増強する薬剤の有効量を患者に投与することを含んでなり、それにより患者において抗原活性化Qa−1+T細胞の下方制御を増強する方法。
【請求項32】
前記Qa−1+T細胞はCD4+/Qa−1+T細胞である、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
前記Qa−1+T細胞はCD8+/Qa−1+T細胞である、請求項31に記載の方法。
【請求項34】
前記タイプB自己ペプチドはHsp60spペプチドまたは構造的に関連するペプチドである、請求項31に記載の方法。
【請求項35】
前記タイプB自己ペプチドはモノマーである、請求項31に記載の方法。
【請求項36】
前記薬剤は、(i)樹状細胞に由来する、タイプB自己ペプチドが負荷されたQa−1を有するエキソソームであるか、または(ii)タイプB自己ペプチドが負荷されたQa−1を有する膜結合性組成物である請求項31に記載の方法。
【請求項37】
前記薬剤は、(i)樹状細胞に由来する、Hsp60spペプチドが負荷されたQa−1を有するエキソソームであるか、または(ii)Hsp60spペプチドが負荷されたQa−1を有する膜結合性組成物である請求項31に記載の方法。
【請求項38】
前記Hsp60spペプチドは、配列番号2に示す配列を有する連続的なアミノ酸を含んでなる請求項34または37に記載の方法。
【請求項39】
前記薬剤は、静脈内投与、筋肉内投与または経口投与される請求項31に記載の方法。
【請求項40】
自己免疫疾患、移植片拒絶および細菌感染からなる群より選択される障害に苦しむヒト患者を治療する方法であって、(i)HLA−E拘束性CD8+T細胞の表面上のT細胞受容体(TCR)と(ii)HLA−E+T細胞の表面上にHLA−Eにより提示されるタイプB自己ペプチドとの間の結合を増強する薬剤の治療的有効量を患者に投与することを含んでなり、それにより患者を治療する方法。
【請求項41】
前記HLA−E+T細胞はCD4+/HLA−E+T細胞である、請求項40に記載の方法。
【請求項42】
前記HLA−E+T細胞はCD8+/HLA−E+T細胞である、請求項40に記載の方法。
【請求項43】
前記タイプB自己ペプチドはHsp60spペプチドまたは構造的に関連するペプチドである、請求項40に記載の方法。
【請求項44】
前記タイプB自己ペプチドはモノマーである、請求項40に記載の方法。
【請求項45】
前記自己免疫疾患は、関節リウマチ、多発性硬化症および1型糖尿病からなる群より選択される請求項40に記載の方法。
【請求項46】
前記薬剤は、(i)樹状細胞に由来する、タイプB自己ペプチドが負荷されたHLA−Eを有するエキソソームであるか、または(ii)タイプB自己ペプチドが負荷されたHLA−Eを有する膜結合性組成物である請求項40に記載の方法。
【請求項47】
前記薬剤は、(i)樹状細胞に由来する、Hsp60spペプチドが負荷されたHLA−Eを有するエキソソームであるか、または(ii)Hsp60spペプチドが負荷されたHLA−Eを有する膜結合性組成物である請求項40に記載の方法。
【請求項48】
前記Hsp60spペプチドは、配列番号2に示す配列を有する連続的なアミノ酸を含んでなる請求項43または47に記載の方法。
【請求項49】
前記薬剤はHLA−E/IgG融合タンパク質である、請求項40に記載の方法。
【請求項50】
前記薬剤はHLA−E/Hsp60spテトラマーである請求項40に記載の方法。
【請求項51】
前記薬剤は、静脈内投与、筋肉内投与または経口投与される請求項40に記載の方法。
【請求項52】
自己免疫疾患、移植片拒絶および細菌感染からなる群より選択される障害の発症をヒト患者において阻害する方法であって、(i)HLA−E拘束性CD8+T細胞の表面上のT細胞受容体(TCR)と(ii)HLA−E+T細胞の表面上にHLA−Eにより提示されるタイプB自己ペプチドとの間の結合を増強する薬剤の予防的有効量を患者に投与することを含んでなり、それにより患者を治療する方法。
【請求項53】
前記HLA−E+T細胞はCD4+/HLA−E+T細胞である、請求項52に記載の方法。
【請求項54】
前記HLA−E+T細胞はCD8+/HLA−E+T細胞である、請求項52に記載の方法。
【請求項55】
前記タイプB自己ペプチドはHsp60spペプチドまたは構造的に関連するペプチドである、請求項52に記載の方法。
【請求項56】
前記自己免疫疾患は、関節リウマチ、多発性硬化症、1型糖尿病、円形脱毛症、強直性脊椎炎、抗リン脂質症候群、自己免疫アジソン病、自己免疫溶血性貧血、自己免疫肝炎、自己免疫内耳疾患、自己免疫リンパ球増殖症候群(ALPS)、自己免疫血小板減少性紫斑病(ATP)、ベーチェット病、類天疱瘡、心筋症、セリアックスプルー皮膚炎、慢性疲労症候群免疫欠乏症候群(CFIDS)、慢性炎症性脱脊髄性多発性神経障害、瘢痕性類天疱瘡、寒冷凝集素疾患、CREST症候群、クローン病、ドゴー病、皮膚筋炎、若年性皮膚筋炎、円板状エリテマトーデス、本態性混合性クリオグロブリン血症、繊維筋痛−筋炎、グレーブス病、ギランバレー、橋本甲状腺炎、特発性肺繊維症、特発性血小板減少性紫斑病(ITP)、IGAネフロパシー、若年性関節炎、ループス、メニエール病、混合性結合組織病、重症筋無力症、尋常性天疱瘡、悪性貧血、結節性多発性動脈炎、多発性軟骨炎、多腺症候群、リウマチ性多発性筋痛、多発性筋炎および皮膚筋炎、原発性無ガンマグロブリン血症、原発性胆汁性肝硬変、乾癬、レイノー現象、ライター症候群、リウマチ熱、サルコイドーシス、強皮症、シェーグレン症候群、スティッフマン症候群、高安動脈炎、巨細胞性動脈炎、潰瘍性結腸炎、ブドウ膜炎、血管炎、白斑、またはウェゲネル肉芽腫症である、請求項52に記載の方法。
【請求項57】
前記薬剤は、(i)樹状細胞に由来する、タイプB自己ペプチドが負荷されたHLA−Eを有するエキソソームであるか、または(ii)タイプB自己ペプチドが負荷されたHLA−Eを有する膜結合性組成物である請求項52に記載の方法。
【請求項58】
前記薬剤は、(i)樹状細胞に由来する、Hsp60spペプチドが負荷されたHLA−Eを有するエキソソームであるか、または(ii)Hsp60spペプチドが負荷されたHLA−Eを有する膜結合性組成物である請求項52に記載の方法。
【請求項59】
前記薬剤はHLA−E/IgG融合タンパク質である、請求項52に記載の方法。
【請求項60】
前記薬剤はHLA−E/Hsp60spテトラマーである請求項52に記載の方法。
【請求項61】
前記薬剤は、静脈内投与、筋肉内投与または経口投与される請求項52に記載の方法。
【請求項62】
樹状細胞に由来し、自己ペプチドが負荷されたQa−1を有するエキソソーム。
【請求項63】
前記エキソソームにはタイプB自己ペプチドが負荷されている、請求項62に記載のエキソソーム。
【請求項64】
前記エキソソームは、Hsp60spペプチドまたは構造的に関連するペプチドが負荷されている請求項62に記載のエキソソーム。
【請求項65】
樹状細胞に由来し、自己ペプチドが負荷されたHLA−Eを有するエキソソーム。
【請求項66】
前記エキソソームにはタイプB自己ペプチドが負荷されている、請求項65に記載のエキソソーム。
【請求項67】
前記エキソソームは、Hsp60spペプチドまたは構造的に関連するペプチドが負荷されている請求項65に記載のエキソソーム。
【請求項68】
前記Hsp60spペプチドは、配列番号2に示す配列を有する連続するアミノ酸を含んでなる請求項64または67に記載のエキソソーム。
【請求項69】
Qa−1を有し、タイプB自己ペプチドを含んでなる膜結合性組成物。
【請求項70】
前記タイプB自己ペプチドは、Hsp60spペプチドまたは構造的に関連するペプチドである請求項69に記載の組成物。
【請求項71】
HLA−Eを有し、タイプB自己ペプチドを含んでなる膜結合性組成物。
【請求項72】
前記タイプB自己ペプチドはHsp60spペプチドである請求項71に記載の組成物。
【請求項73】
HLA−E拘束性CD8+T細胞により抗原活性化HLA−E+T細胞の下方制御を阻害する方法であって、HLA−E+T細胞およびCD8+T細胞を、(i)CD8+T細胞の表面上のT細胞受容体(TCR)と(ii)HLA−E+T細胞の表面上にHLA−Eにより提示されるタイプB自己ペプチドとの間の結合を阻害する薬剤と接触させることを含んでなり、それにより抗原活性化HLA−E+T細胞の下方制御を阻害することを含んでなる方法。
【請求項74】
前記HLA−E+T細胞はCD4+/HLA−E+T細胞である、請求項73に記載の方法。
【請求項75】
前記HLA−E+T細胞はCD8+/HLA−E+T細胞である、請求項73に記載の方法。
【請求項76】
前記タイプB自己ペプチドは、熱ショックタンパク質60(Hsp60spペプチド)のリーダー配列である請求項73に記載の方法。
【請求項77】
前記Hsp60spペプチドは、配列番号2に示す配列を有する連続的なアミノ酸を含んでなる請求項76に記載の方法。
【請求項78】
