説明

内装織物

【課題】無機繊維が使用されていて防炎性を有し、弛み皺無く施工することが出来、その施工後においても弛み皺の発生し難い内装織物を得る。
【解決手段】内装下地の表面を被覆して装飾する表面材として使用される内装織物を、ポリエステル繊維マルチフィラメント経糸とシリカ繊維マルチフィラメント緯糸を主材として織成する。シリカ繊維の単繊維繊度を0.1〜1.0dtexとし、シリカ繊維の内装織物に占める使用比率を25重量%以上にする。内装織物は、難燃裏打紙を裏打ちし、或いは、裏打紙を裏打することなく緞子張り工法によって、織物壁張地として屋内、車内、航空機内、船内等の壁面や天井面に施工される。緯糸にはシリカ繊維マルチフィラメント糸とポリエステル繊維マルチフィラメント糸を混用し、それらを交互に織り込んで谷部と畝部の交互する光輝性横縞模様を内装織物に描出することも出来る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、内装下地の表面を被覆して装飾する表面材として使用される内装織物に関するものである。
【背景技術】
【0002】
屋内や車内、航空機内、船内等の壁面や天井面、パーティション(間切り)やドア等の表面等の内装下地の表面を内装織物によって被覆して装飾する内装工法としては、内装下地の表面に内装織物を接着剤によって接着する直貼り工法(例えば、特許文献1,2参照)と内装織物の周縁を内装下地に固定した治具に係止させる緞子張り工法(例えば、特許文献3,4参照)が知られている。屋内、車内、航空機内、船内等の防炎のためには、ガラス繊維を主とする無機繊維が内装織物に使用され(例えば、特許文献5参照)、必要に応じて難燃裏打紙を貼り合わせて仕上げられる(例えば、特許文献6,7参照)。
【0003】
【特許文献1】特公平3−65455号公報(特開昭61−204462)
【特許文献2】特許第3560018号公報(特開2001−115628)
【特許文献3】特許第3593614号公報(特開2003−119990)
【特許文献4】特公平8−26632号公報(特開平05−263512)
【特許文献5】特許第3471104号公報(特開平08−156159)
【特許文献6】特許第2754386号公報(特開平06−061200)
【特許文献7】特公平6−00394号公報(特開平02−243337)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
内装織物は、その施工仕上がり面に弛み皺が発生しないように十分に緊張させて施工される。しかし、無機繊維は有機繊維に比して伸長性が皆無に等しく、施工前にガラス繊維製内装織物に生じた弛み皺を無くすことは難しい。特に、緞子張り工法によって施工されたガラス繊維製内装織物では使用中に擦られる等して弛み皺が発生し易く、それを無くすことは困難である。このため、ガラス繊維製内装織物は、直貼り工法によって施工され、その表面に無機系塗料を塗布して仕上げられる(例えば、特許文献5参照)。
【0005】
そこで本発明は、無機繊維が使用されていて所要の防炎性能を有し、弛み皺無く施工することが出来、その施工後においても弛み皺の発生し難い内装織物を得ることを目的とする。
【0006】
本発明の依拠するところは、第1に、経糸と緯糸の何れか一方が伸縮性を欠くガラス繊維に成るとしても、その他方が伸縮性を有する有機繊維に成る内装織物では、その伸縮性を有する有機繊維糸条の長さ方向に緊張することによって、その施工面での弛み皺を解消することが出来る、との知見にある。
第2には、そのように有機繊維とガラス繊維を混用する場合でも、そのガラス繊維をケイ酸の含有率が96重量%以上のシリカ繊維とし、且つ、その混用する有機繊維の内装織物に占める使用比率を一定の限度以下に抑えるときは、所要の防炎性能を有する内装織物が得られる、との知見にある。
