説明

入退場管理ゲート

【課題】利用者のゲート通過所要時間を均等にすることができると共に、外部者の記憶媒体を速やかに回収することができる入退場管理ゲートを提供する。
【解決手段】入退場管理ゲート10は、内部者識別データ又は外部者識別データが記憶される記憶媒体11から識別データを読み取るリーダ部13が設けられる複数のゲート本体12a,12b,12cと、外部者識別データが記憶される記憶媒体11を回収する記憶媒体回収部20と、リーダ部13で読み取られた識別データを判別し複数のゲート本体12a,12b,12cを制御するゲート制御部31と、記憶媒体回収部20を制御する回収部制御部32と、を備え、記憶媒体回収部20は、ゲート本体12a,12b,12cとは別体で設けられ、ゲート本体12a,12b,12cより外部側に配置される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、入退場管理ゲートに関し、ビルやマンションのエントランスホールや、展示場の出入口等に設置され、利用者の通行を管理する入退場管理ゲートに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の入退場管理ゲートの一例として、入退出口に設けられる扉と、利用者に係わる個人識別データが記憶される携帯情報記憶媒体を発行する登録装置と、登録装置から送られる個人識別データが記憶される記憶部、利用者が所持する携帯情報記憶媒体から個人識別データを読み取る情報読取部、読み取った個人識別データと同一の個人識別データが記憶部に記憶されているとき該利用者の退出を許可して蓋開放信号をカード回収部に送信する退出許可部を有するカードリーダ部と、蓋開放信号に従い蓋を移動して投入口を一旦開放状態にする投入口開閉部、投入口からの携帯情報記憶媒体の投入を検出するカードセンサ、携帯情報記憶媒体の投入が検出されるとき扉解錠信号を扉駆動装置に送信する扉解錠部を有するカード回収部と、扉解錠信号に基づいて扉を開くことができるように扉を解錠する扉駆動装置と、を備えるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開2005−336730号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1に記載の入退場管理ゲートでは、外部者が退場する場合、カードリーダ部にカードの識別データを読み取らせることにより、カード回収部の蓋部が開き、そのカード回収部にカードを投入して、カードセンサでカードの投入が検出されないと扉が開かないため、外部者のゲート通過に長い時間が掛かってしまい、利用者のゲート通過が集中すると、ゲートで渋滞が発生してしまうという課題があった。
【0005】
本発明は、このような不都合を解消するためになされたものであり、その目的は、利用者のゲート通過所要時間を均等にすることができると共に、外部者の記憶媒体を速やかに回収することができる入退場管理ゲートを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の上記目的は、下記の構成により達成される。
(1) 内部者識別データ又は外部者識別データが記憶される記憶媒体から識別データを読み取るリーダ部が設けられる複数のゲート本体と、外部者識別データが記憶される記憶媒体を回収する記憶媒体回収部と、リーダ部で読み取られた識別データを判別し複数のゲート本体を制御するゲート制御部と、記憶媒体回収部を制御する回収部制御部と、を備える入退場管理ゲートであって、記憶媒体回収部は、ゲート本体とは別体で設けられ、ゲート本体より外部側に配置されることを特徴とする入退場管理ゲート。
(2) 記憶媒体回収部には、記憶媒体投入口が設けられ、リーダ部で外部者識別データが読み取られた場合は、外部者に記憶媒体の返却案内を報知することを特徴とする(1)に記載の入退場管理ゲート。
(3) 記憶媒体回収部には、記憶媒体投入口を開閉する蓋部が設けられ、リーダ部で外部者識別データが読み取られた場合は、蓋部を一定時間開放することを特徴とする(1)又は(2)に記載の入退場管理ゲート。
(4) 記憶媒体回収部には、記憶媒体投入口からの記憶媒体の回収を検出する記憶媒体回収センサ、及び利用者の通過を検出する回収部通過センサが設けられ、記憶媒体回収センサで記憶媒体の回収が検出されず、且つ回収部通過センサで外部者の通過が検出された場合は、外部者に記憶媒体の返却警告を報知することを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の入退場管理ゲート。
【発明の効果】
【0007】
