説明

内部電極用導電性ペースト及びこれを含む積層セラミック電子部品

【課題】本発明は、内部電極用導電性ペースト及びこれを利用した積層セラミック電子部品に関する。
【解決手段】本発明の一実施形態による内部電極用導電性ペーストは、積層セラミック電子部品用内部電極を製造するための導電性金属パウダーと、導電性金属パウダーを分散させるようにアクリル(acryl)系樹脂、ブチラール系樹脂及びセルロース系樹脂からなる群から選択された1つ以上を含む有機バインダーと、オイカリプトール(Eucalyptol)を含む溶剤とを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は内部電極用導電性ペースト及びこれを利用した積層セラミック電子部品に関し、より具体的には、電気的特性、かつ電気的接続性に優れた内部電極を形成することができる内部電極用導電性ペースト及びこれを利用した積層セラミック電子部品に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、各種電子機器が小型化されるにつれ、電子機器に実装される電子部品も小型化及び高性能化が求められている。特に、積層セラミックキャパシタなどの積層セラミック電子部品においても積層数の増加により積層単位の薄層化が求められている。
【0003】
積層セラミックキャパシタのような積層セラミック電子部品を製造するために、先ず、セラミック粉末、アクリル樹脂、ブチラール樹脂などの有機バインダーとフタル酸エステル類、グリコール類、アジピン酸、リン酸エステル類などの可塑剤と、トルエン、メチルエチルケトン、アセトンなどの有機溶媒を混合分散してセラミックグリーンシート用誘電体ペーストを製造する。
【0004】
その後、誘電体ペーストをローラーコッター(roller cotter)方法などを用い、ポリエチレンテレフタレート(polyethylnen terephthalate)やポリプロピレン(polyporpylene)などのようなキャリア(carrier)フィルムに塗布し、焼成してセラミックグリーンシートを製作する。
【0005】
次いで、ニッケルのような導電性パウダーを有機バインダー(binder)及び溶剤に溶解させて導電性ペーストを製造し、セラミックグリーンシート上に導電性ペーストをスクリーン印刷等のような方法で印刷し乾燥させて内部電極を形成する。
【0006】
最近では、1μm以下の厚さを有する超高容量MLCCを開発するために、内部電極の厚さも非常に薄くなっている。従来のスクリーン印刷法では、薄膜状の内部電極を製造することが困難であるため、グラビア印刷法を適用し薄膜状の内部電極を形成しようという試みが行われている。
【0007】
グラビア印刷法のような高速印刷の場合、溶剤の乾燥速度が、スクリーン印刷時に求められる乾燥速度より速くなければならない。また、溶剤が早い乾燥速度を有するためには、溶剤の沸点が低くなければならない。
【0008】
また、グラビア印刷に適用される内部電極用導電性ペーストに含まれるニッケルパウダーは、粒径が小さいため、パウダーの比表面積が増加して導電性ペーストの粘度が高くなる。従って、既存の溶剤ではペーストの粘度を低くすることが困難であり、低粘度溶剤の開発が必要である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特許3918569号公報
【特許文献2】特開2005−158563号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の目的は、低沸点及び低粘度特性を有する内部電極用導電性ペースト溶剤を提供し、電気的特性、かつ電気的接続性に優れた内部電極を形成することができる内部電極用導電性ペースト及びこれを利用した積層セラミック電子部品を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の一実施態様による内部電極用導電性ペーストは、導電性金属パウダーと、アクリル(acryl)系樹脂、ブチラール系樹脂及びセルロース系樹脂からなる群から選択された1つ以上を含む有機バインダーと、オイカリプトール(Eucalyptol)を含む溶剤とを含む。
【0012】
上記溶剤は、ジヒドロキシテレフタル酸(Dihydroxy Terephthalic Acid)をさらに含むことができる。
【0013】
上記溶剤は、p−シメン(p−cymene)、α−ピネン(α−pinene)及びd−リモネン(d−limonene)からなる群から選択された何れか1つをさらに含むことができる。
【0014】
上記溶剤100重量部に対し、オイカリプトールの含量は30から60重量部で、上記ジヒドロキシテレフタル酸の含量は20から30重量部で、上記p−シメン(p−cymene)、α−ピネン(α−pinene)及びd−リモネン(d−limonene)からなる群から選択された何れか1つの含量は20から40重量部であることができる。
【0015】
上記溶剤はp−シメンを含み、上記溶剤100重量部に対し、上記p−シメンの含量は30から40重量部であることができる。
【0016】
上記導電性金属パウダーは、Niパウダー、Agパウダー、Cuパウダー及びPdパウダーからなる群から選択された1つ以上であることができる。
