共通ゲームを全端末で同時に実行するゲーミングマシンおよびそのゲーム方法
【課題】高いエンターテイメント性を実現可能な共通ゲームの機能を備える。
【解決手段】ゲーミングマシンは、インプットデバイスのスタート操作の入力によりベースゲームをゲーム端末において実行し、センターコントローラからのゲーム開始指令によりクラップスゲームをゲーム端末において同時に実行し、センターコントローラからのシューター指令に基づいて、クラップスゲームのシューターであるか否かを判定し、シューターである場合、インプットデバイスのロール操作の入力を受け付けることによりセンターコントローラに対してロール操作指令を出力可能にし、クラップスゲームの終了となる勝敗を判定し、勝敗が付かなかった場合、クラップスゲームを再実行し、勝利した場合、勝利に応じた配当を付与する。
【解決手段】ゲーミングマシンは、インプットデバイスのスタート操作の入力によりベースゲームをゲーム端末において実行し、センターコントローラからのゲーム開始指令によりクラップスゲームをゲーム端末において同時に実行し、センターコントローラからのシューター指令に基づいて、クラップスゲームのシューターであるか否かを判定し、シューターである場合、インプットデバイスのロール操作の入力を受け付けることによりセンターコントローラに対してロール操作指令を出力可能にし、クラップスゲームの終了となる勝敗を判定し、勝敗が付かなかった場合、クラップスゲームを再実行し、勝利した場合、勝利に応じた配当を付与する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、クラップスゲーム等の共通ゲームを全端末で同時に実行するゲーミングマシン及びそのゲーム方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のゲーミングマシンは、米国特許5564700号明細書や米国特許6077162号明細書、米国特許6375568号明細書、米国特許6312332号明細書等に開示されているように、複数のゲーム端末と、ゲーム端末毎に設けられ、ゲーム端末にゲームを実行させる端末コントローラと、各端末コントローラを制御するセンターコントローラとを有する。ゲーミングマシンは、各ゲーム端末において個別に実行可能なベースゲームに加えて、ジャックポットを各ゲーム端末の共通ゲームとして実行可能にし、ジャックポットの配当を複数のプレーヤに分配する機能を備えている。これにより、従来のゲーミングマシンは、各プレーヤが個々にベースゲームを行うことに加えて、複数のプレーヤが一つの共通ゲームを行うことができるというエンターテイメント性を備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許5564700号
【特許文献2】米国特許6077162号
【特許文献3】米国特許6375568号
【特許文献4】米国特許6312332号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このように、従来から、複数のゲーム端末を備えたゲーミングマシンは、共通ゲームを各ゲーム端末間においてどのように実行させるかが、エンターテイメント性を高める上で重要となっている。
【0005】
本発明は、高いエンターテイメント性を実現可能な共通ゲームの機能を備えたゲーミングマシン及びそのプレイ方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、下記構成を備えるゲーミングマシンを提供する。
即ち、ゲーミングマシンは、外部からの入力が可能なインプットデバイスと、以下(a1)〜(a4)の処理を実行するようにプログラムされた端末コントローラとを有する複数のゲーム端末と、前記ゲーム端末に対して通信可能に接続され、以下(b1)〜(b5)の処理を実行するようにプログラムされたセンターコントローラとを有している。
【0007】
前記端末コントローラは、
(a1)前記インプットデバイスのスタート操作の入力によりベースゲームを実行する処理と、
(a2)前記センターコントローラからのゲーム開始指令によりクラップスゲームを実行する処理と、
(a3)前記センターコントローラからのシューター指令に基づいて、前記クラップスゲームのシューターであるか否かを判定し、シューターである場合、前記インプットデバイスのロール操作の入力を受け付けることにより前記センターコントローラに対してロール操作指令を出力可能にする処理と、
(a4)前記センターコントローラからのゲーム結果情報に基づいて、前記クラップスゲームの終了となる勝敗を判定し、勝敗が付かなかった場合、前記クラップスゲームを再実行し、勝利した場合、勝利に応じた配当を付与する処理とを実行する。
【0008】
前記センターコントローラは、
(b1)前記各ゲーム端末における前記ベースゲームの実行状態に基づいてクラップスゲーム開始条件が成立したか否かを判定する処理と、
(b2)前記クラップスゲーム開始条件が成立した場合、全ての前記ゲーム端末に対して同時に前記ゲーム開始指令を出力する処理と、
(b3)前記ゲーム開始指令の出力後、全ての前記ゲーム端末の中から特定のゲーム端末を選択し、該特定のゲーム端末に対して前記シューター指令を出力する処理と、
(b4)前記特定のゲーム端末からの前記ロール操作指令により前記クラップスゲームの勝敗を決定し、前記ゲーム結果情報として全ての前記ゲーム端末に出力する処理と、
(b5)前記クラップスゲームの勝敗が付かなかった場合、全ての前記ゲーム端末の中から特定のゲーム端末を選択し、該特定のゲーム端末に対して前記シューター指令を出力する処理とを実行する。
【0009】
上記の構成によれば、センターコントローラは、各ゲーム端末におけるベースゲームの実行状態に基づいてクラップスゲーム開始条件が成立したか否かを判定する。そして、クラップスゲーム開始条件が成立した場合、全てのゲーム端末に対して同時にゲーム開始指令が出力される。これにより、インプットデバイスのスタート操作の入力によりベースゲームが個々のタイミングで実行されている状況下であっても、ゲーム開始指令が同時のタイミングで各ゲーム端末に入力されることによって、クラップスゲームが全てのゲーム端末で同時のタイミングまたは同時に近いタイミングで実行される。この結果、本発明は、全ゲーム端末において、クラップスゲームの開始からプレーヤに参加可能にすることができるという高いエンターメント性を実現している。また、本発明は、クラップスゲームの途中から参加することによる『ゲームの乗り遅れ』を防止し、『ゲームの乗り遅れ』によるゲーム端末間のプレーヤに対する不公平な事態の発生を防止することができる。
【0010】
さらに、クラップスゲームが再実行されるごとに、全てのゲーム端末の中から特定のゲーム端末が選択され、特定のゲーム端末に対してシューター指令が出力される。これにより、クラップスゲームのシューターがクラップスゲームの再実行ごとに変更され得る。従って、クラップスゲームの再実行が長期間に亘った場合であっても、クラップスゲームのシューターとしての役割が各プレーヤに回る可能性があるため、クラップスゲームの最初に決定されたシューターだけがクラップスゲームを直接的に長期間に亘って行うことになるという事態の発生を防止することができる。
【0011】
また、本発明は、(b3)および(b5)の少なくとも一方の処理において、全ての前記ゲーム端末の中からランダムに前記特定のゲーム端末を選択してもよい。
【0012】
上記の構成によれば、シューターがランダムに選択されると、各プレーヤが予期せずにシューターとなり、クラップスゲームの主役になり得ることから、クラップスゲームに対する各プレーヤの興味を大きなものにすることができる。
【0013】
また、本発明は、(b3)の処理において、前記クラップスゲーム開始条件を成立させた前記ゲーム端末を、前記特定のゲーム端末として選択してもよい。
【0014】
上記の構成によれば、クラップスゲームの開始の契機となったゲーム端末がシューターとして選択されることによって、クラップスゲームの契機となるクラップスゲーム開始条件を成立させることに対する各プレーヤの興味を大きなものにすることができる。
【0015】
また、本発明は、(a4)の処理において、前記勝敗が付かなかった場合、賭け増しを許可してもよい。
【0016】
上記の構成によれば、クラップスゲームの勝敗が付かずにクラップスゲームが繰り返されることになっても、賭け増しが許可されるため、クラップスゲームに対する興味を維持及び増大させることができる。
【0017】
本発明は、(b1)の処理において、前記ベースゲームにおける特定の賞の成立を前記クラップスゲーム開始条件としてもよい。
【0018】
上記の構成によれば、ベースゲームにおける特定の賞の成立がクラップスゲーム開始条件とされることによって、ベースゲームの実行ごとにクラップスゲームをプレーヤに意識させることができるため、クラップスゲームの興味を常にプレーヤに持たせることができる。
【0019】
本発明は、(b1)の処理において、前記ベースゲームの繰返しにより増加する累積値が所定値に到達したときを前記クラップスゲーム開始条件としてもよい。
【0020】
上記の構成によれば、ベースゲームの繰返しにより増加する累積値が所定値に到達したときがクラップスゲーム開始条件とされることによって、ベースゲームの実行ごとにクラップスゲームの実行開始が近づいていることをプレーヤに意識させることができるため、クラップスゲームの興味を常にプレーヤに持たせることができる。
【0021】
本発明において、前記ゲーム端末は、さらに、端末用表示装置を有し、(a2)の処理において、前記センターコントローラからのゲーム開始指令により前記端末用表示装置に前記クラップスゲームのベットテーブルを表示してもよい。
【0022】
上記の構成によれば、ゲーム端末の端末用表示装置にベットテーブルが表示されることによって、各プレーヤの注意をクラップスゲームに向かわせることができる。
【0023】
本発明において、前記ゲーム端末は、さらに、端末用表示装置を有し、前記端末コントローラは、さらに、(a5)前記センターコントローラに対してロール操作指令を出力してから、前記センターコントローラからのゲーム結果情報を受けるまでの期間において、前記ロール操作に関係するムービーを表示してもよい。
【0024】
上記の構成によれば、ロールを行ってからゲーム結果情報を得るまでの待ち時間に、ロール操作に関係するムービーが表示されることによって、各プレーヤの注意をクラップスゲームに向かわせることができる。
【0025】
本発明は、さらに、全ての前記ゲーム端末の操作位置から視認可能な位置に設けられた共用表示装置を有しており、前記センターコントローラは、(b1)の処理において、前記クラップスゲーム開始条件が成立するまでの状態を、前記共用表示装置に表示してもよい。
【0026】
上記の構成によれば、クラップスゲーム開始条件が成立するまでの状態が共用表示装置に表示されることによって、クラップスゲームが開始されるまでの待ち時間を各プレーヤに予想させることができる。
【0027】
本発明は、下記構成を備えるゲーミングマシンであり、外部からの入力が可能なインプットデバイスと、以下(c1)〜(c4)の処理を実行するようにプログラムされた端末コントローラとを有する複数のゲーム端末と、前記ゲーム端末に対して通信可能に接続され、以下(d1)〜(d5)の処理を実行するようにプログラムされたセンターコントローラとを有している。
【0028】
前記端末コントローラは、
(c1)前記インプットデバイスのスタート操作の入力によりベースゲームを実行する処理と、
(c2)前記センターコントローラからのゲーム開始指令により共通ゲームを実行する処理と、
(c3)前記センターコントローラからのシューター指令に基づいて、前記共通ゲームのシューターであるか否かを判定し、シューターである場合、前記インプットデバイスのロール操作の入力を受け付けることにより前記センターコントローラに対してロール操作指令を出力可能にする処理と、
(c4)前記センターコントローラからのゲーム結果情報に基づいて、前記共通ゲームの終了となる勝敗を判定し、勝敗が付かなかった場合、前記共通ゲームを再実行し、勝利した場合、勝利に応じた配当を付与する処理とを実行する。
【0029】
前記センターコントローラは、
(d1)前記各ゲーム端末における前記ベースゲームの実行状態に基づいて共通ゲーム開始条件が成立したか否かを判定する処理と、
(d2)前記共通ゲーム開始条件が成立した場合、全ての前記ゲーム端末に対して同時に前記ゲーム開始指令を出力する処理と、
(d3)前記ゲーム開始指令の出力後、全ての前記ゲーム端末の中から特定のゲーム端末を選択し、該特定のゲーム端末に対して前記シューター指令を出力する処理と、
(d4)前記特定のゲーム端末からの前記ロール操作指令により前記共通ゲームの勝敗を決定し、前記ゲーム結果情報として全ての前記ゲーム端末に出力する処理と、
(d5)前記共通ゲームの勝敗が付かなかった場合、全ての前記ゲーム端末の中から特定のゲーム端末を選択し、該特定のゲーム端末に対して前記シューター指令を出力する処理とを実行する。
【0030】
上記の構成によれば、センターコントローラは、各ゲーム端末におけるベースゲームの実行状態に基づいて共通ゲーム開始条件が成立したか否かを判定する。そして、共通ゲーム開始条件が成立した場合、全てのゲーム端末に対して同時にゲーム開始指令が出力される。これにより、インプットデバイスのスタート操作の入力によりベースゲームが個々のタイミングで実行されている状況下であっても、ゲーム開始指令が同時のタイミングで各ゲーム端末に入力されることによって、共通ゲームが全てのゲーム端末で同時のタイミングまたは同時に近いタイミングで実行される。この結果、本発明は、全ゲーム端末において、共通ゲームの開始からプレーヤに参加可能にすることができるという高いエンターメント性を実現している。また、本発明は、共通ゲームの途中から参加することによる『ゲームの乗り遅れ』を防止し、『ゲームの乗り遅れ』によるゲーム端末間のプレーヤに対する不公平な事態の発生を防止することができる。
【0031】
さらに、共通ゲームが再実行されるごとに、全てのゲーム端末の中から特定のゲーム端末が選択され、特定のゲーム端末に対してシューター指令が出力される。これにより、共通ゲームのシューターが共通ゲームの再実行ごとに変更され得る。従って、共通ゲームの再実行が長期間に亘った場合であっても、共通ゲームのシューターとしての役割が各プレーヤに回る可能性があるため、共通ゲームの最初に決定されたシューターだけが共通ゲームを直接的に長期間に亘って行うことになるという事態の発生を防止することができる。
【0032】
本発明は、複数のゲーム端末と、前記ゲーム端末に対して通信可能に接続されたセンターコントローラとを有したゲーミングマシンのゲーム方法であり、前記ゲーム端末は、前記インプットデバイスのスタート操作の入力によりベースゲームを実行するステップと、前記センターコントローラからのゲーム開始指令によりクラップスゲームを実行するステップと、前記センターコントローラからのシューター指令に基づいて、前記クラップスゲームのシューターであるか否かを判定し、シューターである場合、前記インプットデバイスのロール操作の入力を受け付けることにより前記センターコントローラに対してロール操作指令を出力可能にするステップと、前記センターコントローラからのゲーム結果情報に基づいて、前記クラップスゲームの終了となる勝敗を判定し、勝敗が付かなかった場合、前記クラップスゲームを再実行し、勝利した場合、勝利に応じた配当を付与するステップとを実行し、前記センターコントローラは、前記各ゲーム端末における前記ベースゲームの実行状態に基づいてクラップスゲーム開始条件が成立したか否かを判定するステップと、前記クラップスゲーム開始条件が成立した場合、全ての前記ゲーム端末に対して同時に前記ゲーム開始指令を出力するステップと、前記ゲーム開始指令の出力後、全ての前記ゲーム端末の中から特定のゲーム端末を選択し、該特定のゲーム端末に対して前記シューター指令を出力するステップと、前記特定のゲーム端末からの前記ロール操作指令により前記クラップスゲームの勝敗を決定し、前記ゲーム結果情報として全ての前記ゲーム端末に出力するステップと、前記クラップスゲームの勝敗が付かなかった場合、全ての前記ゲーム端末の中から特定のゲーム端末を選択し、該特定のゲーム端末に対して前記シューター指令を出力するステップとを実行する。
【0033】
上記の構成によれば、センターコントローラは、各ゲーム端末におけるベースゲームの実行状態に基づいてクラップスゲーム開始条件が成立したか否かを判定する。クラップスゲーム開始条件が成立した場合、全てのゲーム端末に対して同時にゲーム開始指令が出力される。これにより、インプットデバイスのスタート操作の入力によりベースゲームが個々のタイミングで実行されている状況下であっても、ゲーム開始指令が同時のタイミングで各ゲーム端末に入力されることによって、クラップスゲームが全てのゲーム端末で同時のタイミングまたは同時に近いタイミングで実行される。この結果、本発明は、全ゲーム端末において、クラップスゲームの開始からプレーヤに参加可能にすることができるという高いエンターメント性を実現している。また、本発明は、クラップスゲームの途中から参加することによる『ゲームの乗り遅れ』を防止し、『ゲームの乗り遅れ』によるゲーム端末間のプレーヤに対する不公平な事態の発生を防止することができる。
【0034】
さらに、クラップスゲームが再実行されるごとに、全てのゲーム端末の中から特定のゲーム端末が選択され、特定のゲーム端末に対してシューター指令が出力される。これにより、クラップスゲームのシューターがクラップスゲームの再実行ごとに変更され得る。従って、クラップスゲームの再実行が長期間に亘った場合であっても、クラップスゲームのシューターとしての役割が各プレーヤに回る可能性があるため、クラップスゲームの最初に決定されたシューターだけがクラップスゲームを直接的に長期間に亘って行うことになるという事態の発生を防止することができる。
【0035】
本発明は、下記構成を備えるゲーミングマシンを提供する。
即ち、ゲーミングマシンは、外部からの入力が可能なインプットデバイスと、以下(e1)〜(e4)の処理を実行するようにプログラムされた端末コントローラとを有する複数のゲーム端末と、 前記ゲーム端末に対して通信可能に接続され、以下(f1)〜(f5)の処理を実行するようにプログラムされたセンターコントローラとを有している。
【0036】
即ち、前記端末コントローラは、
(e1)前記インプットデバイスのスタート操作の入力によりベースゲームを実行する処理と、
(e2)前記センターコントローラからのゲーム開始指令によりクラップスゲームを実行する処理と、
(e3)前記センターコントローラのシューターの勝敗にベットする処理と、
(e4)前記センターコントローラからのゲーム結果情報に基づいて、前記クラップスゲームの終了となる勝敗を判定し、勝敗が付かなかった場合、前記クラップスゲームを再実行し、勝利した場合、勝利に応じた配当を付与することに加えて、シューターの勝利にベットしていれば、該ベットに応じた配当を付与する処理とを実行する。
【0037】
前記センターコントローラは、
(f1)前記各ゲーム端末における前記ベースゲームの実行状態に基づいてクラップスゲーム開始条件が成立したか否かを判定する処理と、
(f2)前記クラップスゲーム開始条件が成立した場合、全ての前記ゲーム端末に対して同時に前記ゲーム開始指令を出力する処理と、
(f4)前記クラップスゲームの勝敗を決定し、前記ゲーム結果情報として全ての前記ゲーム端末に出力する処理と、
(f5)前記クラップスゲームの勝敗が付かなかった場合、前記(f4)の処理を実行する処理とを実行する。
【0038】
上記の構成によれば、センターコントローラは、各ゲーム端末におけるベースゲームの実行状態に基づいてクラップスゲーム開始条件が成立したか否かを判定する。そして、クラップスゲーム開始条件が成立した場合、全てのゲーム端末に対して同時にゲーム開始指令が出力される。これにより、インプットデバイスのスタート操作の入力によりベースゲームが個々のタイミングで実行されている状況下であっても、ゲーム開始指令が同時のタイミングで各ゲーム端末に入力されることによって、クラップスゲームが全てのゲーム端末で同時のタイミングまたは同時に近いタイミングで実行される。この結果、本発明は、全ゲーム端末において、クラップスゲームの開始からプレーヤに参加可能にすることができるという高いエンターメント性を実現している。また、本発明は、クラップスゲームの途中から参加することによる『ゲームの乗り遅れ』を防止し、『ゲームの乗り遅れ』によるゲーム端末間のプレーヤに対する不公平な事態の発生を防止することができる。
【0039】
さらに、シューターが勝利した場合、勝利に応じた配当を付与することに加えて、シューターの勝利にベットしていれば、このベットに応じた配当が付与されることから、シューターの勝敗のベットによって更にプレーヤ毎に加算された配当が得られる場合もある。
【発明の効果】
【0040】
本発明は、高いエンターテイメント性を実現可能な共通ゲームの機能を備えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】ゲーミングマシンのプレイ方法を示す説明図である。
【図2】ゲーミングマシンのブロック図である。
【図3】ゲーミングマシンのプレイ方法を示すフローチャートである。
【図4】ゲーミングマシンの全体を示す斜視図である。
【図5】ゲーミングマシンにおけるスロットマシン斜視図である。
【図6】端末コントローラ100の制御回路を示すブロック図である。
【図7】センターコントローラの制御回路を示すブロック図である。
【図8】通常ゲーム用シンボルデータテーブルの説明図である。
【図9】ボーナスゲーム用シンボルテーブルの説明図である。
【図10】シンボル列決定テーブルの説明図である。
【図11】コードNo.決定テーブルの説明図である。
【図12】ワイルドシンボル増加数決定テーブルの説明図である。
【図13】トリガーシンボル増加数決定テーブルの説明図である。
【図14】配当テーブルの説明図である。
【図15】ゲーム端末管理テーブルの説明図である。
【図16】共通ゲーム管理テーブルの説明図である。
【図17】シンボル表示装置の表示状態を示す説明図である。
【図18】シンボル表示装置の表示状態を示す説明図である。
【図19】シンボル表示装置の表示状態を示す説明図である。
【図20】シンボル表示装置の表示状態を示す説明図である。
【図21】シンボル表示装置の表示状態を示す説明図である。
【図22】シンボル表示装置の表示状態を示す説明図である。
【図23】共用表示装置の表示状態を示す説明図である。
【図24】ゲーミングマシンのプレイ方法を示す説明図である。
【図25】ゲーミングマシンのプレイ方法を示す説明図である。
【図26】ゲーミングマシンのプレイ方法を示す説明図である。
【図27】通常ゲーム実行処理のフローチャートである。
【図28】ボーナスゲーム実行処理のフローチャートである。
【図29】端末側共通ゲーム処理のフローチャートである。
【図30】センター側共通ゲーム処理のフローチャートである。
【図31】ゲーミングマシンのプレイ方法を示すフローチャートである。
【図32】端末側共通ゲーム処理のフローチャートである。
【図33】シンボル表示装置の表示状態を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0042】
(ゲーミングマシンの概要)
ゲーミングマシンは、ゲーム端末の複数台をデータ通信可能にセンターコントローラに接続し、共通ゲームをゲーム端末で同時に実行し、シューターを単位ゲーム毎に変更可能にする構成にされている。
【0043】
具体的には、ゲーミングマシンは、外部からの入力が可能なインプットデバイスと、以下(c1)〜(c4)の処理を実行するようにプログラムされた端末コントローラとを有する複数のゲーム端末と、ゲーム端末に対して通信可能に接続され、以下(d1)〜(d5)の処理を実行するようにプログラムされたセンターコントローラとを有している。
【0044】
端末コントローラは、(c1)インプットデバイスのスタート操作の入力によりベースゲームを実行する処理と、(c2)センターコントローラからのゲーム開始指令により共通ゲームを実行する処理と、(c3)センターコントローラからのシューター指令に基づいて、共通ゲームのシューターであるか否かを判定し、シューターである場合、インプットデバイスのロール操作の入力を受け付けることによりセンターコントローラに対してロール操作指令を出力可能にする処理と、(c4)センターコントローラからのゲーム結果情報に基づいて、共通ゲームの終了となる勝敗を判定し、勝敗が付かなかった場合、共通ゲームを再実行し、勝利した場合、勝利に応じた配当を付与する処理とを実行する。
【0045】
センターコントローラは、(d1)各ゲーム端末におけるベースゲームの実行状態に基づいて共通ゲーム開始条件が成立したか否かを判定する処理と、(d2)共通ゲーム開始条件が成立した場合、全てのゲーム端末に対して同時にゲーム開始指令を出力する処理と、(d3)ゲーム開始指令の出力後、全てのゲーム端末の中から特定のゲーム端末を選択し、該特定のゲーム端末に対してシューター指令を出力する処理と、(d4)特定のゲーム端末からのロール操作指令により共通ゲームの勝敗を決定し、ゲーム結果情報として全てのゲーム端末に出力する処理と、(d5)共通ゲームの勝敗が付かなかった場合、全てのゲーム端末の中から特定のゲーム端末を選択し、該特定のゲーム端末に対してシューター指令を出力する処理とを実行する。
【0046】
より具体的には、図1及び図4に示すように、ゲーミングマシン300は、複数人参加型の構成にされており、ゲーム端末であるスロットマシン10の複数台をデータ通信可能にセンターコントローラ200に接続し、共通ゲームとしてのクラップスゲームをスロットマシン10で同時に実行し、シューターを単位ゲーム毎に変更可能にする第1の構成を有している。
【0047】
即ち、ゲーミングマシン300は、外部からの入力が可能なインプットデバイスと、以下のステップ(a1)〜(a4)の処理を実行するようにプログラムされた端末コントローラとを有する複数のスロットマシン10と、スロットマシン10に対して通信可能に接続され、以下のステップ(b1)〜(b5)の処理を実行するようにプログラムされたセンターコントローラ200とを第1の構成として備えている。尚、スロットマシン10とセンターコントローラ200との接続は、有線及び無線の何れでも良いし、これらの組み合わせでもよい。
【0048】
スロットマシン10の端末コントローラが実行するステップ(a1)〜(a4)の内容について説明すると、ステップ(a1)は、インプットデバイスのスタート操作の入力によりベースゲームを実行する処理である。ステップ(a2)は、センターコントローラ200からのゲーム開始指令によりクラップスゲームを実行する処理である。尚、クラップスゲームは、ベースゲームに代えて実行されても良いし、ベースゲームとクラップスゲームとが並列的に実行されてもよい。
【0049】
ステップ(a3)は、センターコントローラ200からのシューター指令に基づいて、クラップスゲームのシューターであるか否かを判定し、シューターである場合、インプットデバイスのロール操作の入力を受け付けることによりセンターコントローラ200に対してロール操作指令を出力可能にする処理を実行する。ここで、『シューター』とは、ダイスを投げるプレーヤを意味する。『ロール操作』とは、ダイスを投げる動作を言う。
【0050】
ステップ(a4)は、センターコントローラ200からのゲーム結果情報に基づいて、クラップスゲームの終了となる勝敗を判定し、勝敗が付かなかった場合、クラップスゲームを再実行し、勝利した場合、勝利に応じた配当を付与する処理である。
【0051】
センターコントローラ200が実行するステップ(b1)〜(b5)の内容について説明すると、ステップ(b1)は、各スロットマシン10におけるベースゲームの実行状態に基づいてクラップスゲーム開始条件が成立したか否かを判定する処理である。ステップ(b2)は、クラップスゲーム開始条件が成立した場合、全てのスロットマシン10に対して同時にゲーム開始指令を出力する処理である。ステップ(b3)は、ゲーム開始指令の出力後、全てのスロットマシン10の中から特定のスロットマシン10を選択し、特定のスロットマシン10に対してシューター指令を出力する処理である。ステップ(b4)は、特定のスロットマシン10からのロール操作指令によりクラップスゲームの勝敗を決定し、ゲーム結果情報として全てのスロットマシン10に出力する処理である。ステップ(b5)は、クラップスゲームの勝敗が付かなかった場合、全てのスロットマシン10の中から特定のスロットマシン10を選択し、特定のスロットマシン10に対してシューター指令を出力する処理である。
【0052】
尚、本実施形態においては、スロットマシン10とは別に、センターコントローラ200を備えたゲーミングマシン300を用いて説明するが、これに限定されるものではない。ゲーミングマシン300は、1以上のスロットマシン10がセンターコントローラ200の機能を備え、スロットマシン10同士が相互にデータ通信可能に接続された構成にされていてもよい。
【0053】
上記の『スロットマシン10』は、ゲーミングマシン300におけるゲーム端末の一種である。尚、本実施形態においては、スロットマシン10をゲーム端末の一例として説明するが、これに限定されるものではなく、何らかのベースゲームを独立して実行可能な端末コントローラを備えた機種をゲーム端末として適用できる。
【0054】
本実施形態における『ベースゲーム』は、スロットマシン10により実行される。ベースゲームは、複数のシンボル501を再配置するスロットゲームである。尚、ベースゲームは、スロットゲームに限定されるものではなく、スロットマシン10等のゲーム端末において独立して実行可能なゲームであればよい。
【0055】
スロットゲームにおけるシンボル501の再配置は、シンボル表示装置16において行われる。スロットゲームは、遊技価値のベットを条件として、シンボル表示装置16においてシンボル501を再配置し、再配置されたシンボル501に応じた通常配当を付与する通常ゲームを実行する処理と、通常ゲームにおいてシンボル501が所定条件で再配置された場合、通常ゲームよりも大きなペイアウト率となる条件でシンボル501を再配置し、再配置されたシンボル501に応じたボーナス配当を付与するボーナスゲームを実行する処理と、レスキュー開始条件が成立した場合、レスキュー処理を実行する処理とを有している。
【0056】
『シンボル501』は、特定シンボル503と通常シンボル502とで複数のシンボル501を構成している。即ち、シンボル501は、特定シンボル503及び通常シンボル502の上位概念である。特定シンボル503は、図17に示すように、ワイルドシンボル503aとトリガーシンボル503bとを含む。ワイルドシンボル503aは、任意の種類のシンボル501として代用することが可能なシンボルである。トリガーシンボル503bは、少なくともボーナスゲームの実行を開始させるトリガーとなるシンボルである。即ち、トリガーシンボル503bは、通常ゲームからボーナスゲームに移行させるトリガーとなり、ボーナスゲームの実行を開始してから特定シンボル503を時間を置いて段階的に増加させるトリガーとなる。さらに、トリガーシンボル503bは、ボーナスゲームにおいて特定シンボル503を増加、即ち、トリガーシンボル503b及びワイルドシンボル503aの少なくとも一方の特定シンボル503を増加させるトリガーとなる。尚、トリガーシンボル503bは、ボーナスゲームにおいてボーナスゲームのゲーム数を増加させるトリガーとされてもよい。
【0057】
『遊技価値』とは、コイン、紙幣又はこれらに相当する電子的な有価情報である。尚、本発明における遊技価値は、特に限定されるものではなく、例えば、メダル、トークン、電子マネー、チケット等の遊技媒体であってもよい。チケットは、特に限定されるものではなく、例えば、後述のバーコード付きチケット等であってもよい。
【0058】
『ボーナスゲーム』とは、フィーチャーゲームと同義である。本実施形態におけるボーナスゲームは、フリーゲームを繰り返すゲームとして説明しているが、ボーナスゲームは、通常ゲームよりも有利な遊技状態であれば、どのような種類のゲームであってもよい。また、プレーヤにとって有利な遊技状態、即ち、通常ゲームより有利な遊技状態であれば、他のボーナスゲームを合わせて採用してもよい。例えば、ボーナスゲームは、通常ゲームより多くの遊技価値を獲得し得る状態、通常ゲームより高い確率で遊技価値を獲得し得る状態、通常ゲームより遊技価値の消費数が少なくなる状態等の各種の状態を単独や組み合わせて実現されてもよい。
【0059】
『フリーゲーム』とは、通常ゲームよりも遊技価値のベットを少なく実行可能であるゲームのことである。『遊技価値のベットを少なく実行可能』は、ベットが“0”の場合を含む。従って、『フリーゲーム』は、遊技価値のベットを条件とすることなく実行され、再配置されたシンボル501に応じた量の遊技価値を支払うゲームのことであってもよい。換言すれば、『フリーゲーム』とは、遊技価値の消費を前提とせずに開始されるゲームであってもよい。これに対し、『通常ゲーム』は、遊技価値のベットを条件として実行され、再配置されたシンボル501に応じた量の遊技価値を支払うゲームのことである。換言すれば、『通常ゲーム』とは、遊技価値の消費を前提として開始されるゲームのことである。
【0060】
『再配置』とは、シンボル501の配置が解除された後、再びシンボル501が配置される状態を意味する。『配置』とは、シンボル501が外部のプレーヤに対して目視により確認可能な状態であることを意味する。
【0061】
『再配置されたシンボル501に応じた通常配当』とは、再配置されたウィニングコンビネーションに対応する通常配当を意味する。また、『再配置されたシンボル501に応じたボーナス配当』とは、再配置されたウィニングコンビネーションに対応するボーナス配当を意味する。尚、『ウィニングコンビネーション』とは、賞を成立させることを意味する。ウィニングコンビネーションの詳細は後述する。
【0062】
『通常ゲームよりも大きなペイアウト率となる条件』は、フリーゲームの実行やワイルドシンボル503aやトリガーシンボル503bの増加や置換されたシンボルテーブルを用いてのゲームの実行等が例示される。『レスキュー開始条件』は、通常ゲームの過大な連続、即ち、通常ゲームが所定回数以上にわたって繰り返された状態であったり、配当の獲得総量の過小、即ち、同一のプレーヤがゲームを所定回数以上にわたって繰り返したときに獲得した通常配当やボーナス配当が所定値以下である場合が例示される。『レスキュー処理』は、プレーヤを救済するための処理である。例えば、フリーゲームの実行や、ワイルドシンボル503aやトリガーシンボル503bの増加や置換されたシンボルテーブルを用いてのゲームの実行、インシュランス配当の付与等が、レスキュー処理として例示される。
【0063】
このような第1の構成を有したゲーミングマシン300は、クラップスゲーム等の共通ゲームを全てのゲーム端末であるスロットマシン10で同時に実行するゲーム方法を実現している。換言すれば、ゲーミングマシン300は、共通ゲームを全てのゲーム端末で同時に実行する制御方法により少なくとも動作可能にされている。
【0064】
具体的には、ゲーミングマシン300のゲーム方法及び制御方法は、複数のゲーム端末であるスロットマシン10と、各スロットマシン10に対して通信可能に接続されたセンターコントローラ200とを有したゲーミングマシン300において実行されるものである。
【0065】
スロットマシン10は、インプットデバイスのスタート操作の入力によりベースゲームを実行するステップと、センターコントローラ200からのゲーム開始指令によりクラップスゲームを実行するステップと、センターコントローラ200からのシューター指令に基づいて、クラップスゲームのシューターであるか否かを判定し、シューターである場合、インプットデバイスのロール操作の入力を受け付けることによりセンターコントローラ200に対してロール操作指令を出力可能にするステップと、センターコントローラ200からのゲーム結果情報に基づいて、クラップスゲームの終了となる勝敗を判定し、勝敗が付かなかった場合、クラップスゲームを再実行し、勝利した場合、勝利に応じた配当を付与するステップとを実行する。
