説明

写真シール作成装置

【課題】設置スペースの利用効率を向上させ、コストの増大を抑制し、収益性を向上させるようにする。
【解決手段】第1ユニット111の撮影空間181と反対側に、第1編集空間182と第2編集空間183を、第1ユニット111の横方向に並ぶように配置し、第1編集空間182の利用者が編集作業を行うための構成と、第2編集空間183の利用者が編集作業を行うための構成の両方を有する第3ユニットを、第1編集空間182と第2編集空間183との間に区切るように設け、少なくとも、第1編集空間182および第2編集空間183の利用者全員が横一列に並んで編集作業を行わないように構成する。本発明は、例えば、ゲームセンター等に設置される写真シール作成装置に適用することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、写真シール作成装置に関し、特に、写真シール作成装置の設置スペースの利用効率を向上させることにより、収益性を向上させることができるようにした写真シール作成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、利用者(被写体)を撮影し、得られた被写体の画像を予め用意されたフレーム画像、スタンプ画像、または手書きの線画像の落書き入力画像と合成する編集処理を行い、シール紙に印刷し、利用者に提供する写真シール作成装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
例えば、利用者(主に複数人のグループである場合が多い)が、硬貨投入後に筐体内に設置されたCCD(Charge Coupled Device)カメラで、背景カーテンを背景として利用者自身を撮影し、記録された利用者の画像を液晶パネル上で付属のペン等を用いて所定または任意の文字や図形等を書き込んで編集を行い、個性的な画像を作成してシール紙に分割印刷させる写真シール作成装置があった。このように作成され利用者に提供されたシール紙は、例えば、利用者によって、利用者の友人や知人と交換されたり、手帳に貼り付けてアルバムのようにしたり、ポストカードに貼り付けたりされる。
【0004】
つまり、このような写真シール作成装置は、CCDカメラ、モニタ、タッチペン、スピーカ、およびプリンタ等の各種の装置の使用権(施設使用サービス)と、撮影や編集等の作業を行うための空間の使用権(敷地使用サービス)とを利用者に提供し、撮影や編集等の作業の娯楽性を高め、それらの作業を利用者にゲーム(遊戯サービス)として行わせ、そのゲームの成果物として写真シール(利用者の画像等が印刷されたシールシート)を提供する代わりに、利用者より代金を受け取るゲーム装置(遊戯サービス提供装置)である。従って、このような写真シール作成装置は、通常、ゲームセンターや観光地等の店舗に設置される。
【0005】
このような場所(店舗)は、装置を設置可能なスペース(店舗スペース)の広さが限られており、その限られた店舗スペースにおいて、単位面積および単位時間当たりに、いかに高い利益を上げるかということ(収益率)が、このような写真シール作成装置の購入者(例えば、繁華街に位置し、比較的賃料が高いビルの一室を賃借しているゲームセンターの経営者等)にとって重要な事項となり、この収益率が販売台数に影響を及ぼすことになる。
【0006】
このような写真シール作成装置において、単位面積当たり(または単位時間当たり)の収益率を向上させるためには、運用効率を向上させる(ゲームの回転率を向上させる)ことと、最終的な顧客(エンドユーザ)となる写真シール作成装置の利用者の満足度を向上させることが重要になる。
【0007】
従って、利用者の満足度を向上させるとともにゲームの回転率を向上させるために様々な改良が行われてきた。例えば、従来、撮影場所と編集場所が1箇所で兼用される写真シール作成装置が主流であったが、撮影場所と編集場所が分離され、それぞれ1箇所ずつ設けられた写真シール作成装置が普及するようになった。さらに、撮影場所1箇所に対して編集場所を2箇所以上設け、利用者の回転率のさらなる向上を目指す写真シール作成装置も考えられている(例えば、特許文献2参照)。
【0008】
このとき、撮影場所や編集場所のスペースが狭すぎると、利用者は作業を行うのに不便を感じ、満足度が低下してしまう恐れがある。逆に、スペースが広すぎても利用者の満足度は向上せず、無駄なスペースが増加し、単位面積当たりの収益率が低下してしまうばかりでなく、設置スペースの確保が困難になり、設置場所が限定されてしまう恐れもある。そこで、写真シール作成装置は、撮影場所や編集場所として、利用者が作業を行うのに適度な広さを提供する必要がある。
【0009】
図1は、撮影空間と編集空間に必要な広さについて説明する図である。図1Aは撮影空間について説明する図である。図1Aの撮影空間1において利用者(A1およびA2)はカメラ2を利用して自分自身を被写体とする撮影作業を行う。この撮影作業において、利用者は、顔等のアップ画像を撮影するためにカメラ2に近傍に位置で撮影を行ったり、全身画像を撮影するためにカメラ2から十分に離れた位置で撮影を行ったりする。また、利用者は様々な姿勢(ポーズ)で撮影を行う。つまり、撮影作業において、利用者(A1およびA2)はある程度動き回る(移動したり、ポーズをとったり、飛び跳ねたりする)ので、撮影空間1は、そのような動作が可能な程度の広さが必要になる。ただし、過度に広くても、横過ぎたり後ろ過ぎたりしてカメラ2の実質的な撮影範囲外となる位置が増加するだけで、そのような位置は、利用者が利用しないので無駄なスペースとなる恐れもある。
【0010】
図1Bは編集空間について説明する図である。図1Bの編集空間において利用者(A1およびA2)はモニタ4に表示される撮影画像に対して編集作業(落書き入力作業)を行い、印刷用の画像を生成する。この編集作業において、利用者は殆んどモニタ4の前から移動する必要がない。従って、この編集空間3は、利用者が立って編集作業を行うのに十分な広さがあればよく、撮影空間1より狭くても利用者の満足度は低下しない。
【0011】
写真シール作成装置の収益率を向上させるためには、このような撮影空間1と編集空間3を効率良く配置しなければならず、様々なレイアウトが考えられている。以下においてその配置例について説明する。なお、その際、図1Aに示される撮影空間1と、図1Bに示される編集空間3がそれぞれ理想的な広さの空間であるものとして説明する。つまり、撮影空間1および編集空間3は、それぞれ、利用者の満足度を低下させず、かつ、無駄となるスペースが最小限に抑えられた広さとし、これらの広さを基準として各レイアウトを説明する。また、以下においては、撮影空間が1つ、編集空間が2つの場合(3重接客)の写真シール作成装置の空間配置例について説明する。
【0012】
図2は、写真シール作成装置における撮影空間と編集空間のレイアウトの例を説明する図である。図2において、写真シール作成装置5は、その側面の1つが壁6に接するように設置されている。この写真シール作成装置5において、撮影空間9は、2つの筐体(第1ユニット7と第2ユニット8)の間に形成されている。また、第1ユニット7の撮影空間9と反対側には第1編集空間11が設けられ、第2ユニット8の撮影空間9と反対側には第2編集空間13が設けられている。つまり、この場合、1つの撮影空間9の両側にそれぞれ1つずつ編集空間(第1編集空間11または第2編集空間13)が配置されている。
【0013】
図2に示される写真シール作成装置5の場合、1組目の利用者A1およびA2は、撮影空間9に入場し(矢印15)、第1ユニット7のカメラ10を用いて撮影作業を行う。そして撮影作業が完了すると、第1編集空間11に移動し(矢印16)、第1ユニット7に設けられた第1編集空間11用のモニタ12を用いて編集入力作業を行う。撮影空間9が空くと、順番待ちをしていた2組目の利用者B1およびB2は、撮影空間9に入場し(矢印17)、第1ユニット7のカメラ10を用いて撮影作業を行う。そして撮影作業が完了すると、今度は第2編集空間13に移動し(矢印18)、第2ユニット8に設けられた第2編集空間13用のモニタ14を用いて編集入力作業を行う。つまり、このレイアウトの場合、第1ユニット7と第2ユニット8は、両矢印19に示されるように、互いに通信を行い、画像データや編集結果等をやり取りする必要もある。
【0014】
図2において、利用者にとって前後方向となる、写真シール作成装置5の長さ(第1編集空間11、第1ユニット7、撮影空間9、第2ユニット8、および第2編集空間13の合計の長さ、すなわち、図2において写真シール作成装置5の横方向の長さ)を長さ20とし、利用者にとって左右方向となる、写真シール作成装置5の幅(第1編集空間11の横幅、第1ユニット7の横幅、撮影空間9の横幅、第2ユニット8の横幅、または第2編集空間13の横幅、すなわち、図2において写真シール作成装置5の縦方向の長さ)を幅21とする。
【0015】
図3は、写真シール作成装置における撮影空間と編集空間のレイアウトの他の例を説明する図である。図3において、写真シール作成装置31は、その側面の1つが壁6に接するように設置されている。この写真シール作成装置31において、撮影空間34は、2つの筐体(第1ユニット32と第2ユニット33)の間に形成されている。また、第1ユニット32の撮影空間34と反対側に2つの編集空間(第1編集空間36および第2編集空間38)が配置されている。また、この2つの編集空間(第1編集空間36および第2編集空間38)は互いに横に並ぶように配置されている。なお、撮影空間34用のカメラ35、第1編集空間36用のモニタ37、および第2編集空間38用のモニタ39は、いずれも第1ユニット32に設けられている。つまり、撮影空間34において撮影作業を行う利用者と、第1編集空間36または第2編集空間38において編集作業を行う利用者は、互いに向き合って作業を行うように各空間が配置されている。
【0016】
図3に示される写真シール作成装置31の場合、1組目の利用者A1およびA2は、撮影空間34に入場し(矢印40)、第1ユニット32のカメラ35を用いて撮影作業を行う。そして撮影作業が完了すると、第1編集空間36に移動し(矢印41)、第1ユニット32のモニタ37を用いて編集入力作業を行う。撮影空間34が空くと、順番待ちをしていた2組目の利用者B1およびB2は、撮影空間34に入場し(矢印42)、第1ユニット32のカメラ35を用いて撮影作業を行う。そして撮影作業が完了すると、今度は第2編集空間38に移動し(矢印43)、第1ユニット32のモニタ39を用いて編集入力作業を行う。つまり、このレイアウトの場合、カメラ35、モニタ37、およびモニタ39は全て第1ユニット32に設けられている。従って、第1ユニット32と第2ユニット33は、画像データや編集結果等をやり取りする必要がなく装置の構成が簡略化される。
【0017】
図3において、利用者にとって前後方向となる(壁6に垂直な)、写真シール作成装置31の長さ(第2ユニット33、撮影空間34、第1ユニット32、並びに、第1編集空間36若しくは第2編集空間38の合計の長さ、すなわち、図3において写真シール作成装置31の縦方向の長さ)を長さ44とし、利用者にとって左右方向となる(壁6に平行な)、写真シール作成装置31の幅(第2ユニット33の横幅、撮影空間34の横幅、第1ユニット32の横幅、または、第1編集空間36および第2編集空間38の合計の横幅、すなわち、図3において写真シール作成装置31の横方向の長さ)を幅45とする。
【0018】
図4は、写真シール作成装置における撮影空間と編集空間のレイアウトの、さらに他の例を説明する図である。図4において、写真シール作成装置51は、その側面の1つが壁6に接するように設置されている。この写真シール作成装置51において、撮影空間54は、2つの筐体(第1ユニット52と第2ユニット53)の間に形成されている。また、第1ユニット52の撮影空間54と反対側に2つの編集空間(第1編集空間56および第2編集空間58)が配置されている。
【0019】
ただし、図4の写真シール作成装置51の場合、図3の写真シール作成装置31と異なり、第1編集空間56と第2編集空間58は横に並ぶように構成されていない。つまり、図4に示されるように、第1編集空間56用のモニタ57と第2編集空間用のモニタ59は、横方向に並んでおらず、それぞれが撮影空間54の横方向に対して斜めに設けられている。従って、第1編集空間56と第2編集空間58も図3の編集空間のように横に並ばずに、互いに角度を有した状態で(斜めに向き合うように)設けられている。なお、第1編集空間56の第1ユニット52や第2編集空間58に接していない側面は円弧状の曲面により構成される。第2編集空間58も第1編集空間56と同様であり、第2編集空間58の第1ユニット52や第1編集空間56に接していない側面は円弧状の曲面により構成される。
【0020】
この図4に示される写真シール作成装置51の場合、1組目の利用者A1およびA2は、撮影空間54に入場し(矢印60)、第1ユニット52のカメラ55を用いて撮影作業を行う。そして撮影作業が完了すると、第1編集空間56に移動し(矢印61)、第1ユニット52のモニタ57を用いて編集入力作業を行う。撮影空間54が空くと、順番待ちをしていた2組目の利用者B1およびB2は、撮影空間54に入場し(矢印62)、第1ユニット52のカメラ55を用いて撮影作業を行う。そして撮影作業が完了すると、今度は第2編集空間58に移動し(矢印63)、第1ユニット52のモニタ59を用いて編集入力作業を行う。つまり、このレイアウトの場合も、カメラ55、モニタ57、およびモニタ59は全て第1ユニット52に設けられている。従って、第1ユニット52と第2ユニット53は、画像データや編集結果等をやり取りする必要がなく装置の構成が簡略化される。
【0021】
図4において、(撮影作業を行う)利用者にとって前後方向となる(壁6に垂直な)、写真シール作成装置51の長さ(第2ユニット53、撮影空間54、第1ユニット52、並びに、第1編集空間56若しくは第2編集空間58の合計の長さ、すなわち、図4において写真シール作成装置51の縦方向の長さ)を長さ64とし、(撮影作業を行う)利用者にとって左右方向となる(壁6に平行な)、写真シール作成装置51の幅(第2ユニット53の横幅、撮影空間54の横幅、第1ユニット52の横幅、または、第1編集空間56および第2編集空間58の合計の横幅、すなわち、図4において写真シール作成装置51の横方向の長さ)を幅65とする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0022】