【0017】
上記導電性ペースト100重量部に対し、導電性金属パウダーの含量が45から50重量部であることができる。
【0018】
上記導電性金属パウダーのサイズは200nm以下であることができる。
【0019】
本発明の他の実施態様による積層セラミック電子部品は、複数のセラミック層が積層されて形成された積層本体と、導電性金属パウダー、アクリル(acryl)系樹脂、ブチラール系樹脂及びセルロース系樹脂からなる群から選択された1つ以上を含む有機バインダー及びオイカリプトール(Eucalyptol)を含む溶剤を含む内部電極用導電性ペーストが上記複数のセラミック層に印刷されて形成された複数の内部電極と、内部電極に電気的に連結されるように上記積層本体の両端に形成された第1外部電極及び第2外部電極とを含む。
【0020】
上記溶剤は、ジヒドロキシテレフタル酸(Dihydroxy Terephthalic Acid)をさらに含むことができる。
【0021】
上記溶剤はp−シメン(p−cymene)、α−ピネン(α−pinene)及びd−リモネン(d−limonene)からなる群から選択された何れか1つをさらに含むことができる。
【0022】
上記溶剤100重量部に対し、オイカリプトールの含量は30から60重量部で、ジヒドロキシテレフタル酸の含量は20から30重量部で、p−シメン(p−cymene)、α−ピネン(α−pinene)及びd−リモネン(d−limonene)からなる群から選択された何れか1つの含量は20から40重量部であることができる。
【0023】
上記溶剤はp−シメンを含み、上記溶剤100重量部に対し、上記p−シメンの含量は30から40重量部であることができる。
【0024】
上記導電性金属パウダーは、Niパウダー、Agパウダー、Cuパウダー及びPdパウダーからなる群から選択された1つ以上であることができる。
【0025】
上記導電性ペースト100重量部に対し、導電性金属パウダーの含量が45から50重量部であることができる。
【0026】
上記導電性金属パウダーのサイズは、200nm以下であることができる。
【0027】
本発明のさらに他の実施態様による積層セラミック電子部品の製造方法は、導電性金属パウダーと、アクリル(acryl)系樹脂、ブチラール系樹脂及びセルロース系樹脂からなる群から選択された1つ以上を含む有機バインダーと、オイカリプトール(Eucalyptol)を含む溶剤とを含む内部電極用導電性ペーストを設ける段階と、上記導電性ペーストを上記セラミックシートに印刷して内部電極を形成する段階と、上記内部電極が印刷されたセラミックシートを切断及び積層して複数のセラミック層が積層された積層本体を形成する段階とを含む。
【0028】
上記内部電極は、グラビア印刷法により形成されることができる。
【0029】
上記溶剤は、ジヒドロキシテレフタル酸(Dihydroxy Terephthalic Acid)をさらに含むことができる。
【0030】
上記溶剤は、p−シメン(p−cymene)、α−ピネン(α−pinene)及びd−リモネン(d−limonene)からなる群から選択された何れか1つをさらに含むことができる。
【0031】
上記溶剤100重量部に対し、オイカリプトールの含量は30から60重量部で、ジヒドロキシテレフタル酸の含量は20から30重量部で、p−シメン(p−cymene)、α−ピネン(α−pinene)及びd−リモネン(d−limonene)からなる群から選択された何れか1つの含量は20から40重量部であることができる。
【0032】
上記溶剤はp−シメンを含み、上記溶剤100重量部に対し、上記p−シメンの含量は30から40重量部であることができる。
【0033】
上記導電性ペーストに対し、導電性金属パウダーはNiパウダー、Agパウダー、Cuパウダー及びPdパウダーからなる群から選択された1つ以上であることができる。
【0034】
上記導電性ペースト100重量部に対し、導電性金属パウダーの含量が45から50重量部であることができる。
【0035】
上記導電性金属パウダーのサイズは200nm以下であることができる。
【発明の効果】
【0036】
本発明によると、低沸点及び低粘度特性を有する内部電極用導電性ペースト溶剤を提供し、電気的特性、かつ電気的接続性に優れた内部電極を形成することができる内部電極用導電性ペースト及びこれを利用した積層セラミック電子部品が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明の一実施形態による積層セラミック電子部品の断面図である。
【図2】本発明の一実施形態による導電性ペーストの乾燥時間を示すグラフである。
【図3a】本発明の一実施形態の溶剤による有機バインダーの粘度を示すグラフである。
【図3b】本発明の一実施形態の溶剤による導電性ペーストの粘度を示すグラフである。
【図4a】本発明の一実施形態によるp−シメンの含量による有機バインダーの粘度を示すグラフである。
【図4b】本発明の一実施形態によるp−シメンの含量によるペーストの粘度を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0038】