【0066】
センターコントローラ200は、各スロットマシン10におけるベースゲームの実行状態に基づいてクラップスゲーム開始条件が成立したか否かを判定するステップと、クラップスゲーム開始条件が成立した場合、全てのスロットマシン10に対して同時にゲーム開始指令を出力するステップと、ゲーム開始指令の出力後、全てのスロットマシン10の中から特定のスロットマシン10を選択し、特定のスロットマシン10に対してシューター指令を出力するステップと、特定のスロットマシン10からのロール操作指令によりクラップスゲームの勝敗を決定し、ゲーム結果情報として全てのスロットマシン10に出力するステップと、クラップスゲームの勝敗が付かなかった場合、全てのスロットマシン10の中から特定のスロットマシン10を選択し、特定のスロットマシン10に対してシューター指令を出力するステップとを実行する。
【0067】
このように、第1の構成を備えたゲーミングマシン300や上記の各ステップを備えた遊技方法、制御方法によれば、センターコントローラ200は、各スロットマシン10におけるベースゲームの実行状態に基づいてクラップスゲーム開始条件が成立したか否かを判定する。そして、クラップスゲーム開始条件が成立した場合、全てのスロットマシン10に対して同時にゲーム開始指令が出力される。これにより、インプットデバイスのスタート操作の入力によりベースゲームが個々のタイミングで実行されている状況下であっても、ゲーム開始指令が同時のタイミングで各スロットマシン10に入力されることによって、クラップスゲームが全てのスロットマシン10で同時のタイミングまたは同時に近いタイミングで実行される。この結果、ゲーミングマシン300は、全スロットマシン10において、クラップスゲームの開始からプレーヤに参加可能にすることができるという高いエンターメント性を実現している。また、ゲーミングマシン300は、クラップスゲームの途中から参加することによる『ゲームの乗り遅れ』を防止し、『ゲームの乗り遅れ』によるスロットマシン10間のプレーヤに対する不公平な事態の発生を防止することができる。
【0068】
さらに、クラップスゲームが再実行されるごとに、全てのスロットマシン10の中から特定のスロットマシン10が選択され、特定のスロットマシン10に対してシューター指令が出力される。これにより、クラップスゲームのシューターがクラップスゲームの再実行ごとに変更され得る。従って、クラップスゲームの再実行が長期間に亘った場合であっても、クラップスゲームのシューターとしての役割が各プレーヤに回る可能性があるため、クラップスゲームの最初に決定されたシューターだけがクラップスゲームを直接的に長期間に亘って行うことになるという事態の発生を防止することができる。
【0069】
また、ゲーミングマシン300は、第1の構成に加えて、(b3)および(b5)の少なくとも一方の処理において、全てのスロットマシン10の中からランダムに特定のスロットマシン10を選択する第2の構成を有していてもよい。第2の構成を有したゲーミングマシン300によれば、シューターがランダムに選択されると、各プレーヤが予期せずにシューターとなり、クラップスゲームの主役になり得ることから、クラップスゲームに対する各プレーヤの興味を大きなものにすることができる。
【0070】
また、ゲーミングマシン300は、第1の構成又は第2の構成に加えて、(b3)の処理において、クラップスゲーム開始条件を成立させたスロットマシン10を、特定のスロットマシン10として選択する第3の構成を有していてもよい。第3の構成を有したゲーミングマシン300によれば、クラップスゲームの開始の契機となったスロットマシン10がシューターとして選択されることによって、クラップスゲームの契機となるクラップスゲーム開始条件を成立させることに対する各プレーヤの興味を大きなものにすることができる。
【0071】
また、ゲーミングマシン300は、第1の構成乃至第3の構成の何れかの構成に加えて、(a4)の処理において、勝敗が付かなかった場合、賭け増しを許可する第4の構成を有していてもよい。第4の構成を有したゲーミングマシン300によれば、クラップスゲームの勝敗が付かずにクラップスゲームが繰り返されることになっても、賭け増しが許可されるため、クラップスゲームに対する興味を維持及び増大させることができる。
【0072】
また、ゲーミングマシン300は、第1の構成乃至第4の構成の何れかの構成に加えて、(b1)の処理において、ベースゲームにおける特定の賞の成立をクラップスゲーム開始条件とする第5の構成を有していてもよい。第5の構成を有したゲーミングマシン300によれば、ベースゲームにおける特定の賞の成立がクラップスゲーム開始条件とされることによって、ベースゲームの実行ごとにクラップスゲームをプレーヤに意識させることができるため、クラップスゲームの興味を常にプレーヤに持たせることができる。
【0073】
また、ゲーミングマシン300は、第1の構成乃至第5の構成の何れかの構成に加えて、(b1)の処理において、ベースゲームの繰返しにより増加する累積値が所定値に到達したときをクラップスゲーム開始条件とする第6の構成を有していてもよい。ここで、『累積値』とは、ベースゲームのゲーム回数やベット数等のカウント可能な数値のことである。第6の構成を有したゲーミングマシン300によれば、ベースゲームの繰返しにより増加する累積値が所定値に到達したときがクラップスゲーム開始条件とされることによって、ベースゲームの実行ごとにクラップスゲームの実行開始が近づいていることをプレーヤに意識させることができるため、クラップスゲームの興味を常にプレーヤに持たせることができる。
【0074】
また、ゲーミングマシン300は、第1の構成乃至第6の構成の何れかの構成に加えて、スロットマシン10が、さらに、端末用表示装置としてのシンボル表示装置16を有し、(a2)の処理において、センターコントローラ200からのゲーム開始指令によりシンボル表示装置16にクラップスゲームのベットテーブル901を表示する第7の構成を有していてもよい。上記の構成によれば、スロットマシン10のシンボル表示装置16にベットテーブル901が表示されることによって、各プレーヤの注意をクラップスゲームに向かわせることができる。
【0075】
また、ゲーミングマシン300は、第1の構成乃至第7の構成の何れかの構成に加えて、スロットマシン10が、さらに、端末用表示装置としてのシンボル表示装置16を有し、スロットマシン10が、さらに、ステップ(a5)として、センターコントローラ200に対してロール操作指令を出力してから、センターコントローラ200からのゲーム結果情報を受けるまでの期間において、ロール操作に関係するムービーを表示する処理を実行する第8の構成を有していてもよい。例えば、『ロール操作に関係するムービー』は、図1においてはダイス画像801・801が転がる状態である。第8の構成を有したゲーミングマシン300によれば、ロールを行ってからゲーム結果情報を得るまでの待ち時間に、ロール操作に関係するムービーが表示されることによって、各プレーヤの注意をクラップスゲームに向かわせることができる。
【0076】
また、ゲーミングマシン300は、第1の構成乃至第8の構成の何れかの構成に加えて、さらに、全てのスロットマシン10の操作位置から視認可能な位置に設けられた共用表示装置700を有しており、センターコントローラ200が、(b1)の処理において、クラップスゲーム開始条件が成立するまでの状態を、共用表示装置700に表示してもよい。尚、『操作位置』とは、スロットマシン10を操作するプレーヤの目線位置である。第8の構成を有したゲーミングマシン300によれば、クラップスゲーム開始条件が成立するまでの状態が共用表示装置700に表示されることによって、クラップスゲームが開始されるまでの待ち時間を各プレーヤに予想させることができる。
【0077】
(ゲーミングマシン300の機能ブロック)
上記のように構成されたゲーミングマシン300は、図2に示すように、スロットマシン10と、スロットマシン10にデータ通信可能に接続された外部制御装置621(センターコントローラ200)とを有している。外部制御装置621は、ホール内に設置された複数のスロットマシン10にデータ通信可能に接続されている。外部制御装置621は、各スロットマシン10の動作状況や各種のゲーム設定値の変更等の処理を遠隔操作および遠隔監視するためのものである。また、外部制御装置621は、クラップスゲームの共通ゲームを全スロットマシン10で同時に実行し、シューターを単位ゲーム毎に変更可能にするためのものである。
【0078】
スロットマシン10は、BETボタン部601とスピンボタン部602とディスプレイ部614とを有していると共に、これらの各部を制御するゲームコントローラ630を有している。尚、BETボタン部601とスピンボタン部602は、インプットデバイスの一種である。さらに、スロットマシン10は、外部制御装置621とのデータ通信を可能にする送受信部652を有している。
【0079】
上記のBETボタン部601は、プレーヤの操作によりベット数を受け付ける機能を有している。スピンボタン部602は、プレーヤの操作、即ち、スタート操作によりベースゲーム等のゲームの開始を受け付ける機能を有している。ディスプレイ部614は、各種のシンボル501や数値、記号等の静止画情報及び演出映像等の動画情報を表示する機能を有している。さらに、ディスプレイ部614は、インプットデバイスとしてタッチパネルを有し、プレーヤの押圧動作による各種の指令を受付可能な機能を有している。ディスプレイ部614は、シンボル表示領域614aと映像表示領域614bと共通ゲーム表示領域614cとを有している。シンボル表示領域614aは、図1のシンボル501を表示する。映像表示領域614bは、ゲーム進行中に実行される各種の演出映像情報を動画や静止画により表示する。共通ゲーム表示領域614cは、クラップスゲーム等の共通ゲームを表示する領域である。尚、共通ゲーム表示領域614cは、シンボル表示領域614aや映像表示領域614bと一緒に形成されても良いし、共通ゲームを実行するときにだけ置き換えて出現されてもよい。
【0080】
ゲームコントローラ630は、コイン投入・スタートチェック部603と、通常ゲーム実行部605と、ボーナスゲーム開始判定部606と、ボーナスゲーム実行部607と、乱数値抽出部615と、シンボル決定部612と、演出用乱数値抽出部616と、演出内容決定部613と、スピーカ部617と、ランプ部618と、入賞判定部619と、払い出し部620と、を有している。
【0081】
通常ゲーム実行部605は、BETボタン部601の操作を条件として通常ゲームを実行する機能を有している。ボーナスゲーム開始判定部606は、通常ゲームにおいて再配置されたシンボル501の組み合わせに基づいてボーナスゲームを実行するか否かを判定する。即ち、ボーナスゲーム開始判定部606は、トリガーシンボル503bが所定条件で再配置されたときに、ボーナスゲームに当選したと判定し、次回の単位ゲームからボーナスゲームを実行するようにボーナスゲーム実行部607に処理を移行する機能を有している。
【0082】
ここで、『単位ゲーム』とは、ベットの受付開始から賞成立となり得る状態までの一連の動作である。例えば、通常ゲームの単位ゲームは、ベットを受け付けるベットタイムと、停止されたシンボル501を再配置するゲームタイムと、配当を付与する払出処理の払出タイムとを、それぞれ1回含む状態である。
【0083】
ボーナスゲーム実行部607は、スピンボタン部602の操作だけでフリーゲームを複数のゲーム数で繰り返すボーナスゲームを実行する機能を有している。
【0084】
シンボル決定部612は、乱数値抽出部615からの乱数値を用いて、再配置の対象となるシンボル501を決定する機能と、決定したシンボル501をディスプレイ部614のシンボル表示領域614aに再配置する機能と、シンボル501の再配置情報を入賞判定部619に出力する機能と、特定シンボル増加部からのシンボル増加情報に基づいて、増加した特定シンボル503をシンボル決定に用いる複数のシンボル501の一部として加える機能と、増加した特定シンボル503の一部や全部をシンボル決定に用いる複数のシンボル501の一部や全部と置き換える機能と、シンボル501の再配置の状態に基づいて演出指定信号を演出用乱数値抽出部616に出力する機能とを有している。
【0085】
演出用乱数値抽出部616は、シンボル決定部から演出指令信号を受けた場合に、演出用乱数値を抽出する機能と、演出用乱数値を演出内容決定部に出力する機能とを有している。演出内容決定部は、演出用乱数値を用いて演出内容を決定する機能と、決定した演出内容の映像情報をディスプレイ部614の映像表示領域614bに出力する機能と、決定した演出内容の音声・発光情報をスピーカ部617及びランプ部618に出力する機能とを有している。
【0086】
入賞判定部619は、ディスプレイ部614において再配置された表示状態であるシンボル501の再配置情報が得られた場合に、入賞の有無を判定する機能と、入賞したと判定したときに入賞役に基づいて払い出し量を算出する機能と、払い出し量に基づいた払い出し信号を払い出し部620に出力する機能とを有している。
【0087】
さらに、ゲームコントローラ630は、共通ゲーム実行部653とロール操作部654とサイドベット部651とを有している。ロール操作部654とサイドベット部651とは、共通ゲーム実行部653の処理に関連付けられた機能を有している。具体的には、ロール操作部654は、ディスプレイ部614のタッチパネルによるロール操作の入力を受け付ける機能を有している。サイドベット部651は、共通ゲームの勝敗が付かなかった場合、ディスプレイ部614のタッチパネルによる賭け増しを可能にする機能を有している。
【0088】
共通ゲーム実行部653は、外部制御装置621からのゲーム開始指令によりクラップスゲーム等の共通ゲームを実行する機能と、外部制御装置621からのシューター指令に基づいて、共通ゲームのシューターであるか否かを判定する機能と、シューターである場合、インプットデバイスのロール操作の入力を受け付けることにより外部制御装置621に対してロール操作指令を出力可能にする機能と、外部制御装置621からのゲーム結果情報に基づいて、共通ゲームの終了となる勝敗を判定する機能と、共通ゲームの勝敗が付かなかった場合、共通ゲームを再実行する機能と、共通ゲームに勝利した場合、勝利に応じた配当を付与する機能と、共通ゲームの勝敗が付かなかった場合、賭け増しを許可する機能と、外部制御装置621に対してロール操作指令を出力してから、外部制御装置621からのゲーム結果情報を受けるまでの期間において、ロール操作に関係するムービーを表示する機能とを有している。
【0089】
上記のように構成されたスロットマシン10は、外部制御装置621に接続されている。外部制御装置621は、各スロットマシン10におけるベースゲームの実行状態に基づいて共通ゲーム開始条件が成立したか否かを判定する機能と、共通ゲーム開始条件が成立した場合、全てのスロットマシン10に対して同時にゲーム開始指令を出力する機能と、ゲーム開始指令の出力後、全てのスロットマシン10の中から特定のスロットマシン10を選択し、特定のスロットマシン10に対してシューター指令を出力する機能と、特定のスロットマシン10からのロール操作指令により共通ゲームの勝敗を決定し、ゲーム結果情報として全てのスロットマシン10に出力する機能と、共通ゲームの勝敗が付かなかった場合、全てのスロットマシン10の中から特定のスロットマシン10を選択し、特定のスロットマシン10に対してシューター指令を出力する機能とを有している。
【0090】
さらに、、外部制御装置621は、全てのスロットマシン10の中からランダムに特定のスロットマシン10を選択する機能と、クラップスゲーム開始条件を成立させたスロットマシン10を特定のスロットマシン10として選択する機能と、ベースゲームにおける特定の賞の成立をクラップスゲーム開始条件とする機能と、ベースゲームの繰返しにより増加する累積値が所定値に到達したときをクラップスゲーム開始条件とする機能と、クラップスゲーム開始条件が成立するまでの状態を共用表示装置700に表示する機能とを有している。
【0091】
(ゲーミングマシン300の動作)
上記の機能ブロックで構成されたゲーミングマシン300の動作を図3のフローチャートを用いて説明する。尚、本実施形態においてフローチャートにおける『ゲーム端末』は、スロットゲームを実行するスロットマシン10を意味するが、これに限定されるものではない。
【0092】
(スロットマシン10の動作)
ゲーム端末であるスロットマシン10は、端末側処理(A1)〜(A6)を実行する。具体的には、先ず、ベースゲーム処理(通常ゲーム等)が実行される(A1)。以下の一連の動作が実行される。
【0093】
(コイン投入・スタートチェック)
先ず、スロットマシン10は、BETボタン部601がプレーヤにより押されたか否かをチェックし、続いて、スピンボタン部602がプレーヤにより押されたか否かをチェックする。
【0094】
(シンボル決定)
次に、スロットマシン10は、スピンボタン部602がプレーヤにより押されると、シンボル決定用乱数値を抽出し、ディスプレイ部614上に表示する複数のビデオリールのそれぞれに応じて、シンボル列のスクロールを停止させたときにプレーヤに表示するシンボル501を決定する。
【0095】
(シンボル表示)
次に、スロットマシン10は、各ビデオリールのシンボル列のスクロールを開始させ、決定されたシンボル501がプレーヤに表示されるようにスクロールを停止させる。
【0096】
(入賞判定)
次に、スロットマシン10は、各ビデオリールのシンボル列のスクロールが停止されると、プレーヤに表示されたシンボル501の組合せが入賞に係るものであるか否かを判定する。
【0097】
(払い出し)
次に、スロットマシン10は、プレーヤに表示されたシンボル501の組合せが入賞に係るものであるとき、そのシンボル501の組合せの種類に応じた特典をプレーヤに与える。
【0098】
例えば、スロットマシン10は、コインの払い出しに係るシンボル501の組合せが表示されたとき、そのシンボル501の組合せに応じた数のコインをプレーヤに払い出す。
【0099】
次に、ボーナス役に入賞したか否かが判定される。ボーナス役に入賞した場合には、ボーナスゲーム処理が実行される。一方、ボーナス役に入賞しなかった場合には、通常ゲームが再実行される。このような通常ゲーム及びボーナスゲームを含むベースゲームが実行されている期間において、通常ゲーム等の単位ゲームの開始や終了、単位ゲームのベット数を示す実行状態情報が外部制御装置621に送信される。これにより、各スロットマシン10の実行状態情報が外部制御装置621において集中管理されることになる。
【0100】
スロットマシン10は、外部制御装置621からのゲーム開始信号を受信すると、クラップスゲームを開始及び実行する(A2)。これにより、例えば図1に示すように、ベースゲームの画面表示がベットテーブル901の画面表示に切り替えられる。そして、クラップスゲームをプレーヤに連想させる動画や画像が表示される。
【0101】
次に、スロットマシン10は、外部制御装置621からのシューター指令を受信し、シューター指令に基づいて、クラップスゲームのシューターであるか否かを判定する。即ち、シュータ指令が自己宛である場合には、スロットマシン10は、シューターに指名されたと判定し、ロール操作の入力を受け付ける(A3)。これにより、スロットマシン10は、タッチパネル等のインプットデバイスのロール操作の入力を受け付けることにより外部制御装置621に対してロール操作指令を出力可能にする。そして、プレーヤがロール操作を行えば、シューターに指名されたスロットマシン10からロール操作指令が外部制御装置621に送信される。尚、シュータ指令が自己宛でない場合、スロットマシン10は、シュータに指名されなかったと判定し、クラップスゲームのムービーを表示し続ける。
【0102】
次に、スロットマシン10は、外部制御装置621からのゲーム結果情報に基づいて、クラップスゲームの終了となる勝敗を判定し、勝敗が付かなかった場合、クラップスゲームを再実行し、勝利した場合、勝利に応じた配当を付与する。
【0103】
具体的には、スロットマシン10は、クラップスゲームに引き分けたか否かを判定する(A4)。引き分けた場合、即ち、勝敗が付かなかった場合には(A4,YES)、クラップスゲームが継続され、シューター指令に基づいたシューターの指名の有無の判定やクラップスゲームのムービー表示が行われる。
【0104】
一方、引き分けなかった場合、即ち、勝敗が付いた場合には(A4,NO)、続いて、クラップスゲームに勝利したか否かが判定される(A5)。クラップスゲームに負けた場合には(A5,NO)、A1のベースゲームが再実行される。一方、クラップスゲームに勝利した場合には(A5,YES)、配当が付与された後(A6)、A1のベースゲームが再実行される。
【0105】
(外部制御装置621の動作)
上記のようにしてスロットマシン10が動作しているときに、外部制御装置621は、スロットマシン10と同期しながら以下のセンター側処理(B1)〜(B8)を実行している。
【0106】
先ず、外部制御装置621は、各スロットマシン10から実行状態情報を受信し、ベースゲームの実行状態を取得する(B1)。そして、各スロットマシン10におけるベースゲームの実行状態に基づいてクラップスゲーム開始条件が成立したか否かを判定する(B2)。クラップスゲーム開始条件が成立しない場合には(B2,NO)、B1を再実行し、各スロットマシン10におけるベースゲームの実行状態を取得する。
【0107】
一方、クラップスゲーム開始条件が成立した場合には(B2,YES)、全てのスロットマシン10に対して同時にゲーム開始指令が出力される(B3)。この後、全てのスロットマシン10の中から特定のスロットマシン10が選択される(B4)。特定のスロットマシン10に対してシューター指令が出力される(B5)。
【0108】
次に、外部制御装置621は、特定のスロットマシン10から送信されたロール操作指令を受信するまで待機する。ロール操作指令が受信されると、この受信をトリガーとしてクラップスゲームの勝敗が決定される。即ち、勝利と負けと引き分けの何れかが決定される。決定された勝敗は、ゲーム結果情報として全スロットマシン10に送信される(B6)。
【0109】
この後、クラップスゲームに引き分けたか否かが判定される(B7)。引き分けなかった場合には(B7,NO)、B1から再実行され、各スロットマシン10におけるベースゲームの実行状態が新たに取得される。一方、引き分けた場合には(B7,YES)、特定のスロットマシン10が選択される(B8)。そして、B5が実行され、特定のスロットマシン10にシューター指令が送信され、クラップスゲームに勝利又は負けるまで、B5〜B8の処理が繰り返される。
【0110】
以上のように、ゲーミングマシン300は、端末側処理(A1)〜(A6)を実行する複数のスロットマシン10とセンター側処理(B1)〜(B8)を実行する外部制御装置621とを有している。これにより、ゲーミングマシン300は、各スロットマシン10においてベースゲームが個々のタイミングで実行されている状況下であっても、ゲーム開始指令が同時のタイミングで各スロットマシン10に入力されることによって、クラップスゲームが全てのスロットマシン10で同時のタイミングまたは同時に近いタイミングで実行される。この結果、ゲーミングマシン300は、全スロットマシン10において、クラップスゲームの開始からプレーヤに参加可能にすることができるという高いエンターメント性を実現している。また、ゲーミングマシン300は、クラップスゲームの途中から参加することによる『ゲームの乗り遅れ』を防止し、『ゲームの乗り遅れ』によるスロットマシン10間のプレーヤに対する不公平な事態の発生を防止することを可能にしている。
【0111】
さらに、クラップスゲームが再実行されるごとに、全てのスロットマシン10の中から特定のスロットマシン10が選択され、特定のスロットマシン10に対してシューター指令が出力される。これにより、クラップスゲームのシューターがクラップスゲームの再実行ごとに変更され得る。従って、ゲーミングマシン300は、クラップスゲームの再実行が長期間に亘った場合であっても、クラップスゲームのシューターとしての役割が各プレーヤに回る可能性があるため、クラップスゲームの最初に決定されたシューターだけがクラップスゲームを直接的に長期間に亘って行うことになるという事態の発生を防止することができる。
【0112】
(スロットマシン10の機械構成)
【0113】
図5に示すように、スロットマシン10は、遊技価値の使用により単位ゲームを実行する。スロットマシン10は、キャビネット11と、キャビネット11の上側に設置されたトップボックス12と、キャビネット11の前面に設けられたメインドア13とを備えている。
【0114】
メインドア13には、下側画像表示パネルと称されるシンボル表示装置16が設けられている。シンボル表示装置16は、透明液晶パネルにより形成されている。シンボル表示装置16は、スロットゲーム用の画面と、後述のクラップスゲーム用の画面とに切り替え可能にされている。スロットゲーム用の画面は、中央部に表示窓150を有している。表示窓150は、5列、4行の20個の表示ブロック28により構成されている。各列の4個の表示ブロック28は、擬似リール151〜155を形成している。各擬似リール151〜155は、4個の表示ブロック28が全体的に速度を変更しながら下方向に移動表示されることによって、各表示ブロック28に表示されたシンボル501を縦方向に回転させた後に停止する再配置を行うことを可能にしている。
【0115】
表示窓150の左側及び右側には、ペイライン発生列が左右対称に配置されている。プレーヤ側から見て左側のペイライン発生列は、図17に示すように、25個のペイライン発生部65L(65La、65Lb、65Lc、65Ld、65Le、65Lf、65Lg、65Lh、65Li、65Lj、65Lk、65Ll、65Lm、65Ln、65Lo、65Lp、65Lq、65Lr、65LS、65Lt、65Lu、65Lv、65Lw、65Lx、65Ly)を有している。
【0116】
一方、右側のペイライン発生列は、25個のペイライン発生部65R(65Ra、65Rb、65Rc、65Rd、65Re、65Rf、65Rg、65Rh、65Ri、65Rj、65Rk、65Rl、65Rm、65Rn、65Ro、65Rp、65Rq、65Rr、65RS、65Rt、65Ru、65Rv、65Rw、65Rx、65Ry)を有している。
【0117】
ペイライン発生部65Lは、何れかのペイライン発生部65Rとペアを形成している。各ペイライン発生部65Lから、当該ペイライン発生部65Lとペアの関係にあるペイライン発生部65Rへと向かう線であるペイラインLが予め規定されている。尚、図17では、説明を行いやすくするために、ペイラインLを1個しか描いていないが、本実施形態では、ペイラインLは25個規定されている。
【0118】
上記のペイラインLは、ペイライン発生部65L・65R間を結ぶことにより有効化される。それ以外の場合は、無効化されている。ペイラインLの有効数は、ベット数に基づいて決定される。最大のベット数であるマックスベットの場合においては、最大数である25個のペイラインLが有効化される。有効化されたペイラインLは、各シンボル501についての各種のウィニングコンビネーションを成立させる。ウィニングコンビネーションの詳細については後述する。
【0119】
尚、本実施形態では、スロットマシン10が所謂ビデオスロットマシンである場合について説明しているが、本発明のスロットマシン10は、所謂機械式リールを一部の擬似リール151〜155に代用してもよい。
【0120】
さらに、シンボル表示装置16の前面には、タッチパネル69が設けられていて、プレーヤはタッチパネル69を操作して各種の指示を入力することができる。タッチパネル69から入力信号がメインCPU41に対して送信される。
【0121】
下側画像パネル16の下方には、プレーヤによって遊技進行に係る指示が入力される複数のボタン23〜27からなるコントロールパネル20と、コインをキャビネット11内に受け入れるコイン受入口21と、紙幣識別器22とが設けられている。
【0122】
コントロールパネル20には、スタートボタン23と、チェンジボタン24と、キャッシュアウトボタン25と、1−BETボタン26と、最大BETボタン27とが設けられている。スタートボタン23は、シンボルのスクロールを開始させる指示を入力するためのものである。チェンジボタン24は、遊技施設の係員に両替を要求する際に用いられるものである。キャッシュアウトボタン25は、クレジットされているコインをコイントレイ18に払い出す指示を入力するためのものである。
【0123】
1−BETボタン26は、クレジットされているコインのうち、1枚のコインを遊技に賭ける指示を入力するためのものである。最大BETボタン27は、クレジットされているコインのうち、1回の遊技に賭けることが最大枚数(本実施形態では500枚)のコインを遊技に賭ける指示を入力するためのものである。
【0124】
紙幣識別器22は、紙幣の適否を識別すると共に正規の紙幣をキャビネット11内に受け入れるものである。尚、紙幣識別器22は、後述するバーコード付チケット39を読み取ることができるように構成されていてもよい。メインドア13の下部前面、即ち、コントロールパネル20の下方には、スロットマシン10のキャラクタ等が描かれたベリーガラス34が設けられている。
【0125】
トップボックス12の前面には、上側画像表示パネル33が設けられている。上側画像表示パネル33は、液晶パネルを備えていて、例えば、遊技内容の紹介や遊技のルールの説明を表す画像が表示される。
【0126】
また、トップボックス12には、スピーカ29が設けられている。上側画像表示パネル33の下側には、チケットプリンタ35と、カードリーダ36と、データ表示器37と、キーパッド38とが設けられている。チケットプリンタ35は、クレジット数や日時やスロットマシン10の識別番号等のデータがコード化されたバーコードをチケットに印刷し、バーコード付チケット39として出力するためのものである。プレーヤは、バーコード付チケット39を遊技施設の所定箇所(例えばカジノ内のキャッシャ)で紙幣等に交換したりすることができる。
【0127】
カードリーダ36は、スマートカードからのデータの読み取り及びスマートカードへのデータの書き込みを行うものである。スマートカードは、プレーヤが所持するカードであり、例えば、プレーヤを識別するためのデータ、プレーヤが行った遊技の履歴に関するデータが記憶される。スマートカードには、コイン、紙幣又はクレジットカードに相当するデータが記憶されることとしてもよい。また、スマートカードにかえて、磁気ストライプカードを採用してもよい。データ表示器37は、蛍光ディスプレイ等からなり、例えば、カードリーダ36が読み取ったデータや、プレーヤによってキーパッド38を介して入力されたデータを表示するものである。キーパッド38は、チケット発行等に関する指示やデータを入力するためのものである。
【0128】
(スロットマシン10の電気構成)
図6は、図5に示したスロットマシン10の内部構成、即ち、端末コントローラ100のブロック図である。ゲーミングボード50は、内部バスによって互い接続されたCPU(Central Processing Unit)51、ROM55及びブートROM52と、メモリカード53に対応したカードスロット53Sと、GAL(generic Array Logic)54に対応したICソケット54Sとを備えている。
【0129】
メモリカード53は、コンパクトフラッシュ(登録商標)(a)等の不揮発性メモリからなり、ゲームプログラムを記憶している。ゲームプログラムには、シンボル決定プログラムが含まれている。上記シンボル決定プログラムは、表示ブロック28に再配置されるシンボルを決定するためのプログラムである。
【0130】
また、カードスロット53Sは、メモリカード53を挿抜可能なように構成されていて、IDEバスによってマザーボード40に接続されている。従って、カードスロット53Sからメモリカード53を抜き取り、メモリカード53に別のゲームプログラムを書き込み、そのメモリカード53をカードスロット53Sに差し込むことにより、スロットマシン10で行われる遊技の種類や内容を変更することができる。ゲームプログラムには、遊技進行に係るプログラムが含まれる。この画像データには、フリーゲーム発生画像200や到達演出画像201、フリーゲーム追加画像202等を示す画像データが含まれている。
【0131】
また、ゲームプログラムには、表示ブロックの各シンボル列の各シンボルと、コードNo.と、乱数値との対応関係を示す通常ゲーム用シンボルテーブル(図8参照)を示す通常ゲーム用シンボルテーブルデータ、ペイラインL上に再配置されたシンボルの種類及び個数と、配当量との対応関係(図14参照)を示すオッズデータ、ワイルドシンボル増加数決定テーブル(図12参照)を示すワイルドシンボル増加数決定テーブルデータ、トリガーシンボル増加数決定テーブル(図13参照)を示すトリガーシンボル増加数決定テーブルデータ、シンボル列決定テーブル(図10参照)を示すシコードNo.決定テーブルデータ等が含まれている。
【0132】
内部バスによって互いに接続されたCPU51、ROM55及びブートROM52は、PCIバスによってマザーボード40に接続されている。PCIバスは、マザーボード40とゲーミングボード40との間の信号伝達を行うと共に、マザーボード40からゲーミングボード50への電力供給を行う。
【0133】
マザーボード40は、市販の汎用マザーボード(パーソナルコンピュータの基本部品を実装したプリント配線板)を用いて構成され、メインCPU41と、ROM(Read Only Memory)42と、RAM (Random Access Memory) 43とを備えている。マザーボード40は、本発明における端末コントローラ100に相当する。
【0134】
ROM42には、フラッシュメモリ等のメモリデバイスからなり、メインCPU41により実行されるBIOS(Basic Input/Output System)等のプログラムと、恒久的なデータが記憶されている。メインCPU41によってBIOSが実行されると、所定の周辺装置の初期化が行われると共に、メモリカード53に記憶されているゲームプログラムのゲーミングボード50を介した取り込処理が開始される。尚、本発明に置いて、ROM42は、内容の書き換えが可能なものであってもよく、不可能なものであってもよい。
【0135】
RAM43には、メインCPU41が作動する際に用いられるデータやシンボル決定プログラム等のプログラムが記憶される。また、RAM43は、ゲームプログラムを記憶することができる。
【0136】
また、RAM43には、クレジット数や、1回の遊技(単位遊技)における投入数や払出数等のデータが記憶される。また、RAM43には、表示ブロックの各シンボル列の各シンボルと、コードNo.と、乱数値の対応関係を示すボーナスゲーム用シンボルテーブル(図9参照)を示すボーナスゲーム用シンボルテーブルデータ等が記憶される。尚、ボーナスゲームとは、ボーナスゲームの一種であり、『フィーチャーゲーム』と称する場合もある。
【0137】
また、RAM43には、フリーゲーム回数記憶領域と、全ゲーム回数記憶領域と、合計配当量記憶領域と、トリガーシンボル数記憶領域が設けられている。尚、トリガーシンボルは、『フィーチャーシンボル』と称される場合もある。フリーゲーム回数記憶領域には、フリーゲームの残り回数Tを示す残り回数データが記憶される。全ゲーム回数記憶領域には、全ゲーム回数Cを示す全ゲーム回数データが記憶される。全ゲーム回数Cは、保険有モードに移行した後で行われた通常ゲームの回数である。トリガーシンボル数記憶領域には、トリガーシンボル数を示すトリガーシンボル数データが記憶される。トリガーシンボル数は、フリーゲーム中に、再配置される可能性のあるトリガーシンボルの総数である。
【0138】
