内視鏡の先端部
【課題】 本発明は、先端部で発生した熱を冷却するために、流体との接触面積を上げることで冷却効率を向上させ、先端部本体を流路の一部とすることで先端部が太径化することを防止することができる内視鏡の先端部を提供することである。
【解決手段】 内視鏡1の挿入部4の先端に配置された先端部本体14が微細な連結孔を内部に有する多孔質体で形成されるとともに、先端部本体14に冷媒を供給する冷媒供給口28と、前記冷媒を回収する冷媒回収口29とが前記先端部本体14に取り付けられ、前記冷媒供給口28から前記先端部本体14に供給され、かつ前記先端部本体14内を通り、前記冷媒回収口29から回収される冷媒の流れによって前記先端部本体14に取付けられた発光素子33のような発熱部品を冷却する。
【解決手段】 内視鏡1の挿入部4の先端に配置された先端部本体14が微細な連結孔を内部に有する多孔質体で形成されるとともに、先端部本体14に冷媒を供給する冷媒供給口28と、前記冷媒を回収する冷媒回収口29とが前記先端部本体14に取り付けられ、前記冷媒供給口28から前記先端部本体14に供給され、かつ前記先端部本体14内を通り、前記冷媒回収口29から回収される冷媒の流れによって前記先端部本体14に取付けられた発光素子33のような発熱部品を冷却する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明光源としての発光素子や固体撮像素子等の電子部品が挿入部の先端に内蔵された内視鏡の先端部に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、照明光の発光源として発光ダイオード(LED)などの発光素子を挿入部の先端部に内蔵した内視鏡が例えば、特許文献1に示されている。内視鏡の挿入部は、体腔内に挿入される細長い可撓管と、この先端に連結される湾曲部と、この湾曲部の先端に取り付けられる先端部とから構成されている。また、先端部は、硬質部材からなる先端部本体と、先端部本体の先端側を覆う先端カバーとで構成されている。先端部の先端面には、照明窓及び観察窓が設けられているとともに、送気送水管路や、処置具挿通チャンネルの先端開口部が設けられている。そして、照明窓には発光部としての発光ダイオードユニット(以下、発光素子ユニットという)が光学的に接続され、観察窓には観察画像を電気信号化する固体撮像素子を備えた撮像ユニットが設けられている。
【0003】
また、挿入部の内部には、送気送水管路や、処置具挿通チャンネルが挿通されている。送気送水管路や、処置具挿通チャンネルの基端部は、挿入部の基端部に連結された操作部側に延設されている。この操作部には、湾曲操作ノブや、送気送水切り替えボタンや、吸引切り替えボタンや、処置具挿入部などが設けられているとともに、ユニバーサルコードの一端が連結されている。ユニバーサルコードの他端のコネクタは、電源装置に接続されている。電源装置には、ビデオプロセッサを介してTVモニタが接続されている。
【0004】
そして、照明窓から出射される照明光で体腔内を照明しながら観察窓から入射される観察画像を撮像ユニットの固体撮像素子によって電気信号化し、TVモニタに表示される観察画像を観察するようになっている。また、必要に応じて送気送水管路を介し送気送水が可能であり、また処置具挿通チャンネルを介して処置具を挿入し、処置できるようになっている。
【0005】
しかし、発光素子である発光ダイオードは発光した際に発熱するにも拘らず、照明の効率的なレイアウト上、発光素子ユニットを撮像ユニットと近接して配置せざるを得ない。撮像ユニットを構成する固体撮像素子は、一定温度以上に加熱されるとノイズが増えて画像が荒れるという問題がある。したがって、固体撮像素子が一定温度以上に加熱されることを防止するために、発光素子ユニットで発生する熱を冷却する必要がある。
【0006】
そこで、上記特許文献1には、先端部本体内に冷却用の流路(冷却ジャケット)が設けられている。そして、冷却用の流路内を流れる流体により、先端部本体内を冷却することで、発光素子ユニットの発光ダイオードなどの電子部品からの熱影響を撮像ユニットが受け難くする構成となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2007−7322号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1では、先端部の電子部品から発生する熱を冷却するために、先端部本体内に冷却用の流路、挿入部に流体供給用チューブを付加する必要があるため、先端部の外径が太くなるといった問題がある。また、先端部本体内に冷却用の流路の冷却ジャケットを設けた場合には、冷却流路に接していない先端部本体の部分(冷却流路から離れた位置の部分)が冷却しにくく、先端部本体全体を均一に冷却できずに冷却効率が悪いといった問題がある。
【0009】
本発明は上記事情に着目してなされたもので、その目的は、先端部で発生した熱を冷却するために、流体との接触面積を上げることで冷却効率を向上させ、先端部本体を流路の一部とすることで先端部が太径化することを防止することができる内視鏡の先端部を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一局面の態様は、内視鏡の挿入部の先端に配置された先端部本体が微細な連結孔を有する多孔質体で形成されるとともに、前記先端部本体に冷媒を供給する冷媒供給口と、前記冷媒を回収する冷媒回収口とが前記先端部本体に取り付けられ、前記冷媒供給口から前記先端部本体に供給され、かつ前記先端部本体内を通り、前記先端部本体から前記冷媒回収口から回収される冷媒の流れによって前記先端部本体に取付けられた発熱部品を冷却することを特徴とする内視鏡の先端部である。
そして、上記構成では、先端部本体に多孔質体を設けることで、発熱部品の熱が伝わった先端部本体と冷却用の冷媒との接触面積が増加するため、冷却効率を向上させることができる。さらに、先端部本体が微細な連結孔を持つ構成とすることで、先端部本体を冷却用の冷媒が流れる流路の一部とすることができ、先端部の太径化を抑制するようにしたものである。
【0011】
好ましくは、前記発熱部品は、少なくとも発光ダイオードまたは撮像素子のいずれか一方の電子部品を含む。
好ましくは、前記多孔質体の外周面側を封止する封止部材を有する。
好ましくは、前記冷媒供給口に冷媒を供給する冷媒供給部と、前記冷媒回収口から前記冷媒を吸引する冷媒回収部とを設けた。
好ましくは、前記先端部本体は、第1のブロックと、前記第1のブロック以外の前記先端部本体の残りの部分によって形成される第2のブロックとに分割され、前記第1のブロックと前記第2のブロックとの間を仕切る断熱材からなる隔壁が設けられるとともに、前記冷媒供給口または前記冷媒回収口のいずれか一方は、前記第1のブロックに、他方は前記第2のブロックに設けられ、前記第1のブロックと前記第2のブロックとの間に前記冷媒供給口から前記冷媒回収口側に向けて流れる冷媒通路が形成される。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、先端部で発生した熱を冷却するために、流体との接触面積を上げることで冷却効率を向上させ、先端部本体を流路の一部とすることで先端部が太径化することを防止することができる内視鏡の先端部を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】(A)は本発明の第1の実施の形態の内視鏡のシステム全体の概略構成を示す側面図、(B)は内視鏡の先端カバーの正面図。
