説明

免震すべり支承装置用すべり部材

【課題】本発明は、極めて低いレベルの摩擦係数を有し、圧縮強度が高く、潤滑剤を保持させた際に圧縮強度の低下の少ない免震すべり支承装置用すべり部材を得ることを課題とする。
【解決手段】アラミド繊維とフッ素樹脂とを成分とする複合体を積層してなる複数の積層体12,13と、これらの積層体12,13の間に設けられた耐熱性メッシユ状補強材14とを具備することを特徴とする免震すべり支承装置用すべり部材11。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ビル、橋梁等の大型建造物の下部側に取り付けられる低摩擦性の免震すべり支承装置用すべり部材に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、免震すべり支承装置用すべり部材(以下、すべり部材と呼ぶ)は、ビル、橋梁のような建造物、各種工業プラント中の大型構造物等に広く使用されている。すべり部材1は、例えば図5に示すように、ビルなどの上部構造体3と基礎部分である下部構造体4の間に上部すべり部材保持プレート5、相手材6を夫々介して対向するように設置されて使用される。
【0003】
前記すべり部材1の機能は、次の通りである。即ち、地震が起きると下部構造体4に水平荷重が加わる。この水平荷重は、対向して配置された上部すべり部材保持プレート5、相手材6間のすべり部材1の摺動作用によって低減され、上部構造体3に伝達される。このとき、上部構造体3に伝達される水平荷重は、上部構造体3による荷重に免震すべり支承装置のすべり部材1の摩擦係数を乗じた値である。従って、すべり部材の摩擦係数は、可能な限り低いことが望ましい。又、すべり部材1は、大型建造物を支持するため圧縮強度の大きいことも要求される。以上のような理由により、従来、すべり部材としては、摩擦係数が低く、その値が0.07〜0.15のレベルにある四フッ化エチレン樹脂などのフッ素系材料が使用されてきた。
【0004】
しかしながら、近年、建造物、免震装置設計の自由度の増大、大地震時の信頼性を向上するという観点から、下記の1)〜3)の要件を満足するすべり部材が要求されている。
1)免震装置用すべり部材に対する摩擦係数として前記四フッ化エチレン樹脂の摩擦係数レベルを下回る、0.02程度の摩擦係数を有すること。
2)この摩擦係数を長期にわたって安定して維持できること。
3)大型建造物を支持するに十分な圧縮強度を有すること。
【0005】
従来、前記0.02程度の摩擦係数を実現するために、四フッ化エチレン樹脂を主成分とする多孔質構造の成形体に潤滑材を保持させた、例えば、四フッ化エチレン樹脂を主成分とする芳香族ポリエステルを含有する組成物から構成される複数のボイドを有する多孔質構造の成形体あるいは該成形体を、基材表面に有する複合体の表層部分に潤滑剤を保持したすべり部材が提案されている(特許文献1)。
【特許文献1】特開2001−82543号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来の、四フッ化エチレン樹脂を主成分とする多孔質構造の成形体に潤滑材を保持させるすべり部材において、極めて低いレベルの摩擦係数を実現し、長期に渡ってそれを維持するためには、四フッ化エチレン樹脂を主成分とする多孔質構造の成形体の圧縮強度、特に該成形体自体の圧縮強度が大きいことは勿論、潤滑剤を保持させた場合の圧縮強度の低下が少ないことが要求される。
【0007】
本発明は上記事情を考慮してなされたもので、この条件を満足させる極めて低いレベルの摩擦係数を有し、圧縮強度が大きく、潤滑剤を保持させた際に圧縮強度の低下の少ない免震すべり支承装置用すべり部材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、アラミド繊維とフッ素樹脂とからなる複合体を複数積層してなる複数の積層体と、これらの積層体の中間に設けられた耐熱性メッシユ状補強材とを具備することを特徴とする免震すべり支承装置用すべり部材である。