本発明の入退場管理ゲートによれば、記憶媒体回収部は、ゲート本体とは別体で設けられ、ゲート本体より外部側に配置されるため、外部者はゲート通過後に記憶媒体を記憶媒体回収部に返却すればよいので、利用者のゲート通過所要時間を均等にすることができると共に、外部者の記憶媒体を速やかに回収することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、本発明に係る入退場管理ゲートの各実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。また、以下の説明において、前後、左右、上下は、退場する利用者から見た方向に従い、図1及び図6の上側を外部側、下側を内部側とする。また、外部側とは、利用者が退場する側のことである。
【0009】
(第1実施形態)
まず、図1〜図5を参照して、本発明に係る入退場管理ゲートの第1実施形態について説明する。
図1は本発明に係る入退場管理ゲートの第1実施形態を説明するための概略構成図、図2は図1に示す記憶媒体回収部のA−A線矢視断面図、図3は第1実施形態のゲート本体の制御手順を説明するためのフローチャート、図4は第1実施形態の記憶媒体回収部の制御手順を説明するためのフローチャート、図5は記憶媒体回収部の変形例を説明するための要部断面図である。
【0010】
本実施形態の入退場管理ゲート10は、図1に示すように、内部者識別データ又は外部者識別データが記憶されるカード(記憶媒体)11から識別データを読み取るカードリーダ部(リーダ部)13が設けられる3個のゲート本体12a,12b,12cと、外部者識別データが記憶されるカード11を回収するカード回収ボックス(記憶媒体回収部)20と、カードリーダ部13で読み取られた識別データを判別し3個のゲート本体12a,12b,12cを制御するゲート制御部31と、カード回収ボックス20を制御するボックス制御部(回収部制御部)32と、を備える。また、本実施形態では、カード11は、ICカードであるが、これに限定されず、ICタグ付きのネームプレートやバッジであってもよい。なお、本実施形態において、内部者とは、ビル内の会社の社員や、マンションの住人や、展示場の警備員などのカード11を返却する必要がない利用者のことで、外部者とは、来訪者や来客などカード11を返却する必要がある利用者のことである。
【0011】
ゲート本体12a,12b,12cは、フレーム及びパネルを組み立てた箱状体であって、図1に示すように、カード11から識別データを読み取るカードリーダ部13と、ゲート本体12a,12b,12cを並べることにより形成される2本の通路14,14を開閉する扉部15,15・・と、ゲート本体12a,12b,12c間の通路14,14を通過する利用者を検出するゲート通過センサ16と、を備える。
【0012】
カードリーダ部13は、図1に示すように、ゲート本体12a、12b,12cの上面に設けられており、ゲート本体12aの上面前側に1個、ゲート本体12bの上面前後側に1個ずつ、ゲート本体12cの上面後側に1個配置される。なお、ゲート本体12a、12bの前側に設けられる2個のカードリーダ13は入場用のカードリーダで、ゲート本体12b,12cの後側に設けられる2個のカードリーダ13は退場用のカードリーダである。
【0013】
扉部15は、図1に示すように、不図示の扉駆動装置を介してゲート本体12a、12b,12cの側面に回動可能に設けられており、ゲート本体12aの右側面に1個、ゲート本体12bの左右側面に1個ずつ、ゲート本体12cの左側面に1個配置される。
【0014】
そして、本実施形態では、カード回収ボックス20は、図1に示すように、ゲート本体12a、12b,12cとは別体で設けられ、ゲート本体12a、12b,12cより外部側(図1の上側)に配置される。
【0015】
カード回収ボックス20は、図2に示すように、円筒形状のボックス本体21と、ボックス本体21の上面に形成されるカード投入口(記憶媒体投入口)22と、ボックス本体21の上面に設けられる液晶表示部23と、ボックス本体21の左右側面にそれぞれ設けられ、利用者の通過を検出するボックス通過センサ(回収部通過センサ)24と、ボックス本体21内に設けられ、カード投入口22からのカード11の回収を検出するカード回収センサ(記憶媒体回収センサ)25と、ボックス本体21内に設けられ、カード11の満杯を検出するカード満杯センサ26と、を備える。
【0016】
また、本実施形態では、図1に示すように、ゲート制御部31は、制御室や警備室などに設けられ、配線17aを介してゲート本体12a,12b,12cと電気的に接続され、ボックス制御部32は、カード回収ボックス20内に内蔵され、配線17bを介してゲート制御部31と電気的に接続される。