【図2】第1の実施の形態の内視鏡の冷媒循環経路を示す概略構成図。
【図3】第1の実施の形態の内視鏡の先端部構造を示す要部の縦断面図。
【図4】第1の実施の形態の内視鏡の先端部本体を示す斜視図。
【図5】第1の実施の形態の内視鏡の先端部での熱移動の状態を示す要部の縦断面図。
【図6】第1の実施の形態の内視鏡の先端部での冷媒の流れの状態を示す要部の縦断面図。
【図7】第1の実施の形態の内視鏡の先端部での熱と冷媒の移動の状態を示す要部の縦断面図。
【図8】第1の実施の形態の第1の変形例を示すもので、(A)は内視鏡の先端部本体の正面図、(B)は(A)のVIIIB−VIIIB線断面図、(C)は(A)のVIIIC−VIIIC線断面図。
【図9】第1の実施の形態の第1の変形例の内視鏡の先端部での熱と冷媒の移動の状態を示す要部の縦断面図。
【図10】第1の実施の形態の第2の変形例を示す要部の斜視図。
【図11】本発明の第2の実施の形態の内視鏡の先端部本体の先端面を示す正面図。
【図12】第2の実施の形態の内視鏡の先端部での熱と冷媒の移動の状態を示す要部の縦断面図。
【図13】第2の実施の形態の内視鏡の先端部本体の先端面の変形例を示す正面図。
【発明を実施するための形態】
【0014】
[第1の実施の形態]
(構成)
図1(A),(B)乃至図7は、本発明の第1の実施の形態を示す。図1(A)は、第1の実施の形態の内視鏡1のシステム全体の概略構成を示す側面図である。内視鏡1は、医療器具として使用される医療用の内視鏡の他、工業用内視鏡であってもよい。内視鏡1のシステムには、内視鏡1の周辺機器であるプロセッサ2が設けられている。このプロセッサ2には、電源装置や、ビデオプロセッサなどが組み込まれているとともに、後述する冷媒供給ポンプが内蔵された冷媒供給部3が設けられている。
【0015】
内視鏡1は、体内に挿入される細長い挿入部4と、この挿入部4の基端部側に連結された操作部5とを有する。挿入部4には、細長い可撓管部6と、この可撓管部6の先端に基端部が連結された湾曲部7と、この湾曲部7の先端に連結された先端部8とが設けられている。図3に示すように湾曲部7は、複数の節輪(湾曲駒)が並設された湾曲管9の外周面上に金属の帯状螺旋筒体からなるフレックス10と、このフレックス10に被装された網状体であるブレード11と、このブレード11に被装された樹脂、ゴム等の外皮層12とから構成されている。また、先端部8には、樹脂からなる先端カバー13が覆うように設けられている。
【0016】
本実施形態の先端部8は、多孔質体から形成される先端部本体14を有する。本実施形態では、微細な連結孔を持ち、方向性なく冷媒の流路を形成した構造を持つ材料を多孔質体と定義する。例えば、金属における鋳鉄、焼結金属、あるいはセラミック、樹脂で代表される材料によって多孔質体が形成される。なお、本実施の形態では、冷媒としては、例えば空気を用いる。
【0017】
前述の先端カバー13には、図1(B)に示すように2つの照明窓15と、1つの観察窓16と、処置具挿通チャンネルの先端開口部17と、送気送水ノズル18が設けられている。また、照明窓15および観察窓16は先端カバー13に装着されたレンズを有している。ただし、本発明は照明窓15にレンズを有しない内視鏡であってもよい。
【0018】
図4に示すように前述の先端部本体14の先端面14aには、先端カバー13の2つの照明窓15と対向する位置に照明用発光部(照明部)の発光素子ユニット19の収容穴14b1,14b2が設けられている。同様に、先端部本体14の先端面14aには、先端カバー13の観察窓16と対向する位置に観察光学系のCCDなどの撮像素子のユニット20の収容穴14cが配設されているとともに、先端カバー13の処置具挿通チャンネルの先端開口部17と連通する処置具挿通チャンネルの管路21と、送気送水ノズル18と連通する送気・送水管路22とが設けられている。なお、先端部本体14の発光素子ユニット19の収容穴14b1,14b2、撮像素子のユニット20の収容穴14c、処置具挿通チャンネルの管路21と、送気・送水管路22の内周面は、シール用の絶縁コーティングなどが設けられていることが望ましい。
【0019】
先端部本体14の後端面からは、発光素子ユニット19のケーブルや、撮像素子の信号線などのケーブルや、処置具挿通チャンネルのチャンネルチューブや、送気・送水管路22の送気・送水チューブなどが後方に向けて延出され、湾曲部7内および可撓管部6内を通り、可撓管部6の基端部側に延設されている。
【0020】
また、可撓管部6の基端部に連結されている操作部5には、術者が把持する把持部23が配設されている。この把持部23には、ユニバーサルコード24の基端部と、冷媒回収用の口金部(冷媒排出部)25とが連結されている。ユニバーサルコード24の他端部には、プロセッサ2の電源装置や、ビデオプロセッサなどに接続されるコネクタ部26が連結されている。プロセッサ2のビデオプロセッサには、モニタ2Aが接続されている。そして、撮像素子のユニット20で撮像された体腔内の画像がモニタ2Aに表示されるようになっている。
【0021】
さらに、操作部5には、湾曲部を湾曲操作するための操作ノブ27(上下湾曲操作ノブおよび左右湾曲操作ノブ)と、図示しない吸引ボタンと、送気・送水ボタンと、内視鏡撮影用の各種スイッチと、処置具挿入部とがそれぞれ設けられている。
また、図3に示すように先端部本体14の後端面には、冷媒供給口28と冷媒回収口29とが設けられている。図2に示すように冷媒供給口28には、冷媒供給チューブ30の一端が連結されている。この冷媒供給チューブ30の他端は、湾曲部7内および可撓管部6内を通り、さらに操作部5およびユニバーサルコード24の内部を経由してコネクタ部26の冷媒口金の内端部に連結されている。このコネクタ部26の冷媒口金の外端部には、プロセッサ2の冷媒供給部3の冷媒供給ポンプ側の冷媒チューブが連結されている。
【0022】
また、冷媒回収口29には、冷媒回収チューブ31の一端が連結されている。この冷媒回収チューブ31の他端は、湾曲部7内および可撓管部6内を通り、操作部5の冷媒回収用の口金部25に連結されている。この冷媒回収用の口金部25には、冷媒回収部32が連結されている。この冷媒回収部32には、冷媒を強制的に吸引回収する吸引手段が内蔵されている。
【0023】
本実施の形態では、先端部本体14の先端側には発光素子ユニット19の発光素子(発熱部品)33が実装されている。先端部本体14の前方は先端カバー13で覆われており、先端部本体14の外周には、湾曲管9が被装される。そして、内視鏡1の動作時には、プロセッサ2の冷媒供給部3から冷却用の冷媒が冷媒供給チューブ30を経由して供給され、冷媒供給口28から先端部本体14の内部に流入される。このとき、冷媒回収部32の吸引手段により、冷媒回収チューブ31に吸引力が作用する。そのため、冷媒供給口28から先端部本体14の内部に流入された冷媒は、先端部本体14内の多孔質体の微細な連結孔内を通り、冷媒回収口29側に流れ、冷媒回収チューブ31を介して冷媒回収部32側に回収される。これにより、発光素子ユニット19の発光素子33の熱が先端部本体14に伝熱された際に、先端部本体14内の冷媒の流れによって先端部本体14内の熱が奪われる。そして、先端部本体14内の熱を奪った冷媒を操作部5の冷媒回収用の口金部25から冷媒回収部32に強制的に吸引回収することで、先端部本体14内の発光素子33で発生した熱を奪える構成となっている。これにより、先端部本体14に取付けられた発光素子33のような発熱部品を冷却する冷却ユニット34が設けられている。
