説明

内面溝付管の製造装置

【課題】 溝の不完全な形成や、管外面の傷を生じることなく、金属管の内面溝付加工の速度を向上した内面溝付管製造装置。
【解決手段】 縮管の工程で金属管1の内壁に溝付加工プラグ5を密接させ、管内壁に溝を形成する内面溝付管製造装置において、管の外側からの押圧手段として複数のロール16Aないし16Fを用い、各ロールが、金属管1の軸に平行な軸と斜めに交わるように配置する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は内面溝付管の製造装置に関し、特に金属管の内面に螺旋状の溝を設けるための加工の速度を向上した内面溝付管の製造装置に関する。
【背景技術】
【0002】
金属管の内面に螺旋状の溝を設けた内面溝付管は、空気調和機や冷凍機の熱交換器に有用である。このような内面溝付管を製造するため、金属管の内面に溝を形成させる装置として、特許文献1、同2、同3に記載されているように、金属管の外側を押圧し、管内に挿入された溝付加工プラグに管壁を押し付けて、金属管の内面に溝を形成させるものが知られている。
【0003】
図7は、特許文献2に記載された従来の内面溝付管の製造装置を示す。加工すべき金属管1の管内には、外面に溝4を有する溝付加工プラグ5が挿入され、溝付加工プラグ5はタイロッド3によりフローティングプラグ2と連結されている。これらは管内で一体となって自由に回転できる。金属管1に沿ってダイス7および同8が設けられていて、これらを通して金属管1を、ダイス7からダイス8への方向に引き抜くと、縮管(管径の縮小)が行われる。
【0004】
この際、ダイス7で縮管された金属管1(1aとする)の内径よりも大きいフローティングプラグ2は、ダイス7の位置の管内に留まるから、タイロッド3によりフローティングプラグ2に連結された溝付加工プラグ5も、管内での位置が決まる。ちょうどこの溝付加工プラグ5の停止位置で金属管1の外周に、押圧手段すなわちロール6A,6Bが設けられている。ロール6A,6Bの外側(金属管1から見て)には、それらを金属管1に向かって押すバックアップロール6C,6Dが設けられている。ロール6A,6Bは、バックアップロール6C,6Dにより金属管1に向かって押されながら、自転しつつ金属管1の外周で公転するので、金属管1を内側へ向かって圧迫し、管壁の内側が溝付加工プラグ5の外面に押し付けられて、溝4に対応する形状のフィン9が形成される。フィン9の間の部分が管内面の溝となる(溝付加工プラグ5は溝4の代わりに突起部を有してもよく、この場合には金属管1の内面には対応する形状の溝が形成される。本発明では、加工プラグに溝を有するもので代表して記載する)。
【0005】
溝付加工された金属管1bは、ダイス8でさらに縮管され、内面溝付管1cとなる。前述したように、ロール6A,6Bは、それ自身回転(自転)しながら、金属管の周りを回転(公転)する。
【0006】
金属管の周りを回転する押圧手段としてロールの代わりにボールも用いられている(例えば特許文献1)。押圧手段としてボールを用いて溝付加工するとき、ボールが管の内壁と溝付加工プラグの接触面に有効に作用する範囲は比較的限定される。この範囲を、ここでは便宜上作用領域と呼ぶ。ボールの作用領域は、ボールが加重なしに金属管に接する接点を中心とする、小さい半径の円になる。この円の半径を、ここでは便宜上作用半径と呼ぶ。作用半径は、他の条件が同じ場合、ボールの直径とともに大きくなる。
【0007】
ボールが金属管の回りを公転するのに伴い、作用領域も金属管の回りを回転する。金属管が引き抜きとともに長さ方向に移動するから、ボールも作用領域も、金属管の外周を螺旋状の軌跡を描いて移動する(相対的に)。ボールの作用半径をrとすれば、移動する作用領域の軌跡の幅は2rに等しい。
【0008】