以下では、添付の図面を参照して本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者が本発明を容易に実施できるように好ましい実施形態を詳しく説明する。但し、本発明の好ましい実施形態を詳細に説明するにおいて、関連する公知の機能または構成に対する具体的な説明が本発明の要旨を不要に不明確にすると判断される場合にはその詳細な説明を省略する。
【0039】
また、類似する機能及び作用をする部分に対しては、図面全体にわたって同じ符号を使用する。
【0040】
また、明細書全体において、ある構成要素を「含む」とは、特に反対する記載がない限り、他の構成要素を除くのではなく、他の構成要素をさらに含むことができるということを意味する。
【0041】
図1は本発明の一実施形態による積層セラミック電子部品の断面図であり、図2は本発明の一実施形態による導電性ペーストの乾燥時間を示すグラフであり、図3aは本発明の一実施形態の溶剤による有機バインダーの粘度を示すグラフであり、図3bは本発明の一実施形態の溶剤による導電性ペーストの粘度を示すグラフであり、図4aは本発明の一実施形態によるp−シメンの含量による有機バインダーの粘度を示すグラフであり、図4bは本発明の一実施形態によるp−シメンの含量によるペーストの粘度を示すグラフである。
【0042】
以下では、図1から図4を参照し、本発明の一実施形態による内部電極用導電性ペースト及びこれを利用した積層セラミック電子部品の製造方法について説明する。
【0043】
図1は本発明の一実施形態による積層セラミック電子部品を示す断面図である。
【0044】
図1を参照すると、積層セラミックキャパシタ10は、両面に最外郭層として提供されるカバー層と、その間に複数のセラミック層が積層されて成るセラミック焼結本体部11を含む。
【0045】
上記複数のセラミック層上には、第1及び第2内部電極12a、12bが1つのセラミック層を介して交互に配置されるように形成される。上記セラミック焼結本体部11の対向する両面には、第1及び第2外部電極15a、15bが形成され、それぞれ上記第1及び第2内部電極12a、12bに連結される。
【0046】
積層セラミックキャパシタ10を製造するために、上記第1内部電極12a及び第2内部電極12bは複数のセラミック層の間にグラビア印刷方法などにより印刷されることができる。
【0047】
グラビア印刷の場合、グラビアロールパターンに内部電極用導電性ペーストを注入しながら高速のグラビアロールを回転させてセラミック層上を通過させる。これにより、グラビアロールに形成されたパターンによる内部電極を印刷することができる。
【0048】
高速で回転するグラビアロールにより形成された内部電極は、低粘度ペーストが早い速度で塗布され、薄膜状に形成されることができる。
【0049】
従って、グラビア印刷に適用される導電性ペーストは、高速で回転するグラビアロールパターンに容易に入るように低粘度特性を持たなければならず、高速で回転するグリビアロールに応じて塗布された後、早く乾燥されなければならない。
【0050】
本発明の一実施形態による内部電極用導電性ペーストは、導電性金属パウダーと、導電性金属パウダーを分散させるようにアクリル(acryl)系樹脂、ブチラール系樹脂及びセルロース系樹脂からなる群から選択された1つ以上を含む有機バインダーと、オイカリプトール(Eucalyptol)を含む溶剤とを含む。また、上記セルロース系樹脂のうち1つはエチルセルロース(Ethyl Cellulose)であることができる。
【0051】
上記導電性パウダーを含む上記導電性ペーストは、セラミックシート上に塗布されて電気を導通することができる内部電極を形成するためのもので、導電性に優れたNiパウダー、Agパウダー、Cuパウダー及びPdパウダーからなる群から選択された1つ以上であることができる。
【0052】
従って、本発明の一実施形態によると、上記導電性ペースト100重量部に対し、導電性金属パウダーの含量は45から55重量部であることができる。
【0053】
上記導電性パウダーは、微細なグラビアロールパターンに適用するために、200nm以下の粒径を有することができる。導電性金属パウダーの粒径が小さくなるほど、パウダーの比表面積が増加してペーストの粘度が増加するが、本発明の一実施形態によると、低粘度及び低沸点を有する溶剤を用いて導電性ペーストの粘度を低めることができるため、10nmから200nm以下の粒径を有する導電性パウダーを使用することができる。
【0054】
導電性ペーストに適量の導電性金属パウダーが含まれない場合、内部電極の膜密度が低くなり、内部電極の電気的接続性を保障することができない。従って、本発明の一実施形態によると、導電性ペースト100重量部に対し、導電性金属パウダーの含量は45から50重量部であることができる。
【0055】
導電性金属パウダーの含量は、45重量部未満であると、内部電極の膜密度が低くなり、電気的接続性を保障することが困難であり、50重量部を超えると、粘度が高くなりすぎて電極の厚さを保障することが困難であるため、45から50重量部であることが好ましい。
【0056】
