説明

入力処理装置、入力処理方法、入力処理プログラム、及び携帯端末装置

【課題】 携帯電話機の操作工程の削減を図る。
【解決手段】 タッチパネル6上をユーザが指で接触操作した際に得られる各接触面積と、該各接触面積にそれぞれ対応するアプリケーションプログラムを関連付けて記憶しておく。また、上記各接触面積に対してそれぞれ異なる拡大率及び縮小率を示す情報を関連付けして記憶しておく。そして、ユーザが、タッチパネル6上を接触操作した際に、この接触操作による接触面積を検出し、この接触面積に関連付けされているアプリケーションプログラムを起動し、或いはこの接触面積に対応する拡大率、縮小率となるように、表示部5の表示物を拡大/縮小処理する。これにより、タッチパネル6上を接触操作するだけで、該所望のアプリケーションプログラムを起動可能とし、或いは表示物の拡大/縮小処理を可能とすることができ、操作工程の削減を図ることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば携帯電話機、PHS電話機(PHS:Personal Handyphone System)、PDA装置(PDA:Personal Digital Assistant)、携帯ゲーム機、ノート型のパーソナルコンピュータ装置、デスクトップ型のパーソナルコンピュータ装置等の端末機器に適用して好適な入力処理装置、入力処理方法、入力処理プログラム、及び携帯端末装置に関する。
特には、接触操作部上におけるユーザの指の接触面積を検出し、この指の接触面積に対応するアプリケーションプログラムを起動し、或いは上記指の接触面積に対応する拡大率或いは縮小率で、表示部に表示している表示物を拡大表示、或いは縮小表示するようにした入力処理装置、入力処理方法、入力処理プログラム、及び携帯端末装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年において、いわゆるタッチパネルを備えた携帯電話機が知られている。例えば、特開2007−279860号の公開特許公報(特許文献1)には、利用者が、所望の画像に所望の操作機能を割り当てることで、当該所望の画像に基づく直感的な操作を可能とすることを目的とした携帯端末が開示されている。
【0003】
この携帯端末の場合、タッチパネルディスプレイに表示された人の画像情報の目の部分等に、電話機能の発呼操作、電子メール機能の送受信操作、Webブラウザ機能の閲覧操作等の所望の操作機能を選択的に割り当てる。その後、利用者が、タッチパネルディスプレイに表示された人の画像情報の目の部分を、指又はペンで押下すると、制御部が、上記選択的に割り当てられた操作機能に対応するアプリケーションプログラムを起動制御する。これにより、利用者は、所望の画像に基づいて、所望の操作機能の直感的な操作を行うことができる。
【0004】
また、特開2008−141519号の公開特許公報(特許文献2)には、表示領域に表示されるデータを有効に利用することを目的とした携帯電話機が開示されている。この携帯電話機の場合、タッチパネルに基本画面が表示されている状態で切換キーが操作されると、アドレス帳メモリに登録されている各ユーザの顔画像に基づいて形成した顔アイコンを表示する。ユーザにより、いずれかの顔アイコンが接触操作されると、タッチパネルにモードを選択する画面を表示し、例えば「発信」モードが選択されると、接触操作されたアイコンに対応する人物に発信する処理を実行する。
【0005】
【特許文献1】特開2007−279860号公報(第5頁、図3、図4)
【特許文献2】特開2008−141519号公報(第10頁〜第11頁、図5)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、従来のタッチパネルを備えた電子機器の場合、所望の機能を起動するまでに必要となる操作回数が多くなり、操作が煩雑となる問題があった。すなわち、特許文献1に開示されている携帯端末の場合、まず、所望の画像の表示操作を行い、次に、表示した画像のうち、所望の操作機能が割り当てられている部位を押下操作することで、所望の機能が起動するようになっている。このため、所望の機能が起動するまでに、少なくとも2回の操作が必要となる。
【0007】
また、特許文献2に開示されている携帯電話機の場合、まず、タッチパネルに基本画面が表示されている状態で切換キーを操作し、次に、画面に表示された顔アイコンのうち、所望のユーザの顔アイコンを接触操作し、これより、表示されるモード選択画面に基づいて、所望のモードを選択操作するようになっている。このため、この特許文献2に開示されている携帯電話機の場合、所望の機能が起動するまでに、少なくとも3回の操作が必要となる。
【0008】
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、一度の操作で所望の機能を起動することが可能な入力処理装置、入力処理方法、入力処理プログラム、及び携帯端末装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る入力処理装置は、上述の課題を解決するために、
ユーザが指を接触させて操作する接触操作部上における、該ユーザの指の接触面積を検出する接触面積検出部と、
それぞれ異なる複数の接触面積と該各接触面積に対応する各アプリケーションプログラムを示す情報とが、それぞれ関連付けされて記憶された接触面積対応アプリケーションテーブルと、
各種アプリケーションプログラムが記憶されたアプリケーションプログラムメモリと、
上記接触面積検出部で検出された上記接触面積に対応する上記アプリケーションプログラムを示す情報を上記接触面積対応アプリケーションテーブルから検出し、このアプリケーションプログラムを示す情報で示されるアプリケーションプログラムを、上記アプリケーションプログラムメモリから読み出して起動制御する制御部と
を有する。
【0010】
このような入力処理装置は、それぞれ異なる複数の接触面積と該各接触面積に対応する各アプリケーションプログラムを示す情報とが、それぞれ関連付けされて接触面積対応アプリケーションテーブルに記憶されている。ユーザが指を接触操作部に接触させると、このユーザの指の接触面積を検出し、この接触面積に対応するアプリケーションプログラムを示す情報を、上記接触面積対応アプリケーションテーブルから読み出す。
【0011】
そして、このアプリケーションプログラムを示す情報で示されるアプリケーションプログラムを、アプリケーションプログラムメモリから読み出して起動制御する。
【発明の効果】
【0012】
本発明は、ユーザが指を接触操作部に接触させる一度の操作のみで、その接触面積に対応する所望のアプリケーションプログラムを起動することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
