説明

全粒粉を含んでなるタンパク質押し出し物

本発明は、高濃度の植物性タンパク質および全粒粉を含有する食品材料、およびそれらを製造する方法に関する。より具体的には本発明は、高濃度のダイズタンパク質および全粒粉を含有するタンパク質押し出し物、このようなタンパク質押し出し物を製造する方法、およびこのようなタンパク質押し出し物の食品成分としての使用に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は高濃度の植物性タンパク質および全粒粉を含有する食品材料、およびそれらを製造する方法に関する。より具体的には本発明は、高濃度の植物性タンパク質および全粒粉を含有するタンパク質押し出し物、このようなタンパク質押し出し物を製造する方法、およびこのようなタンパク質押し出し物の食品成分としての使用に関する。
【背景技術】
【0002】
組織化タンパク質製品については当該技術分野で知られており、典型的に調理押し出し機内において機械的圧力の下で、タンパク質材料混合物を水と共に加熱し、混合物をダイを通して押し出すことで調製される。押出しに際し、押し出し物は減圧媒体(通常大気)中に入ると、一般に膨張して繊維状気泡構造を形成する。押し出し物の膨張は、典型的に混合物のゲル強度を低下させる可溶性炭水化物の包含からもたらされる。
【0003】
精製小麦粉(精白小麦粉)は、多様な一般的なパン菓子類およびスナック製品を製造するのに使用される。精製小麦粉からできた製品は、伝統的に均一の明るい色の外観と滑らかな(ざらつかない)テクスチャを有する。それに比べると、伝統的な全粒小麦粉からできた製品は、より粗くより稠密なテクスチャと、より暗くむらのある外観(例えば、目に見えるふすまの小粒)を有する傾向がある。既存の全粒粉小麦粉(すなわち、全粒小麦粉)は、デュラム小麦およびレッドデュラム小麦以外の清浄な小麦を粉砕して粒度を低下させ、滑らかなテクスチャを作り出して調製できる。全粒小麦粉中では、水分以外の小麦中の天然の構成物の比率は、小麦穀粒と比較して無変化のままである。食品は、生地が全粒小麦粉、臭素酸カリウム処理全粒小麦粉、またはこれらの組み合わせからできている場合に、100%全粒小麦であると見なされる。精製小麦粉は全粒小麦製品中で使用されない。全粒小麦粉は、内胚乳だけを主として含むのではなく小麦穀粒全体を含む(すなわち、ふすま、胚芽、および内胚乳を含む)ので、精製小麦粉と比較して栄養価がより高い。したがって全粒小麦粉は、精製小麦粉に比べて、繊維と、タンパク質と、脂質と、ビタミンと、ミネラルと、フェノール化合物およびフィチン酸をはじめとする植物性栄養素とをより多く含む。さらに全粒小麦粉と比較すると、精製小麦粉は熱量およびデンプンをより多く含む一方、全粒小麦粉中に含まれる食物繊維の約5分の1のみを含有する。小麦穀粒中に含まれる以上のレベルで添加されたチアミン、リボフラビン、ナイアシン、葉酸、および鉄を含有し得る強化精製小麦粉でさえ、全粒小麦粉中に含まれるだけの繊維、ミネラル、脂質、および植物性栄養素は含まない。
【0004】
近年、保健医療従事者は、全粒粉食品の利点を推奨している。全粒粉消費を増大させることの重要性は、政府(USDAおよびFDA)および保健機関専門家集団(WHO)が提示する推奨事項の変化に反映されている。Healthy People 2010 Report(National Academy Press,1999)において、2,000カロリーダイエットでは、個人は少なくとも毎日6サービングの穀物製品を摂取すべきで、その3サービングは全粒粉であることが推奨されている。American Heart Association、American Diabetes Association、およびAmerican Cancer Societyもまた、全粒粉消費の増大に関して具体的な提言を行っている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の様々な態様の1つは、高濃度の植物性タンパク質および全粒粉を含有するタンパク質押し出し物である。
【0006】
本発明の別の態様は、無水ベースで少なくとも50重量%の植物性タンパク質、無水ベースで約10重量%〜約45重量%の全粒粉構成要素を含んでなるタンパク質押し出し物であり、全粒粉構成要素は、ふすま、内胚乳、および胚芽を含んでなり、押し出し物は約0.02〜約0.5g/cm3の密度を有する。
【0007】
本発明のさらなる態様は、植物性タンパク質と、水と、ふすま、内胚乳、および胚芽を含んでなる全粒粉構成要素とを押し出し機内で混合して、混合物を形成するステップと、混合物を押し出し機内で少なくとも約400psiの圧力に加圧して、加圧混合物を形成するステップと、加圧混合物を押し出し機内で少なくとも35℃の温度に加熱して、加熱加圧混合物を形成するステップと、加熱加圧混合物を押し出し機ダイを通して減圧環境に押し出して、混合物を膨張させて押し出し物を形成するステップと、押し出し物を複数の小片に切断するステップと、小片を約1重量%〜約7重量%の含水量に乾燥させて、タンパク質押し出し物の重量を基準として約0.02g/cm3〜約0.5g/cm3の密度を有し、約50重量%〜約85重量%のタンパク質を含んでなるタンパク質押し出し物を形成するステップを含んでなる、タンパク質押し出し物を作成する方法である。
【0008】
その他の目的および特徴はある程度明白であり、以下においてある程度指摘される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明のタンパク質押し出し物を調製するのに有用な工程の概略流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明に従って、押出し技術を使用して、高濃度のタンパク質および全粒粉構成要素を含有するテクスチャー加工されたタンパク質製品を所望の密度、許容可能なテクスチャ、および許容可能な安定性を有するように、製造できることが見出された。このようなタンパク質押し出し物は、保健栄養バー、スナックバー、およびインスタントシリアルの成分またはタンパク質源として使用するための「ナゲット」(Rice Krispiesシリアルなどのクリスプとしてもまた知られている)またはペレットとして形成できる。代案としては、タンパク質押し出し物は、飲料、保健栄養バー、乳製品、および焼成および乳化/挽肉食品系中で、バインダー、安定剤、またはタンパク質源として使用するためにさらに加工してもよい。特定の実施態様では、タンパク質押し出し物を微粒子(すなわち、粉末)に粉砕して、飲料に組み込めるようにしてもよい。このような粉砕粒子は、典型的に約1μm〜約5μmの粒度を有して液中での懸濁を可能にする。
【0011】
これらの押し出し物は、全粒粉構成要素を使用して調製される。これらの全粒粉構成要素は、精製粉の構成要素程には安定していない。全粒粉構成要素は、精製粉よりもさらに多くの繊維と脂肪を含有する。これらの特徴により、望ましい密度とテクスチャ特徴を有する押し出し物の製造がより困難となる。より高い脂肪含量により供給混合物が押し出し機を通過するのがより困難となり、ダイ詰まり、供給樋閉塞を引き起こす場合があり、押出し工程の乾燥供給流の特徴に影響を及ぼす。さらにシステム中のより高い繊維含量により、望ましい密度およびテクスチャを有する押し出し物を調製するために、より高い機械的および熱エネルギー入力が要求され得る。
【0012】
タンパク質押し出し物を調製する本発明の方法は、一般に、供給混合物と水分を接触させることで予備調整供給混合物(例えばタンパク質源および全粒粉構成要素)を形成するステップと、予備調整供給混合物を押し出し機バレル内に装入するステップと、予備調整供給混合物を機械的圧力下で加熱して溶融押出し塊を形成するステップと、溶融押出し塊をダイを通して押し出してタンパク質押し出し物を生成するステップを含んでなる。
【0013】
全粒またはマルチグレイン構成要素
全粒粉は、未処理、粉砕、挽き割りまたは圧扁穀物からなり、その主要な解剖学的構成要素(デンプン質内胚乳、胚芽、およびふすま)は、未処理穀物に存在するのと同一相対比で存在する。全粒粉は、それらのより高い油分のために酸化を被るのががより早いので、精製穀物よりも高価なことが多い。このような酸化は、加工、保存、および輸送を困難にする。
【0014】
いくつかの好ましい実施態様では、全粒粉構成要素は、内胚乳、ふすま、および胚芽を含む。胚芽は、小麦穀粒中に含まれる未発達植物体であり、脂質と、繊維と、ビタミンと、タンパク質と、ミネラルと、フラボノイドなどの植物性栄養素とを含む。ふすまはいくつかの細胞層を含み、相当量の脂質と、繊維と、ビタミンと、タンパク質と、ミネラルと、フラボノイドなどの植物性栄養素とを有する。さらに全粒粉構成要素は内胚乳を含み、内胚乳内にアリューロン層を含む。このアリューロン層は、脂質と、繊維と、ビタミンと、タンパク質と、ミネラルと、フラボノイドなどの植物性栄養素とを含む。アリューロン層はふすまと同一の特徴の多くを示し、したがって典型的に製粉工程において、ふすまおよび胚芽と共に除去される。アリューロン層は、タンパク質と、ビタミンと、フェルラ酸などの植物性栄養素とを含有する。ふすまおよび胚芽は、重量で小麦穀粒の約18%のみを構成するが、それらは小麦の栄養価の約75%を占める。
【0015】
様々な実施態様で、全粒粉構成要素は、全粒粉(例えば超微細製粉全粒小麦粉などの超微細製粉全粒粉;全粒小麦粉、または穀物のほぼ100%からできた粉)であり得る。例えば穀物は、小麦、ソルガム、マイロ、ライ小麦、エンマ小麦、ヒトツブ小麦、スペルト小麦、オート麦、トウモロコシ、ライ麦、大麦、米、キビ、ソバ、キノア、アマランス、アフリカ米、ポップコーン、テフ、カナリーシード、ハトムギ、ワイルドライス、ダッタンソバ、それらの変異株、およびそれらの混合物から選択できる。
