入力制御装置およびその信号処理方法
【課題】 ゲーム中の遊技者のテクノストレスを監視することができ、かつ遊技者に自身のテクノストレスを自覚させることが可能なゲーム装置を実現する。
【解決手段】 遊技者の操作内容に応じた信号をゲーム装置に無線送信することで、該ゲーム装置における処理を制御する入力制御装置であって、遊技者の操作内容に応じた信号を検出する手段(205〜207)と、前記入力制御装置を操作する遊技者の脈拍を検出する手段(209)と、検出された脈拍の拍動間隔について時間領域解析を行い、解析結果に基づいて、脈拍のゆらぎ度を算出する手段(204−1、204−2)と、前記ゆらぎ度に基づいて前記検出された信号を処理する手段(204−4)と、該処理された信号を、前記ゲーム装置に無線送信する手段(210)とを備える。
【解決手段】 遊技者の操作内容に応じた信号をゲーム装置に無線送信することで、該ゲーム装置における処理を制御する入力制御装置であって、遊技者の操作内容に応じた信号を検出する手段(205〜207)と、前記入力制御装置を操作する遊技者の脈拍を検出する手段(209)と、検出された脈拍の拍動間隔について時間領域解析を行い、解析結果に基づいて、脈拍のゆらぎ度を算出する手段(204−1、204−2)と、前記ゆらぎ度に基づいて前記検出された信号を処理する手段(204−4)と、該処理された信号を、前記ゲーム装置に無線送信する手段(210)とを備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲーム装置の入力制御装置およびその情報処理方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、長時間ゲームを行うことによる遊技者のストレス(テクノストレス)が問題となっている。特に、近年著しく増加している少年犯罪の一因として、当該テクノストレスを指摘する専門家もいる。このため、ゲーム装置を提供するゲーム装置メーカにとっては、ゲームの興趣性に着目するだけでなく、テクノストレスといった問題点も考慮に入れたゲーム装置の開発を行うことが重要となってきている。
【特許文献1】特開平9−22314号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、テクノストレスには個人差があり、また、同一人であってもゲームの内容によってはテクノストレスのかかり方には違いがある。このため、例えば、単純に遊技者がゲームに費やした時間を監視するだけでは、テクノストレスの管理として十分とはいえず、テクノストレスを直接的に監視することが望ましい。
【0004】
また、テクノストレスが一定程度蓄積された場合に、ゲームを強制的に終了するように構成したのでは、遊技者にとってはゲームの興趣性が著しく損なわれることとなる。このため、遊技者に自身のテクノストレスを自覚させ自発的にゲームを終了させるように構成することが望ましい。
【0005】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、ゲーム中の遊技者のテクノストレスを監視することができ、かつ遊技者に自身のテクノストレスを自覚させることが可能なゲーム装置を実現する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するために本発明に係るゲーム装置の入力制御装置は以下のような構成を備える。即ち、
遊技者の操作内容に応じた信号をゲーム装置に送信することで、該ゲーム装置における処理を制御する入力制御装置であって、
遊技者の操作内容に応じた信号を検出する検出手段と、
前記入力制御装置を操作する遊技者の脈拍を検出する脈拍検出手段と、
前記脈拍検出手段により検出された脈拍の拍動間隔について、時間領域解析を行う解析手段と、
前記解析手段による解析結果に基づいて、脈拍のゆらぎ度を算出する算出手段と、
前記ゆらぎ度に基づいて前記検出手段により検出された信号を処理する処理手段と、
前記処理手段により処理された信号を、前記ゲーム装置に送信する送信手段とを備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、ゲーム中の遊技者のテクノストレスを監視することができ、かつ遊技者に自身のテクノストレスを自覚させることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、必要に応じて添付図面を参照しながら本発明の各実施形態を詳細に説明する。なお、以下の各実施形態で説明するゲーム装置では、ゲーム中の遊技者のテクノストレスと関わりのある生体情報を検出・解析することで、遊技者のテクノストレスを監視することとしている。
【0009】
具体的には、遊技者のテクノストレスと関わりのある生体情報として、脈拍を検出する。そして、当該検出された脈拍について時間領域解析の幾何学的図形解析法を用いることで算出される「ゆらぎ度」を、遊技者のテクノストレスとして抽出する。
【0010】
なお、以下の各実施形態では、ゆらぎ度を算出するにあたり、時間領域解析の幾何学的図形解析法としてローレンツプロットを採用することとするが、ゆらぎ度算出のための時間領域解析法としては、特にこれに限定されるものではない。ゆらぎ度の指標として、他の時間領域解析の幾何学的図形解析法であるトライアングルインデックスや、時間/領域解析であるSDNN、SDANN、r−MSSD、RR50(NN50)、pNN50(φ0NN50)、CVRR等を採用するようにしてもよい。
【0011】
また、以下の各実施形態では、遊技者にテクノストレスを自覚させるために、遊技者のテクノストレスの状態をゲーム内容に反映させることとしている。具体的には、遊技者が操作するゲーム装置の入力制御装置より出力される出力信号を、テクノストレスに応じて制御する。
【0012】
なお、このときの制御方法としては、遊技者の操作タイミングに対して、入力制御装置より出力される出力信号を遅延させたり、遊技者の操作量に対して、出力信号を弱めたりすることが考えられる。このうち、以下の各実施形態では、ゲーム装置の入力制御装置として、動作や姿勢の変化などを検知可能な棒状の入力制御装置を例に、加速度についての出力信号を制御する場合について説明する。
【0013】
[第1の実施形態]
1.ローレンツプロットの概要
はじめに、ゆらぎ度を表す指標としてのローレンツプロットについて簡単に説明する。ローレンツプロットとは、交感神経と副交感神経の亢進状態の評価方法として知られている。一般に交感神経と副交感神経とはバランスがとれていることが重要であり、テクノストレス等により交感神経と副交感神経とのバランスが乱れると、ゆらぎ度に影響を及ぼす。
【0014】
ローレンツプロットとは、このゆらぎ度を、脈拍等の生体情報に基づいて可視化したものである。
【0015】
図7、図8は、脈拍波形に基づいてローレンツプロットを生成する方法を示した図である。図7の701に示すような脈拍波形が収集されると、まず、R波の位置が同定され、R−R間隔が算出される。R波とは脈拍波形のピーク部分をいい、R−R間隔とはR波のn拍目(nは任意の整数)とn+1拍目の拍動間隔をいう。図7の例では、R波の位置はそれぞれ、R1、R2、R3、R4と同定され、R−R間隔はそれぞれT21、T32、T43と算出される。
【0016】
そして、当該算出されたR−R間隔に基づいて、図8に示す2次元グラフ領域に、T21を横軸に、T32を縦軸にプロットする。更に、T32を横軸に、T43を縦軸にプロットする。このような処理を、連続するR−R間隔に対して順次行うことで、ローレンツプロットが生成される(このときの各プロットの2次元グラフ領域における位置座標を、ローレンツプロットデータと称す)。