【特許文献1】特開2000−69404号公報
【特許文献2】特開2003−304474号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0023】
しかしながら、これらのような各レイアウトは、それぞれに特徴があり、完全なものではない。従って、以上に説明した写真シール作成装置は、さらなるスペースの利用効率の向上が求められているという課題があった。
【0024】
例えば、図2の写真シール作成装置5の場合、まず、各空間および各ユニットが全て1列に並んでいるので、写真シール作成装置5の幅21は比較的短くなるが、長さ20が図3や図4の場合より長くなってしまう恐れがあった。また、第1ユニット7と第2ユニット8の両方で接客する必要があるため、上述したように互いに通信を行う等、構成が複雑になり、第1ユニット7や第2ユニット8の小型化が困難になる恐れもあった。
【0025】
さらに、このような写真シール作成装置は、他の装置との配置の関係により、壁に接して設置されることも考えられる。その場合、撮影空間の両側に編集空間が存在するため、各空間への入場や退場のスペースを確保するために、写真シール作成装置5は、図2に示されるような、長さ20の方向の2側面の内、一方の側面のみを壁6に接した配置しか行うことができない恐れがあった。また、写真シール作成装置5をこのように設置する場合、長さ20分の空きスペースを壁6に確保する必要がある。つまり、写真シール作成装置5は、設置方法に自由度が少なく、かつ、設置場所の確保が困難である恐れもあった。
【0026】
さらに、撮影空間9に必要な横幅と編集空間(第1編集空間11または第2編集空間13)に必要な横幅の長さが異なる(撮影空間9の方が第1編集空間11や第2編集空間13よりも長い横幅が必要になる)ので、図2において斜線で示されるように、第1編集空間11と第2編集空間13に不要なスペースが生じる恐れがあった。
【0027】
これに対して、図3の写真シール作成装置31の場合、第1編集空間36と第2編集空間38が横に並んでいるので、長さ44は、図2の場合よりも短くなる。また、全ての接客は第1ユニット32で行うことができるので、構成が単純になり、装置の小型化が容易になるので、長さ44は、さらに図2の場合よりも短くなる。
【0028】
また、図3に示されるように、写真シール作成装置31は、第2ユニット33の撮影空間と反対側の側面を壁6に接するように配置することができる。つまり、写真シール作成装置31を壁6に接するように設置するためには、幅45分の空きスペースを壁6に確保すればよく、図2の場合と比較して、写真シール作成装置31の設置方法の自由度は高く、設置場所の確保も容易である。
【0029】
しかしながら、この場合、2つの編集空間が横に並ぶため、幅45は、図2の場合よりも長くなる。また、この編集空間2つ分の横幅である幅45は、撮影空間34に必要な横幅よりも長い。そのため、図3において斜線で示されるように、撮影空間34に不要なスペースが生じる恐れがあった。
【0030】
これらに対して、図4の写真シール作成装置51の場合、第1編集空間56と第2編集空間58が斜め方向に向き合って並んでいるので、長さ64は、図2の場合よりも短いが、図3の場合よりも長くなる。ただし、この場合、全ての接客に関する構成が第1ユニット52の中央に集中するので、装置の小型化が図2や図3の場合よりも容易になる。
【0031】
また、図4に示されるように、写真シール作成装置31は、第2ユニット53の撮影空間54と反対側の側面を壁6に接するように配置することができる。つまり、写真シール作成装置51を壁6に接するように設置するためには、幅65分の空きスペースを壁6に確保すればよく、図2の場合と比較して、写真シール作成装置51の設置方法の自由度は高く、設置場所の確保も容易である。
【0032】
しかしながら、この場合、2つの編集空間が互いに斜めに向き合っているため、図4において斜線で示されるように、撮影空間54だけでなく、第1編集空間56や第2編集空間58にも不要なスペースが増大してしまう恐れがあった。これにより、この写真シール作成装置51の幅65は、図3の場合よりも長くなってしまう恐れもあった。さらに、そのことにより、写真シール作成装置51の設置場所の確保が図3の場合と比較して困難になってしまう恐れもあった。
【0033】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、撮影空間や編集空間における不要なスペースを削減し、装置の構成を単純化することにより設置スペースの利用効率を向上させ、さらに製造や運用のコストを低減させ、収益性を向上させることができるようにするものである。
【課題を解決するための手段】
【0034】
本発明の写真シール作成装置は、第1の筐体の対向する側面の一方に、利用者が撮影作業を行う撮影空間が設けられ、第1の筐体の他方の側面に、撮影作業後に撮影空間より移動した、互いに異なる組の利用者が編集入力作業を行う第1の編集空間および第2の編集空間が側面に沿って並ぶように設けられ、撮影空間の利用者を撮影する撮影手段と、第1の編集空間において第2の編集空間の方向を向いた利用者による編集入力を受け付け、編集入力に基づいて利用者の画像を編集する第1の編集手段と、第2の編集空間において第1の編集空間の方向を向いた利用者による編集入力を受け付け、編集入力に基づいて利用者の画像を編集する第2の編集手段とを備えることを特徴とする。
【0035】
この撮影手段は、例えば、画像を得るためのCCD(Charge Coupled Device)を利用した撮像素子等により構成されるCCDカメラや、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)カメラ等により構成され、第1の編集手段は、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイやLCD(Liquid Crystal Display)よりなり、編集入力用のGUI(Graphical User Interface)画像や撮影画像を表示する編集入力用モニタ、利用者によりGUI画像や撮影画像に対する入力に利用されるタッチペン、編集入力用モニタに重畳され、利用者による入力を座標情報等として受け付ける透明なタッチパネル、およびCPUに含まれる処理部により構成され、タッチパネルを介して入力された情報に基づいて撮影画像の編集等を行う編集処理部により構成される。
【0036】
本発明の写真シール作成装置においては、第1の筐体の対向する側面の一方に、利用者が撮影作業を行う撮影空間が設けられ、第1の筐体の他方の側面に、撮影作業後に撮影空間より移動した、互いに異なる組の利用者が編集入力作業を行う第1の編集空間および第2の編集空間が側面に沿って並ぶように設けられ、撮影空間の利用者が撮影され、第1の編集空間において第2の編集空間の方向を向いた利用者による編集入力が受け付けられ、その編集入力に基づいて利用者の画像が編集され、第2の編集空間において第1の編集空間の方向を向いた利用者による編集入力が受け付けられ、編集入力に基づいて利用者の画像が編集される。
【0037】
従って、写真シール作成装置は、撮影空間や編集空間における不要なスペースを削減し、装置の構成を単純化することにより設置スペースの利用効率を向上させ、さらに製造や運用のコストを低減させ、収益性を向上させることができる。
【0038】
前記第1の編集手段および第2の編集手段は、第1の筐体と異なる、第1の編集空間と第2の編集空間を区切るように構成される第2の筐体に設けられるようにすることができる。
【0039】
この第2の筐体は、例えば、第3ユニットにより構成される。第3ユニットは、第1編集空間と第2編集空間を区切るように設けられ、第1編集空間側の面には、第1編集空間の利用者による編集入力を受け付ける構成が設けられ、第2編集空間側の面には、第2編集空間の利用者による編集入力を受け付ける構成が設けられる。このようにすることにより、写真シール作成装置は、撮影空間や編集空間における不要なスペースを削減し、装置の構成を単純化することにより設置スペースの利用効率を向上させ、さらに製造や運用のコストを低減させ、収益性を向上させることができるようにするものである。
【0040】
前記第1の編集手段は、さらに、第2の編集空間の方向を向いていない利用者による編集入力も受け付け、編集入力に基づいて利用者の画像を編集するようにすることができる。
【0041】
前記第1の編集手段は、互いに異なる2方向からの編集入力を受け付けるために、それぞれがその2方向の互いに異なる方向を向いた2つの編集画面を1つのディスプレイに同時に表示するようにすることができる。
【0042】
例えば、外枠が四角形で構成される編集入力用モニタの4辺の内、直交する2辺から行われる編集入力を受け付けるように構成される。これにより第1編集空間のスペースをより狭くすることができる。
【0043】
前記第2の編集手段は、さらに、第1の編集空間の方向を向いていない利用者による編集入力を受け付け、編集入力に基づいて利用者の画像を編集するようにすることができる。
【0044】
前記第2の編集手段は、互いに異なる2方向からの編集入力を受け付けるために、それぞれがその2方向の互いに異なる方向を向いた2つの編集画面を1つのディスプレイに同時に表示するようにすることができる。
【0045】
前記撮影手段は、第1の筐体に設けられるようにすることができる。
【0046】
前記撮影手段は、前記第1の筐体と異なる筐体に設けられるようにすることができる。
【0047】
第1の編集空間および第2の編集空間は、CCDカメラが設けられている第1ユニットの背面に設けられるようにしてもよいし、CCDカメラが設けられていない、背景カーテンユニット等が設けられた第2ユニットの背面に設けられるようにしてもよい。
【0048】
このように構成することにより、写真シール作成装置は、撮影空間や編集空間における不要なスペースを削減し、設置スペースの利用効率を向上させ、収益性を向上させることができる。第1ユニット側に第1の編集空間および第2の編集空間を設けることにより、さらに、装置の構成を単純化することにより設置スペースの利用効率を向上させ、さらに製造や運用のコストを低減させ、収益性を向上させることができる。
【0049】
前記第1の編集手段および第2の編集手段は、それぞれ、予め定められた所定の制限時間内において、編集入力を受け付けるようにすることができる。
【0050】
編集作業に制限時間を設けることにより、写真シール作成装置は、長時間利用者がプレイするような事態を回避させることができ、プレイの回転率を向上させることができる。
【0051】
前記第1の編集空間および第2の編集空間が使用中であり、撮影空間において撮影作業を終了させた利用者による待機状態が発生するまで、第1の編集手段および第2の編集手段は、制限時間に関係なく編集入力を受け付けるようにすることができる。
【0052】
例えば、閑散期等のように、写真シール作成ゲームをプレイする利用者が少なく、順番待ちが発生していない場合、不要にプレイの回転率を向上させるより、利用者の満足度を向上させる方が収益率の向上に結びつけることができる。従って、このように落書き延長機能を設けることにより、写真シール作成装置は、回転率を実質的に低下させることなく、利用者の満足度を向上させることができるので、収益率を向上させることができる。
【発明の効果】
【0053】
本発明によれば、設置スペースの利用効率を向上させ、コストの増大を抑制し、収益性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】撮影空間と編集空間の広さを説明する図である。
【図2】写真シール作成装置における撮影空間と編集空間の配置の例を示す図である。
【図3】写真シール作成装置における撮影空間と編集空間の配置の、他の例を示す図である。
【図4】写真シール作成装置における撮影空間と編集空間の配置の、さらに他の例を示す図である。
【図5】本発明を適用した写真シール作成装置の構成例を示す斜視図である。
【図6】図1の写真シール作成装置を他の方向からみた斜視図である。
【図7】図1の写真シール作成装置の設置例を示す斜視図である。
【図8】図1の写真シール作成装置の第1ユニットの正面の構成例を示す図である。
【図9】第2ユニットの構成例を示す図である。
【図10】第3ユニットの第1編集空間側の面の構成例を示す図である。
【図11】第3ユニットの第1ユニットの背面と平行な面の構成例を示す図である。
【図12】利用者の移動パターンを説明する図である。
【図13】写真シール作成ゲームのタイミングチャートの例を示す模式図である。
【図14】図1の写真シール作成装置の内部の構成例を示すブロック図である。
【図15】図14の撮影部の詳細な構成例を示すブロック図である。
【図16】図14の第1編集部の詳細な構成例を示すブロック図である。
【図17】図14の移動案内処理部の詳細な構成例を示すブロック図である。
【図18】ゲーム管理処理の例を説明するフローチャートである。
【図19】写真シール作成ゲーム処理の例を説明するフローチャートである。
【図20】編集画面の構成例を示す図である。
【図21】移動案内処理の例を説明するフローチャートである。
【図22】移動案内画面の構成例を示す図である。
【図23】写真シール作成装置の空間の構成例について説明する図である。
【図24】写真シール作成装置の他の構成例を示す斜視図である。
【図25】落書き作業の様子を示す図である。
【図26】編集画面の他の構成例を示す図である。
【図27】写真シール作成装置の空間の、他の構成例について説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0055】
以下、本発明を適用した具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0056】
図5は、本発明を適用した写真シール作成装置の一実施の形態の外観構成例を示す斜視図を示している。
【0057】
