説明

入力装置及び入力方法

【課題】三点同時入力がなされた場合にゴースト座標を接触点座標として検出してしまうおそれのない領域分割アナログタッチパネルを備えた入力装置を提供する。
【解決手段】第k(k=1,2,3,4)領域の接触点座標検出処理で検出された接触点座標を(Xk,Yk)とした場合、|X1−X2|<DIFF且つ|Y1−Y3|<DIFFの条件を満たせば接触点座標(X1,Y1)をゴースト座標と判断し、|X2−X1|<DIFF且つ|Y2−Y4|<DIFFの条件を満たせば接触点座標(X2,Y2)をゴースト座標と判断し、|X3−X4|<DIFF且つ|Y3−Y1|<DIFFの条件を満たせば接触点座標(X3,Y3)をゴースト座標と判断し、|X4−X3|<DIFF且つ|Y4−Y2|<DIFFの条件を満たせば接触点座標(X4,Y4)をゴースト座標と判断する入力装置。なお、DIFFは0より大きい所定値である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タッチパネルを備えた入力装置及びその入力装置に適用される入力方法に関し、特に領域分割アナログタッチパネルを備えた入力装置及びその入力装置に適用される入力方法に関する。
【背景技術】
【0002】
領域分割アナログタッチパネルは、第1方向に並べて配置される複数枚の第1抵抗膜と、前記第1方向に直交する第2方向に並べて配置される複数枚の第2抵抗膜とを備え、前記複数枚の第1抵抗膜を含む平面と前記複数枚の第2抵抗膜を含む平面とが対向している構成であって、前記第1抵抗膜と前記第2抵抗膜との対向領域一つ一つが分割された領域となっている。
【0003】
ここでは、領域分割アナログタッチパネルの一例である四分割アナログタッチパネルと、その四分割アナログタッチパネルを備えた入力装置に適用される入力方法とについて説明する。なお、四分割アナログタッチパネルは、例えば特許文献1や特許文献2に開示されている。
【0004】
四分割アナログタッチパネルの概略構成を図4に示す。図4に示す四分割アナログタッチパネルは、X軸方向に向かって並べて配置される抵抗膜WY1及びWY2と、Y軸方向に向かって並べて配置される抵抗膜WX1及びWX2とを備えている。抵抗膜WY1のY軸方向の両端に電極Y1U及びY1Dが設けられ、抵抗膜WY2のY軸方向の両端に電極Y2U及びY2Dが設けられ、抵抗膜WX1のX軸方向の両端に電極X1L及びX1Rが設けられ、抵抗膜WX2のX軸方向の両端に電極X2L及びX2Rが設けられている。抵抗膜WX1と抵抗膜WY1との対向領域を第1領域とし、抵抗膜WX1と抵抗膜WY2との対向領域を第2領域とし、抵抗膜WX2と抵抗膜WY1との対向領域を第3領域とし、抵抗膜WX2と抵抗膜WY2との対向領域を第4領域とする。
【0005】
第1領域の接触点X座標を検出する場合、抵抗膜WX1の両端に設けられている電極X1Lと電極X1Rの間に所定の電圧を印加し、抵抗膜WY1に発生している電圧のA/D変換値を取得し、その取得したA/D変換値に基づいて第1領域の接触点X座標を検出する。このときの四分割アナログタッチパネルの等価回路を図5(a)に示す。図5(a)中の符号Pは接触点を示しており、接触点Pにおいて、抵抗膜WX1と抵抗膜WY1が短絡している。
【0006】
また、第1領域の接触点Y座標を検出する場合、抵抗膜WY1の両端に設けられている電極Y1Uと電極Y1Dの間に所定の電圧を印加し、抵抗膜WX1に発生している電圧のA/D変換値を取得し、その取得したA/D変換値に基づいて第1領域の接触点Y座標を検出する。このときの四分割アナログタッチパネルの等価回路を図5(b)に示す。図5(b)中の符号Pは接触点を示しており、接触点Pにおいて、抵抗膜WY1と抵抗膜WX1が短絡している。
【0007】
第2〜第4領域の接触点座標検出も第1領域の接触点座標検出と同様である。すなわち、第2領域の接触点X座標を検出する場合、抵抗膜WX1の両端に設けられている電極X1Lと電極X1Rの間に所定の電圧を印加し、抵抗膜WY2に発生している電圧のA/D変換値を取得し、その取得したA/D変換値に基づいて第2領域の接触点X座標を検出し、第2領域の接触点Y座標を検出する場合、抵抗膜WY2の両端に設けられている電極Y2Uと電極Y2Dの間に所定の電圧を印加し、抵抗膜WX1に発生している電圧のA/D変換値を取得し、その取得したA/D変換値に基づいて第2領域の接触点Y座標を検出し、第3領域の接触点X座標を検出する場合、抵抗膜WX2の両端に設けられている電極X2Lと電極X2Rの間に所定の電圧を印加し、抵抗膜WY1に発生している電圧のA/D変換値を取得し、その取得したA/D変換値に基づいて第3領域の接触点X座標を検出し、第3領域の接触点Y座標を検出する場合、抵抗膜WY1の両端に設けられている電極Y1Uと電極Y1Dの間に所定の電圧を印加し、抵抗膜WX2に発生している電圧のA/D変換値を取得し、その取得したA/D変換値に基づいて第3領域の接触点Y座標を検出し、第4領域の接触点X座標を検出する場合、抵抗膜WX2の両端に設けられている電極X2Lと電極X2Rの間に所定の電圧を印加し、抵抗膜WY2に発生している電圧のA/D変換値を取得し、その取得したA/D変換値に基づいて第4領域の接触点X座標を検出し、第4領域の接触点Y座標を検出する場合、抵抗膜WY2の両端に設けられている電極Y2Uと電極Y2Dの間に所定の電圧を印加し、抵抗膜WX2に発生している電圧のA/D変換値を取得し、その取得したA/D変換値に基づいて第4領域の接触点Y座標を検出する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開平11−161425号公報