【0017】
なお、参考までに図9に、生成されたローレンツプロットの一例を示す。(a)は一般にバランスがとれた良好な状態を示しており、(b)、(c)はバランスがとれていない状態を示している((b)はストレス・疾患パターンを、(c)は不整脈パターンをそれぞれ示している)。
【0018】
2.ゲーム装置の外観構成
次に、本実施形態にかかる入力制御装置を備えるゲーム装置の外観構成について図1A、Bを参照しながら説明する。
【0019】
図1Aは、本実施形態にかかる入力制御装置を備えるゲーム装置100が画像表示部としてのテレビ(TV)103に接続されている様子を示す図である。
【0020】
同図において、101はゲーム装置100の入力制御装置であるコントローラである。コントローラ101は、遊技者の操作に基づく動作や姿勢の変化等を検知可能な棒状の入力制御装置であるコントローラ本体部111と、遊技者の手首に巻き回され遊技者の脈拍を検出する脈拍検出部112とを備え、脈拍検出部112において検出された脈拍信号はケーブル113を介してコントローラ本体部111に取り込まれる。
【0021】
102はゲーム装置本体部であり、コントローラ101からの指示に基づいて、ゲームを進行させる。例えば、刀剣で闘うゲームの場合には、遊技者がコントローラ101を振り回すことに対応して、ゲームに登場するキャラクタが持つ刀剣が動作する。103はテレビ(TV)であり、ゲーム装置本体部102における処理に基づいてゲーム内容を表示する。
【0022】
図1Bは、コントローラ101の外観構成を示す図である。同図に示すように、遊技者は手首に脈拍検出部112を巻き回した状態で、コントローラ本体部111を握り、ゲームの内容に応じて該コントローラ本体部111を振ったり回したりする動作を行うことができる。
【0023】
遊技者がコントローラ本体部111を握ったときの親指または人指し指の近傍には、操作ボタン121が設けられ、ゲームの進行に必要な操作を入力することができる。ランプ123は、脈拍検出部112により遊技者の脈拍が正常に検出できているか否かを示す測定ランプであり、正常に検出できている場合には緑色に点灯し、正常に検出できていない場合には、赤色に点灯する。
【0024】
また、ランプ122は、脈拍検出部112において検出された脈拍に基づいて算出されたゆらぎ度に応じて点灯するゆらぎ度レベル表示ランプである。正常なゆらぎ度の範囲にある場合には、全てのゆらぎ度レベル表示ランプが緑色に点灯し、正常なゆらぎ度の範囲を外れると、その度合いに応じてゆらぎ度レベル表示ランプが徐々に消灯していく。
【0025】
脈拍検出部112は遊技者の手首に巻き回すことで、遊技者の脈拍を検出する。なお、ここでは脈拍は圧力方式により検出するものとするが、検出方式は特にこれに限定されず、電極方式等を用いてもよい。
【0026】
3.ゲーム装置の機能構成
3.1 コントローラ101の機能構成
図2Aは、本発明の第1の実施形態にかかるコントローラ101の機能構成を示す図である。同図において、201はクロック部であり、クロック信号を発振し、CPU202に供給する。202はCPUであり、クロック部201より発振されたクロック信号に基づいて動作する。203はRAMであり、CPU202において処理されるプログラムのワークエリアとして機能するとともに、プログラム処理時にデータ等を一時的に記憶する記憶手段としても機能する。204はROMであり、CPU202において処理されるプログラムが格納されている。
【0027】
205は入力装置であり、ゲームの進行に必要な操作を入力するための操作ボタン121(図1B)や、図1Bにおいて不図示の電源スイッチ等が含まれる。
【0028】
206は多軸加速度センサであり、コントローラ本体部111に内蔵され、遊技者が操作するコントローラ101の1次元から3次元に対応する加速度(3軸移動の方向及び速度)を検出して出力するセンサである。
【0029】
207は多軸ジャイロセンサであり、コントローラ本体部111に内蔵され、遊技者が操作するコントローラ101の1次元から3次元に対応する傾きやひねり(前後左右の傾き及び軸回りの回転)を検出して出力するセンサである。
【0030】
208はランプ部であり、図1Bに示すゆらぎ度レベル表示ランプ122、測定ランプ123の他、図1Bにおいて不図示のランプ(例えば、電源ランプ)等、各種ランプが含まれる。
【0031】
209は脈拍検出部であり、遊技者の脈拍を測定する。
【0032】
210はデータ送信部であり、入力装置205を介して遊技者が行った操作内容に対応する指示信号をゲーム装置本体部102に無線送信する。また、遊技者がゲームの内容に応じてコントローラ101を振ったり回したりすることで多軸加速度センサ206や多軸ジャイロセンサ207において検出され、後述のセンサ出力処理部204−5において処理された検出信号をゲーム装置本体部102に無線送信する。
【0033】
ROM204に格納されたプログラムにより実現される機能を204−1〜205−6に示す。204−1は脈拍検出処理部であり、脈拍検出部209より出力された脈拍データを受信するとともに、受信した脈拍データに基づいて脈拍波形のR波を同定し、ローレンツプロットデータを算出する。
【0034】
204−2はゆらぎ度算出部であり、脈拍検出処理部204−1において算出されたローレンツプロットデータを、所定時間、正常に受信した場合に、該ローレンツプロットデータに基づいてゆらぎ度を算出する。
【0035】
なお、ゆらぎ度とは、2次元グラフ領域の分布領域の大きさ(本実施形態にかかる入力制御装置にあっては、ローレンツプロットデータのばらつき)のことをいうものとする。
【0036】
204−3はランプ表示処理部であり、脈拍検出部209における脈拍検出の有無に応じて、測定ランプ123の点灯を制御する。また、ゆらぎ度算出部204−2において算出されたゆらぎ度に応じてゆらぎ度レベル表示ランプ122の点灯を制御する。
【0037】
204−4はセンサ出力処理部であり、多軸加速度センサより出力された検出信号を受信し、ゆらぎ度算出部204−2において算出されたゆらぎ度に基づいて、該検出信号を処理する。
【0038】
ここで、ゆらぎ度算出部204−2に入力される検出信号(入力信号)とゆらぎ度算出部204−2において処理された後、出力される検出信号(出力信号)との間には以下の関係式が成り立つ。
(式1)
Y(S)/X(S)=G×e-sT
なお、X(S)は入力信号のラプラス変換を、Y(S)は出力信号のラプラス変換をそれぞれ表わす。また、Gはゲイン要素を、eは自然対数の底を、Tはむだ時間要素をそれぞれ表わす。
【0039】
センサ出力処理部204−4では、ゆらぎ度算出部204−2において算出されたゆらぎ度に基づいて、ゲインGおよびむだ時間Tを変化させる。例えば、算出されたゆらぎ度が正常なゆらぎ度の範囲を外れると、その度合いに応じてゲインGの値を小さくしていく。また、むだ時間Tの値を大きくしていく。
【0040】
これにより、算出されたゆらぎ度が正常なゆらぎ度の範囲を外れた場合(つまり、遊技者のテクノストレスが大きくなった場合)、多軸加速度センサ206の検出信号は、むだ時間Tの遅れをもって、ゲインGだけ小さくなって送信されることとなる。この結果、例えば、刀剣で闘うゲームであって、コントローラ101の操作に対応して、ゲームに登場するキャラクタが振り回す刀剣の動作が決定されるゲームにおいては、遊技者のテクノストレスが大きくなると、遊技者が行う操作に対して、むだ時間Tの遅れをもって、キャラクタが持つ刀剣が動作することとなる。また、そのときの動作速度は、遊技者のテクノストレスが小さかった場合と比べて、遅くなる。