【0016】
さらに全粒粉構成要素は、精製粉構成要素と混合できる。好ましくは全粒粉構成要素は、精製粉構成要素と均質に混合される。
【0017】
いくつかの実施態様では、全粒粉構成要素は、全粒米粉、全粒トウモロコシ粉、全粒小麦粉、全粒大麦粉、全粒エンバク粉、またはその組み合わせを含んでなる。
【0018】
タンパク質
タンパク質含有供給混合物は、典型的に少なくとも1つのタンパク質源を含んでなり、無水重量ベースで少なくとも約25%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%以上のタンパク質の総タンパク質濃度を有する。供給混合物中に含有されるタンパク質は、例えば植物性タンパク質材料をはじめとする、1つ以上の適切な原料から得てもよい。植物性タンパク質材料は、小麦、トウモロコシ、および大麦などの穀類、およびダイズおよびエンドウをはじめとするマメ科植物などの植物から得てもよい。好ましい実施態様では、ダイズタンパク質材料がタンパク質源である。
【0019】
典型的にタンパク質押し出し物中にダイズタンパク質が存在する場合、ダイズタンパク質は、タンパク質押し出し物の重量を基準として、無水ベースで約50重量%〜約99重量%の量で存在する。ダイズタンパク質はタンパク質押し出し物中に、場合によっては無水ベースで約50重量%〜約90重量%の量で、他の例では無水ベースで約55重量%〜約75重量%の量で存在する。
【0020】
適切なダイズタンパク質材料としては、ダイズフレーク、ダイズ粉、挽き割りダイズ、ダイズミール、ダイズタンパク質濃縮物、ダイズタンパク質単離物、およびそれらの混合物が挙げられる。これらのダイズタンパク質材料間の主要な違いは、丸ダイズと比較した精製の程度である。ダイズ粉は、一般に約150μm未満の粒度を有する。ダイズ挽き割りは、一般には約150μm〜約1000μmの粒度を有する。ダイズミールは、一般に約1000μmを超える粒度を有する。ダイズタンパク質濃縮物は、典型的に約65重量%〜90重量%未満のダイズタンパク質を含有する。より高度に精製されたダイズタンパク質材料であるダイズタンパク質単離物は、少なくとも90重量%のダイズタンパク質と、わずかなまたは皆無の可溶性炭水化物または繊維を含有するように処理される。
【0021】
供給混合物の総タンパク質含量は、上述の適切なタンパク質源の組み合わせ(すなわち、配合)によって達成されてもよい。特定の実施態様では、ダイズタンパク質を使用する場合、ダイズタンパク質単離物が、供給混合物中に含有されるタンパク質源の1つ以上を構成することが好ましい。例えば好ましい供給混合物配合は、2つ以上のダイズタンパク質単離物の配合物を含んでなってもよい。その他の適切な配合は、ダイズタンパク質単離物と組み合わさったダイズタンパク質濃縮物を含んでなってもよい。
【0022】
一般にダイズタンパク質源、その他のタンパク質源、または原料配合物の嵩密度は、約0.20g/cm3〜約0.50g/cm3、より典型的には約0.24g/cm3〜約0.44g/cm3である。
【0023】
加水分解および非加水分解タンパク質の配合物
供給混合物が複数のダイズタンパク質材料を含んでなる特定の実施態様では、ダイズタンパク質材料の少なくとも1つが、低粘度および低ゲル化特性を示すことが所望される。単離ダイズタンパク質の粘度および/またはゲル化特性は、当該技術分野で知られている多種多様な方法によって改変されてもよい。例えばダイズタンパク質単離物の粘度および/またはゲル化特性は、タンパク質材料を部分的に変性させる酵素によるタンパク質の部分的加水分解によって低下させてもよい。典型的にこのようにして処理されたダイズタンパク質材料は、分子量分布、タンパク質のサイズ、および鎖長、またはβコングリシニンまたはグリシニン保存タンパク質の破壊に基づいて判定できる、加水分解度の観点から記述されている。ここでの用法では、サンプルの「%加水分解度」という用語は、サンプル中のペプチド結合総数に対する切断ペプチド結合の百分率と定義される。サンプル中の切断ペプチド結合の比率は、制御条件下において、サンプル中の一級アミンと反応するトリニトロベンゼンスルホン酸(TNBS)の量を計算することで求められる。
【0024】
本発明の方法に従って使用される加水分解タンパク質材料は、典型的に約160未満、より典型的に約115未満、なおもより典型的には約30〜約70のTNBS値を示す。
【0025】
本発明の方法において、低粘度/低ゲル化材料として使用するのに十分な加水分解ダイズタンパク質源は、典型的に約15%未満、好ましくは約10%未満、より好ましくは約1%〜約5%の加水分解度を有する。ダイズタンパク質単離物の場合、加水分解ダイズタンパク質材料は、典型的に約1%〜約5%の加水分解度を有する部分的加水分解ダイズタンパク質単離物を含んでなる。
【0026】
本発明のいくつかの実施態様に従って、低粘度/低ゲル化原料は、好ましくは高粘度/高ゲル化原料と組み合わせられて、配合物を形成する。高粘度/高ゲル化原料の存在は、押出しに際する配合物の過剰な膨張のリスクを低下させ、押し出し物にハニカム構造を提供し、一般に配合物の安定性に寄与する。低粘度/低ゲル化および高粘度/高ゲル化原料は、押し出し物の所望の特徴に応じて、様々な比率で組み合わせることができる。
【0027】
好ましい実施態様では、タンパク質含有供給混合物は、典型的に非加水分解(すなわち、一般に高粘度/高ゲル化)ダイズタンパク質単離物1重量部あたり、少なくとも約3重量部の加水分解(すなわち、一般に低粘度/低ゲル化)ダイズタンパク質単離物を含んでなるダイズタンパク質単離物配合物、別の実施態様では、非加水分解ダイズタンパク質単離物1重量部あたり、少なくとも約4重量部の加水分解ダイズタンパク質単離物を含んでなるダイズタンパク質単離物配合物、なおも別の実施態様では、非加水分解ダイズタンパク質単離物1重量部あたり、少なくとも約5重量部の加水分解ダイズタンパク質単離物を含んでなるダイズタンパク質単離物配合物を含んでなる。好ましくは、ダイズタンパク質単離物配合物は、非加水分解ダイズタンパク質単離物1重量部あたり、約3重量部〜約8重量部の加水分解ダイズタンパク質単離物を含んでなる。より好ましくは、ダイズタンパク質単離物配合物は、非加水分解ダイズタンパク質単離物1重量部あたり、約5重量部〜約8重量部の加水分解ダイズタンパク質単離物を含んでなる。
【0028】
様々な好ましい実施態様では、タンパク質押し出し物もまた、供給混合物について述べたのと同じ比率の加水分解:非加水分解ダイズタンパク質を含んでなる。
【0029】
複数のダイズタンパク質単離物を含んでなり、その1つがダイズタンパク質単離物の部分的加水分解によって生成される低粘度/低ゲル化原料である配合物は、典型的に供給混合物またはタンパク質押し出し物の重量を基準として、無水ベースで約40重量%〜約80重量%の加水分解ダイズタンパク質単離物、および無水ベースで約1重量%〜約20重量%の非加水分解ダイズタンパク質単離物を含んでなる。より典型的にはこのような配合物は、無水ベースで約50重量%〜約75重量%の加水分解ダイズタンパク質単離物、および無水ベースで約5重量%〜約15重量%の非加水分解ダイズタンパク質単離物を含んでなる。
【0030】
低粘度/低ゲル化(すなわち、部分的加水分解)ダイズタンパク質材料として使用するための適切な単離ダイズタンパク質源としては、Solae,LLC(St.Louis,MO)から入手できるSUPRO(登録商標)XT219、SUPRO(登録商標)313、SUPRO(登録商標)670、SUPRO(登録商標)710、SUPRO(登録商標)8000、およびSolessTM H102、およびArcher Daniels Midland(Decatur,IL)から入手できるPROFAM 931およびPROFAM 873が挙げられる。SUPRO(登録商標)670、SUPRO(登録商標)710、およびSUPRO(登録商標)8000では、加水分解度は約0.5%〜5.0%の範囲であり得る。これらの各単離物の分子量分布は、サイズ排除クロマトグラフィーによって測定できる。
【0031】
第2のダイズタンパク質単離物として使用するための適切な高粘度および/または中/高ゲル化(すなわち、非加水分解)単離ダイズタンパク質源としては、Solae,LLC(St.Louis,MO)から入手できるSUPRO(登録商標)248、SUPRO(登録商標)620、SUPRO(登録商標)500E、SUPRO(登録商標)1500、SUPRO(登録商標)EX33、ISP−95、SolessTM G101、およびAlphaTM 5800、Archer Daniels Midland(Decatur,IL)から入手できるPROFAM 981、Solae,LLC(St.Louis,MO)から入手できるSolaeダイズタンパク質単離物が挙げられる。
【0032】
表1は、上述の特定の市販されるSUPRO(登録商標)製品の分子量分布を提供する。AlphaTM 5800は、78%〜84.5重量%のダイズタンパク質(無水ベース)、少なくとも80%のNSI(水溶性窒素指数)、pH7.0〜7.7、0.24〜0.31g/cm3の密度、および少なくとも3.4mg/gタンパク質のイソフラボン含量を有する、非加水分解ダイズタンパク質濃縮物である。
【0033】
表1.6MグアニジンHCl中のHPLC−SEC(高速液体クロマトグラフィー−サイズ排除クロマトグラフィー)ゲル濾過を使用して測定されたSolaeダイズタンパク質製品の平均分子量

