説明

冷水器およびその動作方法

【課題】安価で機械音や振動もなく、制御も簡易で、かつ水道管などに簡易的に取付けることのできる小型の冷水器およびその動作方法を提供する。
【解決手段】冷水器は、水道管2の経路途中に設けて水道水を冷却するためのものである。冷水筒1は、内部の空間に水道水を粒状に散水できるように構成されている。吸着材5は、冷水筒1内の散水により蒸発した水分を吸着するよう構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、冷水器およびその動作方法に関し、特に、水道管などに簡易的に取付けて冷水を得ることのできる冷水器およびその動作方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
冷水器の従来例としては、特に図示はしないがたとえば冷蔵庫やルームエアコンなどに採用されている圧縮機、凝縮器、蒸発器、減圧装置などから構成される冷凍サイクルを用いて冷水を得る装置が一般的である。また、その他の例としては、特開平10−122694号公報などがあった。
【0003】
図7は、特開平10−122694号公報に開示されている冷水製造蓄熱システムを簡略化して示す図である。図7を参照して、このシステムにおいては、水素吸蔵合金16が水素放出時に吸熱する現象を利用して冷水が得られる。合金槽14には、水素吸蔵合金16と水素吸着に伴う発熱や水素放出に伴う吸熱を処理する熱交換器17が設置されている。また合金槽15には、水素吸蔵合金16と水素吸着に伴う発熱や水素放出に伴う吸熱を処理する熱交換器18が設置されている。
【0004】
これら合金槽14、15は、水素配管19を介して圧縮機20に接続されている。また、各熱交換器17、18は水配管21に接続されて、冷水を取出されたり冷却水を供給されたりする。
【0005】
このシステムでは、圧縮機20の駆動によって合金槽15の水素吸蔵合金16からは水素が脱着・放出されて、合金槽14の水素吸蔵合金16に吸着される。このとき、合金槽15では水素の脱着に伴う吸熱作用により熱交換器18を介して冷水が得られる。また合金槽14では水素の吸着に伴う放熱作用となるため、冷却水は冷却塔(図示せず)に送られて排熱される。
【0006】
各合金槽14、15の水素吸蔵合金16が、処理可能な水素を吸着・脱着してしまうと、水素配管19および水配管21が点線で図示しているように切換わって、今度は合金槽14から冷水を得て、合金槽15が冷却されるサイクルとなる。
【特許文献1】特開平10−122694号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従来の冷水装置は以上のような構成であり、圧縮機や凝縮器、蒸発器、減圧装置などの機器類を備えたり、あるいは合金槽を備えるなど、装置として大きくなり簡易的に水道管に設置して冷水を得ることは不可能であった。
【0008】
また、圧縮機などの稼動部を備えるため音や振動などもあり、制御も複雑で価格も高価となっていた。
【0009】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、安価で機械音や振動もなく、制御も簡易で、かつ水道管などに簡易的に取付けることのできる小型の冷水器およびその動作方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一の冷水器は、水道管の経路途中に設けて水道水を冷却するための冷水器であって、冷水筒と、吸着材とを備えている。冷水筒は、内部の空間に水道水を散水できるように構成されている。吸着材は、冷水筒内の散水により蒸発した水分を吸着するよう構成されている。
【0011】
本発明の一の冷水器によれば、冷水筒内で水道水を散水して水蒸気を生じさせ、そのときの蒸発潜熱により水道水を冷却することで冷水が得られる。このため、圧縮機などの機械的構成要素を用いることなく冷水を得ることができる。よって、圧縮機などを用いる場合よりも安価で機械音や振動もなく、制御も簡易な小型の冷水器を得ることができる。
【0012】
また水道管に冷水筒を挿入するとともに、その冷水筒に吸着筒を接続するだけで、冷水器を現在の設備に簡単に取付けることができる。
【0013】