前記薬剤は、タイプB自己ペプチドおよびHLA−Eを含んでなる複合体に特異的に結合する抗体である請求項73に記載の方法。
【請求項79】
前記薬剤は、Hsp60spペプチドおよびHLA−Eを含んでなる複合体に特異的に結合する抗体である請求項73に記載の方法。
【請求項80】
Qa−1依存性CD8+T細胞により抗原活性化Qa−1+T細胞の下方制御を阻害する方法であって、Qa−1+T細胞およびCD8+T細胞を、(i)CD8+T細胞の表面上のT細胞受容体(TCR)と(ii)Qa−1+T細胞の表面上にQa−1により提示されるタイプB自己ペプチドとの間の結合を阻害する薬剤と接触させることを含んでなり、それにより抗原活性化Qa−1+T細胞の下方制御を阻害する方法。
【請求項81】
前記Qa−1+T細胞はCD4+/Qa−1+T細胞である、請求項80に記載の方法。
【請求項82】
前記Qa−1+T細胞はCD8+/Qa−1+T細胞である、請求項80に記載の方法。
【請求項83】
前記タイプB自己ペプチドはHsp60spペプチドまたは構造的に関連するペプチドである、請求項80に記載の方法。
【請求項84】
前記薬剤は、タイプB自己ペプチドおよびQa−1を含んでなる複合体に特異的に結合する抗体である請求項80に記載の方法。
【請求項85】
前記薬剤は、Hsp60spペプチドおよびQa−1を含んでなる複合体に特異的に結合する抗体である請求項80に記載の方法。
【請求項86】
ヒト患者において、HLA−E拘束性CD8+T細胞により抗原活性化HLA−E+T細胞の下方制御を阻害する方法であって、(i)HLA−E拘束性CD8+T細胞の表面上のT細胞受容体(TCR)と(ii)HLA−E+T細胞の表面上にHLA−Eにより提示されるタイプB自己ペプチドとの間の結合を阻害する薬剤の有効量を患者に投与することを含んでなり、それにより患者において抗原活性化HLA−E+T細胞の下方制御を阻害する方法。
【請求項87】
前記HLA−E+T細胞はCD4+/HLA−E+T細胞である、請求項86に記載の方法。
【請求項88】
前記HLA−E+T細胞はCD8+/HLA−E+T細胞である、請求項86に記載の方法。
【請求項89】
前記タイプB自己ペプチドは、Hsp60spペプチドまたは構造的に関連するペプチドである請求項86に記載の方法。
【請求項90】
前記Hsp60spペプチドは、配列番号2に示す配列を有する連続的なアミノ酸を含んでなる請求項89に記載の方法。
【請求項91】
前記薬剤は、タイプB自己ペプチドおよびHLA−Eを含んでなる複合体に特異的に結合する抗体である請求項86に記載の方法。
【請求項92】
前記薬剤は、Hsp60spペプチドおよびHLA−Eを含んでなる複合体に特異的に結合する抗体である請求項86に記載の方法。
【請求項93】
前記薬剤は、静脈内投与、筋肉内投与または経口投与される請求項86に記載の方法。
【請求項94】
過剰なCD8+T細胞に媒介される免疫抑制により特徴付けられる障害に苦しむヒト患者を治療する方法であって、(i)HLA−E拘束性CD8+T細胞の表面上のT細胞受容体(TCR)と(ii)HLA−E+T細胞の表面上にHLA−Eにより提示されるタイプB自己ペプチドとの間の結合を阻害する薬剤の治療的有効量を患者に投与することを含んでなり、それにより患者を治療する方法。
【請求項95】
前記HLA−E+T細胞はCD4+/HLA−E+T細胞である、請求項94に記載の方法。
【請求項96】
前記HLA−E+T細胞はCD8+/HLA−E+T細胞である、請求項94に記載の方法。
【請求項97】
前記タイプB自己ペプチドは、Hsp60spペプチドまたは構造的に関連するペプチドである請求項94に記載の方法。
【請求項98】
前記薬剤は、タイプB自己ペプチドおよびHLA−Eを含んでなる複合体に特異的に結合する抗体である請求項94に記載の方法。
【請求項99】
前記薬剤は、Hsp60spペプチドおよびHLA−Eを含んでなる複合体に特異的に結合する抗体である請求項94に記載の方法。
【請求項100】
前記患者はAIDSに苦しんでいる、請求項94に記載の方法。
【請求項101】
前記患者は腫瘍に苦しんでいる、請求項94に記載の方法。
【請求項102】
前記患者は、腫瘍ワクチンまたは自己T細胞治療により以前に治療を受けている請求項101に記載の方法。
【請求項103】
前記薬剤は、静脈内投与、筋肉内投与または経口投与される請求項94に記載の方法。
【請求項104】
タイプB自己ペプチドおよびQa−1を含んでなる複合体に特異的に結合する単離抗体。
【請求項105】
前記タイプB自己ペプチドはHsp60spペプチドである、請求項104に記載の抗体。
【請求項106】
前記Hsp60spペプチドは、配列番号2に示す配列を有する連続的なアミノ酸を含んでなる請求項105に記載の抗体。
【請求項107】
前記抗体はモノクローナル抗体である、請求項104に記載の抗体。
【請求項108】
タイプB自己ペプチドおよびHLA−Eを含んでなる複合体に特異的に結合する単離抗体。
【請求項109】
前記タイプBペプチドは、Hsp60spペプチドまたは構造的に関連するペプチドである請求項108に記載の抗体。
【請求項110】
前記Hsp60spペプチドは、配列番号2に示す配列を有する連続的なアミノ酸を含んでなる請求項109に記載の抗体。
【請求項111】
前記抗体はモノクローナル抗体である、請求項108に記載の抗体。
【請求項112】
膜結合性または脂質可溶性のHLA−Eおよびそれに結合するタイプB自己ペプチドから本質的になる組成物。
【請求項113】
前記タイプB自己ペプチドは、Hsp60spペプチドまたは構造的に関連するペプチドである請求項112に記載の組成物。
【請求項114】
前記Hsp60spペプチドは、配列番号2に示す配列を有する連続的なアミノ酸を含んでなる請求項113に記載の組成物。
【請求項115】
(i)膜結合性または脂質可溶性のHLA−Eおよびそれに結合するタイプB自己ペプチド、ならびに(ii)薬学的に許容可能なキャリアから本質的になる組成物。
【請求項116】
膜結合性または脂質可溶性のQa−1およびそれに結合するタイプB自己ペプチドから本質的になる組成物。
【請求項117】
前記タイプB自己ペプチドは、Hsp60spペプチドまたは構造的に関連するペプチドである請求項116に記載の組成物。
【請求項118】
前記Hsp60spペプチドは、配列番号2に示す配列を有する連続的なアミノ酸を含んでなる請求項117に記載の組成物。
【請求項119】
本質的に、(i)膜結合性または脂質可溶性のQa−1およびそれに結合する自己ペプチド、ならびに(ii)薬学的に許容可能なキャリアからなる組成物。
【請求項120】
薬学的に許容可能なキャリアおよびQa−1により提示されるタイプB自己ペプチドに特異的に結合する抗体を含んでなる組成物。
【請求項121】
前記タイプB自己ペプチドは、Hsp60spペプチドまたは構造的に関連するペプチドである請求項120に記載の組成物。
【請求項122】
薬学的に許容可能なキャリアおよびHLA−Eにより提示されるタイプB自己ペプチドに特異的に結合する抗体を含んでなる組成物。
【請求項123】
前記タイプB自己ペプチドは、Hsp60spペプチドまたは構造的に関連するペプチドである請求項122に記載の組成物。
【請求項124】
前記Hsp60spペプチドは、配列番号2に示す配列を有する連続的なアミノ酸を含んでなる請求項123に記載の組成物。
【請求項125】
請求項64または請求項67に記載のエキソソームおよび薬学的に許容可能なキャリアを含んでなる組成物。
【請求項126】
請求項69または71に記載の膜結合性組成物および薬学的に許容可能なキャリアを含んでなる組成物。
【請求項127】
CD8+T細胞がQa−1依存性CD8+T細胞であるかどうかを決定する方法であって、CD8+T細胞をQa−1により提示されるタイプB自己ペプチドと接触させることと、CD8+T細胞とタイプB自己ペプチドとの間に結合が生じるかを決定することを含んでなり、結合することはCD8+T細胞がQa−1依存性CD8+T細胞であることを示す方法。
【請求項128】
前記タイプB自己ペプチドは、Hsp60spペプチドまたは構造的に関連するペプチドである請求項127に記載の方法。
【請求項129】
前記Hsp60spペプチドは、配列番号2に示す配列を有する連続的なアミノ酸を含んでなる請求項128に記載の方法。
【請求項130】
前記タイプB自己ペプチドは、(i)樹状細胞に由来し、Qa−1を有するエキソソーム、または(ii)Qa−1を有する膜結合性組成物上に存在するQa−1により提示される請求項127に記載の方法。
【請求項131】
CD8+T細胞がHLA−E拘束性CD8+T細胞であるかどうかを決定する方法であって、CD8+T細胞をHLA−Eにより提示されるタイプB自己ペプチドと接触させることと、CD8+T細胞とタイプB自己ペプチドとの間に結合が生じるかを決定することを含んでなり、結合することはCD8+T細胞がHLA−E拘束性CD8+T細胞であることを示す方法。
【請求項132】
前記タイプB自己ペプチドは、Hsp60spペプチドまたは構造的に関連するペプチドである請求項131に記載の方法。