【0041】
つまり、遊技者が行うコントローラ101への操作に対して、ゲームに登場するキャラクタの反応が鈍くなり、遊技者は、自身のテクノストレスが大きくなっていることを認識することができるようになる。
【0042】
204−5はデータ送信処理部であり、データ送信部210より無線送信される上記指示信号や検出信号を、無線送信可能に処理する。
【0043】
3.2 ゲーム装置本体部102の機能構成
図2Bは、本発明の第1の実施形態にかかるゲーム装置本体部102の機能構成を示す図である。同図において、221はクロック部であり、クロック信号を発振し、CPU222に供給する。223はRAMであり、CPU222において処理されたプログラムのワークエリアとして機能するとともに、プログラム処理時にデータ等を一時的に記憶する記憶手段としても機能する。224はHDDであり、CPU222において処理されるプログラムが格納されている。
【0044】
225はデータ受信部であり、コントローラ101との間で無線通信を行い、コントローラ101より指示信号や検出信号を受信する。
【0045】
226は画像出力部であり、ゲーム内容に応じた映像データをテレビ103に対して出力する。また、227は音声出力部であり、ゲーム内容に応じた音声データをテレビ103に対して出力する。
【0046】
HDD224に格納されたプログラムにより実現される機能を231から234に示す。231はゲーム処理部であり、データ受信処理部225を介してコントローラ101より入力された操作に基づいてゲームを実行する。232はデータ受信処理部であり、コントローラ101より送信される指示信号や検出信号を受信する。
【0047】
233は画像出力処理部であり、ゲーム処理部231における処理内容に応じて、テレビ103に映像を出力するための処理を行う。234は音声出力処理部であり、ゲーム処理部231における処理内容に応じて、テレビ103に配されたスピーカに音声を出力するための処理を行う。
【0048】
4.コントローラ101における処理の流れ
4.1 全体処理の流れ
図3は、本発明の第1の実施形態にかかるゲーム装置のコントローラ101における全体処理の流れを示すフローチャートである。ステップS301においてコントローラ101の電源が投入されると、ステップS302では、脈拍が検出されたか否かを判定する。脈拍検出部209が遊技者の手首に巻き回されていない場合や、遊技者の手首に巻き回されてはいるが、正しく装着されていない場合には、脈拍が検出されないため、ステップS303に進む。
【0049】
ステップS303では、ゲインGをゼロに設定する。この場合、コントローラ101を操作しても、ゲームに登場するキャラクタは動作しない。つまり、脈拍検出が行われない限り、遊技者はゲームを進行させることはできない。
【0050】
一方、ステップS302において脈拍が検出された場合には、ステップS304に進み、測定ランプ123を点灯する。更にステップS305では、検出された脈拍に基づいてローレンツプロットデータを求め、ゆらぎ度を算出する測定処理を実行する。なお、測定処理の詳細は、後述する。
【0051】
ステップS306では、ステップS305において算出されたゆらぎ度を正規化する。ステップS307では、正規化されたゆらぎ度に応じてゆらぎ度レベル表示ランプ122を点灯する。
【0052】
ステップS308では、正規化されたゆらぎ度に応じて、むだ時間TとゲインGを決定する。ステップS309では、ステップS308において決定されたむだ時間TとゲインGとを用いて、多軸加速度センサの出力値を調整する。
【0053】
ステップS310では、電源がOFFであるか否かを判断し、電源がOFFになっていなければ、ステップS302に戻る。一方、電源がOFFとなっていれば、処理を終了する。
【0054】
4.2 測定処理の詳細
図6は、測定処理(ステップS305)の詳細の流れを示すフローチャートである。
【0055】
ステップS601では、ゆらぎ度を算出するのに必要な所定時間を計測するためのタイマーをスタートする。ステップS602では、受信した脈拍波形に基づいて、ローレンツプロットデータの算出を開始する。
【0056】
ステップS603では、ローレンツプロットデータが連続的に算出されているか否かを監視する。ここで、ローレンツプロットデータが連続的に算出できていないと判定される場合としては、大きく分けて2つの場合が考えられる。1つ目は、脈拍検出部において脈拍を検出できていない場合である。
【0057】
また、2つ目は、脈拍検出部において脈拍は検出されているが、算出されたローレンツプロットデータが連続的でない場合である。本実施形態にかかるコントローラ101の場合、脈拍検出部112は遊技者の手首に装着されており、遊技者がコントローラ101を操作している最中に、並行して脈拍波形を検出する構成となっている。このため、遊技者の手首と脈拍検出部112との接触状態によっては脈拍波形の検出が途切れる場合がある。この結果、ローレンツプロットデータが連続的に算出されず、途中で間があいてしまうことがありえる。このような場合には、ローレンツプロットデータが連続的に算出できていないと判定される。
【0058】
なお、本体部110では、いずれの原因であるかによらず、ゆらぎ度を算出するのに必要なローレンツプロットデータが収集されるまでの間に(つまり、タイマーをスタートさせてから所定時間、例えば1〜5分程度が経過するまでの間に)、ローレンツプロットデータが連続的に算出できた場合、はじめてゆらぎ度の算出を行い、途中でローレンツプロットデータの受信が途切れた場合には、タイマーがスタートしてから算出が途切れるまでの間に収集されたローレンツプロットデータを削除し、タイマーをリセットした上で、再び、ローレンツプロットデータの収集をやり直す構成となっている。
【0059】
図6に戻り、具体的に説明する。ステップS602においてローレンツプロットデータの算出を開始すると、ステップS603では、ローレンツプロットデータを連続的に受信できているか否かを判断する。ステップS603においてローレンツプロットデータを連続的に算出できていると判定された場合には、ステップS604に進む。
【0060】
ステップS604では、所定時間(ゆらぎ度を算出するのに必要なローレンツプロットデータを収集するのに充分な時間、例えば1〜5分程度)が経過したか否かを判定し、所定時間が経過したと判定された場合には、タイマーをリセットした後、ステップS605に進み、ゆらぎ度を算出する。ステップS606では、算出したゆらぎ度を、メモリ内の所定の場所に格納する(既にメモリ内の所定の場所にゆらぎ度が格納されている場合には、当該ゆらぎ度を、新たに算出されたゆらぎ度で更新する)。
【0061】
一方、所定時間が経過していないと判定された場合には、ステップS603に戻り、ローレンツプロットデータを連続的に算出できているか否かを判定し、算出できていると判定された場合は、ローレンツプロットデータの取り込みを継続する。一方、所定時間経過前に、ローレンツプロットデータの算出が途切れた場合には、ステップS607に進み、タイマーをスタートしてからローレンツプロットデータが連続的に算出できていないと判定されるまでの間に算出したローレンツプロットデータを削除し、ステップS608に進む。ステップS608では、タイマーをリセットする。
【0062】
一方、ステップS606においてゆらぎ度の更新が完了すると、今回のゆらぎ度の算出に用いたローレンツプロットデータを削除し、測定処理を終了する。
【0063】
4.3 測定処理におけるノイズ除去