【特許文献2】特開平9−45184号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ここで、第1領域内の点A(Xa,Ya)、第3領域内の点B(Xb,Yb)、及び第4領域内の点C(Xc,Yc)の三点が同時に入力されている(押されている)状態において第2領域の接触点Y座標を検出する場合について、図6を参照して説明する。なお、三点同時入力は、四分割アナログタッチパネルの3つの領域にそれぞれ割り振られて表示される3つのソフトキーをユーザが同時にタッチする場合などにおいて生じる。
【0010】
第2領域の接触点Y座標を検出するので、抵抗膜WY2の両端に設けられている電極Y2Uと電極Y2Dの間に所定の電圧を印加し、抵抗膜WX1に発生している電圧のA/D変換値を取得し、その取得したA/D変換値に基づいて第2領域の接触点Y座標を検出する。点Cが入力されているため、点Cにおいて抵抗膜WY2と抵抗膜WX2とが接触しており、抵抗膜WX2に抵抗膜WY2の点Cにおける抵抗分圧と略同一の電圧が発生する。また、点Bが入力されているため、点Bにおいて抵抗膜WX2と抵抗膜WY1とが接触しており、抵抗膜WY1に抵抗膜WX2の電圧と略同一の電圧が発生する。さらに、点Aが入力されているため、点Aにおいて抵抗膜WY1と抵抗膜WX1とが接触しており、抵抗膜WX1に抵抗膜WY1の電圧と略同一の電圧が発生する。したがって、抵抗膜WX1に抵抗膜WY2の点Cにおける抵抗分圧と略同一の電圧が発生する。このため、抵抗膜WX1に発生している電圧のA/D変換値を取得し、その取得したA/D変換値に基づいて第2領域の接触点Y座標を検出すると、その検出座標は点CのY座標(Yc)とほぼ等しくなる。なお、図5中の点線矢印は、抵抗膜WY2の点Cにおける抵抗分圧の流れ(伝達経路)を示している。
【0011】
同様に、第1領域内の点A(Xa,Ya)、第3領域内の点B(Xb,Yb)、及び第4領域内の点C(Xc,Yc)の三点が同時に入力されている(押されている)状態において第2領域の接触点X座標を検出すると、その検出座標は点AのX座標(Xa)とほぼ等しくなる。
【0012】
以上により、第1領域内の点A(Xa,Ya)、第3領域内の点B(Xb,Yb)、及び第4領域内の点C(Xc,Yc)の三点が同時に入力されると、図7に示すように、第2領域の接触点座標検出において、入力されていないゴースト座標G(Xa,Yc)を接触点座標として検出してしまうという不具合が生じる。
【0013】
本発明は、上記の状況に鑑み、三点同時入力がなされた場合にゴースト座標を接触点座標として検出してしまうおそれのない領域分割アナログタッチパネルを備えた入力装置及びその入力装置に適用される入力方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記目的を達成するために本発明に係る入力装置は、第1方向に並べて配置される複数枚の第1抵抗膜と、前記第1方向に直交する第2方向に並べて配置される複数枚の第2抵抗膜とを有し、前記複数枚の第1抵抗膜を含む平面と前記複数枚の第2抵抗膜を含む平面とが対向する構成であって、前記第1抵抗膜と前記第2抵抗膜との対向領域一つ一つが分割された領域となっている領域分割アナログタッチパネルと、前記領域分割アナログタッチパネルを制御して前記対向領域の接触点座標を検出する接触点座標検出処理を前記対向領域それぞれについて行うコントローラとを備える入力装置であって、前記コントローラが、以下のような判断をする。
【0015】
前記コントローラが、前記第1抵抗膜と前記第2抵抗膜との対向領域の一つである第1領域、前記第1抵抗膜と前記第2抵抗膜との対向領域の一つであって前記第1方向で前記第1領域に隣接している第2領域、前記第1抵抗膜と前記第2抵抗膜との対向領域の一つであって前記第2方向で前記第1領域に隣接している第3領域、及び、前記第1抵抗膜と前記第2抵抗膜との対向領域の一つであって前記第2方向で前記第2領域に隣接し且つ前記第1方向で前記第3領域に隣接している第4領域それぞれの接触点座標検出処理で接触点座標を一つずつ検出した場合に、前記第1領域の接触点座標検出処理で検出された接触点座標の前記第1方向の座標値と前記第2領域の接触点座標検出処理で検出された接触点座標の前記第1方向の座標値との差が所定値より小さく且つ前記第1領域の接触点座標検出処理で検出された接触点座標の前記第2方向の座標値と前記第3領域の接触点座標検出処理で検出された接触点座標の前記第2方向の座標値との差が所定値より小さいときには、前記コントローラが、前記第1領域の接触点座標検出処理で検出された接触点座標をゴースト座標と判断して無効とする。
【0016】