また、メインRAM43には、保険フラグの記憶領域が設けられている。保険フラグは、ベースゲームの繰り返し回数が所定値に到達した等のレスキュー開始条件が成立したことを契機としたり、図示しない保険用ボタンが押圧操作されることを契機として、セットされるフラグである。保険フラグの記憶領域は、例えば、所定ビット数の記憶領域からなり、該記憶領域における記憶内容に応じて保険フラグが“ON”又は“OFF”となる。保険フラグが“ON”の状態は、保険有モードに相当する。保険フラグが“OFF”の状態は、保険無モードに相当する。
【0139】
尚、保険有モードにおいて、ボーナスゲームが実行される場合には、トリガーシンボル及びワイルドシンボルの少なくとも一方の増加数が保険無モードの場合よりも多いようにされていてもよい。また、ボーナスゲーム中において、ボーナス役に入賞した場合には、トリガーシンボル及びワイルドシンボルの少なくとも一方の増加数が保険有モードの場合よりも保険無モードの方が多いようにされていてもよい。
【0140】
また、マザーボード40には、後述する本体PCB(Printed Circuit Board)60及びドアPCB80とが、夫々USBによって接続されている。さらに、マザーボード40には、電源ユニット45が接続されている。
【0141】
本体PCB60及びドアPCB80には、メインCPU41に入力される入力信号を発生させる機器や装置と、メインCPU41から出力される制御信号により動作が制御される機器や装置とが接続されている。メインCPU41は、メインCPU41に入力された入力信号に基づいて、RAM43に記憶されたゲームプログラムを実行することにより、所定の演算処理を行ってその結果をRAM43に記憶したり、各機器や装置に対する制御処理として各機器や装置に制御信号を送信したりする。
【0142】
本体PCB60には、ランプ30、ホッパー66、コイン検出部67、グラフィックボード68、スピーカ29、タッチパネル69、紙幣識別器22、チケットプリンタ35、カードリーダ36、キースイッチ38S、データ表示機37、乱数発生器64が接続されている。ランプ30は、メインCPU41から出力される制御信号に基づいて、所定のパターンで点灯する。
【0143】
ホッパー66は、キャビネット11内に設置されていて、メインCPU41から出力される制御信号に基づいて、所定数のコインをコイン払出口19からコイントレイ18に払い出す。コイン検出部67は、コイン払出口19から所定枚数のコインが払い出されたことを検出した場合には、メインCPU41に対して入力信号を出力する。
【0144】
グラフィックボード68は、メインCPU41から出力される制御信号に基づいて、上側画像表示パネル33及びシンボル表示装置16における画像表示を制御する。上側画像表示パネル33及びシンボル表示装置16の各表示ブロック28には、スクロール又は停止するシンボルが表示される。シンボル表示装置16のクレジット数表示部400には、RAM43に記憶されているクレジット数が表示される。また、シンボル表示装置16のBET数表示部401には、ベットされたコインの枚数が表示される。また、シンボル表示装置16のペイアウト表示部402には、コインの払出数が表示される。グラフィックボード68は、メインCPU41から出力される制御信号に基づいて画像データを生成するVDP(Video Display Processor)や、VDPによって生成される画像データを一時的に記憶するビデオRAM等を備えている。尚、VDPによって画像データを生成する際に用いられる画像データは、メモリカード53から読み出されてRAM43に記憶されたゲームプログラム内に含まれている。
【0145】
紙幣識別器22は、紙幣の適否を識別すると共に正規の紙幣をキャビネット11内に受け入れる。紙幣識別器22は、正規の紙幣を受け入れたとき、その紙幣の額に基づいてメインCPU41に対して入力信号を出力する。メインCPU41は、該入力信号により伝達された紙幣の額に応じたクレジット数をRAM43に記憶する。
【0146】
チケットプリンタ35は、メインCPU41から出力される制御信号に基づいて、RAM43に記憶されたクレジット数、日時やスロットマシン10の識別番号等のデータがコード化されたバーコードをチケットに印刷し、バーコード付チケット39として出力する。カードリーダ36は、スマートカードからのデータを読み取ってメインCPU41へ送信したり、メインCPU41からの制御信号に基づいてスマートカードへのデータの書き込みを行ったりする。キースイッチ38Sは、キーパッド38に設けられていて、キーパッド38がプレーヤによって操作されたとき、所定の入力信号をメインCPU41へ出力する。データ表示器37は、メインCPU41から出力される制御信号に基づいて、カードリーダ36が読み取ったデータやプレーヤによってキーパッド38を介して入力されたデータを表示する。
【0147】
乱数発生器64は、所定のタイミングで乱数を発生させる。尚、乱数発生器64が発生させる乱数の範囲は、0〜65535である。
【0148】
ドアPCB80には、コントロールパネル20、リバータ21S、コインカウンタ21C及び冷陰極管81が接続されている。コントロールパネル20には、スタートボタン23に対応したスタートスイッチ23S、チェンジボタン24に対応したチェンジスイッチ24S、CASHOUTボタン25に対応したCASHOUTスイッチ25S、1−BETボタン26に対応した1−BETスイッチ26S、最大BETボタン27に対応した最大BETスイッチ27Sが設けられている。各スイッチ23S〜27Sは、対応するボタン23〜27がプレーヤによって操作されたとき、メインCPU41に対して入力信号を出力する。
【0149】
コインカウンタ21Cは、コイン受入口21の内部に設けられていて、プレーヤによってコイン受入口21に投入されたコインの適否を識別する。正規のコイン以外のものは、コイン払出口19から排出される。また、コインカウンタ21Cは、正規のコインを検出したときにメインCPU41に対して入力信号を出力する。
【0150】
リバータ21Sは、メインCPU41から出力される制御信号に基づいて動作するものであり、コインカウンタ21Cによって正規のコインとして認識されたコインを、スロットマシン10内に設置されたキャッシュボックス(図示せず)又はホッパー66に振り分ける。即ち、ホッパー66がコインで満たされている場合、正規のコインはリバータ21Sによってキャッシュボックスに振り分けられる。一方、ホッパー66がコインで満たされていない場合には、正規のコインはホッパー66に振り分けられる。冷陰極管81は、シンボル表示装置16と、上側表示パネル33との背面側に設置されるバックライトとして機能するものであり、メインCPU41から出力される制御信号に基づいて点燈する。
【0151】
(センターコントローラ200の電気構成)
図7は、センターコントローラ200の電気構成を示したブロック図である。センターコントローラ200の内部には、制御ユニットが設けられている。制御ユニットは、マザーボード240、ゲーミングボード250、電源ユニット245等の構成要素を備えている。
【0152】
ゲーミングボード250は、スロットマシン10(端末コントローラ100)のゲーミングボード50と同一構成である。即ち、ゲーミングボード250は、CPU251、ROM255及びブートROM252と、メモリカード253に対応したカードスロット253Sと、GAL254に対応したICソケット254Sとを備えている。
【0153】
マザーボード240は、スロットマシン10のマザーボード40と同一構成である。即ち、マザーボード240は、メインCPU241と、ROM242と、RAM243とを備えている。RAM243は、図15のゲーム端末管理テーブルや図16の共通ゲーム管理テーブル等の格納形態で各種のデータを記憶している。通信部244は、通信回線を介してスロットマシン10との間で通信を行うためのものである。
【0154】
グラフィックボード268は、スロットマシン10のグラフィックボード68と同一構成であるが、メインCPU241から出力される制御信号に基づいて、共用表示装置700における画像表示を制御するという点で異なる。
【0155】
(共用表示装置700)
共用表示装置700は、図1及び図23に示すように、液晶ディスプレイやプラズマディスプレイ等の表示装置本体700aと、支持台700bとを有している。支持台700bは、表示装置本体700aの背面に取り付けられており、表示装置本体700aを任意の角度で保持可能になっている。支持台700bは、ホール等の施設の天井面に固定可能にされている。
【0156】
表示装置本体700aは、経過画面とクラップスゲーム画面とを切り替え可能に表示する。経過画面は、クラップスゲーム開始条件が成立するまでの状態を表示する。具体的には、経過画面は、スタート領域701と走行領域702とゴール領域703とを有していると共に、移動体となるダイス画像704を表示している。スタート領域701は、クラップスゲームが終了した直後にダイス画像704が位置される。走行領域702は、ベースゲームに繰り返しに伴って、ダイス画像704がスタート領域701からゴール領域703に向かって移動される。ゴール領域703は、クラップスゲーム開始条件が成立したときにダイス画像704が位置される。これにより、経過画面は、ダイス画像704の位置に基づいてプレーヤにクラップスゲームの開始時期を予測させることを可能にしている。
【0157】
一方、クラップスゲーム画面は、クラップスゲーム開始条件が成立したときに、経過画面に代えて表示される。クラップスゲーム画面は、クラップスゲーム用のベットテーブル705全体を表示する。これにより、クラップスゲーム画面は、全プレーヤにクラップスゲームが開始されることを、表示装置本体700aの全画面を用いて報知することを可能にしている。
【0158】
(シンボル、コンビネーション等)
上記スロットマシン10の擬似リール151〜155に表示されるシンボル501は、複数のシンボル501によりシンボル列を形成している。各シンボル列を構成するシンボル501には、図8及び図9に示すように、0〜19以上の何れかのコード番号が付与される。各シンボル列は、『WILD』、『FEATURE』、『A』、『Q』、『J』、『K』、『BAT』、『HAMMER』、『SWORD』、『RHINOCEROS』、『BUFFALO』、及び『DEER』のシンボル501が組み合わされて構成されている。
【0159】
シンボル列の内の3個の連続したシンボル501は、図5に示すように、各擬似リール151〜155の表示領域の最上段、上段、下段、最下段のそれぞれに表示(配置)されることによって、表示窓150において5列4行のシンボルマトリクスを構成している。シンボルマトリクスを構成するシンボル501は、少なくともスタートボタン23が押下されてゲームが開始されると、スクロールを開始する。スクロールが開始されてから所定時間が経過すると、各シンボル501のスクロールが停止する(再配置)。
【0160】
また、各シンボル501について、各種のウィニングコンビネーションが予め定められている。尚、ウィニングコンビネーションは、賞を成立させることを意味する。ウィニングコンビネーションは、ペイラインL上で停止したシンボル501のコンビネーションがプレーヤにとって有利な状態になるコンビネーションのことである。有利な状態とは、ウィニングコンビネーションに応じたコインが払い出される状態、コインの払出数がクレジットに加算される状態、ボーナスゲームが開始される状態等のことである。
【0161】
本実施形態におけるウィニングコンビネーションは、『WILD』、『FEATURE』、『A』、『Q』、『J』、『K』、『BAT』、『HAMMER』、『SWORD』、『RHINOCEROS』、『BUFFALO』、及び『DEER』のうち少なくとも1種類のシンボル501が、有効化されたペイラインL上に、所定数以上で再配置された場合をいう。また、所定種類のシンボル501がスキャッタシンボルとして設定されている場合には、ペイラインLの有効及び無効に拘らずに、所定数以上で再配置された場合にウィニングコンビネーションとなる。
【0162】
具体的には、ペイラインL上に『FEATURE』のトリガーシンボル503bがウィニングコンビネーションの態様で停止したときにボーナストリガーとなり、遊技状態が通常ゲームからボーナスゲームに移行すると共に、ベット数に応じた払い出しが行われる。また、通常ゲームにおいて、ペイラインL上に『BAT』のシンボル501がウィニングコンビネーションの態様で停止した場合には、『BAT』の基本払い出し数にベット数を乗算した払い出し数のコイン(有価価値)の払い出しが行われる。
【0163】
(通常ゲーム用シンボルテーブル)
図8は、通常ゲームにおいて用いられる再配置の対象となるシンボル501を決定する際に用いられるテーブルである。通常ゲーム用シンボルテーブルは、各シンボル列における表示ブロック28の各シンボル501と、コードNo.とが対応付けられていると共に、0〜65535の範囲を20区分した数値値範囲が各コードNo.に対応付けられている。
【0164】
尚、区分の態様は、均等であってもよいし、不均等であってもよい。不均等の場合には、乱数値の範囲により当選する確率をシンボル501の種類により調整することが可能になる。また、特定シンボル503のトリガーシンボル503bに対応する『FEATURE』やワイルドシンボル503aに対応する『WILD』に対応した範囲が、他種類のシンボル501よりも狭い範囲に設定されていてもよい。この場合には、ゲームの状況に応じて、価値のある種類のシンボル501を当選し難くして、勝敗を容易に調整することができる。
【0165】
例えば、1列目において、無作為に選ばれた乱数値が“10000”であれば、この乱数値を含む乱数範囲に対応付けられたコードNo.3の『J』が、1列目の擬似リール151において再配置の対象とされる。また、例えば、4列目において、無作為に選ばれた乱数値が“40000”であれば、この乱数値を含む乱数範囲に対応付けられたコードNo.12の『FEATURE』が、4列目の擬似リール151において再配置の対象とされる。
【0166】
(ボーナスゲーム用シンボルテーブル)
図9は、ボーナスゲームにおいて用いられる再配置の対象となるシンボル501を決定する際に用いられるテーブルである。本ボーナスゲーム用シンボルテーブルは、通常ゲーム用シンボルテーブルと同様に、各シンボル列における表示ブロック28の各シンボル501と、コードNo.とが対応付けられていると共に、0〜65535の範囲を区分した数値範囲が各コードNo.に対応付けられている。尚、区分の態様は、通常ゲーム用シンボルテーブルと同一である。
【0167】
さらに、ボーナスゲーム用シンボルテーブルは、特定シンボル503が追加や置換されている。ここで、『置換』とは、新規のシンボルデータが既存のシンボルデータに上書きされることを意味する。追加や置換する個数やシンボル列は、無作為に選ばれてもよいし、予め決められていてもよい。本実施形態においては、図12のワイルドシンボル増加数決定テーブル及び図13のトリガーシンボル増加数決定テーブルにより増加数が無作為に選ばれている。尚、シンボルデータが置換された場合、停止表示されたシンボル501に置き換わって、上書き(置換)されたシンボルデータの画像が表示されてもよい。
【0168】
例えば、図9のボーナスゲーム用シンボルテーブルにおいては、各シンボル列(L1)〜(L5)に対して、均等に10個のワイルドシンボル503aが追加された状態を示している。この場合には、全てのシンボル列(L1)〜(L5)においてワイルドシンボル503aが無作為に選ばれ易い状態となる。
【0169】
(シンボル列決定テーブル)
図10は、特定シンボル503が追加や置換される対象となるシンボル列(L1)〜(L5)を決定する際に用いられるシンボル列決定テーブルを示す図である。シンボル列決定テーブルは、シンボル列No.と乱数値との対応関係を示している。シンボル列No.1は、表示ブロック28の1列目を、シンボル列No.2は、表示ブロック28の2列目を、シンボル列No.3は、表示ブロック28の3列目を、シンボル列No.4は、表示ブロック28の4列目を、シンボル列No.5は、表示ブロック28の5列目を示す。
【0170】
本実施形態では、取得した乱数値とシンボル列決定テーブルとに基づいて、シンボル列毎の特定シンボル503の増加数や置換数を決定する場合について説明するが、これに限定されるものではなく、シンボル列毎に特定シンボル503の増加数や置換数を予め定めておいてもよい。また、特定シンボル503の種類に応じて、増加数や置換数を定めておいてもよい。
【0171】
(コードNo.決定テーブル)
図11は、コードNo.決定テーブルを示す図である。コードNo.決定テーブルは、コードNo.と乱数値との対応関係を示している。例えば、第1のシンボル列No.(1列目)用の乱数値が40567、63535、65323である場合には、コードNo.として、12と、末尾と、末尾とが決定される。
【0172】
本実施形態では、取得した乱数値とコードNo.決定テーブルとに基づいて、各シンボル列に増加される特定シンボルのコードNo.をシンボル列毎に決定する場合について説明したが、本発明では、増加される特定シンボル503のコードNo.をシンボル列毎に予め定めておいてもよい。
【0173】
(ワイルドシンボル増加数決定テーブル)
図12は、ワイルドシンボル増加数決定テーブルを示す図である。ワイルドシンボル増加数決定テーブルは、ワイルドシンボル増加数と乱数値との対応関係を示している。ワイルドシンボル増加数は、“10”、“30”、“50”、“70”、“90”の5種類の数値を有している。例えば、乱数値が17235である場合には、ワイルドシンボル増加数として、“30”が選択される。尚、ワイルドシンボル増加数は、1以上の増加数の数値を複数種類で有していればよい。また、増加数は、単位ゲーム毎等の所定のタイミングで変更可能にされていてもよい。
【0174】
(トリガーシンボル増加数決定テーブル)
図13は、トリガーシンボル増加数決定テーブルを示す図である。トリガーシンボル増加数決定テーブルは、トリガーシンボル増加数と乱数値との対応関係を示している。トリガーシンボル増加数は、“2”、“4”、“6”、“8”、“10”の5種類の数値に設定されている。例えば、乱数値が17235である場合には、トリガーシンボル増加数として、“4”が選択される。尚、トリガーシンボル増加数は、1以上の増加数の数値を複数種類で有していればよい。また、テーブル内の増加数は、単位ゲーム毎等の所定のタイミングで変更可能にされていてもよい。
【0175】
(配当テーブル)
図14は、ウィニングコンビネーションに基づいて付与される配当を管理する配当テーブルである。この配当テーブルは、主制御基板71のROM242に記憶されており、配当の情報(配当倍率)が、ウィニングコンビネーションの種類に対応付けられている。例えば、3個の『A』が再配置されたウィニングコンビネーションに対応する配当倍率は、4倍である。従って、この場合には、ベット数に4が積算された配当がプレーヤに付与される。5個の『BUFFALO』が再配置されたウィニングコンビネーションに対応する配当倍率は100倍である。尚、本実施の形態では、通常ゲーム及びフリーゲームにおける配当倍率は同率に設定されるが、これに限定されるものではない。即ち、通常ゲーム及びフリーゲームにおける配当倍率が異なっていてもよい。
【0176】
以上の各テーブルのデータは、スロットマシン10の端末コントローラ100におけるROM42やRAM43に記憶されている。これにより、スロットマシン10は、センターコントローラ200から分離されることにより単体とされた場合でも、ベースゲームを実行可能になっている。
【0177】
(ゲーム端末管理テーブル)
図15は、センターコントローラ200において各スロットマシン10のベースゲームの状態を管理するゲーム端末管理テーブルである。この管理テーブルは、ゲーム端末欄とゲーム種類欄とゲーム状態欄と累積ベット数欄と累積ゲーム数欄とを有している。ゲーム端末欄は、各スロットマシン10に設定された固有の機台番号を格納している。例えば、6台のスロットマシン10が接続されている場合には、“001”〜“006”の機台番号が格納される。
【0178】
ゲーム種類欄は、各スロットマシン10が実行中のベースゲームの種類を機台番号に対応付けて格納している。ベースゲームの種類は、“通常ゲーム”や“ボーナスゲーム”等である。例えば、“001”の機台番号を有したスロットマシン10においては、ゲーム種類欄が“通常ゲーム”であるため、通常ゲームの単位ゲームを繰り返していることになる。
【0179】
ゲーム状態欄は、各スロットマシン10が実行中のベースゲームの状態、即ち、単位ゲームのゲーム状態を機台番号に対応付けて格納している。ゲーム状態は、“実行”及び“停止”である。例えば、“002”の機台番号を有したスロットマシン10においては、ゲーム種類が“通常ゲーム”及びゲーム状態が“停止”であるため、通常ゲームの単位ゲームの勝敗がついて次の単位ゲームが開始されるまでの状態となっている。また、“004”の機台番号を有したスロットマシン10においては、ゲーム種類が“ボーナスゲーム”及びゲーム状態が“実行”であるため、ボーナスゲームの単位ゲームが実行中の状態となっている。
【0180】
累積ベット数欄は、クラップスゲームが終了してスロットゲームが再開された時点を初期値とし、スロットゲームにおいてベットされたベット数の累積値を累積ベット数として格納している。累積ゲーム数欄は、クラップスゲームが終了してスロットゲームが再開された時点を初期値とし、通常ゲームの単位ゲームのゲーム数の累積値を累積ゲーム数として格納している。これらの各スロットマシン10における累積ベット数及び累積ゲーム数は、全てのスロットマシン10における累積ベット数及び累積ゲーム数がそれぞれ加算されることによって、共通ゲーム可能条件の判定値となる総累積ベット数及び総累積ゲーム数の算出に用いられる。
【0181】
(共通ゲーム管理テーブル)
図16は、センターコントローラ200において各スロットマシン10の共通ゲームの状態を管理する共通ゲーム管理テーブルである。この管理テーブルは、ゲーム端末欄とベット数欄と配当倍率欄とシューター欄とを有している。ゲーム端末欄は、各スロットマシン10に設定された固有の機台番号を格納している。ベット数欄は、共通ゲームにおいてベットされたコインの枚数を格納している。配当倍率欄は、各スロットマシン10における配当倍率を格納している。各スロットマシン10が共通ゲームに勝利した場合には、ベット数に配当倍率が積算されることによって、配当枚数が決定される。シューター欄は、各スロットマシン10がシューターとして選定されたことを示す“1”と、シューターでないことを示す“0”とを格納する。図16においては、“002”の機台番号を有したスロットマシン10がシューターに選定されている。
【0182】
(表示状態)
上記のスロットマシン10の動作過程におけるシンボル表示装置16の表示状態の一例を具体的に説明する。
【0183】
(スロットゲーム:通常ゲーム画面)
図17は、シンボル表示装置16における通常ゲームの表示画面である通常ゲーム画面の一例を示している。
【0184】
具体的に説明すると、通常ゲーム画面は、中央部に配置され、5列の擬似リール151〜155を有した表示窓150と、表示窓150を中心として左右対称に配置されたペイライン発生部65L・65Rとを有している。尚、図17の通常ゲーム画面においては、1列目〜3列目の擬似リール151・152・153が停止された状態である一方、4列目及び5列目の擬似リール154・155が回転中である。
【0185】
表示窓150の上方には、クレジット数表示部400とBET数表示部401とワイルドシンボル数表示部415とトリガーシンボル数表示部416とペイアウト表示部402とが配置されている。これらの各部400・401・415・416・402は、プレーヤから見て左端から右端にかけて順に配置されている。
【0186】
クレジット数表示部400は、クレジット数を表示する。BET数表示部401は、今回の単位ゲームにおけるベット数を表示する。ワイルドシンボル数表示部415は、今回の単位ゲームにおけるワイルドシンボル503aの個数を表示する。これにより、通常ゲームにおいては、5個のワイルドシンボル503aが存在することを、予めプレーヤに報知することができる。トリガーシンボル数表示部416は、今回の単位ゲームにおけるトリガーシンボル503bの個数を表示する。これにより、通常ゲームにおいては、5個のトリガーシンボル503bが存在することを、予めプレーヤに報知することができる。ペイアウト表示部402は、ウィニングコンビネーションとなったときのコインの払出数を表示する。
【0187】
一方、表示窓150の下方には、ヘルプボタン410とペイテーブルボタン411とベット単位表示部412とストック表示部413とフリーゲーム数表示部414とが配置されている。これらの各部410・411・412・413・414は、プレーヤから見て左端から右端にかけて順に配置されている。
【0188】
ヘルプボタン410は、プレーヤの押圧操作によりヘルプモードを実行可能にしている。ヘルプモードは、プレーヤに対してゲームに関係する疑問を解消するための情報を提供するモードである。ペイテーブルボタン411は、プレーヤの押圧操作により配当内容を表示する配当表示モードを実行可能にしている。配当表示モードは、プレーヤに対してウィニングコンビネーションと配当倍率との関係を示す説明画面を表示するモードである。
【0189】
ベット単位表示部412は、現時点におけるベット単位(支払い単位)を表示する。これにより、ベット単位表示部412は、プレーヤに対して例えば1セント単位でゲームに参加できることを認識可能にしている。
【0190】
ストック表示部413は、ボーナスゲームの繰り越し数を表示する。ここで、『繰り越し数』とは、ボーナスゲームが終了したときに、引き続いてボーナスゲームを実行可能な残りの回数を意味する。即ち、ストック表示部413に『3』と表示されていれば、現在のボーナスゲームが終了した後に、3回連続してボーナスゲームを繰り返すことが可能になる。尚、通常ゲームにおいては、“0”が表示される。
【0191】
フリーゲーム数表示部414は、ボーナスゲームの繰返し数と総数とを表示する。即ち、フリーゲーム数表示部414に『0 OF 0』と表示されていれば、フリーゲームの総数が0回、即ち、ボーナスゲームでないことを示す。また、『5 OF 8』と表示されていれば、フリーゲームの総数が8回のボーナスゲームにおいて、5回目のフリーゲームであることを示す。
【0192】
(通常ゲームにおけるボーナス当選画面)
図18は、ボーナス当選してから一定期間内の状態を示している。具体的には、3個のトリガーシンボル503bが再配置されることによって、ボーナス当選した後の状態を示している。尚、トリガーシンボル503bは、ボーナス当選に関係するシンボルであることを明確にプレーヤに認識させることができるように、『FEATURE』と判読可能な文字を有することが好ましい。
【0193】
本画面において、ボーナス当選した旨をシンボル画像と『FEATURE IN』の文字画像とで報知するボーナス当選画面420がポップアップ表示される。そして、ボーナス当選画面420の表示と同時や直後に、フリーゲーム数表示部414の総数が“0”から“7”に切り替えられる。これにより、プレーヤは、ボーナス当選し、7回のフリーゲームからなるボーナスゲームに移行されることを認識することが可能になる。
【0194】
(スロットゲーム:ボーナスゲーム画面)
図19は、シンボル表示装置16におけるボーナスゲームの表示画面であるボーナスゲーム画面の一例を示している。
【0195】
具体的に説明すると、フリーゲーム数表示部414においてフリーゲームの総数が表示されると共に、現在のゲーム数が表示される。例えば、7回のフリーゲームの内の1回目のフリーゲームが実行されていることが表示される。その他の動作は、通常ゲームと同じである。
【0196】
(クラップスゲーム画面:カムアウトロール画面)
図20及び図21は、クラップスゲームにおけるカムアウトロールの表示画面である。これらのカムアウトロール画面は、クラップスゲームを実行する場合に、図17等のスロットゲームの画面に代えてシンボル表示装置16において表示される。
【0197】
具体的に説明すると、図20のカムアウトロール画面は、シューターに選定されたときのシンボル表示装置16における画面である。カムアウトロール画面は、クラップスゲーム用のベットテーブル901の表示領域と、ベットテーブル901の下側に配置されたロールボタン902の表示領域とを有している。尚、シューターに選定された場合には、図1に示すように、上側画像表示パネル33においてダイス画像801・801が表示される。
【0198】
ベットテーブル901は、タッチパネル69の押圧操作により追加のベットを可能にしている。ロールボタン902は、現在のクラップスゲームの状態を報知するための『Come out roll』の文字がボタン面に表示されている。ロールボタン902は、タッチパネル69の押圧操作(ロール操作)によりダイス画像905のロールを可能にしている。ダイス画像905は、ロール操作されたときに、ベットテーブル901上に出現し、クラップスゲームの勝敗が決定するまで回転した状態でムービー表示される。
【0199】
また、カムアウトロール画面は、吹き出し画像909の表示領域を有している。吹き出し画像909内には、『Roll Please』の文字が表示されている。吹き出し画像909は、シューターに選定された場合にだけ出現する。吹き出し画像909は、プレーヤに対して自己がシューターに選定されたことを報知すると共に、プレーヤに対してロールを促す機能を有している。さらに、シューター画面は、コイン画像903の表示領域をロールボタン902の側方に有している。コイン画像903は、ベット数に応じて増減可能にされている。尚、コイン画像903の表示数とベット数との関係は、1個の表示に対して1ベットであってもよいし、1個の表示に対してN(自然数)ベットであってもよい。
【0200】
一方、図21のカムアウトロール画面は、カムアウトロール期間において、追加のベットを行う場合の画面である。ロールボタン902は、追加のベットが可能な期間において表示色や輝度、形状、サイズ等の表示態様が変更される。これにより、ロールボタン902は、プレーヤに追加のベットが可能であることを報知する。尚、クラップスゲームが開始された直後においては、ベット数の初期値として1枚のコイン画像903が表示される。コイン画像903の表示数は、ベットテーブル901のパスラインをプレーヤが所定回数のタップ操作を行う度に増加される。
【0201】
(クラップスゲーム画面:ポイントロール画面)
図22は、クラップスゲームにおけるポイントロールの表示画面である。これらのポイントロール画面は、クラップスゲームの勝敗が付かなかった場合に、図20等のカムアウトロール画面に代えてシンボル表示装置16において表示される。ポイントロール画面は、カムアウトロール用のロールボタン902がポイントロール用のロールボタン904に置き換えられた点を除いて同一の表示態様及び機能を有している。
【0202】
具体的に説明すると、図22のポイントロール画面は、カムアウトロール画面と同様に、ベットテーブル901の表示領域と、ベットテーブル901の下側に配置されたロールボタン904の表示領域とを有している。ロールボタン904は、現在のクラップスゲームの状態を報知するための『Point roll』の文字がボタン面に表示されている。ロールボタン904は、図20のカムアウトロール画面と同様に、タッチパネル69の押圧操作(ロール操作)によりダイス画像905のロールを可能にしている。また、ロールボタン904は、プレーヤに追加のベットが可能であることを報知するため、追加のベットが可能な期間において表示色や輝度、形状、サイズ等の表示態様が変更される。
【0203】
(スロットマシン10の処理動作:通常ゲーム実行処理)
上記の構成において、スロットマシン10の動作について、図27〜図29に基づいて説明する。図27における通常ゲーム実行処理は、スロットマシン10のメインCPU41により実行される。尚、スロットマシン10は予め起動されている。
【0204】
図27に示すように、メインCPU41は、コインがベットされたか否かを判定する(S10)。この処理において、メインCPU41は、1−BETボタン26が操作された際に1−BETスイッチ26Sから出力される入力信号、又は、最大BETボタン27が操作された際に最大BETスイッチ27Sから出力される入力信号を受信したか否かを判定する。コインがベットされていないと判定した場合、S10に処理を戻す。
【0205】
一方、S10において、コインがベットされたと判定した場合、メインCPU41は、ベットされたコインの枚数に応じて、RAM43に記憶されたクレジット数を減算する処理を行う(S11)。尚、ベットされるコインの枚数がRAM43に記憶されたクレジット数より多い場合には、RAM43に記憶されたクレジット数を減算する処理を行わずに、S10に処理を戻す。また、ベットされるコインの枚数が、1回の遊技にベットすることが可能な上限値(本実施形態では500枚)を超える場合には、RAM43に記憶されたクレジット数を減算する処理を行わずに、S12に処理を進める。
【0206】
次に、メインCPU41は、スタートボタン23がONされたか否かを判定する(S12)。この処理に置いて、メインCPU41は、スタートボタン23が押下された際にスタートスイッチ23S1から出力される入力信号を受信したか否かを判定する。スタートボタン23がONされていないと判定した場合、S10に処理を戻す。尚、スタートボタン23がONされなかった場合(例えば、スタートボタン23がONされずに遊技を終了する旨の指示が入力された場合)には、メインCPU41は、S11における減算結果をキャンセルする。
【0207】
一方、S12において、スタートボタン23がONされたと判定した場合、メインCPU41は、端末側ゲーム情報をセンターコントローラ200に送信する(S13)。ここで、端末側ゲーム情報は、送信元のスロットマシン10の機台番号と、ベット数と、現在のゲーム種類を示す通常ゲームとを含む。尚、ベット数の一部は、ベースゲームの実行毎に蓄積されることによって、クラップスゲームの原資とされる。
【0208】
この後、メインCPU41は、通常ゲーム用シンボル決定処理を実行する(S14)。通常ゲーム用シンボル決定処理では、メインCPU41は、RAM43に記憶されたシンボル決定プログラムを実行することにより、シンボルの停止時におけるコードNo.を決定する。具体的には、乱数値を取得し、取得した乱数値と、図8の通常ゲーム用シンボルテーブルとに基づいて、表示ブロック28の各シンボル列の停止時におけるコードNo.を決定する。
【0209】
図8に示すように、通常ゲーム用シンボルテーブルには、14個のワイルドシンボル(特定シンボルともいう)が存在する。ワイルドシンボルは、他のシンボルに代用することが可能なシンボルである。
【0210】
次に、S15において、メインCPU41は、スクロール表示制御処理を行う。図17に示すように、この処理は、シンボルのスクロールを開始した後、S14において決定されたシンボルで再配置されるように、表示制御する処理である。
【0211】
次に、メインCPU41は、賞が成立したか否かを判定する(S16)。S16の処理において、メインCPU41は、S15により再配置されたシンボルについて、ペイラインL毎に、ペイラインL上に再配置された個数をシンボルの種類毎にカウントする。そして、カウントされた個数が2以上であるか否かを判定する。
【0212】
賞が成立したと判定した場合、メインCPU41は、コインの払出に係る処理を行う(S17)。この処理において、メインCPU41は、RAM43に記憶されているオッズデータを参照し、ペイラインL上に再配置されたシンボルの個数に基づいて、配当倍率を決定する。オッズデータは、ペイラインL上に再配置されたシンボルの個数と、配当倍率との対応関係を示すデータである(図14参照)。尚、入賞が成立したペイラインL上に「WILD」が1個表示される毎に、配当は2倍となる。即ち、入賞が成立したペイラインL上に「WILD」が3個表示されている場合には、配当は、8倍となる。
【0213】
本実施形態では、少なくとも1種類のシンボルが、ペイラインL上に、2個以上再配置された場合に、賞が成立したと判定する場合について説明するが、本発明では、ペイラインを設けずに、表示ブロック28において再配置されるシンボルのうち少なくとも1種類のシンボルが、2個以上再配置された場合に、賞が成立したと判定することとしてもよい。
