説明

内燃機関

【課題】
シリンダヘッドからオイル収集容器への最適なオイル吸出を達成するように、改善したオイルの送還を、内燃機関のために提供する。
【解決手段】
1つのシリンダヘッド(2)と、1つのクランクケース(3)と、少なくとも1つのオイルポンプ(4)と、内燃機関の下に配設された1つのオイル収集容器(5)とを有する車両用の内燃機関(1)において、シリンダヘッド(2)からオイル収集容器(5)に潤滑油を送還するために、シリンダヘッド(2)にリターンライン(6,7)が設けられ、このリターンライン(6,7)が、シリンダヘッド(2)とクランクケース(3)に統合されるように形成され、シリンダヘッド(2)に、複数の吸込み箇所(8,8a)が設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の上位概念に記載の潤滑油を送還するための装置を有する内燃機関に関する。
【背景技術】
【0002】
近年の内燃機関の場合、エンジンの異なった領域から潤滑油を送還するため、複数の収集ラインが設けられており、これら収集ラインの終端部に、通常は吸込み接続部が配設されている。特許文献1からボクサー型式の内燃機関が公知であり、この内燃機関の場合、シリンダヘッドから潤滑油を送還するため、2つの収集ラインがシリンダヘッドに設けられており、これら収集ラインは、互いに分離されて形成され、並列に位置決めされている。両収集ラインは、シリンダヘッドの長手方向に延在し、内側に位置する収集ラインだけが、シリンダヘッドの内部空間と接続されている。外側に位置する収集ラインは、穴を通して内側に位置する収集ラインと接続されている。この場合、シリンダヘッドの同じ端面側の各収集ラインの終端部に、それぞれ1つの吸込み接続部(吸込み箇所)が設けられており、この吸込み接続部が、潤滑油をオイルパンに還流させるオイルポンプと接続されている。しかしながら、この場合、外側に位置する収集ラインとシリンダヘッドの内部空間の直接的な接続が欠点である。更に、所定の走行状況で、吸込み接続部とオイル収集箇所の間に非常に大きな間隔が生じる。従って、シリンダヘッドからの迅速なオイルの送還もしくは合目的なオイルの吸出は、特に動的走行状態、即ち減速及び加速時には可能でない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】独国特許出願公開第198 28 307号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従って、本発明の根底にある課題は、シリンダヘッドからオイル収集容器への最適なオイル吸出を達成するように、改善したオイルの送還を、内燃機関のために提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この課題は、請求項1の特徴付け部分に記載の特徴を有する内燃機関によって解決される。本発明による内燃機関は、オイル収集ラインが、複数の吸込み箇所を備え、車両の長手方向軸もしくは走行方向に関して、少なくとも1つの吸込み箇所が、シリンダヘッドの前方部分に位置決めされ、少なくとも1つの別の吸込み箇所が、シリンダヘッドの後方部分に位置決めされていることによって際立っている。本発明の意図するところでは、内燃機関の型式に対して合目的で必要であれば、シリンダヘッドの後方部分にも、前方部分にも、それぞれ1つ、2つ又はそれより多くの吸込み箇所が位置決め可能である。この場合、シリンダヘッドの後方部分と前方部分の吸込み箇所の数は、同一である必要はない。同様に、シリンダヘッドの後方部分と前方部分の間の中間部分に、付加的に1つ又は複数の吸込み箇所を設けることができる。
【0006】
シリンダヘッドに位置決めしたオイル収集ラインに複数の吸込み箇所を配設することにより、減速、加速及びカーブ走行のような動的走行状態において、最適化されたオイル吸出が、従って素早いオイルの送還が得られる。シリンダヘッドのオイル吸込み箇所が、シリンダヘッド内もしくはシリンダヘッド表面のリターンラインと直接接続されているので、クランクケースに密接するように位置決めされたオイルポンプを介したオイルの還流が、動的走行状態でも最も合目的に行なわれ、オイル収集容器内に老いるポンプを直接配設することにより、オイルの環流が、更に加速される。
【0007】
本発明は、シリンダヘッドに、シリンダヘッドの内部空間と直接的な接続を備えるオイル収集ラインを設けるという一般思想に基づく。シリンダヘッド内のオイル収集ライン内の潤滑油が、走行状態に応じて、通常はシリンダヘッド前方部分又はシリンダヘッド後方部分に集中するので、それぞれの吸込み接続部もしくは吸込み箇所をオイル収集ライン内の相応の箇所に本発明により配設することにより、そこに存在する潤滑油は、遅延なく吸出可能である。リターンラインの横断面が、オイル収集ラインよりも小さいので、シリンダヘッドからオイル収集容器への潤滑油の送還が確実に行なわれる。
