説明

内視鏡セット

【課題】分枝した内室の検査に要する時間を可及的僅かにする内視鏡、特に気管支鏡検査のための内視鏡を提供する。
【解決手段】内視鏡セット1であって、内視鏡2、第1の光源5及び第1のライトガイド6を備え、該第1のライトガイドが、前記第1の光源に接続され、前記内視鏡の遠位の端部3で第1の光出射部7に接続されており、該第1の光出射部が、前記内視鏡の視野を、第1の開き角9を備える第1のライトコーン8の形態の前記第1の光源の光で照明するために設けられている一方、前記内視鏡の前記遠位の端部に第2の光出射部10が設けられており、該第2の光出射部が、前記内視鏡の視野を、第2の開き角12を備える第2のライトコーン11の形態の光で照明するために設けられており、前記第2の開き角が前記第1の開き角より小さく、かつ前記第2のライトコーンを付加的に作動可能な操作装置13が設けられているようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、内視鏡セットであって、内視鏡、例えば気管支鏡検査(Bronchoskopie)のための内視鏡と、少なくとも1つの第1の光源と、少なくとも1つの第1のライトガイドとを備え、該第1のライトガイドが、前記第1の光源に接続され、前記内視鏡の遠位の端部で第1の光出射部に接続されており、該第1の光出射部が、前記内視鏡の視野を、第1の開き角を備える第1のライトコーンの形態の前記第1の光源の光で照明するために設けられている形式のものに関する。
【背景技術】
【0002】
気管支鏡検査及びその他の医学的な特別な用途並びに非医学的な特別な用途のための内視鏡セットには、その遠位の端部に広角レンズが設けられる。視野を照明するために、内視鏡セットには、広角ファイバ(Weitwinkelfaser)が設けられる。広角ファイバは、つまり、その光出射部において、可及的広範に拡がるライトコーンを形成する。可及的均等に照明される視野を提供すべきワイドな拡がりにより、ライトコーンの到達距離は制限されたものとならざるを得ない。それゆえ、内視鏡セットは、遠位の端部からの所定の距離又は深度で、対物レンズに照明をもはや提供することができなくなる。しかし、気管支鏡検査における診断又は生検の際に、より効率的に、かつより確実に作業することができるようにするために、時折、気管支のより深部の分枝に視線を向けることが一般的である。このために、遠位の端部はこの分枝内に導入されなければならない。この行為は、検査時のかなりの時間的な遅れの原因となる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の課題は、分枝した内室の検査に要する時間を可及的僅かにする内視鏡、特に気管支鏡検査のための内視鏡を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記課題を解決するために本発明の構成では、冒頭で述べた形式の内視鏡セットにおいて、前記内視鏡の前記遠位の端部に第2の光出射部が設けられており、該第2の光出射部が、前記内視鏡の視野を、第2の開き角を備える第2のライトコーンの形態の光で照明するために設けられており、前記第2の開き角が前記第1の開き角より小さく、かつ前記第2のライトコーンを付加的に作動可能な操作装置が設けられているようにした。本発明において、第2のライトコーンの「付加的な作動(Zuschalten)」とは、放射される光の強度が第2のライトコーン内において、切換の前後を比較すると、切換後の方が切換前よりも高くなる、内視鏡セットの運転モードの切換と解される。
【0005】
好ましくは、前記第2のライトコーンが、少なくとも前記遠位の端部の近傍領域外で前記第1のライトコーン内に配置されており、特に前記第2のライトコーンが、前記第1のライトコーンの中央にある、かつ/又は前記第1のライトコーン及び前記第2のライトコーンが、同心的に方向付けられている。
【0006】
好ましくは、前記内視鏡がフレキシブルに形成されている。
【0007】
好ましくは、前記第2の光出射部が、第2のライトガイドに接続されており、該第2のライトガイドが、前記第1のライトガイドとは別体に形成されている、かつ/又は前記第2の光出射部が、第2の光源、有利には付加的に作動可能な第2の光源に接続されている。
【0008】