次に測定処理(ステップS305)におけるノイズ除去処理の詳細について図4、図5を用いて説明する。
【0064】
本実施形態では、遊技者がコントローラ101を操作している最中に脈拍波形を検出する構成としているため、上述のように脈拍波形の検出が途切れる場合がある一方で、特に電極により脈拍測定を行う場合、反対に、遊技者の手の動きが筋電ノイズとしてあらわれる場合がある。そこで、このような筋電ノイズを除去する機能が備えられている。
【0065】
図4、図5は、脈拍データ中に含まれる筋電ノイズを除去する機能を端的に示した図(一例)である。図4は、脈拍データの時間変化を示した図であり、横軸に時間を、縦軸に脈拍データをとっている。
【0066】
図4において、404、405、407、408は脈拍波形のR波を示している。一方、406は筋電ノイズを示している。図4では、筋電ノイズ406がR波よりも大きいという特性に着目して、脈拍データに2種類の閾値402、403を設けることで、筋電ノイズ406を除去するようにした場合を示したものである。
【0067】
つまり、脈拍データのうち、閾値402より小さく、閾値403より大きい部分をR波と同定する。
【0068】
一方、図5は、R波の間隔には多少のばらつきはあるものの、一定の限度があることに着目して、一定の限度内に収まっている部分をR波とし、一定の限度を越えている部分を筋電ノイズとみなして除去する場合を示したものである。
【0069】
具体的には、504をR波とみなした場合、次のR波までの間隔(R−R間隔)は、502に示す時間から、503のばらつきの範囲内にあると仮定し、この間に受信した所定の閾値以上の脈拍データをR波とみなす。この処理を繰り返すことで、R波507、508を検出し、筋電ノイズ506を除去することができる。
【0070】
以上の説明から明らかなように、本実施形態にかかるゲーム装置では、ゲーム装置のコントローラに脈拍検出部を取り付けることで、ゲームを行う遊技者の脈拍波形を連続的に検出し、ゆらぎ度を算出する構成とした。更に、算出したゆらぎ度に基づいて、コントローラ101に内蔵され、遊技者の操作を検出するセンサの検出信号を調整することで、遊技者のテクノストレスをゲームに反映させる構成とした。ここで、ゲームとは、ゴルフクラブを模したスイング、テニスラケットを模したスイング等、スポーツを模したものも含む。
【0071】
この結果、遊技者は、自身のテクノストレスが大きくなっているか否かをゲームを通して認識することが可能となる。また、テクノストレスが大きくなった場合、コントローラに対する遊技者の操作に対して、ゲームに登場するキャラクタの動作が鈍くなるように調整されるため、ゲームが長続きしなくなり、遊技者をゲームの終了へと導くことが可能となる。
【0072】
また、ゴルフクラブを模したスイング、テニスラケットを模したスイング等、スポーツのシミュレーションを長時間行うことにより、その前後における心拍ゆらぎ度を確認し、改善することができる。
【0073】
[第2の実施形態]
上記第1の実施形態においては、多軸加速度センサより出力される検出信号を調整することとしたが、本発明は特にこれに限られず、他のセンサにより出力される検出信号を調整するように構成してもよい。更に、入力装置より入力される指示信号を調整するように構成してもよい。
【0074】
また、上記第1の実施形態では、むだ時間TとゲインGとを調整することとしたが、本発明は特にこれに限定されず、いずれか一方のみを調整するようにしてもよい。特に、入力装置より入力される指示信号は、ON/OFFの2値信号であるため、むだ時間Tのみが調整されることとなる。
【0075】
また、上記第1の実施形態では、脈拍を検出するために圧力方式の脈拍検出部を用いることとしたが本発明は、特にこれに限定されるものではなく、例えば、光学的方式により脈拍を検出するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0076】
【図1A】本発明の第1の実施形態にかかる入力制御装置(コントローラ101)を備えるゲーム装置100がテレビ(TV)103に接続されている様子を示す図である。
【図1B】コントローラ101の外観構成を示す図である。
【図2A】コントローラ101の機能構成を示す図である。
【図2B】ゲーム装置本体部102の機能構成を示す図である。
【図3】コントローラ101における全体処理の流れを示すフローチャートである。
【図4】脈拍データ中に含まれる筋電ノイズを除去する機能を端的に示した図(一例)である。
【図5】脈拍データ中に含まれる筋電ノイズを除去する機能を端的に示した図(一例)である。
【図6】コントローラ101における測定処理(ステップS305)の詳細の流れを示すフローチャートである。
【図7】脈拍波形に基づくローレンツプロット方法を説明するための図である。
【図8】脈拍波形に基づくローレンツプロット方法を説明するための図である。
【図9】ローレンツプロットの一例を示す図である。
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲーム装置の入力制御装置およびその情報処理方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、長時間ゲームを行うことによる遊技者のストレス(テクノストレス)が問題となっている。特に、近年著しく増加している少年犯罪の一因として、当該テクノストレスを指摘する専門家もいる。このため、ゲーム装置を提供するゲーム装置メーカにとっては、ゲームの興趣性に着目するだけでなく、テクノストレスといった問題点も考慮に入れたゲーム装置の開発を行うことが重要となってきている。
【特許文献1】特開平9−22314号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、テクノストレスには個人差があり、また、同一人であってもゲームの内容によってはテクノストレスのかかり方には違いがある。このため、例えば、単純に遊技者がゲームに費やした時間を監視するだけでは、テクノストレスの管理として十分とはいえず、テクノストレスを直接的に監視することが望ましい。
【0004】
また、テクノストレスが一定程度蓄積された場合に、ゲームを強制的に終了するように構成したのでは、遊技者にとってはゲームの興趣性が著しく損なわれることとなる。このため、遊技者に自身のテクノストレスを自覚させ自発的にゲームを終了させるように構成することが望ましい。
【0005】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、ゲーム中の遊技者のテクノストレスを監視することができ、かつ遊技者に自身のテクノストレスを自覚させることが可能なゲーム装置を実現する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するために本発明に係るゲーム装置の入力制御装置は以下のような構成を備える。即ち、
遊技者の操作内容に応じた信号をゲーム装置に送信することで、該ゲーム装置における処理を制御する入力制御装置であって、
遊技者の操作内容に応じた信号を検出する検出手段と、
前記入力制御装置を操作する遊技者の脈拍を検出する脈拍検出手段と、
前記脈拍検出手段により検出された脈拍の拍動間隔について、時間領域解析を行う解析手段と、
前記解析手段による解析結果に基づいて、脈拍のゆらぎ度を算出する算出手段と、
前記ゆらぎ度に基づいて前記検出手段により検出された信号を処理する処理手段と、