本発明は、携帯電話機に適用することができる。
【0014】
[携帯電話機の構成]
この本発明を適用した実施の形態となる携帯電話機は、図1に示すように基地局との間で音声通話、テレビ電話通話、電子メール、Webデータ(Web:World Wide Web)等の無線通信を行うアンテナ1及び通信回路2と、受話音声等を出力するためのスピーカ部3と、送話音声等を集音するためのマイクロホン部4と、待ち受け画面、操作メニュー、電子メール、画像(静止画像及び動画像)等を表示するための表示部5と、この表示部5の表示画面全体にわたって設けられた接触操作部であるタッチパネル6とを有している。
【0015】
タッチパネル6は、表示部5に表示された文字や画像等を、当該タッチパネル6を介して視認可能な透明度を有しており、いわゆる抵抗膜方式、或いは静電容量方式等に基づいて動作するようになっている。なお、この例では、接触操作部として表示部5の表示画面全体にわたってタッチパネル6を設けることとしたが、表示部5の表示画面の一部にタッチパネル6を設けてもよい。また、表示部5の表示画面上以外の部分に設けてもよい。さらに、タッチパネル6に代えて、以下に説明する操作部7上等に、スライドパッド等を設けてもよい。すなわち、ユーザの指の接触操作による接触面積を検出可能であれば、接触操作部としてどのようなものを設けてもよく、また、接触操作部を設ける位置も任意であるものと理解されたい。
【0016】
また、この携帯電話機は、十字キー、決定キー、数字キー等の複数の操作キーを備えた操作部7と、所望の被写体を撮像するためのカメラ部8と、発着信等をユーザに光で通知するための発光部9(LED:Light Emitting Diode:発光ダイオード)と、当該携帯電話機の筐体を振動させて発着信等をユーザに通知するためのバイブレーションユニット10と、時刻をカウントするタイマ11とを有している。
【0017】
また、この携帯電話機は、ユーザがタッチパネル6上を接触操作することで検出される各接触面積と、該各接触面積に対応する各アプリケーションプログラムとが、それぞれ関連付けされて記憶された接触面積対応アプリケーションテーブル12を有している。また。この携帯電話機は、ユーザがタッチパネル6上を接触操作することで検出される各接触面積と、該各接触面積に対応する拡大率を示す拡大率情報、及び該各接触面積に対応する縮小率を示す縮小率情報とが、それぞれ関連付けされて記憶された拡大率/縮小率テーブル13を有している。
【0018】
また、この携帯電話機は、上記基地局を介した無線通信処理を行うためのコミュニケーションプログラムや各種アプリケーションプログラムの他、これら各アプリケーションプログラムで取り扱われる各種データ等が記憶されたメモリ14と、当該携帯電話機全体の動作を制御する制御部15とを有している。
【0019】
メモリ14には、上記コミュニケーションプログラムの他、タッチパネル6を用いた入力処理を行うための入力処理プログラムと、表示部5に表示された文字や画像等の表示物の拡大表示制御や縮小表示制御を行うための拡大/縮小処理プログラムと、撮像した静止画像や動画像のビューア機能を備えた、カメラ部8の撮像制御を行うためのカメラ制御プログラムと、電子メールの作成や送受信を制御するための電子メール管理プログラムとが記憶されている。
【0020】
また、メモリ14には、ユーザのスケジュールが登録されたスケジュール帳の管理を行うためのスケジュール帳管理プログラムと、コミュニケーションネットワークやインターネット等の所定のネットワーク上に設けられたサーバ装置上で公開されているWebページを閲覧するためのWebブラウジングプログラムと、電話帳の管理を行うための電話帳管理プログラムと、音楽コンテンツの再生を行うための音楽プレーヤプログラムと、静止画像の編集を行うための描画プログラム(いわゆる、お絵描きソフト)とが記憶されている。
【0021】
また、メモリ14には、ユーザの所望のスケジュールが登録されるスケジュール帳と、ユーザの知人や友人等のユーザ名、静止画像(顔写真等)、住所、電話番号、電子メールアドレス、生年月日等が登録された電話帳と、音楽プレーヤプログラムに基づいて再生される音楽データと、上記カメラ制御プログラムのビューワ機能に基づいて再生される静止画像データ及び動画像データと、送受信された電子メールデータと、電話及び電子メールの発着信履歴等が記憶されている。
【0022】
[接触面積に対応するアプリケーションプログラムの起動動作]
当該実施の形態の携帯電話機は、ユーザが指でタッチパネル6上を接触操作すると、この接触面積の大きさに対応するアプリケーションプログラムが起動するようになっている。
【0023】
〔接触面積とアプリケーションプログラムの登録〕
この接触面積に対応するアプリケーションプログラムの起動を行う場合、ユーザは、予め各接触面積と、該各接触面積に対応するアプリケーションプログラムの登録を行う。図2のフローチャートに、この接触面積と、各接触面積に対応するアプリケーションプログラムの登録動作の流れを示す。制御部15は、当該実施の形態の携帯電話機のメインメニューから、ユーザにより、接触面積とアプリケーションプログラムの登録メニューが選択されると、図1に示す入力処理プログラムに基づいて、この図2のフローチャートに示す処理を開始する。
【0024】
ステップS1では、制御部15が、例えば「所望の接触面積となるようにタッチパネルを指で接触操作してください」等の、タッチパネル6の接触操作を促すメッセージを表示部5に表示制御して、処理をステップS2に進める。ユーザは、このメッセージに対応してタッチパネル6を指で接触操作するのであるが、制御部15はステップS2において、このユーザの接触操作の有無を監視し、該ユーザの接触操作を検出したタイミングで処理をステップS3に進める。
【0025】
ユーザがタッチパネル6上を指で接触操作すると、タッチパネル6上のX座標及びY座標で示される各位置のうち、ユーザの指の接触範囲に対応する各位置の抵抗値や静電容量値が変化する。制御部15は、ステップS3において、この抵抗値や静電容量値が変化したタッチパネル6上の各位置を検出すると共に、該各位置に対応するユーザの指の接触範囲の形状を検出する。そして、このユーザの指の接触範囲の形状に対応する面積算出用の公式(例えば、半径×半径×π等)と、上記各位置間の距離の値(隣接する位置の間の距離の値は一定値であるため、この各位置間の距離の値は、この一定値の整数倍の値として算出することができる。)等に基づいて、ユーザの指の接触面積を算出する。
【0026】