本発明の他の冷水器は、水道管の経路途中に設けて水道水を冷却するための冷水器であって、冷水筒と、吸着材とを備えている。冷水筒は、内部の空間に水道水を分流して放出できるように構成されている。吸着材は、冷水筒内の分流により蒸発した水分を吸着するよう構成されている。
【0014】
本発明の他の冷水器によれば、冷水筒内で水道水を分流させて水蒸気を生じさせ、そのときの蒸発潜熱により水道水を冷却することで冷水が得られる。このため、圧縮機などの機械的構成要素を用いることなく冷水を得ることができる。よって、圧縮機などを用いる場合よりも安価で機械音や振動もなく、制御も簡易な小型の冷水器を得ることができる。
【0015】
また水道管に冷水筒を挿入するとともに、その冷水筒に吸着筒を接続するだけで、冷水器を現在の設備に簡単に取付けることができる。
【0016】
上記の冷水器において好ましくは、吸着材を加熱するための加熱器がさらに備えられている。
【0017】
この加熱器により吸着材が加熱されて、吸着材に吸着した水分が脱着放出されて、吸着材が再生される。
【0018】
上記の冷水器において好ましくは、加熱器のオン時間をタイマー制御する制御部がさらに備えられている。
【0019】
これにより、吸着材の再生を自動的に行なうことが可能である。
上記の冷水器において好ましくは、吸着材中に埋め込まれ、かつ水蒸気が流通可能で吸着材が通り抜け不可能な壁面を有する管壁がさらに備えられている。
【0020】
このような管壁を設けたことにより、この管壁を通じて水蒸気が吸着材を通り抜けやすくなる。このため、管壁の壁面からも吸着材に水蒸気の水分を吸着させることが可能になり、水分の効率的な吸着が可能となる。
【0021】
上記の冷水器において好ましくは、吸着材を内部に保持する吸着筒と、冷水筒と吸着筒とを互いに接続する蒸気配管とがさらに備えられている。蒸気配管の吸着筒への接続箇所は複数箇所である。
【0022】
上記の冷水器において好ましくは、吸着筒は、吸着材中および吸着筒外部の少なくともいずれかに配置された放熱用のフィンを有している。
【0023】
これにより、吸着材が水蒸気を吸着して発熱したときでも、その熱を効率よく放熱させて吸着を継続させることができる。
【0024】
上記の冷水器において好ましくは、吸着筒に接続された蒸気放出管がさらに備えられており、蒸気配管は蒸気放出管に接続されている。
【0025】
上記の冷水器において好ましくは、冷水筒の下流に配置された給水弁と、蒸気配管に設置された開閉弁とがさらに備えられている。
【0026】
本発明の冷水器の動作方法は、上記の冷水器を用いて冷水を得るための冷水器の動作方法であって、上記給水弁を開いた後に開閉弁を開くことを特徴とする方法である。
【0027】
本発明の冷水器の動作方法によれば、給水弁を開いた後に開閉弁を開くことで、給水弁が開く前に開閉弁が開くことが防止され、冷水筒内の水が蒸発して蒸発潜熱により水面が凍結することを防止することができる。
【発明の効果】
【0028】
以上説明したように本発明によれば、安価で機械音や振動もなく、制御も簡易で、かつ水道管などに簡易的に取付けることのできる小型の冷水器およびその動作方法を実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
以下、本発明の実施の形態について図に基づいて説明する。
なお、図中同一符号は同一または相当部分を示す。
【0030】
図1は、本発明の一実施の形態における冷水器の構成を示す概略図である。図1を参照して、本実施の形態の冷水器は、水道管2の経路途中に設けて水道水を冷却するための冷水器である。この冷水器は、冷水筒1と、給水弁3と、吸着筒4と、吸着材5と、加熱器6と、開閉弁7と、蒸気配管8と、蒸気放出弁9と、蒸気放出管10と、制御装置32とを主に有している。
【0031】
冷水筒1は、水道管2の経路の途中に配置されており、その内部空間で水道管2から供給された水道水を気中に粒状に散水できるように構成されている。たとえば冷水筒1の内部の径D1が水道管2の管径D2よりも大きくなるように冷水筒1は構成されている。給水弁3は、冷水筒1の排水経路側に取り付けられており、冷水筒1から水道管2への水道水の排水を制御するためのものである。
【0032】