第3には、シリカ繊維は、伸び難いものの強靱であるが故に、その単繊維繊度が0.1〜1.0dtexであっても破断し難く、その単繊維繊度が0.1〜1.0dtexのマルチフィラメント糸として織物の緯糸に使用するときは、接結点において交叉する経糸に触れて横に広がり、偏平断面形状になり易く、シリカ繊維が光輝を放って織物の光沢が強まり、織物がソフトで施工面の起伏に追随して変形し易く、可撓で施工し易い無機繊維系内装織物が得られる、との知見にある。
第4には、有機繊維に比してシリカ繊維の光沢が強く、有機繊維によって緻密に織成される織物の緯糸の一部に有機繊維に成る経糸および緯糸に比して太いシリカ繊維糸条を使用すると共に、その経糸にポリエステル繊維マルチフィラメント糸を使用するときは、シリカ繊維緯糸の放つ光輝が接結点において交叉するポリエステル繊維マルチフィラメント糸を透過して織物表面に顕現し、光輝を放つ横縞模様の描出された内装織物が得られる、との知見にある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
従って、本発明は、内装下地の表面を被覆して装飾する表面材として使用される内装織物において、経糸が有機繊維を主材とし、緯糸がシリカ繊維を主材としており、内装織物に占めるシリカ繊維の使用比率が25重量%以上である内装織物を第1の特徴とする。
【0008】
本発明の第2の特徴は、上記第1の特徴に加えて、緯糸が単繊維繊度0.1〜1.0dtexのシリカ繊維を主材とするマルチフィラメント糸である点にある。
【0009】
本発明の第3の特徴は、上記第1と第2の何れかの特徴に加えて、経糸がポリエステル繊維マルチフィラメント糸である点にある。
【0010】
本発明の第4の特徴は、上記第1の特徴に加えて、経糸がポリエステル繊維マルチフィラメント糸に成り、緯糸がポリエステル繊維マルチフィラメント糸と単繊維繊度0.1〜1.0dtexのシリカ繊維マルチフィラメント糸に成り、織り込まれた織物の状態におけるシリカ繊維マルチフィラメント緯糸の見掛けの太さが経糸と緯糸の双方のポリエステル繊維マルチフィラメント糸の見掛けの太さの2倍以上であり、ポリエステル繊維マルチフィラメント緯糸とシリカ繊維マルチフィラメント緯糸が交互に織り込まれ、シリカ繊維マルチフィラメント緯糸による隆起した横縞模様が織り出されている点にある。
【0011】
本発明の第5の特徴は、上記第3と第4の何れかの特徴に加えて、ポリエステル繊維マルチフィラメント経糸の単繊維繊度が4dtex以下、総繊度が550dtex以下であり、織物における経糸によるカバーファクターKw が1000以上である点にある。
【発明の効果】
【0012】
内装織物は、長さ方向、即ち、経糸の連続する方向の端縁を内装下地面に仮止めし、幅方向、即ち、緯糸の連続する方向に緊張して左右側縁を内装下地面に固定し、その後、長さ方向に緊張して施工される。その幅方向に緊張した際に、その緊張してなお取り除けない弛み皺が内装織物に残っても、経糸が少なからず伸長性を有する有機繊維に成る場合は、幅方向に比して経糸の長さ方向に十分に緊張することが出来、そうすることによって内装織物に生じた弛み皺を取り除くことが出来る。
本発明では、有機繊維に比して高比重のシリカ繊維が25重量%以上を占めるので内装織物が重く、それを垂直な内装下地面例えば壁面に施工するときは、その重い自重が作用するので内装織物が長さ方向に伸長し易くなり、弛み皺が取り除き易くなる。
【0013】
本発明によると、緞子張り施工された内装織物では、その表面が擦られるとき、有機繊維に成る経糸が弾性的に伸縮して表面に作用する伸長応力を緩和し吸収するので、使用中に弛み皺が発生し難くなる。
【0014】
このことは実験結果によることであるが、シリカ繊維は、ケイ酸を主成分とするガラス繊維の一種であるが、そのケイ酸の含有率が96重量%以上であり、ケイ酸の含有率が95重量%未満の通常のガラス繊維と異なり、通常のガラス繊維と有機繊維を混用した内装織物に一定の防炎性能が認められるとしても、通常のガラス繊維に代えてシリカ繊維を有機繊維と混用するときは、通常のガラス繊維を混用した内装織物からは期待し得ない高い防炎性能を有する内装織物が得られる。
【0015】