【0017】
次に、図3及び図4を参照して、本実施形態の入退場管理ゲート10の利用者退場時の制御手順について説明する。
【0018】
ステップ101では、ゲート制御部31は、カードリーダ13でカード11の識別データ(内部者識別データ及び外部者識別データ)が検出されたか否かを判断する。そして、識別データが検出されたときはステップ102に進む。また、識別データが検出されないときはステップ101を繰り返す。
【0019】
ステップ102では、ゲート制御部31は、カードリーダ13から送信されるカード11の識別データを判別して、外部者識別データを検出する。そして、外部者識別データが検出されたときは外部者識別データをボックス制御部32に送信して、ステップ103に進む。また、外部者識別データが検出されないとき、即ち、内部者識別データが検出されたときもステップ103に進む。なお、本ステップでは、ゲート制御部31は、識別データを入力した利用者の退出を許可するか否かも判断している。
【0020】
ステップ103では、ゲート制御部31は、ゲート本体12a、12b,12cの不図示の扉駆動装置を作動させ、対応する通路14の扉部15,15を開放させて、ステップ104に進む。
【0021】
ステップ104では、ゲート制御部31は、ゲート通過センサ16で利用者のゲート通過が検出されたか否かを判断する。そして、ゲート通過が検出されたときはステップ105に進む。また、ゲート通過が検出されないときも一定時間経過後ステップ105に進む。
【0022】
ステップ105では、ゲート制御部31は、ゲート本体12a、12b,12cの不図示の扉駆動装置を作動させ、対応する通路14の扉部15,15を閉鎖させて、ステップ101に戻る。
【0023】
ステップ201では、ボックス制御部32は、ゲート制御部31から送信される外部者識別データが入力されたか否かを判断する。そして、外部者識別データが入力されたときはステップ202に進む。また、外部者識別データが入力されないときはステップ201を繰り返す。
【0024】
ステップ202では、ボックス制御部32は、カード回収ボックス20の液晶表示部23にカード11の返却を促すメッセージを表示し、外部者にカード11の返却案内を報知して、ステップ203に進む。
【0025】
ステップ203では、ボックス制御部32は、カード回収センサ25でカード投入口22からのカード11の回収が検出されたか否かを判断する。そして、カード11の回収が検出されたときはステップ204に進む。また、カード11の回収が検出されないときはステップ206に進む。
【0026】
ステップ204では、ボックス制御部32は、液晶表示部23に表示したカード11の返却を促すメッセージを消去して、ステップ205に進む。
【0027】
ステップ205では、ボックス制御部32は、カード11がカード回収ボックス20に回収されたことを記憶して、ステップ201に戻る。
【0028】
ステップ206では、ボックス制御部32は、ボックス通過センサ24で外部者のボックス通過が検出されたか否かを判断する。そして、ボックス通過が検出されたときは一定時間経過後ステップ207に進む。また、ボックス通過が検出されないときはステップ203に戻る。なお、ボックス通過とは、外部者がカード回収ボックス20の周辺を通過することである。
【0029】
ステップ207では、ボックス制御部32は、ステップ205で記憶したカード回収記憶が有るか否かを判断する。そして、カード回収記憶が有るときはステップ208に進む。また、カード回収記憶が無いときはステップ209に進む。
【0030】
ステップ208では、ボックス制御部32は、ステップ205で記憶したカード回収記憶を消去して、ステップ201に戻る。
【0031】
ステップ209では、ボックス制御部32は、カード回収ボックス20の液晶表示部23にカード11の返却を警告するメッセージを表示し、外部者にカード11の返却警告を報知して、ステップ210に進む。
【0032】
ステップ210では、ボックス制御部32は、カード回収センサ25でカード投入口22からのカード11の回収が検出されたか否かを判断する。そして、カード11の回収が検出されたときはステップ211に進む。また、カード11の回収が検出されないときも一定時間経過後ステップ211に進む。
【0033】
ステップ211では、ボックス制御部32は、液晶表示部23に表示したカード11の返却を警告するメッセージを消去して、ステップ201に戻る。
【0034】