【0008】
本発明の一形成では、シリンダヘッドの前方部分の吸込み箇所とシリンダヘッドの後方部分の吸込み箇所のために、それぞれ1つのリターンラインが設けられており、これにより、シリンダヘッドの前方部分での潤滑油の吸出が、シリンダヘッドの後方部分に依存せずに実施可能である。従って、シリンダヘッドの、所定の走行状態により潤滑油が集まる部分からの潤滑油の最適化された送還が素早く得られる。
【0009】
本発明の別の形成では、リターンラインの少なくとも一方が、シリンダヘッド及び/又はクランクケースに統合されるように形成されている。これにより、送還経路が短縮され、リターンラインの安価な提供が得られる。特に、送還経路は、リターンラインが、シリンダヘッドの内側にもクランクケースの内側にも位置するように位置決めされている場合、及び/又は、リターンラインが、シリンダヘッドもしくはクランクケースの端面に沿って延在する場合、に更に短縮される。これにより、内燃機関内で、オイルリターンラインのための未使用の空間が使用されるので、重量を低減した内燃機関のコンパクトな構造が達成可能である。
【0010】
本発明の一形成では、1つ又は複数のリターンラインの少なくとも一部が、シリンダヘッド又はシリンダヘッドカバーに統合されるように形成されている。この部分は、リターンラインが延在するシリンダヘッドの端面から離れて位置する吸込み箇所を、相応のリターンラインと接続する。好ましくは、この部分は、シリンダヘッド内もしくはその表面又はシリンダカバー内に接続路として形成されている。
【0011】
本発明の有利な形成によれば、シリンダヘッドの前方部分の吸込み箇所が、接続路と直接接続されており、接続路は、好ましくはシリンダヘッド又はシリンダヘッドカバーに統合されるように形成されている。
【0012】
本発明の別の形成では、シリンダヘッドにチェーンケースが位置決めもしくは統合されており、このチェーンケース内に1つの吸込み箇所が位置決めされており、この吸込み箇所によって、チェーンケース及びシリンダヘッド又はこれに隣接するシリンダヘッド部分、好ましくはシリンダヘッドの後方部分からの潤滑油の吸出が行なわれる。従って、潤滑油は、シリンダヘッドの後方部分とチェーンケースから同時に吸出可能である。加えて、提案したシリンダヘッドの前方部分とチェーンケースからの潤滑油の別々の送還により、それぞれのリターンラインの終端部にそれぞれ、内燃機関のそれぞれの部品内のオイル量に応じて寸法設定された別々の吸込みステップを設けることができる。好ましくは、オイルポンプが、モジュールとして形成されており、少なくとも1つの加圧ステップ並びに複数の吸込みステップを有する。複数の別々のリターンラインの形成により、オイルポンプのモジュール構造が可能になるので、複数の吸込みステップにより、それぞれの部品内に存在するオイル量に応じてオイルポンプの寸法設定が最適化される。
【0013】
本発明の別の有利な形成では、オイル収集容器内に、少なくとも1つのオイル/空気分離装置が設けられており、このオイル/空気分離装置を経て、潤滑油がオイル収集容器に送還される前に、シリンダヘッド及び/又はチェーンケースから吸い込まれた潤滑油が流れる。収集容器内にオイル/空気分離装置を配設することにより、直接シリンダヘッドから吸い込まれた潤滑油は、沈静化されてオイル収集容器に空気成分を有することなく送還可能である。
【0014】
本発明の一形成では、オイルポンプが、オイル収集容器の下側のクランクケースのフランジ面に固定されており、好ましくは、オイルポンプが、オイル収集容器内に位置決めされている。この場合、オイルポンプを潤滑油によって包囲することも考えられる。これにより、シリンダヘッドからの潤滑油の吸入は、シリンダヘッド及びクランクケースに統合されたリターンラインによって加速される。従って、シリンダヘッドに複数の吸込み箇所を配設することにより、減速、加速及びカーブ走行のような動的走行状態でも、準則ナオイル送還が得られる。シリンダヘッドのオイル吸込み箇所が直接シリンダヘッド内のリターンラインと接続されているので、オイルの環流は、クランクケースに密接して位置決めされたオイルポンプを介して、動的走行状態でも非常に迅速に、特に有利に行なわれ、オイルの環流は、オイル収集用器内にオイルポンプを直接配設することにより、付加的に加速される。
【0015】