【0034】
膨張助剤
膨張助剤は、米、タピオカ、および小麦などのデンプンである。その他の膨張助剤は、ダイズ繊維、特にFibrim(Solae,LLCから入手できる総食物繊維80%の成分であるFIBRIM(登録商標)ブランドのダイズ繊維)、リン酸二カルシウム、およびダイズレシチン粉末である。これらの膨張助剤を添加して、タンパク質押し出し物の膨張を制御し、最終製品の気泡構造を改変し、工程中の供給混合物の流動性を改善するのを助けることができる。様々な実施態様において、膨張助剤は有機認証を受けている。
【0035】
炭水化物
タンパク質含有供給混合物はまた、無水ベースで約0.001重量%〜約30重量%の炭水化物の量で1つ以上の炭水化物源も含有する。供給混合物中に存在する炭水化物は、可溶性炭水化物でもまたは不溶性の炭水化物でもよい。典型的にタンパク質含有供給混合物は、無水ベースで約10重量%〜約25重量%の炭水化物、より典型的には無水ベースで約18重量%〜約22重量%の炭水化物を含んでなる。いくつかの実施態様では、押し出し物は約10重量%〜約20重量%の炭水化物を含有する。他の例では、約1〜約5重量%または約1〜約10重量%の炭水化物が、供給混合物またはタンパク質押し出し物中にある。可溶性炭水化物の適切な原料としては、例えば米(例えば米粉)、小麦、トウモロコシ、大麦、ジャガイモ(例えば天然ジャガイモデンプン)、およびタピオカ(例えば天然タピオカデンプン)などの穀物、塊茎、および根が挙げられる。繊維などの不溶性の炭水化物は栄養炭水化物負荷に寄与しないが、供給混合物の流動性と膨張を促進することにより混合物の加工を助ける。一般に給混合物は、約0.001重量%〜約5重量%の繊維、より一般には約1重量%〜約3重量%の繊維を含んでなる。ダイズ繊維は、押出し塊が押出しバレルを通過してダイに流れるのにつれて水分を吸収する。濃度がそれほど高くないダイズ繊維は、タンパク質分子の架橋を減少させるのに効果的であると考えられ、したがってダイを出る調理済み押出し塊中に、過剰なゲル強度が生じるのを妨げる。これもまた水分を吸収するタンパク質とは異なり、ダイズ繊維はダイ出口温度での圧力解放に際して、水分を容易に放出する。放出された水分のフラッシュは押し出し物の膨張すなわち「パフ形成」に寄与して、本発明の低密度押し出し物を生成する。典型的に押し出し物はまた、無水ベースで約0.001重量%〜約5重量%の繊維、より典型的には無水ベースで約1重量%〜約3重量%の繊維を含有する。
【0036】

