内装企画計画支援システム
【課題】一般消費者が抱えている住宅を含む建築物のインテリアデザイン、リフォーム計画等に関する真のニーズを把握して適切なコンサルティング情報を提供することができるインターネットを利用した内装企画計画支援システムを提供する。
【解決手段】ユーザと専門家がユーザの相談依頼に対して、サーバを介して双方向に相談依頼した情報のすべてを登録したコンサルティング情報DBと、専門家が保有している専門情報を登録した専門情報DBと、コンサルティング情報DBに登録された情報についてユーザのニーズを把握するためにテキストマイニング処理を行って抽出した情報を登録したニーズ情報DBを備えている。そして、ニーズ情報DBと専門情報DBに登録されている情報を検索手段により抽出することにより、ユーザの真のニーズを把握して、ユーザのニーズに対応した質の高いコンサルティング情報をユーザに提供することができるようにした内装企画計画支援システムである。
【解決手段】ユーザと専門家がユーザの相談依頼に対して、サーバを介して双方向に相談依頼した情報のすべてを登録したコンサルティング情報DBと、専門家が保有している専門情報を登録した専門情報DBと、コンサルティング情報DBに登録された情報についてユーザのニーズを把握するためにテキストマイニング処理を行って抽出した情報を登録したニーズ情報DBを備えている。そして、ニーズ情報DBと専門情報DBに登録されている情報を検索手段により抽出することにより、ユーザの真のニーズを把握して、ユーザのニーズに対応した質の高いコンサルティング情報をユーザに提供することができるようにした内装企画計画支援システムである。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般消費者からインターネットを介して取得した住宅、事務所建築、商業施設等(以下、「建築物」と言う)のインテリアデザイン、リフォーム計画等、内装企画並びに内装計画全般に係る相談依頼に対して、適切な情報をインターネットを介して提供するための支援システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
本発明が主な対象とする上記した建築物の「インテリアデザイン、リフォーム計画等」とは、少なくとも下記の事項を含むものである。「インテリアデザイン、リフォーム計画等」は代表的な具体例に過ぎず、ここには上記のように建築内装全般に関する企画と計画行為が含まれる。以下、内装企画並びに内装計画を場合に応じて「インテリアデザイン、リフォーム計画等」に代表させる。
(1)建築物のインテリアに関するデザイン
建築物のインテリアに関するデザインとは、一般消費者の住宅を含む建築物の間取り計画、仕上げ計画、照明計画、装飾計画、さらに、建築物内に構成されている各種の空間部について、この空間部内に配置する家具や機器の選定、等の企画・設計、デザイン、および実施のための図面作成、設計監理を示し、以下、これらを「インテリアデザイン」と総称する。従って、以下の説明において、一般消費者の住宅も本発明の対象となる建築物に含まれる。
【0003】
(2)リフォーム計画
リフォーム計画とは、主に建築物内部の改修、修繕を目的に行うリフォームのための改修計画、修繕計画、施工計画および計画実行のための図面作成、および設計監理を示す。「計画」には具体的な設計行為を伴わない企画を含む。以下、これらを「リフォーム計画」と総称する。
【0004】
また、本発明の内装企画計画支援システムは、一般消費者から上記(1)および(2)に関する事項を含む各種の相談依頼に関する情報(以下、「相談依頼情報」という)を、インターネットを介して取得したときに、本支援システムを運営するための専門家(コンサルタント)がこの相談依頼に対して適切な情報(コンサルティング情報)を作成して、インターネットを介して提供する「コンサルティング活動」を支援する行為、あるいは、本発明の支援システムがデータベースに蓄積している情報を、インターネットを介して一般消費者に提供するサービスも含む。さらに、本発明の支援システムは、専門家が上記したコンサルティング情報の作成を支援するための機能も備えている。なお、専門家が作成するコンサルティン情報には、適切なアドバイスの他に、相談依頼の内容によっては上記した「インテリアデザイン」や「リフォーム計画」に関する情報が含まれる場合もある。
【0005】
従って、本発明の内装企画計画支援システムにおいて、上記した「相談依頼情報」とは、一般消費者が端末装置を利用して本支援システムのコンサルティングサーバに対して送信する「インテリアデザイン」や「リフォーム計画」を含む内装企画計画に係る相談依頼、あるいは問合わせ等を含む情報であって、その情報は文字情報(テキスト情報)の他に、必要に応じて一般消費者の部屋等の画像(写真など)、あるいは間取図などの図面情報を含んでいる。また、この「相談依頼情報」は、一般消費者が「インテリアデザイン」や「リフォーム計画」に対して抱いている課題、悩み、疑問、要求等を含んでいてもよい。
【0006】
また、本発明の内装企画計画支援システムにおいて、上記した「コンサルティング情報」とは、上記した一般消費者からの「相談依頼情報」に対して、専門家が作成した回答情報であって、ユーザの端末装置に送信される情報を示す。また、この「コンサルティング情報」には、文字情報(テキスト情報)の他に、必要に応じて画像データ、CADデータ、及び3次元データが含まれる。
【0007】
従来から建築や店舗の設計等に関し、ユーザの端末装置から相談依頼に関する情報を取得して、この取得した相談依頼情報に対応して、間取図等の設計情報をユーザの端末装置に送信するインターネットを利用したコンサルティングシステムが提案されている。例えば、下記の特許文献1および特許文献2に記載の発明が提案されている。
【0008】
特許文献1(特許第3124894号公報)に記載の発明には、従来の新築用のCAD積算システムが備えている図面作製機能等を改善して、消費者のリフォームのニーズに対応した設計機能等を備えた建物リフォーム支援システムに関する発明が提案されている。
この建物リフォーム支援システムにおいては、入力装置と、表示装置と、間取図描画と増改部分表示と仕上げ項目提示を行うCAD装置と、見積に必要な計算を行う積算装置と、間取図の図形情報を格納する図形ファイルと、積算装置から出力される各種積算結果を格納する積算ファイルと、予め定められた工事名称及び仕上げ名称を格納する工種ファイルとを備えており、増築あるいは改修を行う部分を指定することによりその増築や改修部分のみの積算・見積書作成が行えるようにしたことが開示されている。
【0009】
特許文献2(特開2003−296372号公報)に記載の発明には、インターネットを利用して、コンサルティングに入る前に顧客に対して設計情報を提供することにより、顧客の希望に応じた店舗設計を支援するシステムが提案されている。
【0010】
この店舗設計支援システムにおいては、設計支援会社の店舗設計支援サーバは店舗設計DBを備えている。また、この店舗設計DBは、店舗形態種別ごとに管理された仮想的な店舗の設計データである仮想店舗設計データ、および、建築地域ごとに管理された過去の実案件店舗の設計情報を含んでいる。このシステムを利用する顧客は、顧客端末を利用して店舗設計支援サーバにアクセスしてHTMLデータ等によって生成されるユーザインタフェースを参照しながら、検索条件を指定し、店舗の設計情報を取得する。顧客が取得する設計情報には、各種文字情報のほか、平面図や、外観画像などが含まれている。そして、顧客はこれら設計情報を参照して、当該設計支援会社と店舗の設計、施工等についてコンサルティングを依頼することが開示されている。
【0011】
また、仮想店舗設計データには、店舗形態種別を示す属性情報を階層構造として付加することにより、店舗の設計データを店舗形態種別に階層的な構造として検索処理することを可能にすることが開示されている。
また、店舗設計支援サーバは、店舗設計に関する質問とこの質問に対する回答を蓄積した質疑応答データベースを備え、この蓄積した質疑応答の情報を表示装置に表示することにより、顧客に対してデータベース検索で提供する情報の補完を行うことが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】特許第3124894号公報
【特許文献2】特開2003−296372号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
現在、一般消費者用の住宅量は、数量ではほぼ必要とする量を満たしており、資源の無駄遣いが諌められるような社会風潮を背景に、社会経済的に住宅を新たに作るよりも、現在ある住宅を維持して、長持ちさせることが求められるようになってきている。さらに、成熟社会での一般消費者は「もの」よりも精神的な豊かさを求めるようになってきている。このため、一般消費者は、現在住んでいる住宅(建築物)を、より快適な生活が送れるように、「デザインが優れ、かつ自分の嗜好に合った部屋」や「インテリア性の高い家具や機器等を配置した部屋」を要望するニーズが高くなっており、専門家に気軽に相談したいという欲求が極めて高くなっている。
【0014】
現在、実用化されているインターネットを利用した住宅や店舗を含む建築物などに関する支援システムは、上記特許文献1、および特許文献2により提案されているように、住宅メーカ、一部のリフォーム業者、家具店、および量販店等が、家具、特にインテリア性の高い家具や機器の販売、あるいはリフォーム工事の注文を受けることを主目的として構築したシステムに限られている。
【0015】
このために、一般消費者はこの種の支援システムを利用しようという気にはなれない。この理由は、この種の支援システムを利用したとしても、上記したように販売を目的としたシステムであるため、一般消費者は「インテリアデザイン」や「リフォーム計画」について希望する情報を気軽に相談して得ることができないからである。
このような状況であるため、現在のインテリア業界は、一般消費者が抱えている「インテリアデザイン」や「リフォーム計画」に対して、一般消費者が必要とする情報を気軽に提供してその知識を高めることを支援するための活動やシステムを構築していない、すなわち、上記した社会経済的なニーズに対応していないという大きな課題を抱えている。
【0016】
このように、一般消費者を対象とした「インテリアデザイン」や「リフォーム計画」に関する分野において、一般消費者が気軽に各種の相談を行うための支援体制(支援システム)が確立されていない理由は、下記(1)〜(4)によるものと考えられる。
【0017】
(1)一般消費者向けの「インテリアデザイン」や「リフォーム計画」に関する各種の活動は、新築に要する計画や設計と比較してその対価が低く、また対価の低さほどには「インテリアデザイン」、「リフォーム計画」およびそのコンサルティング活動の手間は軽減されないため、その生産性が低く、さらに収益を上げることも容易ではない。
このため、住宅メーカや建築業者はもとより、専業の設計事務所やインテリアデザイン事務所は、もっぱら工事や商品販売に注力するばかりで、工事や商品販売から独立した一般消費者向けの建築物の「インテリアデザイン」や「リフォーム計画」、およびこれらのコンサルティング活動に関する業務を行おうとはしない。
【0018】
(2)上記の理由により、現状では、一般消費者を対象とした「インテリアデザイン」、「リフォーム計画」、およびこれらのコンサルティング活動に関する市場は未だ小さく、さらに、これらの分野に携わる専門家も少ない。また、この専門家は、一般消費者の要求に十分対応できるための高い技術レベルを有していないのも実情である。
【0019】
(3)上記(2)に記載したように、一般消費者向けの「インテリアデザイン」、「リフォーム計画」、およびこれらのコンサルティング活動の市場が未だ育っていないことから、一般消費者も「インテリアデザイン」や「リフォーム計画」に対する知識が低く、例えば、自宅のインテリアをどのように改良したらよいのか、どこに相談したらよいのか、等についての知識および経験ともに十分持ち合わせていない。一般消費者が、数少ない相談先であるホームセンターやリフォーム業者に相談しても、上記のように、家具や機器の販売やリフォーム工事を目的としたものなので、多くの一般消費者は自分のニーズに合致する結果を得られない恐れが高く、気軽に相談することができない。
【0020】
(4)このように、供給側(インテリア業界内の専門家)、受給側(一般消費者)ともに問題を抱えているため、「インテリアデザイン」、「リフォーム計画」およびこれらのコンサルティング活動の分野における各種のニーズが高まりつつあるものの、一般消費者のニーズに気軽に対応して専門的な情報を提供するルートは、現状ではほとんど確立されていない。
【0021】
上記のように、ニーズが高まりつつある一般消費者の向けの「インテリアデザイン」、「リフォーム計画」およびこれらのコンサルティング活動に関する分野において、一般消費者が気軽に、かつ安価に、専門家に相談し、専門家がこの相談に対して各種の情報を一般消費者に提供する活動を実施するためには、特に、下記の現状の課題1〜課題4(図1参照)を解決する必要がある。
【0022】
(課題1)
一般消費者が気軽に専門家に相談できる経路(ルート)が確立されていない。このため、専門家も一般消費者が抱えている「インテリアデザイン」、「リフォーム計画」に関するニーズ(課題、悩み、疑問、要求等)を掘り下げて真のニーズを把握し、その回答情報(コンサルティング情報等)を一般消費者に提供する仕組みがない。
【0023】
(課題2)
一般消費者が現在住んでいる住宅の現状や一般消費者の上記したニーズ(課題、悩み、疑問、要求等)に関する情報を多量に集めて蓄積するとともに、蓄積したこれらの情報を、多方面から分析や解析を行って、多岐にわたる一般消費者のニーズに対してこのニーズにマッチした適切な回答情報を迅速に提供する仕組みが確立されていない。
【0024】
(課題3)
インテリア業界において、専門家が上記した「インテリアデザイン」、「リフォーム計画」に対する業務、およびこれらのコンサルティング活動を実施するための生産性が低い。また、この専門家の生産性を向上させるための仕組みも確立されていない。
【0025】
(課題4)
一般消費者が、「インテリアデザイン」、「リフォーム計画」等について、気軽に知識を取得してその認識レベルを高めるための仕組みが確立されていない。
【0026】
上記した特許文献1に記載の建物リフォーム支援システムは、一般消費者の住宅の部屋等に関するリフォームの要求に対応した間取図の作成や、見積計算の支援等を行う機能を備え、リフォームの工事の受注を獲得することを目的としたリフォーム業者向けのシステムであって、上記した課題3の一部を解決する手段を備えているが、上記課題1、2、4を解決するための具体的な手段については開示されていない。
【0027】
特許文献2に記載の店舗設計支援システムにおいては、店舗設計に関する質問とこの質問に対する回答を蓄積した質疑応答データベースを備え、この質疑応答データベースに蓄積された質問と回答に関する情報を解析することが記載されているが、これらの情報は店舗に関する情報であって、一般消費者の住宅を対象とした情報ではない。また、上記した課題1〜4を解決するための具体的な手段は開示されていない。
【0028】
そこで、本発明の目的は、上記した「インテリアデザイン」、「リフォーム計画」およびこれらのコンサルティング活動の分野に関する上記課題1〜4を解決して、特に、一般消費者がインターネットを介して「インテリアデザイン」や「リフォーム計画」に関する相談依頼を気軽に行なうことができるようにしたインテリアデザイン、リフォーム計画等(内装企画計画)の支援システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0029】
上記した課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、ユーザの端末装置と、専門家の端末装置と、サーバを備えたインターネットを利用した内装企画計画支援システムであって、前記サーバは、
ユーザの端末装置から、建築物のインテリアデザイン、リフォーム計画等を含む内装企画計画に係る相談依頼情報を取得する手段と、
前記取得した相談依頼情報に対して専門家が作成したコンサルティング情報を前記専門家の端末装置から取得して前記ユーザの端末装置に送信する手段と、
前記相談依頼情報と前記コンサルティング情報を登録したコンサルティング情報データベースと、
前記コンサルティング情報を作成するために必要とする専門情報を登録した1種以上の専門情報データベースと、
前記コンサルティング情報データベースに登録されている情報に、テキストマイニング処理を行って前記コンサルティング情報データベースから抽出された情報を登録したニーズ情報データベースと、を備え、
前記専門情報データベースと専門情報データベースに登録されている情報は、予め設定されたタグ情報の一つ以上と関連付けされていることを特徴としている。
【0030】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の内装企画計画支援システムに係り、
前記専門情報データベースは、前記建築物内に形成される空間の識別情報ごとに、前記空間を構成するデザイン情報を登録したデザイン・エレメント情報データベースを備え、
前記デザイン情報に含まれる要素の詳細情報は、リンク情報を介して前記専門情報データベースのいずれかに登録されていることを特徴としている。
【0031】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の内装企画計画支援システムに係り、
前記専門情報データベースは、前記建築物のインテリアデザインのデザイン情報に含まれる要素のうち、「物品」についての詳細情報を登録したアイテム情報データベースを備えていることを特徴としている。
【0032】
また、請求項4に記載の発明は、請求項1から請求項3のいずれかに記載の内装企画計画支援システムに係り、
前記サーバは、前記ニーズ情報データベースに登録さる情報を、前記専門家が入力した1種以上の前記タグ情報と関連付けする手段を備えていることを特徴としている。
【0033】
また、請求項5に記載の発明は、請求項1から請求項4のいずれかに記載の内装企画計画支援システムに係り、
前記サーバは、前記相談依頼情報を前記ユーザの端末装置から取得する手段と、前記コンサルティング情報を前記ユーザの端末装置に送信する手段を、前記ユーザごとに作成されるユーザ専用Webページを介して行うことを特徴としている。
【0034】
また、請求項6に記載の発明は、請求項1から請求項5のいずれかに記載の内装企画計画支援システムに係り、
前記サーバは、前記専門家の端末装置から取得した前記タグ情報を検索用キーとして、前記専門情報データベースと前記ニーズ情報データベースに記憶されている情報を検索処理する専門家用検索手段を備え、
前記専門家用検索手段は、前記検索処理により抽出された前記情報を、前記専門家の端末装置に表示する手段を備えていることを特徴としている。
【0035】
また、請求項7に記載の発明は、請求項1から請求項6のいずれかに記載の内装企画計画支援システムに係り、
前記サーバは、前記ユーザの端末装置に表示したウイザード形式の検索用Webページから取得した検索情報を、少なくとも一つ以上の前記タグ情報に変換する手段と、
前記変換された前記タグ情報を検索用キーとして、前記複数種の専門情報データベースのうちの予め設定されたデータベースを検索するユーザ用検索手段と、を備え、
前記ユーザ用検索手段により抽出された情報を、前記ユーザ専用Webページを介して前記検索依頼を行った前記ユーザの端末装置に表示することを特徴としている。
【0036】
上記した「ユーザ」とは、本発明の内装企画計画支援システムを利用するユーザとしてユーザ登録を行った一般消費者(以下、「ユーザ」と記載する場合がある)を示す。また、上記した「専門家」とは建築物の「インテリアデザイン」、「リフォーム計画」を含む内装企画計画およびこれらのコンサルティング活動の分野における専門家を示し、本発明の支援システムにおいてユーザからの相談依頼や問合せに対して、コンサルティング情報や回答情報を作成するコンサルタントになる(以下、内装企画計画を支援する専門家をコンサルタントと呼ぶことがある)。
【0037】
また、上記した「専門情報」とは、専門家が保有している情報であって、「インテリアデザイン」や「リフォーム計画」に関する幅広い専門分野にわたる専門的な各種の情報であって、例えば、「インテリアデザイン」や「リフォーム計画」、およびこれらのコンサルティング活動に関連する業界で公開されている技術情報や製品情報、専門家が経験により得たノウハウ(失敗も含む)に関する情報、インテリアに関する各種の製品(家具、設備機器、建材等)に関する情報、施工に関する情報、等であって、必要に応じて画像、CADデータ、3次元データを含む情報である。
【0038】
また、上記した「タグ情報」とは、主として建築物の「インテリアデザイン」や「リフォーム計画」に関する語彙を示し、例えば、「居間」、「カーペット」、「ソファー」のように通常の単語からなるキーワードの他に、「カーペットの模様」、「白色の壁紙」のように複数の単語を組合せた語彙(用語)を示す。
【発明の効果】
【0039】
(1)本発明は、複数種の専門情報データベースに記憶されている情報と、ニーズ情報データベースに記憶されている情報が、少なくとも一つのタグ情報と関連付けされ、このタグ情報に基づいて、これらデータベースに登録されている情報を検索する専門家用検索手段を備えている。これにより、専門家はこれらのデータベースを検索することにより、ユーザからの建築物の「インテリアデザイン」や「リフォーム計画」を含む内装企画計画に関する相談依頼等に対して、デザイン、施工方法、予算管理等のより高度な作業に集中できるようになる。その結果として、本発明の内装企画計画支援システムは、ユーザの満足度が高く、かつ質の高いサービスを、インターネットを利用して迅速に、かつ、低価格で提供することができるようになる。
【0040】
(2)ユーザが、複数種の専門情報データベースに記憶されている情報を検索するためのユーザ用検索手段を備えている。このユーザ用検索手段は、ウイザード手法を用いた検索手段を採用しているので、ユーザは、自身の意図や住む住宅など建築物の条件に合ったインテリアに関する基礎的情報(家具や機器の選定、仕上げやレイアウトなどのデザインなど)を、インターネットを利用して気軽に、無料、あるいは低価格で得られる。
これにより、ユーザは、内装企画計画に対する知識が豊富になるとともに、これら内装企画計画に対して高い関心を持つようになる。その結果として、自分の住宅を含む建築物のインテリアの質を高めようとするユーザが増加し、専門家を大いに活用しようとする気運が高まるようになる。このように本発明は、一般消費者を対象とした建築物の「インテリアデザイン」や「リフォーム計画」を含む内装企画計画だけでなく、インテリア業界全体の市場拡大に大いに貢献することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】一般消費者の住宅など建築物のインテリアデザインやリフォーム計画等を支援する仕組みを構築するための課題と、この課題に対して本発明の支援システムが解決しようとする解決方法を説明するための図である。
【図2】本発明の支援システムを実施するためのシステム構成の一例を説明するための図である。
【図3】本発明の支援システムが備えている各種のデータベースについて、その構成例を説明するための図である。
【図4】図3に示すコンサルティング情報データベースの構成例を説明するための図である。
【図5】図3に示すデータベースの構成例を説明するための図であって、(a)は技術データベース、(b)はタグリンクテーブルを示す。
【図6】図3に示すデータベースの構成例を説明するための図であって、(a)はデザイン・エレメント情報データベース、(b)〜(h)それぞれのリンクテーブルを示す。
【図7】図6(a)に示すデザイン・エレメント情報データベースに登録されている情報ついて、専門情報データベースとのリンク関係の一例を説明するための図である。
【図8】ユーザがユーザ用検索手段を利用して、本発明が備えている専門情報データベースに蓄積されている情報を検索したときに、その検索結果を示す例であって3次元データが検索されたときの表示例を示す。
【図9】図3に示すデータベースの構成例を説明するための図であって、(a)は共通タグ情報データベース、(b)はタグ階層関係設定テーブルを示す。
【図10】タグ名「寝室」について、この「寝室」に関連するタグ名の階層関係を説明するための図である。
【図11】図3に示すデータベースの構成例を説明するための図であって、(a)はニーズ情報データベース、(b)はタグリンクテーブルを示す。
【図12】ユーザ専用Webページのトップページの表示例を示す図である。
【図13】ユーザ専用Webページのうち、事前相談Webページの表示例を示す図である。
【図14】ユーザ専用Webページのうち、ネット相談Webページの表示例を示す図である。
【図15】ユーザ専用Webページのうち、ネット相談Webページの相談ボードの表示例を示す図である。
【図16】本発明の支援システムについて、その処理手順の一例を説明するための図である。
【図17】コンサルティングサーバがテキストマイニング処理を行うときの手順の一例を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0042】
最初に、前記した課題1〜4に対して、本発明の建築物のインテリアデザイン、リフォーム計画等を含む内装企画計画の支援システム(以下、単に「本発明の支援システム」という)が備えている主要な解決方法(解決手段)を、図1に基づいて説明する。図1は、前記した現状の課題1〜4に対応させてその解決方法を示している。
以下では、主に住宅を対象とした説明に終始しているが、本発明の支援システムは事務所建築、商業施設建築その他の建築物の内装全般を対象とする。
【0043】
(課題1の解決方法): ユーザと専門家がコミュニケーションする手段
上記課題1を解決するために、インターネットを利用した支援システムを構築する。そして、この支援システムには、ユーザが住宅の「インテリアデザイン」や「リフォーム計画」を含む内装企画計画に関する相談依頼の情報、すなわち、前記した「相談依頼情報」を、気軽に、ユーザの端末装置からサーバを介して専門家(コンサルタント)に提供することができるように、ユーザごとに作成されるユーザ専用Webページを設ける。また、この相談依頼情報に対して専門家が作成した回答情報も、このユーザ専用Webページを利用してユーザに提供する。さらに、このユーザ専用Webページは、ユーザと専門家とが、気軽に、繰り返して双方向にコミュニケーションを行って、互いの意志疎通を良くするとともに互いの信頼感を高めるための、ユーザと専門家がコミュニケーションする手段として利用する。
【0044】
(課題2の解決方法): ニーズを解析する手段