前記積層体には、潤滑剤例えばシリコーンオイル,フッ素オイル,オレイン酸,オレイル酸エステル,オレイルアルコールを含有させることが好ましい。これらの潤滑剤の中でシリコーンオイルは耐候性,耐酸化性,耐圧性に優れているため特に好ましい。
【発明の効果】
【0009】
本発明のすべり部材によれば、極めて低いレベルの摩擦係数を実現し、長期に渡ってそれを維持することができる。また、圧縮強度が大きく潤滑剤を保持させた場合の圧縮強度の低下が少なく、大型建造物を支持するに十分な圧縮強度が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明について更に詳しく説明する。
図1は、本発明に係る免震すべり支承装置用すべり部材11の一例を示す。図中の符番12,13は、圧縮強度が大きく、微細孔を有する多孔体材料であるアラミド繊維とフッ素樹脂とを成分とする複合体を複数積層してなる積層体を示す。これらの積層体12,13間には、複数の耐熱性メッシュ状補強材14が夫々挟み込まれている。前記複合体の微細孔には潤滑剤が含有されている。
【0011】
このような構成とすることにより、(1)複合体からなる積層体本来の特性により圧縮強度が大きく、(2)前記積層体に潤滑剤を含有させることから、極めて低い摩擦係数を実現でき、(3)且つ、前記耐熱性メッシュ状補強材料に前記積層体の水平方向の剛性が高くなり変形を抑えられる。その結果、前記積層体に潤滑剤を含有させても圧縮強度の低下が少なく、耐クリープ特性に優れた免震すべり支承装置用すべり部材を得ることができる。
また、耐クリープ性に優れることから、含有させた潤滑剤が絞りだされることがなく、潤滑剤保持能力を持続できることから、低い摩擦係数を長期に維持可能である。
【0012】
本発明に用いられる複合体としては、フッ素樹脂樹脂水性分散液にアラミド繊維を加え十分に攪拌分散した後、凝集剤を加えることにより、フッ素樹脂を不安定化させてアラミド繊維に沈着させ、前記フッ素樹脂が沈着したアラミド繊維を抄造、乾燥してシート状にした複合体を使用する。ここで、前記複合体として厚さ0.3mm、PTFE樹脂/アラミド繊維=55/45(質量%割合)のものが市販されており、本発明に使用可能である。
【0013】
また、本発明品はフッ素樹脂を構成要素とするので、メッシュ状補強材には、フッ素樹脂の加工温度に耐える耐熱性を有することが要求される。前記補強材としては、例えば耐熱性のステンレス織物などの種々の金属織物,アラミド繊維クロス、ガラス繊維クロス、カーボン繊維クロスが使用可能である。また、前記補強材のメッシュ・サイズは、例えばステンレス製メッシュ補強材の場合、30〜80メッシュの範囲が好ましい。ここで、30メッシュより小さい場合は、前記積層体がメッシュ補強材へ十分食い込むものの、前記積層体に占める補強材の割合が小さいものとなり、変形を抑える補強材としての役割が果たせなくなり、逆に変形しやすくなる。また、80メッシュより大きい場合は、前記積層体のメッシュ補強材への食い込みが少なく、十分な圧縮強度が得られないとともに、潤滑剤を前記積層体に含有させた際の圧縮強度が大きく低下する。
【0014】
また、本発明に使用される潤滑剤としては、流動性及び浸透性があり、摺動時に液状である任意の潤滑剤が使用可能であるが、免震滑り支承用途では、好ましくは使用時の耐候性に優れるシリコーンオイルが挙げられる。ここで、「シリコーンオイル」とは、液状のあるいはワックス状のポリシロキサンを指して言う。液状のポリシロキサンとしては、比較的低分子量のポリシロキサンがあり、具体的には、例えばジメチルポシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、メチルメトキシポリシロキサンが挙げられる。
【0015】