図8(A)ないし(C)は、ボールと金属管の相対的移動と、ボールの作用領域及びその軌跡の関係を示す。以下、図8により説明する。ボールの1公転の間に引き抜きにより金属管が移動する距離を加工ピッチと呼ぶ(ボールが1個の場合)。これは、上述の作用領域が描く螺旋状の軌跡のピッチでもある。加工ピッチpがボールの作用領域の幅2rより小さければ、作用領域の螺旋状の軌跡のピッチはその幅より小さいから、螺旋状の軌跡は前の周回のそれと一部重なる(図8(A))。逆にp>2rであると、螺旋状の作用領域の各ピッチの間には隙間ができる(図8(C))。これは、金属管内面に溝付加工されない部分が生じる恐れがある。従って、内面溝付加工の品質を保つには、ボールの公転速度と引き抜き速度の関係を考慮する必要がある。p=2rであるとき、螺旋状の作用領域は1ピッチ前のそれにちょうど接して、重なりもせず、隙間もできない(図8(B))。このような加工ピッチの最大許容値Pを、ここでは限界加工ピッチと称する。P=2rであるから、ボール等の押圧手段の作用領域を大きくすれば、限界加工ピッチPは大きくなる。ボールが金属管の回りを単位時間にR回公転するとすれば、金属管に対して単位時間に相対移動する距離すなわち加工速度vは、ボールの1公転あたりの相対移動距離すなわち加工ピッチpと、公転速度Rとの積Rpに等しい。
【0009】
内面溝付加工のコストを低減するためには加工速度(加工しつつ単位時間に引き抜く距離)を増大させることが望まれる。加工速度vを大きくするには、加工ピッチpを大きくするか、ボールの公転速度Rを大きくする必要がある。ボールの公転速度を余り大きくすると、加工された金属管の表面に傷がつくので限度がある。それ故、加工速度をさらに大きくするためには、加工ピッチを大きくすることが必要である。
【0010】
加工ピッチには、前述のように、管内面にもれなく溝付加工を行うための限界が存在する。限界加工ピッチを大きくするには、押圧手段の作用領域を大きくすればよい。押圧手段として、管の長さ方向に軸をもつロールを用いると、ボールよりも作用領域を大きくすることができ、有利である。ロール6A,6Bの側面(金属管との接触面)の加工上流側の端が尖っていると、加工された金属管の外側に傷を生じ、管の品質を損なうので、この箇所の角をなくすよう、断面を円弧状にすることが行われている(図7参照)。
【特許文献1】特開平5−7920号
【特許文献2】特開平5−329529号
【特許文献3】特開平6−15345号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかし、押圧手段としてロールを用いる場合、ロールが金属管を押圧する際反作用を受けるため、ロールの加工上流側の端に外側へ開く方向(管から遠ざかる方向)の力が働き、ロール軸がその方向に傾いて、ロールの下流側での金属管への押し込み量が上流側より大きくなる現象が起きやすい。
【0012】
図9でこの現象を説明する。(A)はロール軸の傾きがない状態を、(B)はロール軸が傾いた状態を、それぞれ示す。金属管の管壁71に、金属管と平行な軸Yをもつロール76の、外面が接触している。矢印aで示す方向に金属管を引き抜くと、ロール76の上流端76aは管壁71を管の内側(図の下方)へ押圧する際、反作用で管の外側(図の上方)への力を受け、幾らか浮き上がる。軸Yは上流側で管の外側へ、下流側で管の内側へと傾いて軸Y‘のようになり、金属管の管壁71はこれに対応した変形を受ける。すなわち、下流端76bが当たる部分の管壁71は、上流端76aが当たる部分よりも深く内側に変形する。こうして生じた管壁71のへこみは加工後に管外面の螺旋状の筋となって現れる。ロールの軸の傾きによって管外面に傷がつく現象は、加工速度を上げるにつれ顕著になる。
【0013】
ロールの軸の傾きを防ぐために、ロールの軸又はその延長を軸受けで保持することも行われるが、ロールの回転速度が大きくなると軸のブレが生じ、結局、加工速度の大きな向上は得られない。
【0014】
また、ロールの軸のぶれの対策として、押圧ロールの外側にバックアップロールを設けることも行われるが、バックアップロール自体にも同様のぶれの現象が生じるため、有効な対策とはならなかった。
【0015】
従って、本発明の目的は、管内壁の溝の不完全な形成や、管外面の傷を生じることなく、金属管の内面溝付加工の速度を向上できる、内面溝付管の製造装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0016】
上記目的を達するため、本発明の内面溝付管の製造装置は、金属管の内部に保持された、外周面に溝を有する溝付加工プラグと、この溝付加工プラグが保持された位置の金属管の外周に当接して回転し、金属管を外側から内側に向かって押圧する複数のロールとを具え、これら複数のロールの押圧により金属管の内壁に溝付加工プラグの外周面を密接させるとともに、金属管を長さ方向へ強制移動させることにより金属管の内壁に連続した溝を形成する、内面溝付管製造装置において、複数のロールは、それぞれの軸が金属管の軸と平行な軸に対して所定の角度を有して配置されることを特徴とする。