次に、制御部15は、ステップS4において、この算出した接触面積の大きさを示す画像と共に、アプリケーションプログラム名の一覧を表示部5に表示制御する。具体的には、制御部15は、上記アプリケーションプログラム名の一覧として、例えば電子メール管理プログラム、音楽プレーヤプログラム、Webブラウジングプログラム、スケジュール帳管理プログラム、カメラ制御プログラム等のアプリケーションプログラム名を表示する。そして、制御部15は、例えば「アプリケーションプログラムを選択して下さい。」等の、上記算出した接触面積に関連付けするアプリケーションプログラムの選択を促すメッセージを表示部5に表示制御する。
【0027】
ユーザは、この表示部5に表示された各アプリケーションプログラムの中から、操作部7を介して所望のアプリケーションプログラムを選択操作する。制御部15は、ステップS5において、この所望のアプリケーションプログラムの選択操作の有無を監視しており、該アプリケーションプログラムの選択操作がなされたタイミングで、処理をステップS6に進める。
【0028】
ステップS6では、制御部15が、上記ステップS3で検出した接触面積を示す情報と共に、ユーザにより選択されたアプリケーションプログラムを示す情報を、図1に示す接触面積対応アプリケーションテーブル12に登録して、処理をステップS7に進める。ステップS7では、制御部15が、ユーザにより操作部7を介して、この図2のフローチャートに示す接触面積とアプリケーションプログラムの登録動作の終了が指定されたか否かを判別する。そして、制御部15は、当該終了の指定操作を検出した場合、この図2のフローチャートに示す全処理を終了し、当該終了の指定操作を検出しない場合、処理をステップS2に戻し、ユーザのタッチパネル6の接触操作待ちの状態に移行する。
【0029】
ユーザは、このような接触面積とアプリケーションプログラムの登録を続けて行う場合、再度、タッチパネルを接触操作し、その接触面積に対応させるアプリケーションプログラムを選択して登録することとなる。
【0030】
図3に、接触面積対応アプリケーションテーブル12に登録された各接触面積に対応するアプリケーションプログラムの一例を示す。この例の場合、大きさが徐々に大きくなる5種類の接触面積が登録されており、一番小さな接触面積に対しては、電子メール管理プログラムが関連付けて登録されていることを示している。また、二番目に小さな接触面積に対しては、音楽プレーヤプログラムが、三番目の大きさの接触面積に対しては、Webブラウジングプログラムが、四番目の大きさの接触面積に対しては、スケジュール帳管理プログラムが、一番大きな接触面積に対しては、カメラ制御プログラムが、それぞれ関連付けて登録されていることを示している。
【0031】
〔接触操作によるアプリケーションプログラムの起動動作〕
次に、このように接触面積対応アプリケーションテーブル12に対して各接触面積を示す情報と、該各接触面積に対応するアプリケーションプログラムを示す情報とが関連付けされて登録されると、タッチパネル6の接触操作により所望のアプリケーションプログラムを起動操作することが可能となる。
【0032】
図4のフローチャートに、タッチパネル6の接触操作に基づくアプリケーションプログラムの起動制御の流れを示す。制御部15は、例えば表示部5に待ち受け画像等を表示して着信待ちを行っている状態である、いわゆる待ち受け状態となると、図1に示す入力処理プログラムに基づいて、この図4のフローチャートに示す処理を開始する。すなわち、制御部15は、上記待ち受け状態となると、ステップS11において、タッチパネル6の接触操作の有無を監視し、該タッチパネル6の接触操作を検出すると、処理をステップS12に進める。
【0033】
ステップS12では、制御部15が、ユーザにより接触操作されたタッチパネル6上の接触面積を検出して、処理をステップS13に進める。ステップS13では、制御部15が、上記ステップS12で検出した接触面積に基づいて、図1に示す接触面積対応アプリケーションテーブル12を参照することで、該接触面積に対応するアプリケーションプログラムを検出する。そして、制御部15は、ステップS14において、この検出したアプリケーションプログラムを起動制御して、この図4のフローチャートに示す全処理を終了する。
【0034】
これにより、ユーザは、予め登録しておいた接触面積となるように、タッチパネル6を一度、接触操作するだけで、この予め登録しておいた接触面積に関連付けされているアプリケーションプログラムを起動させることができる(図3参照)。
【0035】
[接触面積に対応した表示物の拡大/縮小処理動作]
次に、この実施の形態の携帯電話機は、表示部5に表示されている、例えばWebページ、静止画像、動画像、電子メールの表題や本文等の表示物を、ユーザが指でタッチパネル6を接触操作することで検出される接触面積に対応した拡大率で拡大表示し、或いは接触面積に対応する縮小率で縮小表示することが可能となっている。
【0036】
図5のフローチャートに、この接触面積に対応した表示物の拡大/縮小処理動作の流れを示す。このフローチャートは、上記Webページ、静止画像、動画像、電子メールの表題や本文等の表示物を表示部5に表示することで、制御部15が、図1に示す入力処理プログラム、及び拡大/縮小処理プログラムに基づいて、処理を開始する。
【0037】
ステップS21では、制御部15が、上記表示物と共に、ユーザが拡大処理或いは縮小処理を指定するための拡大選択ボタン及び縮小選択ボタンを表示部5に表示制御して、処理をステップS22に進める。図6(a)に、この拡大選択ボタン及び縮小選択ボタンの表示例を示す。この図6(a)に示す例の場合、拡大選択ボタン30は、虫眼鏡の画像に「大」の文字を描くことで、ユーザに対して拡大処理を連想させるアイコンとなっており、縮小選択ボタン31は、虫眼鏡の画像に「小」の文字を描くことで、ユーザに対して縮小処理を連想させるアイコンとなっている。
【0038】
この拡大選択ボタン30は、操作部7上の所定のキーに対して、拡大処理の指定操作機能が割り当てられていることを示しており、また、縮小選択ボタン31は、操作部7上の所定のキーに対して、縮小処理の指定操作機能が割り当てられていることを示している。ユーザは、上記表示物の拡大処理を指定する場合には、拡大選択ボタン30に対応する操作部7上の所定のキーを操作し、また、上記表示物の縮小処理を指定する場合には、縮小選択ボタン31に対応する操作部7上の所定のキーを操作する。
【0039】
図5のフローチャートのステップS22では、制御部15が、拡大選択ボタン30の操作の有無を監視しており、ステップS23では、縮小選択ボタン31の操作の有無を監視する。そして、制御部15は、拡大選択ボタン30に対応するキーの操作を検出した場合には、処理をステップS31に進め、縮小選択ボタン31に対応するキー操作を検出した場合には、処理をステップS24に進める。