上記課題2を解決するために、ユーザと専門家とが双方向にコミュニケーションを行った情報を蓄積したデータベースについて、ユーザの相談依頼情報に含まれている「インテリアデザイン」や「リフォーム計画」等に関するニーズを多方面から解析する手段を設ける。この手段としては、テキストマイニング処理を採用する。そして、テキストマイニング処理により抽出された情報をデータベース(ニーズ情報データベース)に登録して、ニーズ情報データベースに登録された情報について、ユーザのニーズを多方面から解析する手段を設ける。
【0045】
(課題3の解決方法): 専門情報とニーズをデータベース化し、タグ情報によって取り出し易くする
上記課題3を解決するために、専門家が保有している前記した専門情報をデータベース(専門情報データベース)に登録しておく。また、上記したニーズ情報データベースと専門情報データベースに登録される情報は、タグ情報と関連付けを行って、各種の専門情報とユーザのニーズに関する情報を容易に取り出すことができるようにする。
これにより、専門家はユーザから取得した相談依頼情報に対する回答情報を作成するときに、これらデータベースに蓄積された情報をタグ情報に基づいて検索し、検索された情報を参照して、例えば、これまでに同一あるいは類似した相談依頼情報とその回答情報が検索された場合には、この検索された情報に基づいて回答情報作成の効率化と、回答情報の質の向上が図れるようにする。
【0046】
特に、本発明の支援システムにおいては、デザインという定型化し難い情報を、空間を単位に、この空間の形状、寸法、仕上げ、部屋の種別および3次元データと、空間に含まれる家具、設備機器、建材等の要素に関する情報をリンク情報によりその詳細情報を引き出せるようにしたデザイン・エレメント情報データベース(B3)を備えている。
すなわち、建築物内に形成されている各種の空間について、3次元データからなる複数の空間データを予め作成しておき、これらの空間を単位に、これら空間を構成する形状、寸法、仕上げ、家具、設備機器、建材等の各要素の情報をリンク情報により関連付けを行うことにより、定型化し難いデザインを、空間を構成する各要素等の詳細情報にして、容易に引き出されるようにしたデータベースである。なお、このデザイン・エレメント情報データベース(B3)の構成については後述する。
【0047】
(課題4の解決方法): ユーザへの専門情報の解放
上記課題4を解決するために、専門家が保有している各種の専門情報を登録したデータベースをユーザにも解放して、ユーザも専門情報を閲覧することができる検索手段を設け、ユーザが「インテリアデザイン」、「リフォーム計画」等について、その知識の取得とその認識レベルを高めることができるようにする。
【0048】
本発明の内装企画計画支援システムは、上記した課題1〜4を解決する手段を備えたインターネットを利用した支援システムであって、特に、一般消費者(ユーザ)の住宅の「インテリアデザイン」や「リフォーム計画」を含む内装企画計画に関する相談依頼について、ユーザと専門家とがサーバを介して双方向に繰り返してコミュニケーションを行う仕組みを備えている。専門家はこの仕組みによりユーザの相談依頼に対する真のニーズを把握して、ユーザの真のニーズに対応した高いレベルのコンサルティング情報をユーザに提供するようにしている。
【0049】
[システム構成]
以下、本発明の実施の形態を、一般消費者への住宅の「インテリアデザイン」や「リフォーム計画」に関する支援に適用する例を、図面に基づいて説明する。図2は、本発明の内装企画計画支援システムについて、そのシステム構成の一例を示す図である。
【0050】
図2において、1a、1b、1cは一般消費者の端末装置、2a、2b、2cは専門家の端末装置、3はシステムを運営・管理する管理者の端末装置(管理者端末)、4はコンサルティングサーバ、5は本システムを稼動させるためにコンサルティングサーバ4が備えているデータベースである。ユーザの端末装置1a、1b、1c、・・・、専門家の端末装置2a、2b、2c、・・・、管理者端末3、コンサルティングサーバ4は、インターネット通信網(インターネット)6に接続されている。
【0051】
以下の説明において、一般消費者(ユーザ)の端末装置1a、1b、1c、・・・を代表して説明する場合には「ユーザ端末1」と記載し、専門家の端末装置2a、2b、2c、・・・を代表して説明するときには、「専門家端末2」と記載し、コンサルティングサーバ4は、単に「サーバ4」と記載する。なお、専門家の端末装置2a、2b、2c、・・・等のいずれか1台を管理者端末3として稼動させる機能を備えるようにして、管理者端末3を省略してもよい。
【0052】
ユーザ端末1は、Webブラウザ、電子メール用のソフトウエアやキーボード等の操作に基づいてテキスト文章を作成するためのソフトウエア(以下、「ワープロ用ソフトウエア」という)、等を備えている。そして、本発明の内装企画計画支援システム(以下、「本発明の支援システム」という)を利用するために会員登録を行った一般消費者(ユーザ)は、ユーザの端末装置1に搭載されているWebブラウザを作動させてサーバ4の所定のURL(Uniform Resource Locator)にアクセスすることにより、本発明の支援システムが備えている各種のサービスを受けることが可能になる。
【0053】
本発明の支援システムにおいて、ユーザの相談依頼情報に対して専門家が作成したコンサルティング情報は、サーバ4がユーザ端末1に表示するWebページを利用して送信する処理を行う。なお、このWebページは、サーバ4がユーザごとに作成するWebページである。
【0054】
専門家端末2は、住宅を含む建築物のインテリアデザインやリフォーム計画に関する豊富な知識を有している複数の専門家(コンサルタント)がそれぞれ操作する端末装置であって、Webブラウザやワープロ用ソフトウエアの他に、CADデータ、あるいは3次元データを作成するためのソフトウエア等を備えている。本発明の支援システムにおいて、ユーザがユーザ端末1からサーバ4に送信した相談依頼情報は、サーバ4の処理により専門家端末2に送信される。
【0055】
専門家端末2は、専門家の操作に基づいて、主として次の処理を行う機能(手段)を備えている。
(1)コンサルティング情報をサーバに送信する機能
専門家が作成したコンサルティング情報を、サーバ4に送信する機能を備えている。専門家は、ユーザ端末1からサーバ4を介して取得したユーザの相談依頼情報に対するコンサルティング情報を、専門家端末2等を利用して作成する。そして、専門家はこの作成したコンサルティング情報を専門家端末2にサーバ4に送信する操作を行う。また、専門家端末2は、専門家の操作に基づいて、サーバ4にアクセスして、サーバ4が備えているデータベースに登録されているユーザからの相談依頼情報のうち、コンサルティング情報を作成していない相談依頼情報に係る情報を専門家端末2の表示装置に表示する機能を備えている。
【0056】
(2)専門家の操作指示に基づいて、サーバ4が備えている所定のデータベースに対して、後述するテキストマイニング処理をサーバ4に実行させる機能を備えている。さらに、このテキストマイニング処理を実行して抽出された情報を、タグ情報と関連付けを行うために、専門家にこのタグ情報を専門家端末2から入力させる手段を備えている。
【0057】
(3)サーバ4が備えている各種のデータベースに蓄積されている情報を検索する機能を備えている。この検索機能は、専門家が専門家端末2から入力したタグ情報に基づいてサーバ4がデータベースを検索処理し、その検索結果の情報を専門家端末2に表示する機能(専門家用検索手段)である。この検索機能により、本発明の支援システムは専門家がユーザからの相談依頼情報に対して、そのニーズに的確にマッチしたコンサルティング情報等を、効率良く、かつ高品質に作成することが可能になる。さらに、コンサルティング情報の作成について、専門家による差が生じないようにすることが可能になるという効果も生じる。
【0058】
なお、専門家が作成する上記したコンサルティング情報には、前記したようにテキスト情報と、必要に応じてCADデータや3次元データ等が含まれる場合がある。このため、サーバ4は、専門家端末2からコンサルティング情報を取得するときに、テキスト情報とCADデータおよびCADデータ等を取得するために所定の入力領域を設定した入力用Webページを専門家端末2に表示させる処理を行うようにするとよい。
【0059】
例えば、専門家は、この入力用Webページに予め設定した所定の領域に、ユーザからの相談依頼情報に対応するコンサルティング情報のテキスト情報を入力する。また、CADデータや3次元データを含む場合には、専門家はこの入力用Webページの所定の領域にこのCADデータや3次元データを記憶しているファイル名(専門家端末2に設定されているファイル名)を入力するようにする。そして、専門家は入力用Webページに表示されている「送信」ボタンをクリックすることにより、入力用Webページに入力したコンサルティング情報がサーバ4に送信されるようにする。
【0060】
管理者端末3は、本発明の支援システムを管理する管理者が使用する端末装置であって、Webブラウザやワープロ用ソフトウエア等を備えている。また、管理者端末3は、管理者の操作に基づいてサーバ4にアクセスして、サーバ4が備えている各種のデータベースやソフトウエアをメンテナンスする機能、およびユーザからの相談依頼情報に対するコンサルティング情報を作成する専門家の情報(専門家ID)やコンサルティング情報を作成する納期、等を入力してサーバ4に送信する機能を備えている。
なお、上記したユーザ端末1、専門家端末2、管理者端末3としては、一般に使用されているパーソナルコンピュータを利用することができる。
【0061】
サーバ4は、サーバ用OS(Operating System)の他に、各種の処理を行なうソフトウエア(プログラム)を記憶装置に記憶している。
これらのソフトウエアとしては、ユーザ端末1、専門家端末2および管理者端末3とWebページ等を介して情報の送受信を行うためのブラウザ、電子メール用のソフトウエア、データベース構築用ソフトウエア、ユーザ端末1や専門家端末2および管理者端末3から取得した各種の情報をデータベースに登録する処理を行うデータベース登録・更新プログラム、データベースに登録されたデータを修正・削除等の処理を行うデータベース修正プログラム、ユーザ端末1および専門家端末2から取得した相談依頼情報に含まれているテキスト情報(文字情報)を層別分類して抽出する処理、いわゆるテキストマイニング処理を行うソフトウエア、このテキストマイニング処理を行って抽出された情報から後述するニーズ情報データベースを作成する処理を行うプログラム、相談依頼情報に対してコンサルティング情報の作成状況を管理するための進行管理プログラム、等が含まれる。
【0062】
上記したテキストマイニング処理を行うソフトウエアは、ユーザ端末1から取得した相談依頼情報に係る情報と、専門家端末2から取得したコンサルティング情報を登録しているデータベースの1レコードごとに、この1レコード内の所定のデータ項目欄に記憶されているテキスト情報について、文章構造解析の処理等を行って、専門家が指定した層別分類情報(分類するための条件データ)にマッチングしたレコード(例えば、1レコード単位)を抽出する処理を行うソフトウエアである。
【0063】
また、上記したニーズ情報データベースを作成する処理を行うプログラムは、テキストマイニング処理により抽出した情報を、データベース(ニーズ情報データベース)に登録する処理を行うプログラムである。従って、専門家が指定した層別分類情報ごとに抽出された情報がニーズ情報データベースに登録される。なお、このニーズ情報データベースを作成する処理においては、専門家が専門家端末2を操作して、抽出された情報の中に指定した層別分類情報に対して関係ない情報が含まれている場合にはこの情報を削除する機能、あるいは抽出した情報に新たな情報を追加入力する機能、等の編集操作の機能を設ける。
【0064】
[本支援システムが備えているデータベース]
続いて、本発明の支援システムを構成するサーバ4が備えている各種のデータベースおよびデータテーブル(以下、総称するときは「データベース」という)5について説明する。図3は、サーバ4が備えているデータベース5について、その構成を説明するための図である。
【0065】
図3に示すように、本発明のシステムが備えているデータベース5は、主としてユーザ・専門家応答情報データベース(A)(以下、「ユーザ・専門家応答情報DB(A)」という)、専門情報データベース(B)(以下、「専門情報DB(B)」という)、共通タグ情報データベース(C)(以下、「共通タグ情報DB(C)」という)、ニーズ情報データベース(D)(以下、ニーズ情報DB(D)という)、等から構成されている。
【0066】
ユーザ・専門家応答情報DB(A)は、さらに、ユーザ情報データベース(ユーザ情報DB(A1))と、専門家情報データベース(A2)(専門家情報DB(A2))と、コンサルティング情報データベース(A3)(コンサルティング情報DB(A3))と、相談依頼管理データベース(A4)、等を備えている。
【0067】
ユーザ情報DB(A1)は、本発明の支援システムを利用するユーザとして、一般消費者がユーザ登録を行ったこのユーザに関する各種の属性情報を、ユーザ識別番号(ユーザID)ごとに登録したデータベースである。この属性情報としては、ユーザの氏名、住所、年令、ユーザの端末装置1に設定されているメールアドレス、居住している住宅に関する情報、後述するサーバ4が設定するユーザ専用WebページのURLにアクセスするためのログイン情報とパスワードに関する情報、等が含まれる。
【0068】
専門家情報DB(A2)は、ユーザ端末1から取得した相談依頼情報に対してコンサルティング情報を作成する専門家(コンサルタント)ごとに、その属性情報をそのコンサルタントの識別情報(コンサルタントID)と関連付けして登録したデータベースである。
【0069】
コンサルティング情報DB(A3)は、ユーザ端末1から取得した相談依頼情報に関する情報と、この相談依頼情報に対応して専門家が作成したコンサルティング情報を登録したデータベースである。このコンサルティング情報DB(A3)には、ユーザと専門家がサーバ4を介してユーザ専用Webページを利用してコミュニケーションを行った全ての情報が時系列順に登録される。
【0070】
図4に示すように、コンサルティング情報DB(A3)に登録される情報は、コンサルティング情報を識別する識別情報(t1)(以下、単に「識別情報(t1)」という)ごとに、相談依頼を行ったユーザID(t2)、このユーザに対して応答する専門家(コンサルタント)のID(t3)、ユーザと専門家間でサーバ4を介して実施されるコミュニケーション情報をこのDB(A3)に登録した日(作成日(t4))、相談依頼のタイトル名(t5)、ユーザから取得した相談依頼または専門家が作成した回答情報のうちのテキスト情報(t6)、相談依頼または専門家が作成した回答情報のうちの間取図、CADデータ、3次元データを記憶している情報を示すリンク情報(t7)、専門家が作成した回答情報をユーザ専用Webに表示するか否かを示す表示可否情報(t8)、等が含まれる。また、図4には示していないが、コンサルティング情報DB(A3)に登録する情報には、その情報がユーザから専門家に提供された情報であるか、あるいは専門家からユーザに提供された情報であるかを判別するための情報を含めてもよい。
なお、テキスト情報(t6)に登録される情報のうちユーザから取得した相談依頼情報は、前記したように、ユーザが「インテリアデザイン」や「リフォーム計画」に対して抱えている課題、悩み、疑問、要求等(以下、「ニーズ」という)に関する情報のテキスト情報である。
【0071】
また、図4には図示していないが、コンサルティング情報DB(A3)にはユーザと専門家がサーバ4をして実施される全てのコミュニケーション情報が登録されるので、識別情報(t1)に関連付けした関連付情報(識別情報(t1)との親子関係を示す情報)情報も含まれている。
【0072】
上記したように、コンサルティング情報DB(A3)には、ユーザからの「インテリアデザイン」や「リフォーム計画」に関する相談依頼情報と、相談依頼情報に対して専門家が作成した回答情報の全てが登録されることになる。これにより、コンサルティング情報DB(A3)に登録されているテキスト情報であるテキスト情報(t6)について、前記課題2を解決する方法であるテキストマイニング処理を行うことにより、次の効果を発揮することができる。
すなわち、前記課題2を解決する解決方法となるテキストマイニング処理により、ユーザが「インテリアデザイン」や「リフォーム計画」に対して抱えている上記したニーズに関する情報と、これに対応して専門家が回答した回答情報を抽出することが可能になるので、専門家にとってはよりユーザのニーズにマッチし、かつ質の高いコンサルティング情報を効率良く作成することが可能になる。さらに、専門家はユーザが抱えているニーズを多方面から解析して、ユーザの相談依頼に対してこのニーズにマッチした質の高いコンサルティング活動を実施することが可能になる。
【0073】
図3に示す相談依頼管理DB(A4)は、ユーザ端末1からユーザ専用ページを介して取得したユーザの相談依頼の種別、例えば、後述する事前相談、ネット相談、制作物申し込み、工事アレンジメント等の相談依頼の種別に、専門家によるユーザへの回答状況、すなわち、ユーザからの要求に対する現在の進行状況を専門家ごとに把握して、進行を管理するための手段となるデータベースである。このデータベースの日々の更新と進行状況を把握してその情報を管理者端末装置3または専門家端末2aへ表示する処理は、前記したサーバ4が備えている進行管理プログラムが実行する。また、サーバはユーザからの上記各種の要求に対して専門家が作成した回答情報を、管理者の承認情報を得た上で、ユーザごとのユーザ専用Webページに表示する処理を行う。このため、相談依頼管理DB(A4)には、管理者の承認を得たか否かの情報も登録する。
【0074】
続いて、専門情報DB(B)について説明する。専門情報DB(B)は、ユーザからの「インテリアデザイン」や「リフォーム計画」に関する相談依頼情報に対して、専門家がそのコンサルティング情報を作成するために参照する各種の専門情報を、そのジャンル(専門分野)ごとに登録したデータベースである。従って、専門情報DB(B)は、「インテリアデザイン」や「リフォーム計画」に関する専門分野に対応させて、複数のデータベースから構成されるようにすることが望ましい。
【0075】
なお、専門情報DB(B)に登録している専門情報とは、前記したように「インテリアデザイン」や「リフォーム計画」に関する幅広い専門分野にわたる専門的な各種の情報であって、例えば、「インテリアデザイン」や「リフォーム計画」、およびこれらのコンサルティング活動に関連する業界で公開されている技術情報や製品情報、専門家が経験により得たノウハウ(失敗も含む)に関する情報、インテリアに関する各種の製品(家具、設備機器、建材)に関する情報、施工に関する情報、等であって、必要に応じて画像データ、CADデータ、3次元データを含む情報である。
【0076】
図3に示すように、専門情報DB(B)は、「インテリアデザイン」や「リフォーム計画」に関する専門分野別に、例えば、アイテム情報DB(B1)、技術情報DB(B2)、デザイン・エレメント情報DB(B3)、CADデータを登録した2次元情報DB(B4)、3次元データを登録した3次元情報DB(B5)、画像データを登録した画像DB(B6)、施工に関する情報を登録した施工情報DB(B7)、等の複数種のデータベースから構成されている。また、これらデータベースは、データベースに記憶している1レコードの情報を識別する識別情報を、予め設定したタグ情報と関連付けさせるために設定したタグリンクテーブル(B1a)〜(B7a)をそれぞれ備えている。なお、タグリンクテーブル(B1a)〜(B7a)は、それぞれの専門情報DB(B)に登録されている情報をタグ情報に基づいて検索処理するときに、検索を効率良く実行するために設けたリンクテーブルである。
【0077】
アイテム情報DB(B1)は、インテリアとして採用される広い分野にわたる各種の家具、設備機器、建材、例えば、机、椅子、ベッド、照明機器、カーペット、壁紙、建具(ドア、障子、サッシ)、カーテン、カーペット等のラグ類、仕上げ材、下地材等の建材、型枠からボルト等の建設資材に至るまで、その家具、設備機器、建材等を識別する情報(アイテム識別情報)と関連付けして、製品名とその仕様、施工方法、価格、必要に応じて画像情報等を、すなわち、「インテリアデザイン」や「リフォーム計画」を立案する際に必要となる「物品」についての詳細情報を登録したデータベースである。
【0078】
技術情報DB(B2)は、専門的で知的な技術情報、例えば、上記したアイテムのうち、特定のアイテムをインテリアデザインやリフォーム計画に採用するときに、専門家等が経験等で得たノウハウや注意事項、失敗事項等の専門情報を登録したデータベースである。具体例で説明すると、「壁紙」の種類(色や柄模様)を選定する場合の注意事項に関する情報を、部屋の広さや床のカーペットの色や柄模様、照明機器等と関連付けして登録したデータベースである。
【0079】
図5(a)は技術情報DB(B2)の構成の一例を、図5(b)はそのタグリンクテーブル(B2a)の構成の一例を示している。
図5(a)に示すように、技術情報DB(B2)は、1レコードごとの専門情報を識別する識別情報(t20)ごとに、この情報を登録した作成日、更新日、対象技術の分野(t21)、専門情報の内容を示すテキスト情報(t22)、さらに、必要に応じて図面やや画像データを記憶している記憶領域とのリンク情報(t23)、等が登録される。また、図5(b)に示すタグリンクテーブル(B2a)は、識別情報(t20)とタグ情報のID(t51)とを関連付けして登録したデータテーブルであって、タグ情報のID(t51)としては、少なくとも一つ以上のタグID(t51)が登録される。
【0080】
「インテリアデザイン」や「リフォーム計画」は、空間を単位にしてデザインを行う必要がある。このデザインの効率化を図るためには、住宅等の建築物に形成される各種の空間について、予めこの空間を構成するインテリアデザインのデザイン情報として、予めその基本寸法、標準面積、部屋(室)の種別、主要な仕上げ情報、開口部の仕様等と、空間に含まれる前記した要素となる各種の家具、設備機器、建材を設定し、さらにこの空間を表現する3次元データや2次元データ等に関する情報を作成しておく。そして、この空間を単位にして設定した識別情報(DE識別情報)(DE:Design Element)と関連付けして、上記したデザイン情報をデータベースとして登録しておくと、下記のようにその取り扱いが容易になる。
【0081】
すなわち、この空間のデザイン情報に含まれる要素となる上記した各種の家具、設備機器、建材、この空間に関する3次元(3D)データ、CADデータとなる2次元(2D)データ、等の詳細な情報を、前記した専門情報DB(B)のアイテム情報DB(B1)、技術情報DB(B2)、2次元情報DB(B4)、3次元情報DB(B5)、施工情報DB(B6)に登録しておく。そして、上記した要素を識別する情報と空間を識別するDE識別情報とを、リンク情報により関連付けを行うと、定型化し難い空間のデザインを構成する要素の詳細情報を、このリンク情報を介して引き出すことができるようになる。
このようにインテリアデザインの対象となる各空間について、この空間のデザイン情報を予め所定のフォーマットでデータベースに登録しておき、デザインを構成する要素の詳細情報を、リンク情報を介して引き出せるように構成したデータベースが、本発明の支援システムにおいて特徴の一つとなるデザイン・エレメント情報データベース(デザイン・エレメント情報DB)(B3)である。
【0082】
デザイン・エレメント情報DB(B3)を構成する空間の単位とは、例えば、住宅の居間、応接間、子供部屋、寝室、フロ場等の部屋単位、およびシンク廻り、ベッド廻り等のさらに細かく分割された単位を示す。そして、この空間のデザインを構成する要素(アイテム)と、これらの要素の詳細な情報、例えば、施工方法等に関する詳細情報として、サッシの窓回りの処理、照明器具および取り付け方法等に関する情報が、専門情報DB(B)に登録されている情報とリンクテーブルによりリンクされた構成にしている。このように、住宅等における各種の空間を、空間を単位にしてこの空間のデザインの詳細情報がリンク情報を介して専門情報DB(B)に登録されている情報とリンクされた構成とすれば、インテリアデザインという抽象的な概念を定型化することができ、さらにこの空間を単位としてデザイン情報を容易に取り出すことができるようになる。
【0083】
図6(a)は、デザイン・エレメント情報DB(B3)の構成の一例を示す。デザイン・エレメント情報DB(B3)には、一つのユニットとなる空間を識別する上記したDE識別情報(t30)ごとに、データベースへの登録日(作成日(t31))、更新日、この空間の名称を示す名称(t31)、テキスト情報で登録したこの空間部の特徴(t32)、この空間の基本寸法(t34)、標準面積(t35)、室の種別(t36)、主要な仕上げ仕様(t37)、開口部の仕様(t38)、この空間部に配置された照明機器(t39)、同じく配置された設備機器(t40)、同じく配置された主要なアイテム(t41)、これら情報の作成者、等に関する情報が登録される。
【0084】
デザイン・エレメント情報DB(B3)に空間を単位として登録されている情報は、その識別情報(DE識別情報)(t30)を基にして、図6(b)、(c)、(d)、(e)、(f)、(g)、(h)に示す「2Dとのリンクテーブル」、「3Dとのリンクテーブル」、「画像とのリンクテーブル」、「アイテムとのリンクテーブル」、「施工情報とのリンクテーブル」、「技術情報とのリンクテーブル」を介して、それぞれ2次元情報DD(B4)、3次元情報DD(B5)、画像情報DB(B6)、アイテム情報DB(B1)、施工情報DB(B7)、技術情報DB(B2)に登録されている情報を識別する識別情報とリンクされている。また、 デザイン・エレメント情報DB(B3)に登録されているそれぞれの情報を識別するDE識別情報(t30)は、図6(h)に示す「タグとのリンクテーブル」によりタグ情報(タグID)とリンクされている。
【0085】
図6(a)に示すデザイン・エレメント情報DB(B3)と、リンクテーブルとの関係を説明すると次のようになる。
図6(a)に示すデザイン・エレメント情報DB(B3)に登録されている情報を識別する情報となるDE識別情報(t30)の「de0001」は、図6(b)に示す2Dとのリンクテーブルにより、2次元情報DB(B4)に登録されている2次元データの識別情報(2D識別情報)「2d0053」とリンクされている。そして、2次元情報DB(B4)に登録されている2次元データの識別情報「2d0053」には、図7のR1に示すCADデータ(間取図)が登録されている。さらに、DE識別情報(t30)の「de0001」は、図6(h)に示す「タグとのリンクテーブル」により、タグIDの「tg0633」とリンクされている。同様に、デザイン・エレメント情報DB(B3)に登録されているデザイン情報の詳細な情報は、リンクテーブルを介して、図7のR2に示すように3次元情報DB(B5)に登録されている3次元データに、さらに図7のR3に示すように画像DB(B6)に登録されている画像データとリンクされている。