吸着筒4は、開閉弁7を介して蒸気配管8により冷水筒1と接続されている。この蒸気配管8は、複数の接続口(たとえば吸着筒4の上下2カ所の接続口8a、8b)にて吸着筒4に接続されている。
【0033】
吸着材5および加熱器6は、この吸着筒4内に設置されている。吸着材5は、冷水筒1内の散水により蒸発した水分を吸着するよう構成されている。この吸着材5は、たとえば水蒸気吸着材FAM(Functional Adsorbent Material)、Si(シリコン)含有量が5〜9mol%のSAPO−34(CHA構造を有するシリカアルミノフォスフェート(Silico-Alumino-phosphate))が用いられる。
【0034】
上記FAMは、3.8〜7.3Åの均一な細孔径を有するゼオライト系化合物であり、このFAMには、再生温度が45〜60℃で、細孔径が0.73nmのFAM−Z01、再生温度が60〜100℃、細孔径0.38nmのFAM−Z02(Si含有量が7.5mol%のSAPO−34)などがある。
【0035】
加熱器6は、たとえば電気ヒータであり、電源装置31に電気的に接続されて通電されることにより、吸着材5を加熱することが可能である。蒸気放出管10は、吸着材5から脱着放出した水分を吸着筒4から排出するためのものである。この蒸気放出管10は、吸着筒4の上部に接続されており、蒸気放出弁9を有している。制御装置32は、給水弁3、開閉弁7および蒸気放出弁9の開閉動作を制御するとともに、タイマー機能を有しており、そのタイマー機能により加熱器6への通電のオン/オフを制御するためのものである。
【0036】
次に、本実施の形態の冷水器を用いて冷水を得ようとするときの動作について説明する。
【0037】
図1を参照して、まず吸着材5は水分を放出して再生された状態にあり、この状態から、給水弁3および開閉弁7が制御装置32により制御されて開いた状態とされる。
【0038】
給水弁3が開くことにより冷水筒1内の水道水が排出されていき、冷水筒1内の水面が下がり、冷水筒1への水道水の供給口と冷水筒1内の水面との間に隙間が生じる。これにより水道水は水道管2から冷水筒1の内部空間の気中へ粒状に散水されながらに供給されるようになる。冷水筒1内に散水された水道水の一部は蒸発し、水蒸気となる。
【0039】
このとき、開閉弁7は開いた状態にあるため、冷水筒1内で生じた水蒸気は蒸気配管8を通じて吸着筒4へ達し、吸着筒4内の吸着材5の水分吸着作用により吸着される。また水道管2から冷水筒1内に散布された水道水は、散水によりその一部が蒸発するため蒸発潜熱により冷却されて冷たくなり、冷水として給水弁3を介して給水される。
【0040】
この冷水供給は、吸着材5の水分吸着が飽和になるまで可能であり、その後、開閉弁7は制御装置32により制御されて閉じた状態となる。
【0041】
開閉弁7が閉じた状態となった後、電気ヒータなどの加熱器6が電源装置31により通電される(つまりオン状態とされる)とともに蒸気放出弁9が開いた状態となるように制御装置32により制御される。この加熱器6の通電により、吸着材5は加熱されて吸着した水を脱着放出し、放出された水蒸気は蒸気放出弁9、蒸気放出管10を介して外部に放出される。
【0042】
この加熱による吸着材5の再生は、予め設定された時間行なわれる。つまり、制御装置32のタイマー機能により、加熱器6の電源装置31による通電が開始されてから予め設定された時間だけ、その通電状態が維持される。この後、加熱器6への通電が遮断される(つまりオフ状態とされる)とともに蒸気放出弁9が閉じた状態となるように制御装置32により制御される。
【0043】
上記の動作を繰り返すことにより、本実施の形態の冷水器を用いて繰り返し冷水を得ることができる。
【0044】
次に、本実施の形態の冷水器における冷水供給量、吸着材5の量、および加熱器6としての電気ヒータの容量について説明する。
【0045】
供給可能な冷水量を1リットル(コップ約5杯分)とした場合、1リットルの水を25℃から10℃まで冷却するために必要な熱量は62760J(15000cal)となる。水1gの蒸発潜熱は約2427J/g(580cal/g)になる。このため、上記冷却熱量を得るために必要な水の蒸発量は25.8gとなるが、熱損失なども含めて約30gの水を蒸発させることとする。
【0046】