【0214】
S16において賞が成立していないと判定した場合、又は、S17の処理を実行した後、メインCPU41は、トリガーシンボル503bが3個以上再配置されたか否かを判定する(S18)。この処理では、ペイラインLを考慮せず、表示ブロック28内にトリガーシンボル503bが3個以上再配置されたか否かを判定する。S18において、図17に示すように、トリガーシンボル503bが3個以上再配置されたと判定した場合、メインCPU41は、現在のゲーム種類をボーナスゲームとした端末側ゲーム情報をセンターコントローラ200に送信した後(S19)、ボーナスゲーム実行処理を実行する(S20)。ボーナスゲーム実行処理では、ワイルドシンボルの数が増加したフリーゲームが実行される。ボーナスゲーム実行処理については、後に詳述する。
【0215】
S18において、トリガーシンボル503bが3個以上再配置されていないと判定した場合、又は、S20の処理を実行した後、メインCPU41は、所定のレスキュー実行条件が成立していれば、プレーヤを救済するため、レスキュー処理を実行する(S21)。
【0216】
S21の処理を実行した後、メインCPU41は、全スロットマシン10において同時に共通ゲームを開始させるための情報としてゲーム終了情報を送信する(S22)。この後、図29の端末側共通ゲーム処理を実行した後(S23)、本サブルーチンを終了する。これにより、例えば、図1に示すように、全てのスロットマシン10において通常ゲームが実行されている場合において、通常ゲームの単位ゲームが終了したタイミングで、全てのスロットマシン10が共通ゲームを開始することになる。
【0217】
続いて、図28を用いて、ボーナスゲーム実行処理について説明する。
図28は、ボーナスゲーム実行処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
ボーナスゲームでは、プレーヤは、コインをベットすることなく遊技を行うことができる。
先ず、メインCPU41は、RAM43のフリーゲーム回数記憶領域において、フリーゲームの残り回数Tを、T=F↓1↓(=特定回数=7)にセットする(S30)。
また、メインCPU41は、シンボル表示装置16に、図18に示すように、ボーナス当選画面420をポップアップ表示させる。
【0218】
次に、メインCPU41は、ワイルドシンボル増加数決定処理を実行する(S31)。具体的には、トリガーシンボル503bが3個以上再配置されると、先ず、乱数値が取得される。そして、この乱数値とワイルドシンボル増加数決定テーブルとに基づいて、ワイルドシンボル増加総数が決定される。この後、ワイルドシンボル数が段階的に増加されたり、一括して増加される。
【0219】
また、メインCPU41は、ボーナスゲーム用シンボルテーブル更新処理を実行する(S32)。ボーナスゲーム用シンボルテーブル更新処理では、メインCPU41は、ワイルドシンボル増加数決定処理により決定されたワイルドシンボルの増加数に基づいて、ボーナスゲーム用シンボルテーブルを更新する。
【0220】
次に、メインCPU41は、ボーナスゲーム用シンボル決定処理を実行する(S33)。
ボーナスゲーム用シンボル決定処理では、メインCPU41は、RAM43に記憶されたシンボル決定プログラムを実行することにより、シンボルの停止時におけるコードNo.を決定する。具体的には、乱数値を取得し、取得した欄数値と、ボーナスゲーム用シンボルテーブルとに基づいて、表示ブロック28の各シンボル列のシンボルの停止時におけるコードNo.を決定する。
【0221】
次に、S34において、メインCPU41は、図19に示すように、スクロール表示制御処理を行う。この処理は、シンボルのスクロールを開始した後、S33において決定されたシンボルで再配置されるように、表示制御する処理である。
【0222】
次に、メインCPU41は、賞が成立したか否かを判定する(S35)。
本実施形態における賞の成立とは、上述したように、少なくとも1種類のシンボルが、ペイラインL上に、2個以上再配置された場合をいう。ワイルドシンボルである「WILD」は、他のシンボルに代用することが可能なシンボルである。ボーナスゲームでは、ワイルドシンボルの数が通常ゲームに比べて増加しているため、通常ゲームよりも賞が成立しやすくなっている。
【0223】
S35の処理において、メインCPU41は、S34により再配置されたシンボルについて、ペイラインL毎に、ペイラインL上に再配置された個数をシンボルの種類毎にカウントする。そして、カウントされた個数が2以上であるか否かを判定する。
【0224】
賞が成立したと判定した場合、メインCPU41は、コインの払出に係る処理を行う(S36)。
【0225】
S35の処理において賞が成立していないと判定した場合、又は、S36の処理を実行した後、メインCPU41は、トリガーシンボル503bが3個以上再配置されたか否かを判定する(S37)。この処理では、ペイラインLを考慮せず、表示ブロック28内にトリガーシンボル503bが3個以上再配置されたか否かを判定する。
S38において、トリガーシンボル503bが3個以上再配置されたと判定した場合、メインCPU41は、トリガーシンボル増加数決定処理を実行し、ボーナスゲームのストック数(繰り越し数)を“1”加算すると共に、ストック表示部413に表示する。
【0226】
この後、通常ゲームの場合と同様に、メインCPU41は、全スロットマシン10において同時に共通ゲームを開始させるための情報としてゲーム終了情報を送信する(S39)。そして、図29の端末側共通ゲーム処理を実行する(S40)。これにより、ボーナスゲームの単位ゲームが終了したタイミングで、ボーナスゲームを実行途中の全てのスロットマシン10が共通ゲームを開始することになる。例えば、図24に示すように、通常ゲームを実行中のスロットマシン10と、ボーナスゲームを実行中のスロットマシン10とが混在している場合において、通常ゲームの単位ゲームとボーナスゲームの単位ゲームとが終了したタイミングで、全てのスロットマシン10が共通ゲームを開始することになる。
【0227】
次に、メインCPU41は、RAM43のフリーゲーム回数記憶領域に記憶されている残り回数データに基づいて、残り回数(T)が“0”であるか否かを判定する(S41)。残り回数(T)が“0”ではないと判定した場合、メインCPU41は、処理をS34に戻す。一方、残り回数(T)が“0”であると判定した場合、ボーナスゲームの繰り越し数が“0”であることを条件として、メインCPU41は、本ルーチンを終了する。尚、ボーナスゲームの繰り越し数が“0”でなければ、繰り越し数が“0”になるまで、次のボーナスゲームが実行される。
【0228】
(スロットマシン10の処理動作:端末側共通ゲーム処理)
上記の通常ゲーム実行処理やボーナスゲーム実行処理において、端末側ゲーム処理が実行されると、図29に示すように、先ず、センターコントローラ200からの共通ゲーム可能情報に基づいて、共通ゲーム可能状態であるか否かが判定される(S51)。共通ゲーム可能状態でなければ(S51,NO)、本ルーチンが終了され、通常ゲームやボーナスゲームの状態が継続される。
【0229】
一方、共通ゲーム可能状態である場合には(S51,YES)、図1や図24に示すように、通常ゲームやボーナスゲームのスロットゲームの画面から共通ゲームの画面、即ち、クラップスゲームのカムアウトロール画面に切り替えられる(S52)。この後、センターコントローラ200からの共通ゲーム開始情報に基づいて、共通ゲームを開始するか否かが判定される(S53)。共通ゲームを開始しない場合には(S53,NO)、S52が再実行されることによって、カムアウトロール画面を表示しながら待機状態となる。
【0230】
共通ゲームを開始する場合には(S53,YES)、続いて、ベット処理が実行される(S54)。ベット処理においては、図21に示すように、カムアウトロール期間において、ロールボタン902が赤色で表示されることによって、プレーヤに対して追加のベットが可能であることが報知される。そして、カムアウトロール期間から一定時間が経過すると、ロールボタン902が点滅される。この後、カムアウトロール期間の終了が近づくのに従って、ロールボタン902の点滅間隔が短くなり、カムアウトロール期間の満了時に、ロールボタン902が赤色表示から青色表示に切り替えられる。これにより、プレーヤは、ロールボタン902の表示色を目視することによって、追加のベットが可能であることを認識することが可能であると共に、表示色の点滅状態によりカムアウトロール期間の終了が近いことを認識することができる。
【0231】
カムアウトロール期間において、“PASS LINE”がプレーヤによりタップ操作された場合には、タップ回数に応じた個数のベットが行われると共に、所定のベット数毎にコイン画像903が追加される。これにより、プレーヤは、追加のベットを行ったことをコイン画像903の追加状態を目視することにより認識することができる。尚、図21においては、1ベットの追加を行う毎に、一つのコイン画像903が追加される。
【0232】
次に、センターコントローラ200からのシューター情報に基づいて、自己がシューターとして選定されたか否かが判定される(S55)。シュータとして選定されていない場合には(S55,NO)、続いて、センターコントローラ200からのロール開始情報に基づいて、ロールが実行されたか否かが判定される(S58)。ロールが実行されなければ(S58,NO)、S58の実行が繰り返されることにより待機状態とされる。ロールが実行された場合には(S58,YES)、ロール実行画像が表示される(S59)。具体的には、シンボル表示装置16において、ダイス画像905が出現し、ダイス画像905の転がっている様子がムービー表示される。
【0233】
一方、シュータとして選定された場合には(S55,YES)、図20に示すように、吹き出し画像909が出現する。これにより、プレーヤは、吹き出し画像909を目視することにより自己がシューターに選定されたことを認識する。そして、プレーヤがロールボタン902を押圧操作すると、ロール実行の処理が行われ、ロール開始情報がセンターコントローラ200に送信される(S57)。この後、シンボル表示装置16において、ダイス画像905が出現し、ダイス画像905の転がっている様子がムービー表示される(S59)。尚、ムービー表示は、クラップスゲームの勝敗が決定するまで継続される。
【0234】
次に、センターコントローラ200からの勝敗情報に基づいて、クラップスゲームに引き分けたか否かが判定される(S60)。引き分けた場合には(S60,YES)、図22に示すように、次のクラップスゲームとしてポイントロール画面が表示される(S61)。そして、S54が再実行され、図26に示すように、クラップスゲームのポイントロールにおける追加のベット等が可能な状態にされる。
【0235】
一方、クラップスゲームに引き分けていない場合には(S60,NO)、続いて、クラップスゲームに勝利したか否かが判定される(S62)。勝利してない場合には(S63,NO)、クラップスゲームに負けたと判定され、クラップスゲームに移行する直前の通常ゲームやボーナスゲームのスロットゲーム画面に復帰された後(S64)、本ルーチンが終了される。一方、勝利した場合には(S62,YES)、センターコントローラ200からの払出情報に基づいて、ベット数に所定の倍率が乗算された枚数を払い出す払出処理が行われた後(S63)、本ルーチンが終了される。
【0236】
(センターコントローラ200の処理動作:センター側共通ゲーム処理)
図30に示すように、センターコントローラ200は、各スロットマシン10との間でデータ通信を行いながら、センター側共通ゲーム処理を実行している。具体的には、先ず、各スロットマシン10からの端末側ゲーム情報を受信したか否かが判定される(S71)。端末側ゲーム情報を受信していない場合には(S71,NO)、本ルーチンが終了される。一方、端末側ゲーム情報を受信した場合には(S71,YES)、端末側ゲーム情報に含まれているゲーム種類やゲーム数、機台番号、ベット数等の各種の情報が取り出され、図15のゲーム端末管理テーブルが更新される(S72)。尚、ベースゲームのベット数毎等にベットの一部が蓄積され、クラップスゲームにおける配当のための原資とされる。
【0237】
この後、全てのスロットマシン10において実行された通常ゲームのゲーム数の合計値である総累積ゲーム数と、全てのスロットマシン10においてベットされたベット数の合計値である総累積ベット数とが算出される(S73)。そして、総累積ゲーム数及び総累積ベット数の少なくとも一方を用いて、共用表示装置700の経過画面が更新される(S74)。具体的には、図1及び図23に示すように、総累積ゲーム数や総累積ベット数に対応付けられた走行領域702の位置が決定され、この位置にダイス画像704が表示される。これにより、スロットゲームが進行するのに従って、ダイス画像704がスタート領域701からゴール領域703に向かって走行領域702を移動しているように表示される。プレーヤは、走行領域702に表示されたダイス画像704の位置を目視すれば、共通ゲームとなるクラップスゲームの開示時期を予測することができる。
【0238】
次に、総累積ゲーム数や総累積ベット数の少なくとも一方を用いて共通ゲーム可能条件が成立したか否かが判定される(S75)。即ち、総累積ゲーム数又は総累積ベット数が所定値と比較されたり、総累積ゲーム数と総累積ベット数との合計値が所定値と比較されることによって、共通ゲーム可能条件が成立したか否かが判定される(S75)。共通ゲーム可能条件が成立しない場合には(S75,NO)、本ルーチンが終了され、S71から再実行される。
【0239】
共通ゲーム可能条件が成立した場合には(S75,YES)、図23に示すように、経過画面から共通ゲーム画面に切り替えられる(S76)。そして、共通ゲーム可能条件が成立したことを示す共通ゲーム可能情報が各スロットマシン10に送信される(S77)。
【0240】
次に、図15のゲーム端末管理テーブルが参照され、各スロットマシン10にける通常ゲームやボーナスゲームの単位ゲームのゲーム状態が取得される。そして、全てのゲーム状態が『停止』であるか否か、即ち、共通ゲーム開始条件が成立したか否かが判定される(S78)。共通ゲーム開始条件が成立していない場合には(S78,NO)、本ルーチンが終了され、S71から再実行される。
【0241】
共通ゲーム開始条件が成立した場合には(S78,YES)、共通ゲーム開始条件の成立を示す共通ゲーム開始情報が全てのスロットマシン10に送信される(S79)。この後、各スロットマシン10からのベット情報に基づいて、クラップスゲームである共通ゲームのベット数が更新される。即ち、図16の共通ゲーム管理テーブルのベット数欄が更新される(S80)。端末側ゲーム情報の送信元のスロットマシン10がシューターに選定され、選定された特定のスロットマシン10に対してシューター情報が送信される(S81)。
【0242】
次に、特定のスロットマシン10からのロール開始情報が受信されたタイミングで、共通ゲーム勝敗処理が実行される(S82)。具体的には、先ず、ロールされたことを示すロール開始情報が全てのスロットマシン10に送信される。そして、共通ゲームであるクラップスゲームに対して、勝利、負け、引き分けの3種類の勝敗態様の中から一つの勝敗態様が無作為に選択される。尚、勝敗態様の無作為の選択は、選択される確率が種類に応じて異なるようにされていてもよい。例えば、引き分けの勝敗態様が他の勝敗態様よりも大きな確率で選択されるようにされていてもよい。勝敗態様が選択されると、選択された勝敗態様を示す勝敗情報が全てのスロットマシン10に送信される。
【0243】
この後、共通ゲーム勝敗処理において選択された勝敗態様が、引き分けであるか否かが判定される(S83)。引き分けである場合には(S83,YES)、次のシューターの選定が行われる(S84)。シューターの選定方法は、全てのスロットマシン10から無作為に選択される方法であっても良いし、スロットゲームにおけるベット数やゲーム数の合計値が大きなスロットマシン10から順番に選定されてもよいし、スロットマシン10の配置順序や機台番号の順番で選定されてもよい。
【0244】
一方、勝敗態様が引き分けでない場合には(S83,NO)、続いて、プレーヤの勝利であるか否かが判定される(S85)。プレーヤの勝利である場合には(S85,YES)、各スロットマシン10における払出数が算出されると共に、払出数を示す払出情報が各スロットマシン10に送信された後(S86)、S87が実行される。一方、プレーヤの負けである場合には(S85,NO)、即座にS87が実行される。即ち、クラップスゲーム画面が初期状態の経過画面に切り替えられる(S87)。この後、図15のゲーム端末管理テーブルがリセット処理され(S88)、本ルーチンが終了される。
【0245】
以上の実施形態においては、図2のサイドベット部651の機能として、共通ゲームの勝敗が付かなかった場合、ディスプレイ部614のタッチパネルによる賭け増しを可能にする機能を例示しているが、この機能に加えて、又はこの機能に置き換えて下記の機能を備えていてもよい。
【0246】
即ち、図2のサイドベット部651は、、共通ゲームの勝敗が付かなかった場合、ディスプレイ部614のタッチパネルによる賭け増しを可能にする機能を例示しているが、これに限定されるものではない。即ち、シューターの勝敗にベットする機能と、クラップスゲームの終了となる勝敗を判定し、シューターが勝利した場合、勝利に応じた配当を付与することに加えて、シューターの勝利にベットしていれば、このベットに応じた配当を付与する機能を備えていてもよい。さらに、図2のサイドベット部651は、、シューターが負けた場合、シューターの勝利にベットしていれば、このベットに応じた配当を付与する機能を備えていてもよい。
【0247】
詳細に説明すると、ゲーミングマシン300は、外部からの入力が可能なインプットデバイスと、以下のステップ(e1)〜(e4)の処理を実行するようにプログラムされた端末コントローラとを有する複数のゲーム端末であるスロットマシン10と、スロットマシン10に対して通信可能に接続され、以下のステップ(f1)〜(f5)の処理を実行するようにプログラムされたセンターコントローラ200とを有している。
【0248】
ステップ(e1)は、インプットデバイスのスタート操作の入力によりベースゲームを実行する処理である。ステップ(e2)は、センターコントローラ200からのゲーム開始指令によりクラップスゲームを実行する処理である。ステップ(e3)は、センターコントローラ200のシューターの勝敗にベットする処理である。ステップ(e4)は、センターコントローラ200からのゲーム結果情報に基づいて、クラップスゲームの終了となる勝敗を判定し、勝敗が付かなかった場合、クラップスゲームを再実行し、勝利した場合、勝利に応じた配当を付与することに加えて、シューターの勝利にベットしていれば、このベットに応じた配当を付与する処理である。
【0249】
即ち、図31に示すように、スロットマシン10は、ベースゲーム処理を実行し(A1)、センターコントローラ200からのゲーム開始指令によりクラップスゲームを開始し(A2)、シューターの勝敗のベットを受け付ける(C3)。そして、クラップスゲームに引き分けたか否かを判定し(A4)、引き分けであれば(A4,YES)、A4を再実行し、引き分けでなければ(A4,NO)、続いて、クラップスゲームにシューターが勝利したか否かを判定する(A5)。シューターが負ければ(A5,YES)、A1から再実行し、シューターが勝利すれば(A5,YES)、シューターの勝敗のベットを加味して配当を付与する(C2)。尚、フローチャートにおけるステップ(A1)、(A2)、(A4)、(A5)は、図2のフローチャートと同じ機能である。
【0250】
図29の端末側共通ゲーム処理のフローチャートの各ステップを用いてより具体的に説明すると、図32のフローチャートで実現することができる。即ち、スロットマシン10は、図32に示すように、S54におけるベット処理において、追加ベットとシューターの勝敗にベットするシューター勝敗ベットとが可能である。シューター勝敗ベットにベットした場合には、図33に示すように、コイン画像903が並列配置されると共に、図示しない領域に、シューターの勝敗の何れにベットしたかが表示される。この後、S63の払出処理において、追加ベット及びシューター勝敗ベットに応じた配当が付与される。
【0251】
一方、センターコントローラ200で実行されるステップ(f1)は、各スロットマシン10におけるベースゲームの実行状態に基づいてクラップスゲーム開始条件が成立したか否かを判定する処理である。ステップ(f2)は、クラップスゲーム開始条件が成立した場合、全てのスロットマシン10に対して同時に前記ゲーム開始指令を出力する処理である。ステップ(f4)は、クラップスゲームの勝敗を決定し、ゲーム結果情報として全てのスロットマシン10に出力する処理である。ステップ(f5)は、クラップスゲームの勝敗が付かなかった場合、ステップ(f4)の処理を実行する処理である。
【0252】
即ち、図31に示すように、センターコントローラ200は、スロットマシン10からの実行状態情報に基づいてベースゲームの実行状態の取得を行い(B1)、クラップスゲーム開始条件が成立したか否かを判定する(B2)。クラップスゲーム開始条件が成立しなければ(B1,NO)、B2を再実行する。一方、クラップスゲーム開始条件が成立すれば(B1,YES)、全スロットマシン10にゲーム開始指令を出力したの後(B3)、クラップスゲームの勝敗を決定する(B6)。そして、引き分けであるか否かを判定し(B7)、引き分けでなければ(B7,YES)、B2を再実行し、引き分けであれば、B6を再実行する。尚、フローチャートにおけるステップ(B1)、(B2)、(B3)、(B6)、(B7)は、図2のフローチャートと同じ機能である。
【0253】
これにより、ゲーミングマシンは、シューターが勝利した場合、勝利に応じた配当を付与することに加えて、シューターの勝利にベットしていれば、このベットに応じた配当が付与されることから、シューターの勝敗のベットによって更にプレーヤ毎に加算された配当が得られる場合がある。
【0254】
また、本実施形態においては、クラップスゲーム等の共通ゲームに勝利した場合、ベット数に基づいた倍率でコインの払い出しが行われる場合について説明しているが、これに限定されるものではなく、ベースゲームのベット数毎等にベットの一部が蓄積された貯留コインを、共通ゲームのベット数に対応した分配率で配当するようになっていてもよい。
【0255】
尚、本実施形態では、ペイラインLの数が25個である場合について説明したが、本発明では、ペイラインの数は、特に限定されず、例えば、30個であってもよい。
【0256】
本実施形態では、ボーナス当選は、トリガーシンボルが3個以上再配置されることである場合について説明したが、特に限定されない。例えば、ボーナス当選は、前回のボーナスゲームが終了してから所定時間が経過したことであってもよい。
【0257】
また、本実施形態では、フリーゲームのゲーム内容を、表示ブロック28において複数のシンボルの変動表示を行った後に停止表示を行い、停止表示されたシンボル又はそれらの組合せに応じて配当量が決定されるゲーム(スロットマシンにおいて通常行われるゲーム)としている。
しかし、本発明におけるフリーゲームは、この例に限定されず、スロットマシンとは異なるゲームが行われることとしてもよい。例えば、ポーカー等のカードゲームやシューティングゲーム、格闘技ゲーム等のゲームが行われることとしてもよい。フリーゲームは、遊技媒体が支払われるゲームであってもよいし、遊技媒体が支払われないゲームであってもよい。
また、保険有モードにおいてカウントされた通常ゲームの回数が所定回数に達したことに基づいてフリーゲームが行われた後、再度、保険有モードにおいてカウントされた通常ゲームの回数が所定回数に達したとき、前回行われたフリーゲームとは異なる内容のフリーゲームが行われることとしてもよい。
本発明におけるフリーゲームは、遊技媒体がベットされなくても行われるゲームである限り、特に限定されるものではなく、適宜設計することが可能である。
【0258】
以上、本発明の実施形態を説明したが、具体例を例示したに過ぎず、特に本発明を限定するものではなく、各手段等の具体的構成は、適宜設計変更可能である。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
【0259】
また、上述した詳細な説明では、本発明をより容易に理解できるように、特徴的部分を中心に説明した。本発明は、上述した詳細な説明に記載する実施形態に限定されず、その他の実施形態にも適用することができ、その適用範囲は多様である。また、本明細書において用いた用語及び語法は、本発明を的確に説明するために用いたものであり、本発明の解釈を制限するために用いたものではない。また、当業者であれば、本明細書に記載された発明の概念から、本発明の概念に含まれる他の構成、システム、方法等を推考することは容易であると思われる。従って、請求の範囲の記載は、本発明の技術的思想の範囲を逸脱しない範囲で均等な構成を含むものであるとみなされなければならない。また、要約書の目的は、特許庁及び一般的公共機関や、特許、法律用語又は専門用語に精通していない本技術分野に属する技術者等が本出願の技術的な内容及びその本質を簡易な調査で速やかに判定し得るようにするものである。従って、要約書は、請求の範囲の記載により評価されるべき発明の範囲を限定することを意図したものではない。また、本発明の目的及び本発明の特有の効果を十分に理解するために、すでに開示されている文献等を充分に参酌して解釈されることが望まれる。
【0260】
上述した詳細な説明は、コンピュータで実行される処理を含むものである。以上での説明及び表現は、当業者が最も効率的に理解することを目的として記載している。本明細書では、1の結果を導き出すために用いられる各ステップは、自己矛盾がない処理として理解されるべきである。また、各ステップでは、電気的又は磁気的な信号の送受信、記録等が行われる。各ステップにおける処理では、このような信号を、ビット、値、シンボル、文字、用語、数字等で表現しているが、これらは単に説明上便利であるために用いたものであることに留意する必要がある。また、各ステップにおける処理は、人間の行動と共通する表現で記載される場合があるが、本明細書で説明する処理は、原則的に各種の装置により実行されるものである。また、各ステップを行うために要求されるその他の構成は、以上の説明から自明になるものである。
【産業上の利用可能性】
【0261】
本発明は、クラップスゲーム等の共通ゲームを複数のゲーム端末で実行するゲーミングマシン等の遊技機全般に利用することができる。
【符号の説明】
【0262】
10 スロットマシン
16 シンボル表示装置
69 タッチパネル
200 センターコントローラ
300 ゲーミングマシン
700 共用表示装置
501 シンボル
502 通常シンボル
503 特定シンボル
【技術分野】
【0001】
本発明は、クラップスゲーム等の共通ゲームを全端末で同時に実行するゲーミングマシン及びそのゲーム方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のゲーミングマシンは、米国特許5564700号明細書や米国特許6077162号明細書、米国特許6375568号明細書、米国特許6312332号明細書等に開示されているように、複数のゲーム端末と、ゲーム端末毎に設けられ、ゲーム端末にゲームを実行させる端末コントローラと、各端末コントローラを制御するセンターコントローラとを有する。ゲーミングマシンは、各ゲーム端末において個別に実行可能なベースゲームに加えて、ジャックポットを各ゲーム端末の共通ゲームとして実行可能にし、ジャックポットの配当を複数のプレーヤに分配する機能を備えている。これにより、従来のゲーミングマシンは、各プレーヤが個々にベースゲームを行うことに加えて、複数のプレーヤが一つの共通ゲームを行うことができるというエンターテイメント性を備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許5564700号
【特許文献2】米国特許6077162号
【特許文献3】米国特許6375568号
【特許文献4】米国特許6312332号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このように、従来から、複数のゲーム端末を備えたゲーミングマシンは、共通ゲームを各ゲーム端末間においてどのように実行させるかが、エンターテイメント性を高める上で重要となっている。
【0005】
本発明は、高いエンターテイメント性を実現可能な共通ゲームの機能を備えたゲーミングマシン及びそのプレイ方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、下記構成を備えるゲーミングマシンを提供する。
即ち、ゲーミングマシンは、外部からの入力が可能なインプットデバイスと、以下(a1)〜(a4)の処理を実行するようにプログラムされた端末コントローラとを有する複数のゲーム端末と、前記ゲーム端末に対して通信可能に接続され、以下(b1)〜(b5)の処理を実行するようにプログラムされたセンターコントローラとを有している。
【0007】
前記端末コントローラは、
(a1)前記インプットデバイスのスタート操作の入力によりベースゲームを実行する処理と、
(a2)前記センターコントローラからのゲーム開始指令によりクラップスゲームを実行する処理と、
(a3)前記センターコントローラからのシューター指令に基づいて、前記クラップスゲームのシューターであるか否かを判定し、シューターである場合、前記インプットデバイスのロール操作の入力を受け付けることにより前記センターコントローラに対してロール操作指令を出力可能にする処理と、
(a4)前記センターコントローラからのゲーム結果情報に基づいて、前記クラップスゲームの終了となる勝敗を判定し、勝敗が付かなかった場合、前記クラップスゲームを再実行し、勝利した場合、勝利に応じた配当を付与する処理とを実行する。
【0008】
前記センターコントローラは、
(b1)前記各ゲーム端末における前記ベースゲームの実行状態に基づいてクラップスゲーム開始条件が成立したか否かを判定する処理と、
(b2)前記クラップスゲーム開始条件が成立した場合、全ての前記ゲーム端末に対して同時に前記ゲーム開始指令を出力する処理と、
(b3)前記ゲーム開始指令の出力後、全ての前記ゲーム端末の中から特定のゲーム端末を選択し、該特定のゲーム端末に対して前記シューター指令を出力する処理と、
(b4)前記特定のゲーム端末からの前記ロール操作指令により前記クラップスゲームの勝敗を決定し、前記ゲーム結果情報として全ての前記ゲーム端末に出力する処理と、
(b5)前記クラップスゲームの勝敗が付かなかった場合、全ての前記ゲーム端末の中から特定のゲーム端末を選択し、該特定のゲーム端末に対して前記シューター指令を出力する処理とを実行する。
【0009】
上記の構成によれば、センターコントローラは、各ゲーム端末におけるベースゲームの実行状態に基づいてクラップスゲーム開始条件が成立したか否かを判定する。そして、クラップスゲーム開始条件が成立した場合、全てのゲーム端末に対して同時にゲーム開始指令が出力される。これにより、インプットデバイスのスタート操作の入力によりベースゲームが個々のタイミングで実行されている状況下であっても、ゲーム開始指令が同時のタイミングで各ゲーム端末に入力されることによって、クラップスゲームが全てのゲーム端末で同時のタイミングまたは同時に近いタイミングで実行される。この結果、本発明は、全ゲーム端末において、クラップスゲームの開始からプレーヤに参加可能にすることができるという高いエンターメント性を実現している。また、本発明は、クラップスゲームの途中から参加することによる『ゲームの乗り遅れ』を防止し、『ゲームの乗り遅れ』によるゲーム端末間のプレーヤに対する不公平な事態の発生を防止することができる。
【0010】
さらに、クラップスゲームが再実行されるごとに、全てのゲーム端末の中から特定のゲーム端末が選択され、特定のゲーム端末に対してシューター指令が出力される。これにより、クラップスゲームのシューターがクラップスゲームの再実行ごとに変更され得る。従って、クラップスゲームの再実行が長期間に亘った場合であっても、クラップスゲームのシューターとしての役割が各プレーヤに回る可能性があるため、クラップスゲームの最初に決定されたシューターだけがクラップスゲームを直接的に長期間に亘って行うことになるという事態の発生を防止することができる。
【0011】
また、本発明は、(b3)および(b5)の少なくとも一方の処理において、全ての前記ゲーム端末の中からランダムに前記特定のゲーム端末を選択してもよい。
【0012】
上記の構成によれば、シューターがランダムに選択されると、各プレーヤが予期せずにシューターとなり、クラップスゲームの主役になり得ることから、クラップスゲームに対する各プレーヤの興味を大きなものにすることができる。
【0013】
また、本発明は、(b3)の処理において、前記クラップスゲーム開始条件を成立させた前記ゲーム端末を、前記特定のゲーム端末として選択してもよい。
【0014】
上記の構成によれば、クラップスゲームの開始の契機となったゲーム端末がシューターとして選択されることによって、クラップスゲームの契機となるクラップスゲーム開始条件を成立させることに対する各プレーヤの興味を大きなものにすることができる。
【0015】
また、本発明は、(a4)の処理において、前記勝敗が付かなかった場合、賭け増しを許可してもよい。
【0016】
上記の構成によれば、クラップスゲームの勝敗が付かずにクラップスゲームが繰り返されることになっても、賭け増しが許可されるため、クラップスゲームに対する興味を維持及び増大させることができる。
【0017】
本発明は、(b1)の処理において、前記ベースゲームにおける特定の賞の成立を前記クラップスゲーム開始条件としてもよい。
【0018】
上記の構成によれば、ベースゲームにおける特定の賞の成立がクラップスゲーム開始条件とされることによって、ベースゲームの実行ごとにクラップスゲームをプレーヤに意識させることができるため、クラップスゲームの興味を常にプレーヤに持たせることができる。
【0019】
本発明は、(b1)の処理において、前記ベースゲームの繰返しにより増加する累積値が所定値に到達したときを前記クラップスゲーム開始条件としてもよい。
【0020】
上記の構成によれば、ベースゲームの繰返しにより増加する累積値が所定値に到達したときがクラップスゲーム開始条件とされることによって、ベースゲームの実行ごとにクラップスゲームの実行開始が近づいていることをプレーヤに意識させることができるため、クラップスゲームの興味を常にプレーヤに持たせることができる。
【0021】
本発明において、前記ゲーム端末は、さらに、端末用表示装置を有し、(a2)の処理において、前記センターコントローラからのゲーム開始指令により前記端末用表示装置に前記クラップスゲームのベットテーブルを表示してもよい。
【0022】
上記の構成によれば、ゲーム端末の端末用表示装置にベットテーブルが表示されることによって、各プレーヤの注意をクラップスゲームに向かわせることができる。
【0023】
本発明において、前記ゲーム端末は、さらに、端末用表示装置を有し、前記端末コントローラは、さらに、(a5)前記センターコントローラに対してロール操作指令を出力してから、前記センターコントローラからのゲーム結果情報を受けるまでの期間において、前記ロール操作に関係するムービーを表示してもよい。
【0024】
上記の構成によれば、ロールを行ってからゲーム結果情報を得るまでの待ち時間に、ロール操作に関係するムービーが表示されることによって、各プレーヤの注意をクラップスゲームに向かわせることができる。
【0025】
本発明は、さらに、全ての前記ゲーム端末の操作位置から視認可能な位置に設けられた共用表示装置を有しており、前記センターコントローラは、(b1)の処理において、前記クラップスゲーム開始条件が成立するまでの状態を、前記共用表示装置に表示してもよい。
【0026】