本発明の一実施形態によると、上記溶剤は低粘度及び低沸点特性を有することができる。従って、導電性ペーストは微細な粒径の導電性金属パウダーを含み、かつ低粘度特性を有することができる。
【0057】
有機バインダーは、導電性金属パウダーを導電性ペースト内部で分散させるためのもので、導電性ペースト100重量部に対し、上記有機バインダーの含量は5から10重量部であることができる。
【0058】
導電性ペーストに対し、上記バインダーの含量が10重量部を超えると、有機バインダーが溶剤に溶解されないことがあり、上記有機バインダーの含量が5重量部未満であると、導電性ペーストに含まれた導電性金属パウダーが分散しないことがある。
【0059】
上記有機バインダーは、アクリル系樹脂、ブチラール系樹脂またはセルロース系樹脂を使用することができ、これらを混合して使用することもできる。上記ブチラール系樹脂はこれに制限されないが、ポリビニールブチラール系樹脂であってもよく、上記セルロース系樹脂はエチルセルロースであってもよい。
【0060】
上記溶剤は、導電性ペーストに有機バインダーと導電性金属パウダーを溶解させるためのもので、導電性ペーストと有機バインダーに適切な粘度及び乾燥速度を持たせることができる。
【0061】
本発明の一実施形態によると、導電性ペースト100重量部に対する溶剤の含量は40から50重量部であることができる。
【0062】
本発明の一実施形態による溶剤は、低粘度及び低沸点特性を示すためにオイカリプトールを含むことができ、また、ジヒドロキシテレフタル酸(Dihydroxy Terephthalic Acid)をさらに含むことができる。上記溶剤はp−シメン(p−cymene)、α−ピネン(α−pinene)及びd−リモネン(d−limonene)からなる群から選択された1つをさらに含み、適切な粘度を有させることができる。
【0063】
上記溶剤は、オイカリプトール、p−シメン及びジヒドロキシテレフタル酸を含むことが好ましい。上記溶剤は、導電性ペーストが120℃以下、好ましくは110℃以下の沸点を有するようにすることができる。この沸点が低いほど、導電性ペーストの乾燥速度は速くなる。また、上記溶剤はグラビア印刷に適するように低粘度特性を有することができる。
【0064】
このようなグラビア印刷に最適化された低粘度及び低沸点特性を有するために、本発明の一実施形態による溶剤に対するオイカリプトールの含量は30から60重量部で、p−シメンの含量は20から40重量部で、ジヒドロキシテレフタル酸の含量は20から30重量部であることができる。
【0065】
導電性金属パウダーの粒径が小さくなるほど、比表面積が増加してペーストの粘度が増加するため、溶剤はペーストの粘度を低くすることができるように溶剤100重量部に対し、30から40重量部のp−シメンを含むことができる。
【0066】
本発明の一実施形態による溶剤により、導電性ペーストと有機バインダーは低粘度及び低沸点特性を有するようになる。
【0067】
導電性ペーストと有機バインダーが低沸点特性を有するため、導電性ペーストを誘電体シートに印刷しても早い時間内に乾燥することができる。それにより、グラビア印刷のような高速の印刷方式により導電性ペーストを印刷する場合、印刷された電極が早く乾燥し、後に滲みなどの印刷形状の不良を防止することができる。
【0068】
図2は本発明の一実施形態による導電性ペーストの乾燥時間を示すグラフである。
【0069】
図2を参照すると、線Aは導電性金属であるニッケルパウダーと全体導電性ペースト100重量部に対し、5重量部の有機バインダー及びジヒドロキシテレフタル酸を溶剤とする導電性ペーストの乾燥速度を示し、線Bは導電性金属であるニッケルパウダーと全体導電性ペースト100重量部に対し、6重量部の有機バインダー及びジヒドロキシテレフタル酸を溶剤とする導電性ペーストの乾燥速度を示し、線Cは導電性金属であるニッケルパウダーと全体導電性ペースト100重量部に対し、6重量部の有機バインダー及び溶剤100重量部に対し、20重量部のジヒドロキシテレフタル酸、50重量部のオイカリプトール及び30重量部のp−シメンからなる溶剤を含む導電性ペーストの乾燥速度を示すグラフである。
【0070】
上記導電性ペーストは、100℃で乾燥した時の乾燥時間による残留溶剤の量を比較し、乾燥速度を比較した。
【0071】
図2を参照すると、本発明の一実施形態による溶剤100重量部に対し、20重量部のジヒドロキシテレフタル酸、50重量部のオイカリプトール及び30重量部のp−シメンからなる溶剤を含む導電性ペーストは乾燥時間が約4分かかった。しかし、ジヒドロキシテレフタル酸のみを含む導電性ペーストの場合は、乾燥に8分かかった。
【0072】
すなわち、乾燥速度が、線A、線Bで示した比較例に該当する導電性ペーストに比べて、約2倍速くなることが分かる。
【0073】
このような乾燥速度が速くなる現象は、温度が増加するほど、比較例に提示した導電性ペーストより早くなり、110℃で乾燥する場合、比較例の導電性ペーストに比べて、乾燥速度が約3倍速くなることを確認することができた。
【0074】
積層セラミックコンデンサーを製造するにおいて、グラビア印刷方式により内部電極を印刷すると、上記導電性ペーストはより薄く印刷されるため、その印刷速度がより速くなることができる。