前記処理手段により処理された信号を、前記ゲーム装置に送信する送信手段とを備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、ゲーム中の遊技者のテクノストレスを監視することができ、かつ遊技者に自身のテクノストレスを自覚させることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、必要に応じて添付図面を参照しながら本発明の各実施形態を詳細に説明する。なお、以下の各実施形態で説明するゲーム装置では、ゲーム中の遊技者のテクノストレスと関わりのある生体情報を検出・解析することで、遊技者のテクノストレスを監視することとしている。
【0009】
具体的には、遊技者のテクノストレスと関わりのある生体情報として、脈拍を検出する。そして、当該検出された脈拍について時間領域解析の幾何学的図形解析法を用いることで算出される「ゆらぎ度」を、遊技者のテクノストレスとして抽出する。
【0010】
なお、以下の各実施形態では、ゆらぎ度を算出するにあたり、時間領域解析の幾何学的図形解析法としてローレンツプロットを採用することとするが、ゆらぎ度算出のための時間領域解析法としては、特にこれに限定されるものではない。ゆらぎ度の指標として、他の時間領域解析の幾何学的図形解析法であるトライアングルインデックスや、時間/領域解析であるSDNN、SDANN、r−MSSD、RR50(NN50)、pNN50(φ0NN50)、CVRR等を採用するようにしてもよい。
【0011】
また、以下の各実施形態では、遊技者にテクノストレスを自覚させるために、遊技者のテクノストレスの状態をゲーム内容に反映させることとしている。具体的には、遊技者が操作するゲーム装置の入力制御装置より出力される出力信号を、テクノストレスに応じて制御する。
【0012】
なお、このときの制御方法としては、遊技者の操作タイミングに対して、入力制御装置より出力される出力信号を遅延させたり、遊技者の操作量に対して、出力信号を弱めたりすることが考えられる。このうち、以下の各実施形態では、ゲーム装置の入力制御装置として、動作や姿勢の変化などを検知可能な棒状の入力制御装置を例に、加速度についての出力信号を制御する場合について説明する。
【0013】
[第1の実施形態]
1.ローレンツプロットの概要
はじめに、ゆらぎ度を表す指標としてのローレンツプロットについて簡単に説明する。ローレンツプロットとは、交感神経と副交感神経の亢進状態の評価方法として知られている。一般に交感神経と副交感神経とはバランスがとれていることが重要であり、テクノストレス等により交感神経と副交感神経とのバランスが乱れると、ゆらぎ度に影響を及ぼす。
【0014】
ローレンツプロットとは、このゆらぎ度を、脈拍等の生体情報に基づいて可視化したものである。
【0015】
図7、図8は、脈拍波形に基づいてローレンツプロットを生成する方法を示した図である。図7の701に示すような脈拍波形が収集されると、まず、R波の位置が同定され、R−R間隔が算出される。R波とは脈拍波形のピーク部分をいい、R−R間隔とはR波のn拍目(nは任意の整数)とn+1拍目の拍動間隔をいう。図7の例では、R波の位置はそれぞれ、R1、R2、R3、R4と同定され、R−R間隔はそれぞれT21、T32、T43と算出される。
【0016】
そして、当該算出されたR−R間隔に基づいて、図8に示す2次元グラフ領域に、T21を横軸に、T32を縦軸にプロットする。更に、T32を横軸に、T43を縦軸にプロットする。このような処理を、連続するR−R間隔に対して順次行うことで、ローレンツプロットが生成される(このときの各プロットの2次元グラフ領域における位置座標を、ローレンツプロットデータと称す)。
【0017】
なお、参考までに図9に、生成されたローレンツプロットの一例を示す。(a)は一般にバランスがとれた良好な状態を示しており、(b)、(c)はバランスがとれていない状態を示している((b)はストレス・疾患パターンを、(c)は不整脈パターンをそれぞれ示している)。
【0018】
2.ゲーム装置の外観構成
次に、本実施形態にかかる入力制御装置を備えるゲーム装置の外観構成について図1A、Bを参照しながら説明する。
【0019】
図1Aは、本実施形態にかかる入力制御装置を備えるゲーム装置100が画像表示部としてのテレビ(TV)103に接続されている様子を示す図である。
【0020】
同図において、101はゲーム装置100の入力制御装置であるコントローラである。コントローラ101は、遊技者の操作に基づく動作や姿勢の変化等を検知可能な棒状の入力制御装置であるコントローラ本体部111と、遊技者の手首に巻き回され遊技者の脈拍を検出する脈拍検出部112とを備え、脈拍検出部112において検出された脈拍信号はケーブル113を介してコントローラ本体部111に取り込まれる。
【0021】
102はゲーム装置本体部であり、コントローラ101からの指示に基づいて、ゲームを進行させる。例えば、刀剣で闘うゲームの場合には、遊技者がコントローラ101を振り回すことに対応して、ゲームに登場するキャラクタが持つ刀剣が動作する。103はテレビ(TV)であり、ゲーム装置本体部102における処理に基づいてゲーム内容を表示する。
【0022】
図1Bは、コントローラ101の外観構成を示す図である。同図に示すように、遊技者は手首に脈拍検出部112を巻き回した状態で、コントローラ本体部111を握り、ゲームの内容に応じて該コントローラ本体部111を振ったり回したりする動作を行うことができる。
【0023】
遊技者がコントローラ本体部111を握ったときの親指または人指し指の近傍には、操作ボタン121が設けられ、ゲームの進行に必要な操作を入力することができる。ランプ123は、脈拍検出部112により遊技者の脈拍が正常に検出できているか否かを示す測定ランプであり、正常に検出できている場合には緑色に点灯し、正常に検出できていない場合には、赤色に点灯する。
【0024】
また、ランプ122は、脈拍検出部112において検出された脈拍に基づいて算出されたゆらぎ度に応じて点灯するゆらぎ度レベル表示ランプである。正常なゆらぎ度の範囲にある場合には、全てのゆらぎ度レベル表示ランプが緑色に点灯し、正常なゆらぎ度の範囲を外れると、その度合いに応じてゆらぎ度レベル表示ランプが徐々に消灯していく。
【0025】
脈拍検出部112は遊技者の手首に巻き回すことで、遊技者の脈拍を検出する。なお、ここでは脈拍は圧力方式により検出するものとするが、検出方式は特にこれに限定されず、電極方式等を用いてもよい。
【0026】
3.ゲーム装置の機能構成
3.1 コントローラ101の機能構成
図2Aは、本発明の第1の実施形態にかかるコントローラ101の機能構成を示す図である。同図において、201はクロック部であり、クロック信号を発振し、CPU202に供給する。202はCPUであり、クロック部201より発振されたクロック信号に基づいて動作する。203はRAMであり、CPU202において処理されるプログラムのワークエリアとして機能するとともに、プログラム処理時にデータ等を一時的に記憶する記憶手段としても機能する。204はROMであり、CPU202において処理されるプログラムが格納されている。
【0027】
205は入力装置であり、ゲームの進行に必要な操作を入力するための操作ボタン121(図1B)や、図1Bにおいて不図示の電源スイッチ等が含まれる。
【0028】
206は多軸加速度センサであり、コントローラ本体部111に内蔵され、遊技者が操作するコントローラ101の1次元から3次元に対応する加速度(3軸移動の方向及び速度)を検出して出力するセンサである。
【0029】
207は多軸ジャイロセンサであり、コントローラ本体部111に内蔵され、遊技者が操作するコントローラ101の1次元から3次元に対応する傾きやひねり(前後左右の傾き及び軸回りの回転)を検出して出力するセンサである。