【0024】
(作用)
次に、上記構成の作用について説明する。本実施の形態の内視鏡1の使用時には、発光素子ユニット19の発光素子33から出射される照明光が照明窓15から内視鏡1の視野方向に照射される。このとき、観察窓16から入射された観察像は、撮像素子のユニット20のCCDなどの撮像素子に撮像され、電気信号に変換されたのち、撮像素子の信号線などのケーブルを介してプロセッサ2側に電送され、モニタ2Aに送られて撮像素子のユニット20で撮像された体腔内の画像がモニタ2Aに表示される。
【0025】
この発光素子ユニット19の動作時には、発光素子33が発熱する。この発光素子33の熱が多孔質体からなる先端部本体14へ熱伝導により伝わる。図5中の矢印は発光素子33の熱が多孔質体からなる先端部本体14へ熱伝導される状態を示す。このとき、先端部本体14の温度を上昇させる。
【0026】
また、本実施の形態では、内視鏡1の動作時には、先端部本体14に取付けられた発光素子33のような発熱部品を冷却する冷却ユニット34が動作する。この冷却ユニット34の動作時には、プロセッサ2の冷媒供給部3から冷却用の冷媒が冷媒供給チューブ30を経由して供給され、冷媒供給口28から多孔質体からなる先端部本体14の内部に流入される。このとき、冷媒回収部32の吸引手段により、冷媒回収チューブ31に吸引力が作用する。そのため、冷媒供給口28から先端部本体14の内部に流入された冷媒は、主に先端部本体14内の多孔質体の微細な連結孔内を通り、冷媒回収口29側に流れ、冷媒回収チューブ31を介して冷媒回収部32側に回収される。図6中の矢印は、内視鏡の先端部8での冷媒の流れの状態を示す。
【0027】
また、先端部本体14の外周には、例えば湾曲管9が被装されることで、先端部本体14の外周の大部分が覆われている。これにより、冷媒供給口28から多孔質体からなる先端部本体14の内部に供給された冷媒は、先端部本体14の先端側に実装された発光素子33の近傍まで導くことができる。そのため、発光素子ユニット19の発光素子33の熱が先端部本体14に伝熱された際に、先端部本体14内の冷媒の流れによって先端部本体14内の熱が奪われる。図7は、内視鏡1の先端部本体14での発光素子33からの熱と冷媒の移動の状態を示す。なお、図7中で、実線矢印が発光素子33からの熱の伝熱状態を示し、一点鎖線矢印が冷媒の移動の状態を示す。そして、先端部本体14内の熱を奪った冷媒を操作部5の冷媒回収用の口金部25から冷媒回収部32に強制的に吸引回収することで、先端部本体14内の発光素子33で発生した熱を奪える構成となっている。このとき、先端部本体14の孔内(微細な連結孔の内部)を流れる冷媒は、発光素子33から多孔質体に伝わった熱を熱伝達により奪うことができる。さらに、熱を奪った冷媒は、先端部本体14の先端側に配置された先端カバー13により、体腔内へ排出されることなく、先端部本体14内に留まる。そして、熱を奪った冷媒は、先端部本体14の後方の冷媒回収口29から強制的に吸引されることで、冷媒を回収し、操作部5に設けられた冷媒排出口より外気に排出される。
【0028】
(効果)
そこで、上記構成のものにあっては次の効果を奏する。すなわち、本実施の形態の内視鏡1では、先端部本体14に多孔質体を設け、先端部本体14に取付けられた発光素子33のような発熱部品を冷却する冷却ユニット34を構成することで、発光素子33などの発熱部品の熱が伝わった先端部本体14と冷却用の冷媒との接触面積が増加するため、冷却効率を向上させることができる。さらに、先端部本体14が微細な連結孔を持つ構成とすることで、先端部本体14を冷却用の冷媒が流れる流路の一部とすることができ、先端部8の太径化を抑制することができる。そのため、先端部本体14内に冷却ジャケットを付加すること無く、先端部本体14と先端部本体14の多孔質体内の微細な連結孔を流れる冷媒との接触面積を増加させることができるため、先端部8で発生した熱を効率良く冷却することができる。
【0029】
また、本実施の形態の冷却ユニット34の構造は、必ずしも発熱源が発光素子ユニット19の発光素子33に限定されるものではなく、撮像素子のユニット20の撮像素子の場合であってもよい。
[第1の実施の形態の第1の変形例]
(構成)
図8(A)〜(C)および図9は、第1の実施の形態の内視鏡1の先端部本体14の変形例を示す。本変形例では、多孔質体である先端部本体14の外周面全体と、先端面14aおよび後端面14dの外面と、先端部本体14の各穴部(発光素子ユニット19の収容穴14b1,14b2と、撮像素子のユニット20の収容穴14cと、処置具挿通チャンネルの管路21と、送気・送水管路22)の内周面全体にシール用の絶縁コーティング41を設けたものである。
【0030】
(作用・効果)
そこで、上記構成では、先端部本体14の外部に露出する部分全体を絶縁コーティング41でカバーしたので、図9に示すように先端部本体14の外周を湾曲管9等で被装しなくとも冷媒を発熱源である発光素子ユニット19の発光素子33の近傍まで流すことが可能となる。
【0031】
さらに、発光素子33と撮像素子などの電気部品の外周で流体が入らないように先端部本体14を絶縁性のある絶縁コーティング41などの封止剤で封止することにより、冷媒として、例えば液体などの流体を使用した場合に、冷媒流体が先端部本体14の外部に流出することを防止することができる。そのため、先端部本体14の内部に流す冷媒として、空気だけでなく、例えば水等の流体を使用することができ、冷却効率を一層、高めることができる。
【0032】
[第1の実施の形態の第2の変形例]
(構成)
図10は、第1の実施の形態の第2の変形例を示す。本変形例は、チューブ本体51内に2つのルーメン52,53を有するマルチルーメンチューブ54を設け、このマルチルーメンチューブ54の一方のルーメン52を先端部本体14の冷媒供給口28に連結し、他方のルーメン53を先端部本体14の冷媒回収口29に連結したものである。
【0033】
(作用・効果)
そこで、上記構成では、湾曲部7内および可撓管部6内に配設されている冷媒供給チューブ30と冷媒回収チューブ31とを1つのマルチルーメンチューブ54で構成できるので、内視鏡1の細径化を図るうえで有利となる。
[第2の実施の形態]
(構成)
図11および図12は、本発明の第2の実施の形態を示す。本実施の形態は、第1の実施の形態(図1乃至図7参照)の内視鏡1の先端部本体14の構成を次の通り変更したものである。
【0034】
すなわち、本実施の形態の先端部本体61は、発熱部品である発光素子ユニット19の発光素子33が設けられた側の第1のブロック62と、前記第1のブロック62以外の前記先端部本体61の残りの部分によって形成される第2のブロック63とに分割されている。前記第1のブロック62と前記第2のブロック63との間には、水密及び断熱性を有する仕切り用の断熱材からなる隔壁64が設けられている。そして、図11に示すように第1のブロック62には、2つの発光素子ユニット19の収容穴61b1,61b2と、撮像素子のユニット20の収容穴61cと、送気・送水管路22とが設けられている。さらに、第2のブロック63には、処置具挿通チャンネルの管路21が設けられている。
