説明

共通の検体を含有する対照溶液と血液を区別する方法

血液試料中で測定されたグルコースは、このような測定を行う光学機器を検査するのに使用される対照溶液中で測定されるグルコースと区別される。対照溶液は、対照溶液で行われるグルコース測定を血液試料で行われるものと区別するように、光学機器によって認識されるラベリング基質を含有している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は概して、光学機器を使用して、全血試料などの生体流体中の検体を測定することに関する。このような機器は普通、普通の生体試料に似ており、知られている量の検体を含有する溶液を使用して検査される。本発明は、普通は対称溶液と呼ばれる検査溶液として試料を認識することに関する。より詳細には、光学機器が、保有する測定履歴中に、対照溶液中の検体でできているものを含むのを防ぐことに関する。すなわち、保有する履歴が対照溶液で得られる結果を含んでおり、前に測定した試料の含有量を正確に報告しない場合に起こる可能性がある誤差を防ぐことである。
【背景技術】
【0002】
生体流体中の検体の定量測定は、糖尿病患者に重要である、生体流体中のグルコースレベルを測定することなどの、医療的問題を診断および治療する際に非常に重要である。本発明は、血液試料中のグルコースを測定することに適用された場合で説明する。しかし、本発明は光学機器中で測定される他の検体に適用することもできる。
【0003】
電子化学および光学方法は両方とも、血液のグルコース含有量を測定するのに使用される。本発明は光学測定に関する。血液中のグルコースとの化学反応によって生じる色変化は、拡散反射率、透過率、吸収率、拡散透過率、全透過率などを含む、いくつかのタイプの機器によって光学的に測定することができる。例えば、拡散反射率は米国特許第5611999号および第6181417号に記載された方法で使用される。発光ダイオード(LED)からの光は、血液と接触し、光学測定可能な反応を作り出した基質上に向けられる。反射光は、受けた光量が測定される光検出器に向けられ、血液試料中のグルコース量に相関している。以下の実施例では、光の吸収率が使用された。
【0004】
いくつかのタイプの化学反応が、光学機器によって検出可能な変化を生じさせるために使用された。これらは、検査されている試料中のグルコース量を示す色を作り出すための、グルコースオキシダーゼまたはグルコース脱水素酵素とのグルコースの反応がを含む。例えば、米国特許第4689309号参照のこと。本発明は、血液中のグルコース量を測定するために使用される化学反応のタイプによって限定されることは考えていない。但し、試料中のグルコースに対する反応は光学機器によって検出可能である。
【0005】
正確な測定を保証するために、知られている量のグルコースを含有する対照溶液が、機器が適切に動作していることを確かめるのに使用される。対照溶液の組成は、多くの特許および公開文献の対象であった。代表的なものは、米国特許第3920580号、第4572899号、第4729959号、第5028542号、および第5605837号、国際特許出願公開WO93/21928号、WO95/13535号、およびWO95/13536号である。血清を含有する対照溶液が使用されてきたが、より最近の特許は、血清を基にした対照溶液を血清を含まない溶液に代えることに関連している。というのは、血清を含まない溶液は血清を含有するものよりもより一貫性があり安定しているからである。対照溶液は、グルコースを正確に測定しようとする場合に、血液と同様の方法で挙動すべきである。組成は、使用前の長い貯蔵期間にわたって安定していなければならないことが明らかであろう。さらに、組成はグルコースが血液試料中に含有されたグルコースに対応する方法で色を作り出す試薬と反応することを可能にしなければならない。また、組成はグルコース含有量の試薬との反応によって作り出された色の読み取りを妨げる方法で、試料を照らすのに使用される光に反応すべきでない。したがって、対照溶液の組成の改良は当業界においてかなり興味のあることであった。
【0006】
一部の対照溶液は色を加えないが、一部は血液の見かけを提供するように着色した添加物を含んでいる。例えば、米国特許第3920580号は赤色色素を添加することを提案し、米国特許第5605837号は黒色粒子の懸濁液を含んでいる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特定の機器で生じる問題は、血液試料で行われた測定と、検査機器が正確に働いていることを補償するのにしばしば使用される対照溶液で行われた測定を区別する必要性に関する。対照溶液が全血試料と同様の方法で反応するように調製される場合、機器は血液試料ではなく対照溶液が検査されていることを認識しない。すなわち、グルコース含有量は試料の残りとは別に測定され、それによって対照溶液は正確な読み取りを行う。しかし、このような機器がグルコース測定を記録し、これを記憶することは普通のことである。というのは、グルコース測定の履歴は糖尿病患者を治療する際に極めて有用である可能性があるからである。明らかに、データを血液試料のグルコース測定から区別および分離させることができない場合は、対照溶液のグルコース含有量は記録された履歴に含めるべきではない。もちろん、これは使用者によって手動で行うことができるが、不注意により、グルコース履歴が曲げられる可能性がある。使用者は、対照溶液および血液試料で行われたグルコース測定を分離させる役割を担っていないことが好ましいだろう。