【請求項133】
前記Hsp60spペプチドは、配列番号2に示す配列を有する連続的なアミノ酸を含んでなる請求項132に記載の方法。
【請求項134】
前記タイプB自己ペプチドは、(i)樹状細胞に由来し、HLA−Eを有するエキソソーム、または(ii)HLA−Eを有する膜結合性組成物上に存在するHLA−Eにより提示される請求項131に記載の方法。
【請求項135】
T細胞含有サンプル中に存在するQa−1依存性CD8+T細胞を単離する方法であって:
(a)タイプB自己ペプチドがサンプル中のQa−1依存性CD8+T細胞と結合することが可能な条件下で、サンプルを固定化されたQa−1に提示されるタイプB自己ペプチドと接触させる工程と;
(b)非結合性のT細胞を除去する工程と;
(c)固定化されたタイプB自己ペプチドから結合性のQa−1依存性CD8+T細胞を分離する工程と
を含んでなり、それによりサンプルからQa−1依存性CD8+T細胞を単離する方法。
【請求項136】
前記タイプB自己ペプチドは、配列番号2に示す熱ショックタンパク質60のシグナルペプチドを含んでなる請求項135に記載の方法。
【請求項137】
T細胞含有サンプル中に存在するHLA−E拘束性CD8+T細胞を単離する方法であって:
(a)タイプB自己ペプチドがサンプル中のHLA−E拘束性CD8+T細胞と結合することが可能な条件下で、サンプルを固定化されたHLA−Eに提示されるタイプB自己ペプチドと接触させる工程と;
(b)非結合性のT細胞を除去する工程と;
(c)固定化されたタイプB自己ペプチドから結合性のHLA−E拘束性CD8+T細胞を分離する工程により、
サンプルからHLA−E拘束性CD8+T細胞を単離することを含んでなる方法。
【請求項138】
前記タイプB自己ペプチドは、配列番号2に示す熱ショックタンパク質60のリーダー配列を含んでなる請求項137に記載の方法。
【請求項139】
Qa−1依存性CD8+T細胞による、中間の結合活性の抗原活性化Qa−1+T細胞の下方制御に対する増強剤としての薬剤を同定する方法であって:
(a)抗原活性化Qa−1+T細胞およびQa−1依存性CD8+T細胞を提供する工程と;
(b)抗原活性化Qa−1+T細胞をQa−1依存性CD8+T細胞と接触させる工程と;
(c)抗原活性化Qa−1+T細胞の下方制御を定量する工程と;
(d)薬剤の存在下において、前記(b)および(c)の工程を繰り返す工程と;
(e)工程(d)において定量された下方制御と、工程(c)において定量された下方制御とを比較する工程と
を含んでなり、工程(d)で定量された下方制御が工程(c)で定量されたものより大きい場合には、その薬剤は、Qa−1依存性CD8+T細胞による中程度の結合活性の抗原活性化Qa−1+T細胞の下方制御に対する増強剤であることを示す方法。
【請求項140】
HLA−E拘束性CD8+T細胞による、中間の結合活性の抗原活性化HLA−E+T細胞の下方制御に対する増強剤としての薬剤を同定する方法であって、
(a)活性化HLA−E+T細胞およびHLA−E拘束性CD8+T細胞を提供する工程と;
(b)活性化HLA−E+T細胞をHLA−E拘束性CD8+T細胞と接触させる工程と;
(c)活性化HLA−E+T細胞の下方制御を定量する工程と;
(d)薬剤の存在下において、前記(b)および(c)の工程を繰り返す工程と;
(e)工程(d)において定量された下方制御と、工程(c)において定量された下方制御とを比較する工程と
を含んでなり、工程(d)で定量された下方制御が工程(c)で定量されたものより大きい場合には、その薬剤は、HLA−E拘束性CD8+T細胞による中間の結合活性の抗原活性化HLA−E+T細胞の下方制御に対する増強剤であることを示す方法。
【請求項141】
Qa−1依存性CD8+T細胞による、中間の結合活性の抗原活性化Qa−1+T細胞の下方制御に対する阻害剤としての薬剤を同定する方法であって:
(a)活性化Qa−1+T細胞およびQa−1依存性CD8+T細胞を提供する工程と;
(b)活性化Qa−1+T細胞をQa−1依存性CD8+T細胞と接触させる工程と;
(c)活性化Qa−1+T細胞の下方制御を定量する工程と;
(d)薬剤の存在下において、前記(b)および(c)の工程を繰り返す工程と;
(e)工程(d)において定量された下方制御と、工程(c)において定量された下方制御とを比較する工程と
を含んでなり、工程(d)で定量された下方制御が工程(c)で定量されたものより小さい場合には、その薬剤は、Qa−1依存性CD8+T細胞による中間の結合活性の抗原活性化Qa−1+T細胞の下方制御に対する阻害剤であることを示す方法。
【請求項142】
HLA−E拘束性CD8+T細胞による、中間の結合活性の抗原活性化HLA−E+T細胞の下方制御に対する阻害剤としての薬剤を同定する方法であって、
(a)活性化HLA−E+T細胞およびHLA−E拘束性CD8+T細胞を提供する工程と;
(b)活性化HLA−E+T細胞をHLA−E拘束性CD8+T細胞と接触させる工程と;
(c)活性化HLA−E+T細胞の下方制御を定量する工程と;
(d)薬剤の存在下において、前記(b)および(c)の工程を繰り返す工程と;
(e)工程(d)において定量された下方制御と、工程(c)において定量された下方制御とを比較する工程と
を含んでなり、工程(d)で定量された下方制御が工程(c)で定量されたものより小さい場合には、その薬剤は、HLA−E拘束性CD8+T細胞による中間の結合活性の抗原活性化HLA−E+T細胞の下方制御に対する阻害剤であることを示す方法。
【請求項143】
前記Qa−1+T細胞はヒトQa−1+T細胞である、請求項139または141に記載の方法。
【請求項144】
前記HLA−E+T細胞はヒトHLA−E+T細胞である、請求項140または142に記載の方法。
【請求項145】
前記薬剤はモノマーペプチドである、請求項140または142に記載の方法。
【請求項146】
前記モノマーペプチドは、P2にメチオニンまたはロイシンを有し、P9にロイシンを有する請求項145に記載の方法。
【請求項147】
HLA−E拘束性CD8+T細胞により抗原活性化HLA−E+T細胞の下方制御を阻害する方法であって、核酸をHLA−E+T細胞またはCD8+T細胞に導入し、(i)CD8+T細胞の表面上のT細胞受容体(TCR)と(ii)HLA−E+T細胞の表面上にHLA−Eにより提示されるタイプB自己ペプチドとの間の結合を阻害することにより、抗原活性化HLA−E+T細胞の下方制御を阻害することを含んでなる方法。
【請求項148】
前記核酸はsiRNAである、請求項145に記載の方法。
【請求項149】
HLA−E拘束性制御性CD8+T細胞を選択的に活性化する方法であって、HLA−E拘束性制御性CD8+T細胞をHLA−E/Hsp60spテトラマーまたはHLA−E/IgG融合タンパク質と接触させることを含んでなり、それによりHLA−E拘束性制御性CD8+T細胞を選択的に活性化する方法。
【請求項150】
前記HLA−E拘束性CD8+T細胞はHLA−E/Hsp60spテトラマーと接触させる、請求項149に記載の方法。
【請求項151】
前記HLA−E拘束性CD8+T細胞はHLA−E/IgG融合タンパク質と接触させる、請求項149に記載の方法。
【請求項152】
抗原活性化HLA−E+T細胞を阻害する方法であって、HLA−E拘束性CD8+T細胞をHLA−E/Hsp60spテトラマーまたはHLA−E/IgG融合タンパク質と接触させることを含んでなり、それによりHLA−E+T細胞を選択的に活性化する方法。
【請求項153】
前記HLA−E拘束性CD8+T細胞はHLA−E/Hsp60spテトラマーと接触させる、請求項152に記載の方法。
【請求項154】
前記HLA−E拘束性CD8+T細胞はHLA−E/IgG融合タンパク質と接触させる、請求項152に記載の方法。
【請求項155】
患者において自己免疫疾患を治療する方法であって、HLA−E拘束性CD8+T細胞を活性化するのに有効な量の薬剤を患者に投与することを含んでなり、それにより患者における活性化HLA−E+T細胞を阻害し、自己免疫疾患を治療する方法。
【請求項156】
前記薬剤は、HLA−E/Hsp60spテトラマーまたはHLA−E/IgG融合タンパク質である請求項155に記載の方法。
【請求項157】
自己免疫疾患治療の有効性を決定する方法であって:
a)治療前の患者から得られる第1のサンプル中の活性化HLA−E+T細胞を定量する工程と;
b)自己免疫疾患治療で患者を治療する工程と;
c)治療後の患者から得られる第2のサンプル中の活性化HLA−E+T細胞を定量する工程と;
d)工程a)およびc)で定量された活性化HLA−E+T細胞のレベルを比較する工程と
を含んでなり、工程a)よりも工程c)で定量されたレベルが低い場合、自己免疫疾患治療が有効であることを示す方法。
【請求項158】