【0086】
同様に、技術情報DB(B2)、施工情報DB(B7)に登録されている情報とのリンク関係も上記した通りである。なお、主要アイテム(t41)に登録されている各要素は、例えば、図6(e)に示す「アイテムとのリンクテーブル」を介してアイテム情報DB(B1)に登録されている情報(詳細情報)とリンクされるようにする。これらのリンクテーブルに登録する情報は、デザイン・エレメント情報DB(B3)に空間を単位としたデザイン情報を登録するときに、専門家が専門家端末2を操作して登録する。
【0087】
本発明の支援システムにおいて、デザイン・エレメントDB(B3)を次のような目的に使用すると、このデータベースを構築した効果が大になる。
【0088】
すなわち、ユーザ端末1から、例えば、住宅の部屋のリフォームに関する相談依頼情報または問合せの情報を取得し、専門家がこれに対するコンサルティング(応答)を行うときに、空間部(部屋等の空間)のインテリアデザインを行う前に、専門家は専門家端末2を操作してタグ情報を入力し、リフォームの対象となる部屋に関連するデザイン情報がデザイン・エレメント情報DB(B3)に登録されているか否かを検索する。そして、検索された場合にはこの検索された情報を、ユーザ端末1に送信するための指示をサーバ4に行う。サーバ4は、この指示情報を受信すると、ユーザ専用Webページを利用してこの空間部に関する情報をユーザ端末1に表示する処理を行う。これにより、ユーザはユーザ端末1により相談依頼に対応する空間部のインテリアデザイン、あるいはリフォーム計画に関する情報を閲覧することができる。このとき、サーバ4はこの空間部の3次元データもユーザ端末1に表示する処理を行なうと、ユーザはユーザ端末1に表示された3次元データについてウォークスルーを実行することも可能になる。さらに、サーバ4は、空間部に関する情報として2次元情報DB(B4)に登録されている間取り図に関するCADデータ、あるいは画像DB(B6)に登録されているアイテムの画像データをユーザ専用Webページに表示する処理も行うようにする。また、ユーザは空間部に関するインテリアデザイン等に関する情報を閲覧した結果について、その意見や要望を、ユーザ専用Webページを利用してサーバ4に送信して、専門家との意思疎通を高めるようにする。
【0089】
このように、デザイン・エレメント情報DB(B3)に蓄積されているデザイン情報と、このデザイン情報を構成している詳細情報を利用することにより、専門家は「インテリアデザイン」や「リフォーム計画」に係るコンサルティグ情報の作成等の業務の効率化を図ることができるようになる。また、ユーザは、ユーザ端末1に表示されたデザイン情報に関する情報を閲覧することにより、相談依頼した「インテリアデザイン」や「リフォーム計画」について、専門家が自分の要求を正しく認識したか否かを判断することができる。図8は、ユーザ端末1に表示された部屋の空間部に関する情報の表示例を示している。
【0090】
2次元情報DB(B4)は、ユーザ端末1から取得した部屋等に係るCADデータ(間取図等の平面図データ)、ユーザからの相談依頼に対応して専門家が作成した部屋等に係るCADデータを記憶する記憶領域を、2次元情報の識別情報(2D識別情報)ごとに相談依頼の識別情報(t1)と関連付けして登録したデータベースである。
【0091】
3次元情報DB(B5)は、ユーザからの相談依頼情報に対応して専門家が作成した部屋等の空間部を3次元で作成した3次元データを記憶する記憶領域を、3次元情報の識別情報(3D識別情報)ごとに登録したデータベースである。なお、3次元データは相談依頼の識別情報(t1)と関連付けして登録される場合もある。この3次元データの利用は、例えば、ユーザ端末1にコンサルティング情報として前記した空間部に関する情報である3次元データを送信し、ウォークスルーを実現するために使用される。また、3次元情報DB(B5)には、前記した専門家が予めユニット化されたデザイン情報として作成した複数種の3次元データも含まれている。
【0092】
画像DB(B6)は、前記したデザイン情報を構成する要素(アイテム)となる家具、設備機器、建材等の画像データ、およびアイテム情報DB(B1)、技術情報DB(B2)、施工情報DB(B7)に登録されている情報に関連する画像データを記憶する記憶領域を、その画像データの識別情報と関連付けして登録したデータベースである。
【0093】
施工情報DB(B7)は、ユーザから取得した相談依頼情報に対応する専門家のコンサルティング情報の提供の結果により、例えば、リフォーム等の施工に発展することを考慮して、各種の施工に関する技術やそのノウハウ情報、施工業者に関する情報等を施工の対象分野ごとに登録したデータベースである。
【0094】
図9(a)に示す共通タグ情報DB(C)は、専門情報DB(B)を構成する各データベースと、後述するニーズ情報DB(D)に登録(蓄積)されている情報とを関連付けするために設定した語彙(用語またはキーワード)となるタグ情報を、予め登録したデータベースである。このタグ情報は、専門情報DB(B)を構成する各データベースと、後述するニーズ情報DB(D)の双方に登録されている情報を検索して抽出するための検索用の語彙として使用される。
【0095】
図9(a)に示すように、共通タグ情報DB(C)は、タグ名に設定した識別情報(タグID)(t51)ごとに、このタグ名(t52)と、このタグ名(t52)に設定した階層情報t53(例えば、階層を3段階に設定した場合には「1」、「2」、「3」のいずれかの情報)、等を登録した情報から構成されている。
【0096】
さらに、この共通タグ情報DB(C)は、タグID(t51)に対応させて、図9(b)に示すタグ階層関係設定テーブル(C1)を備えている。タグ階層関係設定テーブル(C1)は、タグID(t51)ごとにこのタグID(t51)の親(上位となる階層)となるタグID(ペアレントID)(t54)を登録したデータテーブルである。
【0097】
本発明の支援システムは、上記したように、タグ情報に関連して、共通タグ情報DB(C)とタグ階層関係設定テーブル(C1)を備えている。これにより、専門家がニーズ情報DB(D)等と、専門情報DB(B)を構成する各データベースとに蓄積されている情報を検索するときに、この検索を行うキーワードとして一つまたは複数のタグ名(t52)を指定すると、この指定したタグ名の下位の階層のタグIDについてもタグ階層関係設定テーブル(C1)を参照して求めることができるので、タグ情報による階層的な検索処理を効率良く行うことが可能になる。
【0098】
図10は、図9(a)に示すタグ名「寝室」を階層的な表現で図示した例を示している。図9(a)に示す共通タグ情報DB(C)の構成において、タグ名(t52)である「寝室」はその階層情報(t53)が最上位となる「1」に設定され、「寝室」に関連する下層階層の他のタグ名「ベッド周り」、「適正サイズ」、「クローム仕上げ」、・・・、等を、階層関係で図示すると図10に示すようになる。
【0099】
上記したタグ情報による検索において、例えば、専門家が専門家端末2から検索するタグ名として階層情報が最上位である「寝室」を指定すると、サーバ4の検索プログラムは、タグ階層関係設定テーブル(C1)を参照して、タグ名「寝室」と、この「寝室」と階層関係が関連付けられた下位の階層のタグ名(「ベッド廻り」、「適正サイズ」、・・・)を含む情報を検索する処理を実行する。そして、検索結果として検索(ヒット)件数を専門家端末2に表示する処理を行う。また、検索結果が多数の場合には、さらに、下位のタグ名を指定する等の絞り込み検索を行うことにより、検索目的に合致した情報を検索することができるようになる。
【0100】
なお、図9(a)では、タグ名「寝室」をその階層情報が最上位となる「1」に設定した例を示しているが、さらに、例えば、タグ名「居間」、「子供の勉強部屋」、「リフォーム」、・・・、等を適宜、階層情報の最上位に設定し、この最上位に設定したタグ名に関連する下位階層となる各種のタグ名を設定し、これらのタグ名(t52)とタグID(t51)とその階層情報(t53)を共通タグ情報DB(C)に登録する。さらに、タグID(t51)ごとにこのタグIDの親(上位の階層)となるタグID(ペアレントID(t54))をタグ階層関係設定テーブル(C1)に登録する。なお、タグの階層は、検索処理を単純にするために最大「3」程度の深さになるように設定することが望ましい。
【0101】
なお、上記した共通タグ情報DB(C)とタグ階層関係設定テーブル(C1)は、サーバ4が専門情報DB(B)を構成する各データベースと、後述するニーズ情報DB(D)に登録されている情報を、タグ情報に基づいて検索する処理を実行するための検索用語の一例を示すものであって、共通タグ情報DB(C)およびタグ階層関係設定テーブル(C1)以外の検索用の用語を設定したデータテーブル等を設けてもよい。
【0102】
続いて、本発明の支援システムが備えているデータベースのうち、特徴的なデータベースの一つとなるニーズ情報DB(D)について説明する。ニーズ情報DB(D)は、前記した課題2を解決するために設けたデータベース、すなわち、コンサルティグ情報DB(A3)に登録されている情報から、ユーザの「インテリアデザイン」や「リフォーム計画」に対して抱えているニーズ(課題、悩み、疑問、要求等)に関する情報を多方面から解析するために、コンサルティグ情報DB(A3)に登録されているテキスト情報(t6)、またはテキスト情報(t6)と、同じくテキスト情報から構成されるタイトル名(t5)に対して、層別分類情報(分類条件データ)を指定してテキストマイニング処理を実行することにより、コンサルティグ情報DB(A3)に登録されている情報から1レコードに対応する情報をそのまま抽出し、この抽出した情報に専門家が編集処理等を施して得た情報を登録したデータベースである。また、ニーズ情報DB(D)に登録される情報は、専門家が設定したタグ情報と関連付けがなされるようにしている。
【0103】
上記した層別分類情報としては、例えば、「古風で広い居間」のように形容詞等を含む短文からなるテキスト情報を専門家端末2から専門家が入力する。そして、専門家はニーズ情報DB(D)に登録された情報を、上記したタグ情報に基づいて検索して分析することにより、ユーザの「インテリアデザイン」や「リフォーム計画」に対する多様なニーズを多方面から詳細な解析と、このニーズに対して専門家が回答した情報を解析する。これにより、専門家はユーザ側の多種多様なニーズに対して、適切で質の高いコンサルティング情報をユーザに迅速に提供することができるようになる。
【0104】
なお、テキストマイニング処理によりコンサルティグ情報DB(A3)から抽出された情報をニーズ情報DB(D)に登録するときには、この抽出された情報を専門家端末2に表示する処理を行ってこの情報を専門家が閲覧する手段と、前記したように、専門家が適宜編集した情報が登録されるようにする。なお、この専門家による編集操作には、次の操作が含まれる。
(1)抽出された情報には、ニーズの解釈については専門家の解釈を加えて一般化した方が好ましい情報も含まれているので、専門家が加筆修正する操作を行う。
(2)抽出された情報には、ニーズ等について記載不足な情報も含まれているので、専門家が情報を付加する。
(3)抽出された情報には、指定した層別分類情報と関連しない情報も含まれている情報もあり得るので、専門家が不要であると判断したときは、この情報をニーズ情報DB(D)に登録しない削除の操作を行う。
【0105】
図11(a)はニーズ情報DB(D)の構成の一例を、図11(b)はニーズ情報DB(D)に対応するタグリンクテーブル(Da)の構成の一例を示している。
ニーズ情報DB(D)には、テキストマイニング処理によりコンサルティグ情報DB(A3)から抽出された情報(1レコードの情報)を識別するニーズ情報識別情報(t60)ごとに、この情報をデータベースに登録した日を示す作成日(t61)、テキストマイニング処理により抽出する条件となる層別分類情報(t63)、コンサルティン情報DB(A3)に登録されていた相談依頼情報のタイトル名(t5)、同じくテキスト情報(t5)、同じく画像、CADデータ、3次元データ等の記憶領域とのリンク情報(t7)、等が登録される。図11(a)に示す例では、層別分類情報(t63)として「古風で広い居間」を指定したときにコンサルティグ情報DB(A3)から抽出された情報を、ニーズ情報DB(D)に登録した例を示している。
【0106】
図11(b)に示すタグリンクテーブル(Da)は、ニーズ情報DB(D)に記憶された1レコードごとの識別情報(t60)を、タグID(t51)と関連付けするためのリンクテーブルであって、ニーズ情報DB(D)に記憶された1レコードを識別する識別情報(t60)ごとに、前記した専門家端末2から入力されたタグ情報のタグID(t51)が登録される。
【0107】
[ユーザ専用Webページ]
続いて、サーバ4がユーザ端末1に表示するユーザ専用Webページについて説明する。前記したように、ユーザ専用Webページは、本システムを利用するためにユーザ登録を行ったユーザが、ユーザ端末1から本支援システムのURLにアクセスすると、サーバ4はこのユーザに対して作成した専用のWebページをユーザ端末1に表示する処理を行う。このユーザ専用Webページは、前記した課題1を解決する手段となるものであって、ユーザと専門家がサーバ4を介して双方向のコミュニケーションを気軽に行う手段として設けたものである。
【0108】
このように、ユーザ専用Webページは、本発明の支援システムがユーザにインテリアデザインはもとより「リフォーム計画」等を含む、広くインテリアについて情報を提供するための入口になるWebサイトである。また、ユーザにとっては、有料、無料をとわず、このユーザ専用Webページを利用して、ユーザが考えていること、迷っていること、困っていること等の相談依頼の情報を書き込んでサーバ4に送信すると、これに対して専門家が答えた情報もサーバ4の処理により、このユーザ専用Webページに設定したメッセージボード(掲示板)等を利用してユーザ端末1に送信される。このように、ユーザ専用Webページは、ユーザの相談依頼情報に基づいて、専門家がユーザ側の問題がどこにあるか、ニーズがどこにあるかを深堀して、専門家がこれらに対するアドバイス、提案を付加した付加価値の高い情報に仕上げるための手段となる。そして、前記したように、このユーザ専用Webページを介してユーザと専門家が双方向で繰り返してコミュニケーションを行った情報は、サーバ4の処理により、コンサルティング情報DB(A3)に記憶される。
【0109】
図12は、ユーザがユーザ端末1から本支援システムのURLにアクセスしたときに、サーバ4がこのユーザ端末1に表示するユーザ専用ページのうちのトップページ(W1)の表示例を示している。このトップページ(W1)には、その最上部にこのユーザの名前を表示している。さらに、本発明の支援システムが備えている各種の機能を実行するためのメニューの一覧を、表示領域w1aに表示している。ユーザは、表示領域w1aに表示されているメニュー(m1)〜(m14)のうちの一つをクリックすると、サーバ4はクリックしたメニューに対応するユーザ専用Webページを表示して、このメニューに対応する処理が実行できるようにしている。なお、上記したメニュー(m1)〜(m14)は、以下に説明する各ユーザ専用ページにも表示される。
【0110】
トップページ(W1)の表示領域(W1b)は、本支援システムがこのユーザに対して相談依頼情報に関連するメッセージ情報を表示する領域として使用される。このメッセージ情報の表示は、サーバ4が備えている進行管理プログラムの制御に基づいて実行される。なお、この表示領域(W1b)内をクリックすると、このメッセージに対応する詳細情報を表示するWebページにリンクされるようにする。
表示領域(W1c)にはこれまでの専門家(コンサルタント)からのメッセージ情報を閲覧するためのリンク情報が表示されおり、このリンク情報をクリックすると、このユーザに対して本支援システムが送信した専門家からのメッセージ情報を閲覧できるようになっている。また、表示領域(W1d)にはこのユーザに対応する専門家名(担当コンサルタント)や後述する保有ポイント数等の、ユーザが本支援システムを利用した実績情報に関する情報を表示している。また、表示領域(W1e)には、このユーザが事前相談したリスト(タイトル名、事前相談の回答日を示す作成日)と、この事前相談の内容を閲覧するためのリンク情報(詳細情報)を表示するようにしている。さらに、表示領域(W1f)には、このユーザのポイントの履歴情報として、ポイントの購入と使用に関する情報を表示している。さらに、トップページ(W1)は上記した情報の他に、予め設定した情報を表示して画面のスクロール操作により閲覧できるようにしている。
【0111】
続いて、ユーザ専用Webページに表示されているメニュー(m1)〜(m14)のうち、主要なメニューの機能について説明する。
トップページメニュー(m1)は、上記したトップページ(W1)を表示するためのメニューであって、以下に説明する他のユーザ専用Webページからトップページ(W1)を表示するときに使用するメニューである。
【0112】
(マイヘヤアルバム(m2))
ユーザが、これまでにサーバ4に送信した写真等の画像に関する情報、例えばユーザの部屋、購入したい家具、リフォームしたい部屋の箇所等の写真の画像、あるいは家族やペット等の写真の画像とその名称、およびこの画像を閲覧した専門家が入力したコメントを表示する領域を設けたWebページ(マイヘヤアルバムWebページ)を表示するためのメニューである。なお、このコメントの表示は、マイヘヤアルバムWebページに表示した事項からリンクを貼ったコメント表示用Webページで表示させるようにする。さらに、このコメントを閲覧したユーザは、このWebページを利用してサーバ4を介して専門家に意見を送信することができるようにする。
このマイヘヤアルバム(m2)を設けたことにより、ユーザは自分の部屋に関する情報、例えば気に入ったインテリアや家具、どこを改造したいか等を書き込んで、部屋のイメージをふくらませるために使い、専門家(コンサルタント)はこれを閲覧することによりユーザの個性や考え方を知り、これをきっかけとして双方向でコミュニケーションし、互いの信頼関係を築くための手段、すなわち、前記した課題1を解決する手段になる。
【0113】
(マイセレクション(m3))
「インテリアデザイン」や「リフォーム計画」等に関連する家具や機器(アイテム)について、ユーザがサーバ4にアクセスして選択した好みのアイテムに関する画像を、ユーザ専用Web(マイセレクションWebぺージ)に表示するためのメニューである。ユーザに好みのアイテムを選択させる方法としては、例えば、次の方法を採用することができる。
【0114】
(1)ユーザは、サーバ4がインターネット6に一般に公開する各種の家具や機器等のアイテムの画像を表示するセレクションWebページにアクセスして、好みのアイテムを指定する。セレクションWebページには、海外を含む最新のアイテム、あるいは特徴のあるアイテム等の画像をユーザ端末1に表示する。なお、このセレクションWebページには、家具、キッチン、照明等のジャンルを表示し、このジャンルの一つをクリックするとこのジャンルに登録されている画像が表示されるようにする。そして、ユーザは気に入ったアイテムの画像が表示されていると、このWebページに設定されている選択機能を利用してマウスでマイセレクションに追加する操作を行う。
(2)続いて、ユーザがマイセレクション(m3)のメニューをクリックすると、サーバ4はこのマイセレクションWebページに、上記(1)でユーザが選択したアイテムの画像を表示するとともに、ユーザがこの表示された画像をクリックすると、サーバ4はこのユーザがマイセレクションとして選択した画像の識別情報をユーザIDと関連付けして、このユーザが選択したアイテム情報を、例えば、ユーザごとに設定されたデータテーブルに登録する。
【0115】
このマイセレクション(m3)のメニューを設けることにより、ユーザはマイセレクションWebページに表示されたアイテムの画像を閲覧して、各種のアイテムのデザインを認識して興味を抱くようになるとともに、自分の部屋等に取り入れたいという気持ちを抱かせることにもなる。
【0116】
(間取図(m4))
間取図(m4)のメニューは、ユーザの現状の住宅の部屋等の間取図であってユーザが作成した間取図や、「リフォーム計画」等において希望する間取図等などをサーバ4への登録の操作を支援するためのユーザ専用Webページを表示するためのメニューである。また、ユーザはこのWebページに現状の部屋等の写真の画像を添付して、専門家に間取図の作成依頼を行うことができるようにしている。また、このユーザ専用Webページを表示すると、ユーザが登録した間取図および専門家に作成依頼した間取図が有る場合はこれらが表示される。
【0117】
(事前相談(m5))
事前相談(m5)のメニューは、ユーザが「インテリアデザイン」や「リフォーム計画」等に関連する課題(悩み事や疑問等)および技術的な相談依頼について、本発明の支援システムを介して専門家に気軽に相談依頼するためのユーザ専用Webページ(事前相談Webページ)を表示するためのメニューである。ユーザが専門家に気軽に相談依頼を行うことができるようにするために、事前相談(m5)メニューの利用については、ユーザに課金しないようにする。
【0118】
ユーザが事前相談(m5)メニューをクリックすると、サーバ4は図13に示すような事前相談Webページ(W2)を表示する処理を行う。事前相談Webページ(W2)は、ユーザが専門家に相談依頼する情報を入力してサーバ4に送信するためのWebページである。事前相談Webページ(W2)には、その最上部にこのユーザのユーザ名を表示し、ユーザが相談依頼する情報を入力する領域として、タイトル名を入力する表示領域W2a、ユーザへの住宅に関する質問に対してその回答を入力する表示領域W2b、相談依頼の内容をテキスト情報を入力する表示領域W2c、等を設ける。ユーザが事前相談Webページ(W2)に必要事項を入力して「送信」ボタン(W2d)をクリックすると、サーバ4は入力された情報を取得する処理を行って、これら取得した情報を、コンサルティング情報DB(A4)に登録する処理を行う。
【0119】
(ネット相談(m6))
ネット相談(m6)のメニューは、ユーザが「インテリアデザイン」や「リフォーム計画」等に関連するニーズに関する情報や技術的な相談依頼について、ユーザと専門家が双方向にコミュニケーションを行って、このニーズや技術的な相談依頼に関する情報についてより深堀りして、その解決策を得るためのWebページを表示するためのメニューである。
【0120】
ユーザがネット相談(m6)メニューをクリックすると、サーバ4は、図14に示すネット相談Webページ(W3)を表示する処理を行う。ネット相談Webページ(W3)は、「相談ボードへ」ボタン(W3a)を備え、このボタン(W3a)をクリックすると、図15に示す相談ボードWebページ(W3−1)が表示されるようにしている。なお、ネット相談Webページ(W3)の表示領域W3b、W3cにはユーザから依頼された現在のネット相談中の情報を表示し、表示領域W3dとW3eには終了したネット相談に関する情報を表示する。
【0121】
図15に示す相談ボードWebページ(W3−1)は、上記したように、ユーザが専門家に対して「インテリアデザイン」や「リフォーム計画」等に関連するニーズや技術的な相談依頼について、双方向にコミュニケーションを行うための相談ボードを備えている。この相談ボードは、ユーザと専門家が双方向に繰り返してコミュニケーションを行うための掲示板の機能を備えており、上記したニーズや技術的な相談依頼を深堀り、すなわち、専門家はこのニーズを深堀りするためにユーザの意見を問合わせながら、問題の解決策や計画案を導き、かつ提供するために利用される。
【0122】
相談ボードWebページ(W3−1)の表示領域W3fには、このネット相談のタイトル名と、ネット相談の相談依頼事項を入力する領域(相談ボード)が設けられている。そして、ユーザは表示領域W3f内に相談依頼事項(前記したニーズや技術的な相談依頼)をテキスト情報で入力して「送信」ボタン(W3g)をクリックすると、表示領域W3f内に入力した情報は、サーバ4に送信される。サーバ4は、表示領域W3f内に入力された情報を取得すると、これらの情報をコンサルティング情報DB(A3)に登録する処理を行う。また、専門家は専門家端末2を操作して表示領域W3fに入力された情報を閲覧する。そして、専門家は、ユーザのニーズを深堀りするためにその問合わせ情報を、サーバ4を介してユーザ端末1に送信する操作を行う。
【0123】
相談ボードWebページ(W3−1)の表示領域W3hには、例えば、これまでにユーザと専門家が相談ボードを利用してコミュニケーションを行ったタイトル名を表示する。そして、このタイトル名は相談ボードとリンクさせるようにしてもよい。
【0124】
なお、ユ−ザがネット相談のメニューを利用してネット相談を行った場合には、有料としてもよい。この有料サービスの金額(課金)の設定については、相談依頼の内容やその種別に応じて予め標準(基本)となるポイント数(標準料金)を設定しておき、ユーザへの請求金額については本発明の支援システムを介してユーザの同意を得るようにする。なお、本発明の支援システムにおいては、ユーザはこのネット相談(m6)を行う前に、予め無料サービスである前記した事前相談(m5)によるメニューを実行して、専門家との間で相談依頼に関する内容を明確にした後にネット相談を行うようにする。
【0125】
(制作作物申し込み(m7))
ユーザが本支援システムに、間取図、CAD図面、3Dウォークスルーを取得するための3D(3次元コンピュータグラフィックス)等の制作を専門家に依頼するためのメニューである。ユーザが制作物申し込み(m7)のメニューをクリックすると、サーバ4は、ユーザ専用Webページ(制作物申し込みWebページ)に、このユーザが現時点で保有しているポイント数と、間取図、CAD図面、3D等の作成に対する基本ポイント数、等を表示する。
【0126】
(3Dウォークスルー(m8))
前記したように、制作物申し込み(m7)により、ユーザが前記したデザイン情報等について3次元情報の制作物の申し込みを行い、専門家がこの3次元情報の制作を行った3Dについて、3Dで閲覧し、ウォークスルーするためのメニューである。
【0127】
(ポイント購入(m10))
上記した有料でサービスを行うネット相談(m6)等を利用するため、ユーザにポイントを購入するための操作を行うポイント購入用Webページを表示するためのメニューである。このポイント購入Webページには、複数種の購入ポイント数ごと(例えば、10ポイント、20ポイント単位)の金額の表示領域と、この表示の中から何れか一つをユーザに選択させて、この選択情報をサーバ4に送信するための表示領域を設ける。そして、サーバ4はこの購入ポイント数に関する情報を取得すると、ユーザIDごとにユーザの現在のポイント数を把握するユーザ別ポイント数管理テーブル(図3には図示せず)を更新する処理を行う。なお、ユーザが有料サービスを依頼したときの決済方法は、クレジットカード、銀行振込み、ネットバンクによる決済を行う。