上記の構成によれば、クラップスゲーム開始条件が成立するまでの状態が共用表示装置に表示されることによって、クラップスゲームが開始されるまでの待ち時間を各プレーヤに予想させることができる。
【0027】
本発明は、下記構成を備えるゲーミングマシンであり、外部からの入力が可能なインプットデバイスと、以下(c1)〜(c4)の処理を実行するようにプログラムされた端末コントローラとを有する複数のゲーム端末と、前記ゲーム端末に対して通信可能に接続され、以下(d1)〜(d5)の処理を実行するようにプログラムされたセンターコントローラとを有している。
【0028】
前記端末コントローラは、
(c1)前記インプットデバイスのスタート操作の入力によりベースゲームを実行する処理と、
(c2)前記センターコントローラからのゲーム開始指令により共通ゲームを実行する処理と、
(c3)前記センターコントローラからのシューター指令に基づいて、前記共通ゲームのシューターであるか否かを判定し、シューターである場合、前記インプットデバイスのロール操作の入力を受け付けることにより前記センターコントローラに対してロール操作指令を出力可能にする処理と、
(c4)前記センターコントローラからのゲーム結果情報に基づいて、前記共通ゲームの終了となる勝敗を判定し、勝敗が付かなかった場合、前記共通ゲームを再実行し、勝利した場合、勝利に応じた配当を付与する処理とを実行する。
【0029】
前記センターコントローラは、
(d1)前記各ゲーム端末における前記ベースゲームの実行状態に基づいて共通ゲーム開始条件が成立したか否かを判定する処理と、
(d2)前記共通ゲーム開始条件が成立した場合、全ての前記ゲーム端末に対して同時に前記ゲーム開始指令を出力する処理と、
(d3)前記ゲーム開始指令の出力後、全ての前記ゲーム端末の中から特定のゲーム端末を選択し、該特定のゲーム端末に対して前記シューター指令を出力する処理と、
(d4)前記特定のゲーム端末からの前記ロール操作指令により前記共通ゲームの勝敗を決定し、前記ゲーム結果情報として全ての前記ゲーム端末に出力する処理と、
(d5)前記共通ゲームの勝敗が付かなかった場合、全ての前記ゲーム端末の中から特定のゲーム端末を選択し、該特定のゲーム端末に対して前記シューター指令を出力する処理とを実行する。
【0030】
上記の構成によれば、センターコントローラは、各ゲーム端末におけるベースゲームの実行状態に基づいて共通ゲーム開始条件が成立したか否かを判定する。そして、共通ゲーム開始条件が成立した場合、全てのゲーム端末に対して同時にゲーム開始指令が出力される。これにより、インプットデバイスのスタート操作の入力によりベースゲームが個々のタイミングで実行されている状況下であっても、ゲーム開始指令が同時のタイミングで各ゲーム端末に入力されることによって、共通ゲームが全てのゲーム端末で同時のタイミングまたは同時に近いタイミングで実行される。この結果、本発明は、全ゲーム端末において、共通ゲームの開始からプレーヤに参加可能にすることができるという高いエンターメント性を実現している。また、本発明は、共通ゲームの途中から参加することによる『ゲームの乗り遅れ』を防止し、『ゲームの乗り遅れ』によるゲーム端末間のプレーヤに対する不公平な事態の発生を防止することができる。
【0031】
さらに、共通ゲームが再実行されるごとに、全てのゲーム端末の中から特定のゲーム端末が選択され、特定のゲーム端末に対してシューター指令が出力される。これにより、共通ゲームのシューターが共通ゲームの再実行ごとに変更され得る。従って、共通ゲームの再実行が長期間に亘った場合であっても、共通ゲームのシューターとしての役割が各プレーヤに回る可能性があるため、共通ゲームの最初に決定されたシューターだけが共通ゲームを直接的に長期間に亘って行うことになるという事態の発生を防止することができる。
【0032】
本発明は、複数のゲーム端末と、前記ゲーム端末に対して通信可能に接続されたセンターコントローラとを有したゲーミングマシンのゲーム方法であり、前記ゲーム端末は、前記インプットデバイスのスタート操作の入力によりベースゲームを実行するステップと、前記センターコントローラからのゲーム開始指令によりクラップスゲームを実行するステップと、前記センターコントローラからのシューター指令に基づいて、前記クラップスゲームのシューターであるか否かを判定し、シューターである場合、前記インプットデバイスのロール操作の入力を受け付けることにより前記センターコントローラに対してロール操作指令を出力可能にするステップと、前記センターコントローラからのゲーム結果情報に基づいて、前記クラップスゲームの終了となる勝敗を判定し、勝敗が付かなかった場合、前記クラップスゲームを再実行し、勝利した場合、勝利に応じた配当を付与するステップとを実行し、前記センターコントローラは、前記各ゲーム端末における前記ベースゲームの実行状態に基づいてクラップスゲーム開始条件が成立したか否かを判定するステップと、前記クラップスゲーム開始条件が成立した場合、全ての前記ゲーム端末に対して同時に前記ゲーム開始指令を出力するステップと、前記ゲーム開始指令の出力後、全ての前記ゲーム端末の中から特定のゲーム端末を選択し、該特定のゲーム端末に対して前記シューター指令を出力するステップと、前記特定のゲーム端末からの前記ロール操作指令により前記クラップスゲームの勝敗を決定し、前記ゲーム結果情報として全ての前記ゲーム端末に出力するステップと、前記クラップスゲームの勝敗が付かなかった場合、全ての前記ゲーム端末の中から特定のゲーム端末を選択し、該特定のゲーム端末に対して前記シューター指令を出力するステップとを実行する。
【0033】
上記の構成によれば、センターコントローラは、各ゲーム端末におけるベースゲームの実行状態に基づいてクラップスゲーム開始条件が成立したか否かを判定する。クラップスゲーム開始条件が成立した場合、全てのゲーム端末に対して同時にゲーム開始指令が出力される。これにより、インプットデバイスのスタート操作の入力によりベースゲームが個々のタイミングで実行されている状況下であっても、ゲーム開始指令が同時のタイミングで各ゲーム端末に入力されることによって、クラップスゲームが全てのゲーム端末で同時のタイミングまたは同時に近いタイミングで実行される。この結果、本発明は、全ゲーム端末において、クラップスゲームの開始からプレーヤに参加可能にすることができるという高いエンターメント性を実現している。また、本発明は、クラップスゲームの途中から参加することによる『ゲームの乗り遅れ』を防止し、『ゲームの乗り遅れ』によるゲーム端末間のプレーヤに対する不公平な事態の発生を防止することができる。
【0034】
さらに、クラップスゲームが再実行されるごとに、全てのゲーム端末の中から特定のゲーム端末が選択され、特定のゲーム端末に対してシューター指令が出力される。これにより、クラップスゲームのシューターがクラップスゲームの再実行ごとに変更され得る。従って、クラップスゲームの再実行が長期間に亘った場合であっても、クラップスゲームのシューターとしての役割が各プレーヤに回る可能性があるため、クラップスゲームの最初に決定されたシューターだけがクラップスゲームを直接的に長期間に亘って行うことになるという事態の発生を防止することができる。
【0035】
本発明は、下記構成を備えるゲーミングマシンを提供する。
即ち、ゲーミングマシンは、外部からの入力が可能なインプットデバイスと、以下(e1)〜(e4)の処理を実行するようにプログラムされた端末コントローラとを有する複数のゲーム端末と、 前記ゲーム端末に対して通信可能に接続され、以下(f1)〜(f5)の処理を実行するようにプログラムされたセンターコントローラとを有している。
【0036】
即ち、前記端末コントローラは、
(e1)前記インプットデバイスのスタート操作の入力によりベースゲームを実行する処理と、
(e2)前記センターコントローラからのゲーム開始指令によりクラップスゲームを実行する処理と、
(e3)前記センターコントローラのシューターの勝敗にベットする処理と、
(e4)前記センターコントローラからのゲーム結果情報に基づいて、前記クラップスゲームの終了となる勝敗を判定し、勝敗が付かなかった場合、前記クラップスゲームを再実行し、勝利した場合、勝利に応じた配当を付与することに加えて、シューターの勝利にベットしていれば、該ベットに応じた配当を付与する処理とを実行する。
【0037】
前記センターコントローラは、
(f1)前記各ゲーム端末における前記ベースゲームの実行状態に基づいてクラップスゲーム開始条件が成立したか否かを判定する処理と、
(f2)前記クラップスゲーム開始条件が成立した場合、全ての前記ゲーム端末に対して同時に前記ゲーム開始指令を出力する処理と、
(f4)前記クラップスゲームの勝敗を決定し、前記ゲーム結果情報として全ての前記ゲーム端末に出力する処理と、
(f5)前記クラップスゲームの勝敗が付かなかった場合、前記(f4)の処理を実行する処理とを実行する。
【0038】
上記の構成によれば、センターコントローラは、各ゲーム端末におけるベースゲームの実行状態に基づいてクラップスゲーム開始条件が成立したか否かを判定する。そして、クラップスゲーム開始条件が成立した場合、全てのゲーム端末に対して同時にゲーム開始指令が出力される。これにより、インプットデバイスのスタート操作の入力によりベースゲームが個々のタイミングで実行されている状況下であっても、ゲーム開始指令が同時のタイミングで各ゲーム端末に入力されることによって、クラップスゲームが全てのゲーム端末で同時のタイミングまたは同時に近いタイミングで実行される。この結果、本発明は、全ゲーム端末において、クラップスゲームの開始からプレーヤに参加可能にすることができるという高いエンターメント性を実現している。また、本発明は、クラップスゲームの途中から参加することによる『ゲームの乗り遅れ』を防止し、『ゲームの乗り遅れ』によるゲーム端末間のプレーヤに対する不公平な事態の発生を防止することができる。
【0039】
さらに、シューターが勝利した場合、勝利に応じた配当を付与することに加えて、シューターの勝利にベットしていれば、このベットに応じた配当が付与されることから、シューターの勝敗のベットによって更にプレーヤ毎に加算された配当が得られる場合もある。
【発明の効果】
【0040】
本発明は、高いエンターテイメント性を実現可能な共通ゲームの機能を備えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】ゲーミングマシンのプレイ方法を示す説明図である。
【図2】ゲーミングマシンのブロック図である。
【図3】ゲーミングマシンのプレイ方法を示すフローチャートである。
【図4】ゲーミングマシンの全体を示す斜視図である。
【図5】ゲーミングマシンにおけるスロットマシン斜視図である。
【図6】端末コントローラ100の制御回路を示すブロック図である。
【図7】センターコントローラの制御回路を示すブロック図である。
【図8】通常ゲーム用シンボルデータテーブルの説明図である。
【図9】ボーナスゲーム用シンボルテーブルの説明図である。
【図10】シンボル列決定テーブルの説明図である。
【図11】コードNo.決定テーブルの説明図である。
【図12】ワイルドシンボル増加数決定テーブルの説明図である。
【図13】トリガーシンボル増加数決定テーブルの説明図である。
【図14】配当テーブルの説明図である。
【図15】ゲーム端末管理テーブルの説明図である。
【図16】共通ゲーム管理テーブルの説明図である。
【図17】シンボル表示装置の表示状態を示す説明図である。
【図18】シンボル表示装置の表示状態を示す説明図である。
【図19】シンボル表示装置の表示状態を示す説明図である。
【図20】シンボル表示装置の表示状態を示す説明図である。
【図21】シンボル表示装置の表示状態を示す説明図である。
【図22】シンボル表示装置の表示状態を示す説明図である。
【図23】共用表示装置の表示状態を示す説明図である。
【図24】ゲーミングマシンのプレイ方法を示す説明図である。
【図25】ゲーミングマシンのプレイ方法を示す説明図である。
【図26】ゲーミングマシンのプレイ方法を示す説明図である。
【図27】通常ゲーム実行処理のフローチャートである。
【図28】ボーナスゲーム実行処理のフローチャートである。
【図29】端末側共通ゲーム処理のフローチャートである。
【図30】センター側共通ゲーム処理のフローチャートである。
【図31】ゲーミングマシンのプレイ方法を示すフローチャートである。
【図32】端末側共通ゲーム処理のフローチャートである。
【図33】シンボル表示装置の表示状態を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0042】
(ゲーミングマシンの概要)
ゲーミングマシンは、ゲーム端末の複数台をデータ通信可能にセンターコントローラに接続し、共通ゲームをゲーム端末で同時に実行し、シューターを単位ゲーム毎に変更可能にする構成にされている。
【0043】
具体的には、ゲーミングマシンは、外部からの入力が可能なインプットデバイスと、以下(c1)〜(c4)の処理を実行するようにプログラムされた端末コントローラとを有する複数のゲーム端末と、ゲーム端末に対して通信可能に接続され、以下(d1)〜(d5)の処理を実行するようにプログラムされたセンターコントローラとを有している。
【0044】
端末コントローラは、(c1)インプットデバイスのスタート操作の入力によりベースゲームを実行する処理と、(c2)センターコントローラからのゲーム開始指令により共通ゲームを実行する処理と、(c3)センターコントローラからのシューター指令に基づいて、共通ゲームのシューターであるか否かを判定し、シューターである場合、インプットデバイスのロール操作の入力を受け付けることによりセンターコントローラに対してロール操作指令を出力可能にする処理と、(c4)センターコントローラからのゲーム結果情報に基づいて、共通ゲームの終了となる勝敗を判定し、勝敗が付かなかった場合、共通ゲームを再実行し、勝利した場合、勝利に応じた配当を付与する処理とを実行する。
【0045】
センターコントローラは、(d1)各ゲーム端末におけるベースゲームの実行状態に基づいて共通ゲーム開始条件が成立したか否かを判定する処理と、(d2)共通ゲーム開始条件が成立した場合、全てのゲーム端末に対して同時にゲーム開始指令を出力する処理と、(d3)ゲーム開始指令の出力後、全てのゲーム端末の中から特定のゲーム端末を選択し、該特定のゲーム端末に対してシューター指令を出力する処理と、(d4)特定のゲーム端末からのロール操作指令により共通ゲームの勝敗を決定し、ゲーム結果情報として全てのゲーム端末に出力する処理と、(d5)共通ゲームの勝敗が付かなかった場合、全てのゲーム端末の中から特定のゲーム端末を選択し、該特定のゲーム端末に対してシューター指令を出力する処理とを実行する。
【0046】
より具体的には、図1及び図4に示すように、ゲーミングマシン300は、複数人参加型の構成にされており、ゲーム端末であるスロットマシン10の複数台をデータ通信可能にセンターコントローラ200に接続し、共通ゲームとしてのクラップスゲームをスロットマシン10で同時に実行し、シューターを単位ゲーム毎に変更可能にする第1の構成を有している。
【0047】
即ち、ゲーミングマシン300は、外部からの入力が可能なインプットデバイスと、以下のステップ(a1)〜(a4)の処理を実行するようにプログラムされた端末コントローラとを有する複数のスロットマシン10と、スロットマシン10に対して通信可能に接続され、以下のステップ(b1)〜(b5)の処理を実行するようにプログラムされたセンターコントローラ200とを第1の構成として備えている。尚、スロットマシン10とセンターコントローラ200との接続は、有線及び無線の何れでも良いし、これらの組み合わせでもよい。
【0048】
スロットマシン10の端末コントローラが実行するステップ(a1)〜(a4)の内容について説明すると、ステップ(a1)は、インプットデバイスのスタート操作の入力によりベースゲームを実行する処理である。ステップ(a2)は、センターコントローラ200からのゲーム開始指令によりクラップスゲームを実行する処理である。尚、クラップスゲームは、ベースゲームに代えて実行されても良いし、ベースゲームとクラップスゲームとが並列的に実行されてもよい。
【0049】
ステップ(a3)は、センターコントローラ200からのシューター指令に基づいて、クラップスゲームのシューターであるか否かを判定し、シューターである場合、インプットデバイスのロール操作の入力を受け付けることによりセンターコントローラ200に対してロール操作指令を出力可能にする処理を実行する。ここで、『シューター』とは、ダイスを投げるプレーヤを意味する。『ロール操作』とは、ダイスを投げる動作を言う。
【0050】
ステップ(a4)は、センターコントローラ200からのゲーム結果情報に基づいて、クラップスゲームの終了となる勝敗を判定し、勝敗が付かなかった場合、クラップスゲームを再実行し、勝利した場合、勝利に応じた配当を付与する処理である。
【0051】
センターコントローラ200が実行するステップ(b1)〜(b5)の内容について説明すると、ステップ(b1)は、各スロットマシン10におけるベースゲームの実行状態に基づいてクラップスゲーム開始条件が成立したか否かを判定する処理である。ステップ(b2)は、クラップスゲーム開始条件が成立した場合、全てのスロットマシン10に対して同時にゲーム開始指令を出力する処理である。ステップ(b3)は、ゲーム開始指令の出力後、全てのスロットマシン10の中から特定のスロットマシン10を選択し、特定のスロットマシン10に対してシューター指令を出力する処理である。ステップ(b4)は、特定のスロットマシン10からのロール操作指令によりクラップスゲームの勝敗を決定し、ゲーム結果情報として全てのスロットマシン10に出力する処理である。ステップ(b5)は、クラップスゲームの勝敗が付かなかった場合、全てのスロットマシン10の中から特定のスロットマシン10を選択し、特定のスロットマシン10に対してシューター指令を出力する処理である。
【0052】
尚、本実施形態においては、スロットマシン10とは別に、センターコントローラ200を備えたゲーミングマシン300を用いて説明するが、これに限定されるものではない。ゲーミングマシン300は、1以上のスロットマシン10がセンターコントローラ200の機能を備え、スロットマシン10同士が相互にデータ通信可能に接続された構成にされていてもよい。
【0053】
上記の『スロットマシン10』は、ゲーミングマシン300におけるゲーム端末の一種である。尚、本実施形態においては、スロットマシン10をゲーム端末の一例として説明するが、これに限定されるものではなく、何らかのベースゲームを独立して実行可能な端末コントローラを備えた機種をゲーム端末として適用できる。
【0054】
本実施形態における『ベースゲーム』は、スロットマシン10により実行される。ベースゲームは、複数のシンボル501を再配置するスロットゲームである。尚、ベースゲームは、スロットゲームに限定されるものではなく、スロットマシン10等のゲーム端末において独立して実行可能なゲームであればよい。
【0055】
スロットゲームにおけるシンボル501の再配置は、シンボル表示装置16において行われる。スロットゲームは、遊技価値のベットを条件として、シンボル表示装置16においてシンボル501を再配置し、再配置されたシンボル501に応じた通常配当を付与する通常ゲームを実行する処理と、通常ゲームにおいてシンボル501が所定条件で再配置された場合、通常ゲームよりも大きなペイアウト率となる条件でシンボル501を再配置し、再配置されたシンボル501に応じたボーナス配当を付与するボーナスゲームを実行する処理と、レスキュー開始条件が成立した場合、レスキュー処理を実行する処理とを有している。
【0056】
『シンボル501』は、特定シンボル503と通常シンボル502とで複数のシンボル501を構成している。即ち、シンボル501は、特定シンボル503及び通常シンボル502の上位概念である。特定シンボル503は、図17に示すように、ワイルドシンボル503aとトリガーシンボル503bとを含む。ワイルドシンボル503aは、任意の種類のシンボル501として代用することが可能なシンボルである。トリガーシンボル503bは、少なくともボーナスゲームの実行を開始させるトリガーとなるシンボルである。即ち、トリガーシンボル503bは、通常ゲームからボーナスゲームに移行させるトリガーとなり、ボーナスゲームの実行を開始してから特定シンボル503を時間を置いて段階的に増加させるトリガーとなる。さらに、トリガーシンボル503bは、ボーナスゲームにおいて特定シンボル503を増加、即ち、トリガーシンボル503b及びワイルドシンボル503aの少なくとも一方の特定シンボル503を増加させるトリガーとなる。尚、トリガーシンボル503bは、ボーナスゲームにおいてボーナスゲームのゲーム数を増加させるトリガーとされてもよい。
【0057】
『遊技価値』とは、コイン、紙幣又はこれらに相当する電子的な有価情報である。尚、本発明における遊技価値は、特に限定されるものではなく、例えば、メダル、トークン、電子マネー、チケット等の遊技媒体であってもよい。チケットは、特に限定されるものではなく、例えば、後述のバーコード付きチケット等であってもよい。
【0058】
『ボーナスゲーム』とは、フィーチャーゲームと同義である。本実施形態におけるボーナスゲームは、フリーゲームを繰り返すゲームとして説明しているが、ボーナスゲームは、通常ゲームよりも有利な遊技状態であれば、どのような種類のゲームであってもよい。また、プレーヤにとって有利な遊技状態、即ち、通常ゲームより有利な遊技状態であれば、他のボーナスゲームを合わせて採用してもよい。例えば、ボーナスゲームは、通常ゲームより多くの遊技価値を獲得し得る状態、通常ゲームより高い確率で遊技価値を獲得し得る状態、通常ゲームより遊技価値の消費数が少なくなる状態等の各種の状態を単独や組み合わせて実現されてもよい。
【0059】
『フリーゲーム』とは、通常ゲームよりも遊技価値のベットを少なく実行可能であるゲームのことである。『遊技価値のベットを少なく実行可能』は、ベットが“0”の場合を含む。従って、『フリーゲーム』は、遊技価値のベットを条件とすることなく実行され、再配置されたシンボル501に応じた量の遊技価値を支払うゲームのことであってもよい。換言すれば、『フリーゲーム』とは、遊技価値の消費を前提とせずに開始されるゲームであってもよい。これに対し、『通常ゲーム』は、遊技価値のベットを条件として実行され、再配置されたシンボル501に応じた量の遊技価値を支払うゲームのことである。換言すれば、『通常ゲーム』とは、遊技価値の消費を前提として開始されるゲームのことである。
【0060】
『再配置』とは、シンボル501の配置が解除された後、再びシンボル501が配置される状態を意味する。『配置』とは、シンボル501が外部のプレーヤに対して目視により確認可能な状態であることを意味する。
【0061】
『再配置されたシンボル501に応じた通常配当』とは、再配置されたウィニングコンビネーションに対応する通常配当を意味する。また、『再配置されたシンボル501に応じたボーナス配当』とは、再配置されたウィニングコンビネーションに対応するボーナス配当を意味する。尚、『ウィニングコンビネーション』とは、賞を成立させることを意味する。ウィニングコンビネーションの詳細は後述する。
【0062】
『通常ゲームよりも大きなペイアウト率となる条件』は、フリーゲームの実行やワイルドシンボル503aやトリガーシンボル503bの増加や置換されたシンボルテーブルを用いてのゲームの実行等が例示される。『レスキュー開始条件』は、通常ゲームの過大な連続、即ち、通常ゲームが所定回数以上にわたって繰り返された状態であったり、配当の獲得総量の過小、即ち、同一のプレーヤがゲームを所定回数以上にわたって繰り返したときに獲得した通常配当やボーナス配当が所定値以下である場合が例示される。『レスキュー処理』は、プレーヤを救済するための処理である。例えば、フリーゲームの実行や、ワイルドシンボル503aやトリガーシンボル503bの増加や置換されたシンボルテーブルを用いてのゲームの実行、インシュランス配当の付与等が、レスキュー処理として例示される。
【0063】
このような第1の構成を有したゲーミングマシン300は、クラップスゲーム等の共通ゲームを全てのゲーム端末であるスロットマシン10で同時に実行するゲーム方法を実現している。換言すれば、ゲーミングマシン300は、共通ゲームを全てのゲーム端末で同時に実行する制御方法により少なくとも動作可能にされている。
【0064】
具体的には、ゲーミングマシン300のゲーム方法及び制御方法は、複数のゲーム端末であるスロットマシン10と、各スロットマシン10に対して通信可能に接続されたセンターコントローラ200とを有したゲーミングマシン300において実行されるものである。
【0065】
スロットマシン10は、インプットデバイスのスタート操作の入力によりベースゲームを実行するステップと、センターコントローラ200からのゲーム開始指令によりクラップスゲームを実行するステップと、センターコントローラ200からのシューター指令に基づいて、クラップスゲームのシューターであるか否かを判定し、シューターである場合、インプットデバイスのロール操作の入力を受け付けることによりセンターコントローラ200に対してロール操作指令を出力可能にするステップと、センターコントローラ200からのゲーム結果情報に基づいて、クラップスゲームの終了となる勝敗を判定し、勝敗が付かなかった場合、クラップスゲームを再実行し、勝利した場合、勝利に応じた配当を付与するステップとを実行する。
【0066】
センターコントローラ200は、各スロットマシン10におけるベースゲームの実行状態に基づいてクラップスゲーム開始条件が成立したか否かを判定するステップと、クラップスゲーム開始条件が成立した場合、全てのスロットマシン10に対して同時にゲーム開始指令を出力するステップと、ゲーム開始指令の出力後、全てのスロットマシン10の中から特定のスロットマシン10を選択し、特定のスロットマシン10に対してシューター指令を出力するステップと、特定のスロットマシン10からのロール操作指令によりクラップスゲームの勝敗を決定し、ゲーム結果情報として全てのスロットマシン10に出力するステップと、クラップスゲームの勝敗が付かなかった場合、全てのスロットマシン10の中から特定のスロットマシン10を選択し、特定のスロットマシン10に対してシューター指令を出力するステップとを実行する。
【0067】
このように、第1の構成を備えたゲーミングマシン300や上記の各ステップを備えた遊技方法、制御方法によれば、センターコントローラ200は、各スロットマシン10におけるベースゲームの実行状態に基づいてクラップスゲーム開始条件が成立したか否かを判定する。そして、クラップスゲーム開始条件が成立した場合、全てのスロットマシン10に対して同時にゲーム開始指令が出力される。これにより、インプットデバイスのスタート操作の入力によりベースゲームが個々のタイミングで実行されている状況下であっても、ゲーム開始指令が同時のタイミングで各スロットマシン10に入力されることによって、クラップスゲームが全てのスロットマシン10で同時のタイミングまたは同時に近いタイミングで実行される。この結果、ゲーミングマシン300は、全スロットマシン10において、クラップスゲームの開始からプレーヤに参加可能にすることができるという高いエンターメント性を実現している。また、ゲーミングマシン300は、クラップスゲームの途中から参加することによる『ゲームの乗り遅れ』を防止し、『ゲームの乗り遅れ』によるスロットマシン10間のプレーヤに対する不公平な事態の発生を防止することができる。
【0068】
さらに、クラップスゲームが再実行されるごとに、全てのスロットマシン10の中から特定のスロットマシン10が選択され、特定のスロットマシン10に対してシューター指令が出力される。これにより、クラップスゲームのシューターがクラップスゲームの再実行ごとに変更され得る。従って、クラップスゲームの再実行が長期間に亘った場合であっても、クラップスゲームのシューターとしての役割が各プレーヤに回る可能性があるため、クラップスゲームの最初に決定されたシューターだけがクラップスゲームを直接的に長期間に亘って行うことになるという事態の発生を防止することができる。
【0069】
また、ゲーミングマシン300は、第1の構成に加えて、(b3)および(b5)の少なくとも一方の処理において、全てのスロットマシン10の中からランダムに特定のスロットマシン10を選択する第2の構成を有していてもよい。第2の構成を有したゲーミングマシン300によれば、シューターがランダムに選択されると、各プレーヤが予期せずにシューターとなり、クラップスゲームの主役になり得ることから、クラップスゲームに対する各プレーヤの興味を大きなものにすることができる。
【0070】
また、ゲーミングマシン300は、第1の構成又は第2の構成に加えて、(b3)の処理において、クラップスゲーム開始条件を成立させたスロットマシン10を、特定のスロットマシン10として選択する第3の構成を有していてもよい。第3の構成を有したゲーミングマシン300によれば、クラップスゲームの開始の契機となったスロットマシン10がシューターとして選択されることによって、クラップスゲームの契機となるクラップスゲーム開始条件を成立させることに対する各プレーヤの興味を大きなものにすることができる。
【0071】
また、ゲーミングマシン300は、第1の構成乃至第3の構成の何れかの構成に加えて、(a4)の処理において、勝敗が付かなかった場合、賭け増しを許可する第4の構成を有していてもよい。第4の構成を有したゲーミングマシン300によれば、クラップスゲームの勝敗が付かずにクラップスゲームが繰り返されることになっても、賭け増しが許可されるため、クラップスゲームに対する興味を維持及び増大させることができる。
【0072】
また、ゲーミングマシン300は、第1の構成乃至第4の構成の何れかの構成に加えて、(b1)の処理において、ベースゲームにおける特定の賞の成立をクラップスゲーム開始条件とする第5の構成を有していてもよい。第5の構成を有したゲーミングマシン300によれば、ベースゲームにおける特定の賞の成立がクラップスゲーム開始条件とされることによって、ベースゲームの実行ごとにクラップスゲームをプレーヤに意識させることができるため、クラップスゲームの興味を常にプレーヤに持たせることができる。
【0073】
また、ゲーミングマシン300は、第1の構成乃至第5の構成の何れかの構成に加えて、(b1)の処理において、ベースゲームの繰返しにより増加する累積値が所定値に到達したときをクラップスゲーム開始条件とする第6の構成を有していてもよい。ここで、『累積値』とは、ベースゲームのゲーム回数やベット数等のカウント可能な数値のことである。第6の構成を有したゲーミングマシン300によれば、ベースゲームの繰返しにより増加する累積値が所定値に到達したときがクラップスゲーム開始条件とされることによって、ベースゲームの実行ごとにクラップスゲームの実行開始が近づいていることをプレーヤに意識させることができるため、クラップスゲームの興味を常にプレーヤに持たせることができる。
【0074】
また、ゲーミングマシン300は、第1の構成乃至第6の構成の何れかの構成に加えて、スロットマシン10が、さらに、端末用表示装置としてのシンボル表示装置16を有し、(a2)の処理において、センターコントローラ200からのゲーム開始指令によりシンボル表示装置16にクラップスゲームのベットテーブル901を表示する第7の構成を有していてもよい。上記の構成によれば、スロットマシン10のシンボル表示装置16にベットテーブル901が表示されることによって、各プレーヤの注意をクラップスゲームに向かわせることができる。
【0075】
また、ゲーミングマシン300は、第1の構成乃至第7の構成の何れかの構成に加えて、スロットマシン10が、さらに、端末用表示装置としてのシンボル表示装置16を有し、スロットマシン10が、さらに、ステップ(a5)として、センターコントローラ200に対してロール操作指令を出力してから、センターコントローラ200からのゲーム結果情報を受けるまでの期間において、ロール操作に関係するムービーを表示する処理を実行する第8の構成を有していてもよい。例えば、『ロール操作に関係するムービー』は、図1においてはダイス画像801・801が転がる状態である。第8の構成を有したゲーミングマシン300によれば、ロールを行ってからゲーム結果情報を得るまでの待ち時間に、ロール操作に関係するムービーが表示されることによって、各プレーヤの注意をクラップスゲームに向かわせることができる。
【0076】
また、ゲーミングマシン300は、第1の構成乃至第8の構成の何れかの構成に加えて、さらに、全てのスロットマシン10の操作位置から視認可能な位置に設けられた共用表示装置700を有しており、センターコントローラ200が、(b1)の処理において、クラップスゲーム開始条件が成立するまでの状態を、共用表示装置700に表示してもよい。尚、『操作位置』とは、スロットマシン10を操作するプレーヤの目線位置である。第8の構成を有したゲーミングマシン300によれば、クラップスゲーム開始条件が成立するまでの状態が共用表示装置700に表示されることによって、クラップスゲームが開始されるまでの待ち時間を各プレーヤに予想させることができる。
【0077】
(ゲーミングマシン300の機能ブロック)
上記のように構成されたゲーミングマシン300は、図2に示すように、スロットマシン10と、スロットマシン10にデータ通信可能に接続された外部制御装置621(センターコントローラ200)とを有している。外部制御装置621は、ホール内に設置された複数のスロットマシン10にデータ通信可能に接続されている。外部制御装置621は、各スロットマシン10の動作状況や各種のゲーム設定値の変更等の処理を遠隔操作および遠隔監視するためのものである。また、外部制御装置621は、クラップスゲームの共通ゲームを全スロットマシン10で同時に実行し、シューターを単位ゲーム毎に変更可能にするためのものである。
【0078】
スロットマシン10は、BETボタン部601とスピンボタン部602とディスプレイ部614とを有していると共に、これらの各部を制御するゲームコントローラ630を有している。尚、BETボタン部601とスピンボタン部602は、インプットデバイスの一種である。さらに、スロットマシン10は、外部制御装置621とのデータ通信を可能にする送受信部652を有している。
【0079】
上記のBETボタン部601は、プレーヤの操作によりベット数を受け付ける機能を有している。スピンボタン部602は、プレーヤの操作、即ち、スタート操作によりベースゲーム等のゲームの開始を受け付ける機能を有している。ディスプレイ部614は、各種のシンボル501や数値、記号等の静止画情報及び演出映像等の動画情報を表示する機能を有している。さらに、ディスプレイ部614は、インプットデバイスとしてタッチパネルを有し、プレーヤの押圧動作による各種の指令を受付可能な機能を有している。ディスプレイ部614は、シンボル表示領域614aと映像表示領域614bと共通ゲーム表示領域614cとを有している。シンボル表示領域614aは、図1のシンボル501を表示する。映像表示領域614bは、ゲーム進行中に実行される各種の演出映像情報を動画や静止画により表示する。共通ゲーム表示領域614cは、クラップスゲーム等の共通ゲームを表示する領域である。尚、共通ゲーム表示領域614cは、シンボル表示領域614aや映像表示領域614bと一緒に形成されても良いし、共通ゲームを実行するときにだけ置き換えて出現されてもよい。
【0080】
ゲームコントローラ630は、コイン投入・スタートチェック部603と、通常ゲーム実行部605と、ボーナスゲーム開始判定部606と、ボーナスゲーム実行部607と、乱数値抽出部615と、シンボル決定部612と、演出用乱数値抽出部616と、演出内容決定部613と、スピーカ部617と、ランプ部618と、入賞判定部619と、払い出し部620と、を有している。
【0081】