【0035】
図12に示すように第1のブロック62の後端部には、冷媒供給口28が設けられている。第2のブロック63の後端部には、冷媒回収口29が設けられている。そして。図12中に点線矢印で示すように前記第1のブロック62と前記第2のブロック63との間に前記冷媒供給口28から前記冷媒回収口29側に向けて流れる前記冷却ユニット34の冷媒通路が形成されている。
【0036】
そして、本実施の形態の先端部本体61は、発光素子33及び撮像素子のユニット20を含んだ第1のブロック62と、処置具挿通チャンネルの管路21を含んだ第2のブロック63の2部品から構成し、どちらかの部品あるいは両部品の組付け面に隔壁64となる封止面を形成した後、2部品を組み付けることで先端部本体61の冷媒通路を形成することができる。
【0037】
(作用)
次に、上記構成の作用について説明する。本実施の形態の先端部本体61に実装された発光素子33及び撮像素子のユニット20で発生した熱は、断熱材からなる隔壁64で仕切られた第1のブロック62側の多孔質体に伝わる。第1のブロック62の多孔質体に伝わった熱は、第1のブロック62側に接続された冷媒供給口30より供給された冷媒が第1のブロック62の多孔質体の微細な連結孔内を通ることで、第1のブロック62の多孔質体から冷媒へ熱を伝達させる。ここで、先端部本体61の先端側では先端カバー13、外周側では湾曲管9等がそれぞれ被装されていることで、供給される冷媒は先端部本体61から外部に漏れることなく、先端部本体61の先端側に流れることができる。そして、隔壁64で仕切られた第2のブロック63側に設けられた冷媒回収口29で強制的に冷媒を吸引することで、熱を奪った冷媒を先端部本体61から回収することができる。そのため、断熱材からなる隔壁64で仕切られた第2のブロック63側で熱を奪った冷媒を回収することで、発熱部品である発光素子33及び撮像素子のユニット20から熱を奪った冷媒から再度、発光素子33及び撮像素子のユニット20等に伝わることを防止することができる。
【0038】
(効果)
そこで、本実施の形態では第1実施形態の効果に加え、発熱部品である発光素子33及び撮像素子のユニット20で熱を奪った冷媒から再度、発光素子33及び撮像素子のユニット20等に熱が伝わることを防止することができる。そのため、熱によって、撮像素子のユニット20にノイズが発生することを防止することができる。
【0039】
[第2の実施の形態の変形例]
(構成)
図13は、第2の実施の形態(図11および図12参照)の変形例を示す。本変形例は、先端部本体61の第1のブロック62に撮像素子のユニット20の収容穴61cのみを設けている。また、第2のブロック63には、2つの発光素子ユニット19の収容穴61b1,61b2と、処置具挿通チャンネルの管路21と、送気・送水管路22とが設けられている。
【0040】
(作用・効果)
そこで、上記構成では、特に、先端部本体61の冷媒通路の上流側となる先端部本体61の第1のブロック62に撮像素子のユニット20の収容穴61cのみを設けているので、撮像素子のユニット20を一層、効果的に冷却することができ、熱によって、撮像素子のユニット20にノイズが発生することを防止することができる。
【0041】
なお、本発明は上記実施の形態に限定されるものではない。例えば、先端部本体14の
冷媒回収部32の冷媒回収チューブ31と、冷媒供給部3側の冷媒チューブとを連結し、その連結部に循環ポンプと冷却器などを連結することにより、冷媒の循環回路を形成してもよい。さらに、その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施できることは勿論である。
【0042】
次に、本出願の他の特徴的な技術事項を下記の通り付記する。
記
(付記項1) 発熱を有する電子部品と、前記電子部品が取り付けられ微細な連結孔を内部に有する先端部本体と、前記先端部本体に取り付けられ冷媒を供給する冷媒供給口と、前記先端部本体に取り付けられ冷媒を回収する冷媒回収口と、からなり、前記先端部本体の微細な連結孔が冷媒流路の一部となることを特徴とする内視鏡先端部。
【0043】
(付記項2) 前記微細な連結孔が多孔質体で形成され、前記多孔質体の外周側面を封止する封止部材を有することを特徴とする付記項1の内視鏡先端部。
(付記項3) 前記冷媒供給口に冷媒を供給する冷媒供給部と、前記冷媒回収口から強制的に冷媒を吸引する冷媒回収部を設けたことを特徴とする付記項1から付記項2のいずれかに記載の内視鏡先端部。
【0044】
(付記項4) 前記先端部本体の前記電子部品が設けられた側に前記冷媒供給口又は前記冷媒回収口が設けられた、この前記冷媒供給口又は前記冷媒回収口が設けられた側と前記先端部本体の軸方向に前記長手方向の断熱材からなる隔壁で仕切られた側に冷媒回収口又は冷媒供給口が設けられていることを特徴とする付記項1の内視鏡先端部。
【産業上の利用可能性】
【0045】
本発明は、照明光源としての発光素子や固体撮像素子等の電子部品が挿入部の先端に内蔵された内視鏡の先端部を使用する技術分野や、これを製造する技術分野に有効である。
【符号の説明】
【0046】
1…内視鏡、4…挿入部、14…先端部本体、28…冷媒供給口、29…冷媒回収口、33…発光素子(発熱部品)。
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明光源としての発光素子や固体撮像素子等の電子部品が挿入部の先端に内蔵された内視鏡の先端部に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、照明光の発光源として発光ダイオード(LED)などの発光素子を挿入部の先端部に内蔵した内視鏡が例えば、特許文献1に示されている。内視鏡の挿入部は、体腔内に挿入される細長い可撓管と、この先端に連結される湾曲部と、この湾曲部の先端に取り付けられる先端部とから構成されている。また、先端部は、硬質部材からなる先端部本体と、先端部本体の先端側を覆う先端カバーとで構成されている。先端部の先端面には、照明窓及び観察窓が設けられているとともに、送気送水管路や、処置具挿通チャンネルの先端開口部が設けられている。そして、照明窓には発光部としての発光ダイオードユニット(以下、発光素子ユニットという)が光学的に接続され、観察窓には観察画像を電気信号化する固体撮像素子を備えた撮像ユニットが設けられている。
【0003】
また、挿入部の内部には、送気送水管路や、処置具挿通チャンネルが挿通されている。送気送水管路や、処置具挿通チャンネルの基端部は、挿入部の基端部に連結された操作部側に延設されている。この操作部には、湾曲操作ノブや、送気送水切り替えボタンや、吸引切り替えボタンや、処置具挿入部などが設けられているとともに、ユニバーサルコードの一端が連結されている。ユニバーサルコードの他端のコネクタは、電源装置に接続されている。電源装置には、ビデオプロセッサを介してTVモニタが接続されている。
【0004】