図5に示される写真シール作成装置101は、撮影や編集等の作業の娯楽性を高め、それらの作業を利用者にゲーム(遊戯サービス)として行わせる代わりに、利用者より代金を受け取るゲーム装置(遊戯サービス提供装置)であり、通常、ゲームセンターや観光地等の店舗等に設置される。つまり、写真シール作成装置1は、後述するように、写真シール作成ゲームを利用者に提供する。利用者(主に複数人のグループである場合が多い)は、その写真シール作成ゲームにおいて、硬貨投入後に筐体内に設置されたCCD(Charge Coupled Device)カメラで利用者自身を撮影し、記録された利用者の画像を液晶パネル上で付属のペン等を用いて所定または任意の文字や図形等を書き込んで編集を行い、個性的な画像を作成してシール紙に分割印刷させる。このように作成され利用者に提供されたシール紙は、例えば、利用者によって、利用者の友人や知人と交換されたり、手帳に貼り付けてアルバムのようにしたり、ポストカードに貼り付けたりされる。
【0058】
図5の写真シール作成装置101の筐体110は、複数のユニット等により構成されており、第1ユニット111と第2ユニット112が、所定の距離をおいて、天井部113により接続されるように構成されている。
【0059】
図5に示されるように、直方体の形状の第1ユニット111の、地上面に対して垂直な4側面の内、第2ユニット112に対向する面を正面111−1と称し、その正面111−1の右側に隣接する側面を右側面111−2と称し、正面111−1に対向する側面を背面111−3と称し、正面111−1の左側に隣接する側面(右側面111−2に対向する側面)を左側面111−4と称する。
【0060】
また、直方体の形状の第2ユニット112の、地上面に対して垂直な4側面の内、第1ユニット111に対向する面を正面112−1と称し、その正面112−1の向かって右側に隣接する側面を右側面112−2と称し、正面112−1に対向する側面を背面112−3と称し、正面112−1の向かって左側に隣接する側面(右側面112−2に対向する側面)を左側面112−4と称する。なお、これらの各面の構成については後述する。
【0061】
第1ユニット111と第2ユニット112は、図5に示されるように、それらの上部において、天井部113により所定の距離を保つように連結されている。天井部113は、第1ユニット111と第2ユニット112とを連結する部材であり、利用者が第1ユニット111と第2ユニット112との間において後述するように撮影を行う場合の天井(撮影空間の天井)となる部材であり、かつ、所定の部位が格納される筐体である。天井部113には例えば、第1ユニット111に設けられた制御部が第2ユニット112に設けられた背景カーテンユニットや照明等を制御するためのケーブル等が格納される。もちろん、それ以外にも、どのような部材が格納されてもよい。この天井部113の下面(撮影空間の天井面)、上面、および側面は水平な平面であってもよいし、水平方向に対して角度を有する(傾きのある)平面であってもよいし、凹凸のある曲面であってもよい。
【0062】
また、第1ユニット111の背面111−3前方には、第3ユニット114が設けられている。第3ユニット114は、利用者が撮影画像に対する落書き編集等を行うための構成(例えば、モニタ、タッチパネル、およびタッチペン等)が設けられている。この第3ユニットの構成については後述する。
【0063】
なお、第1ユニット111と第2ユニット112の形状は直方体でなくてももちろんよい。また、第1ユニット111、第2ユニット112、および第3ユニット113が1つのユニット(1個の筺体)として構成されるようにしてももちろんよい。
【0064】
図6は、図5の写真シール作成装置101を、第1ユニット111の背面111−3側より見た斜視図であり、第3ユニット114の構成を説明する図である。
【0065】
図6において、第3ユニット114は、第3ユニット114は後述する第1編集空間に対する構成と、第2編集空間に対する構成の両方を有しており、各編集空間の利用者が互いに向き合って(背面111−3に対して横方向に向き合って)編集作業を同時に行うことができるようになされている。
【0066】
つまり、第3ユニット114の外観は、第1ユニット111の背面111−3に向かった時の左右の側面において接客する。図6にしめされるように、このときの第3ユニット114の、背面111−3に向かって左側面(図6中手前方向の面)は、3つの面(面114−1乃至面114−3)により構成される。一番上の段の面114−1は、地面に対して垂直な面であり、2つの編集空間(第3ユニット114の左右)を仕切っている。中段の面114−2は、地面に対して所定の角度で傾けられている。この面114−2には、タッチパネルが重畳されたモニタやタッチペン等が配置される。一番下の段の面114−3は、地面に対して垂直な面であり、スピーカ等が設けられる。
【0067】
なお、第3ユニット114の、背面111−3に向かって右側面(図6中奥方向の面)も左側面と同様に、3つの面(面114−4乃至114−6)により構成される。面114−4は、面114−1に対向する面であり、地面に対して垂直に2つの編集空間を仕切っている。中段の面114−5は、地面に対して、面114−2と反対の方向に同じ角度で傾けられている。この面114−5には、タッチパネルが重畳されたモニタやタッチペン等が配置される。面114−3に対向する一番下の段の面114−6は、地面に対して垂直な面であり、スピーカ等が設けられる。
【0068】
また、第3ユニット114の、第1ユニット111の背面111−3と反対側の面114−7は、印刷した写真シールを利用者に提供するための面であり、地面に対して垂直に構成され、写真シールの排出口等が設けられる。
【0069】
図7は、写真シール作成装置101の設置例を示す外観図である。
【0070】
図7において、第1ユニット111と第2ユニット112の間の天井部113の側面(撮影空間の出入り口となる側面)にはカーテンフレーム121が設けられ、撮影空間の閉鎖性を向上させるために、そのカーテンフレーム121よりカーテン122が吊設されている。なお、図7においては手前側のみ説明してあるが、天井部113の奥側の側面にも同様のカーテンフレーム121が設けられ、そのカーテンフレーム121にカーテン122が吊設される。このように撮影空間の閉鎖性を高めることにより、写真シール作成装置101は、環境の安定した撮影空間を形成することができるだけでなく、撮影空間の外部に位置する人物から撮影の様子を覗き見されることを抑制することができる。
【0071】
また、第1ユニット111の背面111−3と、第3ユニット114を囲むように、第1ユニット111の上部にカーテンフレーム123が設けられている。そして、このカーテンフレーム123には、カーテン124が吊設される。このカーテン124は、第3ユニット114の左右の2つの編集空間とその周囲の空間とを区切るように(各編集空間を囲むように)吊設されている。これにより、各編集空間の外に位置する人物により作業内容が覗き見されることを抑制することができる。
【0072】
図8は、第1ユニット111の正面111−1の構成例を示す図である。
【0073】
正面111−1には、撮影処理に関する構成が設けられており、例えば、照明部131−1乃至照明部131−6が設けられている。
【0074】
照明部131−1乃至照明部131−6は、ストロボ発光可能な照明装置により構成され、CCDカメラ133が利用者を撮影する(CCDカメラ133が取り込む動画像(取り込み画像)のあるフレーム画像(静止画像)を撮影画像として取り出す(キャプチャする))撮影タイミングに対応するタイミング(キャプチャされるフレーム画像が発光の影響を受けているようなタイミング)でストロボ発光し、撮影を行う利用者に光を照射する。なお、以下において、照明部131−1乃至照明部131−6を互いに分けて説明する必要の無い場合、照明部131と称する。
【0075】
正面111−1の略中央には、利用者を撮影するための撮影ユニット132が設けられている。撮影ユニット132は、CCDカメラ133およびリアルタイムライブビューモニタ134を備える。
【0076】
CCDカメラ133は、利用者を撮像し、画像を得るためのCCDを利用した撮像素子等により構成される。なお、CCDカメラ133の代わりに、例えばCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)カメラを用いるようにしてもよい。さらに、利用者を撮像し、デジタル画像データを得られるものであればどのようなものであってもよい。CCDカメラ133近傍の、図中下側にあるリアルタイムライブビューモニタ134は、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイやLCD(Liquid Crystal Display)により構成され、CCDカメラ133により撮像された利用者のリアルタイムライブビュー画像CCDカメラ33により取り込まれ、リアルタイムビューとして表示される確認用の動画像)を表示する。具体的には、リアルタイムライブビューモニタ134は、利用者により設定されている合成用動画像を、CCDカメラ33の取り込み画像に適宜合成した動画像をリアルタイムライブビューとして表示する。このCCDカメラ133近傍に設けられたリアルタイムライブビューモニタ134に表示されるリアルタイムビュー画像により利用者は、撮影直前の自分自身の画像を、CCDカメラ133より大幅に視線をずらすことなく確認することができる。
【0077】
また、リアルタイムビューモニタ134が、撮影結果を確認するために、撮影直後に撮影画像(静止画像)をプレビュー画像として表示するようにしてもよい。このようにすることにより、利用者は、撮影画像を簡易的に確認することができるだけでなく、撮影の瞬間まで動画像が表示されているリアルタイムビューモニタ134に静止画像のプレビュー画像が表示されることにより、撮影が終了した(撮影画像が得られた)ことを確認することができる。
【0078】
また、図8に示されるように、正面111−1には撮影用モニタ135が設けられている。撮影用モニタ135は、CRTディスプレイやLCDにより構成され、撮影作業の設定を行う画面や設定内容の確認画面等が表示されるモニタである。なお、後述するように、撮影用モニタ135の表示面には無色透明の感圧式のタッチパネルが重畳されており、利用者は、画面上を指等によりタップ(接触)することにより、撮影用モニタ135に表示されているGUI(Graphical User Interface)画面を操作することができる。なお、上述の感圧式のタッチパネルの代わりに、電磁誘導式のタッチペンおよびタッチパネルを用いるようにしても良いし、撮影用モニタ135の近傍等に、スイッチ等の入力デバイスを撮影用モニタ135とは別に設けるようにしてもよい。もちろんそれ以外の入力デバイスを用いるようにしてもよい。
【0079】
また、撮影用モニタ135には、撮影直後に、その撮影により得られた撮影画像(静止画像)がプレビュー画像として確認入力用のGUI等とともに表示される。つまり、CCDカメラ133が取り込んでいた取り込み画像(動画像)の撮影タイミングのフレーム画像が撮影画像として保持されると、その撮影画像がプレビュー画像として撮影用モニタ135に表示される。利用者は、その撮影用モニタ135に表示されたプレビュー画像を確認することにより、得られた撮影画像が満足のいくものであったか否か(取り直しを行うか否か)を確認する。利用者が撮影用モニタ135のタッチパネルを操作し、撮影用モニタ135に表示されたプレビュー画像の保存を許可した場合、その撮影画像が保存され、利用者が許可しなかった場合、その撮影画像は削除される。つまり、この機能により、利用者はより満足する画像を撮影画像として選択することができる。
【0080】
なお、このプレビュー画像は、上述したように、同時に、リアルタイムライブビューモニタ134にも表示されるようにしてもよい。
【0081】
さらに、正面111−1には、音声出力部136A、音声出力部136B、硬貨投入排出口137、ファン部138A、並びにファン部138Bが設けられている。音声出力部136Aおよび音声出力部136Bは、スピーカにより構成され、左右2チャンネル(互いに異なるチャンネル)の音声(例えば、撮影作業案内用音声やBGM(Back Ground Music))を出力する。以下において、音声出力部136Aおよび音声出力部136Bを区別して説明する必要の無い場合、それらをまとめて音声出力部136と称する。
【0082】
硬貨投入排出口137は、利用者が写真シール作成のゲーム(後述するように撮影作業や編集作業等の、写真シールを写真シール作成装置1より提供されるまでの一連の作業)を開始するための、予め定められた所定の料金の硬貨を投入する開口部を有している。また、硬貨投入排出口137は、例えば、誤った金額の硬貨を投入された場合や、投入途中で利用者が料金の払い戻しを要求した場合に投入した硬貨が排出される排出口となる開口部も有している。なお、この硬貨投入排出口137は、正面111−1以外の面に設けるようにしてももちろんよいが、正面111−1に硬貨投入排出口137が設けられることにより、利用者が硬貨を投入した直後から、写真シール作成装置101は、ゲームに関する処理(撮影作業に関する処理)を開始することができる。なお、硬貨投入排出口137の代わりに、利用者が紙幣によって代金を支払うことができるように紙幣を投入可能な紙幣投入(排出)口を設けるようにしてももちろんよい。その紙幣投入(排出)口と上述の硬貨投入排出口137とを併用するようにしてももちろんよい。また、利用者が例えば、プリペイドカードやクレジットカード等により(現金以外の方法で)代金を支払うことができるような機構を設けるようにしてももちろんよい。
【0083】
ファン部138Aおよびファン部138Bは、撮影作業を行う利用者に対して風を送る送風機により構成される。上述した照明部131−1乃至照明部131−6等、利用者が撮影作業を行う撮影空間には照明部が多数存在するため撮影空間の気温が上昇してしまう恐れがある。そこで、撮影空間の気温上昇を低減させ、利用者が快適に撮影作業を行うことができるようにするために(利用者の満足度を向上させ、収益率を向上させるために)、ファン部138Aおよびファン部138Bは、風を送風して撮影空間の風を循環させる。なお、このファン部138Aおよびファン部138Bによる送風を、撮影作業時における撮影効果に用いるようにしてももちろん良い。ファン部138Aおよびファン部138Bの送風を、このような使い方をすることにより、撮影作業の娯楽性が増加するので、写真シール作成装置101は、利用者の満足度をさせ、収益率を向上させることができる。なお、以下において、特にファン部138Aとファン部138Bを互いに区別して説明する必要の無い場合、単にファン部138と称することもある。