単繊維繊度が0.1〜1.0dtexのシリカ繊維に成るマルチフィラメント糸は、その構成するシリカ繊維間の結束が弱く、接結点において交叉する経糸に触れて横に広がり、偏平断面形状になって実質的にカバーファクターと光沢が高まり、又、単繊維繊度が0.1〜1.0dtexと極細なので、ガラス繊維に比して強靱で伸び難くても、施工面の起伏に追随して変形し易く、施工し易い無機繊維系内装織物が得られる。
単繊維繊度が0.1〜1.0dtexと極細でも、シリカ繊維は、強靱で伸び難く、又、カバーファクターKw が1000以上となる経糸に被覆されて表面に露出し難く、その使用によって内装織物の耐磨耗性が大きく損なわれることはない。
そして、カバーファクターKw が1000以上となる経糸に被覆されるとしても、経糸に単繊維繊度4dtex以下で総繊度を550dtex以下のポリエステル繊維マルチフィラメント糸を使用すれば、その経糸がシリカ繊維に成るマルチフィラメント糸と同様に接結点において交叉する緯糸に触れて横に広がり、経糸の断面形状も偏平断面形状になり、その交叉して被覆するシリカ繊維の光沢が織物表面に現れ易くなる。
【0016】
かくして、本発明によると、無機繊維を主材として構成されていて所要の防炎性能を有し、弛み皺無く施工することが出来、その施工後においても弛み皺が発生し難く、シリカ繊維に成る緯糸の表面が緻密に配列された経糸の有機繊維に被覆されていて施工後に無機系塗料を塗布して仕上げる必要のない程度に平滑で耐摩耗性にも優れ、表面光沢に富む内装織物が得られる。
【0017】
又、本発明によると、ポリエステル繊維が他の有機繊維に比して光を透過し易く、シリカ繊維がポリエステル繊維に比して光沢が強く、ポリエステル繊維が他の有機繊維に比して光を透過し易く、ポリエステル繊維マルチフィラメント糸によって緻密に織成される織物の緯糸の一部に、ポリエステル繊維マルチフィラメント経糸および緯糸に比して太いシリカ繊維マルチフィラメント糸を使用すると、シリカ繊維の放つ光輝が接結点において交叉するポリエステル繊維マルチフィラメント経糸を透過して織物表面に顕現し、複数本のポリエステル繊維マルチフィラメント緯糸が谷部を形成し、シリカ繊維マルチフィラメント緯糸が谷部から隆起して光輝を放つ畝部を形成し、それらの谷部と畝部の交互する光輝性横縞模様の描出された内装織物が得られる。
【0018】
本発明の内装織物は、裏打紙を裏打ちし、或いは、裏打紙を裏打することなく緞子張り工法によって、織物壁張地として屋内、車内、航空機内、船内等の壁面や天井面に施工して使用される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
光輝を放つ横縞模様を描出する必要のない場合でも、経糸を構成する有機繊維にはポリエステル繊維かレーヨンを使用することが望ましく、中でも繊度が細くても強度的に安定したポリエステル繊維マルチフィラメント糸を経糸に使用することが望ましい。
経糸を構成する有機繊維の単繊維繊度は4dtex以下にし、経糸の総繊度を550dtex以下とし、織物における経糸によるカバーファクターKw が1000以上となり、経糸を構成する有機繊維によって恰も繊維高分子(樹脂)のフイルムによって緯糸が被覆されるように、経糸密度を17本/cm以上となるように内装織物を織成することが望ましく、そうすることによって単繊維繊度0.1〜1.0dtexのシリカ繊維の耐摩耗性が補われ、内装織物の表面が平滑になって耐摩耗性が高まる。
ここに、織物における経糸によるカバーファクターKw は、経糸の繊度(dtex)をDとし、幅2.54cm当りの経糸の本数(経糸密度)をn(本/2.54cm)とし、経糸を構成する繊維の比重をρとするとき、Kw =n×(0.91×D÷ρ)1/2 と表示される関係式によって算定される。
【0020】