別の特徴及び特徴の組合せは、以下の説明及び本発明の好ましい実施形を図示した図面から分かる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明による内燃機関の側面図を示す。
【図2】図1に記載の内燃機関のオイル回路の図を示す。
【図3】図1に記載の内燃機関のシリンダヘッド内のオイル回路の図を示す。
【図4】図1に記載の内燃機関のシリンダヘッド内のオイル回路の平面図を示す。
【図5】図1に記載の内燃機関のシリンダヘッド内のオイル回路のリターンラインの図を示す。
【図6】図1に記載の内燃機関のシリンダヘッド内のオイル回路のリターンラインの上から見た図を示す。
【図7】図1に記載の内燃機関のオイルポンプの図を示す。
【図8】図1に記載の内燃機関のオイルポンプの別の図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1に図示した内燃機関1は、両クランクケース半体3の下にオイルパン5が配設されたボクサー型の内燃機関1として形成されている。内燃機関1は、好ましくは図示してない走行方向Fの車両に取り付けられている。図1により断面で図示した6シリンダボクサーエンジンのクランクケースは、この実施形に限定されることなく、水平に配設された2つのシリンダバンク列を有する2つのクランクケース半体3から成る。両クランクケース半体3の右及び左もしくは両クランクケース半体3の横に、図3によるシリンダヘッドカバー23を備えたそれぞれ1つのシリンダヘッド2が配設されている。内燃機関1の運転中、シリンダヘッド2内で、図示してないタペットもしくは回転するカムシャフトが振動し、これらの支承箇所から潤滑油が流出し、図4によるオイル収集ライン19内に集中する。オイル収集ライン19は、内燃機関1の長手方向軸もしくは車両の走行方向Fに配設されている。内燃機関1の運転中、オイル収集ライン19に潤滑油が集まり、オイル収集ライン19から潤滑油を吸出するため、2つの吸込み箇所8もしくは8aと、加えて2つのリターンライン6及び7とが設けられている。
【0018】
本発明によれば、第1の吸込み箇所8は、車両の走行方向に関して、シリンダヘッド2の前方部分20に位置決めされており、第2の吸込み箇所8aは、シリンダヘッド2の後方部分21に、第1の吸込み箇所8と向かい合うように配設されている。この場合、第2の吸込み箇所8aは、シリンダヘッド2に配設されたチェーンケース24内に設けられている。従って、シリンダヘッドの後方部分21で、チェーンケース24とこれに隣接するシリンダヘッド部分21からの潤滑油の吸出が行なわれる。これにより、潤滑油は、シリンダヘッドの後方部分21とチェーンケース24から同時に吸出可能である。
【0019】
別々に形成されたリターンライン6もしくは7によって、シリンダヘッドの前方部分20での潤滑油の吸出が、シリンダヘッドの後方部分21での潤滑油の吸出に依存せずに行なわれる。図1,3及び4に図示されているように、リターンライン6及び7は、シリンダへド2及びクランクケース3内に延在する。これらリターンラインは、シリンダヘッド2にもクランクケース3にも統合されるように形成され、内側に位置するように位置決めされている。この場合、リターンライン7の部分区間22が、シリンダヘッドカバー23に統合され、接続路として形成されている。この場合、シリンダヘッドの前方部分20の吸込み箇所8は、接続路22と直接接続されている。それでも、本発明によれば、接続路22は、シリンダヘッドカバー23の代わりにシリンダヘッド2に統合されるように形成することもできる。
【0020】
両吸込み箇所8もしくは8aの本発明による配設は、走行状態に応じて潤滑油が何処に集中するかに依存しない、シリンダヘッド2の前方部分20と後方部分21の両方の潤滑油の確実な吸出を可能にする。車両が、従って内燃機関1が、右カーブで加速されると、潤滑油は、吸込み箇所8aが存在する左側のシリンダヘッドの後方部分7に集中する。これに対して、車両が、従って内燃機関1が、右カーブで減速されると、潤滑油は、吸込み箇所8が存在するシリンダゲッドの前方部分に集中する。従って、潤滑油が集まるそれぞれのシリンダヘッド部分からの潤滑油の素早い送還が行なわれる。
【0021】
オイル回路を更に最適化するため、本発明では、オイル収集容器5内へのオイルポンプ4の配設が行なわれる。図1に図示したオイルポンプ4は、図1によるクランクケースの下のフランジ面16に当接する上のフランジ面25を備える。この場合、オイルポンプ4は、図7及び8により、複数の吸込みステップ10と1つの加圧ステップ9から成るモジュールとして構成されている。図1に図示されているように、クランクケース3とオイルオイルパンの間にオイルポンプ4を配設することにより、シリンダヘッド2からの潤滑油の直接的な、従って迅速な送還が達成可能である。