【0084】
図9は、第2ユニット112の外観を示す斜視図である。
【0085】
図9において、第2ユニット112は、第1ユニット111に対する正面112−1側をくり貫いたような構造になっている。すなわち、正面112−1のほぼ全体が開口しており、第2ユニット112の内部の一部も撮影空間として利用できるようになされている。
【0086】
第2ユニット112の上部には、斜線で示されるように背景カーテンユニット141が設けられている。背景カーテンユニット141は、複数の背景カーテン142(利用者を撮影時にその背景として利用されるカーテン)の出し入れを制御するユニットであり、複数の背景カーテン142が巻きとられた状態で格納されている。
【0087】
図示せぬ駆動部は、背景カーテン142を巻き取っている各軸を、その長手方向の中心軸を中心に回転させ、その軸に巻かれた背景カーテン142を上下させる。すなわち、背景カーテンユニット141は、利用者の指示等に基づいて、カーテン出力穴143A乃至カーテン出力穴143Eのそれぞれより、互いに異なる色または模様の背景カーテン142を下ろしたり上げたりする。
【0088】
これによって、利用者は、様々な色または模様の背景の撮影画像を容易に得ることができる。なお、この背景カーテンユニット141が出力を制御する背景カーテン142の数はいくつであってもよい(カーテン出力穴143の数もいくつであってもよい)。
【0089】
また、範囲151−1乃至範囲151−4で示される、第2ユニット112の背景カーテンユニット141より前方(第1ユニット111側)の部分には、撮影時に発光し、利用者のやや後方(の上方および側方)より光を照射する背景照明部152が構成されている。背景照明部152は、第2ユニット112の正面112−1の内側の面153、面154、および面155が発光する照明装置である。
【0090】
面153は、撮影空間の天井の一部(背景カーテンユニット141の前方の一部分)を構成する面であり、面に垂直な方向が真下方向に対して所定の角度でやや前方を向くように、天井の他の部分に対して傾きを有している。すなわち、面153が発光することにより、撮影空間の面153のやや前方の位置で撮影作業を行う利用者は、そのやや後方の上側より照射される。
【0091】
面154および面155は、撮影空間の側壁の一部(背景カーテンユニット141の前方の一部分)を構成する面であり、面に垂直な方向が真横方向に対して所定の角度でやや前方を向くように、側壁の他の部分に対して傾きを有している。すなわち、面154および面155が発光することにより、撮影空間の面154および面155のやや前方の位置で撮影作業を行う利用者は、そのやや後方の左右より照射される。
【0092】
背景照明部152は、照明部131と同様に撮影処理部により制御されて、撮影タイミングに応じたタイミングで発光する。なお、このとき、撮影処理部は、背景照明部152が、面153、面154、および面155を、互いに同じタイミングで発光させるように制御してもよいし、互いに異なるタイミングで発光させるように制御してもよい。
【0093】
図10は、第3ユニット114の面114−1乃至面114−3の構成例を示す図である。
【0094】
図10において、面114−1乃至面114−3は、上述したように、第3ユニット114の、背面111−3に向かって左側の面であり、これらの面には後述する第1編集空間における編集作業において使用される構成が設けられている。
【0095】
上段の面114−1は、向かい側に存在する第2編集空間との仕切り板の面であり、蛍光灯164が設けられている。蛍光灯164は、第1編集空間を照らすための照明である。仮に蛍光灯164が存在しないとすると、図7に示されるように第1編集空間は、カーテン124によって外光が遮られるので、暗くなってしまい、利用者の編集作業効率が低下するだけでなく、安全性も低下し、さらに、治安の悪くなる恐れがある。蛍光灯164は、このような第1編集空間を明るくするための照明であり、第1編集空間を明るくすることができる程度の明るさで発光する。この蛍光灯164を第1編集空間に設けることにより、写真シール作成装置101は、利用者の編集作業効率の低下を抑制し、第1編集空間の安全性や治安を向上させることができる。
【0096】
面114−2には、編集入力用モニタ161、並びに、2本のタッチペン(タッチペン162Aおよびタッチペン162B)が設けられている。面114−3には2つの音声出力部(音声出力部163Aおよび音声出力部163B)が設けられている。
【0097】
編集入力用モニタ161は、CRTディスプレイやLCDにより構成され、後述するように、撮影空間における撮影作業により得られた撮影画像を編集するためのGUI画像(編集画面)等を表示する。この編集入力用モニタ161の画面上には無色透明のタッチパネル(電磁誘導式)が重畳されている。また、この編集入力用モニタ161の左右近傍には、このタッチパネルに対応するタッチペン162Aとタッチペン162Bが左右1本ずつ所定のアタッチメントにより第3ユニット114に着脱可能に固定されており、同じ組の2人の利用者が同時に編集作業を行うことができるようになされている。
【0098】
以下において、左右のタッチペン162Aおよびタッチペン162Bを互いに区別して説明する必要の無い場合、それらをまとめてタッチペン162と称する。
【0099】
タッチペン162は、第3ユニット114と有線(または無線)により電気的にも接続されている。タッチペン162は、編集入力用モニタ161の画面上に重畳された無色透明のタッチパネル(電磁誘導式)と連携して動作する。利用者がこれらのタッチペン162を操作して、編集入力用モニタ161に重畳されるタッチパネルをタップする(タッチペン162とタッチパネルを接触(または近接)させる)ことにより、これらは、利用者からの入力を受け付ける入力手段として動作する。
【0100】
また、面114−3には、左右に並ぶように、音声出力部163Aおよび音声出力部163Bが設けられている。音声出力部163Aおよび音声出力部163Bは、それぞれスピーカにより構成され、左右2チャンネル(互いに異なるチャンネル)の音声(例えば、編集作業案内用音声やBGM)を出力する。以下において、音声出力部163Aおよび音声出力部163Bを区別して説明する必要の無い場合、それらをまとめて音声出力部163と称する。
【0101】
なお、第3ユニット114の、背面111−3に向かって右側の面である面114−4乃至面114−6には後述する第2編集空間における編集作業において使用される構成が設けられている。つまり、面114−4乃至面114−6は、面114−1乃至面114−3と同様に構成されており、図10の構成例を適用することができる。
【0102】
すなわち、詳細な説明は省略するが、面114−4は面114−1に対応する面である。つまり、面114−4には面114−1と同様に蛍光灯164が設けられている。ただし、この蛍光灯164は、第2編集空間を照らすための照明である。なお、以下において、面114−1に設けられた蛍光灯と面114−4に設けられた蛍光灯を互いに区別する場合、面114−1に設けられた蛍光灯を蛍光灯164−1と称し、面114−4に設けられた蛍光灯を蛍光灯164−2と称する。
【0103】
また、面114−5は面114−2に対応する面である。つまり、面114−5には面114−2と同様に編集入力用モニタ161、タッチペン162A、およびタッチペン162Bが設けられている。ただし、これらは第2編集空間の利用者のための構成である。なお、以下において、面114−2に設けられた編集入力用モニタと面114−5に設けられた編集入力用モニタを互いに区別する場合、面114−2に設けられた編集入力用モニタを編集入力用モニタ161−1と称し、面114−5に設けられた編集入力用モニタを編集入力用モニタ161−2と称する。また、面114−2に設けられたタッチペンと面114−5に設けられたタッチペンを互いに区別する場合、面114−2に設けられたタッチペンをタッチペン162−1−Aおよびタッチペン162−1−Bと称し、面114−5に設けられたタッチペンをタッチペン162−2−Aおよびタッチペン162−2−Bと称する。
【0104】
さらに、面114−6は面114−3に対応する面である。つまり、面114−6には面114−3と同様に音声出力部163Aおよび音声出力部163Bが設けられている。ただし、これらは第2編集空間の利用者に対する構成である。なお、以下において、面114−3に設けられた音声出力部と面114−6に設けられた音声出力部を互いに区別する場合、面114−3に設けられた音声出力部を音声出力部163−1−Aおよび音声出力部163−1−Bと称し、面114−6に設けられた音声出力部を音声出力部163−2−Aおよび音声出力部163−2−Bと称する。
【0105】
図11は、第3ユニット114の面114−7の構成例を示す図である。図11において面114−7には、編集済みの撮影画像が印刷された写真シールを排出するシール紙排出口171が設けられている。シール紙排出口171には、内部のプリンタで印刷された後排出されたシール紙がシール紙排出口171より飛び出さないようにする止め部172も設けられている。利用者は、このシール紙排出口171に排出された写真シール紙をプレイの成果物として受け取ることで、写真シール作成のゲームを終了する。
【0106】
なお、面114−7のシール紙排出口171の左右上部には、発光ランプ173−1および発光ランプ173−2が設けられている。発光ランプ173−1は、シール紙排出口171の左側に設けられ、第1編集空間側を指す三角形のランプである。発光ランプ173−1は、所定の色で発光することにより、シール紙排出口171に排出されるシール紙が第1編集空間において編集された撮影画像が印刷された写真シール紙であることを示すマークとして動作する。なお、発光ランプ173−2は、シール紙排出口171の右側に設けられ、第2編集空間側を指す三角形のランプである。発光ランプ173−2は、所定の色で発光することにより、シール紙排出口171に排出されるシール紙が第2編集空間において編集された撮影画像が印刷された写真シール紙であることを示すマークとして動作する。
【0107】
つまり、利用者は、シール紙輩出口171の左右上部に設けられた発光ランプ173−1および発光ランプ173−2の内、いずれが発光しているかによって、第1編集空間を利用したゲームと第2編集空間を利用したゲームのいずれの写真シール紙が印刷されているかを容易に把握することができる。
【0108】
以上のような写真シール作成装置101は、上述した各部を利用者に利用させ、利用者に自分自身等の撮影作業、その撮影作業によりキャプチャされた撮影画像の編集入力作業、その編集入力作業に基づいて編集された撮影画像の印刷に関する設定入力作業、およびその他の作業をゲームとして行わせ、ゲームの結果として編集済みの撮影画像が印刷されたシール紙等を出力し、利用者に提供する。
【0109】
その際、写真シール作成装置101は、このような撮影や編集の各作業を、利用者に、図7に示されるようにカーテンや筐体等で仕切られて形成される各空間を利用させて行わせる。後述するように写真シール作成装置101は、1つの撮影空間と2つの編集空間を有しており、利用者を各空間に適宜案内し、作業を行わせることにより、複数組の利用者を同時に接客する(複数のゲームを同時に実行する)ことができる。
【0110】
なお、以上において、利用者は、印刷(排出)されるシール紙が第1編集空間のゲームの成果物であるか、第2編集空間のゲームの成果物であるかを発光ランプ173−1および発光ランプ173−2の発光により識別するように説明したが、これに限らず、例えば、面114−7のシール紙排出口171の上側にモニタを設け、そのモニタにシール紙が第1編集空間の写真シール作成ゲームに対応するか、または、第2編集空間の写真シール作成ゲームに対応するかの情報(例えば、メッセージ)を表示するようにしてもよい。
【0111】
図12は、ゲーム中に利用者が、写真シール作成装置101が有する空間を移動する様子について説明するための、写真シール作成装置101を上から見た平面図である。
【0112】
図12に示されるように、写真シール作成装置101は、撮影空間181、第1編集空間182、および第2編集空間183を有する。
【0113】
撮影空間181は、第1ユニット111、第2ユニット112、および天井部113により囲まれる空間である(第2ユニット112内も一部含む)。この撮影空間181は、ゲーム中の利用者が、第1ユニット111のCCDカメラ133を用いて、自分自身を撮影する撮影作業を行うための空間である。利用者は、写真シール作成装置101の案内等に従って、この撮影空間181に入場し、例えば代金を支払うことによってゲームを開始する。そして、ゲームを開始した利用者は、案内に従ってCCDカメラ133を用いて、自分自身を撮影させる。なお、写真シール作成装置101は、この撮影空間181を形成し、この撮影空間181において撮影作業を行わせることにより、利用者に好適な撮影環境を提供することができるので、利用者の満足度を向上させることができる。なお、撮影空間181の広さは、少なくとも、数人の利用者が任意のポーズをとりながら撮影作業を行う(例えば、CCDカメラ133に近づいて顔中心の撮影を行ったり、CCDカメラ133より遠ざかり全身姿勢の撮影を行ったりする)ことができる程度の広さである。
【0114】
第1編集空間182は、第1ユニット111の背面111−3、第3ユニット114、およびカーテン124によりある程度囲まれて形成される空間である。この第1編集空間182は、ゲーム中の利用者が、第3ユニット114の面114−2に設けられた編集入力用モニタ161−1を利用して編集入力作業を行うための空間である。編集作業の場合、利用者は編集入力用モニタ161−1の前から移動する必要がない(編集作業は同じ位置で行うことができる)ので、この第1編集空間182は、撮影空間181と比較して狭く形成される。これにより、写真シール作成装置101の設置スペースが不要に増大するのを抑制することができる。
【0115】