請求項157に記載の方法であって、前記自己免疫疾患は、関節リウマチ、多発性硬化症、1型糖尿病、円形脱毛症、強直性脊椎炎、抗リン脂質症候群、自己免疫アジソン病、自己免疫溶血性貧血、自己免疫肝炎、自己免疫内耳疾患、自己免疫リンパ球増殖症候群(ALPS)、自己免疫血小板減少性紫斑病(ATP)、ベーチェット病、類天疱瘡、心筋症、セリアックスプルー皮膚炎、慢性疲労症候群免疫欠乏症候群(CFIDS)、慢性炎症性脱脊髄性多発性神経障害、瘢痕性類天疱瘡、寒冷凝集素疾患、CREST症候群、クローン病、ドゴー病、皮膚筋炎、若年性皮膚筋炎、円板状エリテマトーデス、本態性混合性クリオグロブリン血症、繊維筋痛−筋炎、グレーブス病、ギランバレー、橋本甲状腺炎、特発性肺繊維症、特発性血小板減少性紫斑病(ITP)、IGAネフロパシー、若年性関節炎、ループス、メニエール病、混合性結合組織病、重症筋無力症、尋常性天疱瘡、悪性貧血、結節性多発性動脈炎、多発性軟骨炎、多腺症候群、リウマチ性多発性筋痛、多発性筋炎および皮膚筋炎、原発性無ガンマグロブリン血症、原発性胆汁性肝硬変、乾癬、レイノー現象、ライター症候群、リウマチ熱、サルコイドーシス、強皮症、シェーグレン症候群、スティッフマン症候群、高安動脈炎、巨細胞性動脈炎、潰瘍性結腸炎、ブドウ膜炎、血管炎、白斑、またはウェゲネル肉芽腫症である方法。
【請求項159】
前記活性化HLA−E+T細胞は、サンプルをHLA−E/Hsp60spテトラマーまたはHLA−E/IgG融合タンパク質と接触させること、およびHLA−E+T細胞のHLA−E/Hsp60spテトラマーまたはHLA−E/IgG融合タンパク質との結合を定量することにより定量される、請求項157に記載の方法。
【請求項160】
前記HLA−E/Hsp60spテトラマーまたはHLA−E/IgG融合タンパク質は固定化される、請求項159に記載の方法。
【請求項161】
前記サンプルは患者の血液または患者のリンパに由来する、請求項157に記載の方法。
【請求項162】
自己免疫疾患を治療するための医薬の製造方法であって:
a)HLA−E拘束性CD8+T細胞と抗原活性化HLA−E+T細胞との間の結合を増強する薬剤を同定する工程と;
b)工程a)で同定された薬剤を薬学的に許容可能なキャリアと混合することにより医薬を製造する工程と
を含んでなる方法。
【請求項163】
請求項162に記載の方法であって、i)抗原活性化HLA−E+T細胞およびHLA−E拘束性CD8+T細胞を提供する工程と;ii)活性化HLA−E+T細胞をHLA−E拘束性CD8+T細胞と接触させる工程と;iii)活性化HLA−E+T細胞の下方制御を定量する工程と;iv)前記工程ii)およびiii)を薬剤の存在下で繰り返す工程と;v)工程iv)において定量された下方制御と工程iii)において定量された下方制御とを比較する工程とにより、前記工程a)における結合を増強する薬剤を同定し、前記工程iv)において定量された下方制御が前記工程iii)において定量されたものよりも大きい場合、薬剤は、HLA−E拘束性CD8+T細胞による抗原活性化HLA−E+T細胞の下方制御を増強すると同定される方法。
【請求項164】
膜結合性HLA−Eまたは脂質可溶性HLA−Eおよびそれらに結合するタイプB自己ペプチドを含んでなるワクチン組成物。
【請求項165】
前記タイプB自己ペプチドは、Hsp60spペプチドまたは構造的に関連するペプチドである請求項164に記載のワクチン組成物。
【請求項166】
前記Hsp60spペプチドは、配列番号2に示す配列を有する連続的なアミノ酸を含んでなる請求項165に記載のワクチン組成物。
【請求項167】
前記タイプB自己ペプチドは、配列番号15に示す配列を有する請求項164に記載のワクチン組成物。
【請求項168】
(i)膜結合性HLA−Eまたは脂質可溶性HLA−Eおよびそれらに結合するタイプB自己ペプチド、ならびに(ii)薬学的に許容可能なキャリアから本質的になるワクチン組成物。
【請求項169】
前記タイプB自己ペプチドは、Hsp60spペプチドまたは構造的に関連するペプチドである請求項168に記載のワクチン組成物。
【請求項170】
前記Hsp60spペプチドは、配列番号2に示す配列を有する連続的なアミノ酸を含んでなる請求項169に記載のワクチン組成物。
【請求項171】
前記タイプB自己ペプチドは、配列番号15に示す配列を有する請求項168に記載のワクチン組成物。
【請求項172】
HLA−Eおよびそれに結合するタイプB自己ペプチドを含んでなるワクチン組成物。
【請求項173】
HLA−E/タイプB自己ペプチドテトラマーを含んでなるワクチン組成物。
【請求項174】
薬学的に許容可能なキャリアを含んでなる、請求項172または173に記載のワクチン組成物。
【請求項175】
前記タイプB自己ペプチドはHsp60spである、請求項172または173に記載のワクチン組成物。
【請求項176】
配列番号2に示す配列を有する単離ペプチド。
【請求項1】
HLA−E拘束性CD8+T細胞により抗原活性化HLA−E+T細胞の下方制御を増強する方法であって、HLA−E+T細胞およびCD8+T細胞を、(i)CD8+T細胞の表面上のT細胞受容体(TCR)と(ii)HLA−E+T細胞の表面上にHLA−Eにより提示されるタイプB自己ペプチドとの間の結合を増強する薬剤と接触させることを含んでなり、それにより抗原活性化HLA−E+T細胞の下方制御を増強する方法。
【請求項2】
前記HLA−E+T細胞はCD4+/HLA−E+T細胞である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記HLA−E+T細胞はCD8+/HLA−E+T細胞である、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記タイプB自己ペプチドは、Hsp60spペプチドまたは構造的に関連するペプチドである請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記タイプB自己ペプチドは、配列番号15に示す配列を有するモノマーである請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記Hsp60spペプチドは、配列番号2に示す配列を有する連続的なアミノ酸を含んでなる請求項4に記載の方法。
【請求項7】
前記薬剤は、樹状細胞に由来する、タイプB自己ペプチドが負荷されたHLA−Eを有するエキソソームである請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記薬剤は、樹状細胞に由来する、Hsp60spペプチドが負荷されたHLA−Eを有するエキソソームである請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記薬剤は、HLA−E/IgG融合タンパク質またはHLA−E/Hsp60spテトラマーである請求項1に記載の方法。
【請求項10】
Qa−1依存性CD8+T細胞により抗原活性化Qa−1+T細胞の下方制御を増強する方法であって、Qa−1+T細胞およびCD8+T細胞を、(i)CD8+T細胞の表面上のT細胞受容体(TCR)と(ii)Qa−1+T細胞の表面上にQa−1により提示されるタイプB自己ペプチドとの間の結合を増強する薬剤と接触させることを含んでなり、それにより抗原活性化Qa−1+T細胞の下方制御を増強する方法。
【請求項11】
前記Qa−1+T細胞はCD4+/Qa−1+T細胞である、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記Qa−1+T細胞はCD8+/Qa−1+T細胞である、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記タイプB自己ペプチドはHsp60spペプチドである、請求項10に記載の方法。
【請求項14】
前記タイプB自己ペプチドはモノマーである、請求項10に記載の方法。
【請求項15】
前記Hsp60spペプチドは、配列番号2に示す配列を有する連続的なアミノ酸を含んでなる請求項13に記載の方法。
【請求項16】
前記薬剤は、樹状細胞に由来する、タイプB自己ペプチドが負荷されたQa−1を有するエキソソームである請求項10に記載の方法。
【請求項17】
前記薬剤は、樹状細胞に由来する、Hsp60spペプチドが負荷されたQa−1を有するエキソソームである請求項10に記載の方法。
【請求項18】
前記Hsp60spペプチドは、配列番号2に示す配列を有する連続的なアミノ酸を含んでなる請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記薬剤はQa−1/IgG融合タンパク質である、請求項10に記載の方法。
【請求項20】
ヒト患者において、HLA−E拘束性CD8+T細胞により抗原活性化HLA−E+T細胞の下方制御を増強する方法であって、(i)HLA−E拘束性CD8+T細胞の表面上のT細胞受容体(TCR)と(ii)HLA−E+T細胞の表面上にHLA−Eにより提示されるタイプB自己ペプチドとの間の結合を増強する薬剤の有効量を患者に投与することを含んでなり、それにより患者において抗原活性化HLA−E+T細胞の下方制御を増強する方法。
【請求項21】