ワックス状のポリシロキサンとしては、上記液状のポリシロキンよりはやや高分子量のポリシロキサンが挙げられ、具体的には、例えばジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、長鎖アルキル変性シリコーン、トリフルオロプロピルメチルポリシロキサンが挙げられる。前記ポリシロキサンは、単独で、あるいは2種以上組み合わせて用いることができる。
【0016】
前記潤滑剤の含有率は、アラミド繊維とフッ素樹脂とを成分とする複合体の積層体と潤滑剤の合計質量の0.5〜20質量%で、より好ましくは1〜10質量%である。潤滑剤が0.5質量%未満では、摩擦係数減少させる効果が認められず、20質量%を超えると本発明品に耐摩耗性の低下が認められる。
【0017】
次に、図1及び図2を使用して、本発明品の製作方法について説明する。図1のすべり部材11の上下の積層体12の複合体は、例えば0.3mm厚さの複合体を使用する。また、メッシュ状補強材14のメッシュ・サイズが30〜80メッシュである場合、メッシュ状補強材14の表面の凹凸の影響を排除し、本発明品の表面状態を平滑にするために、前記複合体の積層枚数は、限定するものではないが、3層以上とすることが好ましい。また、メッシュ状補強材14を2層以上の構成にする場合、メッシュ状補強材14間に使用する積層体13複合体の積層枚数は、限定するものではないが、2層以上にすることが好ましい。複合体が1層では、本発明のすべり部材を使用時に所定のサイズに裁断する場合、メッシュ状補強材14の裁断性が悪く、補強材の繊維が飛び出す等の不具合が生じる。
【0018】
以上のようなことに留意し、所望の構成のすべり部材の製作に必要な、所望のサイズ、枚数のアラミド繊維とフッ素樹脂とを成分とする複合体からなる積層体12、及びメッシュ状補強材14を裁断して準備する。次に、図2に示すように、裁断した材料,即ち複数の複合体21からなる積層体12、複数の複合体22からなる積層体13及びメッシュ状補強材24を所望の構成に応じて重ね合わせ、その集合体を熱プレス盤面間に配置し、例えば、圧力2MPa、温度400℃の条件で60分間加熱圧縮することにより、前記集合体を一体化し、次に熱プレスのヒーターを切り、2MPaの圧力を維持したまま、60分間冷却しプレスより取り出すことにより所望構成、所望サイズのすべり部材が得られる。なお、前記複合体21,22はともにアラミド繊維とフッ素樹脂とを成分としている。
【0019】
更に、得られた前記すべり部材に以下の操作で潤滑剤を含有させる。即ち、すべり部材に適正な量の潤滑剤を含有させるために、所定の濃度の潤滑剤を準備した容器に入れ、その中にすべり部材を所定の時間浸漬した後、取り出す。以上の操作により、本発明の潤滑剤を含有したアラミド繊維とフッ素樹脂とを成分とする複合体からなる積層体層の中間に、少なくとも1層の耐熱性メッシュ状補強材を挟み込んだ複合多層構成のすべり部材が得られる。
【0020】
次に、下記実施例で、本発明を詳述する。
(実施例1)
まず、厚さ0.3mm、幅300mm、長さ300mmのアラミド繊維とフッ素樹脂とを成分とする複合体(商品名:トワロンTPLシート、帝人テクノプロダクツ株式会社製)12枚及び40メッシュ(線径0.14mm)、幅300mm、長さ300mのステンレススチール製メッシュ状補強材4枚を裁断準備し、図3に示す順序に重ね合わせる。次に、これら裁断し重ね合わせた材料を熱プレス盤面間に配置し、圧力2MPa、温度400℃の条件で60分間加熱圧縮することにより一体化する。つづいて、熱プレスのヒーターを切り、2MPaの圧力を維持したまま、60分間冷却した後プレスより取り出し、厚さ3mm、幅300mm、長さ300mmの材料を作製した。なお、図3中、符番31,32は複合体,符番34はステンレス製メッシュ状補強材を示す。
【0021】
(実施例2)
実施例1と同じ材料を作製し、その材料をシリコーンオイル(商品名:TSF−410、GE東芝シリコーン株式会社製)中に336時間浸漬し、シリコーンオイルを9.0質量%含有させた材料を作製した。
