説明

冷却ファン制御装置

【課題】エンジンの冷却性能を確保しつつ、カップリング内作動油の劣化を抑制する。
【解決手段】内燃機関1の駆動力が流体カップリングを介して伝達されることで回転する冷却ファン4の制御装置8において、流体カップリングの伝達に寄与する流体カップリング内の作動油量を電気的に調整する調整手段6と、調整手段6の操作量であるカップリング操作量を制御することで冷却ファンの回転速度を調整するカップリング操作量制御手段7と、カップリング内の作動油の温度を検出又は推定する作動油温検知手段8と、カップリング内の作動油が可逆的に粘度変化する作動油温範囲の上限値となるときの冷却ファンの回転数である冷却要求ファン回転数上限値を算出する冷却要求ファン回転数上限値算出手段8と、を備え、作動油温と冷却要求ファン回転数上限値とに基づいて、冷却ファンの回転数の上限を制限する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、内燃機関の冷却ファンの回転数制御に関し、特に流体カップリングを介してエンジンに駆動される冷却ファンの回転数制御に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、エンジン冷却水の温度上昇を抑制するための冷却ファンとして、流体カップリングを介してエンジンに駆動される、いわゆるファンカップリングが知られている。
【0003】
このファンカップリングの回転数制御として、ラジエタを通過する空気温度に応じて、カップリング内作動油の連通を許容する2つの連通孔の開閉を制御するものが特許文献1に開示されている。
【0004】
具体的には、冷機始動時のようにラジエタを通過する空気の温度が低い場合には、いずれの連通孔も閉じた状態として、低速状態でファンを回転させている。ラジエタを通過する空気の温度が上昇し始めると、一方の連通孔を開いてファンを中速状態で回転させ、空気温度がさらに上昇すると両方の連通孔を開いてファンを高速状態で回転させている。
【特許文献1】特開平5−256327号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、カップリング内作動油は、ファン回転数が高いほど高温になって粘度が低下するという特性がある。そして、粘度が低下すると、ファンカップリングの制御性が低下するという問題がある。
【0006】
しかしながら、特許文献1では、ファンカップリングの回転数制御においてカップリング内作動油の温度を考慮していない。すなわち、カップリング内作動油の温度が高い状態であっても、ラジエタを通過する空気の温度が高ければファンは高速で回転することとなり、作動油の粘度低下が促進されて制御性が低下してしまう。
【0007】
そこで、本発明では、カップリング内作動油の粘度低下を抑制可能な冷却ファン制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の冷却ファン制御装置は、内燃機関の駆動力が流体カップリングを介して伝達されることで回転する冷却ファンの制御装置において、流体カップリングの伝達に寄与する流体カップリング内の作動油量を電気的に調整する調整手段と、調整手段の操作量であるカップリング操作量を制御することで冷却ファンの回転速度を調整するカップリング操作量制御手段と、カップリング内の作動油の温度を検出又は推定する作動油温検知手段と、カップリング内の作動油が可逆的に粘度変化する作動油温範囲の上限値となるときの冷却ファンの回転数である冷却要求ファン回転数上限値を算出する冷却要求ファン回転数上限値算出手段と、を備え、作動油温と冷却要求ファン回転数上限値とに基づいて、冷却ファンの回転数の上限を制限する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、カップリング内の作動油温が相対的に低い場合には、冷却ファン回転数を相対的に高い回転数まで制限せずにエンジン冷却性能を確保し、一方、カップリング内の作動油温が相対的に高い場合には、冷却ファン回転数を相対的に低い回転数で制限することで作動油の劣化を防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0011】