【0128】
(工事アレンジメント(m11))
ユーザからのネット相談による相談依頼が完了したときに、ユーザに提案したコンサルティング情報が工事に進む場合もあり得るので、この工事についてさらにユーザを支援するためのWebページを表示するためのメニューである。専門家は、このWebページを利用して、工事の施工事業者の選定、見積、契約等についてユーザをサポートする。
【0129】
(検索メニュー(m12))
前記した課題4を解決するために設けたメニューであって、ユーザが本支援システムが備えている専門情報DBに蓄積されている専門情報について検索を行うためのメニューである。検索メニュー(m12)がクリックされると、サーバ4は、ユーザ端末1に検索用のユーザ専用Webページ(検索用Webページ)を表示する。ユーザは検索用Webページに表示されている検索用の質問事項に対してその答えを入力してサーバ4に送信すると、サーバ4は検索処理を実行して検索結果の情報をユーザ端末1に表示する。この検索処理については後述する。
本発明の支援システムが備えているメニュー(m1)〜(m14)は、これらに限定されるものではなく、適宜、必要とする機能を実行するためのメニューを追加することがある。
【0130】
[システムの処理手順]
続いて、本発明の支援システムの処理手順について説明する。図16は、サーバ4がユーザ端末1から相談依頼情報を取得し、取得した相談依頼情報に対応するコンサルティング情報を専門家が作成し、作成したコンサルティング情報を専門家端末2からサーバ4に送信し、サーバ4が受信したこのコンサルティング情報を、この相談依頼情報を取得したユーザ端末1に送信するまでの処理の流れを示している。以下、図16に示すステップごとにその処理内容を説明する。
【0131】
(ステップS1)(ステップS2)
ユーザ登録を行っているユーザは、ユーザ端末1を操作して本システムがインターネット6上に公開するWebページにアクセスし、続いて、表示されたWebページに、ユーザごとに予め設定されているログイン情報(ユーザ名とパスワード)を入力する。この操作より、サーバ4は図12に示すユーザ専用Webページのうちのトップページ(W1)をユーザ端末1に表示する処理を行う。続いて、ユーザは、トップページ(W1)に表示されたメニューをクリックすると、サーバ4はこのクリックされたメニューに対応するユーザ専用Webページを表示する処理を行う。以下の説明においては、ユーザがメニューの「事前相談」(m5)をクリックした場合を例にして説明する。ユーザがメニューの「事前相談」(m5)をクリックすると、サーバ4はユーザ端末1に図13に示す事前相談Webページ(W2)を表示する。
【0132】
(ステップS3)
ユーザは、事前相談Webページ(W2)に必要事項を入力して「送信」W2dをクリックすると、サーバ4は事前相談Webページ(W2)に入力された情報を取得する処理を行う。
【0133】
(ステップS4)(ステップS5)
サーバ4は、ステップS3の処理に基づいて事前相談Webページ(W2)から相談依頼情報に係る情報を取得すると、取得した相談依頼に対してその識別番号(t1)を設定し、続いて、相談依頼情報に係る情報をコンサルティング情報DB(A3)に登録する処理を行う。この登録処理においては、事前相談Webページ(W2)からから取得した相談依頼のテキスト情報をコンサルティング情報DB(A3)のテキスト情報欄(t3)に、さらに、間取図などの情報を取得した場合にはこの情報にファイル名を設定してハードディスク装置に記憶する処理を行うととともに、この情報の記憶場所(ファイル名)をコンサルティング情報DB(A3)の間取図、CAD、3次元データの記憶領域(t7)に登録する処理等を行う。
【0134】
サーバ4は、新規の相談依頼情報を受信したことを管理者端末1に送信する。この処理においては、ユーザからの相談依頼情報を所定のWebページに編集して管理者端末装置1に表示する処理を行う。そして、管理者はこの相談依頼情報を閲覧してこの相談依頼情報に対するコンサルティング情報を作成する専門家を指定し、この担当専門家のID情報と識別番号(t1)をサーバ4に送信する操作を行う。そして、サーバ4は、担当専門家のID情報を受信すると、ステップS4により相談依頼管理DB(A4)にこの相談依頼の識別番号(t1)と、担当専門家のID情報を登録するとともに、コンサルティング情報DB(A3)に担当専門家のID情報を登録する。
【0135】
(ステップS6)
専門家は、専門家端末2を操作してサーバ4にアクセスし、ユーザの相談依頼情報に対して未作成のコンサルティング情報の有無を確認する。この処理は、サーバ4が備えている進行管理プログラムが、相談依頼管理DB(A4)に登録されている進行管理に関する情報を判定する処理を行うことに実行される。
【0136】
(ステップS7)(ステップS8)
専門家は、相談依頼情報に対して未作成のコンサルティング情報が存在する場合には、テキスト情報と必要に応じて作成したCADデータ、あるいは3次元データ等からなるコンサルティング情報を作成して、作成したコンサルティング情報をサーバ4に送信する操作を行う。このコンサルティング情報をサーバ4に送信する操作は、例えば、サーバ4が専門家端末2に表示するコンサルティング情報入力用Webページを利用する。
【0137】
なお、専門家がコンサルティング情報を作成するときに、前記したタグ情報を入力して、専門情報DB(B)とニーズ情報DB(D)等に蓄積されている情報を検索し、検索された情報を参照してユーザの相談依頼に的確にマッチしたコンサルティング情報を作成するようにする。この検索機能(専門家用検索手段)については後述する。
【0138】
(ステップS9)
サーバ4は、専門家端末2からコンサルティング情報を取得すると、取得した情報等をコンサルティング情報DB(A3)に登録する処理を行う。この場合、受信したコンサルティング情報のテキスト情報はコンサルティング情報DB(A3)のテキスト情報欄(t6)に、さらに、取得したCADデータや3次元データについてはファイル名を設定してハードディスク装置に記憶する処理を行うととともに、この画像の記憶場所(ファイル名)をコンサルティング情報DB(A3)の間取図、CAD、3次元データの記憶領域(t7)に登録処理を行う。
【0139】
(ステップS10)
サーバ4は、ステップS4により相談依頼情報を取得したユーザ端末1に、コンサルティング情報の閲覧を促すためのお知らせの電子メールを送信する。ユーザはこの電子メールを閲覧すると、相談依頼情報に対して専門家が作成した回答情報の閲覧が可能になったことを確認することができる。
【0140】
(ステップS11)(ステップS12)(ステップS13)
ユーザは、ユーザ端末1からサーバ4にログインして自分のユーザ専用Webページにアクセスして、そのトップページ(W1)の表示領域W1b(図12参照)に表示されているメッセージを見て、相談依頼情報に対して専門家が作成した回答情報が届いていることを確認することができる。そして、ユーザは表示領域W1b内をクリックすると、専門家が作成した回答情報を表示するWebページにリンクさているので、このWebページに表示された回答情報を閲覧することができる。
なお、このWebページに表示された回答情報を閲覧したユーザは、この回答情報に対する意見やさらなる要求などを、前記したユーザ専用Webページが備えているメッセージボード(掲示板)等を利用してこの専門家の専門家端末2に届けられるようにする。
【0141】
[ニーズ情報DBの作成手順]
続いて、サーバ4が備えているテキストマイニング処理用のソフトウエアにより、コンサルティング情報DB(A3)に登録されている相談依頼情報とコンサルティング情報等に含まれているテキスト情報にテキストマイニング処理を施して、抽出された情報を、ニーズ情報DB(D)に登録する手順について説明する。
【0142】
なお、上記したテキストマイニング処理を実施するタイミングは、例えば、1ケ月に1回程度、専門家端末2または管理者端末3からの専門家または管理者が入力した指令に基づいてサーバ4が実行するようにする。以下の説明においては、専門家端末2からの実行指令に基づいて実行させるときの処理手順を、図17に示すステップごとに説明する。
【0143】
(ステップS21)(ステップS22)
専門家は、専門家端末2を操作してサーバ4にアクセスした後に表示されるメニュー画面(Webページ)から、「テキストマイニング実行」をクリックすると、テキストマイニング処理を実行するための指令情報がサーバ4に送信される。サーバ4は、この指令情報を受信すると、テキストマイニング処理用のソフトウエアを立上げる。
【0144】
(ステップS23)(ステップS24)
テキストマイニング処理用ソフトウエアが立ち上がると、サーバ4は専門家端末2に対して、テキストマイニング処理を実行させるために、層別分類情報(実行条件)の入力(指定)要求を行う。専門家端末2は、この入力要求を受信すると層別分類情報を入力するための画面を表示し、専門家がこの画面に層別分類情報(実行条件)を入力してすると、この指定された層別分類情報をサーバ4に送信する。この層別分類情報としては、例えば、図11のニーズ情報DB(D)の層別分類情報欄(t63)に示しているように、「古風で広い居間」を入力する。
【0145】
(ステップS25)
サーバ4は層別分類情報を受信すると、テキストマイニング処理を実行する。この実行においては、テキストマイニング処理用ソフトウエアは、コンサルティング情報DB(A3)の相談依頼情報または回答情報のテキスト情報が登録されている欄(t6)、あるいはこの欄(t6)とタイトル名欄(t5)に登録されているテキスト情報について、テキストマイニング処理を実行する。そして、指定された層別分類情報に対応してコンサルティング情報DB(A3)から抽出された識別情報(t1)を含む1レコードに対応する情報を、サーバ4の記憶装置に順次記憶する。なお、上記したテキスト情報の登録欄(t6)には、前記したように、ユーザと専門家がサーバ4を介してコミュニケーションを行った全情報が登録されている。
【0146】
(ステップS26)
サーバ4は、ステップS25の処理で記憶装置に記憶した識別情報(t1)と、この識別情報(t1)に対応する1レコードに対応する情報と、層別分類情報を専門家端末2に送信する処理を行う。
【0147】
(ステップS27)
専門家端末2は、受信した識別情報(t1)と、この識別情報(t1)の1レコードごとの情報を順次表示する処理を行う。テキストマイニング処理を実行すると、指定された層別分類情報に対応してコンサルティング情報DB(A3)に記憶されている情報が抽出されるので、抽出された情報の中には専門家が意図とした情報が含まれていない可能性がある。このため、専門家は表示された情報の内容を閲覧して、前記した加筆修正する操作や、削除等の編集操作を行う。
【0148】
続いて、専門家端末2は、上記の削除した情報を除いた1レコードごとの情報に対して、一つまたは複数のタグ名を専門家に入力させるための画面を専門家端末2に表示する処理を行う。専門家が入力するこのタグ名は、コンサルティング情報DB(A3)から抽出された情報の1レコードごとに、この情報の特性を適切に表す語彙を示すタグ情報を示す。なお、この入力するタグ名は、前記した共通タグ情報DB(C)に予め登録されているタグ名(t52)であってもよいし、専門家が新たに考えて作成した新規のタグ名であってもよい。専門家は、適切なタグ名の入力(設定)する操作が終了すると、この抽出された情報の識別情報(t1)と、この識別情報(t1)に対して入力(設定)したタグ名をサーバ4に送信する操作を行う。
【0149】
なお、専門家が層別分類情報に対してタグ名の入力を行うときに、専門家端末2はサーバ4の共通タグ情報DB(C)にアクセスして、入力するタグ名が共通タグ情報DB(C)に既に登録済みであるか否かを判定し、その判定結果を表示する処理を行うようにする。そして、未登録である場合には、専門家はこの未登録のタグ名にタグID(t1)と階層情報(t3)を対話方式で設定して、サーバ4に送信する操作を行うようにするとよい。
【0150】
(ステップS28)
サーバ4は、専門家端末2から識別情報(t1)とこの識別情報(t1)に設定されたタグ名を取得すると、これら受信した情報に基づいて、まず、ニーズ情報DB(D)を作成する処理を行う。この処理は、次の手順に従って実行することができる。
【0151】
(1)前記したステップS25の処理で記憶装置に記憶しておいた識別情報(t1)単位の1レコードごとの情報に、新たにニーズ情報の識別情報(t60)を付与して、例えば、前記した図11(a)に示す構成になるようにニーズ情報DB(D)を作成する。
【0152】
(2)専門家端末2から受信したタグ名を、識別情報(t60)と関連付けしたタグリンクテーブル(Da)を更新する処理を行う。このタグリンクテーブル(Da)を更新する処理は、ニーズ情報DB(D)に登録された1レコードに付与した識別情報(t60)ごとに、専門家端末2から取得したタグ名に対応するタグID(t51)を登録する。なお、このタグ名に対応するタグID(t51)を求める処理は、プログラム処理により共通タグ情報DB(C)を参照して求めることができる。このタグリンクテーブル(Da)により、ニーズ情報DB(D)に記憶されている1レコードごとの情報は、識別情報(t60)を介してタグ情報と関連付けされることになる。
【0153】
なお、上記したステップ27において、サーバ4から送信されたテキストマイニング処理で抽出された情報が複数レコード存在する場合、専門家はこの複数レコードの情報のうち、テキスト情報の内容が類似している情報は、例えば、1レコードの情報に纏めるための編集操作を行うようにしてもよい。
また、ニーズ情報DB(D)に記憶される1レコードごとに対応するタグ情報は、専門家の判断に基づいて専門家端末2から専門家の入力操作により独自のタグ情報を追加する方法を採用してもよい。
また、専門家端末2から未登録のタグ名とそのタグID(t1)と階層情報(t3)を受信すると、サーバ4は共通タグ情報DB(C)とタグ階層関係設定テーブル(C1)にこの未登録のタグ情報を追加する更新処理を行うようにする。
このような共通タグ情報DB(C)の更新処理により、ユーザの「インテリアデザイン」や「リフォーム計画」に関するユーザの新規なニーズに対応した新しいタグ名を順次作成して、共通タグ情報DB(C)に登録することができるようになる。
【0154】
[検索の処理手順]
続いて、本発明の支援システムが備えているデータベースに蓄積されている情報を検索する手段について、この検索手段を実行する手順について説明する。
この検索手段は、専門家が専門家端末2からサーバ4にアクセスして、検索を実行するために専門家が入力したタグ情報に基づいて、専門情報DB(B)を構成する複数種のデータベース(アイテム情報DB(B1)、技術情報DB(B2)、デザイン・エレメント情報DB(B3)、・・・)と、ニーズ情報DB(D)等に蓄積されている情報を検索する手段(専門家用検索手段)と、ユーザがユーザ端末1からサーバ4にアクセスして専門情報DB(B)に登録されている情報を検索する手段(ユーザ用検索手段)の二つの検索手段を備えている。
【0155】
検索手段として、専門家用検索手段を設けた理由は、タグ情報に基づいて専門情報DB(B)を構成する複数種のデータベースと、ニーズ情報DB(D)に蓄積されている情報を検索することにより、ユーザの「インテリアデザイン」や「リフォーム計画」、およびこれらのコンサルティング活動に対して、専門家がより質の高いコンサルティング情報を迅速に作成する作業を支援するためであって、前記した課題3を解決するための手段になる。
また、ユーザ用検索手段を設けた理由は、ユーザからの検索要求に基づいて専門情報DB(B)を構成する複数種のデータベースに登録されている情報を検索して、検索された専門的な情報をユーザ端末1に表示することにより、ユーザの「インテリアデザイン」や「リフォーム計画」に関する知識や認識を高めるためであって、前記した課題4を解決するための手段になる。
【0156】
専門家用検索手段の処理手順を説明すると次のようになる。
(1)専門家は、専門家端末2の検索プログラムを立ち上げて、画面に表示されたタグ情報入力画面に、検索用のキーワードとなるタグ名(t52)の一つまたは複数を入力する。そして、タグ情報入力画面の「検索」をクリックすると、検索プログラムは、検索実行コマンドにこの入力したタグ名を付加した情報をサーバ4に送信する。
【0157】
(2)サーバ4は、専門家端末2から検索実行コマンドとタグ名を受信すると、まず、共通タグ情報DB(C)とタグ階層関係設定テーブル(C1)を参照して、受信したタグ名と、このタグ名と下位の階層関係にあるすべてのタグID(t51)を求める。
続いて、サーバ4はタグによる検索プログラムを立ち上げて、受信したタグ名とこのタグ名と階層関係にあるすべてのタグ名のタグID(t51)について、専門家が指定した「OR」または「AND」検索の条件に基づいて専門情報DB(B)を構成する各データベースと、ニーズ情報DB(D)が備えているタグリンクテーブル(B1a)、・・・(B7a)、(Da)を参照(検索)して、これらのタグリンクテーブルにこのタグIDと関連付けして登録されている情報であって、各データベースに登録されている情報の識別情報を求める。
続いて、このタグリンクテーブルの参照処理において、これらの識別情報が検索された件数と、その識別情報等を、データベース別に記憶装置に記憶するとともに、これらの検索情報を検索結果の一覧リストとして専門家端末2に表示する処理を行う。
【0158】
(3)専門家は、検索結果の一覧リストを閲覧して、例えば、検索件数が多過ぎると判断した場合には、絞り込み検索を実行する。また、検索結果の一覧リストに表示されている識別情報をクリックすると、専門家端末2はサーバ4にアクセスして、クリックした識別情報に対応してデータベースに登録されている情報を専門家端末2に表示する処理を行う。
【0159】
専門家は、上記した(1)〜(3)に記載の専門家用検索手段を実行して抽出された情報を、コンサルティング情報を作成するための参考情報として利用する。これにより、専門家は、コンサルティング情報の作成を効率化することが可能になる。また、この専門家用検索手段の実施により、専門家が作成するコンサルティング情報については専門家同士でレベル差が生じないようにすることができる。さらに、ユーザの「インテリアデザイン」や「リフォーム計画」に関するニーズをより深く解析することが可能になるので、コンサルティング情報の作成について、ユーザにニーズに対応したより質の高い情報を作成することが可能になる。
【0160】
続いて、ユーザ用検索手段の処理手順を説明すると次のようになる。
(1)ユーザは、ユーザ端末1に表示されているユーザ専用Webページ(図12参照)のメニュー表示領域w1aの「検索」メニュー(m12)をクリックする。「検索」メニュー(m12)がクリックされると、サーバ4は、ユーザ専用Webページに予め設定されている検索用Webページ(図示せず)を表示する処理を行う。
【0161】
(2)この検索用Webページには、ユーザの検索目的を、ウイザード形式で複数の質問に対する答えを入力させる方式を採用するようにする。例えば、ユーザが現在住んでいる住宅の種類(例えば、木造、マンション、等)、リフォームしたい部屋の名称と大きさ、リフォームするときの要望、・・・を入力して、サーバ4に送信する。
【0162】
(3)サーバ4は、ウイザード形式で入力された情報を受信すると、受信した情報に基づいて、一つ以上のタグ名をプログラム処理により設定する。このタグ名の自動設定の処理は、例えば、ウイザード形式の質問事項の回答ごとに予め適切なタグ名を一つ、または複数設定しておくことにより可能になる。
【0163】
(4)上記(3)によりタグ名が設定されると、サーバ4は検索プログラムによりこの設定されたタグ名について、専門情報DB(B)を構成する複数種のデータベースを検索する処理を行う。そして、検索した結果の情報をユーザ端末1に表示する処理を行う。
検索結果の情報をユーザ端末1に表示する処理は、前記した専門家検索手段で説明した手順(2)、(3)とほぼ同様な処理を行うことができるのでその説明は省略する。なお、ユーザ用検索手段において、専門情報DB(B)を構成する複数種のデータベースを検索する処理は、複数種の専門情報DB(B)のうち、予め設定した特定のデータベースのみを検索するようにしてもよい。
【0164】
ユーザは、上記したユーザ用検索手段を実行して、検索された各種の専門情報を閲覧することにより、ユーザの住宅等のインテリアデザインやリフォーム計画に関する認識や知識を高めることができる。これにより、ユーザは「インテリアデザイン」や「リフォーム計画」に関する各種の基本的な知識を得て、インテリアへの関心を深め、さらに、自分の住宅に関する「インテリアデザイン」や「リフォーム計画」の要求を実現するために、本発明の支援システムを利用して、専門家に気軽に、積極的に相談依頼や問い合わせを行うことが期待できる。
【0165】
上記した本発明の支援システムの実施形態においては、主に住宅を対象とした例について説明したが、本発明の支援システムは、住宅はもちろん、事務所、商業施設、その他の建築物の内装全般を対象とするものである。
【0166】
なお、上記したコンサルティング情報DB(A3)に対してテキストマイニング処理を実施するときに指定する層別分類情報を、種々変えて実行することにより、ユーザの、例えば、住宅等を含む「インテリアデザイン」や「リフォーム計画」に関する課題等のニーズを多方面の角度から抽出して解析することができるので、種々のニーズに対応したより質の高いコンサルティング活動を実施することができるようになるという効果も生じる。上記した本発明の実施形態において説明した各種のデータベースおよびデータテーブルの構成例は、その一例を示すものであって、システムの規模等に応じて適切な構成になるようにするとよい。
【0167】
また、以上に説明した本発明の内装企画計画支援システムについて、ユーザ登録したユーザが気軽に利用できるようにするためには、本支援システムを利用したことに対する課金を極力低くする必要がある。例えば、前記したユーザからの事前相談依頼や各種の問い合わせに対して専門家がテキスト情報のみでユーザと応答する場合、あるいはユーザが前記したユーザ用検索手段を実行する場合には、ユーザへの課金は低額または0円に設定するようにすることが望ましい。
【符号の説明】
【0168】
1、1a、1b、1c:ユーザの端末装置(ユーザ端末装置)
2、2a、2b、2c:専門家端末装置
3 :管理者端末装置
4 :コンサルティングサーバ(サーバ)
5 :データベース
6 :インターネット
A3:コンサルティング情報データベース
B :専門情報データベース
B3:デザイン・エレメント情報データベース
B1a、B2a、B3a、・・・、B7a、Da:タグリンクテーブル
C :共通タグ情報データベース
D :ニーズ情報データベース
W1:ユーザ専用Webページ(トップページ)
W2:ユーザ専用Webページ(事前相談Webページ)
W3:ユーザ専用Webページ(ネット相談Webページ)
W3−1:ユーザ専用Webページ(ネット相談Webページの相談ボード)
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般消費者からインターネットを介して取得した住宅、事務所建築、商業施設等(以下、「建築物」と言う)のインテリアデザイン、リフォーム計画等、内装企画並びに内装計画全般に係る相談依頼に対して、適切な情報をインターネットを介して提供するための支援システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
本発明が主な対象とする上記した建築物の「インテリアデザイン、リフォーム計画等」とは、少なくとも下記の事項を含むものである。「インテリアデザイン、リフォーム計画等」は代表的な具体例に過ぎず、ここには上記のように建築内装全般に関する企画と計画行為が含まれる。以下、内装企画並びに内装計画を場合に応じて「インテリアデザイン、リフォーム計画等」に代表させる。
(1)建築物のインテリアに関するデザイン
建築物のインテリアに関するデザインとは、一般消費者の住宅を含む建築物の間取り計画、仕上げ計画、照明計画、装飾計画、さらに、建築物内に構成されている各種の空間部について、この空間部内に配置する家具や機器の選定、等の企画・設計、デザイン、および実施のための図面作成、設計監理を示し、以下、これらを「インテリアデザイン」と総称する。従って、以下の説明において、一般消費者の住宅も本発明の対象となる建築物に含まれる。
【0003】
(2)リフォーム計画
リフォーム計画とは、主に建築物内部の改修、修繕を目的に行うリフォームのための改修計画、修繕計画、施工計画および計画実行のための図面作成、および設計監理を示す。「計画」には具体的な設計行為を伴わない企画を含む。以下、これらを「リフォーム計画」と総称する。
【0004】
また、本発明の内装企画計画支援システムは、一般消費者から上記(1)および(2)に関する事項を含む各種の相談依頼に関する情報(以下、「相談依頼情報」という)を、インターネットを介して取得したときに、本支援システムを運営するための専門家(コンサルタント)がこの相談依頼に対して適切な情報(コンサルティング情報)を作成して、インターネットを介して提供する「コンサルティング活動」を支援する行為、あるいは、本発明の支援システムがデータベースに蓄積している情報を、インターネットを介して一般消費者に提供するサービスも含む。さらに、本発明の支援システムは、専門家が上記したコンサルティング情報の作成を支援するための機能も備えている。なお、専門家が作成するコンサルティン情報には、適切なアドバイスの他に、相談依頼の内容によっては上記した「インテリアデザイン」や「リフォーム計画」に関する情報が含まれる場合もある。
【0005】
従って、本発明の内装企画計画支援システムにおいて、上記した「相談依頼情報」とは、一般消費者が端末装置を利用して本支援システムのコンサルティングサーバに対して送信する「インテリアデザイン」や「リフォーム計画」を含む内装企画計画に係る相談依頼、あるいは問合わせ等を含む情報であって、その情報は文字情報(テキスト情報)の他に、必要に応じて一般消費者の部屋等の画像(写真など)、あるいは間取図などの図面情報を含んでいる。また、この「相談依頼情報」は、一般消費者が「インテリアデザイン」や「リフォーム計画」に対して抱いている課題、悩み、疑問、要求等を含んでいてもよい。
【0006】
また、本発明の内装企画計画支援システムにおいて、上記した「コンサルティング情報」とは、上記した一般消費者からの「相談依頼情報」に対して、専門家が作成した回答情報であって、ユーザの端末装置に送信される情報を示す。また、この「コンサルティング情報」には、文字情報(テキスト情報)の他に、必要に応じて画像データ、CADデータ、及び3次元データが含まれる。
【0007】