【0022】
(実施例3)
まず、厚さ0.3mm、幅300mm、長さ300mmのアラミド繊維とフッ素樹脂とを成分とする複合体(商品名:トワロンTPLシート、帝人テクノプロダクツ社製)11枚及びフッ素樹脂被覆メッシュ状アラミド繊維クロス(商品名:FAF410−32、中興化成工業社製)2枚を裁断準備し、図4に示す順序に重ね合わせる。次に、これら裁断し重ね合わせた材料を熱プレス盤面間に配置し、圧力2MPa、温度400℃の条件で60分間加熱圧縮することにより一体化する。つづいて、熱プレスのヒーターを切り、2MPaの圧力を維持したまま、60分間冷却した後プレスより取り出し、厚さ3mm、幅300mm、長さ300mmの材料を作製した。なお、図4中、符番41,42は複合体,符番44はフッ素樹脂被覆メッシュ状アラミド繊維クロス(補強材)を示す。
【0023】
(実施例4)
実施例3と同じ材料を作製し、その材料をシリコーンオイル(商品名:TSF−410、GE東芝シリコーン株式会社製)中に336時間浸潰し、シリコーンオイルを8.3質量%含有させた材料を作製した。
【0024】
(比較例1)
まず、厚さ0.3mm、幅300mm、長さ300mmのアラミド繊維とフッ素樹脂とを成分とする複合体(商品名:トワロンTPLシート、帝人テクノプロダクツ社製)21枚を裁断準備し、重ね合わせた後、熱プレス盤面間に圧力2MPa、温度400℃で60分間加熱圧縮することにより一体化する。次に、熱プレスのヒーターを切り、2MPaの圧力を維持したまま、60分間冷却した後プレスより取り出し、厚さ3mm、幅300mm、長さ300mmの材料を作製した。
【0025】
(比較例2)
比較例1と同じ材料を作製し、その材料をシリコーンオイル(商品名:TSF−410、GE東芝シリコーン株式会社製)中に336時間浸漬し、シリコーンオイルを8.2質量%含有させた材料を作製した。
【0026】
(比較例3)
厚さ3mm、幅300mm、長さ300mmの充填剤(二硫化モリブデン5質量%及びグラスファイバー15質量%)入りPTFE樹脂シートを作製した。
作製した上記実施例1〜4、比較例1〜3の材料に関して、硬度、圧縮強度、摩擦係数を測定した。結果を以下の表1に示す。
【0027】
【表1】

【0028】
表1において、
※1:デュロメータ ショアD硬度(試験機:上島精密製作所(株)製のHD一104N型)
※2:ASTMD695に準じて測定。(試験機:(株)島津製作所のオートグラフAG−100kNG型、
試験片サイズ:厚さ3mm×直径20mm、試験速度:1.3mm/分、加圧方向:厚さ方向)
実施例1と実施例2は、本発明に係るステンレス製メッシュ状補強材を使用した材料で、夫々シリコーンオイルを含有しないものと含有したものである。実施例3と実施例4は、本発明に係るフッ素樹脂被覆メッシュ状アラミド繊維補強材を使用した材料で、夫々シリコーンオイルを含有しないものと含有したものである。比較例1と比較例2は、従来技術に係るアラミド繊維とフッ素樹脂とを成分とする複合体を積層した構成の材料で、夫々シリコーンオイルを含有しないものと含有したものである。比較例3は、従来の免震すべり支承装置に用いられてきた充填材入りPTFE樹脂シートである。
【0029】
上記試験の中で、実施例1と2、実施例3と4、比較例1と2の圧縮強度の測定結果の差がシリコーンオイルを含有させることによる強度の低下を意味することになるが、この試験結果では、実施例1と2、実施例3と4、比較例1と2の場合、強度低下率が夫々19.6%、30.9%、48.4%であり、本発明に係る実施例1,2並びに実施例3,4の場合の方が、従来技術に係る比較例1,2の場合よりもシリコーンオイルを含有させることによる圧縮強度の低下率が小さいことが実証された。
【0030】