好ましくは、前記第1の光源及び/又は前記第2の光源が、前記内視鏡内、特に前記内視鏡の把持部内に組み込まれて配置されている。
【0009】
好ましくは、前記第1のライトガイド及び/又は前記第2のライトガイドが、前記内視鏡のシャフト又はチューブ内に組み込まれて配置されている。
【0010】
好ましくは、前記第1の光出射部及び/又は前記第2の光出射部が、ファイバ光学系として形成されている。
【0011】
好ましくは、前記第1の開き角が、少なくとも100°、有利には少なくとも120°である、かつ/又は前記第2の開き角が、最大で40°、有利には最大で25°である。
【0012】
好ましくは、前記第2の光出射部が、0.5以下、特に0.3又は0.25又は0.1以下のアパーチュアーを有する。
【0013】
好ましくは、前記第1の光源及び前記第2の光源が、互いに異なる分光分布を有する光を形成するために設けられている。
【0014】
好ましくは、前記操作装置が、前記第2の光出射部の付加的な作動時に前記第1のライトコーンの明るさを増減するために設けられている、かつ/又は前記操作装置が、電気的なスイッチを有しており、特に前記電気的なスイッチが、モーメンタリ動作型スイッチ又はオルタネイト動作型スイッチとして形成されている、かつ/又は切換電子装置に接続されている。
【0015】
好ましくは、前記第2の光出射部及び/又は前記第2のライトガイドが、前記内視鏡に解離可能に配置されている。
【発明の効果】
【0016】
この構成により、本発明は、手術者又は内視鏡の操作者が第2のライトコーンを遠方照射光(Fernlicht)として、高められた光の強度がその他の検査を眩惑し、かつ妨害することなく、より遠方の構造に視線を向けるために、必要に応じて付加的に作動可能であるという効果を奏する。これにより、診断又は観察のために、より遠方の構造に対物レンズを接近させることは、もはや不要であり、検査に要する時間は、短縮可能である。有利には、第1のライトコーンは、提供可能な視野を照明するように寸法設定されている。一般に、「ライトコーン(Lichtkegel)」とは、照明される立体角領域と解される。立体角領域は、例えば錐形又は円錐形若しくは角錐形に成形されている。ライトコーンは、それぞれ、複数の幾何学的なビーム形状の各要素のオーバラップによって形成されていてもよい。
【0017】
有利には、第1のライトコーン及び第2のライトコーンの光軸又は中心軸線は、互いに平行に配向されており、軸線の間隔は、光出射部と視野の対象物との間の間隔に比して小さい。
【0018】
例えば、第2のライトコーンは、第1のライトコーン内に配置されていてよい。この場合、光出射部の近傍領域における状況は無視されるべきである。この近傍領域は、光出射部から観察される対象物までの距離に関して小さい。その際、手術者が内視鏡の遠位の端部を、第2のライトコーンを付加的に作動させる前に既に、検査したい対象物に向けることができることは有利である。対象物は、第1のライトコーン内で場合によっては既におぼろげに認識可能である。その際、第2のライトコーンが第1のライトコーンの中央にあると有利である。これにより、手術者は、内視鏡を直感的に方向付け、興味のある構造に狙いを定めることができる。例えば、中央の方向付けのために、第1のライトコーンと第2のライトコーンとは、同心的に方向付けられているとよい。
【0019】
内視鏡がフレキシブルに形成されていると、多様な用途が達成される。
【0020】
一態様では、第2の光出射部が第2のライトガイドに接続されており、第2のライトガイドが第1のライトガイドとは別体に形成されていてよい。この場合、有利には、操作装置が遠位の端部に形成されている必要はなく、遠位の端部から離れて配置されていてよい。このことは、取扱を容易にし、遠位の端部の可及的小さな構造的な寸法を可能にする。
【0021】
光出射部は、1つの共通の光源から供給を受けてもよい。しかし、第2の光出射部は、第2の付加的に作動可能な光源に接続されているのが有利である。この場合、第2のライトコーンは、第2の光源が付加的に作動されることによって、簡単に付加的に作動可能である。
【0022】
内視鏡セットのコンパクトな構造形態は、第1の光源及び/又は第2の光源が内視鏡内に組み込まれて配置されていると達成される。例えば、光源は、内視鏡の把持部内に組み込まれて配置されていてよい。
【0023】