通常ゲーム実行部605は、BETボタン部601の操作を条件として通常ゲームを実行する機能を有している。ボーナスゲーム開始判定部606は、通常ゲームにおいて再配置されたシンボル501の組み合わせに基づいてボーナスゲームを実行するか否かを判定する。即ち、ボーナスゲーム開始判定部606は、トリガーシンボル503bが所定条件で再配置されたときに、ボーナスゲームに当選したと判定し、次回の単位ゲームからボーナスゲームを実行するようにボーナスゲーム実行部607に処理を移行する機能を有している。
【0082】
ここで、『単位ゲーム』とは、ベットの受付開始から賞成立となり得る状態までの一連の動作である。例えば、通常ゲームの単位ゲームは、ベットを受け付けるベットタイムと、停止されたシンボル501を再配置するゲームタイムと、配当を付与する払出処理の払出タイムとを、それぞれ1回含む状態である。
【0083】
ボーナスゲーム実行部607は、スピンボタン部602の操作だけでフリーゲームを複数のゲーム数で繰り返すボーナスゲームを実行する機能を有している。
【0084】
シンボル決定部612は、乱数値抽出部615からの乱数値を用いて、再配置の対象となるシンボル501を決定する機能と、決定したシンボル501をディスプレイ部614のシンボル表示領域614aに再配置する機能と、シンボル501の再配置情報を入賞判定部619に出力する機能と、特定シンボル増加部からのシンボル増加情報に基づいて、増加した特定シンボル503をシンボル決定に用いる複数のシンボル501の一部として加える機能と、増加した特定シンボル503の一部や全部をシンボル決定に用いる複数のシンボル501の一部や全部と置き換える機能と、シンボル501の再配置の状態に基づいて演出指定信号を演出用乱数値抽出部616に出力する機能とを有している。
【0085】
演出用乱数値抽出部616は、シンボル決定部から演出指令信号を受けた場合に、演出用乱数値を抽出する機能と、演出用乱数値を演出内容決定部に出力する機能とを有している。演出内容決定部は、演出用乱数値を用いて演出内容を決定する機能と、決定した演出内容の映像情報をディスプレイ部614の映像表示領域614bに出力する機能と、決定した演出内容の音声・発光情報をスピーカ部617及びランプ部618に出力する機能とを有している。
【0086】
入賞判定部619は、ディスプレイ部614において再配置された表示状態であるシンボル501の再配置情報が得られた場合に、入賞の有無を判定する機能と、入賞したと判定したときに入賞役に基づいて払い出し量を算出する機能と、払い出し量に基づいた払い出し信号を払い出し部620に出力する機能とを有している。
【0087】
さらに、ゲームコントローラ630は、共通ゲーム実行部653とロール操作部654とサイドベット部651とを有している。ロール操作部654とサイドベット部651とは、共通ゲーム実行部653の処理に関連付けられた機能を有している。具体的には、ロール操作部654は、ディスプレイ部614のタッチパネルによるロール操作の入力を受け付ける機能を有している。サイドベット部651は、共通ゲームの勝敗が付かなかった場合、ディスプレイ部614のタッチパネルによる賭け増しを可能にする機能を有している。
【0088】
共通ゲーム実行部653は、外部制御装置621からのゲーム開始指令によりクラップスゲーム等の共通ゲームを実行する機能と、外部制御装置621からのシューター指令に基づいて、共通ゲームのシューターであるか否かを判定する機能と、シューターである場合、インプットデバイスのロール操作の入力を受け付けることにより外部制御装置621に対してロール操作指令を出力可能にする機能と、外部制御装置621からのゲーム結果情報に基づいて、共通ゲームの終了となる勝敗を判定する機能と、共通ゲームの勝敗が付かなかった場合、共通ゲームを再実行する機能と、共通ゲームに勝利した場合、勝利に応じた配当を付与する機能と、共通ゲームの勝敗が付かなかった場合、賭け増しを許可する機能と、外部制御装置621に対してロール操作指令を出力してから、外部制御装置621からのゲーム結果情報を受けるまでの期間において、ロール操作に関係するムービーを表示する機能とを有している。
【0089】
上記のように構成されたスロットマシン10は、外部制御装置621に接続されている。外部制御装置621は、各スロットマシン10におけるベースゲームの実行状態に基づいて共通ゲーム開始条件が成立したか否かを判定する機能と、共通ゲーム開始条件が成立した場合、全てのスロットマシン10に対して同時にゲーム開始指令を出力する機能と、ゲーム開始指令の出力後、全てのスロットマシン10の中から特定のスロットマシン10を選択し、特定のスロットマシン10に対してシューター指令を出力する機能と、特定のスロットマシン10からのロール操作指令により共通ゲームの勝敗を決定し、ゲーム結果情報として全てのスロットマシン10に出力する機能と、共通ゲームの勝敗が付かなかった場合、全てのスロットマシン10の中から特定のスロットマシン10を選択し、特定のスロットマシン10に対してシューター指令を出力する機能とを有している。
【0090】
さらに、、外部制御装置621は、全てのスロットマシン10の中からランダムに特定のスロットマシン10を選択する機能と、クラップスゲーム開始条件を成立させたスロットマシン10を特定のスロットマシン10として選択する機能と、ベースゲームにおける特定の賞の成立をクラップスゲーム開始条件とする機能と、ベースゲームの繰返しにより増加する累積値が所定値に到達したときをクラップスゲーム開始条件とする機能と、クラップスゲーム開始条件が成立するまでの状態を共用表示装置700に表示する機能とを有している。
【0091】
(ゲーミングマシン300の動作)
上記の機能ブロックで構成されたゲーミングマシン300の動作を図3のフローチャートを用いて説明する。尚、本実施形態においてフローチャートにおける『ゲーム端末』は、スロットゲームを実行するスロットマシン10を意味するが、これに限定されるものではない。
【0092】
(スロットマシン10の動作)
ゲーム端末であるスロットマシン10は、端末側処理(A1)〜(A6)を実行する。具体的には、先ず、ベースゲーム処理(通常ゲーム等)が実行される(A1)。以下の一連の動作が実行される。
【0093】
(コイン投入・スタートチェック)
先ず、スロットマシン10は、BETボタン部601がプレーヤにより押されたか否かをチェックし、続いて、スピンボタン部602がプレーヤにより押されたか否かをチェックする。
【0094】
(シンボル決定)
次に、スロットマシン10は、スピンボタン部602がプレーヤにより押されると、シンボル決定用乱数値を抽出し、ディスプレイ部614上に表示する複数のビデオリールのそれぞれに応じて、シンボル列のスクロールを停止させたときにプレーヤに表示するシンボル501を決定する。
【0095】
(シンボル表示)
次に、スロットマシン10は、各ビデオリールのシンボル列のスクロールを開始させ、決定されたシンボル501がプレーヤに表示されるようにスクロールを停止させる。
【0096】
(入賞判定)
次に、スロットマシン10は、各ビデオリールのシンボル列のスクロールが停止されると、プレーヤに表示されたシンボル501の組合せが入賞に係るものであるか否かを判定する。
【0097】
(払い出し)
次に、スロットマシン10は、プレーヤに表示されたシンボル501の組合せが入賞に係るものであるとき、そのシンボル501の組合せの種類に応じた特典をプレーヤに与える。
【0098】
例えば、スロットマシン10は、コインの払い出しに係るシンボル501の組合せが表示されたとき、そのシンボル501の組合せに応じた数のコインをプレーヤに払い出す。
【0099】
次に、ボーナス役に入賞したか否かが判定される。ボーナス役に入賞した場合には、ボーナスゲーム処理が実行される。一方、ボーナス役に入賞しなかった場合には、通常ゲームが再実行される。このような通常ゲーム及びボーナスゲームを含むベースゲームが実行されている期間において、通常ゲーム等の単位ゲームの開始や終了、単位ゲームのベット数を示す実行状態情報が外部制御装置621に送信される。これにより、各スロットマシン10の実行状態情報が外部制御装置621において集中管理されることになる。
【0100】
スロットマシン10は、外部制御装置621からのゲーム開始信号を受信すると、クラップスゲームを開始及び実行する(A2)。これにより、例えば図1に示すように、ベースゲームの画面表示がベットテーブル901の画面表示に切り替えられる。そして、クラップスゲームをプレーヤに連想させる動画や画像が表示される。
【0101】
次に、スロットマシン10は、外部制御装置621からのシューター指令を受信し、シューター指令に基づいて、クラップスゲームのシューターであるか否かを判定する。即ち、シュータ指令が自己宛である場合には、スロットマシン10は、シューターに指名されたと判定し、ロール操作の入力を受け付ける(A3)。これにより、スロットマシン10は、タッチパネル等のインプットデバイスのロール操作の入力を受け付けることにより外部制御装置621に対してロール操作指令を出力可能にする。そして、プレーヤがロール操作を行えば、シューターに指名されたスロットマシン10からロール操作指令が外部制御装置621に送信される。尚、シュータ指令が自己宛でない場合、スロットマシン10は、シュータに指名されなかったと判定し、クラップスゲームのムービーを表示し続ける。
【0102】
次に、スロットマシン10は、外部制御装置621からのゲーム結果情報に基づいて、クラップスゲームの終了となる勝敗を判定し、勝敗が付かなかった場合、クラップスゲームを再実行し、勝利した場合、勝利に応じた配当を付与する。
【0103】
具体的には、スロットマシン10は、クラップスゲームに引き分けたか否かを判定する(A4)。引き分けた場合、即ち、勝敗が付かなかった場合には(A4,YES)、クラップスゲームが継続され、シューター指令に基づいたシューターの指名の有無の判定やクラップスゲームのムービー表示が行われる。
【0104】
一方、引き分けなかった場合、即ち、勝敗が付いた場合には(A4,NO)、続いて、クラップスゲームに勝利したか否かが判定される(A5)。クラップスゲームに負けた場合には(A5,NO)、A1のベースゲームが再実行される。一方、クラップスゲームに勝利した場合には(A5,YES)、配当が付与された後(A6)、A1のベースゲームが再実行される。
【0105】
(外部制御装置621の動作)
上記のようにしてスロットマシン10が動作しているときに、外部制御装置621は、スロットマシン10と同期しながら以下のセンター側処理(B1)〜(B8)を実行している。
【0106】
先ず、外部制御装置621は、各スロットマシン10から実行状態情報を受信し、ベースゲームの実行状態を取得する(B1)。そして、各スロットマシン10におけるベースゲームの実行状態に基づいてクラップスゲーム開始条件が成立したか否かを判定する(B2)。クラップスゲーム開始条件が成立しない場合には(B2,NO)、B1を再実行し、各スロットマシン10におけるベースゲームの実行状態を取得する。
【0107】
一方、クラップスゲーム開始条件が成立した場合には(B2,YES)、全てのスロットマシン10に対して同時にゲーム開始指令が出力される(B3)。この後、全てのスロットマシン10の中から特定のスロットマシン10が選択される(B4)。特定のスロットマシン10に対してシューター指令が出力される(B5)。
【0108】
次に、外部制御装置621は、特定のスロットマシン10から送信されたロール操作指令を受信するまで待機する。ロール操作指令が受信されると、この受信をトリガーとしてクラップスゲームの勝敗が決定される。即ち、勝利と負けと引き分けの何れかが決定される。決定された勝敗は、ゲーム結果情報として全スロットマシン10に送信される(B6)。
【0109】
この後、クラップスゲームに引き分けたか否かが判定される(B7)。引き分けなかった場合には(B7,NO)、B1から再実行され、各スロットマシン10におけるベースゲームの実行状態が新たに取得される。一方、引き分けた場合には(B7,YES)、特定のスロットマシン10が選択される(B8)。そして、B5が実行され、特定のスロットマシン10にシューター指令が送信され、クラップスゲームに勝利又は負けるまで、B5〜B8の処理が繰り返される。
【0110】
以上のように、ゲーミングマシン300は、端末側処理(A1)〜(A6)を実行する複数のスロットマシン10とセンター側処理(B1)〜(B8)を実行する外部制御装置621とを有している。これにより、ゲーミングマシン300は、各スロットマシン10においてベースゲームが個々のタイミングで実行されている状況下であっても、ゲーム開始指令が同時のタイミングで各スロットマシン10に入力されることによって、クラップスゲームが全てのスロットマシン10で同時のタイミングまたは同時に近いタイミングで実行される。この結果、ゲーミングマシン300は、全スロットマシン10において、クラップスゲームの開始からプレーヤに参加可能にすることができるという高いエンターメント性を実現している。また、ゲーミングマシン300は、クラップスゲームの途中から参加することによる『ゲームの乗り遅れ』を防止し、『ゲームの乗り遅れ』によるスロットマシン10間のプレーヤに対する不公平な事態の発生を防止することを可能にしている。
【0111】
さらに、クラップスゲームが再実行されるごとに、全てのスロットマシン10の中から特定のスロットマシン10が選択され、特定のスロットマシン10に対してシューター指令が出力される。これにより、クラップスゲームのシューターがクラップスゲームの再実行ごとに変更され得る。従って、ゲーミングマシン300は、クラップスゲームの再実行が長期間に亘った場合であっても、クラップスゲームのシューターとしての役割が各プレーヤに回る可能性があるため、クラップスゲームの最初に決定されたシューターだけがクラップスゲームを直接的に長期間に亘って行うことになるという事態の発生を防止することができる。
【0112】
(スロットマシン10の機械構成)
【0113】
図5に示すように、スロットマシン10は、遊技価値の使用により単位ゲームを実行する。スロットマシン10は、キャビネット11と、キャビネット11の上側に設置されたトップボックス12と、キャビネット11の前面に設けられたメインドア13とを備えている。
【0114】
メインドア13には、下側画像表示パネルと称されるシンボル表示装置16が設けられている。シンボル表示装置16は、透明液晶パネルにより形成されている。シンボル表示装置16は、スロットゲーム用の画面と、後述のクラップスゲーム用の画面とに切り替え可能にされている。スロットゲーム用の画面は、中央部に表示窓150を有している。表示窓150は、5列、4行の20個の表示ブロック28により構成されている。各列の4個の表示ブロック28は、擬似リール151〜155を形成している。各擬似リール151〜155は、4個の表示ブロック28が全体的に速度を変更しながら下方向に移動表示されることによって、各表示ブロック28に表示されたシンボル501を縦方向に回転させた後に停止する再配置を行うことを可能にしている。
【0115】
表示窓150の左側及び右側には、ペイライン発生列が左右対称に配置されている。プレーヤ側から見て左側のペイライン発生列は、図17に示すように、25個のペイライン発生部65L(65La、65Lb、65Lc、65Ld、65Le、65Lf、65Lg、65Lh、65Li、65Lj、65Lk、65Ll、65Lm、65Ln、65Lo、65Lp、65Lq、65Lr、65LS、65Lt、65Lu、65Lv、65Lw、65Lx、65Ly)を有している。
【0116】
一方、右側のペイライン発生列は、25個のペイライン発生部65R(65Ra、65Rb、65Rc、65Rd、65Re、65Rf、65Rg、65Rh、65Ri、65Rj、65Rk、65Rl、65Rm、65Rn、65Ro、65Rp、65Rq、65Rr、65RS、65Rt、65Ru、65Rv、65Rw、65Rx、65Ry)を有している。
【0117】
ペイライン発生部65Lは、何れかのペイライン発生部65Rとペアを形成している。各ペイライン発生部65Lから、当該ペイライン発生部65Lとペアの関係にあるペイライン発生部65Rへと向かう線であるペイラインLが予め規定されている。尚、図17では、説明を行いやすくするために、ペイラインLを1個しか描いていないが、本実施形態では、ペイラインLは25個規定されている。
【0118】
上記のペイラインLは、ペイライン発生部65L・65R間を結ぶことにより有効化される。それ以外の場合は、無効化されている。ペイラインLの有効数は、ベット数に基づいて決定される。最大のベット数であるマックスベットの場合においては、最大数である25個のペイラインLが有効化される。有効化されたペイラインLは、各シンボル501についての各種のウィニングコンビネーションを成立させる。ウィニングコンビネーションの詳細については後述する。
【0119】
尚、本実施形態では、スロットマシン10が所謂ビデオスロットマシンである場合について説明しているが、本発明のスロットマシン10は、所謂機械式リールを一部の擬似リール151〜155に代用してもよい。
【0120】
さらに、シンボル表示装置16の前面には、タッチパネル69が設けられていて、プレーヤはタッチパネル69を操作して各種の指示を入力することができる。タッチパネル69から入力信号がメインCPU41に対して送信される。
【0121】
下側画像パネル16の下方には、プレーヤによって遊技進行に係る指示が入力される複数のボタン23〜27からなるコントロールパネル20と、コインをキャビネット11内に受け入れるコイン受入口21と、紙幣識別器22とが設けられている。
【0122】
コントロールパネル20には、スタートボタン23と、チェンジボタン24と、キャッシュアウトボタン25と、1−BETボタン26と、最大BETボタン27とが設けられている。スタートボタン23は、シンボルのスクロールを開始させる指示を入力するためのものである。チェンジボタン24は、遊技施設の係員に両替を要求する際に用いられるものである。キャッシュアウトボタン25は、クレジットされているコインをコイントレイ18に払い出す指示を入力するためのものである。
【0123】
1−BETボタン26は、クレジットされているコインのうち、1枚のコインを遊技に賭ける指示を入力するためのものである。最大BETボタン27は、クレジットされているコインのうち、1回の遊技に賭けることが最大枚数(本実施形態では500枚)のコインを遊技に賭ける指示を入力するためのものである。
【0124】
紙幣識別器22は、紙幣の適否を識別すると共に正規の紙幣をキャビネット11内に受け入れるものである。尚、紙幣識別器22は、後述するバーコード付チケット39を読み取ることができるように構成されていてもよい。メインドア13の下部前面、即ち、コントロールパネル20の下方には、スロットマシン10のキャラクタ等が描かれたベリーガラス34が設けられている。
【0125】
トップボックス12の前面には、上側画像表示パネル33が設けられている。上側画像表示パネル33は、液晶パネルを備えていて、例えば、遊技内容の紹介や遊技のルールの説明を表す画像が表示される。
【0126】
また、トップボックス12には、スピーカ29が設けられている。上側画像表示パネル33の下側には、チケットプリンタ35と、カードリーダ36と、データ表示器37と、キーパッド38とが設けられている。チケットプリンタ35は、クレジット数や日時やスロットマシン10の識別番号等のデータがコード化されたバーコードをチケットに印刷し、バーコード付チケット39として出力するためのものである。プレーヤは、バーコード付チケット39を遊技施設の所定箇所(例えばカジノ内のキャッシャ)で紙幣等に交換したりすることができる。
【0127】
カードリーダ36は、スマートカードからのデータの読み取り及びスマートカードへのデータの書き込みを行うものである。スマートカードは、プレーヤが所持するカードであり、例えば、プレーヤを識別するためのデータ、プレーヤが行った遊技の履歴に関するデータが記憶される。スマートカードには、コイン、紙幣又はクレジットカードに相当するデータが記憶されることとしてもよい。また、スマートカードにかえて、磁気ストライプカードを採用してもよい。データ表示器37は、蛍光ディスプレイ等からなり、例えば、カードリーダ36が読み取ったデータや、プレーヤによってキーパッド38を介して入力されたデータを表示するものである。キーパッド38は、チケット発行等に関する指示やデータを入力するためのものである。
【0128】
(スロットマシン10の電気構成)
図6は、図5に示したスロットマシン10の内部構成、即ち、端末コントローラ100のブロック図である。ゲーミングボード50は、内部バスによって互い接続されたCPU(Central Processing Unit)51、ROM55及びブートROM52と、メモリカード53に対応したカードスロット53Sと、GAL(generic Array Logic)54に対応したICソケット54Sとを備えている。
【0129】
メモリカード53は、コンパクトフラッシュ(登録商標)(a)等の不揮発性メモリからなり、ゲームプログラムを記憶している。ゲームプログラムには、シンボル決定プログラムが含まれている。上記シンボル決定プログラムは、表示ブロック28に再配置されるシンボルを決定するためのプログラムである。
【0130】
また、カードスロット53Sは、メモリカード53を挿抜可能なように構成されていて、IDEバスによってマザーボード40に接続されている。従って、カードスロット53Sからメモリカード53を抜き取り、メモリカード53に別のゲームプログラムを書き込み、そのメモリカード53をカードスロット53Sに差し込むことにより、スロットマシン10で行われる遊技の種類や内容を変更することができる。ゲームプログラムには、遊技進行に係るプログラムが含まれる。この画像データには、フリーゲーム発生画像200や到達演出画像201、フリーゲーム追加画像202等を示す画像データが含まれている。
【0131】
また、ゲームプログラムには、表示ブロックの各シンボル列の各シンボルと、コードNo.と、乱数値との対応関係を示す通常ゲーム用シンボルテーブル(図8参照)を示す通常ゲーム用シンボルテーブルデータ、ペイラインL上に再配置されたシンボルの種類及び個数と、配当量との対応関係(図14参照)を示すオッズデータ、ワイルドシンボル増加数決定テーブル(図12参照)を示すワイルドシンボル増加数決定テーブルデータ、トリガーシンボル増加数決定テーブル(図13参照)を示すトリガーシンボル増加数決定テーブルデータ、シンボル列決定テーブル(図10参照)を示すシコードNo.決定テーブルデータ等が含まれている。
【0132】
内部バスによって互いに接続されたCPU51、ROM55及びブートROM52は、PCIバスによってマザーボード40に接続されている。PCIバスは、マザーボード40とゲーミングボード40との間の信号伝達を行うと共に、マザーボード40からゲーミングボード50への電力供給を行う。
【0133】
マザーボード40は、市販の汎用マザーボード(パーソナルコンピュータの基本部品を実装したプリント配線板)を用いて構成され、メインCPU41と、ROM(Read Only Memory)42と、RAM (Random Access Memory) 43とを備えている。マザーボード40は、本発明における端末コントローラ100に相当する。
【0134】
ROM42には、フラッシュメモリ等のメモリデバイスからなり、メインCPU41により実行されるBIOS(Basic Input/Output System)等のプログラムと、恒久的なデータが記憶されている。メインCPU41によってBIOSが実行されると、所定の周辺装置の初期化が行われると共に、メモリカード53に記憶されているゲームプログラムのゲーミングボード50を介した取り込処理が開始される。尚、本発明に置いて、ROM42は、内容の書き換えが可能なものであってもよく、不可能なものであってもよい。
【0135】
RAM43には、メインCPU41が作動する際に用いられるデータやシンボル決定プログラム等のプログラムが記憶される。また、RAM43は、ゲームプログラムを記憶することができる。
【0136】
また、RAM43には、クレジット数や、1回の遊技(単位遊技)における投入数や払出数等のデータが記憶される。また、RAM43には、表示ブロックの各シンボル列の各シンボルと、コードNo.と、乱数値の対応関係を示すボーナスゲーム用シンボルテーブル(図9参照)を示すボーナスゲーム用シンボルテーブルデータ等が記憶される。尚、ボーナスゲームとは、ボーナスゲームの一種であり、『フィーチャーゲーム』と称する場合もある。
【0137】
また、RAM43には、フリーゲーム回数記憶領域と、全ゲーム回数記憶領域と、合計配当量記憶領域と、トリガーシンボル数記憶領域が設けられている。尚、トリガーシンボルは、『フィーチャーシンボル』と称される場合もある。フリーゲーム回数記憶領域には、フリーゲームの残り回数Tを示す残り回数データが記憶される。全ゲーム回数記憶領域には、全ゲーム回数Cを示す全ゲーム回数データが記憶される。全ゲーム回数Cは、保険有モードに移行した後で行われた通常ゲームの回数である。トリガーシンボル数記憶領域には、トリガーシンボル数を示すトリガーシンボル数データが記憶される。トリガーシンボル数は、フリーゲーム中に、再配置される可能性のあるトリガーシンボルの総数である。
【0138】
また、メインRAM43には、保険フラグの記憶領域が設けられている。保険フラグは、ベースゲームの繰り返し回数が所定値に到達した等のレスキュー開始条件が成立したことを契機としたり、図示しない保険用ボタンが押圧操作されることを契機として、セットされるフラグである。保険フラグの記憶領域は、例えば、所定ビット数の記憶領域からなり、該記憶領域における記憶内容に応じて保険フラグが“ON”又は“OFF”となる。保険フラグが“ON”の状態は、保険有モードに相当する。保険フラグが“OFF”の状態は、保険無モードに相当する。
【0139】
尚、保険有モードにおいて、ボーナスゲームが実行される場合には、トリガーシンボル及びワイルドシンボルの少なくとも一方の増加数が保険無モードの場合よりも多いようにされていてもよい。また、ボーナスゲーム中において、ボーナス役に入賞した場合には、トリガーシンボル及びワイルドシンボルの少なくとも一方の増加数が保険有モードの場合よりも保険無モードの方が多いようにされていてもよい。
【0140】
また、マザーボード40には、後述する本体PCB(Printed Circuit Board)60及びドアPCB80とが、夫々USBによって接続されている。さらに、マザーボード40には、電源ユニット45が接続されている。
【0141】
本体PCB60及びドアPCB80には、メインCPU41に入力される入力信号を発生させる機器や装置と、メインCPU41から出力される制御信号により動作が制御される機器や装置とが接続されている。メインCPU41は、メインCPU41に入力された入力信号に基づいて、RAM43に記憶されたゲームプログラムを実行することにより、所定の演算処理を行ってその結果をRAM43に記憶したり、各機器や装置に対する制御処理として各機器や装置に制御信号を送信したりする。
【0142】
本体PCB60には、ランプ30、ホッパー66、コイン検出部67、グラフィックボード68、スピーカ29、タッチパネル69、紙幣識別器22、チケットプリンタ35、カードリーダ36、キースイッチ38S、データ表示機37、乱数発生器64が接続されている。ランプ30は、メインCPU41から出力される制御信号に基づいて、所定のパターンで点灯する。
【0143】
ホッパー66は、キャビネット11内に設置されていて、メインCPU41から出力される制御信号に基づいて、所定数のコインをコイン払出口19からコイントレイ18に払い出す。コイン検出部67は、コイン払出口19から所定枚数のコインが払い出されたことを検出した場合には、メインCPU41に対して入力信号を出力する。
【0144】
グラフィックボード68は、メインCPU41から出力される制御信号に基づいて、上側画像表示パネル33及びシンボル表示装置16における画像表示を制御する。上側画像表示パネル33及びシンボル表示装置16の各表示ブロック28には、スクロール又は停止するシンボルが表示される。シンボル表示装置16のクレジット数表示部400には、RAM43に記憶されているクレジット数が表示される。また、シンボル表示装置16のBET数表示部401には、ベットされたコインの枚数が表示される。また、シンボル表示装置16のペイアウト表示部402には、コインの払出数が表示される。グラフィックボード68は、メインCPU41から出力される制御信号に基づいて画像データを生成するVDP(Video Display Processor)や、VDPによって生成される画像データを一時的に記憶するビデオRAM等を備えている。尚、VDPによって画像データを生成する際に用いられる画像データは、メモリカード53から読み出されてRAM43に記憶されたゲームプログラム内に含まれている。
【0145】
紙幣識別器22は、紙幣の適否を識別すると共に正規の紙幣をキャビネット11内に受け入れる。紙幣識別器22は、正規の紙幣を受け入れたとき、その紙幣の額に基づいてメインCPU41に対して入力信号を出力する。メインCPU41は、該入力信号により伝達された紙幣の額に応じたクレジット数をRAM43に記憶する。
【0146】
チケットプリンタ35は、メインCPU41から出力される制御信号に基づいて、RAM43に記憶されたクレジット数、日時やスロットマシン10の識別番号等のデータがコード化されたバーコードをチケットに印刷し、バーコード付チケット39として出力する。カードリーダ36は、スマートカードからのデータを読み取ってメインCPU41へ送信したり、メインCPU41からの制御信号に基づいてスマートカードへのデータの書き込みを行ったりする。キースイッチ38Sは、キーパッド38に設けられていて、キーパッド38がプレーヤによって操作されたとき、所定の入力信号をメインCPU41へ出力する。データ表示器37は、メインCPU41から出力される制御信号に基づいて、カードリーダ36が読み取ったデータやプレーヤによってキーパッド38を介して入力されたデータを表示する。
【0147】
乱数発生器64は、所定のタイミングで乱数を発生させる。尚、乱数発生器64が発生させる乱数の範囲は、0〜65535である。
【0148】
ドアPCB80には、コントロールパネル20、リバータ21S、コインカウンタ21C及び冷陰極管81が接続されている。コントロールパネル20には、スタートボタン23に対応したスタートスイッチ23S、チェンジボタン24に対応したチェンジスイッチ24S、CASHOUTボタン25に対応したCASHOUTスイッチ25S、1−BETボタン26に対応した1−BETスイッチ26S、最大BETボタン27に対応した最大BETスイッチ27Sが設けられている。各スイッチ23S〜27Sは、対応するボタン23〜27がプレーヤによって操作されたとき、メインCPU41に対して入力信号を出力する。
【0149】
コインカウンタ21Cは、コイン受入口21の内部に設けられていて、プレーヤによってコイン受入口21に投入されたコインの適否を識別する。正規のコイン以外のものは、コイン払出口19から排出される。また、コインカウンタ21Cは、正規のコインを検出したときにメインCPU41に対して入力信号を出力する。
【0150】
リバータ21Sは、メインCPU41から出力される制御信号に基づいて動作するものであり、コインカウンタ21Cによって正規のコインとして認識されたコインを、スロットマシン10内に設置されたキャッシュボックス(図示せず)又はホッパー66に振り分ける。即ち、ホッパー66がコインで満たされている場合、正規のコインはリバータ21Sによってキャッシュボックスに振り分けられる。一方、ホッパー66がコインで満たされていない場合には、正規のコインはホッパー66に振り分けられる。冷陰極管81は、シンボル表示装置16と、上側表示パネル33との背面側に設置されるバックライトとして機能するものであり、メインCPU41から出力される制御信号に基づいて点燈する。
【0151】
(センターコントローラ200の電気構成)
図7は、センターコントローラ200の電気構成を示したブロック図である。センターコントローラ200の内部には、制御ユニットが設けられている。制御ユニットは、マザーボード240、ゲーミングボード250、電源ユニット245等の構成要素を備えている。
【0152】
ゲーミングボード250は、スロットマシン10(端末コントローラ100)のゲーミングボード50と同一構成である。即ち、ゲーミングボード250は、CPU251、ROM255及びブートROM252と、メモリカード253に対応したカードスロット253Sと、GAL254に対応したICソケット254Sとを備えている。
【0153】
マザーボード240は、スロットマシン10のマザーボード40と同一構成である。即ち、マザーボード240は、メインCPU241と、ROM242と、RAM243とを備えている。RAM243は、図15のゲーム端末管理テーブルや図16の共通ゲーム管理テーブル等の格納形態で各種のデータを記憶している。通信部244は、通信回線を介してスロットマシン10との間で通信を行うためのものである。
【0154】
グラフィックボード268は、スロットマシン10のグラフィックボード68と同一構成であるが、メインCPU241から出力される制御信号に基づいて、共用表示装置700における画像表示を制御するという点で異なる。
【0155】
(共用表示装置700)
共用表示装置700は、図1及び図23に示すように、液晶ディスプレイやプラズマディスプレイ等の表示装置本体700aと、支持台700bとを有している。支持台700bは、表示装置本体700aの背面に取り付けられており、表示装置本体700aを任意の角度で保持可能になっている。支持台700bは、ホール等の施設の天井面に固定可能にされている。
【0156】
表示装置本体700aは、経過画面とクラップスゲーム画面とを切り替え可能に表示する。経過画面は、クラップスゲーム開始条件が成立するまでの状態を表示する。具体的には、経過画面は、スタート領域701と走行領域702とゴール領域703とを有していると共に、移動体となるダイス画像704を表示している。スタート領域701は、クラップスゲームが終了した直後にダイス画像704が位置される。走行領域702は、ベースゲームに繰り返しに伴って、ダイス画像704がスタート領域701からゴール領域703に向かって移動される。ゴール領域703は、クラップスゲーム開始条件が成立したときにダイス画像704が位置される。これにより、経過画面は、ダイス画像704の位置に基づいてプレーヤにクラップスゲームの開始時期を予測させることを可能にしている。
【0157】
一方、クラップスゲーム画面は、クラップスゲーム開始条件が成立したときに、経過画面に代えて表示される。クラップスゲーム画面は、クラップスゲーム用のベットテーブル705全体を表示する。これにより、クラップスゲーム画面は、全プレーヤにクラップスゲームが開始されることを、表示装置本体700aの全画面を用いて報知することを可能にしている。
【0158】
(シンボル、コンビネーション等)
上記スロットマシン10の擬似リール151〜155に表示されるシンボル501は、複数のシンボル501によりシンボル列を形成している。各シンボル列を構成するシンボル501には、図8及び図9に示すように、0〜19以上の何れかのコード番号が付与される。各シンボル列は、『WILD』、『FEATURE』、『A』、『Q』、『J』、『K』、『BAT』、『HAMMER』、『SWORD』、『RHINOCEROS』、『BUFFALO』、及び『DEER』のシンボル501が組み合わされて構成されている。
【0159】
シンボル列の内の3個の連続したシンボル501は、図5に示すように、各擬似リール151〜155の表示領域の最上段、上段、下段、最下段のそれぞれに表示(配置)されることによって、表示窓150において5列4行のシンボルマトリクスを構成している。シンボルマトリクスを構成するシンボル501は、少なくともスタートボタン23が押下されてゲームが開始されると、スクロールを開始する。スクロールが開始されてから所定時間が経過すると、各シンボル501のスクロールが停止する(再配置)。
【0160】