以上説明したように、本実施形態の入退場管理ゲート10によれば、カード回収ボックス20は、ゲート本体12a,12b,12cとは別体で設けられ、ゲート本体12a,12b,12cより外部側に配置されるため、外部者はゲート通過後にカード11をカード回収ボックス20に返却すればよいので、利用者のゲート通過所要時間を均等にすることができると共に、外部者のカード11を速やかに回収することができる。
【0035】
なお、本実施形態の変形例として、図5に示すように、カード返却ボックス20内にカード11を引き込むためのローラ装置40を設けるようにしてもよい。この場合、利用者にカード11を縦に挿入させるようにするため、カード投入口22をスリット状に形成する。
【0036】
本変形例によれば、カード返却ボックス20内にカード11を引き込むためのローラ装置40を設けるため、カード11がストラップやクリップ付きのカードホルダなどに収容されていたとしてもスムースに回収することができる。また、ローラ装置40は、ゲート本体12a,12b,12cとカード回収ボックス20が接近して配置されるなど、カード回収ボックス20の奥行き寸法が確保できない場合、即ち、カード投入口22が狭くなることによって、ストラップやクリップなどによりカード11が途中で引っ掛かり易くなり、カード11をスムースに回収できないような場合に特に有効である。
【0037】
(第2実施形態)
次に、図6〜図8を参照して、本発明に係る入退場管理ゲートの第2実施形態について説明する。なお、上記第1実施形態と重複する部分については図に同一符号を付して説明を省略する。
図6は本発明に係る入退場管理ゲートの第2実施形態を説明するための概略構成図、図7は図6に示す記憶媒体回収部のB−B線矢視断面図、図8は第2実施形態の記憶媒体回収部の制御手順を説明するためのフローチャートである。
【0038】
本実施形態の入退場管理ゲート50は、図6に示すように、カード11から識別データを読み取るカードリーダ部13が設けられる2個のゲート本体12a,12cと、外部者識別データが記憶されるカード11を回収するカード回収ボックス60と、カードリーダ部13で読み取られた識別データを判別し2個のゲート本体12a,12cを制御するゲート制御部31と、カード回収ボックス60を制御するボックス制御部32と、を備える。
【0039】
そして、本実施形態では、カード回収ボックス60は、図6に示すように、ゲート本体12a,12cとは別体で設けられ、ゲート本体12a,12cより外部側(図6の上側)に配置される。
【0040】
カード回収ボックス60は、図7に示すように、円筒形状のボックス本体21と、ボックス本体21の上面に形成されるカード投入口22と、ボックス本体21の上面に設けられる液晶表示部23と、ボックス本体21の左右側面にそれぞれ設けられ、利用者の通過を検出するボックス通過センサ24と、ボックス本体21内に設けられ、カード投入口22からのカード11の回収を検出するカード回収センサ25と、ボックス本体21内に設けられ、カード11の満杯を検出するカード満杯センサ26と、ボックス本体21に回動自在に支持され、カード投入口22を開閉する蓋部61と、蓋部61を開閉させる蓋駆動装置62と、を備える。なお、図7の符号63は、蓋部61の後端部(図7の右端部)を吊り上げるための吊バネである。
【0041】
蓋駆動装置62は、図7に示すように、ボックス本体21の内周面に固定されるベースプレート64と、ベースプレート64の上面に取り付けられるソレノイド65と、ソレノイド65により回動され、蓋部61を開閉する蓋開閉部材66と、を備える。
【0042】
蓋開閉部材66は、略Vの字状に形成される板状部材であって、中央部がベースプレート64の上端部に回動自在に支持され、一端部には蓋部61の下面を支持するローラ部材66aが取り付けられ、他端部はソレノイド65のプランジャ65aの上端部と回動自在に連結されている。また、蓋開閉部材66の他端部は、ボックス本体21内に吊設される吊ばね67に吊り上げられている。
【0043】
このように構成されたカード回収ボックス60では、図7に示すように、ボックス制御部32によりソレノイド65のプランジャ65aが下方向に移動されることによって、蓋開閉部材66が右回転方向に回動して、蓋部61の下面とローラ部材66aとの係合が解除される。これにより、蓋部61が左回転方向に回動して、蓋部61が開放される。また、ソレノイド65のプランジャ65aが上方向に移動されることによって、蓋開閉部材66が左回転方向に回動して、蓋部61の下面とローラ部材66aとが係合する。これにより、蓋部61が右回転方向に回動し、蓋部61の下面がローラ部材66aに支持されて、蓋部61が閉塞される。
【0044】