一方、吸着材5については、比較的低温度(50℃前後)で水分の吸着・脱着を行なわせることも可能なFAM−Z02吸着材(化学工学論文集Vol.31、No.4、p.273、2005に記載のもの)の特性を利用して概算する。
【0047】
この吸着材1gの水分吸着能力は0.15g程度であるため、水30gの吸着には200gの吸着材5、体積にして約340cc程度の吸着材5が必要となる。このため、吸着筒4の寸法は内径40mm、高さ300mm程度となる。
【0048】
吸着時の発熱量は、水1g吸着時に約3222J(770cal)であるため、水30gのときは96650J(23100cal)となる。このため、吸着材5の再生時の加熱量もこの値となり、熱量として27WH、すなわち50Wの電気ヒータを用いるときは約0.5時間で吸着材5を再生することが可能となる。
【0049】
本実施の形態によれば、冷水筒1内で水道水を散水して水蒸気を生じさせ、そのときの蒸発潜熱により水道水を冷却して冷水を得ている。このため、圧縮機などの機械的構成要素を用いることなく冷水を得ることができる。よって、圧縮機などを用いる場合よりも安価で機械音や振動もなく、制御も簡易な小型の冷水器を得ることができる。
【0050】
また水道管2に冷水筒1を挿入するとともに、その冷水筒1に吸着筒4を接続するだけで、冷水器を現在の設備に簡単に取付けることができる。
【0051】
なお、上記の冷水を得る動作において冷水供給開始時に、給水弁3が開いた状態となる前に開閉弁7が開いた状態となると、冷水筒1内の水が蒸発して蒸発潜熱により水面が凍結することもあるため、開閉弁7の開動作は給水弁3が開いた後にすることが望ましい。
【0052】
また吸着材5の再生の終了について、上記においては制御装置32のタイマー機能によって設定された時間の経過後に再生が終了する場合について説明したが、吸着材5の温度を検知することによって再生が終了されてもよい。
【0053】
また、吸着材5の内部には図2に示すように管壁11が埋め込まれていてもよい。この管壁11は、水蒸気が流通可能で、かつ吸着材5が通り抜け不可能な壁面を有している。管壁11は、図3に示すように、たとえば水蒸気が流通可能で、かつ吸着材5が通り抜け不可能なサイズの網目の壁面を有している。
【0054】
このような管壁11は複数本、吸着材5の内部に埋め込まれていてもよい。この管壁11は吸着材5の上端から下端に達するように配置されていることが好ましい。
【0055】
このような管壁11を設けたことにより、この管壁11を通じて水蒸気が吸着材5の上端と下端との間を通り抜けやすくなる。このため、管壁11の壁面(たとえば網目)からも吸着材5に水蒸気の水分を吸着させることが可能になり、水分の効率的な吸着が可能となる。
【0056】
また、吸着材5は水蒸気を吸着するときに発熱するが、この熱を放熱させて効率よく吸着を継続させるために、図4に示すように吸着材5中に放熱用のフィン12が設置されてもよく、また吸着筒4の外周面にも放熱用のフィン13が設置されてもよい。この放熱用のフィン12、13は、それぞれ吸着筒4に取り付けられている。この放熱用のフィン12、13は、それぞれ単独で吸着筒4に設けられていてもよく、また図4に示すように組み合わせられて吸着筒4に設けられていてもよい。
【0057】
また図1では、蒸気放出管10は吸着筒4に直接接続されているが、図5に示すように蒸気配管8に接続され、この蒸気配管8を介して吸着筒4に接続されてもよい。
【0058】
また図1では、冷水筒1の内部空間で水道管2から供給された水道水を粒状に散水するために、冷水筒1の内径D1を水道管2の内径D2よりも大きくした構成について説明したが、これ以外の構成により、冷水筒1の内部空間で水道水が粒状に散水されてもよい。たとえば図1に示す冷水筒1の内部(または冷水筒1と水道管との境界)に図6(A)に示すような複数の貫通孔51aが形成された板51を配置して、水道水がこれら複数の貫通孔51aを通過するように構成することにより、冷水筒1の内部空間で水道水が粒状(シャワー状)に散水されてもよい。
【0059】
また図6(B)に示すように水道管2を流れる水道水を複数の流路に分岐して冷水筒1の内部空間に放出できるように分岐配管52が設けられていてもよい。
【0060】