一般に水は、約1〜約7重量%、または約2重量%〜約5.5重量%の濃度で乾燥押し出し物中に存在する。水の量は、押し出し物の所望の組成および物理的性質(例えば炭水化物含量および密度)に応じて変化し得る。
【0037】
物理的性質
一般に本発明のタンパク質押し出し物は、約0.02g/cm3〜約0.5g/cm3の密度を有する。好ましくは本発明のタンパク質押し出し物は、約0.1〜約0.4g/cm3または約0.15g/cm3〜約0.35g/cm3の密度を有する。このような実施態様では、押し出し物の密度は、約0.20g/cm3〜約0.27g/cm3、約0.24g/cm3〜約0.27g/cm3、または約0.27g/cm3〜約0.32g/cm3であってもよい。他の例では、タンパク質押し出し物は約0.02〜約0.1g/cm3または約0.02〜約0.05g/cm3の密度を有するパフである。
【0038】
様々な実施態様では、ダイズタンパク質単離物および天然タピオカデンプンが使用されて、押し出し物中に膨張を作り出し、所望の生成物密度を得るのを助ける。これらの成分は、押出し料理過程中に捕捉された水を放出する。ダイズタンパク質単離物および天然タピオカデンプンが配合中にあれば、水が蒸気形態で放出される際の収縮率が最小化されて、生成物の構造中により大きな気泡が形成する。より大きな気泡サイズのために、生成物中の気泡密度は低下して生成物中の空隙が増大し、したがってテクスチャが影響を受けてより低密度の生成物が得られる。
【0039】
本発明のタンパク質押し出し物は、少なくとも約1000グラムの硬度を有するとして、さらに特徴づけられ得る。典型的にタンパク質押し出し物は約1000グラム〜約50,000グラム、より典型的には約5,000グラム〜約40,000グラムの硬度を有する。様々な好ましい実施態様では、硬度は約7,000グラム〜約30,000グラムである。押し出し物の硬度は、一般に押し出し物サンプルを容器に入れてサンプルをプローブで圧壊して測定される。サンプルを破壊するのに要する力が記録される。そのサイズまたは重量を基準にしたサンプルを圧壊するのに要する力は、生成物の硬度に比例する。押し出し物の硬度は、Stable Micro Systems Ltd.(England)によって製造される25kg負荷セルを有するTA.TXT2 Texture Analyzerを使用して測定してもよい。
【0040】
さらにタンパク質押し出し物は、約5〜9の砕け易さ値を有する。押し出し物の砕け易さは、Stable Micro Systems Ltd.(England)によって製造される25kg負荷セルを有するTA.TXT2 Texture Analyzerを使用して測定してもよい。生成物はまた、通常約65〜99、より好ましくは約80〜97程度の広範なペレット耐久性指数(PDI)値も有することができる。
【0041】
粒度
タンパク質押し出し物は、広範な粒度を示してもよく、一般に卵形または丸いナゲットまたはペレットと特徴づけてもよい。本発明の押し出し物の粒度を特徴づけるための以下の重量%は、「現状通り」(すなわち、水分含有)ベースで提供される。
【0042】
特定の実施態様では、押し出し物の粒度は、約0.2重量%〜約70重量%の粒子が4メッシュの米国標準ふるい上に保持され、約30重量%〜約99重量%の粒子が6メッシュの米国標準ふるい上に保持され、約0重量%〜約2重量%が8メッシュの米国標準ふるい上に保持されるような粒度である。
【0043】
上述の押し出し物ナゲットをまた粉砕して、粉末ダイズタンパク質製品を生成できる。このような粉末は、典型的に特定の用途に適する粒度を有する。特定の実施態様では、粉末は約10μm未満の平均粒度を有する。より典型的には粉砕押し出し物の平均粒度は約5μm未満であり、なおもより典型的には約1〜約3μmである。
【0044】

タンパク質押し出し物の色強度は、ココア粉末、カラメル、およびそれらの混合物を使用して調節できる。ココア粉末および/またはカラメルの量を増大させると、より濃くより強い色調の押し出し物が生じる。ココアは、ココア粉末の形態でタンパク質含有供給混合物に添加される。典型的にタンパク質含有供給混合物は、無水ベースで供給混合物の総重量を基準にして、約1重量%〜約8重量%のココア粉末を含んでなる。適切なココア粉末原料は、Bloomer Chocolate(Chicago,IL)およびADM Cocoa,Archer Daniels Midland(Decatur,IL)からのココア粉末である。
【0045】
様々な実施態様では、タンパク質押し出し物の色L値は50を超える。これらの様々な実施態様のいくつかでは、タンパク質押し出し物の色A値は2.5〜4である。その他の様々な実施態様では、タンパク質押し出し物の色B値は17〜20である。代案としては別の実施態様では、タンパク質押し出し物の色L値は35未満である。
【0046】
食品
本発明の押し出し物は、例えばフードバーおよびインスタントシリアルをはじめとする多様な食品への組み込みに適する。このような押し出し物は、一般に卵形でもまたは丸くてもよく、細断されてもよい。粉末押し出し物は、例えば飲料、酪農製品(例えば豆乳およびヨーグルト)、ベークド製品、肉製品、スープ、およびグレイビーをはじめとする多様な食品への組み込みに適する。タンパク質押し出し物は、上述のようにナゲットまたはペレット、細断ナゲットまたはペレット、または粉末の形態で、このような用途に組み込むことができる。押し出し物を飲料に組み込む場合、製品中の「ざらついた」味を防止するのに約5μm未満の粒度が特に望ましい。
【0047】
いくつかの実施態様では、タンパク質押し出し物は低密度スナック製品の形態である。典型的にこのような製品は、約25%〜約95%を含む。これらの低密度スナック食品は、一般に約0.02g/cm3〜約0.7g/cm3、より一般に約0.02g/cm3〜約0.5g/cm3の密度を有する。一般にこのような押し出し物は、砕け易い非線維性の口当たりを示す。特定の実施態様では、製品は約0.1g/cm3〜約0.4g/cm3、約0.15g/cm3〜約0.35g/cm3、約0.20g/cm3〜約0.27g/cm3、約0.24g/cm3〜約0.27g/cm3、または代案としては約0.27g/cm3〜約0.32g/cm3の密度を有する。他の例では、製品は約0.02〜約0.1g/cm3または約0.02〜約0.05g/cm3の密度を有する。
【0048】
タンパク質に加えて、本発明の食品は、炭水化物または繊維などのその他の固体構成要素(すなわち、賦形剤)を含んでなってもよい。製品は、約5:95〜約75:25の範囲の賦形剤:タンパク質比で賦形剤を含んでもよい。特定の実施態様では、賦形剤の大部分はデンプンである。適切なデンプンとしては、米粉、ジャガイモ、タピオカ、およびそれらの混合物が挙げられる。
【0049】
本発明の低密度食品は、典型的に水をタンパク質、賦形剤、および水の重量の約1%〜約7%、より典型的にはタンパク質、賦形剤、および水の重量の約3%〜約5%の濃度で含有する。
【0050】