【0017】
複数のロールは、その軸で保持するよりも、円筒形の内面から成る保持手段により回転可能に保持されて、金属管の外周を公転することが好ましい。この保持手段は、各ロールの軸方向の移動を阻止する構造を有し、各ロールの軸方向の中央部が金属管に接するように、各ロールを保持することが好ましい。
【0018】
金属管を囲むロール群の外側に、各ロールに接して回転することができ、回転に伴い中心軸が金属管の軸を中心とする円軌道に沿って移動するような、複数のバックアップロールを具えてもよい。
【発明の効果】
【0019】
本発明の内面溝付管製造装置は、溝付加工プラグの位置の金属管の外周に当接して回転し、金属管を外側から押す押圧手段として、ロールを用いているので、ボールに比して押圧手段としての有効作用面積が大きいから、管内壁の溝の不完全な形成を起こさずに加工速度を大きくできる。特に、複数のロールを、それぞれの軸が金属管の軸と平行な軸に対して所定の角度を有するように配置したことにより、加工の際ロールの両端付近が金属管の外面に触れないようにできるから、管外面に傷を生じることが避けられ、有効作用面積の大きいロールの利点を生かして、内面溝付加工の速度を向上することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
[第1の実施の形態]
(内面溝付管製造装置の全体の構成)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る内面溝付管製造装置の主要部を示し、(A)は平面図、(B)は破断断面図である。装置は金属管1を縮管するためのダイ7およびダイ8を具え、金属管1がそれらの開口部(図中に破線で示す)に通されている。ダイ7とダイ8の中間の位置で、金属管1の外周に等間隔に6個のロール16A,16B,16C,16D,16E,16Fが設けられている。図1(A)では煩雑を避けるため、そのうちの2個、ロール16Aおよび16Bのみを示している。ロール16A等は金属管1の内面溝付加工のための押圧手段で、金属管1の外周に当接しつつ回転(自転および公転)する。図1(A)に示すように、ロール16A,16Bの軸はそれぞれ金属管1の軸x−xに平行でなく、角度θだけ傾いている。図示されないが、ロール16Cないし16Fも同様である。
【0021】
図1(B)は、内面溝付管製造装置の金属管内部の部材以外を、図1(A)中の軸x―xに沿った面で切断した破断断面図である。金属管1の管内には、外面に溝4を有する溝付加工プラグ5が挿入され、溝付加工プラグ5はタイロッド3によりフローティングプラグ2と連結されている。これらは管内で一体となって自由に回転できる。
【0022】
(内面溝付管製造装置の動作)
縮管のため金属管1をダイス7からダイス8への方向に引き抜く際、ダイス7で縮管された金属管1aの内径よりも大きいフローティングプラグ2は、ダイス7の位置の管内に留まるから、タイロッド3でフローティングプラグ2に連結された溝付加工プラグ5の管内での位置が決まる。ちょうどこの溝付加工プラグ5の停止位置で金属管1の外周に、ロール16Aないし16Fの側面が押し当てられている。金属管1の管壁はロール16Aないし16Fにより内側へ向かって圧迫され、管壁の内側が溝付加工プラグ5の外面に押し付けられて、溝4に対応する形状のフィン9が形成される。フィン9の間の部分が管内面の溝となる。溝付加工された金属管1bは、ダイス8でさらに縮管され、内面溝付管1cとなる。ロール16Aないし16Fは図2に示す保持部に収容されており、それ自身回転(自転)しながら、金属管1の周りを回転(公転)する。
【0023】
(内面溝付管製造装置の細部の構成)
図2は保持部の断面を示す。保持部20は、金属管1を通すための開口部を有するケーシング21と、それに収められたロールホルダー22、バックアップリング23、固定板24,25から成る。ロール16A,16B,16C,16D,16E,16Fは、図3に示す構造の円筒形のロールホルダー22により、脱落しないように、しかし回転可能に保持されている。ロールホルダー22に回転可能に保持されたロール16A等は、バックアップリング23によって外側から囲まれ、金属管1との距離が規制される。ロールホルダー22は、軸方向への移動が固定板24,25により阻止されている。バックアップリング23および固定板24,25はケーシング21に、それらを貫通する圧入ピン28により、必要に応じて取り外し可能に固定されている。保持部20は、図示されない駆動手段(モータ)により金属管1の回りを回転する。