図1は、本実施形態のシステムの構成を示す図である。1はエンジン、2はエンジン1の駆動力を車輪に伝達する自動変速機、3は変速機コントローラ(以下、ATCUという)、4は流体カップリングを介してエンジン1により駆動される電制ファンカップリング、5は電制ファンカップリング4の実際の回転数(以下、実ファン回転数という)を検出するファン回転センサ、6は電制ファンカップリング4のカップリング内作動油の流れを制御する調整手段としてのソレノイド、7はソレノイド6に制御信号を送るカップリング操作量制御手段としてのアンダーフード・スイッチング・モジュール(以下、USMという)、8はエンジン・コントロール・モジュール(以下、ECMという)、9はエアコンコンプレッサ、10はエアコンコントローラ、11はエアコンコンプレッサ9の内圧を検出するPd圧センサ、12はエバポレータ温度を検出するエバポレータ温度センサである。
【0012】
ECM8は、図示しない車速センサ、水温センサ、クランク角センサ等の検出信号に基づいて種々の制御を行う。この他に、ファン回転センサ5及びPd圧センサ11からの検出信号等も読み込まれ、作動油温検知手段、冷却要求ファン回転数上限値算出手段、ファン回転数低下検知手段及び目標ファン回転数算出手段として後述するソレノイド6の目標DUTYの演算を行い、CAN通信によりUSM7に送信する。
【0013】
また、エバポレータ直後温度やエアコンスイッチの状態等が、エアコンコントローラ10からCAN通信により送られ、これに基づいてエアコンコンプレッサ9のクラッチのON/OFF制御や、後述する電制ファン4とエアコンの協調制御を行う。以下、ECM8が実行する電制ファン4の回転数制御について説明する。
【0014】
図2は、ECM8が実行するファン回転数制御についてのフローチャートである。本制御は一定時間毎、例えば10ms毎に繰り返し実行する。
【0015】
ステップS100では、ファンカップリング内の作動油(以下、カップリング内作動油という)の温度(以下、カップリング内作動油温という)TOILFAN[℃]を推定する。具体的には、エンジン冷却水温TW[℃]とファンカップリング操作量FANDUTY[%]から、図3に示すカップリング内作動油温マップを検索する。なお、作動油温を検出する温度センサを設けて、実際に温度をセンシングしてもよい。図3は縦軸がエンジン冷却水温、横軸がファンカップリング操作量であり、エンジン冷却水温が高くなるほど、そしてファンカップリング操作量が大きくなるほど、カップリング内作動油温が高くなっている。
【0016】
ステップS110では、カップリング入力回転数INPREVFAN[RPM]を算出する。具体的には、エンジン回転数NE[RPM]とプーリ比#PRATIOとを用いて、式(1)により算出する。なお、プーリ比#PRATIOは、図示しないクランクシャフトから電制ファン4の入力軸へ動力を伝達するためのプーリの外径比、つまりクランクシャフトと電制ファン4の入力軸との減速比である。
【0017】
INPREVFN=NE×#PRATIO ・・・(1)
ここで、エンジン回転数NEは図示しないクランク角センサの検出値から算出する。
【0018】
ステップS120では、電制ファン4のカップリング内作動油の劣化を抑制可能なファン回転数の上限値である冷却要求ファン回転数上限値BFANLMT[RPM]を算出する。具体的には、ステップS110で算出したカップリング入力回転数INPREVFN[RPM]を用いて図4に示す冷却要求ファン回転数上限値テーブルを検索することにより求める。
【0019】
図4は縦軸がファン回転数、横軸がカップリング入力回転数INPREVFNであり、図中の実線が劣化領域との境界、つまり冷却要求ファン回転数上限値BFANLMTを示している。
【0020】
カップリング内作動油は、温度上昇すると粘度が低下する特性がある。この特性は、所定温度以下では可逆的であるため、温度が低下すれば粘度は回復するが、所定温度以上になると不可逆的となり、温度が低下しても粘度は回復しなくなる。作動油の粘度が低下するとファン回転数の制御性が低下してしまうので、カップリング内作動油温TOILFANは所定温度以下、つまり粘度変化が可逆的な範囲に収めることが望ましい。
【0021】