また、本実施形態では、図6に示すように、ゲート制御部31は、制御室や警備室などに設けられ、配線17aを介してゲート本体12a,12cと電気的に接続され、ボックス制御部32は、カード回収ボックス60内に内蔵され、配線17bを介してゲート制御部31と電気的に接続される。
【0045】
次に、図8を参照して、本実施形態の入退場管理ゲート50の利用者退場時の制御手順について説明する。なお、ゲート本体12a,12cの制御手順については、第1実施形態と同様であるので説明を省略する。
【0046】
ステップ301では、ボックス制御部32は、ゲート制御部31から送信される外部者識別データが入力されたか否かを判断する。そして、外部者識別データが入力されたときはステップ302に進む。また、外部者識別データが入力されないときはステップ301を繰り返す。
【0047】
ステップ302では、ボックス制御部32は、カード回収ボックス60の液晶表示部23にカード11の返却を促すメッセージを表示し、外部者にカード11の返却案内を報知して、ステップ303に進む。
【0048】
ステップ303では、ボックス制御部32は、カード回収ボックス60の蓋駆動装置62を作動させ、カード投入口22の蓋部61を開放させて、ステップ304に進む。
【0049】
ステップ304では、ボックス制御部32は、カード回収センサ25でカード投入口22からのカード11の回収が検出されたか否かを判断する。そして、カード11の回収が検出されたときはステップ305に進む。また、カード11の回収が検出されないときはステップ308に進む。
【0050】
ステップ305では、ボックス制御部32は、カード回収ボックス60の蓋駆動装置62を作動させ、カード投入口22の蓋部61を閉鎖させて、ステップ306に進む。
【0051】
ステップ306では、ボックス制御部32は、液晶表示部23に表示したカード11の返却を促すメッセージを消去して、ステップ307に進む。
【0052】
ステップ307では、ボックス制御部32は、カード11がカード回収ボックス60に回収されたことを記憶して、ステップ301に戻る。
【0053】
ステップ308では、ボックス制御部32は、ボックス通過センサ24で外部者のボックス通過が検出されたか否かを判断する。そして、ボックス通過が検出されたときは一定時間経過後ステップ309に進む。また、ボックス通過が検出されないときはステップ304に戻る。
【0054】
ステップ309では、ボックス制御部32は、ステップ307で記憶したカード回収記憶が有るか否かを判断する。そして、カード回収記憶が有るときはステップ310に進む。また、カード回収記憶が無いときはステップ311に進む。
【0055】
ステップ310では、ボックス制御部32は、ステップ307で記憶したカード回収記憶を消去して、ステップ301に戻る。
【0056】
ステップ311では、ボックス制御部32は、カード回収ボックス60の液晶表示部23にカード11の返却を警告するメッセージを表示し、外部者にカード11の返却警告を報知して、ステップ312に進む。
【0057】
ステップ312では、ボックス制御部32は、カード回収センサ25でカード投入口22からのカード11の回収が検出されたか否かを判断する。そして、カード11の回収が検出されたときはステップ313に進む。また、カード11の回収が検出されないときも一定時間経過後ステップ313に進む。
【0058】
ステップ313では、ボックス制御部32は、液晶表示部23に表示したカード11の返却を警告するメッセージを消去して、ステップ314に進む。
【0059】
ステップ314では、ボックス制御部32は、カード回収ボックス60の蓋駆動装置62を作動させ、カード投入口22の蓋部61を閉鎖させて、ステップ301に戻る。
【0060】
以上説明したように、本実施形態の入退場管理ゲート50によれば、カード回収ボックス60は、ゲート本体12a,12cとは別体で設けられ、ゲート本体12a,12cより外部側に配置されるため、外部者はゲート通過後にカード11をカード回収ボックス60に返却すればよいので、利用者のゲート通過所要時間を均等にすることができると共に、外部者のカード11を速やかに回収することができる。
その他の構成及び作用効果については、上記第1実施形態と同様である。
【0061】
なお、本発明は、上記実施形態に例示したものに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
例えば、上記実施形態では、入退場管理ゲート10にカード回収ボックス20を1個配置する場合を例示したが、入退場管理ゲート10の各通路14にカード回収ボックス20を配置してもよく、その配置数は任意である。また、通路14の配置数も任意である。