様々な実施態様で、本発明のタンパク質押し出し物を乳化肉中で使用して、乳化肉に構造を提供し、噛み応えと肉らしいテクスチャを提供する。タンパク質押し出し物はまた、容易に水を吸収することで乳化肉からの水分の調理損失も低下させ、肉中の脂肪の「脂肪分離」を妨げるので、調理肉はより肉汁が多くなる。
【0051】
本発明のタンパク質押し出し物と組み合わさった肉エマルジョンを形成するために使用される肉材料は、好ましくはケーシングに肉材料を充填することで形成される、ソーセージ、フランクフルトソーセージ、またはその他の肉製品を形成するのに有用な肉であり、またはハンバーガー、ミートローフ、ミンスミート製品などの挽肉用途に有用な肉であり得る。タンパク質押し出し物と組み合せて使用するのに特に好ましい肉材料はとしては、ニワトリ、牛、および豚からの機械脱骨肉;豚切り落とし;牛切り落とし;および豚背脂が挙げられる。
【0052】
典型的に粉砕タンパク質押し出し物は、約0.1重量%〜約4重量%、より典型的には約0.1重量%〜約3重量%、なおもより典型的には約1重量%〜約3重量%の量で肉エマルジョン中に存在する。
【0053】
典型的に肉材料は、約40重量%〜約95重量%、より典型的には約50重量%〜約90重量%、なおもより典型的には約60重量%〜約85重量%の量で肉エマルジョン中に存在する。
【0054】
肉エマルジョンはまた、水を含有し、それは典型的に約0重量%〜約25重量%、より典型的には約0重量%〜約20重量%、なおもより典型的には約0重量%〜約15重量%、なおもより典型的には約0重量%〜約10重量%の量で存在する。
【0055】
肉エマルジョンはまた、肉エマルジョンに保存、着香、または着色性を提供するその他の成分も含有してもよい。例えば肉エマルジョンは、典型的に約1重量%〜約4重量%の塩、典型的に約0.1重量%〜約3重量%の香辛料、および典型的に約0.001重量%〜約0.5重量%の硝酸塩などの保存料を含有してもよい。
【0056】
飲料
本発明のタンパク質押し出し物は、例えば酸性飲料をはじめとする飲料用途で使用してもよい。典型的に粉砕タンパク質押し出し物は、飲料中に約0.5重量%〜約3.5重量%の量で存在する。タンパク質押し出し物がその中に組み込まれた飲料は、典型的に約70重量%〜約90重量%の水を含有し、約20重量%までの量で糖(例えば果糖およびスクロース)を含有してもよい。
【0057】
押出し工程
押出し調理装置は、ヒトおよび動物飼料などの多種多様な食料品その他の製品の製造において、長きにわたって使用されている。一般的に言えば、これらのタイプの押し出し機は、細長いバレルをその中の1つ以上の内部らせん羽根付き軸方向回転押出しスクリューと共に含む。押し出し機バレル出口には、開口押出しダイが装着される。使用にあたっては、処理される材料を押し出し機バレルに通過させ、増大するレベルの温度、圧力、および剪断をかける。材料が押し出し機ダイから出てくると、それは完全に調理成形され、典型的に回転ナイフアセンブリーを使用して細分化されてもよい。このタイプの従来の押し出し機については、例えば参照によって本明細書に援用する、米国特許第4,763,569号明細書、米国特許第4,118,164号明細書、および米国特許第3,117,006号明細書で述べられている。代案としては組織化タンパク質製品は、食品成分として使用するための「ナゲット」または粉末などのより小さな押し出し物に切断されてもよい。
【0058】
ここで図1について述べると、本発明の方法の一実施態様が示される。本方法は、タンパク質含有供給混合物配合の特定成分を混合タンク101(すなわち、成分ブレンダー)に装入して、成分を組み合わせて、タンパク質供給プレミクスを形成するステップを含んでなる。次にプレミクスをホッパー103に移し、スクリューフィーダー105を通じてプレコンディショナー107に供給して、予備調節された供給混合物を形成するために、プレミクスを保持する。次に予備調節された供給混合物を押出し装置(すなわち、押し出し機)109に供給し、その中で供給混合物は、押し出し機スクリューによって発生する機械的圧力下で加熱されて、溶融押出し塊を形成する。溶融押出し塊は、押出しダイを通って押し出し機を出る。
【0059】
プレコンディショナー107中では、微粒子固体成分ミクス(すなわち、タンパク質供給プレミクス)を予熱して水分と接触させ、制御温度および圧力条件下に保って個々の粒子に水分を浸透させて軟化する。予備調節ステップは微粒子供給混合物の嵩密度を増大させて、その流動特性を改善する。プレコンディショナー107は、1つ以上のパドルを備え供給混合物の均一の混合を促進し、供給混合物をプレコンディショナーを通して移動させる。パドルの配置および回転速度は、プレコンディショナーの能力、押し出し機処理能力および/または供給混合物のプレコンディショナーまたは押し出し機バレル内の所望の滞留時間に応じて大きく異なる。一般にパドルの速度は毎分約200〜約500回転(rpm)である。
【0060】
典型的にタンパク質含有供給混合物は、押出し装置109への装入に先だって、少なくとも約45℃(110°F)の温度でプレミクスを水分(すなわち、蒸気および/または水)と接触させることで予備調節される。より典型的には、供給混合物は加熱に先だって、約45℃(110°F)〜約85℃(185°F)の温度で、プレミクスを水分と接触させることで予備調節される。なおもより典型的には、供給混合物は加熱に先だって、約45℃(110°F)〜約70℃(160°F)の温度で、プレミクスを水分と接触させることで予備調節される。プレコンディショナー内のより高い温度はデンプンのゼラチン化を助長し得ることが観察されており、それは次にプレコンディショナーから押し出し機バレルへの供給混合物の流れを妨害し得る塊の形成を引き起こす場合がある。
【0061】
典型的にプレミクスは、コンディショナーの速度とサイズに応じて約1〜約6分間にわたり予備調節される。より典型的には、プレミクスは約2〜約5分間にわたり、最も典型的には約3分間予備調節される。プレミクスは概して一定の蒸気量のプレコンディショナー107内で蒸気および/または水と接触して加熱され、所望の温度が達成される。水および/または蒸気は、タンパク質がテクスチャライズされる押し出し機バレルへの装入に先だって、干渉することなく、供給混合物を調節(すなわち、水和)してその密度を増大させ、乾燥ミクスの流動性を促進する。特定の実施態様では、供給混合物プレミクスを水および蒸気の双方と接触させて、予備調節された供給混合物を生成する。例えばこれまでの経験から、蒸気は水分を含有して乾燥ミクスを水和し、乾燥ミクスの水和と調理を促進する熱を提供するので、水および蒸気の双方を添加して乾燥ミクスの密度を増大させることが好ましいかもしれないことが提案される。
【0062】
予備調節されたプレミクスは、約5重量%〜約25重量%の水を含有してもよい。好ましくは、予備調節されたプレミクスは、約5重量%〜約15重量%の水を含有する。予備調節されたプレミクスは、典型的に約0.25g/cm3〜約0.6g/cm3の嵩密度を有する。一般に予備調整供給混合物の嵩密度がこの範囲内で増大すると、供給混合物をさらなる加工に運搬するのが容易になる。これは現在のところ、このような混合物が押し出し機のスクリュー間の空隙の全てまたは大部分を占めることで、押出し塊のバレルを通した運搬を促進するためであると考えられている。
【0063】