【0075】
一例として、グラビア印刷の印刷速度が50m/minで、乾燥炉の長さが約10mの場合、印刷された導電性ペーストは12秒内に乾燥されなければならない。
【0076】
一般スクリーン印刷に使用される導電性ペーストは、乾燥時間が約40秒である。従って、スクリーン印刷に使用される導電性ペーストをグラビア印刷に使用すると、乾燥炉を通過しても導電性ペーストが乾燥されず、異なるセラミックシートに付いたり、滲む現象が生じることがある。
【0077】
しかし、本発明の一実施形態によると、導電性ペーストが低沸点と早い乾燥速度を有するため、スクリーン印刷に使用される導電性ペーストより、3倍以上、その乾燥速度が速くなる。それにより、グラビア印刷に適用しても12秒内に全部乾燥することができる。
【0078】
導電性ペーストには電気的伝導性を保持するために導電性金属パウダーが含まれる。特に、これに制限されないが、Niパウダー、Agパウダー、Cuパウダー及びPdパウダーからなる群から選択された1つ以上を適用することができる。
【0079】
上記導電性金属パウダーはグラビアロールパターンに適用するために、10nmから200nmのサイズを有することができ、内部電極を形成する際、内部電極の膜密度を保持するために、全体導電性ペースト100重量部に対し、45重量部から50重量部の導電性金属パウダーを含むことができる。
【0080】
45重量部未満の導電性金属パウダーを含むと、内部電極の膜密度を保持することが困難で、50重量部を超える導電性金属パウダーを含むと、その比表面積が増加して粘度が増加するため、45重量部から50重量部の導電性金属パウダーを含むことが好ましい。
【0081】
本発明の他の実施形態による積層セラミック電子部品の製造方法では、積層セラミック電子部品用セラミックシートを用意する。上記セラミックシートはキャリアフィルムのようなフィルムに、セラミックを含む誘電体パウダーを利用したスラリーを塗布してセラミックシートを製造する。
【0082】
本発明の一実施形態によると、導電性ペーストと有機バインダーが低粘度特性を有するため、導電性ペーストは薄膜の内部電極として印刷されることができる。特に、薄膜の内部電極を印刷するためにグラビア印刷法を適用するにおいて、グラビアロールパターンに微細パターンを適用しても、導電性ペーストは簡単に出入りすることができるため、印刷が均一になることができる。
【0083】
本発明の一実施形態による積層セラミック電子部品を製造するために、積層セラミック電子部品用内部電極を製造するための導電性金属パウダーと、上記導電性金属パウダーを分散させるようにアクリル(acryl)系樹脂、ブチラール系樹脂またはセルロース系樹脂を含む有機バインダーと、オイカリプトール(Eucalyptol)を含む溶剤を含む内部電極用導電性ペーストを用意する。
【0084】
上記セラミックシートに導電性ペーストを印刷して内部電極を形成し、スクリーン印刷法またはグラビア印刷法により内部電極を印刷することができる。
【0085】
本発明の一実施形態による導電性ペーストの場合、低沸点及び低粘度特性を有するため、グラビア印刷に適用しても、グラビアロールパターンに簡単に出入りすることができ、高速のグラビア印刷においても早く乾燥されることができる。
【0086】
その後、内部電極が印刷されたセラミックシートを切断及び積層して複数のセラミック層が積層された積層本体を形成し、積層本体の両端に、図1に示されたような第1外部電極15a及び第2外部電極15bを形成して積層セラミック電子部品を製造することができる。
【0087】
本発明の積層セラミック電子部品は積層セラミックインダクタ、積層セラミックキャパシタなどであることができ、これに制限されず、多様な積層セラミック電子部品に適用されることができる。
【0088】
上記溶剤はジヒドロキシテレフタル酸(Dihydroxy Terephthalic Acid)をさらに含むことができる。上記溶剤はp−シメン(p−cymene)、α−ピネン(α−pinene)及びd−リモネン(d−limonene)からなる群から選択された何れか1つをさらに含み、本発明の一実施形態による溶剤を含む有機バインダー及び導電性ペーストの低粘度及び低沸点特性を具現することができる。
【0089】
特に、上記溶剤に対し、オイカリプトールの含量は30から60重量部で、ジヒドロキシテレフタル酸の含量は20から30重量部であり、p−シメン(p−cymene)、α−ピネン(α−pinene)及びd−リモネン(d−limonene)からなる群から選択された何れか1つの含量は20から40重量部であることができ、それにより、導電性ペーストまたは有機バインダーの低沸点特性を保持し、グラビア印刷を適用する際、乾燥速度を速くすることができる。
【0090】
特に、上記溶剤はオイカリプトール、ジヒドロキシテレフタル酸及びp−シメンを含み、上記p−シメンの含量は30から40重量部であることができる。それにより、低粘度特性を保持し、グラビア印刷の際、印刷滲みがなく、表面粗さの小さな内部電極を印刷することができる。
【0091】
上記導電性ペーストに対し、導電性金属パウダーはNiパウダー、Agパウダー、Cuパウダー及びPdパウダーからなる群から選択された1つ以上をさらに含むことができる。