【0030】
208はランプ部であり、図1Bに示すゆらぎ度レベル表示ランプ122、測定ランプ123の他、図1Bにおいて不図示のランプ(例えば、電源ランプ)等、各種ランプが含まれる。
【0031】
209は脈拍検出部であり、遊技者の脈拍を測定する。
【0032】
210はデータ送信部であり、入力装置205を介して遊技者が行った操作内容に対応する指示信号をゲーム装置本体部102に無線送信する。また、遊技者がゲームの内容に応じてコントローラ101を振ったり回したりすることで多軸加速度センサ206や多軸ジャイロセンサ207において検出され、後述のセンサ出力処理部204−5において処理された検出信号をゲーム装置本体部102に無線送信する。
【0033】
ROM204に格納されたプログラムにより実現される機能を204−1〜205−6に示す。204−1は脈拍検出処理部であり、脈拍検出部209より出力された脈拍データを受信するとともに、受信した脈拍データに基づいて脈拍波形のR波を同定し、ローレンツプロットデータを算出する。
【0034】
204−2はゆらぎ度算出部であり、脈拍検出処理部204−1において算出されたローレンツプロットデータを、所定時間、正常に受信した場合に、該ローレンツプロットデータに基づいてゆらぎ度を算出する。
【0035】
なお、ゆらぎ度とは、2次元グラフ領域の分布領域の大きさ(本実施形態にかかる入力制御装置にあっては、ローレンツプロットデータのばらつき)のことをいうものとする。
【0036】
204−3はランプ表示処理部であり、脈拍検出部209における脈拍検出の有無に応じて、測定ランプ123の点灯を制御する。また、ゆらぎ度算出部204−2において算出されたゆらぎ度に応じてゆらぎ度レベル表示ランプ122の点灯を制御する。
【0037】
204−4はセンサ出力処理部であり、多軸加速度センサより出力された検出信号を受信し、ゆらぎ度算出部204−2において算出されたゆらぎ度に基づいて、該検出信号を処理する。
【0038】
ここで、ゆらぎ度算出部204−2に入力される検出信号(入力信号)とゆらぎ度算出部204−2において処理された後、出力される検出信号(出力信号)との間には以下の関係式が成り立つ。
(式1)
Y(S)/X(S)=G×e-sT
なお、X(S)は入力信号のラプラス変換を、Y(S)は出力信号のラプラス変換をそれぞれ表わす。また、Gはゲイン要素を、eは自然対数の底を、Tはむだ時間要素をそれぞれ表わす。
【0039】
センサ出力処理部204−4では、ゆらぎ度算出部204−2において算出されたゆらぎ度に基づいて、ゲインGおよびむだ時間Tを変化させる。例えば、算出されたゆらぎ度が正常なゆらぎ度の範囲を外れると、その度合いに応じてゲインGの値を小さくしていく。また、むだ時間Tの値を大きくしていく。
【0040】
これにより、算出されたゆらぎ度が正常なゆらぎ度の範囲を外れた場合(つまり、遊技者のテクノストレスが大きくなった場合)、多軸加速度センサ206の検出信号は、むだ時間Tの遅れをもって、ゲインGだけ小さくなって送信されることとなる。この結果、例えば、刀剣で闘うゲームであって、コントローラ101の操作に対応して、ゲームに登場するキャラクタが振り回す刀剣の動作が決定されるゲームにおいては、遊技者のテクノストレスが大きくなると、遊技者が行う操作に対して、むだ時間Tの遅れをもって、キャラクタが持つ刀剣が動作することとなる。また、そのときの動作速度は、遊技者のテクノストレスが小さかった場合と比べて、遅くなる。
【0041】
つまり、遊技者が行うコントローラ101への操作に対して、ゲームに登場するキャラクタの反応が鈍くなり、遊技者は、自身のテクノストレスが大きくなっていることを認識することができるようになる。
【0042】
204−5はデータ送信処理部であり、データ送信部210より無線送信される上記指示信号や検出信号を、無線送信可能に処理する。
【0043】
3.2 ゲーム装置本体部102の機能構成
図2Bは、本発明の第1の実施形態にかかるゲーム装置本体部102の機能構成を示す図である。同図において、221はクロック部であり、クロック信号を発振し、CPU222に供給する。223はRAMであり、CPU222において処理されたプログラムのワークエリアとして機能するとともに、プログラム処理時にデータ等を一時的に記憶する記憶手段としても機能する。224はHDDであり、CPU222において処理されるプログラムが格納されている。
【0044】
225はデータ受信部であり、コントローラ101との間で無線通信を行い、コントローラ101より指示信号や検出信号を受信する。
【0045】
226は画像出力部であり、ゲーム内容に応じた映像データをテレビ103に対して出力する。また、227は音声出力部であり、ゲーム内容に応じた音声データをテレビ103に対して出力する。
【0046】
HDD224に格納されたプログラムにより実現される機能を231から234に示す。231はゲーム処理部であり、データ受信処理部225を介してコントローラ101より入力された操作に基づいてゲームを実行する。232はデータ受信処理部であり、コントローラ101より送信される指示信号や検出信号を受信する。
【0047】
233は画像出力処理部であり、ゲーム処理部231における処理内容に応じて、テレビ103に映像を出力するための処理を行う。234は音声出力処理部であり、ゲーム処理部231における処理内容に応じて、テレビ103に配されたスピーカに音声を出力するための処理を行う。
【0048】
4.コントローラ101における処理の流れ
4.1 全体処理の流れ
図3は、本発明の第1の実施形態にかかるゲーム装置のコントローラ101における全体処理の流れを示すフローチャートである。ステップS301においてコントローラ101の電源が投入されると、ステップS302では、脈拍が検出されたか否かを判定する。脈拍検出部209が遊技者の手首に巻き回されていない場合や、遊技者の手首に巻き回されてはいるが、正しく装着されていない場合には、脈拍が検出されないため、ステップS303に進む。
【0049】
ステップS303では、ゲインGをゼロに設定する。この場合、コントローラ101を操作しても、ゲームに登場するキャラクタは動作しない。つまり、脈拍検出が行われない限り、遊技者はゲームを進行させることはできない。
【0050】
一方、ステップS302において脈拍が検出された場合には、ステップS304に進み、測定ランプ123を点灯する。更にステップS305では、検出された脈拍に基づいてローレンツプロットデータを求め、ゆらぎ度を算出する測定処理を実行する。なお、測定処理の詳細は、後述する。
【0051】
ステップS306では、ステップS305において算出されたゆらぎ度を正規化する。ステップS307では、正規化されたゆらぎ度に応じてゆらぎ度レベル表示ランプ122を点灯する。
【0052】
ステップS308では、正規化されたゆらぎ度に応じて、むだ時間TとゲインGを決定する。ステップS309では、ステップS308において決定されたむだ時間TとゲインGとを用いて、多軸加速度センサの出力値を調整する。
【0053】
ステップS310では、電源がOFFであるか否かを判断し、電源がOFFになっていなければ、ステップS302に戻る。一方、電源がOFFとなっていれば、処理を終了する。
【0054】
4.2 測定処理の詳細
図6は、測定処理(ステップS305)の詳細の流れを示すフローチャートである。
【0055】
ステップS601では、ゆらぎ度を算出するのに必要な所定時間を計測するためのタイマーをスタートする。ステップS602では、受信した脈拍波形に基づいて、ローレンツプロットデータの算出を開始する。