従来から建築や店舗の設計等に関し、ユーザの端末装置から相談依頼に関する情報を取得して、この取得した相談依頼情報に対応して、間取図等の設計情報をユーザの端末装置に送信するインターネットを利用したコンサルティングシステムが提案されている。例えば、下記の特許文献1および特許文献2に記載の発明が提案されている。
【0008】
特許文献1(特許第3124894号公報)に記載の発明には、従来の新築用のCAD積算システムが備えている図面作製機能等を改善して、消費者のリフォームのニーズに対応した設計機能等を備えた建物リフォーム支援システムに関する発明が提案されている。
この建物リフォーム支援システムにおいては、入力装置と、表示装置と、間取図描画と増改部分表示と仕上げ項目提示を行うCAD装置と、見積に必要な計算を行う積算装置と、間取図の図形情報を格納する図形ファイルと、積算装置から出力される各種積算結果を格納する積算ファイルと、予め定められた工事名称及び仕上げ名称を格納する工種ファイルとを備えており、増築あるいは改修を行う部分を指定することによりその増築や改修部分のみの積算・見積書作成が行えるようにしたことが開示されている。
【0009】
特許文献2(特開2003−296372号公報)に記載の発明には、インターネットを利用して、コンサルティングに入る前に顧客に対して設計情報を提供することにより、顧客の希望に応じた店舗設計を支援するシステムが提案されている。
【0010】
この店舗設計支援システムにおいては、設計支援会社の店舗設計支援サーバは店舗設計DBを備えている。また、この店舗設計DBは、店舗形態種別ごとに管理された仮想的な店舗の設計データである仮想店舗設計データ、および、建築地域ごとに管理された過去の実案件店舗の設計情報を含んでいる。このシステムを利用する顧客は、顧客端末を利用して店舗設計支援サーバにアクセスしてHTMLデータ等によって生成されるユーザインタフェースを参照しながら、検索条件を指定し、店舗の設計情報を取得する。顧客が取得する設計情報には、各種文字情報のほか、平面図や、外観画像などが含まれている。そして、顧客はこれら設計情報を参照して、当該設計支援会社と店舗の設計、施工等についてコンサルティングを依頼することが開示されている。
【0011】
また、仮想店舗設計データには、店舗形態種別を示す属性情報を階層構造として付加することにより、店舗の設計データを店舗形態種別に階層的な構造として検索処理することを可能にすることが開示されている。
また、店舗設計支援サーバは、店舗設計に関する質問とこの質問に対する回答を蓄積した質疑応答データベースを備え、この蓄積した質疑応答の情報を表示装置に表示することにより、顧客に対してデータベース検索で提供する情報の補完を行うことが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】特許第3124894号公報
【特許文献2】特開2003−296372号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
現在、一般消費者用の住宅量は、数量ではほぼ必要とする量を満たしており、資源の無駄遣いが諌められるような社会風潮を背景に、社会経済的に住宅を新たに作るよりも、現在ある住宅を維持して、長持ちさせることが求められるようになってきている。さらに、成熟社会での一般消費者は「もの」よりも精神的な豊かさを求めるようになってきている。このため、一般消費者は、現在住んでいる住宅(建築物)を、より快適な生活が送れるように、「デザインが優れ、かつ自分の嗜好に合った部屋」や「インテリア性の高い家具や機器等を配置した部屋」を要望するニーズが高くなっており、専門家に気軽に相談したいという欲求が極めて高くなっている。
【0014】
現在、実用化されているインターネットを利用した住宅や店舗を含む建築物などに関する支援システムは、上記特許文献1、および特許文献2により提案されているように、住宅メーカ、一部のリフォーム業者、家具店、および量販店等が、家具、特にインテリア性の高い家具や機器の販売、あるいはリフォーム工事の注文を受けることを主目的として構築したシステムに限られている。
【0015】
このために、一般消費者はこの種の支援システムを利用しようという気にはなれない。この理由は、この種の支援システムを利用したとしても、上記したように販売を目的としたシステムであるため、一般消費者は「インテリアデザイン」や「リフォーム計画」について希望する情報を気軽に相談して得ることができないからである。
このような状況であるため、現在のインテリア業界は、一般消費者が抱えている「インテリアデザイン」や「リフォーム計画」に対して、一般消費者が必要とする情報を気軽に提供してその知識を高めることを支援するための活動やシステムを構築していない、すなわち、上記した社会経済的なニーズに対応していないという大きな課題を抱えている。
【0016】
このように、一般消費者を対象とした「インテリアデザイン」や「リフォーム計画」に関する分野において、一般消費者が気軽に各種の相談を行うための支援体制(支援システム)が確立されていない理由は、下記(1)〜(4)によるものと考えられる。
【0017】
(1)一般消費者向けの「インテリアデザイン」や「リフォーム計画」に関する各種の活動は、新築に要する計画や設計と比較してその対価が低く、また対価の低さほどには「インテリアデザイン」、「リフォーム計画」およびそのコンサルティング活動の手間は軽減されないため、その生産性が低く、さらに収益を上げることも容易ではない。
このため、住宅メーカや建築業者はもとより、専業の設計事務所やインテリアデザイン事務所は、もっぱら工事や商品販売に注力するばかりで、工事や商品販売から独立した一般消費者向けの建築物の「インテリアデザイン」や「リフォーム計画」、およびこれらのコンサルティング活動に関する業務を行おうとはしない。
【0018】
(2)上記の理由により、現状では、一般消費者を対象とした「インテリアデザイン」、「リフォーム計画」、およびこれらのコンサルティング活動に関する市場は未だ小さく、さらに、これらの分野に携わる専門家も少ない。また、この専門家は、一般消費者の要求に十分対応できるための高い技術レベルを有していないのも実情である。
【0019】
(3)上記(2)に記載したように、一般消費者向けの「インテリアデザイン」、「リフォーム計画」、およびこれらのコンサルティング活動の市場が未だ育っていないことから、一般消費者も「インテリアデザイン」や「リフォーム計画」に対する知識が低く、例えば、自宅のインテリアをどのように改良したらよいのか、どこに相談したらよいのか、等についての知識および経験ともに十分持ち合わせていない。一般消費者が、数少ない相談先であるホームセンターやリフォーム業者に相談しても、上記のように、家具や機器の販売やリフォーム工事を目的としたものなので、多くの一般消費者は自分のニーズに合致する結果を得られない恐れが高く、気軽に相談することができない。
【0020】
(4)このように、供給側(インテリア業界内の専門家)、受給側(一般消費者)ともに問題を抱えているため、「インテリアデザイン」、「リフォーム計画」およびこれらのコンサルティング活動の分野における各種のニーズが高まりつつあるものの、一般消費者のニーズに気軽に対応して専門的な情報を提供するルートは、現状ではほとんど確立されていない。
【0021】
上記のように、ニーズが高まりつつある一般消費者の向けの「インテリアデザイン」、「リフォーム計画」およびこれらのコンサルティング活動に関する分野において、一般消費者が気軽に、かつ安価に、専門家に相談し、専門家がこの相談に対して各種の情報を一般消費者に提供する活動を実施するためには、特に、下記の現状の課題1〜課題4(図1参照)を解決する必要がある。
【0022】
(課題1)
一般消費者が気軽に専門家に相談できる経路(ルート)が確立されていない。このため、専門家も一般消費者が抱えている「インテリアデザイン」、「リフォーム計画」に関するニーズ(課題、悩み、疑問、要求等)を掘り下げて真のニーズを把握し、その回答情報(コンサルティング情報等)を一般消費者に提供する仕組みがない。
【0023】
(課題2)
一般消費者が現在住んでいる住宅の現状や一般消費者の上記したニーズ(課題、悩み、疑問、要求等)に関する情報を多量に集めて蓄積するとともに、蓄積したこれらの情報を、多方面から分析や解析を行って、多岐にわたる一般消費者のニーズに対してこのニーズにマッチした適切な回答情報を迅速に提供する仕組みが確立されていない。
【0024】
(課題3)
インテリア業界において、専門家が上記した「インテリアデザイン」、「リフォーム計画」に対する業務、およびこれらのコンサルティング活動を実施するための生産性が低い。また、この専門家の生産性を向上させるための仕組みも確立されていない。
【0025】
(課題4)
一般消費者が、「インテリアデザイン」、「リフォーム計画」等について、気軽に知識を取得してその認識レベルを高めるための仕組みが確立されていない。
【0026】
上記した特許文献1に記載の建物リフォーム支援システムは、一般消費者の住宅の部屋等に関するリフォームの要求に対応した間取図の作成や、見積計算の支援等を行う機能を備え、リフォームの工事の受注を獲得することを目的としたリフォーム業者向けのシステムであって、上記した課題3の一部を解決する手段を備えているが、上記課題1、2、4を解決するための具体的な手段については開示されていない。
【0027】
特許文献2に記載の店舗設計支援システムにおいては、店舗設計に関する質問とこの質問に対する回答を蓄積した質疑応答データベースを備え、この質疑応答データベースに蓄積された質問と回答に関する情報を解析することが記載されているが、これらの情報は店舗に関する情報であって、一般消費者の住宅を対象とした情報ではない。また、上記した課題1〜4を解決するための具体的な手段は開示されていない。
【0028】
そこで、本発明の目的は、上記した「インテリアデザイン」、「リフォーム計画」およびこれらのコンサルティング活動の分野に関する上記課題1〜4を解決して、特に、一般消費者がインターネットを介して「インテリアデザイン」や「リフォーム計画」に関する相談依頼を気軽に行なうことができるようにしたインテリアデザイン、リフォーム計画等(内装企画計画)の支援システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0029】
上記した課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、ユーザの端末装置と、専門家の端末装置と、サーバを備えたインターネットを利用した内装企画計画支援システムであって、前記サーバは、
ユーザの端末装置から、建築物のインテリアデザイン、リフォーム計画等を含む内装企画計画に係る相談依頼情報を取得する手段と、
前記取得した相談依頼情報に対して専門家が作成したコンサルティング情報を前記専門家の端末装置から取得して前記ユーザの端末装置に送信する手段と、
前記相談依頼情報と前記コンサルティング情報を登録したコンサルティング情報データベースと、
前記コンサルティング情報を作成するために必要とする専門情報を登録した1種以上の専門情報データベースと、
前記コンサルティング情報データベースに登録されている情報に、テキストマイニング処理を行って前記コンサルティング情報データベースから抽出された情報を登録したニーズ情報データベースと、を備え、
前記専門情報データベースと専門情報データベースに登録されている情報は、予め設定されたタグ情報の一つ以上と関連付けされていることを特徴としている。
【0030】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の内装企画計画支援システムに係り、
前記専門情報データベースは、前記建築物内に形成される空間の識別情報ごとに、前記空間を構成するデザイン情報を登録したデザイン・エレメント情報データベースを備え、
前記デザイン情報に含まれる要素の詳細情報は、リンク情報を介して前記専門情報データベースのいずれかに登録されていることを特徴としている。
【0031】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の内装企画計画支援システムに係り、
前記専門情報データベースは、前記建築物のインテリアデザインのデザイン情報に含まれる要素のうち、「物品」についての詳細情報を登録したアイテム情報データベースを備えていることを特徴としている。
【0032】
また、請求項4に記載の発明は、請求項1から請求項3のいずれかに記載の内装企画計画支援システムに係り、
前記サーバは、前記ニーズ情報データベースに登録さる情報を、前記専門家が入力した1種以上の前記タグ情報と関連付けする手段を備えていることを特徴としている。
【0033】
また、請求項5に記載の発明は、請求項1から請求項4のいずれかに記載の内装企画計画支援システムに係り、
前記サーバは、前記相談依頼情報を前記ユーザの端末装置から取得する手段と、前記コンサルティング情報を前記ユーザの端末装置に送信する手段を、前記ユーザごとに作成されるユーザ専用Webページを介して行うことを特徴としている。
【0034】
また、請求項6に記載の発明は、請求項1から請求項5のいずれかに記載の内装企画計画支援システムに係り、
前記サーバは、前記専門家の端末装置から取得した前記タグ情報を検索用キーとして、前記専門情報データベースと前記ニーズ情報データベースに記憶されている情報を検索処理する専門家用検索手段を備え、
前記専門家用検索手段は、前記検索処理により抽出された前記情報を、前記専門家の端末装置に表示する手段を備えていることを特徴としている。
【0035】
また、請求項7に記載の発明は、請求項1から請求項6のいずれかに記載の内装企画計画支援システムに係り、
前記サーバは、前記ユーザの端末装置に表示したウイザード形式の検索用Webページから取得した検索情報を、少なくとも一つ以上の前記タグ情報に変換する手段と、
前記変換された前記タグ情報を検索用キーとして、前記複数種の専門情報データベースのうちの予め設定されたデータベースを検索するユーザ用検索手段と、を備え、
前記ユーザ用検索手段により抽出された情報を、前記ユーザ専用Webページを介して前記検索依頼を行った前記ユーザの端末装置に表示することを特徴としている。
【0036】
上記した「ユーザ」とは、本発明の内装企画計画支援システムを利用するユーザとしてユーザ登録を行った一般消費者(以下、「ユーザ」と記載する場合がある)を示す。また、上記した「専門家」とは建築物の「インテリアデザイン」、「リフォーム計画」を含む内装企画計画およびこれらのコンサルティング活動の分野における専門家を示し、本発明の支援システムにおいてユーザからの相談依頼や問合せに対して、コンサルティング情報や回答情報を作成するコンサルタントになる(以下、内装企画計画を支援する専門家をコンサルタントと呼ぶことがある)。
【0037】
また、上記した「専門情報」とは、専門家が保有している情報であって、「インテリアデザイン」や「リフォーム計画」に関する幅広い専門分野にわたる専門的な各種の情報であって、例えば、「インテリアデザイン」や「リフォーム計画」、およびこれらのコンサルティング活動に関連する業界で公開されている技術情報や製品情報、専門家が経験により得たノウハウ(失敗も含む)に関する情報、インテリアに関する各種の製品(家具、設備機器、建材等)に関する情報、施工に関する情報、等であって、必要に応じて画像、CADデータ、3次元データを含む情報である。
【0038】
また、上記した「タグ情報」とは、主として建築物の「インテリアデザイン」や「リフォーム計画」に関する語彙を示し、例えば、「居間」、「カーペット」、「ソファー」のように通常の単語からなるキーワードの他に、「カーペットの模様」、「白色の壁紙」のように複数の単語を組合せた語彙(用語)を示す。
【発明の効果】
【0039】
(1)本発明は、複数種の専門情報データベースに記憶されている情報と、ニーズ情報データベースに記憶されている情報が、少なくとも一つのタグ情報と関連付けされ、このタグ情報に基づいて、これらデータベースに登録されている情報を検索する専門家用検索手段を備えている。これにより、専門家はこれらのデータベースを検索することにより、ユーザからの建築物の「インテリアデザイン」や「リフォーム計画」を含む内装企画計画に関する相談依頼等に対して、デザイン、施工方法、予算管理等のより高度な作業に集中できるようになる。その結果として、本発明の内装企画計画支援システムは、ユーザの満足度が高く、かつ質の高いサービスを、インターネットを利用して迅速に、かつ、低価格で提供することができるようになる。
【0040】
(2)ユーザが、複数種の専門情報データベースに記憶されている情報を検索するためのユーザ用検索手段を備えている。このユーザ用検索手段は、ウイザード手法を用いた検索手段を採用しているので、ユーザは、自身の意図や住む住宅など建築物の条件に合ったインテリアに関する基礎的情報(家具や機器の選定、仕上げやレイアウトなどのデザインなど)を、インターネットを利用して気軽に、無料、あるいは低価格で得られる。
これにより、ユーザは、内装企画計画に対する知識が豊富になるとともに、これら内装企画計画に対して高い関心を持つようになる。その結果として、自分の住宅を含む建築物のインテリアの質を高めようとするユーザが増加し、専門家を大いに活用しようとする気運が高まるようになる。このように本発明は、一般消費者を対象とした建築物の「インテリアデザイン」や「リフォーム計画」を含む内装企画計画だけでなく、インテリア業界全体の市場拡大に大いに貢献することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】一般消費者の住宅など建築物のインテリアデザインやリフォーム計画等を支援する仕組みを構築するための課題と、この課題に対して本発明の支援システムが解決しようとする解決方法を説明するための図である。
【図2】本発明の支援システムを実施するためのシステム構成の一例を説明するための図である。
【図3】本発明の支援システムが備えている各種のデータベースについて、その構成例を説明するための図である。
【図4】図3に示すコンサルティング情報データベースの構成例を説明するための図である。
【図5】図3に示すデータベースの構成例を説明するための図であって、(a)は技術データベース、(b)はタグリンクテーブルを示す。
【図6】図3に示すデータベースの構成例を説明するための図であって、(a)はデザイン・エレメント情報データベース、(b)〜(h)それぞれのリンクテーブルを示す。
【図7】図6(a)に示すデザイン・エレメント情報データベースに登録されている情報ついて、専門情報データベースとのリンク関係の一例を説明するための図である。
【図8】ユーザがユーザ用検索手段を利用して、本発明が備えている専門情報データベースに蓄積されている情報を検索したときに、その検索結果を示す例であって3次元データが検索されたときの表示例を示す。
【図9】図3に示すデータベースの構成例を説明するための図であって、(a)は共通タグ情報データベース、(b)はタグ階層関係設定テーブルを示す。
【図10】タグ名「寝室」について、この「寝室」に関連するタグ名の階層関係を説明するための図である。
【図11】図3に示すデータベースの構成例を説明するための図であって、(a)はニーズ情報データベース、(b)はタグリンクテーブルを示す。
【図12】ユーザ専用Webページのトップページの表示例を示す図である。
【図13】ユーザ専用Webページのうち、事前相談Webページの表示例を示す図である。
【図14】ユーザ専用Webページのうち、ネット相談Webページの表示例を示す図である。
【図15】ユーザ専用Webページのうち、ネット相談Webページの相談ボードの表示例を示す図である。
【図16】本発明の支援システムについて、その処理手順の一例を説明するための図である。
【図17】コンサルティングサーバがテキストマイニング処理を行うときの手順の一例を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0042】
最初に、前記した課題1〜4に対して、本発明の建築物のインテリアデザイン、リフォーム計画等を含む内装企画計画の支援システム(以下、単に「本発明の支援システム」という)が備えている主要な解決方法(解決手段)を、図1に基づいて説明する。図1は、前記した現状の課題1〜4に対応させてその解決方法を示している。
以下では、主に住宅を対象とした説明に終始しているが、本発明の支援システムは事務所建築、商業施設建築その他の建築物の内装全般を対象とする。
【0043】
(課題1の解決方法): ユーザと専門家がコミュニケーションする手段
上記課題1を解決するために、インターネットを利用した支援システムを構築する。そして、この支援システムには、ユーザが住宅の「インテリアデザイン」や「リフォーム計画」を含む内装企画計画に関する相談依頼の情報、すなわち、前記した「相談依頼情報」を、気軽に、ユーザの端末装置からサーバを介して専門家(コンサルタント)に提供することができるように、ユーザごとに作成されるユーザ専用Webページを設ける。また、この相談依頼情報に対して専門家が作成した回答情報も、このユーザ専用Webページを利用してユーザに提供する。さらに、このユーザ専用Webページは、ユーザと専門家とが、気軽に、繰り返して双方向にコミュニケーションを行って、互いの意志疎通を良くするとともに互いの信頼感を高めるための、ユーザと専門家がコミュニケーションする手段として利用する。
【0044】
(課題2の解決方法): ニーズを解析する手段
上記課題2を解決するために、ユーザと専門家とが双方向にコミュニケーションを行った情報を蓄積したデータベースについて、ユーザの相談依頼情報に含まれている「インテリアデザイン」や「リフォーム計画」等に関するニーズを多方面から解析する手段を設ける。この手段としては、テキストマイニング処理を採用する。そして、テキストマイニング処理により抽出された情報をデータベース(ニーズ情報データベース)に登録して、ニーズ情報データベースに登録された情報について、ユーザのニーズを多方面から解析する手段を設ける。
【0045】
(課題3の解決方法): 専門情報とニーズをデータベース化し、タグ情報によって取り出し易くする
上記課題3を解決するために、専門家が保有している前記した専門情報をデータベース(専門情報データベース)に登録しておく。また、上記したニーズ情報データベースと専門情報データベースに登録される情報は、タグ情報と関連付けを行って、各種の専門情報とユーザのニーズに関する情報を容易に取り出すことができるようにする。
これにより、専門家はユーザから取得した相談依頼情報に対する回答情報を作成するときに、これらデータベースに蓄積された情報をタグ情報に基づいて検索し、検索された情報を参照して、例えば、これまでに同一あるいは類似した相談依頼情報とその回答情報が検索された場合には、この検索された情報に基づいて回答情報作成の効率化と、回答情報の質の向上が図れるようにする。
【0046】
特に、本発明の支援システムにおいては、デザインという定型化し難い情報を、空間を単位に、この空間の形状、寸法、仕上げ、部屋の種別および3次元データと、空間に含まれる家具、設備機器、建材等の要素に関する情報をリンク情報によりその詳細情報を引き出せるようにしたデザイン・エレメント情報データベース(B3)を備えている。
すなわち、建築物内に形成されている各種の空間について、3次元データからなる複数の空間データを予め作成しておき、これらの空間を単位に、これら空間を構成する形状、寸法、仕上げ、家具、設備機器、建材等の各要素の情報をリンク情報により関連付けを行うことにより、定型化し難いデザインを、空間を構成する各要素等の詳細情報にして、容易に引き出されるようにしたデータベースである。なお、このデザイン・エレメント情報データベース(B3)の構成については後述する。
【0047】
(課題4の解決方法): ユーザへの専門情報の解放
上記課題4を解決するために、専門家が保有している各種の専門情報を登録したデータベースをユーザにも解放して、ユーザも専門情報を閲覧することができる検索手段を設け、ユーザが「インテリアデザイン」、「リフォーム計画」等について、その知識の取得とその認識レベルを高めることができるようにする。
【0048】
本発明の内装企画計画支援システムは、上記した課題1〜4を解決する手段を備えたインターネットを利用した支援システムであって、特に、一般消費者(ユーザ)の住宅の「インテリアデザイン」や「リフォーム計画」を含む内装企画計画に関する相談依頼について、ユーザと専門家とがサーバを介して双方向に繰り返してコミュニケーションを行う仕組みを備えている。専門家はこの仕組みによりユーザの相談依頼に対する真のニーズを把握して、ユーザの真のニーズに対応した高いレベルのコンサルティング情報をユーザに提供するようにしている。
【0049】
[システム構成]
以下、本発明の実施の形態を、一般消費者への住宅の「インテリアデザイン」や「リフォーム計画」に関する支援に適用する例を、図面に基づいて説明する。図2は、本発明の内装企画計画支援システムについて、そのシステム構成の一例を示す図である。
【0050】
図2において、1a、1b、1cは一般消費者の端末装置、2a、2b、2cは専門家の端末装置、3はシステムを運営・管理する管理者の端末装置(管理者端末)、4はコンサルティングサーバ、5は本システムを稼動させるためにコンサルティングサーバ4が備えているデータベースである。ユーザの端末装置1a、1b、1c、・・・、専門家の端末装置2a、2b、2c、・・・、管理者端末3、コンサルティングサーバ4は、インターネット通信網(インターネット)6に接続されている。
【0051】
以下の説明において、一般消費者(ユーザ)の端末装置1a、1b、1c、・・・を代表して説明する場合には「ユーザ端末1」と記載し、専門家の端末装置2a、2b、2c、・・・を代表して説明するときには、「専門家端末2」と記載し、コンサルティングサーバ4は、単に「サーバ4」と記載する。なお、専門家の端末装置2a、2b、2c、・・・等のいずれか1台を管理者端末3として稼動させる機能を備えるようにして、管理者端末3を省略してもよい。
【0052】
ユーザ端末1は、Webブラウザ、電子メール用のソフトウエアやキーボード等の操作に基づいてテキスト文章を作成するためのソフトウエア(以下、「ワープロ用ソフトウエア」という)、等を備えている。そして、本発明の内装企画計画支援システム(以下、「本発明の支援システム」という)を利用するために会員登録を行った一般消費者(ユーザ)は、ユーザの端末装置1に搭載されているWebブラウザを作動させてサーバ4の所定のURL(Uniform Resource Locator)にアクセスすることにより、本発明の支援システムが備えている各種のサービスを受けることが可能になる。
【0053】
本発明の支援システムにおいて、ユーザの相談依頼情報に対して専門家が作成したコンサルティング情報は、サーバ4がユーザ端末1に表示するWebページを利用して送信する処理を行う。なお、このWebページは、サーバ4がユーザごとに作成するWebページである。
【0054】