簡単な取扱性のためには、第1のライトガイド及び/又は第2のライトガイドが内視鏡のシャフト(Stiel)又はチューブ内に組み込まれて配置されているとよい。
【0024】
内視鏡セットのすべての構成要素が内視鏡内に組み込まれて配置されていると、特に有利である。
【0025】
ライトガイドは、有利には、石英ファイバ、プラスチックファイバ又は別の導光性のファイバとして形成されていてよい。
【0026】
第1の光出射部及び/又は第2の光出射部が、ファイバ光学系として形成されていると有利である。この構成の利点は、内視鏡の遠位の端部の小さな寸法が達成され得る点にある。
【0027】
広角レンズの視野の可及的均等な照明のために、第1の開き角が少なくとも100°、有利には少なくとも120°であると有利である。
【0028】
より遠方の構造、例えば気管支の分枝内の構造を照明するために、第2の開き角が最大で40°、有利には最大で25°であると有利である。しかし、これとは異なる開き角、特に上述の値よりも小さな開き角も使用可能である。その際、標準光源の光度が可及的小さな開き角に収束され、これにより、光ビームの到達距離の延長が生じることは、有利である。
【0029】
例えば、第2の光出射部は、0.5以下、特に0.3又は0.25又は0.1以下のアパーチュアーを有していてよい。
【0030】
本発明の一態様では、第1の光源及び第2の光源が、互いに異なる分光分布を有する光を発生させるために設けられている。例えば、第1の光源は、自然な分光分布か、又は標準検査のために適した分光分布を有する光を発生させ、第2の光源は、特定の組織損傷又は組織変化をより良好に認識可能な特定波長の光か、又は特別なスペクトル領域にある光を放射することができる。手術者が第2の光源のスペクトル領域に影響を及ぼすか、又は設定することができるようになっていてもよい。
【0031】
操作装置は、手動操作用に設けられていてよい。
【0032】
操作装置は、第2の光出射部の付加的な作動時に第1のライトコーンの明るさを増減するために設けられていてよい。例えば、このために、第1の光源の明るさを増減することができる。その際、有利には、画像の、個別の検査にとって関心のない縁部領域は、フェードアウトされて、手術者を妨げないようにすることもできる。それどころか、第1の光源をオフに切り換えるか、又は暗くすることができるようになっていてもよい。有利には、このために、第1の光源と第2の光源との間の機械的又は電気的なカップリングが設けられている。明るさ増減又はオフ切換は、例えば機械的に、可動の又は調節可能な絞りによって行われるか、又は電子的に、光源により発生される光度の制御により行われることができる。
【0033】
操作装置は、機械的なスイッチ、例えば可動の絞りを有していてよい。しかし、操作装置が電気的なスイッチを有していると特に有利である。この場合、機械的な摩耗に曝され、汚損による機能障害の危険に曝されている部品が、可及的少数、内視鏡セットにおいて使用されていることは、有利である。
【0034】
例えば、電気的なスイッチは、モーメンタリ動作型スイッチ(Tastschalter)又はオルタネイト動作型スイッチ(Rastschalter)として形成されていてよい。電気的なスイッチが切換電子装置に接続されていてもよい。この場合、切換電子装置は、第2のライトコーンが付加的に作動されていない運転状態と、第2のライトコーンが付加的に作動されている運転状態との間で切換を行うために設けられていてよい。
【0035】
本発明の一態様では、第2の光出射部及び/又は第2のライトガイドが内視鏡に解離可能に配置されていてよい。その際、これにより、第2のライトコーンを発生させるために設けられる構成部品が取外可能に配置されており、これらの構成部品の除去後、付加的な管路(Lumen)あるいは付加的な作業通路が形成されるようになっていると有利である。管路又は作業通路を介して付加的な器具、レーザファイバ、小型内視鏡又はカテーテルが、マザー・ベイビー技術(mother−baby−Technik)で提供可能である。
【0036】
本発明は、一般に、複雑な、例えば分枝した内室を検査するために装備され、予定されている内視鏡において有利に使用可能である。
【0037】