【0024】
図3はロールホルダー22の構造を示し、(A)は側面、(B)は線分Z―Zに沿った断面、(C)はロールを除いた状態の断面を、それぞれ示す。ロールホルダー22は円筒形で、開口部27A,27B,27C,27D,27E,27Fを有する。開口部27A等は、ロールホルダー22の厚さより大きい直径をもつ円筒の内面で形成され、この中にロール16A,16B,16C,16D,16E,16Fがはめ込まれ、ロール16A等の一方の側面は金属管1側に、他の側面は反対側に、それぞれ一部露出している。ロール16A等は開口部27A等の中で自由に回転でき、しかもそれから脱落することはない。
【0025】
[第2の実施の形態]
ロールホルダーの構造を変更した以外は、基本的に第1の実施の形態と同じである。第1の実施の形態では、6個のロールを収容するロールホルダー22は、その厚さより大きい内径をもつ円筒面で形成された、両側面に貫通部をもつ開口部27A等を有したが、本形態ではロールホルダー42は、その厚さより小さい内径をもつ円筒面で形成された空洞47A,47B,47C,47D,47E,47Fを有する。空洞47A等は円筒形のロールホルダー42の内側のみに貫通部をもち、外側には貫通していない。これに対応してロール16A等はロールホルダー42の内側のみに露出し、金属管1の外周を押圧しつつ回転する。
【0026】
図4はロールホルダー42の構造を示し、(A)は側面図、(B)は軸Z―Z(金属管の軸に一致)を含む断面の、ロールを除いた断面図、(C)は空洞内部だけの断面図である。図5は、3箇所の切り口でのロールホルダー42の軸Z−Zに垂直の断面を示し、(A)は図4の線分A−A、(B)は線分B−B、(C)は線分C−Cに、それぞれ沿った断面図である。円筒形のロールホルダー42はその内側のみに側面が貫通した空洞47A,47B,47C,47D,47E,47Fを有する。空洞47A等は、ロールホルダー42の厚さより小さい内径をもつ円筒面で形成されており、その中にロール16A,16B,16C,16D,16E,16Fが回転可能に収容されている。ロール16A等はロールホルダー42の内側のみに貫通部から露出している。空洞47A等の中でロール16A等は、その両端をスラスト軸受48,49で支持され、長さ方向に移動しないようにストッパー51,52が設けられている。
【0027】
図6は第2の実施の形態で用いるロール保持部(金属管1とも)の、金属管1の軸x−xを含む断面を示す。保持部40は、金属管1を通すための開口部を有するケーシング41と、それに収められたロールホルダー42、バックアップリング43、固定板44,45から成る。ロールホルダー42にはロール16A等が、図4および図5に示す構造により回転可能に保持されている。ロールホルダー42は、外側を囲むバックアップリング23により金属管1の軸x−xからの(半径方向)変位が阻止され、固定板44,45により軸x−x方向での移動が阻止されている。バックアップリング43および固定板44,45はケーシング41に、それらを貫通する圧入ピン46により、必要に応じて取り外し可能に固定されている。保持部40全体は、図示しない駆動手段(モータ)により金属管1の回りを回転する。
【0028】
〔第3の実施の形態〕
第2の実施の形態で、ロール16A等の両端の中心部に円柱状の突起を設ける。これにより、スラスト軸受48,49へのはめ込みが容易になる。
【0029】
〔第4の実施の形態〕
第2の実施の形態においてバックアップリング23の代わりに、金属管に向かって付勢されたバックアップロールを用いることもできる。
【0030】
〔実施例〕
第1の実施形態において、金属管1として外径12.7mmの軟質銅管を用い、その中に外径10mmで、深さ約0.1mmの溝を多数持つ溝付加工プラグ5を挿入した。6個のロール16Aないし16Fとして外径5mm、長さ8mmのロールを用いた。ロール16A等は、金属管1の軸に対してθ=30度傾斜させた。溝付加工プラグ5の外面の溝に対応して、金属管1の内面には高さ0.1mmのフィンが形成され、その間に同じ深さの溝が形成される。押圧手段として5個のロールを用い、それらの軸を金属管と平行に配置した従来の装置に比べ、加工ピッチを1.5倍にし、加工速度を約2倍に向上することができた。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る内面溝付管製造装置の主要部を示し、(A)は平面図、(B)は破断断面図。