この所定温度を基本カップリング内作動油温#BTOILFAN、粘度変化が不可逆的となる領域を劣化領域とする。そして、カップリング内作動油温TOILFANが基本カップリング内作動油温度#BTOILFANとなる電制ファン4の回転数を冷却要求ファン回転数上限値BFANLMTとする。なお、冷却要求ファン回転数上限値BFANLMTは、基本カップリング内作動油温#BTOILFANにおける、作動油温−粘度特性、作動油量、カップリング径によって決まるものである。また、ファンカップリング操作量FANDUTYはカップリング内作動油温TOILFANに感度があり、カップリング内作動油温度が低いほど冷却要求ファン回転数上限値BFANLMTを高く設定できる。
【0022】
ステップS130では、式(2)によりカップリング内作動油温割合TOILRATIO[−]を算出する。
【0023】
TOILRATIO=TOILFAN/#BTOILFAN ・・・(2)
ステップS140では、式(3)により基本ファン回転数上限値FANLMTOL[RPM]を算出する。
【0024】
FANLMTOL=BFANLMT×TOILRATIO ・・・(3)
ステップS150では、式(4)によりファン回転数上限値FANLMT[RPM]を算出する。
【0025】
FANLMT=max(FANLMTOL、BFANLMT) ・・・(4)
上記ステップS100〜S150のように、カップリング内作動油温TOILFANと冷却要求ファン回転数上限値BFANLMTとに基づいてファン回転数上限値FANLMTを算出することで、エンジン冷却性能とカップリング内作動油の劣化防止を両立できる。すなわち、カップリング内作動油温TOILFANが低い場合には、高いファン回転数上限値FANLMTを設定してエンジン冷却性能を確保し、逆に高い場合には、低いファン回転数上限値FANLMTを設定してカップリング内作動油の劣化を防止することができる。以下、フローチャートの説明に戻る。
【0026】
ステップS160では、エンジン冷却要求から定まる電制ファン4の目標回転数であるエンジン冷却要求目標ファン回転数TFANSPTW[RPM]を算出する。具体的には、エンジン冷却水温TW[℃]と車速VSP[km/h]から、図5に示すエンジン冷却要求目標ファン回転数マップを検索する。
【0027】
図5は縦軸がファン回転数、横軸が車速VSPである。そして、同一車速であれば、エンジン冷却水温TWが高いほどエンジン冷却要求目標ファン回転数TFANSPTWは大きくなっている。一方、同一冷却水温TWであれば、車速が高くなるほどエンジン冷却要求目標ファン回転数TFANSPTWは高くなっている。なお、図5に示したマップは、あくまでも一例であり、詳細については適合により定める。
【0028】
ステップS170では、エアコンスイッチがOFFか否かを判定する。OFFの場合はステップS180に進み、ONの場合はステップS190に進む。
【0029】
ステップS180では、エアコン冷却要求目標ファン回転数TFANSPAC[RPM]をゼロに設定する。
【0030】
ステップS190では、エアコンコンプレッサ内圧Pd[kPA]と車速VSP[km/h]とから、図6に示すようなエアコン冷却要求目標ファン回転数マップを検索することで、エアコン冷却要求目標ファン回転数TFANSPAC[RPM]を算出する。
【0031】
図6は縦軸がファン回転数、横軸が車速VSPである。同一車速であればエアコンコンプレッサ内圧Pdが高いほどエアコン冷却要求目標ファン回転数TFANSPACが大きくなっている。一方、同一エアコンコンプレッサ内圧Pdであれば、エアコン冷却要求目標ファン回転数TFANSPACは車速VSPの増加に対して上に凸な曲線となっている。なお、本マップも図5と同様に、適合によって定めるものとする。
【0032】
このようにしてエアコン冷却要求目標ファン回転数TFANSPACを設定したら、ステップS200に進む。
【0033】
ステップS200では、基本目標ファン回転数BTFANRPM[RPM]を式(5)により算出する。
【0034】
BTFANRPM=max(TFANSPTW、TFANSPAC)・・・(5)
ステップS210では、目標ファン回転数TFANRPM[RPM]を式(6)により算出する。
【0035】
TFANRP=min(FANLMT、BTFANRPM) ・・・(6)
ステップS220では、実際の電制ファン4の回転数である実ファン回転数REFANSP[RPM]を読み込む。具体的には、ファン回転センサ5の検出信号を読み込む。
【0036】