つまり、水道管2内を流れる水道水を複数流路(粒状または分流)に分けて冷水筒1内の気中(冷水筒1の内部空間)に放水することにより、水道水は気中で蒸発しやすくなるので、冷水筒1がそのように構成されていればよい。
【0061】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【産業上の利用可能性】
【0062】
本発明は、水道管などに簡易的に取付けて冷水を得ることのできる冷水器に特に有利に適用され得る。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】本発明の一実施の形態における冷水器の構成を示す概略図である。
【図2】吸着材に管壁が埋め込まれた構成を示す概略断面図である。
【図3】網目の壁面を有する管壁の構成を示す概略斜視図である。
【図4】吸着材中および吸着筒の外周面の双方に放熱用のフィンが設置された様子を冷水筒の上蓋を透視して示す概略平面図である。
【図5】蒸気配管が蒸気放出管に直接接続され、蒸気放出管を介して吸着筒に接続された構成を示す概略図である。
【図6】冷水筒の内部空間で水道管から供給された水道水を粒状に散水するための他の構成を示す概略図(A)、および水道管を流れる水道水を複数の流路に分岐して冷水筒の内部空間に放出するための構成を示す概略図(B)である。
【図7】特開平10−122694号公報に開示されている冷水製造蓄熱システムを簡略化して示す図である。
【符号の説明】
【0064】
1 冷水筒、2 水道管、3 給水弁、4 吸着筒、5 吸着材、6 加熱器、7 開閉弁、8 蒸気配管、8a,8b 接続口、9 蒸気放出弁、10 蒸気放出管、11 管壁、12,13 フィン、31 電源装置、32 制御装置、51 板、51a 貫通孔、52 分岐配管。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水道管の経路途中に設けて水道水を冷却するための冷水器であって、
内部の空間に水道水を散水できるように構成された冷水筒と、
前記冷水筒内の散水により蒸発した水分を吸着するよう構成された吸着材とを備えた、冷水器。
【請求項2】
水道管の経路途中に設けて水道水を冷却するための冷水器であって、
内部の空間に水道水を分流して放出できるように構成された冷水筒と、
前記冷水筒内の分流により蒸発した水分を吸着するよう構成された吸着材とを備えた、冷水器。
【請求項3】
前記吸着材を加熱するための加熱器をさらに備えた、請求項1または2に記載の冷水器。
【請求項4】
前記加熱器のオン時間をタイマー制御する制御部をさらに備えた、請求項3に記載の冷水器。
【請求項5】
前記吸着材中に埋め込まれ、かつ水蒸気が流通可能で前記吸着材が通り抜け不可能な壁面を有する管壁をさらに備えた、請求項1〜4のいずれかに記載の冷水器。
【請求項6】
前記吸着材を内部に保持する吸着筒と、
前記冷水筒と前記吸着筒とを互いに接続する蒸気配管とをさらに備え、
前記蒸気配管の前記吸着筒への接続箇所が複数箇所である、請求項1〜5のいずれかに記載の冷水器。
【請求項7】
前記吸着筒は、前記吸着材中および前記吸着筒外部の少なくともいずれかに配置された放熱用のフィンを有する、請求項6に記載の冷水器。
【請求項8】
前記吸着筒に接続された蒸気放出管をさらに備え、
前記蒸気配管は前記蒸気放出管に接続されている、請求項6または7に記載の冷水器。
【請求項9】
前記冷水筒の下流に配置された給水弁と、
前記蒸気配管に設置された開閉弁とをさらに備えた、請求項6〜8のいずれかに記載の冷水器。
【請求項10】
請求項9に記載の冷水器を用いて冷水を得るための前記冷水器の動作方法であって、
前記給水弁を開いた後に前記開閉弁を開く、冷水器の動作方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−25523(P2010−25523A)
【公開日】平成22年2月4日(2010.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−191085(P2008−191085)
【出願日】平成20年7月24日(2008.7.24)
【出願人】(000156938)関西電力株式会社 (1,442)
【Fターム(参考)】