【図2】第1の実施の形態における保持部の断面図。
【図3】第1の実施の形態におけるロールホルダーの構造を示し、(A)は側面図、(B)は断面図、(C)はロールを除いた断面図。
【図4】第2の実施の形態におけるロールホルダーの構造を示し、(A)は側面図、(B)はロールを除いた断面図、(C)は空洞内部だけの断面図。
【図5】第2の実施の形態におけるロールホルダーの断面図。(A)は図4(A)の線分A−Aに、(B)は線分B−Bに、(C)は線分C−Cに、それぞれ沿った断面を示す。
【図6】第2の実施の形態におけるロール保持部の断面図。
【図7】従来の内面溝付管の製造装置の破断断面図。
【図8】ボールと金属管の相対的移動とボールの作用領域及びその軌跡の関係を示す説明図。
【図9】ロールの下流側の端の押し込み量が上流側より大きくなる現象の説明図。
【符号の説明】
【0032】
1 金属管
1a 縮管された金属管
1b 溝付加工された金属管
1c 内面溝付管
2 フローティングプラグ
3 タイロッド
4 溝
5 溝付加工プラグ
6A,6B ロール
6C,6D バックアップロール
7 ダイス
8 ダイス
9 フィン
16A,16B,16C,16D,16E,16F ロール
20 保持部
21 ケーシング
22 ロールホルダー
23 バックアップリング
24,25 固定板
27A,27B,27C,27D,27E,27F 開口部
28 圧入ピン
40 保持部
41 ケーシング
42 ロールホルダー
43 バックアップリング
44,45 固定板
46 圧入ピン
47A,47B,47C,47D,47E,47F 空洞
48,49 スラスト軸受
51,52 ストッパー
71 管壁
76 ロール
76a 上流端
76b 下流端
r ボールの作用半径
p 加工ピッチ
P 加工ピッチの最大許容値、限界加工ピッチ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属管の内部に保持された、外周面に溝を有する溝付加工プラグと、この溝付加工プラグが保持された位置の前記金属管の外周に当接して回転し、前記金属管を外側から内側に向かって押圧する複数のロールとを具え、前記複数のロールの押圧により前記金属管の内壁に前記溝付加工プラグの前記外周面を密接させるとともに、前記金属管を長さ方向へ強制移動させることにより前記金属管の内壁に連続した溝を形成する、内面溝付管製造装置において、
前記複数のロールは、それぞれの軸が前記金属管の軸と平行な軸に対して所定の角度を有して配置されることを特徴とする、内面溝付管の製造装置。
【請求項2】
前記複数のロールは、各ロールを回転可能に保持する保持手段によって前記金属管の外周を公転する、請求項1の内面溝付管の製造装置。
【請求項3】
前記保持手段が、前記各ロールを収容する円筒形の複数の空洞を具える、請求項2の内面溝付管の製造装置。
【請求項4】
前記保持手段は前記各ロールの軸方向の移動を阻止する手段を具え、前記各ロールの軸方向の中央部が前記金属管に接するように前記各ロールを保持する、請求項2または3の内面溝付管の製造装置。
【請求項5】
前記複数の空洞が、前記各ロールの軸方向において閉塞され、前記各ロールの軸方向の移動が阻止される、請求項3または4の内面溝付管の製造装置。
【請求項6】
前記保持手段は、前記金属管の外周を公転するケーシングに取り外し可能に収容される、請求項2ないし5いずれかの内面溝付管の製造装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2006−212661(P2006−212661A)
【公開日】平成18年8月17日(2006.8.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−26740(P2005−26740)
【出願日】平成17年2月2日(2005.2.2)
【出願人】(000005120)日立電線株式会社 (3,358)
【Fターム(参考)】