そして、照明窓から出射される照明光で体腔内を照明しながら観察窓から入射される観察画像を撮像ユニットの固体撮像素子によって電気信号化し、TVモニタに表示される観察画像を観察するようになっている。また、必要に応じて送気送水管路を介し送気送水が可能であり、また処置具挿通チャンネルを介して処置具を挿入し、処置できるようになっている。
【0005】
しかし、発光素子である発光ダイオードは発光した際に発熱するにも拘らず、照明の効率的なレイアウト上、発光素子ユニットを撮像ユニットと近接して配置せざるを得ない。撮像ユニットを構成する固体撮像素子は、一定温度以上に加熱されるとノイズが増えて画像が荒れるという問題がある。したがって、固体撮像素子が一定温度以上に加熱されることを防止するために、発光素子ユニットで発生する熱を冷却する必要がある。
【0006】
そこで、上記特許文献1には、先端部本体内に冷却用の流路(冷却ジャケット)が設けられている。そして、冷却用の流路内を流れる流体により、先端部本体内を冷却することで、発光素子ユニットの発光ダイオードなどの電子部品からの熱影響を撮像ユニットが受け難くする構成となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2007−7322号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1では、先端部の電子部品から発生する熱を冷却するために、先端部本体内に冷却用の流路、挿入部に流体供給用チューブを付加する必要があるため、先端部の外径が太くなるといった問題がある。また、先端部本体内に冷却用の流路の冷却ジャケットを設けた場合には、冷却流路に接していない先端部本体の部分(冷却流路から離れた位置の部分)が冷却しにくく、先端部本体全体を均一に冷却できずに冷却効率が悪いといった問題がある。
【0009】
本発明は上記事情に着目してなされたもので、その目的は、先端部で発生した熱を冷却するために、流体との接触面積を上げることで冷却効率を向上させ、先端部本体を流路の一部とすることで先端部が太径化することを防止することができる内視鏡の先端部を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一局面の態様は、内視鏡の挿入部の先端に配置された先端部本体が微細な連結孔を有する多孔質体で形成されるとともに、前記先端部本体に冷媒を供給する冷媒供給口と、前記冷媒を回収する冷媒回収口とが前記先端部本体に取り付けられ、前記冷媒供給口から前記先端部本体に供給され、かつ前記先端部本体内を通り、前記先端部本体から前記冷媒回収口から回収される冷媒の流れによって前記先端部本体に取付けられた発熱部品を冷却することを特徴とする内視鏡の先端部である。
そして、上記構成では、先端部本体に多孔質体を設けることで、発熱部品の熱が伝わった先端部本体と冷却用の冷媒との接触面積が増加するため、冷却効率を向上させることができる。さらに、先端部本体が微細な連結孔を持つ構成とすることで、先端部本体を冷却用の冷媒が流れる流路の一部とすることができ、先端部の太径化を抑制するようにしたものである。
【0011】
好ましくは、前記発熱部品は、少なくとも発光ダイオードまたは撮像素子のいずれか一方の電子部品を含む。
好ましくは、前記多孔質体の外周面側を封止する封止部材を有する。
好ましくは、前記冷媒供給口に冷媒を供給する冷媒供給部と、前記冷媒回収口から前記冷媒を吸引する冷媒回収部とを設けた。
好ましくは、前記先端部本体は、第1のブロックと、前記第1のブロック以外の前記先端部本体の残りの部分によって形成される第2のブロックとに分割され、前記第1のブロックと前記第2のブロックとの間を仕切る断熱材からなる隔壁が設けられるとともに、前記冷媒供給口または前記冷媒回収口のいずれか一方は、前記第1のブロックに、他方は前記第2のブロックに設けられ、前記第1のブロックと前記第2のブロックとの間に前記冷媒供給口から前記冷媒回収口側に向けて流れる冷媒通路が形成される。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、先端部で発生した熱を冷却するために、流体との接触面積を上げることで冷却効率を向上させ、先端部本体を流路の一部とすることで先端部が太径化することを防止することができる内視鏡の先端部を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】(A)は本発明の第1の実施の形態の内視鏡のシステム全体の概略構成を示す側面図、(B)は内視鏡の先端カバーの正面図。
【図2】第1の実施の形態の内視鏡の冷媒循環経路を示す概略構成図。
【図3】第1の実施の形態の内視鏡の先端部構造を示す要部の縦断面図。
【図4】第1の実施の形態の内視鏡の先端部本体を示す斜視図。
【図5】第1の実施の形態の内視鏡の先端部での熱移動の状態を示す要部の縦断面図。
【図6】第1の実施の形態の内視鏡の先端部での冷媒の流れの状態を示す要部の縦断面図。
【図7】第1の実施の形態の内視鏡の先端部での熱と冷媒の移動の状態を示す要部の縦断面図。
【図8】第1の実施の形態の第1の変形例を示すもので、(A)は内視鏡の先端部本体の正面図、(B)は(A)のVIIIB−VIIIB線断面図、(C)は(A)のVIIIC−VIIIC線断面図。
【図9】第1の実施の形態の第1の変形例の内視鏡の先端部での熱と冷媒の移動の状態を示す要部の縦断面図。
【図10】第1の実施の形態の第2の変形例を示す要部の斜視図。
【図11】本発明の第2の実施の形態の内視鏡の先端部本体の先端面を示す正面図。
【図12】第2の実施の形態の内視鏡の先端部での熱と冷媒の移動の状態を示す要部の縦断面図。
【図13】第2の実施の形態の内視鏡の先端部本体の先端面の変形例を示す正面図。
【発明を実施するための形態】
【0014】
[第1の実施の形態]
(構成)
図1(A),(B)乃至図7は、本発明の第1の実施の形態を示す。図1(A)は、第1の実施の形態の内視鏡1のシステム全体の概略構成を示す側面図である。内視鏡1は、医療器具として使用される医療用の内視鏡の他、工業用内視鏡であってもよい。内視鏡1のシステムには、内視鏡1の周辺機器であるプロセッサ2が設けられている。このプロセッサ2には、電源装置や、ビデオプロセッサなどが組み込まれているとともに、後述する冷媒供給ポンプが内蔵された冷媒供給部3が設けられている。
【0015】
内視鏡1は、体内に挿入される細長い挿入部4と、この挿入部4の基端部側に連結された操作部5とを有する。挿入部4には、細長い可撓管部6と、この可撓管部6の先端に基端部が連結された湾曲部7と、この湾曲部7の先端に連結された先端部8とが設けられている。図3に示すように湾曲部7は、複数の節輪(湾曲駒)が並設された湾曲管9の外周面上に金属の帯状螺旋筒体からなるフレックス10と、このフレックス10に被装された網状体であるブレード11と、このブレード11に被装された樹脂、ゴム等の外皮層12とから構成されている。また、先端部8には、樹脂からなる先端カバー13が覆うように設けられている。
【0016】
本実施形態の先端部8は、多孔質体から形成される先端部本体14を有する。本実施形態では、微細な連結孔を持ち、方向性なく冷媒の流路を形成した構造を持つ材料を多孔質体と定義する。例えば、金属における鋳鉄、焼結金属、あるいはセラミック、樹脂で代表される材料によって多孔質体が形成される。なお、本実施の形態では、冷媒としては、例えば空気を用いる。
【0017】