同様に、前記場合に、前記第2領域の接触点座標検出処理で検出された接触点座標の前記第1方向の座標値と前記第1領域の接触点座標検出処理で検出された接触点座標の前記第1方向の座標値との差が所定値より小さく且つ前記第2領域の接触点座標検出処理で検出された接触点座標の前記第2方向の座標値と前記第4領域の接触点座標検出処理で検出された接触点座標の前記第2方向の座標値との差が所定値より小さいときには、前記コントローラが、前記第2領域の接触点座標検出処理で検出された接触点座標をゴースト座標と判断して無効とする。
【0017】
また、同様に、前記場合に、前記第3領域の接触点座標検出処理で検出された接触点座標の前記第1方向の座標値と前記第4領域の接触点座標検出処理で検出された接触点座標の前記第1方向の座標値との差が所定値より小さく且つ前記第3領域の接触点座標検出処理で検出された接触点座標の前記第2方向の座標値と前記第1領域の接触点座標検出処理で検出された接触点座標の前記第2方向の座標値との差が所定値より小さいときには、前記コントローラが、前記第3領域の接触点座標検出処理で検出された接触点座標をゴースト座標と判断して無効とする。
【0018】
また、同様に、前記場合に、前記第4領域の接触点座標検出処理で検出された接触点座標の前記第1方向の座標値と前記第3領域の接触点座標検出処理で検出された接触点座標の前記第1方向の座標値との差が所定値より小さく且つ前記第4領域の接触点座標検出処理で検出された接触点座標の前記第2方向の座標値と前記第2領域の接触点座標検出処理で検出された接触点座標の前記第2方向の座標値との差が所定値より小さいときには、前記前記コントローラが、前記第4領域の接触点座標検出処理で検出された接触点座標をゴースト座標と判断して無効とする。
【0019】
また、上記構成の入力装置において、前記場合に、前記コントローラが、前記第1領域の接触点座標検出処理で検出された接触点座標、前記第2領域の接触点座標検出処理で検出された接触点座標、前記第3領域の接触点座標検出処理で検出された接触点座標、及び、前記第4領域の接触点座標検出処理で検出された接触点座標の全てをゴースト座標と判断しなかったときには、前記コントローラが、前記第1領域の接触点座標検出処理で検出された接触点座標、前記第2領域の接触点座標検出処理で検出された接触点座標、前記第3領域の接触点座標検出処理で検出された接触点座標、及び、前記第4領域の接触点座標検出処理で検出された接触点座標の全てを無効とすることが望ましい。
【0020】
また、上記目的を達成するために本発明に係る入力方法は、第1方向に並べて配置される複数枚の第1抵抗膜と、前記第1方向に直交する第2方向に並べて配置される複数枚の第2抵抗膜とを有し、前記複数枚の第1抵抗膜を含む平面と前記複数枚の第2抵抗膜を含む平面とが対向する構成であって、前記第1抵抗膜と前記第2抵抗膜との対向領域一つ一つが分割された領域となっている領域分割アナログタッチパネルを備える入力装置に適用される入力方法であって、前記第1抵抗膜と前記第2抵抗膜との対向領域の一つである第1領域、前記第1抵抗膜と前記第2抵抗膜との対向領域の一つであって前記第1方向で前記第1領域に隣接している第2領域、前記第1抵抗膜と前記第2抵抗膜との対向領域の一つであって前記第2方向で前記第1領域に隣接している第3領域、及び、前記第1抵抗膜と前記第2抵抗膜との対向領域の一つであって前記第2方向で前記第2領域に隣接し且つ前記第1方向で前記第3領域に隣接している第4領域それぞれの接触点座標検出処理で接触点座標を一つずつ検出したか否かを確認する確認ステップと、前記確認ステップで前記第1領域、前記第2領域、前記第3領域、前記第4領域それぞれの接触点座標検出処理で接触点座標を一つずつ検出したことを確認した場合に、前記第1領域の接触点座標検出処理で検出された接触点座標の前記第1方向の座標値と前記第2領域の接触点座標検出処理で検出された接触点座標の前記第1方向の座標値との差が所定値より小さく且つ前記第1領域の接触点座標検出処理で検出された接触点座標の前記第2方向の座標値と前記第3領域の接触点座標検出処理で検出された接触点座標の前記第2方向の座標値との差が所定値より小さいときには、前記第1領域の接触点座標検出処理で検出された接触点座標をゴースト座標と判断して無効とする第1ゴースト処理ステップと、前記場合に、前記第2領域の接触点座標検出処理で検出された接触点座標の前記第1方向の座標値と前記第1領域の接触点座標検出処理で検出された接触点座標の前記第1方向の座標値との差が所定値より小さく且つ前記第2領域の接触点座標検出処理で検出された接触点座標の前記第2方向の座標値と前記第4領域の接触点座標検出処理で検出された接触点座標の前記第2方向の座標値との差が所定値より小さいときには、前記第2領域の接触点座標検出処理で検出された接触点座標をゴースト座標と判断して無効とする第2ゴースト処理ステップと、前記場合に、前記第3領域の接触点座標検出処理で検出された接触点座標の前記第1方向の座標値と前記第4領域の接触点座標検出処理で検出された接触点座標の前記第1方向の座標値との差が所定値より小さく且つ前記第3領域の接触点座標検出処理で検出された接触点座標の前記第2方向の座標値と前記第1領域の接触点座標検出処理で検出された接触点座標の前記第2方向の座標値との差が所定値より小さいときには、前記第3領域の接触点座標検出処理で検出された接触点座標をゴースト座標と判断して無効とする第3ゴースト処理ステップと、前記場合に、前記第4領域の接触点座標検出処理で検出された接触点座標の前記第1方向の座標値と前記第3領域の接触点座標検出処理で検出された接触点座標の前記第1方向の座標値との差が所定値より小さく且つ前記第4領域の接触点座標検出処理で検出された接触点座標の前記第2方向の座標値と前記第2領域の接触点座標検出処理で検出された接触点座標の前記第2方向の座標値との差が所定値より小さいときには、前記第4領域の接触点座標検出処理で検出された接触点座標をゴースト座標と判断して無効とする第4ゴースト処理ステップとを備えるようにしている。