また、各シンボル501について、各種のウィニングコンビネーションが予め定められている。尚、ウィニングコンビネーションは、賞を成立させることを意味する。ウィニングコンビネーションは、ペイラインL上で停止したシンボル501のコンビネーションがプレーヤにとって有利な状態になるコンビネーションのことである。有利な状態とは、ウィニングコンビネーションに応じたコインが払い出される状態、コインの払出数がクレジットに加算される状態、ボーナスゲームが開始される状態等のことである。
【0161】
本実施形態におけるウィニングコンビネーションは、『WILD』、『FEATURE』、『A』、『Q』、『J』、『K』、『BAT』、『HAMMER』、『SWORD』、『RHINOCEROS』、『BUFFALO』、及び『DEER』のうち少なくとも1種類のシンボル501が、有効化されたペイラインL上に、所定数以上で再配置された場合をいう。また、所定種類のシンボル501がスキャッタシンボルとして設定されている場合には、ペイラインLの有効及び無効に拘らずに、所定数以上で再配置された場合にウィニングコンビネーションとなる。
【0162】
具体的には、ペイラインL上に『FEATURE』のトリガーシンボル503bがウィニングコンビネーションの態様で停止したときにボーナストリガーとなり、遊技状態が通常ゲームからボーナスゲームに移行すると共に、ベット数に応じた払い出しが行われる。また、通常ゲームにおいて、ペイラインL上に『BAT』のシンボル501がウィニングコンビネーションの態様で停止した場合には、『BAT』の基本払い出し数にベット数を乗算した払い出し数のコイン(有価価値)の払い出しが行われる。
【0163】
(通常ゲーム用シンボルテーブル)
図8は、通常ゲームにおいて用いられる再配置の対象となるシンボル501を決定する際に用いられるテーブルである。通常ゲーム用シンボルテーブルは、各シンボル列における表示ブロック28の各シンボル501と、コードNo.とが対応付けられていると共に、0〜65535の範囲を20区分した数値値範囲が各コードNo.に対応付けられている。
【0164】
尚、区分の態様は、均等であってもよいし、不均等であってもよい。不均等の場合には、乱数値の範囲により当選する確率をシンボル501の種類により調整することが可能になる。また、特定シンボル503のトリガーシンボル503bに対応する『FEATURE』やワイルドシンボル503aに対応する『WILD』に対応した範囲が、他種類のシンボル501よりも狭い範囲に設定されていてもよい。この場合には、ゲームの状況に応じて、価値のある種類のシンボル501を当選し難くして、勝敗を容易に調整することができる。
【0165】
例えば、1列目において、無作為に選ばれた乱数値が“10000”であれば、この乱数値を含む乱数範囲に対応付けられたコードNo.3の『J』が、1列目の擬似リール151において再配置の対象とされる。また、例えば、4列目において、無作為に選ばれた乱数値が“40000”であれば、この乱数値を含む乱数範囲に対応付けられたコードNo.12の『FEATURE』が、4列目の擬似リール151において再配置の対象とされる。
【0166】
(ボーナスゲーム用シンボルテーブル)
図9は、ボーナスゲームにおいて用いられる再配置の対象となるシンボル501を決定する際に用いられるテーブルである。本ボーナスゲーム用シンボルテーブルは、通常ゲーム用シンボルテーブルと同様に、各シンボル列における表示ブロック28の各シンボル501と、コードNo.とが対応付けられていると共に、0〜65535の範囲を区分した数値範囲が各コードNo.に対応付けられている。尚、区分の態様は、通常ゲーム用シンボルテーブルと同一である。
【0167】
さらに、ボーナスゲーム用シンボルテーブルは、特定シンボル503が追加や置換されている。ここで、『置換』とは、新規のシンボルデータが既存のシンボルデータに上書きされることを意味する。追加や置換する個数やシンボル列は、無作為に選ばれてもよいし、予め決められていてもよい。本実施形態においては、図12のワイルドシンボル増加数決定テーブル及び図13のトリガーシンボル増加数決定テーブルにより増加数が無作為に選ばれている。尚、シンボルデータが置換された場合、停止表示されたシンボル501に置き換わって、上書き(置換)されたシンボルデータの画像が表示されてもよい。
【0168】
例えば、図9のボーナスゲーム用シンボルテーブルにおいては、各シンボル列(L1)〜(L5)に対して、均等に10個のワイルドシンボル503aが追加された状態を示している。この場合には、全てのシンボル列(L1)〜(L5)においてワイルドシンボル503aが無作為に選ばれ易い状態となる。
【0169】
(シンボル列決定テーブル)
図10は、特定シンボル503が追加や置換される対象となるシンボル列(L1)〜(L5)を決定する際に用いられるシンボル列決定テーブルを示す図である。シンボル列決定テーブルは、シンボル列No.と乱数値との対応関係を示している。シンボル列No.1は、表示ブロック28の1列目を、シンボル列No.2は、表示ブロック28の2列目を、シンボル列No.3は、表示ブロック28の3列目を、シンボル列No.4は、表示ブロック28の4列目を、シンボル列No.5は、表示ブロック28の5列目を示す。
【0170】
本実施形態では、取得した乱数値とシンボル列決定テーブルとに基づいて、シンボル列毎の特定シンボル503の増加数や置換数を決定する場合について説明するが、これに限定されるものではなく、シンボル列毎に特定シンボル503の増加数や置換数を予め定めておいてもよい。また、特定シンボル503の種類に応じて、増加数や置換数を定めておいてもよい。
【0171】
(コードNo.決定テーブル)
図11は、コードNo.決定テーブルを示す図である。コードNo.決定テーブルは、コードNo.と乱数値との対応関係を示している。例えば、第1のシンボル列No.(1列目)用の乱数値が40567、63535、65323である場合には、コードNo.として、12と、末尾と、末尾とが決定される。
【0172】
本実施形態では、取得した乱数値とコードNo.決定テーブルとに基づいて、各シンボル列に増加される特定シンボルのコードNo.をシンボル列毎に決定する場合について説明したが、本発明では、増加される特定シンボル503のコードNo.をシンボル列毎に予め定めておいてもよい。
【0173】
(ワイルドシンボル増加数決定テーブル)
図12は、ワイルドシンボル増加数決定テーブルを示す図である。ワイルドシンボル増加数決定テーブルは、ワイルドシンボル増加数と乱数値との対応関係を示している。ワイルドシンボル増加数は、“10”、“30”、“50”、“70”、“90”の5種類の数値を有している。例えば、乱数値が17235である場合には、ワイルドシンボル増加数として、“30”が選択される。尚、ワイルドシンボル増加数は、1以上の増加数の数値を複数種類で有していればよい。また、増加数は、単位ゲーム毎等の所定のタイミングで変更可能にされていてもよい。
【0174】
(トリガーシンボル増加数決定テーブル)
図13は、トリガーシンボル増加数決定テーブルを示す図である。トリガーシンボル増加数決定テーブルは、トリガーシンボル増加数と乱数値との対応関係を示している。トリガーシンボル増加数は、“2”、“4”、“6”、“8”、“10”の5種類の数値に設定されている。例えば、乱数値が17235である場合には、トリガーシンボル増加数として、“4”が選択される。尚、トリガーシンボル増加数は、1以上の増加数の数値を複数種類で有していればよい。また、テーブル内の増加数は、単位ゲーム毎等の所定のタイミングで変更可能にされていてもよい。
【0175】
(配当テーブル)
図14は、ウィニングコンビネーションに基づいて付与される配当を管理する配当テーブルである。この配当テーブルは、主制御基板71のROM242に記憶されており、配当の情報(配当倍率)が、ウィニングコンビネーションの種類に対応付けられている。例えば、3個の『A』が再配置されたウィニングコンビネーションに対応する配当倍率は、4倍である。従って、この場合には、ベット数に4が積算された配当がプレーヤに付与される。5個の『BUFFALO』が再配置されたウィニングコンビネーションに対応する配当倍率は100倍である。尚、本実施の形態では、通常ゲーム及びフリーゲームにおける配当倍率は同率に設定されるが、これに限定されるものではない。即ち、通常ゲーム及びフリーゲームにおける配当倍率が異なっていてもよい。
【0176】
以上の各テーブルのデータは、スロットマシン10の端末コントローラ100におけるROM42やRAM43に記憶されている。これにより、スロットマシン10は、センターコントローラ200から分離されることにより単体とされた場合でも、ベースゲームを実行可能になっている。
【0177】
(ゲーム端末管理テーブル)
図15は、センターコントローラ200において各スロットマシン10のベースゲームの状態を管理するゲーム端末管理テーブルである。この管理テーブルは、ゲーム端末欄とゲーム種類欄とゲーム状態欄と累積ベット数欄と累積ゲーム数欄とを有している。ゲーム端末欄は、各スロットマシン10に設定された固有の機台番号を格納している。例えば、6台のスロットマシン10が接続されている場合には、“001”〜“006”の機台番号が格納される。
【0178】
ゲーム種類欄は、各スロットマシン10が実行中のベースゲームの種類を機台番号に対応付けて格納している。ベースゲームの種類は、“通常ゲーム”や“ボーナスゲーム”等である。例えば、“001”の機台番号を有したスロットマシン10においては、ゲーム種類欄が“通常ゲーム”であるため、通常ゲームの単位ゲームを繰り返していることになる。
【0179】
ゲーム状態欄は、各スロットマシン10が実行中のベースゲームの状態、即ち、単位ゲームのゲーム状態を機台番号に対応付けて格納している。ゲーム状態は、“実行”及び“停止”である。例えば、“002”の機台番号を有したスロットマシン10においては、ゲーム種類が“通常ゲーム”及びゲーム状態が“停止”であるため、通常ゲームの単位ゲームの勝敗がついて次の単位ゲームが開始されるまでの状態となっている。また、“004”の機台番号を有したスロットマシン10においては、ゲーム種類が“ボーナスゲーム”及びゲーム状態が“実行”であるため、ボーナスゲームの単位ゲームが実行中の状態となっている。
【0180】
累積ベット数欄は、クラップスゲームが終了してスロットゲームが再開された時点を初期値とし、スロットゲームにおいてベットされたベット数の累積値を累積ベット数として格納している。累積ゲーム数欄は、クラップスゲームが終了してスロットゲームが再開された時点を初期値とし、通常ゲームの単位ゲームのゲーム数の累積値を累積ゲーム数として格納している。これらの各スロットマシン10における累積ベット数及び累積ゲーム数は、全てのスロットマシン10における累積ベット数及び累積ゲーム数がそれぞれ加算されることによって、共通ゲーム可能条件の判定値となる総累積ベット数及び総累積ゲーム数の算出に用いられる。
【0181】
(共通ゲーム管理テーブル)
図16は、センターコントローラ200において各スロットマシン10の共通ゲームの状態を管理する共通ゲーム管理テーブルである。この管理テーブルは、ゲーム端末欄とベット数欄と配当倍率欄とシューター欄とを有している。ゲーム端末欄は、各スロットマシン10に設定された固有の機台番号を格納している。ベット数欄は、共通ゲームにおいてベットされたコインの枚数を格納している。配当倍率欄は、各スロットマシン10における配当倍率を格納している。各スロットマシン10が共通ゲームに勝利した場合には、ベット数に配当倍率が積算されることによって、配当枚数が決定される。シューター欄は、各スロットマシン10がシューターとして選定されたことを示す“1”と、シューターでないことを示す“0”とを格納する。図16においては、“002”の機台番号を有したスロットマシン10がシューターに選定されている。
【0182】
(表示状態)
上記のスロットマシン10の動作過程におけるシンボル表示装置16の表示状態の一例を具体的に説明する。
【0183】
(スロットゲーム:通常ゲーム画面)
図17は、シンボル表示装置16における通常ゲームの表示画面である通常ゲーム画面の一例を示している。
【0184】
具体的に説明すると、通常ゲーム画面は、中央部に配置され、5列の擬似リール151〜155を有した表示窓150と、表示窓150を中心として左右対称に配置されたペイライン発生部65L・65Rとを有している。尚、図17の通常ゲーム画面においては、1列目〜3列目の擬似リール151・152・153が停止された状態である一方、4列目及び5列目の擬似リール154・155が回転中である。
【0185】
表示窓150の上方には、クレジット数表示部400とBET数表示部401とワイルドシンボル数表示部415とトリガーシンボル数表示部416とペイアウト表示部402とが配置されている。これらの各部400・401・415・416・402は、プレーヤから見て左端から右端にかけて順に配置されている。
【0186】
クレジット数表示部400は、クレジット数を表示する。BET数表示部401は、今回の単位ゲームにおけるベット数を表示する。ワイルドシンボル数表示部415は、今回の単位ゲームにおけるワイルドシンボル503aの個数を表示する。これにより、通常ゲームにおいては、5個のワイルドシンボル503aが存在することを、予めプレーヤに報知することができる。トリガーシンボル数表示部416は、今回の単位ゲームにおけるトリガーシンボル503bの個数を表示する。これにより、通常ゲームにおいては、5個のトリガーシンボル503bが存在することを、予めプレーヤに報知することができる。ペイアウト表示部402は、ウィニングコンビネーションとなったときのコインの払出数を表示する。
【0187】
一方、表示窓150の下方には、ヘルプボタン410とペイテーブルボタン411とベット単位表示部412とストック表示部413とフリーゲーム数表示部414とが配置されている。これらの各部410・411・412・413・414は、プレーヤから見て左端から右端にかけて順に配置されている。
【0188】
ヘルプボタン410は、プレーヤの押圧操作によりヘルプモードを実行可能にしている。ヘルプモードは、プレーヤに対してゲームに関係する疑問を解消するための情報を提供するモードである。ペイテーブルボタン411は、プレーヤの押圧操作により配当内容を表示する配当表示モードを実行可能にしている。配当表示モードは、プレーヤに対してウィニングコンビネーションと配当倍率との関係を示す説明画面を表示するモードである。
【0189】
ベット単位表示部412は、現時点におけるベット単位(支払い単位)を表示する。これにより、ベット単位表示部412は、プレーヤに対して例えば1セント単位でゲームに参加できることを認識可能にしている。
【0190】
ストック表示部413は、ボーナスゲームの繰り越し数を表示する。ここで、『繰り越し数』とは、ボーナスゲームが終了したときに、引き続いてボーナスゲームを実行可能な残りの回数を意味する。即ち、ストック表示部413に『3』と表示されていれば、現在のボーナスゲームが終了した後に、3回連続してボーナスゲームを繰り返すことが可能になる。尚、通常ゲームにおいては、“0”が表示される。
【0191】
フリーゲーム数表示部414は、ボーナスゲームの繰返し数と総数とを表示する。即ち、フリーゲーム数表示部414に『0 OF 0』と表示されていれば、フリーゲームの総数が0回、即ち、ボーナスゲームでないことを示す。また、『5 OF 8』と表示されていれば、フリーゲームの総数が8回のボーナスゲームにおいて、5回目のフリーゲームであることを示す。
【0192】
(通常ゲームにおけるボーナス当選画面)
図18は、ボーナス当選してから一定期間内の状態を示している。具体的には、3個のトリガーシンボル503bが再配置されることによって、ボーナス当選した後の状態を示している。尚、トリガーシンボル503bは、ボーナス当選に関係するシンボルであることを明確にプレーヤに認識させることができるように、『FEATURE』と判読可能な文字を有することが好ましい。
【0193】
本画面において、ボーナス当選した旨をシンボル画像と『FEATURE IN』の文字画像とで報知するボーナス当選画面420がポップアップ表示される。そして、ボーナス当選画面420の表示と同時や直後に、フリーゲーム数表示部414の総数が“0”から“7”に切り替えられる。これにより、プレーヤは、ボーナス当選し、7回のフリーゲームからなるボーナスゲームに移行されることを認識することが可能になる。
【0194】
(スロットゲーム:ボーナスゲーム画面)
図19は、シンボル表示装置16におけるボーナスゲームの表示画面であるボーナスゲーム画面の一例を示している。
【0195】
具体的に説明すると、フリーゲーム数表示部414においてフリーゲームの総数が表示されると共に、現在のゲーム数が表示される。例えば、7回のフリーゲームの内の1回目のフリーゲームが実行されていることが表示される。その他の動作は、通常ゲームと同じである。
【0196】
(クラップスゲーム画面:カムアウトロール画面)
図20及び図21は、クラップスゲームにおけるカムアウトロールの表示画面である。これらのカムアウトロール画面は、クラップスゲームを実行する場合に、図17等のスロットゲームの画面に代えてシンボル表示装置16において表示される。
【0197】
具体的に説明すると、図20のカムアウトロール画面は、シューターに選定されたときのシンボル表示装置16における画面である。カムアウトロール画面は、クラップスゲーム用のベットテーブル901の表示領域と、ベットテーブル901の下側に配置されたロールボタン902の表示領域とを有している。尚、シューターに選定された場合には、図1に示すように、上側画像表示パネル33においてダイス画像801・801が表示される。
【0198】
ベットテーブル901は、タッチパネル69の押圧操作により追加のベットを可能にしている。ロールボタン902は、現在のクラップスゲームの状態を報知するための『Come out roll』の文字がボタン面に表示されている。ロールボタン902は、タッチパネル69の押圧操作(ロール操作)によりダイス画像905のロールを可能にしている。ダイス画像905は、ロール操作されたときに、ベットテーブル901上に出現し、クラップスゲームの勝敗が決定するまで回転した状態でムービー表示される。
【0199】
また、カムアウトロール画面は、吹き出し画像909の表示領域を有している。吹き出し画像909内には、『Roll Please』の文字が表示されている。吹き出し画像909は、シューターに選定された場合にだけ出現する。吹き出し画像909は、プレーヤに対して自己がシューターに選定されたことを報知すると共に、プレーヤに対してロールを促す機能を有している。さらに、シューター画面は、コイン画像903の表示領域をロールボタン902の側方に有している。コイン画像903は、ベット数に応じて増減可能にされている。尚、コイン画像903の表示数とベット数との関係は、1個の表示に対して1ベットであってもよいし、1個の表示に対してN(自然数)ベットであってもよい。
【0200】
一方、図21のカムアウトロール画面は、カムアウトロール期間において、追加のベットを行う場合の画面である。ロールボタン902は、追加のベットが可能な期間において表示色や輝度、形状、サイズ等の表示態様が変更される。これにより、ロールボタン902は、プレーヤに追加のベットが可能であることを報知する。尚、クラップスゲームが開始された直後においては、ベット数の初期値として1枚のコイン画像903が表示される。コイン画像903の表示数は、ベットテーブル901のパスラインをプレーヤが所定回数のタップ操作を行う度に増加される。
【0201】
(クラップスゲーム画面:ポイントロール画面)
図22は、クラップスゲームにおけるポイントロールの表示画面である。これらのポイントロール画面は、クラップスゲームの勝敗が付かなかった場合に、図20等のカムアウトロール画面に代えてシンボル表示装置16において表示される。ポイントロール画面は、カムアウトロール用のロールボタン902がポイントロール用のロールボタン904に置き換えられた点を除いて同一の表示態様及び機能を有している。
【0202】
具体的に説明すると、図22のポイントロール画面は、カムアウトロール画面と同様に、ベットテーブル901の表示領域と、ベットテーブル901の下側に配置されたロールボタン904の表示領域とを有している。ロールボタン904は、現在のクラップスゲームの状態を報知するための『Point roll』の文字がボタン面に表示されている。ロールボタン904は、図20のカムアウトロール画面と同様に、タッチパネル69の押圧操作(ロール操作)によりダイス画像905のロールを可能にしている。また、ロールボタン904は、プレーヤに追加のベットが可能であることを報知するため、追加のベットが可能な期間において表示色や輝度、形状、サイズ等の表示態様が変更される。
【0203】
(スロットマシン10の処理動作:通常ゲーム実行処理)
上記の構成において、スロットマシン10の動作について、図27〜図29に基づいて説明する。図27における通常ゲーム実行処理は、スロットマシン10のメインCPU41により実行される。尚、スロットマシン10は予め起動されている。
【0204】
図27に示すように、メインCPU41は、コインがベットされたか否かを判定する(S10)。この処理において、メインCPU41は、1−BETボタン26が操作された際に1−BETスイッチ26Sから出力される入力信号、又は、最大BETボタン27が操作された際に最大BETスイッチ27Sから出力される入力信号を受信したか否かを判定する。コインがベットされていないと判定した場合、S10に処理を戻す。
【0205】
一方、S10において、コインがベットされたと判定した場合、メインCPU41は、ベットされたコインの枚数に応じて、RAM43に記憶されたクレジット数を減算する処理を行う(S11)。尚、ベットされるコインの枚数がRAM43に記憶されたクレジット数より多い場合には、RAM43に記憶されたクレジット数を減算する処理を行わずに、S10に処理を戻す。また、ベットされるコインの枚数が、1回の遊技にベットすることが可能な上限値(本実施形態では500枚)を超える場合には、RAM43に記憶されたクレジット数を減算する処理を行わずに、S12に処理を進める。
【0206】
次に、メインCPU41は、スタートボタン23がONされたか否かを判定する(S12)。この処理に置いて、メインCPU41は、スタートボタン23が押下された際にスタートスイッチ23S1から出力される入力信号を受信したか否かを判定する。スタートボタン23がONされていないと判定した場合、S10に処理を戻す。尚、スタートボタン23がONされなかった場合(例えば、スタートボタン23がONされずに遊技を終了する旨の指示が入力された場合)には、メインCPU41は、S11における減算結果をキャンセルする。
【0207】
一方、S12において、スタートボタン23がONされたと判定した場合、メインCPU41は、端末側ゲーム情報をセンターコントローラ200に送信する(S13)。ここで、端末側ゲーム情報は、送信元のスロットマシン10の機台番号と、ベット数と、現在のゲーム種類を示す通常ゲームとを含む。尚、ベット数の一部は、ベースゲームの実行毎に蓄積されることによって、クラップスゲームの原資とされる。
【0208】
この後、メインCPU41は、通常ゲーム用シンボル決定処理を実行する(S14)。通常ゲーム用シンボル決定処理では、メインCPU41は、RAM43に記憶されたシンボル決定プログラムを実行することにより、シンボルの停止時におけるコードNo.を決定する。具体的には、乱数値を取得し、取得した乱数値と、図8の通常ゲーム用シンボルテーブルとに基づいて、表示ブロック28の各シンボル列の停止時におけるコードNo.を決定する。
【0209】
図8に示すように、通常ゲーム用シンボルテーブルには、14個のワイルドシンボル(特定シンボルともいう)が存在する。ワイルドシンボルは、他のシンボルに代用することが可能なシンボルである。
【0210】
次に、S15において、メインCPU41は、スクロール表示制御処理を行う。図17に示すように、この処理は、シンボルのスクロールを開始した後、S14において決定されたシンボルで再配置されるように、表示制御する処理である。
【0211】
次に、メインCPU41は、賞が成立したか否かを判定する(S16)。S16の処理において、メインCPU41は、S15により再配置されたシンボルについて、ペイラインL毎に、ペイラインL上に再配置された個数をシンボルの種類毎にカウントする。そして、カウントされた個数が2以上であるか否かを判定する。
【0212】
賞が成立したと判定した場合、メインCPU41は、コインの払出に係る処理を行う(S17)。この処理において、メインCPU41は、RAM43に記憶されているオッズデータを参照し、ペイラインL上に再配置されたシンボルの個数に基づいて、配当倍率を決定する。オッズデータは、ペイラインL上に再配置されたシンボルの個数と、配当倍率との対応関係を示すデータである(図14参照)。尚、入賞が成立したペイラインL上に「WILD」が1個表示される毎に、配当は2倍となる。即ち、入賞が成立したペイラインL上に「WILD」が3個表示されている場合には、配当は、8倍となる。
【0213】
本実施形態では、少なくとも1種類のシンボルが、ペイラインL上に、2個以上再配置された場合に、賞が成立したと判定する場合について説明するが、本発明では、ペイラインを設けずに、表示ブロック28において再配置されるシンボルのうち少なくとも1種類のシンボルが、2個以上再配置された場合に、賞が成立したと判定することとしてもよい。
【0214】
S16において賞が成立していないと判定した場合、又は、S17の処理を実行した後、メインCPU41は、トリガーシンボル503bが3個以上再配置されたか否かを判定する(S18)。この処理では、ペイラインLを考慮せず、表示ブロック28内にトリガーシンボル503bが3個以上再配置されたか否かを判定する。S18において、図17に示すように、トリガーシンボル503bが3個以上再配置されたと判定した場合、メインCPU41は、現在のゲーム種類をボーナスゲームとした端末側ゲーム情報をセンターコントローラ200に送信した後(S19)、ボーナスゲーム実行処理を実行する(S20)。ボーナスゲーム実行処理では、ワイルドシンボルの数が増加したフリーゲームが実行される。ボーナスゲーム実行処理については、後に詳述する。
【0215】
S18において、トリガーシンボル503bが3個以上再配置されていないと判定した場合、又は、S20の処理を実行した後、メインCPU41は、所定のレスキュー実行条件が成立していれば、プレーヤを救済するため、レスキュー処理を実行する(S21)。
【0216】
S21の処理を実行した後、メインCPU41は、全スロットマシン10において同時に共通ゲームを開始させるための情報としてゲーム終了情報を送信する(S22)。この後、図29の端末側共通ゲーム処理を実行した後(S23)、本サブルーチンを終了する。これにより、例えば、図1に示すように、全てのスロットマシン10において通常ゲームが実行されている場合において、通常ゲームの単位ゲームが終了したタイミングで、全てのスロットマシン10が共通ゲームを開始することになる。
【0217】
続いて、図28を用いて、ボーナスゲーム実行処理について説明する。
図28は、ボーナスゲーム実行処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
ボーナスゲームでは、プレーヤは、コインをベットすることなく遊技を行うことができる。
先ず、メインCPU41は、RAM43のフリーゲーム回数記憶領域において、フリーゲームの残り回数Tを、T=F↓1↓(=特定回数=7)にセットする(S30)。
また、メインCPU41は、シンボル表示装置16に、図18に示すように、ボーナス当選画面420をポップアップ表示させる。
【0218】
次に、メインCPU41は、ワイルドシンボル増加数決定処理を実行する(S31)。具体的には、トリガーシンボル503bが3個以上再配置されると、先ず、乱数値が取得される。そして、この乱数値とワイルドシンボル増加数決定テーブルとに基づいて、ワイルドシンボル増加総数が決定される。この後、ワイルドシンボル数が段階的に増加されたり、一括して増加される。
【0219】
また、メインCPU41は、ボーナスゲーム用シンボルテーブル更新処理を実行する(S32)。ボーナスゲーム用シンボルテーブル更新処理では、メインCPU41は、ワイルドシンボル増加数決定処理により決定されたワイルドシンボルの増加数に基づいて、ボーナスゲーム用シンボルテーブルを更新する。
【0220】
次に、メインCPU41は、ボーナスゲーム用シンボル決定処理を実行する(S33)。
ボーナスゲーム用シンボル決定処理では、メインCPU41は、RAM43に記憶されたシンボル決定プログラムを実行することにより、シンボルの停止時におけるコードNo.を決定する。具体的には、乱数値を取得し、取得した欄数値と、ボーナスゲーム用シンボルテーブルとに基づいて、表示ブロック28の各シンボル列のシンボルの停止時におけるコードNo.を決定する。
【0221】
次に、S34において、メインCPU41は、図19に示すように、スクロール表示制御処理を行う。この処理は、シンボルのスクロールを開始した後、S33において決定されたシンボルで再配置されるように、表示制御する処理である。
【0222】
次に、メインCPU41は、賞が成立したか否かを判定する(S35)。
本実施形態における賞の成立とは、上述したように、少なくとも1種類のシンボルが、ペイラインL上に、2個以上再配置された場合をいう。ワイルドシンボルである「WILD」は、他のシンボルに代用することが可能なシンボルである。ボーナスゲームでは、ワイルドシンボルの数が通常ゲームに比べて増加しているため、通常ゲームよりも賞が成立しやすくなっている。
【0223】
S35の処理において、メインCPU41は、S34により再配置されたシンボルについて、ペイラインL毎に、ペイラインL上に再配置された個数をシンボルの種類毎にカウントする。そして、カウントされた個数が2以上であるか否かを判定する。
【0224】
賞が成立したと判定した場合、メインCPU41は、コインの払出に係る処理を行う(S36)。
【0225】
S35の処理において賞が成立していないと判定した場合、又は、S36の処理を実行した後、メインCPU41は、トリガーシンボル503bが3個以上再配置されたか否かを判定する(S37)。この処理では、ペイラインLを考慮せず、表示ブロック28内にトリガーシンボル503bが3個以上再配置されたか否かを判定する。
S38において、トリガーシンボル503bが3個以上再配置されたと判定した場合、メインCPU41は、トリガーシンボル増加数決定処理を実行し、ボーナスゲームのストック数(繰り越し数)を“1”加算すると共に、ストック表示部413に表示する。
【0226】
この後、通常ゲームの場合と同様に、メインCPU41は、全スロットマシン10において同時に共通ゲームを開始させるための情報としてゲーム終了情報を送信する(S39)。そして、図29の端末側共通ゲーム処理を実行する(S40)。これにより、ボーナスゲームの単位ゲームが終了したタイミングで、ボーナスゲームを実行途中の全てのスロットマシン10が共通ゲームを開始することになる。例えば、図24に示すように、通常ゲームを実行中のスロットマシン10と、ボーナスゲームを実行中のスロットマシン10とが混在している場合において、通常ゲームの単位ゲームとボーナスゲームの単位ゲームとが終了したタイミングで、全てのスロットマシン10が共通ゲームを開始することになる。
【0227】
次に、メインCPU41は、RAM43のフリーゲーム回数記憶領域に記憶されている残り回数データに基づいて、残り回数(T)が“0”であるか否かを判定する(S41)。残り回数(T)が“0”ではないと判定した場合、メインCPU41は、処理をS34に戻す。一方、残り回数(T)が“0”であると判定した場合、ボーナスゲームの繰り越し数が“0”であることを条件として、メインCPU41は、本ルーチンを終了する。尚、ボーナスゲームの繰り越し数が“0”でなければ、繰り越し数が“0”になるまで、次のボーナスゲームが実行される。
【0228】
(スロットマシン10の処理動作:端末側共通ゲーム処理)
上記の通常ゲーム実行処理やボーナスゲーム実行処理において、端末側ゲーム処理が実行されると、図29に示すように、先ず、センターコントローラ200からの共通ゲーム可能情報に基づいて、共通ゲーム可能状態であるか否かが判定される(S51)。共通ゲーム可能状態でなければ(S51,NO)、本ルーチンが終了され、通常ゲームやボーナスゲームの状態が継続される。
【0229】
一方、共通ゲーム可能状態である場合には(S51,YES)、図1や図24に示すように、通常ゲームやボーナスゲームのスロットゲームの画面から共通ゲームの画面、即ち、クラップスゲームのカムアウトロール画面に切り替えられる(S52)。この後、センターコントローラ200からの共通ゲーム開始情報に基づいて、共通ゲームを開始するか否かが判定される(S53)。共通ゲームを開始しない場合には(S53,NO)、S52が再実行されることによって、カムアウトロール画面を表示しながら待機状態となる。
【0230】
共通ゲームを開始する場合には(S53,YES)、続いて、ベット処理が実行される(S54)。ベット処理においては、図21に示すように、カムアウトロール期間において、ロールボタン902が赤色で表示されることによって、プレーヤに対して追加のベットが可能であることが報知される。そして、カムアウトロール期間から一定時間が経過すると、ロールボタン902が点滅される。この後、カムアウトロール期間の終了が近づくのに従って、ロールボタン902の点滅間隔が短くなり、カムアウトロール期間の満了時に、ロールボタン902が赤色表示から青色表示に切り替えられる。これにより、プレーヤは、ロールボタン902の表示色を目視することによって、追加のベットが可能であることを認識することが可能であると共に、表示色の点滅状態によりカムアウトロール期間の終了が近いことを認識することができる。
【0231】
カムアウトロール期間において、“PASS LINE”がプレーヤによりタップ操作された場合には、タップ回数に応じた個数のベットが行われると共に、所定のベット数毎にコイン画像903が追加される。これにより、プレーヤは、追加のベットを行ったことをコイン画像903の追加状態を目視することにより認識することができる。尚、図21においては、1ベットの追加を行う毎に、一つのコイン画像903が追加される。
【0232】
次に、センターコントローラ200からのシューター情報に基づいて、自己がシューターとして選定されたか否かが判定される(S55)。シュータとして選定されていない場合には(S55,NO)、続いて、センターコントローラ200からのロール開始情報に基づいて、ロールが実行されたか否かが判定される(S58)。ロールが実行されなければ(S58,NO)、S58の実行が繰り返されることにより待機状態とされる。ロールが実行された場合には(S58,YES)、ロール実行画像が表示される(S59)。具体的には、シンボル表示装置16において、ダイス画像905が出現し、ダイス画像905の転がっている様子がムービー表示される。
【0233】
一方、シュータとして選定された場合には(S55,YES)、図20に示すように、吹き出し画像909が出現する。これにより、プレーヤは、吹き出し画像909を目視することにより自己がシューターに選定されたことを認識する。そして、プレーヤがロールボタン902を押圧操作すると、ロール実行の処理が行われ、ロール開始情報がセンターコントローラ200に送信される(S57)。この後、シンボル表示装置16において、ダイス画像905が出現し、ダイス画像905の転がっている様子がムービー表示される(S59)。尚、ムービー表示は、クラップスゲームの勝敗が決定するまで継続される。
【0234】
次に、センターコントローラ200からの勝敗情報に基づいて、クラップスゲームに引き分けたか否かが判定される(S60)。引き分けた場合には(S60,YES)、図22に示すように、次のクラップスゲームとしてポイントロール画面が表示される(S61)。そして、S54が再実行され、図26に示すように、クラップスゲームのポイントロールにおける追加のベット等が可能な状態にされる。