【0056】
ステップS603では、ローレンツプロットデータが連続的に算出されているか否かを監視する。ここで、ローレンツプロットデータが連続的に算出できていないと判定される場合としては、大きく分けて2つの場合が考えられる。1つ目は、脈拍検出部において脈拍を検出できていない場合である。
【0057】
また、2つ目は、脈拍検出部において脈拍は検出されているが、算出されたローレンツプロットデータが連続的でない場合である。本実施形態にかかるコントローラ101の場合、脈拍検出部112は遊技者の手首に装着されており、遊技者がコントローラ101を操作している最中に、並行して脈拍波形を検出する構成となっている。このため、遊技者の手首と脈拍検出部112との接触状態によっては脈拍波形の検出が途切れる場合がある。この結果、ローレンツプロットデータが連続的に算出されず、途中で間があいてしまうことがありえる。このような場合には、ローレンツプロットデータが連続的に算出できていないと判定される。
【0058】
なお、本体部110では、いずれの原因であるかによらず、ゆらぎ度を算出するのに必要なローレンツプロットデータが収集されるまでの間に(つまり、タイマーをスタートさせてから所定時間、例えば1〜5分程度が経過するまでの間に)、ローレンツプロットデータが連続的に算出できた場合、はじめてゆらぎ度の算出を行い、途中でローレンツプロットデータの受信が途切れた場合には、タイマーがスタートしてから算出が途切れるまでの間に収集されたローレンツプロットデータを削除し、タイマーをリセットした上で、再び、ローレンツプロットデータの収集をやり直す構成となっている。
【0059】
図6に戻り、具体的に説明する。ステップS602においてローレンツプロットデータの算出を開始すると、ステップS603では、ローレンツプロットデータを連続的に受信できているか否かを判断する。ステップS603においてローレンツプロットデータを連続的に算出できていると判定された場合には、ステップS604に進む。
【0060】
ステップS604では、所定時間(ゆらぎ度を算出するのに必要なローレンツプロットデータを収集するのに充分な時間、例えば1〜5分程度)が経過したか否かを判定し、所定時間が経過したと判定された場合には、タイマーをリセットした後、ステップS605に進み、ゆらぎ度を算出する。ステップS606では、算出したゆらぎ度を、メモリ内の所定の場所に格納する(既にメモリ内の所定の場所にゆらぎ度が格納されている場合には、当該ゆらぎ度を、新たに算出されたゆらぎ度で更新する)。
【0061】
一方、所定時間が経過していないと判定された場合には、ステップS603に戻り、ローレンツプロットデータを連続的に算出できているか否かを判定し、算出できていると判定された場合は、ローレンツプロットデータの取り込みを継続する。一方、所定時間経過前に、ローレンツプロットデータの算出が途切れた場合には、ステップS607に進み、タイマーをスタートしてからローレンツプロットデータが連続的に算出できていないと判定されるまでの間に算出したローレンツプロットデータを削除し、ステップS608に進む。ステップS608では、タイマーをリセットする。
【0062】
一方、ステップS606においてゆらぎ度の更新が完了すると、今回のゆらぎ度の算出に用いたローレンツプロットデータを削除し、測定処理を終了する。
【0063】
4.3 測定処理におけるノイズ除去
次に測定処理(ステップS305)におけるノイズ除去処理の詳細について図4、図5を用いて説明する。
【0064】
本実施形態では、遊技者がコントローラ101を操作している最中に脈拍波形を検出する構成としているため、上述のように脈拍波形の検出が途切れる場合がある一方で、特に電極により脈拍測定を行う場合、反対に、遊技者の手の動きが筋電ノイズとしてあらわれる場合がある。そこで、このような筋電ノイズを除去する機能が備えられている。
【0065】
図4、図5は、脈拍データ中に含まれる筋電ノイズを除去する機能を端的に示した図(一例)である。図4は、脈拍データの時間変化を示した図であり、横軸に時間を、縦軸に脈拍データをとっている。
【0066】
図4において、404、405、407、408は脈拍波形のR波を示している。一方、406は筋電ノイズを示している。図4では、筋電ノイズ406がR波よりも大きいという特性に着目して、脈拍データに2種類の閾値402、403を設けることで、筋電ノイズ406を除去するようにした場合を示したものである。
【0067】
つまり、脈拍データのうち、閾値402より小さく、閾値403より大きい部分をR波と同定する。
【0068】
一方、図5は、R波の間隔には多少のばらつきはあるものの、一定の限度があることに着目して、一定の限度内に収まっている部分をR波とし、一定の限度を越えている部分を筋電ノイズとみなして除去する場合を示したものである。
【0069】
具体的には、504をR波とみなした場合、次のR波までの間隔(R−R間隔)は、502に示す時間から、503のばらつきの範囲内にあると仮定し、この間に受信した所定の閾値以上の脈拍データをR波とみなす。この処理を繰り返すことで、R波507、508を検出し、筋電ノイズ506を除去することができる。
【0070】
以上の説明から明らかなように、本実施形態にかかるゲーム装置では、ゲーム装置のコントローラに脈拍検出部を取り付けることで、ゲームを行う遊技者の脈拍波形を連続的に検出し、ゆらぎ度を算出する構成とした。更に、算出したゆらぎ度に基づいて、コントローラ101に内蔵され、遊技者の操作を検出するセンサの検出信号を調整することで、遊技者のテクノストレスをゲームに反映させる構成とした。ここで、ゲームとは、ゴルフクラブを模したスイング、テニスラケットを模したスイング等、スポーツを模したものも含む。
【0071】
この結果、遊技者は、自身のテクノストレスが大きくなっているか否かをゲームを通して認識することが可能となる。また、テクノストレスが大きくなった場合、コントローラに対する遊技者の操作に対して、ゲームに登場するキャラクタの動作が鈍くなるように調整されるため、ゲームが長続きしなくなり、遊技者をゲームの終了へと導くことが可能となる。
【0072】
また、ゴルフクラブを模したスイング、テニスラケットを模したスイング等、スポーツのシミュレーションを長時間行うことにより、その前後における心拍ゆらぎ度を確認し、改善することができる。
【0073】
[第2の実施形態]
上記第1の実施形態においては、多軸加速度センサより出力される検出信号を調整することとしたが、本発明は特にこれに限られず、他のセンサにより出力される検出信号を調整するように構成してもよい。更に、入力装置より入力される指示信号を調整するように構成してもよい。
【0074】
また、上記第1の実施形態では、むだ時間TとゲインGとを調整することとしたが、本発明は特にこれに限定されず、いずれか一方のみを調整するようにしてもよい。特に、入力装置より入力される指示信号は、ON/OFFの2値信号であるため、むだ時間Tのみが調整されることとなる。
【0075】
また、上記第1の実施形態では、脈拍を検出するために圧力方式の脈拍検出部を用いることとしたが本発明は、特にこれに限定されるものではなく、例えば、光学的方式により脈拍を検出するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0076】
【図1A】本発明の第1の実施形態にかかる入力制御装置(コントローラ101)を備えるゲーム装置100がテレビ(TV)103に接続されている様子を示す図である。
【図1B】コントローラ101の外観構成を示す図である。