【発明の効果】
【0021】
本発明によると、三点同時入力時に発生するゴースト座標の発生原理を考慮して、或る接触点座標と或る接触点座標に隣接する接触点座標との位置関係を利用して、或る接触点座標がゴースト座標に該当するかを判断しているので、三点同時入力がなされた場合にゴースト座標を接触点座標として検出してしまうおそれがない。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の一実施形態に係る入力装置の概略構成例を示す図である。
【図2】四分割アナログタッチパネルの接触点座標の検出動作を示すフローチャートである。
【図3】四分割アナログタッチパネルの接触点座標の検出動作における各部電圧のタイムチャートである。
【図4】四分割アナログタッチパネルの概略構成を示す図である。
【図5】第1領域の接触点座標を検出する場合の四分割アナログタッチパネルの等価回路を示す図である。
【図6】三点同時入力状態でのゴースト座標検出の様子を示す図である。
【図7】三点同時入力状態でのゴースト座標検出の様子を示す四分割アナログタッチパネルの正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明の実施形態について図面を参照して以下に説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る入力装置の概略構成例を示す図である。
【0024】
図1に示す本発明の一実施形態に係る入力装置は、四分割アナログタッチパネル1と、タッチパネルI/F(インターフェース)回路2と、コントローラ3と、ホストI/F回路4と、LED(Light Emitting Diode)5とを備えている。四分割アナログタッチパネル1は図4に示す構成とする。また、コントローラ3は、タッチパネルI/F回路2を介して四分割アナログタッチパネル1を制御し、四分割アナログタッチパネル1に入力された入力情報を出力レポートとしてホストI/F回路4を介して外部のホスト(不図示)に転送し、四分割アナログタッチパネル1の状態に応じてLED5を制御するコントローラであって、例えばフラッシュメモリ、RAM、及びCPUを有するマイクロコンピュータを用いることができる。
【0025】
次に、図1に示す本発明の一実施形態に係る入力装置が行う四分割アナログタッチパネル1の接触点座標の検出動作について図2及び図3を参照して説明する。図2は四分割アナログタッチパネル1の接触点座標の検出動作を示すフローチャートであり、図3は四分割アナログタッチパネル1の接触点座標の検出動作時の各部電圧のタイムチャートである。なお、図3において、符号Y1D、Y2D、X1R、X2Rはそれぞれ電極Y1Dの電圧、電極Y2Dの電圧、電極X1Rの電圧、電極X2Rの電圧を示している。
【0026】
図2に示すフローチャート動作は、コントローラ3からホストI/F回路4を介して外部のホスト(不図示)に転送される出力レポートの転送レート毎に実行される。
【0027】
<タッチ検出処理>
まず、タッチ検出処理が実行される(ステップS10)。タッチ検出処理は、図3中の期間T1において実行される。
【0028】
期間T1において、コントローラ3は、四分割アナログタッチパネル1の電極X1Lに0Vを印加し、四分割アナログタッチパネル1の電極X1Rをオープンとし、四分割アナログタッチパネル1の電極X2Lに0Vを印加し、四分割アナログタッチパネル1の電極X2Rをオープンとし、さらに、四分割アナログタッチパネル1の電極Y1D及びY2Dに5Vを印加し、四分割アナログタッチパネル1の状態が安定するのを待つ。ユーザが四分割アナログタッチパネル1をタッチしていない場合は、四分割アナログタッチパネル1の電極Y1D及びY2Dが5Vである状態が維持される。これに対して、ユーザが四分割アナログタッチパネル1をタッチしている場合は、四分割アナログタッチパネル1の抵抗膜WY1及びWY2の少なくとも一つが四分割アナログタッチパネル1の抵抗膜WX1及びWX2の少なくとも一つに接触するので、電極Y1D及びY2Dの少なくとも一つが5Vから0Vへと変化する。図3は、四分割アナログタッチパネル1の抵抗膜WY1が四分割アナログタッチパネル1の抵抗膜WX1及びWX2の少なくとも一つに接触し、且つ、四分割アナログタッチパネル1の抵抗膜WY2が四分割アナログタッチパネル1の抵抗膜WX1及びWX2の少なくとも一つに接触している場合を図示している。なお、四分割アナログタッチパネル1の電極X1Lが0Vであるので、オープン状態である四分割アナログタッチパネル1の電極X1Rは結果的に0Vとなる。同様に、四分割アナログタッチパネル1の電極X2Lが0Vであるので、オープン状態である四分割アナログタッチパネル1の電極X2Rは結果的に0Vとなる。
【0029】
<タッチ検出判定処理>