第2編集空間183は、第1ユニット111の背面111−3、第3ユニット114、およびカーテン124によりある程度囲まれて形成される空間である。この第2編集空間183は、ゲーム中の利用者が、第3ユニット114の面114−5に設けられた編集入力用モニタ161−2を利用して編集入力作業を行うための空間である。編集作業の場合、利用者は編集入力用モニタ161−2の前から移動する必要がない(編集作業は同じ位置で行うことができる)ので、この第2編集空間183は、撮影空間181と比較して狭く形成される。これにより、写真シール作成装置101の設置スペースが不要に増大するのを抑制することができる。
【0116】
次に、この図12を参照して、利用者が案内される様子(写真シール作成装置101の接客方法)を説明する。
【0117】
上述したように、1つのゲームは、大きく分けて、利用者を撮影する撮影作業、撮影作業により得られた利用者の画像を編集する編集作業、および編集作業により編集した利用者の画像をシール紙に印刷する印刷作業(その待ち時間に行う事後接客も含む)の3つの行程により構成される。
【0118】
まず、1組目の2人の利用者(A1およびA2)は、順番が回ってくると、案内に従うなどして撮影空間181に入場し、代金を支払ってゲームを開始し、ポーズを取ったりして撮影準備を行った後、撮影ユニット132(CCDカメラ133)を利用して自分自身の撮影を行う。撮影作業が終了すると、この写真シール作成装置101は、撮影空間181の利用者に対して第1編集空間182への移動案内の画像を表示したり、移動を促すメッセージを音声出力したりする。利用者はその案内に従い、撮影空間181から退出して第1編集空間182に移動する。第1編集空間182に入場した利用者は、編集ユニット第3ユニット1を利用して撮影画像に対する編集作業を行う。そして、編集作業が終了すると、写真シール作成装置101は、印刷処理を開始するとともに、事後接客処理も開始する。第1編集空間182の利用者は、引き続き第1編集空間182において事後接客処理としてミニゲームや撮影画像の電子メール配信等のサービスを受けながら、印刷処理が終了するまで待機する。
【0119】
そして、印刷が終了すると、写真シール作成装置101は、完成した写真シールをシール紙排出口171に排出し、事後接客処理を終了し、第1編集空間182の利用者に対してシール紙排出口171近傍への移動案内(画像表示および音声出力による移動案内)を行う。利用者は、その案内に従って移動し、シール紙排出口171の写真シールを受け取り、ゲームが終了する。
【0120】
なお、1組目の利用者が撮影空間181から退出して第1編集空間182に移動すると、撮影空間181が空くので、その時点で、次に順番待ちをしていた利用者(B1およびB2)は、撮影空間181に入場し、ゲームを開始することができる。撮影空間181に入場した2組目の利用者は、1組目の利用者と同様に代金を支払ってゲームを開始し、撮影ユニット132(CCDカメラ133)を利用して自分自身の撮影を行う。撮影作業が終了すると、この写真シール作成装置101は、この時点で、第1編集空間182が使用中であるか否かを判定し、第1編集空間182が未使用である場合(1組目の利用者による編集作業が既に終了している場合)、撮影空間181の利用者に対して第1編集空間182への移動案内の画像を表示したり、移動を促すメッセージを音声出力したりする。利用者はその案内に従い、撮影空間181から退出して第1編集空間182に移動する。第1編集空間182に入場した2組目の利用者は、1組目の利用者と同様に、第3ユニット114を利用して撮影画像に対する編集作業を行う。
【0121】
また、第1編集空間182が使用中である場合、写真シール作成装置101は、次に、第2編集空間183が使用中であるか否かを判定する。第2編集空間183が未使用である場合、写真シール作成装置101は、撮影空間181の利用者に対して第2編集空間183への移動案内の画像を表示したり、移動を促すメッセージを音声出力したりする。利用者はその案内に従い、撮影空間181から退出して第2編集空間183に移動する。第2編集空間183に入場した2組目の利用者は、1組目の利用者と同様に、第3ユニット114を利用して撮影画像に対する編集作業を行う。
【0122】
なお、2組目の利用者が撮影空間181から退出して第2編集空間183に移動すると、撮影空間181が空くので、その時点で、さらに次に順番待ちをしていた利用者は、撮影空間181に入場し、ゲームを開始することができる。撮影空間181に入場した3組目の利用者は、1組目や2組目の利用者と同様に代金を支払ってゲームを開始し、撮影ユニット132(CCDカメラ133)を利用して自分自身の撮影を行う。撮影作業が終了すると、この写真シール作成装置101は、この時点で、第1編集空間182が使用中であるか否かを判定し、第1編集空間182が使用中である場合、写真シール作成装置101は、次に、第2編集空間183が使用中であるか否かを判定し、さらに、第1編集空間182も第2編集空間183も使用中である場合、撮影空間181の利用者に対してミニゲーム等をプレイさせ、第1編集空間182または第2編集空間183が空くまで待機させる。
【0123】
第1編集空間182における編集作業が終了すると、写真シール作成装置101は、その編集結果を指示どおりに写真シールに印刷する印刷処理を開始する。また、この印刷処理の間、写真シール作成装置101は、編集作業を終了させた第1編集空間182の利用者に対して、事後接客処理を行い、待機させる。そして、印刷が完了すると、写真シール作成装置101は、そのシール紙をシール紙排出口171に排出し、第1編集空間182の利用者を移動させて受け取らせ、プレイを終了させる。
【0124】
また、第2編集空間183における編集作業が終了すると、写真シール作成装置101は、その編集結果を指示どおりに写真シールに印刷する印刷処理を開始する。また、この印刷処理の間、写真シール作成装置101は、編集作業を終了させた第2編集空間183の利用者に対して、事後接客処理を行い、待機させる。そして、印刷が完了すると、写真シール作成装置101は、そのシール紙をシール紙排出口171に排出し、第2編集空間183の利用者を移動させて受け取らせ、プレイを終了させる。
【0125】
このように、写真シール作成装置101においては、撮影空間181、第1編集空間182、および第2編集空間183を用いて、3組の利用者がそれぞれ撮影作業と編集作業を同時に行うことができる(3組の利用者による3つのプレイを並行して進行させることができる)。すなわち、写真シール作成装置101は、撮影空間181、第1編集空間182、および第2編集空間183のそれぞれにおいて互いに異なる組の利用者を接客することができる。つまり写真シール作成装置101は、最大3組の利用者を同時に接客することができる。このことを以下において「3重接客」と称する。
【0126】
つまり、この写真シール作成装置101によるゲーム処理のタイミングチャートは図13に示されるようになる。なお、図13において、1つのゲームは、3分間の撮影(撮影設定を含む)、3分間の編集(印刷設定を含む)、および3分間の印刷(事後接客)の行程(合計9分)からなるものとして説明する。
【0127】
図13に示されるように、この写真シール作成装置101においては、基準時刻よりゲームを開始した1組目の利用者191が、タイミングチャート192のようにゲームを行い、1組目の利用者191の次に順番待ちをしていた2組目の利用者193が、タイミングチャート194のようにゲームを行い、2組目の利用者193の次に順番待ちをしていた3組目の利用者195が、タイミングチャート196のようにゲームを行う。つまり、各ゲームは9分間ずつ行われるものの、撮影空間181が使用可能になる度に新たなゲームが開始可能であるので、2組目の利用者193は、1組目の利用者191がゲームを開始した3分後にゲームを開始することができる。
【0128】
また、2組目の利用者193が撮影作業を終了した時点(1組目の利用者191がゲームを開始した6分後)では、1組目の利用者191は第1編集空間182を使用中である。しかしながら、写真シール作成装置101には第2編集空間183が設けられているので、2組目の利用者193は、撮影終了後に待機せずに第2編集空間183において編集作業を開始することができる。これにより、撮影空間181が空くので、3組目の利用者195は、2組目の利用者193がゲームを開始した3分後(1組目の利用者191がゲームを開始した6分後)にゲームを開始することができる。
【0129】
つまり、例えば、1つの空間において撮影作業から印刷(事後接客)までの全工程を行わせる「単接客」方式の写真シール作成装置の場合、2組目の利用者は、1組目の利用者191がゲームを開始してから9分後までゲームを開始することができないが、写真シール作成装置101は、利用者が撮影作業を行う空間と編集作業を行う空間を分けているので、2組目の利用者が3分後からゲームを開始することができる。従って、写真シール作成装置101は、「単接客」の場合よりも、ゲーム時間を短縮せずにゲームの回転率を向上させることができる。
【0130】
また、例えば、撮影空間と編集空間を1つずつ備え、最大2組の利用者を同時に接客する「2重接客」方式の写真シール作成装置の場合、2組目の利用者は、1組目の利用者191がゲームを開始した9分後まで編集空間に入場することができない。よって3組目の利用者も9分後までゲームを開始することができないが、写真シール作成装置101は、編集空間を2つ有しているので、2組目の利用者が6分後から編集空間(1組目の利用者が利用していない方の編集空間)に入場することができるので、3組目の利用者も6分後からゲームを開始することができる。従って、写真シール作成装置101は、最大2組の利用者を同時に接客する「2重接客」の場合よりも、ゲーム時間を短縮せずにゲームの回転率を向上させることができる。
【0131】
以上のようにして、写真シール作成装置101は、1組目の利用者のゲームが開始されてから、3組目の利用者のゲームが終了するまでの処理を15分間で行うことができる(15分間で3組の利用者の接客を完了することができる)。
【0132】
すなわち、写真シール作成装置101は、「単接客」や「2重接客」の場合と比較して、より効率良く接客することができ、プレイ時間を短縮させずに回転率を向上させることができるので、写真シール作成装置101の利用者の満足度を向上させることができる。つまり、写真シール作成装置101が設置された店舗の経営者は収益率の向上を望むことができる。
【0133】
また、写真シール作成装置101は、図12に示されるように各空間が設けられているので、後述するように、無駄なスペースが少なく、設置スペースの利用効率を向上させている。従って、写真シール作成装置101は、単位面積当たりの収益率も向上させることができる。
【0134】
なお、以上においては、事後接客処理を第1編集空間182または第2編集空間183において行うように説明したが、これに限らず、第3ユニット114の面114−7にタッチパネルが重畳されたモニタ、タッチペン、およびスピーカ等を設け、それらを用いて事後接客処理を行うようにしてもよい。すなわちこの場合、利用者は写真シールが排出される面114−7の前方においてミニゲームや撮影画像の電子メール配信等のサービスを受ける。
【0135】
図14は、このような写真シール作成装置101の内部の構成例を示すブロック図である。以上において説明した部分と同じ部分については、同じ番号を付し、その説明を省略する。つまり、写真シール作成装置101が設置された店舗の経営者は収益率の向上を望むことができる。
【0136】
図14において、写真シール作成装置101は、バス201を介して互いに接続された、制御部211、制御情報記憶部212、画像データ保持部213、プレイ情報記憶部214、利用者情報記憶部215、硬貨部221、撮影部222、背景部223、第1編集部224、第2編集部225、印刷部226、通信部227、およびドライブ228により構成される。
【0137】
制御部211は、写真シール作成装置101の装置全体を制御する処理部であり、ゲーム管理部231、硬貨処理部232、撮影処理部233、移動案内処理部234、編集処理部235、印刷処理部236、事後接客処理部237、および計時部238により構成される。
【0138】
ゲーム管理部231は、写真シールを作成し利用者に提供するゲーム(写真シール作成ゲーム)の開始や終了等、進行状況の管理やデモンストレーション画面の制御に関する処理を実行する。硬貨処理部232は、利用者による硬貨投入に関する制御処理を行う。撮影処理部233は、主に第1ユニット111の正面111−1に設けられた各部や第2ユニット112に設けられた各部(撮影部222や背景部223)を制御し、ゲーム処理中の利用者の撮影作業に関する処理を実行する。移動案内処理部234は、撮影作業が終了した利用者に対して編集空間(第1編集空間182または第2編集空間183)に移動させるように案内する処理を行う。例えば、モニタにメッセージや絵を表示させたり、スピーカより音声メッセージや音楽を出力させたりする。
【0139】
編集処理部235は、主に第1編集部224または第2編集部225を制御し、ゲーム処理中の利用者の編集作業に関する処理を実行する。印刷処理部236は、主に印刷部226を制御する等して、写真シール作成ゲーム中の印刷作業に関する処理を制御する。事後接客処理部237は、主に第1編集部224または第2編集部225を制御して、第1編集空間182または第2編集空間183の利用者が印刷終了まで待機している間に行うサブゲームや追加サービスに関する処理を実行する。計時部238は、各部の要求に基づいて、あらゆる時刻情報を生成し、供給する等、時間制御に関する処理を行う。
【0140】
制御情報記憶部212は、例えば、ハードディスクやフラッシュメモリ等により構成され、写真シール作成装置101全体を制御するプログラム(例えば、写真シール作成ゲームを実行するプログラム)やデータ等を記憶する。画像データ保持部213は、例えば、ハードディスク、フラッシュメモリ、またはRAM(Random Access Memory)等により構成され、CCDカメラ133により撮影されて得られた画像データを保持する。また、画像データ保持部213は、その保持している画像データを他の処理部に供給したり、他の処理部より供給された編集後の画像データを保持したりする。プレイ情報記憶部214は、例えば、ハードディスク、フラッシュメモリ、またはRAM等により構成され、写真シール作成ゲームの実行中(プレイ中)に発生した各種の情報(例えば、利用者が設定した、画像の明るさやサイズ等に関する設定情報)をプレイ情報としてそのプレイ毎に記憶し、管理する。つまり、プレイ情報記憶部214には、どのようなプレイが行われているかを示す情報(プレイ情報)と、各プレイにおいて必要な設定情報(プレイ情報ごとに管理される設定情報)が記憶される。利用者情報記憶部215は、例えば、ハードディスク、フラッシュメモリ、またはRAM等により構成され、例えば、事後接客処理において利用者が入力したメールアドレス等の個人情報をセキュアに記憶する。