【0008】
米国特許第5723284号では、血液中のグルコースの電子化学測定が論じられている。第‘284号特許は、対照溶液を変質させ、それによって計器が対照溶液が測定されていることを認識し、その結果が血液試料の結果に含まれるのを防ぐための適当な行為をとることを提案した。本発明は、以下に詳細に説明するように、光学手段によってグルコースまたは他の検体を測定する機器中に対照溶液が存在することを認識する手段を含む。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、生体流体中の検体、より詳細には全血または溶解血中のグルコースと、光学機器の性能を検査するために使用される対照溶液中の検体を区別する。対照溶液は、ラベル、すなわち光学機器によって対照溶液を特定すると認識される通常の生体試料では見られない物質を含んでいる。一実施例では、光学機器は、区別する物質によって吸収される特性波長に対応する約600から約800nmまでの範囲の波長のLED放出光を利用する。ラベリング基質は染料、または水溶性染料あるいは界面活性剤などの添加の際に水溶性にすることができる染料の群の1つであることが好ましい。普通、染料のピーク吸収率は、対照溶液に関連するように簡単に区別される狭いスペクトル域内にある。
【0010】
一態様では、本発明は血液試料中のグルコース、および対照溶液中のグルコースで行われた測定を区別する方法である。ラベル物質は、血液試料ではなく、対照溶液として光学機器によって認識される対照溶液に加えられる。
【0011】
別の態様では、本発明は光学機器によって血液試料中のグルコースを測定する方法であって、対照溶液が光学機器の性能を検査するのに使用され、対照溶液が、ラベルとして働き、対照溶液の存在を特定するものとして光学機器によって認識される物質を含有する方法である。
【0012】
別の態様では、本発明はグルコースの検査ストリップとの反応によって、全血、溶解血、血漿または血清中のグルコースを測定する光学機器を対象としている。この機器は、光学機器の性能を検査するのに使用される対照溶液をラベリングする物質を特徴づける波長でのLED放出光を含む。ラベリング物質を検出するのに使用されるLEDは、グルコースを検出するのに使用されるLEDの波長とは異なるラベルによって吸収される波長を放出する。
【0013】
好ましい一実施形態では、光学機器は、対照溶液で行われたグルコース測定を除き、全血試料で行われたグルコース測定を集計する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
光学方法によるグルコースの検出
光学方法によるグルコースの検出は、グルコースオキシダーゼを利用するものと、グルコース脱水素酵素を利用するものに大きく分けることができる。これらの方法は同様であるが、異なる酵素、メディエータ、および指標を使用する。
【0015】
グルコースオキシダーゼが使用される場合、試料(例えば、血液)中のグルコースは、過酸化水素の放出によりグルコン酸に酸化される。過酸化水素は、(例えば、ペルオキシダーゼの存在下で)指標を酸化して、測定可能な光学反応(例えば、試料中のグルコース量を示す色)を作り出すと言われている。最近の特許の一部は、グルコースが最初グルコン酸に、その後グルコノラクトンに変換されることを示し、他の一部はグルコノラクトンが最初形成され、その後グルコン酸に加水分解されることを示している。どちらの過程シーケンスが正しいかに関わらず、グルコースオキシダーゼ酵素は、血液のグルコース含有量を測定するための乾式検査ストリップ法で広く使用されてきた。
【0016】
グルコース脱水素酵素が使用される場合、共同因子(例えば、NADまたはPQQ)が、ジアフォラーゼ酵素またはその類似体などの指標およびメディエータに含まれる。共同因子は酵素の存在下で還元され、グルコースは上で述べたようにグルコン酸またはグルコノラクトンに酸化される。その後、還元された共同因子は、ジアフォラーゼまたはその類似体によって酸化される。この過程では、テトラゾリウム塩などの指標は還元されて、測定し、検査されている試料中のグルコース量と相関させることができる着色した誘導体を生じる。