予備調節されたプレミクスは、一般に約10キログラム(kg)/分(20ポンド/分)の速度で押出し装置109に装入される。様々な実施態様のいくつかでは、予備調節されたプレミクスは、約2〜約10kg/分(約5〜約20ポンド/分)、より典型的には約5〜約10kg/分(約10〜約20ポンド/分)、なおもより典型的には約6〜約8kg/分(約12〜約18ポンド/分)の速度でバレルに装入される。一般に押し出し機へのプレミクス供給速度が増大すると、押し出し物の密度は減少することが観察されている。押し出し機バレル内の押出し塊滞留時間は、典型的に約60秒未満、より典型的には約30秒未満、なおもより典型的には約15秒〜約30秒である。
【0064】
典型的に押出し塊は、約7.5kg/分〜約40kg/分(約17ポンド/分〜約85ポンド/分)の速度でバレルを通過する。より典型的には押出し塊は、約7.5kg/分〜約30kg/分(約17ポンド/分65ポンド/分)の速度でバレルを通過する。なおもより典型的には押出し塊は、約7.5kg/分〜約22kg/分(約17ポンド/分〜約50ポンド/分)の速度でバレルを通過する。なおもより典型的には押出し塊は、7.5kg/分〜約15kg/分(約17ポンド/分〜約35ポンド/分)の速度でバレルを通過する。通常、押し出し機全体を通過する塊の量は、押し出し機のサイズおよび形状によって決定される。
【0065】
植物性タンパク質を含んでなる供給材料から溶融押出し塊を形成するのに適した様々な押出し装置が、当該技術分野で良く知られている。研究のために使用した押し出し機は、13.5:1のL/D比と4つの加熱ゾーンを有するWenger(Sabetha,KS)によって製造される双胴二軸スクリュー押し出し機WengerモデルTX−52;13.5:1のL/D比と4つの加熱ゾーンを有するClextral(Tampa,FL)によって製造されるClextralモデルBC−72;および19.5:1のL/D比と5つの加熱ゾーンを有するClextral(Tampa,FL)によって製造されるClextralモデルEvolum 68であった。
【0066】
押し出し機の長さと直径の比率(L/D比)は、一般に混合物を処理するのに必要な押し出し機の長さを左右し、その中の混合物留時間に影響を及ぼす。一般にL/D比は約10:1を超え、約15:1を超え、約20:1を超え、または約25:1さえも超える。
【0067】
押し出し機のスクリューまたはスクリュー群の速度は、特定の装置に応じて変動し得る。しかしスクリュー速度は典型的に毎分約250〜約1200回転(rpm)、より典型的には約260〜約800rpm、なおもより典型的には約270〜約500rpmである。一般にスクリュー速度が増大すると、押し出し物の密度は低下する。
【0068】
押出し装置109は、一般に、供給混合物が押出しダイを通って押出し装置109を出るのに先だって、機械的圧力下でそれを通って運搬される複数のバレルゾーンを含んでなる。連続する各バレルゾーン中の温度は、一般に前の加熱ゾーン温度を約10℃〜約70℃(約15°F〜約125°F)、より一般には約10℃〜約50℃(約15°F〜約90°F)、より一般には約10℃〜約30℃(約15°F〜約55°F)超える。
【0069】
例えば最後のバレルゾーン内の温度は、約90℃〜約150℃(約195°F〜約300°F)、より典型的には約100℃〜約150℃(約212°F〜約300°F)、なおもより典型的には約100℃〜約130℃(約210°F〜約270°F)である。最後のバレルゾーンの隣の温度は、例えば約80℃〜約120℃(約175℃〜約250℃)または約90℃〜約110℃(約195°F〜約230°F)である。いくつかの実施態様では、最後のバレルゾーンの隣の直前のバレルゾーン内の温度は、約70℃〜約100℃(約160°F〜約210°F)、好ましくは、約80℃〜約90℃(約175°F〜約195°F)である。典型的に最後の加熱ゾーンから2つの加熱ゾーンで隔てられるバレルゾーン内の温度は、約50℃〜約90℃(約120°F〜約195°F)、より典型的には約60℃〜約80℃(約140°F〜約175°F)である。
【0070】
典型的に押出し装置は、少なくとも約3つのバレルゾーン、より典型的には少なくとも約4つのバレルゾーンをを含んでなる。好ましい実施態様では、予備調節されたプレミクスは押出し装置内の4つのバレルゾーンを通って移動され、溶融押出し塊が約100℃〜約150℃(約212°F〜約302°F)の温度で押出しダイに入るように、供給混合物は約100℃〜約150℃(約212°F〜約302°F)の温度に加熱される。
【0071】
このような実施態様では、第1の加熱ゾーンは好ましくは約50℃〜約90℃(約120°F〜約195°F)の温度で稼働し、第2の加熱ゾーンは約70℃〜約100℃(約160°F〜約212°F)の温度で稼働し、第3の加熱ゾーンは約80℃〜約120℃(約175°F〜約250°F)の温度で稼働し、第4の加熱ゾーンは約90℃〜約150℃(約195°F〜約302°F)の温度で稼働する。
【0072】
加熱ゾーン内の温度は、例えばClextral(Tampa,FL)によって製造されるMokon温度制御系、または電熱をはじめとする適切な温度制御系を使用して制御してもよい。また蒸気をゾーンと連絡する1つ以上のバルブを通じて1つ以上の加熱ゾーンに装入して、温度を制御してもよい。別の代案は、電気抵抗性または蒸気によって加熱される油Mokonユニットの使用である。いくつかの押し出し機は外的加熱系を有さず、押し出し機バレル温度はシステム中に発生する剪断によって達成でき、より高い剪断はより高い温度を発生させる。加熱システムを有さない押し出し機はバレルゾーン内を流れる冷却水を有し、これはエネルギー押し出し機剪断によって発生する温度を制御するためである。
【0073】
バレルゾーンの温度を制御するのに使用される装置は、自動的に制御されてもよい。このような1つの制御系は、プログラマブルロジックコントローラ(PLC)と連絡する適切なバルブ(例えばソレノイドバルブ)を含む。
【0074】
押し出し機バレル内の圧力は、厳密に決定的ではない。典型的に押出し塊には少なくとも約400psig(約28bar)圧力がかけられ、一般に最後の2つの加熱ゾーン内の圧力は約1000psig〜約3000psig(約70bar〜約210bar)である。バレル圧力は、例えば押し出し機スクリュー速度、バレルへの混合物供給速度、ダイ流れ面積、バレルへの水供給速度、およびバレル内の溶融塊の粘度をはじめとする、多数の要因に左右される。
【0075】
バレル内の加熱ゾーンは、その中の混合物への作用の観点から特徴づけられてもよい。例えばその中で主要目的が、バレルに沿って混合物を長手方向に運搬する、混合する、混合物を押圧する、またはタンパク質に剪断を提供するゾーンは、一般にそれぞれ運搬ゾーン、混合ゾーン、押圧ゾーン、および剪断ゾーンと称される。ゾーン内で2つ以上の作用が起きてもよいものと理解され、例えば「剪断/押圧」ゾーンまたは「混合/剪断」ゾーンがあってもよい。様々なゾーン内の混合物への作用は、一般に、例えばゾーン温度およびゾーン内スクリュープロフィールをはじめとする、ゾーン内の様々な条件によって決定される。
【0076】
押し出し機は、少なくともある程度はスクリューの様々な部分の長さ対ピッチ比によって決定される、そのスクリュープロフィールによって特徴づけられる。長さ(L)がスクリューの長さを指すのに対し、ピッチ(P)はスクリューのねじ山の完全な1回転に要する距離を指す。様々な特徴を有する複数のスクリュー部分を含有するモジュラースクリューの場合、Lはこのような部分の長さ、Pはスクリューのねじ山の完全な1回転に要する距離を指すことができる。ピッチが減少し、それに応じてL:Pが増大するにつれ、混合、押圧、および/または剪断の強度は一般に増大する。本発明の一実施態様の様々な加熱ゾーン内の二軸スクリューのL:P比を下の表2に提供する。
【0077】
表2