ステップS230では、目標ファン回転数TFANRPMが実ファン回転数REFANSPより高い状態が、ファン回転低下判定時間#TFANLOW[sec]以上経過したか否かを判定する。経過した場合にはステップS250に進み、経過していない場合にはステップS240に進む。
【0037】
ステップS240では、ファンカップリング操作量FANDUTYが、ファン回転低下判定操作量#HFANDUTY[%]より大きい状態がファン回転低下判定時間#TFANLOW[sec]以上経過したか否かを判定する。経過している場合にはステップS250に進み、経過していない場合にはステップS260に進む。
【0038】
なお、ファン回転低下判定操作量#HFANDUTYは、例えば90〜95%程度の値に設定する。
【0039】
ステップS250では、ファン回転数低下判定フラグ#TFANLOWを1にしてステップS270に進む。
【0040】
ステップS260では、ファン回転数低下判定フラグ#TFANLOWをゼロにして、処理を終了する。
【0041】
上記ステップS230〜S260のように、ファンカップリング操作量FANDUTY、目標ファン回転数TFANRPM及び実ファン回転数REFANSPを用いて、実ファン回転数REFANSPが目標ファン回転数TFANRPMに追従していない場合にファン回転数が低下していると判定するので、ファン回転数の低下を適切に判断することができる。
【0042】
ステップS270では、ファンカップリング回転低下時リミッタトルクLFANTRQ[Nm]を算出する。具体的には、エンジン回転数NEとエンジン冷却水温TWから、図7に示すようなエンジントルク制限マップを検索する。
【0043】
図7は縦軸がトルク、横軸がエンジン回転数NEである。同一エンジン回転数であればエンジン冷却水温TWが低いほどファンカップリング回転低下時リミッタトルクLFANTRQは大きくなっている。なお、本マップについても、図5、図6と同様に詳細は適合によって定めるものとする。
【0044】
ステップS280では、自動変速機2の変速段を例えば3速に固定する。これにより、エンジン回転数を制限することができる。
【0045】
ステップS270、S280でエンジントルク及びエンジン回転数を制限するのは、ファン回転数が低下した場合にエンジン冷却水温TWの上昇を回避するためである。すなわち、エンジントルクおよびエンジン回転数を制限することで、エンジン発熱量を低下させ、エンジン冷却水温TWの上昇を回避するものである。なお、エンジントルクの制限またはエンジン回転数の制限のいずれか一方のみを行うようにしてもよい。
【0046】
ステップS290では、目標ファン回転数リミット処理を行う。具体的には、目標ファン回転数TFANRPMを、リミット回転数減少率#FANDUTY[RPM/100ms]、例えば10[RPM/100ms]程度、の割合で、ファンカップリング操作量FANDUTYがファンカップリングリミット操作量#FANDUTYL[%]より小さくなるまで低下させる。ファンカップリングリミット操作量#FANDUTYLは、ファン回転低下判定操作量#HFANDUTYより小さい値であればよく、例えば85%程度に設定する。
【0047】
これは、ファンカップリング操作量FANDUTYが高い場合には、カップリング内作動油温TOILFANが高く、ファン回転数が低下しやすいという傾向に基づいて、カップリング内作動油の劣化を防止するものである。すなわち、ファン回転数が低下した場合には、目標ファン回転数TFANRPMを低下させることによって、さらなる温度上昇を抑制して劣化を防止するものである。
【0048】
以上により本実施形態によれば、次のような効果を得ることができる。
【0049】
(1)作動油温と冷却要求ファン回転数上限値とに基づいて、電制ファン4の回転数の上限を制限するので、エンジン冷却性能を確保しつつ、カップリング内作動油の粘度低下を抑制することができる。
【0050】
(2)作動油温を、カップリング操作量と冷却水温とに基づいて推定するので、作動油温を検出するための温度センサが不要となる。
【0051】
(3)電制ファン4の回転数低下を検知した場合に、エンジン1の出力または回転数を制限するので、エンジン1のオーバーヒートを防止することができる。
【0052】