前記HLA−E+T細胞はCD4+/HLA−E+T細胞である、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記HLA−E+T細胞はCD8+/HLA−E+T細胞である、請求項20に記載の方法。
【請求項23】
前記タイプB自己ペプチドは、Hsp60spペプチドまたは構造的に関連するペプチドである請求項20に記載の方法。
【請求項24】
前記タイプB自己ペプチドは、配列番号15に示す配列を有するモノマーである請求項20に記載の方法。
【請求項25】
前記Hsp60spペプチドは、配列番号2に示す配列を有する連続的なアミノ酸を含んでなる請求項23に記載の方法。
【請求項26】
前記薬剤は、(i)樹状細胞に由来する、タイプB自己ペプチドが負荷されたHLA−Eを有するエキソソームであるか、または(ii)タイプB自己ペプチドが負荷されたHLA−Eを有する膜結合性組成物である請求項20に記載の方法。
【請求項27】
前記薬剤は、(i)樹状細胞に由来する、Hsp60spペプチドが負荷されたHLA−Eを有するエキソソームであるか、または(ii)Hsp60spペプチドが負荷されたHLA−Eを有する膜結合性組成物である請求項20に記載の方法。
【請求項28】
前記Hsp60spペプチドは、配列番号2に示す配列を有する連続的なアミノ酸を含んでなる請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記薬剤は、HLA−E/IgG融合タンパク質またはHLA−E/Hsp60spテトラマーである請求項20に記載の方法。
【請求項30】
前記薬剤は、静脈内投与、筋肉内投与または経口投与される請求項20に記載の方法。
【請求項31】
非ヒト患者において、Qa−1依存性CD8+T細胞により抗原活性化Qa−1+T細胞の下方制御を増強する方法であって、(i)Qa−1依存性CD8+T細胞の表面上のT細胞受容体(TCR)と(ii)Qa−1+T細胞の表面上にQa−1により提示されるタイプB自己ペプチドとの間の結合を増強する薬剤の有効量を患者に投与することを含んでなり、それにより患者において抗原活性化Qa−1+T細胞の下方制御を増強する方法。
【請求項32】
前記Qa−1+T細胞はCD4+/Qa−1+T細胞である、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
前記Qa−1+T細胞はCD8+/Qa−1+T細胞である、請求項31に記載の方法。
【請求項34】
前記タイプB自己ペプチドはHsp60spペプチドまたは構造的に関連するペプチドである、請求項31に記載の方法。
【請求項35】
前記タイプB自己ペプチドはモノマーである、請求項31に記載の方法。
【請求項36】
前記薬剤は、(i)樹状細胞に由来する、タイプB自己ペプチドが負荷されたQa−1を有するエキソソームであるか、または(ii)タイプB自己ペプチドが負荷されたQa−1を有する膜結合性組成物である請求項31に記載の方法。
【請求項37】
前記薬剤は、(i)樹状細胞に由来する、Hsp60spペプチドが負荷されたQa−1を有するエキソソームであるか、または(ii)Hsp60spペプチドが負荷されたQa−1を有する膜結合性組成物である請求項31に記載の方法。
【請求項38】
前記Hsp60spペプチドは、配列番号2に示す配列を有する連続的なアミノ酸を含んでなる請求項34または37に記載の方法。
【請求項39】
前記薬剤は、静脈内投与、筋肉内投与または経口投与される請求項31に記載の方法。
【請求項40】
自己免疫疾患、移植片拒絶および細菌感染からなる群より選択される障害に苦しむヒト患者を治療する方法であって、(i)HLA−E拘束性CD8+T細胞の表面上のT細胞受容体(TCR)と(ii)HLA−E+T細胞の表面上にHLA−Eにより提示されるタイプB自己ペプチドとの間の結合を増強する薬剤の治療的有効量を患者に投与することを含んでなり、それにより患者を治療する方法。
【請求項41】
前記HLA−E+T細胞はCD4+/HLA−E+T細胞である、請求項40に記載の方法。
【請求項42】
前記HLA−E+T細胞はCD8+/HLA−E+T細胞である、請求項40に記載の方法。
【請求項43】
前記タイプB自己ペプチドはHsp60spペプチドまたは構造的に関連するペプチドである、請求項40に記載の方法。
【請求項44】
前記タイプB自己ペプチドはモノマーである、請求項40に記載の方法。
【請求項45】
前記自己免疫疾患は、関節リウマチ、多発性硬化症および1型糖尿病からなる群より選択される請求項40に記載の方法。
【請求項46】
前記薬剤は、(i)樹状細胞に由来する、タイプB自己ペプチドが負荷されたHLA−Eを有するエキソソームであるか、または(ii)タイプB自己ペプチドが負荷されたHLA−Eを有する膜結合性組成物である請求項40に記載の方法。
【請求項47】
前記薬剤は、(i)樹状細胞に由来する、Hsp60spペプチドが負荷されたHLA−Eを有するエキソソームであるか、または(ii)Hsp60spペプチドが負荷されたHLA−Eを有する膜結合性組成物である請求項40に記載の方法。
【請求項48】
前記Hsp60spペプチドは、配列番号2に示す配列を有する連続的なアミノ酸を含んでなる請求項43または47に記載の方法。
【請求項49】
前記薬剤はHLA−E/IgG融合タンパク質である、請求項40に記載の方法。
【請求項50】
前記薬剤はHLA−E/Hsp60spテトラマーである請求項40に記載の方法。
【請求項51】
前記薬剤は、静脈内投与、筋肉内投与または経口投与される請求項40に記載の方法。
【請求項52】
自己免疫疾患、移植片拒絶および細菌感染からなる群より選択される障害の発症をヒト患者において阻害する方法であって、(i)HLA−E拘束性CD8+T細胞の表面上のT細胞受容体(TCR)と(ii)HLA−E+T細胞の表面上にHLA−Eにより提示されるタイプB自己ペプチドとの間の結合を増強する薬剤の予防的有効量を患者に投与することを含んでなり、それにより患者を治療する方法。
【請求項53】
前記HLA−E+T細胞はCD4+/HLA−E+T細胞である、請求項52に記載の方法。
【請求項54】
前記HLA−E+T細胞はCD8+/HLA−E+T細胞である、請求項52に記載の方法。
【請求項55】
前記タイプB自己ペプチドはHsp60spペプチドまたは構造的に関連するペプチドである、請求項52に記載の方法。
【請求項56】
前記自己免疫疾患は、関節リウマチ、多発性硬化症、1型糖尿病、円形脱毛症、強直性脊椎炎、抗リン脂質症候群、自己免疫アジソン病、自己免疫溶血性貧血、自己免疫肝炎、自己免疫内耳疾患、自己免疫リンパ球増殖症候群(ALPS)、自己免疫血小板減少性紫斑病(ATP)、ベーチェット病、類天疱瘡、心筋症、セリアックスプルー皮膚炎、慢性疲労症候群免疫欠乏症候群(CFIDS)、慢性炎症性脱脊髄性多発性神経障害、瘢痕性類天疱瘡、寒冷凝集素疾患、CREST症候群、クローン病、ドゴー病、皮膚筋炎、若年性皮膚筋炎、円板状エリテマトーデス、本態性混合性クリオグロブリン血症、繊維筋痛−筋炎、グレーブス病、ギランバレー、橋本甲状腺炎、特発性肺繊維症、特発性血小板減少性紫斑病(ITP)、IGAネフロパシー、若年性関節炎、ループス、メニエール病、混合性結合組織病、重症筋無力症、尋常性天疱瘡、悪性貧血、結節性多発性動脈炎、多発性軟骨炎、多腺症候群、リウマチ性多発性筋痛、多発性筋炎および皮膚筋炎、原発性無ガンマグロブリン血症、原発性胆汁性肝硬変、乾癬、レイノー現象、ライター症候群、リウマチ熱、サルコイドーシス、強皮症、シェーグレン症候群、スティッフマン症候群、高安動脈炎、巨細胞性動脈炎、潰瘍性結腸炎、ブドウ膜炎、血管炎、白斑、またはウェゲネル肉芽腫症である、請求項52に記載の方法。
【請求項57】
前記薬剤は、(i)樹状細胞に由来する、タイプB自己ペプチドが負荷されたHLA−Eを有するエキソソームであるか、または(ii)タイプB自己ペプチドが負荷されたHLA−Eを有する膜結合性組成物である請求項52に記載の方法。
【請求項58】
前記薬剤は、(i)樹状細胞に由来する、Hsp60spペプチドが負荷されたHLA−Eを有するエキソソームであるか、または(ii)Hsp60spペプチドが負荷されたHLA−Eを有する膜結合性組成物である請求項52に記載の方法。
【請求項59】
前記薬剤はHLA−E/IgG融合タンパク質である、請求項52に記載の方法。
【請求項60】
前記薬剤はHLA−E/Hsp60spテトラマーである請求項52に記載の方法。
【請求項61】
前記薬剤は、静脈内投与、筋肉内投与または経口投与される請求項52に記載の方法。
【請求項62】
樹状細胞に由来し、自己ペプチドが負荷されたQa−1を有するエキソソーム。
【請求項63】
前記エキソソームにはタイプB自己ペプチドが負荷されている、請求項62に記載のエキソソーム。
【請求項64】
前記エキソソームは、Hsp60spペプチドまたは構造的に関連するペプチドが負荷されている請求項62に記載のエキソソーム。
【請求項65】