本発明において、『経糸が有機繊維を”主材”とする』とは、導電性の求められる経糸に導電性能を付与するための金属繊維を混用する場合のように、機能性無機繊維を経糸に混用し得ることを意味し、同様に、『緯糸がシリカ繊維を”主材”とする』とは、シリカ繊維間の結束を高めるために有機繊維のフィラメントを緯糸に捲撚被覆する場合のように、緯糸の結束性を高めるために有機繊維を緯糸に混用し得ることを意味し、その『主材とする』とは、そのように補助的に他の繊維を混用するとしても、その混用する他の繊維の混用率が20重量%未満となることを意味する。
【0021】
内装織物の耐摩耗性を高めるためには、バインダー樹脂と着色顔料から成る塗料によってシリカ繊維に成る緯糸を着色するとよく、その塗料には難燃剤が適宜配合される。内装織物の防炎性能を高めるためには、適宜難燃剤による難燃処理が施される。内装織物を裏打紙を裏打ちして使用する場合、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、ガラス繊維等の無機成分を主材とする公知の難燃裏打紙(例えば、特許文献6,7参照)が使用される。
【0022】
内装織物に描出される横縞模様の複数本のポリエステル繊維マルチフィラメント緯糸に成る谷部の溝幅を、シリカ繊維マルチフィラメント緯糸に成る畝部の畝幅の2〜10倍にすると、それらの谷部と畝部の交互する光輝性横縞模様の美観が清楚で装飾性に優れた内装織物が得られる。
【実施例】
【0023】
以下の実施例と比較例において、防炎性能はJIS−L−1091に準じて試験され、その結果は焼燃面積(単位;cm2 )で表示される。内装織物の経糸方向における2%伸長時の伸長応力(単位;N/2cm)は、経糸方向の長さ250mm,緯糸方向の幅20mmに調製した試験片を、掴み間隔を150mmとして掴み治具移動速度200mm/分の定速荷重形引張試験機によって測定される。
【0024】
[実施例1]
経糸に単繊維繊度3.5dtex×総繊度334dtexの難燃性ポリエステルマルチフィラメント糸(帝人株式会社製品名:スーパーエクスター)を用い、緯糸に単繊維繊度5dtex,総繊度1460dtexのシリカ繊維マルチフィラメント糸を用い、経糸密度94.5本/25.4mm,緯糸密度28.4本/25.4mm,経糸カバーファクターKw 1647.7の内装織物を織成し、難燃裏打紙(坪量120g/m2 ,素材:水酸化アルミニウム80重量%×パルプ20重量%,三善製紙株式会社製品名:サンウォール)を裏打ちして仕上げた。
【0025】
[実施例2]
経糸に単繊維繊度3.5dtex×総繊度334dtexの難燃性ポリエステルマルチフィラメント糸(帝人株式会社製品名:スーパーエクスター)を用い、緯糸に単繊維繊度5dtex,総繊度1460dtexのシリカ繊維マルチフィラメント糸と単繊維繊度3.5dtex×総繊度334dtexの難燃性ポリエステルマルチフィラメント糸(帝人株式会社製品名:スーパーエクスター)を用いて交互に織り込み、経糸密度94.5本/25.4mm,緯糸密度28.4本/25.4mm,経糸カバーファクターKw 1647.7の内装織物を織成し、難燃裏打紙(坪量120g/m2 ,素材:水酸化アルミニウム80重量%×パルプ20重量%,三善製紙株式会社製品名:サンウォール)を裏打ちして仕上げた。
【0026】
[比較例1]
経糸と緯糸に単繊維繊度3.5dtex×総繊度334dtexの難燃性ポリエステルマルチフィラメント糸(帝人株式会社製品名:スーパーエクスター)を用い、経糸密度94.5本/25.4mm,緯糸密度28.4本/25.4mm,経糸カバーファクターKw 1647.7の内装織物を織成し、難燃裏打紙(坪量120g/m2 ,素材:水酸化アルミニウム80重量%×パルプ20重量%,三善製紙株式会社製品名:サンウォール)を裏打ちして仕上げた。
【0027】
[比較例2]
経糸に単繊維繊度3.5dtex×総繊度334dtexの難燃性ポリエステルマルチフィラメント糸(帝人株式会社製品名:スーパーエクスター)を用い、緯糸に単繊維繊度0.8dtex,総繊度1350dtex,S撚り40回/mのガラス繊維マルチフィラメント加撚単糸を用い、経糸密度94.5本/25.4mm,緯糸密度28.4本/25.4mm,経糸カバーファクターKw 1647.7の内装織物を織成し、難燃裏打紙(坪量120g/m2 ,素材:水酸化アルミニウム80重量%×パルプ20重量%,三善製紙株式会社製品名:サンウォール)を裏打ちして仕上げた。