前述の先端カバー13には、図1(B)に示すように2つの照明窓15と、1つの観察窓16と、処置具挿通チャンネルの先端開口部17と、送気送水ノズル18が設けられている。また、照明窓15および観察窓16は先端カバー13に装着されたレンズを有している。ただし、本発明は照明窓15にレンズを有しない内視鏡であってもよい。
【0018】
図4に示すように前述の先端部本体14の先端面14aには、先端カバー13の2つの照明窓15と対向する位置に照明用発光部(照明部)の発光素子ユニット19の収容穴14b1,14b2が設けられている。同様に、先端部本体14の先端面14aには、先端カバー13の観察窓16と対向する位置に観察光学系のCCDなどの撮像素子のユニット20の収容穴14cが配設されているとともに、先端カバー13の処置具挿通チャンネルの先端開口部17と連通する処置具挿通チャンネルの管路21と、送気送水ノズル18と連通する送気・送水管路22とが設けられている。なお、先端部本体14の発光素子ユニット19の収容穴14b1,14b2、撮像素子のユニット20の収容穴14c、処置具挿通チャンネルの管路21と、送気・送水管路22の内周面は、シール用の絶縁コーティングなどが設けられていることが望ましい。
【0019】
先端部本体14の後端面からは、発光素子ユニット19のケーブルや、撮像素子の信号線などのケーブルや、処置具挿通チャンネルのチャンネルチューブや、送気・送水管路22の送気・送水チューブなどが後方に向けて延出され、湾曲部7内および可撓管部6内を通り、可撓管部6の基端部側に延設されている。
【0020】
また、可撓管部6の基端部に連結されている操作部5には、術者が把持する把持部23が配設されている。この把持部23には、ユニバーサルコード24の基端部と、冷媒回収用の口金部(冷媒排出部)25とが連結されている。ユニバーサルコード24の他端部には、プロセッサ2の電源装置や、ビデオプロセッサなどに接続されるコネクタ部26が連結されている。プロセッサ2のビデオプロセッサには、モニタ2Aが接続されている。そして、撮像素子のユニット20で撮像された体腔内の画像がモニタ2Aに表示されるようになっている。
【0021】
さらに、操作部5には、湾曲部を湾曲操作するための操作ノブ27(上下湾曲操作ノブおよび左右湾曲操作ノブ)と、図示しない吸引ボタンと、送気・送水ボタンと、内視鏡撮影用の各種スイッチと、処置具挿入部とがそれぞれ設けられている。
また、図3に示すように先端部本体14の後端面には、冷媒供給口28と冷媒回収口29とが設けられている。図2に示すように冷媒供給口28には、冷媒供給チューブ30の一端が連結されている。この冷媒供給チューブ30の他端は、湾曲部7内および可撓管部6内を通り、さらに操作部5およびユニバーサルコード24の内部を経由してコネクタ部26の冷媒口金の内端部に連結されている。このコネクタ部26の冷媒口金の外端部には、プロセッサ2の冷媒供給部3の冷媒供給ポンプ側の冷媒チューブが連結されている。
【0022】
また、冷媒回収口29には、冷媒回収チューブ31の一端が連結されている。この冷媒回収チューブ31の他端は、湾曲部7内および可撓管部6内を通り、操作部5の冷媒回収用の口金部25に連結されている。この冷媒回収用の口金部25には、冷媒回収部32が連結されている。この冷媒回収部32には、冷媒を強制的に吸引回収する吸引手段が内蔵されている。
【0023】
本実施の形態では、先端部本体14の先端側には発光素子ユニット19の発光素子(発熱部品)33が実装されている。先端部本体14の前方は先端カバー13で覆われており、先端部本体14の外周には、湾曲管9が被装される。そして、内視鏡1の動作時には、プロセッサ2の冷媒供給部3から冷却用の冷媒が冷媒供給チューブ30を経由して供給され、冷媒供給口28から先端部本体14の内部に流入される。このとき、冷媒回収部32の吸引手段により、冷媒回収チューブ31に吸引力が作用する。そのため、冷媒供給口28から先端部本体14の内部に流入された冷媒は、先端部本体14内の多孔質体の微細な連結孔内を通り、冷媒回収口29側に流れ、冷媒回収チューブ31を介して冷媒回収部32側に回収される。これにより、発光素子ユニット19の発光素子33の熱が先端部本体14に伝熱された際に、先端部本体14内の冷媒の流れによって先端部本体14内の熱が奪われる。そして、先端部本体14内の熱を奪った冷媒を操作部5の冷媒回収用の口金部25から冷媒回収部32に強制的に吸引回収することで、先端部本体14内の発光素子33で発生した熱を奪える構成となっている。これにより、先端部本体14に取付けられた発光素子33のような発熱部品を冷却する冷却ユニット34が設けられている。
【0024】
(作用)
次に、上記構成の作用について説明する。本実施の形態の内視鏡1の使用時には、発光素子ユニット19の発光素子33から出射される照明光が照明窓15から内視鏡1の視野方向に照射される。このとき、観察窓16から入射された観察像は、撮像素子のユニット20のCCDなどの撮像素子に撮像され、電気信号に変換されたのち、撮像素子の信号線などのケーブルを介してプロセッサ2側に電送され、モニタ2Aに送られて撮像素子のユニット20で撮像された体腔内の画像がモニタ2Aに表示される。
【0025】
この発光素子ユニット19の動作時には、発光素子33が発熱する。この発光素子33の熱が多孔質体からなる先端部本体14へ熱伝導により伝わる。図5中の矢印は発光素子33の熱が多孔質体からなる先端部本体14へ熱伝導される状態を示す。このとき、先端部本体14の温度を上昇させる。
【0026】
また、本実施の形態では、内視鏡1の動作時には、先端部本体14に取付けられた発光素子33のような発熱部品を冷却する冷却ユニット34が動作する。この冷却ユニット34の動作時には、プロセッサ2の冷媒供給部3から冷却用の冷媒が冷媒供給チューブ30を経由して供給され、冷媒供給口28から多孔質体からなる先端部本体14の内部に流入される。このとき、冷媒回収部32の吸引手段により、冷媒回収チューブ31に吸引力が作用する。そのため、冷媒供給口28から先端部本体14の内部に流入された冷媒は、主に先端部本体14内の多孔質体の微細な連結孔内を通り、冷媒回収口29側に流れ、冷媒回収チューブ31を介して冷媒回収部32側に回収される。図6中の矢印は、内視鏡の先端部8での冷媒の流れの状態を示す。
【0027】
また、先端部本体14の外周には、例えば湾曲管9が被装されることで、先端部本体14の外周の大部分が覆われている。これにより、冷媒供給口28から多孔質体からなる先端部本体14の内部に供給された冷媒は、先端部本体14の先端側に実装された発光素子33の近傍まで導くことができる。そのため、発光素子ユニット19の発光素子33の熱が先端部本体14に伝熱された際に、先端部本体14内の冷媒の流れによって先端部本体14内の熱が奪われる。図7は、内視鏡1の先端部本体14での発光素子33からの熱と冷媒の移動の状態を示す。なお、図7中で、実線矢印が発光素子33からの熱の伝熱状態を示し、一点鎖線矢印が冷媒の移動の状態を示す。そして、先端部本体14内の熱を奪った冷媒を操作部5の冷媒回収用の口金部25から冷媒回収部32に強制的に吸引回収することで、先端部本体14内の発光素子33で発生した熱を奪える構成となっている。このとき、先端部本体14の孔内(微細な連結孔の内部)を流れる冷媒は、発光素子33から多孔質体に伝わった熱を熱伝達により奪うことができる。さらに、熱を奪った冷媒は、先端部本体14の先端側に配置された先端カバー13により、体腔内へ排出されることなく、先端部本体14内に留まる。そして、熱を奪った冷媒は、先端部本体14の後方の冷媒回収口29から強制的に吸引されることで、冷媒を回収し、操作部5に設けられた冷媒排出口より外気に排出される。