次に、タッチ検出判定処理が実行される(ステップS20)。タッチ検出判定処理は、図3中の期間T2において実行される。
【0030】
期間T2において、コントローラ3は、四分割アナログタッチパネル1の電極Y1Uに発生している電圧のA/D変換値と、四分割アナログタッチパネル1の電極Y2Uに発生している電圧のA/D変換値とを検出する。なお、A/D変換は、四分割アナログタッチパネル1、タッチパネルI/F回路2のいずれで行われてもよい。
【0031】
そして、コントローラ3は、検出した二つの電圧の少なくとも一つが2V以下であればタッチ有りと判定する。判定の基準となる電圧値(2V)は、コントローラ3がパラメータとして記憶しており、設定変更可能である。
【0032】
ステップS20のタッチ検出判定処理でタッチ有りと判定された場合(ステップS20のYES)、コントローラ3は、LED5を点灯させ(ステップS30)、その後、接触点座標検出処理を実行する(ステップS40)。接触点座標検出処理は、接触点X座標検出処理と接触点Y座標検出処理からなる。
【0033】
<接触点X座標検出処理>
期間T3において、コントローラ3は、四分割アナログタッチパネル1の電極X1Lに0Vを印加し、四分割アナログタッチパネル1の電極X1Rに5Vを印加し、四分割アナログタッチパネル1の電極Y1D及びY2Dに0Vを印加する。期間T3の長さは、コントローラ3がパラメータとして記憶しており、設定変更可能である。
【0034】
期間T3に続く期間T4において、コントローラ3は、四分割アナログタッチパネル1の電極Y1U、Y2U、Y1D、及びY2Dをオープンとし、四分割アナログタッチパネル1の抵抗膜WY1及びWY2の状態が安定するまで待機する。期間T4の長さは、コントローラ3がパラメータとして記憶しており、設定変更可能である。
【0035】
期間T4に続く期間T5において、コントローラ3は、四分割アナログタッチパネル1の電極Y1Dに発生している電圧のA/D変換値を4回取得し、最大値と最小値を捨て、中間の2つのデータを加算する。同様に、コントローラ3は、四分割アナログタッチパネル1の電極Y1Uに発生している電圧のA/D変換値を4回取得し、最大値と最小値を捨て、中間の2つのデータを加算する。そして、コントローラ3は、2つの加算値を平均化し(A/D変換値の2倍の値)、第1領域の接触点X座標とする。
【0036】
また、期間T5において、コントローラ3は、四分割アナログタッチパネル1の電極Y2Dに発生している電圧を4回取得し、最大値と最小値を捨て、中間の2つのデータを加算する。同様に、コントローラ3は、四分割アナログタッチパネル1の電極Y2Uに発生している電圧を4回取得し、最大値と最小値を捨て、中間の2つのデータを加算する。そして、コントローラ3は、2つの加算値を平均化し(A/D変換値の2倍の値)、第2領域の接触点X座標とする。
【0037】
期間T5に続く期間T6において、コントローラ3は、期間T3〜期間T5での処理の電極X1L、X1Rに印加する電圧と電極X2L、X2Rに印加する電圧を交換した処理を行う。これにより、第3領域の接触点X座標及び第4領域の接触点X座標を得る。
【0038】
<接触点Y座標検出処理>
接触点X座標検出処理と同様の手法を用いて、接触点Y座標検出処理が実行される。
【0039】
期間T6に続く期間T7において、コントローラ3は、四分割アナログタッチパネル1の電極Y1Uに0Vを印加し、四分割アナログタッチパネル1の電極Y1Dに5Vを印加し、四分割アナログタッチパネル1の電極X1R及びX2Rに0Vを印加する。期間T7の長さは、コントローラ3がパラメータとして記憶しており、設定変更可能である。
【0040】
期間T7に続く期間T8において、コントローラ3は、四分割アナログタッチパネル1の電極X1L、X2L、X1R、及びX2Rをオープンとし、四分割アナログタッチパネル1の抵抗膜WX1及びWX2の状態が安定するまで待機する。期間T8の長さは、コントローラ3がパラメータとして記憶しており、設定変更可能である。
【0041】
期間T8に続く期間T9において、コントローラ3は、四分割アナログタッチパネル1の電極X1Rに発生している電圧のA/D変換値を4回取得し、最大値と最小値を捨て、中間の2つのデータを加算する。同様に、コントローラ3は、四分割アナログタッチパネル1の電極X1Lに発生している電圧のA/D変換値を4回取得し、最大値と最小値を捨て、中間の2つのデータを加算する。そして、コントローラ3は、2つの加算値を平均化し(A/D変換値の2倍の値)、第1領域の接触点Y座標とする。
【0042】
また、期間T9において、コントローラ3は、四分割アナログタッチパネル1の電極X2Lに発生している電圧を4回取得し、最大値と最小値を捨て、中間の2つのデータを加算する。同様に、コントローラ3は、四分割アナログタッチパネル1の電極X2Lに発生している電圧を4回取得し、最大値と最小値を捨て、中間の2つのデータを加算する。そして、コントローラ3は、2つの加算値を平均化し(A/D変換値の2倍の値)、第3領域の接触点Y座標とする。
【0043】
期間T9に続く期間T10において、コントローラ3は、期間T7〜期間T9での処理の電極Y1U、Y1Dに印加する電圧と電極Y2U、Y2Dに印加する電圧とを交換した処理を行う。これにより、第2領域の接触点Y座標及び第4領域の接触点Y座標を得る。