【0028】
[比較例3]
経糸に単繊維繊度3.5dtex×総繊度334dtexの難燃性ポリエステルマルチフィラメント糸(帝人株式会社製品名:スーパーエクスター)を用い、緯糸に単繊維繊度5dtex,総繊度1460dtexのシリカ繊維マルチフィラメント糸と単繊維繊度3.5dtex×総繊度334dtexの難燃性ポリエステルマルチフィラメント糸(帝人株式会社製品名:スーパーエクスター)を用い、難燃性ポリエステルマルチフィラメント緯糸2本毎にシリカ繊維マルチフィラメント緯糸を1本織り込み、経糸密度94.5本/25.4mm,緯糸密度28.4本/25.4mm,経糸カバーファクターKw 1647.7の内装織物を織成し、難燃裏打紙(坪量120g/m2 ,素材:水酸化アルミニウム80重量%×パルプ20重量%,三善製紙株式会社製品名:サンウォール)を裏打ちして仕上げた。
【0029】
[比較例4]
経糸と緯糸に単繊維繊度5dtex,総繊度1460dtexのシリカ繊維マルチフィラメント糸を用い、経糸密度21.1本/25.4mm,緯糸密度28.4本/25.4mmの内装織物を織成し、難燃裏打紙(坪量120g/m2 ,素材:水酸化アルミニウム80重量%×パルプ20重量%,三善製紙株式会社製品名:サンウォール)を裏打ちして仕上げた。
【0030】
実施例と比較例の内装織物の経糸方向(長さ方向)における2%伸長時の伸長応力(単位;N/5cm)と防炎性能(焼燃面積,単位;cm2 )は、次の[表1]に示す通りであり、本発明の実施例に係る内装織物に優れた防炎性能が認められた。
シリカ繊維マルチフィラメント糸は、ポリエステルマルチフィラメント糸とガラス繊維マルチフィラメント糸に比してキラキラした光輝性を帯びており、本発明の実施例に係る内装織物は、比較例に係る内装織物に比して光輝性を帯び、見栄えのある外観を呈した。
【0031】
【表1】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
内装下地の表面を被覆して装飾する表面材として使用される内装織物において、経糸が有機繊維を主材とし、緯糸がシリカ繊維を主材としており、内装織物に占めるシリカ繊維の使用比率が25重量%以上である内装織物。
【請求項2】
緯糸が単繊維繊度0.1〜1.0dtexのシリカ繊維を主材とするマルチフィラメント糸である前掲請求項1に記載の内装織物。
【請求項3】
経糸がポリエステル繊維マルチフィラメント糸である前掲請求項1と2の何れかに記載の内装織物。
【請求項4】
経糸がポリエステル繊維マルチフィラメント糸に成り、緯糸がポリエステル繊維マルチフィラメント糸と単繊維繊度0.1〜1.0dtexのシリカ繊維マルチフィラメント糸に成り、織り込まれた織物の状態におけるシリカ繊維マルチフィラメント緯糸の見掛けの太さが経糸と緯糸の双方のポリエステル繊維マルチフィラメント糸の見掛けの太さの2倍以上であり、ポリエステル繊維マルチフィラメント緯糸とシリカ繊維マルチフィラメント緯糸が交互織り込まれ、シリカ繊維マルチフィラメント緯糸による隆起した横縞模様が織り出されている前掲請求項1に記載の内装織物。
【請求項5】
ポリエステル繊維マルチフィラメント経糸の単繊維繊度が4dtex以下、総繊度が550dtex以下であり、織物における経糸によるカバーファクターKw が1000以上である前掲請求項3と4の何れかに記載の内装織物。

【公開番号】特開2007−332513(P2007−332513A)
【公開日】平成19年12月27日(2007.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−168202(P2006−168202)
【出願日】平成18年6月17日(2006.6.17)
【出願人】(000148151)株式会社川島織物セルコン (104)
【Fターム(参考)】