樹状細胞に由来し、自己ペプチドが負荷されたHLA−Eを有するエキソソーム。
【請求項66】
前記エキソソームにはタイプB自己ペプチドが負荷されている、請求項65に記載のエキソソーム。
【請求項67】
前記エキソソームは、Hsp60spペプチドまたは構造的に関連するペプチドが負荷されている請求項65に記載のエキソソーム。
【請求項68】
前記Hsp60spペプチドは、配列番号2に示す配列を有する連続するアミノ酸を含んでなる請求項64または67に記載のエキソソーム。
【請求項69】
Qa−1を有し、タイプB自己ペプチドを含んでなる膜結合性組成物。
【請求項70】
前記タイプB自己ペプチドは、Hsp60spペプチドまたは構造的に関連するペプチドである請求項69に記載の組成物。
【請求項71】
HLA−Eを有し、タイプB自己ペプチドを含んでなる膜結合性組成物。
【請求項72】
前記タイプB自己ペプチドはHsp60spペプチドである請求項71に記載の組成物。
【請求項73】
HLA−E拘束性CD8+T細胞により抗原活性化HLA−E+T細胞の下方制御を阻害する方法であって、HLA−E+T細胞およびCD8+T細胞を、(i)CD8+T細胞の表面上のT細胞受容体(TCR)と(ii)HLA−E+T細胞の表面上にHLA−Eにより提示されるタイプB自己ペプチドとの間の結合を阻害する薬剤と接触させることを含んでなり、それにより抗原活性化HLA−E+T細胞の下方制御を阻害することを含んでなる方法。
【請求項74】
前記HLA−E+T細胞はCD4+/HLA−E+T細胞である、請求項73に記載の方法。
【請求項75】
前記HLA−E+T細胞はCD8+/HLA−E+T細胞である、請求項73に記載の方法。
【請求項76】
前記タイプB自己ペプチドは、熱ショックタンパク質60(Hsp60spペプチド)のリーダー配列である請求項73に記載の方法。
【請求項77】
前記Hsp60spペプチドは、配列番号2に示す配列を有する連続的なアミノ酸を含んでなる請求項76に記載の方法。
【請求項78】
前記薬剤は、タイプB自己ペプチドおよびHLA−Eを含んでなる複合体に特異的に結合する抗体である請求項73に記載の方法。
【請求項79】
前記薬剤は、Hsp60spペプチドおよびHLA−Eを含んでなる複合体に特異的に結合する抗体である請求項73に記載の方法。
【請求項80】
Qa−1依存性CD8+T細胞により抗原活性化Qa−1+T細胞の下方制御を阻害する方法であって、Qa−1+T細胞およびCD8+T細胞を、(i)CD8+T細胞の表面上のT細胞受容体(TCR)と(ii)Qa−1+T細胞の表面上にQa−1により提示されるタイプB自己ペプチドとの間の結合を阻害する薬剤と接触させることを含んでなり、それにより抗原活性化Qa−1+T細胞の下方制御を阻害する方法。
【請求項81】
前記Qa−1+T細胞はCD4+/Qa−1+T細胞である、請求項80に記載の方法。
【請求項82】
前記Qa−1+T細胞はCD8+/Qa−1+T細胞である、請求項80に記載の方法。
【請求項83】
前記タイプB自己ペプチドはHsp60spペプチドまたは構造的に関連するペプチドである、請求項80に記載の方法。
【請求項84】
前記薬剤は、タイプB自己ペプチドおよびQa−1を含んでなる複合体に特異的に結合する抗体である請求項80に記載の方法。
【請求項85】
前記薬剤は、Hsp60spペプチドおよびQa−1を含んでなる複合体に特異的に結合する抗体である請求項80に記載の方法。
【請求項86】
ヒト患者において、HLA−E拘束性CD8+T細胞により抗原活性化HLA−E+T細胞の下方制御を阻害する方法であって、(i)HLA−E拘束性CD8+T細胞の表面上のT細胞受容体(TCR)と(ii)HLA−E+T細胞の表面上にHLA−Eにより提示されるタイプB自己ペプチドとの間の結合を阻害する薬剤の有効量を患者に投与することを含んでなり、それにより患者において抗原活性化HLA−E+T細胞の下方制御を阻害する方法。
【請求項87】
前記HLA−E+T細胞はCD4+/HLA−E+T細胞である、請求項86に記載の方法。
【請求項88】
前記HLA−E+T細胞はCD8+/HLA−E+T細胞である、請求項86に記載の方法。
【請求項89】
前記タイプB自己ペプチドは、Hsp60spペプチドまたは構造的に関連するペプチドである請求項86に記載の方法。
【請求項90】
前記Hsp60spペプチドは、配列番号2に示す配列を有する連続的なアミノ酸を含んでなる請求項89に記載の方法。
【請求項91】
前記薬剤は、タイプB自己ペプチドおよびHLA−Eを含んでなる複合体に特異的に結合する抗体である請求項86に記載の方法。
【請求項92】
前記薬剤は、Hsp60spペプチドおよびHLA−Eを含んでなる複合体に特異的に結合する抗体である請求項86に記載の方法。
【請求項93】
前記薬剤は、静脈内投与、筋肉内投与または経口投与される請求項86に記載の方法。
【請求項94】
過剰なCD8+T細胞に媒介される免疫抑制により特徴付けられる障害に苦しむヒト患者を治療する方法であって、(i)HLA−E拘束性CD8+T細胞の表面上のT細胞受容体(TCR)と(ii)HLA−E+T細胞の表面上にHLA−Eにより提示されるタイプB自己ペプチドとの間の結合を阻害する薬剤の治療的有効量を患者に投与することを含んでなり、それにより患者を治療する方法。
【請求項95】
前記HLA−E+T細胞はCD4+/HLA−E+T細胞である、請求項94に記載の方法。
【請求項96】
前記HLA−E+T細胞はCD8+/HLA−E+T細胞である、請求項94に記載の方法。
【請求項97】
前記タイプB自己ペプチドは、Hsp60spペプチドまたは構造的に関連するペプチドである請求項94に記載の方法。
【請求項98】
前記薬剤は、タイプB自己ペプチドおよびHLA−Eを含んでなる複合体に特異的に結合する抗体である請求項94に記載の方法。
【請求項99】
前記薬剤は、Hsp60spペプチドおよびHLA−Eを含んでなる複合体に特異的に結合する抗体である請求項94に記載の方法。
【請求項100】
前記患者はAIDSに苦しんでいる、請求項94に記載の方法。
【請求項101】
前記患者は腫瘍に苦しんでいる、請求項94に記載の方法。
【請求項102】
前記患者は、腫瘍ワクチンまたは自己T細胞治療により以前に治療を受けている請求項101に記載の方法。
【請求項103】
前記薬剤は、静脈内投与、筋肉内投与または経口投与される請求項94に記載の方法。
【請求項104】
タイプB自己ペプチドおよびQa−1を含んでなる複合体に特異的に結合する単離抗体。
【請求項105】
前記タイプB自己ペプチドはHsp60spペプチドである、請求項104に記載の抗体。
【請求項106】
前記Hsp60spペプチドは、配列番号2に示す配列を有する連続的なアミノ酸を含んでなる請求項105に記載の抗体。
【請求項107】
前記抗体はモノクローナル抗体である、請求項104に記載の抗体。
【請求項108】
タイプB自己ペプチドおよびHLA−Eを含んでなる複合体に特異的に結合する単離抗体。
【請求項109】
前記タイプBペプチドは、Hsp60spペプチドまたは構造的に関連するペプチドである請求項108に記載の抗体。
【請求項110】
前記Hsp60spペプチドは、配列番号2に示す配列を有する連続的なアミノ酸を含んでなる請求項109に記載の抗体。
【請求項111】
前記抗体はモノクローナル抗体である、請求項108に記載の抗体。
【請求項112】
膜結合性または脂質可溶性のHLA−Eおよびそれに結合するタイプB自己ペプチドから本質的になる組成物。
【請求項113】
前記タイプB自己ペプチドは、Hsp60spペプチドまたは構造的に関連するペプチドである請求項112に記載の組成物。
【請求項114】
前記Hsp60spペプチドは、配列番号2に示す配列を有する連続的なアミノ酸を含んでなる請求項113に記載の組成物。
【請求項115】
(i)膜結合性または脂質可溶性のHLA−Eおよびそれに結合するタイプB自己ペプチド、ならびに(ii)薬学的に許容可能なキャリアから本質的になる組成物。
【請求項116】
膜結合性または脂質可溶性のQa−1およびそれに結合するタイプB自己ペプチドから本質的になる組成物。
【請求項117】
前記タイプB自己ペプチドは、Hsp60spペプチドまたは構造的に関連するペプチドである請求項116に記載の組成物。
【請求項118】
前記Hsp60spペプチドは、配列番号2に示す配列を有する連続的なアミノ酸を含んでなる請求項117に記載の組成物。
【請求項119】
本質的に、(i)膜結合性または脂質可溶性のQa−1およびそれに結合する自己ペプチド、ならびに(ii)薬学的に許容可能なキャリアからなる組成物。
【請求項120】
薬学的に許容可能なキャリアおよびQa−1により提示されるタイプB自己ペプチドに特異的に結合する抗体を含んでなる組成物。
【請求項121】
前記タイプB自己ペプチドは、Hsp60spペプチドまたは構造的に関連するペプチドである請求項120に記載の組成物。
【請求項122】
薬学的に許容可能なキャリアおよびHLA−Eにより提示されるタイプB自己ペプチドに特異的に結合する抗体を含んでなる組成物。