【0092】
上記導電性ペーストに対し、導電性金属パウダーの含量が45から50重量部であることができ、それにより、導電性ペーストは内部電極を形成する際、優れた膜密度を保持しながら低粘度特性を有することができる。
【0093】
図1を参照すると、本発明のさらに他の実施形態による積層セラミック電子部品は、複数のセラミック層が積層されて形成された積層本体と、積層セラミック電子部品用内部電極を製造するための導電性金属パウダーと、上記導電性金属パウダーを分散させるようにアクリル(acryl)系樹脂、ブチラール系樹脂またはセルロース系樹脂を含む有機バインダー及びオイカリプトール(Eucalyptol)を含む溶剤を含む内部電極用導電性ペーストが上記複数のセラミック層に印刷されて形成された複数の内部電極12a、12bと、内部電極12a、12bに電気的に連結されるように上記積層本体の両端に形成された第1外部電極15a及び第2外部電極15bとを含む。
【0094】
本発明による溶剤は、粘度及び沸点が低いため、グラビア印刷に適用する際、不良率を低めることができる。従って、スクリーン印刷より薄膜の内部電極を印刷することができる。それにより、さらに小型化、且つ薄膜化された積層セラミック電子部品を提供することができる。
【0095】
また、本発明の一実施形態によると、溶剤が導電性ペーストに含まれた有機バインダーとの溶解性が良いため、導電性ペーストの製造が容易である。
【0096】
本発明の一実施形態による溶剤は、セラミックシートとの溶解性も低いため、溶剤を適用した導電性ペーストをセラミックシート上に印刷した際、シートアタック(sheet attack)現象を防止することができ、内部電極を安定的に形成することができ、後に、セラミックシートまたは内部電極のクラック発生を防止することができる。
【0097】
また、本発明の一実施形態によると、200nm以下の導電性金属パウダーを40重量部以上含み、且つ低粘度を保持することができるため、後に、内部電極を形成した際、内部電極の膜密度が増加し、優れた電気的接続性を保持することができる。
【0098】
上記導電性ペーストと有機バインダーが低粘度特性を有するため、導電性ペーストは薄膜の内部電極として印刷されることができる。特に、薄膜の内部電極を印刷するためにグラビア印刷法を適用するにおいて、グラビアロールパターンに微細パターンを適用しても、導電性ペーストは簡単に出入りすることができるため、印刷が均一になることができる。
【0099】
本発明の一実施形態による積層セラミック電子部品は、導電性ペーストの粘度が低いため、導電性ペーストの分散特性が向上する。また、本発明の場合、内部電極用導電性ペーストには200nm以下の導電性金属パウダーが含まれるため、内部電極の表面はうまくレベリングされ、表面が滑らかであることができる。すなわち、表面粗さの小さな内部電極を形成することができ、それにより、薄膜の内部電極を形成しても表面が滑らかな内部電極を形成することができる。
【0100】
図3aは、本発明の一実施形態の溶剤による有機バインダーの粘度を示すグラフである。
【0101】
線Aはジヒドロキシテレフタル酸とオイカリプトールを含む溶剤を適用した時の有機バインダーの粘度を示すグラフであり、線Bはジヒドロキシテレフタル酸とオイカリプトールとα−ピネンを含む溶剤を適用した時の有機バインダーの粘度を示すグラフであり、線Cはジヒドロキシテレフタル酸とオイカリプトールとd−リモネン(d−limonene)を含む溶剤を適用した時の有機バインダーの粘度を示すグラフであり、線Dはジヒドロキシテレフタル酸とオイカリプトールとp−シメン(p−cymene)を含む溶剤を適用した時の有機バインダーの粘度を示すグラフである。
【0102】
ジヒドロキシテレフタル酸とオイカリプトール及びα−ピネンを含む線Bの場合、600cpsの粘度を有することが確認でき、ジヒドロキシテレフタル酸とオイカリプトールを含む溶剤が適用された有機バインダーを示す線Aは500cps以下の粘度を有することが分かった。すなわち、ジヒドロキシテレフタル酸を含む溶剤を適用した有機バインダーよりその粘度が小さいことが分かる。
【0103】
また、ジヒドロキシテレフタル酸とオイカリプトールを含み、p−シメンまたはd−リモネンを含む線Cと線Dはその粘度が約300cpsと、非常に低くなることが分かる。
【0104】
特に、p−シメンまたはd−リモネンをさらに含むと、ジヒドロキシテレフタル酸とオイカリプトールのみを含む溶剤が適用された有機バインダーより、その粘度が33%以上減少することが分かる。
【0105】
また、図3bは本発明の一実施形態の溶剤による導電性ペーストの粘度を示すグラフである。
【0106】
線Aはジヒドロキシテレフタル酸とオイカリプトールを含む溶剤を適用した時の導電性ペーストの粘度を示すグラフであり、線Bはジヒドロキシテレフタル酸とオイカリプトールとα−ピネンを含む溶剤を適用した時の導電性ペーストの粘度を示すグラフであり、線Cはジヒドロキシテレフタル酸とオイカリプトールとd−リモネン(d−limonene)を含む溶剤を適用した時の導電性ペーストの粘度を示すグラフであり、線Dはジヒドロキシテレフタル酸とオイカリプトールとp−シメン(p−cymene)を含む溶剤を適用した時の導電性ペーストの粘度を示すグラフである。