【0044】
その後、コントローラ3は、上述した接触点X座標検出処理及び接触点Y座標検出処理を再び実行する(期間T10に続く期間T11以降)。ただし、2回目の接触点X座標検出処理及び接触点Y座標検出処理においては、1回目の接触点X座標検出処理及び接触点Y座標検出処理での0Vを印加する電極と5Vを印加する電極を入れ替える。
【0045】
1回目の接触点X座標検出処理及び接触点Y座標検出処理によって得られた或る接触点座標と、2回目の接触点X座標検出処理及び接触点Y座標検出処理によって得られた或る接触点座標との比が予め設定している閾値以下であれば、コントローラ3は、その或る接触点座標に対応する領域の状態を「安定」にセットして記憶する。また、1回目の接触点X座標検出処理及び接触点Y座標検出処理によって得られた或る接触点座標と、2回目の接触点X座標検出処理及び接触点Y座標検出処理によって得られた或る接触点座標との比が予め設定している閾値以下でなければ、コントローラ3は、その或る接触点座標に対応する領域の状態を「少し不安定」にセットして記憶する。また、コントローラ3は、1回目の接触点X座標検出処理及び接触点Y座標検出処理、2回目の接触点X座標検出処理及び接触点Y座標検出処理のいずれか一方のみによって得られた或る接触点座標に対応する領域の状態を「不安定」にセットして記憶する。また、コントローラ3は、接触点座標が存在しない領域の状態を「非接触」にセットして記憶する。
【0046】
コントローラ3は、「安定」とセットした領域についてのみ、1回目の接触点X座標検出処理及び接触点Y座標検出処理によって得られた或る接触点座標と、2回目の接触点X座標検出処理及び接触点Y座標検出処理によって得られた或る接触点座標とを平均化し、接触点座標として記憶する。
【0047】
上述したステップS40での接触点座標検出処理が終了すると、後述するステップS70に移行する。
【0048】
一方、ステップS20のタッチ検出判定処理でタッチ有りと判定されなかった場合(ステップS20のNO)、コントローラ3は、LED5を消灯させ(ステップS50)、その後、第1〜第4領域の状態を全て「非接触」にセットして記憶し(ステップS60)、後述するステップS70に移行する。
【0049】
<ゴースト処理>
ステップS70では、ゴースト処理が実行される。ゴースト処理において、コントローラ3は、接触点座標の個数が4未満か4のいずれであるかを確認し、接触点座標の個数が4未満であれば直ちに後述するステップS80に移行し、接触点座標の個数が4であればゴースト判断処理を実行する。なお、接触点座標の個数が4である場合、第1〜第4領域それぞれの接触点座標検出処理で接触点座標が一つずつ検出されている。
【0050】
ゴースト判断処理において、コントローラ3は、ゴースト座標を接触点座標から削除し、ゴースト座標が検出された領域の状態を「非接触」にセットし直して記憶する。すなわち、第1領域の接触点座標検出処理で検出された接触点座標を(X1,Y1)とし、第2領域の接触点座標検出処理で検出された接触点座標を(X2,Y2)とし、第3領域の接触点座標検出処理で検出された接触点座標を(X3,Y3)とし、第4領域の接触点座標検出処理で検出された接触点座標を(X4,Y4)とした場合、|X1−X2|<DIFF且つ|Y1−Y3|<DIFFの条件を満たせば接触点座標(X1,Y1)をゴースト座標と判断して無効とし(接触点座標から削除して)第1領域の状態を「非接触」にセットし直し、|X2−X1|<DIFF且つ|Y2−Y4|<DIFFの条件を満たせば接触点座標(X2,Y2)をゴースト座標と判断して無効とし(接触点座標から削除して)第2領域の状態を「非接触」にセットし直し、|X3−X4|<DIFF且つ|Y3−Y1|<DIFFの条件を満たせば接触点座標(X3,Y3)をゴースト座標と判断して無効とし(接触点座標から削除して)第3領域の状態を「非接触」にセットし直し、|X4−X3|<DIFF且つ|Y4−Y2|<DIFFの条件を満たせば接触点座標(X4,Y4)をゴースト座標と判断して無効とし(接触点座標から削除して)第4領域の状態を「非接触」にセットし直す。なお、DIFFは0より大きい所定値である。DIFFを0より大きい所定値にしている理由は、ゴースト座標が発生する際に、電圧の流れ(伝達経路)(図6中の点線矢印参照)においてノイズ等の影響により電圧が一定値を保持できるとは限らないためである。また、所定値DIFFは上記各条件式において同一の値であっても、上記各条件式の一部において他と異なる値を設定してもよく、上記各条件式で異なる値を設定してもよい。
【0051】
接触点座標の個数が4となり、かつ、ゴースト判断処理においてゴースト座標が見つからなかった場合、コントローラ3は、第1〜第4領域それぞれに1つずつ接触点が存在するように四点同時入力がなされたと判断し、全ての接触点座標を無効とし、第1〜第4領域の状態を全て「非接触」にセットし直して記憶する。このような処理を行う理由は、第1〜第4領域それぞれに1つずつ接触点が存在するように四点同時入力がなされた場合、電流の流れ込みが発生し、第1〜第4領域全てで接触点の正確な座標値を取得できないためである。
【0052】
<座標安定化判断>