【0078】
水が押し出し機バレル内に注入されて、供給混合物に水分補給して、タンパク質のテクスチャ付与を促進する。溶融押出し塊を形成する助けとして、水は可塑剤の役割を果たすかもしれない。水は1つ以上の注入ジェットを通じて、押し出し機バレルに装入されてもよい。典型的にバレル内混合物は、約15重量%〜約30重量%の水を含有する。所望の特徴を有する押し出し物の生成を促進するために、バレルゾーンのいずれかへの水装入速度は一般に制御される。バレルへの水装入速度が低下すると、押し出し物密度が低下することが観察されている。典型的にタンパク質1kgあたり約1kg未満の水がバレルに装入され、より典型的にはタンパク質1kgあたり約0.5kg未満の水、なおもより典型的にはタンパク質1kgあたり約0.25kg未満の水がバレルに装入される。一般にタンパク質1kgあたり、約0.1kg〜約1kgの水がバレルに装入される。
【0079】
図1について再度言及すると、押出し装置109内の溶融押出し塊をダイ(図示せず)を通して押し出して押し出し物を生成し、それを次に乾燥機111内で乾燥させる。
【0080】
押出し条件は、一般に、押し出し機バレルから出てくる生成物が、典型的に湿潤ベースで約15重量%〜約45重量%、より典型的には湿潤ベースで約20重量%〜約40重量%の水分含量を有するようなものである。水分含量は、押し出し機に装入される混合物中に存在する水、予備調節中に添加される水分/または加工中に押し出し機バレル内に注入されるあらゆる水に由来する。
【0081】
圧力解放時に、溶融押出し塊はダイを通って押し出し機バレルを出て、塊中に存在する過熱水は蒸気として蒸発分離し、材料の同時膨張(すなわち、パフ形成)を引き起こす。押し出し機から混合物が出る際の押し出し物の膨張レベルは、押し出し物横断面積とダイ開口部横断面積との比率を単位として、一般に約15:1未満、より一般に約10:1未満、なおもより一般には約5:1未満である。典型的に押し出し物横断面積とダイ開口部横断面積との比率は約2:1〜約11:1、より典型的には約2:1〜約10:1である。パフ形成した材料は、一般に押し出しロープを成形するダイの形状寸法によって決定される形状を形成する。
【0082】
押し出し物塊/ロープがダイを出た後に切断して、パフ形成した材料中に適切な特徴を得る。押し出し物を切断するための適切な装置としては、Wenger(Sabetha,KS)およびClextral(Tampa,FL)によって製造される可撓性のナイフが挙げられる。
【0083】
押し出し物乾燥するのに使用される乾燥機111は、一般にその中で空気温度が異なってもよい複数の乾燥ゾーンを含んでなる。一般に1つ以上のゾーンの中の空気温度は、約135℃〜約185℃(約280°F〜約370°F)である。典型的に1つ以上のゾーンの中の空気温度は、約140℃〜約180℃(約290°F〜約360°F)、より典型的には約155℃〜170℃(約310°F〜340°F)、なおもより典型的には約160℃〜約165℃(約320°F〜約330°F)である。典型的に押し出し物は、所望の水分含量を有する押し出し物を提供するのに十分な時間乾燥機内にある。この所望の水分含量は、押し出し物の意図される用途に応じて大幅に変動してもよく、典型的に約2.5重量%〜約6.0重量%である。一般に押し出し物は少なくとも約5分間、より一般には少なくとも約10分間乾燥される。適切な乾燥機としては、Wolverine Proctor & Schwartz(Merrimac,MA)、National Drying Machinery Co.(Philadelphia,PA)、Wenger(Sabetha,KS),Clextral(Tampa,FL)、およびBuhler(St.Paul/Minneapolis,MN)によって製造されるものが挙げられる。
【0084】
押し出し物をさらに粉砕して、押し出し物の平均粒度を低下させてもよい。適切な粉砕装置としては、Hosokawa Micron Ltd.(England)によって製造されるMikro Hammer Millsなどのハンマーミルが挙げられる。
【0085】
定義および方法
TNBS トリニトロベンゼンスルホン酸(TNBS)は、制御条件下でタンパク質の一級アミンと反応し、420nmで光を吸収する発色団を生成する。TNBSとアミンとの反応から生じる色強度は、アミノ末端基総数に比例し、したがってサンプルの加水分解度の指標である。このような測定手順については、例えばAdler−NissenによってJ.Agric.Food Chem.,Vol.27(6),p.1256(1979)で述べられている。
【0086】
加水分解度 パーセント(%)加水分解度は次式を使用して、TNBS値から判定される。%加水分解度=((TNBSvalue−24)/885)×100。値24は非加水分解サンプルのリシルアミノ基のための補正であり、値885は100kgのタンパク質あたりのアミノ酸のモルである。
【0087】
タンパク質含量 Nitrogen−Ammonia−Protein Modified Kjeldahl Method of A.O.C.S. Methods Bc4−91(1997)、Aa 5−91(1997)、およびBa 4d−90(1997)を使用して、ダイズ材料サンプルのタンパク質含量を測定できる。
【0088】
窒素含量 サンプルの窒素含量は、次式に従って測定される。窒素(%)=1400.67×[[(標準酸規定度)×(サンプルのために使用される標準酸容積(ml))]−[(1mlの標準酸を滴定するのに要する標準塩基容積から、方法完遂後1mlの標準酸中に蒸留された試薬ブランクを滴定するのに要する標準塩基容積を差し引いたもの(ml))×(標準塩基の規定度)]−[(サンプルのために使用される標準塩基の容積(ml))×(標準塩基)の規定度]]/(サンプルのミリグラム)。タンパク質含量は、ダイズタンパク質サンプルの窒素含量の6.25倍である。
【0089】
ゲル化度 ゲル化度(G)の観点から表されるゲル強度は、スラリー(一般にダイズタンパク質源と水の重量比が1:5である200グラムのスラリー)を調製して反転円錐台容器に入れ、横倒しにした容器から流れ出るスラリー量を測定することで判定してもよい。容器はおよそ150ml(5オンス)の容量、7cmの高さ、6cmの上部内径、および4cmの下部内径を有する。ダイズタンパク質源のスラリーサンプルは、Hobart Corporation(Troy,OH)によって製造されるHobart Food Cutterをはじめとする適切な食品カッター内で、ダイズタンパク質源を水と共に切断または細断することで形成してもよい。ゲル化度Gは、設定期間にわたり容器内に残留するスラリー量を示す。本発明に従って使用するのに適した低粘度/低ゲル化ダイズタンパク質源は、容器に装入して容器を横倒しにした5分後に測定される200グラムのサンプルを基準にして、典型的に約1グラム〜約80グラムのゲル化度を示す(すなわち、容器を横倒しにした5分後に、約1グラム〜約80グラム=0.5%〜約40%のスラリーが容器内に残留する)。本発明に従って使用するのに適した高粘度/中〜高度ゲル化ダイズタンパク質源は、上述したのと同一基準で、典型的に約45グラム〜約140グラムのゲル化度を示す(すなわち、容器を横倒しにした5分後に、約45グラム〜約140グラム=22%〜約70%のスラリーが容器内に残留する。低粘度/低ゲル化原料および高粘度/高ゲル化原料を含んでなる原料配合物は、同一基準で、典型的に約20グラム〜約120グラムのゲル化速度を有する。
【0090】
明度 タンパク質押し出し物の色強度は、Hunterlab比色計などの色差計を使用して色L値、色A値、および色B値を得て測定される。
【0091】
水分含量 「水分含量」とは、ここでの用法では材料中の水分量を指す。ダイズ材料の水分含量は、参照によってその全体を本明細書に援用するA.O.C.S.(American Oil Chemists Society)Method Ba 2a−38(1997)によって測定できる。水分含量は次式に従って計算される。水分含量(%)=100×[(質量損失(グラム)/サンプル質量(グラム)]。
【0092】
テクスチャ テクスチャを測定するために、50kg負荷セル付きStable Micro SystemsモデルTA−XT2iを使用する。試験するサンプルを後方押出しリグに入れて、それをプラットフォームにのせる。プローブをサンプル内に垂直距離68mmに挿入することで試験を行う。サンプル硬度はプローブ前進に要する力によって測定される。3回の押圧試験を実施する場合、同一サンプルに3回の連続測定を行う。
【0093】
本発明について詳細に述べたが、添付の特許請求の範囲で意義される本発明の範囲を逸脱することなく、修正と変形が可能であることは明らかである。
【実施例】
【0094】
本発明をさらに詳しく例示するために、以下の非限定的例を提供する。
実施例1:全粒粉およびマルチグレイン構成要素を含有するダイズタンパク質ナゲットの調製
【0095】
およそ55〜70重量%タンパク質を有するダイズタンパク質押し出し物を調製した。供給混合物は下述のとおりである。
【0096】
表3A.ダイズ/全粒粉およびダイズ/マルチグレイン製品(55.0%タンパク質)の配合