【0107】
ジヒドロキシテレフタル酸とオイカリプトールを含む溶剤が適用された導電性ペーストの場合、その粘度は1000cps以下の値を有するが、αピネンをさらに含む溶剤が適用された導電性ペーストは1100cps以下の粘度を有することが分かった。このことからジヒドロキシテレフタル酸のみを含む溶剤より低い粘度を有することが分かる。
【0108】
また、d−リモネンをさらに含む溶剤が適用された導電性ペーストは800cps以下の粘度を有し、特に、p−シメンをさらに含む溶剤が適用された導電性ペーストは700cps以下の粘度を有することが分かる。
【0109】
すなわち、p−シメンをさらに含む溶剤は、ジヒドロキシテレフタル酸とオイカリプトールを含む溶剤より、その粘度が35%以上さらに減少することが分かる。
【0110】
本発明の一実施形態によると、ジヒドロキシテレフタル酸とオイカリプトールを含む溶剤が適用され、有機バインダーの粘度を低めることができ、さらに、導電性ペーストの粘度を低めることができる。
【0111】
また、p−シメンまたはd−リモネンをさらに含む溶剤は、その粘度をさらに低めることができ、グラビア印刷に適用する際、微細なグラビアロールパターンにも簡単に出入りできる導電性ペーストを製造することができる。
【0112】
図4a及び図4bは、特に、p−シメンを含んだ時の導電性ペーストの有機バインダーの粘度と導電性ペーストの粘度を示すグラフである。
【0113】
図4aを参照すると、特に、p−シメンの含量が30重量部になった時の有機バインダーの粘度が最低となることが分かる。すなわち、溶剤に30重量部以上のp−シメンがさらに含まれる場合、有機バインダーの粘度が非常に低くなることが分かる。
【0114】
しかし、溶剤におけるp−シメン含量が70重量部以下の時には、溶剤と有機バインダーが完全に溶解されるが、40重量部を超えると、その粘度の変化率が一定となることが分かる。
【0115】
従って、70重量部を超える区間Bでは、有機バインダーに対する溶解性が落ち、溶剤が有機バインダーに混合されず、混合溶液が薄くなり、40重量部を越えるp−シメンを添加すると、その効果はほぼ一定であることが分かる。
【0116】
すなわち、溶剤に含まれたp−シメン含量が70重量部を超えると、導電性ペーストの有機バインダーに対する溶解性が落ち、導電性ペーストを混合するのに困難が生じることが分かる。
【0117】
また、図4bを参照すると、溶剤にp−シメンの含量が30から40重量部になった時、導電性ペーストの粘度が最低になることが分かる。
【0118】
すなわち、p−シメンを溶剤にさらに含ませた時、低沸点及び低粘度特性を示すことができ、特に、p−シメンの含量が30から40重量部になった時、有機バインダー及び導電性ペーストは最適の低粘度特性を保持することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
導電性金属パウダーと、
アクリル(acryl)系樹脂、ブチラール系樹脂及びセルロース系樹脂からなる群から選択された1つ以上を含む有機バインダーと、
オイカリプトール(Eucalyptol)を含む溶剤と、
を含む内部電極用導電性ペースト。
【請求項2】
前記溶剤は、ジヒドロキシテレフタル酸(Dihydroxy Terephthalic Acid)をさらに含む請求項1に記載の内部電極用導電性ペースト。
【請求項3】
前記溶剤は、p−シメン(p−cymene)、α−ピネン(α−pinene)及びd−リモネン(d−limonene)からなる群から選択された何れか1つをさらに含む請求項2に記載の内部電極用導電性ペースト。
【請求項4】
前記溶剤100重量部に対し、前記オイカリプトールの含量は30から60重量部で、
前記ジヒドロキシテレフタル酸の含量は20から30重量部で、
前記p−シメン(p−cymene)、α−ピネン(α−pinene)及びd−リモネン(d−limonene)からなる群から選択された何れか1つの含量は20から40重量部である請求項3に記載の内部電極用導電性ペースト。
【請求項5】
前記溶剤はp−シメンを含み、前記溶剤100重量部に対し、前記p−シメンの含量は30から40重量部である請求項4に記載の内部電極用導電性ペースト。
【請求項6】
前記導電性金属パウダーは、Niパウダー、Agパウダー、Cuパウダー及びPdパウダーからなる群から選択された1つ以上である請求項1に記載の内部電極用導電性ペースト。
【請求項7】
前記導電性ペースト100重量部に対し、前記導電性金属パウダーの含量は45から50重量部である請求項1に記載の内部電極用導電性ペースト。
【請求項8】
前記導電性金属パウダーのサイズは200nm以下である請求項1に記載の内部電極用導電性ペースト。
【請求項9】
複数のセラミック層が積層されて形成された積層本体と、
導電性金属パウダーと、アクリル(acryl)系樹脂、ブチラール系樹脂及びセルロース系樹脂からなる群から選択された1つ以上を含む有機バインダーと、オイカリプトール(Eucalyptol)を含む溶剤とを含む内部電極用導電性ペーストが前記複数のセラミック層に印刷されて形成された複数の内部電極と、