【0141】
なお、これらの記憶部の一部または全部が1つの記憶媒体により構成されるようにしてももちろんよいし、上述した各記憶部のそれぞれが複数の記憶媒体により構成されるようにしてもよい。
【0142】
硬貨部221は、硬貨処理部232に制御され、硬貨投入排出口137における硬貨投入や硬貨排出等の処理を実行する。撮影部222は、撮影処理部233に制御されて、CCDカメラ133による撮影処理を行ったり、撮影により得られた画像データを表示したり、得られた画像データを、バス201を介して画像データ保持部213に供給したりする。背景部223は、撮影処理部233に制御されて、背景カーテンユニット141を駆動させて指定された背景カーテン142を下ろしたり、背景照明部152の発光部を発光させたりする。
【0143】
第1編集部224は、編集処理部235に制御され、第3ユニット114の面114−2および面114−3に設けられた各部を用いて、第1編集空間182の利用者に対して、画像表示、音声出力、および入力受付等の、撮影により得られた画像データに対する編集入力に関する処理を行う。
【0144】
第2編集部225は、編集処理部235に制御され、第3ユニット114の面114−5および面114−6に設けられた各部を用いて、第2編集空間183の利用者に対して、画像表示、音声出力、および入力受付等の、撮影により得られた画像データに対する編集入力に関する処理を行う。
【0145】
印刷部226は、プリンタを有しており、印刷処理部236等に制御され、所定のシール紙に、供給された編集済みの撮影画像等を含む印刷用データを印刷する処理等を行う。通信部227は、外部のネットワーク241(例えば、インターネット等)に接続され、例えば、撮影画像の配信等の際に、必要に応じて外部の装置と通信処理を行う。ドライブ228には、磁気ディスク(フレキシブルディスクを含む)、光ディスク(CD-ROM(Compact Disk-Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disk)を含む)、光磁気ディスク(MD(Mini-Disk)(登録商標)を含む)、および、半導体メモリなどのリムーバブルメディア242が適宜装着され、それらから読み出されたコンピュータプログラムやデータが、必要に応じて制御情報記憶部212に保存されたり、インストールされたりする。
【0146】
図15は、図14の撮影部222の詳細な構成例を示すブロック図である。
【0147】
図15において、撮影部222は、音声出力制御部251、音声出力部136、照明制御部252、照明部131、CCDカメラ制御部253、CCDカメラ133、表示制御部254、VRAM(Video Random Access Memory)255、リアルタイムライブビューモニタ134、表示制御部256、VRAM257、撮影用モニタ135、タッチパネル258、タッチパネル制御部259、ファン部138、およびファン制御部260を有している。
【0148】
音声出力制御部251は、バス201を介して撮影処理部233より供給される音声データに基づいてアナログ音声信号を生成し、それを音声出力部136に供給することによって、音声出力部136より音声を出力させる。照明制御部252は、照明部131の発光や蓄電を制御し、バス201を介して撮影処理部233より供給される制御データに基づいて、撮影タイミング(フレーム画像をキャプチャするタイミング)に応じた所定のタイミングで照明部131をストロボ発光させる。
【0149】
CCDカメラ制御部253は、CCDカメラ133の動作を制御し、フォーカス位置を制御する等して画像を1フレームずつ取り込ませ、取り込んだフレーム画像を、動画像として表示制御部254に順次供給させたり、特定のフレーム画像を、撮影により得られた静止画像としてバス201を介して撮影処理部233や画像データ保持部213に供給させたりする。
【0150】
表示制御部254は、リアルタイムライブビューモニタ134の表示を制御する。その際、表示制御部254は、バス201を介してCCDカメラ133より供給される画像データを1フレームずつVRAM255に蓄積させ、必要に応じて撮影処理部233より供給される合成用動画像データの1フレームの画像と合成させ、その合成画像をリアルタイムライブビューとしてリアルタイムライブビューモニタ134に表示させる。また、表示制御部212は、さらに、撮影直後に撮影画像をリアルタイムライブビューモニタ34にプレビューとして表示させるようにしてもよい。
【0151】
表示制御部256は、バス201を介して撮影処理部233より供給されるGUI画像データ、画像データ保持部213より供給される撮影画像データ、または、CCDカメラ133より供給される取り込み動画像データに対して、適宜、VRAM257を用いて合成等の画像処理を行い、その画像処理により得られた画像(例えば、プレビュー画像)を撮影用モニタ135に表示させる。また、撮影用モニタ135の画面上には、タッチパネル258が重畳されている。そのタッチパネル258を制御するタッチパネル制御部259は、タッチパネル258を介して利用者が指定した位置を検知し、その位置情報を必要に応じてバス201を介して撮影処理部233に供給することによって利用者により入力された指示情報を撮影用モニタ135に表示される画像に反映させる。また、タッチパネル制御部259は、利用者により入力された位置情報により制御される情報が例えばカーソルの移動等のように簡易的な画像処理のみの場合、利用者により入力された位置情報を直接表示制御部256に供給することもできる。その場合、表示制御部256は、供給された位置情報に基づいてVRAM257に保持されている画像データを処理し、利用者の入力を簡易的に反映させた画像を撮影用モニタ135に表示させる。
【0152】
ファン制御部260は、バス201を介して撮影処理部233に制御され、ファン部138を駆動させ(回転軸を軸として羽を回転させ)、撮影空間内に送風させる。
【0153】
図16は、図14の第1編集部224の詳細な構成例を示すブロック図である。図16において、第1編集部224は、音声出力制御部271、音声出力部163−1、表示制御部272、VRAM273、編集入力用モニタ161−1、タッチパネル274、タッチパネル制御部275、タッチペン162−1−A、およびタッチペン162−1−Bを有している。
【0154】
なお、編集入力用モニタ161−1は、第3ユニット114の面114−2に設けられた第1編集空間182用の編集入力用モニタ161のことを示している。これに対して、第3ユニット114の面114−5に設けられた第2編集空間183用の編集入力用モニタ161は、編集入力用モニタ161−2と称する。
【0155】
また、タッチペン162−1−Aおよびタッチペン162−1−Bは、それぞれ、図10に示されるタッチペン162Aおよびタッチペン162Bのことを示している。すなわち、タッチペン162−1−Aおよびタッチペン162−1−Bは、第3ユニット114の面114−2に設けられた第1編集空間182用のタッチペン162のことを示している。これに対して、第3ユニット114の面114−5に設けられた第2編集空間183用のタッチペン162は、タッチペン162−2−Aおよびタッチペン162−2−Bと称する。
【0156】
さらに、音声出力部163−1は、図10に示される音声出力部163Aおよび音声出力部163Bのことを示している。すなわち、音声出力部163−1は、第3ユニット114の面114−3に設けられた第1編集空間182用の音声出力部163のことを示している。これに対して、第3ユニット114の面114−6に設けられた第2編集空間183用の音声出力部163は、音声出力部163−2と称する。
【0157】
音声出力制御部271は、バス201を介して編集処理部235より供給される音声データに基づいてアナログ音声信号を生成し、それを音声出力部163−1に供給し、音声出力部163−1より音声を出力させる。
【0158】
表示制御部272は、バス201を介して編集処理部235より供給されるGUI画像データ、または、画像データ保持部213より供給される撮影画像データ(編集対象画像)等を、適宜、VRAM273を用いて合成し、その合成画像を編集入力用モニタ161−1に表示させる。また、編集入力用モニタ161−1の画面上には、タッチパネル274が重畳されている。そのタッチパネル274とタッチペン162−1−Aおよびタッチペン162−1−Bにより入力される利用者からの指示は、タッチパネル制御部275に供給される。タッチパネル制御部275は、タッチパネル274において、利用者がタッチペン162−1−Aまたはタッチペン162−1−Bを用いてタップすることにより指定した位置を検知し、その位置情報等を必要に応じてバス201を介して編集処理部235に供給し、利用者により入力された指示情報を、編集入力用モニタ161−1に表示される画像に反映させる。
【0159】
また、タッチパネル制御部275は、利用者により入力された位置情報により制御される情報が、例えば、カーソルの移動等のように簡易的な画像処理のみの場合、利用者により入力された位置情報を、直接表示制御部272に供給することもできる。その場合、表示制御部272は、供給された位置情報に基づいて、VRAM273に保持されている画像データを処理し、利用者の入力を簡易的に反映させた画像を編集入力用モニタ161−1に表示させる。
【0160】
なお、このようにして利用者の入力に基づいて編集された撮影画像データ(編集済み画像データ)は、画像データ保持部213において一旦保持された後、印刷処理や事後接客処理等に利用される。
【0161】
図14の第2編集部225も上述した第1編集部224と基本的に同様の構成であり、図16のブロック図を適用することができるので、その説明を省略する。
【0162】
図17は、図14の移動案内処理部234の詳細な構成例を示すブロック図である。図17において、移動案内処理部234は、異動案内制御部281、空間使用状況確認部282、第1編集空間移動案内処理部283、および第2編集空間移動案内処理部284を有している。
【0163】
移動案内制御部281は、空間使用状況確認部282、第1編集空間移動案内処理部283、および第2編集空間移動案内処理部284を制御し、撮影空間181の、撮影作業を終了した利用者に対する編集空間への移動を案内する処理を行う。
【0164】
空間使用状況確認部282は、移動案内制御部281に制御され、第1編集空間182または第2編集空間183の使用状況を確認する。第1編集空間移動案内処理部283は、移動案内制御部281に制御され、バス201を介して撮影部222を制御し、第1編集空間182への移動を促す案内メッセージ等を撮影用モニタ135に表示させたり、第1編集空間182への移動を促す案内音声メッセージ等を音声出力部136より出力させたりする。また、第2編集空間移動案内処理部284は、移動案内制御部281に制御され、バス201を介して撮影部222を制御し、第2編集空間183への移動を促す案内メッセージ等を撮影用モニタ135に表示させたり、第2編集空間183への移動を促す案内音声メッセージ等を音声出力部136より出力させたりする。
【0165】
以下において、写真シール作成装置101により実行される主な処理の流れを説明する。
【0166】
写真シール作成装置101に電源が投入されると、最初に制御部211のゲーム管理部231は、ゲーム管理処理を実行して営業を開始し、写真シールを作成するゲームの受け付けを行う。
【0167】
図18のフローチャートを参照して、ゲーム管理処理を説明する。
【0168】
ゲーム管理処理を開始したゲーム管理部231は、ステップS1において、プレイ情報記憶部214に記憶されているプレイ情報等に基づいて、撮影空間181、第1編集空間182、および第2編集空間183の内、未使用の空間が存在するか否かを判定し、現在未使用の空間が存在すると判定した場合、ゲーム管理部231は、処理をステップS2に進め、空いている空間のモニタ(撮影用モニタ135、編集入力用モニタ161−1、または編集入力用モニタ161−2)にゲームの開始方法等を案内するデモンストレーション画面(デモ画面)を表示させ、処理をステップS3に進める。なお、ステップS2において、全ての空間において利用者が作業中であり、未使用の空間が存在しないと判定した場合、ゲーム管理部231は、ステップS2の処理を省略し、ステップS3に処理を進める。
【0169】
ステップS3において、硬貨処理部232は、硬貨部221を制御して、ゲームの代金が投入されたか否かを判定し、投入されたと判定した場合、処理をステップS4に進める。ステップS4において、ゲーム管理部231は、写真シールを作成するゲームを利用者に行わせる写真シール作成ゲーム処理を別タスクとして開始し、処理をステップS5に進め、プレイ情報記憶部214に記憶されているプレイ情報を更新し、その開始したプレイを反映させる。写真シール作成ゲーム処理については後述する。各プレイの進行状況を管理するプレイ情報を更新したゲーム管理部231は、処理をステップS6に進める。
【0170】
ステップS6において、ゲーム管理部231は、各プレイの進行状況を監視し、撮影に関する処理を行っているプレイがその処理を終了させて編集に関する処理に移行したか否かを判定することにより、利用者が撮影空間181から編集空間(第1編集空間182または第2編集空間183)に移動したか否かを判定する。
【0171】
撮影空間181の利用者が第1編集空間182または第2編集空間183に移動したと判定した場合、ゲーム管理部231は、処理をステップS7に進め、プレイ情報記憶部214に記憶されているそのプレイに関するプレイ情報を更新し、撮影空間にいた利用者が編集空間に移動したことをプレイ情報に反映する。プレイ情報の更新が終了するとゲーム管理部231は、処理をステップS8に進める。また、ステップS6において、撮影空間181の利用者が第1編集空間182または第2編集空間183に移動していないと判定した場合、ゲーム管理部231は、ステップS7の処理を省略し、ステップS8に処理を進める。