(4)電制ファン4の回転数低下を検知した場合に、カップリング操作量に応じて目標ファン回転数を低下させるので、作動油の温度上昇を抑制して劣化を防止することができる。
【0053】
(5)目標ファン回転数と実ファン回転数との偏差又はカップリング操作量の少なくとも一方に基づいてファン回転数低下を検知するので、適切にファン回転数の低下を検知することができる。
【0054】
なお、本発明は上記の実施の形態に限定されるわけではなく、特許請求の範囲に記載の技術的思想の範囲内で様々な変更を成し得ることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】本実施形態のシステムの構成を示す図である。
【図2】ファン回転数制御についてのフローチャートである。
【図3】カップリング内作動油温マップの一例である。
【図4】冷却要求ファン回転数上限値テーブルの一例である。
【図5】エンジン冷却要求目標ファン回転数マップの一例である。
【図6】エアコン冷却要求目標ファン回転数マップの一例である。
【図7】エンジントルク制限マップの一例である。
【符号の説明】
【0056】
1 エンジン
2 自動変速機
3 変速機コントローラ(ATCU)
4 電制ファン
5 ファン回転センサ
6 ソレノイド
7 アンダーフード・スイッチング・モジュール(USM)
8 エンジン・コントロール・モジュール(ECM)
9 エアコンコンプレッサ
10 エアコンコントローラ
11 Pd圧センサ
12 エバポレータ温度センサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内燃機関の駆動力が流体カップリングを介して伝達されることで回転する冷却ファンの制御装置において、
前記流体カップリングの伝達に寄与する流体カップリング内の作動油量を電気的に調整する調整手段と、
前記調整手段の操作量であるカップリング操作量を制御することで前記冷却ファンの回転速度を調整するカップリング操作量制御手段と、
前記カップリング内の作動油の温度を検出又は推定する作動油温検知手段と、
前記カップリング内の作動油が可逆的に粘度変化する作動油温範囲の上限値となるときの前記冷却ファンの回転数である冷却要求ファン回転数上限値を算出する冷却要求ファン回転数上限値算出手段と、
を備え、
前記作動油温と前記冷却要求ファン回転数上限値とに基づいて、前記冷却ファンの回転数の上限を制限することを特徴とする冷却ファン制御装置。
【請求項2】
前記作動油温検知手段は、前記カップリング操作量と前記内燃機関の冷却水温とに基づいて前記作動油温を推定することを特徴とする請求項1に記載の冷却ファン制御装置。
【請求項3】
冷却ファンの回転数低下を検知するファン回転数低下検知手段と、
冷却ファンの回転数低下を検知した場合に前記内燃機関の出力または回転数を制限する制限手段と、
をさらに備えることを特徴とする請求項1または2に記載の冷却ファン制御装置。
【請求項4】
前記制限手段は、前記内燃機関に接続される自動変速機の変速段を固定することにより前記内燃機関の回転数を制限することを特徴とする請求項3に記載の冷却ファン制御装置。
【請求項5】
前記内燃機関の運転状態に応じて冷却ファンの目標回転数である目標ファン回転数を設定する目標ファン回転数算出手段と、
冷却ファンの回転数低下を検知するファン回転数低下検知手段と、
をさらに備え、
前記目標ファン回転数算出手段は、冷却ファンの回転数低下を検知した場合に前記カップリング操作量に応じて目標ファン回転数を低下させることを特徴とする請求項1または2に記載の冷却ファン制御装置。
【請求項6】
前記ファン回転数低下検知手段は、前記目標ファン回転数と実際のファン回転数との偏差又は前記カップリング操作量の少なくとも一方に基づいて冷却ファンの回転数低下を検知することを特徴とする請求項3から5のいずれか一つに記載の冷却ファン制御装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−59841(P2010−59841A)
【公開日】平成22年3月18日(2010.3.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−225695(P2008−225695)
【出願日】平成20年9月3日(2008.9.3)
【出願人】(000003997)日産自動車株式会社 (16,386)
【Fターム(参考)】