以下に、本発明について一実施の形態を参照しながら詳説するが、本発明は、この実施の形態に限定されるものではない。別の実施の形態は、特許請求の範囲に記載される個々の又は複数の特徴相互の組み合わせ又はこの実施の形態の個々の又は複数の特徴との組み合わせからなる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明に係る内視鏡セットを概略的に示す部分側面図である。
【図2】図1の線C−Cに沿った内視鏡セットの把持部の詳細を示す部分断面図である。
【図3】図1に係る内視鏡セットの操作装置の詳細を示す部分図である。
【図4】内視鏡セットのライトコーン相互の本発明に係る相対的な配置を示す部分図である。
【発明を実施するための形態】
【0039】
図1は、全体に符号1を付した、気管支鏡検査のための内視鏡セットを示す。図2及び図3は、ともに図1に示したそれぞれ異なる部位の詳細を示す。
【0040】
内視鏡セット1は内視鏡2を有する。遠位の端部3に配置される、詳しくは説明しない広角レンズ4の視野を照明するために、第1の光源5が設けられている(図2参照)。
【0041】
第1の光源5により発生される光は、第1のライトガイド6を介して第1の光出射部7に供給される。第1の光出射部7から、光は、第1のライトコーンとして広角に拡げられて第1の開き角9を備えて、広角レンズ4、ひいては内視鏡2の視野を照明するために出射する。
【0042】
本実施の形態では、120°の開き角9が示されているが、別の実施の形態では、より小さな開き角又はより大きな開き角が実現されていてもよい。
【0043】
内視鏡2の遠位の端部3には、さらに、第2の光出射部10が形成されている。この第2の光出射部10は、第2の開き角12を備える第2のライトコーン11の形態の光で内視鏡2の視野を照明するために設けられている。
【0044】
第2の開き角12は、第1のライトコーン8の第1の開き角9より小さい。これにより、第2の光出射部10から出射した光は、第1の光出射部7から出射した光よりも強く収束される。
【0045】
第1の光出射部7及び第2の光出射部10は、図示しないが、ファイバ光学系として、前述のライトコーン9,11が形成されるように構成されている。
【0046】
本実施の形態では、第2の開き角12は25°であるが、より小さな開き角又はより大きな開き角が実現されていてもよい。
【0047】
第2の光出射部10のファイバ光学系は、0.25以下のアパーチュアーを備えて形成されていてよい。
【0048】
内視鏡セット1は操作装置13を備える。操作装置13によって、第2のライトコーン11は、第1のライトコーン8に加えて、又は第1のライトコーン8の代わりに、付加的に作動可能である。
【0049】
このために、第2の光出射部10は、第2のライトガイド14を介して第2の光源15に接続されている(図2参照)。
【0050】
第2の光源15は、操作装置13により電気的に作動可能である。
【0051】
内視鏡2は、フレキシブル、つまり軟性に形成されており、それゆえ屈曲可能なチューブ16を有する。チューブ16内で、広角レンズ4によって捕捉された画像が、接続ライン17に供給され、接続ライン17からさらに、図示しない接眼レンズ又はやはり図示しないカメラに供給される。
【0052】
屈曲可能なチューブ16は、調節装置18によって操作、例えば案内され、屈曲され得る。
【0053】
チューブ16内には、第1のライトガイド6及び第2のライトガイド14も組み込まれており、互いに別個に、遠位の端部3に設けられたそれぞれの光出射部7,10へと案内されている。
【0054】
フレキシブルなチューブ16の可動性を損ねることがないように、ライトガイド6,14は、フレキシブルなガラスファイバから形成されている。
【0055】
ライトガイド6,14は、近位の端部19,20において、第1の光源5又は第2の光源15に接続されている。両光源5,15は、内視鏡2の把持部21内に組み込まれて配置されている。
【0056】
操作装置13は、モーメンタリ動作型スイッチとして形成されている電気的なスイッチ22を備える(図3参照)。
【0057】
スイッチ22は、図示しない切換電子装置に接続されている。切換電子装置によって、第2のライトコーン11のオン・オフ又は点灯・消灯が、切換可能である。同時に、第1のライトコーン8の明るさが、切換電子装置によって調節可能である。切換電子装置も、内視鏡2の把持部21内に組み込まれて配置されている。
【0058】