【0028】
(効果)
そこで、上記構成のものにあっては次の効果を奏する。すなわち、本実施の形態の内視鏡1では、先端部本体14に多孔質体を設け、先端部本体14に取付けられた発光素子33のような発熱部品を冷却する冷却ユニット34を構成することで、発光素子33などの発熱部品の熱が伝わった先端部本体14と冷却用の冷媒との接触面積が増加するため、冷却効率を向上させることができる。さらに、先端部本体14が微細な連結孔を持つ構成とすることで、先端部本体14を冷却用の冷媒が流れる流路の一部とすることができ、先端部8の太径化を抑制することができる。そのため、先端部本体14内に冷却ジャケットを付加すること無く、先端部本体14と先端部本体14の多孔質体内の微細な連結孔を流れる冷媒との接触面積を増加させることができるため、先端部8で発生した熱を効率良く冷却することができる。
【0029】
また、本実施の形態の冷却ユニット34の構造は、必ずしも発熱源が発光素子ユニット19の発光素子33に限定されるものではなく、撮像素子のユニット20の撮像素子の場合であってもよい。
[第1の実施の形態の第1の変形例]
(構成)
図8(A)〜(C)および図9は、第1の実施の形態の内視鏡1の先端部本体14の変形例を示す。本変形例では、多孔質体である先端部本体14の外周面全体と、先端面14aおよび後端面14dの外面と、先端部本体14の各穴部(発光素子ユニット19の収容穴14b1,14b2と、撮像素子のユニット20の収容穴14cと、処置具挿通チャンネルの管路21と、送気・送水管路22)の内周面全体にシール用の絶縁コーティング41を設けたものである。
【0030】
(作用・効果)
そこで、上記構成では、先端部本体14の外部に露出する部分全体を絶縁コーティング41でカバーしたので、図9に示すように先端部本体14の外周を湾曲管9等で被装しなくとも冷媒を発熱源である発光素子ユニット19の発光素子33の近傍まで流すことが可能となる。
【0031】
さらに、発光素子33と撮像素子などの電気部品の外周で流体が入らないように先端部本体14を絶縁性のある絶縁コーティング41などの封止剤で封止することにより、冷媒として、例えば液体などの流体を使用した場合に、冷媒流体が先端部本体14の外部に流出することを防止することができる。そのため、先端部本体14の内部に流す冷媒として、空気だけでなく、例えば水等の流体を使用することができ、冷却効率を一層、高めることができる。
【0032】
[第1の実施の形態の第2の変形例]
(構成)
図10は、第1の実施の形態の第2の変形例を示す。本変形例は、チューブ本体51内に2つのルーメン52,53を有するマルチルーメンチューブ54を設け、このマルチルーメンチューブ54の一方のルーメン52を先端部本体14の冷媒供給口28に連結し、他方のルーメン53を先端部本体14の冷媒回収口29に連結したものである。
【0033】
(作用・効果)
そこで、上記構成では、湾曲部7内および可撓管部6内に配設されている冷媒供給チューブ30と冷媒回収チューブ31とを1つのマルチルーメンチューブ54で構成できるので、内視鏡1の細径化を図るうえで有利となる。
[第2の実施の形態]
(構成)
図11および図12は、本発明の第2の実施の形態を示す。本実施の形態は、第1の実施の形態(図1乃至図7参照)の内視鏡1の先端部本体14の構成を次の通り変更したものである。
【0034】
すなわち、本実施の形態の先端部本体61は、発熱部品である発光素子ユニット19の発光素子33が設けられた側の第1のブロック62と、前記第1のブロック62以外の前記先端部本体61の残りの部分によって形成される第2のブロック63とに分割されている。前記第1のブロック62と前記第2のブロック63との間には、水密及び断熱性を有する仕切り用の断熱材からなる隔壁64が設けられている。そして、図11に示すように第1のブロック62には、2つの発光素子ユニット19の収容穴61b1,61b2と、撮像素子のユニット20の収容穴61cと、送気・送水管路22とが設けられている。さらに、第2のブロック63には、処置具挿通チャンネルの管路21が設けられている。
【0035】
図12に示すように第1のブロック62の後端部には、冷媒供給口28が設けられている。第2のブロック63の後端部には、冷媒回収口29が設けられている。そして。図12中に点線矢印で示すように前記第1のブロック62と前記第2のブロック63との間に前記冷媒供給口28から前記冷媒回収口29側に向けて流れる前記冷却ユニット34の冷媒通路が形成されている。
【0036】
そして、本実施の形態の先端部本体61は、発光素子33及び撮像素子のユニット20を含んだ第1のブロック62と、処置具挿通チャンネルの管路21を含んだ第2のブロック63の2部品から構成し、どちらかの部品あるいは両部品の組付け面に隔壁64となる封止面を形成した後、2部品を組み付けることで先端部本体61の冷媒通路を形成することができる。
【0037】
(作用)
次に、上記構成の作用について説明する。本実施の形態の先端部本体61に実装された発光素子33及び撮像素子のユニット20で発生した熱は、断熱材からなる隔壁64で仕切られた第1のブロック62側の多孔質体に伝わる。第1のブロック62の多孔質体に伝わった熱は、第1のブロック62側に接続された冷媒供給口30より供給された冷媒が第1のブロック62の多孔質体の微細な連結孔内を通ることで、第1のブロック62の多孔質体から冷媒へ熱を伝達させる。ここで、先端部本体61の先端側では先端カバー13、外周側では湾曲管9等がそれぞれ被装されていることで、供給される冷媒は先端部本体61から外部に漏れることなく、先端部本体61の先端側に流れることができる。そして、隔壁64で仕切られた第2のブロック63側に設けられた冷媒回収口29で強制的に冷媒を吸引することで、熱を奪った冷媒を先端部本体61から回収することができる。そのため、断熱材からなる隔壁64で仕切られた第2のブロック63側で熱を奪った冷媒を回収することで、発熱部品である発光素子33及び撮像素子のユニット20から熱を奪った冷媒から再度、発光素子33及び撮像素子のユニット20等に伝わることを防止することができる。
【0038】
(効果)
そこで、本実施の形態では第1実施形態の効果に加え、発熱部品である発光素子33及び撮像素子のユニット20で熱を奪った冷媒から再度、発光素子33及び撮像素子のユニット20等に熱が伝わることを防止することができる。そのため、熱によって、撮像素子のユニット20にノイズが発生することを防止することができる。
【0039】
[第2の実施の形態の変形例]
(構成)
図13は、第2の実施の形態(図11および図12参照)の変形例を示す。本変形例は、先端部本体61の第1のブロック62に撮像素子のユニット20の収容穴61cのみを設けている。また、第2のブロック63には、2つの発光素子ユニット19の収容穴61b1,61b2と、処置具挿通チャンネルの管路21と、送気・送水管路22とが設けられている。
【0040】
(作用・効果)