ステップS70に続くステップS80では、座標安定化判断が実行される。ステップS70迄の処理において、第1〜第4領域それぞれの状態が、「安定」、「少し不安定」、「不安定」、「非接触」のいずれかに確定している。
【0053】
座標安定化判断において、コントローラ3は、「少し不安定」又は「不安定」の領域に対して、「不安定」であると判断し、その判断結果を記憶する。また、座標安定化判断において、コントローラ3は、「非接触」の領域に対して、「非接触」であると判断し、その判断結果を記憶する。また、座標安定化判断において、コントローラ3は、「安定」の領域に対して、当該領域の前回フロー処理での状態を参照し、前回フロー処理での状態が「安定」でなかった場合には「最初の接触」であると判断し、前回フロー処理での状態も「安定」であった場合には「接触継続中」であると判断し、その判断結果を記憶する。
【0054】
<出力レポート生成>
ステップS80に続くステップS90では、出力レポートが生成される。生成された出力レポートは、ホストI/F回路4を介して外部のホスト(不図示)に転送される。
【0055】
コントローラ3は、ステップS80での判断結果と接触点座標が存在する場合は接触点座標の値とから、「四分割アナログタッチパネル1がタッチされた状態」、「四分割アナログタッチパネル1へのタッチが解除された状態」、「接触点座標が既定距離以上移動した状態」、「接触点座標が既定距離未満の移動にとどまっており既定時間以上存在し続けている状態」のいずれであるかを決定し、その決定内容を出力レポートとする。また、接触点座標が存在する場合は接触点座標の値も出力レポートに含める。
【0056】
以上、本発明に係る実施形態について説明したが、本発明の範囲はこれに限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えて実行することができる。例えば、検出した接触点座標をそのままホスト側に出力するのではなく、検出した接触点座標に補正処理を施してからホスト側に出力するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0057】
1 四分割アナログタッチパネル
2 タッチパネルI/F回路
3 コントローラ
4 ホストI/F回路
5 LED

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1方向に並べて配置される複数枚の第1抵抗膜と、前記第1方向に直交する第2方向に並べて配置される複数枚の第2抵抗膜とを有し、前記複数枚の第1抵抗膜を含む平面と前記複数枚の第2抵抗膜を含む平面とが対向する構成であって、前記第1抵抗膜と前記第2抵抗膜との対向領域一つ一つが分割された領域となっている領域分割アナログタッチパネルと、
前記領域分割アナログタッチパネルを制御して前記対向領域の接触点座標を検出する接触点座標検出処理を前記対向領域それぞれについて行うコントローラとを備える入力装置であって、
前記コントローラが、前記第1抵抗膜と前記第2抵抗膜との対向領域の一つである第1領域、前記第1抵抗膜と前記第2抵抗膜との対向領域の一つであって前記第1方向で前記第1領域に隣接している第2領域、前記第1抵抗膜と前記第2抵抗膜との対向領域の一つであって前記第2方向で前記第1領域に隣接している第3領域、及び、前記第1抵抗膜と前記第2抵抗膜との対向領域の一つであって前記第2方向で前記第2領域に隣接し且つ前記第1方向で前記第3領域に隣接している第4領域それぞれの接触点座標検出処理で接触点座標を一つずつ検出した場合に、
前記第1領域の接触点座標検出処理で検出された接触点座標の前記第1方向の座標値と前記第2領域の接触点座標検出処理で検出された接触点座標の前記第1方向の座標値との差が所定値より小さく且つ前記第1領域の接触点座標検出処理で検出された接触点座標の前記第2方向の座標値と前記第3領域の接触点座標検出処理で検出された接触点座標の前記第2方向の座標値との差が所定値より小さいときには、前記コントローラが、前記第1領域の接触点座標検出処理で検出された接触点座標をゴースト座標と判断して無効とし、
前記場合に、
前記第2領域の接触点座標検出処理で検出された接触点座標の前記第1方向の座標値と前記第1領域の接触点座標検出処理で検出された接触点座標の前記第1方向の座標値との差が所定値より小さく且つ前記第2領域の接触点座標検出処理で検出された接触点座標の前記第2方向の座標値と前記第4領域の接触点座標検出処理で検出された接触点座標の前記第2方向の座標値との差が所定値より小さいときには、前記コントローラが、前記第2領域の接触点座標検出処理で検出された接触点座標をゴースト座標と判断して無効とし、
前記場合に、
前記第3領域の接触点座標検出処理で検出された接触点座標の前記第1方向の座標値と前記第4領域の接触点座標検出処理で検出された接触点座標の前記第1方向の座標値との差が所定値より小さく且つ前記第3領域の接触点座標検出処理で検出された接触点座標の前記第2方向の座標値と前記第1領域の接触点座標検出処理で検出された接触点座標の前記第2方向の座標値との差が所定値より小さいときには、前記コントローラが、前記第3領域の接触点座標検出処理で検出された接触点座標をゴースト座標と判断して無効とし、
前記場合に、