図4は、原理図で、第1のライトコーン8及び第2のライトコーン11を示す。第2のライトコーン11が少なくとも光出射部7,10の近傍領域外で第1のライトコーン8内に配置されていることが判る。
【0059】
光出射部7,10を適当に配置又は配向することによって、それぞれのファイバ光学系によって設定される光軸23が平行に延びるようになる。観察される対象物までの距離と比較して、光出射部7,10相互のずれは極めて小さいので、光軸23を、実質的に一本の光軸23と見なすことができる。その結果、錐形のライトコーン8,11は、互いに同心的に位置する。
【0060】
第2のライトコーン11は、第1のライトコーン8の中心に方向付けられている。
【0061】
第1の光源5には別のライトガイド24が接続されている。この別のライトガイド24は、ライトガイド6と同様に、実質的にライトコーン8に合致するライトコーンを放射するための光出射部25を有する。操作装置13によって、この光出射部は、図4に示すように、第1の光出射部7が作動状態にある一方で、第2の光源15が付加的に作動されているとき、非作動状態にすることができる。これにより、既に、ライトコーン8の領域の明るさを落とすことができる。
【0062】
第2の光出射部10からの光がない運転中に、光出射部7及び25は、操作装置13の切換電子装置によって作動されている。これにより、光出射部7及び25によってそれぞれ形成されるビーム形状は、1つの共通の第1のライトコーン8を形成するために重畳される。
【0063】
操作装置13により光源5,15を制御するために、光源5,15は操作装置13に接続ケーブル26を介して接続されている。光源5,15及び操作装置13の運転のために必要なエネルギは、接続ライン17を介して供給される。
【0064】
第2の光源15は、第1の光源5からの光の分光分布とは異なる分光分布を有する光を形成するために設けられている。両光源5,15はLEDとして形成されているので、分光分布を異なるものとすることは、LEDの適当な選択により、又は上流に接続されるカラーフィルタにより達成可能である。
【0065】
第2の光出射部10、第2のライトガイド14及び場合によっては第2の光源15は、一実施の形態では、内視鏡2のチューブ16内に取外可能に配置されていてもよい。その結果、これらの部品の代わりに、付加的な空洞又はチャネル若しくは通路がチューブ16内に形成され得る。この空洞又はチャネル若しくは通路を通して、付加的な器具、レーザファイバ、小型内視鏡及び/又はカテーテルを遠位の端部3に案内して、遠位の端部3で使用することができる。
【0066】
この内視鏡セット1には、少なくとも2つの光出射部7,10が、視野を照明するために設けられている。少なくとも2つの光出射部7,10は、それぞれ1つのライトコーン8,11を形成する。ライトコーン8,11の開き角9,12は、それぞれ異なる大きさであり、少なくとも、小さな開き角12を備えるライトコーン11は、付加的に作動可能である。
【符号の説明】
【0067】
1 内視鏡セット、 2 内視鏡、 3 遠位の端部、 4 広角レンズ、 5 第1の光源、 6 第1のライトガイド、 7 第1の光出射部、 8 第1のライトコーン、 9 第1の開き角、 10 第2の光出射部、 11 第2のライトコーン、 12 第2の開き角、 13 操作装置、 14 第2のライトガイド、 15 第2の光源、 16 チューブ、 17 接続ライン、 18 調節装置、 19,20 近位の端部、 21 把持部、 22 スイッチ、 23 光軸、 24 別のライトガイド、 25 光出射部、 26 接続ケーブル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内視鏡セット(1)であって、内視鏡(2)、例えば気管支鏡検査のための内視鏡(2)と、少なくとも1つの第1の光源(5)と、少なくとも1つの第1のライトガイド(6)とを備え、該第1のライトガイド(6)が、前記第1の光源(5)に接続され、前記内視鏡(2)の遠位の端部(3)で第1の光出射部(7)に接続されており、該第1の光出射部(7)が、前記内視鏡(2)の視野を、第1の開き角(9)を備える第1のライトコーン(8)の形態の前記第1の光源(5)の光で照明するために設けられている形式のものにおいて、前記内視鏡(2)の前記遠位の端部(3)に第2の光出射部(10)が設けられており、該第2の光出射部(10)が、前記内視鏡(2)の視野を、第2の開き角(12)を備える第2のライトコーン(11)の形態の光で照明するために設けられており、前記第2の開き角(12)が前記第1の開き角(9)より小さく、かつ前記第2のライトコーン(11)を付加的に作動可能な操作装置(13)が設けられていることを特徴とする、内視鏡セット。