【請求項123】
前記タイプB自己ペプチドは、Hsp60spペプチドまたは構造的に関連するペプチドである請求項122に記載の組成物。
【請求項124】
前記Hsp60spペプチドは、配列番号2に示す配列を有する連続的なアミノ酸を含んでなる請求項123に記載の組成物。
【請求項125】
請求項64または請求項67に記載のエキソソームおよび薬学的に許容可能なキャリアを含んでなる組成物。
【請求項126】
請求項69または71に記載の膜結合性組成物および薬学的に許容可能なキャリアを含んでなる組成物。
【請求項127】
CD8+T細胞がQa−1依存性CD8+T細胞であるかどうかを決定する方法であって、CD8+T細胞をQa−1により提示されるタイプB自己ペプチドと接触させることと、CD8+T細胞とタイプB自己ペプチドとの間に結合が生じるかを決定することを含んでなり、結合することはCD8+T細胞がQa−1依存性CD8+T細胞であることを示す方法。
【請求項128】
前記タイプB自己ペプチドは、Hsp60spペプチドまたは構造的に関連するペプチドである請求項127に記載の方法。
【請求項129】
前記Hsp60spペプチドは、配列番号2に示す配列を有する連続的なアミノ酸を含んでなる請求項128に記載の方法。
【請求項130】
前記タイプB自己ペプチドは、(i)樹状細胞に由来し、Qa−1を有するエキソソーム、または(ii)Qa−1を有する膜結合性組成物上に存在するQa−1により提示される請求項127に記載の方法。
【請求項131】
CD8+T細胞がHLA−E拘束性CD8+T細胞であるかどうかを決定する方法であって、CD8+T細胞をHLA−Eにより提示されるタイプB自己ペプチドと接触させることと、CD8+T細胞とタイプB自己ペプチドとの間に結合が生じるかを決定することを含んでなり、結合することはCD8+T細胞がHLA−E拘束性CD8+T細胞であることを示す方法。
【請求項132】
前記タイプB自己ペプチドは、Hsp60spペプチドまたは構造的に関連するペプチドである請求項131に記載の方法。
【請求項133】
前記Hsp60spペプチドは、配列番号2に示す配列を有する連続的なアミノ酸を含んでなる請求項132に記載の方法。
【請求項134】
前記タイプB自己ペプチドは、(i)樹状細胞に由来し、HLA−Eを有するエキソソーム、または(ii)HLA−Eを有する膜結合性組成物上に存在するHLA−Eにより提示される請求項131に記載の方法。
【請求項135】
T細胞含有サンプル中に存在するQa−1依存性CD8+T細胞を単離する方法であって:
(a)タイプB自己ペプチドがサンプル中のQa−1依存性CD8+T細胞と結合することが可能な条件下で、サンプルを固定化されたQa−1に提示されるタイプB自己ペプチドと接触させる工程と;
(b)非結合性のT細胞を除去する工程と;
(c)固定化されたタイプB自己ペプチドから結合性のQa−1依存性CD8+T細胞を分離する工程と
を含んでなり、それによりサンプルからQa−1依存性CD8+T細胞を単離する方法。
【請求項136】
前記タイプB自己ペプチドは、配列番号2に示す熱ショックタンパク質60のシグナルペプチドを含んでなる請求項135に記載の方法。
【請求項137】
T細胞含有サンプル中に存在するHLA−E拘束性CD8+T細胞を単離する方法であって:
(a)タイプB自己ペプチドがサンプル中のHLA−E拘束性CD8+T細胞と結合することが可能な条件下で、サンプルを固定化されたHLA−Eに提示されるタイプB自己ペプチドと接触させる工程と;
(b)非結合性のT細胞を除去する工程と;
(c)固定化されたタイプB自己ペプチドから結合性のHLA−E拘束性CD8+T細胞を分離する工程により、
サンプルからHLA−E拘束性CD8+T細胞を単離することを含んでなる方法。
【請求項138】
前記タイプB自己ペプチドは、配列番号2に示す熱ショックタンパク質60のリーダー配列を含んでなる請求項137に記載の方法。
【請求項139】
Qa−1依存性CD8+T細胞による、中間の結合活性の抗原活性化Qa−1+T細胞の下方制御に対する増強剤としての薬剤を同定する方法であって:
(a)抗原活性化Qa−1+T細胞およびQa−1依存性CD8+T細胞を提供する工程と;
(b)抗原活性化Qa−1+T細胞をQa−1依存性CD8+T細胞と接触させる工程と;
(c)抗原活性化Qa−1+T細胞の下方制御を定量する工程と;
(d)薬剤の存在下において、前記(b)および(c)の工程を繰り返す工程と;
(e)工程(d)において定量された下方制御と、工程(c)において定量された下方制御とを比較する工程と
を含んでなり、工程(d)で定量された下方制御が工程(c)で定量されたものより大きい場合には、その薬剤は、Qa−1依存性CD8+T細胞による中程度の結合活性の抗原活性化Qa−1+T細胞の下方制御に対する増強剤であることを示す方法。
【請求項140】
HLA−E拘束性CD8+T細胞による、中間の結合活性の抗原活性化HLA−E+T細胞の下方制御に対する増強剤としての薬剤を同定する方法であって、
(a)活性化HLA−E+T細胞およびHLA−E拘束性CD8+T細胞を提供する工程と;
(b)活性化HLA−E+T細胞をHLA−E拘束性CD8+T細胞と接触させる工程と;
(c)活性化HLA−E+T細胞の下方制御を定量する工程と;
(d)薬剤の存在下において、前記(b)および(c)の工程を繰り返す工程と;
(e)工程(d)において定量された下方制御と、工程(c)において定量された下方制御とを比較する工程と
を含んでなり、工程(d)で定量された下方制御が工程(c)で定量されたものより大きい場合には、その薬剤は、HLA−E拘束性CD8+T細胞による中間の結合活性の抗原活性化HLA−E+T細胞の下方制御に対する増強剤であることを示す方法。
【請求項141】
Qa−1依存性CD8+T細胞による、中間の結合活性の抗原活性化Qa−1+T細胞の下方制御に対する阻害剤としての薬剤を同定する方法であって:
(a)活性化Qa−1+T細胞およびQa−1依存性CD8+T細胞を提供する工程と;
(b)活性化Qa−1+T細胞をQa−1依存性CD8+T細胞と接触させる工程と;
(c)活性化Qa−1+T細胞の下方制御を定量する工程と;
(d)薬剤の存在下において、前記(b)および(c)の工程を繰り返す工程と;
(e)工程(d)において定量された下方制御と、工程(c)において定量された下方制御とを比較する工程と
を含んでなり、工程(d)で定量された下方制御が工程(c)で定量されたものより小さい場合には、その薬剤は、Qa−1依存性CD8+T細胞による中間の結合活性の抗原活性化Qa−1+T細胞の下方制御に対する阻害剤であることを示す方法。
【請求項142】
HLA−E拘束性CD8+T細胞による、中間の結合活性の抗原活性化HLA−E+T細胞の下方制御に対する阻害剤としての薬剤を同定する方法であって、
(a)活性化HLA−E+T細胞およびHLA−E拘束性CD8+T細胞を提供する工程と;
(b)活性化HLA−E+T細胞をHLA−E拘束性CD8+T細胞と接触させる工程と;
(c)活性化HLA−E+T細胞の下方制御を定量する工程と;
(d)薬剤の存在下において、前記(b)および(c)の工程を繰り返す工程と;
(e)工程(d)において定量された下方制御と、工程(c)において定量された下方制御とを比較する工程と
を含んでなり、工程(d)で定量された下方制御が工程(c)で定量されたものより小さい場合には、その薬剤は、HLA−E拘束性CD8+T細胞による中間の結合活性の抗原活性化HLA−E+T細胞の下方制御に対する阻害剤であることを示す方法。
【請求項143】
前記Qa−1+T細胞はヒトQa−1+T細胞である、請求項139または141に記載の方法。
【請求項144】
前記HLA−E+T細胞はヒトHLA−E+T細胞である、請求項140または142に記載の方法。
【請求項145】
前記薬剤はモノマーペプチドである、請求項140または142に記載の方法。
【請求項146】
前記モノマーペプチドは、P2にメチオニンまたはロイシンを有し、P9にロイシンを有する請求項145に記載の方法。
【請求項147】
HLA−E拘束性CD8+T細胞により抗原活性化HLA−E+T細胞の下方制御を阻害する方法であって、核酸をHLA−E+T細胞またはCD8+T細胞に導入し、(i)CD8+T細胞の表面上のT細胞受容体(TCR)と(ii)HLA−E+T細胞の表面上にHLA−Eにより提示されるタイプB自己ペプチドとの間の結合を阻害することにより、抗原活性化HLA−E+T細胞の下方制御を阻害することを含んでなる方法。
【請求項148】
前記核酸はsiRNAである、請求項145に記載の方法。
【請求項149】
HLA−E拘束性制御性CD8+T細胞を選択的に活性化する方法であって、HLA−E拘束性制御性CD8+T細胞をHLA−E/Hsp60spテトラマーまたはHLA−E/IgG融合タンパク質と接触させることを含んでなり、それによりHLA−E拘束性制御性CD8+T細胞を選択的に活性化する方法。
【請求項150】