そこで、上記構成では、特に、先端部本体61の冷媒通路の上流側となる先端部本体61の第1のブロック62に撮像素子のユニット20の収容穴61cのみを設けているので、撮像素子のユニット20を一層、効果的に冷却することができ、熱によって、撮像素子のユニット20にノイズが発生することを防止することができる。
【0041】
なお、本発明は上記実施の形態に限定されるものではない。例えば、先端部本体14の
冷媒回収部32の冷媒回収チューブ31と、冷媒供給部3側の冷媒チューブとを連結し、その連結部に循環ポンプと冷却器などを連結することにより、冷媒の循環回路を形成してもよい。さらに、その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施できることは勿論である。
【0042】
次に、本出願の他の特徴的な技術事項を下記の通り付記する。
記
(付記項1) 発熱を有する電子部品と、前記電子部品が取り付けられ微細な連結孔を内部に有する先端部本体と、前記先端部本体に取り付けられ冷媒を供給する冷媒供給口と、前記先端部本体に取り付けられ冷媒を回収する冷媒回収口と、からなり、前記先端部本体の微細な連結孔が冷媒流路の一部となることを特徴とする内視鏡先端部。
【0043】
(付記項2) 前記微細な連結孔が多孔質体で形成され、前記多孔質体の外周側面を封止する封止部材を有することを特徴とする付記項1の内視鏡先端部。
(付記項3) 前記冷媒供給口に冷媒を供給する冷媒供給部と、前記冷媒回収口から強制的に冷媒を吸引する冷媒回収部を設けたことを特徴とする付記項1から付記項2のいずれかに記載の内視鏡先端部。
【0044】
(付記項4) 前記先端部本体の前記電子部品が設けられた側に前記冷媒供給口又は前記冷媒回収口が設けられた、この前記冷媒供給口又は前記冷媒回収口が設けられた側と前記先端部本体の軸方向に前記長手方向の断熱材からなる隔壁で仕切られた側に冷媒回収口又は冷媒供給口が設けられていることを特徴とする付記項1の内視鏡先端部。
【産業上の利用可能性】
【0045】
本発明は、照明光源としての発光素子や固体撮像素子等の電子部品が挿入部の先端に内蔵された内視鏡の先端部を使用する技術分野や、これを製造する技術分野に有効である。
【符号の説明】
【0046】
1…内視鏡、4…挿入部、14…先端部本体、28…冷媒供給口、29…冷媒回収口、33…発光素子(発熱部品)。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内視鏡の挿入部の先端に配置された先端部本体が微細な連結孔を有する多孔質体で形成されるとともに、
前記先端部本体に冷媒を供給する冷媒供給口と、前記冷媒を回収する冷媒回収口とが前記先端部本体に取り付けられ、前記冷媒供給口から前記先端部本体に供給され、かつ前記先端部本体内を通り、前記先端部本体から前記冷媒回収口から回収される冷媒の流れによって前記先端部本体に取付けられた発熱部品を冷却することを特徴とする内視鏡の先端部。
【請求項2】
前記発熱部品は、少なくとも発光ダイオードまたは撮像素子のいずれか一方の電子部品を含むことを特徴とする請求項1に記載の内視鏡の先端部。
【請求項3】
前記多孔質体の外周面側を封止する封止部材を有することを特徴とする請求項1または2に記載の内視鏡の先端部。
【請求項4】
前記冷媒供給口に冷媒を供給する冷媒供給部と、前記冷媒回収口から前記冷媒を吸引する冷媒回収部とを連結することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の内視鏡の先端部。
【請求項5】
前記先端部本体は、第1のブロックと、前記第1のブロック以外の前記先端部本体の残りの部分によって形成される第2のブロックとに分割され、
前記第1のブロックと前記第2のブロックとの間を仕切る断熱材からなる隔壁が設けられるとともに、
前記冷媒供給口または前記冷媒回収口のいずれか一方は、前記第1のブロックに、他方は前記第2のブロックに設けられ、
前記第1のブロックと前記第2のブロックとの間に前記冷媒供給口から前記冷媒回収口側に向けて流れる冷媒通路が形成されることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の内視鏡の先端部。
【請求項1】
内視鏡の挿入部の先端に配置された先端部本体が微細な連結孔を有する多孔質体で形成されるとともに、
前記先端部本体に冷媒を供給する冷媒供給口と、前記冷媒を回収する冷媒回収口とが前記先端部本体に取り付けられ、前記冷媒供給口から前記先端部本体に供給され、かつ前記先端部本体内を通り、前記先端部本体から前記冷媒回収口から回収される冷媒の流れによって前記先端部本体に取付けられた発熱部品を冷却することを特徴とする内視鏡の先端部。
【請求項2】
前記発熱部品は、少なくとも発光ダイオードまたは撮像素子のいずれか一方の電子部品を含むことを特徴とする請求項1に記載の内視鏡の先端部。
【請求項3】
前記多孔質体の外周面側を封止する封止部材を有することを特徴とする請求項1または2に記載の内視鏡の先端部。
【請求項4】
前記冷媒供給口に冷媒を供給する冷媒供給部と、前記冷媒回収口から前記冷媒を吸引する冷媒回収部とを連結することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の内視鏡の先端部。
【請求項5】
前記先端部本体は、第1のブロックと、前記第1のブロック以外の前記先端部本体の残りの部分によって形成される第2のブロックとに分割され、
前記第1のブロックと前記第2のブロックとの間を仕切る断熱材からなる隔壁が設けられるとともに、
前記冷媒供給口または前記冷媒回収口のいずれか一方は、前記第1のブロックに、他方は前記第2のブロックに設けられ、
前記第1のブロックと前記第2のブロックとの間に前記冷媒供給口から前記冷媒回収口側に向けて流れる冷媒通路が形成されることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の内視鏡の先端部。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
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【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2012−75614(P2012−75614A)
【公開日】平成24年4月19日(2012.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−222839(P2010−222839)
【出願日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【出願人】(000000376)オリンパス株式会社 (11,466)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年4月19日(2012.4.19)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【出願人】(000000376)オリンパス株式会社 (11,466)
【Fターム(参考)】
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