また、圧縮強度自体も、実施例1,2,3は従来技術に係る比較例1,3に比べ、特に実施例1及びシリコーンオイルを含有させた実施例2の場合でも、従来、免震用すべり支承装置用すべり材として使用されてきた比較例3の充填材入りPTFE樹脂シート材料よりもはるかに大きく、又、耐圧縮性で知られるアラミド繊維とフッ素樹脂とを成分とする複合体の積層体シートである比較例3よりも大きいことが実証された。
【0031】
更に、実施例2,4及び比較例1の潤滑剤を含有した材料については、動摩擦係数の速度依存性を測定し、また実施例2,4及び比較例1,3の潤滑剤を含有した材料については摩擦係数の面圧依存性の測定を実施した。その結果を、夫々図6、図7に示す。
【0032】
測定条件は夫々以下の通りである。
1)動摩擦係数の速度依存性
測定装置:100トン動的圧縮せん断試験機、測定速度範囲:12.6〜400mm/sec、波形:サイン・カーブ、振幅:200mm、周波数:0.004〜0.318Hz、面圧:20N/mm、荷重:157kN、サイクル:3サイクル目の摩擦係数を測定。
2)動摩擦係数の面圧依存性
測定装置:100トン動的圧縮せん断試験機、測定面圧範囲:2〜60N/mm、荷重範囲:16〜157kN、波形:サイン・カーブ、振幅:200mm、周波数:0.080Hz、速度100mm/sec、サイクル:3サイクル目の摩擦係数を測定。
【0033】
図6、図7に示す結果より、実施例2及び実施例4の本発明に係る材料は、ともに従来の比較例1あるいは比較例3の材料に比べて、ビル、橋梁等の大型建造物の下部側に取り付けられる低摩擦性の免震用支承装置用すべり部材に要求される広範囲の速度範囲及び面圧範囲において低く、安定した摩擦係数を示すことが実証された。
【0034】
以上の結果より、本発明によれば、極めて低い動摩擦係数を実現し、また、圧縮強度が高く潤滑剤を保持させた場合の圧縮強度の低下が少なく、大型建造物を支持するに十分な圧縮強度を有する免震用すべり支承装置用すべり部材が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明の免震すべり支承装置用すべり部材の構成を示す展開図。
【図2】本発明の免震すべり支承装置用すべり部材の構成、製作方法を説明するための詳細展開図。
【図3】実施例1,2に係るすべり部材の構成を説明するための概略図。
【図4】実施例3,4に係るすべり部材の構成を説明するための概略図。
【図5】本発明の免震すべり支承装置用すべり部材の使用状態を示す概念図。
【図6】摩擦係数の速度依存性の測定結果を示すグラフ。
【図7】摩擦係数の面圧依存性の測定結果を示すグラフ。
【符号の説明】
【0036】
1…すべり部材、3…上部構造体、4…下部構造体、5…上部すべり部材保持プレート、6…相手材、11…免震すべり支承装置用すべり部材、12,13…積層体、14,24,34,44…補強材、21,22,31,32,41,42…複合体。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アラミド繊維とフッ素樹脂とからなる複合体を複数積層してなる複数の積層体と、これらの積層体の中間に設けられた耐熱性メッシユ状補強材とを具備することを特徴とする免震すべり支承装置用すべり部材。
【請求項2】
前記積層体に潤滑剤を含有させたことを特徴とする請求項1記載の免震すべり支承装置用すべり部材。
【請求項3】
前記潤滑剤が、シリコーンオイルであることを特徴とする請求項1若しくは請求項2記載の免震すべり支承装置用すべり部材。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−266406(P2006−266406A)
【公開日】平成18年10月5日(2006.10.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−85759(P2005−85759)
【出願日】平成17年3月24日(2005.3.24)
【出願人】(000005278)株式会社ブリヂストン (11,469)
【出願人】(000211156)中興化成工業株式会社 (37)
【Fターム(参考)】