【図2A】コントローラ101の機能構成を示す図である。
【図2B】ゲーム装置本体部102の機能構成を示す図である。
【図3】コントローラ101における全体処理の流れを示すフローチャートである。
【図4】脈拍データ中に含まれる筋電ノイズを除去する機能を端的に示した図(一例)である。
【図5】脈拍データ中に含まれる筋電ノイズを除去する機能を端的に示した図(一例)である。
【図6】コントローラ101における測定処理(ステップS305)の詳細の流れを示すフローチャートである。
【図7】脈拍波形に基づくローレンツプロット方法を説明するための図である。
【図8】脈拍波形に基づくローレンツプロット方法を説明するための図である。
【図9】ローレンツプロットの一例を示す図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技者の操作内容に応じた信号をゲーム装置に送信することで、該ゲーム装置における処理を制御する入力制御装置であって、
遊技者の操作内容に応じた信号を検出する検出手段と、
前記入力制御装置を操作する遊技者の脈拍を検出する脈拍検出手段と、
前記脈拍検出手段により検出された脈拍の拍動間隔について、時間領域解析を行う解析手段と、
前記解析手段による解析結果に基づいて、脈拍のゆらぎ度を算出する算出手段と、
前記ゆらぎ度に基づいて前記検出手段により検出された信号を処理する処理手段と、
前記処理手段により処理された信号を、前記ゲーム装置に送信する送信手段と
を備えることを特徴とする入力制御装置。
【請求項2】
前記解析手段は、n拍目の脈拍間隔とn+1拍目の脈拍間隔とを、2次元グラフ領域の縦軸または横軸として順次プロットする場合の各座標データについて解析し、
前記算出手段は、所定時間内に解析された該座標データについてばらつき度を求めることで、前記ゆらぎ度を算出することを特徴とする請求項1に記載の入力制御装置。
【請求項3】
前記処理手段は、前記検出手段により検出された信号を遅延させるむだ時間要素と、該信号のゲインを調整するゲイン要素のいずれか一方または両方を備え、前記算出手段により算出されたゆらぎ度に基づいて、該むだ時間要素または該ゲイン要素のいずれか一方または両方を調整することを特徴とする請求項1に記載の入力制御装置。
【請求項4】
前記検出手段は、前記入力制御装置の移動方向および移動速度を検出するセンサを備えることを特徴とする請求項1に記載の入力制御装置。
【請求項5】
前記検出手段は、前記入力制御装置の傾きを検出するセンサを備えることを特徴とする請求項1に記載の入力制御装置。
【請求項6】
前記検出手段は、前記入力制御装置が備える操作スイッチのON/OFFを検出するON/OFFセンサを備えることを特徴とする請求項1に記載の入力制御装置。
【請求項7】
遊技者の操作内容に応じた信号をゲーム装置に送信することで、該ゲーム装置における処理を制御する入力制御装置における信号処理方法であって、
遊技者の操作内容に応じた信号を検出する検出工程と、
前記入力制御装置を操作する遊技者の脈拍を検出する脈拍検出工程と、
前記脈拍検出工程において検出された脈拍の拍動間隔について、時間領域解析を行う解析工程と、
前記解析工程における解析結果に基づいて、脈拍のゆらぎ度を算出する算出工程と、
前記ゆらぎ度に基づいて前記検出工程において検出された信号を処理する処理工程と、
前記処理工程において処理された信号を、前記ゲーム装置に無線送信する送信工程と
を備えることを特徴とする信号処理方法。
【請求項8】
請求項7に記載の信号処理方法をコンピュータによって実行させるための制御プログラム。
【請求項1】
遊技者の操作内容に応じた信号をゲーム装置に送信することで、該ゲーム装置における処理を制御する入力制御装置であって、
遊技者の操作内容に応じた信号を検出する検出手段と、
前記入力制御装置を操作する遊技者の脈拍を検出する脈拍検出手段と、
前記脈拍検出手段により検出された脈拍の拍動間隔について、時間領域解析を行う解析手段と、
前記解析手段による解析結果に基づいて、脈拍のゆらぎ度を算出する算出手段と、
前記ゆらぎ度に基づいて前記検出手段により検出された信号を処理する処理手段と、
前記処理手段により処理された信号を、前記ゲーム装置に送信する送信手段と
を備えることを特徴とする入力制御装置。
【請求項2】
前記解析手段は、n拍目の脈拍間隔とn+1拍目の脈拍間隔とを、2次元グラフ領域の縦軸または横軸として順次プロットする場合の各座標データについて解析し、
前記算出手段は、所定時間内に解析された該座標データについてばらつき度を求めることで、前記ゆらぎ度を算出することを特徴とする請求項1に記載の入力制御装置。
【請求項3】
前記処理手段は、前記検出手段により検出された信号を遅延させるむだ時間要素と、該信号のゲインを調整するゲイン要素のいずれか一方または両方を備え、前記算出手段により算出されたゆらぎ度に基づいて、該むだ時間要素または該ゲイン要素のいずれか一方または両方を調整することを特徴とする請求項1に記載の入力制御装置。
【請求項4】
前記検出手段は、前記入力制御装置の移動方向および移動速度を検出するセンサを備えることを特徴とする請求項1に記載の入力制御装置。
【請求項5】
前記検出手段は、前記入力制御装置の傾きを検出するセンサを備えることを特徴とする請求項1に記載の入力制御装置。
【請求項6】
前記検出手段は、前記入力制御装置が備える操作スイッチのON/OFFを検出するON/OFFセンサを備えることを特徴とする請求項1に記載の入力制御装置。
【請求項7】
遊技者の操作内容に応じた信号をゲーム装置に送信することで、該ゲーム装置における処理を制御する入力制御装置における信号処理方法であって、
遊技者の操作内容に応じた信号を検出する検出工程と、
前記入力制御装置を操作する遊技者の脈拍を検出する脈拍検出工程と、
前記脈拍検出工程において検出された脈拍の拍動間隔について、時間領域解析を行う解析工程と、
前記解析工程における解析結果に基づいて、脈拍のゆらぎ度を算出する算出工程と、
前記ゆらぎ度に基づいて前記検出工程において検出された信号を処理する処理工程と、
前記処理工程において処理された信号を、前記ゲーム装置に無線送信する送信工程と
を備えることを特徴とする信号処理方法。
【請求項8】
請求項7に記載の信号処理方法をコンピュータによって実行させるための制御プログラム。
【図1A】
【図1B】
【図2A】
【図2B】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図1B】
【図2A】
【図2B】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【公開番号】特開2008−200115(P2008−200115A)
【公開日】平成20年9月4日(2008.9.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−36668(P2007−36668)
【出願日】平成19年2月16日(2007.2.16)
【出願人】(000109543)テルモ株式会社 (2,232)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年9月4日(2008.9.4)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年2月16日(2007.2.16)
【出願人】(000109543)テルモ株式会社 (2,232)
【Fターム(参考)】
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