【0017】
本発明では、これらの方法のいずれかを利用することができる。というのは、本発明は、全血中のグルコース測定が正確かつ信頼性があることを確かめるために、光学機器の性能がそれによって確かめられる対照溶液の使用を対象としているからである。
【0018】
上記方法は普通、試料中に存在するグルコース量と相関させることができる、色を作り出すように生体試料または対照溶液中のグルコースと反応する試薬を含有する乾式検査ストリップと関連して使用される。作り出された色は、例えば色の色対グルコース含有量のチャートとの比較によって、試料中に含有されるグルコースの半定量測定を行うことができるが、着色した検査ストリップを光源に曝し、使用される指標によって色作成の程度を測定し、その結果を試料のグルコース含有量に相関させることによってより正確な結果が得られる。
【0019】
対照溶液は普通、関連する生体試料に似ているいくつかの基本成分を有する水を基にした成分である。血液中のグルコースを測定するため、1つまたは複数のポリマーが含まれて、全血の物理的特徴を備えた溶液を提供する。例としては、これに限らないが、ポリエチレンオキシド、ポリハイドロキシエチルメタクリレート、およびポリビニルピロリジンが挙げられる。普通、溶液は約5から約30%(w/v)ポリマーを含んでいる。第2の成分は、所定の量、普通は約30から約500mg/dLの範囲のグルコースである。緩衝液は適切なpH、普通は約5から約8の範囲を維持するように添加される。例としてはこれに限らないが、クエン酸/クエン酸ナトリウム、リン酸、ナトリウムヘプス、およびリン酸ナトリウムが挙げられる。最後に本発明によると、溶液はラベリング物質によるピーク吸収の範囲の波長を有するLED光に曝された場合、特性反応を生じるラベリング物質を含む。ラベリング物質は、対照溶液のグルコース含有量を測定するのに使用されるものとは異なる範囲の反応を有する。対照溶液を特定し、血液試料と区別するのに使用される物質は、染料、または水溶性染料あるいは界面活性剤の添加の際に水溶性にすることができる染料の群の1つであることが好ましい。
【0020】
一実施形態では、染料インドシアニングリーンが対照溶液に添加される。以下の実施例で示されるように、この染料は約780nmの光を吸収し、染料の存在、したがって対照溶液の存在を簡単に区別することを可能にする。
【0021】
以下の実施例では、700〜820nm領域でピークに到達する光に対する反応を有する染料が、対照溶液が測定されている信号を送るのに使用される。分かるように、グルコースの存在のために普通に使用される指標は、約500から約650nmまでの範囲にピークを有する反応を有する。ピーク間の分離は、対照溶液を特定するのにも、存在するグルコース量を測定するのにも十分である。
【0022】
グルコースが指標の光学反応を使用して全血中で測定される場合、赤血球の存在が指標反応の検出を妨げることがある。対照溶液中には、血液は存在せず、対照溶液の成分はグルコース含有量、および対照溶液の存在を示す添加したラベリング化合物の指標の検出を妨げないことを保証することだけが必要である。
【実施例1】
【0023】
染料インドシアニングリーン(Sigma Aldrich)は、リン酸塩緩衝生理食塩溶液に溶解された。この溶液の吸収スペクトルは、Hewlett−Packard Model8453ダイオードアレイ紫外線可視分光測光器で測定され、その結果は図1に描かれた。図1に示すように、最大吸収率は約780nmであることが分かった。
【0024】
市販のテトラゾリウム塩、WST−4(Dojindo)は、約7.5のpHを有する100ミリモルリン酸カリウム緩衝液中に溶解された。WST−4は、アスコルビン酸の添加によって等価ホルマザン染料に還元され、それによってグルコース試験中の着色した指標の製造をシミュレートした。溶液は測定され、染料インドシアニングリーンの吸収スペクトルとの比較のために、その結果が図1に描かれた。ホルマザンの吸収率のピークは、約550〜600nmであり、染料の吸収率と明らかに区別された。
【実施例2】
【0025】
全血は水の低張液で溶解され、その後リン酸塩緩衝生理食塩溶液中で希釈された。溶解血の吸収率は実施例1と同様に測定され、その結果は図1の2つの吸収率プロットと共に図2に描かれた。溶解血の最大吸収率は約400nmであり、波長はホルマザンおよびインドシアニングリーンのものとは明らかに異なっていた。血液がグルコース検査の一部として溶解される場合、対照溶液の存在を示すラベリング染料に干渉しないという結論に達することができる。
代替実施形態A
指標の光学反応に比例して血液中のグルコースの濃度を測定するようになっている光学機器の性能を検査する対照溶液であって、対照溶液の存在を特定するものとして前記光学機器によって認識されるラベリング基質を含む溶液。