【0040】
拡大選択ボタン30に対応するキー操作を検出することで処理をステップS31に進めると、制御部15は、タッチパネル6の接触操作の有無を検出し、タッチパネル6の接触操作を検出した場合には処理をステップS32に進め、タッチパネル6の接触操作を検出しない場合には処理をステップS36に進める。ステップS36では、制御部15が、タッチパネル6の接触操作を検出しないため、上記縮小選択ボタン31に対応するキー操作の有無を検出し、縮小選択ボタン31に対応するキー操作を検出した場合には、後述するステップS24に処理を進め、縮小選択ボタン31に対応するキー操作を検出しない場合には、処理を上記ステップS31に戻し、タッチパネル6の接触操作の有無を引き続き監視する。
【0041】
拡大選択ボタン30に対応するキー操作を検出した後、タッチパネル6の接触操作を検出すると、制御部15は、ステップS32に処理を進め、現在、表示部5に表示している表示物の拡大率は、拡大処理の限界となる拡大率であるか否かを判別する。そして、現在、表示部5に表示している表示物の拡大率が上記限界の拡大率である場合、これ以上の拡大処理は行えないため、制御部15は、ステップS37において、ユーザのタッチパネル6の接触操作をキャンセルし、処理をステップS22に戻す。
【0042】
これに対して、現在、表示部5に表示している表示物の拡大率が最大の拡大率ではない場合、制御部15は、処理をステップS33に進め、上記タッチパネル6の接触操作による接触面積を算出する。そして、制御部15は、ステップS34において、この検出した接触面積に対応する拡大率を示す情報を、図1に示す拡大率/縮小率テーブル13から読み出すと共に、ステップS35において、この拡大率/縮小率テーブル13から読み出した拡大率を示す情報に対応する拡大率となるように表示物を拡大処理し、これを表示部5に表示制御して、処理をステップS31に戻す。これにより、ユーザがタッチパネル6を接触操作する毎に、その接触面積に対応する拡大率で表示物が徐々に拡大表示されることとなる。
【0043】
具体的に説明すると、図1に示す拡大率/縮小率テーブル13には、図7に示すように、当該携帯電話機のメーカ側が、標準的な指の大きさのユーザがタッチパネル6を接触操作した場合に得られた5種類の接触面積の大きさを示す情報と、この各接触面積に対して、それぞれ関連付けした各拡大率を示す情報、及び各縮小率を示す情報とが記憶されている。
【0044】
この例の場合、大きさが最小の接触面積に対しては1.1倍の拡大率が割り当てられており、最小の接触面積よりも一回り大きな接触面積に対しては1.3倍の拡大率が割り当てられている。また、最小の接触面積よりも二回り程度大きな接触面積に対しては1.5倍の拡大率が、最小の接触面積よりも三回り程度大きな接触面積に対しては2.0倍の拡大率が、最小の接触面積よりも四回り程度大きな接触面積に対しては4.0倍の拡大率が、それぞれ割り当てられている。
【0045】
同様に、この例の場合、大きさが最小の接触面積に対しては0.9倍の縮小率が割り当てられており、最小の接触面積よりも一回り大きな接触面積に対しては0.8倍の縮小率が割り当てられている。また、最小の接触面積よりも二回り程度大きな接触面積に対しては0.7倍の拡大率が、最小の接触面積よりも三回り程度大きな接触面積に対しては0.6倍の拡大率が、最小の接触面積よりも四回り程度大きな接触面積に対しては0.5倍の拡大率が、それぞれ割り当てられている。
【0046】
制御部15は、上記ステップS33でタッチパネル6の接触操作による接触面積を算出すると、上記ステップS34において、この接触面積に対応する拡大率を示す情報を拡大率/縮小率テーブル13から読み出し、ステップS35において、この拡大率を示す情報で示される拡大率となるように、図6(b),図6(c)、及び図6(d),図6(e)に示すように、表示物を拡大処理して表示部5に表示制御する。なお、図6(b),図6(c)に示す例は、表示物が2.0倍に拡大処理された例、図6(d),図6(e)に示す例は、表示物が1.5倍に拡大処理された例である。
【0047】
一方、上記ステップS23で上記縮小選択ボタン31に対応するキー操作を検出することで処理をステップS24に進めると、制御部15は、タッチパネル6の接触操作の有無を検出し、タッチパネル6の接触操作を検出した場合には処理をステップS25に進め、タッチパネル6の接触操作を検出しない場合には処理をステップS38に進める。ステップS38では、制御部15が、タッチパネル6の接触操作を検出しないため、上記拡大選択ボタン30に対応するキー操作の有無を検出し、拡大選択ボタン30に対応するキー操作を検出した場合には、上述のステップS31に処理を進め、拡大選択ボタン30に対応するキー操作を検出しない場合には、処理を上記ステップS24に戻し、タッチパネル6の接触操作の有無を引き続き監視する。
【0048】
縮小選択ボタン31に対応するキー操作を検出した後、タッチパネル6の接触操作を検出すると、制御部15は、ステップS25に処理を進め、現在、表示部5に表示している表示物の縮小率は、縮小処理の限界となる縮小率であるか否かを判別する。そして、現在、表示部5に表示している表示物の縮小率が上記限界の縮小率である場合、これ以上の縮小処理は行えないため、制御部15は、ステップS39において、ユーザのタッチパネル6の接触操作をキャンセルし、処理をステップS22に戻す。
【0049】
これに対して、現在、表示部5に表示している表示物の縮小率が上記限界の縮小率ではない場合、制御部15は、処理をステップS26に進め、上記タッチパネル6の接触操作による接触面積を算出する。そして、制御部15は、ステップS27において、この検出した接触面積に対応する拡大率を示す情報を、上記拡大率/縮小率テーブル13(図1及び図7参照)から読み出すと共に、ステップS28において、この拡大率/縮小率テーブル13から読み出した縮小率を示す情報に対応する縮小率となるように、図6(f),図6(g)、及び図6(h),図6(i)に示すように、表示物を縮小処理して表示部5に表示制御する。なお、図6(f),図6(g)に示す例は、表示物が0.7倍に縮小処理された例、図6(h),図6(i)に示す例は、表示物が0.5倍に縮小処理された例である。このような表示物の縮小処理は、ステップS29において、制御部15が、現在、表示部5に表示している表示物が、限界の縮小率となったことを検出するまでの間、ユーザのタッチパネル6の接触操作に対応して行われる。
【0050】
〔縮小率限界時におけるアプリケーションプログラムの起動動作〕