【0022】
オイルポンプ4のモジュール構造により、シリンダヘッド2からの潤滑油の別々の吸出が可能である。この実施例では、それぞれのシリンダヘッド部分20もしくは21からの潤滑油の吸出のため、別々の4つの吸込みステップ10が設けられている。従って、各シリンダヘッドの左右の2つの異なった吸込み箇所8及び8aから、素早い潤滑油の吸出を行なうことができる。これにより、全ての走行状態でのオイルの吸出が最適化されるように構成される。好ましくは、オイルポンプ4は、付加的な吸込みステップ28を、図示してない排気ターボチャージャのために備える。各シリンダヘッド2から吸い込まれる潤滑油は、オイルポンプ4の吸込みステップ10によって2つのオイル/空気分離装置11に移送されるので、シリンダヘッド2から吸い込まれた潤滑油の脱泡が行なわれる。この実施例では、各シリンダヘッド2のために、それぞれ1つのオイル/空気分離装置11が、オイルポンプ4の下に設けられている。4つの吸込みステップ10によりシリンダヘッド2から吸い出された潤滑油は、オイル収集容器5の下で収集路に合流し、次にほぼ半分が両オイル/空気分離装置11に分配される。従って、潤滑油をオイル収集容器5の両半体に分配することが保証される。この場合、両オイル/空気分離装置11は、オイル収集容器5の右外及び左外に、好ましくは水平に位置する配設で、位置決めされ、カーブ走行及び/又は減速及び加速時でも、両オイル/空気分離装置の少なくとも一方が、オイルレベル以上であるように配設されている。次に、脱泡された潤滑油は、オイル収集容器5に流入する。その結果、オイル/空気分離装置でのオイルと空気の確実な分離が保証される。オイルポンプ4の加圧ステップ9を経て、潤滑油は、更にまた吸込みシュノーケル15によって吸い込まれ、相応の内燃機関1の下の箇所27に分配される。
【0023】
本発明による内燃機関1のオイル回路の形成により、急加速と急減速の両方でシリンダヘッド2とチェーンケース24内に潤滑油が集まることを防止することができる。別々の吸込みステップ10によりオイルポンプ4と接続されたシリンダヘッド2の複数の吸込み箇所8及び8aの配設により、シリンダヘッド2内に集まった潤滑油を加速又はカーブ走行時でも素早く吸い出すことが保証される。更に、内燃機関1のオイル回路は、オイルフィルタ装置18が配設されたオイルモジュール12を有する。クランクケース脱気ライン14から吸い込まれたブローバイガスは、オイルモジュール12に供給され、このオイルモジュールは、オイルフィルタ装置18、チャンバの形態のオイル予備分離装置13、オイル水熱交換器17及び微小オイル分離装置26を取り付けたコンソールを有する。
【符号の説明】
【0024】
1 内燃機関
2 シリンダヘッド
3 クランクケース半体
4 オイルポンプ
5 オイルパン、オイル収集容器
6,7 リターンライン
8 第1の吸込み箇所
8a 第2の吸込み箇所
9 加圧ステップ
10 吸込みステップ
11 オイル/空気分離装置
12 オイルモジュール
13 オイル予備分離装置
14 クランクケース脱気ライン
15 吸込みシュノーケル
16 フランジ面
17 オイル水熱交換器
18 オイルフィルタ装置
19 オイル収集ライン
20 シリンダヘッドの前方部分
21 シリンダヘッドの後方部分
22 部分区間、接続路
23 シリンダヘッドカバー
24 チェーンケース
25 フランジ面
26 微小オイル分離装置
27 内燃機関の下の箇所
28 吸込みステップ
F 走行方向

【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つのシリンダヘッド(2)と、1つのクランクケース(3)と、少なくとも1つのオイルポンプ(4)と、内燃機関の下に配設された1つのオイル収集容器(5)とを有し、シリンダヘッド(2)からオイル収集容器(5)に潤滑油を送還するために、リターンライン(6,7)と、シリンダヘッド(2)内に位置決めされた、車両長手方向軸の方向に配設されたオイル収集ラインとが設けられている、車両用の内燃機関(1)において、
オイル収集ライン(19)が、複数の吸込み箇所(8,8a)を備え、車両の長手方向軸に関して、少なくとも1つの吸込み箇所(8)が、シリンダヘッド(2)の前方部分(20)に位置決めされ、少なくとも1つの別の吸込み箇所(8a)が、シリンダヘッド(2)の後方部分(21)に位置決めされていることを特徴とする内燃機関。
【請求項2】