代替実施形態B
前記ラベリング基質は、前記指標の前記反応と区別可能である光学機器中の発光ダイオードによる励起に対する特性反応を有する、代替実施形態Aの対照溶液。
代替実施形態C
前記ラベリング基質は、前記指標の吸収率と区別可能な光のピーク吸収率を有する、代替実施形態Aの対照溶液。
代替実施形態D
前記ラベリング基質はインドシアニングリーンである、代替実施形態Cの対照溶液。
代替実施形態E
前記ラベリング基質はテトラゾリウム塩指標と区別される、代替実施形態Dの対照溶液。
代替過程F
血液中のグルコースの光学機器での測定と、光学機器の性能を検査するのに使用される対照溶液中のグルコースの光学機器での測定とを区別する方法であって、前記対照溶液に、前記光学機器によって認識されるラベリング基質を加える動作を含む方法。
代替過程G
前記ラベリング基質は、前記指標の前記反応と区別可能である前記光学機器中の発光ダイオードによる励起に対する特性反応を有する、代替過程Fの方法。
代替過程H
前記ラベリング基質は、前記指標の吸収率と区別可能である光のピーク吸収率を有する、代替過程Fの方法。
代替過程I
前記ラベリング基質はインドシアニングリーンである、代替過程Fの方法。
代替過程J
前記ラベリング基質はテトラゾリウム塩指標と区別される、代替過程Iの方法。
代替過程K
光学機器によって血液中のグルコースを測定する方法であって、グルコースと反応し、指標から光学反応を作り出すようになっている検査ストリップに知られている量のグルコースを含有する対照溶液を添加することによって前記機器の性能を検査する行為と、前記反応を測定する行為とを含む方法であって、前記対照溶液は前記光学機器によって認識され、前記指標の前記反応と区別されるラベリング物質を含有する方法。
代替過程L
前記ラベリング基質は、前記指標の前記反応と区別可能である前記光学機器中の発光ダイオードによる励起に対する特性反応を有する、代替過程Kの方法。
代替過程M
前記ラベリング基質は、前記指標の吸収率と区別される光のピーク吸収率を有する、代替過程Kの方法。
代替過程N
前記ラベリング基質はインドシアニングリーンである、代替過程Mの方法。
代替過程O
前記ラベリング基質はテトラゾリウム塩指標と区別される、代替過程Nの方法。
代替実施形態P
血液試料との反応により光学反応を提供するようになっている検査ストリップとの前記試料の接触によって得られる前記光学反応に前記血液試料のグルコース含有量を相関させる光学機器であって、対照溶液を前記血液試料と区別するのに使用される前記対照溶液中のラベリング基質からの反応を励起する発光ダイオードを備えた光学機器。
代替実施形態Q
前記光学機器は、グルコース測定を集計し、対照溶液で行われたこのような測定を除く、代替実施形態Pの光学機器。
代替実施形態R
前記ラベリング基質は、存在するグルコース量を測定するのに使用される指標のピーク吸収率と区別される光のピーク吸収率を有する、代替実施形態Pの光学機器。
代替実施形態S
前記基質はインドシアニングリーンである、代替実施形態Rの光学機器。
代替過程T
生体試料中の検体を測定するのに使用される光学機器中で対照溶液を生体試料と区別する方法であって、前記対照溶液をラベリングし、前記光学機器が前記対照溶液を特定し、前記対照溶液を前記生体試料と区別することを可能にする基質を対照溶液に加える動作を含む方法。
代替過程U
前記ラベリング基質は前記対照溶液中に溶解されるようになっている染料であり、染料吸収光は検体を特徴づける光の波長と区別される波長をしている、代替過程Tの方法。
【0026】
本発明は様々な変更形態および代替形態が可能であるが、特定の実施形態が例として図面に示され、詳細に説明されている。しかし、本発明を開示した特定の形態に限定することを意図するものではなく、逆に、本発明は頭記の特許請求の範囲によって規定される発明の精神および範囲内に含まれる全ての変更形態、均等物および代替形態を含むことを意図したものであることを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】一実施例による、WST−4テトラゾリウム塩のホルマザン生成物、および染色インドシアニングリーンの吸収スペクトルを示す図である。
【図2】一実施例による、溶解全血、WST−4テトラゾリウム塩のホルマザン生成物、および染色インドシアニングリーンの吸収スペクトルを示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
指標の光学反応に比例して血液中のグルコースの濃度を測定するようになっている光学機器の性能を検査する対照溶液であって、前記対照溶液の存在を特定するものとして前記光学機器によって認識されるラベリング基質を含む対照溶液。
【請求項2】