次に、当該実施の形態の携帯電話機の場合、表示物を限界まで縮小処理した際に表示部5上に形成される余領域に、所定の機能メニューを表示し、ユーザから所望の機能メニュー項目が選択された際に、この機能メニュー項目に対応するアプリケーションプログラムを起動するようになっている。
【0051】
すなわち、上記ステップS29において、現在の縮小率が限界の縮小率となったことを検出すると、制御部15は、図8(a)に示すように、この限界まで縮小処理した表示物と共に、機能メニューの表示を指定操作するための「メニュー」の文字を表示部5に表示制御する。この「メニュー」の文字は、操作部7上の所定のキーに対して、機能メニューの表示を指定する機能が割り当てられていることを示している。ユーザは、機能メニューの表示を指定する場合には、この表示部5に表示された「メニュー」の文字に対応する操作部7上の所定のキーを操作する。制御部15は、図5のフローチャートのステップS30において、「メニュー」の文字に対応する操作部7上の所定のキーの操作の有無を検出し、当該操作を検出しない場合には処理をステップS22に戻し、当該操作を検出した場合には処理をステップS40に進める。
【0052】
ステップS40では、制御部15が、図8(b)に示すように、限界まで縮小処理した表示物を表示部5の例えば右上に移動表示制御すると共に、この移動表示制御により表示部5上に形成される余領域に、所定の機能のメニュー項目となる該各機能のアイコンを一覧的に表示制御する。また、制御部15は、このステップS40において、表示画面を図8(a)の表示状態に戻す際に指定操作する操作部7上のキーに対応する「Back」の文字を表示部5に表示する。
【0053】
なお、図8(b)は、電子メールの編集機能を示す封書の画像のアイコン、描画機能を示す鉛筆の画像のアイコン、メモリ14内の各フォルダの一覧表示機能を示すブリーフケースの画像のアイコン、及びユーザにより登録されているブログの名称(及びアドレス)やSNS(SNS:Social Networking Service)の名称(及びアドレス)の一覧表示機能を示すネットワークの画像のアイコンが表示された例を示している。
【0054】
ユーザは、所望の機能の起動を指定する場合には、当該所望の機能に対応するアイコンを、操作部7を介して選択操作し、表示画面を図8(a)の表示状態に戻す場合には、上記「Back」の文字に対応する操作部7上のキーを操作する。
【0055】
制御部15は、図5のフローチャートのステップS41において、所望の機能に対応するアイコンの選択操作の有無を監視すると共に、ステップS43において、上記「Back」の文字に対応する操作部7上のキーの操作の有無を監視する。そして、上記「Back」の文字に対応する操作部7上のキーの操作を検出した場合には、表示画面を図8(a)の表示状態に戻すと共に、処理をステップS22に戻し、上述の各処理の指定操作待ち状態となる。
【0056】
これに対して、上記ステップS41において、所望の機能に対応するアイコンの選択操作を検出すると、制御部15は、ユーザにより選択されたアイコンに対応するアプリケーションプログラムをメモリ14から起動すると共に、現在、表示している表示物の静止画像データに対して、この起動したアプリケーションプログラムに対応する情報処理を施し、当該図5のフローチャートに示す全処理を終了する。
【0057】
具体的には、ユーザにより、電子メールの編集機能が選択された場合、制御部15は、メモリ14に記憶されている電子メール管理プログラムを起動し、この電子メール管理プログラムに基づいて、図8(c)に示すように上記限界まで縮小処理された表示物の静止画像データ(Pic001.jpg 15KB)を添付ファイルとした電子メールの編集画面を表示部5に表示制御する。これにより、ユーザは、表示物を限界まで縮小操作して、電子メールの編集機能のアイコンを選択操作するだけで、その表示物の静止画像データが添付された電子メールの編集画面を表示部5に表示させることができる。
【0058】
なお、この電子メールに添付する静止画像データとしては、上記限界まで縮小された表示物の静止画像データを添付してもよいし、この表示物の縮小前の元の静止画像データを添付してもよいし、添付ファイル用に自動的にデータサイズを調整した上記表示物の静止画像データを添付してもよい。
【0059】
同様に、ユーザにより、描画機能が選択された場合、制御部15は、メモリ14に記憶されている描画プログラムを起動し、この描画プログラムに基づいて、図8(d)に示すように上記表示物の描画編集画面を表示部5に表示制御する。これにより、ユーザは、表示物を限界まで縮小操作して、描画機能のアイコンを選択操作するだけで、その表示物の描画編集画面を表示部5に表示させることができる。
【0060】
なお、この描画編集画面に表示する表示物の大きさとしては、上記限界まで縮小された表示物の静止画像データを表示してもよいし、この表示物の縮小前の元の静止画像データを表示してもよいし、描画編集用に自動的にデータサイズを調整した上記表示物の静止画像データを表示してもよい。
【0061】
同様に、ユーザは、上記表示物の静止画像データを保存する場合、上記ブリフケースの画像のアイコンを選択操作する。この選択操作がなされると制御部15は、図8(e)に示すようにメモリ14内の各フォルダの一覧を表示部5に表示制御する。ユーザにより、この各フォルダの一覧の中から所望のフォルダが選択操作されると、制御部15は、上記表示物の静止画像データを、上記ユーザにより選択されたフォルダに対応するメモリ14上の記憶領域に記憶制御する。これにより、ユーザは、表示物を限界まで縮小操作して、フォルダの一覧機能のアイコンを選択操作し、所望のフォルダを選択操作するだけで、その表示物の静止画像データを所望のフォルダ内に保存することができる。
【0062】
なお、この所望のフォルダに保存する表示物の静止画像データのデータサイズとしては、上記限界まで縮小処理したデータサイズの静止画像データを保存してもよいし、この縮小前の元のサイズの静止画像データを保存してもよいし、保存用に自動的にデータサイズを調整した上記表示物の静止画像データを保存してもよい。
【0063】
同様に、ユーザは、上記表示物の静止画像データをブログやSNSにアップロードする場合、上記ネットワークの画像のアイコンを選択操作する。この選択操作がなされると制御部15は、図8(f)に示すようにメモリ14内に予め登録されているブログ及びSNSの各名称の一覧を表示部5に表示制御する。
【0064】