専門家端末2は、住宅を含む建築物のインテリアデザインやリフォーム計画に関する豊富な知識を有している複数の専門家(コンサルタント)がそれぞれ操作する端末装置であって、Webブラウザやワープロ用ソフトウエアの他に、CADデータ、あるいは3次元データを作成するためのソフトウエア等を備えている。本発明の支援システムにおいて、ユーザがユーザ端末1からサーバ4に送信した相談依頼情報は、サーバ4の処理により専門家端末2に送信される。
【0055】
専門家端末2は、専門家の操作に基づいて、主として次の処理を行う機能(手段)を備えている。
(1)コンサルティング情報をサーバに送信する機能
専門家が作成したコンサルティング情報を、サーバ4に送信する機能を備えている。専門家は、ユーザ端末1からサーバ4を介して取得したユーザの相談依頼情報に対するコンサルティング情報を、専門家端末2等を利用して作成する。そして、専門家はこの作成したコンサルティング情報を専門家端末2にサーバ4に送信する操作を行う。また、専門家端末2は、専門家の操作に基づいて、サーバ4にアクセスして、サーバ4が備えているデータベースに登録されているユーザからの相談依頼情報のうち、コンサルティング情報を作成していない相談依頼情報に係る情報を専門家端末2の表示装置に表示する機能を備えている。
【0056】
(2)専門家の操作指示に基づいて、サーバ4が備えている所定のデータベースに対して、後述するテキストマイニング処理をサーバ4に実行させる機能を備えている。さらに、このテキストマイニング処理を実行して抽出された情報を、タグ情報と関連付けを行うために、専門家にこのタグ情報を専門家端末2から入力させる手段を備えている。
【0057】
(3)サーバ4が備えている各種のデータベースに蓄積されている情報を検索する機能を備えている。この検索機能は、専門家が専門家端末2から入力したタグ情報に基づいてサーバ4がデータベースを検索処理し、その検索結果の情報を専門家端末2に表示する機能(専門家用検索手段)である。この検索機能により、本発明の支援システムは専門家がユーザからの相談依頼情報に対して、そのニーズに的確にマッチしたコンサルティング情報等を、効率良く、かつ高品質に作成することが可能になる。さらに、コンサルティング情報の作成について、専門家による差が生じないようにすることが可能になるという効果も生じる。
【0058】
なお、専門家が作成する上記したコンサルティング情報には、前記したようにテキスト情報と、必要に応じてCADデータや3次元データ等が含まれる場合がある。このため、サーバ4は、専門家端末2からコンサルティング情報を取得するときに、テキスト情報とCADデータおよびCADデータ等を取得するために所定の入力領域を設定した入力用Webページを専門家端末2に表示させる処理を行うようにするとよい。
【0059】
例えば、専門家は、この入力用Webページに予め設定した所定の領域に、ユーザからの相談依頼情報に対応するコンサルティング情報のテキスト情報を入力する。また、CADデータや3次元データを含む場合には、専門家はこの入力用Webページの所定の領域にこのCADデータや3次元データを記憶しているファイル名(専門家端末2に設定されているファイル名)を入力するようにする。そして、専門家は入力用Webページに表示されている「送信」ボタンをクリックすることにより、入力用Webページに入力したコンサルティング情報がサーバ4に送信されるようにする。
【0060】
管理者端末3は、本発明の支援システムを管理する管理者が使用する端末装置であって、Webブラウザやワープロ用ソフトウエア等を備えている。また、管理者端末3は、管理者の操作に基づいてサーバ4にアクセスして、サーバ4が備えている各種のデータベースやソフトウエアをメンテナンスする機能、およびユーザからの相談依頼情報に対するコンサルティング情報を作成する専門家の情報(専門家ID)やコンサルティング情報を作成する納期、等を入力してサーバ4に送信する機能を備えている。
なお、上記したユーザ端末1、専門家端末2、管理者端末3としては、一般に使用されているパーソナルコンピュータを利用することができる。
【0061】
サーバ4は、サーバ用OS(Operating System)の他に、各種の処理を行なうソフトウエア(プログラム)を記憶装置に記憶している。
これらのソフトウエアとしては、ユーザ端末1、専門家端末2および管理者端末3とWebページ等を介して情報の送受信を行うためのブラウザ、電子メール用のソフトウエア、データベース構築用ソフトウエア、ユーザ端末1や専門家端末2および管理者端末3から取得した各種の情報をデータベースに登録する処理を行うデータベース登録・更新プログラム、データベースに登録されたデータを修正・削除等の処理を行うデータベース修正プログラム、ユーザ端末1および専門家端末2から取得した相談依頼情報に含まれているテキスト情報(文字情報)を層別分類して抽出する処理、いわゆるテキストマイニング処理を行うソフトウエア、このテキストマイニング処理を行って抽出された情報から後述するニーズ情報データベースを作成する処理を行うプログラム、相談依頼情報に対してコンサルティング情報の作成状況を管理するための進行管理プログラム、等が含まれる。
【0062】
上記したテキストマイニング処理を行うソフトウエアは、ユーザ端末1から取得した相談依頼情報に係る情報と、専門家端末2から取得したコンサルティング情報を登録しているデータベースの1レコードごとに、この1レコード内の所定のデータ項目欄に記憶されているテキスト情報について、文章構造解析の処理等を行って、専門家が指定した層別分類情報(分類するための条件データ)にマッチングしたレコード(例えば、1レコード単位)を抽出する処理を行うソフトウエアである。
【0063】
また、上記したニーズ情報データベースを作成する処理を行うプログラムは、テキストマイニング処理により抽出した情報を、データベース(ニーズ情報データベース)に登録する処理を行うプログラムである。従って、専門家が指定した層別分類情報ごとに抽出された情報がニーズ情報データベースに登録される。なお、このニーズ情報データベースを作成する処理においては、専門家が専門家端末2を操作して、抽出された情報の中に指定した層別分類情報に対して関係ない情報が含まれている場合にはこの情報を削除する機能、あるいは抽出した情報に新たな情報を追加入力する機能、等の編集操作の機能を設ける。
【0064】
[本支援システムが備えているデータベース]
続いて、本発明の支援システムを構成するサーバ4が備えている各種のデータベースおよびデータテーブル(以下、総称するときは「データベース」という)5について説明する。図3は、サーバ4が備えているデータベース5について、その構成を説明するための図である。
【0065】
図3に示すように、本発明のシステムが備えているデータベース5は、主としてユーザ・専門家応答情報データベース(A)(以下、「ユーザ・専門家応答情報DB(A)」という)、専門情報データベース(B)(以下、「専門情報DB(B)」という)、共通タグ情報データベース(C)(以下、「共通タグ情報DB(C)」という)、ニーズ情報データベース(D)(以下、ニーズ情報DB(D)という)、等から構成されている。
【0066】
ユーザ・専門家応答情報DB(A)は、さらに、ユーザ情報データベース(ユーザ情報DB(A1))と、専門家情報データベース(A2)(専門家情報DB(A2))と、コンサルティング情報データベース(A3)(コンサルティング情報DB(A3))と、相談依頼管理データベース(A4)、等を備えている。
【0067】
ユーザ情報DB(A1)は、本発明の支援システムを利用するユーザとして、一般消費者がユーザ登録を行ったこのユーザに関する各種の属性情報を、ユーザ識別番号(ユーザID)ごとに登録したデータベースである。この属性情報としては、ユーザの氏名、住所、年令、ユーザの端末装置1に設定されているメールアドレス、居住している住宅に関する情報、後述するサーバ4が設定するユーザ専用WebページのURLにアクセスするためのログイン情報とパスワードに関する情報、等が含まれる。
【0068】
専門家情報DB(A2)は、ユーザ端末1から取得した相談依頼情報に対してコンサルティング情報を作成する専門家(コンサルタント)ごとに、その属性情報をそのコンサルタントの識別情報(コンサルタントID)と関連付けして登録したデータベースである。
【0069】
コンサルティング情報DB(A3)は、ユーザ端末1から取得した相談依頼情報に関する情報と、この相談依頼情報に対応して専門家が作成したコンサルティング情報を登録したデータベースである。このコンサルティング情報DB(A3)には、ユーザと専門家がサーバ4を介してユーザ専用Webページを利用してコミュニケーションを行った全ての情報が時系列順に登録される。
【0070】
図4に示すように、コンサルティング情報DB(A3)に登録される情報は、コンサルティング情報を識別する識別情報(t1)(以下、単に「識別情報(t1)」という)ごとに、相談依頼を行ったユーザID(t2)、このユーザに対して応答する専門家(コンサルタント)のID(t3)、ユーザと専門家間でサーバ4を介して実施されるコミュニケーション情報をこのDB(A3)に登録した日(作成日(t4))、相談依頼のタイトル名(t5)、ユーザから取得した相談依頼または専門家が作成した回答情報のうちのテキスト情報(t6)、相談依頼または専門家が作成した回答情報のうちの間取図、CADデータ、3次元データを記憶している情報を示すリンク情報(t7)、専門家が作成した回答情報をユーザ専用Webに表示するか否かを示す表示可否情報(t8)、等が含まれる。また、図4には示していないが、コンサルティング情報DB(A3)に登録する情報には、その情報がユーザから専門家に提供された情報であるか、あるいは専門家からユーザに提供された情報であるかを判別するための情報を含めてもよい。
なお、テキスト情報(t6)に登録される情報のうちユーザから取得した相談依頼情報は、前記したように、ユーザが「インテリアデザイン」や「リフォーム計画」に対して抱えている課題、悩み、疑問、要求等(以下、「ニーズ」という)に関する情報のテキスト情報である。
【0071】
また、図4には図示していないが、コンサルティング情報DB(A3)にはユーザと専門家がサーバ4をして実施される全てのコミュニケーション情報が登録されるので、識別情報(t1)に関連付けした関連付情報(識別情報(t1)との親子関係を示す情報)情報も含まれている。
【0072】
上記したように、コンサルティング情報DB(A3)には、ユーザからの「インテリアデザイン」や「リフォーム計画」に関する相談依頼情報と、相談依頼情報に対して専門家が作成した回答情報の全てが登録されることになる。これにより、コンサルティング情報DB(A3)に登録されているテキスト情報であるテキスト情報(t6)について、前記課題2を解決する方法であるテキストマイニング処理を行うことにより、次の効果を発揮することができる。
すなわち、前記課題2を解決する解決方法となるテキストマイニング処理により、ユーザが「インテリアデザイン」や「リフォーム計画」に対して抱えている上記したニーズに関する情報と、これに対応して専門家が回答した回答情報を抽出することが可能になるので、専門家にとってはよりユーザのニーズにマッチし、かつ質の高いコンサルティング情報を効率良く作成することが可能になる。さらに、専門家はユーザが抱えているニーズを多方面から解析して、ユーザの相談依頼に対してこのニーズにマッチした質の高いコンサルティング活動を実施することが可能になる。
【0073】
図3に示す相談依頼管理DB(A4)は、ユーザ端末1からユーザ専用ページを介して取得したユーザの相談依頼の種別、例えば、後述する事前相談、ネット相談、制作物申し込み、工事アレンジメント等の相談依頼の種別に、専門家によるユーザへの回答状況、すなわち、ユーザからの要求に対する現在の進行状況を専門家ごとに把握して、進行を管理するための手段となるデータベースである。このデータベースの日々の更新と進行状況を把握してその情報を管理者端末装置3または専門家端末2aへ表示する処理は、前記したサーバ4が備えている進行管理プログラムが実行する。また、サーバはユーザからの上記各種の要求に対して専門家が作成した回答情報を、管理者の承認情報を得た上で、ユーザごとのユーザ専用Webページに表示する処理を行う。このため、相談依頼管理DB(A4)には、管理者の承認を得たか否かの情報も登録する。
【0074】
続いて、専門情報DB(B)について説明する。専門情報DB(B)は、ユーザからの「インテリアデザイン」や「リフォーム計画」に関する相談依頼情報に対して、専門家がそのコンサルティング情報を作成するために参照する各種の専門情報を、そのジャンル(専門分野)ごとに登録したデータベースである。従って、専門情報DB(B)は、「インテリアデザイン」や「リフォーム計画」に関する専門分野に対応させて、複数のデータベースから構成されるようにすることが望ましい。
【0075】
なお、専門情報DB(B)に登録している専門情報とは、前記したように「インテリアデザイン」や「リフォーム計画」に関する幅広い専門分野にわたる専門的な各種の情報であって、例えば、「インテリアデザイン」や「リフォーム計画」、およびこれらのコンサルティング活動に関連する業界で公開されている技術情報や製品情報、専門家が経験により得たノウハウ(失敗も含む)に関する情報、インテリアに関する各種の製品(家具、設備機器、建材)に関する情報、施工に関する情報、等であって、必要に応じて画像データ、CADデータ、3次元データを含む情報である。
【0076】
図3に示すように、専門情報DB(B)は、「インテリアデザイン」や「リフォーム計画」に関する専門分野別に、例えば、アイテム情報DB(B1)、技術情報DB(B2)、デザイン・エレメント情報DB(B3)、CADデータを登録した2次元情報DB(B4)、3次元データを登録した3次元情報DB(B5)、画像データを登録した画像DB(B6)、施工に関する情報を登録した施工情報DB(B7)、等の複数種のデータベースから構成されている。また、これらデータベースは、データベースに記憶している1レコードの情報を識別する識別情報を、予め設定したタグ情報と関連付けさせるために設定したタグリンクテーブル(B1a)〜(B7a)をそれぞれ備えている。なお、タグリンクテーブル(B1a)〜(B7a)は、それぞれの専門情報DB(B)に登録されている情報をタグ情報に基づいて検索処理するときに、検索を効率良く実行するために設けたリンクテーブルである。
【0077】
アイテム情報DB(B1)は、インテリアとして採用される広い分野にわたる各種の家具、設備機器、建材、例えば、机、椅子、ベッド、照明機器、カーペット、壁紙、建具(ドア、障子、サッシ)、カーテン、カーペット等のラグ類、仕上げ材、下地材等の建材、型枠からボルト等の建設資材に至るまで、その家具、設備機器、建材等を識別する情報(アイテム識別情報)と関連付けして、製品名とその仕様、施工方法、価格、必要に応じて画像情報等を、すなわち、「インテリアデザイン」や「リフォーム計画」を立案する際に必要となる「物品」についての詳細情報を登録したデータベースである。
【0078】
技術情報DB(B2)は、専門的で知的な技術情報、例えば、上記したアイテムのうち、特定のアイテムをインテリアデザインやリフォーム計画に採用するときに、専門家等が経験等で得たノウハウや注意事項、失敗事項等の専門情報を登録したデータベースである。具体例で説明すると、「壁紙」の種類(色や柄模様)を選定する場合の注意事項に関する情報を、部屋の広さや床のカーペットの色や柄模様、照明機器等と関連付けして登録したデータベースである。
【0079】
図5(a)は技術情報DB(B2)の構成の一例を、図5(b)はそのタグリンクテーブル(B2a)の構成の一例を示している。
図5(a)に示すように、技術情報DB(B2)は、1レコードごとの専門情報を識別する識別情報(t20)ごとに、この情報を登録した作成日、更新日、対象技術の分野(t21)、専門情報の内容を示すテキスト情報(t22)、さらに、必要に応じて図面やや画像データを記憶している記憶領域とのリンク情報(t23)、等が登録される。また、図5(b)に示すタグリンクテーブル(B2a)は、識別情報(t20)とタグ情報のID(t51)とを関連付けして登録したデータテーブルであって、タグ情報のID(t51)としては、少なくとも一つ以上のタグID(t51)が登録される。
【0080】
「インテリアデザイン」や「リフォーム計画」は、空間を単位にしてデザインを行う必要がある。このデザインの効率化を図るためには、住宅等の建築物に形成される各種の空間について、予めこの空間を構成するインテリアデザインのデザイン情報として、予めその基本寸法、標準面積、部屋(室)の種別、主要な仕上げ情報、開口部の仕様等と、空間に含まれる前記した要素となる各種の家具、設備機器、建材を設定し、さらにこの空間を表現する3次元データや2次元データ等に関する情報を作成しておく。そして、この空間を単位にして設定した識別情報(DE識別情報)(DE:Design Element)と関連付けして、上記したデザイン情報をデータベースとして登録しておくと、下記のようにその取り扱いが容易になる。
【0081】
すなわち、この空間のデザイン情報に含まれる要素となる上記した各種の家具、設備機器、建材、この空間に関する3次元(3D)データ、CADデータとなる2次元(2D)データ、等の詳細な情報を、前記した専門情報DB(B)のアイテム情報DB(B1)、技術情報DB(B2)、2次元情報DB(B4)、3次元情報DB(B5)、施工情報DB(B6)に登録しておく。そして、上記した要素を識別する情報と空間を識別するDE識別情報とを、リンク情報により関連付けを行うと、定型化し難い空間のデザインを構成する要素の詳細情報を、このリンク情報を介して引き出すことができるようになる。
このようにインテリアデザインの対象となる各空間について、この空間のデザイン情報を予め所定のフォーマットでデータベースに登録しておき、デザインを構成する要素の詳細情報を、リンク情報を介して引き出せるように構成したデータベースが、本発明の支援システムにおいて特徴の一つとなるデザイン・エレメント情報データベース(デザイン・エレメント情報DB)(B3)である。
【0082】
デザイン・エレメント情報DB(B3)を構成する空間の単位とは、例えば、住宅の居間、応接間、子供部屋、寝室、フロ場等の部屋単位、およびシンク廻り、ベッド廻り等のさらに細かく分割された単位を示す。そして、この空間のデザインを構成する要素(アイテム)と、これらの要素の詳細な情報、例えば、施工方法等に関する詳細情報として、サッシの窓回りの処理、照明器具および取り付け方法等に関する情報が、専門情報DB(B)に登録されている情報とリンクテーブルによりリンクされた構成にしている。このように、住宅等における各種の空間を、空間を単位にしてこの空間のデザインの詳細情報がリンク情報を介して専門情報DB(B)に登録されている情報とリンクされた構成とすれば、インテリアデザインという抽象的な概念を定型化することができ、さらにこの空間を単位としてデザイン情報を容易に取り出すことができるようになる。
【0083】
図6(a)は、デザイン・エレメント情報DB(B3)の構成の一例を示す。デザイン・エレメント情報DB(B3)には、一つのユニットとなる空間を識別する上記したDE識別情報(t30)ごとに、データベースへの登録日(作成日(t31))、更新日、この空間の名称を示す名称(t31)、テキスト情報で登録したこの空間部の特徴(t32)、この空間の基本寸法(t34)、標準面積(t35)、室の種別(t36)、主要な仕上げ仕様(t37)、開口部の仕様(t38)、この空間部に配置された照明機器(t39)、同じく配置された設備機器(t40)、同じく配置された主要なアイテム(t41)、これら情報の作成者、等に関する情報が登録される。
【0084】
デザイン・エレメント情報DB(B3)に空間を単位として登録されている情報は、その識別情報(DE識別情報)(t30)を基にして、図6(b)、(c)、(d)、(e)、(f)、(g)、(h)に示す「2Dとのリンクテーブル」、「3Dとのリンクテーブル」、「画像とのリンクテーブル」、「アイテムとのリンクテーブル」、「施工情報とのリンクテーブル」、「技術情報とのリンクテーブル」を介して、それぞれ2次元情報DD(B4)、3次元情報DD(B5)、画像情報DB(B6)、アイテム情報DB(B1)、施工情報DB(B7)、技術情報DB(B2)に登録されている情報を識別する識別情報とリンクされている。また、 デザイン・エレメント情報DB(B3)に登録されているそれぞれの情報を識別するDE識別情報(t30)は、図6(h)に示す「タグとのリンクテーブル」によりタグ情報(タグID)とリンクされている。
【0085】
図6(a)に示すデザイン・エレメント情報DB(B3)と、リンクテーブルとの関係を説明すると次のようになる。
図6(a)に示すデザイン・エレメント情報DB(B3)に登録されている情報を識別する情報となるDE識別情報(t30)の「de0001」は、図6(b)に示す2Dとのリンクテーブルにより、2次元情報DB(B4)に登録されている2次元データの識別情報(2D識別情報)「2d0053」とリンクされている。そして、2次元情報DB(B4)に登録されている2次元データの識別情報「2d0053」には、図7のR1に示すCADデータ(間取図)が登録されている。さらに、DE識別情報(t30)の「de0001」は、図6(h)に示す「タグとのリンクテーブル」により、タグIDの「tg0633」とリンクされている。同様に、デザイン・エレメント情報DB(B3)に登録されているデザイン情報の詳細な情報は、リンクテーブルを介して、図7のR2に示すように3次元情報DB(B5)に登録されている3次元データに、さらに図7のR3に示すように画像DB(B6)に登録されている画像データとリンクされている。
【0086】
同様に、技術情報DB(B2)、施工情報DB(B7)に登録されている情報とのリンク関係も上記した通りである。なお、主要アイテム(t41)に登録されている各要素は、例えば、図6(e)に示す「アイテムとのリンクテーブル」を介してアイテム情報DB(B1)に登録されている情報(詳細情報)とリンクされるようにする。これらのリンクテーブルに登録する情報は、デザイン・エレメント情報DB(B3)に空間を単位としたデザイン情報を登録するときに、専門家が専門家端末2を操作して登録する。
【0087】
本発明の支援システムにおいて、デザイン・エレメントDB(B3)を次のような目的に使用すると、このデータベースを構築した効果が大になる。
【0088】
すなわち、ユーザ端末1から、例えば、住宅の部屋のリフォームに関する相談依頼情報または問合せの情報を取得し、専門家がこれに対するコンサルティング(応答)を行うときに、空間部(部屋等の空間)のインテリアデザインを行う前に、専門家は専門家端末2を操作してタグ情報を入力し、リフォームの対象となる部屋に関連するデザイン情報がデザイン・エレメント情報DB(B3)に登録されているか否かを検索する。そして、検索された場合にはこの検索された情報を、ユーザ端末1に送信するための指示をサーバ4に行う。サーバ4は、この指示情報を受信すると、ユーザ専用Webページを利用してこの空間部に関する情報をユーザ端末1に表示する処理を行う。これにより、ユーザはユーザ端末1により相談依頼に対応する空間部のインテリアデザイン、あるいはリフォーム計画に関する情報を閲覧することができる。このとき、サーバ4はこの空間部の3次元データもユーザ端末1に表示する処理を行なうと、ユーザはユーザ端末1に表示された3次元データについてウォークスルーを実行することも可能になる。さらに、サーバ4は、空間部に関する情報として2次元情報DB(B4)に登録されている間取り図に関するCADデータ、あるいは画像DB(B6)に登録されているアイテムの画像データをユーザ専用Webページに表示する処理も行うようにする。また、ユーザは空間部に関するインテリアデザイン等に関する情報を閲覧した結果について、その意見や要望を、ユーザ専用Webページを利用してサーバ4に送信して、専門家との意思疎通を高めるようにする。
【0089】
このように、デザイン・エレメント情報DB(B3)に蓄積されているデザイン情報と、このデザイン情報を構成している詳細情報を利用することにより、専門家は「インテリアデザイン」や「リフォーム計画」に係るコンサルティグ情報の作成等の業務の効率化を図ることができるようになる。また、ユーザは、ユーザ端末1に表示されたデザイン情報に関する情報を閲覧することにより、相談依頼した「インテリアデザイン」や「リフォーム計画」について、専門家が自分の要求を正しく認識したか否かを判断することができる。図8は、ユーザ端末1に表示された部屋の空間部に関する情報の表示例を示している。
【0090】
2次元情報DB(B4)は、ユーザ端末1から取得した部屋等に係るCADデータ(間取図等の平面図データ)、ユーザからの相談依頼に対応して専門家が作成した部屋等に係るCADデータを記憶する記憶領域を、2次元情報の識別情報(2D識別情報)ごとに相談依頼の識別情報(t1)と関連付けして登録したデータベースである。
【0091】
3次元情報DB(B5)は、ユーザからの相談依頼情報に対応して専門家が作成した部屋等の空間部を3次元で作成した3次元データを記憶する記憶領域を、3次元情報の識別情報(3D識別情報)ごとに登録したデータベースである。なお、3次元データは相談依頼の識別情報(t1)と関連付けして登録される場合もある。この3次元データの利用は、例えば、ユーザ端末1にコンサルティング情報として前記した空間部に関する情報である3次元データを送信し、ウォークスルーを実現するために使用される。また、3次元情報DB(B5)には、前記した専門家が予めユニット化されたデザイン情報として作成した複数種の3次元データも含まれている。
【0092】
画像DB(B6)は、前記したデザイン情報を構成する要素(アイテム)となる家具、設備機器、建材等の画像データ、およびアイテム情報DB(B1)、技術情報DB(B2)、施工情報DB(B7)に登録されている情報に関連する画像データを記憶する記憶領域を、その画像データの識別情報と関連付けして登録したデータベースである。
【0093】
施工情報DB(B7)は、ユーザから取得した相談依頼情報に対応する専門家のコンサルティング情報の提供の結果により、例えば、リフォーム等の施工に発展することを考慮して、各種の施工に関する技術やそのノウハウ情報、施工業者に関する情報等を施工の対象分野ごとに登録したデータベースである。
【0094】
図9(a)に示す共通タグ情報DB(C)は、専門情報DB(B)を構成する各データベースと、後述するニーズ情報DB(D)に登録(蓄積)されている情報とを関連付けするために設定した語彙(用語またはキーワード)となるタグ情報を、予め登録したデータベースである。このタグ情報は、専門情報DB(B)を構成する各データベースと、後述するニーズ情報DB(D)の双方に登録されている情報を検索して抽出するための検索用の語彙として使用される。
【0095】