前記内部電極に電気的に連結されるように前記積層本体の両端に形成された第1外部電極及び第2外部電極と、
を含む積層セラミック電子部品。
【請求項10】
前記溶剤は、ジヒドロキシテレフタル酸(Dihydroxy Terephthalic Acid)をさらに含む請求項9に記載の積層セラミック電子部品。
【請求項11】
前記溶剤は、p−シメン(p−cymene)、α−ピネン(α−pinene)及びd−リモネン(d−limonene)からなる群から選択された何れか1つをさらに含む請求項10に記載の積層セラミック電子部品。
【請求項12】
前記溶剤100重量部に対し、前記オイカリプトールの含量は30から60重量部で、
前記ジヒドロキシテレフタル酸の含量は20から30重量部で、
前記p−シメン(p−cymene)、α−ピネン(α−pinene)及びd−リモネン(d−limonene)からなる群から選択された何れか1つの含量は20から40重量部である請求項11に記載の積層セラミック電子部品。
【請求項13】
前記溶剤はp−シメンを含み、前記溶剤100重量部に対し、前記p−シメンの含量は30から40重量部である請求項12に記載の積層セラミック電子部品。
【請求項14】
前記導電性金属パウダーは、Niパウダー、Agパウダー、Cuパウダー及びPdパウダーからなる群から選択された1つ以上の請求項9に記載の積層セラミック電子部品。
【請求項15】
前記導電性ペースト100重量部に対し、前記導電性金属パウダーの含量は45から50重量部である請求項9に記載の積層セラミック電子部品。
【請求項16】
前記導電性金属パウダーのサイズは200nm以下である請求項9に記載の積層セラミック電子部品。
【請求項17】
導電性金属パウダーと、アクリル(acryl)系樹脂、ブチラール系樹脂及びセルロース系樹脂からなる群から選択された1つ以上を含む有機バインダーと、オイカリプトール(Eucalyptol)を含む溶剤とを含む内部電極用導電性ペーストを設ける段階と、
前記導電性ペーストを前記セラミックシートに印刷して内部電極を形成する段階と、
前記内部電極が印刷されたセラミックシートを切断及び積層して複数のセラミック層が積層された積層本体を形成する段階と、
を含む積層セラミック電子部品の製造方法。
【請求項18】
前記内部電極は、グラビア印刷法により形成される請求項17に記載の積層セラミック電子部品の製造方法。
【請求項19】
前記溶剤は、ジヒドロキシテレフタル酸(Dihydroxy Terephthalic Acid)をさらに含む請求項17に記載の積層セラミック電子部品の製造方法。
【請求項20】
前記溶剤は、p−シメン(p−cymene)、α−ピネン(α−pinene)及びd−リモネン(d−limonene)からなる群から選択された何れか1つをさらに含む請求項19に記載の積層セラミック電子部品の製造方法。
【請求項21】
前記溶剤100重量部に対し、前記オイカリプトールの含量は30から60重量部で、
前記ジヒドロキシテレフタル酸の含量は20から30重量部で、
前記p−シメン(p−cymene)、α−ピネン(α−pinene)及びd−リモネン(d−limonene)からなる群から選択された何れか1つの含量は20から40重量部である請求項20に記載の積層セラミック電子部品の製造方法。
【請求項22】
前記溶剤はp−シメンを含み、前記溶剤100重量部に対し、前記p−シメンの含量は30から40重量部である請求項21に記載の積層セラミック電子部品の製造方法。
【請求項23】
前記導電性ペーストに対し、導電性金属パウダーはNiパウダー、Agパウダー、Cuパウダー及びPdパウダーからなる群から選択された1つ以上である請求項17に記載の積層セラミック電子部品の製造方法。
【請求項24】
前記導電性ペースト100重量部に対し、前記導電性金属パウダーの含量が45から50重量部である請求項17に記載の積層セラミック電子部品の製造方法。
【請求項25】
前記導電性金属パウダーのサイズは200nm以下である請求項17に記載の積層セラミック電子部品の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3a】
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【図3b】
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【図4a】
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【図4b】
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【公開番号】特開2012−124139(P2012−124139A)
【公開日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−37956(P2011−37956)
【出願日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【出願人】(594023722)サムソン エレクトロ−メカニックス カンパニーリミテッド. (1,585)
【Fターム(参考)】