メモリ14内には、このブログ及びSNSの各名称に対応する文字データと共に、該ブログ及びSNSのネットワーク上のアドレスデータも記憶されている。このため、ユーザにより、上記一覧の中から所望の名称が選択操作されると、制御部15は、上記表示物の静止画像データを、上記ユーザにより選択されたブログ或いはSNSのアドレスにアップロードするように、図1に示す通信回路2を制御する。これにより、ユーザは、表示物を限界まで縮小操作して、予め登録されているブログやSNSの名称の一覧機能のアイコンを選択操作操作するだけで、その表示物の静止画像データを所望のブログやSNSにアップロードすることができる。
【0065】
なお、このアップロードを行う表示物の静止画像データのデータサイズとしては、上記限界まで縮小処理したデータサイズの静止画像データをアップロードしてもよいし、この縮小前の元のサイズの静止画像データをアップロードしてもよいし、アップロード用に自動的にデータサイズを調整した上記表示物の静止画像データをアップロードしてもよい。
【0066】
[実施の形態の効果]
以上の説明から明らかなように、この実施の形態の携帯電話機は、タッチパネル6上をユーザが指で接触操作した際に得られる各接触面積と、該各接触面積にそれぞれ対応するアプリケーションプログラムを関連付けて記憶しておく。そして、ユーザが、タッチパネル6上を接触操作した際に、この接触操作による接触面積を検出し、この接触面積に関連付けされているアプリケーションプログラムを起動する。これにより、タッチパネル6上を、所望のアプリケーションプログラムに対応する接触面積となるように接触操作するだけで、該所望のアプリケーションプログラムを起動可能とすることができる。
【0067】
また、各接触面積に対してそれぞれ異なる拡大率及び縮小率を示す情報を関連付けして記憶しておく。そして、ユーザが、タッチパネル6上を接触操作した際に、この接触操作による接触面積を検出し、この接触面積に対応する拡大率となるように、表示部5の表示物を拡大処理し、或いは上記接触面積に対応する縮小率となるように、表示部5の表示物を縮小処理する。タッチパネル6上を、所望の拡大率や縮小率に対応する接触面積となるように一度のみ接触操作するだけで、表示部5に表示されている表示物を所望の大きさで表示させることができる。なお、タッチパネル6上を連続的に接触操作した場合には、この各接触操作の各接触面積に対応した大きさで上記表示物が表示されることとなる。
【0068】
また、表示部5に表示している表示物を限界まで縮小処理することで形成される表示部5上の余領域に、所定の機能メニューを表示する。そして、この機能メニューの中から所望の機能メニュー項目が選択された際に、この選択された機能メニュー項目に対応するアプリケーションプログラムを起動制御すると共に、表示部5に表示していた表示物の静止画像データに対して、この起動したアプリケーションプログラムに対応したデータ処理を施す。これにより、少ない操作で、所望のアプリケーションプログラムの起動操作や、表示部5に表示していた表示物の静止画像データのデータ処理操作を可能とすることができる。
【0069】
[変形例]
上述の実施の形態の説明では、各接触面積に対応する拡大率及び縮小率は、予め定められていることとしたが、図3を用いた説明と同様に、拡大率及び縮小率をユーザが指定して登録するようにしてもよい。この場合、ユーザは、まず、タッチパネル6を接触操作し、次に、この接触操作による接触面積に対応する拡大率や縮小率を、操作部7を介して入力(選択)する。そして、制御部15は、上記接触面積を示す情報と、この接触面積に対応して入力された拡大率を示す情報や縮小率を示す情報とを関連付けして、上記接触面積対応拡大率/縮小率テーブル13に登録する。これにより、各ユーザの指の大きさや接触操作の感覚に合致した拡大/縮小処理動作を可能とすることができる。
【0070】
また、上述の実施の形態の説明では、各接触面積に対応して表示物の拡大処理及び縮小処理を行うこととしたが、上記接触面積対応拡大率/縮小率テーブル13に、各接触面積に関連づけした拡大率のみ、或いは各接触面積に関連づけした縮小率のみを登録しておき、表示物の拡大処理のみ、或いは表示物の縮小処理のみを行うようにしてもよい。
【0071】
また、上述の実施の形態の説明では、ユーザは、最初に、拡大選択ボタン30、或いは縮小選択ボタン31に基づいて、表示物の拡大処理或いは縮小処理を指定することとしたが、これは、図9に示すように、基準となる大きさの接触面積(基準接触面積)を予め決めておき、制御部15が、この基準接触面積よりも大きな接触面積を検出した場合は、この接触面積に対応する拡大率で表示物を拡大処理し、基準接触面積よりも小さな接触面積を検出した場合は、この接触面積に対応する縮小率で表示物を縮小処理するようにしてもよい。
【0072】
なお、この図9に示す例は、基準接触面積よりも一回り程度大きな接触面積を検出した場合には、表示物が1.2倍の拡大率で拡大処理され、基準接触面積よりも二回り程度大きな接触面積を検出した場合には、表示物が2倍の拡大率で拡大処理されることを示している。また、この図9に示す例は、基準接触面積よりも一回り程度小さな接触面積を検出した場合には、表示物が0.8倍の縮小率で縮小処理され、基準接触面積よりも二回り程度小さな接触面積を検出した場合には、表示物が0.5倍の縮小率で縮小処理されることを示している。
【0073】
また、上述の実施の形態の説明では、本発明を携帯電話機に適用することとしたが、本発明を、PHS電話機(PHS:Personal Handyphone System)、PDA装置(PDA:Personal Digital Assistant)、携帯ゲーム機、デジタルカメラ装置、ノート型或いはデスクトップ型のパーソナルコンピュータ装置等の他の電子機器に適用してもよい。いずれの場合も上述と同様の効果を得ることができる。
【0074】
最後に、上述の実施の形態は、本発明の一例である。このため、本発明は上述の実施の形態に限定されることはなく、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能であることは勿論であることを付け加えておく。
【図面の簡単な説明】
【0075】
【図1】本発明を適用した実施の形態となる携帯電話機のブロック図である。
【図2】実施の形態となる携帯電話機におけるタッチパネルの各接触面積、及び各接触面積に対応させるアプリケーションプログラムの登録動作を説明するためのフローチャートである。
【図3】各接触面積に関連付けされて登録されているアプリケーションプログラムの一例を示す図である。
【図4】実施の形態となる携帯電話機において、タッチパネル上の接触面積に対応するアプリケーションプログラムの起動動作を説明するためのフローチャートである。
【図5】実施の形態の携帯電話機において、タッチパネルの接触面積に対応する表示物の拡大処理及び縮小処理を説明するためのフローチャートである。
【図6】実施の形態の携帯電話機において、タッチパネルの接触面積に対応する表示物の拡大表示例及び縮小表示例を示す図である。