シリンダヘッド(2)の前方部分(20)の吸込み箇所(8)とシリンダヘッド(2)の後方部分(21)の吸込み箇所(8a)のために、それぞれ1つのリターンライン(6,7)が設けられており、これにより、シリンダヘッドの前方部分(20)での潤滑油の吸出が、シリンダヘッドの後方部分(21)での潤滑油の吸出に依存せずに実施可能であることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関。
【請求項3】
リターンライン(6,7)の少なくとも一方が、シリンダヘッド(2)及び/又はクランクケース(3)に統合されるように形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の内燃機関。
【請求項4】
リターンライン(6,7)が、少なくとも部分的に、シリンダヘッド(2)の内側にもクランクケース(3)の内側にも位置するように位置決めされていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の内燃機関。
【請求項5】
リターンライン(6,7)が、少なくとも部分的に、シリンダヘッド(2)の端面に沿って延在することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の内燃機関。
【請求項6】
1つのリターンライン(6,7)の少なくとも一部(22)が、接続路として、シリンダヘッド(2)又はシリンダヘッドカバー(23)に統合されるように形成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の内燃機関。
【請求項7】
シリンダヘッド(2)の前方部分(20)の吸込み箇所(8)が、接続路(22)と直接接続されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載の内燃機関。
【請求項8】
シリンダヘッド(2)にチェーンケース(24)が位置決めされており、このチェーンケース内に1つの吸込み箇所(8a)が位置決めされており、この吸込み箇所によって、チェーンケース(24)とこれに隣接するシリンダヘッド部分(21)からの潤滑油の吸出が行なわれることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1つに記載の内燃機関。
【請求項9】
オイルポンプ(4)が、モジュールとして形成されており、少なくとも1つの加圧ステップ(9)と複数の吸込みステップ(10)を有することを特徴とする請求項1〜8のいずれか1つに記載の内燃機関。
【請求項10】
オイル収集容器(5)内に、少なくとも1つのオイル/空気分離装置(11)が設けられており、このオイル/空気分離装置に、潤滑油がオイル収集容器(5)に環流する前に、シリンダヘッド(2)及び/又はチェーンケース(24)から吸い込まれた潤滑油が移送されることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1つに記載の内燃機関。
【請求項11】
オイルポンプ(4)が、オイル収集容器(5)の下側のクランクケースのフランジ面に固定されていることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1つに記載の内燃機関。
【請求項12】
オイルポンプ(4)が、オイル収集容器(5)内に位置決めされていることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1つに記載の内燃機関。
【請求項13】
シリンダヘッドの後方部分と前方部分の間の中間部に、付加的に1つ又は複数の吸込み箇所が配設されていることを特徴とする請求項1〜12のいずれか1つに記載の内燃機関。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−222061(P2009−222061A)
【公開日】平成21年10月1日(2009.10.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−58871(P2009−58871)
【出願日】平成21年3月12日(2009.3.12)
【出願人】(508174975)ドクトル イング ハー ツェー エフ ポルシェ アクチエンゲゼルシャフト (134)
【氏名又は名称原語表記】Dr. Ing. h.c. F. Porsche Aktiengesellschaft
【住所又は居所原語表記】Porscheplatz 1, D−70435 Stuttgart, Germany
【Fターム(参考)】