前記HLA−E拘束性CD8+T細胞はHLA−E/Hsp60spテトラマーと接触させる、請求項149に記載の方法。
【請求項151】
前記HLA−E拘束性CD8+T細胞はHLA−E/IgG融合タンパク質と接触させる、請求項149に記載の方法。
【請求項152】
抗原活性化HLA−E+T細胞を阻害する方法であって、HLA−E拘束性CD8+T細胞をHLA−E/Hsp60spテトラマーまたはHLA−E/IgG融合タンパク質と接触させることを含んでなり、それによりHLA−E+T細胞を選択的に活性化する方法。
【請求項153】
前記HLA−E拘束性CD8+T細胞はHLA−E/Hsp60spテトラマーと接触させる、請求項152に記載の方法。
【請求項154】
前記HLA−E拘束性CD8+T細胞はHLA−E/IgG融合タンパク質と接触させる、請求項152に記載の方法。
【請求項155】
患者において自己免疫疾患を治療する方法であって、HLA−E拘束性CD8+T細胞を活性化するのに有効な量の薬剤を患者に投与することを含んでなり、それにより患者における活性化HLA−E+T細胞を阻害し、自己免疫疾患を治療する方法。
【請求項156】
前記薬剤は、HLA−E/Hsp60spテトラマーまたはHLA−E/IgG融合タンパク質である請求項155に記載の方法。
【請求項157】
自己免疫疾患治療の有効性を決定する方法であって:
a)治療前の患者から得られる第1のサンプル中の活性化HLA−E+T細胞を定量する工程と;
b)自己免疫疾患治療で患者を治療する工程と;
c)治療後の患者から得られる第2のサンプル中の活性化HLA−E+T細胞を定量する工程と;
d)工程a)およびc)で定量された活性化HLA−E+T細胞のレベルを比較する工程と
を含んでなり、工程a)よりも工程c)で定量されたレベルが低い場合、自己免疫疾患治療が有効であることを示す方法。
【請求項158】
請求項157に記載の方法であって、前記自己免疫疾患は、関節リウマチ、多発性硬化症、1型糖尿病、円形脱毛症、強直性脊椎炎、抗リン脂質症候群、自己免疫アジソン病、自己免疫溶血性貧血、自己免疫肝炎、自己免疫内耳疾患、自己免疫リンパ球増殖症候群(ALPS)、自己免疫血小板減少性紫斑病(ATP)、ベーチェット病、類天疱瘡、心筋症、セリアックスプルー皮膚炎、慢性疲労症候群免疫欠乏症候群(CFIDS)、慢性炎症性脱脊髄性多発性神経障害、瘢痕性類天疱瘡、寒冷凝集素疾患、CREST症候群、クローン病、ドゴー病、皮膚筋炎、若年性皮膚筋炎、円板状エリテマトーデス、本態性混合性クリオグロブリン血症、繊維筋痛−筋炎、グレーブス病、ギランバレー、橋本甲状腺炎、特発性肺繊維症、特発性血小板減少性紫斑病(ITP)、IGAネフロパシー、若年性関節炎、ループス、メニエール病、混合性結合組織病、重症筋無力症、尋常性天疱瘡、悪性貧血、結節性多発性動脈炎、多発性軟骨炎、多腺症候群、リウマチ性多発性筋痛、多発性筋炎および皮膚筋炎、原発性無ガンマグロブリン血症、原発性胆汁性肝硬変、乾癬、レイノー現象、ライター症候群、リウマチ熱、サルコイドーシス、強皮症、シェーグレン症候群、スティッフマン症候群、高安動脈炎、巨細胞性動脈炎、潰瘍性結腸炎、ブドウ膜炎、血管炎、白斑、またはウェゲネル肉芽腫症である方法。
【請求項159】
前記活性化HLA−E+T細胞は、サンプルをHLA−E/Hsp60spテトラマーまたはHLA−E/IgG融合タンパク質と接触させること、およびHLA−E+T細胞のHLA−E/Hsp60spテトラマーまたはHLA−E/IgG融合タンパク質との結合を定量することにより定量される、請求項157に記載の方法。
【請求項160】
前記HLA−E/Hsp60spテトラマーまたはHLA−E/IgG融合タンパク質は固定化される、請求項159に記載の方法。
【請求項161】
前記サンプルは患者の血液または患者のリンパに由来する、請求項157に記載の方法。
【請求項162】
自己免疫疾患を治療するための医薬の製造方法であって:
a)HLA−E拘束性CD8+T細胞と抗原活性化HLA−E+T細胞との間の結合を増強する薬剤を同定する工程と;
b)工程a)で同定された薬剤を薬学的に許容可能なキャリアと混合することにより医薬を製造する工程と
を含んでなる方法。
【請求項163】
請求項162に記載の方法であって、i)抗原活性化HLA−E+T細胞およびHLA−E拘束性CD8+T細胞を提供する工程と;ii)活性化HLA−E+T細胞をHLA−E拘束性CD8+T細胞と接触させる工程と;iii)活性化HLA−E+T細胞の下方制御を定量する工程と;iv)前記工程ii)およびiii)を薬剤の存在下で繰り返す工程と;v)工程iv)において定量された下方制御と工程iii)において定量された下方制御とを比較する工程とにより、前記工程a)における結合を増強する薬剤を同定し、前記工程iv)において定量された下方制御が前記工程iii)において定量されたものよりも大きい場合、薬剤は、HLA−E拘束性CD8+T細胞による抗原活性化HLA−E+T細胞の下方制御を増強すると同定される方法。
【請求項164】
膜結合性HLA−Eまたは脂質可溶性HLA−Eおよびそれらに結合するタイプB自己ペプチドを含んでなるワクチン組成物。
【請求項165】
前記タイプB自己ペプチドは、Hsp60spペプチドまたは構造的に関連するペプチドである請求項164に記載のワクチン組成物。
【請求項166】
前記Hsp60spペプチドは、配列番号2に示す配列を有する連続的なアミノ酸を含んでなる請求項165に記載のワクチン組成物。
【請求項167】
前記タイプB自己ペプチドは、配列番号15に示す配列を有する請求項164に記載のワクチン組成物。
【請求項168】
(i)膜結合性HLA−Eまたは脂質可溶性HLA−Eおよびそれらに結合するタイプB自己ペプチド、ならびに(ii)薬学的に許容可能なキャリアから本質的になるワクチン組成物。
【請求項169】
前記タイプB自己ペプチドは、Hsp60spペプチドまたは構造的に関連するペプチドである請求項168に記載のワクチン組成物。
【請求項170】
前記Hsp60spペプチドは、配列番号2に示す配列を有する連続的なアミノ酸を含んでなる請求項169に記載のワクチン組成物。
【請求項171】
前記タイプB自己ペプチドは、配列番号15に示す配列を有する請求項168に記載のワクチン組成物。
【請求項172】
HLA−Eおよびそれに結合するタイプB自己ペプチドを含んでなるワクチン組成物。
【請求項173】
HLA−E/タイプB自己ペプチドテトラマーを含んでなるワクチン組成物。
【請求項174】
薬学的に許容可能なキャリアを含んでなる、請求項172または173に記載のワクチン組成物。
【請求項175】
前記タイプB自己ペプチドはHsp60spである、請求項172または173に記載のワクチン組成物。
【請求項176】
配列番号2に示す配列を有する単離ペプチド。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15A】
【図15B】
【図15C】
【図15D】
【図16】
【図17A】
【図17B】
【図18A】
【図18B】
【図19】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15A】
【図15B】
【図15C】
【図15D】
【図16】
【図17A】
【図17B】
【図18A】
【図18B】
【図19】
【公表番号】特表2010−519256(P2010−519256A)
【公表日】平成22年6月3日(2010.6.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−550604(P2009−550604)
【出願日】平成20年2月22日(2008.2.22)
【国際出願番号】PCT/US2008/002391
【国際公開番号】WO2008/103471
【国際公開日】平成20年8月28日(2008.8.28)
【出願人】(592104782)ザ・トラスティーズ・オブ・コランビア・ユニバーシティー・イン・ザ・シティー・オブ・ニューヨーク (21)
【氏名又は名称原語表記】THE TRUSTEES OF COLUMBIA UNIVERSITY IN THE CITY OF NEW YORK
【Fターム(参考)】
【公表日】平成22年6月3日(2010.6.3)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年2月22日(2008.2.22)
【国際出願番号】PCT/US2008/002391
【国際公開番号】WO2008/103471
【国際公開日】平成20年8月28日(2008.8.28)
【出願人】(592104782)ザ・トラスティーズ・オブ・コランビア・ユニバーシティー・イン・ザ・シティー・オブ・ニューヨーク (21)
【氏名又は名称原語表記】THE TRUSTEES OF COLUMBIA UNIVERSITY IN THE CITY OF NEW YORK
【Fターム(参考)】
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