【図7】実施の形態の携帯電話機におけるタッチパネルの接触面積に対応する拡大率及び縮小率を説明するための図である。
【図8】実施の形態の携帯電話機の縮小率限界時におけるアプリケーションプログラムの起動動作を説明するための図である。
【図9】実施の形態の携帯電話機におけるタッチパネルの接触面積に対応する表示物の拡大処理及び縮小処理の変形例を説明するための図である。
【符号の説明】
【0076】
1 アンテナ、2 通信回路、3 スピーカ部、4 マイクロホン部、5 表示部、6 タッチパネル、7 操作部、8 カメラ部、9 発光部(LED)、10 バイブレーションユニット、11 タイマ、12 接触面積対応アプリケーションテーブル、13 接触面積対応拡大率/縮小率テーブル、14 メモリ、15 制御部、30 拡大選択ボタン、31 縮小選択ボタン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザが指を接触させて操作する接触操作部上における、該ユーザの指の接触面積を検出する接触面積検出部と、
それぞれ異なる複数の接触面積と該各接触面積に対応する各アプリケーションプログラムを示す情報とが、それぞれ関連付けされて記憶された接触面積対応アプリケーションテーブルと、
各種アプリケーションプログラムが記憶されたアプリケーションプログラムメモリと、
上記接触面積検出部で検出された上記接触面積に対応する上記アプリケーションプログラムを示す情報を上記接触面積対応アプリケーションテーブルから検出し、このアプリケーションプログラムを示す情報で示されるアプリケーションプログラムを、上記アプリケーションプログラムメモリから読み出して起動制御する制御部と
を有する入力処理装置。
【請求項2】
それぞれ異なる複数の接触面積と該各接触面積に対応する拡大率を示す拡大率情報、及び/又は、該各接触面積に対応する縮小率を示す縮小率情報とが、それぞれ関連付けされて記憶された拡大率/縮小率テーブルを有し、
上記アプリケーションプログラムメモリには、表示部に表示する表示物の拡大処理及び縮小処理を行うための拡大/縮小処理プログラムが記憶されており、
上記制御部は、上記表示部に対して表示物を表示した際に、当該表示物の拡大表示処理を指定するための拡大指定情報、及び/又は、当該表示物の縮小表示処理を指定するための縮小指定情報を上記表示部に表示し、ユーザにより、上記拡大指定情報に基づいて拡大表示処理が指定された場合、上記拡大/縮小処理プログラムに基づいて、上記接触面積検出部で検出された上記ユーザの指の接触面積に対応する上記拡大率情報を、上記拡大率/縮小率テーブルから読み出し、この拡大率情報で示される拡大率で上記表示物を上記表示部に表示制御し、或いはユーザにより、上記縮小指定情報に基づいて縮小表示処理が指定された場合、上記拡大/縮小処理プログラムに基づいて、上記接触面積検出部で検出された上記ユーザの指の接触面積に対応する上記縮小率情報を、上記拡大率/縮小率テーブルから読み出し、この縮小率情報で示される縮小率で上記表示物を上記表示部に表示制御する
請求項1に記載の入力処理装置。
【請求項3】
基準となる大きさの上記接触面積である基準面積、及びこの基準面積に対応する拡大率を示す情報と、上記基準面積よりも大きな、少なくとも一つの接触面積、及び上記基準面積よりも大きな接触面積に対応する拡大率を示す情報と、上記基準面積よりも小さな、少なくとも一つの接触面積、及び上記基準面積よりも小さな接触面積に対応する縮小率を示す情報とが、それぞれ関連付けされて記憶された拡大率/縮小率テーブルとを有し、
上記アプリケーションプログラムメモリには、表示部に表示する表示物の拡大処理及び縮小処理を行うための拡大/縮小処理プログラムが記憶されており、
上記制御部は、上記表示部に対して表示物を表示した際に、上記接触面積検出部で上記ユーザの指の接触面積が検出された場合、上記拡大/縮小処理プログラムに基づいて、上記検出された接触面積の大きさに対応する上記拡大率を示す情報、或いは上記縮小率を示す情報を上記拡大率/縮小率テーブルから読み出し、この拡大率を示す情報で示される拡大率、或いはこの縮小率を示す情報で示される縮小率で上記表示物を上記表示部に表示制御する
請求項1に記載の入力処理装置。
【請求項4】
上記制御部は、上記表示物を縮小して上記表示部に表示制御した際に、該表示部に余領域が形成された場合、上記アプリケーションプログラムメモリに記憶されている所定のアプリケーションプログラムの起動を指定するための機能メニューを上記余領域に表示し、ユーザにより、操作部を介して所望の機能メニュー項目が選択操作された際に、この選択された機能メニュー項目に対応するアプリケーションプログラムを、上記アプリケーションプログラムメモリから読み出して起動制御する
請求項2又は請求項3に記載の入力処理装置。
【請求項5】
ユーザが指を接触させて操作する接触操作部上における該ユーザの指の接触面積を、接触面積検出部が検出するステップと、
それぞれ異なる複数の接触面積と該各接触面積に対応する各アプリケーションプログラムを示す情報とが、それぞれ関連付けされて記憶された接触面積対応アプリケーションテーブルから、制御部が、上記ステップで検出された上記接触面積に対応するアプリケーションプログラムを示す情報を検出するステップと、
上記ステップで検出された上記接触面積に対応するアプリケーションプログラムを示す情報で示されるアプリケーションプログラムを、制御部が、各種アプリケーションプログラムが記憶されたアプリケーションプログラムメモリから読み出して起動制御するステップと
を有する入力処理方法。
【請求項6】
ユーザが指を接触させて操作する接触操作部上における該ユーザの指の接触面積を検出するように接触面積検出部を制御する接触面積検出制御部としてコンピュータを機能させ、
それぞれ異なる複数の接触面積と該各接触面積に対応する各アプリケーションプログラムを示す情報とが、それぞれ関連付けされて記憶された接触面積対応アプリケーションテーブルから、コンピュータを上記接触面積検出制御部として機能させることで検出された上記接触面積に対応するアプリケーションプログラムを示す情報を検出するように制御部を制御する接触面積対応アプリケーション検出部としてコンピュータを機能させ、
コンピュータを上記接触面積対応アプリケーション検出部として機能させることで検出された上記接触面積に対応するアプリケーションプログラムを示す情報で示されるアプリケーションプログラムを、各種アプリケーションプログラムが記憶されたアプリケーションプログラムメモリから読み出して起動制御するように制御部を制御するアプリケーション起動制御部としてコンピュータを機能させる
入力処理プログラム。
【請求項7】