前記ラベリング基質は、前記指標の前記反応と区別可能である前記光学機器中の発光ダイオードによる励起に対する特性反応を有する、請求項1に記載の対照溶液。
【請求項3】
前記ラベリング基質は、前記指標の吸収率と区別可能な光のピーク吸収率を有する、請求項1に記載の対照溶液。
【請求項4】
前記ラベリング基質はインドシアニングリーンである、請求項3に記載の対照溶液。
【請求項5】
前記ラベリング基質はテトラゾリウム塩指標と区別される、請求項4に記載の対照溶液。
【請求項6】
血液中のグルコースの光学機器での測定と、光学機器の性能を検査するのに使用される対照溶液中のグルコースの光学機器での測定とを区別する方法であって、前記対照溶液に、前記光学機器によって認識されるラベリング基質を加える動作を含む方法。
【請求項7】
前記ラベリング基質は、前記指標の前記反応と区別可能である前記光学機器中の発光ダイオードによる励起に対する特性反応を有する、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記ラベリング基質は、前記指標の吸収率と区別可能である光のピーク吸収率を有する、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
前記ラベリング基質はインドシアニングリーンである、請求項6に記載の方法。
【請求項10】
前記ラベリング基質はテトラゾリウム塩指標と区別される、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
光学機器によって血液中のグルコースを測定する方法であって、前記グルコースと反応し、指標から光学反応を作り出すようになっている検査ストリップに知られている量のグルコースを含有する対照溶液を添加することによって前記機器の性能を検査する行為と、前記反応を測定する行為とを含む方法であって、前記対照溶液は前記光学機器によって認識され、前記指標の前記反応と区別されるラベリング基質を含有する方法。
【請求項12】
前記ラベリング基質は、前記指標の前記反応と区別可能である前記光学機器中の発光ダイオードによる励起に対する特性反応を有する、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記ラベリング基質は、前記指標の吸収率と区別される光のピーク吸収率を有する、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記ラベリング基質はインドシアニングリーンである、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記ラベリング基質はテトラゾリウム塩指標と区別される、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
血液試料との反応により光学反応を提供するようになっている検査ストリップとの前記試料の接触によって得られる前記光学反応に前記血液試料のグルコース含有量を相関させる光学機器であって、対照溶液を前記血液試料と区別するのに使用される前記対照溶液中のラベリング基質からの反応を励起する発光ダイオードを備えた光学機器。
【請求項17】
前記光学機器は、グルコース測定を集計し、対照溶液で行われたこのような測定を除く、請求項16に記載の光学機器。
【請求項18】
前記ラベリング基質は、存在するグルコース量を測定するのに使用される指標のピーク吸収率と区別される光のピーク吸収率を有する、請求項16に記載の光学機器。
【請求項19】
前記基質はインドシアニングリーンである、請求項18に記載の光学機器。
【請求項20】
生体試料中の検体を測定するのに使用される光学機器中で対照溶液を生体試料と区別する方法であって、前記対照溶液をラベリングし、前記光学機器が前記対照溶液を特定し、前記対照溶液を前記生体試料と区別することを可能にする基質を前記対照溶液に加える動作を含む方法。
【請求項21】
前記ラベリング基質は前記対照溶液中に溶解されるようになっている染料であり、染料吸収光は検体を特徴づける光の波長と区別される波長をしている、請求項20に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2008−523414(P2008−523414A)
【公表日】平成20年7月3日(2008.7.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−546856(P2007−546856)
【出願日】平成17年12月12日(2005.12.12)
【国際出願番号】PCT/US2005/045234
【国際公開番号】WO2006/065899
【国際公開日】平成18年6月22日(2006.6.22)
【出願人】(503106111)バイエル・ヘルスケア・エルエルシー (154)
【Fターム(参考)】