図9(a)に示すように、共通タグ情報DB(C)は、タグ名に設定した識別情報(タグID)(t51)ごとに、このタグ名(t52)と、このタグ名(t52)に設定した階層情報t53(例えば、階層を3段階に設定した場合には「1」、「2」、「3」のいずれかの情報)、等を登録した情報から構成されている。
【0096】
さらに、この共通タグ情報DB(C)は、タグID(t51)に対応させて、図9(b)に示すタグ階層関係設定テーブル(C1)を備えている。タグ階層関係設定テーブル(C1)は、タグID(t51)ごとにこのタグID(t51)の親(上位となる階層)となるタグID(ペアレントID)(t54)を登録したデータテーブルである。
【0097】
本発明の支援システムは、上記したように、タグ情報に関連して、共通タグ情報DB(C)とタグ階層関係設定テーブル(C1)を備えている。これにより、専門家がニーズ情報DB(D)等と、専門情報DB(B)を構成する各データベースとに蓄積されている情報を検索するときに、この検索を行うキーワードとして一つまたは複数のタグ名(t52)を指定すると、この指定したタグ名の下位の階層のタグIDについてもタグ階層関係設定テーブル(C1)を参照して求めることができるので、タグ情報による階層的な検索処理を効率良く行うことが可能になる。
【0098】
図10は、図9(a)に示すタグ名「寝室」を階層的な表現で図示した例を示している。図9(a)に示す共通タグ情報DB(C)の構成において、タグ名(t52)である「寝室」はその階層情報(t53)が最上位となる「1」に設定され、「寝室」に関連する下層階層の他のタグ名「ベッド周り」、「適正サイズ」、「クローム仕上げ」、・・・、等を、階層関係で図示すると図10に示すようになる。
【0099】
上記したタグ情報による検索において、例えば、専門家が専門家端末2から検索するタグ名として階層情報が最上位である「寝室」を指定すると、サーバ4の検索プログラムは、タグ階層関係設定テーブル(C1)を参照して、タグ名「寝室」と、この「寝室」と階層関係が関連付けられた下位の階層のタグ名(「ベッド廻り」、「適正サイズ」、・・・)を含む情報を検索する処理を実行する。そして、検索結果として検索(ヒット)件数を専門家端末2に表示する処理を行う。また、検索結果が多数の場合には、さらに、下位のタグ名を指定する等の絞り込み検索を行うことにより、検索目的に合致した情報を検索することができるようになる。
【0100】
なお、図9(a)では、タグ名「寝室」をその階層情報が最上位となる「1」に設定した例を示しているが、さらに、例えば、タグ名「居間」、「子供の勉強部屋」、「リフォーム」、・・・、等を適宜、階層情報の最上位に設定し、この最上位に設定したタグ名に関連する下位階層となる各種のタグ名を設定し、これらのタグ名(t52)とタグID(t51)とその階層情報(t53)を共通タグ情報DB(C)に登録する。さらに、タグID(t51)ごとにこのタグIDの親(上位の階層)となるタグID(ペアレントID(t54))をタグ階層関係設定テーブル(C1)に登録する。なお、タグの階層は、検索処理を単純にするために最大「3」程度の深さになるように設定することが望ましい。
【0101】
なお、上記した共通タグ情報DB(C)とタグ階層関係設定テーブル(C1)は、サーバ4が専門情報DB(B)を構成する各データベースと、後述するニーズ情報DB(D)に登録されている情報を、タグ情報に基づいて検索する処理を実行するための検索用語の一例を示すものであって、共通タグ情報DB(C)およびタグ階層関係設定テーブル(C1)以外の検索用の用語を設定したデータテーブル等を設けてもよい。
【0102】
続いて、本発明の支援システムが備えているデータベースのうち、特徴的なデータベースの一つとなるニーズ情報DB(D)について説明する。ニーズ情報DB(D)は、前記した課題2を解決するために設けたデータベース、すなわち、コンサルティグ情報DB(A3)に登録されている情報から、ユーザの「インテリアデザイン」や「リフォーム計画」に対して抱えているニーズ(課題、悩み、疑問、要求等)に関する情報を多方面から解析するために、コンサルティグ情報DB(A3)に登録されているテキスト情報(t6)、またはテキスト情報(t6)と、同じくテキスト情報から構成されるタイトル名(t5)に対して、層別分類情報(分類条件データ)を指定してテキストマイニング処理を実行することにより、コンサルティグ情報DB(A3)に登録されている情報から1レコードに対応する情報をそのまま抽出し、この抽出した情報に専門家が編集処理等を施して得た情報を登録したデータベースである。また、ニーズ情報DB(D)に登録される情報は、専門家が設定したタグ情報と関連付けがなされるようにしている。
【0103】
上記した層別分類情報としては、例えば、「古風で広い居間」のように形容詞等を含む短文からなるテキスト情報を専門家端末2から専門家が入力する。そして、専門家はニーズ情報DB(D)に登録された情報を、上記したタグ情報に基づいて検索して分析することにより、ユーザの「インテリアデザイン」や「リフォーム計画」に対する多様なニーズを多方面から詳細な解析と、このニーズに対して専門家が回答した情報を解析する。これにより、専門家はユーザ側の多種多様なニーズに対して、適切で質の高いコンサルティング情報をユーザに迅速に提供することができるようになる。
【0104】
なお、テキストマイニング処理によりコンサルティグ情報DB(A3)から抽出された情報をニーズ情報DB(D)に登録するときには、この抽出された情報を専門家端末2に表示する処理を行ってこの情報を専門家が閲覧する手段と、前記したように、専門家が適宜編集した情報が登録されるようにする。なお、この専門家による編集操作には、次の操作が含まれる。
(1)抽出された情報には、ニーズの解釈については専門家の解釈を加えて一般化した方が好ましい情報も含まれているので、専門家が加筆修正する操作を行う。
(2)抽出された情報には、ニーズ等について記載不足な情報も含まれているので、専門家が情報を付加する。
(3)抽出された情報には、指定した層別分類情報と関連しない情報も含まれている情報もあり得るので、専門家が不要であると判断したときは、この情報をニーズ情報DB(D)に登録しない削除の操作を行う。
【0105】
図11(a)はニーズ情報DB(D)の構成の一例を、図11(b)はニーズ情報DB(D)に対応するタグリンクテーブル(Da)の構成の一例を示している。
ニーズ情報DB(D)には、テキストマイニング処理によりコンサルティグ情報DB(A3)から抽出された情報(1レコードの情報)を識別するニーズ情報識別情報(t60)ごとに、この情報をデータベースに登録した日を示す作成日(t61)、テキストマイニング処理により抽出する条件となる層別分類情報(t63)、コンサルティン情報DB(A3)に登録されていた相談依頼情報のタイトル名(t5)、同じくテキスト情報(t5)、同じく画像、CADデータ、3次元データ等の記憶領域とのリンク情報(t7)、等が登録される。図11(a)に示す例では、層別分類情報(t63)として「古風で広い居間」を指定したときにコンサルティグ情報DB(A3)から抽出された情報を、ニーズ情報DB(D)に登録した例を示している。
【0106】
図11(b)に示すタグリンクテーブル(Da)は、ニーズ情報DB(D)に記憶された1レコードごとの識別情報(t60)を、タグID(t51)と関連付けするためのリンクテーブルであって、ニーズ情報DB(D)に記憶された1レコードを識別する識別情報(t60)ごとに、前記した専門家端末2から入力されたタグ情報のタグID(t51)が登録される。
【0107】
[ユーザ専用Webページ]
続いて、サーバ4がユーザ端末1に表示するユーザ専用Webページについて説明する。前記したように、ユーザ専用Webページは、本システムを利用するためにユーザ登録を行ったユーザが、ユーザ端末1から本支援システムのURLにアクセスすると、サーバ4はこのユーザに対して作成した専用のWebページをユーザ端末1に表示する処理を行う。このユーザ専用Webページは、前記した課題1を解決する手段となるものであって、ユーザと専門家がサーバ4を介して双方向のコミュニケーションを気軽に行う手段として設けたものである。
【0108】
このように、ユーザ専用Webページは、本発明の支援システムがユーザにインテリアデザインはもとより「リフォーム計画」等を含む、広くインテリアについて情報を提供するための入口になるWebサイトである。また、ユーザにとっては、有料、無料をとわず、このユーザ専用Webページを利用して、ユーザが考えていること、迷っていること、困っていること等の相談依頼の情報を書き込んでサーバ4に送信すると、これに対して専門家が答えた情報もサーバ4の処理により、このユーザ専用Webページに設定したメッセージボード(掲示板)等を利用してユーザ端末1に送信される。このように、ユーザ専用Webページは、ユーザの相談依頼情報に基づいて、専門家がユーザ側の問題がどこにあるか、ニーズがどこにあるかを深堀して、専門家がこれらに対するアドバイス、提案を付加した付加価値の高い情報に仕上げるための手段となる。そして、前記したように、このユーザ専用Webページを介してユーザと専門家が双方向で繰り返してコミュニケーションを行った情報は、サーバ4の処理により、コンサルティング情報DB(A3)に記憶される。
【0109】
図12は、ユーザがユーザ端末1から本支援システムのURLにアクセスしたときに、サーバ4がこのユーザ端末1に表示するユーザ専用ページのうちのトップページ(W1)の表示例を示している。このトップページ(W1)には、その最上部にこのユーザの名前を表示している。さらに、本発明の支援システムが備えている各種の機能を実行するためのメニューの一覧を、表示領域w1aに表示している。ユーザは、表示領域w1aに表示されているメニュー(m1)〜(m14)のうちの一つをクリックすると、サーバ4はクリックしたメニューに対応するユーザ専用Webページを表示して、このメニューに対応する処理が実行できるようにしている。なお、上記したメニュー(m1)〜(m14)は、以下に説明する各ユーザ専用ページにも表示される。
【0110】
トップページ(W1)の表示領域(W1b)は、本支援システムがこのユーザに対して相談依頼情報に関連するメッセージ情報を表示する領域として使用される。このメッセージ情報の表示は、サーバ4が備えている進行管理プログラムの制御に基づいて実行される。なお、この表示領域(W1b)内をクリックすると、このメッセージに対応する詳細情報を表示するWebページにリンクされるようにする。
表示領域(W1c)にはこれまでの専門家(コンサルタント)からのメッセージ情報を閲覧するためのリンク情報が表示されおり、このリンク情報をクリックすると、このユーザに対して本支援システムが送信した専門家からのメッセージ情報を閲覧できるようになっている。また、表示領域(W1d)にはこのユーザに対応する専門家名(担当コンサルタント)や後述する保有ポイント数等の、ユーザが本支援システムを利用した実績情報に関する情報を表示している。また、表示領域(W1e)には、このユーザが事前相談したリスト(タイトル名、事前相談の回答日を示す作成日)と、この事前相談の内容を閲覧するためのリンク情報(詳細情報)を表示するようにしている。さらに、表示領域(W1f)には、このユーザのポイントの履歴情報として、ポイントの購入と使用に関する情報を表示している。さらに、トップページ(W1)は上記した情報の他に、予め設定した情報を表示して画面のスクロール操作により閲覧できるようにしている。
【0111】
続いて、ユーザ専用Webページに表示されているメニュー(m1)〜(m14)のうち、主要なメニューの機能について説明する。
トップページメニュー(m1)は、上記したトップページ(W1)を表示するためのメニューであって、以下に説明する他のユーザ専用Webページからトップページ(W1)を表示するときに使用するメニューである。
【0112】
(マイヘヤアルバム(m2))
ユーザが、これまでにサーバ4に送信した写真等の画像に関する情報、例えばユーザの部屋、購入したい家具、リフォームしたい部屋の箇所等の写真の画像、あるいは家族やペット等の写真の画像とその名称、およびこの画像を閲覧した専門家が入力したコメントを表示する領域を設けたWebページ(マイヘヤアルバムWebページ)を表示するためのメニューである。なお、このコメントの表示は、マイヘヤアルバムWebページに表示した事項からリンクを貼ったコメント表示用Webページで表示させるようにする。さらに、このコメントを閲覧したユーザは、このWebページを利用してサーバ4を介して専門家に意見を送信することができるようにする。
このマイヘヤアルバム(m2)を設けたことにより、ユーザは自分の部屋に関する情報、例えば気に入ったインテリアや家具、どこを改造したいか等を書き込んで、部屋のイメージをふくらませるために使い、専門家(コンサルタント)はこれを閲覧することによりユーザの個性や考え方を知り、これをきっかけとして双方向でコミュニケーションし、互いの信頼関係を築くための手段、すなわち、前記した課題1を解決する手段になる。
【0113】
(マイセレクション(m3))
「インテリアデザイン」や「リフォーム計画」等に関連する家具や機器(アイテム)について、ユーザがサーバ4にアクセスして選択した好みのアイテムに関する画像を、ユーザ専用Web(マイセレクションWebぺージ)に表示するためのメニューである。ユーザに好みのアイテムを選択させる方法としては、例えば、次の方法を採用することができる。
【0114】
(1)ユーザは、サーバ4がインターネット6に一般に公開する各種の家具や機器等のアイテムの画像を表示するセレクションWebページにアクセスして、好みのアイテムを指定する。セレクションWebページには、海外を含む最新のアイテム、あるいは特徴のあるアイテム等の画像をユーザ端末1に表示する。なお、このセレクションWebページには、家具、キッチン、照明等のジャンルを表示し、このジャンルの一つをクリックするとこのジャンルに登録されている画像が表示されるようにする。そして、ユーザは気に入ったアイテムの画像が表示されていると、このWebページに設定されている選択機能を利用してマウスでマイセレクションに追加する操作を行う。
(2)続いて、ユーザがマイセレクション(m3)のメニューをクリックすると、サーバ4はこのマイセレクションWebページに、上記(1)でユーザが選択したアイテムの画像を表示するとともに、ユーザがこの表示された画像をクリックすると、サーバ4はこのユーザがマイセレクションとして選択した画像の識別情報をユーザIDと関連付けして、このユーザが選択したアイテム情報を、例えば、ユーザごとに設定されたデータテーブルに登録する。
【0115】
このマイセレクション(m3)のメニューを設けることにより、ユーザはマイセレクションWebページに表示されたアイテムの画像を閲覧して、各種のアイテムのデザインを認識して興味を抱くようになるとともに、自分の部屋等に取り入れたいという気持ちを抱かせることにもなる。
【0116】
(間取図(m4))
間取図(m4)のメニューは、ユーザの現状の住宅の部屋等の間取図であってユーザが作成した間取図や、「リフォーム計画」等において希望する間取図等などをサーバ4への登録の操作を支援するためのユーザ専用Webページを表示するためのメニューである。また、ユーザはこのWebページに現状の部屋等の写真の画像を添付して、専門家に間取図の作成依頼を行うことができるようにしている。また、このユーザ専用Webページを表示すると、ユーザが登録した間取図および専門家に作成依頼した間取図が有る場合はこれらが表示される。
【0117】
(事前相談(m5))
事前相談(m5)のメニューは、ユーザが「インテリアデザイン」や「リフォーム計画」等に関連する課題(悩み事や疑問等)および技術的な相談依頼について、本発明の支援システムを介して専門家に気軽に相談依頼するためのユーザ専用Webページ(事前相談Webページ)を表示するためのメニューである。ユーザが専門家に気軽に相談依頼を行うことができるようにするために、事前相談(m5)メニューの利用については、ユーザに課金しないようにする。
【0118】
ユーザが事前相談(m5)メニューをクリックすると、サーバ4は図13に示すような事前相談Webページ(W2)を表示する処理を行う。事前相談Webページ(W2)は、ユーザが専門家に相談依頼する情報を入力してサーバ4に送信するためのWebページである。事前相談Webページ(W2)には、その最上部にこのユーザのユーザ名を表示し、ユーザが相談依頼する情報を入力する領域として、タイトル名を入力する表示領域W2a、ユーザへの住宅に関する質問に対してその回答を入力する表示領域W2b、相談依頼の内容をテキスト情報を入力する表示領域W2c、等を設ける。ユーザが事前相談Webページ(W2)に必要事項を入力して「送信」ボタン(W2d)をクリックすると、サーバ4は入力された情報を取得する処理を行って、これら取得した情報を、コンサルティング情報DB(A4)に登録する処理を行う。
【0119】
(ネット相談(m6))
ネット相談(m6)のメニューは、ユーザが「インテリアデザイン」や「リフォーム計画」等に関連するニーズに関する情報や技術的な相談依頼について、ユーザと専門家が双方向にコミュニケーションを行って、このニーズや技術的な相談依頼に関する情報についてより深堀りして、その解決策を得るためのWebページを表示するためのメニューである。
【0120】
ユーザがネット相談(m6)メニューをクリックすると、サーバ4は、図14に示すネット相談Webページ(W3)を表示する処理を行う。ネット相談Webページ(W3)は、「相談ボードへ」ボタン(W3a)を備え、このボタン(W3a)をクリックすると、図15に示す相談ボードWebページ(W3−1)が表示されるようにしている。なお、ネット相談Webページ(W3)の表示領域W3b、W3cにはユーザから依頼された現在のネット相談中の情報を表示し、表示領域W3dとW3eには終了したネット相談に関する情報を表示する。
【0121】
図15に示す相談ボードWebページ(W3−1)は、上記したように、ユーザが専門家に対して「インテリアデザイン」や「リフォーム計画」等に関連するニーズや技術的な相談依頼について、双方向にコミュニケーションを行うための相談ボードを備えている。この相談ボードは、ユーザと専門家が双方向に繰り返してコミュニケーションを行うための掲示板の機能を備えており、上記したニーズや技術的な相談依頼を深堀り、すなわち、専門家はこのニーズを深堀りするためにユーザの意見を問合わせながら、問題の解決策や計画案を導き、かつ提供するために利用される。
【0122】
相談ボードWebページ(W3−1)の表示領域W3fには、このネット相談のタイトル名と、ネット相談の相談依頼事項を入力する領域(相談ボード)が設けられている。そして、ユーザは表示領域W3f内に相談依頼事項(前記したニーズや技術的な相談依頼)をテキスト情報で入力して「送信」ボタン(W3g)をクリックすると、表示領域W3f内に入力した情報は、サーバ4に送信される。サーバ4は、表示領域W3f内に入力された情報を取得すると、これらの情報をコンサルティング情報DB(A3)に登録する処理を行う。また、専門家は専門家端末2を操作して表示領域W3fに入力された情報を閲覧する。そして、専門家は、ユーザのニーズを深堀りするためにその問合わせ情報を、サーバ4を介してユーザ端末1に送信する操作を行う。
【0123】
相談ボードWebページ(W3−1)の表示領域W3hには、例えば、これまでにユーザと専門家が相談ボードを利用してコミュニケーションを行ったタイトル名を表示する。そして、このタイトル名は相談ボードとリンクさせるようにしてもよい。
【0124】
なお、ユ−ザがネット相談のメニューを利用してネット相談を行った場合には、有料としてもよい。この有料サービスの金額(課金)の設定については、相談依頼の内容やその種別に応じて予め標準(基本)となるポイント数(標準料金)を設定しておき、ユーザへの請求金額については本発明の支援システムを介してユーザの同意を得るようにする。なお、本発明の支援システムにおいては、ユーザはこのネット相談(m6)を行う前に、予め無料サービスである前記した事前相談(m5)によるメニューを実行して、専門家との間で相談依頼に関する内容を明確にした後にネット相談を行うようにする。
【0125】
(制作作物申し込み(m7))
ユーザが本支援システムに、間取図、CAD図面、3Dウォークスルーを取得するための3D(3次元コンピュータグラフィックス)等の制作を専門家に依頼するためのメニューである。ユーザが制作物申し込み(m7)のメニューをクリックすると、サーバ4は、ユーザ専用Webページ(制作物申し込みWebページ)に、このユーザが現時点で保有しているポイント数と、間取図、CAD図面、3D等の作成に対する基本ポイント数、等を表示する。
【0126】
(3Dウォークスルー(m8))
前記したように、制作物申し込み(m7)により、ユーザが前記したデザイン情報等について3次元情報の制作物の申し込みを行い、専門家がこの3次元情報の制作を行った3Dについて、3Dで閲覧し、ウォークスルーするためのメニューである。
【0127】
(ポイント購入(m10))
上記した有料でサービスを行うネット相談(m6)等を利用するため、ユーザにポイントを購入するための操作を行うポイント購入用Webページを表示するためのメニューである。このポイント購入Webページには、複数種の購入ポイント数ごと(例えば、10ポイント、20ポイント単位)の金額の表示領域と、この表示の中から何れか一つをユーザに選択させて、この選択情報をサーバ4に送信するための表示領域を設ける。そして、サーバ4はこの購入ポイント数に関する情報を取得すると、ユーザIDごとにユーザの現在のポイント数を把握するユーザ別ポイント数管理テーブル(図3には図示せず)を更新する処理を行う。なお、ユーザが有料サービスを依頼したときの決済方法は、クレジットカード、銀行振込み、ネットバンクによる決済を行う。
【0128】
(工事アレンジメント(m11))
ユーザからのネット相談による相談依頼が完了したときに、ユーザに提案したコンサルティング情報が工事に進む場合もあり得るので、この工事についてさらにユーザを支援するためのWebページを表示するためのメニューである。専門家は、このWebページを利用して、工事の施工事業者の選定、見積、契約等についてユーザをサポートする。
【0129】
(検索メニュー(m12))
前記した課題4を解決するために設けたメニューであって、ユーザが本支援システムが備えている専門情報DBに蓄積されている専門情報について検索を行うためのメニューである。検索メニュー(m12)がクリックされると、サーバ4は、ユーザ端末1に検索用のユーザ専用Webページ(検索用Webページ)を表示する。ユーザは検索用Webページに表示されている検索用の質問事項に対してその答えを入力してサーバ4に送信すると、サーバ4は検索処理を実行して検索結果の情報をユーザ端末1に表示する。この検索処理については後述する。
本発明の支援システムが備えているメニュー(m1)〜(m14)は、これらに限定されるものではなく、適宜、必要とする機能を実行するためのメニューを追加することがある。
【0130】
[システムの処理手順]
続いて、本発明の支援システムの処理手順について説明する。図16は、サーバ4がユーザ端末1から相談依頼情報を取得し、取得した相談依頼情報に対応するコンサルティング情報を専門家が作成し、作成したコンサルティング情報を専門家端末2からサーバ4に送信し、サーバ4が受信したこのコンサルティング情報を、この相談依頼情報を取得したユーザ端末1に送信するまでの処理の流れを示している。以下、図16に示すステップごとにその処理内容を説明する。
【0131】
(ステップS1)(ステップS2)
ユーザ登録を行っているユーザは、ユーザ端末1を操作して本システムがインターネット6上に公開するWebページにアクセスし、続いて、表示されたWebページに、ユーザごとに予め設定されているログイン情報(ユーザ名とパスワード)を入力する。この操作より、サーバ4は図12に示すユーザ専用Webページのうちのトップページ(W1)をユーザ端末1に表示する処理を行う。続いて、ユーザは、トップページ(W1)に表示されたメニューをクリックすると、サーバ4はこのクリックされたメニューに対応するユーザ専用Webページを表示する処理を行う。以下の説明においては、ユーザがメニューの「事前相談」(m5)をクリックした場合を例にして説明する。ユーザがメニューの「事前相談」(m5)をクリックすると、サーバ4はユーザ端末1に図13に示す事前相談Webページ(W2)を表示する。
【0132】
(ステップS3)
ユーザは、事前相談Webページ(W2)に必要事項を入力して「送信」W2dをクリックすると、サーバ4は事前相談Webページ(W2)に入力された情報を取得する処理を行う。
【0133】
(ステップS4)(ステップS5)
サーバ4は、ステップS3の処理に基づいて事前相談Webページ(W2)から相談依頼情報に係る情報を取得すると、取得した相談依頼に対してその識別番号(t1)を設定し、続いて、相談依頼情報に係る情報をコンサルティング情報DB(A3)に登録する処理を行う。この登録処理においては、事前相談Webページ(W2)からから取得した相談依頼のテキスト情報をコンサルティング情報DB(A3)のテキスト情報欄(t3)に、さらに、間取図などの情報を取得した場合にはこの情報にファイル名を設定してハードディスク装置に記憶する処理を行うととともに、この情報の記憶場所(ファイル名)をコンサルティング情報DB(A3)の間取図、CAD、3次元データの記憶領域(t7)に登録する処理等を行う。
【0134】
サーバ4は、新規の相談依頼情報を受信したことを管理者端末1に送信する。この処理においては、ユーザからの相談依頼情報を所定のWebページに編集して管理者端末装置1に表示する処理を行う。そして、管理者はこの相談依頼情報を閲覧してこの相談依頼情報に対するコンサルティング情報を作成する専門家を指定し、この担当専門家のID情報と識別番号(t1)をサーバ4に送信する操作を行う。そして、サーバ4は、担当専門家のID情報を受信すると、ステップS4により相談依頼管理DB(A4)にこの相談依頼の識別番号(t1)と、担当専門家のID情報を登録するとともに、コンサルティング情報DB(A3)に担当専門家のID情報を登録する。
【0135】
(ステップS6)
専門家は、専門家端末2を操作してサーバ4にアクセスし、ユーザの相談依頼情報に対して未作成のコンサルティング情報の有無を確認する。この処理は、サーバ4が備えている進行管理プログラムが、相談依頼管理DB(A4)に登録されている進行管理に関する情報を判定する処理を行うことに実行される。
【0136】
(ステップS7)(ステップS8)
専門家は、相談依頼情報に対して未作成のコンサルティング情報が存在する場合には、テキスト情報と必要に応じて作成したCADデータ、あるいは3次元データ等からなるコンサルティング情報を作成して、作成したコンサルティング情報をサーバ4に送信する操作を行う。このコンサルティング情報をサーバ4に送信する操作は、例えば、サーバ4が専門家端末2に表示するコンサルティング情報入力用Webページを利用する。
【0137】