上記表示部に対して表示物を表示した際に、当該表示物の拡大表示処理を指定するための拡大指定情報、及び/又は、当該表示物の縮小表示処理を指定するための縮小指定情報を上記表示部に表示するように上記制御部を制御する指定情報表示制御部としてコンピュータを機能させ、
コンピュータを上記指定情報表示制御部として機能させることで、上記表示部に表示された上記拡大指定情報に基づいて、ユーザにより拡大表示処理が指定された場合、コンピュータを上記接触面積検出制御部として機能させることで検出された上記ユーザの指の接触面積に対応する拡大率情報を、それぞれ異なる複数の接触面積と該各接触面積に対応する拡大率を示す拡大率情報とが、それぞれ関連付けされて記憶された拡大率テーブルから読み出し、この拡大率情報で示される拡大率で上記表示物を上記表示部に表示制御するように上記制御部を制御する拡大表示制御部としてコンピュータを機能させ、及び/又は、コンピュータを上記指定情報表示制御部として機能させることで、上記表示部に表示された上記縮小指定情報に基づいて、ユーザにより縮小表示処理が指定された場合、コンピュータを上記接触面積検出制御部として機能させることで検出された上記ユーザの指の接触面積に対応する縮小率情報を、それぞれ異なる複数の接触面積と該各接触面積に対応する縮小率を示す縮小率情報とが、それぞれ関連付けされて記憶された縮小率テーブルから読み出し、この縮小率情報で示される縮小率で上記表示物を上記表示部に表示制御するように上記制御部を制御する縮小表示制御部としてコンピュータを機能させる
請求項6に記載の入力処理プログラム。
【請求項8】
上記表示部に対して表示物を表示した際に、コンピュータを上記接触面積検出制御部として機能させることで上記ユーザの指の接触面積が検出された場合、上記検出された接触面積の大きさに対応する上記拡大率を示す情報、或いは上記縮小率を示す情報を、基準となる大きさの上記接触面積である基準面積、及びこの基準面積に対応する拡大率を示す情報と、上記基準面積よりも大きな、少なくとも一つの接触面積、及び上記基準面積よりも大きな接触面積に対応する拡大率を示す情報と、上記基準面積よりも小さな、少なくとも一つの接触面積、及び上記基準面積よりも小さな接触面積に対応する縮小率を示す情報とが、それぞれ関連付けされて記憶された拡大率/縮小率テーブルから読み出すように上記制御部を制御する拡大率/縮小率検出部としてコンピュータを機能させ、
コンピュータを上記拡大率/縮小率検出部として機能させることで上記拡大率/縮小率テーブルから読み出された上記拡大率を示す情報で示される拡大率、或いは上記縮小率を示す情報で示される縮小率で上記表示物を上記表示部に表示制御するように上記制御部を制御する拡大/縮小表示制御部としてコンピュータを機能させる
請求項6に記載の入力処理プログラム。
【請求項9】
ユーザが指を接触させて操作する接触操作部と、
上記接触操作部上における、該ユーザの指の接触面積を検出する接触面積検出部と、
それぞれ異なる複数の接触面積と該各接触面積に対応する各アプリケーションプログラムを示す情報とが、それぞれ関連付けされて記憶された接触面積対応アプリケーションテーブルと、
各種アプリケーションプログラムが記憶されたアプリケーションプログラムメモリと、
上記接触面積検出部で検出された上記接触面積に対応する上記アプリケーションプログラムを示す情報を上記接触面積対応アプリケーションテーブルから検出し、このアプリケーションプログラムを示す情報で示されるアプリケーションプログラムを、上記アプリケーションプログラムメモリから読み出して起動制御する制御部と
を有する携帯端末装置。
【請求項10】
所定の表示物を表示するための表示部と、
それぞれ異なる複数の接触面積と該各接触面積に対応する拡大率を示す拡大率情報、及び/又は、該各接触面積に対応する縮小率を示す縮小率情報とが、それぞれ関連付けされて記憶された拡大率/縮小率テーブルとを有し、
上記アプリケーションプログラムメモリには、上記表示部に表示する表示物の拡大処理及び縮小処理を行うための拡大/縮小処理プログラムが記憶されており、
上記制御部は、上記表示部に対して表示物を表示した際に、当該表示物の拡大表示処理を指定するための拡大指定情報、及び/又は、当該表示物の縮小表示処理を指定するための縮小指定情報を上記表示部に表示し、ユーザにより、上記拡大指定情報に基づいて拡大表示処理が指定された場合、上記拡大/縮小処理プログラムに基づいて、上記接触面積検出部で検出された上記ユーザの指の接触面積に対応する上記拡大率情報を、上記拡大率/縮小率テーブルから読み出し、この拡大率情報で示される拡大率で上記表示物を上記表示部に表示制御し、或いはユーザにより、上記縮小指定情報に基づいて縮小表示処理が指定された場合、上記拡大/縮小処理プログラムに基づいて、上記接触面積検出部で検出された上記ユーザの指の接触面積に対応する上記縮小率情報を、上記拡大率/縮小率テーブルから読み出し、この縮小率情報で示される縮小率で上記表示物を上記表示部に表示制御する
請求項9に記載の携帯端末装置。
【請求項11】
基準となる大きさの上記接触面積である基準面積、及びこの基準面積に対応する拡大率を示す情報と、上記基準面積よりも大きな、少なくとも一つの接触面積、及び上記基準面積よりも大きな接触面積に対応する拡大率を示す情報と、上記基準面積よりも小さな、少なくとも一つの接触面積、及び上記基準面積よりも小さな接触面積に対応する縮小率を示す情報とが、それぞれ関連付けされて記憶された拡大率/縮小率テーブルとを有し、
上記アプリケーションプログラムメモリには、表示部に表示する表示物の拡大処理及び縮小処理を行うための拡大/縮小処理プログラムが記憶されており、
上記制御部は、上記表示部に対して表示物を表示した際に、上記接触面積検出部で上記ユーザの指の接触面積が検出された場合、上記拡大/縮小処理プログラムに基づいて、上記検出された接触面積の大きさに対応する上記拡大率を示す情報、或いは上記縮小率を示す情報を上記拡大率/縮小率テーブルから読み出し、この拡大率を示す情報で示される拡大率、或いはこの縮小率を示す情報で示される縮小率で上記表示物を上記表示部に表示制御する
請求項9に記載の携帯端末装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−44520(P2010−44520A)
【公開日】平成22年2月25日(2010.2.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−207329(P2008−207329)
【出願日】平成20年8月11日(2008.8.11)
【出願人】(502087507)ソニー エリクソン モバイル コミュニケーションズ, エービー (823)
【Fターム(参考)】