【0172】
ステップS8において、ゲーム管理部231は、各プレイの進行状況を監視し、プレイが終了したか否かを判定する。プレイが終了したと判定した場合、ゲーム管理部231は、処理をステップS9に進め、プレイ情報記憶部214に記憶されているプレイ情報を更新し、そのプレイが終了したことをプレイ情報に反映させる。プレイ情報を更新したゲーム管理部231は、処理をステップS10に進める。また、ステップS8において、進行中であったどのプレイも終了していないと判定した場合、ゲーム管理部231は、ステップS9の処理を省略し、ステップS10に処理を進める。
【0173】
ステップS10において、ゲーム管理部231は、営業を終了する(写真シール作成装置101の開始受け付けを終了する)か否かを判定し、例えば管理者の指示により営業を終了すると判定した場合、ステップS11に処理を進め、終了処理を行い、各部の処理を停止し、電源を切断するなどして、ゲーム管理処理を終了する。ステップS10において、営業を終了しないと判定した場合、ゲーム管理部231は、ステップS1に処理を戻し、それ以降の処理を繰り返す。
【0174】
以上のように、ゲーム管理部231がこのようなゲーム管理処理を実行して、プレイの進行を管理することにより、写真シール作成装置101は、写真シール作成ゲームの受け付けを正常に行うことができる。
【0175】
次に、以上のようにして制御されて実行される写真シール作成ゲーム処理の主な流れを、図19のフローチャートを参照して説明する。
【0176】
上述したように、この写真シール作成ゲーム処理は、利用者の各組に対して実行される。つまり、写真シール作成装置101は、「3重接客」が可能であるので、この写真シール作成ゲーム処理を最大3つ並行して実行することができる。この1つの写真シール作成ゲーム処理の実行をプレイと称する。図12や図13を参照して説明したように、写真シール作成装置101は、利用者がプレイにおいて、撮影空間181、第1編集空間182、および第2編集空間183等、複数の空間を移動しながら行う撮影作業や編集作業等に合わせて、この写真シール作成ゲーム処理を実行し、撮影、画像編集、印刷、および事後接客等の処理を行う。
【0177】
写真シール作成ゲーム処理が開始されると、撮影処理部233は、ステップS31において、撮影部222の各部を制御し、撮影処理に必要な設定を行う撮影設定処理を行う。そして、撮影処理部183は、ステップS32において、撮影部172の各部を制御し、利用者に撮影作業を行わせるための撮影処理を実行する。
【0178】
撮影作業が終了すると、移動案内処理部233は、ステップS33に処理を進め、撮影空間181において撮影作業を終了した利用者に対して画像や音声等で第1編集空間182または第2編集空間183への移動を促す移動案内処理を行う。移動案内処理の詳細は後述する。
【0179】
移動案内処理が終了すると、移動案内処理部233は、処理をステップS34に進める。編集処理部184は、ステップS34において、第1編集空間182または第2編集空間183へ移動した利用者に対して、その編集空間の編集入力用モニタ161に図20に示されるような編集画面290を表示させ、例えば、落書きやスタンプ等の、撮影画像に対する編集作業を行わせる編集処理を行う。
【0180】
図20に示される編集画面290には、同一組の2人の利用者が同時に編集作業を行うことができるように2つの編集画面が表示される。すなわち、編集画面290は、ゲームの残り時間を示す残時間表示部291や「編集した画像を選んで、ペン、スタンプ、フレームなどを使って落書きしてください。」等の編集作業を説明するメッセージの他に、各利用者に対する編集画面292と編集画面293を有する。編集画面292には、利用者が編集する画像として選択した撮影画像を表示する編集対象画像表示部301、編集対象画像の候補となる撮影画像のサムネイル画像が表示されるサムネイル画像表示部302、およびペン、スタンプ、およびフレーム等の各種編集ツールを操作するボタンの集合が表示されるパレット303が表示され、編集画面293には、編集対象画像表示部301に対応する編集対象画像表示部311、サムネイル画像表示部302に対応するサムネイル画像表示部312、およびパレット303に対応するパレット313が表示される。従って、編集画面290は、同一組の2人の利用者が同時に互いに独立して編集作業を行うことができる。
【0181】
利用者は、この編集入力用モニタ161に表示される編集画面290に従って、タッチペン162(タッチペン162Aまたはタッチペン162B)を操作し、編集入力用モニタ161の表面(編集画面290上)に重畳されるタッチパネル274にタップする(接触させたり、近接させたりする)ことにより、撮影空間181における撮影作業により得られた撮影画像に対する落書き等の編集入力作業を行う。つまり、例えば、利用者Aは、タッチペン162Aを操作し、編集画面292のサムネイル画像表示部302に表示されるサムネイル画像群より編集作業を行う画像を選択し、そのサムネイル画像が対応する撮影画像を編集対象画像表示部301に表示させる。そして、利用者Aは、タッチペン162Aを操作し、編集画面292のパレット303の中から、ペン、スタンプ、またはフレーム等を選択し、さらに、その色、大きさ(太さ)、または種類等を選択する。選択が終了すると利用者Aは、タッチペン162Aを操作して、編集対象画像表示部301に表示されている撮影画像に対して、落書き処理を行う。編集対象画像表示部301に表示されている撮影画像には、パレット303において選択された編集ツールによる編集が施され、その結果が編集対象画像表示部301に表示される。利用者Aと同じ組の利用者Bは、タッチペン162Bを操作し、編集画面293において、利用者Aと同様の作業を行い、撮影画像を編集する。
【0182】
図19に戻り、以上のような編集作業が終了し、それに対する編集処理が完了すると、印刷処理部236は、ステップS35において、利用者にシール紙の分割数(印刷画像のレイアウト)を選択的に設定させた後、印刷部226を制御し、その印刷設定に基づいて印刷処理を実行させ、編集された撮影画像を写真シール紙に印刷し、それを利用者に提供する処理を行う。
【0183】
印刷処理が終了するまでの間、事後接客処理部237は、ステップS36において、第1編集空間182または第2編集空間183で印刷処理の終了を待つ利用者に対して事後接客処理を行い、編集済み画像の電子メール転送やミニゲーム等のサービスを提供する。
【0184】
そして、印刷処理が終了すると印刷処理部236は、ステップS37において、印刷部226を制御し、シール紙を排出させ、写真シール作成ゲーム処理を終了する。
【0185】
写真シール作成装置101の各部は、利用者の各組に対して、それぞれ、以上のような写真シール作成ゲーム処理を実行する。
【0186】
次に、図19のステップS33において実行される移動案内処理の流れを図21のフローチャートを参照して説明する。
【0187】
移動案内処理が開始されると移動案内処理部234の空間状況確認部282は、移動案内制御部281に制御され、ステップS51において、バス151を介してプレイ情報記憶部214にアクセスし、プレイ情報記憶部214が記憶しているプレイ情報を確認し、その確認結果を移動案内制御部281に供給する。移動案内制御部281は、ステップS52において、その確認結果に基づいて、第1編集空間182が未使用であるか否かを判定する。そして、第1編集空間182が現在空いており、未使用であると判定した場合、移動案内制御部281は、処理をステップS53に進める。ステップS53において、第1編集空間移動案内処理部283は、移動案内制御部281に制御されて、撮影部222を制御し、撮影用モニタ135に図22Aに示されるような案内画面321を表示する等し、撮影空間181にいる利用者に対する第1編集空間182への移動案内を行う。
【0188】
ステップS53の処理が終了すると、移動案内制御部281は、移動案内処理を終了し、処理を図19のステップS33に戻し、それ以降の処理を実行させる。
【0189】
また、ステップS52において、現在第1編集空間182を使用している利用者が存在し、第1編集空間182が未使用でないと判定した場合、移動案内制御部281は、ステップS54に処理を進め、確認結果に基づいて、第2編集空間183が未使用であるか否かを判定する。そして、第2編集空間183が現在空いており、未使用であると判定した場合、移動案内制御部281は、処理をステップS55に進める。ステップS55において、第2編集空間移動案内処理部284は、移動案内制御部281に制御されて、撮影部222を制御し、撮影用モニタ135に図22Bに示されるような案内画面322を表示する等し、撮影空間181にいる利用者に対する第2編集空間183への移動案内を行う。ステップS55の処理が終了すると、移動案内制御部281は、移動案内処理を終了し、処理を図19のステップS33に戻し、それ以降の処理を実行させる。
【0190】
また、ステップS54において、現在第2編集空間183を使用している利用者が存在し、第2編集空間183が未使用でないと判定した場合、移動案内制御部281は、ステップS56に処理を進め、第1編集空間182または第2編集空間183が空くまで撮影空間181の利用者が退屈しないように、ミニゲーム等を行わせる待機処理を開始する。この待機処理は、空き空間が発生し、利用者が編集空間に案内されるまで繰り返し実行される。
【0191】
以上のような写真シール作成装置101は、図23に示されるように、縦縞で示される撮影空間181の広さと、横縞で示される第1編集空間182および第2編集空間183の合計の広さがほぼ同じになるので、各空間に生じる無駄なスペースを低減させることができる。つまり、両矢印331で示される写真シール作成装置101の長さと、両矢印332で示される写真シール作成装置101の幅の両方を、図2乃至図4に示される写真シール作成装置の場合よりも短くすることができる。これにより写真シール作成装置101は、設置スペースの利用効率を向上させ、単位面積当たりの収益率を増大させることができる。
【0192】
また、写真シール作成装置101は、第2ユニット112側に編集空間が設けられていないので、例えば、図23に示されるように、壁6の隅に設置することも可能になる。つまり、写真シール作成装置101は、その設置方法の自由度が高く、設置可能な場所が増大する。また、これにより写真シール作成装置101を設置する店舗の経営者は、その店舗のスペースをより有効に利用することができる。
【0193】
さらに、写真シール作成装置101は、第1編集空間182の編集入力用モニタ161−1と、第2編集空間183の編集入力用モニタ161−2の場所が、図2乃至図4に示される写真シール作成装置の場合よりも、互いに近い位置にある。つまり、写真シール作成装置101の場合、図23に示されるように、網掛けで示される範囲333内に、CCDカメラ133、編集入力用モニタ161−1、編集入力用モニタ161−2、およびシール紙排出口171等、必要な構成がほとんど含まれている。従って、装置内の構成が筐体110内において拡散せず、配線や各処理部の構成が単純になるので、第1ユニット111、第2ユニット112、および第3ユニット114のさらなる小型化が容易になる。これにより、写真シール作成装置101は、その開発コスト、製造コスト、および運用コスト等を低減させることができる。従って、写真シール作成装置101は、収益性を向上させることができる。
【0194】
なお、以上において、編集入力用モニタ161は、図6に示されるように、地面に対して所定の角度で傾いた面114−2(または面114−5)に設けられるように説明したが、これに限らず、図24に示されるように、地面に対して水平な面に設けられるようにしても良い。
【0195】
図24に示される第3ユニット341は、上述した第3ユニット114と基本的に同様の構成であるが、編集入力用モニタが設けられている面が地面に対して水平に構成される点が第3ユニット114と異なる。つまり、第3ユニット341の、第1ユニット111の背面111−3に垂直な、第1編集空間182側の面341−1乃至面341−3の内、面341−1は地面に対して垂直であり、第3ユニット114の面114−1に対応し、面341−2は地面に対して水平であり、第3ユニット114の面114−2に対応し、面341−3は地面に対して垂直であり、第3ユニット114の面114−3に対応する。
【0196】
また、第3ユニット341の、第1ユニット111の背面111−3に垂直な、第2編集空間183側の面341−4乃至面341−6の内、面341−4は地面に対して垂直であり、第3ユニット114の面114−4に対応し、面341−5は地面に対して水平であり、第3ユニット114の面114−5に対応し、面341−6は地面に対して垂直であり、第3ユニット114の面114−6に対応する。
【0197】
なお、第3ユニット341の、第1ユニット111の背面111−3に水平な面341−7は、地面に対して垂直であり、第3ユニット114の面114−7に対応する。
【0198】
つまり、面341−1には、面144−1の蛍光灯164−1に対応する蛍光灯355−1が設けられている。
【0199】
また、面341−2には、それぞれ、編集入力用モニタ161−1に対応する編集入力用モニタ351−1、タッチペン162−1−Aに対応するタッチペン352−1−A、およびタッチペン162−1−Bに対応するタッチペン352−1−Bが設けられ、面341−3には、音声出力部163−1に対応する音声出力部353−1−Aが設けられている。
【0200】
同様に、面341−4には、面144−4の蛍光灯164−2に対応する蛍光灯355−2が設けられる。面341−5には、それぞれ、編集入力用モニタ161−2に対応する編集入力用モニタ351−2、タッチペン162−2−Aに対応するタッチペン352−2−A、およびタッチペン162−2−Bに対応するタッチペン352−2−Bが設けられ、面341−6には、音声出力部163−2に対応する音声出力部353−2−Aが設けられている。
【0201】