【0097】
表3B.ダイズ/全粒粉およびダイズ/マルチグレイン製品(70.0%タンパク質)の配合

【0098】
各供給混合物の成分を、成分ブレンダー内で均一に分布するまで混合した。次に乾燥供給混合物をWenger Magnum TX52押し出し機に運搬して、以下の条件を使用して加工した。
【0099】

【0100】

【0101】

【0102】
生成されたタンパク質押し出し物は、以下の特徴を有した。
【0103】
表4A.押し出し/粉砕ダイズ/全粒粉およびダイズ/マルチグレイン製品(55.0%タンパク質)の組成

【0104】
表4B.押し出し/粉砕ダイズ/全粒粉およびダイズ/マルチグレイン製品(70.0%タンパク質)の組成

【0105】
表5.ダイズ/全粒粉およびダイズ/マルチグレインクリスプ(55.0%タンパク質)の物理的性質

【0106】
表6.ダイズ/全粒粉およびダイズ/マルチグレインクリスプ(70.0%タンパク質)の物理的性質

【0107】
表7.ダイズ/全粒粉およびダイズ/マルチグレインスナック−パフ(チートス(登録商標)パフに類似)またはカール(55.0%タンパク質)の密度、テクスチャ、および粒度

【0108】
表8.ダイズ/全粒粉およびダイズ/マルチグレインスナック−パフ チートスまたはカール(70.0%タンパク質)の密度、テクスチャ、および粒度

【0109】
表9.ダイズ/全粒粉およびダイズ/マルチグレイン朝食用シリアル(55.0%タンパク質)の密度、テクスチャ、および粒度

【0110】
表10.ダイズ/全粒粉およびダイズ/マルチグレイン朝食用シリアル(70.0%タンパク質)の密度、テクスチャ、および粒度

【0111】
表11.ダイズ/全粒粉およびダイズ/マルチグレイン朝食用シリアル(55.0%タンパク質)の物理的性質。ダイズ−シリアルピロウ形。

【0112】
表12.ダイズ/全粒粉およびダイズ/マルチグレイン朝食用シリアル(70.0%タンパク質)の物理的性質。ダイズ−シリアルピロウ形。

【0113】
本発明またはその好ましい実施態様の要素を導入するにあたり、冠詞「a」、「an」、「the」、および「前記」は、1つ以上の要素があることを意味することが意図される。「含んでなる」、「含む」、および「有する」という用語は、包括的であることが意図され、列挙した要素以外の追加的要素があってもよいことを意味する。
【0114】
上記を考慮して、本発明のいくつかの目的が達成され、その他の有利な結果が得られることが明らかになるであろう。
【0115】
上の粒子および工程には、本発明の範囲を逸脱することなく様々な変更を加えることができるので、上の説明に含まれ、添付図面で示される全ての事項は、限定的な意味でなく、例示的なものとして解釈されることが意図される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
無水ベースで少なくとも50重量%の植物性タンパク質、無水ベースで約10重量%〜約45重量%の全粒粉構成要素を含んでなり、前記全粒粉構成要素が、ふすま、内胚乳、および胚芽を含んでなり、押し出し物が約0.02〜約0.5g/cm3の密度を有する、タンパク質押し出し物。
【請求項2】
前記植物性タンパク質がダイズタンパク質を含んでなる、請求項1に記載のタンパク質押し出し物。
【請求項3】
前記押し出し物が約15重量%〜約40重量%の全粒粉構成要素を含んでなる、請求項2に記載のタンパク質押し出し物。
【請求項4】
前記全粒粉構成要素が、全粒米粉、全粒トウモロコシ粉、全粒小麦粉、全粒大麦粉、全粒エンバク粉、またはその組み合わせを含んでなる、請求項2に記載のタンパク質押し出し物。
【請求項5】
少なくとも60重量%のダイズタンパク質を含有する、請求項2に記載のタンパク質押し出し物。
【請求項6】
少なくとも70重量%のダイズタンパク質を含有する、請求項2に記載のタンパク質押し出し物。
【請求項7】
約0.15〜約0.25g/cm3の密度を有する、請求項2に記載のタンパク質押し出し物。
【請求項8】
前記タンパク質押し出し物が、約50重量%〜約75重量%の非加水分解ダイズタンパク質、約5重量%〜約15重量%の加水分解ダイズタンパク質、および約15重量%〜約40重量%の全粒粉を含んでなる、請求項2に記載のタンパク質押し出し物。
【請求項9】
請求項1に記載のタンパク質押し出し物を含んでなる食品。
【請求項10】
前記食品が低密度スナック食品である、請求項9に記載の食品。
【請求項11】
前記低密度スナック食品がスナックパフまたは朝食用シリアルである、請求項10に記載の食品。
【請求項12】
植物性タンパク質と、水と、ふすま、内胚乳、および胚芽を含んでなる全粒粉構成要素とを押し出し機内で混合して、混合物を形成するステップと、
混合物を押し出し機内で少なくとも約400psiの圧力に加圧して、加圧混合物を形成するステップと、
加圧混合物を押し出し機内で少なくとも35℃の温度に加熱して、加熱加圧混合物を形成するステップと、
加熱加圧混合物を押し出し機ダイを通して減圧環境に押し出して、混合物を膨張させて押し出し物を形成するステップと、
押し出し物を複数の小片に切断するステップと、
小片を約1重量%〜約7重量%の含水量に乾燥させて、タンパク質押し出し物の重量を基準として約0.02g/cm3〜約0.5g/cm3の密度を有し、約50重量%〜約85重量%のタンパク質を含んでなるタンパク質押し出し物を形成するステップと
を含んでなるタンパク質押し出し物を作成する方法。
【請求項13】
前記植物性タンパク質がダイズタンパク質を含んでなる、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記タンパク質押し出し物が約15重量%〜約40重量%の全粒粉構成要素を含んでなる、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記全粒粉構成要素が、全粒米粉、全粒トウモロコシ粉、全粒小麦粉、全粒大麦粉、全粒エンバク粉、またはその組み合わせを含んでなる、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
前記タンパク質押し出し物が少なくとも60重量%のダイズタンパク質を含有する、請求項13に記載の方法。
【請求項17】
前記タンパク質押し出し物が少なくとも70重量%のダイズタンパク質を含有する、請求項13に記載の方法。
【請求項18】
前記乾燥小片が0.15〜0.25g/cm3の密度を有する、請求項13に記載の方法。
【請求項19】
前記タンパク質押し出し物が、約50重量%〜約75重量%の非加水分解ダイズタンパク質、約5重量%〜約15重量%の加水分解ダイズタンパク質、および約15重量%〜約40重量%の全粒粉を含んでなる、請求項13に記載の方法。

【図1】
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【公表番号】特表2011−505832(P2011−505832A)
【公表日】平成23年3月3日(2011.3.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−538056(P2010−538056)
【出願日】平成20年12月3日(2008.12.3)
【国際出願番号】PCT/US2008/085411
【国際公開番号】WO2009/076136
【国際公開日】平成21年6月18日(2009.6.18)
【出願人】(504140299)ソレイ リミテッド ライアビリティ カンパニー (42)
【Fターム(参考)】