【請求項2】
前記第2のライトコーン(11)が、少なくとも前記遠位の端部(3)の近傍領域外で前記第1のライトコーン(8)内に配置されており、特に前記第2のライトコーン(11)が、前記第1のライトコーン(8)の中央にある、かつ/又は前記第1のライトコーン(8)及び前記第2のライトコーン(11)が、同心的に方向付けられている、請求項1記載の内視鏡セット。
【請求項3】
前記内視鏡(2)がフレキシブルに形成されている、請求項1又は2記載の内視鏡セット。
【請求項4】
前記第2の光出射部(10)が、第2のライトガイド(14)に接続されており、該第2のライトガイド(14)が、前記第1のライトガイド(6)とは別体に形成されている、かつ/又は前記第2の光出射部(10)が、第2の光源(15)、有利には付加的に作動可能な第2の光源(15)に接続されている、請求項1から3までのいずれか1項記載の内視鏡セット。
【請求項5】
前記第1の光源(5)及び/又は前記第2の光源(15)が、前記内視鏡(2)内、特に前記内視鏡(2)の把持部(21)内に組み込まれて配置されている、請求項1から4までのいずれか1項記載の内視鏡セット。
【請求項6】
前記第1のライトガイド(6)及び/又は前記第2のライトガイド(14)が、前記内視鏡(2)のシャフト又はチューブ(16)内に組み込まれて配置されている、請求項1から5までのいずれか1項記載の内視鏡セット。
【請求項7】
前記第1の光出射部(7)及び/又は前記第2の光出射部(10)が、ファイバ光学系として形成されている、請求項1から6までのいずれか1項記載の内視鏡セット。
【請求項8】
前記第1の開き角(9)が、少なくとも100°、有利には少なくとも120°である、かつ/又は前記第2の開き角(12)が、最大で40°、有利には最大で25°である、請求項1から7までのいずれか1項記載の内視鏡セット。
【請求項9】
前記第2の光出射部(10)が、0.5以下、特に0.3又は0.25又は0.1以下のアパーチュアーを有する、請求項1から8までのいずれか1項記載の内視鏡セット。
【請求項10】
前記第1の光源(5)及び前記第2の光源(15)が、互いに異なる分光分布を有する光を形成するために設けられている、請求項1から9までのいずれか1項記載の内視鏡セット。
【請求項11】
前記操作装置(13)が、前記第2の光出射部(10)の付加的な作動時に前記第1のライトコーン(8)の明るさを増減するために設けられている、かつ/又は前記操作装置(13)が、電気的なスイッチ(22)を有しており、特に前記電気的なスイッチ(22)が、モーメンタリ動作型スイッチ又はオルタネイト動作型スイッチとして形成されている、かつ/又は切換電子装置に接続されている、請求項1から10までのいずれか1項記載の内視鏡セット。
【請求項12】
前記第2の光出射部(10)及び/又は前記第2のライトガイド(14)が、前記内視鏡(2)に解離可能に配置されている、請求項1から11までのいずれか1項記載の内視鏡セット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−101802(P2011−101802A)
【公開日】平成23年5月26日(2011.5.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−253100(P2010−253100)
【出願日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【出願人】(508209440)シェリー ファイバーオプティック ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (6)
【氏名又は名称原語表記】Schoelly Fiberoptic GmbH
【住所又は居所原語表記】Robert−Bosch−Strasse 1−3, D−79211 Denzlingen, Germany
【Fターム(参考)】