なお、専門家がコンサルティング情報を作成するときに、前記したタグ情報を入力して、専門情報DB(B)とニーズ情報DB(D)等に蓄積されている情報を検索し、検索された情報を参照してユーザの相談依頼に的確にマッチしたコンサルティング情報を作成するようにする。この検索機能(専門家用検索手段)については後述する。
【0138】
(ステップS9)
サーバ4は、専門家端末2からコンサルティング情報を取得すると、取得した情報等をコンサルティング情報DB(A3)に登録する処理を行う。この場合、受信したコンサルティング情報のテキスト情報はコンサルティング情報DB(A3)のテキスト情報欄(t6)に、さらに、取得したCADデータや3次元データについてはファイル名を設定してハードディスク装置に記憶する処理を行うととともに、この画像の記憶場所(ファイル名)をコンサルティング情報DB(A3)の間取図、CAD、3次元データの記憶領域(t7)に登録処理を行う。
【0139】
(ステップS10)
サーバ4は、ステップS4により相談依頼情報を取得したユーザ端末1に、コンサルティング情報の閲覧を促すためのお知らせの電子メールを送信する。ユーザはこの電子メールを閲覧すると、相談依頼情報に対して専門家が作成した回答情報の閲覧が可能になったことを確認することができる。
【0140】
(ステップS11)(ステップS12)(ステップS13)
ユーザは、ユーザ端末1からサーバ4にログインして自分のユーザ専用Webページにアクセスして、そのトップページ(W1)の表示領域W1b(図12参照)に表示されているメッセージを見て、相談依頼情報に対して専門家が作成した回答情報が届いていることを確認することができる。そして、ユーザは表示領域W1b内をクリックすると、専門家が作成した回答情報を表示するWebページにリンクさているので、このWebページに表示された回答情報を閲覧することができる。
なお、このWebページに表示された回答情報を閲覧したユーザは、この回答情報に対する意見やさらなる要求などを、前記したユーザ専用Webページが備えているメッセージボード(掲示板)等を利用してこの専門家の専門家端末2に届けられるようにする。
【0141】
[ニーズ情報DBの作成手順]
続いて、サーバ4が備えているテキストマイニング処理用のソフトウエアにより、コンサルティング情報DB(A3)に登録されている相談依頼情報とコンサルティング情報等に含まれているテキスト情報にテキストマイニング処理を施して、抽出された情報を、ニーズ情報DB(D)に登録する手順について説明する。
【0142】
なお、上記したテキストマイニング処理を実施するタイミングは、例えば、1ケ月に1回程度、専門家端末2または管理者端末3からの専門家または管理者が入力した指令に基づいてサーバ4が実行するようにする。以下の説明においては、専門家端末2からの実行指令に基づいて実行させるときの処理手順を、図17に示すステップごとに説明する。
【0143】
(ステップS21)(ステップS22)
専門家は、専門家端末2を操作してサーバ4にアクセスした後に表示されるメニュー画面(Webページ)から、「テキストマイニング実行」をクリックすると、テキストマイニング処理を実行するための指令情報がサーバ4に送信される。サーバ4は、この指令情報を受信すると、テキストマイニング処理用のソフトウエアを立上げる。
【0144】
(ステップS23)(ステップS24)
テキストマイニング処理用ソフトウエアが立ち上がると、サーバ4は専門家端末2に対して、テキストマイニング処理を実行させるために、層別分類情報(実行条件)の入力(指定)要求を行う。専門家端末2は、この入力要求を受信すると層別分類情報を入力するための画面を表示し、専門家がこの画面に層別分類情報(実行条件)を入力してすると、この指定された層別分類情報をサーバ4に送信する。この層別分類情報としては、例えば、図11のニーズ情報DB(D)の層別分類情報欄(t63)に示しているように、「古風で広い居間」を入力する。
【0145】
(ステップS25)
サーバ4は層別分類情報を受信すると、テキストマイニング処理を実行する。この実行においては、テキストマイニング処理用ソフトウエアは、コンサルティング情報DB(A3)の相談依頼情報または回答情報のテキスト情報が登録されている欄(t6)、あるいはこの欄(t6)とタイトル名欄(t5)に登録されているテキスト情報について、テキストマイニング処理を実行する。そして、指定された層別分類情報に対応してコンサルティング情報DB(A3)から抽出された識別情報(t1)を含む1レコードに対応する情報を、サーバ4の記憶装置に順次記憶する。なお、上記したテキスト情報の登録欄(t6)には、前記したように、ユーザと専門家がサーバ4を介してコミュニケーションを行った全情報が登録されている。
【0146】
(ステップS26)
サーバ4は、ステップS25の処理で記憶装置に記憶した識別情報(t1)と、この識別情報(t1)に対応する1レコードに対応する情報と、層別分類情報を専門家端末2に送信する処理を行う。
【0147】
(ステップS27)
専門家端末2は、受信した識別情報(t1)と、この識別情報(t1)の1レコードごとの情報を順次表示する処理を行う。テキストマイニング処理を実行すると、指定された層別分類情報に対応してコンサルティング情報DB(A3)に記憶されている情報が抽出されるので、抽出された情報の中には専門家が意図とした情報が含まれていない可能性がある。このため、専門家は表示された情報の内容を閲覧して、前記した加筆修正する操作や、削除等の編集操作を行う。
【0148】
続いて、専門家端末2は、上記の削除した情報を除いた1レコードごとの情報に対して、一つまたは複数のタグ名を専門家に入力させるための画面を専門家端末2に表示する処理を行う。専門家が入力するこのタグ名は、コンサルティング情報DB(A3)から抽出された情報の1レコードごとに、この情報の特性を適切に表す語彙を示すタグ情報を示す。なお、この入力するタグ名は、前記した共通タグ情報DB(C)に予め登録されているタグ名(t52)であってもよいし、専門家が新たに考えて作成した新規のタグ名であってもよい。専門家は、適切なタグ名の入力(設定)する操作が終了すると、この抽出された情報の識別情報(t1)と、この識別情報(t1)に対して入力(設定)したタグ名をサーバ4に送信する操作を行う。
【0149】
なお、専門家が層別分類情報に対してタグ名の入力を行うときに、専門家端末2はサーバ4の共通タグ情報DB(C)にアクセスして、入力するタグ名が共通タグ情報DB(C)に既に登録済みであるか否かを判定し、その判定結果を表示する処理を行うようにする。そして、未登録である場合には、専門家はこの未登録のタグ名にタグID(t1)と階層情報(t3)を対話方式で設定して、サーバ4に送信する操作を行うようにするとよい。
【0150】
(ステップS28)
サーバ4は、専門家端末2から識別情報(t1)とこの識別情報(t1)に設定されたタグ名を取得すると、これら受信した情報に基づいて、まず、ニーズ情報DB(D)を作成する処理を行う。この処理は、次の手順に従って実行することができる。
【0151】
(1)前記したステップS25の処理で記憶装置に記憶しておいた識別情報(t1)単位の1レコードごとの情報に、新たにニーズ情報の識別情報(t60)を付与して、例えば、前記した図11(a)に示す構成になるようにニーズ情報DB(D)を作成する。
【0152】
(2)専門家端末2から受信したタグ名を、識別情報(t60)と関連付けしたタグリンクテーブル(Da)を更新する処理を行う。このタグリンクテーブル(Da)を更新する処理は、ニーズ情報DB(D)に登録された1レコードに付与した識別情報(t60)ごとに、専門家端末2から取得したタグ名に対応するタグID(t51)を登録する。なお、このタグ名に対応するタグID(t51)を求める処理は、プログラム処理により共通タグ情報DB(C)を参照して求めることができる。このタグリンクテーブル(Da)により、ニーズ情報DB(D)に記憶されている1レコードごとの情報は、識別情報(t60)を介してタグ情報と関連付けされることになる。
【0153】
なお、上記したステップ27において、サーバ4から送信されたテキストマイニング処理で抽出された情報が複数レコード存在する場合、専門家はこの複数レコードの情報のうち、テキスト情報の内容が類似している情報は、例えば、1レコードの情報に纏めるための編集操作を行うようにしてもよい。
また、ニーズ情報DB(D)に記憶される1レコードごとに対応するタグ情報は、専門家の判断に基づいて専門家端末2から専門家の入力操作により独自のタグ情報を追加する方法を採用してもよい。
また、専門家端末2から未登録のタグ名とそのタグID(t1)と階層情報(t3)を受信すると、サーバ4は共通タグ情報DB(C)とタグ階層関係設定テーブル(C1)にこの未登録のタグ情報を追加する更新処理を行うようにする。
このような共通タグ情報DB(C)の更新処理により、ユーザの「インテリアデザイン」や「リフォーム計画」に関するユーザの新規なニーズに対応した新しいタグ名を順次作成して、共通タグ情報DB(C)に登録することができるようになる。
【0154】
[検索の処理手順]
続いて、本発明の支援システムが備えているデータベースに蓄積されている情報を検索する手段について、この検索手段を実行する手順について説明する。
この検索手段は、専門家が専門家端末2からサーバ4にアクセスして、検索を実行するために専門家が入力したタグ情報に基づいて、専門情報DB(B)を構成する複数種のデータベース(アイテム情報DB(B1)、技術情報DB(B2)、デザイン・エレメント情報DB(B3)、・・・)と、ニーズ情報DB(D)等に蓄積されている情報を検索する手段(専門家用検索手段)と、ユーザがユーザ端末1からサーバ4にアクセスして専門情報DB(B)に登録されている情報を検索する手段(ユーザ用検索手段)の二つの検索手段を備えている。
【0155】
検索手段として、専門家用検索手段を設けた理由は、タグ情報に基づいて専門情報DB(B)を構成する複数種のデータベースと、ニーズ情報DB(D)に蓄積されている情報を検索することにより、ユーザの「インテリアデザイン」や「リフォーム計画」、およびこれらのコンサルティング活動に対して、専門家がより質の高いコンサルティング情報を迅速に作成する作業を支援するためであって、前記した課題3を解決するための手段になる。
また、ユーザ用検索手段を設けた理由は、ユーザからの検索要求に基づいて専門情報DB(B)を構成する複数種のデータベースに登録されている情報を検索して、検索された専門的な情報をユーザ端末1に表示することにより、ユーザの「インテリアデザイン」や「リフォーム計画」に関する知識や認識を高めるためであって、前記した課題4を解決するための手段になる。
【0156】
専門家用検索手段の処理手順を説明すると次のようになる。
(1)専門家は、専門家端末2の検索プログラムを立ち上げて、画面に表示されたタグ情報入力画面に、検索用のキーワードとなるタグ名(t52)の一つまたは複数を入力する。そして、タグ情報入力画面の「検索」をクリックすると、検索プログラムは、検索実行コマンドにこの入力したタグ名を付加した情報をサーバ4に送信する。
【0157】
(2)サーバ4は、専門家端末2から検索実行コマンドとタグ名を受信すると、まず、共通タグ情報DB(C)とタグ階層関係設定テーブル(C1)を参照して、受信したタグ名と、このタグ名と下位の階層関係にあるすべてのタグID(t51)を求める。
続いて、サーバ4はタグによる検索プログラムを立ち上げて、受信したタグ名とこのタグ名と階層関係にあるすべてのタグ名のタグID(t51)について、専門家が指定した「OR」または「AND」検索の条件に基づいて専門情報DB(B)を構成する各データベースと、ニーズ情報DB(D)が備えているタグリンクテーブル(B1a)、・・・(B7a)、(Da)を参照(検索)して、これらのタグリンクテーブルにこのタグIDと関連付けして登録されている情報であって、各データベースに登録されている情報の識別情報を求める。
続いて、このタグリンクテーブルの参照処理において、これらの識別情報が検索された件数と、その識別情報等を、データベース別に記憶装置に記憶するとともに、これらの検索情報を検索結果の一覧リストとして専門家端末2に表示する処理を行う。
【0158】
(3)専門家は、検索結果の一覧リストを閲覧して、例えば、検索件数が多過ぎると判断した場合には、絞り込み検索を実行する。また、検索結果の一覧リストに表示されている識別情報をクリックすると、専門家端末2はサーバ4にアクセスして、クリックした識別情報に対応してデータベースに登録されている情報を専門家端末2に表示する処理を行う。
【0159】
専門家は、上記した(1)〜(3)に記載の専門家用検索手段を実行して抽出された情報を、コンサルティング情報を作成するための参考情報として利用する。これにより、専門家は、コンサルティング情報の作成を効率化することが可能になる。また、この専門家用検索手段の実施により、専門家が作成するコンサルティング情報については専門家同士でレベル差が生じないようにすることができる。さらに、ユーザの「インテリアデザイン」や「リフォーム計画」に関するニーズをより深く解析することが可能になるので、コンサルティング情報の作成について、ユーザにニーズに対応したより質の高い情報を作成することが可能になる。
【0160】
続いて、ユーザ用検索手段の処理手順を説明すると次のようになる。
(1)ユーザは、ユーザ端末1に表示されているユーザ専用Webページ(図12参照)のメニュー表示領域w1aの「検索」メニュー(m12)をクリックする。「検索」メニュー(m12)がクリックされると、サーバ4は、ユーザ専用Webページに予め設定されている検索用Webページ(図示せず)を表示する処理を行う。
【0161】
(2)この検索用Webページには、ユーザの検索目的を、ウイザード形式で複数の質問に対する答えを入力させる方式を採用するようにする。例えば、ユーザが現在住んでいる住宅の種類(例えば、木造、マンション、等)、リフォームしたい部屋の名称と大きさ、リフォームするときの要望、・・・を入力して、サーバ4に送信する。
【0162】
(3)サーバ4は、ウイザード形式で入力された情報を受信すると、受信した情報に基づいて、一つ以上のタグ名をプログラム処理により設定する。このタグ名の自動設定の処理は、例えば、ウイザード形式の質問事項の回答ごとに予め適切なタグ名を一つ、または複数設定しておくことにより可能になる。
【0163】
(4)上記(3)によりタグ名が設定されると、サーバ4は検索プログラムによりこの設定されたタグ名について、専門情報DB(B)を構成する複数種のデータベースを検索する処理を行う。そして、検索した結果の情報をユーザ端末1に表示する処理を行う。
検索結果の情報をユーザ端末1に表示する処理は、前記した専門家検索手段で説明した手順(2)、(3)とほぼ同様な処理を行うことができるのでその説明は省略する。なお、ユーザ用検索手段において、専門情報DB(B)を構成する複数種のデータベースを検索する処理は、複数種の専門情報DB(B)のうち、予め設定した特定のデータベースのみを検索するようにしてもよい。
【0164】
ユーザは、上記したユーザ用検索手段を実行して、検索された各種の専門情報を閲覧することにより、ユーザの住宅等のインテリアデザインやリフォーム計画に関する認識や知識を高めることができる。これにより、ユーザは「インテリアデザイン」や「リフォーム計画」に関する各種の基本的な知識を得て、インテリアへの関心を深め、さらに、自分の住宅に関する「インテリアデザイン」や「リフォーム計画」の要求を実現するために、本発明の支援システムを利用して、専門家に気軽に、積極的に相談依頼や問い合わせを行うことが期待できる。
【0165】
上記した本発明の支援システムの実施形態においては、主に住宅を対象とした例について説明したが、本発明の支援システムは、住宅はもちろん、事務所、商業施設、その他の建築物の内装全般を対象とするものである。
【0166】
なお、上記したコンサルティング情報DB(A3)に対してテキストマイニング処理を実施するときに指定する層別分類情報を、種々変えて実行することにより、ユーザの、例えば、住宅等を含む「インテリアデザイン」や「リフォーム計画」に関する課題等のニーズを多方面の角度から抽出して解析することができるので、種々のニーズに対応したより質の高いコンサルティング活動を実施することができるようになるという効果も生じる。上記した本発明の実施形態において説明した各種のデータベースおよびデータテーブルの構成例は、その一例を示すものであって、システムの規模等に応じて適切な構成になるようにするとよい。
【0167】
また、以上に説明した本発明の内装企画計画支援システムについて、ユーザ登録したユーザが気軽に利用できるようにするためには、本支援システムを利用したことに対する課金を極力低くする必要がある。例えば、前記したユーザからの事前相談依頼や各種の問い合わせに対して専門家がテキスト情報のみでユーザと応答する場合、あるいはユーザが前記したユーザ用検索手段を実行する場合には、ユーザへの課金は低額または0円に設定するようにすることが望ましい。
【符号の説明】
【0168】
1、1a、1b、1c:ユーザの端末装置(ユーザ端末装置)
2、2a、2b、2c:専門家端末装置
3 :管理者端末装置
4 :コンサルティングサーバ(サーバ)
5 :データベース
6 :インターネット
A3:コンサルティング情報データベース
B :専門情報データベース
B3:デザイン・エレメント情報データベース
B1a、B2a、B3a、・・・、B7a、Da:タグリンクテーブル
C :共通タグ情報データベース
D :ニーズ情報データベース
W1:ユーザ専用Webページ(トップページ)
W2:ユーザ専用Webページ(事前相談Webページ)
W3:ユーザ専用Webページ(ネット相談Webページ)
W3−1:ユーザ専用Webページ(ネット相談Webページの相談ボード)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの端末装置と、専門家の端末装置と、サーバを備えたインターネットを利用した内装企画計画支援システムであって、前記サーバは、
ユーザの端末装置から、建築物のインテリアデザイン、リフォーム計画等を含む内装企画計画に係る相談依頼情報を取得する手段と、
前記取得した相談依頼情報に対して専門家が作成したコンサルティング情報を前記専門家の端末装置から取得して前記ユーザの端末装置に送信する手段と、
前記相談依頼情報と前記コンサルティング情報を登録したコンサルティング情報データベースと、
前記コンサルティング情報を作成するために必要とする専門情報を登録した1種以上の専門情報データベースと、
前記コンサルティング情報データベースに登録されている情報に、テキストマイニング処理を行って前記コンサルティング情報データベースから抽出された情報を登録したニーズ情報データベースと、を備え、
前記専門情報データベースと専門情報データベースに登録されている情報は、予め設定されたタグ情報の一つ以上と関連付けされていることを特徴とする内装企画計画支援システム。
【請求項2】
前記専門情報データベースは、前記建築物内に形成される空間の識別情報ごとに、前記空間を構成するデザイン情報を登録したデザイン・エレメント情報データベースを備え、
前記デザイン情報に含まれる要素の詳細情報は、リンク情報を介して前記専門情報データベースのいずれかに登録されていることを特徴とする請求項1に記載の内装企画計画支援システム。
【請求項3】
前記専門情報データベースは、前記建築物の前記建築物のインテリアデザインのデザイン情報に含まれる要素のうち、「物品」についての詳細情報を登録したアイテム情報データベースを備えていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の内装企画計画支援システム。
【請求項4】
前記サーバは、前記ニーズ情報データベースに登録さる情報を、前記専門家が入力した1種以上の前記タグ情報と関連付けする手段を備えていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の内装企画計画支援システム。
【請求項5】
前記サーバは、前記相談依頼情報を前記ユーザの端末装置から取得する手段と、前記コンサルティング情報を前記ユーザの端末装置に送信する手段を、前記ユーザごとに作成されるユーザ専用Webページを介して行うことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の内装企画計画支援システム。
【請求項6】
前記サーバは、前記専門家の端末装置から取得した前記タグ情報を検索用キーとして、前記専門情報データベースと前記ニーズ情報データベースに記憶されている情報を検索処理する専門家用検索手段を備え、
前記専門家用検索手段は、前記検索処理により抽出された前記情報を、前記専門家の端末装置に表示する手段を備えていることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の内装企画計画支援システム。
【請求項7】
前記サーバは、前記ユーザの端末装置に表示したウイザード形式の検索用Webページから取得した検索情報を、少なくとも一つ以上の前記タグ情報に変換する手段と、
前記変換された前記タグ情報を検索用キーとして、前記複数種の専門情報データベースのうちの予め設定されたデータベースを検索するユーザ用検索手段と、を備え、
前記ユーザ用検索手段により抽出された情報を、前記ユーザ専用Webページを介して前記検索依頼を行った前記ユーザの端末装置に表示することを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載の内装企画計画支援システム。
【請求項1】
ユーザの端末装置と、専門家の端末装置と、サーバを備えたインターネットを利用した内装企画計画支援システムであって、前記サーバは、
ユーザの端末装置から、建築物のインテリアデザイン、リフォーム計画等を含む内装企画計画に係る相談依頼情報を取得する手段と、
前記取得した相談依頼情報に対して専門家が作成したコンサルティング情報を前記専門家の端末装置から取得して前記ユーザの端末装置に送信する手段と、
前記相談依頼情報と前記コンサルティング情報を登録したコンサルティング情報データベースと、
前記コンサルティング情報を作成するために必要とする専門情報を登録した1種以上の専門情報データベースと、
前記コンサルティング情報データベースに登録されている情報に、テキストマイニング処理を行って前記コンサルティング情報データベースから抽出された情報を登録したニーズ情報データベースと、を備え、
前記専門情報データベースと専門情報データベースに登録されている情報は、予め設定されたタグ情報の一つ以上と関連付けされていることを特徴とする内装企画計画支援システム。
【請求項2】
前記専門情報データベースは、前記建築物内に形成される空間の識別情報ごとに、前記空間を構成するデザイン情報を登録したデザイン・エレメント情報データベースを備え、
前記デザイン情報に含まれる要素の詳細情報は、リンク情報を介して前記専門情報データベースのいずれかに登録されていることを特徴とする請求項1に記載の内装企画計画支援システム。
【請求項3】
前記専門情報データベースは、前記建築物の前記建築物のインテリアデザインのデザイン情報に含まれる要素のうち、「物品」についての詳細情報を登録したアイテム情報データベースを備えていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の内装企画計画支援システム。
【請求項4】
前記サーバは、前記ニーズ情報データベースに登録さる情報を、前記専門家が入力した1種以上の前記タグ情報と関連付けする手段を備えていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の内装企画計画支援システム。
【請求項5】
前記サーバは、前記相談依頼情報を前記ユーザの端末装置から取得する手段と、前記コンサルティング情報を前記ユーザの端末装置に送信する手段を、前記ユーザごとに作成されるユーザ専用Webページを介して行うことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の内装企画計画支援システム。
【請求項6】
前記サーバは、前記専門家の端末装置から取得した前記タグ情報を検索用キーとして、前記専門情報データベースと前記ニーズ情報データベースに記憶されている情報を検索処理する専門家用検索手段を備え、
前記専門家用検索手段は、前記検索処理により抽出された前記情報を、前記専門家の端末装置に表示する手段を備えていることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の内装企画計画支援システム。
【請求項7】
前記サーバは、前記ユーザの端末装置に表示したウイザード形式の検索用Webページから取得した検索情報を、少なくとも一つ以上の前記タグ情報に変換する手段と、
前記変換された前記タグ情報を検索用キーとして、前記複数種の専門情報データベースのうちの予め設定されたデータベースを検索するユーザ用検索手段と、を備え、
前記ユーザ用検索手段により抽出された情報を、前記ユーザ専用Webページを介して前記検索依頼を行った前記ユーザの端末装置に表示することを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載の内装企画計画支援システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図9】
【図10】
【図11】
【図13】
【図16】
【図17】
【図7】
【図8】
【図12】
【図14】
【図15】
【図2】
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【図4】
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【図13】
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【図8】
【図12】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2011−123797(P2011−123797A)
【公開日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−282719(P2009−282719)
【出願日】平成21年12月14日(2009.12.14)
【特許番号】特許第4595026号(P4595026)
【特許公報発行日】平成22年12月8日(2010.12.8)
【出願人】(509277659)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年12月14日(2009.12.14)
【特許番号】特許第4595026号(P4595026)
【特許公報発行日】平成22年12月8日(2010.12.8)
【出願人】(509277659)
【Fターム(参考)】
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