【0235】
一方、クラップスゲームに引き分けていない場合には(S60,NO)、続いて、クラップスゲームに勝利したか否かが判定される(S62)。勝利してない場合には(S63,NO)、クラップスゲームに負けたと判定され、クラップスゲームに移行する直前の通常ゲームやボーナスゲームのスロットゲーム画面に復帰された後(S64)、本ルーチンが終了される。一方、勝利した場合には(S62,YES)、センターコントローラ200からの払出情報に基づいて、ベット数に所定の倍率が乗算された枚数を払い出す払出処理が行われた後(S63)、本ルーチンが終了される。
【0236】
(センターコントローラ200の処理動作:センター側共通ゲーム処理)
図30に示すように、センターコントローラ200は、各スロットマシン10との間でデータ通信を行いながら、センター側共通ゲーム処理を実行している。具体的には、先ず、各スロットマシン10からの端末側ゲーム情報を受信したか否かが判定される(S71)。端末側ゲーム情報を受信していない場合には(S71,NO)、本ルーチンが終了される。一方、端末側ゲーム情報を受信した場合には(S71,YES)、端末側ゲーム情報に含まれているゲーム種類やゲーム数、機台番号、ベット数等の各種の情報が取り出され、図15のゲーム端末管理テーブルが更新される(S72)。尚、ベースゲームのベット数毎等にベットの一部が蓄積され、クラップスゲームにおける配当のための原資とされる。
【0237】
この後、全てのスロットマシン10において実行された通常ゲームのゲーム数の合計値である総累積ゲーム数と、全てのスロットマシン10においてベットされたベット数の合計値である総累積ベット数とが算出される(S73)。そして、総累積ゲーム数及び総累積ベット数の少なくとも一方を用いて、共用表示装置700の経過画面が更新される(S74)。具体的には、図1及び図23に示すように、総累積ゲーム数や総累積ベット数に対応付けられた走行領域702の位置が決定され、この位置にダイス画像704が表示される。これにより、スロットゲームが進行するのに従って、ダイス画像704がスタート領域701からゴール領域703に向かって走行領域702を移動しているように表示される。プレーヤは、走行領域702に表示されたダイス画像704の位置を目視すれば、共通ゲームとなるクラップスゲームの開示時期を予測することができる。
【0238】
次に、総累積ゲーム数や総累積ベット数の少なくとも一方を用いて共通ゲーム可能条件が成立したか否かが判定される(S75)。即ち、総累積ゲーム数又は総累積ベット数が所定値と比較されたり、総累積ゲーム数と総累積ベット数との合計値が所定値と比較されることによって、共通ゲーム可能条件が成立したか否かが判定される(S75)。共通ゲーム可能条件が成立しない場合には(S75,NO)、本ルーチンが終了され、S71から再実行される。
【0239】
共通ゲーム可能条件が成立した場合には(S75,YES)、図23に示すように、経過画面から共通ゲーム画面に切り替えられる(S76)。そして、共通ゲーム可能条件が成立したことを示す共通ゲーム可能情報が各スロットマシン10に送信される(S77)。
【0240】
次に、図15のゲーム端末管理テーブルが参照され、各スロットマシン10にける通常ゲームやボーナスゲームの単位ゲームのゲーム状態が取得される。そして、全てのゲーム状態が『停止』であるか否か、即ち、共通ゲーム開始条件が成立したか否かが判定される(S78)。共通ゲーム開始条件が成立していない場合には(S78,NO)、本ルーチンが終了され、S71から再実行される。
【0241】
共通ゲーム開始条件が成立した場合には(S78,YES)、共通ゲーム開始条件の成立を示す共通ゲーム開始情報が全てのスロットマシン10に送信される(S79)。この後、各スロットマシン10からのベット情報に基づいて、クラップスゲームである共通ゲームのベット数が更新される。即ち、図16の共通ゲーム管理テーブルのベット数欄が更新される(S80)。端末側ゲーム情報の送信元のスロットマシン10がシューターに選定され、選定された特定のスロットマシン10に対してシューター情報が送信される(S81)。
【0242】
次に、特定のスロットマシン10からのロール開始情報が受信されたタイミングで、共通ゲーム勝敗処理が実行される(S82)。具体的には、先ず、ロールされたことを示すロール開始情報が全てのスロットマシン10に送信される。そして、共通ゲームであるクラップスゲームに対して、勝利、負け、引き分けの3種類の勝敗態様の中から一つの勝敗態様が無作為に選択される。尚、勝敗態様の無作為の選択は、選択される確率が種類に応じて異なるようにされていてもよい。例えば、引き分けの勝敗態様が他の勝敗態様よりも大きな確率で選択されるようにされていてもよい。勝敗態様が選択されると、選択された勝敗態様を示す勝敗情報が全てのスロットマシン10に送信される。
【0243】
この後、共通ゲーム勝敗処理において選択された勝敗態様が、引き分けであるか否かが判定される(S83)。引き分けである場合には(S83,YES)、次のシューターの選定が行われる(S84)。シューターの選定方法は、全てのスロットマシン10から無作為に選択される方法であっても良いし、スロットゲームにおけるベット数やゲーム数の合計値が大きなスロットマシン10から順番に選定されてもよいし、スロットマシン10の配置順序や機台番号の順番で選定されてもよい。
【0244】
一方、勝敗態様が引き分けでない場合には(S83,NO)、続いて、プレーヤの勝利であるか否かが判定される(S85)。プレーヤの勝利である場合には(S85,YES)、各スロットマシン10における払出数が算出されると共に、払出数を示す払出情報が各スロットマシン10に送信された後(S86)、S87が実行される。一方、プレーヤの負けである場合には(S85,NO)、即座にS87が実行される。即ち、クラップスゲーム画面が初期状態の経過画面に切り替えられる(S87)。この後、図15のゲーム端末管理テーブルがリセット処理され(S88)、本ルーチンが終了される。
【0245】
以上の実施形態においては、図2のサイドベット部651の機能として、共通ゲームの勝敗が付かなかった場合、ディスプレイ部614のタッチパネルによる賭け増しを可能にする機能を例示しているが、この機能に加えて、又はこの機能に置き換えて下記の機能を備えていてもよい。
【0246】
即ち、図2のサイドベット部651は、、共通ゲームの勝敗が付かなかった場合、ディスプレイ部614のタッチパネルによる賭け増しを可能にする機能を例示しているが、これに限定されるものではない。即ち、シューターの勝敗にベットする機能と、クラップスゲームの終了となる勝敗を判定し、シューターが勝利した場合、勝利に応じた配当を付与することに加えて、シューターの勝利にベットしていれば、このベットに応じた配当を付与する機能を備えていてもよい。さらに、図2のサイドベット部651は、、シューターが負けた場合、シューターの勝利にベットしていれば、このベットに応じた配当を付与する機能を備えていてもよい。
【0247】
詳細に説明すると、ゲーミングマシン300は、外部からの入力が可能なインプットデバイスと、以下のステップ(e1)〜(e4)の処理を実行するようにプログラムされた端末コントローラとを有する複数のゲーム端末であるスロットマシン10と、スロットマシン10に対して通信可能に接続され、以下のステップ(f1)〜(f5)の処理を実行するようにプログラムされたセンターコントローラ200とを有している。
【0248】
ステップ(e1)は、インプットデバイスのスタート操作の入力によりベースゲームを実行する処理である。ステップ(e2)は、センターコントローラ200からのゲーム開始指令によりクラップスゲームを実行する処理である。ステップ(e3)は、センターコントローラ200のシューターの勝敗にベットする処理である。ステップ(e4)は、センターコントローラ200からのゲーム結果情報に基づいて、クラップスゲームの終了となる勝敗を判定し、勝敗が付かなかった場合、クラップスゲームを再実行し、勝利した場合、勝利に応じた配当を付与することに加えて、シューターの勝利にベットしていれば、このベットに応じた配当を付与する処理である。
【0249】
即ち、図31に示すように、スロットマシン10は、ベースゲーム処理を実行し(A1)、センターコントローラ200からのゲーム開始指令によりクラップスゲームを開始し(A2)、シューターの勝敗のベットを受け付ける(C3)。そして、クラップスゲームに引き分けたか否かを判定し(A4)、引き分けであれば(A4,YES)、A4を再実行し、引き分けでなければ(A4,NO)、続いて、クラップスゲームにシューターが勝利したか否かを判定する(A5)。シューターが負ければ(A5,YES)、A1から再実行し、シューターが勝利すれば(A5,YES)、シューターの勝敗のベットを加味して配当を付与する(C2)。尚、フローチャートにおけるステップ(A1)、(A2)、(A4)、(A5)は、図2のフローチャートと同じ機能である。
【0250】
図29の端末側共通ゲーム処理のフローチャートの各ステップを用いてより具体的に説明すると、図32のフローチャートで実現することができる。即ち、スロットマシン10は、図32に示すように、S54におけるベット処理において、追加ベットとシューターの勝敗にベットするシューター勝敗ベットとが可能である。シューター勝敗ベットにベットした場合には、図33に示すように、コイン画像903が並列配置されると共に、図示しない領域に、シューターの勝敗の何れにベットしたかが表示される。この後、S63の払出処理において、追加ベット及びシューター勝敗ベットに応じた配当が付与される。
【0251】
一方、センターコントローラ200で実行されるステップ(f1)は、各スロットマシン10におけるベースゲームの実行状態に基づいてクラップスゲーム開始条件が成立したか否かを判定する処理である。ステップ(f2)は、クラップスゲーム開始条件が成立した場合、全てのスロットマシン10に対して同時に前記ゲーム開始指令を出力する処理である。ステップ(f4)は、クラップスゲームの勝敗を決定し、ゲーム結果情報として全てのスロットマシン10に出力する処理である。ステップ(f5)は、クラップスゲームの勝敗が付かなかった場合、ステップ(f4)の処理を実行する処理である。
【0252】
即ち、図31に示すように、センターコントローラ200は、スロットマシン10からの実行状態情報に基づいてベースゲームの実行状態の取得を行い(B1)、クラップスゲーム開始条件が成立したか否かを判定する(B2)。クラップスゲーム開始条件が成立しなければ(B1,NO)、B2を再実行する。一方、クラップスゲーム開始条件が成立すれば(B1,YES)、全スロットマシン10にゲーム開始指令を出力したの後(B3)、クラップスゲームの勝敗を決定する(B6)。そして、引き分けであるか否かを判定し(B7)、引き分けでなければ(B7,YES)、B2を再実行し、引き分けであれば、B6を再実行する。尚、フローチャートにおけるステップ(B1)、(B2)、(B3)、(B6)、(B7)は、図2のフローチャートと同じ機能である。
【0253】
これにより、ゲーミングマシンは、シューターが勝利した場合、勝利に応じた配当を付与することに加えて、シューターの勝利にベットしていれば、このベットに応じた配当が付与されることから、シューターの勝敗のベットによって更にプレーヤ毎に加算された配当が得られる場合がある。
【0254】
また、本実施形態においては、クラップスゲーム等の共通ゲームに勝利した場合、ベット数に基づいた倍率でコインの払い出しが行われる場合について説明しているが、これに限定されるものではなく、ベースゲームのベット数毎等にベットの一部が蓄積された貯留コインを、共通ゲームのベット数に対応した分配率で配当するようになっていてもよい。
【0255】
尚、本実施形態では、ペイラインLの数が25個である場合について説明したが、本発明では、ペイラインの数は、特に限定されず、例えば、30個であってもよい。
【0256】
本実施形態では、ボーナス当選は、トリガーシンボルが3個以上再配置されることである場合について説明したが、特に限定されない。例えば、ボーナス当選は、前回のボーナスゲームが終了してから所定時間が経過したことであってもよい。
【0257】
また、本実施形態では、フリーゲームのゲーム内容を、表示ブロック28において複数のシンボルの変動表示を行った後に停止表示を行い、停止表示されたシンボル又はそれらの組合せに応じて配当量が決定されるゲーム(スロットマシンにおいて通常行われるゲーム)としている。
しかし、本発明におけるフリーゲームは、この例に限定されず、スロットマシンとは異なるゲームが行われることとしてもよい。例えば、ポーカー等のカードゲームやシューティングゲーム、格闘技ゲーム等のゲームが行われることとしてもよい。フリーゲームは、遊技媒体が支払われるゲームであってもよいし、遊技媒体が支払われないゲームであってもよい。
また、保険有モードにおいてカウントされた通常ゲームの回数が所定回数に達したことに基づいてフリーゲームが行われた後、再度、保険有モードにおいてカウントされた通常ゲームの回数が所定回数に達したとき、前回行われたフリーゲームとは異なる内容のフリーゲームが行われることとしてもよい。
本発明におけるフリーゲームは、遊技媒体がベットされなくても行われるゲームである限り、特に限定されるものではなく、適宜設計することが可能である。
【0258】
以上、本発明の実施形態を説明したが、具体例を例示したに過ぎず、特に本発明を限定するものではなく、各手段等の具体的構成は、適宜設計変更可能である。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
【0259】
また、上述した詳細な説明では、本発明をより容易に理解できるように、特徴的部分を中心に説明した。本発明は、上述した詳細な説明に記載する実施形態に限定されず、その他の実施形態にも適用することができ、その適用範囲は多様である。また、本明細書において用いた用語及び語法は、本発明を的確に説明するために用いたものであり、本発明の解釈を制限するために用いたものではない。また、当業者であれば、本明細書に記載された発明の概念から、本発明の概念に含まれる他の構成、システム、方法等を推考することは容易であると思われる。従って、請求の範囲の記載は、本発明の技術的思想の範囲を逸脱しない範囲で均等な構成を含むものであるとみなされなければならない。また、要約書の目的は、特許庁及び一般的公共機関や、特許、法律用語又は専門用語に精通していない本技術分野に属する技術者等が本出願の技術的な内容及びその本質を簡易な調査で速やかに判定し得るようにするものである。従って、要約書は、請求の範囲の記載により評価されるべき発明の範囲を限定することを意図したものではない。また、本発明の目的及び本発明の特有の効果を十分に理解するために、すでに開示されている文献等を充分に参酌して解釈されることが望まれる。
【0260】
上述した詳細な説明は、コンピュータで実行される処理を含むものである。以上での説明及び表現は、当業者が最も効率的に理解することを目的として記載している。本明細書では、1の結果を導き出すために用いられる各ステップは、自己矛盾がない処理として理解されるべきである。また、各ステップでは、電気的又は磁気的な信号の送受信、記録等が行われる。各ステップにおける処理では、このような信号を、ビット、値、シンボル、文字、用語、数字等で表現しているが、これらは単に説明上便利であるために用いたものであることに留意する必要がある。また、各ステップにおける処理は、人間の行動と共通する表現で記載される場合があるが、本明細書で説明する処理は、原則的に各種の装置により実行されるものである。また、各ステップを行うために要求されるその他の構成は、以上の説明から自明になるものである。
【産業上の利用可能性】
【0261】
本発明は、クラップスゲーム等の共通ゲームを複数のゲーム端末で実行するゲーミングマシン等の遊技機全般に利用することができる。
【符号の説明】
【0262】
10 スロットマシン
16 シンボル表示装置
69 タッチパネル
200 センターコントローラ
300 ゲーミングマシン
700 共用表示装置
501 シンボル
502 通常シンボル
503 特定シンボル
【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記構成を備えるゲーミングマシンであり、
外部からの入力が可能なインプットデバイスと、以下(a1)〜(a4)の処理を実行するようにプログラムされた端末コントローラとを有する複数のゲーム端末と、
前記ゲーム端末に対して通信可能に接続され、以下(b1)〜(b5)の処理を実行するようにプログラムされたセンターコントローラと
を有しており、
前記端末コントローラは、
(a1)前記インプットデバイスのスタート操作の入力によりベースゲームを実行する処理、
(a2)前記センターコントローラからのゲーム開始指令によりクラップスゲームを実行する処理、
(a3)前記センターコントローラからのシューター指令に基づいて、前記クラップスゲームのシューターであるか否かを判定し、シューターである場合、前記インプットデバイスのロール操作の入力を受け付けることにより前記センターコントローラに対してロール操作指令を出力可能にする処理、
(a4)前記センターコントローラからのゲーム結果情報に基づいて、前記クラップスゲームの終了となる勝敗を判定し、勝敗が付かなかった場合、前記クラップスゲームを再実行し、勝利した場合、勝利に応じた配当を付与する処理、
前記センターコントローラは、
(b1)前記各ゲーム端末における前記ベースゲームの実行状態に基づいてクラップスゲーム開始条件が成立したか否かを判定する処理、
(b2)前記クラップスゲーム開始条件が成立した場合、全ての前記ゲーム端末に対して同時に前記ゲーム開始指令を出力する処理、
(b3)前記ゲーム開始指令の出力後、全ての前記ゲーム端末の中から特定のゲーム端末を選択し、該特定のゲーム端末に対して前記シューター指令を出力する処理、
(b4)前記特定のゲーム端末からの前記ロール操作指令により前記クラップスゲームの勝敗を決定し、前記ゲーム結果情報として全ての前記ゲーム端末に出力する処理、
(b5)前記クラップスゲームの勝敗が付かなかった場合、全ての前記ゲーム端末の中から特定のゲーム端末を選択し、該特定のゲーム端末に対して前記シューター指令を出力する処理。
【請求項2】
請求項1のゲーミングマシンであって、
(b3)および(b5)の少なくとも一方の処理において、全ての前記ゲーム端末の中からランダムに前記特定のゲーム端末を選択する。
【請求項3】
請求項1のゲーミングマシンであって、
(b3)の処理において、前記クラップスゲーム開始条件を成立させた前記ゲーム端末を、前記特定のゲーム端末として選択する。
【請求項4】
請求項1のゲーミングマシンであって、
(a4)の処理において、前記勝敗が付かなかった場合、賭け増しを許可する。
【請求項5】
請求項1のゲーミングマシンであって、
(b1)の処理において、前記ベースゲームにおける特定の賞の成立を前記クラップスゲーム開始条件とする。
【請求項6】
請求項1のゲーミングマシンであって、
(b1)の処理において、前記ベースゲームの繰返しにより増加する累積値が所定値に到達したときを前記クラップスゲーム開始条件とする。
【請求項7】
請求項1のゲーミングマシンであって、
前記ゲーム端末は、さらに、端末用表示装置を有し、
(a2)の処理において、前記センターコントローラからのゲーム開始指令により前記端末用表示装置に前記クラップスゲームのベットテーブルを表示する。
【請求項8】
請求項1のゲーミングマシンであって、
前記ゲーム端末は、さらに、端末用表示装置を有し、
前記端末コントローラは、さらに、
(a5)前記センターコントローラに対してロール操作指令を出力してから、前記センターコントローラからのゲーム結果情報を受けるまでの期間において、前記ロール操作に関係するムービーを表示する。
【請求項9】
請求項1のゲーミングマシンであって、さらに、
全ての前記ゲーム端末の操作位置から視認可能な位置に設けられた共用表示装置を有しており、
前記センターコントローラは、
(b1)の処理において、前記クラップスゲーム開始条件が成立するまでの状態を、前記共用表示装置に表示する。
【請求項10】
下記構成を備えるゲーミングマシンであり、
外部からの入力が可能なインプットデバイスと、以下(c1)〜(c4)の処理を実行するようにプログラムされた端末コントローラとを有する複数のゲーム端末と、
前記ゲーム端末に対して通信可能に接続され、以下(d1)〜(d5)の処理を実行するようにプログラムされたセンターコントローラと
を有しており、
前記端末コントローラは、
(c1)前記インプットデバイスのスタート操作の入力によりベースゲームを実行する処理、
(c2)前記センターコントローラからのゲーム開始指令により共通ゲームを実行する処理、
(c3)前記センターコントローラからのシューター指令に基づいて、前記共通ゲームのシューターであるか否かを判定し、シューターである場合、前記インプットデバイスのロール操作の入力を受け付けることにより前記センターコントローラに対してロール操作指令を出力可能にする処理、
(c4)前記センターコントローラからのゲーム結果情報に基づいて、前記共通ゲームの終了となる勝敗を判定し、勝敗が付かなかった場合、前記共通ゲームを再実行し、勝利した場合、勝利に応じた配当を付与する処理、
前記センターコントローラは、
(d1)前記各ゲーム端末における前記ベースゲームの実行状態に基づいて共通ゲーム開始条件が成立したか否かを判定する処理、
(d2)前記共通ゲーム開始条件が成立した場合、全ての前記ゲーム端末に対して同時に前記ゲーム開始指令を出力する処理、
(d3)前記ゲーム開始指令の出力後、全ての前記ゲーム端末の中から特定のゲーム端末を選択し、該特定のゲーム端末に対して前記シューター指令を出力する処理、
(d4)前記特定のゲーム端末からの前記ロール操作指令により前記共通ゲームの勝敗を決定し、前記ゲーム結果情報として全ての前記ゲーム端末に出力する処理、
(d5)前記共通ゲームの勝敗が付かなかった場合、全ての前記ゲーム端末の中から特定のゲーム端末を選択し、該特定のゲーム端末に対して前記シューター指令を出力する処理。
【請求項11】
複数のゲーム端末と、前記ゲーム端末に対して通信可能に接続されたセンターコントローラとを有したゲーミングマシンのゲーム方法であり、
前記ゲーム端末は、
前記インプットデバイスのスタート操作の入力によりベースゲームを実行するステップと、
前記センターコントローラからのゲーム開始指令によりクラップスゲームを実行するステップと、
前記センターコントローラからのシューター指令に基づいて、前記クラップスゲームのシューターであるか否かを判定し、シューターである場合、前記インプットデバイスのロール操作の入力を受け付けることにより前記センターコントローラに対してロール操作指令を出力可能にするステップと、
前記センターコントローラからのゲーム結果情報に基づいて、前記クラップスゲームの終了となる勝敗を判定し、勝敗が付かなかった場合、前記クラップスゲームを再実行し、勝利した場合、勝利に応じた配当を付与するステップとを実行し、
前記センターコントローラは、
前記各ゲーム端末における前記ベースゲームの実行状態に基づいてクラップスゲーム開始条件が成立したか否かを判定するステップと、
前記クラップスゲーム開始条件が成立した場合、全ての前記ゲーム端末に対して同時に前記ゲーム開始指令を出力するステップと、
前記ゲーム開始指令の出力後、全ての前記ゲーム端末の中から特定のゲーム端末を選択し、該特定のゲーム端末に対して前記シューター指令を出力するステップと、
前記特定のゲーム端末からの前記ロール操作指令により前記クラップスゲームの勝敗を決定し、前記ゲーム結果情報として全ての前記ゲーム端末に出力するステップと、
前記クラップスゲームの勝敗が付かなかった場合、全ての前記ゲーム端末の中から特定のゲーム端末を選択し、該特定のゲーム端末に対して前記シューター指令を出力するステップとを実行する。
【請求項12】
下記構成を備えるゲーミングマシンであり、
外部からの入力が可能なインプットデバイスと、以下(e1)〜(e4)の処理を実行するようにプログラムされた端末コントローラとを有する複数のゲーム端末と、
前記ゲーム端末に対して通信可能に接続され、以下(f1)〜(f5)の処理を実行するようにプログラムされたセンターコントローラと
を有しており、
前記端末コントローラは、
(e1)前記インプットデバイスのスタート操作の入力によりベースゲームを実行する処理、
(e2)前記センターコントローラからのゲーム開始指令によりクラップスゲームを実行する処理、
(e3)前記センターコントローラのシューターの勝敗にベットする処理、
(e4)前記センターコントローラからのゲーム結果情報に基づいて、前記クラップスゲームの終了となる勝敗を判定し、勝敗が付かなかった場合、前記クラップスゲームを再実行し、勝利した場合、勝利に応じた配当を付与することに加えて、シューターの勝利にベットしていれば、該ベットに応じた配当を付与する処理、
前記センターコントローラは、
(f1)前記各ゲーム端末における前記ベースゲームの実行状態に基づいてクラップスゲーム開始条件が成立したか否かを判定する処理、
(f2)前記クラップスゲーム開始条件が成立した場合、全ての前記ゲーム端末に対して同時に前記ゲーム開始指令を出力する処理、
(f4)前記クラップスゲームの勝敗を決定し、前記ゲーム結果情報として全ての前記ゲーム端末に出力する処理、
(f5)前記クラップスゲームの勝敗が付かなかった場合、前記(f4)の処理を実行する処理。
【請求項1】
下記構成を備えるゲーミングマシンであり、
外部からの入力が可能なインプットデバイスと、以下(a1)〜(a4)の処理を実行するようにプログラムされた端末コントローラとを有する複数のゲーム端末と、
前記ゲーム端末に対して通信可能に接続され、以下(b1)〜(b5)の処理を実行するようにプログラムされたセンターコントローラと
を有しており、
前記端末コントローラは、
(a1)前記インプットデバイスのスタート操作の入力によりベースゲームを実行する処理、
(a2)前記センターコントローラからのゲーム開始指令によりクラップスゲームを実行する処理、
(a3)前記センターコントローラからのシューター指令に基づいて、前記クラップスゲームのシューターであるか否かを判定し、シューターである場合、前記インプットデバイスのロール操作の入力を受け付けることにより前記センターコントローラに対してロール操作指令を出力可能にする処理、
(a4)前記センターコントローラからのゲーム結果情報に基づいて、前記クラップスゲームの終了となる勝敗を判定し、勝敗が付かなかった場合、前記クラップスゲームを再実行し、勝利した場合、勝利に応じた配当を付与する処理、
前記センターコントローラは、
(b1)前記各ゲーム端末における前記ベースゲームの実行状態に基づいてクラップスゲーム開始条件が成立したか否かを判定する処理、
(b2)前記クラップスゲーム開始条件が成立した場合、全ての前記ゲーム端末に対して同時に前記ゲーム開始指令を出力する処理、
(b3)前記ゲーム開始指令の出力後、全ての前記ゲーム端末の中から特定のゲーム端末を選択し、該特定のゲーム端末に対して前記シューター指令を出力する処理、
(b4)前記特定のゲーム端末からの前記ロール操作指令により前記クラップスゲームの勝敗を決定し、前記ゲーム結果情報として全ての前記ゲーム端末に出力する処理、
(b5)前記クラップスゲームの勝敗が付かなかった場合、全ての前記ゲーム端末の中から特定のゲーム端末を選択し、該特定のゲーム端末に対して前記シューター指令を出力する処理。
【請求項2】
請求項1のゲーミングマシンであって、
(b3)および(b5)の少なくとも一方の処理において、全ての前記ゲーム端末の中からランダムに前記特定のゲーム端末を選択する。
【請求項3】
請求項1のゲーミングマシンであって、
(b3)の処理において、前記クラップスゲーム開始条件を成立させた前記ゲーム端末を、前記特定のゲーム端末として選択する。
【請求項4】
請求項1のゲーミングマシンであって、
(a4)の処理において、前記勝敗が付かなかった場合、賭け増しを許可する。
【請求項5】
請求項1のゲーミングマシンであって、
(b1)の処理において、前記ベースゲームにおける特定の賞の成立を前記クラップスゲーム開始条件とする。
【請求項6】
請求項1のゲーミングマシンであって、
(b1)の処理において、前記ベースゲームの繰返しにより増加する累積値が所定値に到達したときを前記クラップスゲーム開始条件とする。
【請求項7】
請求項1のゲーミングマシンであって、
前記ゲーム端末は、さらに、端末用表示装置を有し、
(a2)の処理において、前記センターコントローラからのゲーム開始指令により前記端末用表示装置に前記クラップスゲームのベットテーブルを表示する。
【請求項8】
請求項1のゲーミングマシンであって、
前記ゲーム端末は、さらに、端末用表示装置を有し、
前記端末コントローラは、さらに、
(a5)前記センターコントローラに対してロール操作指令を出力してから、前記センターコントローラからのゲーム結果情報を受けるまでの期間において、前記ロール操作に関係するムービーを表示する。
【請求項9】
請求項1のゲーミングマシンであって、さらに、
全ての前記ゲーム端末の操作位置から視認可能な位置に設けられた共用表示装置を有しており、
前記センターコントローラは、
(b1)の処理において、前記クラップスゲーム開始条件が成立するまでの状態を、前記共用表示装置に表示する。
【請求項10】
下記構成を備えるゲーミングマシンであり、
外部からの入力が可能なインプットデバイスと、以下(c1)〜(c4)の処理を実行するようにプログラムされた端末コントローラとを有する複数のゲーム端末と、
前記ゲーム端末に対して通信可能に接続され、以下(d1)〜(d5)の処理を実行するようにプログラムされたセンターコントローラと
を有しており、
前記端末コントローラは、
(c1)前記インプットデバイスのスタート操作の入力によりベースゲームを実行する処理、
(c2)前記センターコントローラからのゲーム開始指令により共通ゲームを実行する処理、
(c3)前記センターコントローラからのシューター指令に基づいて、前記共通ゲームのシューターであるか否かを判定し、シューターである場合、前記インプットデバイスのロール操作の入力を受け付けることにより前記センターコントローラに対してロール操作指令を出力可能にする処理、
(c4)前記センターコントローラからのゲーム結果情報に基づいて、前記共通ゲームの終了となる勝敗を判定し、勝敗が付かなかった場合、前記共通ゲームを再実行し、勝利した場合、勝利に応じた配当を付与する処理、
前記センターコントローラは、
(d1)前記各ゲーム端末における前記ベースゲームの実行状態に基づいて共通ゲーム開始条件が成立したか否かを判定する処理、
(d2)前記共通ゲーム開始条件が成立した場合、全ての前記ゲーム端末に対して同時に前記ゲーム開始指令を出力する処理、
(d3)前記ゲーム開始指令の出力後、全ての前記ゲーム端末の中から特定のゲーム端末を選択し、該特定のゲーム端末に対して前記シューター指令を出力する処理、
(d4)前記特定のゲーム端末からの前記ロール操作指令により前記共通ゲームの勝敗を決定し、前記ゲーム結果情報として全ての前記ゲーム端末に出力する処理、
(d5)前記共通ゲームの勝敗が付かなかった場合、全ての前記ゲーム端末の中から特定のゲーム端末を選択し、該特定のゲーム端末に対して前記シューター指令を出力する処理。
【請求項11】
複数のゲーム端末と、前記ゲーム端末に対して通信可能に接続されたセンターコントローラとを有したゲーミングマシンのゲーム方法であり、
前記ゲーム端末は、
前記インプットデバイスのスタート操作の入力によりベースゲームを実行するステップと、
前記センターコントローラからのゲーム開始指令によりクラップスゲームを実行するステップと、
前記センターコントローラからのシューター指令に基づいて、前記クラップスゲームのシューターであるか否かを判定し、シューターである場合、前記インプットデバイスのロール操作の入力を受け付けることにより前記センターコントローラに対してロール操作指令を出力可能にするステップと、
前記センターコントローラからのゲーム結果情報に基づいて、前記クラップスゲームの終了となる勝敗を判定し、勝敗が付かなかった場合、前記クラップスゲームを再実行し、勝利した場合、勝利に応じた配当を付与するステップとを実行し、
前記センターコントローラは、
前記各ゲーム端末における前記ベースゲームの実行状態に基づいてクラップスゲーム開始条件が成立したか否かを判定するステップと、
前記クラップスゲーム開始条件が成立した場合、全ての前記ゲーム端末に対して同時に前記ゲーム開始指令を出力するステップと、
前記ゲーム開始指令の出力後、全ての前記ゲーム端末の中から特定のゲーム端末を選択し、該特定のゲーム端末に対して前記シューター指令を出力するステップと、
前記特定のゲーム端末からの前記ロール操作指令により前記クラップスゲームの勝敗を決定し、前記ゲーム結果情報として全ての前記ゲーム端末に出力するステップと、
前記クラップスゲームの勝敗が付かなかった場合、全ての前記ゲーム端末の中から特定のゲーム端末を選択し、該特定のゲーム端末に対して前記シューター指令を出力するステップとを実行する。
【請求項12】
下記構成を備えるゲーミングマシンであり、
外部からの入力が可能なインプットデバイスと、以下(e1)〜(e4)の処理を実行するようにプログラムされた端末コントローラとを有する複数のゲーム端末と、
前記ゲーム端末に対して通信可能に接続され、以下(f1)〜(f5)の処理を実行するようにプログラムされたセンターコントローラと
を有しており、
前記端末コントローラは、
(e1)前記インプットデバイスのスタート操作の入力によりベースゲームを実行する処理、
(e2)前記センターコントローラからのゲーム開始指令によりクラップスゲームを実行する処理、
(e3)前記センターコントローラのシューターの勝敗にベットする処理、
(e4)前記センターコントローラからのゲーム結果情報に基づいて、前記クラップスゲームの終了となる勝敗を判定し、勝敗が付かなかった場合、前記クラップスゲームを再実行し、勝利した場合、勝利に応じた配当を付与することに加えて、シューターの勝利にベットしていれば、該ベットに応じた配当を付与する処理、
前記センターコントローラは、
(f1)前記各ゲーム端末における前記ベースゲームの実行状態に基づいてクラップスゲーム開始条件が成立したか否かを判定する処理、
(f2)前記クラップスゲーム開始条件が成立した場合、全ての前記ゲーム端末に対して同時に前記ゲーム開始指令を出力する処理、
(f4)前記クラップスゲームの勝敗を決定し、前記ゲーム結果情報として全ての前記ゲーム端末に出力する処理、
(f5)前記クラップスゲームの勝敗が付かなかった場合、前記(f4)の処理を実行する処理。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【公開番号】特開2010−273823(P2010−273823A)
【公開日】平成22年12月9日(2010.12.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−128588(P2009−128588)
【出願日】平成21年5月28日(2009.5.28)
【出願人】(598098526)株式会社ユニバーサルエンターテインメント (7,628)
【出願人】(507332387)アルゼゲーミングアメリカインク (176)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年12月9日(2010.12.9)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年5月28日(2009.5.28)
【出願人】(598098526)株式会社ユニバーサルエンターテインメント (7,628)
【出願人】(507332387)アルゼゲーミングアメリカインク (176)
【Fターム(参考)】
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