さらに、面341−7には、第1編集空間182側に、タッチペン352−1−Bを使用する利用者向けの、音声出力部163−1に対応する音声出力部353−1−Bが設けられ、第2編集空間183側に、タッチペン352−2−Bを使用する利用者向けの、音声出力部163−1に対応する音声出力部353−2−Bが設けられている。さらに、面341−7には、シール紙排出口171に対応するシール紙排出口354が設けられ、そのシール紙排出口354には、止め部172に対応する止め部355が設けられている。また、面114−7と同様に、面341−7のシール紙排出口354の上側の左右には、発光ランプ356−1および発光ランプ356−2が設けられている。これらは、それぞれ、図11の発光ランプ173−1および発光ランプ173−2に対応しており、それらと同様に、どちらの編集空間からのシールがシール紙排出口354より排出されるかを示す。なお、図11を参照して説明した場合と同様に、この発光ランプ356−1および発光ランプ356−2の代わりにモニタを面341−7に設け、そのモニタが、シール紙排出口354より排出されるシール紙がどちらの編集空間のゲームに対応するのかを示す情報(例えば、メッセージ等)を表示するようにしてもよい。
【0202】
つまり、この場合、第3ユニット341は、図25に示されるように、例えば第1編集空間182においては、背面111−3に垂直な面341−3側からと、背面111−3に並行な面341−7側からの2方向から編集作業等を行うことができるようになされている。また、例えば第2編集空間183においても、第3ユニット341は、図25に示されるように、背面111−3に垂直な面341−6側からと、背面111−3に並行な面341−7側からの2方向から編集作業等を行うことができるようになされている。
【0203】
つまり、図25に示されるように、第1編集空間182の利用者361は、矢印362の方向から編集入力用モニタ351−1に表示される撮影画像を編集し、第1編集空間182のもう一人の利用者363は、矢印364の方向から編集入力用モニタ351−1に表示される撮影画像を編集する。
【0204】
同様に、第2編集空間183の利用者371は、矢印372の方向から編集入力用モニタ351−2に表示される撮影画像を編集し、第2編集空間183のもう一人の利用者373は、矢印374の方向から編集入力用モニタ351−2に表示される撮影画像を編集する。
【0205】
このとき、編集入力用モニタ351−1および編集入力用モニタ351−2には、図26に示されるような編集画面が表示される。
【0206】
図26に示されるように、この場合の編集画面380は、図20の編集画面290に対応する、2人の利用者が編集作業を行うためのGUI画面である。ただし、編集画面380の場合、図25に示されるように互いに直交する2方向から編集入力を行うのに適するように構成されている。
【0207】
つまり、編集画面380は、図26の下方向から入力を行う利用者用の、残り時間を表示する残時間表示欄381、メッセージを表示するメッセージ表示欄382、および落書き入力作業が行われる編集画面383が設けられているだけでなく、図26の左方向から入力を行う利用者用の、残り時間を表示する残時間表示欄384、メッセージを表示するメッセージ表示欄385、および落書き入力作業が行われる編集画面386が設けられている。
【0208】
図25の編集入力用モニタ351−1および編集入力用モニタ351−2には、図26に示されるような編集画面380が表示されるので、各編集空間の利用者は、図25に示されるように、編集入力用モニタ351に対して2方向から作業を行うことができる。
【0209】
このようにすることにより、各編集空間に2人の利用者が横に並んで編集作業を行うことができるスペースを確保する必要がなくなるので、写真シール作成装置101は、さらに装置の設置面積をさらに小さくすることができる。つまり、この場合の写真シール作成装置101は、図27に示されるように、その長さ391を図23の長さ331より短くすることができる。なお、この場合も編集作業を行う利用者は編集入力用モニタ351近傍より移動せずに作業を行う。従って、写真シール作成装置101の幅392は、幅332と同じ長さにすることができる。
【0210】
以上のように、この場合、主な装置の構成が含まれる部分である、網掛けで示される範囲393を図23の範囲333より狭くすることができ、配線や各処理部の構成がさらに単純になるので、第1ユニット111、第2ユニット112、および第3ユニット114のさらなる小型化が容易になる。
【0211】
このように、写真シール作成装置101は、第1ユニット111の撮影空間181と反対側に、第1編集空間182と第2編集空間183を、第1ユニット111の横方向に並ぶように配置し、第1編集空間182の利用者が編集作業を行うための構成と、第2編集空間183の利用者が編集作業を行うための構成の両方を有する第3ユニット114(または第3ユニット341)を、第1編集空間182と第2編集空間183との間に区切るように設け、少なくとも、第1編集空間182および第2編集空間183の利用者全員が横一列に並んで編集作業を行わないように構成することにより、設置スペースの利用効率を向上させ、コストの増大を抑制し、収益性を向上させることができる。
【0212】
なお、第1編集空間182と第2編集空間183を、第2ユニット112の撮影空間181と反対側に、第2ユニット112の横方向に並ぶように配置し、第1編集空間182の利用者が編集作業を行うための構成と、第2編集空間183の利用者が編集作業を行うための構成の両方を有する第3ユニット114(または第3ユニット341)を、第1編集空間182と第2編集空間183との間に区切るように設け、少なくとも、第1編集空間182および第2編集空間183の利用者全員が横一列に並んで編集作業を行わないように構成しても、上述した第1ユニット111側の場合ほどではないが、各空間の不要なスペースを低減することができ、設置スペースの利用効率を向上させ、収益性を向上させることができる。
【0213】
なお、以上に説明した編集作業(編集作業に対応する編集処理)は、所定の制限時間が設けられ、その制限時間が経過した場合、利用者が終了を指示した場合、または、それら以外の予め定められた所定の条件が満たされた場合、のいずれかの場合に終了されるようにしてもよい。
【0214】
また、編集空間の空きを待っている利用者が撮影空間に存在しない場合、編集空間の利用者は、設定されている制限時間に制限されること無く、編集作業を行うことができる(落書き延長機能を設ける)ようにしてもよい。
【0215】
例えば、第1編集空間182においては1組目の利用者が編集作業を行っており、第2編集空間183は空き状態となっており、撮影空間181は、空き状態であるか、若しくは2組目の利用者が撮影作業を行っている場合、第1編集空間182の1組目の利用者は、落書き延長機能を利用し、2組目の利用者が第2編集空間183において編集作業を開始し、かつ、3組の利用者が撮影空間181に入場し、撮影作業を開始して終了するまで編集作業を行うことができる。
【0216】
また、例えば、第1編集空間182においては1組目の利用者が編集作業を行っており、第2編集空間183においては2組目の利用者が編集作業を行っており、撮影空間181が空き状態である場合、第1編集空間182の1組目の利用者と第2編集空間183の2組目の利用者は、落書き延長機能を利用し、3組の利用者が撮影空間181に入場し、撮影作業を開始して終了するまで編集作業を行うことができる。
【0217】
さらに、例えば、第1編集空間182においては1組目の利用者が編集作業を行っており、第2編集空間183においては2組目の利用者が編集作業を行っており、撮影空間181においては3組目の利用者が編集作業を行っている場合、第1編集空間182の1組目の利用者と第2編集空間183の2組目の利用者は、落書き延長機能を利用し、3組の利用者が撮影空間181での撮影作業を終了するまで編集作業を行うことができる。
【0218】
このように各写真シール作成ゲームの落書き時間を可能な限り延長することができるようにすることにより、利用者は、本来制限された時間を越えても、気に入る落書きができるまで落書きを続けることができ、より所望する画像の写真シールを得ることができる。つまり、写真シール作成装置101は、ゲームの回転率に影響させることなく、各写真シール作成ゲームの編集作業の時間を可能な限り延長させることができるので、利用者がより満足するシールを利用者に提供することができる。つまり、写真シール作成装置101は、設置スペースの利用効率を向上させることもできる。
【0219】
一連の処理をソフトウエアにより実行させる場合には、そのソフトウエアを構成するプログラムが、専用のハードウエアに組み込まれているコンピュータ、または、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータなどに、ネットワークやリムーバブルメディア等の記録媒体からインストールされる。
【0220】
以上において、印刷媒体は、シール紙に限られるものではなく、例えば、所定のサイズの紙や、ポスター用の紙、テレホンカードなどのカード、あるいは、Tシャツなどの布地などに印刷するようにしてもよい。
【0221】
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
【0222】
また、本明細書において、システムとは、複数の装置により構成される装置全体を表すものである。
【符号の説明】
【0223】
101 写真シール作成装置 110 筐体 111 第1ユニット 112 第2ユニット 114 第3ユニット 133 CCDカメラ 161 編集入力用モニタ 162 タッチペン 163 音声出力部 171 シール紙排出口 181 撮影空間 182 第1編集空間 183 第2編集空間 222 撮影部 223 背景部 224 第1編集部 225 第2編集部 234 移動案内処理部 290 編集画面 321および322 移動案内画面 341 第3ユニット 351 編集入力用モニタ 352 タッチペン 353 音声出力部 380 編集画面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
写真シール作成ゲームとして、利用者に、前記利用者を被写体とする撮影作業、および、前記撮影作業により得られた前記利用者の画像に対して編集情報を入力する編集入力作業を行わせ、さらに、前記写真シール作成ゲームにおいて、前記利用者を撮影し、得られた前記利用者の画像を前記利用者により入力された編集入力に基づいて編集し、得られた編集済みの前記利用者の画像を所定のシールシートに印刷し、編集済みの前記利用者の画像が印刷された前記シールシートを排出し、写真シールとして前記利用者に提供する写真シール作成装置であって、
第1の筐体の対向する側面の一方に、前記利用者が前記撮影作業を行う前記撮影空間が設けられ、前記第1の筐体の他方の側面に、前記撮影作業後に前記撮影空間より移動した、互いに異なる組の前記利用者が前記編集入力作業を行う前記第1の編集空間および前記第2の編集空間が前記側面に沿って並ぶように設けられ、
前記撮影空間の利用者を撮影する撮影手段と、
前記第1の編集空間において前記第2の編集空間の方向を向いた前記利用者による前記編集入力を受け付け、前記編集入力に基づいて前記利用者の画像を編集する第1の編集手段と、
前記第2の編集空間において前記第1の編集空間の方向を向いた前記利用者による前記編集入力を受け付け、前記編集入力に基づいて前記利用者の画像を編集する第2の編集手段と
を備えることを特徴とする写真シール作成装置。
【請求項2】
前記第1の編集手段および前記第2の編集手段は、前記第1の筐体と異なる、前記第1の編集空間と前記第2の編集空間を区切るように構成される第2の筐体に設けられる
ことを特徴とする請求項1に記載の写真シール作成装置。
【請求項3】
前記第1の編集手段は、さらに、前記第2の編集空間の方向を向いていない利用者による前記編集入力も受け付け、前記編集入力に基づいて前記利用者の画像を編集する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の写真シール作成装置。
【請求項4】
前記第1の編集手段は、互いに異なる2方向からの編集入力を受け付けるために、それぞれが前記2方向の互いに異なる方向を向いた2つの編集画面を1つのディスプレイに同時に表示する
ことを特徴とする請求項3に記載の写真シール作成装置。
【請求項5】
前記第2の編集手段は、さらに、前記第1の編集空間の方向を向いていない利用者による前記編集入力を受け付け、前記編集入力に基づいて前記利用者の画像を編集する
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の写真シール作成装置。
【請求項6】
前記第2の編集手段は、互いに異なる2方向からの編集入力を受け付けるために、それぞれが前記2方向の互いに異なる方向を向いた2つの編集画面を1つのディスプレイに同時に表示する
ことを特徴とする請求項5に記載の写真シール作成装置。
【請求項7】
前記撮影手段は、前記第1の筐体に設けられる
ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の写真シール作成装置。
【請求項8】
前記撮影手段は、前記第1の筐体と異なる筐体に設けられる
ことを特徴とする請求項1乃至6に記載の写真シール作成装置。
【請求項9】
前記第1の編集手段および前記第2の編集手段は、それぞれ、予め定められた所定の制限時間内において、前記編集入力を受け付ける
ことを特徴とする請求項1乃至8に記載の写真シール作成装置。
【請求項10】
前記第1の編集空間および前記第2の編集空間が使用中であり、前記撮影空間において前記撮影作業を終了させた利用者による待機状態が発生するまで、前記第1の編集手段および前記第2の編集手段は、前記制限時間に関係なく前記編集入力を受け付ける
ことを特徴とする請求項9に記載の写真シール作成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【公開番号】特開2009−187582(P2009−187582A)
【公開日】平成21年8月20日(2009.8.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−120324(P2009−120324)
【出願日】平成21年5月18日(2009.5.18)
【分割の表示】特願2004−346914(P2004−346914)の分割
【原出願日】平成16年11月30日(2004.11.30)
【出願人】(307010096)フリュー株式会社 (210)
【Fターム(参考)】