前記第4領域の接触点座標検出処理で検出された接触点座標の前記第1方向の座標値と前記第3領域の接触点座標検出処理で検出された接触点座標の前記第1方向の座標値との差が所定値より小さく且つ前記第4領域の接触点座標検出処理で検出された接触点座標の前記第2方向の座標値と前記第2領域の接触点座標検出処理で検出された接触点座標の前記第2方向の座標値との差が所定値より小さいときには、前記コントローラが、前記第4領域の接触点座標検出処理で検出された接触点座標をゴースト座標と判断して無効とすることを特徴とする入力装置。
【請求項2】
前記場合に、
前記コントローラが、前記第1領域の接触点座標検出処理で検出された接触点座標、前記第2領域の接触点座標検出処理で検出された接触点座標、前記第3領域の接触点座標検出処理で検出された接触点座標、及び、前記第4領域の接触点座標検出処理で検出された接触点座標の全てをゴースト座標と判断しなかったときには、
前記コントローラが、前記第1領域の接触点座標検出処理で検出された接触点座標、前記第2領域の接触点座標検出処理で検出された接触点座標、前記第3領域の接触点座標検出処理で検出された接触点座標、及び、前記第4領域の接触点座標検出処理で検出された接触点座標の全てを無効とする請求項1に記載の入力装置。
【請求項3】
第1方向に並べて配置される複数枚の第1抵抗膜と、前記第1方向に直交する第2方向に並べて配置される複数枚の第2抵抗膜とを有し、前記複数枚の第1抵抗膜を含む平面と前記複数枚の第2抵抗膜を含む平面とが対向する構成であって、前記第1抵抗膜と前記第2抵抗膜との対向領域一つ一つが分割された領域となっている領域分割アナログタッチパネルを備える入力装置に適用される入力方法であって、
前記第1抵抗膜と前記第2抵抗膜との対向領域の一つである第1領域、前記第1抵抗膜と前記第2抵抗膜との対向領域の一つであって前記第1方向で前記第1領域に隣接している第2領域、前記第1抵抗膜と前記第2抵抗膜との対向領域の一つであって前記第2方向で前記第1領域に隣接している第3領域、及び、前記第1抵抗膜と前記第2抵抗膜との対向領域の一つであって前記第2方向で前記第2領域に隣接し且つ前記第1方向で前記第3領域に隣接している第4領域それぞれの接触点座標検出処理で接触点座標を一つずつ検出したか否かを確認する確認ステップと、
前記確認ステップで前記第1領域、前記第2領域、前記第3領域、前記第4領域それぞれの接触点座標検出処理で接触点座標を一つずつ検出したことを確認した場合に、
前記第1領域の接触点座標検出処理で検出された接触点座標の前記第1方向の座標値と前記第2領域の接触点座標検出処理で検出された接触点座標の前記第1方向の座標値との差が所定値より小さく且つ前記第1領域の接触点座標検出処理で検出された接触点座標の前記第2方向の座標値と前記第3領域の接触点座標検出処理で検出された接触点座標の前記第2方向の座標値との差が所定値より小さいときには、前記第1領域の接触点座標検出処理で検出された接触点座標をゴースト座標と判断して無効とする第1ゴースト処理ステップと、
前記場合に、
前記第2領域の接触点座標検出処理で検出された接触点座標の前記第1方向の座標値と前記第1領域の接触点座標検出処理で検出された接触点座標の前記第1方向の座標値との差が所定値より小さく且つ前記第2領域の接触点座標検出処理で検出された接触点座標の前記第2方向の座標値と前記第4領域の接触点座標検出処理で検出された接触点座標の前記第2方向の座標値との差が所定値より小さいときには、前記第2領域の接触点座標検出処理で検出された接触点座標をゴースト座標と判断して無効とする第2ゴースト処理ステップと、
前記場合に、
前記第3領域の接触点座標検出処理で検出された接触点座標の前記第1方向の座標値と前記第4領域の接触点座標検出処理で検出された接触点座標の前記第1方向の座標値との差が所定値より小さく且つ前記第3領域の接触点座標検出処理で検出された接触点座標の前記第2方向の座標値と前記第1領域の接触点座標検出処理で検出された接触点座標の前記第2方向の座標値との差が所定値より小さいときには、前記第3領域の接触点座標検出処理で検出された接触点座標をゴースト座標と判断して無効とする第3ゴースト処理ステップと、
前記場合に、
前記第4領域の接触点座標検出処理で検出された接触点座標の前記第1方向の座標値と前記第3領域の接触点座標検出処理で検出された接触点座標の前記第1方向の座標値との差が所定値より小さく且つ前記第4領域の接触点座標検出処理で検出された接触点座標の前記第2方向の座標値と前記第2領域の接触点座標検出処理で検出された接触点座標の前記第2方向の座標値との差が所定値より小さいときには、前記第4領域の接触点座標検出処理で検出された接触点座標をゴースト座標と判断して無効とする第4ゴースト処理ステップとを備えることを特徴とする入力方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−145752(P2011−145752A)
【公開日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−3939(P2010−3939)
【出願日】平成22年1月12日(2010.1.12)
【出願人】(000134109)株式会社デジタル (224)
【出願人】(501160863)株式会社ユニテック (5)
【Fターム(参考)】