また、上記実施形態では、カード返却案内報知及びカード返却警告報知を液晶表示部23にメッセージを表示することにより行っているが、これに限定されず、音声ガイダンスやデジタル音などにより行ってもよく、これらを併用してもよい。
また、上記実施形態では、ゲート本体12a,12b,12c、ゲート制御部31、及びボックス制御部32を配線17a,17bで接続して、有線で各種信号を送受信しているが、これらに電波や赤外線などの送受信機を設けて、無線で各種信号を送受信するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、カード回収ボックス20は、ゲート本体12a,12b,12cとは別体で設けられ、ゲート本体12a,12b,12cより外部側に配置されているが、ゲート本体12a,12b,12cと接するように配置されていてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】本発明に係る入退場管理ゲートの第1実施形態を説明するための概略構成図である。
【図2】図1に示す記憶媒体回収部のA−A線矢視断面図である。
【図3】第1実施形態のゲート本体の制御手順を説明するためのフローチャートである。
【図4】第1実施形態の記憶媒体回収部の制御手順を説明するためのフローチャートである。
【図5】記憶媒体回収部の変形例を説明するための要部断面図である。
【図6】本発明に係る入退場管理ゲートの第2実施形態を説明するための概略構成図である。
【図7】図6に示す記憶媒体回収部のB−B線矢視断面図である。
【図8】第2実施形態の記憶媒体回収部の制御手順を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
【0063】
10,50 入退場管理ゲート
11 カード(記憶媒体)
12a,12b,12c ゲート本体
13 カードリーダ部(リーダ部)
14 通路
15 扉部
16 ゲート通過センサ
17a,17b 配線
20,60 カード回収ボックス(記憶媒体回収部)
21 ボックス本体
22 カード投入口(記憶媒体投入口)
23 液晶表示部
24 ボックス通過センサ(回収部通過センサ)
25 カード回収センサ(記憶媒体回収センサ)
26 カード満杯センサ
31 ゲート制御部
32 ボックス制御部(回収部制御部)
61 蓋部
62 蓋駆動装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部者識別データ又は外部者識別データが記憶される記憶媒体から前記識別データを読み取るリーダ部が設けられる複数のゲート本体と、
外部者識別データが記憶される前記記憶媒体を回収する記憶媒体回収部と、
前記リーダ部で読み取られた識別データを判別し前記複数のゲート本体を制御するゲート制御部と、
前記記憶媒体回収部を制御する回収部制御部と、を備える入退場管理ゲートであって、
前記記憶媒体回収部は、前記ゲート本体とは別体で設けられ、前記ゲート本体より外部側に配置されることを特徴とする入退場管理ゲート。
【請求項2】
前記記憶媒体回収部には、記憶媒体投入口が設けられ、
前記リーダ部で前記外部者識別データが読み取られた場合は、
外部者に前記記憶媒体の返却案内を報知することを特徴とする請求項1に記載の入退場管理ゲート。
【請求項3】
前記記憶媒体回収部には、前記記憶媒体投入口を開閉する蓋部が設けられ、
前記リーダ部で前記外部者識別データが読み取られた場合は、
前記蓋部を一定時間開放することを特徴とする請求項1又は2に記載の入退場管理ゲート。
【請求項4】
前記記憶媒体回収部には、前記記憶媒体投入口からの前記記憶媒体の回収を検出する記憶媒体回収センサ、及び利用者の通過を検出する回収部通過センサが設けられ、
前記記憶媒体回収センサで前記記憶媒体の回収が検出されず、且つ前記回収部通過センサで外部者の通過が検出された場合は、
外部者に前記記憶媒体の返却警告を報知することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の入退場管理ゲート。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2008−134895(P2008−134895A)
【公開日】平成20年6月12日(2008.6.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−321643(P2006−321643)
【出願日】平成18年11月29日(2006.11.29)
【出願人】(000139780)株式会社イトーキ (833)
【Fターム(参考)】